JP2023024259A - クレアチニンリスク推定装置、クレアチニンリスク推定方法及びプログラム - Google Patents

クレアチニンリスク推定装置、クレアチニンリスク推定方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】従来、クレアチニンの測定には、被験者の血液を採取し、生化学的に分析を行う必要があった。しかしながら、この方法では、侵襲的に被験者の皮膚に針等を刺す必要があり、被験者にとって心理的または肉体的な負担を伴うという課題があった。【解決手段】本発明によれば、事前に取得した複数の被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液検査の検査データに基づき機械学習によりクレアチニンリスク推定モデルを生成することで、所定のユーザの属性情報および非侵襲な生体情報から非侵襲にクレアチニンリスクを推定することが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、クレアチニンリスク推定装置、クレアチニンリスク推定方法及びプログラムに関する。
クレアチニンは筋肉へのエネルギーの供給源であるクレアチニンリン酸の代謝産物である。通常は筋肉組織から血中へ放出され、腎臓の糸球体でろ過された後、尿中へと排出される。このことから、血中のクレアチニン量は腎機能を評価する指標として活用されている。
従来、クレアチニンの測定には、被験者の血液を採取し、生化学的に分析を行う必要があった。しかしながら、この方法では、侵襲的に被験者の皮膚に針等を刺す必要があり、被験者にとって心理的または肉体的な負担を伴うという課題があった。
一方、特許文献1には、レーザ系センサシステムオンチップにより非侵襲に血液中のクレアチニン濃度レベルを測定する技術が開示されている。
特表2020-520768
Psychology Research and Behavior Management 2011:4 81-86、Summary of the clinical investigations E.S.Teck Complex March, 20, 2010要旨 R. N. Chua, Y. W. Hau, C. M. Tiew and W. L. Hau, "Investigation of Attention Deficit/Hyperactivity Disorder Assessment Using Electro Interstitial Scan Based on Chronoamperometry Technique," in IEEE Access, vol. 7, pp. 144679-144690, 2019, doi: 10.1109/ACCESS.2019.2938095. Maarek A. Electro interstitial scan system: assessment of 10 years of research and development. Med Devices (Auckl). 2012;5:23-30. doi:10.2147/MDER.S29319
しかしながら、特許文献1にはクレアチニンの具体的な測定方法については開示されていない。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、採血や採尿を行わずに、非侵襲な生体情報からクレアチニンの健康へのリスクを極めて精度良く、かつ迅速に推定することが可能なクレアチニンリスク推定装置、クレアチニンリスク推定方法及びプログラムを提供することにある。
本発明に係るクレアチニンリスク推定装置は、所定のユーザの属性情報および非侵襲な生体情報を取得する情報取得部と、クレアチニンリスク推定モデルを記憶する推定モデル記憶部と、クレアチニンリスク推定モデルを用いて、所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算する推定処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るクレアチニンリスク推定装置は、訓練データセットを記憶する訓練データ記憶部と、訓練データセットに基づいて、機械学習によりクレアチニンリスク推定モデルを生成する学習処理部と、をさらに備えることを特徴とする。
属性情報は、年齢、および性別のいずれか、またはこれらの組み合わせを含み、非侵襲な生体情報はBMI、血圧、脈波データ、心電図データ、生体インピーダンス、またはこれらの組み合わせを含むことを特徴とする。
訓練データセットは、被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニン測定値を含むことを特徴とする。
非侵襲な生体情報は、酸素飽和度(SpO2)をさらに含むことを特徴とする。
クレアチニンリスク推定値の推定精度は、リスクの有無をROC_AUCが0.7以上で分類可能な精度であることを特徴とする。
学習処理部は、訓練データセットにおいて、血液から測定されたクレアチニン測定値に基づいてクレアチニンリスクの有無を示すラベルを付加し、ラベルにおいて、クレアチニンリスク有りの数と、クレアチニンリスク無しの数との差が所定の値以上の場合は、差を小さくするように訓練データセットにおけるサンプルデータを増加させる、ことを特徴とする。
