JP2023021336A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023021336000001
【課題】面白みのある操作演出を実行することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に対し前記操作手段の操作が促される演出であって、操作有効期間中における前記操作手段の操作が所定条件を満たすものとなったことを契機として事後期間に移行する操作演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記操作演出は、前記操作有効期間にて示唆画像が表示され、前記事後期間にて事後画像が表示されるものであり、前記操作演出として、前記事後画像として、前記示唆画像により示唆された通常事後画像が表示される通常操作演出と、前記事後画像として、前記通常事後画像とは異なる特殊事後画像が表示される特殊操作演出と、が発生しうることを特徴とする遊技機。
【選択図】図20

Description

本発明は、遊技機に関する。
遊技者に対し操作手段の操作要求がなされる操作演出を実行可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2022-165166号公報
本発明が解決しようとする課題は、面白みのある操作演出を実行することが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に対し前記操作手段の操作が促される演出であって、操作有効期間中における前記操作手段の操作が所定条件を満たすものとなったことを契機として事後期間に移行する操作演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記操作演出は、前記操作有効期間にて示唆画像が表示され、前記事後期間にて事後画像が表示されるものであり、前記操作演出として、前記事後画像として、前記示唆画像により示唆された通常事後画像が表示される通常操作演出と、前記事後画像として、前記通常事後画像とは異なる特殊事後画像が表示される特殊操作演出と、が発生しうることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機は、面白みのある操作演出を実行することが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 表示領域に表示された装飾図柄および保留図柄を示した図である。 遊技状態(遊技状態の移行)を説明するための図である。 特定演出を説明するための図である。 具体例1-1を説明するための図である。 具体例1-2を説明するための図である。 具体例1-3を説明するための図である。 赤系演出(対象演出)および赤基本演出(非対象演出)を説明するための図である。 非変動中のカスタマイズ画面(カスタマイズする際の操作)および変動中のカスタマイズ画面(カスタマイズする際の操作)を説明するための図である。 変更待機期間を説明するための図である。 有効報知演出を説明するための図である。 高信頼度モードから通常モードへの変更要求が受け付けられた後の変更待機期間中に対象演出が発生した場合には有効報知演出が発生することを説明するための図である。 通常モードから高信頼度モードへの変更要求が受け付けられた後の変更待機期間中に対象演出が発生した場合には有効報知演出が発生しないことを説明するための図である。 具体例2-2を説明するための図である。 具体例2-3-1を説明するための図である。 具体例2-3-2を説明するための図である。 具体例2-4を説明するための図(その一)である。 具体例2-4を説明するための図(その二)である。 操作演出を含む特定リーチ演出を説明するための図である。 通常事後画像(通常操作演出)および特殊事後画像(特殊操作演出)を説明するための図である。 具体例3-1を説明するための図である。 具体例3-2を説明するための図である。 具体例3-3を説明するための図である。 具体例3-5を説明するための図である。 段階画像を説明するための図である。 通常態様のステップアップ、特殊態様のステップアップを説明するための図である。 具体例4-2を説明するための図である。 具体例4-4を説明するための図である。 具体例4-5を説明するための図である。
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、メインの表示装置である表示装置91、始動領域904、大入賞領域906、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否抽選情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否抽選結果の報知が開始されることとなるが、未だ当否抽選結果の報知が完了していない当否抽選情報が存在する場合には、新たに取得された当否抽選情報は保留情報(厳密には後述する変動前保留情報)として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。
本実施形態では、保留図柄70として、当否抽選結果を報知する変動中演出(装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始から、当否抽選結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう。以下単に「変動」や「回転」と称することもある)は開始されているものの、当否抽選結果の報知は完了していない当否抽選情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄71(いわゆる「当該変動保留」の存在を示す図柄)と、当否抽選結果を報知する変動中演出が開始されていない当否抽選情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄72が表示される(図2参照)。本実施形態では、変動中保留図柄71の方が変動前保留図柄72よりも大きく表示されるが、両者の基本的な形態は同じである。変動中保留図柄71と変動前保留図柄72の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄71が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄72に対応する当否抽選結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特図1および特図2の一方に相当する保留図柄70に関していえば、一つの変動中保留図柄71と、最大四つの変動前保留図柄72が表示されることがある(図2参照)。変動前保留図柄72は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する通常遊技状態)であれば第一変動前保留情報(特図1保留)が変動前保留図柄72として表示され、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき状態(後述する特別遊技状態)であれば第二変動前保留情報(特図2保留)が変動前保留図柄72として表示されるように設定されている。遊技状態によらず、記憶手段に記憶されている第一変動前保留情報および第二変動前保留情報のいずれにも対応する変動前保留図柄72が表示される(最大八つの変動前保留図柄72が表示される)構成としてもよい。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される装飾図柄80(図2参照)の組み合わせによって当否抽選結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の装飾図柄80を含む装飾図柄群80g(左装飾図柄群80gL、中装飾図柄群80gC、右装飾図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各装飾図柄群80gから一の装飾図柄80が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各装飾図柄群80gから選択されて停止した装飾図柄80(左から並ぶ左装飾図柄80L、中装飾図柄80C、右装飾図柄80R)の組み合わせは所定の組み合わせ(本実施形態では、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。装飾図柄80は、数字とキャラクタ等が組み合わされたものとしてもよい。
なお、表示領域911の外縁近傍に、目立たないように各種情報を示す画像(いわゆる「小図柄」等)が表示されるようにしてもよい(各図においては当該画像の図示を省略する)。遊技者は、この種の画像を意識せずに遊技を楽しむことが可能となっている。つまり、基本的には、装飾図柄80を見て当否抽選結果を把握することが可能である。
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている(図3参照)。特別遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。通常遊技状態においては、遊技者は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行う。特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行う。特別遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。
本実施形態では、全ての大当たり遊技終了後に特別遊技状態に移行する。特別遊技状態は、所定回数(例えば100回)連続して当否抽選結果がはずれとなることをもって終了する。特別遊技状態が終了した場合には通常遊技状態に移行する。特別遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に大当たりに当選した場合には再び特別遊技状態に移行する(所定回数のカウントがリセットされる)ことになる。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、特別遊技状態に移行してから所定回数連続してはずれとなる前に大当たりに当選することが連チャンの条件となるいわゆるST機である。なお、以下の説明において特に明示した場合を除き、当該遊技性(スペック)とすることはあくまで一例である。例えば、いわゆる確変ループ機であってもよい。また、V確変機であってもよい。また、いわゆる小当たりが搭載され、当該小当たり当選時に所定の領域に遊技球が進入することで大当たりが獲得できる遊技機(一種・二種混合機)であってもよい。また、上記通常遊技状態や特別遊技状態とは異なる遊技状態、例えば、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(低確率・時短有)とされる遊技状態が設定された構成としてもよい。
当否抽選結果が大当たりとなったときには大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、所定の閉鎖条件成立まで大入賞領域906(図1参照;大入賞領域906は常態において閉鎖されたものである)が開放される単位遊技を一または複数回繰り返すものである。閉鎖条件は、大入賞領域906が開放されてから所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞すること(入賞条件)および大入賞領域906が開放されてから所定時間経過すること(時間条件)のいずれか一方の成立をもって成立するものとされる。本実施形態では、大当たり遊技にて継続的に大入賞領域906に向かって遊技球を発射していれば、時間条件が成立する前に入賞条件が成立するものとされている。すなわち、一の単位遊技にて10個の遊技球が大入賞領域906に入賞する。単位遊技は、ラウンド(遊技)等とも称される。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)は適宜設定することができる。本実施形態では、全ての大当たりが10ラウンド大当たりとされている。
