JP2023017349A - 摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置 - Google Patents

摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 リン酸マンガン皮膜の組成のばらつきを抑制しつつ、良好な耐焼付き性と初期なじみ性を両立した摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置を提供する。【解決手段】 本発明に係る摺動部材の製造方法は、摺動部材の基材20の金属表面をリン酸マンガン処理して、金属表面にリン酸マンガン皮膜10を形成する工程と、リン酸マンガン皮膜の表面に対してレーザを照射して、レーザを照射した凹部12とレーザを照射しなかった凸部11を交互に形成する工程とを含む。これにより得られる摺動部材1は、凹部12のリン酸マンガン粒子の粒径が凸部11よりも細かく、凹部12のリン酸マンガン皮膜の組織が凸部11よりも硬質である。動弁装置は、この摺動部材を冠面部とするバルブリフタと、カムとを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置に関し、より詳しくは、自動車エンジン等の内燃機関における動弁装置用の摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置に関する。
近年、環境規制対応に伴うエンジンの高効率化や高圧縮比化、過給エンジンの要望が高まっており、エンジンの最高燃焼圧力が上昇している。このような背景に伴い、部品にかかる接触面圧も大きくなっている。そのため、金属表面同士が摺動する部位に潤滑油が存在していても、潤滑油膜厚みが薄い状況となり、潤滑油が枯渇して、焼付きが生じるおそれがある。
そこで、摺動部材の金属表面に、耐焼付き性を有するリン酸マンガン皮膜を施行することが行われている。例えば、特許文献1には、リン酸マンガン化成処理などの化成処理により形成された層と、この層に分散して介在した窒化ケイ素(SiC)等の硬質粒子とを有した化成処理被膜を被覆したことを特徴とする摺動部材が記載されており、このような硬質粒子を分散させたことにより、早期に相手部材の摺動面に馴染むと共に、相手部材の摺動面を滑らかにして、摩耗量を減少させ、低フリクション化を図ることができると記載されている。
特開2006-348363号公報
しかしながら、特許文献1には、硬質粒子を分散させた化成皮膜を得るために、硬質粒子を混入した処理液を攪拌することが記載されているが、このような方法で化成皮膜に硬質粒子を均一に分散させるように制御することは困難であり、皮膜に組成のばらつきが生じるおそれがある。また、硬質粒子は、リン酸マンガン皮膜等の化成処理皮膜との結合力が弱いため、例えば摺動部材の摺動時に摩耗粉として機能し、動力伝達系内を循環して他の部品に対する研磨作用が生じ、異常摩耗や焼付きが生じるおそれがある。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、リン酸マンガン皮膜の組成のばらつきを抑制しつつ、良好な耐焼付き性と初期なじみ性とを両立した摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、摺動部材の製造方法であって、摺動部材の基材をリン酸マンガン塩水溶液中に浸漬させて、前記摺動部材の基材の金属表面にリン酸マンガン皮膜を形成する工程と、前記リン酸マンガン皮膜に対し、照射部と非照射部が交互に生じるようにレーザ光を照射する工程とを含む。
本発明は、その別の一態様として、金属表面にリン酸マンガン皮膜を有する摺動部材であって、リン酸マンガン皮膜に凹部と凸部が交互に形成されており、前記凹部のリン酸マンガン粒子の粒径が前記凸部よりも細かく、且つ前記凹部のリン酸マンガン皮膜の組織が、前記凸部よりも硬質である。
本発明は、その別の一態様として、動弁装置であって、前記摺動部材を冠面部とするバルブリフタと、前記バルブリフタの相手部材としてカムとを備え、前記カムが前記バルブリフタの冠面部の接触面に対し一方向に摺動することで、バルブリフタを回転させながら上下動させるように構成されている。
