JP2023014619A - 防虫網、それを用いた網戸装置及び防虫網の着脱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】厳密な寸法精度が要求されることなく、網材が弛みや皺のない状態で取付枠に簡単に取り付け可能な防虫網、それを用いた網戸装置及び防虫網の着脱方法を提供する。【解決手段】防虫網10は、建物開口部に設けられた中空の縦枠杆41に係止するためのものである。防虫網は、左右の縦辺及び上下の横辺を有する矩形で柔軟な網材11と、網材の左右の縦辺に夫々に取り付けられた第1係止体13とを有する。第1係止体は、網材に基端側が取り付けられた係止基部14と、係止基部の先端側の両側面から立設されていて、網取付枠内にスリット状の開口部41bを通じて収容された状態で網取付枠に係合させるための一対の係止片部15,15とを有する。一対の係止片部は、係止基部の両側面の夫々における先端側から基端側に進むに従って両側面の夫々から離れる方向に延びる。【選択図】図6
Description
本発明は、建物開口部に設けられた網取付枠に係止するための防虫網、その防虫網を網取付枠に取り付けて成る網戸装置及び防虫網の着脱方法に関し、特に、網材を適度のテンションを付与した状態で弛みなく取り付け可能な防虫網、それを用いた網戸装置及び防虫網の着脱方法に関する。
建物開口部に設けられた網取付枠(取付枠)に網材を適度のテンションを付与した状態で係止することができる防虫網において、例えば特許文献1に記載の防虫網は、網材の上下及び左右の4辺のうち上下又は左右の2辺に杆状の固定部材を取り付け、この固定部材を取付枠の取付溝内に押し込んで係止させることにより、2辺が取付枠に固定される。そして、他の2辺は、これを取付溝内に挿入した状態で、取付溝内に挟持部材を弾力的に押し込むことにより、挟持部材と網材取付枠との間に挟持される。従って、網材は網材取付枠に張設される。
しかしながら、特許文献1に記載の防虫網は、網材が取付枠の寸法に合った大きさに正確に裁断される必要があり、この寸法が正確でない場合には、微少な寸法調節ができなくなり、網材を取付枠に弛みや皺が生じないように張設するのが難しい。また、特許文献1に記載の防虫網は、固定部材の取付枠に対する取り付け及び取り外しの手間が必要である。
本発明の技術的課題は、厳密な寸法精度が要求されることなく、網材が弛みや皺のない状態で取付枠に簡単に取り付けることができる防虫網、それを用いた網戸装置及び防虫網の着脱方法に関する。
前記技術的課題を解決するため、本発明に係る防虫網は、建物開口部に設けられた中空の網取付枠に係止するための防虫網であって、前記防虫網は、左右の縦辺及び上下の横辺を有する矩形で柔軟な網材と、前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺に夫々に取り付けられた第1係止体と、を有し、前記第1係止体は、前記網材に基端側が取り付けられた係止基部と、前記係止基部の先端側の両側面から立設されていて、前記網取付枠内にスリット状の開口部を通じて収容された状態で前記網取付枠に係合させるための一対の係止片部と、を有し、前記一対の係止片部は、前記係止基部の前記両側面の夫々における先端側から基端側に進むに従って前記両側面の夫々から離れる方向に延びている、ことを特徴とする。
この場合において、好ましくは、前記第1係止体は、前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺の夫々の長手方向の両端部間に亘って連続的に設けられている。
また、好ましくは、前記一対の係止片部は、前記係止基部を挟んで対称に配置されている。さらに、好ましくは、前記一対の係止片部は、夫々が前記係止基部に対してなす撓み角度が鋭角を有して延在している。また、好ましくは、前記一対の係止片部は、同一の長さ及び断面形状を有している。
また、本発明に係わる網戸装置は、前記建物開口部に設けられた前記網取付枠に、請求項1から5のいずれかに記載の前記防虫網を装着して成る網戸装置であって、前記網取付枠は、前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺の夫々に取り付けられた前記第1係止体に対向配置される一対の支持枠杆を有し、前記支持枠杆は、前記第1係止体に対向配置される前記内壁と、前記内壁に形成された前記開口部と、前記開口部に連通する凹溝と、を有し、前記防虫網における前記第1係止体が、前記支持枠杆の前記開口部を通して前記凹溝内に収容されている、ことを特徴とする。
