JP2023020468A - くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材 - Google Patents

くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2023020468A
JP2023020468A JP2021125853A JP2021125853A JP2023020468A JP 2023020468 A JP2023020468 A JP 2023020468A JP 2021125853 A JP2021125853 A JP 2021125853A JP 2021125853 A JP2021125853 A JP 2021125853A JP 2023020468 A JP2023020468 A JP 2023020468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suspension
fixing
fixed
groove
wing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021125853A
Other languages
English (en)
Inventor
隆行 前田
Takayuki Maeda
茂 野口
Shigeru Noguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bunka Shutter Co Ltd
Original Assignee
Bunka Shutter Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bunka Shutter Co Ltd filed Critical Bunka Shutter Co Ltd
Priority to JP2021125853A priority Critical patent/JP2023020468A/ja
Publication of JP2023020468A publication Critical patent/JP2023020468A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Door And Window Frames Mounted To Openings (AREA)

Abstract

【課題】くつずりを無火器で施工することができ、三方枠の完全無火器化施工を実現できるくつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材を提供する。【解決手段】長尺な帯形状の上面11を有するくつずり本体13と、くつずり本体13の下面15に固定されるくつずり用固定部17と、くつずり本体13の幅長よりも広い幅で床面をはつって設けられくつずり本体13が内側に配置される溝と、くつずり本体13の上面11を表出状態で溝に充填される充填剤と、を有するくつずり23の構造であって、くつずり用固定部17は、下面15に固定される基板部37と、基板部37から延出して下面15から徐々に離反する翼部39と、翼部39の延出先端に形成されて溝の底面に向かい底面に当接される先端部40と、を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材に関する。
国土交通省の建築工事標準仕様書によれば、コンクリート系下地に取り付ける鋼製建具のドア枠には、モルタルを充填するよう指示がされている。また、枠を建物躯体に固定してからではモルタルが充填できない場合には、予めモルタル充填を行ってから取付けるよう求めており、多くの建築現場で実施されている。特に建具を構成する沓摺は、床面と連続する部材となることから、沓摺の内部に空隙の無いようモルタルを充填しなければならない。例えば、特許文献1に開示される沓摺は、床面に、上面が開口される断面U字状の下地枠の底面を直接固定するとともに、この下地枠内にモルタルを充填し、モルタルの上面を、下面が開口されるコ字形状の沓摺本体により上方から覆い、下地枠の側面に沓摺本体の側面を固定してなる。これにより、沓摺内部にはモルタルが充填された構造となっている。
特開平11-256934号公報
しかしながら、鋼製建具のくつずりは、それが納まる部分のコンクリート床をはつり取り、床とくつずりを高さレベル調整した位置で固定するため、溶接による固定が一般的である。鋼製建具を構成する三方枠、すなわち縦枠などは、溶接を行わない所謂無火器工法を採用し、建物躯体側への固定が行うことが可能な固定構造が実現されている。ところが、くつずりにはこの工法及び構造と同等の無火器工法を採用することは困難であった。つまり、くつずりは、三方枠とは異なり、床面との高さレベル調整した位置での固定となるとともに、上述したようにくつずり内にはモルタルを充填させることから、ねじ止めを行うことが困難であり、溶接を用いる必要があった。このことから、くつずりの施工を完全無火器化とする場合は、国交省の標準仕様書に乗っ取らない方法、すなわちくつずりを後付けする工法で対応せざるを得ず、この場合、構造が複雑になるなど、有効とは言えないものであった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、くつずりを無火器で施工することができ、枠の完全無火器化施工を実現できるくつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のくつずりの構造は、長尺な帯形状の上面11を有するくつずり本体13と、前記くつずり本体13の下面15に固定されるくつずり用固定部17と、前記くつずり本体13の幅長よりも広い幅で床面19をはつって設けられ前記くつずり本体13が内側に配置される溝21と、前記くつずり本体13の上面11を表出状態で前記溝21に充填される充填剤65と、を有するくつずりの構造であって、
前記くつずり用固定部17は、前記下面15に固定される基板部37と、前記基板部37から延出して前記下面15から徐々に離反する翼部39と、前記翼部39の延出先端に形成されて前記溝21の底面29に向かい該底面に当接される先端部40と、を備え、前記先端部40が前記溝21の底面29に対して固定手段49にて固定されることを特徴とする。
このくつずり23の構造では、くつずり本体13の下面15に、くつずり用固定部17が固定される。くつずり用固定部17は、溝21の底面29に対向する下面15に、くつずり用固定部17が固定されることになる。くつずり用固定部17は、くつずり本体13の下面15に固定される基板部37を有する。
基板部37には、翼部39が延出して設けられる。翼部39は、基板部37と同一材料により、基板部37から延出して形成される。翼部39は、基板部37から延出するに従って、くつずり本体13の下面15から離反する傾斜で予め曲げられている。
くつずり本体13は、三方枠33に固定される。三方枠33は、離間した平行な一対の縦枠35の上端同士が上枠で連結されている。くつずり本体13は、この三方枠33における縦枠35の下端同士を連結して固定される。くつずり本体13は、三方枠33が建て込まれることにより、溝21に納められて、溝21の所定位置に位置決めされる。
位置決めが完了したくつずり本体13は、下面15と翼部39との間に、ドライバ等の工具51における軸部53が差し入れられる。翼部39は、軸部53で下方向へ押しつけるように変形されることにより、さらに底面29に当接するまで曲げられる。
下方へ曲げられた翼部39は、翼部39の延出先端の先端部40が、ビス等の固定手段49を用いて底面29に固定される。
これにより、位置決めの完了したくつずり本体13は、くつずり用固定部17を介して溝21の底面29へ無火器で固定が完了する。
くつずり本体13は、充填剤65が溝21に充填されることにより、床面19と面一となった充填剤65に、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分と、くつずり用固定部17とが埋設される。
