JP2023014550A - タブリード及びその製造方法並びにタブリードを含むラミネート型の電池又はキャパシタ - Google Patents

タブリード及びその製造方法並びにタブリードを含むラミネート型の電池又はキャパシタ Download PDF

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Abstract

【課題】リード導体の厚さが大きくなった場合でも、リード導体とその周囲に配置された絶縁部との密閉、及び該絶縁部と外装材との密閉に優れたタブリードを提供する。【解決手段】帯状のリード導体と、リード導体の縦方向の両端部を含む領域を除く、前記縦方向の一部の領域の外周を覆うように配置された樹脂部と、を備えるタブリードであって、前記樹脂部は、リード導体の前記外周の2つの幅方向を覆うように配置され、厚さが100~500μmである第一の樹脂部と;リード導体の前記外周の2つの厚さ方向を覆うように配置され、厚さが第一の樹脂部の厚さよりも大きい、第二の樹脂部と;第一の樹脂部及び第二の樹脂部をそれぞれ連結する、4つの部分からなる第三の樹脂部と;を含み、第二の樹脂部及び第三の樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有する、タブリード。【選択図】 図2

Description

本発明は、タブリード及びその製造方法並びにタブリードを含むラミネート型の電池又はキャパシタに関する。
タブリードは、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ等に使用されるセル内部から電気を取り出すためのリード線である。近年、リチウムイオン電池及びキャパシタは、電気自動車、ハイブリッド車等のバッテリー容量の大型化及び出力の増大が要求され、電池寸法が大型化の傾向にあり、それにともなって電池に用いられる帯状のリード導体も大型化してきている。
特許文献1には、特定の表面処理が施され、特定の抗張力を有するアルミニウム箔からなる長方形状の平形導体の両面から、該平形導体の縦方向の両端側が露出され幅方向の両端の一部を覆って外方にはみ出るように、絶縁樹脂フィルムが貼り合わされたタブリード;及び正極板と負極板とをセパレータを介して積層した積層電極群と電解液を、金属箔を含む多層フィルムからなる封入体に収納した電池であって、前記タブリードを前記正極板または前記負極板に接続して前記封入体から取り出し、前記タブリードが前記封入体と接する箇所が密閉されている電池が開示されている。
また、特許文献2では、金属体の表面に熱可塑性樹脂を成形して、前記金属体の周囲を前記熱可塑性樹脂によって包囲される機能性成形部品であって、前記金属体と前記熱可塑性樹脂との境界部位に成形可能な弾性を有する接着剤が介挿され、該接着剤は、前記金属体の外表面で前記熱可塑性樹脂によって取り囲まれて、所定の圧縮応力が付与された状態とされている機能性成形部品が開示されており、金属体の表面と熱可塑性樹脂との間のシール性能を高めることができることが示されている。
特開2014―38838号公報 特開2015―125966号公報
特許文献1のタブリードでは、長方形状の平形導体の両面から、幅方向の両端の一部を覆って外方にはみ出るように、絶縁樹脂フィルムが貼り合わされているが、平形導体が大型化し、その厚さが大きくなると、平形導体の幅方向の両端部の絶縁樹脂フィルムによる密閉が不十分となる問題があった。さらに、こうして得たタブリードを封入体に収納して電池とした場合、絶縁樹脂フィルムが貼り合わされた幅方向の両端部において、封入体を形成する多層フィルムが、貼り合わされた絶縁樹脂フィルムの厚さに追随できず、該絶縁樹脂フィルムと封入体との密閉が得られないという問題があった。
特許文献2の機能性成形部品をタブリードとして用いた場合、リード導体と熱可塑性樹脂との密閉の問題は解決するものの、リード導体が大型化し、その厚さが大きくなった場合、タブリードの幅方向の両端部における、熱可塑性樹脂と封入体を形成する多層フィルムとの密閉の問題が依然として残っている。
本発明は、リード導体の厚さが大きくなった場合でも、リード導体とその周囲に配置された絶縁部との密閉、及び該絶縁部と外装材との密閉に優れたタブリードを提供することを目的とする。
本発明者らは、タブリードのリード導体の縦方向の一部に配置される絶縁性の樹脂部の形状及びその作製方法に着目し、鋭意検討した結果、該樹脂部を特定の形状とすることにより、リード導体とその周囲に配置された樹脂部との密閉、及び該樹脂部と外装材との密閉に優れたタブリードとすることができることを見出した。