この場合において、より好ましくは、前記一対の支持枠杆は、前記建物開口部に着脱可能に取り付けられる。
また、好ましくは、前記網取付枠は、前記一対の支持枠杆の夫々の長手方向の一方側端部間及び他方側端部間に延びる一対の側枠杆を有し、前記第1係止体が取り付けられていない前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺の夫々には、第2係止体が取り付けられ、前記第2係止体は、前記側枠杆に着脱可能に取り付けられる。
また、本発明に係わる防虫網の着脱方法は、請求項8に記載の前記網戸装置の前記防虫網を前記網取付枠に対して取り外し又は取り付けるための前記防虫網の着脱方法であって、前記網取付枠に装着された前記防虫網を取り外す場合には、前記第2係止体を前記側枠杆から取り外した後に、前記一対の支持枠杆を前記建物開口部から取り外し、そして、前記防虫網を前記一対の支持枠杆に対してスライド移動させて前記一対の支持枠杆の長手方向一方側端部から抜脱し、前記網取付枠に前記防虫網を取り付ける場合には、前記一対の支持枠杆に前記防虫網をスライド移動させて装着した後に、前記一対の支持枠杆を前記建物開口部に装着し、そして、前記第2係止体を前記側枠杆に取り付ける。
以上のように、本発明によれば、厳密な寸法精度が要求されることなく、網材が弛みや皺のない状態で取付枠に簡単に取り付けることができる防虫網、それを用いた網戸装置及び防虫網の着脱方法を提供することができる。
図1及び図2は、本発明に係る防虫網10を、建物開口部Wに設けられた網取付枠40(取付枠)に対して、網材11が弛みや皺のない状態で簡単に取り付けが可能な網戸装置1の一例を示すものである。
建物開口部Wは、図1及び図2に示すように、滑り出し窓として構成されたものであり、建物開口部Wにアルミニウム合金製のサッシ60が取り付けられている。サッシ60には、障子70が取り付けられており、ハンドル71を操作することにより障子70が室外側に押し出されて建物開口部Wを開放する。サッシ60は、室内側の位置に形成された取付部72に装着され、サッシ60の室外側の位置に網取付枠40が設けられている。なお、防虫網10を取り付ける場所は、このような滑り出し窓に限るものではなく、開き窓や突き出し窓のように、ハンドル操作で障子70を開閉する各種窓に取り付けることもできる。
網取付枠40は、角筒状断面を有する左右の縦枠杆(支持枠杆)41,41と、コ字状断面を有する上下の横枠杆50,50(側枠杆)とを組み合わせることにより矩形に形成されている。本実施形態では、縦枠杆41がサッシ60に着脱可能に装着され、横枠杆50がサッシ60に形成されている。
防虫網10は、詳細は後述するが、網取付枠40の左右の縦枠杆41,41及び上下の横枠杆50,50に形成された凹溝41a,50a(図6(a))内に、防虫網10の左右の第1係止体13及び上下の第2係止体20をそれぞれ係止させることにより、防虫網10が網取付枠40に取り付けられている。なお、以下の説明において、「上下」及び「左右」とは、建物開口部Wを室内側から見た場合の向きであり、また、「前」は室外側、「後(背)」は室内側である。
防虫網10は、図3-図5に示すように、左右の縦辺11a,11a及び上下の横辺11b、11bを有する矩形で柔軟な網材11と、網材11の左右の縦辺部11a1及び上下の横辺部11b1にそれぞれ取り付けられた第1係止体13及び第2係止体20と、を有している。
網材11は、化学繊維や金属繊維等の繊維を用いて形成することができるが、好ましくは、通常の網戸における網材11と同様に、ポリエステル、ポリプロピレン、ガラスファイバー等の化学繊維で形成される。図示した例では、網材11の縦方向(上下方向)の長さは、横方向(左右方向)の長さより長く形成されている。すなわち、網材11の縦辺の長さは横辺の長さより長い。
第1係止体13は、図4(b)に示すように、合成樹脂材料製であって弾性を有し、網材11の左右の縦辺部11a1に取り付けられた係止基部14と、係止基部14の両側の側面14aに夫々から網材11側に進むに従って側面14aから離れる方向に延びる一対の係止片部15と、を有する。係止基部14は、網材11の上端と下端との間に亘って連続的に延びた長方形状を有しており、網材11の縦辺部11a1の側面に溶着等によって固定されている。
一対の係止片部15,15は、図3に示すように、網材11の上端よりも下方位置と下端よりも上方位置との間に亘って形成されており、係止基部14よりも上下方向長さが短い。これら係止片部15,15は、図4(b)及び図6に示すように、係止基部14を挟んで対称に配置されているとともに、係止基部14に対する角度(以下、「撓み角度θ)と記す。)が鋭角を有して配置されている。
