JP2023014724A - 排気還流システムの故障診断装置 - Google Patents

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英雄 松永
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Abstract

【課題】エンジン運転の安定性を確保しつつ、詳細に故障判定可能な排気還流システムの故障診断装置を提供する。【解決手段】プラグインハイブリッド車におけるエンジン2のEGRシステム50の故障の有無を診断する故障診断装置であって、EGRガスの温度を検出するEGR温度センサ56と、EGRバルブ54を開閉作動させた際のEGRガスの温度の変化に基づいて、EGRシステム50の故障の有無を判定するEGR故障判定部60と、を備え、EGR故障判定部60は、EVモードからシリーズモードへの移行の際のエンジン2の始動後のウォームアップ運転時にEGRバルブ54を閉作動させてEGRガスの温度変化に基づいてEGRバルブ54の開故障判定を行い、当該開故障判定後にEGRバルブ54を閉作動状態から開作動させてEGRガスの温度変化に基づいてEGRバルブ54の閉故障判定を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンの排気還流システムにおける故障診断技術に関する。
車両に搭載されているエンジンの多くは、排気性能を向上するためにEGRシステム(排気還流システム)を搭載している。EGRシステムは、例えば排気通路から排気の一部(EGRガス)を吸気通路に還流するEGR通路(排気還流路)を有するとともに、EGR通路の開口面積を調節するEGRバルブ(排気還流弁)が備えられている。EGRバルブは、コントロールユニット等によりエンジンの運転状態に基づいて開口面積(開度)が制御される。
特許文献1には、EGRシステムの故障の有無を判断する技術が開示されている。特許文献1に開示された故障診断装置は、EGRガスの温度を検出する温度センサを有し、EGRバルブの開閉に伴うEGRガスの温度変化に基づいて、EGRバルブが固着状態となった故障の有無を診断する。
特開2005-291055号公報
特許文献1の故障診断装置では、EGRバルブを強制的に所定の開口面積に開閉制御し、その際にEGRガスの温度が所定以上変化しない場合に、EGRバルブが固着状態であることを判定する。しかしながら、特許文献1では、開固着状態であるか閉固着状態であるかといったようなEGRバルブの詳細の故障状態を判定していない。
また、エンジンの故障診断はエンジン始動直後に行なわれることが多いが、エンジン始動後すぐに故障診断すべくEGRバルブを強制的に開状態に制御すると、冷態状態でかつ吸気の酸素濃度が低下するため、エンジンの運転の安定性を損ねる可能性がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷態状態において、エンジン運転の安定性を確保しつつ、詳細かつ迅速に故障判定可能な排気還流システムの故障診断装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の排気還流システムの故障診断装置は、エンジンの排気通路から排気の一部を吸気通路に導く排気還流路と、前記排気還流路に備えられ開又は閉作動することで前記排気還流路の開口面積を調節する排気還流弁と、前記エンジンの運転状態に基づいて前記排気還流弁を作動制御する排気還流制御部と、を有する排気還流システムにおける故障診断装置であって、前記排気還流路を流れる排気還流ガスの温度を検出する排気還流ガス温度検出手段と、前記排気還流制御部により前記排気還流弁を開閉作動させた際の前記排気還流ガスの温度の変化に基づいて、前記排気還流弁の故障の有無を判定する故障判定部と、を備え、前記故障判定部は、前記エンジンの所定の冷態運転時に前記排気還流弁を閉作動させた際の前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の開故障判定を行い、当該開故障判定後に前記排気還流弁を閉作動状態から開作動させた際の前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の閉故障判定を行うことを特徴とする。
これにより、排気還流弁が閉故障であるか否か、及び開故障であるか否かといった、排気還流システムの故障態様を詳細に判定することができる。