このように本発明によれば、リン酸マンガン皮膜の組成のばらつきを抑制しつつ、良好な耐焼付き性と初期なじみ性とを両立した摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置を提供できる。
図1は、本発明に係る摺動部材の一実施の形態を模式的に示す平面図である。 図2は、図1に示す摺動部材のA-A線に沿った断面図である。 図3は、本発明に係る摺動部材の一変形例を模式的に示す平面図である。 図4は、本発明に係る摺動部材の別の変形例を模式的に示す平面図である。 図5は、本発明に係る摺動部材の更に別の変形例を模式的に示す平面図である。 図6は、本発明に係る動弁装置の一実施の形態を示す断面図である。 図7は、実施例1のレーザ出力とリン酸マンガン皮膜の膜厚及びリン酸マンガン粒子の平均粒径との関係を示すグラフである。 図8は、実施例1のレーザ出力とリン酸マンガン皮膜の皮膜硬さとの関係を示すグラフである。 図9は、実施例2及び3の摺動部材の保油性の評価方法を模式的に説明する斜視図である。 図10は、実施例2及び3の摺動部材の初期なじみ性及び耐焼付き性の評価方法を模式的に説明する斜視図である。 図11は、実施例2の凹部の面積割合に対する保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性の変化を示すグラフである。 図12は、実施例3の凹部及び凸部のパターン角度に対する保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性の変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る摺動部材の製造方法、摺動部材及びそれを備えた動弁装置の一実施の形態について説明する。なお、図面は、理解のし易さを優先にして描かれており、縮尺通りに描かれたものではない。
[摺動部材]
図1に示すように、本実施の形態の摺動部材1は、金属材料からなる円板状の基材20と、その金属表面に形成されたリン酸マンガン皮膜10とを少なくとも備える。リン酸マンガン皮膜10の表面は、膜厚の異なる凸部11と凹部12とが交互に形成されている。凸部11と凹部12の平面形状は、摺動部材1の良好な摺動性を確保するために、それぞれ同様の形状とすることが好ましい。
リン酸マンガン皮膜10は、実質的に硬質粒子を含まない、リン酸マンガンからなる単一皮膜である。したがって、皮膜の形成時に、特許文献1のような硬質粒子を含有させる必要はないことから、従来の化成処理によって容易に皮膜を形成することができる。よって、硬質粒子を分散させる場合に比べて、硬質粒子の分散性を制御する必要がなく、高価な硬質粒子も必要ないことから、摺動部材1の製造コストを削減できる。また、摺動部材1の摺動時に硬質粒子に起因して生じる異常摩耗や焼付き等の悪影響を防ぐことができる。
基材20の金属材料は、その表面上でリン酸マンガン皮膜10を形成できる金属材料であればよく、例えば、鋼鉄材料が好ましいが、鋳鋼材料、鋳鉄材料でも良い。基材20の平面形状は、図1では円形を示したが、これに限定されず、摺動部材1が用いられる部品の摺動面の形状であればよい。例えば、楕円形や長方形、正方形、多角形などであってもよい。また、基材20の表面は、平面でなくてもよく、詳しくは後述するレーザ照射を均等に行うことができれば、球面や円柱面などの曲面であってもよい。なお、摺動部材1が回転して摺動する場合は、円形であることが好ましい。
図2に示すように、本実施の形態の摺動部材1では、基材20の金属表面上に形成されたリン酸マンガン皮膜10は、膜厚が異なる凸部11と凹部12が交互に形成されている。また、凸部11と凹部12とでは、少なくとも皮膜表面におけるリン酸マンガン粒子の粒径が異なるとともに、少なくとも皮膜表面における硬さも異なる。
リン酸マンガン皮膜10の凸部11は、基材20の表面から摺動部材1の最表面である表面11aまで突出し、凹部12と比較して、膜厚が大きいことに加え、リン酸マンガン粒子の粒径が大きく、軟質の組織を有する。一方、凹部12は、詳しくは後述するレーザ照射等の加熱によって皮膜が溶融・急冷凝固され、リン酸マンガン粒子の粒径が微細化して薄膜化した部分である。よって、凹部12は、凸部11と比較して、膜厚が小さいだけでなく、リン酸マンガン粒子の粒径が小さく、高い緻密性を有することから、皮膜硬さが高い硬質の組織を有する。
