JP2023028316A - 信号処理回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模を低減しつつ、フィルタ回路の時定数を切り替え可能な信号処理回路を提供すること。【解決手段】信号処理回路1は、対象信号からノイズを除去するフィルタ回路21と、フィルタ回路21を制御する制御部50と、を備える。フィルタ回路21は、互いに異なるチャネル型を有するトランジスタ27及びトランジスタ28であって、並列に接続されたトランジスタ27及びトランジスタ28を含むCMOSスイッチ25と、CMOSスイッチ25の出力と接地電位との間に電気的に接続されたコンデンサ26と、を備える。制御部50は、トランジスタ27がオン状態である第1状態と、トランジスタ27がオフ状態でありトランジスタ28がオン状態である第2状態との間でCMOSスイッチ25の状態を切り替える。トランジスタ28のオン抵抗値は、トランジスタ27のオン抵抗値よりも大きい。【選択図】図1
Description
本開示は、信号処理回路に関する。
撮像装置において、画素回路におけるノイズを低減するためにローパスフィルタが設けられることがある。例えば、特許文献1には、抵抗素子、抵抗素子と並列に設けられたスイッチ、及びサンプルホールド回路を含むローパスフィルタと、スイッチを切り替える制御回路と、を備える撮像装置が記載されている。この撮像装置では、サンプリングに要する時間を短縮するために、サンプルホールド回路によるサンプリングの途中に、スイッチをオン状態からオフ状態に切り替えることによって、ローパスフィルタの時定数を上げている。
ノイズを十分に除去可能なカットオフ周波数を実現するためには、抵抗素子のサイズが大きくなる。例えば、特許文献1に記載の撮像装置では、画素間のピッチに対して抵抗素子のサイズが大きくなる。このため、回路規模を低減しつつ、フィルタ回路の時定数を切り替え可能な回路構成が望まれている。
本開示は、回路規模を低減しつつ、フィルタ回路の時定数を切り替え可能な信号処理回路を説明する。
本開示の一側面に係る信号処理回路は、対象信号からノイズを除去するフィルタ回路と、フィルタ回路を制御する制御部と、を備える。フィルタ回路は、互いに異なるチャネル型を有する第1MOSFET及び第2MOSFETであって、並列に接続された第1MOSFET及び第2MOSFETを含むCMOSスイッチと、CMOSスイッチの出力と接地電位との間に電気的に接続されたコンデンサと、を備える。制御部は、第1MOSFETがオン状態である第1状態と、第1MOSFETがオフ状態であり第2MOSFETがオン状態である第2状態との間でCMOSスイッチの状態を切り替える。第2MOSFETのオン抵抗値は、第1MOSFETのオン抵抗値よりも大きい。
この信号処理回路では、CMOSスイッチとコンデンサとによってローパスフィルタが構成される。第2MOSFETのオン抵抗値は、第1MOSFETのオン抵抗値よりも大きいので、第2状態におけるCMOSスイッチの抵抗値は、第1状態におけるCMOSスイッチの抵抗値よりも大きくなる。したがって、CMOSスイッチの状態を第1状態と第2状態との間で切り替えることによって、フィルタ回路の時定数の切替を実現できる。その結果、抵抗素子を省略することができるので、回路規模を低減しつつ、フィルタ回路の時定数を切り替えることが可能となる。
制御部は、対象信号によってコンデンサが充電されている途中で、CMOSスイッチの状態を第1状態から第2状態に切り替えてもよい。この場合、対象信号によってコンデンサが充電されている途中で、フィルタ回路の時定数が小さい値から大きい値に切り替えられる。したがって、対象信号からノイズを除去しつつ、セトリング時間を短縮することが可能となる。
上記信号処理回路は、光が照射されることによって電荷を発生し蓄積する受光素子と、フィルタ回路の出力信号を増幅する増幅回路と、を更に備えてもよい。フィルタ回路は、受光素子によって蓄積された電荷に応じた信号を対象信号として受信してもよい。この場合、フィルタ回路は、受光素子と増幅回路との間に設けられる。したがって、信号に含まれるノイズが増幅回路によって増幅される前にフィルタ回路によって除去されるので、ノイズを効果的に除去することが可能となる。
上記信号処理回路は、光が照射されることによって電荷を発生し蓄積する受光素子と、受光素子によって蓄積された電荷に応じた信号を増幅することによって対象信号を生成し、対象信号をフィルタ回路に供給する増幅回路と、を更に備えてもよい。この場合、フィルタ回路は増幅回路の後段に設けられる。したがって、増幅回路によってフィルタ回路を駆動することができる。
増幅回路は、対象信号のリセットレベルを設定する設定回路を備えてもよい。第1MOSFETの抵抗値及び第2MOSFETの抵抗値は、CMOSスイッチの入力電圧(対象信号の電圧値)に応じて変動し得る。したがって、リセットレベルを適切に設定することによって、第1状態におけるCMOSスイッチの抵抗値、及び第2状態におけるCMOSスイッチの抵抗値を所望の値とすることができる。
上記信号処理回路は、対象信号のリセットレベルを設定する設定回路を更に備えてもよい。第1MOSFETの抵抗値及び第2MOSFETの抵抗値は、CMOSスイッチの入力電圧(対象信号の電圧値)に応じて変動し得る。したがって、リセットレベルを適切に設定することによって、第1状態におけるCMOSスイッチの抵抗値、及び第2状態におけるCMOSスイッチの抵抗値を所望の値とすることができる。
設定回路は、第2MOSFETのオン抵抗値が第1MOSFETのオン抵抗値よりも大きくなる範囲で対象信号の電圧が変動するように、リセットレベルを設定してもよい。この場合、第1状態におけるCMOSスイッチの抵抗値と第2状態におけるCMOSスイッチの抵抗値との間の大小関係が定まるので、フィルタ回路の時定数の切替を確実に実現することができる。
第1状態は、第1MOSFET及び第2MOSFETがともにオン状態である状態であってもよい。この場合、第1状態におけるCMOSスイッチの抵抗値は、第2MOSFETだけがオン状態である場合のCMOSスイッチの抵抗値よりも小さくなる。したがって、CMOSスイッチが第1状態である場合のフィルタ回路の時定数を一層小さくすることができる。
第1MOSFETは、pチャネル型MOSFETであってもよい。第2MOSFETは、nチャネル型MOSFETであってもよい。CMOSスイッチの入力電圧が大きくなるにつれて、pチャネル型MOSFETの抵抗値は小さく、nチャネル型MOSFETの抵抗値は大きくなる傾向がある。したがって、CMOSスイッチの入力電圧が高電圧である場合に、フィルタ回路の時定数の切替をより確実に実現することができる。
第1MOSFETは、nチャネル型MOSFETであってもよい。第2MOSFETは、pチャネル型MOSFETであってもよい。この構成では、CMOSスイッチの入力電圧が低電圧である場合に、フィルタ回路の時定数の切替をより確実に実現することができる。
本開示によれば、回路規模を低減しつつ、フィルタ回路の時定数を切り替えることができる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号が付され、重複する説明は省略される。
(第1実施形態)
図1~図5を参照しながら、第1実施形態に係る信号処理回路の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る信号処理回路の回路構成を示す図である。図2は、図1に示される設定回路によって設定されるリセットレベルを説明するための図である。図3は、図1に示されるフローティングディフュージョンノードの電圧を説明するための図である。図4は、図1に示されるソースフォロワ回路の入出力特性を示す図である。図5は、図1に示されるCMOSスイッチの抵抗値を説明するための図である。
