JP2023014882A - 混合物の分離方法及び低揮発性物質の製造方法 - Google Patents

混合物の分離方法及び低揮発性物質の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】揮発性の異なる複数の物質を効率よく分離することができ、かつ、消泡剤を使用する必要がない、混合物の分離方法を提供する。【解決手段】20℃で液体又は固体である低揮発性物質と、20℃で液体である高揮発性物質とを、気液分離装置を用いて分離する混合物の分離方法であって、気液分離装置は、ケーシングと、ケーシング内で回転する羽根車と、ケーシングにそれぞれ接続された流入口、排気口及び排液口とを備え、排気口に連結された配管には真空ポンプが接続され、排気口と真空ポンプの間に凝縮器が接続され、低揮発性物質及び高揮発性物質を含む混合物を、流入口から気液分離装置に導入し、羽根車を回転させて遠心力により低揮発性物質を液体又は固体として分離して排液口から流出させ、真空ポンプを稼働してケーシング内を減圧し、高揮発性物質を気化させて、高揮発性物質を排気口から気体として流出させ、凝縮器で冷却して液体として回収する。【選択図】図3

Description

本発明は、混合物の分離方法及び低揮発性物質の製造方法に関する。
化粧品、食品、塗料、薬品、写真感光材料等の分野で使用される水性樹脂分散体や界面活性剤存在下での揮発性物質回収はVOCの低減や濃縮の観点で実施されるが、通常、消泡剤を使用し、加熱、減圧することで製品中の揮発性物質濃度を低下させる方法が広く行われている。消泡剤を使用しない揮発性物質回収の方法として繰り返し短い周期で圧力を上下させることで泡立ちを抑制しながら揮発性物質回収を実施する方法(特許文献1)が知られている。
特開平02-090937号公報
上記に説明した、消泡剤を使用する揮発性物質回収方法では、製品中に消泡剤が残留する。残留した消泡剤は製品の物性に影響を及ぼす。製品が例えば塗料である場合には、消泡剤が塗工時のハジキの原因となるおそれがある。
また、消泡剤を使用しない場合、泡立ちによる撹拌翼や釜壁上部への物質の付着、コンデンサー又は真空ポンプへの材料の流出による収率低下、さらに、各部材の洗浄コストの増大といった課題がある。
上記した問題を防ごうとすると、揮発性物質を気化させるための加熱や減圧を抑制する必要があり、揮発性物質の回収に時間を要することがある。
また、泡立ちのため容量(液の容量)を設備容積に対して所定の割合以下に抑える必要があり、生産効率が低下するといった問題がある。
また、特許文献1の方法では泡立ちの抑制は不十分であり、かつ減圧度のこまめな調整が必要であり、生産効率が低下するという課題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、揮発性の異なる複数の物質を効率よく分離することができ、かつ、消泡剤を使用する必要がない、混合物の分離方法を提供することを目的とする。
本発明は、20℃で液体又は固体である低揮発性物質と、20℃で液体である高揮発性物質とを、気液分離装置を用いて分離する混合物の分離方法であって、上記高揮発性物質は、20℃での飽和蒸気圧が上記低揮発性物質より高い物質であり、上記気液分離装置は、ケーシングと、上記ケーシング内で回転する羽根車と、上記ケーシングにそれぞれ接続された流入口、排気口及び排液口とを備えており、上記排気口に連結された配管には真空ポンプが接続されており、上記排気口と上記真空ポンプの間に凝縮器が接続されており、上記低揮発性物質及び上記高揮発性物質を含む混合物を、上記流入口から上記気液分離装置に導入し、上記羽根車を回転させて遠心力により上記低揮発性物質を液体又は固体として分離して上記排液口から流出させ、上記真空ポンプを稼働して上記ケーシング内を減圧し、上記高揮発性物質を気化させて、上記高揮発性物質を上記排気口から気体として流出させ、上記気体を上記凝縮器で冷却して、上記高揮発性物質を液体として回収することにより、上記低揮発性物質と上記高揮発性物質を分離することを特徴とする混合物の分離方法、及び、上記低揮発性物質と上記高揮発性物質を含む混合物から、上記分離方法を用いて上記低揮発性物質を分離する工程を含むことを特徴とする、低揮発性物質の製造方法に関する。
本発明によると、揮発性の異なる複数の物質を効率よく分離することができ、かつ、消泡剤を使用する必要がない、混合物の分離方法を提供することができる。
図1は、気液分離装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、気液分離装置の一部を模式的に示す断面図である。 図3は、混合物の分離のフローを模式的に示すブロック図である。 図4は、本発明の混合物の分離方法に使用する装置を示す模式図である。
