JP2023028134A - ひずみゲージ、センサモジュール - Google Patents

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祐汰 相澤
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Abstract

【課題】ひずみの検出精度低下を抑制したひずみゲージを提供する。【解決手段】本ひずみゲージは、基材と、前記基材の一方の面側に形成された抵抗体と、前記基材の他方の面側に開口する複数の凹部と、を有し、複数の前記凹部は、第1凹部及び第2凹部を含み、平面視で、前記第1凹部の重心と前記第2凹部の重心とを結ぶ仮想線分を考えたときに、前記仮想線分が前記抵抗体の長手方向と斜めに交差するように、前記第1凹部及び前記第2凹部が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ひずみゲージ、センサモジュールに関する。
ひずみゲージは、ひずみを検出する抵抗体を備えており、抵抗体の材料としては、例えば、Cr(クロム)やNi(ニッケル)を含む材料が用いられている。また、抵抗体は、例えば、絶縁樹脂からなる基材上に形成されている(例えば、特許文献1参照)。
ひずみゲージは、例えば、接着層を介して起歪体に貼り付けて使用される。ひずみゲージを起歪体に貼り付ける際には、例えば、まず、起歪体の上面の所定位置に、ひずみゲージを固定する位置及び方向を示すため、けがきにより縦横に交差する微小な溝を形成する。そして、起歪体の上面に接着層を形成し、ひずみゲージをけがきで形成した微小な溝に合わせて貼り付ける。
特開2016-74934号公報
しかしながら、けがきで形成した微小な溝に応力集中が生じて、ひずみ検出の誤差要因となり、ひずみの検出精度を低下させる場合があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、ひずみの検出精度低下を抑制したひずみゲージの提供を目的とする。
本ひずみゲージは、基材と、前記基材の一方の面側に形成された抵抗体と、前記基材の他方の面側に開口する複数の凹部と、を有し、複数の前記凹部は、第1凹部及び第2凹部を含み、平面視で、前記第1凹部の重心と前記第2凹部の重心とを結ぶ仮想線分を考えたときに、前記仮想線分が前記抵抗体の長手方向と斜めに交差するように、前記第1凹部及び前記第2凹部が配置されている。
開示の技術によれば、ひずみの検出精度低下を抑制したひずみゲージを提供できる。
第1実施形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。 第1実施形態に係るひずみゲージを例示する断面図である。 起歪体を例示する斜視図である。 起歪体とひずみゲージの位置決めについて説明する断面図である。 凹部の配置について説明する平面図である。 第1実施形態の変形例1に係るひずみゲージを例示する断面図である。 機能層について説明する断面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1実施形態〉
[ひずみゲージの構造]
図1は、第1実施形態に係るひずみゲージを例示する平面図である。図2は、第1実施形態に係るひずみゲージを例示する断面図であり、図1のA-A線に沿う断面を示している。
図1及び図2を参照すると、ひずみゲージ1は、基材10と、抵抗体30と、配線40と、電極50と、カバー層60とを有している。なお、図1及び図2では、便宜上、カバー層60の外縁のみを破線で示している。なお、カバー層60は、必要に応じて設ければよい。
なお、本実施形態では、便宜上、ひずみゲージ1において、基材10の抵抗体30が設けられている側を上側又は一方の側、抵抗体30が設けられていない側を下側又は他方の側とする。また、各部位の抵抗体30が設けられている側の面を一方の面又は上面、抵抗体30が設けられていない側の面を他方の面又は下面とする。ただし、ひずみゲージ1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置できる。また、平面視とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基材10の上面10aの法線方向から視た形状を指すものとする。
基材10は、抵抗体30等を形成するためのベース層となる部材であり、可撓性を有する。基材10の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、5μm~500μm程度とすることができる。特に、基材10の厚さが5μm~200μmであると、接着層等を介して基材10の下面10bに接合される起歪体表面からの歪の伝達性、環境に対する寸法安定性の点で好ましく、10μm以上であると絶縁性の点で更に好ましい。
基材10は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂、エポキシ樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、LCP(液晶ポリマー)樹脂、ポリオレフィン樹脂等の絶縁樹脂フィルムから形成できる。なお、フィルムとは、厚さが500μm以下程度であり、可撓性を有する部材を指す。
