JP2023026853A - 農業用資材補給方法、農業用資材補給システム、及び農業用資材補給プログラム - Google Patents

農業用資材補給方法、農業用資材補給システム、及び農業用資材補給プログラム Download PDF

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康人 西井
Yasuto Nishii
康司 三宅
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Abstract

Figure 2023026853000001
【課題】これから自動走行する経路において、農業用資材の補給が必要になるか否かを事前に判断する。
【解決手段】自動走行制御部51は、圃場90内に設定されている作業経路91に沿って、田植機1を自動走行させる。作業装置制御部52は、田植機1が作業経路91に沿って自動走行している場合に、田植機1に圃場90への苗の供給を行わせる。補給要否判定部53は、作業経路91上に設定されている判定位置94において、田植機1が有する苗の残量と作業経路91のうちのこれから自動走行する経路で供給する苗の供給量とに基づいて、これから自動走行する経路において苗の補給が必要となるか否かを判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、農業用資材補給方法、農業用資材補給システム、及び農業用資材補給プログラムに関する。
圃場内において、作業経路に沿って農業用資材を消費しながら自動走行する作業車両が知られている。例えば、特許文献1には、苗載せ台に設けた検出センサによる苗の残量検出情報に基づいて、苗載せ台への苗補給の要否を判断する作業車両が開示されている。
特開平9-154315号公報
農業用資材を消費しながら走行する作業車両の場合、作業終了後の圃場脱出を考慮して、圃場内側の作業を行ってから圃場外周側の作業を行うことが一般的である。このような場合において、内側作業終了後、外周作業途中に農業用資材を補給する必要が生じた場合には、作業が行われた領域に踏み入ることなく農業用資材の補給を行わなければならない。また、補給後も、作業が行われた領域に踏み入ることなく作業を再開する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載された作業車両は、苗載せ台の苗が無くなったことを検出センサが検出したときに、苗の補給が必要であると判断する構成であった。そのため、特許文献1に記載された作業車両は、これから走行する圃場外周側の作業経路において、農業用資材の補給が必要になるか否かを事前に判断することができないという課題があった。従って、作業車両は、圃場外周側の作業を行っている最中に補給が必要になった場合、作業が行われた領域に踏み入ることなく農業用資材の補給位置へ向かうと共に、補給後も作業が行われた領域に踏み入ることなく元の位置へ戻る必要があり、作業効率が悪い。
本発明は、これから自動走行する経路において、農業用資材の補給が必要になるか否かを事前に判断することを目的とする。
本発明に係る農業用資材補給方法は、圃場内に設定されている作業経路に沿って、農業用資材を前記圃場に供給させながら作業車両を自動走行させるステップと、前記作業経路上に設定されている判定位置において、前記作業車両が有する前記農業用資材の残量と前記作業経路のうちのこれから自動走行する経路で供給する前記農業用資材の供給量とに基づいて、前記これから自動走行する経路において前記農業用試合の補給が必要となるか否かを判定するステップとを含む。
本発明に係る農業用資材補給システムは、自動走行制御部と、作業装置制御部と、補給要否判定部とを備える。前記自動走行制御部は、圃場内に設定されている作業経路に沿って作業車両を自動走行させる。前記作業装置制御部は、前記作業車両が前記作業経路に沿って自動走行している場合に、前記作業車両に前記圃場への農業用資材の供給を行わせる。前記補給要否判定部は、前記作業車両が有する前記農業用資材の残量と前記作業経路のうちのこれから自動走行する経路で供給する前記農業用資材の供給量とに基づいて、前記これから自動走行する経路において前記農業用試合の補給が必要となるか否かを判定する。
本発明に係る農業用資材補給プログラムは、圃場内に設定されている作業経路に沿って、農業用資材を前記圃場に供給させながら作業車両を自動走行させる手順と、前記作業経路上に設定されている判定位置において、前記作業車両が有する前記農業用資材の残量と前記作業経路のうちのこれから自動走行する経路で供給する前記農業用資材の供給量とに基づいて、前記これから自動走行する経路において前記農業用資材の補給が必要となるか否かを判定する手順とをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、これから自動走行する経路において、農業用資材の補給が必要になるか否かを事前に判断することができる。
実施形態1に係る農業用資材補給システムの概要図である。 実施形態1における田植機の平面図である。 実施形態1における田植機のブロック図である。 実施形態1における携帯通信端末のブロック図である。 実施形態1における圃場と作業経路とを示す図である。 実施形態1に係る農業用資材補給システムの動作を示すフローチャートである。 実施形態1において補給位置に対して田植機が平行に停止した状態を示す図である。 実施形態1において補給位置に対して田植機が垂直、かつ、前向きに停止した状態を示す図である。 実施形態1において補給位置に対して田植機が垂直、かつ、後ろ向きに停止した状態を示す図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
<実施形態1>