図1~図5を参照しながら、第1実施形態に係る信号処理回路の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る信号処理回路の回路構成を示す図である。図2は、図1に示される設定回路によって設定されるリセットレベルを説明するための図である。図3は、図1に示されるフローティングディフュージョンノードの電圧を説明するための図である。図4は、図1に示されるソースフォロワ回路の入出力特性を示す図である。図5は、図1に示されるCMOSスイッチの抵抗値を説明するための図である。
図1に示される信号処理回路1は、撮像装置に適用される。撮像装置は、低照度下で用いられ得る。撮像装置の例としては、ラマン分光用の撮像装置が挙げられる。信号処理回路1は、画素回路10と、列回路20と、制御部(controller)50と、を備えている。なお、撮像装置は、M行N列に2次元配列された画素アレイを備えているが、1つの画素に着目した信号処理回路1の回路構成を用いて説明を行う。M及びNは2以上の整数である。
画素回路10は、光の照射量に応じた出力電圧Vpixを生成する回路である。画素回路10は、画素アレイに含まれる1つの画素に対応する。画素回路10は、受光素子11と、トランジスタ12と、設定回路13と、ソースフォロワ回路14と、を含む。
受光素子11は、光が照射されることにより電荷を発生する素子である。受光素子11の例としては、フォトダイオードが挙げられる。受光素子11のアノードは、接地電位に電気的に接続されている。受光素子11において発生した電荷は、不図示の寄生容量に蓄積される。なお、2つの回路要素が「電気的に接続されている」ことは、2つの回路要素が配線等によって直接接続されていることだけでなく、2つの回路要素が別の回路要素を介して間接的に接続されていることも含み得る。
トランジスタ12は、受光素子11によって蓄積された電荷を転送するための回路素子である。トランジスタ12は、例えば、nチャネル型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。トランジスタ12のドレインは、受光素子11のカソードに電気的に接続されている。トランジスタ12のソースは、ノードN1に電気的に接続されている。ノードN1は、フローティングディフュージョンノードである。トランジスタ12のゲートには、転送信号TXが供給される。トランジスタ12のゲートにハイレベルの転送信号TXが供給されることによって、トランジスタ12がオン状態となり、受光素子11に蓄積されている電荷がトランジスタ12のソースから出力される。
設定回路13は、出力電圧Vpixのリセットレベルを設定するための回路である。設定回路13は、ノード電圧Vfdのリセットレベルを設定することによって、出力電圧Vpixのリセットレベルを設定する。ノード電圧Vfdは、ノードN1の電圧である。設定回路13は、トランジスタ15を含む。トランジスタ15は、例えば、nチャネル型MOSFETである。トランジスタ15のドレインは、リセット電位Vrに設定されている。トランジスタ15のソースは、ノードN1と電気的に接続されている。トランジスタ15のゲートには、リセット信号Pix_resetが供給されている。トランジスタ15のゲートにハイレベルのパルス状のリセット信号Pix_resetが供給されることによって、リセット信号Pix_resetがハイレベルの間(リセット期間)、ノード電圧Vfdのリセット動作が行われる。リセット動作において、トランジスタ15がオン状態となり、ノード電圧Vfdがリセットレベルに設定される。
図2に示されるように、ノード電圧Vfdのリセットレベルは、リセット電位Vrよりも小さい。具体的に説明すると、トランジスタ15がオン状態となることによってトランジスタ15のソース電圧(つまり、ノード電圧Vfd)が上昇するので、トランジスタ15のゲート・ソース間電圧Vgsが低下する。すると、トランジスタ15のドレイン・ソース間電圧Vdsが0になるよりも先に、トランジスタ15のゲート・ソース間電圧Vgsがトランジスタ15の閾値電圧Vthnよりも小さくなる。したがって、リセット電流(=β×(Vgs-Vthn)×Vds)が0になる。利得係数βは、トランジスタ15のプロセスに依存する値である。
つまり、トランジスタ15のソース電圧がトランジスタ15のドレイン電圧(つまり、リセット電位Vr)と等しくなる前にノード電圧Vfdの変動が停止する。その結果、ノード電圧Vfdは、リセット期間にリセット電位Vrから閾値電圧Vthnを減算した電位まで変動する。さらに、リセット期間が終了してトランジスタ15がオン状態からオフ状態に切り替えられる際に、クロックフィードスルー成分、及びチャージインジェンクションの影響を受け、ノード電圧Vfdが更に低下する。以上により、ノード電圧Vfdがリセットレベルに設定される。
図3に示されるように、トランジスタ12がオン状態である場合、ノード電圧Vfdは、蓄積された電荷量が増加するにつれてリセットレベルから低下する。
ソースフォロワ回路14は、ノード電圧Vfdを増幅することによって、出力電圧Vpixを生成する回路である。ソースフォロワ回路14は、トランジスタ16と、トランジスタ17と、を含む。トランジスタ16,17は、例えば、nチャネル型MOSFETである。トランジスタ16のドレインは、電源電圧Vddを供給する電源ラインに電気的に接続されている。トランジスタ16のゲートは、ノードN1に電気的に接続されている。トランジスタ16のソースと、トランジスタ17のドレインとは、互いに電気的に接続されており、列信号線Lcに電気的に接続されている。トランジスタ17のソースは、接地電位に電気的に接続されている。トランジスタ17のゲートには、バイアス電圧が供給される。トランジスタ17は、負荷トランジスタとして機能する。トランジスタ16のゲートに供給されたノード電圧Vfdが増幅され、出力電圧Vpixがトランジスタ16のソースから列信号線Lcに出力される。
ソースフォロワ回路14は、図4に示される入出力特性を有する。図4の横軸は入力電圧(ノード電圧Vfd)を示し、図4の縦軸は出力電圧Vpixを示す。ソースフォロワ回路14には、ノード電圧Vfdが入力電圧として入力される。上述のように、ノード電圧Vfdは、蓄積されている電荷量に応じてリセットレベルから減少する。ノード電圧Vfdが変動する範囲において、ソースフォロワ回路14の入力電圧と出力電圧とは正比例の関係を有する。つまり、出力電圧Vpixは、ノード電圧Vfdに所定の増幅率を乗算することで得られる。ノード電圧Vfdが減少するにつれて、出力電圧Vpixも減少する。言い換えると、出力電圧Vpixは、受光素子11によって蓄積された電荷に応じた信号である。
なお、画素回路10は、トランジスタ16のソースと列信号線Lcとの間に行選択用のトランジスタを更に含んでもよい。
列回路20は、画素回路10から対象信号(出力電圧Vpix)を受信し、対象信号の増幅及びノイズ除去を行う回路である。列回路20は、画素アレイの列ごとに設けられている。つまり、同じ列に属するM個の画素回路10が同一の列信号線Lcを介して1つの列回路20に共通に接続されている。列回路20は、フィルタ回路21と、増幅回路22と、サンプルホールド回路23と、サンプルホールド回路24と、を含む。