以下、本発明の混合物の分離方法について説明する。
本発明の混合物の分離方法では、20℃で液体又は固体である低揮発性物質と、20℃で液体である高揮発性物質とを、気液分離装置を用いて分離する。
まず、本発明の混合物の分離方法で使用する気液分離装置について説明する。
気液分離装置は、ケーシングと、ケーシング内で回転する羽根車と、ケーシングにそれぞれ接続された流入口、排気口及び排液口とを備えている。
図1は、気液分離装置の一例を模式的に示す斜視図である。
図1には気液分離装置1の外観を示している。気液分離装置1は、ケーシング10と、ケーシング10に接続された流入口21、排気口22及び排液口23とを備えている。
ケーシングに対する流入口、排気口及び排液口の数は限定されないが、排気口は1つであることが好ましい。流入口及び排液口の数は1つであっても複数であってもよい。
図2は、気液分離装置の一部を模式的に示す断面図である。
図2には、ケーシング10内に位置する羽根車25を示している。
羽根車25は、適宜の枚数の羽根を備えていて、回転軸26の一端に装着されている。回転軸26は、軸受部27に支持され、軸封部28によりケーシング10を密封的に貫通しており、図示しない原動機によって回転駆動される。
羽根車25には、その回転周辺部全域にわたって気液分離作用を行う分離羽根部25sが形成され、その分離羽根部25sを挟んで羽根車端部25f、25rを有しているが、羽根車端部のうち軸受部27から遠い方の軸方向端部(図2中の左側の端面)に位置する羽根車端部25fはケーシング10の内壁に対してなるべく近い所定の間隙を保ちつつ滑動するよう形成されている。また、この滑動する羽根車端部25fに相対するケーシング10の中央部近傍には、気液分離により発生する気体を排出するための排気口22が設けられ、排気口22は図示しない真空ポンプに接続されている。
羽根車端部25fの周辺の部位は揚液に吐出力(吐出圧力)を与えるよう拡径されて吐出羽根部25dが形成されている。また、この吐出羽根部25dに相対するケーシング10には排液口23が設けられている。
そして、ケーシング10の排液口23よりも軸受部27に近い箇所に、流入口21が設けられている。
図2には、回転軸26近傍の流体が排気口22に直進的に侵入することを妨げるための邪魔部材25p(図2においては板状部材)が、羽根車25中の排気口22寄りの部位に付設されており、気体のみが、回転軸中心近くに設けられた適宜の個数の孔やスリットを通して、容易に通過できるようになっている。
図2には、羽根車を回転させた際の気液分離装置内における気体と液体の流れを示しており、気体の流れを破線の矢印で、液体の流れを一点鎖線の矢印でそれぞれ示している。
気液分離装置を運転すると、吐出羽根部25dのポンプ作用によって混合液は流入口21から排液口23へと導かれるが、その際に、分離羽根部25sの回転によって混合液中の液体はケーシング10の内周壁上に薄い層を形成しつつ排液口23方向へ移動する。一方、気体は羽根車25の中央部近傍に集まり、排気口22から真空ポンプにより吸引排出される。
この気液分離プロセスは、羽根車25の回転周辺部全域にわたって広範囲に形成されている分離羽根部25sによって混合液が強制的に回転させられて発生する強力な遠心力に基づいているので、単なるサイクロン式等に比べるとはるかに液分の少ない気体成分が得られ、強力な気液分離が行われる。
本発明の混合物の分離方法では、気液分離装置の排気口に連結された配管に接続された真空ポンプと、排気口と真空ポンプの間に接続された凝縮器を用いる。
真空ポンプとしてはケーシングの内部を減圧状態とすることができれば任意のものを使用することができ、油回転真空ポンプ、ドライ真空ポンプ等を使用することができる。
また、凝縮器は、排気口から排出された気体を冷却して液化することができる熱交換器であり、気体を冷却空気又は冷却水を用いて間接冷却することのできる装置を使用できる。
続いて、本発明の混合物の分離方法における混合物の分離のフローについて説明する。
図3は、混合物の分離のフローを模式的に示すブロック図である。
混合物50には、20℃で液体又は固体である低揮発性物質60と、20℃で液体である高揮発性物質70が存在している。
気液分離装置1には、その流入口21から混合物50が導入される。気液分離装置1の排気口22には凝縮器40及び真空ポンプ30が接続されている。すなわち、真空ポンプ30を稼働させることにより、気液分離装置1のケーシング10内を減圧することができる。ケーシング10内に液体の高揮発性物質70が存在している場合にケーシング10内を減圧状態とすると、高揮発性物質70が気化する。そのため、気液分離装置1に導入する混合物50においては液体であった高揮発性物質70を排気口22から気体の高揮発性物質70´として流出させることができる。