このくつずりの構造では、くつずり本体13が充填剤65に埋設されたくつずり用固定部17によってトラス構造となり溝21の底面29に強固に固定される。くつずり用固定部17は、基板部37と翼部39とからなる簡素な構造で、単体部品で形成されて、くつずり本体13に固定される。従って、くつずり本体13は、溶接を行わずに、簡素な構造で、部品点数を増やさずに、溝21の底面29に固定が可能となる。溶接を行わず、すなわち無火器で施工が済むので、溶接装置の準備、搬入搬出などの煩雑な作業がなくなり、施工が容易となり、施工時間も短縮できる。
本発明の請求項2記載のくつずりの構造は、請求項1に記載のくつずりの構造であって、
前記基板部37と前記翼部39との境に、前記基板部37に対して前記翼部39の前記下面15から離反する方向の折り曲げを容易とする折曲誘導部45が設けられることを特徴とする。
このくつずり23の構造では、翼部39を底面29に接近する方向へ折り曲げることにより、翼部39を介してくつずり本体13の下面15を底面29に接続可能とする。その際、基板部37と翼部39との間に形成されている折曲誘導部45により、金属製の翼部39が容易に折り曲げ可能となる。折曲誘導部45は、例えばスリット、穴(断続穴、連続穴)や凹溝、ミシン目状の断続穴や断続凹部などとすることができる。くつずり本体13は、下面15と底面29との間隔距離にバラツキが生じていても、翼部39の折り曲げ角度を変えることにより、このバラツキを吸収して下面15をしっかりと底面29に固定することが可能となる。
本発明の請求項3記載のくつずりの構造は、請求項1または2に記載のくつずりの構造であって、
前記先端部40に、固定手段49を挿通する貫通穴47が穿設されることを特徴とする。
このくつずり23の構造では、翼部39の延出先端の先端部40に貫通穴47が設けられている。先端部40は、翼部39が折曲誘導部45を介して下方へ折り曲げられると、溝21の底面29に接触する。これにより、翼部39は、貫通穴47に挿通したビスなどの固定手段49を底面29にねじ込む等行うことにより、先端部40を底面29に固定することができる。そのため、既に位置決めされているくつずり本体13に、位置ずれを生じさせる外力の作用することを抑制することができ、くつずり本体13を位置決めされた正確な位置で固定でき、充填剤65の充填へと移行できる。
本発明の請求項4記載のくつずりの構造は、請求項1~3のいずれか1つに記載のくつずりの構造であって、
前記翼部39が、前記基板部37における前記くつずり本体13の長手方向両側からそれぞれ延出する一対で構成されることを特徴とする。
このくつずり23の構造では、翼部39が一対で構成され、基板部37を挟んで、くつずり本体13の長手方向両側から延出して設けられる。くつずり用固定部17は、一対の翼部39の先端部40がビスなどの固定手段49により底面29に固定されることにより、基板部37を頂部とした三角形のトラス構造となって底面29との間で支持構造となり固定されることになる。
本発明の請求項5記載のくつずりの構造は、請求項1~4のいずれか1つに記載のくつずりの構造であって、
前記くつずり本体13の下面15に、前記充填剤65に埋入される埋入部57が固定されることを特徴とする。
このくつずり23の構造では、くつずり本体13が、下面15に設けられる埋入部57を備える。埋入部57は、溝21に充填される充填剤65に、くつずり用固定部17とともに埋入されることとなる。従って、充填剤65が固化した際には、くつずり用固定部17が底面29に固定されることによる固定強度に加え、埋入部57に充填剤が接着、一体化することによる固定力もさらに得られることになる。
本発明の請求項6記載のくつずり23の施工方法は、床面19をはつって溝21を形成するはつり工程と、
離間した平行な一対の縦枠35の上端同士が上枠で連結される三方枠33における前記縦枠35の下端同士を連結したくつずり本体13を前記溝21に納めて位置決めする建て込み工程と、
前記くつずり本体13の下面15に基板部37が固定されたくつずり用固定部17の前記基板部37から延出する翼部39を、前記翼部39先端の先端部40が前記溝21の底面29に当接するように曲げる曲げ工程と、
前記先端部40を前記底面29に当接させて固定手段49により固定する固定工程と、
前記溝21に充填剤65を充填して前記床面19と面一となる前記充填剤65に、前記上面11を除く前記くつずり本体13の側面における少なくとも一部分と、前記くつずり用固定部17とを埋入する充填剤充填工程と、
を含むことを特徴とする。
このくつずり23の施工方法では、くつずり用固定部17が固定されたくつずり23が施工に用いられる。くつずり用固定部17は、下面15に固定された基板部37から、翼部39が延出して設けられている。くつずり本体13は、三方枠33に固定される。すなわち、くつずり本体13は、三方枠33における縦枠35の下端同士を連結して固定される。この三方枠33が取り付けられる例えば建物躯体の開口部には、床面19がはつられることにより、くつずり本体13が配置可能となる溝21が予め設けられる。くつずり本体13は、建て込み工程において、三方枠33が建て込まれることにより、溝21に納められて、溝21の所定位置に位置決めされる。
位置決めが完了したくつずり本体13は、曲げ工程において、下面15と翼部39との間に、ドライバ等の工具51における軸部53が差し入れられる。翼部39は、軸部53により下方向へ押しつけるように変形され、さらに底面29に接触するまで曲げられる。
曲げられた翼部39は、固定工程において、翼部39の延出先端の先端部40が、ビス等の固定手段49を用いて底面29に固定、すなわち、締結される。
これにより、位置決めの完了したくつずり本体13は、くつずり用固定部17を介して溝21の底面29への固定が完了する。
くつずり本体13は、充填剤充填工程において、充填剤65が溝21に充填されることにより、床面19と面一となる充填剤仕上げ面67が形成される。充填剤65は、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分と、くつずり用固定部17とを埋設する。
このくつずり23の施工方法では、くつずり本体13が充填剤65に埋設されたくつずり用固定部17によってトラス構造となって溝21の底面29との間で強固に固定される。くつずり本体13に固定されるくつずり用固定部17は、固定手段49により底面29へ固定される。従って、くつずり23の施工方法では、溶接を行わず、つまり無火器で施工されることとなり、溶接装置を不要とし、簡素な構造で、部品点数を増やさずに、溝21の底面29にくつずり本体13が固定可能となる。
本発明の請求項7記載のくつずり用固定部材55は、長尺な帯形状の上面11を有するくつずり本体13の下面15に固定され、前記くつずり本体13の幅長よりも広い幅で床面19をはつって設けられる溝21の底面29に固定するとともに、前記くつずり本体13の上面11を表出状態で前記溝21に充填する充填剤65に埋設されるくつずり用固定部材55であって、
前記下面15に固定される基板部37と、前記基板部37から延出して前記下面15から徐々に離反する翼部39と、前記翼部39の延出先端に形成されて前記溝21の底面29に向かい該底面29に当接され固定手段49にて固定される先端部40と、
を備えることを特徴とする。
このくつずり用固定部材55では、くつずり本体13の下面15に固定される基板部37に、先端部40を有する翼部39が形成される。つまり、くつずり用固定部材55は、基板部37と、翼部39と、先端部40とからなる簡素な構造で、くつずり本体13に取り付け固定される単体部品で形成される。
くつずり用固定部材55は、例えば溶接により、基板部37が、くつずり本体13の下面15に固定されて、くつずり本体13と一体となる。
位置決めが完了したくつずり本体13は、下面15と翼部39との間に、ドライバ等の工具51における軸部53が差し入れられる。翼部39は、工具の軸部53により、下方向へ押しつけるように変形され、さらに底面29に当接するまで曲げられる。
曲げられた翼部39は、翼部39の延出先端の底面29に当接する先端部40が、ビス等の固定手段49にて底面29に固定される。
これにより、位置決めの完了したくつずり本体13は、くつずり用固定部材55を介して溝21の底面29へ無火器で固定が完了する。
