JP2023017577A5 - - Google Patents

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本開示は、基板処理方法および基板処理装置に関する。
半導体ウエハ(以下、ウエハという)などの基板の表面に集積回路の積層構造を形成する半導体装置の製造工程においては、薬液洗浄あるいはウエットエッチング等の液処理が行われる。こうした液処理にてウエハの表面に付着した液体などを除去する際に、近年では、超臨界状態の処理流体を用いた乾燥方法が用いられつつある(例えば特許文献1を参照)。
特開2014-101241号
本開示は、基板上へのパーティクルの付着を抑制することができる、技術を提供する。
本開示の一実施形態によれば、表面に液体が付着した基板を超臨界流体状態の処理流体を用いて乾燥させる基板処理方法であって、前記基板処理方法は、処理容器と、前記処理容器内で、前記基板の前記表面を上向きにして前記基板を水平に保持する基板保持部と、前記処理容器内に処理流体を吐出する流体吐出部と、前記処理容器から処理流体を排出する流体排出部と、前記流体吐出部に接続され、超臨界状態の処理流体を供給する流体供給源から前記流体吐出部に処理流体を供給する供給ラインと、前記流体排出部に接続された排出ラインと、前記供給ラインおよび前記排出ラインの少なくとも一方に設けられ、前記処理容器内を前記流体吐出部から前記流体排出部に向けて流れる処理流体の流れを制御する流れ制御機構と、を備えた基板処理装置を用いて実行され、前記基板処理方法は、前記基板保持部により保持された前記基板の表面に沿って処理流体が流れるように前記流体吐出部から前記流体排出部へと処理流体を流す流通工程を備え、前記流通工程は、前記処理容器内に第1流通モードで処理流体を流す第1流通段階と、前記処理容器内に第2流通モードで処理流体を流す第2流通段階とを含み、前記第1流通モードと前記第2流通モードとで、前記基板の表面の法線方向で見たときに、前記処理容器内において前記基板の表面に沿って流れる処理流体の流れ方向分布が異なっており、前記第1流通モードと前記第2流通モードとの切り替えは前記流れ制御機構により行われる、基板処理方法が提供される。
本開示によれば、基板上へのパーティクルの付着を抑制することができる。
基板処理装置の一実施形態に係る超臨界乾燥装置の処理ユニットの構成の一例を示す概略縦断面図である。 図1に示した処理ユニットの概略横断面図である。 図1に示した処理ユニットを含む配管系統の一例を示す概略配管系統図である。 図1の超臨界乾燥装置の動作を説明するための図であって、昇圧工程を示す図である。 図1の超臨界乾燥装置の動作を説明するための図であって、流通工程の流通モード1を示す図である。 図1の超臨界乾燥装置の動作を説明するための図であって、流通工程の流通モード2を示す図である。 図1の超臨界乾燥装置の動作を説明するための図であって、流通工程の流通モード3を示す図である。 処理ユニットの第1変形実施形態を示す要部概略平面図である。 処理ユニットの第2変形実施形態を示す概略縦断面図である。 図5の処理ユニットにおける流通工程における処理流体の流れを説明する大略斜視図である。
基板処理装置の一実施形態としての超臨界乾燥装置を、添付図面を参照して説明する。 超臨界乾燥装置は、表面に液体(例えばIPA(イソプロピルアルコール))の液膜が形成された基板Wを、超臨界状態の処理流体(例えば二酸化炭素)を用いて乾燥させる超臨界乾燥処理を行うために用いることができる。基板Wは例えば半導体ウエハであるが、半導体装置製造の技術分野で用いられる他の種類の基板(ガラス基板、セラミック基板)等であってもよい。超臨界乾燥技術は、パターン倒壊を生じさせ得る表面張力がパターンに作用しないことから、微細かつ高アスペクト比のパターンが形成された基板の乾燥に有利に用いることができる。
以下においては、方向および位置の説明を容易にするため、XYZ直交座標系を設定し、必要に応じて当該座標系を参照して説明を行うこととする。なお、X方向を前後方向(X正方向が前方)、Y方向を左右方向(Y正方向が左方)、Z方向を上下方向(正方向が上方)とも呼ぶこともあることに留意されたい。
図1および図2に示すように、超臨界乾燥装置は、処理ユニット10を備えている。処理ユニット10の内部で、超臨界乾燥処理が行われる。処理ユニット10は、処理容器11と、処理容器11内で基板Wを保持する基板保持トレイ12(以下、単に「トレイ12」と呼ぶ)とを有している。
一実施形態において、トレイ12は、処理容器11の側壁に設けられた開口を塞ぐ蓋部13と、蓋部13に連結された水平方向に延びる基板保持部14とを有する。基板保持部14はプレート15と、プレート15の上面に設けられた複数の支持ピン16とを有している。基板Wは、その表面(デバイスないしパターンが形成された面)を上向きにした状態で、支持ピン16上に水平姿勢で載置される。基板Wが支持ピン16上に載置されると、プレート15の上面と基板Wの下面(裏面)との間に隙間17が形成される。
プレート15は、全体として例えば長方形または正方形である。プレート15の面積は基板Wより大きく、基板保持部14の所定位置に基板Wが載置されたときにプレート15を真下から見ると、基板Wはプレート15に完全に覆われる。
プレート15には、当該プレート15を上下に貫通する複数の貫通穴18が形成されている。複数の貫通穴18は、プレート15の下方の空間に供給された処理流体をプレート15の上方の空間に流入される役割を果たす。複数の貫通穴18のいくつかは、基板保持部14と処理ユニット10の外部の基板搬送機構(図示せず)との間で基板Wの受け渡しを行うリフトピン(図示せず)を通過させる役割も果たすが、本明細書ではこの点についての説明は省略する。
トレイ12(蓋部13および基板保持部14の組立体)は、図示しないトレイ移動機構により、処理位置(図1および図2に示す閉位置)と、基板受け渡し位置(図示しない開位置)との間で水平方向(X方向)に移動することができる。