フィルタ回路21は、対象信号からノイズを除去する回路である。本実施形態では、対象信号として出力電圧Vpixを画素回路10から受信する。フィルタ回路21は、ローパスフィルタを構成している。フィルタ回路21は、CMOSスイッチ25と、コンデンサ26と、を含む。CMOSスイッチ25は、端子25aと端子25bとを有している。端子25aは、列信号線Lcに電気的に接続されている。端子25bは、コンデンサ26の一端に電気的に接続されるとともに、後段の増幅回路22に電気的に接続されている。CMOSスイッチ25は、トランジスタ27(第1MOSFET)と、トランジスタ28(第2MOSFET)と、を含む。
トランジスタ27とトランジスタ28とは互いに異なるチャネル型を有するMOSFETである。本実施形態では、トランジスタ27は、pチャネル型MOSFETであり、トランジスタ28は、nチャネル型MOSFETである。トランジスタ27とトランジスタ28とは並列に接続されている。具体的には、トランジスタ27のソースとトランジスタ28のドレインとが互いに電気的に接続されるとともに、端子25aに電気的に接続されている。トランジスタ27のドレインとトランジスタ28のソースとが互いに電気的に接続されるとともに、端子25bに電気的に接続されている。
トランジスタ27のゲートには、選択信号P_selが供給されている。トランジスタ28のゲートには、選択信号N_selが供給されている。トランジスタ27のゲートにローレベルの選択信号P_selが供給されることによって、トランジスタ27がオン状態となる。トランジスタ27のゲートにハイレベルの選択信号P_selが供給されることによって、トランジスタ27がオフ状態となる。トランジスタ28のゲートにハイレベルの選択信号N_selが供給されることによって、トランジスタ28がオン状態となる。トランジスタ28のゲートにローレベルの選択信号N_selが供給されることによって、トランジスタ28がオフ状態となる。
トランジスタ27のオン抵抗値Rp及びトランジスタ28のオン抵抗値Rnは、図5に示される特性を有する。図5の横軸は入力電圧(単位:V)を示し、図5の縦軸は抵抗値(単位:Ω)を示す。図5に示されるように、オン抵抗値Rp及びオン抵抗値Rnは、CMOSスイッチ25の入力電圧Vinに応じて変動する。入力電圧Vinが大きくなるにつれて、オン抵抗値Rpは小さくなる。一方、入力電圧Vinが大きくなるにつれて、オン抵抗値Rnは大きくなる。
具体的には、入力電圧Vinが1.7V程度までは、入力電圧Vinが大きくなるにつれて、オン抵抗値Rpが急激に減少し、入力電圧Vinが1.7Vを超えると、入力電圧Vinが大きくなるにつれて、オン抵抗値Rpは緩やかに減少する。入力電圧Vinが1.7V程度までは、入力電圧Vinが大きくなるにつれて、オン抵抗値Rnが緩やかに増加し、入力電圧Vinが1.7Vを超えると、入力電圧Vinが大きくなるにつれて、オン抵抗値Rnは急激に増加する。オン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値は、入力電圧Vinによらず略一定の値(約2000Ω)である。
トランジスタ27及びトランジスタ28がともにオフ状態である場合には、CMOSスイッチ25は遮断状態となる。遮断状態は、端子25aと端子25bとが電気的に分離されている状態である。トランジスタ27及びトランジスタ28の少なくとも一方がオン状態である場合、CMOSスイッチ25は導通状態となる。導通状態は、端子25aと端子25bとが電気的に接続されている状態である。導通状態におけるCMOSスイッチ25の抵抗値Rcは、トランジスタ27及びトランジスタ28の状態に応じて変化する。トランジスタ27がオン状態であり、トランジスタ28がオフ状態である場合には、抵抗値Rcはオン抵抗値Rpである。トランジスタ27がオフ状態であり、トランジスタ28がオン状態である場合には、抵抗値Rcはオン抵抗値Rnである。トランジスタ27及びトランジスタ28がともにオン状態である場合には、抵抗値Rcはオン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値である。
本実施形態では、CMOSスイッチ25は、導通状態で用いられ、抵抗値Rcが低い状態(低抵抗状態;第1状態)と、抵抗値Rcが高い状態(高抵抗状態;第2状態)との間で切り替えられる。本実施形態では、入力電圧Vinは出力電圧Vpixであり、入力電圧Vinの変動範囲は、オン抵抗値Rnとオン抵抗値Rpとが同じ抵抗値となる電圧(図5に示される例では、1.7V程度)よりも大きい範囲である。この変動範囲において、オン抵抗値Rnはオン抵抗値Rpよりも大きく、オン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値は、オン抵抗値Rn及びオン抵抗値Rnのそれぞれよりも小さい。したがって、低抵抗状態は、トランジスタ27及びトランジスタ28をともにオン状態に設定することによって実現される。高抵抗状態は、トランジスタ27をオフ状態に設定し、トランジスタ28をオン状態に設定することによって実現される。なお、入力電圧Vinの変動範囲が上記範囲となるように、リセット電位Vrが設定される。言い換えると、設定回路13は、オン抵抗値Rnがオン抵抗値Rpよりも大きくなる範囲で出力電圧Vpixが変動するように、出力電圧Vpixのリセットレベルを設定する。
コンデンサ26は、CMOSスイッチ25の端子25bと接地電位との間に電気的に接続されている。なお、フィルタ回路21の時定数は、抵抗値Rcとコンデンサ26の容量値との積である。
増幅回路22は、フィルタ回路21の出力信号を増幅する回路である。増幅回路22は、増幅器31と、コンデンサ32と、コンデンサ33と、スイッチ34と、を含む。増幅器31は、反転入力端子、非入力反転端子、及び出力端子を有する。増幅器31の非反転入力端子は、基準電位Vrefに設定されている。増幅器31の反転入力端子は、コンデンサ32を介してフィルタ回路21の出力に電気的に接続されている。
コンデンサ33は、増幅器31の反転入力端子と出力端子との間に電気的に接続されている。スイッチ34は、増幅器31の反転入力端子と出力端子との間に電気的に接続されている。スイッチ34は、リセット信号Amp_resetによってオン状態とオフ状態との間で切り替えられる。スイッチ34にハイレベルのリセット信号Amp_resetが供給されることによって、スイッチ34はオン状態となる。スイッチ34にローレベルのリセット信号Amp_resetが供給されることによって、スイッチ34はオフ状態となる。なお、増幅回路22の増幅率(利得)は、コンデンサ32の容量値をコンデンサ33の容量値で除算することによって求められる。
サンプルホールド回路23は、増幅回路22の出力信号のリセットレベルを保持するための回路である。サンプルホールド回路23は、スイッチ35と、コンデンサ36と、を含む。コンデンサ36の一端はスイッチ35を介して増幅器31の出力端子に電気的に接続されている。コンデンサ36の他端は、接地電位に電気的に接続されている。スイッチ35は、切替信号phi1によってオン状態とオフ状態との間で切り替えられる。スイッチ35にハイレベルの切替信号phi1が供給されることによって、スイッチ35はオン状態となる。スイッチ35にローレベルの切替信号phi1が供給されることによって、スイッチ35はオフ状態となる。スイッチ35がオン状態である場合に、増幅回路22の出力信号によってコンデンサ36が充電される。