また、エンジンの冷態運転時に先に排気還流弁を閉作動させて開故障判定を行うので、この開故障判定の際には排気還流を抑えてエンジンの運転安定性を向上させることができる。また、開故障判定における排気還流ガス温度の上昇が抑えられることで、開故障判定終了からすぐに閉故障判定が可能となり、開故障判定及び閉故障判定を続けて実行し短時間で故障判定を終了させることができる。
好ましくは、前記故障判定部は、前記開故障判定後に、前記エンジンの運転状態に連動して前記排気還流弁の開作動が要求されたことにより前記排気還流制御部が前記排気還流弁を所定期間以上開作動させた際に生じる前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の閉故障判定を行うとよい。
これにより、開故障判定を完了した後は、エンジンの運転状態に基づいて排気還流弁が開閉作動するので、閉故障判定の際に強制的な排気還流弁の開弁を行わずに、エンジンの運転状態に基づく適切な排気還流弁の作動制御が迅速に開始され、エンジン運転制御の精度、応答性(ドライバビリティ)を迅速に高めることができる。
好ましくは、前記エンジンは車両に搭載され、前記車両は、蓄電池と、前記エンジンにより駆動されて発電する発電機と、前記発電機及び前記蓄電池の少なくとも一方から供給された電力によって当該車両を走行駆動するモータと、を有するとともに、前記エンジンを停止して前記蓄電池から供給された電力により前記モータを駆動して走行する第1の走行モードと、前記エンジンを作動して前記発電機により発電しつつ走行する第2の走行モードと、を少なくとも前記車両に要求される要求出力に基づいて切り替える走行モード切替制御部を備え、前記エンジンの暖機が完了されていない状態で前記第1の走行モードから前記第2の走行モードに切り替わる以前に、前記エンジンに前記第2の走行モードで発電する際の前記エンジンの負荷より小さい所定の低負荷運転を所定時間継続させるウォームアップ運転が実行され、前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転が継続されている際における前記モータによる走行駆動とともに、前記開故障判定を実行するとよい。
これにより、エンジンが停止している第1の走行モードからエンジンを運転させる第2の走行モードに切り替わる際に行われるエンジンのウォームアップ運転において、開故障判定が実行されるので、排気還流弁の故障判定機会を増加させるとともに、開故障判定の際に排気還流弁の故障判定に適したエンジン運転にすることができ、迅速かつ精度のよい故障判定が可能となる。
好ましくは、前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転時に前記開故障判定及び前記閉故障判定が完了する前に、前記要求出力が前記第2の走行モードに切り替わる値になっても、前記開故障判定及び前記閉故障判定が完了するまでは前記第2の走行モードに切り替えることなく前記ウォームアップ運転を継続するとよい。
これにより、開故障判定及び閉故障判定を継続して実行し完了させることができる。
好ましくは、前記車両は、前記蓄電池より外部へ給電する給電部を更に備え、前記故障判定部は、前記外部への給電中には、前記排気還流制御部による前記エンジンの運転状態に基づく前記排気還流弁の開閉制御要求に拘わらず、前記開故障判定の後に前記排気還流弁を強制的に開作動させて前記閉故障判定を実行するとよい。
これにより、外部への給電中においては、車両は走行しておらずエンジンを任意に運転できるので、開故障判定の後に排気還流弁を強制的に開作動させて閉故障判定を実行することで、迅速かつ確実に閉故障判定まで完了させることができる。
好ましくは、前記蓄電池の充電率を検出する充電率検出部を備え、前記走行モード切替制御部は、少なくとも前記充電率が第1の所定値以下の場合に、前記第2の走行モードを選択し、前記ウォームアップ運転は、前記充電率が前記第1の所定値より高い第2の所定値以下に低下した場合に開始されるとよい。
これにより、例えば第1の走行モードによる車両の走行により充電池の充電率が低下して第2の走行モードに切り替わる前に開故障判定を開始することができる。
本発明の排気還流システムの故障診断装置によれば、排気還流弁が閉故障及び開故障のいずれかであるか否かといったような排気還流弁の故障態様を詳しく判定することができるので、修理の際の情報として活用できるとともに、故障態様に応じてエンジンの作動制御を行うことで、エンジン作動を安定して継続させることが可能になる。