ここで、『絶縁樹脂フィルムから形成する』とは、基材10が絶縁樹脂フィルム中にフィラーや不純物等を含有することを妨げるものではない。基材10は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有する絶縁樹脂フィルムから形成しても構わない。
基材10の樹脂以外の材料としては、例えば、SiO、ZrO(YSZも含む)、Si、Si、Al(サファイヤも含む)、ZnO、ペロブスカイト系セラミックス(CaTiO、BaTiO)等の結晶性材料が挙げられ、更に、それ以外に非晶質のガラス等が挙げられる。また、基材10の材料として、アルミニウム、アルミニウム合金(ジュラルミン)、チタン等の金属を用いてもよい。この場合、金属製の基材10上に、例えば、絶縁膜が形成される。
抵抗体30は、基材10上に所定のパターンで形成された薄膜であり、ひずみを受けて抵抗変化を生じる受感部である。抵抗体30は、基材10の上面10aに直接形成されてもよいし、基材10の上面10aに他の層を介して形成されてもよい。なお、図1では、便宜上、抵抗体30を濃い梨地模様で示している。
抵抗体30は、複数の細長状部が長手方向を同一方向(図1では基材10の長辺方向)に向けて所定間隔で配置され、隣接する細長状部の端部が互い違いに連結されて、全体としてジグザグに折り返す構造である。複数の細長状部の長手方向がグリッド方向となり、グリッド方向と垂直な方向がグリッド幅方向(図1では基材10の短辺方向)となる。
グリッド幅方向の最も外側に位置する2つの細長状部の長手方向の一端部は、グリッド幅方向に屈曲し、抵抗体30のグリッド幅方向の各々の終端30e及び30eを形成する。抵抗体30のグリッド幅方向の各々の終端30e及び30eは、配線40を介して、電極50と電気的に接続されている。言い換えれば、配線40は、抵抗体30のグリッド幅方向の各々の終端30e及び30eと各々の電極50とを電気的に接続している。
抵抗体30は、例えば、Cr(クロム)を含む材料、Ni(ニッケル)を含む材料、又はCrとNiの両方を含む材料から形成できる。すなわち、抵抗体30は、CrとNiの少なくとも一方を含む材料から形成できる。Crを含む材料としては、例えば、Cr混相膜が挙げられる。Niを含む材料としては、例えば、Cu-Ni(銅ニッケル)が挙げられる。CrとNiの両方を含む材料としては、例えば、Ni-Cr(ニッケルクロム)が挙げられる。
ここで、Cr混相膜とは、Cr、CrN、CrN等が混相した膜である。Cr混相膜は、酸化クロム等の不可避不純物を含んでもよい。
抵抗体30の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.05μm~2μm程度とすることができる。特に、抵抗体30の厚さが0.1μm以上であると、抵抗体30を構成する結晶の結晶性(例えば、α-Crの結晶性)が向上する点で好ましい。また、抵抗体30の厚さが1μm以下であると、抵抗体30を構成する膜の内部応力に起因する膜のクラックや基材10からの反りを低減できる点で更に好ましい。抵抗体30の幅は、抵抗値や横感度等の要求仕様に対して最適化し、かつ断線対策も考慮して、例えば、10μm~100μm程度とすることができる。
例えば、抵抗体30がCr混相膜である場合、安定な結晶相であるα-Cr(アルファクロム)を主成分とすることで、ゲージ特性の安定性を向上できる。また、抵抗体30がα-Crを主成分とすることで、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。ここで、主成分とは、対象物質が抵抗体を構成する全物質の50重量%以上を占めることを意味するが、ゲージ特性を向上する観点から、抵抗体30はα-Crを80重量%以上含むことが好ましく、90重量%以上含むことが更に好ましい。なお、α-Crは、bcc構造(体心立方格子構造)のCrである。
また、抵抗体30がCr混相膜である場合、Cr混相膜に含まれるCrN及びCrNは20重量%以下であることが好ましい。Cr混相膜に含まれるCrN及びCrNが20重量%以下であることで、ゲージ率の低下を抑制できる。
また、CrN及びCrN中のCrNの割合は80重量%以上90重量%未満であることが好ましく、90重量%以上95重量%未満であることが更に好ましい。CrN及びCrN中のCrNの割合が90重量%以上95重量%未満であることで、半導体的な性質を有するCrNにより、TCRの低下(負のTCR)が一層顕著となる。更に、セラミックス化を低減することで、脆性破壊の低減がなされる。
一方で、膜中に微量のNもしくは原子状のNが混入、存在した場合、外的環境(例えば高温環境下)によりそれらが膜外へ抜け出ることで、膜応力の変化を生ずる。化学的に安定なCrNの創出により上記不安定なNを発生させることがなく、安定なひずみゲージを得ることができる。