2)以下、本実施形態にかかる遊技機1が実行可能な演出等(演出の内容や制御)について説明する。なお、以下で説明する演出等の一部のみが実行可能な構成としてもよい。また、当該演出等を説明する図面の一部において、保留図柄70や装飾図柄80の図示を省略することがある。
2-1)特定演出
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として、特定演出を実行することが可能である。以下の特定演出の説明において、特定演出を含む変動中演出を対象変動中演出(対象変動)と、対象変動に対応する当否抽選結果(対象変動により報知される当否抽選結果)を対象当否抽選結果と称する。
特定演出は、所定結果に至る(図4(c-2)参照)か否か(図4(c-1)参照)の演出である。特定演出が所定結果に至った場合(図4(c-2)参照)には、対象変動において特定演出終了後に所定事象(以下、事後事象と称する)が発生する(図4(d-2)参照)。裏を返せば、特定演出が所定結果に至らなかった場合(図4(c-1)参照)には事後事象は発生しない(図4(d-1)参照)ということである。事後事象は、発生することが発生しないことよりも遊技者によって有利なこととされる。したがって、特定演出が所定結果となることは、所定結果とならないことよりも遊技者にとって有利なことであるといえる(所定結果は、遊技者にとって「ポジティブな結果」である)。
本実施形態における特定演出は、あるキャラクタ(遊技者側キャラクタ)と別のキャラクタ(相手方キャラクタ)が戦う演出である(図面においては遊技者側キャラクタにXを、相手方キャラクタにEを付して示す)。遊技者側キャラクタが勝利する(相手方キャラクタが敗北する)ことが所定結果とされている(図4(c-2)参照)。つまり、遊技者側キャラクタが勝利した場合には対象変動にて事後事象が発生する(図4(d-2)参照)。一方、遊技者側キャラクタが敗北した場合(図4(c-1)参照)には対象変動にて事後事象が発生しない(図4(d-1)参照)。
本実施形態における事後事象は、所定のスーパーリーチ演出(図4(d-2)参照)への移行である。当該スーパーリーチ演出の具体的態様はどのようなものであってもよいが、当該スーパーリーチ演出の結末により、対象当否抽選結果が報知されることとなる。特定演出が所定結果とならなかった場合には、当該スーパーリーチ演出が発生せず、対象当否抽選結果がはずれであることが報知される。つまり、事後事象の発生(スーパーリーチ演出の発生)は、対象当否抽選結果が大当たりとなる蓋然性が残存するという点で、事後事象の非発生(スーパーリーチ演出の非発生)よりも遊技者にとって有利であるといえる。なお、本願技術分野において、このようなスーパーリーチ演出への移行は「発展」等と称されることもある。すなわち、事後事象の発生は(スーパーリーチ演出への)「発展」である(事後事象が発生しないことは(スーパーリーチ演出に)「非発展」である)ということになる。
特定演出のパターン(態様)として、通常パターンおよび特殊パターンが設けられている。以下の説明では、通常パターンの特定演出を通常特定演出と、特殊パターンの特定演出を特殊特定演出と称することもある。
通常特定演出は、演出の冒頭(所定結果に至るかどうか判明していない状態)にて、条件表示11が表示領域911に表示されるものである。条件表示11は、所定結果(本実施形態では遊技者側キャラクタが勝利する結果)に至った場合には事後事象(スーパーリーチ演出への移行)が発生するということを示す(遊技者に説明する)表示である。裏を返せば、所定結果に至らなかった場合には事後事象が発生しないことを示す表示であるともいえる。本実施形態では、「Xが勝ったら発展」という条件表示11がなされる(図4(b-1)参照)。なお、Xは遊技者側キャラクタの名称である。このように、条件表示11は、「Xが勝つ」という条件が成立すれば「発展」する(事後事象が発生する)ということを遊技者に示すものであって、「Xが勝つ」という条件が成立することもあれば、条件が成立しないこと(Xが敗北すること)もあり得ることを遊技者に示しているともいえる。
通常特定演出は、遊技者側キャラクタが勝利する結果に至る(図4(c-2)参照)こともあれば、遊技者側キャラクタが敗北する結果に至る(図4(c-1)参照)こともある。つまり、所定結果に至る可能性もあれば、所定結果に至らない可能性もある。上述した通り、「発展」は遊技者にとって有利な事象を示すものとして慣用されているから、「Xが勝ったら発展」という条件表示11を見た遊技者は、Xが勝つことに期待することになる。
特殊特定演出は、演出の冒頭にて、条件表示11ではなく確定表示12が表示領域911に表示されるものである(図4(b-2)参照)。特定演出が開始されてから所定の時点(本実施形態では演出開始後数秒程度経過した時点)に到達するまでは当該特定演出が通常特定演出か特殊特定演出か判別できない(通常特定演出および特殊特定演出のいずれであっても演出態様は同じである)。所定時点に到達したときに、条件表示11が表示されるのが通常特定演出(通常パターン)であり、確定表示12が表示されるのが特殊特定演出(特殊パターン)である。
確定表示12は、所定結果(本実施形態では遊技者側キャラクタが勝利する結果)に至るから事後事象(スーパーリーチ演出への移行)が発生することを示す(遊技者に説明する)表示である。上記条件表示11との大きな相違点は、「所定結果に至る」ということを確定的に示す(断定する)ものである(条件表示11は、「所定結果に至ったら」という「仮定的」表現である)。本実施形態では、「Xが勝つから発展」という条件表示11がなされる(図4(b-2)参照)。つまり、遊技者側キャラクタであるXが勝つということを確定的に示すものである。なお、本実施形態における特殊特定演出は、確定表示12を条件表示11に置き換えたと仮定した場合、通常特定演出と変わりがないような態様とされている。つまり、結果が判明する前の通常特定演出と特殊特定演出の違いは、条件表示11が表示されるか確定表示12が表示されるかの違いである(ただし、装飾図柄80や保留図柄70の態様の違い等、通常特定演出や特殊特定演出を構成する演出要素以外の演出要素の違いは含まれない)。
特殊特定演出は、遊技者側キャラクタが勝利する結果に至る(図4(c-2)参照)ものであり、遊技者側キャラクタが敗北する結果に至ることはない。つまり、所定結果に至るものであり、所定結果に至らない可能性はない。所定結果に至った場合には「発展」する(事後事象が発生する)ことになる(図4(d-2)参照)から、特殊特定演出は「発展」確定(事後事象発生確定)の演出であるといえる。ただし、本実施形態における特殊特定演出では、通常特定演出と同様に遊技者側キャラクタと相手方キャラクタが戦っていることを示す画像は表示される。つまり、特殊特定演出であっても、遊技者側キャラクタと相手方キャラクタが戦った上で、遊技者側キャラクタが勝利する結果(所定結果)に至る。
上述した通り、「発展」は遊技者にとって有利な事象を示すものとして慣用されているから、「Xが勝つから発展」という確定表示12を見た遊技者は、Xが勝ち、発展することが決まっていることを感じとることになる。発展することは発展しないことよりも遊技者にとって有利な事象であるから、特殊特定演出(特定演出が特殊パターンとなること)は、通常特定演出(特定演出が通常パターンとなること)よりも遊技者に有利な演出であるといえる。つまり、通常パターンがいわゆる「デフォルト」であり、特殊パターンはいわゆる「チャンスアップ」である。本実施形態では、発生した特定演出の90%以上は通常パターンとなるように設定されている。ただし、特殊特定演出が発生しても、その後のスーパーリーチ演出を経て対象当否抽選結果がはずれであることが報知されるに至る可能性はある。つまり、本実施形態における特殊特定演出は、大当たり確定の演出ではない。
このように、本実施形態における特定演出は、所定結果に至るという条件成立を前提として事後事象が発生することを示すという条件表示11が表示されるのが通常であるが、所定結果に至ることが決まっているから事後事象が発生することが決まっていることを示すという確定表示12が表示されうるものである。確定表示12は遊技者にとって(従来から用いられている条件表示11に見慣れた遊技者にとって)意外なものであるといえるから、このような確定表示12がなされることで遊技者に驚きを与えることができる。
なお、本実施形態における条件表示11、確定表示12はあくまで一例である。条件表示11は、所定結果に至ったとすれば(所定結果に至ったと「仮定」すれば)、事後事象が発生するということを示すものであればよい。所定結果を「○○」、事後事象を「××」とすれば、例えば、「○○すれば××」、「○○になったら××」、「○○で××」といった表示とすることが考えられる。また、確定表示12は、所定結果に至ることが決まっていることを示すものであればよい。例えば、「○○だから××」、「○○になるから××」、「○○しかないから××」といった表示とすることが考えられる。
また、本実施形態における特定演出はバトル演出であるから、条件表示11や確定表示12は「勝つ」(「勝ったら」、「勝つから」)という要素(所定結果を表す要素)を含むのであり、特定演出の具体的な態様に応じて当該要素は変わる。例えば、遊技者側キャラクタが何らかのミッションにチャレンジするような特定演出とするのであれば、条件表示11は「成功したら発展」、確定表示12は「成功するから発展」といった態様とすることが考えられる。
以下、上記特定演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例1-1
上記実施形態は、特殊特定演出が発生した場合には所定結果に至った上で事後事象が発生することが確定するものであることを説明したが、特殊特定演出が発生しても(図5(a)参照)所定結果に至らず(図5(b-2)参照)事後事象が発生しない場合がある設定としてもよい。ただし、特殊特定演出が所定結果に至らなかった場合には、大当たりが確定する(図5(c-2)参照)といった設定とする。つまり、確定表示12(図5(a)参照)は、所定結果に至ることを確定的に示すものであるから、それに反して所定結果に至らなかった場合(図5(b-2)参照)には、確定表示12による予告と結果が「矛盾」することになる。このような「矛盾」が、いわゆるプレミア演出として発生しうる構成とする。
上記実施形態のように事後事象がスーパーリーチ演出への移行とする(スーパーリーチ演出にてはずれであることが報知される可能性もあるようにする)のであれば、特殊特定演出が所定結果に至った場合(図5(a)→(b-1)→(c-1)のように進行した場合)は大当たりが確定しないが、特殊特定演出が所定結果に至らなかった場合(「矛盾」が生じた場合)は大当たりが確定する(図5(a)→(b-2)→(c-2)のように進行する)という演出形態となる。
〇具体例1-2
事後事象を、対象当否抽選結果が大当たりである場合にしか発生しない事象であるものとする。すなわち、大当たり確定時にしか発生しないプレミア演出の実行や、大当たりであることを報知する画像の表示等(図6(d-2)参照)を事後事象として設定する。このようにすれば、特殊特定演出が発生した場合(図6(b-2)参照)には、所定結果に至る(図6(c-2)参照)ことが決まっているから、大当たりが確定する(図6(d-2)参照)ことになる。つまり、特殊特定演出は、大当たり確定の演出として機能することになる。