気体の高揮発性物質70´は、凝縮器40に導入されて冷却されて液体の高揮発性物質70として回収される。
一方、低揮発性物質60は、液体又は固体のまま気液分離装置1の排液口23から流出されて、液体又は固体の低揮発性物質60として回収される。
このようなフローにより、混合物50に含まれる低揮発性物質60と高揮発性物質70が分離される。
続いて、本発明の混合物の分離方法で分離する対象物である低揮発性物質と高揮発性物質について説明する。
低揮発性物質は、20℃で液体又は固体である物質である。
低揮発性物質としては、エチレン性不飽和結合を有する単量体の重合物(特許第6023781号又は特許第6139003号に記載の重合性単量体の重合物等)、ポリウレタン(特開2016-188362号公報に記載のウレタン樹脂及び特許第6276641号公報に記載のウレタンウレア樹脂等)、ポリエステル(特開2016-188362号公報に記載のポリエステルポリオール並びにジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート等)、ポリエーテル(特開2016-188362号公報に記載のポリエーテルポリオール並びに特許第6412172号に記載のアルキレンオキサイド付加物及びアルキレンオキサイド付加物と脂肪酸とのエステル等)、及びこれら以外の化学式量又は数平均分子量が140以上の化合物(ペンタデセニルコハク酸、特許第6900269号に記載の界面活性剤等)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、低揮発性物質は化学式量又は数平均分子量が140以上である樹脂材料であることが好ましい。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)により、以下の条件等で測定することができる。
装置:「HLC-8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:「Guardcolumn α」+「TSKgel α-M」[いずれも東ソー(株)製]
試料溶液:0.125重量%のジメチルホルムアミド溶液
溶離液:ジメチルホルムアミド
溶液注入量:100μl
流量:1ml/分
測定温度:40℃
検出装置:屈折率検出器
基準物質:標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)[東ソー(株)製]
また、低揮発性物質は、20℃での飽和蒸気圧が0.14kPa未満であることが好ましい。
高揮発性物質は、20℃で液体である物質であり、20℃での飽和蒸気圧が低揮発性物質より高い物質である。そのため、ケーシング内を減圧にした場合に高揮発性物質が低揮発性物質と比べて優先的に気化するので、高揮発性物質は排気口から気体として流出する。
高揮発性物質としては、有機溶媒又は無機溶媒が挙げられる。
例えば、アミン系溶媒(エチレンジアミン、トリエチルアミン等)、アルコール系溶媒(エタノール、メタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びn-ブタノール等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジメチルエーテル及びメチルエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等)、エステル系溶媒(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル及びエチルセロソルブアセテート等)、ハロゲン系溶媒(1,2-ジクロロプロパン)、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン)、芳香族炭化水素系溶媒(トルエン等)、脂環式炭化水素系溶媒(シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等)、鎖状炭化水素系溶媒(n-ヘキサン及びn-ヘプタン等)、アミド系溶媒(N,N-ジメチルホルムアミド及びN-メチルピロリドン等)、有機酸(無水酢酸)、水等が挙げられる。
また、トリエチルアミン、アセトン、トルエン、酢酸メチル、メチルエチルケトン、1,2-ジクロロプロパン、水、無水酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル及びメチルエチルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、高揮発性物質は数平均分子量が140未満である樹脂材料であってもよい。