トレイ12の処理位置では、基板保持部14が処理容器11の内部空間内に位置し、かつ蓋部13が処理容器11の側壁の開口を閉鎖する。トレイ12の基板受け渡し位置では、基板保持部14が処理容器11の外に出ており、基板保持部14と図示しない基板搬送アームとの間で、前述した図示しないリフトピンを介して基板Wの受け渡しを行うことが可能である。
トレイ12が処理位置にあるとき、プレート15により、処理容器11の内部空間が、処理中に基板Wが存在するプレート15の上方の上方空間11Aと、プレート15の下方の下方空間11Bとに分割される。但し、上方空間11Aと下方空間11Bとが完全に分離されているわけではない。
すなわち、図示された実施形態では、前述した貫通穴18により、また、プレート15と蓋部13との接続部の近傍に設けられた長穴19(これも貫通穴である)により、上方空間11Aと下方空間11Bとが連通している。プレート15の周縁部と処理容器11の内壁面との間の隙間によっても、上方空間11Aと下方空間11Bとが連通している。上述した隙間、貫通穴18および長穴19などが上方空間11Aと下方空間11Bとが連通させる連通路であるとも言える。
上述したように処理容器11の内部空間が上方空間11Aと下方空間11Bとに分割され、かつ、上方空間11Aと下方空間11Bとを連通させる連通路が設けられているならば、可動のトレイ12に代えて、処理容器11内に移動不能に固定された基板載置台(基板保持部)設けてもよい。この場合、処理容器11に設けられた図示しない蓋を開けた状態で、図示しない基板搬送アームが容器本体内に侵入して、基板載置台と基板搬送アームとの間で基板Wの受け渡しが行われる。
処理容器11には、第1吐出部21および第2吐出部(流体吐出部)22が設けられている。第1吐出部21および第2吐出部22は、超臨界流体(超臨界状態にある処理流体)の供給源30から供給された処理流体(ここでは二酸化炭素(簡便のため「CO2」とも記す))を処理容器11の内部空間に吐出する。
第1吐出部21は、処理位置にあるトレイ12のプレート15の下方に設けられている。第1吐出部21は、プレート15の下面に向けて(上向きに)、下方空間11B内にCO2(処理流体)を吐出する。第1吐出部21は、処理容器11の底壁に形成された貫通孔により構成することができる。第1吐出部21は処理容器11の底壁に取り付けられたノズル体であってもよい。
第2吐出部22は、処理位置にあるトレイ12の基板保持部14上に載置された基板Wの前方(X正方向)に位置するように設けられている。第2吐出部22は、上方空間11A内にCO2を供給する。図示された実施形態では、第2吐出部22は、蓋部13と反対側の処理容器11の側壁に設けられている。
第2吐出部22は、棒状のノズル体により構成されている。詳細には、第2吐出部22は、基板Wの幅方向(Y方向)に延びる管22aに、複数の吐出口22bを穿つことにより形成されている。複数の吐出口22bは、例えばY方向に等間隔で並んでいる。各吐出口22bは、プレート15の先端(蓋部13から最も遠い前端部)に形成された傾斜面15aに向けてCO2を吐出するように、斜め下方を向いている。なお、傾斜面15aは、その最先端部の高さが基板Wの表面より低く、かつ、基板Wに近づくに従って高くなるように傾斜している。
処理容器11には、さらに、処理容器11の内部空間から処理流体を排出する流体排出部24が設けられている。流体排出部24は、第2吐出部22と概ね同じ構成を有するヘッダーとして構成されている。詳細には、流体排出部24は、水平方向に延びる管24aに、複数の排出口24bを穿つことにより形成されている。複数の排出口24bは、例えばY方向に等間隔で並んでいる。各排出口24bは、上方を向いており、かつ、プレート15の長穴19の方を向いている。
第2吐出部22および流体排出部24は、第2吐出部22から処理容器11内に供給されたCO2が基板Wの表面の略全体の上方の領域を略水平方向に通過した後に流体排出部24から排出されるならば、任意の位置に配置することができる。例えば、第2吐出部22および流体排出部24を、基板Wを挟んで、基板Wの左右方向両側(Y方向両側)に配置してもよい。
次に、超臨界乾燥装置において、処理容器11に対してCO2の供給および排出を行う供給/排出系について、図3の配管系統図を参照して説明する。なお、超臨界乾燥装置の供給/排出系には、図3に示されたもの以外の分岐ライン(処理流体回収用ライン、パージ用ライン等)、弁、オリフィス、フィルタ、センサ類などが設けられているが、本開示の要旨に直接関係無い物については記載を省略している。
超臨界乾燥装置は、超臨界処理流体(超臨界CO2)の供給源(30)としての超臨界流体供給装置30を有する。超臨界流体供給装置30は、例えば炭酸ガスボンベ、加圧ポンプ、ヒータ等を備えた周知の構成を有している。超臨界流体供給装置30は、後述する超臨界状態保証圧力(具体的には約16MPa)を超える圧力で超臨界CO2を送り出す能力を有している。
超臨界流体供給装置30には主供給ライン32が接続されている。超臨界流体供給装置30から超臨界状態でCO2が主供給ライン32に流出するが、その後の膨張あるいは温度変化により、ガス状態にもなり得る。本明細書において、「ライン」と呼ばれる部材は例えばパイプ(配管部材)により構成することができる。
主供給ライン32は分岐点(第1分岐点)33において、第1供給ライン34と第2供給ライン36とに分岐している。第1供給ライン34は、処理容器11の第1吐出部21に接続されている。
第2供給ライン36は、第1分岐点33の下流側にある分岐点36Jにおいて、さらに第1サブ供給ライン36Aと第2サブ供給ライン36Bとに分岐している。第1サブ供給ライン36Aは第2吐出部22を構成する管22aの第1端(接続部)23Aに、そして第2サブ供給ライン36Bは管22aの第2端(接続部)23Bに、それぞれ接続されている。第1サブ供給ライン36Aおよび第2サブ供給ライン36Bにはそれぞれ、供給流れ制御機器として、開閉弁V1Aおよび開閉弁V1Bが介設されている。