学習処理部は、異なる種類の訓練データセットに基づいて、それぞれ機械学習により第1クレアチニンリスク推定モデルおよび第2クレアチニンリスク推定モデルを生成し、推定処理部は、第1クレアチニンリスク推定モデルおよび第2クレアチニンリスク推定モデルを用いて、所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算する、ことを特徴とする。
生体情報に含まれるBMI、血圧、脈波データ、心電図データ、および生体インピーダンス、酸素飽和度のうち少なくとも1つ以上の生体情報を推定する生体情報推定部をさらに備え、情報取得部は、生体情報推定部によって推定された生体情報を所定のユーザの生体情報として取得する、ことを特徴とする。
クレアチニンリスク推定装置に加えて、非侵襲な生体情報を測定する生体情報測定装置をさらに備え、非侵襲クレアチニンリスク推定システムを構成することを特徴とする。
本発明におけるクレアチニンリスク推定方法は、被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニンの測定値を含む訓練データセットを記憶するステップと、訓練データセットに基づいて、機械学習によりクレアチニンリスク推定モデルを生成するステップと、クレアチニンリスク推定モデルを用いて、所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算するステップを含むことを特徴とする。
本発明におけるプログラムは、被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニンの測定値を含む訓練データセットを記憶するステップと、訓練データセットに基づいて、機械学習によりクレアチニンリスク推定モデルを生成するステップと、クレアチニンリスク推定モデルを用いて、所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、非侵襲な生体情報を用いて機械学習により極めて精度良くクレアチニンの健康へのリスクを極めて精度良く推定することが可能なクレアチニンリスク推定装置、クレアチニンリスク推定方法及びプログラムを提供することにある。
クレアチニンリスク推定システムの概略構成を示すブロック図である。 ESG(エレクトロスキャングラム)を説明するための図である。 クレアチニンリスク推定装置のハードウェア構成図である。 機械学習によるクレアチニンリスク推定モデルの生成実行手順を示すフローチャートである。 男性のクレアチニンリスク推定時に使用するニューラルネットワーク(NN)の階層構造である。 女性のクレアチニンリスク推定時に使用するニューラルネットワーク(NN)の階層構造である。 クレアチニンリスク推定処理の実行手順を示すフローチャートである。 実施例1における推定結果のROC_AUC曲線である。 実施例2における推定結果のROC_AUC曲線である。
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実施形態は例示であり、本発明は下記の構成に限定されるものではない。
<装置の機能>
図1~図7を参照して、本実施形態に係るクレアチニンリスク推定システム1およびクレアチニンリスク推定装置30を説明する。図1は、本実施形態に係るクレアチニンリスク推定システム1の概略構成を示すブロック図である。クレアチニンリスク推定システム1は、端末装置10と、生体情報測定装置20と、クレアチニンリスク推定装置30と、表示装置39とを備える。
ここで、「ユーザ」とは、非侵襲にクレアチニンリスクの推定値を得るために、クレアチニンリスク推定システムを利用する人をいう。また、「被験者」とは、所定の手続きと同意を得た上で、年齢や性別等の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニン測定値を、クレアチニンリスク推定システムにおいて利用される訓練データセットとして提供する人をいう。
端末装置10は、ユーザの属性情報(氏名、ID、年齢、性別等)が入力可能であり、かつ、入力された情報を有線または無線の通信ネットワークを通じてクレアチニンリスク推定装置30へ出力可能な情報端末であれば、いかなる情報端末であっても構わない。例えば、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末等を含む携帯端末等、またはPC(Personal Computer)が挙げられる。なお、身長や体重等は、後述する生体情報測定装置20により測定してもよい。
生体情報測定装置20は、ユーザの非侵襲な生体情報を測定する。ここで、非侵襲な生体情報とは、皮膚内への、または体の開口部への器具の挿入を必要としない方法で取得した生体情報である。非侵襲な生体情報は、市販の身長計、体重計、血圧計、パルスオキシメーター、脈波計、心電図計、インピーダンス測定機、ガルバニック皮膚測定機等を利用して測定することが可能である。また、脈波データ、心電図データ、生体インピーダンス、酸素飽和度(SpO2)を同時に測定可能な、エステックBC-3(両備システムズ)を利用することもできる。これらの装置は、ユーザに心理的、または肉体的な負担を与えることなく、非侵襲な生体データを測定することが可能である。
本発明の実施形態において、非侵襲な生体情報は、BMI(ボディマス指数)、血圧、脈波データ、心電図データ、および生体インピーダンスのいずれか、またはこれらの組み合わせを含み、さらに、酸素飽和度(SpO2)を含んでもよい。