また、高揮発性物質は、20℃での飽和蒸気圧が0.14kPa以上であることが好ましく、2kPa以上であることが更に好ましい。また、高揮発性物質は、3kPa以上であっても良い。
混合物が水と他の成分からなり、水が高揮発性物質となる場合、高揮発性物質の20℃での飽和蒸気圧が2kPa以上であることが好ましい。
また、混合物が水と他の成分からなり、水が低揮発性物質となる場合、高揮発性物質の20℃での飽和蒸気圧が3kPa以上であることが好ましい。
本発明の分離方法を適用する対象である混合物が、工業的に製造された樹脂と当該樹脂の製造に用いられた溶媒及び/又は副生成物の混合物であってもよい。この場合に、樹脂材料が低揮発性物質であり、当該樹脂材料の製造に用いられた溶媒が高揮発性物質であってもよい。
具体例としては、混合物がウレタン樹脂エマルションであり、当該ウレタン樹脂エマルションにはウレタン樹脂と水と有機溶媒が含まれている例が挙げられる。
この場合、高揮発性物質は有機溶媒であり、低揮発性物質はウレタン樹脂である。
水は、気液分離装置による分離の際に一部が気体として排気口から排出され、有機溶媒と共に高揮発性物質として回収される。
水の大部分は液体としてウレタン樹脂と共に低揮発性物質として排液口から排出される。すなわち、排液口からは、水中にウレタン樹脂が分散したウレタン樹脂水分散体が回収される。
上記具体例における水は、混合物中に高揮発性物質及び低揮発性物質に加えてさらに含まれる第三成分であると考えることができる。
なお、本明細書において、ウレタン樹脂エマルションは高揮発性物質としての有機溶媒が含まれている混合物を意味し、ウレタン樹脂水分散体は、高揮発性物質としての有機溶媒が脱溶媒された混合物を意味する。
混合物が水と他の成分の2成分からなり、水の20℃での飽和蒸気圧が他の成分の20℃での飽和蒸気圧よりも高い場合は、水は高揮発性物質となる。
また、混合物が水と他の成分の2成分からなり、水の20℃での飽和蒸気圧が他の成分の20℃での飽和蒸気圧よりも低い場合は、水は低揮発性物質となる。
混合物は、高揮発性物質及び低揮発性物質に加えてさらに消泡剤を含んでいてもよい。
消泡剤としては、低級アルコール(炭素数1~4のものが好ましく、具体的には、メタノール及びブタノール等が挙げられる)、高級アルコール(炭素数6~30のものが好ましく、具体的にはオクチルアルコール及びヘキサデシルアルコール等が挙げられる)、脂肪酸(炭素数4~30のものが好ましく、具体的にはオレイン酸及びステアリン酸等が挙げられる)、脂肪酸エステル[炭素数7~36の脂肪酸エステル(グリセリンモノラウレート及びソルビタンモノオレート等)、及び、ポリアルキレン(アルキレンの好ましい炭素数は2~4)グリコールと炭素数8~20の脂肪酸とのエステル等]、リン酸エステル(炭素数6~20のものが好ましく、具体的にはトリブチルホスフェート等が挙げられる)、金属石けん(炭素数18~30のものが好ましく、具体的にはステアリン酸カルシウム及びステアリン酸アルミニウム等が好ましい)、鉱物油、ポリアルキレングリコール(アルキレンの好ましい炭素数は2~4、具体的にはPEG及びPPG等)、シリコーン(ジメチルシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル及びフルオロシリコーンオイル等)等が挙げられる。
また、混合物が消泡剤を含む場合は、消泡剤の含有量が1000ppm以下であることが好ましい。
消泡剤を使用することで泡立ちを抑制することができ、泡立ちにより生じる各種課題を解決することができる。
一方、消泡剤が製品中に残留すると、製品が例えば塗料である場合には、消泡剤が塗工時のハジキの原因となるおそれがある。そのため、消泡剤の使用量は少ないか、消泡剤を使用しないことが好ましい。
本発明の混合物の分離方法を使用すると、消泡剤を使用しない、又は、消泡剤の含有量を1000ppm以下と少なくしても、泡立ちがそれほど生じないようにできるので、泡立ちにより生じる各種課題を解決することができる。
また、混合物は、高揮発性物質及び低揮発性物質に加えて、さらに消泡剤以外の界面活性剤を含んでいてもよい。消泡剤以外の界面活性剤、特にアニオン性の界面活性剤を含む場合には泡立ちが生じやすくなるが、本発明の混合物の分離方法では泡立ちをそれほど生じないようにできるので、泡立ちが生じやすくなる界面活性剤を使用することもできる。
続いて、本発明の混合物の分離方法を適用した例として、本発明の分離方法を適用する対象となる混合物がウレタン樹脂エマルションであり、本発明の混合物の分離方法によりウレタン樹脂エマルションから有機溶媒を分離してウレタン樹脂水分散体を得る例について説明する。
以下には、高揮発性物質が有機溶媒であり、低揮発性物質がウレタン樹脂である例について説明する。