サンプルホールド回路24は、増幅回路22の出力信号を保持するための回路である。サンプルホールド回路24は、スイッチ37と、コンデンサ38と、を含む。コンデンサ38の一端はスイッチ37を介して増幅器31の出力端子に電気的に接続されている。コンデンサ38の他端は、接地電位に電気的に接続されている。スイッチ37は、切替信号phi2によってオン状態とオフ状態との間で切り替えられる。スイッチ37にハイレベルの切替信号phi2が供給されることによって、スイッチ37はオン状態となる。スイッチ37にローレベルの切替信号phi2が供給されることによって、スイッチ37はオフ状態となる。スイッチ37がオン状態である場合に、増幅回路22の出力信号によってコンデンサ38が充電される。なお、コンデンサ36の容量値とコンデンサ38の容量値とは互いに等しい。
制御部50は、信号処理回路1を統括制御する回路(circuitry)である。制御部50は、例えば、プロセッサ、及びメモリといったハードウェアを含むコンピュータ装置である。プロセッサの例としては、CPU(Central Processing Unit)が挙げられる。メモリは、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等で構成される。制御部50は、転送信号TX及びリセット信号Pix_resetを画素回路10に出力して画素回路10を制御する。制御部50は、選択信号P_sel及び選択信号N_selをフィルタ回路21に出力してフィルタ回路21を制御する。制御部50は、例えば、低抵抗状態と高抵抗状態との間でCMOSスイッチ25の状態を切り替える。具体的には、制御部50は、出力電圧Vpixによってコンデンサ26が充電されている途中で、CMOSスイッチ25の状態を低抵抗状態から高抵抗状態に切り替える。
制御部50は、リセット信号Amp_resetを増幅回路22に出力して増幅回路22を制御する。制御部50は、切替信号phi1をサンプルホールド回路23に出力してサンプルホールド回路23を制御する。制御部50は、切替信号phi2をサンプルホールド回路24に出力してサンプルホールド回路24を制御する。なお、制御部50は、信号処理回路1の内部に設けられたタイミングジェネレータであってもよい。
次に、図6及び図7を参照しながら、信号処理回路1が実施する読み出し動作の一部を説明する。図6は、図1に示される信号処理回路の動作の一部を示すタイミングチャートである。図7は、図1に示される列回路におけるセトリング時間を説明するための図である。図6に示されるように、読み出し動作の開始前(時刻t0)において、リセット信号Pix_reset、リセット信号Amp_reset、転送信号TX、選択信号P_sel、切替信号phi1、及び切替信号phi2は、いずれもローレベルに設定されている。選択信号N_selは、ハイレベルに設定されている。
時刻t1において、制御部50は、読み出し動作を開始するためのトリガ信号を外部から受信すると、リセット信号Pix_reset、リセット信号Amp_reset、切替信号phi1、及び切替信号phi2をローレベルからハイレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。リセット信号Pix_resetがハイレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ15がオン状態となり、ノードN1のノード電圧Vfdのリセット動作が開始される。リセット信号Amp_resetがハイレベルに切り替えられたことによって、スイッチ34がオン状態となる。これにより、コンデンサ33の両端が短絡されて、コンデンサ33に蓄積されていた電荷が放出(リセット)される。つまり、増幅回路22は、リセット状態になる。このとき、増幅器31の反転入力端子、非反転入力端子、及び出力端子の電位は、いずれも基準電位Vrefに設定される。
さらに、切替信号phi1がハイレベルに切り替えられたことによって、スイッチ35がオン状態となり、サンプルホールド回路23がサンプリング可能な状態になる。同様に、切替信号phi2がハイレベルに切り替えられたことによって、スイッチ37がオン状態となり、サンプルホールド回路24がサンプリング可能な状態になる。
続いて、時刻t2において、制御部50は、リセット信号Pix_resetをハイレベルからローレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。リセット信号Pix_resetがローレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ15がオフ状態となる。これにより、ノード電圧Vfdがリセットレベルに設定される。
なお、時刻t1と時刻t2との間の時間は、例えば、リセット信号Pix_resetがハイレベルに切り替えられてからノード電圧Vfdがリセット電位Vrから閾値電圧Vthnを減算した電位に設定されるのに要する時間以上に設定される。この場合、制御部50は、時刻t1から上記時間が経過したことに応じて、時刻t2における処理を実施する。ノード電圧Vfdのレベルをモニタするモニタ回路によって、ノード電圧Vfdがリセット電位Vrから閾値電圧Vthnを減算した電位に達したことを検出した場合に、上記回路から制御部50にトリガ信号が出力されてもよい。この場合、制御部50は、当該トリガ信号を受信したことに応じて、時刻t2における処理を実施する。
続いて、時刻t3において、制御部50は、リセット信号Amp_resetをハイレベルからローレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。リセット信号Amp_resetがローレベルに切り替えられたことによって、スイッチ34がオフ状態となり、増幅回路22が動作状態となる。このとき、選択信号P_selはローレベルであり、選択信号N_selはハイレベルであるので、トランジスタ27及びトランジスタ28はともにオン状態である。したがって、CMOSスイッチ25は低抵抗状態である。つまり、フィルタ回路21の時定数は小さく、フィルタ回路21のカットオフ周波数は大きい。このため、図7の期間T1に示されるように、フィルタ回路21によって出力電圧Vpixから熱雑音等のノイズが十分に除去されないものの、コンデンサ36及びコンデンサ38が高速に充電される。
なお、時刻t2と時刻t3との間の時間は、例えば、リセット信号Pix_resetがローレベルに切り替えられてからノード電圧Vfdがリセットレベルに設定されるのに要する時間以上に設定される。必要に応じて、さらにノード電圧Vfdの変動に伴う増幅器31の入出力電位の変動が落ち着くまでの時間を考慮して上記時間が設定されてもよい。この場合、制御部50は、時刻t2から上記時間が経過したことに応じて、時刻t3における処理を実施する。ノード電圧Vfdのレベルをモニタするモニタ回路によって、ノード電圧Vfdがリセットレベルに達したことを検出した場合に、上記回路から制御部50にトリガ信号が出力されてもよい。この場合、制御部50は、当該トリガ信号を受信したことに応じて、時刻t3における処理を実施する。
続いて、時刻t4において、制御部50は、選択信号P_selをローレベルからハイレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。選択信号P_selがハイレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ27がオフ状態となる。したがって、CMOSスイッチ25は高抵抗状態となる。つまり、フィルタ回路21の時定数が大きくなり、フィルタ回路21のカットオフ周波数が低下する。このため、図7の期間T2に示されるように、フィルタ回路21によって出力電圧Vpixから熱雑音等のノイズが十分に除去されるが、コンデンサ36及びコンデンサ38がゆっくり充電される。