BMIは身長h[m]及び体重w[kg]より、下記の計算式により算出される。
BMI=w/ h2 [kg/m2]
血圧には、収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、および平均動脈圧のいずれか、またはその組み合わせが含まれる。
脈圧は下記の式により計算される。
脈圧=収縮期血圧―拡張期血圧
平均動脈圧は下記の式により計算される。
平均動脈圧=拡張期血圧+脈圧×1/3
脈波データは、脈波計やパルスオキシメーターにより、指など体の突出した部位にRed LEDから赤色光(~660nm)、IR LEDから近赤外光(~905nm) を照射し、その透過光をフォトトランジスタ測定することで測定される。
脈波データには、脈拍、弾性指数、末梢血管抵抗、加速度脈波、b/a、e/a、-d/a、高沢式加速度脈波加齢指数、駆出率、LVET、DEI(重拍弾性指数)のいずれか、またはこれらの組み合わせが含まれる。
ここで弾性指数とは、身長を、指尖容積脈波において収縮期のピークから拡張期のピークが検出されるまでの時間で割って得られる数値である。末梢血管抵抗は、平均動脈圧/心拍出量×80によって求められる。DEI(重拍弾性指数)は、拡張期血管の弾性を示す指標であり、PWV測定装置により測定可能である。0.3~0.7が正常、0.3以下で高血圧または動脈硬化の可能性があり、0.7以上では急性不安神経症の可能性が示唆される。
加速度脈波は、指尖容積脈波(photoplethysmogram:PTG)の二次微分波(second derivative of photoplethysmogram:SDPTG)である。加速度脈波は、初期陽性波(a波)、初期陰性波(b波)、収縮中期再上昇波(c波)、収縮後期再降下波(d波)、および拡張初期陽性波(e波)より構成され、上記b/a、e/a、-d/aは、各波高の割合より計算される。加齢に伴ってb/aの上昇およびc/a、d/a、e/aの低下が認められるため、高沢式加速度脈波加齢指数(b-c-d-e)/aにより血管の加齢を評価することができる。駆出率は、各心拍で心室から送られる血液の割合であり、加速度脈波加齢指数に比例する。LVETは左心室駆出時間であり、大動脈弁解放後、左室内の血液が大動脈へ駆出される時間である。
心電図データは、電極による心電図法(ECG)または光電脈波法(PPG)により測定可能である。
心電図データには、呼吸数、心拍数、RR間隔、RR間隔の標準偏差、MxDMn比率、低周波帯のパワースペクトル、高周波帯のパワースペクトル、心拍数変動指標LF/HF、トータルパワーのいずれか、またはその組み合わせが含まれる。ここで、RR間隔とは、心電図のQRS波から次のQRS波までの間隔である。MxDMn比率とは、時間内の最も長いRR間隔と最も短いRR間隔の比であり、不規則な心拍の指数である。トータルパワーとは、2分間の分間測定における周波数0~0.4Hz(VLF,LF,HF)のパワースペクトルのトータルパワーの計算値である。この値は交感神経活動が主に占める自律神経系活動全体を反映する。
心電図よりパワースペクトル密度を計算することで、高周波のパワースペクトル割合(0.1875~0.50Hz:HF)、低周波のパワースペクトル割合(0.05~0.1875Hz:LF)、LF/HF比、超低周波帯のパワースペクトル割合(0~0.05Hz:VLF)を計算することができる。
生体のインピーダンス(コンダクタンス)は、例えば、両脚、両手、左右額の計6か所の電極のうち、2か所の間に微弱な電気を流すことで測定することができる。6か所の電極中で2か所に電流を流すと、(1)アノード/カソードコンダクタンス(μS)、(2)カソード/アノードのコンダクタンス(μS)、(3)上記(1)で測定されたコンダクタンスと上記(2)で測定されたコンダクタンスの差分(デルタSCRA-SCRC)、(4)電気伝導度(μS/m)を測定することが可能である。また、筋量、体脂肪量、総水分量、位相角、抵抗値も同時に測定可能である。また、右手⇔左手間、右額⇔左額間で通電している際の誘電率(μSi)も可能である。6か所の電極から22パターンの通電性を利用し、生体のインピーダンス(コンダクタンス)を測定することが好ましい。
生体インピーダンスには、体脂肪量(kg)、体脂肪量(%)、除脂肪体重、除脂肪率、筋量、総水分量(kg)、総水分量(%)、細胞内水分量(%)、心拍出量、1額左側-2右手/SCR A、1額左側-2右手/デルタSCR C-SCR A、5左手-6左足/SCR C、5左手-6左足/デルタSCR C-SCR A、7右手-8右足/SCR C、7右手-8右足/SCR A、13左足-14右足/SCR C、13左足-14右足/SCR A、15右手-16額左側/デルタSCR C-SCR A、15右手-16額左側SCR C、15右手-16額左側SCR A 、19右足-20左手/デルタSCR C-SCR A 、ESG2+4+15+17(μS/m)、ESG6+13+19(%)、ESG 6+8+19+21 (%)、ESG6+8+19+21(μS/m)、ESG 9+10(μS/m)、ESG9+10(%)、左足のコンダクタンス、R(Ω)、位相角、額経路の誘電率、額経路への電気伝導度(9)、片手-片手経路の誘電率手から手への電気伝導度(11,12)、1回拍出量(心拍出量÷心拍数)両手足インピーダンス(5 左手-6 左足 / SCR C と7 右手-8 右足 / SCR の合計値)のいずれか一つまたはこれらの組み合わせを含む。