本実施の形態のリン酸マンガン皮膜10にはこのような凸部11と凹部12が交互に形成されていることから、摺動部材1の使用時に、リン酸マンガン皮膜10の皮膜硬さの低い軟質の凸部11がカム等の相手部材と優先的に接触、摺動するので、摺動部材1の初期なじみ性を向上することができる。また、凹部12の表面は、隣接する凸部11に囲まれており、摺動部材1の使用時には、相手部材との接触による摩擦熱を冷却するための潤滑油15が溜まり、且つ潤滑油15が遠心力により外部に放出されることを防ぐので、摺動部材1の保油性を向上することができる。よって、リン酸マンガン皮膜10の良好な耐焼付き性に加えて、更に摺動部材1の耐焼付き性を向上させることができる。
リン酸マンガン皮膜10の凹部12の膜厚は、凸部11よりも小さければよいが、初期なじみ性と保油量の観点から、例えば、凸部11の膜厚を1とした場合の相対値で、0.5以下が好ましく、0.3以下がより好ましく、0.2以下が更に好ましい。この膜厚の相対値の下限は、特に限定されないが、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましい。また、リン酸マンガン皮膜10の凸部11の膜厚は、具体的には、初期なじみ性確保の観点から、例えば、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また、凸部11の膜厚の上限は、相手摺動部材(カム)との適正なクリアランス確保の観点から、例えば、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。リン酸マンガン皮膜10の凹部12の膜厚は、具体的には、皮膜の耐摩耗性の観点から、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましい。また、凹部12の膜厚の上限は、潤滑油15の保油量の観点から、例えば、7μm以下が好ましく、5μm未満がより好ましい。なお、凹部12の表面12aは、レーザ照射等によって形成されるため、凸部11の表面11aのような平らな形状と比べると、表面粗さの高い形状を有している場合が多い。よって、凹部12の膜厚は、平均膜厚で示したものである。
リン酸マンガン皮膜10の凹部12のリン酸マンガン粒子の粒径は、凸部11よりも小さければよいが、耐摩耗性確保の観点から、例えば、凸部11のリン酸マンガン粒子の平均粒径を1とした場合の相対値で、0.7以下が好ましく、0.5以下がより好ましい。この粒径の相対値の下限は、特に限定されないが、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましい。また、リン酸マンガン皮膜10の凸部11のリン酸マンガン粒子の粒径は、具体的には、初期なじみ性確保の観点から、例えば、5~20μmの範囲が好ましく、7~15μmの範囲がより好ましい。
リン酸マンガン皮膜10の凹部12の皮膜硬さは、凸部11よりも高ければよいが、耐摩耗性確保の観点から、例えば、凸部11の皮膜硬さを1とした場合の相対値で、1.2以上が好ましく、1.3以上がより好ましい。この皮膜硬さの相対値の上限は、特に限定されないが、2以下が好ましく、1.8以下がより好ましい。また、リン酸マンガン皮膜10の凸部11の皮膜硬さは、具体的には、初期なじみの観点から、例えば、ビッカース硬さで、50~250HVの範囲が好ましく、100~150HVの範囲がより好ましい。
このようなリン酸マンガン皮膜10の凹部12の膜厚、リン酸マンガン粒子の粒径、皮膜硬さは、リン酸マンガン皮膜10の凸部11をレーザ照射等によって加熱することにより変化させるものであり、例えば後述するパターン加工工程においてレーザ出力等の皮膜に与えるエネルギーを調整することにより、任意に制御することができる。レーザ出力を高くするほど、膜厚は小さくなり、リン酸マンガン粒子の粒径は小さくなり、皮膜硬さは高くなる。このように膜厚、粒径、皮膜硬さを任意に調整することによって、良好な初期なじみ性と耐焼付き性を両立させることができる。