また、これら係止片部15,15は、係止基部14に接続された側の先端部から係止基部14に直交して延びて網材11側へ屈曲している。すなわち、係止片部15,15は、係止基部14に直交して延びる係止片基部15aと、係止片基部15aから斜め方向に延びる腕部15bを有して構成され、係止片基部15aの長さL2は腕部15bよりも短く形成されている。このため、腕部15bは、係止片基部15aとの接続位置P1を支点として係止基部14に離反し及び接近する方向(前後方向)に撓み変形が可能である一方、係止片基部15aは、剛性が高められて左右方向の撓み変形は比較的に小さい。
また、これら係止片部15の腕部15bは、同一の長手方向長さL1及び断面形状を有している。本実施形態では、腕部15bの断面は、長方形状に形成されている。このため、図6及び図7に示すように、これら係止片部15,15は、網材11の横方向の寸法(左右方向の寸法)に応じて撓み変形して、網材11に対して緊張力(張力)を作用させる。第1係止体13の詳細な作用については後述する。
また、図8に示すように、腕部15bが係止基部14と同一直線状に延びた位置に変形した場合、即ち、腕部15bが係止基部14に対して直交する方向に撓んだ場合、係止片基部15aの剛性は高められているので、網材11が矢印Cの示す方向に引っ張られても、係止片基部15aは撓み変形しにくい。このため、第1係止体13が網取付枠40の縦枠杆41の開口部41bから抜脱されるのを防止することができる。縦枠杆41の詳細については後述する。
次に、左右の縦枠杆41,41を装着する収容凹部62について説明する。収容凹部62は、図2及び図6に示すように、サッシ60の左右両側の側壁61、61に形成されている。側壁61は、取付部72の内面72aと同一面上に延びており、この側壁61に左右方向外側へ窪んだ収容凹部62が形成されている。収容凹部62は平面視において矩形状に形成されて網材11側に開口して上下方向に延びる。収容凹部62は、底部に配置された底板63と、底板63の両端部から左右方向内側へ延びる一対の側板64,64と、を有して、底板63と反対側に開口部62aが形成されている。収容凹部62の内部には、底板63及び側板64,64で囲まれて上下方向に延びる凹溝65が形成されている。
収容凹部62は、図9に示すように、縦枠杆41の下端を超えた位置と上端を超えた位置との間に亘って上下方向に延びている。即ち、収容凹部62は、縦枠杆41の上下方向長さよりも長い。
図6に示すように、収容凹部62の側板64,64の内面には、係止突条部66,66が形成されている。係止突条部66,66は凹溝65内へ突出し、係止突条部66,66の収容凹部62の開口部62a側には凹溝65内へ延びる段部67が形成されている。この段部67は、上下方向に延びる板状に形成されており、後述する縦枠杆41の鍔部43cが段部67に当接することで、縦枠杆41が収容凹部62に対して左右方向に位置決めされる。
次に、縦枠杆41について説明する。縦枠杆41は、図2及び図6に示すように、収容凹部62内に着脱可能に挿着される上下方向に延びる杆状部材である。縦枠杆41は、例えば、合成樹脂材料で形成され、第1係止体13が挿通される内壁42と、内壁42の両側から収容凹部62の底板63側へ延びる一対の側壁43,43と、これら側壁43,43の底板63側の端部同士を接続する底壁44とを有して、断面視において矩形状に形成される。縦杆枠41内には、内壁42、側壁43,43、底壁44によって囲まれた凹溝45が形成され、この凹溝45内に第1係止体13の一部が収容される。
内壁42の幅方向中央部には、第1係止体13が挿入される開口部41bが形成されている。開口部41bは、内壁42の下端と上端との間に亘ってスリット状に形成されており、本実施形態では、開口部41bは、上下方向に延びる細長の長方形状に形成されている。開口部41bの幅dは、前述した第1係止体13の係止片基部15aの長さL2(図4(b)参照)の2倍と略同じ大きさを有している。このため、第1係止体13が開口部41bから抜脱され難くなっている。