なお、時刻t3と時刻t4との間の時間は、CMOSスイッチ25が低抵抗状態である場合のフィルタ回路21の時定数に基づいて予め設定されてもよい。この場合、制御部50は、時刻t3から上記時間が経過したことに応じて、時刻t4における処理を実施する。コンデンサ26の充電電圧のレベルをモニタするモニタ回路によって、充電電圧が出力電圧Vpixに応じて定められた切替電圧に達したことを検出した場合に、上記回路から制御部50にトリガ信号が出力されてもよい。この場合、切替電圧は、出力電圧Vpixよりも小さい。出力電圧Vpixをモニタする別のモニタ回路によって、出力電圧Vpixのリンギングによる振幅が任意の設定値よりも小さくなった場合に、トリガ信号が出力されてもよい。このようにモニタ回路を用いる場合、制御部50は、当該トリガ信号を受信したことに応じて、時刻t4における処理を実施する。
続いて、時刻t5において、制御部50は、切替信号phi1をハイレベルからローレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。切替信号phi1がローレベルに切り替えられたことによって、スイッチ35がオフ状態となり、コンデンサ36の充電電圧が保持される。
なお、時刻t4と時刻t5との間の時間は、CMOSスイッチ25が高抵抗状態である場合のフィルタ回路21の時定数に基づいて予め設定されてもよい。この場合、制御部50は、時刻t4から上記時間が経過したことに応じて、時刻t5における処理を実施する。コンデンサ26の充電電圧のレベルをモニタするモニタ回路によって、充電電圧が出力電圧Vpixに応じて定められる収束電圧に達したことを検出した場合に、上記回路から制御部50にトリガ信号が出力されてもよい。この場合、制御部50は、当該トリガ信号を受信したことに応じて、時刻t5における処理を実施する。
続いて、時刻t6において、制御部50は、選択信号P_selをハイレベルからローレベルに切り替えるとともに、転送信号TXをローレベルからハイレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。選択信号P_selがローレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ27がオン状態となる。したがって、CMOSスイッチ25は低抵抗状態となる。さらに、転送信号TXがハイレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ12がオン状態となり、受光素子11に蓄積された電荷がトランジスタ12を介してノードN1に転送される。なお、時刻t5と時刻t6との間の時間は、任意の時間に設定される。制御部50は、時刻t5から上記時間が経過したことに応じて、時刻t6における処理を実施する。
続いて、時刻t7において、制御部50は、転送信号TXをハイレベルからローレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。転送信号TXがローレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ12がオフ状態となる。転送信号TXがハイレベルである間に、受光素子11に蓄積されたすべての電荷がノードN1に転送される。上述のように、ノード電圧Vfdが、電荷量に応じてリセットレベルから低下する。そして、ノード電圧Vfdがソースフォロワ回路14によって増幅されることにより出力電圧Vpixに変換され、出力電圧Vpixが列信号線Lcを介して列回路20に出力される。このとき、CMOSスイッチ25は低抵抗状態であるので、図7の期間T1に示されるように、フィルタ回路21によって出力電圧Vpixから熱雑音等のノイズが十分に除去されないものの、コンデンサ38が高速に充電される。
なお、時刻t6と時刻t7との間の時間は、例えば、転送信号TXがハイレベルに切り替えられてから、受光素子11に蓄積されたすべての電荷がノードN1に転送されるのに要する時間以上に設定される。制御部50は、時刻t6から上記時間が経過したことに応じて、時刻t7における処理を実施する。
続いて、時刻t8において、制御部50は、選択信号P_selをローレベルからハイレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。選択信号P_selがハイレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ27がオフ状態となる。したがって、CMOSスイッチ25は高抵抗状態となるので、図7の期間T2に示されるように、フィルタ回路21によって出力電圧Vpixから熱雑音等のノイズが十分に除去されるが、コンデンサ38がゆっくり充電される。制御部50が時刻t8における処理を実施するトリガは、制御部50が時刻t4における処理を実施するトリガと同様である。
続いて、時刻t9において、制御部50は、切替信号phi2をハイレベルからローレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。切替信号phi2がローレベルに切り替えられたことによって、スイッチ37がオフ状態となり、コンデンサ38の充電電圧が保持される。制御部50が時刻t9における処理を実施するトリガは、制御部50が時刻t5における処理を実施するトリガと同様である。
続いて、時刻t10において、制御部50は、選択信号P_selをハイレベルからローレベルに切り替える。残りの信号の状態は維持されている。選択信号P_selがローレベルに切り替えられたことによって、トランジスタ27がオン状態となる。したがって、CMOSスイッチ25は低抵抗状態となる。なお、時刻t9と時刻t10との間の時間は、任意の時間に設定される。制御部50は、時刻t9から上記時間が経過したことに応じて、時刻t10における処理を実施する。
続いて、コンデンサ36の充電電圧と、コンデンサ38の充電電圧とが、後段の回路に供給される。以上により、読み出し処理の一連の動作が終了する。
以上説明した信号処理回路1では、CMOSスイッチ25とコンデンサ26とによってローパスフィルタが構成される。CMOSスイッチ25は、並列に接続されたトランジスタ27及びトランジスタ28を含む。トランジスタ27は、pチャネル型MOSFETであり、トランジスタ28は、nチャネル型MOSFETである。CMOSスイッチ25の入力電圧が大きくなるにつれて、トランジスタ27のオン抵抗値Rpは小さくなり、トランジスタ28のオン抵抗値Rnは大きくなる傾向がある。信号処理回路1においては、オン抵抗値Rnがオン抵抗値Rpよりも大きい範囲でCMOSスイッチ25が用いられるので、トランジスタ27がオフ状態でありトランジスタ28がオン状態である場合(高抵抗状態)におけるCMOSスイッチ25の抵抗値Rcは、トランジスタ27及びトランジスタ28がともにオン状態である場合(低抵抗状態)におけるCMOSスイッチ25の抵抗値Rcよりも大きくなる。したがって、CMOSスイッチ25の状態を低抵抗状態と高抵抗状態との間で切り替えることによって、フィルタ回路21の時定数の切替を実現できる。その結果、抵抗素子を省略することができるので、回路規模を低減しつつ、フィルタ回路の時定数を切り替えることが可能となる。