また、エンジンの冷態運転時に先に排気還流弁の閉じ指令に基づく開故障判定を行い、その後続けて開き指令に基づく閉故障判定を行うので、開故障判定の際には排気還流弁が閉じることとなり排気還流ガスの吸気への流入を抑えることができ、エンジンの失火を抑制することができるためエンジン運転の安定性を向上させるとともに、開故障判定及び閉故障判定を続けて実行し短時間で終了させることが可能になる。これにより、開故障判定時及び閉故障判定時における排気還流弁の強制的な作動時間を抑制することができ、エンジン運転制御におけるドライバビリティを向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る車両の走行駆動系の概略構成図である。 本実施形態に係るエンジンの給排気系及びEGRシステムの故障診断装置の構成図である。 EGRシステムの故障診断装置におけるEGR故障判定制御の手順を示すフローチャートである。 EGR開故障時でのEGR故障判定制御におけるEGRバルブの作動及びEGR温度等の推移を示すタイムチャートの一例である。 EGR閉故障時でのEGR故障判定制御におけるEGRバルブの作動及びEGR温度等の推移を示すタイムチャートの一例である。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプラグインハイブリッド車(以下、車両1という)の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のEGRシステムの故障診断装置を備えた車両1は、エンジン2の出力によって前輪3を駆動して走行可能であるとともに、前輪3を駆動する電動のフロントモータ4(モータ)及び後輪5を駆動する電動のリヤモータ6(モータ)を備えた四輪駆動車である。
エンジン2は、減速機7を介して前輪3の駆動軸8を駆動可能であるとともに、減速機7を介してモータジェネレータ9(発電機)を駆動して発電させることが可能になっている。
フロントモータ4は、フロントインバータ10を介して、車両1に搭載された車載電池11(蓄電池)及びモータジェネレータ9から高電圧の電力を供給されて駆動し、減速機7を介して前輪3の駆動軸8を駆動する。減速機7には、エンジン2の出力軸と前輪3の駆動軸8との間の動力の伝達を断接切換え可能なクラッチ7aが内蔵されている。
リヤモータ6は、リヤインバータ12を介して車載電池11及びモータジェネレータ9から高電圧の電力を供給されて駆動し、減速機13を介して後輪5の駆動軸14を駆動する。
モータジェネレータ9によって発電された電力は、フロントインバータ10を介して車載電池11を充電可能であるとともに、フロントモータ4及びリヤモータ6に電力を供給可能である。
車載電池11は、リチウムイオン電池等の二次電池で構成され、複数の電池セルをまとめて構成された図示しない電池モジュールを有している。また、車載電池11は、電池モジュールの電圧、充電率、温度等の電池モジュールの状態を監視するとともに、車載電池11全体の充電率を推定(検出)するモニタリングユニット11a(充電率検出部)を備えている。
フロントインバータ10は、ハイブリッドコントロールユニット20(走行モード切替制御部)からの制御信号に基づきフロントモータ4の出力を制御するとともに、ハイブリッドコントロールユニット20からの制御信号に基づきモータジェネレータ9の出力を制御する機能を有する。
リヤインバータ12は、ハイブリッドコントロールユニット20からの制御信号に基づきリヤモータ6の出力を制御する機能を有する。
車両1には、エンジン2を駆動制御するエンジンコントロールユニット22と、車載電池11を外部電源によって充電する充電機23が備えられている。
また車両1の車室内には、車載電池11から外部へ電力を供給するための外部コンセント24(給電部)が備えられている。
ハイブリッドコントロールユニット20は、車両1の走行制御を行うための総合的な制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマ等を含んで構成されている。また、エンジンコントロールユニット22も、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマ等を含んで構成されている。
ハイブリッドコントロールユニット20の入力側には、車載電池11のモニタリングユニット11a、フロントインバータ10、リヤインバータ12、エンジンコントロールユニット22、アクセル操作量を検出するアクセル開度センサ40、車両1の走行速度を検出する車速センサ41が接続されており、これらの機器からの検出、作動及び操作情報が入力される。
一方、ハイブリッドコントロールユニット20の出力側には、フロントインバータ10、リヤインバータ12、減速機7(クラッチ7a)、エンジンコントロールユニット22が接続されている。