図1~図9を参照して、実施形態1に係る農業用資材補給システム100について説明する。図1は、実施形態1に係る農業用資材補給システム100の概要図である。図2は、実施形態1における田植機1の平面図である。図3は、実施形態1における田植機1のブロック図である。図4は、実施形態1における携帯通信端末7のブロック図である。
農業用資材補給システム100は、田植機1と携帯通信端末7とを含む。農業用資材補給システム100は、作業者が携帯通信端末7等を用いて指示を行うことで、田植機1に自動走行させつつ、田植機1に苗の植付作業等を行わせるものである。なお、自動走行の指示は、携帯通信端末7ではなく、田植機1に設けられた操作部材を操作して行われてもよい。作業車両は、田植機1に限定されず、農業用資材を消費しながら走行する車両であればよい。作業車両としては、種子を圃場に播種しながら走行する播種機、肥料を圃場に施肥しながら走行する施肥機、及び薬剤を圃場に散布しながら走行する薬剤散布機等がある。
自動走行とは、田植機1が備える制御部により走行に関する装置が制御されることで、予め定められた経路に沿うように少なくとも操舵が自律的に行われることを意味する。また、操舵に加え、車速又は作業装置による作業等が自律的に行われる構成であってもよい。自動走行には、田植機1に人が乗っている場合と、田植機1に人が乗っていない場合とが含まれる。
図1及び図2に示されるように、田植機1は、車体部11と、前輪12と、後輪13と、植付部14とを備えている。前輪12は、車体部11に対して左右一対設けられている。同様に、後輪13も、車体部11に対して左右一対設けられている。植付部14は、作業装置の一例である。作業装置は、植付部14に限定されず、播種装置、施肥装置、及び薬剤散布装置等であってもよい。
車体部11は、ボンネット21を備えている。ボンネット21は、車体部11の前部に設けられている。ボンネット21の内部には、エンジン22が設けられている。
エンジン22が発生させた動力は、ミッションケース23を介して前輪12及び後輪13に伝達される。この動力は、ミッションケース23と、車体部11の後部に配置されたパワーテイクオフ軸(以下、「PTO軸24」と記載する)とを介して、植付部14にも伝達される。
車体部11は、運転座席25と、複数の操作部材とをさらに備えている。運転座席25には、作業者が座ることができる。運転座席25は、車体部11の前後方向において前輪12と後輪13との間に配置されている。複数の操作部材は、操舵ハンドル26と、変速操作ペダル27と、主変速レバー28と、植付クラッチレバー29とを含む。
操舵ハンドル26は、作業者が田植機1を操舵するためのハンドルである。変速操作ペダル27は、作業者が田植機1の走行速度を調節するためのペダルである。主変速レバー28は、例えば、「前進」「後進」「停止」等を作業者が選択可能に構成されたレバーである。主変速レバー28が「前進」位置に操作されると、田植機1を前進させる方向に後輪13が回転するように動力が伝達される。一方、主変速レバー28が「後進」位置に操作されると、田植機1を後進させる方向に後輪13が回転するように動力が駆動される。主変速レバー28が「停止」位置に操作されると、前輪12及び後輪13に対する動力の伝達が遮断される。なお、「前進」は、圃場内を走行するための「低速」と、圃場外を走行するための「高速」とに分かれていてもよい。植付クラッチレバー29は、作業者が、植付クラッチがPTO軸24(即ち植付部14)へ動力を伝達する伝達状態と、植付クラッチがPTO軸24(即ち植付部14)へ動力を伝達しない遮断状態とを切り替えるためのレバーである。
植付部14は、車体部11の後方に配置されている。植付部14は、昇降リンク機構31を介して車体部11に連結されている。昇降リンク機構31は、トップリンク31a及びロワーリンク31bを含む平行リンクにより構成されている。
昇降リンク機構31において、トップリンク31aには、昇降装置の昇降シリンダ32が連結されている。昇降装置は、昇降シリンダ32を伸縮させることによって、植付部14を車体部11に対して上下に昇降させることができる。なお、昇降シリンダ32は、本実施形態においては油圧シリンダであるが、電動シリンダであってもよい。また、昇降装置は、シリンダ以外のアクチュエータにより植付部14を昇降させるものであってもよい。
植付部14は、植付入力ケース部33と、複数の植付ユニット34と、苗載台35と、複数のフロート36と、予備苗載台37とを備えている。植付部14は、各植付ユニット34に対して苗を苗載台35から順次供給し、苗の植付けを連続的に行う。
各植付ユニット34は、植付伝動ケース部41と回転ケース部42とを有している。植付伝動ケース部41には、PTO軸24及び植付入力ケース部33を介して動力が伝達される。
回転ケース部42は、植付伝動ケース部41に回転可能に取り付けられている。回転ケース部42は、植付伝動ケース部41の車幅方向の両側に配置されている。各回転ケース部42の車幅方向の一方側には、2つの植付爪43が取り付けられている。
2つの植付爪43は、田植機1の進行方向に並べられている。2つの植付爪43は、回転ケース部42の回転に伴い変位する。2つの植付爪43が変位することにより、1条分の苗の植付が行われる。
苗載台35は、複数の植付ユニット34の前上方に配置されている。苗載台35は、苗マットを載置可能である。苗載台35は、苗載台35に載置された苗マットの苗を各植付ユニット34に対して供給できるように構成されている。具体的には、苗載台35は、車幅方向に往復するように横送り移動可能に(即ち横方向にスライド可能に)構成されている。また、苗載台35は、苗載台35の往復移動端で苗マットを間欠的に下方に縦送り搬送可能に構成されている。
フロート36は、植付部14の下部に揺動可能に設けられている。フロート36の下面が圃場表面に接触することにより、植付部14の植付姿勢が圃場表面に対して安定する。
予備苗載台37は、車体部11の前方に、車体部11に対して左右一対設けられている。予備苗載台37は、ボンネット21の車幅方向外側に配置されている。予備苗載台37は、予備の苗マットを収容した苗箱を搭載可能である。作業者は、苗載台35の苗マットがなくなると、予備苗載台37の苗マットを苗載台35に移す。