ここで、SCRとは皮膚コンダクタンス反応(skin conductance response)の略称であり、ESGとはエレクトロスキャングラムの略称である。ESG2+4+15+17の「+」は、身体に添付されたどの電極で測定されたかを意味する。例えば、ESG2+4+15+17とは、図2に示すように左手から左額へ通電した際の左手、右手から右額へ通電した際の右手、右手から左額へ通電した際の右手、左手から右額へ通電した際の左手で測定されたコンダクタンスの平均値を意味する。これらコンダクタンスに関しては非特許文献1に詳細な記載がある。なお、ESG(エレクトロスキャングラム)の測定方法については、非特許文献2、3に詳細が記載されている。
「1額左側-2右手/SCR A」は、「1額左側」がカソード、「2右手」がアノード方向となるように電気が流れた際に測定された経路のコンダクタンス(または伝導性)であり、「5左手-6左足/デルタSCR C-SCR A」は、「5左手」、「6左足」間でアノード-カソード、カソード-アノードとなるよう通電した際に測定されたコンダクタンスの差分である。
BMIおよび血圧については、身長体重計、血圧計によって測定可能である。また、非侵襲な生体情報には、SpO2および心拍出量より計算される酸素運搬量が含まれてもよい。
測定された非侵襲な生体情報は、有線または無線の通信ネットワークを通じてクレアチニンリスク推定装置30へ出力される。生体情報測定装置20は、備え付けの測定装置であっても、ウェアラブル端末のように可搬可能な測定装置であってもよい。
クレアチニンリスク推定装置30は、第1取得部31と、第2取得部32と、ユーザデータ記憶部33と、訓練データ記憶部34と、学習処理部35と、推定モデル記憶部36と、推定処理部37と、推定データ記憶部38とを備える。第1取得部31は、端末装置10よりユーザの属性情報を取得する。また、第2取得部32は、生体情報測定装置20より、ユーザの非侵襲な生体情報を取得する。
ユーザデータ記憶部33は、第1取得部31及び第2取得部32より取得したユーザの属性情報と非侵襲な生体情報を記憶する。
訓練データ記憶部34は、機械学習のための訓練データセットとして、事前に取得した複数の被験者の属性情報と、非侵襲な生体情報と、血液検査により得られたクレアチニンクレアチニン等の検体検査情報より構成される訓練データセットが複数記憶されている。なお、検体検査情報には、血液、尿、便等から得られた検査情報をさらに含めても良い。
学習処理部35は、訓練データ記憶部34に記憶されている訓練データセットを取得し、訓練データセットを用いてクレアチニンリスクの推定モデルを作成する。具体的には、クレアチニンリスクを推定する場合、取得した訓練データセットをニューラルネットワークおよびロジスティック回帰、またはこれらの学習結果のアンサンブル学習による機械学習により、属性情報および非侵襲な生体情報と、クレアチニンリスクの関係を学習する。
推定モデル記憶部36は、学習処理部35により生成したクレアチニンリスクの推定モデルを記憶する。
非侵襲な生体情報には、BMI、血圧、脈波データ、心電図データおよび生体インピーダンスのいずれか、またはその組み合わせが含まれる。さらに、必要に応じて酸素飽和度(SpO2)が含まれる。
推定処理部37は、学習処理部35により生成した推定モデルを用いて、所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、ユーザのクレアチニンリスクを推定する。そして、クレアチニンリスク推定値は推定データ記憶部38に記憶される。
表示装置39は、ユーザの属性情報や非侵襲な生体情報と共に、クレアチニンリスク推定値を表示することが可能である。なお、これらのデータは、ユーザが保有する端末装置10に表示してもよい。
<装置のハードウェア構成>
図3は、クレアチニンリスク推定装置30のハードウェア構成図である。図3に示すように、クレアチニンリスク推定装置30は、一つまたは複数のプロセッサ301と、メモリ302と、ストレージ303と、入出力ポート304と、通信ポート305と有するコンピュータ300により構成される。プロセッサ301は、プログラムを実行することにより本実施形態に係るクレアチニン推定に関する処理を行う。メモリ302は、プログラム及びプログラムの演算結果を一時的に記憶する。ストレージ303は、クレアチニンリスク推定装置30による処理を実行するプログラムを格納している。ストレージ303は、コンピュータにより読み取り可能であればどのようなものであっても良く、例えば、記録媒体(磁気ディスク、光ディスク等)、ランダムアクセスメモリー、フラシュタイプメモリー、リードオンリーメモリー等の種々の記録媒体を利用することができる。入出力ポート304は、端末装置10および生体情報測定装置20より情報を入力したり、表示装置39へクレアチニン推定値の出力を行う。通信ポート305は、図示しない他のコンピュータ等の情報端末との間でデータの送受信を行う。通信の方法は、無線通信、有線通信を利用することができる。なお、クレアチニンリスク推定装置30は、市販のデスクトップPCまたはノートPCにより実装することが可能であり、推定モデルを用いたクレアチニンリスクの推定値の算出に要する時間は数秒である。
