JP2023029958A - 新規化合物(イムノレリン) - Google Patents

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Abstract

【課題】免疫系を刺激して癌を治療するための医薬組成物を提供する。【解決手段】本発明は、ヒト患者または細胞に投与された場合にGnRH受容体を刺激することができる免疫刺激ペプチド(イムノレリン)を提供する。これらのイムノレリンは、ウイルス性疾患および癌の治療において有用性を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、イムノレリンと名付けられた、免疫系を刺激することができる一連の新規なペプチドを提供する。本発明はまた、白血球上のGnRH受容体を刺激することができる新規ペプチドを提供する。本発明は、新規化合物それ自体、ならびに治療において、特にHIVなどのウイルス性疾患の治療および癌の免疫療法治療において使用するための化合物に関する。イムノレリンはまた、ワクチン接種における免疫調節アジュバントとしても使用し得る。新規なGnRH受容体刺激性イムノレリンは、治療上望ましくない内分泌作用を最小限に抑えながら、免疫系の調節作用を最大化する。本発明はまた、医薬において使用するための改善された特性を有する本発明のイムノレリンを調製する方法を提供する。
CD4T細胞は免疫応答の重要なメディエータであり、HIV感染の主要な標的である。HIVに対する既存の抗レトロウイルス療法は、患者のコンプライアンス、薬剤の毒性および薬剤耐性によって支障をきたしている。したがって、HIVおよびいくつかの免疫学的に関連するウイルス性疾患ならびに癌においてCD4T細胞の免疫能力を増大させる方法および手段に対する当技術分野における大きな要求が存在する。
GnRH I(ゴナドトロピン放出ホルモンまたはLHRHとしても知られる)は、構造pyroGlu-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu-Arg-Pro-Gly-NHを有するデカペプチドである。これは、翻訳後に修飾されてアミノ末端にピログルタミン酸およびカルボキシル末端にカルボキサミドを有する最終ペプチドを形成する、92アミノ酸のプロペプチドとして生成される。これが下垂体前葉からのFSHおよびLHの放出を担い、通常は拍動的に視床下部から放出されることは長年公知である。超生理学的レベルのGnRH Iは、FSHおよびLH分泌の即時増加を誘発し、その後直ちにFSHおよびLH分泌の阻害が起こる。これは、高レベルのGnRH Iが下垂体前葉のGnRH I受容体に阻害作用を有するという事実に起因する。したがって、高い非生理学的レベルでのGnRH Iの連続投与は薬理学的に骨抜きの状態を誘発する(1)。ホルモン感受性癌などの治療分野で使用するために、多数のGnRH Iアゴニストおよびアンタゴニストが合成されてきた。最初に、GnRH Iの塩が治療的に使用された(例えば塩酸ゴナドレリンおよび二酢酸ゴナドレリン四水和物)。さらなる創薬開発により、ブセレリン、トリプトレリン、ナファレリン、ヒストレリンおよびロイプロレリンを含む多種多様な薬剤の臨床使用がもたらされ、これらはそれぞれ、ゴナドレリンに対して、半減期の延長およびGnRH I受容体のスーパーアゴニズムなどの改善を有する。
GnRH Iはホルモン作用を示すだけでなく、免疫系を刺激し得ることも報告されている(2)。McCleanとMcCluggage(3)は、GnRH I受容体アゴニストによる術前治療後に、子宮平滑筋腫に小さな成熟リンパ球が大量に浸潤しているのを観察した。Bardsleyら(4)は同じ観察を行い、免疫細胞上のGnRH Iの移動に対する刺激作用を示した。遡及的分析でのHIV感染女性からの子宮摘出標本における慢性形質細胞性子宮内膜炎について(5)、およびHIV感染男性におけるFSHおよびLHの高レベル(ゴナドトロピン過剰)について(6-7)報告されている。AIDS様リンパ球プロフィールを示す糖尿病になりやすいBBラットにGnRH Iを投与することによって、CD4 Tリンパ球数が増加した(8)。
ヒトには、異なる遺伝子によってコードされるGnRHペプチドの2つの変異体、GnRH IおよびGnRH IIが存在する。GnRH IIの構造は、pyroGlu-His-Trp-Ser-His-Gly-TrpTyr-Pro-Gly-NHである(GnRH Iとの相違に下線を付している)。GnRH IIは、主に脳の外側で産生される非視床下部形態であり、GnRH系の非内分泌的側面に関与することが示唆されている(9)。驚くべきことに、本発明者らは、T細胞上のMHCクラスI発現に対するGnRH II刺激の影響を認め、GnRH IIがこれらの細胞を直接活性化することを実証した(図1)。
他の哺乳動物とは異なり、1つの従来のヒトGnRH受容体、すなわちI型GnRH受容体のみが記述されている。II型GnRH受容体ホモログはヒトの染色体1q12遺伝子上に存在するが、フレームシフトおよび終止コドンを含み、機能的に発現されないと考えられている(10)。驚くべきことに、本発明者らの所見は、それらがMHCクラスI発現の増加によってGnRH刺激に応答するので、II型GnRH受容体が実際にT細胞上に発現されることを示唆する(図1)。これらの機能的所見は、本発明者らがII型GnRH受容体mRNAの発現を実証することができたqPCR分析によって裏付けられた。さらに、ナイーブT細胞および記憶T細胞上でのII型GnRH受容体の相対的発現レベルは、I型GnRH受容体の発現レベルと比較してより高かった(図4)。したがって、本発明者らは、II型GnRH受容体の発現が、機能的にGnRH刺激に応答してT細胞上に発現される優性受容体であることを同定した。
本発明者らはまた、GnRH I類似体がT細胞を活性化してMHCクラスI発現をもたらし得ることを発見した。GnRH I類似体であるブセレリンをHIVの治療薬として用いた最近の臨床試験では、GnRH Iの内分泌作用を最小限に抑えるために、HIV感染男性に性ホルモン置換が行われた。これらの作用は、下垂体I型GnRH受容体へのGnRH Iの結合によって媒介され、テストステロン産生の減少およびその後の不能症を引き起こす。内分泌作用に加えて、GnRH Iは、高去勢レベルのGnRH類似体が使用される場合、T細胞上のII型GnRH受容体に結合することによって免疫系に交差シグナル伝達し、免疫系を刺激する可能性が非常に高い。興味深いことに、乳癌細胞で発現される受容体へのGnRH I結合は低い結合親和性(Kd、1.6~3.0×10(-6)M)を示すのに対して、GnRH Iの下垂体中葉結合は1000倍高い親和性(Kd、4.8×10(-9)M))を示す(11)。
GnRH IおよびGnRH IIペプチドの結合親和性の違いは、下垂体細胞上のGnRH I結合に特化したI型GnRH受容体の発現を反映しているが、末梢細胞はII型GnRH受容体の優性発現、したがってGnRH I結合の低親和性および「オフターゲット」効果を有し得る。したがって、II型GnRH受容体がT細胞上の優勢な受容体であるという本発明者らの予想外の所見は新規であり、GnRH IおよびGnRH IIの受容体生理学を説明し得る。したがって、HIVの治療においてGnRH II様ペプチドを使用することによって、内分泌作用を最小限に抑え、免疫刺激作用を単離し、増強するべきである。
これらの発見に基づき、本発明者らは、免疫刺激作用を最適化し、ホルモン系への作用を最小限に抑えるために、イムノレリンと称されるヒトGnRH II様ペプチドを作製した。これらのイムノレリンは、HIVなどの感染性因子を除去する免疫応答を導くことができるMHCクラスIを刺激することにおいて、および癌を治療することにおいて用途を有する。したがって、GnRH II受容体への強力な結合を有するが、好ましくはGnRH I受容体への結合がより弱く、同等またはより強いMHCクラスI応答を導くが、ホルモン刺激または抑制に対してはより弱い「オフターゲット」効果をもたらす、いくつかのGnRH II様ペプチドを開示する。
発明の説明
一態様では、本発明は、ヒトGnRH IIのペプチドベースの類似体を提供する。
したがって、本発明の一態様では、式(I):
Figure 2023029958000001

