JP2023018560A - カテーテル、カテーテルの製造方法、及び造影マーカのかしめ方法 - Google Patents

カテーテル、カテーテルの製造方法、及び造影マーカのかしめ方法 Download PDF

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【課題】造影マーカの露出が抑制され、歩留まりを向上できるカテーテル、カテーテルの製造方法、及び造影マーカのかしめ方法を提供する。【解決手段】サポートカテーテル1は、第2構成外層38と内層35とを備えた管材としてのディスタルシャフト33と、軸方向がディスタルシャフト33の軸方向に略平行となるように第2構成外層38と内層35との間に配置された環状の造影マーカ40と、第2構成外層38と造影マーカ40との間に配置されたプロキシマルシャフト34の先端側部分34aと、を備え、造影マーカ40の軸方向に垂直な断面は、造影マーカ40の径方向外側に突出する凸部40aを有しており、凸部40aは、前記断面において、造影マーカ40の外周の1/3の範囲の第1部分401に偏在しており、先端側部分34aは、造影マーカ40の凸部40aの近傍に配置されている。【選択図】図3

Description

本開示は、カテーテル、カテーテルの製造方法、及びカテーテルを製造するときの造影マーカのかしめ方法に関する。
従来から、血管等の体内管状組織に対して検査や治療等を行うための医療器具の一種としてカテーテルが用いられている。カテーテルには、例えば、狭窄部を治療する際にインターベンションデバイスを血管内に導くためのガイディングカテーテル、当該ガイディングカテーテルと共に使用されるサポートカテーテル、狭窄部の拡張に用いるバルーンを備えたバルーンカテーテル、血管内における病変や血栓等を除去する吸引カテーテル、狭窄部を貫通させる貫通用カテーテル等が知られている。
そして、カテーテルを使用する際には生体内におけるカテーテルの位置を確認しながら医療行為を行うことが望ましく、カテーテルに、放射線不透過の造影マーカを装着してカテーテルの生体内の留置位置を確認できるようにすることが一般的である。この構成であれば、患者の血管にカテーテルを留置した状態で、放射線を照射して放射線不透過の造影マーカが装着された部分を映し出すことによりカテーテルの位置を確認できる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、治療用カテーテルと、該治療用カテーテルを案内するためのガイディングカテーテルと共に使用され、治療用カテーテルの先端側部分を治療部位まで案内するサポートカテーテルが開示されている。当該サポートカテーテルは、治療用カテーテルを挿入可能なチューブ状のディスタルシャフトと、当該ディスタルシャフトに先端側部分が接続されたプロキシマルシャフトと、を備えている。そして、治療用カテーテルをディスタルシャフト内へ挿入する際のディスタルシャフトの基端側開口部の認識等のために、ディスタルシャフト及びプロキシマルシャフトの接続部分に、環状の造影マーカを配置してもよいことが記載されている。
国際公開第2020/153321号
ところで、環状の造影マーカをカテーテルの所望位置に設ける手順として、例えば、カテーテルの原料となるチューブ状の前駆体の所定の位置に前駆体の外径よりも僅かに大きい径を有する造影マーカを配置した後、該造影マーカをかしめて、前駆体に固定することが行われる。
図14は、従来の方法によりかしめた造影マーカ940の軸方向に垂直な断面を示している。円環状の造影マーカ940を従来の方法でかしめた場合、造影マーカ940は多角形状(図14では正六角形状)に変形する。そして、多角形状の辺部940dに内接する円Cを考えたときに当該円Cよりも径方向外側に突出する複数の凸部940aが形成され、これらは周方向略均等に配置されている(図14では6つの凸部が周方向略均等に配置されている)。
造影マーカ940をかしめた後、前駆体及び造影マーカ940を被覆する外層が設けられるが、造影マーカ940の凸部940aは、辺部940dに比べて外層の外表面に近くなり、例えば図15に示すように、凸部940aが外層の外表面に露出する場合がある。
造影マーカ940の凸部940aが露出すると、カテーテルの外側に存在するデバイスや体内組織を傷付けるおそれがある。特に、特許文献1のサポートカテーテルでは、サポートカテーテルの外側にガイドワイヤ、バルーン等を通過させる可能性があり、露出した凸部940aがこれらのデバイスを傷付ける可能性が高い。
上記のような問題を回避するためには、例えば外層を厚くする、造影マーカ940を配置した部分をカバーチューブで被覆する等の対策が考えられるが、ディスタルシャフトの外径が大きくなるため好ましくない。従って、現状では、外観上、造影マーカ940の凸部940aの露出が目視確認できるカテーテルを外観不良品として排除しており、カテーテルの歩留まりが低下するという問題があった。
そこで本開示では、造影マーカの露出が抑制され、歩留まりを向上できるカテーテル、カテーテルの製造方法、及び造影マーカのかしめ方法を提供する。
前記の課題を解決するために、ここに開示するカテーテルは、外層と内層とを備えた管材と、軸方向が前記管材の軸方向に略平行となるように前記外層と前記内層との間に配置された環状の造影マーカと、前記外層と前記造影マーカとの間に配置された部材と、を備え、前記造影マーカの軸方向に垂直な断面は、該造影マーカの径方向外側に突出する凸部を有しており、前記凸部は、前記断面において、前記造影マーカの外周の1/3の範囲の第1部分に偏在しており、前記部材は、前記造影マーカの前記凸部の近傍に配置されている。