左右一対の予備苗載台37の上部同士は、上下方向及び車幅方向に延びる連結フレーム15によって連結されている。連結フレーム15の車幅方向の中央に、筐体16が設けられている。筐体16の内部には、測位アンテナ61、慣性計測装置62、及び通信アンテナ63が設けられている。
測位アンテナ61は、衛星測位システム(GNSS;Global Navigation Satellite System)を構成する測位衛星からの電波(測位信号)を受信する。慣性計測装置62は、3軸の角速度センサと3方向の加速度センサとを含む。
通信アンテナ63は、携帯通信端末7と無線通信を行うためのアンテナである。無線通信には、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)及びBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信等が採用される。また、田植機1には、携帯電話回線及びインターネットを利用した通信を行うための携帯通信用のアンテナ(不図示)が設けられていてもよい。
図3に示されるように、制御部50は、図示しない演算装置及び入出力部等、並びに記憶部55を備えている。制御部50は、コンピュータ等である。演算装置は、プロセッサ又はマイクロプロセッサ等である。記憶部55は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置である。記憶部55は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のような補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部55には、各種のプログラム及びデータ等が記憶されている。演算装置は、各種のプログラムを記憶部55から読み出して実行する。上記のハードウェアとソフトウェアとの協働により、制御部50を、自動走行制御部51、作業装置制御部52、及び補給要否判定部53として動作させることができる。制御部50は、1つのハードウェアであってもよいし、互いに通信可能な複数のハードウェアであってもよい。また、制御部50には、上記の慣性計測装置62に加え、位置取得部64、通信処理部65、車速センサ66、舵角センサ67、植付クラッチセンサ68、及び残量センサ69が接続されている。
位置取得部64は、測位アンテナ61が測位衛星から受信した測位信号を用いて、田植機1の位置を例えば緯度及び経度の情報として取得する。位置取得部64は、図示しない基準局からの測位信号を適宜の方法で受信した上で、公知のRTK-GNSS(Real Time Kinematic GNSS)法を利用して測位を行ってもよい。基準局は、圃場周辺の既知位置に設置される。あるいは、位置取得部64は、DGNSS(Differential GNSS)法を利用して測位を行ってもよい。あるいは、位置取得部64は、無線LAN等の電波強度に基づく位置取得、又は慣性計測装置62の計測結果を用いた慣性航法による位置取得等を行ってもよい。
通信処理部65は、通信アンテナ63を介して携帯通信端末7との間でデータの送受信を行う。
車速センサ66は、田植機1の車速を検出する。車速センサ66は、前輪12の車軸等に設けられる。車速センサ66が前輪12の車軸に設けられた場合、車速センサ66は、前輪12の車軸の回転に応じたパルスを発生させる。車速センサ66で得られた検出結果のデータは、制御部50へ出力される。
舵角センサ67は、前輪12の舵角を検出する。舵角センサ67は、前輪12のキングピンに設けられる。あるいは、舵角センサ67は、操舵ハンドル26等に設けられてもよい。舵角センサ67で得られた検出結果のデータは、制御部50へ出力される。
植付クラッチセンサ68は、植付クラッチレバー29の位置を検出する。植付クラッチセンサ68で得られた検出結果のデータは、制御部50へ出力される。制御部50は、植付クラッチセンサ68の検出結果に基づいて、植付部14が植付作業を行っているか否かを特定できる。なお、制御部50は、植付クラッチレバー29ではなく、別の部材の状態(例えば、植付クラッチの下流にあるPTO軸24が回転しているか否か)に基づいて、植付作業を行っているか否かを特定してもよい。
残量センサ69は、予備苗載台37に載置されている苗マットの残量と、苗載台35に載置されている苗マットの残量とを検出する。残量センサ69で得られた検出結果のデータは、制御部50へ出力される。残量センサ69は、例えば、残量検出対象である予備苗載台37等に形成された開口から出退する検知片と、検知片の出退変位に基づいて接点の切り換わりが行われるセンサ本体とで構成される。なお、残量センサ69は、農業用資材補給システム100において必須の構成要素ではない。
自動走行制御部51は、車速制御及び操舵制御といった田植機1の走行に関する制御を行う。自動走行制御部51の制御により、田植機1は、前進、後進、及び旋回等を自律的に行うことができる。また、自動走行制御部51は、携帯通信端末7を用いた作業者の遠隔操作に応じて田植機1を走行させる制御を行うこともできる。また、自動走行制御部51は、例えば操舵を自律的に行うと共に、車速を作業者の操作に応じて変更する制御を行うこともできる。
車速を自律的に変更する場合、自動走行制御部51は、車速センサ66が検出する現在の車速を目標の車速に近づける制御を行う。車速の制御は、ミッションケース23内の変速装置の変速比又はエンジン22の回転速度のうちの少なくとも一方を変更することにより実現される。なお、車速の制御は、田植機1が停止するように車速をゼロにする制御も含む。
操舵を自律的に行う場合、自動走行制御部51は、舵角センサ67が検出する現在の舵角を目標の舵角に近づける制御を行う。舵角の制御は、例えば、操舵ハンドル26の回転軸に設けられた操舵アクチュエータを駆動することにより実現される。なお、自動走行制御部51は、操舵アクチュエータの駆動に代えて、前輪12の操舵角を直接調整してもよい。