本発明は、以下の[1]~[8]に関する。
[1]帯状のリード導体と、リード導体の縦方向の両端部を含む領域を除く、前記縦方向の一部の領域の外周を覆うように配置された樹脂部と、を備えるタブリードであって、前記樹脂部は、リード導体の前記外周の2つの幅方向を覆うように配置され、厚さが100~500μmである第一の樹脂部と;リード導体の前記外周の2つの厚さ方向を覆うように配置され、厚さが第一の樹脂部の厚さよりも大きい、第二の樹脂部と;第一の樹脂部及び第二の樹脂部をそれぞれ連結する、4つの部分からなる第三の樹脂部と;を含み、第二の樹脂部及び第三の樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有する、タブリード。
[2]第二の樹脂部及び第三の樹脂部の全体が外部に凸形状を有する、[1]に記載のタブリード。
[3]リード導体の2つの厚さ方向の形状がR形状を有する、[1]又は[2]に記載のタブリード。
[4]前記樹脂部は、リード導体上に金属接着層及び絶縁層の順に配置される、[1]~[3]のいずれか一つに記載のタブリード。
[5]リード導体において、第一の樹脂部が配置される部分の厚さが、その他の部分の厚さより小さい、[1]~[4]のいずれか一つに記載のタブリード。
[6]ラミネート型の電池又はキャパシタ用である、[1]~[5]のいずれか一つに記載のタブリード。
[7]帯状のリード導体を金型に設置する工程、及び金型内に樹脂部を構成する樹脂組成物を射出する工程を含む、[1]~[6]のいずれか一つに記載のタブリードの製造方法。
[8][1]~[6]のいずれか一つに記載のタブリードを、リード導体の縦方向の両端部の少なくとも一方が外部に露出するように、外装材に封入したラミネート型の電池又はキャパシタであって、前記外装材は、少なくとも金属箔層及びヒートシール層を積層した多層フィルムについて、ヒートシール層同士を接着させて袋状としたものであり、前記外装材の開放部において、前記ヒートシール層とタブリードの樹脂部とを熱融着させることにより、前記タブリードと前記外装材との接触箇所が密閉されている、ラミネート型の電池又はキャパシタ。
本発明によれば、リード導体の厚さが大きくなった場合でも、リード導体とその周囲に配置された絶縁部との密閉、及び該絶縁部と外装材との密閉に優れたタブリードを提供することができる。
図1は、本発明のタブリードの使用形態の一例を示す図である。 図2は、本発明のタブリードの一実施形態について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図3は、図2のタブリードを上方から見た模式図である。 図4は、図2のタブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図5は、リード導体の厚さが大きい場合の本発明のタブリードの別の実施形態について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図6は、図5のタブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図7は、従来法によるタブリードについて、絶縁樹脂フィルムが設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図8は、図7のタブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、絶縁樹脂フィルムが設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図9は、リード導体の厚さが大きい場合の従来法によるタブリードについて、絶縁樹脂フィルムが設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図10は、図9のタブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、絶縁樹脂フィルムが設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図11は、リード導体の第一の樹脂部が配置される部分に凹み部を設けた場合の本発明のタブリードのさらに別の実施態様について、タブリードを縦方向に平行な面で切断したときの断面図である。 図12は、図11のタブリードについて、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。