処理容器11の流体排出部24に、排出ライン38が接続されている。詳細には、流体排出部24を構成する管24aの第1端(接続部)25Aに第1サブ排出ライン38Aが接続され、管24aの第2端(接続部)25Bに第2サブ排出ライン38Bが接続されている。参照符号25A,25Bは図3にのみ表示されている。第1サブ排出ライン38Aと第2サブ排出ライン38Bにはそれぞれ、排出流れ制御機器として、開閉弁V2Aおよび開閉弁V2Bが介設されている。第1サブ排出ライン38Aと第2サブ排出ライン38Bとは合流点38Jにおいて合流し、1本の排出ライン38となる。
「供給流れ制御機器」および「排出流れ制御機器」の組み合わせは「流れ制御機器」とも呼ばれる。
合流点38Jの近傍において、排出ライン38には圧力センサ39が設けられている。圧力センサ39で検出される圧力は、概ね処理容器11内の圧力と一致しているものと見なしてよい。第1サブ排出ライン38Aおよび第2サブ排出ライン38Bにそれぞれ圧力センサ39を設けてもよい。
排出ライン38には、圧力制御弁40が設けられている。圧力制御弁40の開度を調節することにより、圧力制御弁40の一次側圧力を調節することができ、従って、処理容器11内の圧力を調節することができる。また、圧力制御弁40の開度を調節することにより、処理容器11からの処理流体の排出速度も調節することができる。
第1サブ供給ライン36A、第2サブ供給ライン36B、開閉弁V1Aおよび開閉弁V1Bは、実質的に左右対称に(例えば平面視で基板Wの中心を通りX方向に延びる対称軸に関して)配置することが好ましい。そうすることにより、分岐点36Jから管22aの第1端23Aまでの流れ抵抗(例えば管の内径および長さにより決定される)と、分岐点36Jから管22aの第2端23Bまでの流れ抵抗とが実質的に等しくなる。また、第2吐出部22の形状および吐出口22bの配置も左右対称とすることが好ましい。
同様に、第1サブ排出ライン38A、第2サブ排出ライン38B、開閉弁V2A、開閉弁V2Bも、実質的に左右対称に配置することが好ましい。そうすることにより、管24aの第1端25Aから合流点38Jまでの流れ抵抗と、管24aの第2端25Bから合流点38Jまでの流れ抵抗とが実質的に等しくなる。また、流体排出部24の形状および排出口24bの配置も左右対称とすることが好ましい。
に概略的に示された制御部100が、処理容器11内の圧力の測定値(PV)と設定値(SV)とのの偏差に基づいて、処理容器11内の圧力が設定値に維持されるように、圧力制御弁40の開度(具体的には弁体の位置)をフィードバック制御する。処理容器11内の圧力の測定値としては、排出ライン38に設けられた圧力センサ39の検出値を用いることができる。
処理容器11内の圧力は、処理容器11内に設けた圧力センサにより直接的に測定してもよい。圧力制御弁40は、制御部100からの指令値に基づいて(フィードバック制御ではなく)固定開度に設定することができる。
制御部100は、たとえばコンピュータからなり、演算部101と記憶部102とを備えている。記憶部102には、超臨界乾燥装置(または超臨界乾燥装置を含む基板処理システム)において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。演算部101は、記憶部102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、記憶部102に記憶された処理レシピに定義された動作が実現されるように、超臨界乾燥装置の動作を制御する。プログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部100の記憶部102にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
第1供給ライン34上に設定された分岐点42において、第1供給ライン34からバイパスライン44が分岐している。バイパスライン44は、排出ライン38に設定された接続点(合流点)46において、排出ライン38に接続されている。接続点46は、圧力制御弁40の上流側にある。
第1供給ライン34には開閉弁V3およびオリフィス35が設けられ、バイパスライン44には開閉弁V4が設けられている。
分岐点33より上流側において、主供給ライン32には開閉弁V5が設けられている。圧力制御弁40の下流側において、排出ライン38には開閉弁V6が設けられている。
次に、上述した超臨界乾燥装置を用いた超臨界乾燥方法(基板処理方法)の一例について図4A~図4Dを参照して説明する。以下に説明する手順は、記憶部102に記憶された処理レシピ及び制御プログラムに基づいて、制御部100の制御の下で、自動的に実行される。図4A~図4Dにおいて、灰色に塗りつぶされた開閉弁は閉状態となっており、塗りつぶされていない開閉弁は開状態となっていることを意味している。
<搬入工程>
半導体ウエハ等の基板Wが、その表面のパターンの凹部内がIPAに充填されかつその表面にIPAのパドル(液膜)が形成された状態で、図示しない基板搬送アームにより、基板受け渡し位置で待機しているトレイ12の基板保持部14上に載置される。なお、この基板Wは、例えば、図示しない枚葉式洗浄装置において(1)ウエットエッチング、薬液洗浄等の薬液処理、(2)薬液をリンス液により洗い流すリンス処理、(3)リンス液をIPAに置換してIPAのパドル(液膜)を形成するIPA置換処理が順次施されたものである。基板Wが載置されたトレイ12が処理位置に移動すると、処理容器11内に密閉された処理空間が形成され、基板Wは処理空間内に位置する。
<昇圧工程>
次に昇圧工程が実施される。なお、昇圧工程の開始後から超臨界乾燥処理の終了までの間、開閉弁V5はずっと開き続けている。また、開閉弁V6はずっと開き続けていてもよいし、昇圧工程時のみ閉じていてもよい。特に必要が無い限り、これ以降は、開閉弁V5,V6に対しての言及は行わないものとする。
まず、図4Aに示すように、開閉弁V3を開き、開閉弁V1A,V1B,V2A,V2B,V4を閉じた状態とする。これにより、超臨界流体供給装置30から主供給ライン32に超臨界状態で送り出されたCO2は、分岐点33を通ってオリフィス35が設けられた第1供給ライン34に入り、第1吐出部21を介して処理容器11内に流入する。これにより、処理容器11内にCO2が充填されてゆき、処理容器11内の圧力が比較的緩やかに上昇してゆく。