作業装置制御部52は、予め定められた条件に基づいて、作業装置の一例である植付部14の動作を制御する。具体的には、作業装置制御部52は、植付部14の昇降動作及び植付作業等を制御する。
補給要否判定部53は、田植機1が有する苗の残量とこれから自動走行する経路で植付作業する苗の供給量とに基づいて、これから自動走行する経路において苗マットの補給が必要となるか否かを判定する。詳細は後述するが、具体例として、補給要否判定部53は、田植機1が有する苗の残量と外周経路(図5の外周経路93参照)で植付作業する苗の供給量とに基づいて、外周経路において苗マットの補給が必要となるか否かを判定する。補給要否判定部53は、田植機1が有する苗の残量を、残量センサ69の検出結果から得る。あるいは、補給要否判定部53は、田植機1が有する苗の残量を、田植機1の移動距離と、植付部14が単位距離当たりに植付する苗の量と、苗載台35と予備苗載台37に載置された苗の搭載量とから計算してもよい。搭載量は、例えば、作業者が携帯通信端末7を操作することによって設定可能である。単位距離当たりに植付する苗の量は、例えば、記憶部55に記憶されている。なお、補給要否判定部53を、田植機1ではなく携帯通信端末7が備えてもよい。
図4に示されるように、携帯通信端末7は、通信アンテナ71、通信処理部72、表示部73、操作部74、及び制御部80を備える。携帯通信端末7は、タブレット端末、スマートフォン、又はノートパソコン等である。携帯通信端末7は、後述のように田植機1の自動走行に関する様々な処理を行うが、これらの処理の少なくとも一部を田植機1の制御部50が行うこともできる。逆に、田植機1の制御部50が行う自動走行に関する様々な処理の少なくとも一部を携帯通信端末7が行うこともできる。
通信アンテナ71は、田植機1と無線通信を行うためのアンテナである。通信処理部72は、通信アンテナ71を介して田植機1との間でデータの送受信を行う。
上述したように、田植機1は携帯電話回線に接続可能であるため、携帯通信端末7は、田植機1を介して携帯電話回線に接続することができる。従って、例えば制御部50が有する記憶部55又は制御部80が有する記憶部81に記憶される情報の一部を外部のサーバに記憶させることもできる。なお、携帯通信用のアンテナ(不図示)は、田植機1ではなく、携帯通信端末7に設けられていてもよい。
表示部73は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。表示部73は、例えば、圃場に関する情報、自動走行に関する情報、田植機1の設定に関する情報、各種センサの検出結果、及び警告情報等を表示することができる。
操作部74は、タッチパネル又はハードウェアキーの少なくとも一方を含む。タッチパネルは、表示部73に重ねて配置されており、作業者の指等による操作を検出可能である。ハードウェアキーは、携帯通信端末7の筐体の側面又は表示部73の周囲等に配置されており、作業者の指等による押圧を検出可能である。
制御部80は、図示しない演算装置及び入出力部等、並びに記憶部81を備えている。演算装置は、プロセッサ又はマイクロプロセッサ等である。記憶部81は、ROM及びRAMのような主記憶装置である。記憶部81は、HDD又はSSDのような補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部81には、各種のプログラム及びデータ等が記憶されている。演算装置は、各種のプログラムを記憶部81から読み出して実行する。上記のハードウェアとソフトウェアとの協働により、制御部80を、経路作成部82及び補給位置設定部89として動作させることができる。経路作成部82が行う処理は後述する。
補給位置設定部89は、田植機1の予備苗載台37に苗マットを補給するための補給位置(図5の補給位置95参照)を設定する。補給位置設定部89が設定した補給位置は、記憶部81に記憶される。記憶部81に記憶されている補給位置は、表示部73に表示することができる。補給位置設定部89を、携帯通信端末7ではなく田植機1が備えてもよい。
例えば、作業者が携帯通信端末7の操作部74を操作して補給位置を設定する。補給位置設定部89は、作業者が設定した補給位置の情報を操作部74から取得する。作業者が設定する補給位置は、例えば、圃場を構成する複数辺のうちの少なくとも1辺である。あるいは、補給位置は、1辺全体ではなく、1辺のうちの少なくとも1点であってもよい。作業者が設定した補給位置には、補給用の苗マットが準備される。
次に、圃場の作業経路について説明する。図5は、実施形態1における圃場90と作業経路91とを示す図である。圃場90には、作業領域と枕地領域とが含まれる。作業領域は圃場90の中央部に位置しており、作業を行うための領域である。枕地領域は、作業領域の外側に位置しており、作業領域で適切に作業を行うために使用される領域である。例えば、枕地領域は、圃場90に進入した田植機1を植付作業の開始位置に移動させるための領域、田植機1を旋回させるための領域、及び田植機1を苗の補給位置に移動させるための領域としても用いられる。
田植機1を自動走行させるための作業経路として、図5に示される作業経路91が経路作成部82によって事前に作成される。作業経路91は、少なくとも内側経路92と外周経路93とで構成されている。内側経路92は、圃場90の作業領域を往復直進する経路であり、複数の直線経路92aと、隣接する直線経路92a同士を接続する旋回経路92bとで構成されている。外周経路93は、圃場90内における内側経路92の外周(即ち、枕地領域)に存在し、枕地領域を少なくとも一周する経路である。田植機1の作業幅に対して枕地領域が十分に広い場合、田植機1は枕地領域を複数回まわる必要がある。判定位置94は、例えば、内側経路92から外周経路93へ経路が切り替わる位置である。より詳しくは、判定位置94は、例えば、内側経路92の作業終了位置、外周経路93の作業開始位置、又は、内側経路92の作業終了位置から外周経路93の作業開始位置までの間である。