上述のごとく、造影マーカの凸部が複数形成され、これらが周方向略均等に配置される従来技術では、凸部が外表面へ露出し、外観不良品となる割合が多い。本構成では、造影マーカの露出原因となり得る凸部が造影マーカの外周の1/3の範囲の第1部分に偏在しており、凸部の近傍に部材が配置されている。外層は、例えば熱可塑性ポリアミド系エラストマー等を原材料とする外層形成用チューブと、その外層形成用チューブを覆う熱収縮チューブと、で内層を被覆し、外層形成用チューブを熱溶着後、熱収縮チューブを取り除くことにより形成される。内層の外側に部材が配置されていると、外層形成用チューブの熱溶着時、外層形成用チューブの樹脂材料が流動して部材側に偏り、外層の肉厚に偏りが生じる。すなわち、外層の部材側は、部材が存在していない側に比べて、肉厚が厚くなる。本構成では、凸部が第1部分に偏在しており、部材は凸部の近傍に配置されているから、外層における肉厚の厚い部分により凸部が覆われる。そうして、造影マーカの露出を抑制でき、カテーテルの歩留まりを向上できる。
なお、本明細書において、「凸部が造影マーカの外周の1/3の範囲の第1部分に偏在している」とは、前記断面において、造影マーカの外周の全周を1としたときに、その1/3の範囲の第1部分に1つ又は複数の凸部が偏在しており、少なくとも残りの2/3の範囲の第2部分には凸部が存在しないことを意味する。凸部は、第1部分に配置されていればよく、第1部分の全範囲に形成されていてもよいし、第1部分の一部に形成されていてもよい。
また、本明細書において、造影マーカ又は凸部の「(外表面への)露出」とは、凸部が外層を破って外層の外側へ出ること又は凸部が外層の外表面近傍まで近づくことにより、カテーテルの外観目視試験を行ったときに造影マーカの凸部が明瞭に確認できることをいう。
本構成は、管材と、造影マーカと、部材とを備えるカテーテルであれば適用でき、具体的には例えば、狭窄部を治療する際に治療用デバイスを血管内に導くためのガイディングカテーテルと共に使用されるサポートカテーテル、血管内における病変や血栓等を除去する吸引カテーテル、エレメント付バルーンを有するスコアリングバルーンカテーテル等に適用できる。
前記造影マーカの前記断面は、2つ以下の前記凸部を有することが好ましい。
本構成では、造影マーカの露出原因となり得る凸部の数が2つ以下であるため、外層の肉厚の厚い部分により容易に凸部を覆うことができ、造影マーカの露出をさらに抑制できる。そうして、造影マーカの露出を抑制でき、カテーテルの歩留まりを向上できる。
前記造影マーカの前記断面は、1つの前記凸部を有することが好ましい。
本構成によれば、造影マーカの露出原因となり得る凸部の数が1つであるため、外層の肉厚の厚い部分により容易に凸部を覆うことができ、造影マーカの露出をさらに抑制できる。また、凸部の数が1つであるため、カテーテルを製造するときに、部材の位置決めが容易となる。
前記造影マーカの前記断面は、互いに隣接する2つの前記凸部と、前記第1部分における2つの前記凸部の頂点間に形成された平坦部と、を有しており、前記部材は、前記平坦部に配置されていることが好ましい。
本構成によれば、造影マーカの平坦部に部材が配置されるから、管材の外層と造影マーカとの間に、安定して先端側部分を保持できる。なお、平坦部は、完全な平坦であってもよいし、完全な平坦に限らず、例えば平坦部の一部に緩やかな曲線形状を有する形状等であってもよい。
前記造影マーカの前記凸部の高さは、前記部材の厚さよりも小さいことが好ましい。
本構成によれば、造影マーカの凸部よりも部材の方が管材の径方向外側へ突出する高さが大きくなる。従って、部材及び造影マーカを外層で被覆したときに、造影マーカの露出をより効果的に抑制できる。
前記部材は、先端側部分において前記管材の基端側部分に接続された線材であり、前記造影マーカは、前記管材と前記線材との接続部分に配置されていることが好ましい。
本構成によれば、管材と線材との接続部分に造影マーカが配置されているから、カテーテル使用時に、当該接続部分の位置の認識が可能となる。
前記カテーテルは、治療用カテーテルと該治療用カテーテルを案内するためのガイディングカテーテルと共に使用され、前記治療用カテーテルの先端側部分を治療部位まで案内するサポートカテーテルであり、前記サポートカテーテルは、前記治療用カテーテルを挿入可能な前記管材としてのディスタルシャフトと、前記線材としてのプロキシマルシャフトと、を備えていることが好ましい。
本構成によれば、サポートカテーテルにおける造影マーカの露出を抑制できる。
前記造影マーカの前記断面は、さらに前記外周における前記第1部分以外の残りの2/3の範囲の第2部分を含む部分円環部を有することが好ましい。
本構成によれば、凸部が形成された第1部分以外の少なくとも第2部分は、造影マーカの露出原因となる凸部のない滑らかな部分円環部となっているので、造影マーカの露出をより効果的に抑制できる。
ここに開示するカテーテルの製造方法は、上述のカテーテルを製造する方法であって、前記内層の外側に、かしめる前の前記造影マーカを配置する工程と、前記造影マーカの外側に、前記凸部が形成される部分以外の部分を被覆するように、被覆材を配置する工程と、前記被覆材の外側から外力を加えて前記造影マーカをかしめて、前記凸部を形成する工程と、前記被覆材を除去し、前記造影マーカの前記凸部近傍に前記部材を配置する工程と、前記外層により、前記造影マーカ及び前記部材を被覆する工程と、を備えている。