配線40は、基材10上に形成され、抵抗体30及び電極50と電気的に接続されている。配線40は、第1金属層41と、第1金属層41の上面に積層された第2金属層42とを有している。配線40は直線状には限定されず、任意のパターンとすることができる。また、配線40は、任意の幅及び任意の長さとすることができる。なお、図1では、便宜上、配線40及び電極50を抵抗体30よりも薄い梨地模様で示している。
電極50は、基材10上に形成され、配線40を介して抵抗体30と電気的に接続されており、例えば、配線40よりも拡幅して略矩形状に形成されている。電極50は、ひずみにより生じる抵抗体30の抵抗値の変化を外部に出力するための一対の電極であり、例えば、外部接続用のリード線等が接合される。
電極50は、一対の第1金属層51と、各々の第1金属層51の上面に積層された第2金属層52とを有している。第1金属層51は、配線40の第1金属層41を介して抵抗体30の終端30e及び30eと電気的に接続されている。第1金属層51は、平面視において、略矩形状に形成されている。第1金属層51は、配線40と同じ幅に形成しても構わない。
なお、抵抗体30と第1金属層41と第1金属層51とは便宜上別符号としているが、同一工程において同一材料により一体に形成できる。従って、抵抗体30と第1金属層41と第1金属層51とは、厚さが略同一である。また、第2金属層42と第2金属層52とは便宜上別符号としているが、同一工程において同一材料により一体に形成できる。従って、第2金属層42と第2金属層52とは、厚さが略同一である。
第2金属層42及び52は、抵抗体30(第1金属層41及び51)よりも低抵抗の材料から形成されている。第2金属層42及び52の材料は、抵抗体30よりも低抵抗の材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、抵抗体30がCr混相膜である場合、第2金属層42及び52の材料として、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt等、又は、これら何れかの金属の合金、これら何れかの金属の化合物、あるいは、これら何れかの金属、合金、化合物を適宜積層した積層膜が挙げられる。第2金属層42及び52の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、3μm~5μm程度とすることができる。
第2金属層42及び52は、第1金属層41及び51の上面の一部に形成されてもよいし、第1金属層41及び51の上面の全体に形成されてもよい。第2金属層52の上面に、更に他の1層以上の金属層を積層してもよい。例えば、第2金属層52を銅層とし、銅層の上面に金層を積層してもよい。あるいは、第2金属層52を銅層とし、銅層の上面にパラジウム層と金層を順次積層してもよい。電極50の最上層を金層とすることで、電極50のはんだ濡れ性を向上できる。
このように、配線40は、抵抗体30と同一材料からなる第1金属層41上に第2金属層42が積層された構造である。そのため、配線40は抵抗体30よりも抵抗が低くなるため、配線40が抵抗体として機能してしまうことを抑制できる。その結果、抵抗体30によるひずみ検出精度を向上できる。
言い換えれば、抵抗体30よりも低抵抗な配線40を設けることで、ひずみゲージ1の実質的な受感部を抵抗体30が形成された局所領域に制限できる。そのため、抵抗体30によるひずみ検出精度を向上できる。
特に、抵抗体30としてCr混相膜を用いたゲージ率10以上の高感度なひずみゲージにおいて、配線40を抵抗体30よりも低抵抗化して実質的な受感部を抵抗体30が形成された局所領域に制限することは、ひずみ検出精度の向上に顕著な効果を発揮する。また、配線40を抵抗体30よりも低抵抗化することは、横感度を低減する効果も奏する。
カバー層60は、基材10上に形成され、抵抗体30及び配線40を被覆し電極50を露出する。配線40の一部は、カバー層60から露出してもよい。抵抗体30及び配線40を被覆するカバー層60を設けることで、抵抗体30及び配線40に機械的な損傷等が生じることを防止できる。また、カバー層60を設けることで、抵抗体30及び配線40を湿気等から保護できる。なお、カバー層60は、電極50を除く部分の全体を覆うように設けてもよい。
カバー層60は、例えば、PI樹脂、エポキシ樹脂、PEEK樹脂、PEN樹脂、PET樹脂、PPS樹脂、複合樹脂(例えば、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂)等の絶縁樹脂から形成できる。カバー層60は、フィラーや顔料を含有しても構わない。カバー層60の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、2μm~30μm程度とすることができる。
[ひずみゲージと起歪体との位置決め構造]
ひずみゲージ1は、基材10の下面10b側に開口する第1凹部15及び第2凹部16を有している。第1凹部15及び第2凹部16は、基材10の下面10bから上面10a側にへこむ窪みである。第1凹部15及び第2凹部16は、例えば、基材10を下面10b側からエッチングすることで形成できる。第1凹部15及び第2凹部16は基材10を貫通しないため、基材10のエッチングの際には、エッチング深度の調整が必要となる。