なお、クレアチニンリスク推定装置30のプロセッサ301においては、動作する際に、上述の第1取得部31、第2取得部32、学習処理部35、推定処理部37等が機能する。
BMI(ボディマス指数)、血圧、脈波データ、心電図データ、および生体インピーダンス等を含む非侵襲生体データに基づき機械学習によりクレアチニン推定モデルを生成することで、血液検査を行うことなくクレアチニンの推定を行うことが可能となる。
また、下記に示すように、非侵襲生体データに含まれる各データの数を限定した場合であっても、クレアチニンが正常か否かの判定を行うことも可能である。
<機械学習によるクレアチニンリスク推定モデルの生成>
図4は、機械学習によるクレアチニンリスク推定モデルの生成実行手順を示すフローチャートである。
ステップST101では、学習処理部35は、入力データの前処理を行う。具体的には、学習処理部35は、血液検査により得られたクレアチニンについて、男性の場合クレアチニン1.00 mg/dL以下を0(リスク無し)、1.01 mg/dL以上を1(リスク有り)に変換し、女性の場合はクレアチニン0.70 mg/dL以下を0 (リスク無し)、0.71 mg/dL以上を1(リスク有り)に変換する。また、学習処理部35は、0と分類された人数と1と分類された人数が乖離し不均衡な場合は、学習データに対してSMOTE (Chawla, NV. et al. 2002)を適用し、人工的にトレーニングサンプルを生成してもよい。
ステップST102では、学習処理部35は、ロジスティック回帰およびニューラルネットワーク(NN)による機械学習を行う。ここで、図4におけるNN_1は男性のクレアチニンリスク推定モデルとして使用するニューラルネットワークであり、NN_2は女性のクレアチニンリスク推定モデルとして使用するニューラルネットワークである。性別に応じて、いずれかのニューラルネットワークを使用する。
図5は、男性のクレアチニンリスク推定モデルとして使用するニューラルネットワーク(NN_1)の構造である。Dは検査項目の数である。NNの構造は、4つの層群(Compile A1、Compile A2、CompileA3、Compile B1)を介し、D次元、64次元、64次元、64次元、1次元の順にデータを変換している。
また、Compile A1、A2、A3は、全結合処理を行う全結合層「Linear」、正則化を行う「Kernel Regularizer」、ReLU処理を行う「ReLU 」層を含み、層群Compile B1は、全結合処理を行う全結合層「Linear」、および最適化処理を行う「Adagrad」層を含む。層群Compile A1の全結合層の入力ユニットが入力層、層群Compile B1の出力ユニットが出力層、これらの間にあるユニットが中間層(隠れ層)に相当する。中間層には一部の入力値を0に抑え過学習を防止するDropout層が含まれる。
図6は、女性のクレアチニンリスク推定モデルとして使用するニューラルネットワーク(NN_2)の構造である。長方形はデータの変換を行う層群を示し、角丸長方形は入出力データを示している。Dは検査項目の数である。NNの構造は、3つの層群(Compile A1、Compile A2、Compile A3、Compile B1)を介し、D次元、64次元、64次元、1次元の順にデータを変換している。
また、Compile A1、A2は、全結合処理を行う全結合層「Linear」、正則化を行う「Kernel Regularizer」、ReLU処理を行う「ReLU 」層を含み、層群Compile B1は、全結合処理を行う全結合層「Linear」、および最適化処理を行う「Adagrad」層を含む。層群Compile A1の全結合層の入力ユニットが入力層、層群Compile B1の出力ユニットが出力層、これらの間にあるユニットが中間層(隠れ層)に相当する。中間層には一部の入力値を0に抑え過学習を防止するDropout層が含まれる。
ロジスティック回帰による機械学習では、例えばPythonのオープンソース機械学習ライブラリであるScikit-learnにて提供されているLogistic Regressionを用いることができる。また、必要に応じて、主成分分析により次元数を圧縮してもよい。血液検査により得られたクレアチニンのリスクを機械学習により推定されたクレアチニンリスクの推定値と比較し、f1スコアが最大となるようにLogistic Regressionの各パラメーター(C、正則化方法、max_iter、solber)を調整した。ここで、Cとは正則化の強度を決定するトレードオフパラメータであり、値が大きいほど正則化強度は弱くなる。正則化方法とは、L1正則化またはL2正則化を意味し、これを選択する。max_iterは、学習を反復する最大回数である。solberでは交差エントロピー誤差を最小化する収束方法(例えば、L-BFGS法、ニュートンCG法、liblinear、sagおよびsaga)を選択する。なお、下記の実施例1ではliblinear法を選択した。
学習処理部35は、上述の学習処理によって生成されたクレアチニンリスク推定モデルを、推定モデル記憶部36に記憶する。
なお、上述の機械学習アルゴリズムは一例であって、これらに限定されるものではない。
<クレアチニンリスク推定モデルを用いたクレアチニンリスクの推定>