本例のようにする場合、条件表示11や確定表示12が表す事後事象を、大当たり(当たり)を直接的または間接的に示す文言とすることが考えられる。例えば、直接的に示すのであれば、条件表示11を「Xが勝ったら当たり」、確定表示12を「Xが勝つから当たり」といった態様(図6(b-1)、(b-2)参照)としたり、「Xが勝ったらボーナス」、確定表示12を「Xが勝つからボーナス」といった態様(図示せず)としたりすることが考えられる。間接的に示すのであれば、条件表示11を「Xが勝ったら超ラッキー」、確定表示12を「Xが勝つから超ラッキー」といった態様(図示せず)としたり、条件表示11を「Xが勝ったら確定」、確定表示12を「Xが勝つから確定」といった態様(図示せず)としたりすることが考えられる。
〇具体例1-3
確定表示12が表示されていることが強調されるものとする。例えば、条件表示11と確定表示12の文字の色を異ならせる、文字の大きさを異ならせる、文字のフォントを異ならせるといった方法が考えられる。
また、確定表示12における条件表示11と異なる部分が強調される態様とする。換言すれば、確定表示12は、所定結果に至ること確定的に示す(断定する)ものであるから、その部分が強調される態様とする。例えば、上記実施形態のように条件表示11が「Xが勝ったら発展」であり、確定表示12が「Xが勝つから発展」である場合において、条件表示11は全ての文字が黒である一方、確定表示12は「勝つから」の部分(以下、強調部と称する)が赤でそれ以外(以下、非強調部と称する)が黒である構成とする(図7参照;「赤」の文字はハッチングを付して示す)。つまり、確定表示12の一部である非強調部は条件表示11と同じ色であるものの、所定結果に至ることを確定的に示す部分の少なくとも一部である強調部は条件表示11と異なる色とする。なお、強調部の文字のフォントが、非強調部や条件表示11の文字のフォントと異なる、強調部の文字の大きさが、非強調部や条件表示11の文字の大きさと異なる、といった構成としてもよい。このようにすることで、確定表示12が表示されていること(特殊特定演出が発生していること)を見落としてしまうおそれが低減される。
〇具体例1-4
本実施形態では、特定演出が通常パターン(通常特定演出)となることもあれば、特殊パターン(特殊特定演出)となることもある構成であることを説明したが、通常パターンが設けられていない構成としてもよい。つまり、特定演出は、上記実施形態にて説明した確定表示12が表示されるものであり、条件表示11が表示されることはないものとする。
「○○となったら××」といった条件表示11は従来から用いられてきた表現態様である。したがって、遊技者は、実行中の演出に応じた条件表示11が表示されるであろうと予測する(例えば上記実施形態のようなバトル演出が発生した場合、遊技者は「勝ったら××」といった条件表示11がなされることを予測する)。つまり、遊技者は実行中の演出に応じた条件表示11がなされると予測するであろうから、このような条件表示11が実際に表示されなくても(通常パターンが実際に発生しなくても)、確定表示12がなされることで遊技者に驚きを与えることができる。
2-2)有効報知演出
本実施形態にかかる遊技機1は、カスタマイズ機能を備える。この種のカスタマイズ機能それ自体は公知であるため詳細な説明を省略するが、カスタマイズ機能は変動中演出を構成するものとして発生しうる一または複数種の対象演出の発生確率を遊技者が変更することを可能とするものである。対象演出は、ある当否抽選結果(対象当否抽選結果)の信頼度(大当たりとなる蓋然性)を示唆するものとして発生するため、対象演出の発生確率を変化させることは対象演出の信頼度を変化させることにつながる。具体的には、ある対象演出が発生したときの信頼度を上げるということは、当該対象演出の発生確率を低下させているということになる。対象演出として設定される演出の種類や数は適宜変更可能である。
本実施形態では、複数種の対象演出をカスタマイズすることができる。当該複数種の対象演出には「先読み演出」、「赤系演出」の二つが含まれる。これらの演出自体は公知であるから詳細な説明は省略する。先読み演出は、対象当否抽選結果の信頼度が高まったことを、対象当否抽選結果についての変動が開始されるよりも前の変動(先の変動)にて示唆するものである。先の変動中に所定の先読み画像を表示することや、先の変動に対応する当否抽選結果(先の当否抽選結果)がはずれであることを報知する装飾図柄80の組み合わせ(はずれ組み合わせ)をいわゆるチャンス目とすることを先読み演出として例示することができる。変動前保留図柄72の態様を変化させることが先読み演出に含まれるものとしてもよい。
赤系演出は、所定の演出画像を赤色とすることで対象当否抽選結果の信頼度が高まったことを示唆する公知のチャンスアップ演出である。通常は白であるあるキャラクタの服を赤とすることや、通常は黒であるテロップ(文字)を赤とすることを赤系演出として例示することができる。つまり、所定の演出画像(ある外形を有する画像)が、通常の色(基準色)で表示されることが基準演出(デフォルト)とされ(図8(a-1)参照)、当該所定の演出画像が通常の色(基準色)とは異なる赤色とされることが好機演出(チャンスアップ)(図8(a-2)参照)として設定されていることを前提とし、当該好機演出が対象演出(赤系演出)にあたる。なお、基準演出は対象演出(赤系演出)にあたらない。
ただし、あくまで通常の色(基準色)とされる基準演出の存在を前提とした上で、所定の演出画像が赤色とされることが赤系演出であり、赤色の画像が表示されるもの全てが赤系演出であるわけではない(あくまで、チャンスアップとして赤色が表示されることが赤系演出である)。すなわち、赤色が基準色(デフォルトの色)である画像(チャンスアップを示すものではない赤色の画像)が表示されること(図8(b)のような演出)は赤系演出ではない。例えば、ある外形を有する画像が表示される演出であって、当該画像が毎回赤色とされる(赤色以外の色で表示されることがない)のは赤系演出ではない。以下、このような赤色の画像が表示されるものの赤系演出ではない演出(赤色の画像が表示されることがチャンスアップではない演出)を「赤基本演出」と称する。
本実施形態にかかる遊技機1は二種以上の先読み演出を実行することが可能であるし、二種以上の赤系演出を実行することが可能である。先読み演出についてカスタマイズした場合には、二種以上の先読み演出の全てが対象となるし、赤系演出についてカスタマイズした場合には、二種以上の赤系演出の全てが対象となる。ただし、これらの演出が一種のみである設定とすることを否定するわけではない。
本実施形態では、先読み演出および赤系演出のそれぞれの信頼度(発生確率)を司るモードとして、「通常モード」および「高信頼度モード」が設けられている。通常モードはデフォルトのモード(基準となるモード)である。所定のリセット条件が成立した場合(電源がOFFとされた場合、遊技者がリセット操作を行った場合等)には通常モードとされる。高信頼度モードは通常モードが設定されている場合よりも対象演出の信頼度が高くなる(すなわち対象演出の発生確率が低くなる)モードである。すなわち、対象演出が発生したときにおける対象当否抽選結果が大当たりとなる蓋然性は、通常モードが設定されている場合よりも高信頼度モードが設定されている場合の方が高い。先読み演出を「通常モード」にし、赤系演出を「高信頼度モード」にする、といったように、対象演出のそれぞれを独立してカスタマイズすることができる。
本実施形態では、表示領域911に表示されるカスタマイズ用の画像を見ながら操作手段(押ボタン61や十字キー62)の操作によりカスタマイズすることができる。十字キー62の操作により好みのモードにカーソルを合わせる(カーソルを移動させる)移動操作ができる。押ボタン61の操作によりカーソルが合っているモードの選択が決まる決定操作を行うことができる。現在設定されているモードから別のモードへの変更は、当該決定操作をもって受け付けられる(変更要求が受け付けられる)ことになる。なお、上記移動操作や決定操作自体(カスタマイズ方法自体)の具体的態様は適宜変更可能である。遊技者の意思が反映できるような構成であればよい。
本実施形態では、変動中演出が実行されていない非変動中(図9(a)参照)、および、変動中演出が実行されている変動中(図9(b)参照)のいずれであっても遊技者は好みのモードへの変更を要求することができる(変更要求が受け付けられる)。なお、変動中は、十字キー62を操作することでカスタマイズ用の画像が表示されるものとされている。図示しないが、本実施形態では、変動中にてカスタマイズ可能であることを示す画像が表示される。
ただし、本実施形態では、変更要求が受け付けられても、即座にモード変更(決定操作の対象となったモードへの移行)が実行されないことがある。具体的には、所定条件成立まで(モード移行禁止条件の解除まで)モードの変更が実行されない変更待機期間が設けられ、当該変更待機期間の終了までモード変更が実行されないことがある。
非変動中に変更要求が受け付けられた場合には、変更待機期間は設けられない。すなわち、決定操作がなされると同時に当該決定操作の対象となったモード(遊技者が要求したモード)への移行が実行される。
一方、図10に示すように、変動中に変更要求が受け付けられた場合には、変更待機期間が設けられる。つまり、決定操作がなされると同時に当該決定操作の対象となったモード(遊技者が要求したモード)への移行は実行されない。当該変更待機期間は一定の長さではない。本実施形態では、変更要求が受け付けられた時点で取得されている一または複数の当否抽選情報に基づく当否抽選結果の全ての報知が完了するまでが変更待機期間とされる(変更要求がなされた後、モード移行が実行されるまでに新たに取得された当否抽選情報は関係がない)。つまり、変更要求が受け付けられた時点で取得されている一または複数の当否抽選情報に基づく当否抽選結果の全ての報知が完了することが所定条件成立(モード移行禁止条件の解除)とされている。遊技者視点でいえば、変更要求が受け付けられた時点で存在する保留図柄70(変動中保留図柄71、変動前保留図柄72)(図10の例の場合は変動中保留図柄71一つ、変動前保留図柄72三つ)に対応する当否抽選結果の全ての報知が完了するまで(図10(b)から(c)まで)が変更待機期間とされるということになる。換言すれば、変更要求が受け付けられた時点で存在する保留図柄70のうち、最も消化順の遅い保留図柄70(図10において「L」を付して示す)ものに対応する当否抽選結果の報知が完了するまでが変更待機期間とされ、当該保留図柄70に対応する当否抽選結果の報知が完了した後の変動(図10(c)参照)は変更要求がなされたモードとされる。ただし、変更要求が受け付けられた時点で取得されている一または複数の当否抽選情報のいずれが大当たりとなった場合には、それを契機として変更待機期間が終了するようにしてもよい。つまり、大当たり遊技終了後の最初の変動は遊技者が要求したモードとされるようにしてもよい。少なくとも、変更要求が受け付けられた時点で取得されている一または複数の当否抽選情報に対応する当否抽選結果が全てはずれである場合には、当該はずれの全てが報知されるまでモード移行は実行されない。
なお、本実施形態では、変更待機期間中であることは遊技者に示されない(変更待機期間中であることを示す画像は表示されない)。ただし、変更待機期間中であることを示す画像が表示されるようにする(例えば、「カスタマイズ変更待機中」といった画像が表示されるようにする)ことを否定するわけではない。