[式中、
Figure 2023029958000002

=Me、Et、CHCF、iPr、nPr、nBu、iBu、sBu、tBu、シクロプロピル、CHCONH、またはNHCONHである]
のペプチド、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の化合物に関する式Iはまた、
pGlu-His-Trp-Ser-AA-AA-AA-AA-Pro-X
[式中:
AAはHisおよびTyrから選択され、
AAは、D-Ser(OtBu)、D-Trp、D-Nal、D-Bhi、およびD-Leuから選択され、
AAはLeuおよびTrpから選択され、
AAはArgおよびTyrから選択され、
Xは、-NHMe、-NHEt、-NHCHCF、-NHiPr、-NHnPr、-NHnBu、-NHiBu、-NHsBu、-NHtBu、-NHシクロプロピル、-NH-NH-CONHおよび-NHCHCONHから選択される]
として表すこともできる。
本発明は、以下の式(I)の化合物を含まない:
Figure 2023029958000003

Figure 2023029958000004

Figure 2023029958000005

Figure 2023029958000006
pGlu-His-Trp-Ser-AA-AA-AA-AA-Pro-X[式中、AAはHisであり、AAはTrpであり、AAはTyrであり、AAはD-Leu、D-tBu-SerおよびD-Trpから選択され、Xは-NHEtまたはNH-NH-CONHである]
として表される式(1)の化合物は請求放棄される。
本発明から除外される化合物P1~P15は、以下のように表すこともできる:
P1.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Ser(tBu)-Trp-Tyr-Pro-Gly-NH
P2.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Trp-Leu-Arg-Pro-Gly-NH
P3.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Trp-Trp-Arg-Pro-Gly-NH
P4.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Trp-Trp-Arg-Pro-Gly-NH
P5.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Trp-Trp-Tyr-Pro-Gly-NH
P6.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Trp-Trp-Tyr-Pro-Gly-NH
P7.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Trp-Trp-Tyr-Pro-NHEt
P8.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Nal-Trp-Tyr-Pro-NHEt
P9.pGlu-His-Trp-Ser-His-D-Leu-Trp-Tyr-Pro-Gly-NH
P10.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Trp-Leu-Arg-Pro-Gly-NH
P11.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Nal-Leu-Arg-Pro-Gly-NH
P12.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(tBu)-Leu-Arg-Pro-NHEt
P13.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Bhi-Leu-Arg-Pro-NHEt
P14.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHEt
P15.pGlu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(tBu)-Leu-Arg-Pro-NHNHCONH
本発明の化合物の興味深い選択は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩であり、ここで、
Figure 2023029958000007

であり、R、RおよびRの少なくとも1つはタイプIIから選択され、タイプIIから選択されないR、RおよびRの基はタイプIから選択され、
ここで、
Figure 2023029958000008

=Me、Et、CHCF、iPr、nPr、nBu、iBu、sBu、tBu、シクロプロピルまたはCHCONHである。
この化合物の選択はまた、
pGlu-His-Trp-Ser-AA-AA-AA-AA-Pro-X、
[式中、AA、AA、AA、AAおよびXは上記で定義した通りであり、AA、AAおよびAAの少なくとも1つはHis、TrpおよびTyrから選択され;残りのAA、AAおよびAAは、Tyr、Leu、Argから選択され、ただし、上記で特定された化合物P1~P15および請求項1で請求放棄される他の化合物を除く]
として表すこともできる。
一実施形態では、R、RおよびRのうちの2つまたは3つは、上記のリストのタイプIIから選択され、残りのR、RおよびRはタイプIから選択される。
一実施形態では、R、R、およびRのうちの1つは、上記のリストのタイプIから選択され、R、R、およびRのうちの2つは、上記のリストのタイプIIから選択される。
本発明による特定の化合物には以下が含まれる:
Figure 2023029958000009