図7に示すように、ステップST201では、クレアチニンリスク推定装置30の第1取得部31は、端末装置10よりユーザの属性情報を取得する。ステップST202では、クレアチニンリスク推定装置30の第2取得部32は、ユーザの非侵襲な生体情報を取得する。そして、ユーザの属性情報と非侵襲な生体情報をユーザデータ記憶部33に記憶する。そして、ステップST203では、推定モデル記憶部36に格納されているクレアチニンリスク推定モデルを用いて、推定処理部37によりクラス0(リスク無し)またはクラス1(リスク有り)に属する確率、すなわちクレアチニンリスク確率を算出する。ステップST204では、算出されたクレアチニンリスク推定値は推定データ記憶部38に記憶され、ステップST205では、クレアチニンリスク推定値を表示装置39等の外部端末へ出力し、表示させる。
<実施例(クレアチニンリスク推定)>
以下にクレアチニンリスク推定の実施例を記載する。但し、本発明におけるクレアチニンリスク推定の態様は、以下の実施例に限定されるものではない。
属性情報には、ID、氏名、年齢、性別のいずれか、またはこれらの組み合わせが含まれ、非侵襲な生体情報には、BMI、血圧、脈波データ、心電図データ、生体インピーダンス、および酸素飽和度(SpO2)のいずれか、またはこれらの組み合わせが含まれる。BMIの算出基準となる身長、体重については、それぞれ身長計および体重計により計測し、血圧については血圧計により測定した。また、脈波データ、心電図データ、生体インピーダンス、酸素飽和度(SpO2)については、エステックBC-3(両備システムズ)により測定した。なお、エステックBC-3に替えて、市販の脈波計、心電図計、インピーダンス測定装置、パルオキシメーターを組み合わせて使用してもよい。また、所定のウェアラブル端末を用いて、上述の非侵襲な生体情報を取得してもよい。
生体インピーダンス(コンダクタンス)の測定は、両足、両手、左右額の計6か所の電極のうち、2か所の間に微弱な電気を流すことで測定した。電圧と電流は1.28V, 200 μAとし、コンダクタンスは1秒につき32ミリ秒間測定した。6か所の電極中で2か所に電流を流し、(1)アノード/カソードコンダクタンス(μS)、(2)カソード/アノードのコンダクタンス(μS)、(3)上記(1)で測定されたコンダクタンスと上記(2)で測定されたコンダクタンスの差分(デルタSCRA-SCRC)、(4)電気伝導度(μS/m)を測定した。
また、筋量、体脂肪量、総水分量、位相角、および抵抗値を測定し、右手⇔左手間、右額⇔左額間で通電している際の誘電率(μSi)も測定した。
エステックBC-3により、各被験者について、脈波データ、心電図データ、生体インピーダンス、および酸素飽和度(SpO2)の測定を2分間行った。測定に際しては、被験者の左手人差し指には心電図、脈波計、およびパルオキシメーターの機能を備えたデバイスを、額には電極を2個装着し、椅子に座った状態で両手両足を電極板の上に置かせた。
<学習モデル1>
学習モデル1では、図4に示すように、ロジスティック回帰およびニューラルネットワーク(NN_1またはNN_2)による機械学習を行わせ、これらの学習結果についてスタッキングによるアンサンブル学習を行うことで、クレアチニンリスク推定モデルを作成した。この際、非侵襲な生体データとして下記に示すデータを選択し、使用した。
この際、属性情報、および非侵襲な生体データとして下記に示すデータを選択し、使用した。
(A)属性情報
・性別
(B)非侵襲な生体データ
・BMI
・血圧・・・脈圧
・脈波データ・・・d/a
・心電図データ・・・呼吸数
・生体インピーダンス・・・1額左側-2右手/デルタSCR C-SCR A、5左手-6左足/SCR C、7右手-8右足/SCR A、15右手-16額左側SCRA、ESG2+4+15+17(μS/m)、ESG6+8+19+21(μS/m)、ESG9+10(%)、R(Ω)
ここで、ESG9+10は図2に示す部位で測定されたインピーダンスの平均値である。[μS/m]は実測平均値の単位であり、[%]は通常計測され得る範囲内に実測平均値をスケール変換した値である。
また、非侵襲な生体データには、生体インピーダンスに含まれる心拍出量、および酸素飽和度(SpO2)より推定される酸素運搬量がさらに含まれる。
<学習モデル2>
学習モデル2では、図4におけるニューラルネットワーク(NN_1またはNN_2)のみを用いて機械学習を行わせた。なお、ニューラルネットワークのみを用いるためアンサンブル学習は行わない。この際、非侵襲な生体データとして下記に示すデータを選択し、使用した。なお、学習モデル2では属性情報に性別は含まれないが、ニューラルネットワークNN_1またはNN_2の選択に性別に関する情報を使用した。
(A)属性情報
・年齢
(B)非侵襲な生体データ
・血圧・・・収縮期血圧、脈圧
・脈波データ・・・弾性指数、e/a
・心電図データ・・・呼吸数、心拍数
・生体インピーダンス・・・体脂肪量(%)、除脂肪体重(kg)、除脂肪率(%)、総水分(%)、心拍出量、両手足インピーダンス(5左手-6左足/SCR Cと7右手-8右足/SCR Cの合計値)、ESG9+10(%)
また、非侵襲な生体データには、心拍出量を心拍数で割って得られる1回拍出量、そして生体インピーダンスに含まれる心拍出量と酸素飽和度(SpO2)により推定される酸素運搬量がさらに含まれる。
<実施例1>