また、ここに開示する造影マーカのかしめ方法は、外層と内層とを備えた管材と、軸方向が前記管材の軸方向に略平行となるように前記外層と前記内層との間に配置された環状の造影マーカと、前記外層と前記造影マーカとの間に配置された部材と、を備え、前記造影マーカの軸方向に垂直な断面は、該造影マーカの径方向外側に突出する凸部を有しており、前記凸部は、前記断面において、前記造影マーカの外周の1/3の範囲の第1部分に偏在しており、前記部材は、前記造影マーカの前記凸部の近傍に配置されている、カテーテルを製造するときの前記造影マーカのかしめ方法であって、前記内層の外側に、かしめる前の前記造影マーカを配置する工程と、前記造影マーカの外側に、前記凸部が形成される部分以外の部分を被覆するように、被覆材を配置する工程と、前記被覆材の外側から外力を加えて前記造影マーカをかしめて、前記凸部を形成する工程と、前記被覆材を除去し、前記造影マーカの前記凸部近傍に前記部材を配置する工程と、前記外層により、前記造影マーカ及び前記部材を被覆する工程と、を備えている。
本構成によれば、造影マーカにおける凸部が形成される部分以外の部分を被覆するように被覆材を配置するから、被覆材が配置された部分にはかしめ機が直接当接しない。これにより、造影マーカにおける被覆材が配置された部分は、かしめ機の加圧により造影マーカの外径が内層の外径程度にまで小さくなるものの、凸部が形成されない。そして、造影マーカの露出の原因となる凸部の数を低減できるので、造影マーカの露出を抑制でき、カテーテルの歩留まりを向上できる。
以上述べたように、本開示によると、造影マーカの露出を抑制でき、カテーテルの歩留まりを向上できる。
一実施形態に係るサポートカテーテルの使用状態を示す図。 図1のサポートカテーテルの全体図。 図2のA-A線における断面図。 造影マーカの凸部の高さとプロキシマルシャフトの先端側部分の厚さとの関係を説明するための図。 造影マーカの凸部の幅を狭くした場合の図4相当図。 実施例のサポートカテーテルの外観写真。 一実施形態に係るサポートカテーテルの製造方法を説明するためのフロー図。 造影マーカかしめ工程後の前駆体を示す図。 造影マーカのかしめ方法を説明するための図。 プロキシマルシャフト接続工程後の前駆体を示す図。 他の実施形態に係る造影マーカ及びプロキシマルシャフトの先端側部分を示す図4相当図。 他の実施形態に係る造影マーカのかしめ方法を説明するための図。 他の実施形態に係る吸引カテーテルの断面図。 従来のかしめ方法によりかしめた造影マーカの断面図。 従来のかしめ方法によりかしめた造影マーカを備えたカテーテルの外観写真。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(第1実施形態)
<サポートカテーテル>
以下、本開示に係るカテーテルとして、サポートカテーテルを例に挙げて説明する。サポートカテーテルは、治療用カテーテルと該治療用カテーテルを案内するためのガイディングカテーテルと共に使用されるカテーテルであり、治療用カテーテルの先端側部分を治療部位まで案内するためのものである。
図1に示すように、例えば冠動脈2内に形成された狭窄部3(治療部位)を拡張するための手技の1つとして、経皮的冠動脈インターベーション(PCI)が知られている。PCIでは、主にガイディングカテーテル4と、バルーンカテーテル5(治療用カテーテル)と、サポートカテーテル1と、ガイドワイヤ25とが用いられる。
ガイディングカテーテル4は、血管内においてバルーンカテーテル5及びサポートカテーテル1を案内するためのカテーテルである。ガイディングカテーテル4は、シース7を用いて例えば橈骨動脈8等に挿入され、その先端側開口部4aが大動脈弓9を通って冠動脈2の入口2aに達するまで推し進められる。ガイディングカテーテル4の本体11は、湾曲可能な可撓性材料からなる長尺のチューブであり、湾曲する血管内を押し進めることができるとともに、当該本体11の中にバルーンカテーテル5及びサポートカテーテル1を挿入することができる。ガイディングカテーテル4のY型コネクタ12は、本体11の基端部に設けられおり、本体部分12a及びサイドアーム12bを有する。基端側開口部4b及び本体部分12aを介してバルーンカテーテル5及びサポートカテーテル1が本体11内に挿入される。また、サイドアーム12bから、薬液、造影剤等が注入される。
バルーンカテーテル5は、冠動脈内の狭窄部3に挿入し、狭窄部3を押し拡げるための治療用カテーテルである。バルーンカテーテル5は、限定する意図ではないが、例えばラピッドエクスチェンジ型(RX型)のカテーテルであり、図1に示すように治療用カテーテル本体21及びコネクタ22を有している。治療用カテーテル本体21は、長尺のチューブであり、その先端側部分にステント24が外装されたバルーン23を有している。
ガイディングカテーテル4の先端側開口部4aが冠動脈2の入口2aに達したところで、ガイドワイヤ25、サポートカテーテル1及びバルーンカテーテル5がこの順にガイディングカテーテル4の基端側開口部4bから挿入され、狭窄部3の治療が行われる。
なお、ガイディングカテーテル4、バルーンカテーテル5及びガイドワイヤ25としては、公知のものを適宜採用することができる。
以下、本実施形態のサポートカテーテル1について詳述する。
サポートカテーテル1は、冠動脈2の入口2aより更に狭窄部3に近い位置まで進められ、バルーンカテーテル5のバルーン23を狭窄部3まで案内するためのカテーテルである。また、サポートカテーテル1は、狭窄部3にバルーン23を挿入する際にバルーン23をサポートするためのカテーテルでもある。サポートカテーテル1は、ガイディングカテーテル4の基端側開口部4bから挿入されて、当該ガイディングカテーテル4の先端側開口部4aから突出する長さを有している。
図2に示すように、サポートカテーテル1は、保護部材32と、ディスタルシャフト33(管材)及びプロキシマルシャフト34(線材)と、造影マーカ40と、を備えている。