直線経路92aは、直線状の経路であり、例えば圃場90又は作業領域の輪郭の1辺(例えば短辺)に平行である。直線経路92aの配置間隔は、作業幅、旋回半径、及び作業間隔等に基づいて決定される。作業間隔は、隣接する作業範囲を車幅方向にどの程度の間隔を空けるかを示す長さである。圃場90及び作業領域の輪郭並びに作業幅等の、経路作成部82が経路作成時に必要とする情報は、記憶部81に記憶されている。あるいは、経路作成部82が経路作成時に必要とする情報が記憶部55に記憶されていてもよく、経路作成部82が制御部50に対してその情報の送信要求指令を送信してもよい。
経路作成部82は、作業経路91のうち、直線経路92a及び外周経路93を、植付部14による苗の植付作業を行う経路に設定する。一方、経路作成部82は、旋回経路92bを、植付部14による苗の植付作業を行わない経路に設定する。また、経路作成部82は、作業経路91の各位置に対して、田植機1の走行方向、目標車速、及び目標舵角等を設定する。
なお、図5に示される圃場90は四角形であるが、他の形状であってもよい。また、図5に示される作業経路91は一例であり、経路作成部82は、田植機1及び植付部14の機種等に応じて異なる旋回半径及び作業幅等、並びに圃場90に応じて異なる輪郭及び大きさ等に基づいて、それらに適した作業経路91を生成することができる。
また、経路作成部82は、作業経路91を作成する際に既に補給位置95が設定されている場合、判定位置94から補給位置95まで行く経路と補給位置95から判定位置94へ戻る経路とで構成される往復経路を作成してもよい。往復経路は、作業が行われていない領域に設定される。なお、経路作成部82が有する機能のうち、作業経路91を作成する機能が携帯通信端末7に、往復経路を作成する機能が田植機1に分散していてもよい。
作業経路91を作成する際に補給位置95が設定されていない場合、経路作成部82は、補給要否判定部53から補給位置95への往復経路作成要求がきた場合に、判定位置94から補給位置95まで行く経路と補給位置95から判定位置94へ戻る経路とを作成すればよい。
経路作成部82によって生成された作業経路91等は、記憶部81に記憶される。記憶部81に記憶されている作業経路91等は、表示部73に表示することができる。
携帯通信端末7の制御部80は、田植機1の制御部50からの送信要求指令に応じて、記憶部81に記憶されている作業経路91等の情報を制御部50に送信する。制御部50は、受信した作業経路91等の情報を記憶部55に記憶する。作業経路91の情報送信に関しては、例えば、制御部80が、田植機1が自動走行を開始する前の段階において、作業経路91の全ての情報を記憶部81から制御部50に一挙に送信するようにしてもよい。あるいは、制御部80が、作業経路91を所定距離ごとの複数の分割経路情報に分割して、田植機1が自動走行を開始する前の段階から田植機1の走行距離が所定距離に達するごとに、田植機1の順路に応じた所定数の分割経路情報を記憶部81から制御部50に逐次送信するようにしてもよい。ただし、制御部80は、作業経路91を分割する場合であっても外周経路93を分割せず、外周経路93の全てを1つの分割経路情報とする。これは、補給要否判定部53が判定位置94において補給要否の判定を行う際に外周経路93の情報を必要とするためである。
次に、農業用資材補給システム100の動作について説明する。図6は、実施形態1に係る農業用資材補給システム100の動作を示すフローチャートである。
作業者は、田植機1を圃場90の所定位置に合わせて停止させる。所定位置は、圃場90の入口、又は内側経路92の開始位置等である。作業者は、田植機1を停止させた状態で、例えば携帯通信端末7の操作部74に対して所定の操作を行う。これにより、自動走行制御部51は、田植機1の自動走行を開始し、位置取得部64等の各種検出結果に基づいて車速及び舵角の制御を行う(ステップS11)。田植機1が直線経路92aに沿って自動走行している間、作業装置制御部52は、植付クラッチを遮断状態から伝達状態に切り替え、植付部14に苗の植付作業を行わせる。田植機1が旋回経路92bに沿って旋回している間、作業装置制御部52は、植付クラッチを伝達状態から遮断状態に切り替え、苗の植付作業を中断させる。
補給要否判定部53は、田植機1が、内側経路92から外周経路93へ切り替わる判定位置94に到達したか否かを、位置取得部64等の検出結果に基づいて判定する(ステップS12)。田植機1が判定位置94に到達していない場合(ステップS12;No)、自動走行制御部51は、引き続き内側経路92に沿って田植機1を自動走行させる。
内側経路92の植付作業が終了して田植機1が判定位置94に到達した場合(ステップS12;Yes)、補給要否判定部53は、苗載台35及び予備苗載台37に載置されている苗の残量と外周経路93で植付作業する苗の供給量とに基づいて、外周経路93において苗載台35及び予備苗載台37に対して苗マットの補給が必要となるか否かを判定する(ステップS13)。
苗載台35及び予備苗載台37における苗マットの残量が十分にあり、苗マットの補給を受けることなく田植機1が外周経路93を自動走行できる場合(ステップS13;No)、自動走行制御部51は、外周経路93に沿う田植機1の自動走行を開始し、位置取得部64等の各種検出結果に基づいて車速及び舵角の制御を行う(ステップS15)。田植機1が外周経路93に沿って自動走行している間、作業装置制御部52は、植付部14に苗の植付作業を行わせる。
苗載台35及び予備苗載台37における苗マットの残量が十分でなく、苗マットの補給を受けることなく田植機1が外周経路93を自動走行できない場合(ステップS13;Yes)、作業者は、予備苗載台37に苗マットを補給する(ステップS14)。なお、補給要否判定部53は、苗マットの補給が必要と判定した場合に、苗補給の案内を表示部73に表示するよう携帯通信端末7に要求してもよい。