Figure 2023029958000010

Figure 2023029958000011

Figure 2023029958000012

Figure 2023029958000013

Figure 2023029958000014

Figure 2023029958000015

Figure 2023029958000016

Figure 2023029958000017

Figure 2023029958000018

Figure 2023029958000019

Figure 2023029958000020
i)GnRH II受容体に対する刺激作用またはii)GnRH II受容体に対する親和性を主に有するGnRH II類似体である化合物は特に興味深い。したがって、望ましくない治療応答をもたらすGnRH I受容体に結合しないかまたはGnRH I受容体を活性化しない化合物が好ましい。I型GnRH受容体に結合するかまたはI型GnRH受容体を活性化し、それによって内分泌シグナル伝達を刺激するGnRH II類似体を、内分泌作用に対抗するための性ホルモンと一緒に投与することが企図される。
一般化学法
当業者は、本発明の化合物が公知の方法で様々なやり方で調製され得ることを認識する。以下の経路は、式(I)の化合物の合成に用いることができるいくつかの方法の単なる例示である。
一般に、本発明の化合物を調製するための合成方法は、2つの方法:液相合成と固相合成に分けることができる。液相ペプチド合成は、液相中で一緒に反応する試薬を含む。この方法の欠点は、生成物の分離および精製が困難であることを含む。固相ペプチド合成はより一般的であり、便利な単離および精製ならびに自動化への適用性を含む数多くの利点を有する(Bodanszky et al,In Peptide Synthesis,John Wiley&Sons,1976)。様々なペプチドの合成を可能にするために多くのペプチド合成樹脂が開発されてきた。これらには、クロロメチルおよび2-クロロトリチルポリスチレン樹脂が含まれる。短いペプチドの合成のための方法を開示している特許の例には、米国特許第5,602,231号、欧州特許第0518655号および米国特許第6,879,289号が含まれる。
本発明の化合物を、例えばブセレリンにおけるように、C末端第二級アミドを用いて調製する場合、化合物を調製する1つの方法は次の通りであり、以下のスキームIに示す。ペプチドを固体支持体上に構築することができ、典型的には2-クロロトリチルポリスチレン樹脂を使用するが、他のものは当業者に明らかであろう。最初のアミノ酸を負荷し、次に脱保護して反応性アミン基を露出させ、それを使用して次のアミノ酸に結合する。今度はこれを脱保護してカップリングすることができる。複数回の伸長の後、所望のペプチド配列を得る。その後、TFAまたは類似の試薬の作用によってペプチドを樹脂から切断する。最終化合物においてtert-ブチル側鎖が必要である場合、これが完全に開裂しないように反応時間を十分に低く保つことが重要であることに留意されたい。一部のtert-ブチルは開裂するが、これは精製において除去することができる。最後に、C末端の脱保護されたペプチドを選択された第一級アミンとカップリングさせることによって第二級アミドを調製する。カップリング反応は、典型的にはHBTUおよびDIPEAを利用するが、当業者は、アミド結合形成を生じさせるために組み合わせて使用することができる他の活性化剤および塩基を同定することができるであろう。
Figure 2023029958000021

スキームI
本発明の化合物を、例えばトリプトレリンにおけるように、C末端第一級アミドを用いて調製する場合、化合物を調製する1つの方法は次の通りであり、以下のスキームIIに示す。ペプチドを固体支持体上に構築することができ、典型的にはRamage樹脂を使用するが、他のものは当業者に明らかであろう。最初のアミノ酸を負荷し、次に脱保護して反応性アミン基を露出させ、それを使用して次のアミノ酸に結合する。今度はこれを脱保護してカップリングすることができる。複数回の伸長の後、所望のペプチド配列を得る。その後、TFAまたは類似の試薬の作用によってペプチドを樹脂から切断する。カップリング反応は、典型的にはHBTUおよびDIPEAを利用するが、当業者は、アミド結合形成を生じさせるために組み合わせて使用することができる他の活性化剤および塩基を同定することができるであろう。
Figure 2023029958000022