くつずり用固定部材55は、充填剤65が溝21に充填されることにより、床面19と面一となった充填剤65に、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分とともに埋設される。
くつずり用固定部材55は、トラス構造となってくつずり本体13を溝21の底面29との間で支える構造となり、強固に固定する。従って、くつずり用固定部材55は、溶接を不要として、簡素な構造で、部品点数を増やさずに、くつずり本体13を溝21の底面29に固定できる。
本発明の請求項8記載のくつずり用固定部材55は、請求項7に記載のくつずり用固定部材55であって、
前記基板部37と前記翼部39との境に、前記基板部37に対して前記翼部39の前記下面15から離反する方向の折り曲げを容易とする折曲誘導部45が設けられることを特徴とする。
このくつずり用固定部材55では、翼部39を底面29に接近する方向へ折り曲げることにより、翼部39を介してくつずり本体13の下面15を底面29に接続可能とする。その際、基板部37と翼部39との間に形成されている折曲誘導部45により、金属製の翼部39が容易に折り曲げ可能となる。折曲誘導部45は、例えばスリット、穴(断続穴、連続穴)や凹溝、ミシン目状の断続穴や断続凹部などとすることができる。くつずり本体13は、下面15と底面29との間隔距離にバラツキが生じていても、翼部39の折り曲げ角度を変えることにより、このバラツキを吸収して下面15をしっかりと底面29に固定することが可能となる。
本発明の請求項9記載のくつずり用固定部材55は、請求項8に記載のくつずり用固定部材55であって、
前記翼部39が、前記基板部37における前記くつずり本体13の長手方向両側からそれぞれ延出する一対で構成されることを特徴とする。
このくつずり用固定部材55では、一対の翼部39が、基板部37を挟んで、くつずり本体13の長手方向両側から延出して設けられる。くつずり用固定部17は、一対の翼部39の先端部40がビスなどの固定手段49により底面29に締結されることにより、基板部37を頂部とした三角形のトラス構造となって底面29との間で支持構造となり固定されることになる。
本発明に係る請求項1記載のくつずりの構造によれば、くつずり本体の下面に設けたくつずり用固定部を溝の底面に向けて曲げ、その先端を固定手段にて固定することでくつずり本体の固定が可能となった。これにより、くつずりを無火器で施工することができ、すなわち、溶接装置を全く使うことなく施工を完了することができ、溶接装置の準備や搬入、搬出などの煩雑な作業工程をなくすことができ、施工の簡素化、施工時間の短縮を実現でき、三方枠の完全無火器化施工を実現できる。
本発明に係る請求項2記載のくつずりの構造によれば、基板部と翼部との間に設けられた折曲誘導部を折曲の基部、折曲の中心として、翼部を曲げやすくし、先端部を容易に溝の底面に向かわせ当接させることができる。
本発明に係る請求項3記載のくつずりの構造によれば、翼部を溝の底面に向かって曲げ、先端部を底面に当接させると同時に貫通穴を底面に当てて配置することができ、固定手段を底面にねじ込みしやすくしながら、くつずり本体に位置ずれを生じにくくできる。
本発明に係る請求項4記載のくつずりの構造によれば、基板部を挟む一対の翼部を溝の底面に支持して、くつずり本体を強固に底面に固定できる。
本発明に係る請求項5記載のくつずりの構造によれば、くつずり用固定部に加えて、くつずり本体の下面に設けられた埋入部も充填剤に埋設でき、くつずり本体をより強固に充填剤に固定することができる。これにより、充填剤が固化した際には、くつずり用固定部が底面に固定されることによる固定強度に加え、埋入部に充填剤が接着、一体化することによる固定力もさらに得られることになる。
本発明に係る請求項6記載のくつずりの施工方法によれば、くつずり本体の下面に設けたくつずり用固定部を溝の底面に向けて曲げ、その先端を固定手段にて固定することでくつずり本体の固定を可能とする。これにより、くつずりを無火器で施工することができ、すなわち、溶接装置を全く使うことなく施工を完了することができ、溶接装置の準備や搬入、搬出などの煩雑な作業工程をなくすことができ、施工の簡素化、施工時間の短縮を実現でき、三方枠の完全無火器化施工を実現できる。
本発明に係る請求項7記載のくつずり用固定部材によれば、くつずり本体の下面に取り付けることにより、翼部を溝の底面に向けて曲げ、その先端の先端部を固定手段にて底面に固定することで、くつずり本体の固定を可能とする。固定されたくつずり用固定部材はトラス構造となって底面とくつずり本体との間で強固な支持構造となる。これにより、くつずりを無火器で施工することができ、すなわち、くつずり本体を溝の底面に固定するための介設部材とされ、溶接装置を全く使うことなく施工を完了することができ、溶接装置の準備や搬入、搬出などの煩雑な作業工程をなくすことができ、施工の簡素化、施工時間の短縮を実現でき、三方枠の完全無火器化施工を実現できる。
本発明に係る請求項8記載のくつずり用固定部材によれば、基板部と翼部との間に設けられた折曲誘導部を折曲の基部、折曲の中心として、溝の底面に向かって翼部を曲げやすくできる。これにより、施工性も向上する。
本発明に係る請求項9記載のくつずり用固定部材によれば、一対の翼部の先端部が固定手段により底面に固定されることにより、底面に対する固定個所を増やし、基板部を頂部とした三角形のトラス構造となって底面との間で支持構造となり、くつずり本体を強固に底面に固定できる。
第1実施形態に係るくつずりの構造を表す斜視図である。 くつずりの分解斜視図である。 くつずり用固定部をくつずり本体側から見た平面図である。 溝に固定されたくつずりの長手方向直交方向の縦断面図である。 溝に固定されたくつずりの長手方向に沿う方向の縦断面図である。 曲げ工程の状況を表す手順説明図である。 固定工程の状況を表す手順説明図である。 くつずり本体の変形例であり、(a)は一対の側板部が短く垂下して形成される変形例の縦断面図、(b)は一対の側板部が長く垂下して形成される変形例の縦断面図、(c)は、埋入部を備える変形例の縦断面図である。 第2実施形態に係るくつずりの構造のくつずり用固定部の変形例を表す分解斜視図である。 図9に示した変形例の平面図である。 図9に示した変形例の縦断面図である。 図8に示したくつずり本体の変形例と図9に示したくつずり用固定部の変形例とを組み合わせた変形例を表す縦断面図である。 第3実施形態に係るくつずりの構造のくつずり用固定部の他の変形例を表す分解斜視図である。 図13に示した変形例の平面図である。 図13に示した変形例の縦断面図である。 図8に示したくつずり本体の変形例と図13に示したくつずり用固定部の変形例とを組み合わせた変形例を表す縦断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るくつずりの構造を表す斜視図である。
本実施形態に係るくつずりの構造は、長尺な帯形状の上面11を有するくつずり本体13と、くつずり本体13の下面15に固定されるくつずり用固定部17と、くつずり本体13の幅長よりも広い幅で床面19をはつって設けられくつずり本体13が内側に配置される溝21と、くつずり本体13の上面11を表出状態で溝21に充填される充填剤65と、を有する。なお、充填剤65は、モルタルやコンクリート、或いはケミカルアンカー(登録商標)等の接着系アンカー等でもよいが、以下の各実施形態においては、充填剤65は、モルタル65として説明する。
くつずり23は、くつずり本体13とくつずり用固定部17とで大略構成される。
本実施の形態において、くつずり本体13は、長尺方向に直交する断面がコ字状となって下向きに開口する長尺アングル材として形成される。くつずり本体13は、材質としては、例えばスチールやステンレス、アルミニウム等が好適となる。くつずり本体13は、平滑な上面11の長手方向に沿う一対の長辺のそれぞれから垂下して少なくとも一方がモルタル65を通過させる充填剤導入部25を有する一対の側板部27を備える。本実施形態では、一対の側板部27の一方よりも他方が短く垂下して形成される。これにより、他方の側板部27と溝21の底面29との間に、充填剤導入部25が確保される。