基材20の金属表面に占めるリン酸マンガン皮膜10の凹部12の面積S1と凸部11の面積S2と凹部12の面積比S1:S2は、保油性、初期なじみ性、耐焼付き性のバランスが良好であることから、1:3~3:1の範囲が好ましい。保油性は、凸部11と凹部12の形状によって異なるものの、凹部12の面積S1が狭すぎても広すぎても潤滑油15を保持する領域が少なることから、凹部12の面積S1と凸部11の面積S2とを同程度にすることで保油性を向上できる。初期なじみ性は、凹部12の面積S1が増えるにしたがって、皮膜硬さの低い軟質の凸部11の面積S2が少なくなり、初期なじみ性は下がってしまうことから、凹部12の面積S1は、凸部11の面積S2を1とすると、3以下にすることが好ましい。一方、耐焼付き性は、凹部12の面積S1が増えるにしたがって、皮膜硬さの低い軟質の凸部11の面積S2が少なくなり、耐焼付き性が向上することから、凹部12の面積S1は、凸部11の面積S2を3とすると、1以上にすることが好ましい。面積比S1:S2は、2:3~3:2の範囲がより好ましく、1:1とすることが最も好ましい。
特に、図1に示すように、本実施の形態の摺動部材1は、リン酸マンガン皮膜10の凹部12の幅が円形の基材20の中心部から外周部に向かって拡大する放射状の溝となっている。このような構成とすることで、摺動部材1が回転して摺動する場合、相手部材との良好な摺動性を維持することができる。
そして、放射状の溝の幅を規定する凹部12の両側の壁部12b(凸部11の壁部でもある)は、円形の基材20の中心部から外周部に向かって直線状に延び、この2つの直線状の壁部12bは、パターン角度αをなしている。凹部12のパターン角度αの下限は、例えば、5°以上が好ましく、10°以上がより好ましい。凹部12のパターン角度αの上限は、例えば、60°以下が好ましく、45°以下がより好ましく、30°以下が更に好ましい。凹部12のパターン角度αが5°未満であると、レーザ照射等による凹部12の形成時に、隣接する凸部11への入熱量が増大してしまい、所望の凹凸形状を形成するのが難くなる。一方、パターン角度αが60°を超えると、凹部12内で潤滑油15を保持可能な領域が相対的に減ってしまうため、摩擦熱による瞬時の温度上昇に対して潤滑油による冷却が追従できないおそれがある。
なお、凸部11のパターン角度を、凹部12のパターン角度αと同じにすることが好ましく、これにより凹部の面積S1と凸部11の面積S2との面積比S1:S2が1:1となり、上述した保油性、初期なじみ性、耐焼付き性のバランスが最も良好にすることができるが、凸部11のパターン角度は、凹部12のパターン角度αよりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
なお、本発明は、図1に示す実施の形態に限定されず、リン酸マンガン皮膜10の凹部12は、このような放射状の形状とは異なる形状としてもよい。例えば、図3に示すように、摺動部材1Aの円形の基材の金属表面において、リン酸マンガン皮膜10Aの凸部11Aと凹部12Aは、同心円の円弧を有する環状のパターンが交互に形成されていてもよい。このような環状形状の凸部11Aと凹部12Aを交互に形成することで、動弁部材に限らず円周方向に相対運動する部品間で、良好な摺動性を維持することができる。
また、図4に示すように、摺動部材1Bの円形の基材の金属表面において、リン酸マンガン皮膜10Bの凸部11Bと凹部12Bは、縞状のパターンが交互に形成されていてもよい。このような縞状形状の凸部11Bと凹部12Bを交互に形成しても、動弁部材に限らず相対的に往復運動する部品間で、良好な摺動性を維持することができる。
更に、図5に示すように、摺動部材1Cの円形の基材の金属表面において、リン酸マンガン皮膜10Cの凸部11Cと凹部12Cは、四角形のパターンが千鳥配置となるように交互に形成されていてもよい。このような四角形状の凸部11Cと凹部12Cを千鳥配置となるように交互に形成した場合、部品間でどのような運動形態をとっても凹凸部とまんべんなく接触し、良好な摺動性を維持することができる。
[摺動部材の製造方法]
次に、摺動部材の製造方法の一実施の形態について説明する。本実施の形態の摺動部材の製造方法は、摺動部材の基材の金属表面をリン酸マンガン処理して、金属表面にリン酸マンガン皮膜を形成する皮膜形成工程と、リン酸マンガン皮膜の表面に対して局所的な加熱をして、局所的な加熱をした凹部と局所的な加熱をしなかった凸部を交互に形成するパターン加工工程とを少なくとも備える。