昇圧工程の初期においては、処理容器11内の圧力が低い(大気圧である)ため、第1吐出部21から吐出されるCO2はガス状態となりかつその流速が高くなる。高流速のCO2の流れが基板Wの表面に衝突すると、IPAのパドルの崩壊(局所的蒸発または揺らぎ)が生じ、パターン倒壊が生じるおそれがある。しかし、第1吐出部21から処理容器11の下方空間11Bに吐出されたCO2は、プレート15の下面に衝突した後に、プレート15の貫通穴18、長穴19、プレート15と処理容器11の内壁面との間の隙間などを通って、上方空間11Aに流入する。このため、高流速のCO2の流れが基板Wの表面に衝突することはない。
昇圧工程の初期において、開閉弁V4を開くとともに圧力制御弁40を小開度(固定開度)で開き、第1供給ライン34を流れるCO2の一部をバイパスライン44を介して排出ライン38に逃がしてもよい。こうすることにより、昇圧工程の初期における処理容器11内へのCO2の流入速度をさらに小さくすることができる。この場合、開閉弁V4は適当なタイミングで閉じられる。
処理容器11内の圧力がCO2の臨界圧力(約8MPa)を越えると、処理容器11内に存在するCO2(IPAと混合されていないCO2)は、超臨界状態となる。処理容器11内のCO2が超臨界状態となると、基板W上のIPAが超臨界状態のCO2に溶け込み始める。
昇圧工程は、処理容器11内の圧力が基板W上の混合流体(CO2+IPA)中のIPA濃度および当該混合流体の温度に関わらず、当該混合流体が超臨界状態に維持されることが保証される圧力(超臨界状態保証圧力)となるまで継続される。超臨界状態保証圧力は概ね16MPa程度である。
<流通工程>
昇圧工程が終了したら流通工程を開始する。流通工程では、第2吐出部22から処理容器11内にCO2を吐出するとともに、流体排出部24からCO2(これにはIPAが含まれる)を排出する。これにより、処理容器11内には、第2吐出部22から流体排出部24に向かう流れが生じる(図1中の矢印を参照)。詳細には、基板Wの表面と略平行に(概ね水平方向に)流動する超臨界CO2の層流が形成される。超臨界CO2の層流に晒された基板Wの表面上の混合流体(IPA+CO2)中のIPAは超臨界CO2に置換されてゆく。最終的には、基板Wの表面上に存在していたIPAの全てあるいはほぼ全ては、超臨界CO2に置換される。なお、流通工程では、開閉弁V3,V4は常に閉じた状態とされ、第1吐出部21から処理容器11内にCO2が供給されることはない。
流体排出部24から排出されたIPAおよび超臨界CO2からなる混合流体は、排出ライン38の下流側で回収される。混合流体中に含まれるIPAは分離して再利用することができる。
流通工程の間は、排出ライン38に設けられた圧力制御弁40はフィードバック制御モードで動作する。つまり、制御部100(またはその下位コントローラ)は、処理容器11内の圧力が設定値(設定値SV=16MPa)に維持されるように、圧力センサ39により検出された処理容器11内の圧力(測定値PV)と設定値SVとの偏差に基づいて圧力制御弁40の開度(操作量MV)を調節するフィードバック制御を実行する。上記の圧力制御に関しては、下記のいずれの流通モードにおいても同様に行われる。
流通工程においては、各吐出口22bから、プレート15の先端(蓋部13から最も遠い端部)に形成された傾斜面15aに向けて、斜め下向きにCO2が吐出され、CO2は傾斜面15aによって転向された後に、基板Wの上方に向かって流れる。このため、基板Wの表面上の混合流体IPAの液膜に超臨界CO2の流れが直接的に衝突せず、かつ、より良好に液膜の近傍に沿って流れるようになる。上記のことは好ましいのであるが、各吐出口22bは、水平方向(X負方向)にCO2を吐出するようになっていても構わない。
流通工程は複数の(例えば以下の3つの)流通モードを適宜組み合わせて行うことができる。流通工程では、常に開閉弁V3,V4を閉じた状態とし、開閉弁V1A,V1B,V2A,V2Bの状態を適宜変更することにより、各流通モードを実現する。流通モードが異なると、処理容器11内において基板Wの上方を概ね水平方向に流れるCO2の水平方向の流速分布、あるいは、CO2の水平方向の流れ方向分布が異なる。
(流通モード1(第1流通モード))
流通モード1では、図4Bに示すように、開閉弁V1B,V2Aを閉じ、開閉弁V1A,V2Bを開いた状態とする。これにより、超臨界流体供給装置30から主供給ライン32を流れてきたCO2は、分岐点33を通って第2供給ライン36に入り、さらに分岐点36Jを通って第1サブ供給ライン36Aを通って、第2吐出部22に流入する。第2サブ供給ライン36Bからは第2吐出部22にCO2は流入しない。
このため、第2吐出部22の第1端23Aに最も近い吐出口22bからの処理容器11内へのCO2の吐出流量が最も高く、第1端23Aから遠い吐出口22bほどCO2の吐出流量が低くなるという吐出流量分布が生じる。
また、処理容器11からは第2サブ排出ライン38Bを介してCO2(これはIPAを含有する)が排出され、第1サブ排出ライン38Aを介してCO2は排出されない。
このため、流体排出部24の第2端25Bに最も近い排出口24bからの排出流量が最も高く、第2端25Bから遠い排出口24bほどCO2の排出流量が低くなるという排出流量分布が生じる。
上記の吐出流量分布および排出流量分布のため、平面視で、第2吐出部22の第1端23A側から流体排出部24の第2端25B側に向かう流れを主流とするCO2の流れ分布が生じる。図4Bにおいて、主流を模式的に矢印F1で示した。主流F1のベクトルはY負方向成分を有する。なお、本明細書において、「平面視」とは、基板Wの表面の法線方向から(特に上方から)基板Wを見ることを意味する。
(流通モード2(第2流通モード))
流通モード2では、図4Cに示すように、開閉弁V1A,V2Bを閉じ、開閉弁V1B,V2Aを開いた状態とする。この場合、平面視で、第2吐出部22の第2端23B側から流体排出部24の第1端25A側に向かう流れを主流とするCO2の流れ分布が生じる。すなわち、平面視で、流通モード1の流れ分布と流通モード2の流れ分布は、基板Wの中心を通るX軸方向に延びる直線を対称軸として、左右対称(鏡面対称)である。図4Cにおいて、流通モード2における主流を模式的に矢印F2で示した。主流F2のベクトルはY正方向成分を有する。