有効報知演出は、高信頼度モードとされている状態にて対象演出が発生した場合に実行される演出である。有効報知演出自体は対象演出ではない。通常モードにて対象演出が発生しても有効報知演出は実行されない。高信頼度モードで対象演出が発生することは、通常モードで対象演出が発生することよりも遊技者にとって喜ばしい事象であるといえるところ、当該事象が発生したことを報知する有効報知演出が実行されるようにする(図11参照)。本実施形態では、所定の効果音である報知音がスピーカ65から出力されることが有効報知演出として実行される。当該報知音は、有効報知演出以外の演出として出力されることがない音である(有効報知演出は、高信頼度モードで対象演出が発生したことを報知するための「専用の演出」である)。したがって、当該報知音を、有効報知演出以外の演出として出力されたと遊技者が勘違いしてしまうおそれは低い。
有効報知演出は、高信頼度モードから通常モードへの変更要求がなされたときにおける変更待機期間中にて対象演出が発生したときにも実行される。すなわち、高信頼度モードから通常モードへの変更要求(図12(b)参照)がなされたときにおける変更待機期間中であっても未だ高信頼度モードが設定された状態にあるから、当該通常モードへの変更待機期間中に対象演出が発生した場合には有効報知演出が実行されるようにする(図12(c)参照)。
一方、通常モードから高信頼度モードへの変更要求(図13(b)参照)がなされたときにおける変更待機期間中にて対象演出が発生したときには、有効報知演出は実行されない(図13(c)参照)。通常モードから高信頼度モードへの変更要求がなされても変更待機期間中は未だ通常モードが設定された状態にあるから、対象演出が発生したとしても有効報知演出は実行されない。
このように、本実施形態では、高信頼度モードにて対象演出が発生した場合には、高信頼度モードの対象となる演出であること(高信頼度モードが有効である状態で対象演出が発生したこと)を報知する有効報知演出が発生する。このようにすることで、折角高信頼度モードを設定し、その対象となる演出が発生したのに、遊技者がそれに気づかない状況となってしまうおそれを低減することができる。
特に、本実施形態における赤系演出のように、それが対象演出にあたるのかどうか分かりにくい(対象演出である赤系演出にあたるのか、対象演出ではない赤基本演出であるのかどうかが分かりにくい)ものが対象演出とされている場合には、有効報知演出が実行されるかどうかで対象演出が発生したかどうかが明確に判別できるという点で有効である(高信頼度モードにて赤基本演出(特定演出ではない)が発生することを、高信頼度モードでの対象演出の発生であると遊技者が勘違いしてしまうおそれが低減される)。
さらに、本実施形態のように、遊技者によるモード変更が受け付けられても変更待機期間中はモード変更が実行されないような構成とする場合には、モード変更が実行済みであるかどうか(変更待機期間中であるか否か)が遊技者に分かりにくい。そのため、遊技者がモード変更の操作(決定操作)を実行した後、間もなく対象演出が発生した場合には、当該対象演出がどのモードで発生したのか遊技者が判別しにくい(本実施形態のように変更待機期間中であることが遊技者に対し示されない構成である場合は猶更)。本実施形態では、変更待機期間中であっても高信頼度モードにて対象演出が発生した場合には有効報知演出が実行されるし、変更待機期間中であっても通常モードにて対象演出が発生した場合には有効報知演出が実行されないから、発生した対象演出がどのモードで発生したのかを明確に判別できる。
以下、上記有効報知演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例2-1
上記実施形態における有効報知演出は、スピーカ65から報知音が出力される演出であることを説明したが、遊技者の感覚で認識可能な演出であればよい。例えば、所定の画像(報知画像)が表示されることが有効報知演出として実行されるようにすることが考えられる。また、例えば、振動(バイブレーション)機能を備えた装置(例えば、押ボタン61にこのような機能を設けることが公知である)が振動することが有効報知演出として実行されるようにすることも考えられる。
〇具体例2-2
高信頼度モードにあるときには、通常モードにあるときには表示されない画像(以下、設定画像と称する)が表示領域911に表示される。なお、装飾図柄80が表示されるメインの表示装置91以外の表示装置(サブ表示装置)を有し、当該サブ表示装置に設定画像が表示されるようにしてもよい。当該設定画像は対象演出毎に表示の有無が制御される。設定画像は、対象演出が把握できるような内容とされる。先読み演出が高信頼度モードとされているときには、例えば「先読みチャンス」の文字を含む設定画像(先読み設定画像21)が表示される(図14(a)参照)。なお、先読み演出が通常モードとされているときには当該先読み設定画像21は表示されない。赤系演出が高信頼度モードとされているときには、例えば「赤色チャンス」の文字を含む設定画像(赤系設定画像22)が表示される(図14(a)参照)。なお、赤系演出が通常モードとされているときには当該赤系設定画像22は表示されない。その他の種類の対象演出が設けられており、当該対象演出が高信頼度モードとされているときには、当該対象演出を示す設定画像(図14(a)の「○○チャンス」参照)が表示されることもある。
このような構成であることを前提とし、高信頼度モードにて対象演出が発生した場合には、それを契機として設定画像の態様を常態とは異なる態様(有効報知態様)とすることが有効報知演出として発生する構成とする。有効報知態様は常態とは異なる態様であることを遊技者が認識できる態様であればよい。例えば、常態(図14(a)参照)よりも明るくなった状態(明度が高められた状態)が有効報知態様とされる(図14(b)参照)ものとすることが考えられる。
先読み演出が高信頼度モードとされている状態にて先読み演出が発生した場合には、それを契機として先読み設定画像21が常態から有効報知態様に変化するようにする(図14(b)参照)。なお、通常モードとされている状態にて先読み演出が発生してもこのような変化は発生しない(そもそも先読み設定画像21は表示されていない)。図示しないが、赤系演出が高信頼度モードとされている状態にて赤系演出が発生した場合には、それを契機として赤系設定画像22が常態から有効報知態様に変化するようにする。なお、通常モードとされている状態にて赤系演出が発生してもこのような変化は発生しない(そもそも赤系設定画像22は表示されていない)。当然ではあるが、ある種の対象演出が発生した際に、別種の対象演出を示す設定画像が有効報知態様に変化することはない。例えば、先読み演出が発生した先に赤系設定画像22が有効報知態様に変化することはなく、赤系設定画像22は常態のままである(図14(b)参照)。
高信頼度モードにて対象演出が発生した場合にて設定画像が有効報知態様とされる時間は適宜設定することができる。ただし、一変動にて対象演出が二回以上発生する場合にて二回目以降の対象演出が発生したことも報知できるようにするためであれば、比較的短い(2~3秒程度)で設定画像は常態に戻されるようにするとよい。
本例の対象報知演出は、対象演出を示す設定画像が有効報知態様とされるものであるため、高信頼度モードにおける対象演出の発生を分かりやすく示すことができる(対象報知演出の発生が何を示しているのか遊技者に理解されないといった状況となることが防止される)。また、高信頼度モードにて発生した演出が、複数種の対象演出のうちのどの演出であるのかが分かりやすいという利点もある。
〇具体例2-3
上記実施形態では、対象演出の信頼度(発生確率)を司るモードとして通常モードよりも対象演出の信頼度を高める(対象演出の発生確率を低める)ことができる高信頼度モードが設けられていることを説明したが、通常モードよりも対象演出の信頼度を低める(対象演出の発生確率を高める)低信頼度モードが設けられた構成としてもよい。複数種の対象演出のうちの一部のみ低信頼度モードが設けられた構成としてもよい。このような低信頼度モードが設けられている構成において、有効報知演出を以下のように制御することが考えられる。
(イ)具体例2-3-1
低信頼度モードが設定されている状態にて対象演出が発生した場合に、それを契機として有効報知演出が実行されるものとする(図15(b)参照)。このようにすることで、低信頼度モードが有効である状態で対象演出が発生したことを分かりやすく示すことができる。上記実施形態のように高信頼度モードにて有効報知演出が発生するようにもするのであれば、対象演出の信頼度が通常である通常モード(デフォルトのモード)以外の特殊モード(低信頼度モード(図15(b)参照)、高信頼度モード(図15(a)参照))にて対象演出が発生した場合に有効報知演出が発生するという構成となる。
高信頼度モードにおける有効報知演出の態様と、低信頼度モードにおける有効報知演出の態様を異ならせてもよい。例えば、高信頼度モードにおいて対象演出が発生した場合にスピーカ65から出力される音の態様(図15(a)参照)と、低信頼度モードにおいて対象演出が発生した場合にスピーカ65から出力される音の態様(図15(b)参照)とを異ならせる。このようにすることで、信頼度が通常よりも高められた状態で対象演出が発生したのか、信頼度が通常よりも低められた状態で対象演出が発生したのかを明確に示すことができる。
(ロ)具体例2-3-2
低信頼度モードが設定されている状態にて対象演出が発生した場合には、それを契機として有効報知演出が実行されないものとする。つまり、高信頼度モードが設定されている状態にて対象演出が発生した場合には有効報知演出が実行される(図16(a)参照)ものの、低信頼度モードが設定されている状態にて対象演出が発生した場合には有効報知演出が実行されない(図16(b)参照)ものとする。
低信頼度モードは、対象演出の発生確率が通常モードよりも高められた状態にある。つまり、対象演出が通常モードよりも発生しやすく、演出が発生することの「価値」が通常よりも低い状態であるといえる。このような場合にまで対象演出が発生することの報知は必要ではないとして、低信頼度モードにおいては対象演出の発生が有効報知演出にて報知されないようにする。裏を返せば、対象演出が通常よりも発生しにくく、演出が発生することの「価値」が通常よりも高い状態である高信頼度モードにおいては、対象演出の発生を強調するために有効報知演出が発生するようにする。
〇具体例2-4
変更待機期間が対象演出の種類に応じて異なりうるものとする。例えば、先読み演出については、上記実施形態と同様に変更要求が受け付けられた時点で取得されている一または複数の当否抽選情報に基づく当否抽選結果の全ての報知が完了するまでが変更待機期間であるとする(図17参照)。一方、赤系演出については、変更要求が受け付けられた時点で実行されている変動中演出が終了するまで(変更要求が受け付けられた後、最初の変動終了時点が訪れるまで)が変更待機期間であるとする(図18参照)。先読み演出は、二以上の変動に跨って発生しうるものであるから、変更要求受付時点で存在する全ての保留が消化されるのを待ってモード変更が実行されるようにする。赤系演出は一の変動中演出の一部として発生するものであるから、変更要求受付時点で実行されている一変動が終了するのを待ってモード変更が実行されるようにする。
本例のようにする場合、変更要求が受け付けられてから(遊技者が決定操作を行ってから)モード変更が実際に実行されるまでの期間(条件)が異なることになるから、モード変更が実際に実行されるタイミングを遊技者は把握しづらい。しかし、このような場合であっても、未だモード変更が実行されていない変更待機期間中においても、現在設定されているモードに応じて対象演出発生時に有効報知演出を実行するか否かが決まるから、対象演出が通常モード下で発生したのか高信頼度モード下で発生したのかを容易に把握することができる。