[ディスタルシャフト]
ディスタルシャフト33は、サポートカテーテル1の先端側部分1aを構成しており、バルーンカテーテル5を挿入可能に構成された管材である。ディスタルシャフト33は、内層35と、第1構成外層37、第2構成外層38及び先端チップ39を含む外層と、内層35と第1構成外層37及び第2構成外層38との間に配置された補強層36と、を備えた積層構造を有する。
ディスタルシャフト33の内層35は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等により形成されている。
ディスタルシャフト33の第1構成外層37は、例えばペルプレン(ポリエステル系エラストマー樹脂)、ナイロン(ポリアミド系エラストマー樹脂)等により形成される。なお、細く蛇行する血管への挿通性を向上させる観点から、第1構成外層37の硬度は、第2構成外層38の硬度よりも低くなっている。
ディスタルシャフト33の第2構成外層38は、当該ディスタルシャフト33の軸方向に沿って第1構成外層37と互いに接触した状態で配置されている。第2構成外層38は、後述する方法により造影マーカ40及びプロキシマルシャフト34の先端側部分34aをディスタルシャフト33の基端側部分に配置した後に、当該基端側部分を覆うものである。第2構成外層38は、例えばポリブチレンテレフタレート、ペルプレン(ポリエステル系エラストマー樹脂)、ナイロン(ポリアミド系エラストマー樹脂)等により形成される。サポートカテーテル1のプッシャビリティ確保、ディスタルシャフト33及びプロキシマルシャフト34の接続部分の破断防止、プロキシマルシャフト34操作時の外層樹脂の延び抑制等の観点から、第2構成外層38の硬度は、第1構成外層37の硬度よりも高くなっている。
なお、内層35、第1構成外層37及び第2構成外層38は、互いに同じ材料を用いて構成されてもよく、上述のような材料に限定されない。また、ディスタルシャフト33の表面を保護する観点から、第1構成外層37、第2構成外層38及び先端チップ39の外周面に、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン(PVP)、メチルビニルエーテル(MVE)等をコーティングしてもよい。さらに、先端チップ39以外の外層の数を第1構成外層37及び第2構成外層38の2つとしているが、これに限定されるものではなく、3つ以上でもよい。例えば、第1構成外層37及び第2構成外層38の硬度差が大きい場合には、急激な硬度変化によりディスタルシャフト33がキンクしないよう、第1構成外層37及び第2構成外層38の間に中間硬度の外層樹脂を挟んで、長手方向に3種類の外層が並ぶようにしてもよい。
先端チップ39は、ディスタルシャフト33の先端に設けられている。この先端チップ39は、例えば造影剤である酸化ビスマス等が配合されたポリアミドエラストマーからなるチューブである。先端チップ39は、放射線不透過性を有しており、放射線透視下において陰影が現れるようになっている。なお、先端チップ39の硬度は、血管内壁に接触したときに組織を傷つけないように、第1構成外層37の硬度よりも低くなっている。
ディスタルシャフト33の補強層36は、ディスタルシャフト33のキンクを抑制及び血管への挿通性を確保するためのものであり、例えばステンレス鋼、タングステン、ニッケルチタン等からなる複数の金属線(素線)36aが筒型メッシュ状に形成されたものである。補強層36は、ディスタルシャフト33の先端チップ39が配置された先端部、及び、造影マーカ40が配置された基端部を除く、ディスタルシャフト33の大部分に設けられている。先端部及び基端部に補強層36を配置しないことにより、補強層36を構成する金属線(素線)36aがディスタルシャフト33から突出して生体内を傷つけないようにすることができる。また、サポートカテーテル1の先端の柔軟性を確保できる。さらに、基端部の肉厚が薄くなることから、バルーンカテーテル5をディスタルシャフト33により挿入し易くなると共に、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aを配置しても外径の増加を抑制できる。
ディスタルシャフト33の基端部は、斜めにカットした形状や円弧状、半月状を有していてもよい。これにより、バルーンカテーテル5をディスタルシャフト33に挿入し易くなる。
[プロキシマルシャフト]
プロキシマルシャフト34は、サポートカテーテル1の基端側部分1bを構成しており、例えばステンレス鋼、ニッケルチタン等からなる長尺状の線材である。なお、プロキシマルシャフト34の表面は、例えばPTFE、PFA、ETFE等のフッ素系樹脂等がコーティングされていてもよい。
プロキシマルシャフト34の基端部には保護部材32が設けられている。保護部材32は、施術者が把持してサポートカテーテル1を操作するためのものであり、例えばポリアミドエラストマー等からなる例えば板状等の部材である。
後述するように、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは、ディスタルシャフト33の基端側部分に接続されている。なお、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは残余部分よりも幅広状に形成されている(図10参照)。先端側部分34aは、線材であるプロキシマルシャフト34の先端の部分をプレス加工、削り出し加工等することにより平板状に形成される。先端側部分34aの形状は幅広状に限定されるものではない。