(流通モード3(第3流通モード))
流通モード3では、開閉弁V1A,V1B,V2A,V2Bを開いた状態とする。この場合、第1端23Aおよび第2端23Bから概ね均等に第2吐出部22にCO2が流入する。また、流体排出部24の第1端25Aおよび第2端25Bから排出されるCO2の流量も概ね均等となる。このため、第2吐出部22の各吐出口22bからの処理容器11内へのCO2の吐出流量は概ね均等となり、流体排出部24の各排出口24bを通るCO2の吐出流量は概ね均等となる。このため、平面視で、概ねX方向に平行なCO2の流れ分布が生じる。図4Dにおいて、主流を模式的に矢印F3で示した。主流F3のベクトルは実質的にY方向成分を有しない。
流通モード1および流通モード2からなるセットを1回、または2回以上交互に実行することにより流通工程を行うことができる。流通モード1および流通モード2からなるセットを1回または複数回繰り返した後に流通モード3を実行してもよい。流通工程において、流通モード1の一回当たりの実行時間と、流通モード2の一回当たりの実行時間とは互いに等しいことが好ましく、この場合、流通モード1の実行回数と流通モード2の実行回数とは互いに等しいことが好ましい。
しかしながら、流通モード1の実行時間(実行回数)を流通モード2の実行時間(実行回数)と多少異ならせても構わない。その理由として、例えば、機差により、処理容器11およびその周囲の配管が完全に対称であるとは限らない、ということが挙げられる。
以下のように流通モード1を改変してもよい。例えば、流通モード1’(流通モード1の第1変形例)において、開閉弁V1A,V1B,V2Bを開いた状態とし、開閉弁V2Aを閉じた状態としてもよい。この場合、主流のベクトルは、流通モード1と同様にY負方向成分を有するが、Y負方向成分の大きさは小さくなる。
流通モード1”(流通モード1の第2変形例)において、開閉弁V1A,V2A,V2Bを開いた状態とし、開閉弁V1Bを閉じた状態としてもよい。この場合も、主流のベクトルは、流通モード1と同様にY負方向成分を有するが、Y負方向成分の大きさは小さくなる。
同様に流通モード2を改変してもよい。例えば、流通モード2’(流通モード2の第1変形例)において、開閉弁V1A,V1B,V2Aを開いた状態とし、開閉弁V2Bを閉じた状態としてもよい。この場合、主流のベクトルは、流通モードと同様にY方向成分を有するが、Y方向成分の大きさは小さくなる。
流通モード2”(流通モード2の第2変形例)において、開閉弁V1B,V2A,V2Bを開いた状態とし、開閉弁V1Aを閉じた状態としてもよい。この場合も、主流のベクトルは、流通モードと同様にY方向成分を有するが、Y方向成分の大きさは小さくなる。
上記において、同じ変形例同士を組み合わせることが好ましい。すなわち、流通モード1’(第1変形例)と流通モード2’ (第1変形例)とを組み合わせてセットを形成することが好ましく、流通モード1”(第2変形例)と流通モード2” (第2変形例)とを組み合わせてセットを形成することが好ましい。つまり、セットを構成する流通モード同士の主流のベクトルのY方向成分は、方向が互いに逆向きで、かつ大きさは互いにほぼ等しいことが好ましい。
[排出工程]
基板W上のIPAの超臨界CO2への置換が完了したら、開閉弁V1A,V1Bを閉じて処理容器11へのCO2の供給を停止し、開閉弁V2AおよびV2Bの両方を開いた状態として、処理容器11の設定圧力を常圧まで下げる。これにより圧力制御弁40の開度が大幅に大きくなり(例えば全開となり)、処理容器11内の圧力が常圧まで低下してゆく。これに伴い、基板Wのパターン内にあった超臨界CO2が気体となりパターン内から離脱し、気体状態のCO2は処理容器11から第1サブ排出ライン38A、第2サブ排出ライン38Bおよび排出ライン38を通って排出されてゆく。最後に、バイパスライン44の開閉弁V4を開き、開閉弁V3と開閉弁V4との間に残留していたCO2を抜く。以上により基板Wの乾燥が終了する。
[搬出工程]
乾燥した基板Wを載置しているトレイ12の基板保持部14が処理容器11から出て基板受け渡し位置に移動する。基板Wは、図示しない基板搬送アームにより基板保持部14から取り出され、例えば図示しない基板処理容器に収容される。
<実施形態の効果>
上記実施形態によれば、乾燥処理の終了後に基板Wの表面にパーティクルが残留することを抑制することができる。特に、パーティクルが例えば基板Wの表面の特定の領域に集中して残留する(その領域のデバイスは不良となる)ことを防止することができる。このことについて以下に説明する。
昇圧工程初期において、処理容器11内に高流速でCO2が流入するときに、基板Wの裏面、処理容器11の内壁面、基板保持部14の表面、第1吐出部21および第1供給ライン34の内壁面などに付着していたパーティクル原因物質が剥離して、CO2と一緒に基板Wの表面に回り込むことがある。基板Wの表面に回り込んだパーティクル原因物質は、基板Wの表面のIPA液膜に混入する。
パーティクルが特定の領域に残留する原因として以下の2つのモデルが考えられる。
(モデル1)
昇圧工程においてパーティクル原因物質が基板Wの表面に概ね均一に回り込み、上記流通モード3のみで流通工程が行われた場合を想定する。
処理容器11、第2吐出部22、流体排出部24およびそれに接続される配管を完全に左右対称に形成することは製造技術上必ずしも容易でなく、多少の非対称性が生じることもある。この非対称性を原因として、流れ分布の左右方向に関する均一性を確保できないことがある。例えば、基板Wの上方の空間を通って第2吐出部22から流体排出部24に向かうCO2の流れの流速が例えば処理容器11の右側の領域で大きく、処理容器11の左側の領域で小さいことがありうる。
IPAの液膜(超臨界CO2を含む)中にパーティクル原因物質が存在したとき、パーティクル原因物質は、基板Wの上方を流れる超臨界CO2と一緒に処理容器11から排出される。ここで、上記のようなCO2の流速の不均一が生じていると、CO2の流速が小さい領域でパーティクル原因物質の排出が滞り、その結果として、CO2の流速が小さい領域にパーティクルが多く残留することになる。