本実施形態のくつずりの構造は、一対の側板部27の間に、くつずり本体13の下面15とモルタル65との間を埋める詰込み部材31が設けられる。詰込み部材31は、例えば鋼製の板材とすることができる。図では、2枚の板材を重ね、所定の厚みを得るよう構成しているが、短い側板部27の垂下長さに合わせ、この側板部27の長さと同等の厚さ若しくはやや長めの厚さで設置する
くつずり23は、三方枠33に固定されて施工現場へ搬入される。三方枠33は、離間した平行な一対の縦枠35の上端同士が上枠(不図示)で連結されている。くつずり23は、くつずり本体13が、この三方枠33における縦枠35の下端同士を連結した状態で設けられる。すなわち、三方枠33は、くつずり23が設けられることにより、四角枠(四方枠)となっている。
図2は、くつずり23の分解斜視図である。
くつずり用固定部17は、くつずり本体13の下面15に固定される基板部37と、基板部37から延出して下面15から徐々に離反する翼部39と、翼部39の延出先端に形成されて溝21の底面29に向かいこの底面に当接される先端部40と、を備える。
くつずり用固定部17は、くつずり本体13とは別体で形成される。くつずり用固定部17は、くつずり本体13の長手方向に沿って長い帯板状で形成される。くつずり用固定部17は、例えば鋼製である。鋼材としては、例えばスチールが好適となる。くつずり用固定部17は、板金加工等により側面視が略W字形状に成形される。くつずり用固定部17は、長手方向中央部が四角平板状の基板部37となる。基板部37は、くつずり本体13の下面15に、例えば溶接による接合部43で固定される。これにより、くつずり用固定部17は、くつずり本体13と一体となって現場に搬入される。
翼部39は、基板部37におけるくつずり本体13の長手方向両側からそれぞれ延出する一対で構成される。翼部39は、基板部37よりも、くつずり本体13の長手方向に長い矩形状で形成される。一対の翼部39は、それぞれが基板部37から延出し、基板部37から離れるに従って、くつずり本体13の下面15から離間するよう先端部40が下向きに傾斜し、すなわち山折りされて形成される。
くつずり用固定部17は、基板部37と翼部39との境に、折曲誘導部45が設けられる。折曲誘導部45は、基板部37に対して翼部39の折り曲げを容易とする。くつずり用固定部17は、後述する三角トラスを構成するので、所定の厚みを有した鋼板等で形成される。そこで、くつずり用固定部17は、折曲誘導部45を備えることにより、基板部37との境での翼部39の折り曲げが容易となっている。折曲誘導部45は、例えばスリット、穴(断続穴、連続穴)や凹溝、ミシン目状の断続穴や断続凹部などとすることができる。
先端部40には屈曲部41が形成される。屈曲部41は、翼部39のそれぞれの先端部40を、折曲誘導部45における折り曲げ方向と逆方向の谷折りとされて形成されている。すなわち、屈曲部41は、側面視でV字状となる。
くつずり用固定部17は、屈曲部41の位置で、固定手段49を挿通するための貫通穴47が穿設される。貫通穴47は、屈曲部41の稜線及び谷底部に沿う方向を長軸とした長穴よりなる。屈曲部41は、翼部39が、くつずり本体13の下面15から離反方向に曲げられた際、最初に溝21の底面29に当接する。本実施形態では、貫通穴47が、翼部39の板幅方向に2つ設けられている。なお、貫通穴47の数は、これに限定されない。
図3は、くつずり用固定部17をくつずり本体13側から見た平面図である。
貫通穴47には、例えばコンクリート用のビスやコンクリート釘等の固定手段49が挿入される。また、固定手段49は、底面29に空けた下穴に被螺合体を予め挿入し、この被螺合体に対して螺合されるねじやボルトであってもよい。固定手段49は、それぞれの翼部39がくつずり本体13の下面15から離反する方向に先端部40が折り曲げられ、貫通穴47が溝21の底面29に接地してから貫通穴47に挿通される。つまり、貫通穴47は、固定手段49を底面29にねじ込む際の位置決め手段ともなる。本実施形態では、屈曲部41に沿い板幅方向に離間した2つの貫通穴47は、一方側の翼部39と、他方側の翼部39において、板幅方向左右の交互に使用される。つまり、図3の上側の翼部39では板幅方向右の貫通穴47が使用され、図3の下側の翼部39では板幅方向左の貫通穴47が使用される。これにより、くつずり用固定部17は、くつずり本体13の板幅方向両側から均等な固定力でくつずり本体13を溝21の底面29に固定できるようになっている。
図4は、溝21に固定されたくつずり23の長手方向直交方向の縦断面図である。
くつずりの構造では、くつずり23が溝21に配置され、くつずり用固定部17が固定手段49により固定された後、モルタル65が溝21内に充填される。モルタル65は、床面19と面一となる仕上げ面67が形成される。くつずり23は、床モルタル仕上げ面67から上面11が表出し、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分とともに、くつずり用固定部17が埋設される。本実施形態では、後述するが、固定部材49は、それぞれ傾斜させて底面29にくつずり用固定部17を固定する。
図5は、溝21に固定されたくつずり23の長手方向に沿う方向の縦断面図である。
くつずり本体13は、下面15に固定されたくつずり用固定部17を介して溝21の底面29に支持されることになる。これにより、くつずり23は、くつずり用固定部17がハの字となって底面29に支持される。そして、これら一対の翼部39が傾斜辺となり、三角トラス構造となって底面29に固定され、かつモルタル65に埋設される。くつずり用固定部17は、三角トラスを構成することにより、くつずり本体13からの荷重を高い強度で支持することができる。
なお、くつずり用固定部17は、くつずり本体13の長手方向に互いに離間して、複数個が固定される。各くつずり用固定部17の間隔としては、くつずり本体13の長さに応じて設定されるが、例えば、くつずり本体13の長さが900mm程度であれば、くつずり本体13の両端から各150mm程の位置と、これらの中間となる位置、すなわち300mm程の間隔となる位置の計3ヶ所に設けられ、また、くつずり本体13の長さが1300mm程度であれば、くつずり本体13の両端から各150mm程の位置と、これらの中間となる位置、すなわち500mm程の間隔となる位置の計3ヶ所に設けられる。
次に、上記したくつずりの施工方法を説明する。
本実施形態に係るくつずりの施工方法は、はつり工程と、建て込み工程と、曲げ工程と、固定工程と、充填剤充填工程と、を含む。
はつり工程は、床面19をはつって溝21を形成する。溝21は、くつずり本体13の板幅よりも大きい溝幅で形成される。この溝21の溝幅は、三方枠の縦枠35の幅長よりも大きい溝幅で形成される。溝21は、くつずり本体13の上面11が床面19と面一若しくは3mm程度突出するようにくつずり本体13が配置され、このくつずり本体13の下方にモルタル65が流入可能な空間、すなわち充填剤導入部25を備える深さで形成される。
建て込み工程は、くつずり23が三方枠33に取り付けられて建て込まれる。三方枠33は、離間した平行な一対の縦枠35の上端同士が上枠(不図示)で連結されている。くつずり23は、三方枠33における縦枠35の下端同士を連結した状態で設けられる。すなわち、三方枠33は、くつずり23が設けられることにより、四角枠(四方枠)となっている。建て込み工程は、このくつずり23の取り付けられた三方枠33を、くつずり本体13が溝21の所定位置に配置されるようにして建て込まれる。つまり、三方枠33及びくつずり本体13が、位置決めされた所定位置に躯体(不図示)側へ固定される。
図6は、曲げ工程の状況を表す手順説明図である。
曲げ工程は、くつずり本体13の下面15に固定されたくつずり用固定部17の翼部39を下方へ曲げる。曲げ作業は、ドライバ等の工具51における軸部53をくつずり本体13と翼部39との間に差し入れ、軸部53で翼部39を下方向へ押しつけるように変形させる。このとき、くつずり本体13が溝21内に配置され、くつずり用固定部17がくつずり本体13の下面15に固定されていることから、工具51の軸部53は斜めから差し入れられることとなり、工具51をこじるように工具51把持部を上げながら軸部53先端を下方向に押し下げる。工具51による下方向への押し下げの際、折曲誘導部45が折曲の中心となり、くつずり用固定部17の翼部39が曲がり、そして、屈曲部41が溝21の底面29に当接する。