スキームII
式(I)の化合物は、上記の方法を組み合わせることによって、および当業者に公知の他の方法によって製造し得る。
本発明の化合物の一般的使用
本明細書に記載の化合物は、医学、医学研究またはそのような使用のための組成物の製造において使用することができる。さらに、本発明はまた、医学、医学研究またはそのような使用のための組成物の製造において使用するための本明細書に記載の化合物P1~P21に関する。したがって、以下において「本発明の化合物」という用語が医療用途または医薬組成物に関連して使用される場合、これらの化合物がそのような用途について知られていない限り、その用語は化合物P1~P21も含むものとする。
さらに、化合物は、GnRH II受容体と比較してGnRH I受容体への結合の減少を含む、これらおよび関連する疾患の治療のための改善された性質を示すと考えられる。
本明細書に開示される本発明の化合物は、免疫応答刺激が有用である疾患、障害、状態および症状を治療するために、例えばウイルス性因子に感染した患者、またはHIV、アデノウイルス、アルファウイルス、アルボウイルス、ボルナ病、ブニヤウイルス、カリシウイルス、尖圭コンジローム(Condyloma Acuminata)、コロナウイルス、コクサッキーウイルス、サイトメガロウイルス、デング熱ウイルス、伝染性膿疱性皮膚炎(Contageous Ecthyma)、エプスタイン-バーウイルス、伝染性紅斑(Erythema Infectiosum)、ハンタウイルス、ウイルス性出血熱、ウイルス性肝炎、単純ヘルペスウイルス、帯状疱疹ウイルス、伝染性単核球症、インフルエンザ、ラッサ熱ウイルス、麻疹、耳下腺炎、伝染性軟属腫(Molluscum Contagiosum)、パラミクソウイルス、サンショウバエ熱(Phlebotomus fever)、ポリオーマウイルス、リフトバレー熱、風疹、スローウイルス感染症、痘瘡、亜急性硬化性全脳炎、腫瘍ウイルス感染症、西ナイルウイルス、黄熱ウイルス、狂犬病ウイルスおよびRSウイルスなどのウイルス性疾患を有する患者を治療するのに使用し得る。
さらに、化合物は癌の治療における使用に適すると考えられる。特に、副腎癌、肛門癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳/CNS腫瘍、乳癌、キャッスルマン病、子宮頸癌、結腸/直腸癌、子宮内膜癌、食道癌、眼癌、胆嚢癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、妊娠性絨毛性疾患、ホジキン病、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭および下咽頭癌、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、肝臓癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、肺カルチノイド腫瘍、リンパ腫、悪性中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、鼻腔および副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、口腔および口咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、下垂体腫瘍、前立腺癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、基底細胞および扁平上皮癌、黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、小腸癌、胃癌、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、子宮肉腫、膣癌、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍。
したがって、本発明の化合物の有利な特性は、以下の1つ以上を含み得る:
-GnRH I受容体と比較してGnRH II受容体への結合の改善
-MHCクラスI刺激の改善
‐免疫調節の改善
‐抗原提示細胞の活性化の改善
‐T細胞応答の改善
‐抗ウイルス活性の改善
-抗がん活性の改善。
本発明の化合物を含む医薬組成物
本発明はまた、本発明の化合物を1種以上の薬学的に許容される希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。本章は、主に新規GnRH類似体の製剤化に関する。新規化合物が、望ましくなく、去勢または同様の作用を引き起こすI型GnRH受容体に作用を及ぼす場合、性ホルモンを含む組成物は当技術分野で公知であり、同時投与され得る。
本発明の化合物またはその製剤は任意の従来の経路によって投与され得、例えば、しかし限定されることなく、非経口的に、経口的に、局所的に、または粘膜を介して(口腔、舌下、経皮、膣、直腸、鼻腔、眼等を含む)、医療装置(例えばステント)を介して、吸入によって投与され得る。治療は、単回投与または一定期間にわたる複数回投与からなり得る。
治療は、治療される特定の疾患ならびに治療される患者の体重および年齢に応じて1日1回、1日2回、1日3回、1日4回等の投与によって行われ得る。治療はまた、例えば点滴による静脈内注入投与などの持続投与によって行われ得る。
本発明の化合物をそのまま投与することは可能であるが、1種以上の許容される担体と一緒に医薬製剤として提供することが好ましい。担体(1または複数)は、本発明の化合物と適合性であり、そのレシピエントに対して有害ではないという意味で「許容され」なければならない。適切な担体の例を以下でより詳細に説明する。
製剤は、単位剤形を含む適切な剤形で好都合に提供され得、薬学の分野で周知の方法のいずれかによって調製され得る。そのような方法は、活性成分(本発明の化合物)を1種以上の副成分を構成する担体と一緒にする工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を液体担体または微細に分割された固体担体または両方と均一かつ密接に混合し、次に必要に応じて生成物を成形することによって調製される。
本発明の化合物は、通常、経口または任意の非経口経路による任意の従来の投与経路によって、活性成分を含む医薬製剤の形態で、任意に非毒性の有機または無機の酸または塩基付加塩の形態で、薬学的に許容される剤形中で投与される。治療される障害および患者、ならびに投与経路に応じて、組成物は様々な用量および/または頻度で投与され得る。
医薬組成物は製造および貯蔵の条件下で安定でなければならない;したがって、必要に応じて細菌および真菌などの微生物の汚染作用から保護されるべきである。液剤、分散剤、乳剤および懸濁剤などの液体製剤の場合、担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、植物油、ならびにそれらの適切な混合物を含む溶媒または分散媒であり得る。
例えば、本発明の化合物は、香味剤または着色剤を含んでもよい、錠剤、カプセル、フィルム、坐剤、エリキシル、液剤、乳剤または懸濁剤の形態で経口、口腔内または舌下投与され得る。
経口投与に適した本発明による製剤は、それぞれが所定量の活性成分を含有する、カプセル、カシェ剤または錠剤などの個別単位として;複数単位として、例えば錠剤またはカプセルの形態で;散剤または顆粒剤として;水性液体または非水性液体中の液剤または懸濁剤として;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型液体エマルジョンとして提供され得る。活性成分はまた、ボーラス、舐剤またはペースト剤として提供されてもよい。
経口投与に適した本発明の化合物の液剤または懸濁剤は、水、アルコール、ポリオール等を含む1種以上の溶媒、ならびにpH調整剤、安定剤、界面活性剤、可溶化剤、分散剤、防腐剤、香料等のような1種以上の賦形剤も含み得る。具体的な例としては、例えばN,N-ジメチルアセトアミド、分散剤、例えばポリソルベート80、界面活性剤、および可溶化剤、例えばポリエチレングリコール、Phosal 50 PG(これはホスファチジルコリン、大豆脂肪酸、エタノール、モノ/ジグリセリド、プロピレングリコールおよびパルミチン酸アスコルビルからなる)が挙げられる。本発明による製剤はまた、式(I)に従う化合物が水中油型エマルジョンまたは油中水型エマルジョンなどのエマルジョン中に存在し得る、乳剤の形態であってもよい。油は、天然もしくは合成油または任意の油様物質、例えば大豆油またはベニバナ油またはそれらの組み合わせであり得る。
錠剤は、賦形剤、例えば微結晶セルロース、ラクトース(例えばラクトース一水和物または無水ラクトース)、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウムおよびグリシン、ブチル化ヒドロキシトルエン(E321)、クロスポビドン、ヒプロメロース、デンプン(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)などの崩壊剤、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、および特定の複合シリカート、ならびにポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、マクロゴール8000、スクロース、ゼラチンおよびアラビアゴムなどの造粒結合剤を含み得る。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリルおよびタルクなどの潤滑剤が含まれてもよい。
錠剤は、任意に1種以上の副成分と共に圧縮または成形することによって製造し得る。圧縮錠剤は、任意に結合剤(例えばポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えばデンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と混合して、粉末または顆粒などの自由流動形態の活性成分を適切な機械で圧縮することによって調製し得る。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成形することによって製造し得る。錠剤は、任意に被覆してもよくまたは刻み目を入れてもよく、所望の放出プロフィールを与えるために、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを様々な割合で使用してその中の活性成分の徐放または制御放出を提供するように製剤化し得る。
同様の種類の固体組成物も、ゼラチンカプセル中の充填剤として使用し得る。これに関して好ましい賦形剤には、ラクトース、デンプン、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液および/またはエリキシルの場合は、本発明の化合物を様々な甘味剤または香味剤、色素または染料、乳化剤および/または懸濁剤、ならびに水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンなどの希釈剤、ならびにそれらの組み合わせと組み合わせてもよい。
口腔内への局所投与に適した製剤としては、風味付けされた基剤、通常はスクロースとアラビアゴムまたはトラガカント中に活性成分を含むロゼンジ;ゼラチンとグリセリン、またはスクロースとアラビアゴムなどの不活性基剤中に活性成分を含むトローチ;および適切な液体担体中に活性成分を含むマウスウォッシュが挙げられる。
局所投与に適した医薬組成物は、軟膏、クリーム、懸濁剤、ローション、散剤、液剤、ペースト、ゲル剤、含浸包帯、スプレー剤、エアロゾルまたは油剤、経皮装置、粉剤などとして製剤化し得る。これらの組成物は、活性薬剤を含む従来の方法によって調製し得る。したがって、それらはまた、防腐剤、薬剤浸透を助ける溶媒、クリームまたは軟膏中の皮膚軟化剤、およびローションのためのエタノールまたはオレイルアルコールなどの適合性の従来の担体および添加剤を含み得る。そのような担体は、組成物の約1%から最大約98%まで存在し得る。より通常は、それらは組成物の約80%までを形成する。単なる例示として、クリームまたは軟膏は、所望の粘稠度を有するクリームまたは軟膏を生成するのに十分な量で、約5~10重量%の化合物を含有する十分な量の親水性材料および水を混合することによって調製される。
経皮投与に適した医薬組成物は、レシピエントの表皮と長期間密接に接触したままであることを意図した個別のパッチとして提供され得る。例えば、活性薬剤は、イオン導入法によってパッチから送達され得る。
外部組織、例えば口および皮膚への適用の場合、組成物は、好ましくは局所用軟膏またはクリームとして適用される。軟膏に製剤化される場合、活性薬剤は、パラフィン系軟膏基剤または水混和性軟膏基剤のいずれかと共に使用され得る。
あるいは、活性薬剤は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤を用いてクリームに製剤化され得る。
非経口投与の場合、液体単位剤形は、活性成分および滅菌ビヒクル、例えば、しかし限定されることなく、水、アルコール、ポリオール、グリセリンおよび植物油を用いて調製され、水が好ましい。使用されるビヒクルおよび濃度に依存して、活性成分は、ビヒクル中でコロイド状であるか、ビヒクル中に懸濁または溶解され得る。溶液を調製する際には、活性成分を注射用蒸留水に溶解し、濾過滅菌した後、適切なバイアルまたはアンプルに充填して密封することができる。
有利には、局所麻酔薬、防腐剤および緩衝剤などの作用物質をビヒクルに溶解することができる。安定性を高めるために、組成物をバイアルに充填した後に凍結し、水を減圧下で除去することができる。次いで、乾燥凍結乾燥粉末をバイアル中に密封し、使用の前に液体を再構成するために添付の注射用蒸留水のバイアルが供給され得る。
注射用途に適した本発明の医薬組成物は、滅菌水溶液または分散液を含む。さらに、組成物は、そのような滅菌注射用溶液または分散液の即時調製用の滅菌粉末の形態であり得る。すべての場合に、最終注射形態は無菌でなければならず、容易に注射できるために事実上流動性でなければならない。
非経口懸濁液は、活性成分がビヒクルに溶解されるのではなくビヒクル中に懸濁されること、および滅菌が濾過によって達成できないことを除いて、溶液と実質的に同じ方法で調製される。滅菌ビヒクルに懸濁する前に、活性成分をエチレンオキシドに曝露することによって滅菌することができる。有利には、活性成分の均一な分布を容易にするために界面活性剤または湿潤剤が組成物中に含まれる。
上記で個別に言及した成分に加えて、本発明の製剤は、当該製剤の種類を考慮して当技術分野で慣用の他の作用物質を含んでもよく、例えば経口投与に適したものは香味剤を含み得ることが理解されるべきである。当業者は、適切な製剤を選択する方法およびそれを調製する方法を知っている(例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences 18 Ed.またはそれ以降の版を参照)。当業者はまた、適切な投与経路および投与量を選択する方法を知っている。
本発明の化合物の個々の投与量の最適な量および間隔は、治療される状態の性質および程度、投与の形態、経路および部位、ならびに治療されている特定の被験体の年齢および状態によって決定されること、ならびに医師が使用されるべき適切な投与量を最終的に決定することは、当業者に認識されるであろう。この投与量は必要に応じて何度も繰り返すことができる。副作用が発生した場合は、通常の臨床診療に従って、投与量および/または投与頻度を変更または低減することができる。
文脈上別段の要求がない限り、本明細書で言及されるすべての%値は重量/重量%である。
配列表
配列表は、WIPO規格ST.25に従って作成されている。配列表において、化合物1~63およびP1~P21の非天然アミノ酸は、以下のように対応する天然アミノ酸として表される。
Figure 2023029958000023