例えば、カットオフ周波数が10kHzに設定される場合、時定数は約16μ秒である。この時定数は、例えば、1MΩの抵抗値と16pFの容量値とを用いて実現され得る。単位容量が10fF/μm2で16pFの容量値を有するコンデンサが作成された場合には、コンデンサの面積は1591.5μm2となる。1.5μmの幅で2kΩの抵抗値を有するシート抵抗を用いて1MΩの抵抗値を有する抵抗素子が作成された場合には、抵抗素子の面積は1125μm2となる。したがって、フィルタ回路の面積は、2716.5μm2となる。一方、CMOSスイッチ25が90nmプロセスにより作成された場合には、CMOSスイッチ25の面積は1.92μm2となる。したがって、フィルタ回路21の面積は、1593.5μm2となる。以上のことから、CMOSスイッチ25の面積は抵抗素子の面積のおよそ600分の1程度である。なお、プロセス及び諸条件によって多少の違いはあるものの、CMOSスイッチ25の面積は、抵抗素子の面積の200分の1~600分の1程度に縮小される。フィルタ回路全体の面積を比較した場合でも、フィルタ回路21の面積は、抵抗素子を用いたフィルタ回路の面積の1.7分の1程度である。
制御部50は、出力電圧Vpixによってコンデンサ26が充電されている途中で、CMOSスイッチ25の状態を低抵抗状態から高抵抗状態に切り替える。この構成によれば、出力電圧Vpixによってコンデンサ26が充電されている途中で、フィルタ回路21の時定数が小さい値から大きい値に切り替えられる。出力電圧Vpixによってコンデンサ26の充電が開始されてから、コンデンサ26の充電電圧が出力電圧Vpixに近づくまでの間は、CMOSスイッチ25が低抵抗状態であるので、コンデンサ26が高速に充電される。そして、コンデンサ26の充電電圧が出力電圧Vpixに近づくと、CMOSスイッチ25の状態が低抵抗状態から高抵抗状態に切り替えられ、出力電圧Vpixからノイズが除去されつつ、ゆっくりコンデンサ26が充電される。このように、出力電圧Vpixからノイズを除去しつつ、コンデンサ26の充電電圧が出力電圧Vpixに達するまでに要するセトリング時間を短縮することが可能となる。
信号処理回路1では、フィルタ回路21は、受光素子11(画素回路10)と増幅回路22との間に設けられる。出力電圧Vpixには、ソースフォロワ回路14に起因する熱雑音等のノイズが含まれる。このノイズが増幅回路22によって増幅される前にフィルタ回路21によって除去されるので、ノイズを効果的に除去することが可能となる。
上述のようにオン抵抗値Rp及びオン抵抗値Rnは、CMOSスイッチ25の入力電圧(出力電圧Vpix)に応じて変動し得る。したがって、出力電圧Vpixのリセットレベルを適切に設定することによって、低抵抗状態における抵抗値Rc、及び高抵抗状態における抵抗値Rcを所望の値とすることができる。
具体的には、設定回路13は、オン抵抗値Rnがオン抵抗値Rpよりも大きくなる範囲で出力電圧Vpixが変動するように、出力電圧Vpixのリセットレベルを設定する。この構成によれば、低抵抗状態における抵抗値Rcと高抵抗状態における抵抗値Rcとの間の大小関係が定まるので、フィルタ回路21の時定数の切替を確実に実現することができる。
低抵抗状態は、トランジスタ27及びトランジスタ28がともにオン状態である状態である。この場合、低抵抗状態における抵抗値Rcは、オン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値になる。したがって、抵抗値Rcは、オン抵抗値Rp及びオン抵抗値Rnよりも小さくなる。よって、CMOSスイッチ25が低抵抗状態である場合のフィルタ回路21の時定数をより一層小さくすることができる。
(第2実施形態)
次に、図8を参照しながら、第2実施形態に係る信号処理回路の構成を説明する。図8は、第2実施形態に係る信号処理回路の回路構成を示す図である。図8に示されるように、信号処理回路1Aは、列回路20に代えて列回路20Aを備える点において信号処理回路1と主に相違する。列回路20Aは、増幅回路22に代えて増幅回路22Aを含む点、及びフィルタ回路21の配置において列回路20と主に相違する。
次に、図8を参照しながら、第2実施形態に係る信号処理回路の構成を説明する。図8は、第2実施形態に係る信号処理回路の回路構成を示す図である。図8に示されるように、信号処理回路1Aは、列回路20に代えて列回路20Aを備える点において信号処理回路1と主に相違する。列回路20Aは、増幅回路22に代えて増幅回路22Aを含む点、及びフィルタ回路21の配置において列回路20と主に相違する。
増幅回路22Aは、スイッチ41及びスイッチ42を更に含む点、並びに増幅器31に代えて増幅器31Aを含む点において増幅回路22と主に相違する。増幅器31Aは、シングルアンプである。スイッチ41は、コンデンサ33と直列に接続されており、コンデンサ33及びスイッチ41の直列回路が増幅器31Aの入力端子と出力端子との間に電気的に接続されている。スイッチ42の一端は、コンデンサ33とスイッチ41との接続点に電気的に接続されている。スイッチ42の他端には、基準電位Vrefが供給されている。
フィルタ回路21は、増幅回路22Aの後段に設けられている。つまり、増幅回路22Aは、出力電圧Vpixを増幅することによって出力信号(対象信号)を生成し、出力信号をフィルタ回路21に供給する。フィルタ回路21は、増幅回路22Aの出力信号からノイズを除去する。
信号処理回路1Aにおいても、信号処理回路1と同様の効果が奏される。信号処理回路1では、フィルタ回路21はソースフォロワ回路14の後段に設けられるのに対して、信号処理回路1Aでは、フィルタ回路21は増幅回路22Aの後段に設けられる。ソースフォロワ回路14は画素アレイ内に配置されるので、回路規模を大きくすることができない。したがって、ソースフォロワ回路14によってフィルタ回路21を駆動する(フィルタ回路21に電流を流し入れる)場合には、数個のトランジスタでフィルタ回路21を駆動する必要がある。一方、増幅回路22Aは列幅のみの制約を受けるため、回路規模をソースフォロワ回路14よりも大きくすることができる。したがって、増幅回路22Aは、より多くの電流をフィルタ回路21に流し入れることができる。これにより、コンデンサ26を高速に充電し、少ない時間で目的の電位に到達させることができる。
増幅回路22Aは、出力信号のリセットレベルを設定する設定回路としての機能を備えている。具体的に説明すると、まず、スイッチ34,42がオン状態に設定され、スイッチ41がオフ状態に設定される。これにより、基準電位Vrefから増幅器31Aのオフセット電圧を減算した電位差が、コンデンサ33に生じる。続いて、スイッチ42がオン状態に設定され、スイッチ34,41がオフ状態に設定される。これにより、増幅器31Aの入力端子がフローティング状態になる。続いて、スイッチ34,41,42がオフ状態に設定される。これにより、基準電位Vrefから増幅器31Aのオフセット電圧を減算した電位差に応じた電荷がコンデンサ33に保持される。続いて、スイッチ41がオン状態に設定され、スイッチ34,42がオフ状態に設定される。これにより、増幅回路22A(増幅器31A)の出力信号が基準電位Vrefにレベルシフトされる。このようにして、出力信号のリセットレベルが、基準電位Vrefに設定される。
上述のように、オン抵抗値Rp及びオン抵抗値Rnは、CMOSスイッチ25の入力電圧Vin(出力電圧Vpix)に応じて変動し得る。したがって、出力電圧Vpixのリセットレベルを適切に設定することによって、低抵抗状態における抵抗値Rc、及び高抵抗状態における抵抗値Rcを所望の値とすることができる。
なお、本開示に係る信号処理回路は上記実施形態に限定されない。
例えば、列回路20は、増幅回路22に代えて増幅回路22Aを含んでもよい。列回路20Aは、増幅回路22Aに代えて増幅回路22を含んでもよい。