図7は、固定工程の状況を表す手順説明図である。
固定工程は、屈曲部41を底面29に当接させた状態で、底面29に接している貫通穴47に固定部材であるビス49を挿入し、ビス49を底面29にねじ込むことにより屈曲部41を底面29に締結する。なお、くつずり本体13が溝21内に位置しており、くつずり用固定部17がくつずり本体13の下面15に固定されていることから、工具51の軸部53は、屈曲部41を真上から押さえることが不可能であるが、図7に示す通り、斜め方向から工具51を使用し、その斜め方向でビス49を貫通穴47に挿入し、その角度ままで底面29へ締結を行うこととする。そして、上述した通り、一方の翼部39と他方の翼部39とで2つの貫通穴47を左右で変えて使用することで、それぞれが異なる角度、例えば略直交方向で締結となり、図4に示すようにくつずり23の長手方向直交方向の縦断面視で交差するように配置される。
なお、溝21の底面29は、はつり工程にて形成されるが、平滑な面に形成されることはなく、電動ピックやドリルなどで掘削するように形成されるので不連続な凹凸面となり、くつずり本体13からの間隔距離、つまりくつずり本体13の下面15と底面29との間隔距離にバラツキが生じてしまうが、翼部39の折り曲げ角度を変えることにより、かつ翼部39の先端部40が面ではなく屈曲部41の直線状となる稜線部分が当接されることにより、このバラツキを吸収して翼部39の先端部40を固定でき下面15をしっかりと底面29に対して固定することが可能となる。
充填剤充填工程は、モルタル65が、床面19と面一となる仕上げ面67が形成されるように、くつずり本体13が配置された溝21に充填される。モルタル65は、くつずり本体13の上面11を除く、くつずり本体13の側面における少なくとも一部分を埋入する。この際、モルタル65は、充填剤導入部25に流入し、くつずり用固定部17も同時にモルタル65に埋入する。溝21に充填されたモルタル65は、くつずり本体13の下面15、くつずり用固定部17に密着した状態で硬化させる。所定時間の養生により、モルタル65が固化することにより、くつずり本体13の上面11を除く側面の少なくとも一部分、くつずり用固定部17が埋設されて、モルタル65とくつずり本体13とが一体化し、くつずり23の施工が完了する。
なお、上述したくつずり用固定部17は、くつずり本体13の下面15に固定され、くつずり本体13と一体となって使用される他、くつずり本体13とは別体の単体部品として取り扱われてもよい。この場合、くつずり本体13と別体となったくつずり用固定部17は、くつずり用固定部材55と称すことができる。くつずり用固定部材55は、例えば溶接、螺合具、係着等の取付手段により、種々の形状のくつずり本体13の下面15に後付けすることができる。
このくつずり用固定部材55は、長尺な帯形状の上面11を有するくつずり本体13の下面15を、くつずり本体13の幅長よりも広い幅で床面19をはつって設けられる溝21の底面29に固定する。くつずり用固定部材55は、くつずり本体13の上面11を表出状態で溝21に充填するモルタル65に埋設される。くつずり用固定部材55は、くつずり用固定部17と同様に、下面15に固定される基板部37と、基板部37から延出して下面15から徐々に離反する翼部39と、翼部39延出先端である先端部40に形成されて谷折りされる屈曲部41と、を備える。
また、くつずり用固定部材55は、くつずり用固定部17と同様に、基板部37と翼部39との境に、基板部37に対して翼部39の折り曲げを容易とする折曲誘導部45が設けられる。
さらに、くつずり用固定部材55は、くつずり用固定部17と同様に、翼部39が、基板部37におけるくつずり本体13の長手方向両側からそれぞれ延出し、一対で構成される。
次に、上記した第1実施形態の変形例を説明する。
図8はくつずり本体13の変形例であり、(a)は一対の側板部27が短く垂下して形成される変形例の縦断面図、(b)は一対の側板部27が長く垂下して形成される変形例の縦断面図、(c)は、埋入部57を備える変形例の縦断面図である。
上記した第1実施形態のくつずり用固定部17を、別体の単体部品としてくつずり用固定部材55とした場合に、くつずり本体13の形状は上述した形状とは異なるものに容易に対応が可能となる。
このくつずり本体13の変形例では、図8(a)に示すように、一対の側板部27をそれぞれ短く垂下させて形成してもよい。この変形例によれば、両側板部27の下端と、詰込み部材31の下面59とを面一として、両側板部27と溝21の底面29との間に、十分な空間となる大きい充填剤導入部25を確保できる。
また、くつずり本体13の他の変形例としては、図8(b)に示すように、一対の側板部27を長く垂下させて形成してもよい。一対の側板部27の間には、側板部27の下端同士を接続する枠部材61を、くつずり本体13の長手方向の所定位置に少なくも1つ設けている。枠部材61は、くつずり用固定部17の基板部37を固定するための部材とされ、くつずり用固定部17の数に合わせて設けられる。この変形例によれば、長く垂下した一対の側板部27により、くつずり本体13の変形の抑止や剛性、強度を高めることができ、詰込み部材31を省略することができる。なお、一対の側板部27の間には、モルタルが充填されることになる。
さらに、くつずり本体13の他の変形例としては、図8(c)に示すように、一対の側板部27を短く垂下させて形成し、その間に設けた詰込み部材31の下面側に、下方向に突出する埋入部57を設ける構成としてもよい。埋入部57は、例えば、一対のL字形のアングル材63を溶接固定する構造とされる。一対のアングル材63は、それぞれ一方の縦片部を背合わせしてT字形に固定される。T字形に固定したアングル材63は、一対の水平な上片部が詰込み部材31に固定される。したがって、背合わせされた一対の縦片部が埋入部57となって垂下する。この埋入部57は、くつずり本体13の長手方向に所定間隔で複数が設けられる構成とされる。くつずり用固定部17は、隣接する埋入部57の間で詰込み部材31に固定することができる。すなわち、くつずり本体13の長手方向において、埋入部57とくつずり用固定部17とが交互に配設される。この変形例によれば、一対の側板部27を短く垂下させるので、くつずり本体13と底面29と間で十分な空間となる大きな充填剤導入部25を確保できる。また、くつずり本体13に固定された埋入部57が、モルタル65に埋入されるので、くつずり本体13の長手方向に連続してモルタル65との一体化を図れ、且つくつずり本体13を捲れにくくできる。
次に、第2実施形態を説明する。
図9は、第2実施形態に係るくつずりの構造のくつずり用固定部17の変形例を表す分解斜視図である。
くつずり用固定部17は、それぞれの翼部39における延出先端である先端部40が、くつずり本体13の一方の側板部27よりも外側に突出していてもよい。この場合においても、先端部40に屈曲部41が形成され、屈曲部41には貫通穴47が形成される。この例においては、貫通穴47は、外側に突出した屈曲部41の先端に配置される。
図10は、図9に示した変形例の平面図である。
この第2実施形態に係るくつずり用固定部17は、くつずり本体13よりも幅方向の外側に先端部40が突出する。つまり、くつずり用固定部17の翼部39が、基板部37からくつずり本体13の長手方向に沿って延出するのではなく、翼部39の先端がその長手方向から逸れて延出するようになる。図10に示すように、翼部39が一対である構成の場合、各翼部39の各先端部40は、くつずり本体13の一方の側部からそれぞれ突出する。そして、この先端部40の屈曲部41に設けた貫通穴47が上方から視認可能となる。すなわち、貫通穴47がくつずり本体13の下側に隠れない。このような貫通穴47の位置によれば、くつずり本体13の向き、或いは取付方向、すなわち左右勝手などがある場合に、その向きや方向に合わせて設定することが可能となる。