Figure 2023029958000024
配列表において、項目1~63は化合物1~63に対応し、項目64~78は化合物P1~P15に対応する。項目79および80は野生型GnRH IおよびGnRH IIに対応する。項目81~84はプライマーに対応する。項目85~89は化合物64~68に対応する。項目90~95は化合物P16~P21に対応する。しかしながら、配列表に記載されている、すなわち上記の非天然アミノ酸を含まない、配列番号1~78および85~89の配列は特許請求されないが、EPCのR.30(1)の要件を満たすためにのみ含まれる。
配列表からのフリーテキストの繰り返し
WIPO規格ST.25の36項を遵守するために、配列表の数値識別子<223>の下に含まれるフリーテキストを、ここに説明の主要部分において繰り返す:
Figure 2023029958000025
定義
冠詞「1つの」は、冠詞の文法上の目的語の1つまたは2つ以上(すなわち少なくとも1つ)を指すために本明細書で使用される。例として、「1つの類似体」は、1つの類似体または複数の類似体を意味する。
本明細書で使用される場合、「イムノレリン」および「本発明の化合物(1または複数)」という用語は交換可能に使用され、式(I)の化合物を指す。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される無機または有機の酸または塩基から形成される従来の塩、ならびに第四級アンモニウム酸付加塩を含む。適切な酸性塩のより具体的な例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ギ酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、パモ酸、マロン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヨウ化水素酸、リンゴ酸、ステアリン酸、タンニン酸等の塩が挙げられる。シュウ酸などの他の酸は、それ自体は薬学的に許容されないが、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩を得る際の中間体として有用な塩の調製において有用であり得る。適切な塩基性塩のより具体的な例には、ナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミンおよびプロカインの塩が含まれる。
漸増濃度のGnRH IIでT細胞を刺激した後のMHCクラスIの発現。健常ドナー由来のPBMCをGnRH IIおよびIL-2で72時間刺激した。データ点は、フローサイトメトリで測定したCD4T細胞(青色の三角)またはCD8T細胞(黒色の四角)上のMCHクラスI発現の平均蛍光強度を表す。 漸増濃度のGnRH I類似体(赤色)およびGnRH II(黒色)でT細胞を刺激した後のMHCクラスIの発現。健常ドナー由来のPBMCをGnRH I類似体またはGnRH IIおよびIL-2で72時間刺激した。データ点は、フローサイトメトリで測定したCD4T細胞(A)またはCD8T細胞(B)上のMCHクラスI発現の平均蛍光強度を表す。 漸増濃度のGnRH I類似体(赤色)およびGnRH II(黒色)でCD4CD14単球を刺激した後のMHCクラスIの発現。健常ドナー由来のCD14単球PBMCを、GnRH I類似体またはGnRH IIおよびIL-2で72時間刺激した。データ点はフローサイトメトリで測定したCD4CD14単球上のMCHクラスI発現の平均蛍光強度を表す。 定量的リアルタイムPCRで分析したヒトT細胞におけるGnRH受容体発現。バーは、選別されたナイーブT細胞(白色のバー)または記憶T細胞(灰色のバー)におけるRNAポリメラーゼII発現に対して正規化したGnRHR IまたはGnRHR II mRNAの比率を表す。MCF-7乳癌細胞株(黒色のバー)を陽性対照として使用した。
実験
一般的な生物学的方法
GnRH受容体に対する本発明の化合物の選択的な作用は、以下に記載する方法の1つ以上を使用して試験し得る。
I.T細胞上のGnRH受容体の発現
ヒトナイーブT細胞および記憶T細胞を蛍光表面マーカー抗体CD45RA、CD45ROおよびCD4で標識し、フローサイトメトリで選別した。全RNAをRnaeasyキット(Qiagen)で抽出し、iScript select cDNA合成キット(Biorad)で逆転写した。鋳型cDNAをSYBR Green(Applied Biosystem)で増幅し、CFX96でPCR(Biorad)を実行した。I型GnRH受容体およびII型GnRH受容体mRNAの比率を、選別されたナイーブT細胞または記憶T細胞におけるRNAポリメラーゼII発現に対して正規化した。MCF-7乳癌細胞株を陽性対照として使用した。
プライマー配列:
I型GnRH受容体
Figure 2023029958000026