図1は、本発明のタブリードの使用形態の一例を示す図である。ラミネート型の電池又はキャパシタは、正極板及び負極板を、セパレータを介して積層した積層電極群と電解液(いずれも図示せず)とを、少なくとも金属箔層及びヒートシール層を積層した多層フィルムからなる外装材3に封入し、正極板に接続したタブリード9、負極板に接続したタブリード10を、絶縁性を有する樹脂部2(図示せず)を介して外装材3のヒートシール層により密閉封止した状態で取り出して構成される。リード導体1の縦方向の一方の端部は、外装材3から外側に露出され外部装置等への接続端子とされ、他方の端部は、外装材3内で電池の電極板リードとの接続部とされる。なお、リード導体の縦方向とは、外部装置等への接続端子とするために外装材から外側に露出されるリード導体の方向を意味する。リード導体の厚さ方向とは、リード導体の縦方向に対して垂直であり、厚さが最も小さい方向を意味し、リード導体の幅方向とは、リード導体の縦方向に対して垂直であり、厚さ方向ではない方向を意味する。
外装材3は、ラミネート型電池又はキャパシタの外装ケースとなるものである。外装材3に用いる多層フィルムは、少なくとも金属箔層及びヒートシール層を積層したものである。多層フィルムは、金属箔層のヒートシール層とは反対側の面に、保護層を有していてもよい。外装材3は、例えば、長方形の2枚の多層フィルムの周辺のヒートシール層同士を、熱溶着により接着することにより袋状に密閉される。タブリード9及び10には、樹脂部2が予め接合されている。この樹脂部2と多層フィルムのヒートシール層とが熱融着されてタブリード9及び10と多層フィルムとが密閉される。
図2は、本発明のタブリードの一実施形態について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図であり、図3は、図2のタブリードを上方から見た模式図である。
樹脂部2は、帯状のリード導体1の縦方向の両端部を含む領域を除く、前記縦方向の一部の領域の外周を覆うように配置される。樹脂部2は、リード導体1と外装材3を構成する多層フィルム中の金属箔層とを絶縁する機能を有する。樹脂部2は、リード導体の前記外周の2つの幅方向を覆うように配置され、厚さが100~500μmである第一の樹脂部2aと;リード導体の前記外周の2つの厚さ方向を覆うように配置され、厚さが第一の樹脂部の厚さよりも大きい、第二の樹脂部2bと;第一の樹脂部及び第二の樹脂部をそれぞれ連結する、4つの部分からなる第三の樹脂部2cと、を含み、第二の樹脂部2b及び第三の樹脂部2cの少なくとも一部が外部に凸形状を有する。なお、第三の樹脂部2cは、それぞれ、第一の樹脂部2a及び第二の樹脂部2bの間を、段差を有さず、連続した曲面を形成するように連結する。本発明のタブリードでは、リード導体1と樹脂部2との間に空隙がなく、両者間の密閉が達成される。本発明のタブリードは、後述するように、帯状のリード導体の所定の場所に、樹脂部を構成する樹脂組成物を射出成形することによって得ることができる。
第一の樹脂部2a及び第二の樹脂部2bの厚さは、リード導体の幅方向及び厚さ方向に配置される各樹脂部の厚さの平均値である。第一の樹脂部2a及び第二の樹脂部2bの厚さの変動は、特に限定されず、厚さの変動がなく、厚さがほぼ均一;厚さの変動があり、樹脂部の表面に凹凸を有する;厚さがほぼ均一な部分と樹脂部の表面に凹凸を有する部分の両方を有する等、いずれの形態であってもよい。
第一の樹脂部2aと外装材との密閉の観点から、第一の樹脂部は、リード導体の縦方向及び幅方向のいずれにおいても厚さの変動がなく、厚さがほぼ均一であることが好ましい。
第二の樹脂部2bと外装材との密閉の観点から、第二の樹脂部は、リード導体の縦方向において、厚さの変動がなく、厚さがほぼ均一であることが好ましい。また、第二の樹脂部2bと外装材との密閉の観点から、リード導体の厚さ方向において、第二の樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有することが好ましく、第二の樹脂部全体が外部に凸形状を有することが特に好ましい。
第三の樹脂部2cは、それぞれ、第一の樹脂部2a及び第二の樹脂部2bの間を、段差を有さず、連続した曲面を形成するように連結する。第三の樹脂部2cと外装材との密閉の観点から、第三の樹脂部は、リード導体の縦方向において、厚さの変動がなく、厚さがほぼ均一であることが好ましい。また、第三の樹脂部2cと外装材との密閉の観点から、樹脂部が設けられた部分をリード導体の幅方向に平行な面で切断したときの断面図において、第三の樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有することが好ましく、第三の樹脂部全体が外部に凸形状を有することが特に好ましい。