2-3)操作演出(通常操作演出、特殊操作演出)
本実施形態にかかる遊技機1は、遊技者に対し操作手段の操作を促す操作演出を実行することが可能である。以下の説明においては、操作手段の一種である押ボタン61の操作が促される操作演出について説明する。
操作演出が実行される期間は、操作有効期間(図19(b)参照)および事後期間(図19(d)、図20参照)を含む。操作有効期間は、押ボタン61の操作が反映される期間である。当該操作有効期間における押ボタン61の操作が所定条件を満たすものとなることを契機として操作有効期間は終了して事後期間に移行する。事後期間においては、後述する事後画像32(通常事後画像32n、特殊事後画像32s)のいずれかが表示される。本実施形態では、操作有効期間中にて押ボタン61が一回操作されること(図19(c)参照)が所定条件の成立とされている。つまり、遊技者に対して押ボタン61の「単発操作」が要求されるものである。なお、本実施形態では、操作有効期間中に押ボタン61の操作が所定条件を満たすものとならなかった場合(操作が所定条件を満たすものとならずにタイムアップした場合)には、操作有効期間の終了を契機として事後期間に移行する。ただし、操作有効期間中に押ボタン61の操作が所定条件を満たすものとならなかった場合には、事後期間に移行しない(事後画像32が表示されない)構成としてもよい。
操作有効期間中(図19(b)参照)は、押ボタン61を操作するべき状況にあることを遊技者に示すため、押ボタン61(操作すべき対象の操作手段)を表した操作画像37が表示される。操作画像37は、押ボタン61を表していると遊技者が認識できる態様であればよい。また、操作有効期間中は、遊技者に対し要求される押ボタン61の操作態様を表す画像(指示画像38)が表示される。上述した通り、本実施形態では単発操作が要求されるのであるから、単発操作が要求されていることを遊技者が把握できる「押せ」の文字を含む指示画像38が表示される。また、操作有効期間中は、操作有効期間(タイムアップまで)の残り時間(経過時間)を示す時間画像39が表示される。本実施形態では、経時的に変化する「メータ」が時間画像39として表示される。タイムアップまでの時間を数字で表す(カウントダウンされていく数字を含む)時間画像39が表示されるようにしてもよい。
本実施形態における操作演出では、操作有効期間中に示唆画像30が表示される(図19(b)参照)。当該示唆画像30は、通常操作演出となった場合に事後期間にて表示される通常事後画像32n(詳細は後述)を示唆するものである。示唆画像30は、所定の演出要素を表したものである。本実施形態における示唆画像30は、演出要素として「チャンス」の文字を表すものとされる。具体的には、背景が透けて見えるチャンスの文字を象った画像(「色」が付されていない画像)が示唆画像30として表示される。
操作有効期間にて示唆画像30が表示される本実施形態における操作演出は、通常操作演出および特殊操作演出に区分けされる。操作有効期間においては、通常操作演出および特殊操作演出のどちらであるのか分からず、事後期間にて通常操作演出および特殊操作演出のどちらであるのかが判明する。つまり、操作有効期間の終了時(押ボタン61の操作が所定条件を満たした時点)は、通常操作演出および特殊操作演出のどちらであるのかが判明する分岐点であるともいえる。
本実施形態では、操作演出(通常操作演出、特殊操作演出)は、結末の態様により当否抽選結果(対象当否抽選結果)を報知する特定リーチ演出(スーパーリーチ演出)の一部として発生しうるものである(図19参照)。特定リーチ演出は、遊技者によって有利な状況となったことを示す有利結末(図19(e-1)参照)または当該有利結末に至らなかった場合の結末である不利結末(図19(e-2)参照)に至るものである(ただし、有利結末には、一旦不利結末に至ったように見せかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンを含むものとする)。対象当否抽選結果が大当たりである場合には有利結末に、はずれである場合には不利結末に至る。操作演出(通常操作演出、特殊操作演出)は、特定リーチ演出の結末が判明する前に実行されるものであり、当該操作演出にて表示される事後画像32は特定リーチ演出が有利結末に至る蓋然性(すなわち対象当否抽選結果の(大当たり)信頼度)を示唆するものである。
通常操作演出は、事後期間にて通常事後画像32nが表示される演出(図20(a-1)~(a-3)参照)である。通常事後画像32nは、「チャンス」の文字を表すものである。上述した通り、示唆画像30は「チャンス」の文字を表すものであるから、通常事後画像32nと同じ演出要素を表したものであるといえる。また、通常事後画像32nは、示唆画像30により表示されることが前もって示唆された画像であるといえる。
通常操作演出の事後期間においては、複数種の通常事後画像32nのうちのいずれかが表示される。本実施形態では、第一通常事後画像321n(図20(a-1)参照)、第二通常事後画像322n(図20(a-2)参照)、第三通常事後画像323n(図20(a-3)参照)のうちのいずれかが通常操作演出の事後期間にて表示される。第一通常事後画像321nが表示される演出を第一通常操作演出、第二通常事後画像322nが表示される演出を第二通常操作演出、第三通常事後画像323nが表示される演出を第三通常操作演出とすれば、通常操作演出として第一通常操作演出~第三通常操作演出のいずれかかが発生しうるということである。当該三種の通常事後画像32nは、いずれも「チャンス」の文字を表したものである点で共通するが、その色彩が異なる。換言すれば、外形(チャンスの文字を象った外形)は共通するが、その内側の色彩が異なる。本実施形態では、第一通常事後画像321nは「緑」、第二通常事後画像322nは「紫」、第三通常事後画像323nは「赤」とされている。第一通常操作演出~第三通常操作演出を比較すれば、第一通常操作演出が最も信頼度が低く、第三通常操作演出が最も信頼度が高い。つまり、第一通常操作演出<第二通常操作演出<第三通常操作演出の順で、特定リーチ演出が成功結末となる(対象当否抽選結果が大当たりとなる)ことに期待がもてる。
特殊操作演出の事後期間においては、通常事後画像32nとは異なる特殊事後画像32sが表示される(図20(b)参照)。上述した通り、通常事後画像32n(第一通常事後画像321n~第三通常事後画像323n)は「チャンス」の文字を表した演出要素を含むものであるが、特殊事後画像32sは当該演出要素を含まないものであり、態様が全く異なるものである。本実施形態における特殊事後画像32sは「激熱」の文字を表した演出要素を含むものとされる。また、特殊事後画像32sの色(文字色)は「金」とされる。つまり、特殊事後画像32sの文字(激熱)に付された色は、第一通常事後画像321n~第三通常事後画像323nの文字(チャンス)に付された色(緑、紫、赤)のいずれとも異なる。
通常操作演出が発生した場合よりも、特殊操作演出が発生した場合の方が、特定リーチ演出が成功結末となる蓋然性が高い。つまり、通常操作演出が発生した場合よりも、特殊操作演出が発生した場合の方が、対象当否抽選結果の信頼度が高い。通常操作演出を種類毎に分別すれば、第一通常操作演出<第二通常操作演出<第三通常操作演出<特殊操作演出の順で、特定リーチ演出が成功結末となる(対象当否抽選結果が大当たりとなる)ことに期待がもてる(図20参照)。
操作演出が発生した場合、そのほとんどは通常操作演出(第一通常操作演出~第三通常操作演出)となるようにされている。本実施形態では、(対象当否抽選結果がはずれとなる場合、大当たりとなる場合の両方を含めれば)操作演出の90%以上が通常操作演出となるように設定されている。
通常操作演出または特殊操作演出が発生した後、特定リーチ演出は結末に移行する。対象当否抽選結果が大当たりである場合には成功結末(図19(e-1)参照)に、はずれである場合には失敗結末(図19(e-2)参照)に移行することで、対象当否抽選結果が大当たりであるかはずれであるかが判明することになる。なお、特定リーチ演出が結末に移行する契機として操作手段(押ボタン61等)の操作が要求されてもよい(ここでの操作要求は、操作演出(通常操作演出、特殊操作演出)の操作要求と別のものである)。つまり、操作手段の操作を契機として対象当否抽選結果が判明するような構成としてもよい。
このように構成される操作演出(特定リーチ演出)は遊技者視点で以下のような態様の演出となる。操作有効期間においては、押ボタン61の操作が促され、示唆画像30が表示される(図19(b-1)参照)。これを見た遊技者(初めて操作演出に接した遊技者や既に通常操作演出に接したことのある遊技者)は示唆画像30によって示唆された画像が操作を契機として表示されるのではないかと感じる。実際に発生したのが通常操作演出である場合には、操作有効期間での押ボタン61の操作(図19(c-1)参照)を契機として事後期間に移行し、示唆画像30に色(緑、紫、赤のいずれか)が付されたように見える通常事後画像32n(第一通常事後画像321n~第三通常事後画像323nのいずれか)が表示される(図19(d)、図20(a-1)~(a-3)参照)。つまり、示唆画像30とその後表示される通常事後画像32nがリンクした演出形態となる。通常事後画像32nの色は、本願技術分野において慣用されている信頼度の高低を表す色であるから、それを知っている遊技者は通常事後画像32nの色により信頼度(信頼度の高低)を感じとる。
実際に発生したのが特殊操作演出である場合には、操作有効期間での押ボタン61の操作(図19(c-1)参照)を契機として事後期間に移行し、特殊事後画像32sが表示される(図19(d)、図20(b)参照)。特殊事後画像32s(「激熱」の文字)は示唆画像30(「チャンス」の文字)とは全く異なる態様の画像であるから、当該特殊事後画像32sが表示されることは遊技者の予測を裏切るような事象(遊技者に驚きを与えるような事象)となる。特に、既に通常操作演出に接したことがある遊技者であれば、押ボタン61の操作を契機として「チャンス」の文字に色が付されること(示唆画像30から通常事後画像32nへの変化)を想定しているであろうから、その想定に反した画像が表示されるという演出形態となる。
本実施形態における特殊事後画像32sの表示(特殊操作演出の発生)は、通常事後画像32nの表示(通常操作演出の発生)よりも信頼度が高い。よって、遊技者の予測を裏切るような事象が発生することは、遊技者にとって有利な事象であるという演出形態となる。
特に、本実施形態における特殊事後画像32sは、通常事後画像32n(第一通常事後画像321n「緑」、第二通常事後画像322n「紫」、第三通常事後画像323n「赤」)(図20(a-1)~(a-3)参照)のいずれとも異なる系統の色である「金」とされる(図20(b)参照)ものであるから、特殊事後画像32s(特殊操作演出)に接するのが初めての遊技者であっても、特殊事後画像32sの表示(特殊操作演出の発生)は大当たりに期待がもてる状況であることを感じとることができる。
以下、上記操作演出(通常操作演出、特殊操作演出)に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例3-1