(モデル2)
昇圧工程においてパーティクル原因物質が基板Wの表面に不均一に(例えば処理容器11の右側の領域に多く)回り込み、上記流通モード3のみで流通工程が行われるにあたってCO2の流速分布が左右方向に関して均一であった場合を想定する。この場合、パーティクル原因物質が多く回り込んだ領域に、より多くのパーティクルが残留することになる。
上記実施形態によれば、流通工程の途中で流れ第2吐出部22から流体排出部24に向かうCO2の流れの方向を変化させているため、流通工程を実施しているときにパーティクル原因物質が左右方向(Y方向)に移動させられる(図4Bおよび図4Cを参照)。このため、例えば流通モード1と流通モード2とを交互に実施することにより、左右方向に関するパーティクル原因物質の分布がより均一となる。これにより、特定の領域に局所的にパーティクルが残留することを防止することができる。さらに、流通工程の途中でパーティクル原因物質の分布が均一化されると、パーティクル原因物質の排出効率も向上するため、パーティクルの総量も減少させることができる。つまり、モデル1およびモデル2のいずれのメカニズムによりパーティクルの問題が生じていたとしても、その問題を解決することができる。
処理ユニットの変形実施形態として、以下の構成を採用することもできる。
図5は、第1変形実施形態に係る処理ユニット110において流通工程に関与する部材のみを抜き出して示した模式図である。ここでは、第2吐出部22が複数例えば2つのサブ要素22A,22Bに分割されており、サブ要素22A,22Bに第1サブ供給ライン36Aおよび第2サブ供給ライン36Bがそれぞれ接続されている。また、流体排出部24が複数例えば2つのサブ要素24A,24Bに分割されており、サブ要素24A,24Bに第1サブ排出ライン38Aおよび第2サブ排出ライン38Bがそれぞれ接続されている。図5に図示された構成例に代えて、第2吐出部22および流体排出部24のうちの一方が、前述した実施形態と同様に単一の要素から構成されていてもよい。
上記第1変形実施形態においも、流通工程において、先に説明した流通モードあるいはその変形例と同様に開閉弁V1A,V1B,V2A,V2Bを操作することにより、主流のベクトルのY方向成分を変化させてもよい。
図6は第2変形実施形態に係る処理ユニット210の構成を示す模式図である。図6に示す処理ユニット210は、処理容器211を備えている。処理容器211の天井壁には、当該天井壁のやや下方で基板Wを支持する複数例えば3つの基板支持体214(基板保持部)が設けられている。各基板支持体214は基板Wの下面の周縁部を下方から支持する。処理容器211の底壁のやや上方には例えば円板状の邪魔板202が設けられている。
処理容器211の底壁には、第1吐出部221および流体排出部224が設けられている。第1吐出部221および流体排出部224は邪魔板202の直下にある。処理容器211の天井壁には、2つの第2吐出部222A,222Bが設けられている。第1吐出部221、第2吐出部222A,222Bおよび流体排出部224は、処理容器211の壁(底壁または天井壁)に形成された穴であってもよいし、このような穴に通されたパイプまたはノズルのようなものであってもよい。
図6に示す処理ユニット210を図3に示した配管系統に組み込むことができる。この場合、第1供給ライン34の下流端を第1吐出部221に接続することができ、2つの第2吐出部222A,222Bをそれぞれ第1サブ供給ライン36Aおよび第2サブ供給ライン36Bの下流端に接続することができる。また、流体排出部224を排出ライン38の上流端に接続することができ、この場合、排出ライン38を第1サブ排出ライン38Aと第2サブ排出ライン38Bとに分岐させる必要は無い。
図6に示す処理ユニット210においても、前述した実施形態と同様の手順で昇圧工程、流通工程および排出工程を実施することが可能である。特に流通工程においても、先に説明した流通モードあるいはその変形例と同様に開閉弁V1A,V1B,V2A,V2Bを操作することにより、主流のベクトルのY方向成分を変化させることができる。
昇圧工程においては、第1吐出部221から処理ユニット210内にCO2を吐出する。吐出されたCO2は邪魔板202に衝突した後に、邪魔板202の下面に沿って邪魔板202の周縁部に向けて流れた後に上方に向けて流れる。従って、昇圧工程において、基板Wの周囲を高流速でCO2が流れることはない。
流通工程においては、第2吐出部222Aおよび222Bから例えば交互にCO2を吐出する。つまり、図5の実施形態と同様に2つの吐出部から交互にCO2を吐出する。これと同時に、流体排出部124からCO2(これはIPAを含有する)を排出する。
第2吐出部22Aおよび22BのいずれからCO2を吐出した場合においても、吐出されたCO2はその真下の基板Wの上面に衝突した後に、基板Wの表面に沿って基板Wの周縁に向けて流れる。このとき、図7に概略的に示されるように、第2吐出部222A,222Bから吐出されたCO2は、基板Wの表面への衝突点Pを中心として、基板Wの表面に沿って基板周縁に向けて拡散するように流れる。CO2が第2吐出部222Aから吐出された場合(モード1)と第2吐出部222Bから吐出された場合(モード2)とでは、基板Wの表面上における衝突点Pの位置および表面に沿った流れの分布が異なる。なお、モード1とモード2の流れの分布は、平面視で、基板の中心を通る直線を対称軸とした鏡面対称である。このため、流通工程において、異なる第2吐出部222A,第2吐出部222Bから例えば交互にCO2を吐出することにより、前述した実施形態と同様にパーティクル原因物質の分布が均一化およびパーティクル原因物質の排出効率向上が得られる。
供給/排出系に設けた供給制御機器/排出制御機器の変形実施形態として、開閉弁V1A,V1B,V2A,V2Bに開度調節機能を設けてもよい。第1サブ供給ライン36Aに開閉弁V1Aと流量制御機能を有する弁(例えば定圧弁)とを直列に設け、第2サブ供給ライン36Bに開閉弁V1Bと流量制御機能を有する弁とを直列に設けてもよい。第1サブ排出ライン38Aに開閉弁V2Aと流量制御機能を有する弁とを直列に設け、第2サブ排出ライン38Bに開閉弁V2Bと流量制御機能を有する弁とを直列に設けてもよい。