図11は、図9に示した変形例の縦断面図である。
この変形例によれば、貫通穴47に挿通したビス等の固定手段49を、ドライバ等の工具51でくつずり本体13に干渉することなく、また、溝21の縁の位置を気にせず、垂直上方向から底面29に締結することができる。特に、真上から貫通穴47が視認できることから工具51での押さえつけの際に予め固定手段49を挿着状態で行え、翼部39の下方向への折曲と固定手段49の固定を連続して行える。これにより、くつずり用固定部17の締結作業を容易にすることができる。
図12は、図8に示したくつずり本体13の変形例と図9に示したくつずり用固定部17の変形例とを組み合わせた変形例を表す縦断面図である。
この第2実施形態の変形例に係る各構成の作用は、上述と同様である。すなわち、図12(a)の変形例によれば、側板部27と溝21の底面29との間に、十分な空間となる大きい充填剤導入部25を確保でき、かつくつずり用固定部17の底面29への固定作業を容易にすることができる。図12(b)の変形例によれば、くつずり本体13の剛性や強度を高めることができ、詰込み部材31を省略することができ、かつくつずり用固定部17の底面29への固定作業を容易にすることができる。図12(c)の変形例によれば、一対の側板部27を短く垂下させるので、十分な空間となる大きな充填剤導入部25を確保できる。また、くつずり本体13に固定された埋入部57が、モルタル65に埋入されるので、くつずり本体13を捲れにくくできる。これに加え、くつずり用固定部17の底面29への固定作業を容易にすることができる。
次に、第3実施形態を説明する。
図13は、第3実施形態に係るくつずりの構造のくつずり用固定部17の他の変形例を表す分解斜視図である。
くつずり用固定部17は、一対で構成されるそれぞれの翼部39における延出先端である先端部40が、くつずり本体13の両側の側板部27よりもそれぞれに外側に突出していてもよい。この場合、各先端部40に、屈曲部41が形成され、貫通穴47は、くつずり本体13の両側からそれぞれ外側に突出した屈曲部41の先端に配置される。
図14は、図13に示した変形例の平面図である。
この第3実施形態に係るくつずりの構造における変形例に係るくつずり用固定部17は、くつずり本体13の幅方向外側に互い違いとなって屈曲部41が突出し、平面視で略Z字状となって、各先端部40に設けた貫通穴47がそれぞれ視認可能となる。すなわち、貫通穴47がくつずり本体13の下側に隠れない。なお、先端部40の貫通穴47の位置は、基板部37からの翼部39の延出方向、すなわち、くつずり本体13の長手方向に沿う方向から逸れており、翼部39と先端部40との形状がL字に屈曲した形状とされているが、基板部37と貫通穴47とを結ぶ線に沿って翼部39の形状を延出形成させてもよく、すなわち、平面視における基板部37からの翼部39の延出方向を、くつずり本体13の長手方向から所定の角度ずらし、基板部37から斜めに延出するような形状として構成してもよい。この場合、折曲誘導部45も、その角度に合わせて、やや傾斜して設けることとすれば、翼部39の下方向への変形時に、捩れなどの発生を抑止できる。このような貫通穴47の位置によれば、くつずり本体13の向き、或いは取付方向、すなわち左右勝手などがある場合に、その向きや方向に合わせて設定することが可能となる。
図15は、図13に示した変形例の縦断面図である。
この変形例によれば、貫通穴47に挿通したビス49を、ドライバ等の工具51でくつずり本体13に干渉することなく、垂直上方向から底面29に締結することができる。これにより、くつずり用固定部17の締結作業を容易にすることができる。また、くつずり用固定部17が、くつずり本体13を挟む幅方向両側から底面29に固定できるので、幅方向片側で固定される構造に比べ偏ることなく固定でき、くつずり本体13に長手方向に直交する方向(図15の左右方向)で加えられる施工中の外力に対する強度を大きくできる。これにより、くつずり本体13をより捲れにくくできる。
図16は、図8に示したくつずり本体13の変形例と図13に示したくつずり用固定部17の変形例とを組み合わせた変形例を表す縦断面図である。
この第3実施形態の変形例に係る各構成の作用は、上述した第2実施形態と同様である。すなわち、図16(a)の変形例によれば、側板部27と溝21の底面29との間に、十分な空間となる大きい充填剤導入部25を確保でき、かつくつずり用固定部17の底面29への固定作業を容易にすることができ、しかも、くつずり本体13を捲れにくくできる。図16(b)の変形例によれば、くつずり本体13の剛性や強度を高めることができ、詰込み部材31を省略することができ、且つくつずり用固定部17の底面29への固定作業を容易にすることができ、しかも、くつずり本体13を捲れにくくできる。図16(c)の変形例によれば、一対の側板部27を短く垂下させるので、十分な空間となる大きな充填剤導入部25を確保できる。また、くつずり本体13に固定された埋入部57が、モルタル65に埋入されるので、くつずり本体13を捲れにくくできる。これに加え、くつずり用固定部17の固定作業を容易にすることができ、しかも、くつずり用固定部17がくつずり本体13を挟む幅方向両側から底面29に固定できるので、くつずり本体13をより捲れにくくできる。
次に、上記した構成の作用を説明する。
本実施形態に係るくつずりの構造では、くつずり本体13の下面15に、くつずり用固定部17が固定される。くつずり用固定部17は、溝21の底面29に対向する下面15に、くつずり用固定部17が固定されることになる。くつずり用固定部17は、くつずり本体13の下面15に固定される基板部37を有する。
基板部37には、翼部39が延出して設けられる。翼部39は、基板部37と同一材料により、基板部37から延出して形成される。翼部39は、基板部37から延出するに従って、くつずり本体13の下面15から離反する傾斜で予め曲げられている。
くつずり本体13は、三方枠33に固定される。三方枠33は、離間した平行な一対の縦枠35の上端同士が上枠で連結されている。くつずり本体13は、この三方枠33における縦枠35の下端同士を連結して固定される。くつずり本体13は、三方枠33が建て込まれることにより、溝21に納められて、溝21の所定位置に位置決めされる。
位置決めが完了したくつずり本体13は、下面15と翼部39との間に、ドライバ等の工具51における軸部53が差し入れられる。翼部39は、工具51の軸部53により、下方向へ押しつけるように変形され、折曲誘導部45の位置を折曲の中心として変形し、さらに底面29に接触するまで曲げられる。
曲げられた翼部39は、翼部39の延出先端となる先端部40に形成された屈曲部41が、ビス等の固定手段49を用いて底面29に固定される。
これにより、位置決めの完了したくつずり本体13は、くつずり用固定部17を介して溝21の底面29へ溶接装置を使用することなく、すなわち無火器で固定が完了する。
くつずり本体13は、モルタル65が溝21に充填されることにより、モルタル65が床面19と面一となる仕上げ面67が形成され、この床面19と面一となったモルタル656に、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分と、くつずり用固定部17とが埋設される。
このくつずりの構造では、くつずり本体13がモルタル65に埋設されたくつずり用固定部17によってトラス構造となり、くつずり本体13と溝21の底面29との間で支持構造となり、この底面29に強固に固定される。くつずり用固定部17は、基板部37と翼部39と先端部40とからなる簡素な構造で、単体部品で形成されて、くつずり本体13に固定される。従って、くつずり本体13は、溶接を行うことなく、簡素な構造で、部品点数を増やさずに、溝21の底面29に固定が可能となる。溶接を行わずに済むので、溶接装置107の準備、搬入搬出などの煩雑な作業が一切なくなり、施工が容易となり、施工時間も短縮できる。