II型GnRH受容体
Figure 2023029958000027
I.GnRH IおよびGnRH IIアッセイ
トランスフェクションによってI型またはII型GnRH受容体を発現するように作製した細胞に関して化合物を試験した。細胞を標識GnRH化合物に曝露し、洗浄し、その後細胞上の標識を測定することによって評価した。標識は、直接的に(放射性同位体標識もしくは蛍光標識)または間接的に(ビオチン標識ペプチド)測定した。
GnRH化合物によって誘導されるシグナル伝達を、それぞれI型GnRHおよびII型GnRH受容体を発現する細胞株において測定した。GnRH化合物を、競合アッセイを用いてGnRH IおよびGnRH II受容体に対するそれぞれの親和性について検討した。ED50値を確立する効力を評価するために、フローサイトメータを使用するかまたは生細胞画像化顕微鏡法によって、Fluo-4-Directで標識した細胞を使用してカルシウム流動を測定した。シグナル伝達を、p-ERKまたはp-JNKに対する抗体を用いたウェスタンブロット法によっても検討した。
LHおよびFSHの産生に対する細胞活性化の影響を評価し、それを免疫関連機能の刺激と比較するために、化合物の作用を下垂体細胞およびII型GnRHまたはI型GnRH受容体のいずれかを発現する免疫細胞に関して検討した。
II.免疫刺激アッセイ
免疫細胞の活性化を誘導するうえでの化合物の効力は、以下のようなアッセイを用いて評価することができる:
ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、Ficoll-Hypaque密度遠心分離を用いて健常ドナーから精製した。細胞を、10%ウシ胎仔血清、100μg/mLアンピシリン、100μg/mLストレプトマイシンおよびIL-2(100U/mL)を添加したRPMI-1640培地(Invitrogen)中、37℃、5%COで72時間培養した。細胞を漸増濃度のGnRH IIまたはGnRH I類似体で刺激し、フローサイトメトリを使用して、BD Pharmingenからのモノクローナル抗体を用いて細胞特異的表面活性化マーカーCD25、CD69およびMHCクラスIの発現について分析した。
溶解度および安定性データ(例2および3)
各化合物(0.2mg)をPBS(pH7.4、0.2mg/ml)に添加し、10分間超音波処理し、次いで20分間振とうする。LC/MS分析のためにT=0時間の試料(80μl)を採取した。次いで、溶液をTechne Roller-Blot Hybridiser HB-3D中でインキュベートした(撹拌しながら37℃で)。LC/MS分析のために、さらなる試料をT=4、24、96時間に採取した。
LC/MS分析は、ダイオードアレイ検出器(DAD)、Waters ZQ単一四重極MSおよびWaters X select CSH C18、2.1mm×50mm、3.5μmカラムを取り付けたAgilent HP1100 HPLCシステムで実施した。LC/MSデータを化合物の同一性のために収集した。4つの時点(T=0、4、24、96時間)のそれぞれにおいて280nmで、各化合物についてLC/UV曲線下面積(AUC)データを収集した。このデータの傾向は、各化合物に1(良好)から5(不良)の溶解度等級および安定性等級(T1/2)を与えると解釈された。
CHO-K1細胞(Genscript)におけるカルシウムアッセイ
被験物質試料溶液をHBSS緩衝液(20mM HEPES緩衝液、pH7.4を含む)に溶解して5倍希釈標準溶液を形成した。Molecular devicesからのFLIPR(登録商標)カルシウム4アッセイキット(R8141)を必要に応じて使用した。簡単に説明すると、GnRHRを発現するCHO-K1細胞(CHO-K1/GnRHR/Gα15、Genscriptアクセッション番号NM_000406)をそれぞれ10cmディッシュで培養し、37℃/5%COに維持した。実験日の約18時間前に、GNRHRを発現するCHO-K1細胞を、増殖培地20μl中、1ウェルあたり15,000細胞の密度で384ウェルの黒色壁透明底プレートにそれぞれ播種し、37℃/5%COに維持した。次に、色素負荷溶液20μlをウェルに添加し、続いてプレートを37℃のインキュベータに60分間入れた後、室温で15分間インキュベートした。最後に、FLIPRでの読み取り中に、化合物または対照アゴニスト10μlをアッセイプレートのそれぞれのウェルに添加した。5倍化合物および対照アゴニスト溶液を含むプレートをFLIPRに入れた。溶液を20秒で自動的に細胞プレートに添加し、蛍光シグナルをさらに100秒間(21秒から120秒まで)モニターした。データを、FLIPRを用いてFMDファイルとしてScreenWorks(バージョン3.1)によって記録し、オフライン分析のためにGenScriptコンピュータネットワークに保存した。データ取得および分析は、ScreenWorks(バージョン3.1)プログラムを用いて行い、Excelにエクスポートした。最初の20秒の読み取りの平均値をベースラインとして計算し、相対蛍光単位(ΔRFU)強度値を、最大蛍光単位(21秒から120秒)からベースラインの平均値を差し引くことによって計算した。
以下の方程式を用いて刺激%を計算した:
刺激%=(ΔRFU化合物-ΔRFUバックグラウンド)/(ΔRFUアゴニスト対照-ΔRFUバックグラウンド)×100
ソフトウェアGraphPad Prism6によって、用量反応曲線を4パラメータロジスティック方程式に適合させた。
方程式:4パラメータロジスティック方程式。
Y=ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((LogEC50-X)×ヒルスロープ))
Xは濃度の対数である。Yは応答である。
材料
特に明記しない限り、以下の例で使用されるすべての試薬は商業的供給源から得られる。
一般的合成方法
方法A
Figure 2023029958000028