ひずみゲージ1は、例えば接着層を介して起歪体に貼り付けて使用される。接着層は、ひずみゲージ1と起歪体とを固着する機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、変性ウレタン樹脂等を用いることができる。また、ボンディングシート等の材料を用いても良い。接着層の厚さは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、0.1μm~50μm程度とすることができる。
起歪体の形状は任意であるが、図3に一例を示す。図3に例示する起歪体100は、矩形の板状であり、上面100a及び下面100bを備えている。上面100a及び下面100bは、平面である。起歪体100は、上面100aから突起する第1凸部150及び第2凸部160を有している。
平面視で、起歪体100の第1凸部150及び第2凸部160の位置は、ひずみゲージ1の第1凹部15及び第2凹部16の位置と対応している。また、起歪体100の第1凸部150及び第2凸部160は、ひずみゲージ1の第1凹部15及び第2凹部16と嵌合可能な大きさである。
図4に示すように、第1凸部150は第1凹部15と嵌合し、第2凸部160は第2凹部16と嵌合する。これにより、ひずみゲージ1と、上面100a面側にひずみゲージ1が貼り付けられた起歪体100とを有するセンサモジュール5を実現できる。
このように、起歪体100の第1凸部150及び第2凸部160が、ひずみゲージ1の第1凹部15及び第2凹部16と嵌合可能な構造とすることで、起歪体100の上面100aに、ひずみゲージ1を容易に位置決め可能となる。また、起歪体100にひずみゲージ1を位置決めするためのけがき作業が不要になり、けがきにより応力集中が生じることを回避できる。そのため、誤差要因が排除されて、ひずみの検出精度低下を抑制でき、ひずみゲージ1による正確なひずみ検出が可能となる。
第1凹部15及び第2凹部16の平面形状、例えば矩形状であるが、円形や楕円形、矩形以外の多角形等の任意の形状としてよい。第1凹部15及び第2凹部16の平面形状が矩形状である場合、例えば、平面視で、第1凹部15及び第2凹部16の対向する2辺はグリッド方向と平行であり、対向する他の2辺はグリッド方向に垂直である。第1凹部15及び第2凹部16の平面形状が矩形状である場合、第1凹部15及び第2凹部16の大きさは、例えば、縦500~1000μm×横500~1000μm×深さ10~100μmとすることができる。ここで、縦はグリッド方向、横はグリッド幅方向、深さは基材10の厚さ方向である。なお、第1凹部15及び第2凹部16の大きさの上限値は、ひずみゲージ1の大きさによって決定され、抵抗体30が形成されている領域と平面視で重複しない程度に大きくしてもかまわない。また、第1凹部15及び第2凹部16の深さの上限値は、当然に基材10を貫通しない範囲である。
図5に二点鎖線で示すように、平面視で、第1凹部15の重心と第2凹部16の重心とを結ぶ仮想線分L1を考えたときに、仮想線分L1が抵抗体30の長手方向と斜めに交差するように、第1凹部15及び第2凹部16が配置されていることが好ましい。第1凹部15及び第2凹部16をこのような配置とすることで、ひずみゲージ1の回転方向の位置ずれを効果的に抑制し、グリッド方向及とグリッド幅方向の両方において、起歪体100の上面100aの正しい位置に、ひずみゲージ1を位置決めすることが容易となる。
また、第1凹部15及び第2凹部16は、抵抗体30が形成されている領域と平面視で重複しない領域に配置されていることが好ましい。これにより、第1凹部15及び第2凹部16の存在が、ひずみ検出に影響しないようにすることができる。
さらに、第1凹部15及び第2凹部16は、グリッド方向において抵抗体30の両端よりも外側に配置され、かつグリッド幅方向において抵抗体30の両端(終端30e及び30e)よりも外側に配置されていることが好ましい。つまり、第1凹部15及び第2凹部16は、図5の領域E1及びE2に配置されていることが好ましい。あるいは、第1凹部15及び第2凹部16は、図5の領域E3及びE4に配置されてもよい。これにより、第1凹部15及び第2凹部16の存在が、ひずみ検出に影響しないようにすることができるとともに、第1凹部15と第2凹部16との距離を長くすることが可能となる。そのため、起歪体100に対するひずみゲージ1の位置決め精度を向上できる。
例えば、基材10の平面形状が矩形であれば、第1凹部15及び第2凹部16は、矩形の対角線を通る位置に配置することができる。この場合も、第1凹部15及び第2凹部16は、グリッド方向において抵抗体30の両端よりも外側に配置され、かつグリッド幅方向において抵抗体30の両端(終端30e及び30e)よりも外側に配置されていることが好ましい。
なお、第1凹部15及び第2凹部16に加え、他の凹部を設けてもよい。すなわち、ひずみゲージ1は、起歪体100との位置決めに使用する凹部を3つ以上有してもよい。この場合には、起歪体100にも、ひずみゲージ1の凹部に対応する個数の凸部が、ひずみゲージ1の凹部と嵌合可能な位置に設けられる。