プロキシマルシャフト34の先端側部分34aの幅(軸方向と直交する方向の長さ)は、プロキシマルシャフト34とディスタルシャフト33との接続を強化する観点から、ディスタルシャフト33の円周長さの例えば8%以上15%以下であることが望ましい。なお、先端側部分34aの厚さは、プロキシマルシャフト34の線材の直径以下であることが望ましい。
[造影マーカ]
図3は、図2のA-A線における断面図であり、環状の造影マーカ40の軸L40が延びる方向(以下、「造影マーカ40の軸方向」ともいう。)に垂直な断面を示している。
図2及び図3に示すように、造影マーカ40は、その軸方向がディスタルシャフト33の軸L33が延びる方向(以下、「ディスタルシャフト33の軸方向」ともいう。)に略平行となるように、ディスタルシャフト33とプロキシマルシャフト34との接続部分1cに配置されている。なお、本明細書において、「略平行」とは、完全な平行を含み、造影マーカ40の軸L40とディスタルシャフト33の軸L33とのなす角度が5°以下であることをいう。
造影マーカ40は、例えばステンレス鋼、白金、タンタル等の金属からなり、放射線不透過性を有する。造影マーカ40を設けることにより、放射線透視下においてプロキシマルシャフト34の先端側部分34aの位置が視認可能になる。これにより、治療用カテーテルをディスタルシャフト33内へ挿入する際にディスタルシャフト33の基端側開口部の目印となる。
図3に示すように、造影マーカ40及びプロキシマルシャフト34の先端側部分34aは、これらを保護する観点及びディスタルシャフト33とプロキシマルシャフト34との接続を強化する観点から、ディスタルシャフト33の第2構成外層38の内側に配置されている。
造影マーカ40は、その軸方向に垂直な断面において、造影マーカ40の径方向外側に突出する1つの凸部40aと、部分円環部40bとを有する。本実施形態では、部分円環部40bは、凸部40a以外の部分を構成している。
上述のごとく、従来の造影マーカ40では、複数の凸部が周方向略均等に配置されるため、凸部が外層の外表面へ露出し、外観不良品となる割合が多い。
本実施形態の造影マーカ40では、凸部40aは1つであり、造影マーカ40の外周の1/3の範囲の第1部分401(軸L40周りの角度θが0°超120°以下の範囲の部分)に偏在している。また、造影マーカ40の外周の残りの2/3の範囲の第2部分402(軸L40周りの角度θが120°超360°以下の範囲の部分)は、部分円環部40bの一部又は全部を構成しており、凸部40aを有しない。
そして、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは、造影マーカ40よりも外側であって、造影マーカ40の凸部40a近傍、好ましくは凸部40aに隣接して配置されている。
プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは、ある程度の厚さを有している。従って、造影マーカ40の凸部40aの近傍、特に凸部40aに隣接して先端側部分34aを配置することにより、造影マーカ40及び先端側部分34aを第2構成外層38で被覆したときに、第2構成外層38における肉厚の厚い部分により凸部40aが覆われる。その結果、造影マーカ40の露出を効果的に抑制できる。
詳細には、第2構成外層38は、例えば熱可塑性ポリアミド系エラストマー等を原材料とする第2構成外層形成用チューブと、その外層形成用チューブを覆う熱収縮チューブとで内層35を被覆し、第2構成外層形成用チューブを熱溶着後、熱収縮チューブを取り除くことにより形成できる。内層35の外側にプロキシマルシャフト34の先端側部分34aが配置されていると、第2構成外層形成用チューブの熱溶着時、第2構成外層形成用チューブの樹脂材料が流動して先端側部分34a側に偏り、第2構成外層38の肉厚に偏りが生じる。すなわち、図3に示すように、接続部分1cの断面において、第2構成外層38における、先端側部分34aが配置されている側は、先端側部分34aが存在していない側に比べて、肉厚が厚くなる。本実施形態では、凸部40aが第1部分401に偏在しており、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは凸部40aの近傍に配置されているから、第2構成外層38における肉厚の厚い部分により凸部40aが覆われる。そうして、造影マーカ40の露出を抑制でき、サポートカテーテル1の歩留まりを向上させることができる。
なお、図4に示すように、本明細書において、凸部40aの「近傍」とは、凸部40aの頂点と、造影マーカ40の周方向における先端側部分34aの中央との軸L40周りの角度βが90°以内であることをいう。
また、本実施形態では、凸部40a以外の部分円環部40bは、凸部がなく滑らかな部分円環状であるから、造影マーカ40の露出を効果的に抑制できる。なお、本明細書において、部分円環部40bの「部分円環」とは、真円及び楕円からなる円環の一部を意味する。
図4に示すように、造影マーカ40の凸部40aが部分円環部40bにより規定される円環41から径方向外側に突出していると仮定し、凸部40aの高さH40aを考える。凸部40aの高さH40aは、例えば、円環41の半径の5%以上15%以下とすることができる。凸部40aの高さH40aが下限値未満では、後述する造影マーカ40のかしめが不十分となり、造影マーカ40の移動又は脱落するおそれがある。凸部40aの高さH40aが上限値を超えると、凸部40aが露出する可能性が高くなる。