そして、ハイブリッドコントロールユニット20は、アクセル開度センサ40、車速センサ41等の上記各種検出量及び各種操作情報に基づいて、車両1の走行駆動に必要とする要求駆動トルクを演算し、エンジンコントロールユニット22、フロントインバータ10、リヤインバータ12、減速機7に制御信号を送信して、走行モード((EVモード:電気自動車モード)、シリーズモード、パラレルモード)の切換え、エンジン2とフロントモータ4とリヤモータ6の出力、モータジェネレータ9の出力を制御する。
EVモードでは、エンジン2を停止し、車載電池11から供給される電力によりフロントモータ4やリヤモータ6を駆動して車両1を走行させる。
シリーズモードでは、減速機7のクラッチ7aを切断し、エンジン2によりモータジェネレータ9を作動する。そして、モータジェネレータ9により発電された電力及び車載電池11から供給される電力によりフロントモータ4やリヤモータ6を駆動して走行させる。また、シリーズモードでは、エンジン2の回転速度を所定の回転速度に設定し、余剰電力を車載電池11に供給して車載電池11を充電する。
パラレルモードでは、減速機7のクラッチ7aを接続し、エンジン2から減速機7を介して機械的に動力を伝達して前輪3を駆動させる。また、エンジン2によりモータジェネレータ9を作動させて発電した電力及び車載電池11から供給される電力によってフロントモータ4やリヤモータ6を駆動して走行させる。
ハイブリッドコントロールユニット20は、高速領域のように、エンジン2の効率のよい領域では、走行モードをパラレルモードとする。また、パラレルモードを除く領域、即ち中低速領域では、車両1の駆動トルク及び車載電池11の充電率SOCに基づいてEVモードとシリーズモードとの間で切換える。
なお、EVモードは本発明における第1の走行モード、シリーズモード及びパラレルモードは、本発明の第2の走行モードに該当する。
図2は、エンジン2の給排気系及びEGRシステム50(排気還流システム)の故障診断装置の構成図である。
図2に示すように、エンジン2にはEGRシステム50が備られている。EGRシステム50はエンジン2の吸気通路51と排気通路52とを連通するEGR通路53(排気還流路)と、EGR通路53の開口面積を調節するEGRバルブ54(排気還流弁)と、EGRバルブ54の開度(EGR通路53の開口面積)を制御するEGR制御部55(排気還流制御部)と、を備えている。
EGR制御部55は、エンジンコントロールユニット22に備えられている。EGR制御部55は、エンジン2の運転状態、例えばアクセル操作量等に基づく要求負荷やエンジン回転速度等に基づいて、EGRバルブ54の開度を制御する。
また、EGR通路53には、EGRガス(排気還流ガス)の温度を検出するEGR温度センサ56(排気還流ガス温度検出手段)が備えられている。EGR温度センサ56は、EGRバルブ54よりも吸気通路51側に備えられ、EGR通路53を流れる排気通路52からEGRバルブ54を通過して吸気通路51に流入する排気の一部であるEGRガスの温度を検出する。
更に、本実施形態のエンジンコントロールユニット22には、EGRシステム50の作動不良を診断する、詳しくはEGRバルブ54の作動不良を判定するEGR故障判定部60(故障判定部)が備えられている。
EGR故障判定部60は、EGRバルブ54を作動制御し、EGR温度センサ56により検出したEGRガスの温度(EGR温度)に基づいて、EGR故障判定制御を行う。なお、EGR制御部55(排気還流制御部)、EGR温度センサ56、EGR故障判定部60が本発明の排気還流システムの故障診断装置に該当する。
次に、図3~図5を用いて、EGR故障判定制御について説明する。
図3は、EGR故障判定部60において実行されるEGR故障判定制御の手順を示すフローチャートである。図4は、EGR開故障時でのEGR故障判定制御におけるEGRバルブの作動及びEGR温度等の推移を示すタイムチャートの一例である。図5は、EGR閉故障時でのEGR故障判定制御におけるEGRバルブの作動及びEGR温度等の推移を示すタイムチャートの一例である。
なお、図4において、実線はEGR正常時またはEGR閉故障時、破線はEGR開故障時を示す。図5において、実線はEGR正常時、破線はEGR閉故障時を示す。
EGR故障判定制御は、エンジン始動直後のプレ運転(ウォームアップ運転:本発明の所定の冷態運転に該当する)時に実行開始される。エンジン2は、車両1の電源オン時にEVモードからシリーズモードあるいはパラレルモードに移行するときに、移行直前にエンジン2を始動して、プレ運転が実行される。プレ運転は、例えば低回転、低負荷でエンジン2を運転して、エンジン2を暖機させ、エンジン運転を安定させるものである。なお、プレ運転は、シリーズモードでのエンジン2の負荷より小さい負荷(所定の低負荷)で運転され、例えば排気温度が所定温度以上に増加した場合に完了し、その後はハイブリッドコントロールユニット20にて設定した要求負荷に応じたエンジン運転が行われる。