前述した流通モード1および流通モード2において、開閉弁を閉じることなく流量制御機能を有する弁の開度を適宜調整することにより、前述したように主流のベクトルがY方向負成分およびY方向正成分を有する流れ分布を形成することができる。具体的には例えば、流通モード1において、第1端23Aから第2吐出部22に流入するCO2の流量が相対的に大きく、第2端23Bから第2吐出部22に流入するCO2の流量が相対的に小さくなるように、第1サブ供給ライン36Aおよび第2サブ供給ライン36Bに設けた流量制御機能(開度調節機能)を有する弁の開度を調節してもよい。流体排出部24側においても流量制御機能を有する弁を用いて同様の調節を行うことが可能である。流通モード2においても流量制御機能を有する弁を用いて同様の調節を行うことが可能である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
基板は半導体ウエハに限定されるものではなく、ガラス基板、セラミック基板等の半導体装置の製造において用いられる他の種類の基板であってもよい。
W 基板
11 処理容器
14 基板保持部
22、22A,22B 流体吐出部(第2吐出部)
24 流体排出部
36A,36B 供給ライン
38A,38B 排出ライン
36A,36B,38A,38B 流れ制御機構(開閉弁)

Claims (16)

  1. 表面に液体が付着した基板を超臨界流体状態の処理流体を用いて乾燥させる基板処理方法であって、
    前記基板処理方法は、
    処理容器と、
    前記処理容器内で、前記基板の前記表面を上向きにして前記基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記処理容器内に処理流体を吐出する流体吐出部と、
    前記処理容器から処理流体を排出する流体排出部と、
    前記流体吐出部に接続され、超臨界状態の処理流体を供給する流体供給源から前記流体吐出部に処理流体を供給する供給ラインと、
    前記流体排出部に接続された排出ラインと、
    前記供給ラインおよび前記排出ラインの少なくとも一方に設けられ、前記処理容器内を前記流体吐出部から前記流体排出部に向けて流れる処理流体の流れを制御する流れ制御機構と、
    を備えた基板処理装置を用いて実行され、
    前記基板処理方法は、前記基板保持部により保持された前記基板の表面に沿って処理流体が流れるように前記流体吐出部から前記流体排出部へと処理流体を流す流通工程を備え、
    前記流通工程は、前記処理容器内に第1流通モードで処理流体を流す第1流通段階と、前記処理容器内に第2流通モードで処理流体を流す第2流通段階とを含み、前記第1流通モードと前記第2流通モードとで、前記基板の表面の法線方向で見たときに、前記処理容器内において前記基板の表面に沿って流れる処理流体の流れ方向分布が異なっており、前記第1流通モードと前記第2流通モードとの切り替えは前記流れ制御機構により行われる、基板処理方法。
  2. 前記第1流通段階と前記第2流通段階とが交互に繰り返される、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記基板の表面の法線方向で見たときに、前記第1流通モードにおける処理流体の流れと前記第2流通モードにおける処理流体の流れが交差する、請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 前記基板の表面の法線方向で見たときに、前記基板の中心を通る直線を対称軸として、前記第1流通モードにおける流れ方向分布と前記第2流通モードにおける流れ方向分布とが鏡面対称となっている、請求項3記載の基板処理方法。
  5. 前記流体吐出部は、その第1端と第2端との間に水平方向に間隔を開けて配置された複数の吐出口を有するノズル体を備えており、前記供給ラインは、前記ノズル体の前記第1端および前記第2端に接続された第1サブ供給ラインと第2サブ供給ラインとを備え、前記第1サブ供給ラインにおよび前記第2サブ供給ラインにそれぞれ供給流れ制御機器が設けられ、前記供給流れ制御機器は前記流れ制御機構の少なくとも一部を構成し、
    前記供給流れ制御機器を用いて、
    前記第1流通モードにおける前記第1サブ供給ラインから前記ノズル体への処理流体の供給流量を前記第2サブ供給ラインから前記ノズル体への処理流体の供給流量より大きくし、
    前記第2流通モードにおける前記第1サブ供給ラインから前記ノズル体への処理流体の供給流量を前記第2サブ供給ラインから前記ノズル体への処理流体の供給流量より小さくする、請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記第1サブ供給ラインおよび前記第2サブ供給ラインにそれぞれ設けられた前記供給流れ制御機器は開閉弁であり、前記第1流通モードでは前記第1サブ供給ラインの開閉弁が開かれるとともに前記第2サブ供給ラインの開閉弁が閉じられ、前記第2流通モードでは前記第1サブ供給ラインの開閉弁が閉じられるとともに前記第2サブ供給ラインの開閉弁が開かれる、請求項5に記載の基板処理方法。
  7. 前記第1サブ供給ラインおよび前記第2サブ供給ラインにそれぞれ設けられた前記供給流れ制御機器は可変開度の弁であり、前記第1流通モードでは前記第1サブ供給ラインの可変開度の弁の開度を前記第2サブ供給ラインの可変開度の弁の開度より大きくし、前記第2流通モードでは前記第1サブ供給ラインの可変開度の弁の開度を前記第2サブ供給ラインの可変開度の弁の開度より小さくする、請求項5に記載の基板処理方法。
  8. 前記流体排出部は、その第1端と第2端との間に水平方向に間隔を開けて配置された複数の排出口を有するマニホルドを備えており、前記排出ラインは、前記マニホルドの前記第1端および前記第2端に接続された第1サブ排出ラインと第2サブ排出ラインとを備え、前記第1サブ排出ラインおよび前記第2サブ排出ラインにそれぞれ排出流れ制御機器が設けられ、前記排出流れ制御機器は前記流れ制御機構の少なくとも一部を構成し、