入力電圧Vinは例えば0V~3.3Vまでの値を取り得るので、入力電圧Vinの変動範囲は、オン抵抗値Rnとオン抵抗値Rpとが同じ抵抗値となる電圧よりも大きい範囲でなくてもよい。オン抵抗値Rnとオン抵抗値Rpとの合成抵抗値は、オン抵抗値Rn及びオン抵抗値Rpのいずれよりも小さいので、低抵抗状態は、トランジスタ27及びトランジスタ28をともにオン状態に設定することによって実現され、高抵抗状態は、トランジスタ27及びトランジスタ28のいずれか一方をオン状態に設定し、他方をオフ状態に設定することによって実現され得る。
信号処理回路1,1Aにおいては、オン抵抗値Rnがオン抵抗値Rpよりも大きい範囲でCMOSスイッチ25が用いられるので、CMOSスイッチ25の低抵抗状態は、トランジスタ27をオン状態に設定し、トランジスタ28をオフ状態に設定することによって実現されてもよい。
上記実施形態では、オン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値は、入力電圧Vinによらずに略一定であるが、一定でなくてもよい。図5に示される例では、入力電圧Vinが低電圧である場合のオン抵抗値Rnと、入力電圧Vinが高電圧である場合のオン抵抗値Rpと、が実質的に等しいので、オン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値が入力電圧Vinによらずに略一定である。これに対し、例えば、図5に示される例よりもオン抵抗値Rpが低い値に設定されてもよい。言い換えると、入力電圧Vinが高電圧である場合のオン抵抗値Rpが、入力電圧Vinが低電圧である場合のオン抵抗値Rnよりも小さい値に設定されてもよい。この場合、低抵抗状態における抵抗値Rcをより一層低くすることができるので、セトリング時間をさらに短縮することが可能となる。
信号処理回路1は、列回路20の後段に出力バッファを更に備えていてもよい。
トランジスタ15は、pチャネル型MOSFETであってもよい。この場合、リセット信号Pix_resetがローレベルである場合に、トランジスタ15がオン状態となる。したがって、ローレベルのパルス状のリセット信号Pix_resetが用いられる。
例えば、入力電圧Vinが予め判明している場合には、入力電圧Vinに応じて出力電圧Vpixのリセットレベルが予め設定される。つまり、オン抵抗値Rnがオン抵抗値Rpよりも大きい範囲でCMOSスイッチ25が用いられるように、信号処理回路1が予め構成されてもよい。この場合、画素回路10は、設定回路13を含まなくてもよい。
画素回路10の回路構成は、図1及び図8に示される回路構成に限定されない。図9~図12を参照しながら、画素回路の変形例を説明する。図9は、画素回路の変形例を示す図である。図10は、図9に示される設定回路によって設定されるリセットレベルを説明するための図である。図11は、図9に示されるフローティングディフュージョンノードの電圧を説明するための図である。図12は、図9に示されるソースフォロワ回路の入出力特性を示す図である。
図9に示される画素回路10Aは、設定回路13に代えて設定回路13Aを備える点、ソースフォロワ回路14に代えてソースフォロワ回路14Aを備える点、及び受光素子11の配線において画素回路10と主に相違する。画素回路10Aでは、受光素子11のカソードは、電源電圧Vddを供給する電源ラインに電気的に接続され、受光素子11のアノードは、トランジスタ12のドレインに電気的に接続されている。
設定回路13Aは、トランジスタ15に代えてトランジスタ15Aを含む点において設定回路13と主に相違する。トランジスタ15Aは、pチャネル型MOSFETである。トランジスタ15Aのドレインは、リセット電位Vrに設定されている。トランジスタ15Aのソースは、ノードN1と電気的に接続されている。トランジスタ15Aのゲートには、リセット信号Pix_resetが供給されている。トランジスタ15Aのゲートにローレベルのパルス状のリセット信号Pix_resetが供給されることによって、リセット信号Pix_resetがローレベルの間(リセット期間)、ノード電圧Vfdのリセット動作が行われる。リセット動作において、トランジスタ15Aがオン状態となり、ノード電圧Vfdがリセットレベルに設定される。
図10に示されるように、ノード電圧Vfdのリセットレベルは、リセット電位Vrよりも大きい。具体的に説明すると、トランジスタ15Aがオン状態となることによってトランジスタ15Aのソース電圧(つまり、ノード電圧Vfd)が低下するので、トランジスタ15Aのソース・ゲート間電圧Vsgが低下する。すると、トランジスタ15Aのソース・ドレイン間電圧Vsdが0になるよりも先に、トランジスタ15Aのソース・ゲート間電圧Vsgがトランジスタ15Aの閾値電圧Vthpよりも小さくなる。したがって、リセット電流(=β×(Vsg-Vthp)×Vsd)が0になる。
つまり、トランジスタ15Aのソース電圧がトランジスタ15Aのドレイン電圧(つまり、リセット電位Vr)と等しくなる前にノード電圧Vfdの変動が停止する。その結果、ノード電圧Vfdは、リセット期間にリセット電位Vrに閾値電圧Vthpを加算した電位まで変動する。さらに、リセット期間が終了してトランジスタ15Aがオン状態からオフ状態に切り替えられる際に、クロックフィードスルー成分、及びチャージインジェンクションの影響を受け、ノード電圧Vfdが更に上昇する。以上により、ノード電圧Vfdがリセットレベルに設定される。
図11に示されるように、トランジスタ12がオン状態である場合、ノード電圧Vfdは、蓄積された電荷量が増加するにつれてリセットレベルから上昇する。
ソースフォロワ回路14Aは、トランジスタ16,17に代えて、トランジスタ16A,17Aを含む点においてソースフォロワ回路14と主に相違する。トランジスタ16A,17Aは、例えば、pチャネル型MOSFETである。トランジスタ16Aのドレインは、接地電位に電気的に接続されている。トランジスタ16Aのゲートは、ノードN1に電気的に接続されている。トランジスタ16Aのソースと、トランジスタ17Aのドレインとは、互いに電気的に接続されており、列信号線Lcに電気的に接続されている。トランジスタ17Aのソースは、電源電圧Vddを供給する電源ラインに電気的に接続されている。トランジスタ17Aのゲートには、バイアス電圧が供給される。トランジスタ17Aは、負荷トランジスタとして機能する。トランジスタ16Aのゲートに供給されたノード電圧Vfdが増幅され、出力電圧Vpixがトランジスタ16Aのソースから列信号線Lcに出力される。
ソースフォロワ回路14Aは、図12に示される入出力特性を有する。図12の横軸は入力電圧(ノード電圧Vfd)を示し、図12の縦軸は出力電圧Vpixを示す。ソースフォロワ回路14Aには、ノード電圧Vfdが入力電圧として入力される。上述のように、ノード電圧Vfdは、蓄積されている電荷量に応じてリセットレベルから増加する。ノード電圧Vfdが変動する範囲において、ソースフォロワ回路14Aの入力電圧と出力電圧とは正比例の関係を有する。つまり、出力電圧Vpixは、ノード電圧Vfdに所定の増幅率を乗算することで得られる。ノード電圧Vfdが増加するにつれて、出力電圧Vpixも増加する。言い換えると、出力電圧Vpixは、受光素子11によって蓄積された電荷に応じた信号である。