本発明において、「樹脂部が外部に凸形状を有する」とは、樹脂部が設けられた部分をリード導体の幅方向に平行な面で切断したときの断面図において、樹脂部の表面が連続的な曲線で構成され、かつ、その曲線がタブリードの外部に向かって凸になっていることを意味し、樹脂部が直線的な段差を有する場合は含まない。本発明において、第二の樹脂部及び第三の樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有していれば、該樹脂部の残りの部分に直線的な段差があっても、外部に向かって凹形状を有していてもよい。
各々2つずつ存在する第一の樹脂部及び第二の樹脂部の形状は、それぞれ同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。また、4つ存在する第三の樹脂部の形状は、同一であっても異なっていてもよいが、それぞれ同一であることが好ましい。すなわち、樹脂部が設けられた部分をリード導体の幅方向に平行な面で切断したときの断面図において、樹脂部の形状は、上下対象及び/又は左右対象であることが好ましい。
図4は、図2のタブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図である。図4に示すとおり、樹脂部2において、第二の樹脂部2bの厚さを第一の樹脂部2aの厚さよりも大きくし、かつ、第二の樹脂部2b及び第三の樹脂部2cの少なくとも一部が外部に凸形状を有することにより、樹脂部2b及び2cと多層フィルムにおけるヒートシール層との密着性が改善し、樹脂部2とヒートシール層との密閉が達成される。樹脂部2b及び2cとヒートシール層との密閉性の観点から、図2に示すように、第二の樹脂部及び第三の樹脂部の全体が外部に凸形状を有することが、好ましい。
図5及び6は、それぞれ、リード導体の厚さが大きい場合の本発明のタブリード及び該タブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図を示す。図5及び6に示すとおり、リード導体の厚さが大きくなった場合でも、本発明のタブリードを用いることにより、樹脂部2b及び2cと多層フィルムにおけるヒートシール層との密着性が改善し、樹脂部2とヒートシール層との密閉が達成される。
図7及び8は、それぞれ、従来法によるタブリード及び該タブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、絶縁樹脂フィルムが設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図を示す。図9及び10は、それぞれ、リード導体の厚さが大きい場合の従来法によるタブリード及び該タブリードを外装材に封入したラミネート型電池について、絶縁樹脂フィルムが設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図を示す。図9及び10では、図7及び8に比べ、リード導体の厚さが大きくなったことに伴い、絶縁樹脂フィルムも厚さが大きいものを使用している。
図7~10に示すとおり、従来法のタブリードでは、リード導体1の幅方向の両端部において、絶縁樹脂フィルムによる密閉が不十分となり、空隙5が発生する場合がある。図9及び10に示すとおり、リード導体の厚さが大きい場合、空隙5の発生が顕著となる。
また、図7~10の断面図に示すとおり、従来法によるタブリードでは、絶縁樹脂フィルムが貼り合わされた幅方向端部は、ほぼ絶縁樹脂フィルムの元の形状を維持しており、本発明の第二の樹脂部及び第三の樹脂部に相当する部分に直線的な段差があり、該樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有さない。このため、該幅方向端部において、外装材を構成する多層フィルムが、貼り合わされた絶縁樹脂フィルムの厚さに追随できず、多層フィルムによる密閉が不十分となり、空隙6が発生する場合がある。図10に示すとおり、リード導体の厚さが大きくなると、空隙6の発生が顕著になる。
本発明において、リード導体1は、高い電位がかかった場合でも、電解液に溶解しない金属材である。例えば、正極用のリード導体としては、アルミニウムを挙げることができ、負極用のリード導体としては、ニッケルメッキ銅、ニッケルもしくはこれらの合金又はアルミニウムを挙げることができる。これらの金属材に腐食防止の表面処理を施す場合、クロメート処理等が実施される。