図3に示すように、始めにステップS10では、EGRバルブ54を全閉作動制御する(EGRカット)。なお、図4、5では、エンジン始動してすぐにEGRカットを行っている。また、EGRバルブ54の全閉作動開始時にEGR温度センサ56よりEGR温度を入力し、エンジンコントロールユニット22の記憶装置等に記憶しておく。そして、ステップS20に進む。
ステップS20では、ステップS10のEGRバルブ54の全閉作動制御開始からの経過時間(始動後経過時間)が、所定の故障判定時間ta(例えば100秒程度)に到達した時点でEGR温度センサ56よりEGR温度を入力し、記憶装置に記憶しておいたEGRバルブ54の全閉作動制御開始時(始動時)のEGR温度との差であるEGR温度変化量(開故障判定用EGR温度変化量)を演算する。そして、このEGR温度変化量が所定の開故障判定値a以上であるか否かを判別する。開故障判定値aは、例えばエンジン2の始動からEGRバルブ54を全閉状態でプレ運転を故障判定時間ta行った際でのEGRガスの温度変化量の上限値付近、かつ上限値より高い値に設定すればよい。図4の破線で示すように、EGR温度変化量が開故障判定値a以上である場合には、ステップS30に進む。図4の実線に示すように、EGR温度変化量が開故障判定値a未満である場合には、ステップS40に進む。
ステップS30では、EGR開故障、即ちEGRバルブ54が開状態で固着した故障状態であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップS40では、EGRバルブ54を開作動制御する(EGR導入)。また、EGRバルブ54の開作動制御開始時に、EGR温度センサ56よりEGR温度を入力し、エンジンコントロールユニット22の記憶装置等に記憶しておく。そして、ステップS50に進む。
ステップS50では、ステップS40のEGRバルブ54を開作動開始からの経過時間(EGR導入後経過時間)が所定の故障判定時間tb(例えば100秒程度)に到達した時点でEGR温度センサ56よりEGR温度を入力し、記憶装置に記憶しておいたEGRバルブ54の開作動制御開始時のEGR温度との差であるEGR温度変化量(閉故障判定用EGR温度変化量)が、所定の閉故障判定値b以下であるか否かを判別する。閉故障判定値bは、例えばEGRバルブ54を開状態でプレ運転を故障判定時間tb行った際でのEGRガスの温度変化量の下限値付近、かつ下限値より低い値に設定すればよい。図5の実線に示すように、EGR温度変化量が閉故障判定値b以下である場合には、ステップS60に進む。図5の破線に示すように、EGR温度変化量が閉故障判定値bより大きい場合には、ステップS70に進む。
ステップS60では、EGR閉故障、即ちEGRバルブ54が閉状態で固着した故障状態であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
ステップS70では、EGRバルブ54が正常状態であると判定する。そして、本ルーチンを終了する。
以上のように、本実施形態では、EGRバルブ54を開閉作動させた際のEGRガスの温度変化に基づいてEGRバルブ54の故障の有無を判定するEGR故障判定制御を行うことで、詳しくはEGR開故障判定(開故障判定)及びEGR閉故障判定(閉故障判定)を行うことで、EGRバルブ54が故障しているか否かでだけでなく、閉故障であるか否か、及び開故障であるか否かを判定することができる。
これにより、EGRバルブ54の故障態様を詳しく判定できるので、修理時における故障情報として有効に利用することができる。あるいは、エンジン2の運転が継続されたとしても、この故障状態に対応してエンジン2の作動制御を行うことができる。例えば開故障時には、EGRガスが常時多くエンジン2の吸気通路51に流入する可能性があるので、始動直後のような冷態アイドル状態においてエンジン2のアイドル回転数を上昇させることで、エンジン運転の安定性を図ることができる。