田植機1は、内側経路92の植付作業終了時において、外周経路93の植付作業が継続して可能であるか否を外周経路93の植付作業開始前に事前に把握することが可能となる。そのため、外周経路93の植付作業途中において苗補給を行う必要がなく、作業効率が向上する。
ステップS14における苗の補給方法について、以下に説明する。
<補給方法1>
判定位置94において苗の補給が必要と判定された場合、自動走行制御部51は、田植機1を停止させる(ステップS14)。作業者は、圃場90の畦際等に準備された苗マットを、判定位置94に停止中の田植機1まで運び、予備苗載台37に載置する。作業者は、苗補給後、例えば携帯通信端末7の操作部74に対して所定の操作を行う。これにより、自動走行制御部51は、外周経路93に沿う田植機1の自動走行を開始する(ステップS15)。
補給方法1によれば、外周経路93の植付作業途中に苗補給を行う必要がないため、作業効率が向上する。また、作業者が圃場90の畦際等から判定位置94の田植機1へ苗マットを運ぶため、田植機1が植付作業が行われた領域に踏み入ることなく苗補給が可能である。
<補給方法2>
判定位置94において苗の補給が必要と判定された場合、かつ補給位置が予め設定されていない場合、補給位置設定部89は、圃場90の畦際を補給位置95に設定する。具体例には、補給位置設定部89は、補給が必要と判定された田植機1の方位(向き)に基づいて補給位置95を設定する。一例として、補給位置設定部89は、田植機1から受信する慣性計測装置62等の検出結果に基づいて、田植機1の方位と交わる畦際に補給位置95を設定する。あるいは、補給位置設定部89は、田植機1と畦際との距離に基づいて補給位置95を設定してもよい。一例として、補給位置設定部89は、田植機1から受信する位置取得部64等の検出結果に基づいて、田植機1に最も近い畦際に補給位置95を設定する。このように、補給位置設定部89は、田植機1の向き等に基づいて、圃場を構成する複数辺(即ち複数の畦際)のうち、田植機1が無理なく向かうことが可能な1辺を補給位置95に設定する。また、補給位置設定部89は、判定位置94と補給位置95との間の往復経路を経路作成部82に作成させる。
自動走行制御部51は、経路作成部82によって作成された往復経路に沿って、田植機1を補給位置95まで自動走行させる(ステップS14)。この自動走行中、作業装置制御部52は、植付部14による苗の植付作業を中断させる。作業者は、畦際に来た田植機1の予備苗載台37に苗マットを載置する。作業者は、苗補給後、例えば携帯通信端末7の操作部74に対して所定の操作を行う。これにより、自動走行制御部51は、経路作成部82によって作成された往復経路に沿って、田植機1を判定位置94まで自動走行させる。その後、自動走行制御部51は、外周経路93に沿う田植機1の自動走行を開始する(ステップS15)。
補給方法2によれば、外周経路93の植付作業途中に苗補給を行う必要がないため、作業効率が向上する。また、田植機1が植付作業が行われた領域に踏み入ることなく苗補給が可能である。
<補給方法3>
判定位置94において苗の補給が必要と判定された場合、自動走行制御部51は田植機1を補給位置設定部85によって予め設定された補給位置(例えば、図5に示す補給位置95)に向かって自動走行させる(ステップS14)。判定位置94と補給位置95との間の往復経路は、経路作成部82によって事前に作成されている。この自動走行中、作業装置制御部52は、植付部14による苗の植付作業を中断させる。作業者は、補給位置95に来た田植機1の予備苗載台37に苗マットを載置する。作業者は、苗補給後、例えば携帯通信端末7の操作部74に対して所定の操作を行う。これにより、自動走行制御部51は、経路作成部82によって作成された往復経路に沿って、田植機1を判定位置94まで自動走行させる。その後、自動走行制御部51は、外周経路93に沿う田植機1の自動走行を開始する(ステップS15)。
補給方法3によれば、外周経路93の植付作業途中に苗補給を行う必要がないため、作業効率が向上する。また、田植機1が植付作業が行われた領域に踏み入ることなく苗補給が可能である。
作業者が補給位置を設定する場合、作業者自身が、苗マットを田植機1に補給しやすい位置を選択できる。また、作業者が補給位置を設定する場合、判定位置94において苗の補給が必要と判定された後に作業者が補給位置を設定してもよいし、苗の植付作業開始前に作業者が補給位置を設定してもよい。苗の植付作業開始前に作業者が補給位置を設定する場合、植付作業中に補給位置の設定作業及び往復経路の作成作業を行う必要がないため、作業効率が向上する。
なお、判定位置94において苗の補給が必要と判定された場合の補給方法を、補給方法1~3の中から作業者が選択してもよい。例えば、植付作業の開始前に、補給位置設定部89が携帯通信端末7に対して補給方法1~3のいずれかを作業者に選択させるように指示する。作業者は携帯通信端末7を操作して補給方法を選択する。携帯通信端末7は、作業者が選択した補給方法の情報を、補給位置設定部89に送信する。判定位置94において苗の補給が必要と判定された場合、自動走行制御部51は、作業者によって選択された補給方法に従って田植機1を制御する。例えば作業者が補給方法1(田植機1の停止)を選択した場合、自動走行制御部51は、判定位置94において田植機1を停止させる。
次に、補給位置95における田植機1の停止向きについて説明する。図7は、実施形態1において補給位置95に対して田植機1が平行に停止した状態を示す図である。自動走行制御部51は、田植機1を補給位置95まで自動走行させて停止させる場合に、補給位置95である畦際と平行に田植機1を停止させる。田植機1を補給位置95に対して平行に停止させるための経路は、経路作成部82によって作成される。