上記実施形態における示唆画像30が表す演出要素は文字(「チャンス」の文字)であることを説明したが、文字以外のものを表すものとしてもよい。例えば、所定のキャラクタを表した演出要素を含む示唆画像30(図21(a)参照)としてもよい。このようにする場合には、通常操作演出の事後期間にて表示される通常事後画像32nは当該所定のキャラクタを表した演出要素を含むもの(図21(b-1)参照)とされるとよい。つまり、通常操作演出は、操作有効期間にて表示された所定のキャラクタが、事後期間においても表示される(遊技者が同種のキャラクタであると認識される範囲での変更等は許容される)ものとする。上記実施形態のように通常事後画像32nの色により信頼度が示唆される構成とするのであれば、当該所定のキャラクタ自体や、当該所定のキャラクタの周囲に表示される画像(背景)の色により信頼度が示唆されるものとする。すなわち、示唆画像30に色が付されたものが、複数種の通常事後画像32nのいずれかとされた構成とする(図21(b-1)には一種の通常事後画像32nを示すが、複数種の通常事後画像32nのいずれかが表示されるものとする)。このようにすることで、通常操作演出は、示唆画像30により示唆された対象が、そのまま事後期間においても表示されるという演出形態となる。
一方、特殊事後画像32sは、上記所定のキャラクタ(示唆画像30が表すキャラクタ)(図21(a)参照)を表した演出要素を含むものとされない。例えば、当該所定のキャラクタとは別のキャラクタ(遊技者が異種のキャラクタであると認識するもの)を表したものとすることが考えられる(図21(b-2)参照)。このようにすることで、示唆画像30が表すキャラクタ(所定のキャラクタ)が表示されると予測している遊技者を裏切る演出形態となる。なお、特殊事後画像32sは、キャラクタを表したものではない構成としてもよい。例えば、上記実施形態のように「激熱」の文字を表した演出要素を含むものとすることが考えられる。このようにした場合には、通常操作演出は、キャラクタ(操作有効期間)→キャラクタ(事後期間)という流れの演出であるのに対し、特殊操作演出は、キャラクタ(操作有効期間)→文字(事後期間)という流れの演出となることで遊技者の予測を裏切るという演出形態となる。
また、示唆画像30および通常事後画像32nは上記実施形態のように同じ文字(チャンス)を表した演出要素を含むものとした上で、特殊事後画像32sはあるキャラクタを表したものとすることが考えられる。このようにした場合には、通常操作演出は、文字(操作有効期間)→文字(事後期間)という流れの演出であるのに対し、特殊操作演出は、文字(操作有効期間)→キャラクタ(事後期間)という流れの演出となることで遊技者の予測を裏切るという演出形態となる。
〇具体例3-2
示唆画像30は、通常操作演出となった場合に表示される通常事後画像32nを示唆するものであること説明したが、その示唆の態様(示唆の方法)が上記実施形態とは異なるものとする。例えば、示唆画像30が表す対象と通常事後画像32nが表す対象は同じであるが表現は異なるといった関係のものとすることが考えられる。
示唆画像30は、「〇△□」の文字を含むものであるとする(図22(a)参照)。当該「〇△□」はある種のキャラクタ(以下、特定キャラクタと称する)の名称であるとする。通常事後画像32nは当該特定キャラクタを表した画像である(図22(b-1)参照)とする。このようにすることで、通常操作演出は、操作有効期間にて「〇△□」の文字を含む示唆画像30が表示され、事後期間にて特定キャラクタを表した通常事後画像32nが表示されることになるため、操作有効期間にて表示される示唆画像30と事後期間にて表示される通常事後画像32nが同じ対象を表現していることを遊技者(特定キャラクタの名称を知っている遊技者)は認識可能である。なお、信頼度が異なる複数種の通常事後画像32nを設けるのであれば、特定キャラクタ自体や、特定キャラクタの周囲に表示される画像(背景)の色により信頼度が示唆されるようにすればよい。
特殊事後画像32sは、特定キャラクタを表現した演出要素ではなく、異なる演出要素を含むものとすればよい。例えば、上記特定キャラクタ以外のキャラクタ(以下、非特定キャラクタと称する)を表した画像を特殊事後画像32sとする(図22(b-2)参照)。このようにすることで、特殊操作演出は、示唆画像30として「〇△□」(特定キャラクタの名称)が表示されたにもかかわらず、事後期間にて非特定キャラクタの画像が表示されるという遊技者の予測を裏切る演出形態となる。
〇具体例3-3
特殊操作演出として二種以上の演出が発生しうるようにしてもよい。換言すれば、特殊事後画像32sとして表示されうる画像が二種以上設けられていてもよい。例えば、特殊事後画像32sとして、第一特殊事後画像321s(図23(b-2-1)参照)と第二特殊事後画像322s(図23(b-2-2)参照)の二種が設けられており、特殊操作演出となる場合には事後期間においてこれらのうちのいずれかが表示されるものとする。各種特殊事後画像32sは、いずれも、示唆画像30および各種通常事後画像32nのいずれとも異なる演出要素を表すものとする。上記実施形態のように示唆画像30および各種通常事後画像32nが「チャンス」の文字を含むものとする(図23(a)参照)のであれば、例えば、第一特殊事後画像321sは「激熱」の文字を含み(図23(b-2-1)参照)、第二特殊事後画像322sは「超激熱」の文字を含む(図23(b-2-2)参照)ものとする。このようにすることで、第一特殊事後画像321sが表示される第一特殊操作演出、および、第二特殊事後画像322sが表示される第二特殊操作演出のいずれが発生した場合でも、遊技者の予測を裏切る(示唆画像30による示唆とは異なる)事後画像32が表示されるという演出形態となる。
本例のようにする場合、複数種の特殊操作演出は通常操作演出のいずれよりも高信頼度である設定とするとともに、複数種の特殊操作演出毎に信頼度が異なる設定とするとよい。例えば、上記のように第一特殊操作演出と第二特殊操作演出が設けられている場合には、第一特殊操作演出が発生した(第一特殊事後画像321sが表示された)ときよりも、第二特殊操作演出が発生した(第二特殊事後画像322sが表示された)ときの方が、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い設定とする。
〇具体例3-4
上記実施形態では、示唆画像30は背景画像が透けて見える態様であることを説明したが、通常事後画像32nと同じ演出要素を表したものでありつつもその態様が異なるものであれば適宜変更可能である。例えば、複数種の通常事後画像32nのいずれとも異なる色(例えば白)で「チャンス」の文字を表したものを示唆画像30とすることが考えられる。また、複数種の通常事後画像32nのいずれとも異なるフォントで「チャンス」の文字を表したものを示唆画像30とすることが考えられる。
〇具体例3-5
操作演出において要求される操作の態様が異なり得る設定とする。すなわち、操作有効期間にて第一操作態様での操作が要求されることもあれば、第二操作態様での操作が要求されることもある設定とする。例えば、第一操作手段(例えば押ボタン61)の操作要求がなされることが第一操作態様(図24(b-1)参照)とされ、第二操作手段(例えば押ボタン61とは別に設けられた操作ユニット63(図1参照))の操作要求がなされることが第二操作態様(図24(b-2)参照)とされることが考えられる。これとは異なり、態様(状態)を変化させることが可能な一つの操作手段について、当該操作手段がある態様となった上で操作することを第一操作態様と、当該操作手段がある態様とは別の態様となった上で操作することを第二操作態様とするような構成としてもよい。
これを前提とし、第一操作態様での操作要求がなされた場合よりも、第二操作態様での操作要求がなされた場合の方が、事後画像32として特殊事後画像32sが表示される蓋然性が高い(すなわち、特殊操作演出である蓋然性が高い)設定とする(図24(b-1)、(b-2)参照)。このようにすることで、操作有効期間にて要求される操作態様が、特殊事後画像32sが表示される蓋然性を示唆するという演出形態となる。第二操作態様での操作要求がなされた場合には、特殊事後画像32sが表示されることが確定する(特殊操作演出であることが確定する)といった設定としてもよい。また、第一操作態様での操作要求がなされた場合には、通常事後画像32nが表示されることが確定する(通常操作演出であることが確定する)といった設定としてもよい。
2-4)ステップアップ演出演出中における画像変位演出
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出としてステップアップ演出を実行することが可能である。ステップアップ演出は、演出が段階的に進行する(ステップアップする)演出である。各段階に対応づけられた段階画像40が設けられており、ステップアップ演出実行中には現在の段階を示す段階画像40が表示領域911に表示される。以下の説明においては、○段階に対応づけられた段階画像40を「第○段階画像」と称することとする。本実施形態におけるステップアップ演出は最大5段階まで進行しうるものであるため、第1段階画像41(ステップ1に対応する画像)、第2段階画像42(ステップ2に対応する画像)、第3段階画像43(ステップ3に対応する画像)、第4段階画像44(ステップ4)に対応する画像、第5段階画像45(ステップ5に対応する画像)の五種類が設けられている(図25参照)。なお、最大が5段階であるということは、一連のステップアップ演出にて発生しうる最大のステップアップ回数は4回ということである。なお、1段階から2段階へのステップアップは必ず発生するといった設定としてもよい(この場合には、一連のステップアップ演出にて発生しうる最大のステップアップ回数は3回ということになる)。ある段階に対応づけられた段階画像40が二種以上設けられていてもよい。ステップアップが進行する際には、第N段階画像(ある段階に対応する段階画像40)が表示された状態から第N+1段階画像(ある段階の次の段階に対応する次段階画像40)が表示された状態に移行することになる。本実施形態における段階画像40は、段階の数を表す数字を含むものとされる。ただし、このような数字を含まない段階画像40としてもよい。ステップアップ演出は、ステップアップの回数が多いほど対象当否抽選結果(ステップアップ演出を含む変動中演出に対応する当否抽選結果)の大当たり信頼度が高くなることを基本構成とするものである。以下、ステップアップ演出が終了した際の段階を最終段階と称することもある。ステップアップ演出は、最終段階が大きくなるほど大当たり信頼度が高くなることを基本構成とするということである。
かかるステップアップ演出において、ステップアップが発生する際(N段階からN+1段階に進行する際)に、画像変位演出が発生することがある。画像変位演出は、表示領域911に表示される画像が、一時的に表示領域911に対してずれたかのように表示される演出であり、シェイク演出等とも称される(この種のシェイク演出自体は公知である)。画像変位演出の対象となる画像を対象画像とすると、対象画像が表示領域911の全体に表示された状態(基準状態)(図26(c)参照)から、対象画像が表示領域911に対してずれたかのように見える状態(変位状態)(図26(d-2)参照)に変化するものである。基準状態から変位状態に推移するに際しては、対象画像が同じものを表していると遊技者が認識できる状態は維持されるものとする(遊技者から同一視される画像が、表示領域911に対してずれたかのように見せる演出形態とする)。本実施形態では、変位状態においては対象画像の外縁が表示される。すなわち、基準状態においては対象画像が表示領域911の全体に表示されているがゆえに見えなかった対象画像の外縁が、変位状態となることであたかも露出したかのように見える演出形態とされる。本実施形態では、変位状態においては対象画像の外縁が略平行四辺形状に表示される。このようにすることで、表示領域911に対して対象画像が三次元的に変位したかのように見える演出形態となる。なお、表示領域911に対して対象画像が二次元的に変位したかのように見える演出形態としてもよい。