皮膜形成工程では、基材の少なくとも表面をリン酸マンガン塩水溶液等の処理液中に浸漬させて、リン酸マンガン処理を施すことにより、基材の金属表面にリン酸マンガン皮膜の単一皮膜を形成する。リン酸マンガン処理は、処理液中のリン酸塩とイオン化したマンガンイオンと、処理液中に浸漬した基材の表面から溶解した金属イオン(例えば、鉄イオン)と、電子とが化学反応することで皮膜を形成する化成処理である。
皮膜形成工程で形成するリン酸マンガン皮膜の膜厚、リン酸マンガン粒子の平均粒径、皮膜硬さは、処理液の濃度や、処理温度、処理時間、基材の表面性状(表面粗さ、金属組織粒径、清浄度)などによって制御することができる。
続くパターン加工工程では、リン酸マンガン皮膜の表面に対してレーザを照射する。レーザの照射を受けた部分のリン酸マンガン皮膜は、局所的な加熱によって皮膜が溶融し、その後の急冷凝固によりリン酸マンガン粒子が微細化し、皮膜組織が緻密化、高密度化し、膜厚も薄膜化する。一方、レーザの照射を受けなかった部分は、膜厚を維持することから、レーザ照射部が凹部となり、レーザ非照射部が凸部となる。よって、リン酸マンガン皮膜の表面に対してレーザの照射と非照射を繰り返すことで、膜厚が異なる凹部と凸部を交互に形成するパターン加工を行うことができる。
このようなリン酸マンガン皮膜に凹部を形成することができるレーザとしては、金属加工用のレーザであれば特に限定されないが、例えば、COレーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザなどを単独で又はこれらを組み合わせて用いることができる。
例えば、図1に示すようなリン酸マンガン皮膜10の凹部12が円形の基材20の中心部から外周部に向かって拡大するように放射状のパターンを形成するためには、リン酸マンガン皮膜10の表面を点状のレーザで走査しながらレーザの照射と非照射を所定の間隔で間欠的に繰り返すことで上記のパターンの凹部を形成することができる。また、例えば、図4に示すようなリン酸マンガン皮膜10Bの凹部12Bを縞状のパターンに形成する場合は、縞状に平行するように線状のレーザを配置して、縞状に対して直交する方向に走査しながらレーザの照射と非照射を所定の間隔で間欠的に繰り返すことで縞状のパターンの凹部を形成することができる
なお、前述した実施の形態では、リン酸マンガン皮膜に凹部を形成する方法としてレーザを照射する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、リン酸マンガン皮膜に局所的な加熱を与える方法であれば、同様の凹部をリン酸マンガン皮膜に形成することができる。例えば、皮膜形成工程後のリン酸マンガン皮膜に凸部を形成する予定の部分に、遮熱マスキングを行った後、リン酸マンガン皮膜全体に高周波誘導加熱を施してもよい。高周波誘導加熱によってもリン酸マンガン皮膜は溶融し、急冷凝固によりリン酸マンガン粒子が微細化し、皮膜組織が緻密化して、膜厚も薄膜化する。遮熱マスキングの素材としては、例えば、セラミックプレートや耐熱テープなどを使用することができる。加熱後に遮熱マスキングを取り外すと、リン酸マンガン皮膜の遮熱マスキングをした部分が凸部となり、残りの部分に凹部が形成される。このように遮熱マスキングの形状を凸部の形状に合わせて作製することにより、前述した実施の形態及び変形例の凹部と凸部のパターンを有するリン酸マンガン皮膜を得ることができる。
[動弁装置]
本発明に係る動弁装置の一実施の形態について説明する。本実施の形態の動弁装置は、図6に示すように、上述した摺動部材を冠面部とするバルブリフタ60と、このバルブリフタ60の冠面部61に当接するカム70とを少なくとも備える。カム70は、そのカムプロファイル71に沿ってバルブリフタ60の冠面部61に対して一方向に摺動することで、バルブリフタ60が中心軸に沿って回転しながら上下動するように構成されている。
バルブリフタ60は、円筒カップ状の形状を有し、前述した摺動部材の凹部と凸部が交互に形成されたリン酸マンガン皮膜が冠面部61の表面に位置し、カム70と互いに摺動可能に接触する。バルブリフタ60は、カム70との摺動により上下運動の往復運動に変換し、この往復運動によって吸排気バルブ等の動弁バルブ72で吸排気ポート等のポート73を開閉させる。カム70はバルブリフタ60の冠面部61の中心から偏った位置に接触する。このような構成のため、バルブリフタ60は、カム70により押し下げられる度に中心軸に沿って回転する。これにより、バルブリフタ60の冠面部61が偏摩耗するのを防ぐことができる。そして、この冠面部61が前述した凹部と凸部が交互に形成されたリン酸マンガン皮膜であることから、カム70に対して良好な耐焼付き性と初期なじみ性を有する。