畦際と外周経路93(図5参照)とは、基本的に平行である。よって、苗補給後に田植機1が外周経路93に戻る際に切り返し等が不要になり、植付作業復帰が容易となる。
図8は、実施形態1において補給位置95に対して田植機1が垂直、かつ、前向きに停止した状態を示す図である。自動走行制御部51は、田植機1を補給位置95まで自動走行させて停止させる場合に、補給位置95である畦際と垂直に田植機1を停止させる。加えて、図8の例では、自動走行制御部51は、田植機1の前方を補給位置95に向けて停止させる。田植機1を補給位置95に対して前向きに停止させるための経路は、経路作成部82によって作成される。
田植機1の前方に予備苗載台37が配置されているため、補給位置95に対して田植機1が前向きに停止することにより、作業者が容易に苗補給を行うことができる。
図9は、実施形態1において補給位置95に対して田植機1が垂直、かつ、後ろ向きに停止した状態を示す図である。自動走行制御部51は、田植機1を補給位置95まで自動走行させて停止させる場合に、補給位置95である畦際と垂直に田植機1を停止させる。加えて、図9の例では、自動走行制御部51は、田植機1の後方を補給位置95に向けて停止させる。田植機1を補給位置95に対して後ろ向きに停止させるための経路は、経路作成部82によって作成される。
田植機1の後方に予備苗載台37が配置されている場合(不図示)、補給位置95に対して田植機1が後ろ向きに停止することにより、作業者が容易に苗補給を行うことができる。
補給位置95に対して田植機1を平行に停止するか垂直に停止するかは、例えば作業者が選択可能である。また、自動走行制御部51は、予備苗載台37の配置位置に応じて、田植機1を前向き又は後ろ向きに停止させることができる。また、自動走行制御部51は、作業の種類に応じて、作業車両を前向き又は後ろ向きに停止させることができる。例えば、作業車両が施肥機であって、肥料タンクが作業車両の後方に配置されている場合、自動走行制御部51は、施肥機を後ろ向きに停止させる。これにより、作業者が肥料タンクに肥料を補給しやすくなる。
なお、補給要否判定部53は、田植機1が苗の植付作業を行いながら内側経路92又は外周経路93を自動走行している場合において、苗の補給が必要か否かを適時判定してもよい。また、自動走行制御部51は、内側経路92又は外周経路93の自動走行中に苗補給が必要になった場合に、田植機1を補給位置95まで自動走行させて、補給位置95と平行又は垂直に停止させてもよい。
以上、図1~図9を参照して説明したように、農業用資材補給システム100は、少なくとも、自動走行制御部51と、作業装置制御部52と、補給要否判定部53とを備える。自動走行制御部51は、圃場90内を往復直進する内側経路92と、圃場90内における内側経路92の外周に存在する外周経路93とを含む作業経路91に沿って、内側経路92から外周経路93の順に田植機1を自動走行させる。作業装置制御部52は、田植機1が作業経路91に沿って自動走行している場合に、田植機1に圃場90への苗の供給を行わせる。補給要否判定部53は、内側経路92から外周経路93に切り替わる判定位置94において、田植機1が有する苗の残量と外周経路93で供給する苗の供給量とに基づいて、外周経路93において苗の補給が必要となるか否かを判定する。この構成により、農業用資材補給システム100は、これから自動走行する外周経路93において、苗の補給が必要になるか否かを事前に判断することが可能となり、作業効率を向上させることができる。
なお、補給要否判定部53は、外周経路93における1辺を走行終了後、次の1辺に進入する際に苗の補給が必要か否かを判定してもよい。この場合、外周経路93において辺と辺とが交わる角部が判定位置94に相当することになる。圃場90が四角形である場合、内側経路92から外周経路93に切り替わる位置と、外周経路93における4つの角部の合計5か所が、判定位置94になる。
上記説明では、田植機1は、判定位置94において苗補給が必要と判定された場合、植付部14による植付作業を停止させた状態で、判定位置94と補給位置95との間を往復したが、これに限定されない。
例えば、補給要否判定部53は、判定位置94において、これから走行する外周経路93脇に補給位置95が存在する場合、外周経路93に沿って判定位置94から補給位置95まで苗の植付作業が可能か否かを判定してもよい。判定位置94から補給位置95までの苗の植付作業が可能である場合、田植機1は、外周経路93に沿って判定位置94から補給位置95まで苗の植付作業をしながら自動走行し、外周経路93脇の補給位置95で苗補給を受ける。その後、田植機1は、残りの外周経路93に沿って植付作業をしながら自動走行する。この場合、田植機1は、判定位置94と補給位置95との間を往復することなく苗補給を受けることが可能である。
一方、判定位置94から補給位置95までの苗の植付作業が可能でなく、補給位置95へ到達する前に苗マットが不足する場合、田植機1は、苗の植付作業を行わずに判定位置94から補給位置95へ向けて自動走行する。補給位置95で苗補給を受けた後、田植機1は、植付作業を行わずに自動走行して判定位置94へ戻る。
上記説明では、作業者が補給位置95を設定する構成であったが、これに限定されない。
例えば、補給位置設定部89は、携帯通信用のアンテナ(不図示)を利用して外部のサーバ等が保持する地図データを参照し、圃場を構成する複数辺のうち、補給用の苗マットを積んだトラック等が駐車可能な道路に接する1辺を補給位置に設定してもよい。
あるいは、補給位置設定部89は、補給用の苗マットを積んだトラックに搭載されたカーナビゲーションシステム等から、トラックの位置情報を受信する。または、補給位置設定部89は、補給用の苗マット付近にいる作業者が所持している携帯通信端末7から、若しくは補給用の苗マットを積んだトラックで待機している作業者が所持している携帯通信端末7から、携帯通信端末7の位置情報を受信する。補給位置設定部89は、受信した位置情報に対応する位置を補給位置に設定してもよい。