帯状のリード導体1は、電池又はキャパシタの形状及び容量により異なるが、厚さが0.05mm~1.0mmであることが好ましく、より好ましくは0.08mm~1.0mmである。電気自動車等のバッテリー容量の大きいものについては、リード導体1の厚さは、0.2mm~1.0mmであることが好ましい。また、リード導体1の縦方向は。10mm~60mmであることが好ましく、幅方向は、15mm~100mmであることが好ましく、縦方向より幅方向の方が大きい場合もある。
リード導体1の2つの厚さ方向の形状は、R形状、具体的には、外部に向かってR形状を有することが好ましい。リード導体がこのような形状を有することにより、リード導体1の厚さ方向と第二の樹脂部2bとの間の空隙の発生をより一層抑制することができる。
本発明のタブリードにおいて、リード導体の第一の樹脂部が配置される部分の厚さが、その他の部分の厚さより小さいことが好ましい。図11は、リード導体の第一の樹脂部が配置される部分に凹み部を設けた場合の本発明のタブリードについて、タブリードを縦方向に平行な面で切断したときの断面図を示す。凹み部を設けたリード導体は、成形加工により製造することができる。また、凹み部のない帯状の成形体を厚さ方向に圧縮加工又は切削加工して、凹み部を設けたリード導体を製造してもよい。図12は、図11のタブリードについて、樹脂部が設けられた部分を幅方向に平行な面で切断したときの断面図を示す。図11及び12では、リード導体1上に、樹脂部として金属接着層8及び絶縁層7がこの順で積層されている。この態様では、2つの第一の樹脂部の表面間の距離、すなわち、タブリードの第一の樹脂部を設けた部分の厚さが、リード導体に凹みを設けない場合に比べ小さくなり、外装材を形成する多層フィルムが、前記厚さに追随しやすくなり、樹脂部2b及び2cと多層フィルムにおけるヒートシール層との密閉の点で有利である。前記凹み部は、リード導体の2つの幅方向のうちの一方のみに設けられていてもよく、両方に設けられていてもよいが、両方に設けられていることが好ましい。凹み部がリード導体の2つの幅方向の両方に設けられている場合、その凹み部の厚さ方向の長さは、互いに同じであっても異なっていてもよいが、互いに同じであることが好ましい。
本態様の場合、リード導体において、第一の樹脂部が配置される部分の厚さは、その他の部分の厚さの10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上50%以下であることがより好ましく、10%以上25%以下であることがさらに好ましい。また、リード導体の第一の樹脂部が配置される部分の厚さは、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。
リード導体1と外装材3を構成する多層フィルム中の金属箔層との間の絶縁を確保する観点から、第一の樹脂部2aの厚さは、100~500μmであり、100~300μmであることが好ましく、100~200μmであることがより好ましい。第一の樹脂部2aの厚さが100μm未満であると、リード導体1と多層フィルム中の金属箔層との間の絶縁性が得られない。第一の樹脂部2aの厚さが500μmを超えると、タブリードの第二の樹脂部と外装材との封止性能に欠陥を生じ易くなる。
第二の樹脂部2bの厚さは、第一の樹脂部の厚さよりも大きい。第二の樹脂部2bの厚さをこのように設定することにより、外装材を形成する多層フィルムが、タブリードの第一の樹脂部を設けた部分の厚さに追随することが可能となり、樹脂部2b及び2cと多層フィルムにおけるヒートシール層との密閉が達成される。第二の樹脂部2bの厚さは、第一の樹脂部の厚さの1.5~10倍であることが好ましく、2~8倍であることがより好ましく、3~6倍であることがさらに好ましい。
第三の樹脂部2cは、第一の樹脂部2a及び第二の樹脂部2bをそれぞれ連結する、4つの部分からなる。第三の樹脂部2cは、それぞれ、第一の樹脂部2a及び第二の樹脂部2bの間を、段差を有さず、連続した面を形成するように連結する。