本実施形態におけるステップアップ演出にて、ステップアップが発生する際(ある段階から次段階への進行が発生する際)の演出態様は、上記画像変位演出を伴わない通常態様(通常のステップアップ)(図26(a)→(c)→(d-1)参照)と、画像変位演を伴う特殊態様(特殊なステップアップ)(図26(a)→(c)→(d-2)参照)に区分けされる。
通常態様の場合、第N段階画像が表示領域911の全体に表示された状態(図26(a)参照)から、第N+1段階画像が表示領域911の全体に表示された状態(図26(c)、(d-1)参照)に移行する。その後、(N+1段階が5段階(最高の段階)ではない場合には)さらに次の段階へのステップアップが発生するか否かが示される。
特殊態様の場合、第N段階画像が表示領域911の全体に表示された状態(図26(a)参照)から、第N+1段階画像が表示領域911の全体に表示された状態(図26(c)参照)となった直後に、当該第N+1段階画像を対象画像とした画像変位演出が実行される(図26(d-2)参照)。つまり、第N+1段階画像が表示領域911に対してずれたかのよう表示される。このような特殊態様は、通常態様よりも、ステップアップが発生したことを強調する(目立たせる)ものであるといえる。本実施形態では、画像変位演出が実行される期間は極めて短く、すぐに第N+1段階画像が表示領域911の全体に表示された状態に戻る。そして、(N+1段階が5段階(最高の段階)ではない場合には)さらに次の段階へのステップアップが発生するか否かが示される。
なお、本実施形態では、特殊態様となる場合(画像変位演出が発生する場合)、装飾図柄80や保留図柄70は画像変位演出の対象となる画像に含まれないようにされる(図26(d-2)参照)。すなわち、画像変位演出が発生してもこれらの図柄が表示される位置は維持される。装飾図柄80や保留図柄70は現在の変動中演出の状況を示す(遊技状況に応じて変化しうる要素である)ため、これらについては表示位置が変化しないようにする。ただし、装飾図柄80や保留図柄70を含めた部分も表示領域911に対してずれたかのように表示されるものとしてもよい。このようにした場合には、表示領域911に対して画像がずれたことをよりリアルに表現することができる。
通常態様および特殊態様のいずれとなる場合でも、第N段階画像が表示領域911の全体に表示された状態にて煽り演出が発生する(図26(a)参照)。このような煽り演出を発生させることで、遊技者に対し、次段階にステップアップする可能性を示唆する。本実施形態では、特定の効果音(煽り音)がスピーカ65から出力されることが煽り演出として実行される。表示領域911に表示される画像により煽り演出を実行するものとしてもよい。第N段階画像を所定の態様とする(例えば、一時的に静止させる)ことが煽り演出として実行されるようにしてもよい。
ステップアップ演出の終了を示す方法はどのようなものであってもよい。本実施形態では、上記煽り演出が実行された後、第N+1段階画像(次段階画像)が表示された状態とならないことがステップアップ演出の終了とされる(図26(b)参照)。この場合には、第N段階画像に対応する段階が最終段階ということになる。なお、本実施形態のステップアップ演出は最大で5段階であるため、第5段階画像45が表示された場合にはそれをもってステップアップ演出は終了する(煽り演出が発生せずにステップアップ演出は終了する)。これ以外にも、ステップアップが終了したことを示す専用の画像(終了画像)が設けられた構成としてもよい。1段階~4段階のそれぞれに対応付けて各段階で終了したときに表示される終了画像が設けられた構成としてもよい。
本実施形態では、ステップアップの発生時の演出態様が通常態様とされた場合よりも、特殊態様とされた場合の方が、その後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が高いものとされている。本実施形態では、N段階(ある段階)からN+1段階(次段階)に進行した際、通常態様となった場合よりも、特殊態様となった場合の方が、N+1段階(次段階)からN+2段階(次々段階)に進行する蓋然性が高い(さらに次のステップアップが発生する蓋然性が高い)ものとされている。つまり、今回のステップアップのさらに次のステップアップが発生することが「遊技者に有利な事象」とされている。(通常態様となった場合には次のステップアップが発生するかどうか定かではないが)特殊態様となった場合には次のステップアップの発生が確定するといった構成としてもよい。ステップアップ演出の最終段階が大きくなるほど対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高いのであるから、ステップアップの発生時の演出態様が通常態様とされた場合よりも、特殊態様とされた場合の方が、大当たり信頼度が高くなるということでもある。なお、第5段階(最大の段階)まで移行した際は、それ以上ステップアップが発生することはないのであるから、画像変位演出(特殊態様)は発生しない。ただし、第5段階(最大の段階)まで移行したことを強調するために、第5段階まで移行した際には第5段階画像について画像変位演出がもれなく発生するようにしてもよい。
このように、本実施形態におけるステップアップ演出は、単にステップアップが実現したか否かということだけではなく、ステップアップが実現した際に画像変位演出が発生したかどうかでその後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が異なるものであるから、従来(単純なステップアップ演出)に比して注目すべき要素が多い面白みのある演出形態となる。
以下、上記ステップアップ演出演出中における画像変位演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇具体例4-1
上記実施形態では、ステップアップが発生した際に通常態様となる場合もあれば、特殊態様となる場合もあることを説明したが、ステップアップが発生した際にはもれなく特殊態様となる構成としてもよい。つまり、ステップアップ非発生時は画像変位演出が発生しないが、ステップアップ発生時は画像変位演出が発生する構成とする。換言すれば、ステップアップ演出を通じ、ステップアップが発生する際にしか画像変位演出が発生しない構成とする。このようにした場合には、ステップアップの発生・非発生が、画像変位演出の有・無と完全にリンクする構成となるため、ステップアップが発生したか否かが分かりやすい演出となる。
ただし、本例のようにした場合には、ステップアップの発生はもれなく画像変位演出の発生に結びつくのであるから、上記実施形態のように「ステップアップの発生時の演出態様が通常態様とされた場合よりも、特殊態様とされた場合の方が、その後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が高い」という設定とすることはできない。
〇具体例4-2
画像変位演出の発生による示唆の内容が上記実施形態とは異なる構成とする。例えば、一連のステップアップ演出を通じて発生した画像変位演出の発生回数が多いほど、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い設定とする(図27参照)。上述した通り、ステップアップ演出は、ステップアップの発生回数が多い(最終段階が大きい)ほど、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高いことを基本とする。これに加え、画像変位演出の発生回数も大当たり信頼度を示唆する要素として機能することとする。これは、同じ段階まで進行した(最終段階が同じ)であるステップアップ演出どうしを比較した場合、画像変位演出の発生回数が多いほど大当たり信頼度が高いということである。例えば、最終段階が4段階であるステップアップ演出(ステップアップの発生回数が3回であるステップアップ演出)においては、最大で3回の画像変位演出(特殊態様)が発生しうることになるところ、当該画像変位演出の発生回数が0回である場合よりも1回である場合の方が、1回である場合よりも2回である場合の方が、2回である場合よりも3回である場合の方が、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い設定とする。
ただし、発生した画像変位演出が何回であろうとも、最終段階が大きいほど信頼度が高い設定とすることが好ましい。最終段階が4段階である場合には、発生した画像変位演出が何回であろうとも、最終段階3段階である場合のいずれよりも高信頼度であり、最終段階が3段階である場合には、発生した画像変位演出が何回であろうとも、最終段階2段階である場合のいずれよりも高信頼度である。このようにすることで、進行した段階の数が多いほど高信頼度であるというステップアップ演出の基本は維持されることになる。
本例のようにすることで、単純にステップアップが発生することを願うというだけでなく、ステップアップが発生する際には画像変位演出も伴うこと(特殊態様となること)を遊技者が願うという演出形態となる。
〇具体例4-3
画像変位演出が発生する可能性のあるタイミング(段階)が限定されているものとする。上記実施形態のように、5段階が最大であるステップアップ演出であるとすれば、最大で4回のステップアップ(N段階からN+1段階への進行)が発生しうることになるところ、当該4回のステップアップのうちの一部のみ画像変位演出が発生しうる(特殊態様となりうる)ものとする。例えば、2段階から3段階への進行が実現した際に画像変位演出が発生しうる(特殊態様となりうる)が、それ以外では画像変位演出が発生することがない構成とする。そして、当該タイミングにて画像変位演出が発生したときの方が、発生しなかったときよりも、対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高い設定とする。このようにした場合には、2段階から3段階への進行時に画像変位演出が発生するか否か(通常態様となるか特殊態様となるか)に注目すればよく、それ以外のタイミングにおいては画像変位演出が発生するかどうかを気にする必要がないため、分かりやすい演出形態となる。
〇具体例4-4
上記実施形態では、N段階からN+1段階に進行した際に、第N+1段階画像(次段階画像)を対象画像とした画像変位演出が発生しうること(すなわちステップアップが発生した際に画像変位演出が発生しうること)を説明したが、N段階からN+1段階に進行するか否か判明していない状態(第N+1段階画像が表示されていない状態)にて第N段階画像(現段階画像)を対象画像とした画像変位演出が発生しうる構成としてもよい。第N段階画像(現段階画像)(図28(a)参照)について画像変位演出が発生した場合(図28(b-2)参照)には、N+1段階への進行(ステップアップの発生)(図28(c-2)参照)が確定するものとする。このようにした場合には、画像変位演出の発生は、ステップアップの発生を予告するものとして機能することになる。なお、第N段階画像(現段階画像)について画像変位演出が発生しなかった場合でもステップアップが発生しうる構成(図示せず)としてもよいし、第N段階画像(現段階画像)について画像変位演出が発生しなかった場合にはステップアップが発生しない構成(図28(b-1)、(c-1)参照)としてもよい。前者のようにした場合には、画像変位演出が発生しなくてもステップアップに期待がもてる演出形態となる。後者のようにした場合には、第N段階画像(現段階画像)について画像変位演出が発生するか否かが、ステップアップの成否に繋がるという分かりやすい演出形態となる。