以下、本発明に係る実施例及び比較例について説明する。なお、本発明に係る摺動部材及びその製造方法は、以下の実施例及び比較例によって限定されない。
[実施例1]
レーザ出力(照射エネルギー)の変化がリン酸マンガン皮膜の膜厚、リン酸マンガン粒子の平均粒径、皮膜硬さへ与える影響を調べるために試験を行った。先ず、円板状の鉄鋼製の基材を対象材として用い、脱脂、酸洗い工程(酸化膜除去)を行った後、約90℃に加熱したリン酸マンガン塩水溶液中に浸漬して、基材全面に膜厚10~15μmのリン酸マンガン皮膜を形成した。次に、レーザ加工機を用いて、リン酸マンガン皮膜の表面にレーザ照射とレーザ非照射を繰り返すパターン加工を行い、図1に示すような基材の中心部から外周部に向かって放射状の凹部と凸部を交互に形成させて、摺動部材のサンプルを作製した。
パターン加工では、凹部に対するレーザ照射の時間を一定時間とし、レーザ出力のみを変えてレーザを照射して、複数のサンプルを作製した。そして、レーザ出力を変えた複数の試験材のリン酸マンガン皮膜の膜厚、リン酸マンガン粒子の平均粒径、皮膜硬さを測定した。膜厚は、渦電流式膜厚測定器(フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いて測定した。平均粒径は、電子走査型顕微鏡(日本電子製)を用いて測定した。皮膜硬さは、マイクロビッカース硬さ試験機(マツザワ社製)を用いて測定した。これら結果を、図7及び図8に示す。
図7に、レーザ出力に対するリン酸マンガン皮膜の膜厚および皮膜表面のリン酸マンガン粒子の平均粒径の変化を示す。なお、レーザ出力は、最大のレーザ出力を1とした相対値で表した。また、膜厚と平均粒径は、レーザ非照射部(すなわち凸部)のリン酸マンガン皮膜の膜厚と平均粒径をそれぞれ1とした相対値で表した。図7に示すように、照射エネルギーが増加するほど、膜厚も平均粒径も小さくなる関係があることが分かった。膜厚も平均粒径も、ある程度の照射エネルギーで当初の膜厚や平均粒径に対する相対値で0.3以下や0.2以下に容易にすることができることが分かった。
図8に、レーザ出力に対するリン酸マンガン皮膜の皮膜硬さの変化を示す。なお、レーザ出力は、最大のレーザ出力を1とした相対値で表し、皮膜硬さは、レーザ非照射部(すなわち凸部)のリン酸マンガン皮膜の皮膜硬さを1とした相対値で表した。図8に示すように、照射エネルギーが増加するほど、皮膜硬さは大きくなる関係があることが分かった。特に、皮膜硬さは、ある程度の照射エネルギーで当初の皮膜硬さに対する相対値で1.2以上や1.3以上に容易にできることが分かった。図8及び図9に示す結果より、リン酸マンガン粒子の粒径が微細化するにつれて、リン酸マンガン皮膜が緻密化、高密度化し、皮膜硬さが上昇することが分かった。
[実施例2]
リン酸マンガン皮膜の凹部と凸部の面積比の変化が潤滑油の保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性に与える影響を調べるために試験を行った。実施例2では、パターン加工において、レーザ出力を一定とし、凹部と凸部の面積比を変えて複数のサンプルを作製した点を除き、実施例1と同様にして摺動部材のサンプルを作製した。
保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性の評価には、トライボロジー分野で広く用いられるピンオンディスク型の摩擦摩耗試験機(高千穂精機製、品番 TRAS-600NP)を用いた。これら評価方法について、図9及び図10を参照して説明する。
保油性の評価は、図9に示すように、先ず、円板状のサンプルの表面に一定量の潤滑油を滴下して、サンプルの重量(W)を計測した。次に、サンプルを前述の摩擦摩耗試験機へセットし、1200r/分(周速約2.5m/秒)×1時間で、非摩擦条件下で連続回転させた。その後、サンプルの重量(W)を計測し、試験前のサンプル重量Wに対する試験後のサンプル重量Wの重量比W/Wを算出した。この重量比W/Wは試験終了後の保油量を表すことから、保油性の指標とし、その値が大きいほど保油性に優れると判定した。