また、凸部40aの高さH40aは、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aの厚さH34aよりも小さいことが好ましい。具体的には、凸部40aの高さH40aは、先端側部分34aの厚さH34aの好ましくは100%未満、より好ましくは95%以下、より好ましくは90%以下である。本構成によれば、造影マーカ40の凸部40aよりもプロキシマルシャフト34の先端側部分34aの方がディスタルシャフト33の径方向外側へ突出する高さが大きくなる。従って、先端側部分34a及び造影マーカ40を第2構成外層38で被覆したときに、造影マーカ40の露出を効果的に抑制できる。
なお、限定する意図ではないが、凸部40aの高さH40aは、先端側部分34aの厚さH34aの20%以上であることが望ましい。これにより、内層35の外形寸法に対し、かしめる前の造影マーカ40の内径寸法を十分に確保できるため、造影マーカ40の内層35への配置が容易となる。
図4,図5に示すように、凸部40aの幅は、広くても狭くてもよい。造影マーカ40の幅は、具体的には、円環41の中心、すなわち軸L40周りの角度αが好ましくは5°以上80°以下、より好ましくは8°以上70°以下となる幅である。角度αが下限値未満では、凸部40aの幅が狭すぎ、造影マーカ40のかしめが不十分となるおそれがある。角度αが上限値を超えると、凸部40aの幅が広すぎ、造影マーカ40の部分円環部40bによる内層35への固定の安定性が低下するおそれがある。
図6は、本実施形態に係るサポートカテーテル1の実施例の外観を示すデジタル顕微鏡写真である。
上述のごとく、従来のカテーテルでは、図14に示すように、造影マーカ40の凸部40aの露出が観察される場合が多かった。一方、実施例のサポートカテーテル1では、図6に示すように、造影マーカ40の凸部40aの位置が僅かに観察できるものの、凸部40aの露出は観察されなかった。このように、本実施形態のサポートカテーテル1では、造影マーカ40の露出を効果的に抑制できる。
<サポートカテーテルの製造方法>
次に、図7~図10を参照して、本実施形態に係るサポートカテーテルの製造方法について説明する。
図7に示すように、本実施形態に係るサポートカテーテルの製造方法は、内層形成工程S1と、補強層形成工程S2と、造影マーカ配置工程S3と、造影マーカかしめ工程S4と、プロキシマルシャフト接続工程S5と、外層形成工程S6と、を備える。
[内層形成工程]
図8に示すように、内層形成工程S1では、例えば銀メッキした銅線50の外表面にPTFE等の樹脂原料を塗布し、内層35を形成する。そうして、ディスタルシャフト33の前駆体を得る。
[補強層形成工程]
次に、補強層形成工程S2において、内層35の外表面に補強層36を形成する。具体的には例えば、数十本の金属線36aのうち半分を内層35の外周面において一方向にらせん状に捲回し、残りの半分を内層35の外周面において他方向にらせん状に捲回する。このとき、内層35の基端側部分及び先端側部分が補強層36のそれぞれ基端側部分及び先端側部分からいずれも少し突出(露出)するように、補強層36の長さを調整する。なお、捲回する金属線36aの本数及び一方向/他方向に捲回される本数の割合は上記に限られるものではない。金属線36aの捲き方もらせん状に限定されるものではなく、従来公知の種々の方法を採用することができる。
[造影マーカ配置工程]
次に、造影マーカ配置工程S3において、前駆体の基端側部分における補強層36が設けられていない部分の内層35の外表面に、かしめる前の円環状の造影マーカ40を配置する。かしめる前の造影マーカ40は、内層35の外径よりも僅かに大きい内径を有している。
[造影マーカかしめ工程]
そして、図9に示すように、造影マーカかしめ工程S4において、造影マーカ40の外側に、凸部40aが形成される部分以外の部分、すなわち部分円環部40bが形成される部分を被覆するように、被覆材211を配置する。被覆材211は、柔軟性を有する材料からなる。被覆材211としては、具体的には例えば、熱収縮チューブ等のポリオレフィン製、ポリプロピレン製、アセテート製、セルロース製のチューブの一部を軸方向に切除したものを使用することができる。
次に、被覆材211の外側から、かしめ機201を用いて、前駆体に対し外力を加える。そうして、造影マーカ40をかしめて、凸部40aを形成する。
本構成によれば、被覆材211が配置された部分にはかしめ機201が直接当接しない。これにより、造影マーカ40における被覆材211が配置された部分は、かしめ機の加圧により造影マーカ40の外径が内層35の外径程度にまで小さくなるものの、凸部40aが形成されず、部分円環部40bとなる。そして、造影マーカ40の露出の原因となる凸部40aの数を低減できる。
なお、本実施形態では、造影マーカ40と補強層36とは接続されていないが、接続されていてもよい。具体的には例えば、造影マーカ40は、かしめ機201によるかしめ完了後に、補強層36の金属線36aに溶接されてもよい。これにより、造影マーカ40の固定を強化できる。
[プロキシマルシャフト接続工程]
プロキシマルシャフト接続工程S5では、被覆材211を除去し、図10に示すように、造影マーカ40の凸部40a近傍にプロキシマルシャフト34の先端側部分34aを配置する。このとき、先端側部分34aは、当該先端側部分34aの幅方向がディスタルシャフト33の周方向と一致するように配置される。
先端側部分34aは、次の外層形成工程S6において第2構成外層38で被覆されることにより、内層35及び第2構成外層38の間に挟持される。これにより、先端側部分34aを固定できる。なお、固定を強化する観点から、溶接、接着剤等により先端側部分34aをディスタルシャフト33に接合することが望ましい。具体的には例えば、図10に示すように、溶接点w1において、先端側部分34aを補強層36の金属線36aに溶接して先端側部分34aを固定してもよい。図10では溶接点w1を5箇所図示しているが、溶接点w1の数は5箇所に限られず、1~4箇所又は6箇所以上でもよい。