なお、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。従って、図示された各構成要素の厚み、長さ等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。
本発明は、田植機、播種機、施肥機、及び薬剤散布機等といった、農業用資材を消費しながら走行する作業車両に適用できる。
1 田植機(作業車両)
7 携帯通信端末
11 車体部
12 前輪
13 後輪
14 植付部
15 連結フレーム
16 筐体
21 ボンネット
22 エンジン
23 ミッションケース
24 PTO軸
25 運転座席
26 操舵ハンドル
27 変速操作ペダル
28 主変速レバー
29 植付クラッチレバー
31 昇降リンク機構
31a トップリンク
31b ロワーリンク
32 昇降シリンダ
33 植付入力ケース部
34 植付ユニット
35 苗載台
36 フロート
37 予備苗載台
41 植付伝動ケース部
42 回転ケース部
43 植付爪
50、80 制御部
51 自動走行制御部
52 作業装置制御部
53 補給要否判定部
55、81 記憶部
61 測位アンテナ
62 慣性計測装置
63、71 通信アンテナ
64 位置取得部
65、72 通信処理部
66 車速センサ
67 舵角センサ
68 植付クラッチセンサ
69 残量センサ
73 表示部
74 操作部
82 経路作成部
89 補給位置設定部
90 圃場
91 作業経路
92 内側経路
92a 直線経路
92b 旋回経路
93 外周経路
94 判定位置
95 補給位置
100 農業用資材補給システム

Claims (13)

  1. 圃場内に設定されている作業経路に沿って、農業用資材を前記圃場に供給させながら作業車両を自動走行させるステップと、
    前記作業経路上に設定されている判定位置において、前記作業車両が有する前記農業用資材の残量と前記作業経路のうちのこれから自動走行する経路で供給する前記農業用資材の供給量とに基づいて、前記これから自動走行する経路において前記農業用資材の補給が必要となるか否かを判定するステップと
    を含む農業用資材補給方法。
  2. 前記判定位置において前記農業用資材の補給が必要と判定した場合、前記作業車両を停止させるステップを含む、請求項1に記載の農業用資材補給方法。
  3. 前記判定位置において前記農業用資材の補給が必要と判定した場合、前記作業車両を前記圃場の周囲の畦際に向かって自動走行させるステップを含む、請求項1に記載の農業用資材補給方法。
  4. 前記判定位置において前記農業用資材の補給が必要と判定した場合、前記作業車両を予め設定された補給位置に向かって自動走行させるステップを含む、請求項1に記載の農業用資材補給方法。
  5. 前記判定位置において前記農業用資材の補給が必要と判定した場合に前記作業車両を停止させるか、前記作業車両を前記圃場の畦際に向かって自動走行させるか、前記作業車両を予め設定された補給位置に向かって自動走行させるかの選択指示を、前記作業車両の作業開始前に受け付けるステップと、
    前記判定位置において前記農業用資材の補給が必要と判定した場合、前記選択指示に従って前記作業車両を制御するステップとを含む、請求項1に記載の農業用資材補給方法。
  6. 前記補給位置として、前記圃場を構成する複数辺のうちの少なくとも1辺を設定するステップを含む、請求項4又は請求項5に記載の農業用資材補給方法。
  7. 前記作業車両が前記判定位置に到達したときの前記作業車両の向きに基づいて、前記圃場を構成する複数辺のうちの1辺を前記補給位置に設定する、請求項6に記載の農業用資材補給方法。
  8. 前記圃場を構成する複数辺のうちの少なくとも1辺を選択する指示を受け付け、選択された前記少なくとも1辺を前記補給位置に設定する、請求項6に記載の農業用資材補給方法。
  9. 前記作業車両を前記補給位置に向かって自動走行させる場合、前記補給位置に対して前記作業車両を平行に停止させる、請求項4又は請求項5に記載の農業用資材補給方法。
  10. 前記作業車両を前記補給位置に向かって自動走行させる場合、前記補給位置に対して前記作業車両を垂直に停止させる、請求項4又は請求項5に記載の農業用資材補給方法。
  11. 前記作業経路は、前記圃場内を往復直進する内側経路と、前記圃場内における前記内側経路の外周に存在する外周経路とを含み、
    前記判定位置は、前記内側経路から前記外周経路に切り替わる位置である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の農業用資材補給方法。
  12. 圃場内に設定されている作業経路に沿って作業車両を自動走行させる自動走行制御部と、
    前記作業車両が前記作業経路に沿って自動走行している場合に、前記作業車両に前記圃場への農業用資材の供給を行わせる作業装置制御部と、
    前記作業経路上に設定されている判定位置において、前記作業車両が有する前記農業用資材の残量と前記作業経路のうちのこれから自動走行する経路で供給する前記農業用資材の供給量とに基づいて、前記これから自動走行する経路において前記農業用資材の補給が必要となるか否かを判定する補給要否判定部と
    を備える農業用資材補給システム。
  13. 圃場内に設定されている作業経路に沿って、農業用資材を前記圃場に供給させながら作業車両を自動走行させる手順と、
    前記作業経路上に設定されている判定位置において、前記作業車両が有する前記農業用資材の残量と前記作業経路のうちのこれから自動走行する経路で供給する前記農業用資材の供給量とに基づいて、前記これから自動走行する経路において前記農業用資材の補給が必要となるか否かを判定する手順と
    をコンピュータに実行させる農業用資材補給プログラム。
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