図6は、第1実施形態の変形例1に係るひずみゲージを例示する断面図であり、図2に対応する断面を示している。図6に示すひずみゲージ1Aのように、基材10の下面10b側に形成された下地層70を有し、下地層70に第1凹部75及び第2凹部76を設けてもよい。第1凹部75及び第2凹部76は、下地層70を貫通する貫通孔の内側面と、下地層70の貫通孔内に露出する基材10の下面10bにより形成されている。
第1凹部75及び第2凹部76は、平面視で第1凹部15及び第2凹部16と同じ位置に形成され、第1凹部15及び第2凹部16と同じ形状である。そのため、第1凹部75及び第2凹部76は、図4に示す第1凹部15及び第2凹部16と同様に、起歪体100の第1凸部150及び第2凸部160と嵌合可能である。すなわち、起歪体100の上面100aに、ひずみゲージ1Aを容易に位置決め可能となる。
第1凹部75及び第2凹部76は、例えば、エッチングにより下地層70を貫通する貫通孔を形成し、貫通孔が形成された下地層70を、接着層を介して、基材10の下面10bに貼り付けることで形成できる。この方法では、下地層70をエッチングして貫通孔を形成する際に、第1凹部15及び第2凹部16のようなエッチング深度の調整が不要となるため、加工性が向上する。
下地層70は、任意の材料を用いて形成できるが、下記に示すように、材料を選択して特定の機能を持たせてもよい。また、下地層70は、複数層の積層構造であってもよい。
例えば、下地層70は、基材10及び抵抗体30の耐候性を向上するバリア層であってもよい。バリア層は、例えば、基材10よりも湿気を通しにくい材料から形成された防湿層や、温度変化耐性を有する層である。例えば、基材10がポリイミドである場合、バリア層は、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、又はアクリル樹脂から形成できる。あるいは、これらの樹脂を複合させたハイブリッド樹脂を用いてもよい。
下地層70は、基材10よりも電気伝導率が高い材料から形成された導電層であってもよい。導電層は、例えば、金属、合金、金属及び/又は合金を積層した積層膜、から形成できる。より具体的には、導電層の材料としては、例えば、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt、Pd、Sn、Cr等、これら何れかの金属の合金、又は、これら何れかの金属や合金を適宜積層した積層膜が挙げられる。導電層の材料として、抵抗体30と同じ材料(例えば、Cr混相膜)を用いてもよい。
あるいは、導電性を有する材料であれば、導電層の材料として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)等の酸化膜や、導電性フィラーを含有する樹脂膜等を用いてもよい。
下地層70を導電層とすることで、抵抗体に重畳されるノイズを低減できる。基材10の下面10bに導電層を形成して抵抗体に重畳されるノイズを低減することで、ひずみゲージ1Aの測定精度の低下を抑制できる。また、下地層70を金属から形成する場合、下地層70は基材10及び抵抗体30の耐候性を向上するバリア層としても機能できる。
基材10の下面10bに導電層を形成することで、例えば、静電気などのノイズが出やすい環境(例えば、低湿度)での測定において、TCR値やひずみ印加時の出力電圧のバラつきが小さくなる等の効果が得られる。特に、Cr混相膜を用いたゲージ率が10以上の高感度なひずみゲージは、感度が高いためにモータなどの測定対象物から発生した静電気の影響を受けやすく、基材10への静電気の蓄積により、出力電圧に測定誤差やばらつきが生じやすい。そのため、Cr混相膜を用いたゲージ率が10以上の高感度なひずみゲージにおいて、導電層を形成する効果が特に顕著である。
なお、導電層は、基準電位(GND)と電気的に接続されることが好ましい。あるいは、ひずみゲージ1Aを起歪体100に貼り付ける際に、導電層が起歪体100と同電位になるようにしてもよい。何れの場合もノイズ低減に有利である。例えば、ひずみゲージ1Aを、導電性接着剤を介して金属製の起歪体100に貼り付けてもよい。これにより、ひずみゲージ1Aの導電層は、導電性接着剤を介して起歪体100と電気的に接続されるため、ノイズ低減に有利となる。
[ひずみゲージの製造方法]
ひずみゲージ1を製造するためには、まず、基材10を準備し、基材10の上面10aに金属層(便宜上、金属層Aとする)を形成する。金属層Aは、最終的にパターニングされて抵抗体30、第1金属層41、及び第1金属層51となる層である。従って、金属層Aの材料や厚さは、前述の抵抗体30、第1金属層41、及び第1金属層51の材料や厚さと同様である。
金属層Aは、例えば、金属層Aを形成可能な原料をターゲットとしたマグネトロンスパッタ法により成膜できる。金属層Aは、マグネトロンスパッタ法に代えて、反応性スパッタ法や蒸着法、アークイオンプレーティング法、パルスレーザー堆積法等を用いて成膜してもよい。
ゲージ特性を安定化する観点から、金属層Aを成膜する前に、下地層として、基材10の上面10aに、例えば、コンベンショナルスパッタ法により所定の膜厚の機能層を真空成膜することが好ましい。