なお、先端側部分34aを補強層36に溶接する場合には、先端側部分34aは、補強層36の基端側部分の端部に溶接されてもよいし、1本又は複数本の金属線36aに溶接されてもよい。特に、先端側部分34aは、図10に示すように、補強層36の一方向及び多方向に捲回された2つの金属線36aの交点の上に配置され、当該交点の場所に溶接されることが望ましい。
また、先端側部分34aは、造影マーカ40には溶接、接着等されていないが、造影マーカ40にも溶接、接着等してもよい。
[外層形成工程]
そして、外層形成工程S6において、図10中二点鎖線で示すように、第1構成外層37、第2構成外層38及び先端チップ39を形成する。
具体的には例えば、前駆体の外表面を、第1構成外層37、第2構成外層38及び先端チップ39の材料である第1構成外層形成用チューブ、第2構成外層形成用チューブ及び先端チップ形成用チューブとこれらを覆う熱収縮チューブとで被覆する。そして第1構成外層形成用チューブ、第2構成外層形成用チューブ及び先端チップ形成用チューブを内層35に熱溶着させた後、熱収縮チューブを取り除く。
なお、このとき、第2構成外層38が、造影マーカ40及びプロキシマルシャフト34の先端側部分34aが設けられたディスタルシャフト33の基端側部分を覆うとともに、また、先端チップ39がディスタルシャフト33の先端部を覆うように、第1構成外層形成用チューブ、第2構成外層形成用チューブ及び先端チップ形成用チューブの長さを調整する。
上記方法により、補強層36、造影マーカ40及びプロキシマルシャフト34先端側部分34aが、第1構成外層37及び第2構成外層38の内腔に配置された状態で、第1構成外層37、第2構成外層38及び先端チップ39の内周面と内層35の外周面とが溶着されると共に、先端チップ39と第1構成外層37との界面、及び、第1構成外層37と第2構成外層38との界面が溶着される。
そして、最後に、銅線50を延伸して引き抜き、サポートカテーテル1が得られる。
本実施形態において、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aとディスタルシャフト33とが径方向でオーバーラップするようにしている。この場合、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは、ディスタルシャフト33の全長の5~25%の距離(オーバーラップ距離)でオーバーラップさせることが望ましい。オーバーラップ距離が上記範囲よりも短いとディスタルシャフト33に対する先端側部分34aの十分な接続強度の向上が見込まれない。当該オーバーラップ距離が上記範囲よりも長いとオーバーラップ部分が硬くなり、通過性の低下が生じ得る。また、オーバーラップ距離が上記範囲よりも長いと、径断面が略楕円状となるオーバーラップ部分が軸方向においてより増すため、ガイディングカテーテル4内におけるディスタルシャフト33の内腔占有率がより増してしまう。そのため、より細いガイディングカテーテル4を用いた手技を行う際にディスタルシャフト33の通過抵抗が増すおそれがある。さらに、2本のガイドワイヤを用いる手技を行う際にガイドワイヤの挿入抵抗が増すおそれがある。よって、オーバーラップ距離は上記範囲内にあることが望ましい。
(第2実施形態)
以下、本開示に係る第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態では、造影マーカ40は、第1部分401に配置された2つの凸部40aを備える。2つの凸部40aは互いに離間して設けられていてもよいし、互いに隣接して設けられていてもよいが、互いに隣接して設けられることが好ましい。
図11は、造影マーカ40の軸方向に垂直な断面において、造影マーカ40が互いに隣接する2つの凸部40aを有する場合の一例を示している。
図11の例では、第1部分401における2つの凸部40aの頂点間に平坦部42が形成されている。そして、プロキシマルシャフト34の先端側部分34aは、平坦部42に配置されている。平坦部42に先端側部分34aを配置することにより、第2構成外層38と造影マーカ40との間に、安定して先端側部分34aを保持できる。
平坦部42は形成されていてもされていなくてもよい。平坦部42が形成されていない場合も、先端側部分34aは、第1部分401における2つの凸部40a間に配置されることが好ましい。
図11に示す2つの凸部40a及び平坦部42は、造影マーカかしめ工程S4において、例えば図12に示すように、かしめ機201における角部の配置及び被覆材211の周方向の長さを調整することにより、形成できる。
(第3実施形態)
以下、本開示に係る第3実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、第1,第2実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図13は、本開示に係るカテーテルとして、吸引カテーテルを採用したときの、造影マーカ40の軸方向に垂直な断面を示している。吸引カテーテル300は、外層321の内側に、吸引ルーメン301(管材)と、該吸引ルーメン301と並列して設けられたガイドワイヤルーメン302(部材)と、を有する。
造影マーカ40は、例えば吸引ルーメン301の外側に設けられている。本実施形態では、第1実施形態と同様に、造影マーカ40は1つの凸部40aを有しており、ガイドワイヤルーメン302が、凸部40aの近傍に配置されている。ガイドワイヤルーメン302を凸部40aの近傍に配置することにより、造影マーカ40の露出を効果的に抑制できる。