また、第N段階画像(現段階画像)について画像変位演出が発生しても、ステップアップが発生するとは限られない構成としてもよい。すなわち、第N段階画像(現段階画像)について画像変位演出が発生することは、(画像変位演出が発生しない場合に比して)N+1段階へのステップアップが発生する蓋然性が高まったことを示唆することに留まり、当該ステップアップが発生しない可能性もある構成とする。
〇具体例4-5
一度に二段階以上のステップアップ(一部の段階を飛ばしたステップアップ)が発生しうる構成とする。例えば、N段階(図29(a)参照)からN+2段階(図29(b-2)参照)へのステップアップ(第N段階画像が表示された状態から第N+2段階画像が表示された状態へ一気に移行すること)が発生しうるものとする。
一段階のステップアップ(N段階からN+1段階へのステップアップ)を通常ステップアップと、二段階のステップアップ(N段階からN+2段階へのステップアップ)を特別ステップアップとし、通常ステップアップが発生した場合には画像変位演出は発生しない(図29(a)、(b-1)、(c-1)参照)ものの、特別ステップアップが発生した場合には画像変位演出が発生する(第N+2段階画像を対象画像とした画像変位演出が発生する)(図29(a)、(b-2)、(c-2)参照)ものとする。このようにすることで、画像変位演出は、特別ステップアップが発生したことを強調するものとして機能することになる。ステップアップ演出は最終段階が大きいほど対象当否抽選結果の大当たり信頼度が高くなるものであることに照らせば、特別ステップアップの発生は通常ステップアップに比して一気に信頼度が高まる事象であるといえるところ、画像変位演出は当該事象の発生を強調するものであるといえる。
3)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
上記実施形態では、当否抽選結果の態様として大当たりおよびはずれが設定され、大当たりとなることで大当たりが獲得される(大当たり遊技が実行される)ものであるが、いわゆる小当たり経由により大当たりが獲得できるものとしてもよい。このように小当たり経由で大当たりが獲得できる遊技性(いわゆる「二種遊技機」の遊技性)を備えたもの自体は周知であるため詳細な説明を省略するが、例えば小当たりに当選した場合、(遊技機の故障や遊技者が指示通り遊技を行わない等のイレギュラーな事象が発生した場合を除き)それが大当たりの獲得に繋がるという設定(実質的に小当たり当選と大当たり当選が同一視できる設定)である設定とするのであれば、上記実施形態にて説明した大当たりの当選とは、小当たりに当選することを含むものとする。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1-1
所定結果に至った場合には演出終了後に事後事象が発生する特定演出を実行することが可能な遊技機であって、前記特定演出のパターンとして、前記所定結果に至った場合には前記事後事象が発生するという条件表示がなされた上で、前記所定結果に至るか否かが示される通常パターンと、前記所定結果に至るから前記事後事象が発生するという確定表示がなされた上で、前記所定結果に至る特殊パターンと、が設けられていることを特徴とする遊技機。
上記遊技機における特定演出は、所定結果に至るから事後事象が発生するという確定表示がなされることがあるという面白みのあるものである。
・手段1-2
前記特定演出は、遊技者側キャラクタが相手方キャラクタと戦う演出であって、当該遊技者側キャラクタが勝利することが前記所定結果とされており、前記条件表示は、前記遊技者側キャラクタが勝利すれば前記事後事象が発生することを示す表示であり、前記確定表示は、前記遊技者側キャラクタ勝利するから前記事後事象が発生することを示す表示であることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
いわゆるバトル演出として特定演出が発生するのであれば、確定表示は、「遊技者側のキャラクタが勝利する」ことを断定的に示すものとすればよい。
・手段2-1
装飾図柄が変動を開始してから当否抽選結果に応じた態様で停止するまでの変動中演出を構成する演出として、対象演出を実行することが可能な演出実行手段と、対象演出が発生した場合における当否抽選結果が当たりとなる蓋然性である信頼度を、通常モードよりも高い高信頼度モードとすることが可能なカスタマイズ機能と、を備え、前記高信頼度モードにて前記対象演出が発生した場合には、前記通常モードにて対象演出が発生した場合には実行されない有効報知演出が実行されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、対象演出が高信頼度モードで発生したのかどうかを容易に判別することができる。
・手段2-2
遊技者による前記通常モードおよび前記高信頼度モードの一方から他方への変更要求が受け付けられても、所定条件成立までモードの変更が実行されない変更待機期間が設けられることがあり、前記通常モードへの変更要求が受け付けられた状態での前記変更待機期間中であっても、前記高信頼度モードにて前記対象演出が発生した場合には、前記有効報知演出が実行されることを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
変更待機期間中は、高信頼度モードであるのかどうか遊技者には分かりづらいから、高信頼度モードにて対象演出が発生した場合にはそれが報知されるようにする意義が大きいといえる。
・手段2-3
前記高信頼度モードにおいては、前記通常モードにあるときには表示されない設定画像が表示され、前記有効報知演出は、前記高信頼度モードにおける前記対象演出の発生を契機として、前記設定画像の態様を有効報知態様とする演出であることを特徴とする手段2-1または手段2-2に記載の遊技機。
このようにすることで、高信頼度モードにおける対象演出の発生をより分かりやすく示すことができる。
・手段3-1
遊技者が操作可能な操作手段と、遊技者に対し前記操作手段の操作が促される演出であって、操作有効期間中における前記操作手段の操作が所定条件を満たすものとなったことを契機として事後期間に移行する操作演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記操作演出は、前記操作有効期間にて示唆画像が表示され、前記事後期間にて事後画像が表示されるものであり、前記操作演出として、前記事後画像として、前記示唆画像により示唆された通常事後画像が表示される通常操作演出と、前記事後画像として、前記通常事後画像とは異なる特殊事後画像が表示される特殊操作演出と、が発生しうることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、示唆画像により示唆された通常事後画像が表示されずに特殊事後画像が表示されることもあるという面白みのある(遊技者の予測を裏切る意外性のある)操作演出を実行することが可能である。
・手段3-2
前記示唆画像は、所定の演出要素を表した画像であり、前記通常操作演出は、前記演出要素に付された色彩が互いに異なる複数種の前記通常事後画像のうちのいずれかが表示されるものであることを特徴とする手段3-1に記載の遊技機。
このようにすることで、通常操作演出(特殊操作演出ではない基本の演出)は、ある画像(示唆画像)に対し、操作を契機として色彩が付される(色彩が付されたものが通常事後画像として表示される)という演出形態となる。通常操作演出に接したことがある遊技者は、操作を契機として示唆画像に色が付されることを想定しているであろうから、特殊操作演出が発生したときに大いに驚くことが想定される。
・手段3-3
前記操作演出は、結末の態様により当否抽選結果を報知する特定リーチ演出の一部として発生しうるものであり、前記通常操作演出が発生した場合よりも、前記特殊操作演出が発生した場合の方が、当否抽選結果が当たりとなる蓋然性が高いことを特徴とする手段3-1または手段3-2に記載の遊技機。
このように、特殊操作演出(示唆画像による示唆に反した特殊事後画像が表示されるという意外性のある演出)は、いわゆるチャンスアップとして発生するものとすることができる。
・手段4-1
表示領域を有する表示手段と、演出が段階的に進行するステップアップ演出を実行することが可能な演出実行手段と、を備え、前記ステップアップ演出がある段階から次段階に進行する際に、当該次段階に移行したことを示す次段階画像が前記表示領域に対してずれたかのように表示される画像変位演出が発生しうることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、次段階への進行の発生時(ステップアップ発生時)に、画像変位演出も発生するという面白みのあるステップアップ演出を実行することが可能である。
・手段4-2
前記ステップアップ演出がある段階から次段階に進行する際に、前記画像変位演出が発生した場合の方が、前記画像変位演出が発生しなかった場合よりも、その後遊技者に有利な事象が発生する蓋然性が高いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
このようにすることで、次段階への進行(ステップアップ)が発生することのみならず、当該進行時に画像変位演出が発生するか否かにも遊技者が注目するであろう演出形態となる。
・手段4-3
前記ステップアップ演出がある段階から次段階に進行する際に、前記画像変位演出が発生した場合の方が、前記画像変位演出が発生しなかった場合よりも、当該次段階から次々段階へ進行する蓋然性が高いことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
このようにすることで、画像変位演出の発生は、さらなるステップアップが発生する蓋然性が高まったことを示唆するものとして機能することになる。
1 遊技機
11 条件表示
12 確定表示
21 先読み設定画像
22 赤系設定画像
30 示唆画像
32 事後画像
32n 通常事後画像
32s 特殊事後画像
40 段階画像(41~45 第1段階画像~第5段階画像)
61 押ボタン(操作手段)
65 スピーカ
70 保留図柄(71 変動中保留図柄 72 変動前保留図柄)
80 装飾図柄
91 表示装置
911 表示領域

Claims (3)

  1. 遊技者が操作可能な操作手段と、
    遊技者に対し前記操作手段の操作が促される演出であって、操作有効期間中における前記操作手段の操作が所定条件を満たすものとなったことを契機として事後期間に移行する操作演出を実行する演出実行手段と、
    を備え、
    前記操作演出は、前記操作有効期間にて示唆画像が表示され、前記事後期間にて事後画像が表示されるものであり、
    前記操作演出として、
    前記事後画像として、前記示唆画像により示唆された通常事後画像が表示される通常操作演出と、
    前記事後画像として、前記通常事後画像とは異なる特殊事後画像が表示される特殊操作演出と、
    が発生しうることを特徴とする遊技機。
  2. 前記示唆画像は、所定の演出要素を表した画像であり、
    前記通常操作演出は、前記演出要素に付された色彩が互いに異なる複数種の前記通常事後画像のうちのいずれかが表示されるものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記操作演出は、結末の態様により当否抽選結果を報知する特定リーチ演出の一部として発生しうるものであり、
    前記通常操作演出が発生した場合よりも、前記特殊操作演出が発生した場合の方が、当否抽選結果が当たりとなる蓋然性が高いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。

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