上記の略図に従って、標準Fmoc固相合成を用いてペプチドを調製した。保護されたアミノ酸(必要であればFmocおよびtBuまたはTrt)を使用し、2-クロロトリチルポリスチレン樹脂上で合成を実施した。反応はA、B、Cの順序で行い、続いて所望のペプチドを構築するためにBおよびCを複数回繰り返す。最終アミノ酸(ピログルタマート-注意、アミノ酸はFmoc保護されていないが、反応Cはこれを行うために使用する)を添加したとき、最後の2つの反応-DおよびE-がこの順序で起こり、本発明の化合物を生成する。
反応A:樹脂をジクロロメタン(樹脂と比較して10~20体積当量)に懸濁し、室温で撹拌した。ジイソプロピルエチルアミン(6当量)の存在下でFmoc保護アミノ酸(2当量)を1当量の樹脂に添加した。反応物を室温で0.5~1時間撹拌した。樹脂を濾取し、DMFで6回洗浄した後、次の工程に直接使用した。
反応B:Fmoc保護基を、室温でジメチルホルムアミド中のピペリジン(20%)(樹脂と比較して5~10体積当量)で処理することによって除去した。反応物を1時間まで撹拌し、樹脂を濾取し、次いで樹脂をDMFで6回洗浄し、次の工程に直接使用した。
反応C:Fmoc保護アミノ酸(4当量)をDMFに溶解し、DIPEA(2当量)を添加した。室温で1分間撹拌した後、これらを反応Bからの樹脂支持アミノ酸(1当量)に添加し、HBTU(1当量)を添加して処理した。反応物を1時間まで撹拌した後、樹脂を濾取し、DMFで6回洗浄し、次の工程に直接使用した。次の工程は、標的配列に応じて反応Bまたは反応Dのいずれかであった。
反応D:保護されたペプチドを、ジクロロメタン中3~5%トリフルオロ酢酸で処理することによって樹脂から切断した。樹脂を濾過によって除去し、ペプチドを氷冷ジエチルエーテルで沈殿させ、遠心分離によって回収して得た。固体をさらなるジエチルエーテル中で洗浄し、次いで減圧下で乾燥した後、次の工程に使用した。
反応E:反応Dからのペプチド(1当量)をDMFに溶解することによってC末端アミドを形成し、モノアルキルアミン(20~50当量)およびHBTU(2~3当量)を添加し、反応物を室温で3時間まで撹拌した。反応物を水で希釈し、次いで粗ペプチドを以下に詳述するように精製した。
方法B
Figure 2023029958000029

上記の略図に従って、標準Fmoc固相合成を用いてペプチドを調製した。保護されたアミノ酸(必要であればFmocおよびtBuまたはTrt)を使用し、Ramage樹脂上で合成を実施した。反応はA、B、Cの順序で行い、続いて所望のペプチドを構築するためにBおよびCを複数回繰り返す。最終アミノ酸(ピログルタマート-注意、アミノ酸はFmoc保護されていないが、反応Cはこれを行うために使用する)を添加したとき、最後の2つの反応-DおよびE-がこの順序で起こり、本発明の化合物を生成する。
反応F:Fmoc Ramage樹脂を、20%ピペリジンを含有するDMF(樹脂と比較して5~10体積当量)に懸濁する。反応物を室温で1時間まで撹拌し、樹脂を濾取し、DMFで6回洗浄し、次の反応に直接使用した。
反応G:Fmoc保護アミノ酸(5当量)をDMFに溶解し、DIPEA(2当量)を添加した。室温で1分間撹拌した後、これらを反応Fからの樹脂支持アミノ酸(1当量)に添加し、HBTU(1当量)を添加して処理した。反応物を1時間まで撹拌した後、樹脂を濾取し、DMFで6回洗浄し、次の工程に直接使用した。
反応H:Fmoc保護基を、室温でジメチルホルムアミド中のピペリジン(20%)(樹脂と比較して5~10体積当量)で処理することによって除去した。反応物を1時間まで撹拌し、樹脂を濾取し、次いで樹脂をDMFで6回洗浄し、次の工程に直接使用した。
反応I:Fmoc保護アミノ酸(4当量)をDMFに溶解し、DIPEA(2当量)を添加した。室温で1分間撹拌した後、これらを反応Hからの樹脂支持アミノ酸(1当量)に添加し、HBTU(1当量)を添加して処理した。反応物を1時間まで撹拌した後、樹脂を濾取し、DMFで6回洗浄し、次の工程に直接使用した。次の工程は、標的配列に応じて反応Hまたは反応Jのいずれかであった。
反応J:2.5%の水、2.5%のトリイソプロピルシランおよび5%のジクロロメタンと90%のトリフルオロ酢酸で処理することによってペプチドを樹脂から切断した。樹脂を濾過によって除去し、ペプチドを氷冷ジエチルエーテルで沈殿させ、遠心分離によって回収して得た。次いで粗ペプチドを以下に詳述するように精製した。
精製
粗ペプチドをアセトニトリル/HO(1:1、v/v)に個別に溶解し、水(0.1%TFA)-アセトニトリル(0.1%TFA)勾配を用いたC18カラムによる分取HPLCによって精製した。ペプチドの最終純度を分析HPLCによって確認した。ペプチドを凍結乾燥した後、-20℃で保存した。
化合物分析-同一性および純度
分析方法A
分析のために、化合物をメタノール:水(9:1、0.1mg/ml)に溶解し、150μl部分をHPLCマイクロバイアルに入れ、14000rpmで3分間遠心分離した。次いで、試料を、ダイオードアレイを用いた高速液体クロマトグラフィ(HPLC-DAD)および質量分析(HPLC-MS)検出によって検査した。HPLC-DAD-MSは、Waters ZQ単一四重極質量分析計に接続された第四級ポンプ、オートサンプラ、カラムオーブンおよびダイオードアレイ検出器を含むAgilent 1100 HPLCシステムを使用して実施した。同じ逆相のWaters Xselect CSH C18、2.1mm×50mm、3.5μm粒径カラムをすべての化合物に使用し、Waters VanGuard CSH C18、2.1mm×5mm、3.5μm粒径ガードカラムおよびWaters Acquity、0.2μmインラインカラムフィルタを取り付けた。カラムを60℃の温度に維持して1ml/分の流速で使用した。使用した溶媒は、95%アセトニトリル中0.17%ギ酸、5%水(溶媒B)および10mMギ酸アンモニウム、水中0.2%ギ酸(溶媒A)であり、勾配は以下の通りであった:0~0.2分で溶媒Bを5%、0.2~9.3分で溶媒Bを5~50%、9.3~9.5分で溶媒Bを50~95%、9.5~11分で溶媒Bを95%、11~11.05分で溶媒Bを95~5%、および11.05~11.5分で溶媒B5%で再平衡化。窒素を補助ガスおよびシースガスとして使用した。供給電圧を3400Vに設定し、コーン電圧を31V、50L/時のガス流量、550L/時の乾燥ガス流量および350℃の乾燥ガス温度に設定した。
化合物分析-溶液中の溶解度および安定性
分析方法B
溶解度および安定性分析のために、化合物をリン酸緩衝液(PBS、10mM、pH7.4)に溶解し(0.2mg/ml)、室温で20分間振とうした。T=0時間の試料を採取し(80μl)、14000rpmで3分間遠心分離し、次いで上記のように分析方法Aによって分析した。バルク試料を37℃のTechne Roller-Blot HB-3D Rolling Hybridiserに入れ、T=4、24および96時間の時点で試料(80μl)を採取するときにのみ取り出した。試料を14000rpmで3分間遠心分離し、次いで上記のようにHPLC-DAD-MSによって分析した。280nmでのUV曲線下面積を各時点で記録した。