ウレタン樹脂としては、特開2016-188362号公報等に記載のウレタン樹脂等を使用することができる。その具体例として、以下のウレタン樹脂(U)について、説明する。
ウレタン樹脂(U)は、ポリオール(a)及びポリイソシアネート(b)を必須成分とし、さらに必要により、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)、鎖伸長剤(d)及び反応停止剤(e)を反応させることにより製造される。
ウレタン樹脂エマルション(Q)は、得られたウレタン樹脂(U)、有機溶媒及び水を含む。
また、ウレタン樹脂(U)の分散性及びウレタン樹脂エマルション(Q)の安定性の観点から、必要によりウレタン樹脂(U)を分散剤(h)の存在下で水に分散させてもよい。
また、プレポリマー法によりウレタンプレポリマー(P)を経てウレタン樹脂(U)を製造し、ウレタン樹脂エマルション(Q)を得てもよい。
この場合、ポリオール(a)及びポリイソシアネート(b)を必須成分とし、さらに必要により、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)及び鎖伸長剤(d)を反応させることによりウレタンプレポリマー(P)を得る。
ウレタンプレポリマー(P)を含む溶液に、化合物(c)の中和剤、鎖伸長剤(d)及び反応停止剤(e)を反応させることによりウレタン樹脂(U)を製造する。
また、ウレタン樹脂(U)の分散性及びウレタン樹脂エマルション(Q)の安定性の観点から、必要によりウレタン樹脂(U)を分散剤(h)の存在下で水に分散させてもよい。
前記のポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)、鎖伸長剤(d)、反応停止剤(e)及び分散剤(h)としては、特開2016-188362号公報に記載の物等を用いることができる。また、前記のポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)、鎖伸長剤(d)、反応停止剤(e)及び分散剤(h)は、それぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
図4は、本発明の混合物の分離方法に使用する装置を示す模式図である。
図4には、ウレタン樹脂エマルションを製造する反応容器100を示している。
反応容器内には、ウレタン樹脂、有機溶媒及び水の混合物50が存在しており、吸込弁91を開くことで反応容器100の底部から混合物50を取り出すことができる。
混合物50には高揮発性物質70としての有機溶媒、低揮発性物質60としてのウレタン樹脂が含まれている。また、混合物50には第三成分としての水も含まれている。
混合物50は気液分離装置1の流入口21から気液分離装置1に導入される。
真空弁92を開き、真空ポンプ30を稼働して気液分離装置1のケーシング内を減圧し、有機溶媒を気化させて、排気口22から気体(高揮発性物質70´)として流出させる。
気体の有機溶媒は凝縮器40で冷却され、液体として回収される。
同時に、羽根車を回転させて遠心力によりウレタン樹脂と水を液体(水中にウレタン樹脂が分散したウレタン樹脂水分散体)として分離する。吐出弁93を開くことにより、ウレタン樹脂と水を含むウレタン樹脂水分散体を排液口23から液体(低揮発性物質60)として流出させる。
排液口23から流出したウレタン樹脂と水は反応容器100に導入される。
混合物50として反応容器100から取り出され、気液分離装置1を経て反応容器100に導入されたウレタン樹脂と水の混合物(低揮発性物質60)は、有機溶媒が分離された、脱溶媒された混合物(ウレタン樹脂水分散体)となる。
脱溶媒された混合物を反応容器100に戻す。
反応容器内にはまだウレタン樹脂、有機溶媒及び水の混合物50が残っている。
脱溶媒された混合物(ウレタン樹脂水分散体)を反応容器100に戻すことにより、反応容器内の混合物は、ウレタン樹脂、有機溶媒及び水の混合物であって有機溶媒の濃度が当初よりも低い混合物になる。
有機溶媒の濃度が当初よりも低い混合物50を気液分離装置1に導入して気液分離を行い、有機溶媒を液体として回収し、脱溶媒されたウレタン樹脂と水の混合物を得る。そして、当該混合物を反応容器に戻す。すると、さらに有機溶媒濃度が低い混合物が得られる。
このように気液分離装置での有機溶媒の分離及び回収を繰り返すことにより、反応容器内の有機溶媒を回収することができる。この際、反応容器内及び気液分離装置内に泡立ちは生じにくく、減圧度の細かな調整は不要である。
気液分離装置に最初に導入する前の、反応容器内の混合物中における高揮発性物質の濃度(好ましくは20℃での飽和蒸気圧が0.14kPa以上である高揮発性物質の濃度、更に好ましくは20℃での飽和蒸気圧が3kPa以上である高揮発性物質の濃度)は、混合物中において50,000~500,000ppmであることが好ましい。