本願において、機能層とは、少なくとも上層である金属層A(抵抗体30)の結晶成長を促進する機能を有する層を指す。機能層は、更に、基材10に含まれる酸素や水分による金属層Aの酸化を防止する機能や、基材10と金属層Aとの密着性を向上する機能を備えていることが好ましい。機能層は、更に、他の機能を備えていてもよい。
基材10を構成する絶縁樹脂フィルムは酸素や水分を含むため、特に金属層AがCrを含む場合、Crは自己酸化膜を形成するため、機能層が金属層Aの酸化を防止する機能を備えることは有効である。
機能層の材料は、少なくとも上層である金属層A(抵抗体30)の結晶成長を促進する機能を有する材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、Cr(クロム)、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Ni(ニッケル)、Y(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Si(シリコン)、C(炭素)、Zn(亜鉛)、Cu(銅)、Bi(ビスマス)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Re(レニウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Au(金)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)からなる群から選択される1種又は複数種の金属、この群の何れかの金属の合金、又は、この群の何れかの金属の化合物が挙げられる。
上記の合金としては、例えば、FeCr、TiAl、FeNi、NiCr、CrCu等が挙げられる。また、上記の化合物としては、例えば、TiN、TaN、Si、TiO、Ta、SiO等が挙げられる。
機能層が金属又は合金のような導電材料から形成される場合には、機能層の膜厚は抵抗体の膜厚の1/20以下であることが好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、抵抗体に流れる電流の一部が機能層に流れて、ひずみの検出感度が低下することを防止できる。
機能層が金属又は合金のような導電材料から形成される場合には、機能層の膜厚は抵抗体の膜厚の1/50以下であることがより好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、抵抗体に流れる電流の一部が機能層に流れて、ひずみの検出感度が低下することを更に防止できる。
機能層が金属又は合金のような導電材料から形成される場合には、機能層の膜厚は抵抗体の膜厚の1/100以下であることが更に好ましい。このような範囲であると、抵抗体に流れる電流の一部が機能層に流れて、ひずみの検出感度が低下することを一層防止できる。
機能層が酸化物や窒化物のような絶縁材料から形成される場合には、機能層の膜厚は、1nm~1μmとすることが好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、機能層にクラックが入ることなく容易に成膜できる。
機能層が酸化物や窒化物のような絶縁材料から形成される場合には、機能層の膜厚は、1nm~0.8μmとすることがより好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、機能層にクラックが入ることなく更に容易に成膜できる。
機能層が酸化物や窒化物のような絶縁材料から形成される場合には、機能層の膜厚は、1nm~0.5μmとすることが更に好ましい。このような範囲であると、α-Crの結晶成長を促進できると共に、機能層にクラックが入ることなく一層容易に成膜できる。
なお、機能層の平面形状は、例えば、図1に示す抵抗体の平面形状と略同一にパターニングされている。しかし、機能層の平面形状は、抵抗体の平面形状と略同一である場合には限定されない。機能層が絶縁材料から形成される場合には、抵抗体の平面形状と同一形状にパターニングしなくてもよい。この場合、機能層は少なくとも抵抗体が形成されている領域にベタ状に形成されてもよい。あるいは、機能層は、基材10の上面全体にベタ状に形成されてもよい。
また、機能層が絶縁材料から形成される場合に、機能層の厚さを50nm以上1μm以下となるように比較的厚く形成し、かつベタ状に形成することで、機能層の厚さと表面積が増加するため、抵抗体が発熱した際の熱を基材10側へ放熱できる。その結果、ひずみゲージ1において、抵抗体の自己発熱による測定精度の低下を抑制できる。
機能層は、例えば、機能層を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にAr(アルゴン)ガスを導入したコンベンショナルスパッタ法により真空成膜できる。コンベンショナルスパッタ法を用いることにより、基材10の上面10aをArでエッチングしながら機能層が成膜されるため、機能層の成膜量を最小限にして密着性改善効果を得ることができる。