    前記排出流れ制御機器を用いて、
    前記第1流通モードにおける前記マニホルドを介した前記第1サブ排出ラインへの処理流体の排出流量を、前記マニホルドを介した前記第2サブ排出ラインへの処理流体の排出流量より小さくし、
    前記第2流通モードにおける前記マニホルドを介した前記第1サブ排出ラインへの処理流体の排出流量を、前記マニホルドを介した前記第2サブ排出ラインへの処理流体の排出流量より大きくする、
    請求項1から7のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法。
  9. 前記第1サブ排出ラインおよび前記第2サブ排出ラインにそれぞれ設けられた前記排出流れ制御機器は開閉弁であり、前記第1流通モードでは前記第1サブ排出ラインの開閉弁が閉じられるとともに前記第2サブ排出ラインの開閉弁が開かれ、前記第2流通モードでは前記第1サブ排出ラインの開閉弁が開かれるとともに前記第2サブ排出ラインの開閉弁が閉じられる、請求項8に記載の基板処理方法。
  10. 前記第1サブ排出ラインおよび前記第2サブ排出ラインにそれぞれ設けられた前記排出流れ制御機器は可変開度の弁であり、前記第1流通モードでは前記第1サブ排出ラインの可変開度の弁の開度を前記第2サブ排出ラインの可変開度の弁の開度より小さくし、前記第2流通モードでは前記第1サブ排出ラインの可変開度の弁の開度を前記第2サブ排出ラインの可変開度の弁の開度より大きくする、請求項8に記載の基板処理方法。
  11. 前記基板の表面の法線方向で見たときに、前記ノズル体と前記マニホルドは、前記基板を挟んで互いに反対側に、かつ、互いに平行に設けられている、請求項5に従属する請求項8に記載の基板処理方法。
  12. 前記流体吐出部は、別々に設けられた第1の吐出要素および第2の吐出要素を有し、
    前記供給ラインは、前記第1の吐出要素および前記第2の吐出要素にそれぞれ接続された第1サブ供給ラインと第2サブ供給ラインとを備え、前記第1サブ供給ラインおよび前記第2サブ供給ラインにそれぞれ供給流れ制御機器が設けられ、前記供給流れ制御機器は前記流れ制御機構の少なくとも一部を構成し、
    前記供給流れ制御機器を用いて、
    前記第1流通モードにおける前記第1サブ供給ラインから前記第1の吐出要素への処理流体の供給流量を前記第2サブ供給ラインから前記第2の吐出要素への処理流体の供給流量より大きくし、
    前記第2流通モードにおける前記第1サブ供給ラインから前記第1の吐出要素への処理流体の供給流量を前記第2サブ供給ラインから前記第2の吐出要素への処理流体の供給流量より小さくする、請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法。
  13. 前記流体排出部は、別々に設けられた第1の排出要素および第2の排出要素を有し、
    前記排出ラインは、前記第1の排出要素および前記第2の排出要素にそれぞれ接続された第1サブ排出ラインと第2サブ排出ラインとを備え、前記第1サブ排出ラインおよび前記第2サブ排出ラインにそれぞれ排出流れ制御機器が設けられ、前記排出流れ制御機器は前記流れ制御機構の少なくとも一部を構成し、
    前記排出流れ制御機器を用いて、
    前記第1流通モードにおける前記第1の排出要素から前記第1サブ排出ラインへの処理流体の排出流量を前記第2の排出要素から前記第2サブ排出ラインへの処理流体の排出流量より小さくし、
    前記第2流通モードにおける前記第1の排出要素から前記第1サブ排出ラインへの処理流体の排出流量を前記第2の排出要素から前記第2サブ排出ラインへの処理流体の排出流量より大きくする、請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法。
  14. 前記基板処理装置は、前記排出ラインに設けられ、前記処理容器の圧力を制御する機能を有する開度調節可能な弁をさらに備えており、
    前記第1流通段階および前記第2流通段階は、前記弁によって処理容器内を予め設定された圧力に維持して状態で行われる、請求項1から13のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法。
  15. 前記基板保持部の先端部に、基板に近づくに従って高くなるように傾斜した傾斜面が設けられ、前記流体吐出部は、前記傾斜面に向けて処理流体を吐出する複数の吐出口を有しており、前記流通工程において、前記複数の吐出口から吐出された処理流体が前記傾斜面によって転向された後に前記基板保持部により保持された前記基板の表面に沿って流れる、請求項1から14のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法。
  16. 表面に液体が付着した基板を超臨界流体状態の処理流体を用いて乾燥させる基板処理装置であって、
    処理容器と、
    前記処理容器内で、前記基板の前記表面を上向きにして前記基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記処理容器内に処理流体を吐出する流体吐出部と、
    前記処理容器から処理流体を排出する流体排出部と、
    前記流体吐出部に接続され、超臨界状態の処理流体を供給する流体供給源から前記流体吐出部に処理流体を供給する供給ラインと、
    前記流体排出部に接続された排出ラインと、
    前記供給ラインおよび前記排出ラインの少なくとも一方に設けられ、前記処理容器内を前記流体吐出部から前記流体排出部に向けて流れる処理流体の流れを制御する流れ制御機構と、
    前記流れ制御機構の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記流れ制御機構の動作を制御することにより請求項1から15のうちのいずれか一項に記載の基板処理方法を実行するように構成されている、基板処理装置。
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