実施例1では、男性被験者のべ468名の(1)属性情報、(2)身長体重計、血圧計、およびエステックBC-3により測定した非侵襲な生体情報、および(3)非侵襲な生体情報測定と同日に行われた血液検査により得られたクレアチニンの訓練データセットを用いて、上記学習モデル1の機械学習を通じて、クレアチニンリスク推定モデルを生成した。
そして、クレアチニンリスク推定モデルの推定精度について、推定結果をROC_AUC曲線により評価した。その結果、ROC_AUCは0.75を示し、良好な分類ができていることを示す0.7を超えた。実施例1の推定結果のROC_AUC曲線を図8に示す。
<実施例2>
実施例2では、女性被験者のべ244名の(1)属性情報、(2)身長体重計、血圧計、およびエステックBC-3により測定した非侵襲な生体情報、および(3)非侵襲な生体情報測定と同日に行われた血液検査により得られたクレアチニンの訓練データセットを用いて、上記学習モデル2の機械学習を通じて、クレアチニンリスク推定モデルを生成した。
そして、クレアチニンリスク推定モデルの推定精度について、推定結果をROC_AUC曲線によって評価した。その結果、ROC_AUCは0.83を示し、極めて良好な分類ができていることを示す0.8を超えた。実施例2の推定結果のROC_AUC曲線を図9に示す
(変形例)
上述の実施形態では、学習モデル1または学習モデル2を用いてクレアチニンリスクを推定する例について説明したが、複数の学習モデルを用いて、クレアチニンリスクを推定してもよい。
これにより、1つの学習モデルを用いてクレアチニンリスクを推定するよりも、高精度に推定できる。
また、上述の実施形態および実施例において、学習モデルのデータセットとして、BMIを用いると推定精度が向上する事例が見られたことから、当該BMIを推定する機能部をクレアチニンリスク推定装置に設けられてもよい。
BMIは、一般に、ウェアラブル端末等で取得されず、ユーザの入力した身長や体重から求めているが、当該BMIを推定することで、生体情報のみを取得することにより、上述のクレアチニンリスクを取得することができるため、ユーザにとって利便性が向上する。
BMIの推定方法は特に限定されないが、例えば、BMIは、ユーザの腹部の(所定の位置の)傾きと相関があることが知られている。そこで、例えば、ユーザの腹部に所定の加速度センサを設け(または加速度センサを備えるリストバンド型のウェアラブル端末等を腹部に当てて)、当該加速度センサから出力されるデータに基づいて、腹部の傾きを求め、BMIを推定してもよい。
また、上述と同様に脈波データ、酸素飽和度についても、脈波センサまたは中酸素濃度センサを備えるリストバンド型のウェアラブル端末等を用いて推定してもよい。
また、上述と同様に血圧についても、リストバンド型のウェアラブル端末等を用いて推定してもよい。これは、心拍によって動脈を通じて送られる脈波の速度と血圧との相関があることが知られていることから、当該心拍によって動脈を通じて送られる脈波の速度を測定する所定のセンサを用いて、血圧を推定してもよい。
また、上述と同様に心電図データについても、リストバンド型のウェアラブル端末等を用いて推定してもよい。例えば、リストバンド型のウェアラブル端末の表示面と反対側の面に設けられた電極と、表示面側に設けられた電極から得られるデータに基づいて心電図データを推定することができる。具体的には、上記反対側面に設けられた電極にリストバンド型のウェアラブル端末を装着した手(例えば、左手)の手首が接し、上記表示面側に設けられた電極に当該装着した手とは反対側の手(例えば、右手)の指先が接することでられるデータから心電図データを推定するとよい。
また、上述と同様に生体インピーダンスについても、各種電極を備えるリストバンド型のウェアラブル端末等を用いて、生体インピーダンスを推定してもよい。例えば、リストバンド型のウェアラブル端末等を用いて、胸部と手首から得られた生体情報に基づいて、生体インピーダンスを推定するとよい。
なお、ウェアラブル端末で取得可能な生体情報と、上述の推定対象の生体情報(BMI、血圧、脈波データ、心電図データ、および生体インピーダンス、酸素飽和度のうち少なくとも1つ以上の生体情報)とを教師データとして、種々の機械学習アルゴリズムを用いて生成した分類器を用いて、上述の推定対象の生体情報を推定してもよい。
なお、この場合、上述の第1取得部は、推定された生体情報を取得してもよい。
(その他)
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上述の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを他の端末や装置等に移譲させてもよい。逆に他の端末や装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
1 クレアチニンリスク推定システム
10 端末装置
20 生体情報測定装置
30 クレアチニンリスク推定装置
31 第1取得部
32 第2取得部
33 ユーザデータ記憶部
34 訓練データ記憶部
35 学習処理部
36 推定モデル記憶部
37 推定処理部
38 推定データ記憶部
39 表示装置
300 コンピュータ
301 プロセッサ
302 メモリ
303 ストレージ
304 入出力ポート
305 通信ポート

Claims (12)

  1. 所定のユーザの属性情報および非侵襲な生体情報を取得する情報取得部と、
    クレアチニンリスク推定モデルを記憶する推定モデル記憶部と、