ただし、これは、機能層の成膜方法の一例であり、他の方法により機能層を成膜してもよい。例えば、機能層の成膜の前にAr等を用いたプラズマ処理等により基材10の上面10aを活性化することで密着性改善効果を獲得し、その後マグネトロンスパッタ法により機能層を真空成膜する方法を用いてもよい。
機能層の材料と金属層Aの材料との組み合わせは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、機能層としてTiを用い、金属層Aとしてα-Cr(アルファクロム)を主成分とするCr混相膜を成膜可能である。
この場合、例えば、Cr混相膜を形成可能な原料をターゲットとし、チャンバ内にArガスを導入したマグネトロンスパッタ法により、金属層Aを成膜できる。あるいは、純Crをターゲットとし、チャンバ内にArガスと共に適量の窒素ガスを導入し、反応性スパッタ法により、金属層Aを成膜してもよい。この際、窒素ガスの導入量や圧力(窒素分圧)を変えることや加熱工程を設けて加熱温度を調整することで、Cr混相膜に含まれるCrN及びCrNの割合、並びにCrN及びCrN中のCrNの割合を調整できる。
これらの方法では、Tiからなる機能層がきっかけでCr混相膜の成長面が規定され、安定な結晶構造であるα-Crを主成分とするCr混相膜を成膜できる。また、機能層を構成するTiがCr混相膜中に拡散することにより、ゲージ特性が向上する。例えば、ひずみゲージ1のゲージ率を10以上、かつゲージ率温度係数TCS及び抵抗温度係数TCRを-1000ppm/℃~+1000ppm/℃の範囲内とすることができる。なお、機能層がTiから形成されている場合、Cr混相膜にTiやTiN(窒化チタン)が含まれる場合がある。
なお、金属層AがCr混相膜である場合、Tiからなる機能層は、金属層Aの結晶成長を促進する機能、基材10に含まれる酸素や水分による金属層Aの酸化を防止する機能、及び基材10と金属層Aとの密着性を向上する機能の全てを備えている。機能層として、Tiに代えてTa、Si、Al、Feを用いた場合も同様である。
このように、金属層Aの下層に機能層を設けることにより、金属層Aの結晶成長を促進可能となり、安定な結晶相からなる金属層Aを作製できる。その結果、ひずみゲージ1において、ゲージ特性の安定性を向上できる。また、機能層を構成する材料が金属層Aに拡散することにより、ひずみゲージ1において、ゲージ特性を向上できる。
次に、金属層Aの上面に、第2金属層42及び第2金属層52を形成する。第2金属層42及び第2金属層52は、例えば、フォトリソグラフィ法により形成できる。
具体的には、まず、金属層Aの上面を覆うように、例えば、スパッタ法や無電解めっき法等により、シード層を形成する。次に、シード層の上面の全面に感光性のレジストを形成し、露光及び現像して第2金属層42及び第2金属層52を形成する領域を露出する開口部を形成する。このとき、レジストの開口部の形状を調整することで、第2金属層42のパターンを任意の形状とすることができる。レジストとしては、例えば、ドライフィルムレジスト等を用いることができる。
次に、例えば、シード層を給電経路とする電解めっき法により、開口部内に露出するシード層上に第2金属層42及び第2金属層52を形成する。電解めっき法は、タクトが高く、かつ、第2金属層42及び第2金属層52として低応力の電解めっき層を形成できる点で好適である。膜厚の厚い電解めっき層を低応力とすることで、ひずみゲージ1に反りが生じることを防止できる。なお、第2金属層42及び第2金属層52は無電解めっき法により形成してもよい。
次に、レジストを除去する。レジストは、例えば、レジストの材料を溶解可能な溶液に浸漬することで除去できる。
次に、シード層の上面の全面に感光性のレジストを形成し、露光及び現像して、図1の抵抗体30、配線40、及び電極50と同様の平面形状にパターニングする。レジストとしては、例えば、ドライフィルムレジスト等を用いることができる。そして、レジストをエッチングマスクとし、レジストから露出する金属層A及びシード層を除去し、図1の平面形状の抵抗体30、配線40、及び電極50を形成する。
例えば、ウェットエッチングにより、金属層A及びシード層の不要な部分を除去できる。金属層Aの下層に機能層が形成されている場合には、エッチングによって機能層は抵抗体30、配線40、及び電極50と同様に図1に示す平面形状にパターニングされる。なお、この時点では、抵抗体30、第1金属層41、及び第1金属層51上にシード層が形成されている。
次に、第2金属層42及び第2金属層52をエッチングマスクとし、第2金属層42及び第2金属層52から露出する不要なシード層を除去することで、第2金属層42及び第2金属層52が形成される。なお、第2金属層42及び第2金属層52の直下のシード層は残存する。例えば、シード層がエッチングされ、機能層、抵抗体30、配線40、及び電極50がエッチングされないエッチング液を用いたウェットエッチングにより、不要なシード層を除去できる。
次に、基材10を下面10b側からエッチングして第1凹部15及び第2凹部16を形成する。あるいは、樹脂や金属等からなる下地層70を準備し、エッチングにより下地層70を貫通する貫通孔を形成する。そして、貫通孔が形成された下地層70を、接着層を介して、基材10の下面10bに貼り付ける。下地層70に貫通孔を形成する際に、プレス加工法やレーザ加工法等を用いてもよい。なお、第1凹部15及び第2凹部16は、他の任意のタイミングで基材10に形成してもかまわない。