また、本実施形態におけるEGR故障判定制御は、エンジン始動直後のような冷態運転時に実行開始されるが、始めにEGR開故障判定を行った後にEGR閉故障判定を行う。このEGR開故障判定においてはEGRカットを行うため、EGRバルブ54が閉じることとなり排気還流ガスの吸気への流入を抑えることができ、エンジン2の失火を抑制しエンジン運転の安定性を向上させることができる。また、EGR開故障判定においてEGRバルブ54が開故障状態でないことを判定した場合には、その時点ではEGRガスの温度変化量が故障判定時間ta以下であり、EGRガスの温度が低温状態である。したがって、開故障状態でないと判定された場合にすぐに続けてEGR閉故障判定を実行させることができる。これにより、EGR開故障判定及び閉故障判定を含むEGR故障判定制御に必要とする時間、即ちEGRバルブ54を強制的に全閉及び開作動させる時間を短縮させて、早めに要求出力等のエンジン2の運転状態に基づいてEGR開度に制御させ、エンジン運転制御の精度を高めることができる。
また、上記の実施形態では、EGR開故障判定を行った後にEGR閉故障判定を行うべく、ステップS40においてEGRバルブ54を開作動させるが、強制的に開作動させずに、EGR制御部55においてエンジン2の運転状態に基づいてEGRバルブ54を開作動したときに、ステップS50におけるEGR温度変化量によるEGR閉故障判定を行うとよい。これにより、エンジン2の運転状態に連動してEGRバルブ54が故障判定時間tb以上開作動したときに、EGR閉故障判定が可能となる。したがって、エンジン始動直後にEGR開故障判定を行った後は、EGRバルブ54が強制的に開作動せずにエンジンの運転状態に基づいて適切に開度が制御され、エンジンの運転制御の精度、応答性(ドライバビリティ)を迅速に確保することができる。
また、本実施形態の車両1は、プラグインハイブリッド車であり、EVモードやシリーズモードが可能であるので、エンジン運転に拘わらず走行駆動が可能である。そして、例えばEVモードからシリーズモードに切り替わるときでのエンジン始動直後のプレ運転において、EGR開故障判定が実行されるので、車両電源オンからのエンジン始動時だけでなく、EGRバルブ54の故障判定機会を多く確保することができる。また、EVモードからシリーズモードへの切り替えの際には、EGRバルブ54の故障判定に適したエンジン運転にすることができ、迅速かつ精度のよい故障判定を可能にすることができる。
また、EVモードからシリーズモードへ移行は、要求出力だけでなく、車載電池11のSOCにも基づいて判定される。例えば、EVモードにおいて車載電池11のSOCが第1の所定値以下になった場合にシリーズモードに切り替わるが、上記のウォームアップ運転は、この第1の所定値よりも若干高い第2の所定値以下に低下した場合に開始するように設定する。これにより、車載電池11のSOCが第1の所定値以下になる前にウォームアップ運転が開始されるので、車載電池11のSOCがシリーズモードに切り替わる前にEGR故障判定を実行し、車載電池11のSOCが第1の所定値よりも低下することを抑制することができる。
なお、EGR故障判定制御の実行中において、アクセル操作等により要求出力が増加してエンジン2がプレ運転を脱出して要求出力に基づく稼働をし、その後要求出力がEV走行可能トルク以下に低下した場合には、EVモードに移行せずにエンジン稼働を継続し、EGR故障判定制御が完了してからEVモードに移行するとよい。これにより、EGR故障判定を継続して完了させることができる。
但し、本実施形態の車両1はプラグインハイブリッド車であり、大容量の車載電池11から外部コンセント24を介して外部へ電力を供給することが可能である。そして、外部への給電時には、EGR開故障判定を行った後にエンジン2の運転制御に拘わらず、EGR閉故障判定を行ってもよい。外部への給電中では、車両停止状態であるとともに、発電するためにエンジン2が稼働していたとしても一定の出力とする定常運転であるため、エンジン運転制御の精度が要求されない。これにより、EGR故障判定制御を迅速かつ確実に完了させることができる。
以上で本発明の説明を終了するが、本発明は上記の実施形態に限定するものではない。
例えば、上記の実施形態では、EGR故障判定部60がエンジンコントロールユニット22に備えられているが、ハイブリッドコントロールユニット20に備えてもよいし、単独に車両1に備えられていてもよい。
また、例えば、上記実施形態の車両1はPHEV車であるが、HEV車のエンジンにも発明を適用できる。また、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車のエンジンにも、本発明を適用することができる。また本発明は、車両以外でも、EGRシステムを備えたエンジンに対して適用することができる。
1 車両
2 エンジン
4 フロントモータ(モータ)
6リヤモータ(モータ)
9 モータジェネレータ(発電機)
11 車載電池(蓄電池)
11a モニタリングユニット(充電率検出部)
20 ハイブリッドコントロールユニット(走行モード切替制御部)