本発明の混合物の分離方法を適用して、高揮発性物質が分離された後の混合物における高揮発性物質の濃度は、混合物中において10,000ppm以下であることが好ましい。すなわち、本発明の混合物の分離方法を使用して高揮発性物質の濃度を10,000ppm以下とすることが好ましい。
なお、ここで定める高揮発性物質の濃度は、高揮発性物質が有機溶媒である場合は当該有機溶媒の濃度であり、高揮発性物質が複数種類の有機溶媒の混合物である場合は、複数種類の有機溶媒の合計量としての濃度である。
高揮発性物質としての有機溶媒の濃度は、ガスクロマトグラフィーにより測定することができる。
本発明の分離方法を適用することにより、低揮発性物質と高揮発性物質とを含む混合物から高揮発性物質が分離されて、低揮発性物質が得られる。
すなわち、低揮発性物質と高揮発性物質を含む混合物から、本発明の分離方法を用いて低揮発性物質を分離する工程を含むことを特徴とする低揮発性物質の製造方法が、本発明の低揮発性物質の製造方法である。
本発明の低揮発性物質の製造方法により、高揮発性物質が分離された低揮発性物質が得られる。
また、得られる低揮発性物質には消泡剤等の望まれない物質が混入することが防止される。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り部は重量部、%は重量%を意味する。
実施例で使用した原料のうち、物質名で示されていない原料としては以下のものを用いた。
ポリオール(a)
サンエスター4620:Mn= 2,000のポリテトラメチレンアジペートジオール、三洋化成工業(株)製
クラレポリオールP-2010:Mn=2,000のポリエステルポリオール、(株)クラレ製
クラレポリオールP-3010:Mn=3,000のポリエステルポリオール、(株)クラレ製
クラレポリオールC-2090:Mn=2,000のポリカーボネートポリオール、(株)クラレ製
クラレポリオールC-3090:Mn=3,000のポリカーボネートポリオール、(株)クラレ製
ETERNACOLL UH-200:Mn=2,000のポリカーボネートポリオール、宇部興産(株)製
デュラノ―ルG-4672:Mn=2,000のポリカーボネートポリオール、旭化成ケミカルズ(株)製
PTMG-2000:Mn=2,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱ケミカル(株)製
PTMG-3000:Mn=3,000のポリテトラメチレンエーテルグリコール、三菱ケミカル(株)製
PTG-L2000:Mn=2,000の変性PTMG 、保土谷化学工業(株)製
分散剤(h)
ナロアクティーCL120:ポリオキシエチレンアルキルエーテル;三洋化成工業(株)製
実施例で使用した有機溶媒は20℃で液体であり、各有機溶媒の20℃での蒸気圧は以下の通りである。
アセトン:24.7kPa
メチルエチルケトン:10.3kPa
テトラヒドロフラン:18.9kPa
N-メチル-2-ピロリドン:0.039kPa
<実施例1~9>
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に表1に記載の各原料を仕込んで85℃で10時間攪拌してウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(P)の溶液を製造した。
Figure 2023014882000002
得られたウレタンプレポリマー(P)の溶液に、40℃で撹拌しながら有機溶媒を、表2に記載の量加えて30分間均一化した。
その後、25℃で撹拌しながら表2に記載の中和剤(c)及び分散剤(h)を表2に記載の量加え、40rpmで30分間均一化した。
その後、エバラマイルダー[荏原製作所(株)製]を用いて、表2に記載の量のイオン交換水と共に乳化した。
その後、表2に記載の種類の鎖伸長剤(d)及び反応停止剤(e)を、表2に記載の量溶解させた水溶液を加えて、反応容器内にウレタン樹脂エマルション(Q)を得た。
Figure 2023014882000003
その後、図1に示す気液分離装置を用いて、ウレタン樹脂エマルション(Q)から、図4に示す方式で、表3に記載の条件で有機溶媒を分離する脱溶媒工程を実施し、ウレタン樹脂水分散体を得た。
気液分離装置として、脱気ポンプDP-0800S((株)横田製作所製)を使用した。
Figure 2023014882000004
<比較例1~9>
実施例1~9において、従来の設備を使用した脱溶媒工程を実施し、ウレタン樹脂水分散体を得たこと以外は、実施例1~9と同様に実施し、ウレタン樹脂水分散体を得た。