また、このくつずりの構造では、翼部39を底面29に接近する方向へ折り曲げることにより、翼部39を介してくつずり本体13の下面15を底面29に接続可能とする。その際、基板部37と翼部39との間に形成されている折曲誘導部45により、金属製の翼部39が容易に折り曲げ可能となる。折曲誘導部45は、例えばスリット、穴(断続穴、連続穴)や凹溝、ミシン目状の断続穴や断続凹部などとすることができる。くつずり本体13は、下面15と底面29との間隔距離にバラツキが生じていても、翼部39の折り曲げ角度を変えることにより、バラツキを吸収して下面15をしっかりと底面29に固定することが可能となる。
また、このくつずりの構造では、翼部39の延出先端である先端部40に、谷折りの屈曲部41が設けられている。屈曲部41は、翼部39が折曲誘導部45を介して下方へ折り曲げられると、屈曲部41の下縁となる稜線部分が溝21の底面29に接触する。この屈曲部41には、貫通穴47が穿設されている。これにより、翼部39は、貫通穴47に挿通したビス等の固定手段49を底面29にねじ込むなど固定することにより、折り曲げにより底面29に当接する部分を、底面29に当接状態で固定することができる。そのため、三方枠33を介し躯体側へ予め位置決めされているくつずり本体13に、位置ずれを生じさせる施工中の外力の作用することを抑制することができ、くつずり本体13を位置決めされた正確な位置で固定できる。その結果、翼部39を溝21の底面29に向かって曲げ、屈曲部41を底面29に接触させると同時に貫通穴47を底面29に当てて配置することができ、固定手段を底面29にねじ込みしやすくしながら、くつずり本体13に位置ずれを生じにくくできる。
また、このくつずりの構造では、一対の翼部39が、基板部37を挟んで、くつずり本体13の長手方向両側からそれぞれ延出して設けられる。くつずり用固定部17は、一対の翼部39の各先端部40の屈曲部41が、固定手段により底面29に締結されることにより、基板部37を頂部とした三角形のトラス構造となって底面29に固定されることになる。その結果、基板部37を挟んで一対の翼部39を溝21の底面29との間で支持構造となり、くつずり本体13を強固に底面29に固定できる。
さらに、このくつずりの構造では、くつずり本体13が、下面15から垂下する埋入部57を備える構成としてもよい。埋入部57は、溝21に充填されるモルタル65に、くつずり用固定部17とともに埋入されることとなる。従って、モルタル65が固化した際には、くつずり用固定部17が底面29に固定されることによる固定強度に加え、埋入部57にモルタルが接着、一体化することによる固定力もさらに得られることになる。その結果、くつずり用固定部17に加えて、くつずり本体13の下面15から垂下した埋入部57もモルタルに埋設でき、くつずり本体13をより強固に底面29に固定することができる。
そして、本実施形態に係るくつずりの施工方法では、下面15にくつずり用固定部17が固定されたくつずり23が施工に用いられる。くつずり用固定部17は、下面15に固定された基板部37から、翼部39が延出して設けられている。
くつずり本体13は、三方枠33に固定される。すなわち、くつずり本体13は、三方枠33における縦枠35の下端同士を連結して固定される。くつずり本体13は、建て込み工程において、三方枠33が建て込まれることにより、溝21に納められて、溝21の所定位置に位置決めされる。
位置決めが完了したくつずり本体13は、曲げ工程において、下面15と翼部39との間に、ドライバ等の工具51における軸部53が差し入れられる。翼部39は、工具51の軸部53により、下方向へ押しつけるように変形され、さらに底面29に接触するまで曲げられる。
曲げられた翼部39は、固定工程において、翼部39の延出先端に形成された屈曲部41が、ビス等の固定手段49を用いて底面29に固定、すなわち、締結される。
これにより、位置決めの完了したくつずり本体13は、くつずり用固定部17を介して溝21の底面29へ溶接装置を使わず、すなわち、無火器で固定が完了する。
くつずり本体13は、充填剤充填工程において、モルタル65が床面19と面一となる仕上げ面67が形成され、モルタル65が溝21に充填されることにより、床面19と面一となったモルタル65に、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分と、くつずり用固定部17とが埋設される。
このくつずりの施工方法では、くつずり本体13がモルタル65に埋設されたくつずり用固定部17によってトラス構造で溝21の底面29に強固に固定される。くつずり本体13に固定されるくつずり用固定部17は、固定手段49により底面29へ固定される。従って、くつずりの施工方法では、溶接を行わずに、簡素な構造で、部品点数を増やさずに、溝21の底面29にくつずり本体13が固定可能となる。
また、本実施形態に係るくつずり用固定部材55では、くつずり本体13の下面15に固定される基板部37に、屈曲部41を有する翼部39が形成される。つまり、くつずり用固定部材55は、基板部37と、翼部39と、先端部40とからなる簡素な構造で、単体部品で形成される。
くつずり用固定部材55は、例えば溶接により、基板部37が、くつずり本体13の下面15に固定されていて、くつずり本体13と一体となる。
位置決めが完了したくつずり本体13は、下面15と翼部39との間に、ドライバ等の工具51における軸部53が差し入れられる。翼部39は、工具の軸部53により、下方向へ押しつけるように変形され、さらに先端部40が底面29に接触するまで曲げられる。
曲げられた翼部39は、翼部39の延出先端に形成され底面29に当接する屈曲部41が、ビス等の固定手段49を用いて底面29に固定される。これにより、位置決めの完了したくつずり本体13は、くつずり用固定部材55を介して溝21の底面29へ溶接装置を使用することなく、無火器で固定が完了する。
くつずり用固定部材55は、モルタル65が溝21に充填されることにより、モルタル65が床面19と面一となる仕上げ面20が形成され、床面19と面一となるモルタル65に、上面11を除くくつずり本体13の側面における少なくとも一部分とともに埋設される。
くつずり用固定部材55は、モルタル65に埋設されることにより、くつずり本体13をトラス構造で溝21の底面29に強固に固定する。従って、くつずり用固定部材55は、溶接を行わずに、簡素な構造で、部品点数を増やさずに、くつずり本体13を溝21の底面29に固定できる。
また、このくつずり用固定部材55では、翼部39を底面29に接近する方向へ折り曲げることにより、翼部39を介してくつずり本体13の下面15を底面29に接続可能とする。その際、基板部37と翼部39との間に形成されている折曲誘導部45により、金属製の翼部39が容易に折り曲げ可能となる。折曲誘導部45は、例えばスリット、穴(断続穴、連続穴)や凹溝、ミシン目状の断続穴や断続凹部などとすることができる。くつずり本体13は、下面15と底面29との間にバラツキが生じていても、翼部39の折り曲げ角度を変えることにより、先端部40が底面29に当接し、この底面29が凹凸面であっても、その当接状態のバラツキを吸収して下面15をしっかりと底面29に固定することが可能となる。その結果、基板部37と翼部39との間に設けられた折曲誘導部45を折曲の基部、折曲の中心として、溝21の底面29に向かって翼部39を曲げやすくできる。
さらに、このくつずり用固定部材55では、一対の翼部39が、基板部37を挟んで、くつずり本体13の長手方向両側から延出して設けられる。くつずり用固定部17は、一対の翼部39の屈曲部41が螺合具により底面29に締結されることにより、基板部37を頂部とした三角形のトラス構造となって底面29との間で支持構造となり固定されることになる。その結果、基板部37を挟んで一対の翼部39を溝21の底面29に固定でき、強固に底面29に固定できる。
従って、本実施形態に係るくつずりの構造及びくつずりの施工方法によれば、くつずり23を溶接装置を使用することなく、すなわち、無火器で施工することができ、三方枠33の完全無火器化施工を実現できる。
また、本実施形態に係るくつずり用固定部材55によれば、くつずり本体13の下面15に取り付けることにより、溝21の底面29における深さのバラツキを吸収して、くつずり本体13を底面29に支持できる。そして、締結後にはトラス構造となって、くつずり本体13を無火器で底面29に強固に固定できる。
11…上面