初期なじみ性の評価は、図10に示すように、円板状のサンプルを摩擦摩耗試験機へセットし、保油性の評価と同様に、一定量の潤滑油を滴下した後、所定の回転数で連続回転させた。初期なじみ性の評価では、サンプルが焼付かない範囲で垂直方向から相手ピン80により一定の荷重(100N)を印加し、同時にひずみゲージ81で抗力を計測した。そして、荷重と抗力から摩擦係数μ(=抗力/荷重)を算出した。初期なじみとは、未使用の状態から時間経過とともに摩擦係数がサチレートする現象をいう。よって、摩擦係数μが変化しなくなったサチレート到達時間を初期なじみ性の指標とし、このサチレート到達時間が短いほど初期なじみ性に優れると判定した。
耐焼付き性の評価は、図10に示すように、初期なじみ性の評価と同様に、円板状のサンプルを摩擦摩耗試験機へセットし、一定量の潤滑油を滴下した後、所定の回転数で連続回転させるが、耐焼付き性の評価では、相手ピン80の荷重を低荷重(30N)から最大荷重(500N)まで段階的(10N刻み/300秒毎)に上昇させて、摩擦係数μが0.5に到達した時点の荷重を耐焼付き性の指標の耐荷重とし、この耐荷重の値が大きいほど耐焼付き性に優れると判定した。
以上の評価方法により、保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性を評価した。図11に、凹部の面積S1と凸部の面積S2の面積割合(=S1/(S1+S2))に対する、保油量、初期なじみ時間及び耐焼付き荷重の変化を示す。なお、保油性は、保油量が一番多かった結果の値を1とした相対値で表した。また、初期なじみ性は、凹部と凸部の面積割合が0(すなわち凹部未形成)のサンプルのサチレート到達時間を1とした相対値で表した。耐焼付き性は、凹部と凸部の面積割合が1(すなわち全て凹部)のサンプルの耐荷重を1とした相対値で表した。
図11に示すように、保油性は、凹部の面積と凸部の面積との比が1:1(図11のグラフの面積割合は0.5)のサンプルが最も高く、凹部の面積が相対的に高くなっても低くなってもいずれの場合も低下した。これは、凹部の面積が広いほど潤滑油を保持する面積が広くなるため保油性は向上するが、凹部の面積が広くなりすぎると、凸部の面積が相対的に減少して、遠心力で潤滑油が外部に放出されるために保油性が低下すると推測される。保油性のみを考慮すると、凹部と凸部の面積比(面積割合)は、1:3(0.25)以上3:1(0.75)以下の範囲が好ましく、2:3(0.4)以上3:2(0.6)以下の範囲がより好ましいことが分かった。
初期なじみ性は、凹部の面積が増えるほど低下する傾向を示し、凹部の面積と凸部の面積の比が3:1(図11のグラフの面積割合は0.75)を超えると大きく低下した。これは、相手基材への低攻撃性と、平滑な摺動面の形成が深く関与しており、サンプルでは相対的に軟質の凸部の面積が多いほど、初期なじみ性が高かった。初期なじみ性のみを考慮すると、凹部と凸部の面積比(面積割合)は、3:1(0.75)以下が好ましく、1:3(0.25)以下がより好ましいことが分かった。
耐焼付き性は、凹部の面積が増えるほど良好な結果が得られた。これは、凹部は、リン酸マンガン粒子の粒径が小さく、組織が緻密で、硬い皮膜であることから、凹部の面積を広くするほど耐焼付き性を向上できることが分かった。耐焼付き性のみを考慮すると、凹部と凸部の面積比(面積割合)は、1:3(0.25)以上が好ましく、3:1(0.75)以上がより好ましいことが分かった。
以上の結果より、初期なじみ性と耐焼付き性はトレードオフの関係であることが分かった。凹部と凸部の面積比(面積割合)が3:1(0.75)を超えて凹部の面積を多くすると、所望の保油性と初期なじみ性が得られにくく、一方、凹部と凸部の面積比(面積割合)が1:3(0.25)未満となるように凹部の面積を少なくすると、保油量が少なくなり、また、耐焼付き性も低下して信頼性に悪影響を与えることが分かった。よって、保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性の全てをバランスよく満足するための凹部と凸部の面積比(面積割合)は、1:3(0.25)以上3:1(0.75)以下の範囲が好ましく、2:3(0.4)以上3:2(0.6)以下の範囲がより好ましいことが分かった。
[実施例3]