    前記クレアチニンリスク推定モデルを用いて、前記所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、前記所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算する推定処理部と、
    を備えることを特徴とするクレアチニンリスク推定装置。
  2. 前記属性情報は、年齢、および性別のいずれか、またはこれらの組み合わせを含み、
    前記非侵襲な生体情報は、BMI、血圧、脈波データ、心電図データ、および生体インピーダンスのいずれか、またはこれらの組み合わせを含む、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  3. 前記クレアチニンリスク推定値の推定精度は、リスクの有無をROC_AUCが0.7以上で分類可能な精度である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  4. 訓練データセットを記憶する訓練データ記憶部と、
    前記訓練データセットに基づいて、機械学習により前記クレアチニンリスク推定モデルを生成する学習処理部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  5. 前記訓練データセットは、被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニン測定値を含む、
    ことを特徴とする請求項4に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  6. 前記非侵襲な生体情報は、酸素飽和度(SpO2)をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項5に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  7. 前記学習処理部は、
    前記訓練データセットにおいて、血液から測定されたクレアチニン測定値に基づいて前記クレアチニンリスクの有無を示すラベルを付加し、
    前記ラベルにおいて、前記クレアチニンリスク有りの数と、前記クレアチニンリスク無しの数との差が所定の値以上の場合は、前記差を小さくするように前記訓練データセットにおけるサンプルデータを増加させる、
    ことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  8. 前記学習処理部は、異なる種類の訓練データセットに基づいて、それぞれ機械学習により第1クレアチニンリスク推定モデルおよび第2クレアチニンリスク推定モデルを生成し、
    前記推定処理部は、前記第1クレアチニンリスク推定モデルおよび前記第2クレアチニンリスク推定モデルを用いて、前記所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算する、
    ことを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  9. 前記生体情報に含まれるBMI、血圧、脈波データ、心電図データ、および生体インピーダンス、酸素飽和度のうち少なくとも1つ以上の生体情報を推定する生体情報推定部をさらに備え、
    前記情報取得部は、前記生体情報推定部によって推定された生体情報を前記所定のユーザの生体情報として取得する、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のクレアチニンリスク推定装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の前記クレアチニンリスク推定装置と、
    非侵襲な生体情報を測定する生体情報測定装置と、
    を備えることを特徴とする非侵襲クレアチニンリスク推定システム。
  11. 被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニン測定値を含む訓練データセットを記憶するステップと、
    前記訓練データセットに基づいて、機械学習によりクレアチニンリスク推定モデルを生成するステップと、
    前記クレアチニンリスク推定モデルを用いて、所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、前記所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算するステップと、を含む、クレアチニンリスク推定方法。
  12. 被験者の属性情報、非侵襲な生体情報、および血液から測定されたクレアチニンの測定値を含む訓練データセットを記憶するステップと、
    前記訓練データセットに基づいて、機械学習によりクレアチニンリスク推定モデルを生成するステップと、
    前記クレアチニンリスク推定モデルを用いて、所定のユーザの属性情報および/または非侵襲な生体情報に基づいて、前記所定のユーザのクレアチニンリスク推定値を計算するステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。

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