比較例4~6では、ウレタン樹脂エマルション(Q)が充填された反応容器内に、消泡剤としてダッポーH-404[ポリエーテル系消泡剤、サンノプコ(株)製]を、ウレタン樹脂エマルション(Q)の重量に対して、表4に記載の割合で添加した後に、従来の設備を使用した脱溶媒工程を実施した。
なお、以下の比較例で使用する従来の設備とは、図4に示す方式に代えて、気液分離装置を使用せず、反応容器と凝縮器を直結させる方式を意味する。
[評価]
実施例1~9及び比較例1~9につき、以下の指標で評価を行いその結果を表4に示した。
<脱溶媒工程の時間(hr)の測定>
各実施例、及び比較例における、有機溶媒の分離に要した時間、すなわち脱溶媒工程の時間(hr)を測定した。
脱溶媒工程の時間(hr)はウレタン樹脂エマルション(Q)から有機溶媒を分離して得られたウレタン樹脂水分散体中の有機溶媒(N-メチル-2-ピロリドンを除く)濃度が10,000ppm以下となるまでの時間を示す。
有機溶媒の濃度はガスクロマトグラフィーにより測定した。
<反応容器の樹脂付着面積割合(%)>
「容器の内側の全表面積」に対する、「樹脂付着面積の割合」を目視で確認した。
<人が操作していた時間>
脱溶媒工程に要した時間のうち、作業者が減圧度の調整等に要した時間を計測した。減圧度をこまめに設定する必要がある場合には、当該「人が操作していた時間」が長くなる。
この指標の単位は工数(人数×時間)である。
<消泡剤の使用量(ppm)>
脱溶媒工程における、ウレタン樹脂エマルション(Q)中の消泡剤の使用量を示した。
消泡剤が製品中に残留すると、製品が例えば塗料である場合には、消泡剤が塗工時のハジキの原因となるおそれがある。そのため、消泡剤の使用量は少ないか、消泡剤を使用しないことが好ましい。
<反応容器への充填割合(%)>
反応容器の体積に対してウレタン樹脂エマルション(Q)をどの程度充填して脱溶媒工程を行うことができたかを示した。
充填割合が高いほど、一度に処理できる量が多いために好ましい。
Figure 2023014882000005
<実施例10~18>
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に表5に記載の各原料を仕込んで85℃で10時間攪拌してウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(P)の溶液を製造した。
Figure 2023014882000006
得られたウレタンプレポリマー(P)の溶液に、40℃で撹拌しながら有機溶媒を、表6に記載の量加え30分間均一化した。
その後、25℃で撹拌しながら表2に記載の中和剤(c)及び分散剤(h)を表6に記載の量加え、40rpmで30分間均一化した。
その後、温度を30℃に保ち、40rpmで攪拌下、表6に記載の量のイオン交換水を徐々に添加することで乳化した。
その後、表6に記載の種類の鎖伸長剤(d)及び反応停止剤(e)を、表6に記載の量溶解させた水溶液を加えて、反応容器内にウレタン樹脂エマルション(Q)を得た。
Figure 2023014882000007
その後、消泡剤を添加する実施例13においては、ウレタン樹脂エマルション(Q)が充填された反応容器内に、消泡剤としてダッポーH-404[ポリエーテル系消泡剤、サンノプコ(株)製]を、ウレタン樹脂エマルション(Q)の重量に対して、表8に記載の割合で添加した。
その後、図1に示す気液分離装置を用いて、ウレタン樹脂エマルション(Q)から、図4に示す方式で、表7に記載の条件で有機溶媒を分離する脱溶媒工程を実施し、ウレタン樹脂水分散体を得た。
気液分離装置として、脱気ポンプDP-0800S((株)横田製作所製)を使用した。
Figure 2023014882000008
<比較例10~18>
実施例10~18において、従来の設備を使用した脱溶媒工程を実施し、ウレタン樹脂水分散体を得たこと以外は、実施例10~18と同様に実施し、ウレタン樹脂水分散体を得た。
比較例13~15では、ウレタン樹脂エマルション(Q)が充填された反応容器内に、消泡剤としてダッポーH-404[ポリエーテル系消泡剤、サンノプコ(株)製]を、ウレタン樹脂エマルション(Q)の重量に対して、表8に記載の割合で添加した後、従来の設備を使用した脱溶媒工程を実施した。
なお、以下の比較例で使用する従来の設備とは、図4に示す方式に代えて、気液分離装置を使用せず、反応容器と凝縮器を直結させる方式を意味する。
[評価]
実施例10~18及び比較例10~18の評価は、実施例1と同じ方法で実施した。その結果を表8に示した。
Figure 2023014882000009
各実施例では、脱溶媒工程の時間が短く、樹脂の付着は少なく、人が操作していた時間が短く、消泡剤を使用する必要が無く、反応容器へのウレタン樹脂エマルション(Q)の充填割合を高くして脱溶媒(高揮発性物質の分離)を行うことができていた。