後段に設けられるCMOSスイッチ25の入力電圧Vinの変動範囲は、オン抵抗値Rnとオン抵抗値Rpとが同じ抵抗値となる電圧(図5に示される例では、1.7V程度)未満である。この変動範囲において、オン抵抗値Rpはオン抵抗値Rnよりも大きく、オン抵抗値Rpとオン抵抗値Rnとの合成抵抗値は、オン抵抗値Rn及びオン抵抗値Rnのそれぞれよりも小さい。したがって、低抵抗状態は、トランジスタ27(第2MOSFET)及びトランジスタ28(第1MOSFET)をともにオン状態に設定することによって実現される。高抵抗状態は、トランジスタ27をオン状態に設定し、トランジスタ28をオフ状態に設定することによって実現される。なお、入力電圧Vinの変動範囲が上記範囲となるように、リセット電位Vrが設定される。言い換えると、設定回路13Aは、オン抵抗値Rpがオン抵抗値Rnよりも大きくなる範囲で出力電圧Vpixが変動するように、出力電圧Vpixのリセットレベルを設定する。
この構成においても、入力電圧Vinの変動範囲は、オン抵抗値Rnとオン抵抗値Rpとが同じ抵抗値となる電圧未満でなくてもよい。オン抵抗値Rnとオン抵抗値Rpとの合成抵抗値は、オン抵抗値Rn及びオン抵抗値Rpのいずれよりも小さいので、低抵抗状態は、トランジスタ27及びトランジスタ28をともにオン状態に設定することによって実現され、高抵抗状態は、トランジスタ27及びトランジスタ28のいずれか一方をオン状態に設定し、他方をオフ状態に設定することによって実現され得る。
画素回路10Aは、トランジスタ16Aのソースと列信号線Lcとの間に行選択用のトランジスタを更に含んでもよい。
画素回路10Aを含む信号処理回路1,1Aでは、オン抵抗値Rpがオン抵抗値Rnよりも大きい範囲でCMOSスイッチ25が用いられるので、トランジスタ27がオン状態でありトランジスタ28がオフ状態である場合(高抵抗状態)における抵抗値Rcは、トランジスタ27及びトランジスタ28がともにオン状態である場合(低抵抗状態)における抵抗値Rcよりも大きくなる。したがって、CMOSスイッチ25の入力電圧Vinが低電圧である場合に、フィルタ回路21の時定数の切替をより確実に実現することができる。
ノード電圧Vfdのレベル及びコンデンサ26の充電電圧のレベルをモニタするモニタ回路としては、任意の回路が用いられ得る。図13は、モニタ回路の回路構成の一例を示す図である。図13に示されるモニタ回路60は、コンデンサ26の充電電圧のレベルをモニタする回路である。モニタ回路60は、増幅器61と、抵抗素子62と、抵抗素子63と、コンパレータ64と、を含む。
増幅器61は、反転入力端子、非入力反転端子、及び出力端子を有する。増幅器61の非反転入力端子は、列信号線Lcに電気的に接続されている。増幅器61の反転入力端子は、増幅器61の出力端子に電気的に接続されている。つまり、増幅器61は、ボルテージフォロワ回路を構成しており、出力電圧Vpixを受けて、出力電圧Vpixを出力する。抵抗素子62の一端は、増幅器61の出力端子に電気的に接続され、抵抗素子62の他端は、抵抗素子63の一端及びコンパレータ64の反転入力端子に電気的に接続されている。抵抗素子63の他端は、接地電位に電気的に接続されている。抵抗素子62,63に応じて、抵抗分圧回路が構成されている。抵抗素子62の抵抗値及び抵抗素子63の抵抗値によって出力電圧Vpixが分圧され、出力電圧Vpixよりも数%低い切替電圧がコンパレータ64の反転入力端子に供給される。
コンパレータ64の非反転入力端子は、コンデンサ26の一端に電気的に接続されている。コンパレータ64の非反転入力端子には、コンデンサ26の充電電圧が供給される。コンパレータ64の出力端子は、制御部50に電気的に接続されている。充電電圧が切替電圧よりも小さい間、コンパレータ64は、ローレベルのトリガ信号を出力する。充電電圧が切替電圧を超えると、コンパレータ64は、ハイレベルのトリガ信号を出力する。制御部50は、コンパレータ64からハイレベルのトリガ信号を受け取ると、選択信号P_selをローレベルからハイレベルに切り替える(図6の時刻t4及び時刻t8参照)。
1,1A…信号処理回路、10,10A…画素回路、11…受光素子、12…トランジスタ、13,13A…設定回路、14,14A…ソースフォロワ回路、15,15A…トランジスタ、16,16A…トランジスタ、17,17A…トランジスタ、20,20A…列回路、21…フィルタ回路、22,22A…増幅回路、23…サンプルホールド回路、24…サンプルホールド回路、25…CMOSスイッチ、25a…端子、25b…端子、26…コンデンサ、27…トランジスタ、28…トランジスタ、31…増幅器、32…コンデンサ、33…コンデンサ、34…スイッチ、35…スイッチ、36…コンデンサ、37…スイッチ、38…コンデンサ、41…スイッチ、42…スイッチ、50…制御部、Lc…列信号線、N1…ノード。
Claims (10)
- 対象信号からノイズを除去するフィルタ回路と、
前記フィルタ回路を制御する制御部と、
を備え、
前記フィルタ回路は、
互いに異なるチャネル型を有する第1MOSFET及び第2MOSFETであって、並列に接続された前記第1MOSFET及び前記第2MOSFETを含むCMOSスイッチと、
前記CMOSスイッチの出力と接地電位との間に電気的に接続されたコンデンサと、
を備え、
前記制御部は、前記第1MOSFETがオン状態である第1状態と、前記第1MOSFETがオフ状態であり前記第2MOSFETがオン状態である第2状態との間で前記CMOSスイッチの状態を切り替え、
前記第2MOSFETのオン抵抗値は、前記第1MOSFETのオン抵抗値よりも大きい、信号処理回路。 - 前記制御部は、前記対象信号によって前記コンデンサが充電されている途中で、前記CMOSスイッチの状態を前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項1に記載の信号処理回路。
- 光が照射されることによって電荷を発生し蓄積する受光素子と、
前記フィルタ回路の出力信号を増幅する増幅回路と、を更に備え、
前記フィルタ回路は、前記受光素子によって蓄積された前記電荷に応じた信号を前記対象信号として受信する、請求項1又は請求項2に記載の信号処理回路。 - 光が照射されることによって電荷を発生し蓄積する受光素子と、
前記受光素子によって蓄積された前記電荷に応じた信号を増幅することによって前記対象信号を生成し、前記対象信号を前記フィルタ回路に供給する増幅回路と、を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の信号処理回路。 - 前記増幅回路は、前記対象信号のリセットレベルを設定する設定回路を備える、請求項4に記載の信号処理回路。
- 前記対象信号のリセットレベルを設定する設定回路を更に備える、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の信号処理回路。
- 前記設定回路は、前記第2MOSFETのオン抵抗値が前記第1MOSFETのオン抵抗値よりも大きくなる範囲で前記対象信号の電圧が変動するように、前記リセットレベルを設定する、請求項5又は請求項6に記載の信号処理回路。
- 前記第1状態は、前記第1MOSFET及び前記第2MOSFETがともにオン状態である状態である、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の信号処理回路。
- 前記第1MOSFETは、pチャネル型MOSFETであり、
前記第2MOSFETは、nチャネル型MOSFETである、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の信号処理回路。 - 前記第1MOSFETは、nチャネル型MOSFETであり、
前記第2MOSFETは、pチャネル型MOSFETである、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の信号処理回路。
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