本開示は、造影マーカの露出が抑制され、カテーテルの歩留まりを向上できるので、極めて有用である。
1 サポートカテーテル(カテーテル)
1c (ディスタルシャフトとプロキシマルシャフトとの)接続部分
3 狭窄部(治療部位)
4 ガイディングカテーテル
5 バルーンカテーテル(治療用カテーテル)
33 ディスタルシャフト(管材)
34 プロキシマルシャフト(線材)
34a 先端側部分
35 内層
37 第1構成外層(外層)
38 第2構成外層(外層)
40 造影マーカ
40a 凸部
40b 部分円環部
42 平坦部
211 被覆材
300 吸引カテーテル(カテーテル)
321 外層
401 第1部分
402 第2部分
34a (プロキシマルシャフトの先端側部分の)厚さ
40a (凸部の)高さ
33 (ディスタルシャフトの)軸
40 (造影マーカの)軸
S1 内層形成工程
S2 補強層形成工程
S3 造影マーカ配置工程
S4 造影マーカかしめ工程
S5 プロキシマルシャフト接続工程
S6 外層形成工程

Claims (10)

  1. 外層と内層とを備えた管材と、
    軸方向が前記管材の軸方向に略平行となるように前記外層と前記内層との間に配置された環状の造影マーカと、
    前記外層と前記造影マーカとの間に配置された部材と、を備え、
    前記造影マーカの軸方向に垂直な断面は、該造影マーカの径方向外側に突出する凸部を有しており、
    前記凸部は、前記断面において、前記造影マーカの外周の1/3の範囲の第1部分に偏在しており、
    前記部材は、前記造影マーカの前記凸部の近傍に配置されている、カテーテル。
  2. 前記造影マーカの前記断面は、2つ以下の前記凸部を有する、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記造影マーカの前記断面は、1つの前記凸部を有する、請求項1又は請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記造影マーカの前記断面は、互いに隣接する2つの前記凸部と、前記第1部分における2つの前記凸部の頂点間に形成された平坦部と、を有しており、
    前記部材は、前記平坦部に配置されている、請求項1又は請求項2に記載のカテーテル。
  5. 前記造影マーカの前記凸部の高さは、前記部材の厚さよりも小さい、請求項1~4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記部材は、先端側部分において前記管材の基端側部分に接続された線材であり、
    前記造影マーカは、前記管材と前記線材との接続部分に配置されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のカテーテル。
  7. 前記カテーテルは、治療用カテーテルと該治療用カテーテルを案内するためのガイディングカテーテルと共に使用され、前記治療用カテーテルの先端側部分を治療部位まで案内するサポートカテーテルであり、
    前記サポートカテーテルは、
    前記治療用カテーテルを挿入可能な前記管材としてのディスタルシャフトと、
    前記線材としてのプロキシマルシャフトと、を備えた、請求項6に記載のカテーテル。
  8. 前記造影マーカの前記断面は、さらに前記外周における前記第1部分以外の残りの2/3の範囲の第2部分を含む部分円環部を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のカテーテル。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のカテーテルを製造する方法であって、
    前記内層の外側に、かしめる前の前記造影マーカを配置する工程と、
    前記造影マーカの外側に、前記凸部が形成される部分以外の部分を被覆するように、被覆材を配置する工程と、
    前記被覆材の外側から外力を加えて前記造影マーカをかしめて、前記凸部を形成する工程と、
    前記被覆材を除去し、前記造影マーカの前記凸部近傍に前記部材を配置する工程と、
    前記外層により、前記造影マーカ及び前記部材を被覆する工程と、を備えた、カテーテルの製造方法。
  10. 外層と内層とを備えた管材と、
    軸方向が前記管材の軸方向に略平行となるように前記外層と前記内層との間に配置された環状の造影マーカと、
    前記外層と前記造影マーカとの間に配置された部材と、を備え、
    前記造影マーカの軸方向に垂直な断面は、該造影マーカの径方向外側に突出する凸部を有しており、
    前記凸部は、前記断面において、前記造影マーカの外周の1/3の範囲の第1部分に偏在しており、
    前記部材は、前記造影マーカの前記凸部の近傍に配置されている、カテーテルを製造するときの前記造影マーカのかしめ方法であって、
    前記内層の外側に、かしめる前の前記造影マーカを配置する工程と、
    前記造影マーカの外側に、前記凸部が形成される部分以外の部分を被覆するように、被覆材を配置する工程と、
    前記被覆材の外側から外力を加えて前記造影マーカをかしめて、前記凸部を形成する工程と、
    前記被覆材を除去し、前記造影マーカの前記凸部近傍に前記部材を配置する工程と、
    前記外層により、前記造影マーカ及び前記部材を被覆する工程と、を備えた、造影マーカのかしめ方法。
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