開口部41bの内側の縁部には、第1係止体13の腕部15b,15bが開口部41b内に移動するのを防止するために凹溝45内へ突出する係脱防止突条部42aが設けられている。また、開口部41bの外側の周縁には、内壁42から網材11側へ突出して室内側へ屈曲する係脱突条部42bが設けられている。この係脱突条部42bは、縦枠杆41を収容凹部62から取り外す場合に、指先やドライバ等が掛止されて引っ張られる。係脱突条部42bは、内壁42の外面に上下方向に連続して設けられてもよいし、間隔を有して複数設けられてもよい。
縦枠杆41の左右の側壁43,43における底壁44と反対側の端部には、外側へ突出する鍔部43cが形成されている。鍔部43cは上下方向に延びている。また、左右の側壁43,43の鍔部43cよりも底壁44側には、サッシ60の収容凹部62に形成された係止突条部66と係合する被係止突条部43aが形成されている。被係止突条部43aは、底壁44側へ進むに従って係止突条部66側に傾斜する第1傾斜面43bを有している。この第1傾斜面43bは、縦枠杆41が収容凹部62内に挿入されると、縦枠杆41の鍔部43cが係止突条部66の段部67に当接し且つ係止突条部66が第1傾斜面43bに当接することで、収容凹部62に対して縦枠杆41を位置決めした状態で係止する。
なお、係止突条部66の先端部には、図7に示すように、縦枠杆41の底壁44側へ進むに従って縦枠杆41側に傾く第2傾斜面66aが形成され、また、縦枠杆41の底壁44の幅方向の両側には、第2傾斜面66aに沿って傾く第3傾斜面44a及び第4傾斜面44bが形成されている。このため縦枠杆41を収容凹部62内に挿入する際に、第3傾斜面44a及び第4傾斜面44bが係止突条部66、66の第2傾斜面66a,66aに接触しながら左右の側壁43,43が内側に弾性変形して収容凹部62内に移動するので、縦枠杆41を収容凹部62内に容易に挿入することができる。
次に、網材11の上下に設けられた第2係止体20について説明する。第2係止体20は、図1、図3、図5(a)、図5(b)に示すように、留め具の一種であるファスナーを利用したものであり、互いに噛み合う小片(エレメント)21を2つの布テープ22の縁に取り付けた一対の噛合帯23、23からなるファスナーの一方の噛合帯23を、網材11の上下の横辺部11b1に取り付けたものである。更に詳細には、噛合帯23の布テープ22が横辺部11b1の側面に沿って取り付けられて、複数の小片21が網材11の横辺11bに沿って配置されている。
なお、第2係止体20は、前述したファスナーに限るものではなく、それ以外のものであっても良い。例えば、布製又は合成樹脂製のテープに、断続する突起や連続する突条等を設けたものであっても良い。
次に、第2係止体20をサッシ60に係止するための横枠杆50及び網材係合部材25について説明する。横枠杆50は、図1、図11、図12に示すように、サッシ60の上板68及び底板69に窪んで形成されている。横枠杆50は、合成樹脂材料で形製され、左右方向に延びる底板51と、底板51の幅方向(前後方向)両側から網材11側へ延びる一対の側板52,52とを有して断面コ字状に形成されている。横枠杆50の内部には、底板51及び側板52,52によって囲まれた凹溝50aが形成され、一対の側板52,52の網材11側には開口部50cが形成されている。凹溝50a及び開口部50cは、左右方向に延在している。これら側板52,52の内面には、係止凹溝50a内へ突出する係止突条部50b、50bが形成されている。
網材係合部材25は、横枠杆50の開口部50cに沿って延材する底板26と、底板26の内面から横枠杆50の底板51側へ突出する2つの係合片27,27と、を有してなる。これら係合片27,27は、互いに間隔を有して並設されて、これら係合片27、27には、横枠杆50に設けられた係止突条部50bと係合して網材係合部材25を横枠杆50に係止するための被係止部27aが設けられている。底板26の両側には、係止突条部50bに沿って延びる鍔部26aが形成されている。網材係合部材25は凹溝50a内に挿入されると、被係止部27aが係止突条部50bに接触して係合片27,27が内側に弾性変形しながら網材係合部材25が凹溝50a内に移動する。そして、鍔部26aが係止突条部50bに当接すると、被係止部27aが係止突条部50bに係止される。網材係合部材25を横枠杆50から取り外す場合には、ドラーバ等を鍔部26aと係止突条部50bとの間に挿入して網材係合部材25を横枠杆50から引き出す。
網材11は、第2係止体20が凹溝50a内に収容された状態で、第2係止体20に繋がる網材11が横枠杆50の係止突条部50bと網材係合部材25の被係止部27aとの間に挟持されることで、網材11の上下両端部が横枠杆50に保持される。