その後、必要に応じ、基材10の上面10aに、抵抗体30及び配線40を被覆し電極50を露出するカバー層60を設けることで、ひずみゲージ1が完成する。カバー層60は、例えば、基材10の上面10aに、抵抗体30及び配線40を被覆し電極50を露出するように半硬化状態の熱硬化性の絶縁樹脂フィルムをラミネートし、加熱して硬化させて作製できる。カバー層60は、基材10の上面10aに、抵抗体30及び配線40を被覆し電極50を露出するように液状又はペースト状の熱硬化性の絶縁樹脂を塗布し、加熱して硬化させて作製してもよい。
なお、抵抗体30、第1金属層41、及び第1金属層51の下地層として基材10の上面10aに機能層を設けた場合には、ひずみゲージ1は図7に示す断面形状となる。符号20で示す層が機能層である。機能層20を設けた場合のひずみゲージ1の平面形状は、例えば、図1と同様となる。ただし、前述のように、機能層20は、基材10の上面10aの一部又は全部にベタ状に形成される場合もある。
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
1,1A ひずみゲージ、5 センサモジュール、10 基材、10a 上面、10b 下面、15,75 第1凹部、16,76 第2凹部、20 機能層、30 抵抗体、30e,30e 終端、40 配線、41,51 第1金属層、42,52 第2金属層、50 電極、60 カバー層、70 下地層、100 起歪体、100a 上面、100b 下面、150 第1凸部、160 第2凸部

Claims (10)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の面側に形成された抵抗体と、
    前記基材の他方の面側に開口する複数の凹部と、を有し、
    複数の前記凹部は、第1凹部及び第2凹部を含み、
    平面視で、前記第1凹部の重心と前記第2凹部の重心とを結ぶ仮想線分を考えたときに、前記仮想線分が前記抵抗体の長手方向と斜めに交差するように、前記第1凹部及び前記第2凹部が配置されている、ひずみゲージ。
  2. 前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記抵抗体が形成されている領域と平面視で重複しない領域に配置されている、請求項1に記載のひずみゲージ。
  3. 前記第1凹部及び前記第2凹部は、グリッド方向において前記抵抗体の両端よりも外側に配置され、かつグリッド幅方向において前記抵抗体の両端よりも外側に配置されている、請求項2に記載のひずみゲージ。
  4. 前記基材の平面形状は矩形であり、
    前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記矩形の対角線を通る位置に配置されている、請求項1乃至3の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  5. 前記基材の他方の面側に形成された下地層を有し、
    前記下地層を貫通する複数の貫通孔が設けられ、
    前記第1凹部及び前記第2凹部は、前記貫通孔の内側面と、前記貫通孔内に露出する前記基材の他方の面により形成されている、請求項1乃至4の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  6. 前記下地層は、前記基材及び前記抵抗体の耐候性を向上するバリア層である、請求項5に記載のひずみゲージ。
  7. 前記下地層は、前記基材よりも電気伝導率が高い材料から形成された導電層である、請求項5又は6に記載のひずみゲージ。
  8. 前記抵抗体は、Cr、CrN、及びCrNを含む膜から形成されている、請求項1乃至7の何れか一項に記載のひずみゲージ。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載のひずみゲージと、
    第1面及び第2面を備え、前記第1面側に前記ひずみゲージが貼り付けられた起歪体と、を有し、
    前記起歪体は、前記第1面から突起する複数の凸部を有し、
    複数の前記凸部は、第1凸部及び第2凸部を含み、
    前記第1凸部は前記第1凹部と嵌合し、前記第2凸部は前記第2凹部と嵌合する、センサモジュール。
  10. 請求項7に記載のひずみゲージと、
    第1面及び第2面を備え、前記第1面側に、導電性接着剤を介して前記ひずみゲージが貼り付けられた金属製の起歪体と、を有し、
    前記起歪体は、前記第1面から突起する複数の凸部を有し、
    複数の前記凸部は、第1凸部及び第2凸部を含み、
    前記第1凸部は前記第1凹部と嵌合し、前記第2凸部は前記第2凹部と嵌合し、
    前記導電層は、前記導電性接着剤を介して前記起歪体と電気的に接続されている、センサモジュール。
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