13…くつずり本体
15…下面
17…くつずり用固定部
19…床面
21…溝
23…くつずり
29…底面
33…三方枠
35…縦枠
37…基板部
39…翼部
40…先端部
45…折曲誘導部
47…貫通穴
49…固定手段(ビス)
55…くつずり用固定部材
57…埋入部
65…充填剤(モルタル)

Claims (9)

  1. 長尺な帯形状の上面を有するくつずり本体と、前記くつずり本体の下面に固定されるくつずり用固定部と、前記くつずり本体の幅長よりも広い幅で床面をはつって設けられ前記くつずり本体が内側に配置される溝と、前記くつずり本体の上面を表出状態で前記溝に充填される充填剤と、を有するくつずりの構造であって、
    前記くつずり用固定部は、前記下面に固定される基板部と、前記基板部から延出して前記下面から徐々に離反する翼部と、前記翼部の延出先端に形成されて前記溝の底面に向かい該底面に当接される先端部と、を備え、前記先端部が前記溝の底面に対して固定手段にて固定されることを特徴とするくつずりの構造。
  2. 請求項1に記載のくつずりの構造であって、
    前記基板部に対して前記翼部の前記下面から離反する方向の折り曲げを容易とする折曲誘導部が設けられることを特徴とするくつずりの構造。
  3. 請求項1または2に記載のくつずりの構造であって、
    前記先端部に、固定手段を挿通する貫通穴が穿設されることを特徴とするくつずりの構造。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載のくつずりの構造であって、
    前記翼部が、前記基板部における前記くつずり本体の長手方向両側からそれぞれ延出する一対で構成されることを特徴とするくつずりの構造。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載のくつずりの構造であって、
    前記くつずり本体の下面に、前記充填剤に埋入される埋入部が固定されることを特徴とするくつずりの構造。
  6. 床面をはつって溝を形成するはつり工程と、
    離間した平行な一対の縦枠の上端同士が上枠で連結される三方枠における前記縦枠の下端同士を連結したくつずり本体を前記溝に納めて位置決めする建て込み工程と、
    前記くつずり本体の下面に基板部が固定されたくつずり用固定部の前記基板部から延出する翼部を、前記翼部の先端の先端部が前記溝の底面に当接するように曲げる曲げ工程と、
    前記先端部を前記底面に当接させて固定手段により固定する固定工程と、
    前記溝に充填剤を充填して前記床面と面一となる前記充填剤に、前記上面を除く前記くつずり本体の側面における少なくとも一部分と、前記くつずり用固定部とを埋入する充填剤充填工程と、
    を含むことを特徴とするくつずりの施工方法。
  7. 長尺な帯形状の上面を有するくつずり本体の下面に固定され、前記くつずり本体の幅長よりも広い幅で床面をはつって設けられる溝の底面に固定するとともに、前記くつずり本体の上面を表出状態で前記溝に充填する充填剤に埋設されるくつずり用固定部材であって、
    前記下面に固定される基板部と、前記基板部から延出して前記下面から徐々に離反する翼部と、前記翼部の延出先端に形成されて前記溝の底面に向かい該底面に当接され固定手段にて固定される先端部と、
    を備えることを特徴とするくつずり用固定部材。
  8. 請求項7に記載のくつずり用固定部材であって、
    前記基板部と前記翼部との境に、前記基板部に対して前記翼部の前記下面から離反する方向の折り曲げを容易とする折曲誘導部が設けられることを特徴とするくつずり用固定部材。
  9. 請求項8に記載のくつずり用固定部材であって、
    前記翼部が、前記基板部における前記くつずり本体の長手方向両側からそれぞれ延出する一対で構成されることを特徴とするくつずり用固定部材。
JP2021125853A 2021-07-30 2021-07-30 くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材 Pending JP2023020468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021125853A JP2023020468A (ja) 2021-07-30 2021-07-30 くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021125853A JP2023020468A (ja) 2021-07-30 2021-07-30 くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023020468A true JP2023020468A (ja) 2023-02-09

Family

ID=85159063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021125853A Pending JP2023020468A (ja) 2021-07-30 2021-07-30 くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023020468A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11629504B2 (en) Support bracket apparatus
US6158184A (en) Multi-pane lateral force resisting system
US9909308B2 (en) Composite beam having truss reinforcement embedded in concrete
US7251920B2 (en) Lateral force resisting system
EP2492408A1 (en) Joint structure for building frame
JP2008133719A (ja) 構造用パネルに周囲縁取りを備えた隔壁
US20170058514A1 (en) Structure Attached With Vibration Control Device
BR112018007910B1 (pt) Conector e montagem de conector de pino
KR102051005B1 (ko) 플라스틱 앙카
JP2023020468A (ja) くつずりの構造及びくつずりの施工方法並びにくつずり用固定部材
CA2888404A1 (en) Support bracket apparatus
KR20110008010A (ko) 패널용 연결 요소
EP3164551B1 (en) Fastening system and method for such a system
GB2178083A (en) Foundation for handrail
JP5281337B2 (ja) 無筋コンクリートからなる布基礎又はベタ基礎の補強構造
US20080295447A1 (en) Method of reinforcing a corrugated steel floor panel
DE19949199A1 (de) Vorrichtung zur Befestigung von plattenförmigen Bauelementen
RU41046U1 (ru) Строительный брус
JPH053422U (ja) デツキプレートの固定構造
JP2020122313A (ja) 壁パネルの設置施工方法
RU2593611C1 (ru) Устройство для усиления несущих конструкций
JP6913837B1 (ja) 木質構面ユニット
KR102418264B1 (ko) 콘크리트 스토퍼 및 이를 이용한 슬래브
JPS6098087A (ja) 建物開口部の補強構造
AU2020100863A4 (en) Connection of structural components in a building structure