このように構成された網戸装置1において、防虫網10をサッシ60から取り外す場合について説明する。先ず、図1及び図11に示す上下の横枠杆50に装着されている網材係合部材25を横枠杆50から取り外す。従って、防虫網10の第2係止体20が横枠杆50に対してフリーな状態になる。そして、図2に示す防虫網10の左右に設けられた第1係止体13が挿入された縦枠杆41を、サッシ60の収容凹部62から抜脱する。縦枠杆41の抜脱時には、図6に示す係脱突条部42bを内側に引き寄せて縦枠杆41を収容凹部62から抜脱する。縦枠杆41の収容凹部62からの抜脱時には、網材11は柔軟性を有するので撓む。このため、縦枠杆41の収容凹部62からの抜脱作業を容易に行うことができる。そして、防虫網10を縦枠杆41,41に対してスライド移動させて、防虫網10を縦枠杆41,41から取り外す。
次に、防虫網10を網取付枠40に装着する場合について説明する。先ず、図3に示す防虫網10の左右の縦辺部11a1、11a1に取り付けられた第1係止体13を、図10に示すように、縦枠杆41の長手方向一方側端部の開口から凹溝41a内に挿入して、長手方向他方側へスライド移動させる。その結果、防虫網10の左右両側に縦枠杆41が装着される。
そして、図2に示すように、左右の縦枠杆41,41の夫々を、サッシ60の収容凹部62内に挿着する。左右の縦枠杆41,41が対応する収容凹部62内に挿着されると、図6及び図7に示すように、網材11の左右方向の寸法精度に応じて、第1係止体13の一対の係止片部15,15の夫々が係止基部14に対して撓んで、撓み角度θが変化する。このため、網材11の上下方向の任意の位置における左右方向の寸法が異なる場合であっても、これら係止片部15,15の撓みによって内壁42の内面を押圧する弾性力の反力(張力)が係止基部14を介して網材11の左右両側に作用する。このため、網材11は、左右の縦枠杆41,41間において、上下方向の全体に亘って弛みや皺のない緊張状態に張られる。
そして、図1及び図11に示すように、網材11の上下に取り付けられた第2係止体20、20の布テープ22、22が、サッシ60の上下に形成された横枠杆50、50の凹溝50a内に挿入される。そして、網材係合部材25が凹溝50aに挿入されて、網材係合部材25が横枠杆50に係止されるとともに、第2係止体20の布テープ22が横枠杆50と網材係合部材25との間で挟持される。その結果、網材11の上下両端部は、上下の横枠杆50,50に保持される。
以上のように、本実施形態の網戸装置1は、防虫網10の左右の縦辺部11a1に取り付けられた第1係止体13が撓み変形可能な一対の係止片部15,15を有しており、これら係止片部15,15は、網材11の左右方向の寸法の精度に応じて撓む。そして、これら係止片部15,15の撓みによって生じる弾性力の反力が網材11に対して張力として作用する。このため、網材11の左右方向の寸法が厳密な寸法精度が要求されていない場合でも、網材11が弛みや皺のない緊張状態で縦枠杆41、41間に張ることができる。また、網材11は、縦枠杆41、41にスライド移動させて装着することができ、さらに、縦枠杆41、41は、サッシ60の収容凹部62に着脱可能に装着することができるので、防虫網10は縦枠杆41、41に対して簡単に取り付け及び取り外しすることができる。
また、一対の係止片部15,15は、網材11の縦辺11aに沿って連続的に設けられており、網材11の縦辺11aの左右方向の寸法精度が均一でない場合でも、その寸法に応じて一対の係止片部15,15による張力がその縦辺11aに作用する。このため、縦辺11aの全域に亘って等分布荷重が作用する場合と比較して、縦枠杆41が鼓形に変形するのを防止することができる。
ところで、前述した実施形態では、網取付枠40は、サッシ60に着脱可能な縦枠杆41とサッシ60に形成された横枠杆50とを有してなる場合を示したが、これに限るものではない。網取付枠40は、図10及び図11に示すように、サッシ75に取り付けられた可動枠76に設けられてもよい(変形例1)。
この場合、サッシ75の室内側には、左右方向に移動可能な2つの障子70を有した引き違い窓が設けられ、サッシ75の室外側には、左右方向に移動可能な防虫網10が設けられている。防虫網10は、2つの障子70,70が互いに重なる位置に移動した状態で開口する窓を覆うような大きさに形成されている。可動枠76は、その左右両側に縦枠杆41を着脱可能な収容凹部62が形成され、可動枠76の上下両側に横枠杆50が形成されている。