22 エンジンコントロールユニット
24 外部コンセント(給電部)
50 EGRシステム(排気還流システム)
53 EGR通路(排気還流路)
54 EGRバルブ(排気還流弁)
55 EGR制御部(排気還流制御部)
56 EGR温度センサ(排気還流ガス温度検出手段)
60 EGR故障判定部(故障判定部)

Claims (6)

  1. エンジンの排気通路から排気の一部を吸気通路に導く排気還流路と、前記排気還流路に備えられ開又は閉作動することで前記排気還流路の開口面積を調節する排気還流弁と、前記エンジンの運転状態に基づいて前記排気還流弁を作動制御する排気還流制御部と、を有する排気還流システムにおける故障診断装置であって、
    前記排気還流路を流れる排気還流ガスの温度を検出する排気還流ガス温度検出手段と、
    前記排気還流制御部により前記排気還流弁を開閉作動させた際の前記排気還流ガスの温度の変化に基づいて、前記排気還流弁の故障の有無を判定する故障判定部と、を備え、
    前記故障判定部は、前記エンジンの所定の冷態運転時に前記排気還流弁を閉作動させた際の前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の開故障判定を行い、当該開故障判定後に前記排気還流弁を閉作動状態から開作動させた際の前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の閉故障判定を行うことを特徴とする排気還流システムの故障診断装置。
  2. 前記故障判定部は、前記開故障判定後に、前記エンジンの運転状態に連動して前記排気還流弁の開作動が要求されたことにより前記排気還流制御部が前記排気還流弁を所定期間以上開作動させた際に生じる前記排気還流ガスの温度変化に基づいて前記排気還流弁の閉故障判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の排気還流システムの故障診断装置。
  3. 前記エンジンは車両に搭載され、前記車両は、蓄電池と、前記エンジンにより駆動されて発電する発電機と、前記発電機及び前記蓄電池の少なくとも一方から供給された電力によって当該車両を走行駆動するモータと、を有するとともに、前記エンジンを停止して前記蓄電池から供給された電力により前記モータを駆動して走行する第1の走行モードと、前記エンジンを作動して前記発電機により発電しつつ走行する第2の走行モードと、を少なくとも前記車両に要求される要求出力に基づいて切り替える走行モード切替制御部を備え、
    前記エンジンの暖機が完了されていない状態で前記第1の走行モードから前記第2の走行モードに切り替わる以前に、前記エンジンに前記第2の走行モードで発電する際の前記エンジンの負荷より小さい所定の低負荷運転を所定時間継続させるウォームアップ運転が実行され、
    前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転が継続されている際における前記モータによる走行駆動とともに、前記開故障判定を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の排気還流システムの故障診断装置。
  4. 前記故障判定部は、前記ウォームアップ運転時に前記開故障判定及び前記閉故障判定が完了する前に、前記要求出力が前記第2の走行モードに切り替わる値になっても、前記開故障判定及び前記閉故障判定が完了するまでは前記第2の走行モードに切り替えることなく前記ウォームアップ運転を継続することを特徴とする請求項3に記載の排気還流システムの故障診断装置。
  5. 前記車両は、前記蓄電池より外部へ給電する給電部を更に備え、
    前記故障判定部は、前記外部への給電中には、前記排気還流制御部による前記エンジンの運転状態に基づく前記排気還流弁の開閉制御要求に拘わらず、前記開故障判定の後に前記排気還流弁を強制的に開作動させて前記閉故障判定することを特徴とする請求項3または4に記載の排気還流システムの故障診断装置。
  6. 前記蓄電池の充電率を検出する充電率検出部を備え、
    前記走行モード切替制御部は、少なくとも前記充電率が第1の所定値以下の場合に、前記第2の走行モードを選択し、
    前記ウォームアップ運転は、前記充電率が前記第1の所定値より高い第2の所定値以下に低下した場合に開始されることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の排気還流システムの故障診断装置。
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