例1
化合物の合成
本発明の化合物を、一般的合成方法に記載した方法に従って生成した。
Figure 2023029958000030

Figure 2023029958000031

Figure 2023029958000032

Figure 2023029958000033

Figure 2023029958000034

Figure 2023029958000035

Figure 2023029958000036
例2
溶解度分析
本発明の化合物の溶解度を一般的方法に記載したように試験した。次いで、溶解度を1~5の等級に従って等級付けし、ここで、1が最も溶解度が高く、5が最も溶解度が低い。
Figure 2023029958000037

Figure 2023029958000038
例3
安定性分析
水性媒質(PBS ph7.4)中の本発明の化合物の安定性を、一般的方法に記載したように試験した。次いで、安定性を、t1/2>96分を+として示し、これよりも低い安定性を-として示す等級に従って等級付けした。
Figure 2023029958000039

Figure 2023029958000040

Figure 2023029958000041
例4
GnRHR刺激
GnRHRを刺激する本発明の化合物の能力を、CHO-K1細胞(Genscript)を用いたカルシウムアッセイを使用することによって評価し、詳細については一般的方法を参照のこと。次いで、活性を1μMでの刺激パーセンテージとして記録した。
Figure 2023029958000042

Figure 2023029958000043
参考文献
Figure 2023029958000044

Figure 2023029958000045
特許および特許出願を含む、本出願において言及されるすべての参考文献は、可能な限り最大限に参照により本明細書に組み込まれる。
配列表1~78 <223>GnRH IIの人工類似体
配列表81 <223>I型GnRH受容体順方向プライマー
配列表82 <223>I型GnRH受容体逆方向プライマー
配列表83 <223>II型GnRH受容体順方向プライマー
配列表84 <223>II型GnRH受容体逆方向プライマー
配列表85~95 <223>GnRH IIの人工類似体

Claims (13)

  1. 式(I):
    Figure 2023029958000046

    [式中、
    Figure 2023029958000047

    =Me、Et、CHCF、iPr、nPr、nBu、iBu、sBu、tBu、シクロプロピル、CHCONH、またはNHCONHである]
    の化合物又はであって、ただし、以下の化合物:
    Figure 2023029958000048

    Figure 2023029958000049

    Figure 2023029958000050

    を含まない、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 、RおよびRの少なくとも1つが以下のリスト:
    Figure 2023029958000051

    のタイプIIから選択され、タイプIIから選択されないR、RおよびRの基が上記のリストのタイプIから選択される、請求項1記載の化合物。
  3. 、RおよびRのうちの少なくとも2つまたは3つが以下のリスト:
    Figure 2023029958000052

    のタイプIIから選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. 、RおよびRのうちの1つが以下のリスト:
    Figure 2023029958000053

    のタイプIから選択され、R、RおよびRのうちの2つが上記のリストのタイプIIから選択される、請求項2に記載の化合物。
  5. =EtまたはCHCONHである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. =Me、iPr、nPr、nBu、iBu、sBuまたはtBuである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記式(I)の化合物が、
    Figure 2023029958000054

    Figure 2023029958000055

    Figure 2023029958000056

    Figure 2023029958000057

    Figure 2023029958000058

    Figure 2023029958000059

    Figure 2023029958000060

    Figure 2023029958000061

    Figure 2023029958000062

    Figure 2023029958000063

    から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物および1種以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  9. 医学において使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. ウイルス感染症または癌の治療において使用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  11. ウイルス感染症または癌の治療において使用するための、請求項1に記載のP1~P21から選択される化合物。
  12. ウイルス感染症によって引き起こされる疾患を治療または予防する方法であって、それを必要とするヒトまたは動物被験体に治療有効量の請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
  13. ウイルス感染症によって引き起こされる疾患を治療または予防する方法であって、それを必要とするヒトまたは動物被験体に治療有効量の請求項1に記載のP1~P21から選択される化合物を投与することを含む方法。
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