そして、網材11の左右に取り付けられた第1係止体13が縦枠杆41に挿入され、縦枠杆41が収容凹部62に装着される。また、網材11の上下に取り付けられた第2係止体20は、横枠杆50とこれに挿着された網材係合部材25との間で挟持されて係止される。
1 網戸装置
10 防虫網
11 網材
11a 縦辺
11b 横辺
13 第1係止体
14 係止基部
15 係止片部
20 第2係止体
40 網取付枠
41 縦枠杆(支持枠杆)
41a 凹溝
41b 開口部
42 内壁
50 横枠杆(側枠杆)
W 建物開口部
10 防虫網
11 網材
11a 縦辺
11b 横辺
13 第1係止体
14 係止基部
15 係止片部
20 第2係止体
40 網取付枠
41 縦枠杆(支持枠杆)
41a 凹溝
41b 開口部
42 内壁
50 横枠杆(側枠杆)
W 建物開口部
Claims (9)
- 建物開口部に設けられた中空の網取付枠に係止するための防虫網であって、
前記防虫網は、
左右の縦辺及び上下の横辺を有する矩形で柔軟な網材と、
前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺に夫々に取り付けられた第1係止体と、を有し、
前記第1係止体は、
前記網材に基端側が取り付けられた係止基部と、
前記係止基部の先端側の両側面から立設されていて、前記網取付枠内にスリット状の開口部を通じて収容された状態で前記網取付枠に係合させるための一対の係止片部と、を有し、
前記一対の係止片部は、前記係止基部の前記両側面の夫々における先端側から基端側に進むに従って前記両側面の夫々から離れる方向に延びている、
ことを特徴とする防虫網。 - 前記第1係止体は、前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺の夫々の長手方向の両端部間に亘って連続的に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の防虫網。 - 前記一対の係止片部は、前記係止基部を挟んで対称に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の防虫網。 - 前記一対の係止片部は、夫々が前記係止基部に対してなす撓み角度が鋭角を有して延在している、
ことを特徴とする請求項3に記載の防虫網。 - 前記一対の係止片部は、同一の長さ及び断面形状を有している、
ことを特徴とする請求項4に記載の防虫網。 - 前記建物開口部に設けられた前記網取付枠に、請求項1から5のいずれかに記載の前記防虫網を装着して成る網戸装置であって、
前記網取付枠は、前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺の夫々に取り付けられた前記第1係止体に対向配置される一対の支持枠杆を有し、
前記支持枠杆は、前記第1係止体に対向配置される前記内壁と、前記内壁に形成された前記開口部と、前記開口部に連通する凹溝と、を有し、
前記防虫網における前記第1係止体が、前記支持枠杆の前記開口部を通して前記凹溝内に収容されている、
ことを特徴とする網戸装置。 - 前記一対の支持枠杆は、前記建物開口部に着脱可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の網戸装置。 - 前記網取付枠は、前記一対の支持枠杆の夫々の長手方向の一方側端部間及び他方側端部間に延びる一対の側枠杆を有し、
前記第1係止体が取り付けられていない前記網材の左右の前記縦辺又は上下の前記横辺の夫々には、第2係止体が取り付けられ、
前記第2係止体は、前記側枠杆に着脱可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の網戸装置。 - 請求項8に記載の前記網戸装置の前記防虫網を前記網取付枠に対して取り外し又は取り付けるための前記防虫網の着脱方法であって、
前記網取付枠に装着された前記防虫網を取り外す場合には、前記第2係止体を前記側枠杆から取り外した後に、前記一対の支持枠杆を前記建物開口部から取り外し、そして、前記防虫網を前記一対の支持枠杆に対してスライド移動させて前記一対の支持枠杆の長手方向一方側端部から抜脱し、
前記網取付枠に前記防虫網を取り付ける場合には、前記一対の支持枠杆に前記防虫網をスライド移動させて装着した後に、前記一対の支持枠杆を前記建物開口部に装着し、そして、前記第2係止体を前記側枠杆に取り付ける、
ことを特徴とする前記防虫網の着脱方法。
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