リン酸マンガン皮膜の凹部のパターン角度αの変化が保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性に与える影響を調べるために試験を行った。実施例3では、パターン加工において、レーザ出力を一定とし、凹部のパターン角度αを変えて複数のサンプルを作製した点を除き、実施例1と同様にして摺動部材のサンプルを作製した。なお、いずれのサンプルでも凹部と凸部の面積比は1:1で一定とした。よって、凸部のパターン角度は凹部と同一とした。保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性は、実施例2と同様の方法で評価した。それらの結果を図12に示す。
図12に示すように、凹部のパターン角度が5°未満では、レーザを照射した凹部に隣接する凸部への入熱量が多くなり、所望の凹凸形状の形成が難しかった。凹部のパターン角度を5°から15°に広くすると、保油性と初期なじみ性が向上した。凹部のパターン角度を30°に広くしても5~15°のパターン角度αと同程度の性能を維持したが、パターン角度αを30°から60°まで広くするに従って、保油量、耐焼付き荷重及び初期なじみ時間はいずれも徐々に低下する傾向を示した。そして、凹部のパターン角度αが60°を超えると、保油性、初期なじみ性及び耐焼付き性はいずれも顕著に低下した。これは、凹部のパターン角度αが60°を超えると、凹部内で潤滑油を保持することが可能な領域が相対的に減ってしまい、摩擦熱による瞬時の温度上昇に対して冷却性能が追従できなかったと推測される。リン酸マンガン皮膜の凹部のパターン角度は、5°以上60°以下の範囲が好ましく、5°以上30°以下の範囲がより好ましいことが分かった。
1、1A、1B、1C 摺動部材
10、10A、10B、10C リン酸マンガン皮膜
11、11A、11B、11C 凸部
11a 凸部の表面(摺動部材の最表面)
12、12A、12B、12C 凹部
12a 凹部の表面
12b 凹部の壁面
15 潤滑油
20 基材
60 バルブリフタ
61 冠面部
70 カム
71 カムプロファイル
72 動弁バルブ
73 ポート
80 相手ピン
81 ひずみゲージ

Claims (8)

  1. 摺動部材の製造方法であって、
    摺動部材の基材の金属表面をリン酸マンガン処理して、前記摺動部材の基材の金属表面にリン酸マンガン皮膜を形成する工程と、
    前記リン酸マンガン皮膜の表面に対して局所的な加熱を行い、局所的な加熱をした凹部と局所的な加熱をしなかった凸部を交互に形成する工程と
    を含む、摺動部材の製造方法。
  2. 前記局所的な加熱がレーザの照射であり、レーザを照射した凹部とレーザを照射しなかった凸部を交互に形成する、請求項1に記載の摺動部材の製造方法。
  3. 前記局所的な加熱が高周波誘導加熱であり、高周波誘導加熱をした凹部と高周波誘導加熱をしなかった凸部を交互に形成する、請求項1に記載の摺動部材の製造方法。
  4. 金属表面にリン酸マンガン皮膜を有する摺動部材であって、
    リン酸マンガン皮膜の表面に凹部と凸部が交互に形成されており、前記凹部のリン酸マンガン粒子の粒径が前記凸部のリン酸マンガン粒子の粒径よりも細かく、且つ前記凹部のリン酸マンガン皮膜の組織が、前記凸部のリン酸マンガン皮膜の組織よりも硬質である、摺動部材。
  5. 前記摺動部材の金属表面が、円形形状を有し、
    前記リン酸マンガン皮膜の凹部が、前記円形形状の金属表面の中心部から外周部に向かって幅が拡大する放射状の溝である、請求項4に記載の摺動部材。
  6. 前記拡大する幅を規定する前記放射状の溝が有する直線状の両壁部が、5~60°の範囲のパターン角度αをなす、請求項5に記載の摺動部材。
  7. 前記金属表面に占める前記リン酸マンガン皮膜の前記凹部の面積S1と前記凸部の面積S2との面積比S1:S2が、1:3~3:1の範囲である、請求項4~6のいずれか1項に記載の摺動部材。
  8. 請求項4~7のいずれか1項に記載の摺動部材を冠面部とするバルブリフタと、
    前記バルブリフタの前記冠面部に対して当接するカムと
    を備えた動弁装置であって、前記カムがそのカムプロファイルに沿って前記バルブリフタの冠面部に対して一方向に摺動することで、前記バルブリフタが中心軸に沿って回転しながら上下動するように構成された、動弁装置。
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