また、実施例7~9及び16~18と、比較例7~9及び16~18とを比較すると、従来の設備を使用して脱溶媒工程の時間を短くするためには反応容器へのウレタン樹脂エマルション(Q)の充填割合を低くする必要があることが分かる。
また、実施例1~3及び10~12と、比較例1~3及び10~12とを比較すると、比較例の方が反応容器への充填割合が少ないにもかかわらず、泡立ちを抑制するため減圧度を制御しながら脱溶媒工程を行うので、脱溶媒工程の時間が長く、樹脂の付着が多く、人が操作していた時間が長くなっていた。
また、実施例4~6及び13~15と、比較例4~6及び13~15とを比較すると、比較例の方が反応容器の充填割合が少ないにもかかわらず、従来の設備を使用して脱溶媒工程の時間を短くするためには消泡剤を多く使用する必要があることが分かる。また、比較例の方が消泡剤を多く使用しているにもかかわらず、樹脂の付着は、実施例の方が極めて低減できており、樹脂の付着に伴う洗浄コストも大きく低減できていることが分かる。
1 気液分離装置
10 ケーシング
21 流入口
22 排気口
23 排液口
25 羽根車
25d 吐出羽根部
25f、25r 羽根車端部
25p 邪魔部材
25s 分離羽根部
26 回転軸
27 軸受部
28 軸封部
30 真空ポンプ
40 凝縮器
50 混合物
60 低揮発性物質
70 液体の高揮発性物質
70´ 気体の高揮発性物質
91 吸込弁
92 真空弁
93 吐出弁
100 反応容器

Claims (9)

  1. 20℃で液体又は固体である低揮発性物質と、20℃で液体である高揮発性物質とを、気液分離装置を用いて分離する混合物の分離方法であって、
    前記高揮発性物質は、20℃での飽和蒸気圧が前記低揮発性物質より高い物質であり、
    前記気液分離装置は、ケーシングと、前記ケーシング内で回転する羽根車と、前記ケーシングにそれぞれ接続された流入口、排気口及び排液口とを備えており、
    前記排気口に連結された配管には真空ポンプが接続されており、
    前記排気口と前記真空ポンプの間に凝縮器が接続されており、
    前記低揮発性物質及び前記高揮発性物質を含む混合物を、前記流入口から前記気液分離装置に導入し、
    前記羽根車を回転させて遠心力により前記低揮発性物質を液体又は固体として分離して前記排液口から流出させ、
    前記真空ポンプを稼働して前記ケーシング内を減圧し、前記高揮発性物質を気化させて、前記高揮発性物質を前記排気口から気体として流出させ、
    前記気体を前記凝縮器で冷却して、前記高揮発性物質を液体として回収することにより、
    前記低揮発性物質と前記高揮発性物質を分離することを特徴とする、混合物の分離方法。
  2. 前記高揮発性物質の20℃での飽和蒸気圧が0.14kPa以上である請求項1に記載の混合物の分離方法。
  3. 前記高揮発性物質が、トリエチルアミン、アセトン、トルエン、酢酸メチル、メチルエチルケトン、1,2-ジクロロプロパン、水、無水酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル及びメチルエチルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の分離方法。
  4. 前記低揮発性物質が、エチレン性不飽和結合を有する単量体の重合物、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、及び、これら以外の化学式量又は数平均分子量が140以上の化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1~3のいずれか1項に記載の分離方法。
  5. 前記混合物が、前記高揮発性物質及び前記低揮発性物質に加えてさらに水を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の分離方法。
  6. 前記混合物が、前記高揮発性物質及び前記低揮発性物質に加えてさらに消泡剤を含む請求項1~5のいずれか1項に記載の分離方法。
  7. 前記混合物中の消泡剤の含有量が1000ppm以下である請求項6に記載の分離方法。
  8. 前記混合物が、前記高揮発性物質及び前記低揮発性物質に加えて、さらに消泡剤以外の界面活性剤を含む請求項1~7のいずれか1項に記載の分離方法。
  9. 前記低揮発性物質と前記高揮発性物質を含む混合物から、請求項1~8のいずれか1項に記載の分離方法を用いて前記低揮発性物質を分離する工程を含むことを特徴とする、低揮発性物質の製造方法。

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