リード導体との接着性及びリード導体と多層フィルム中の金属箔層との絶縁性の両立の観点から、樹脂部は、リード導体上に金属接着層及び絶縁層の順に配置されることが好ましい。金属接着層は、リード導体との接着性及びリード導体界面における密閉性を確保することを目的とする層であり、例えば、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂を無水マレイン酸等で変性した変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー、ポリオレフィン樹脂に極性基をグラフトした機能性ポリオレフィン樹脂等を例示することができる。絶縁層は、リード導体と外装材を構成する多層フィルム中の金属箔層との間の絶縁性の向上、及び多層フィルム中のヒートシール層との接着性の確保を目的とする層であり、通常、金属接着層よりも高融点の樹脂が用いられる。絶縁層の例としては、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、エチレン-α―オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂、オレフィン系エラストマー、架橋ポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。金属接着層及び絶縁層は、それぞれ、顔料、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含んでいてもよい。
第一の樹脂部2aにおける金属接着層及び絶縁層の厚さは、厚さの合計が100~500μmとなるように適宜選択される。第一の樹脂部2aにおける金属接着層の厚さは、5~100μmであることが好ましく、5~50μmであることがより好ましく、10~30μmであることがさらに好ましく、10~20μmであることが特に好ましい。第一の樹脂部2aにおける絶縁層の厚さは、95~400μmであることが好ましく、100~300μmであることがより好ましく、100~200μmであることがさらに好ましい。
第二の樹脂部2b及び第三の樹脂部2cにおける金属接着層及び絶縁層の厚さは、その厚さの比が第一の樹脂部2aにおける金属接着層及び絶縁層の厚さの比と近似した値になるように選択される。
外装材3を形成する多層フィルム中のヒートシール層は、電解液で溶解されずシール部から電解液が漏出するのを防止するのに適した樹脂が使用され、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-α―オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂:エチレン-酢酸ビニル共重合体;ポリオレフィン樹脂を無水マレイン酸等で変性した変性ポリオレフィン樹脂;アイオノマー等を例示することができる。多層フィルム中の金属箔層は、アルミニウム、ニッケルメッキ銅、ニッケル、ステンレス等の金属箔が用いられ、外部環境からの水分侵入に対するバリヤー性を高めている。多層フィルムが保護層を有している場合、該保護層の例としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。ヒートシール層及び保護層は、それぞれ、顔料、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含んでいてもよい。
[タブリードの製造方法]
タブリードは、帯状のリード導体を金型に設置する工程、及び金型内に樹脂部を構成する樹脂組成物を射出する工程を含む製造方法により、製造することができる。樹脂部が金属接着層及び絶縁層の2層から構成される場合、帯状のリード導体を金属接着層用の第一の金型に設置する工程、第一の金型内に金属接着層を構成する第一の樹脂組成物を射出して第一の成形品を得る工程、第一の成形品を絶縁層用の第二の金型に設置する工程、及び第二の金型内に絶縁層を構成する第二の樹脂組成物を射出する工程を含む製造方法により、タブリードを製造することができる。
[タブリードの用途]
本発明のタブリードは、リード導体の厚さが大きくなった場合でも、リード導体とその周囲に配置された絶縁部との密閉、及び該絶縁部と外装材との密閉に優れている。タブリードは、高容量及び高出力のラミネート型の電池及びキャパシタ、特に、リチウムイオン電池及びリチウムイオンキャパシタに好適に使用することができる。
本発明のタブリードは、ラミネート型のリチウムイオン電池及びリチウムイオンキャパシタに好適に使用することができる。
1 リード導体
2 樹脂部
2a 第一の樹脂部
2b 第二の樹脂部
2c 第三の樹脂部
3 外装材(多層フィルム)
4 絶縁樹脂フィルム
5、6 空隙
7 絶縁層
8 金属接着層
9 正極側のタブリード
10 負極側のタブリード

Claims (8)

  1. 帯状のリード導体と、
    リード導体の縦方向の両端部を含む領域を除く、前記縦方向の一部の領域の外周を覆うように配置された樹脂部と、を備えるタブリードであって、
    前記樹脂部は、リード導体の前記外周の2つの幅方向を覆うように配置され、厚さが100~500μmである第一の樹脂部と、
    リード導体の前記外周の2つの厚さ方向を覆うように配置され、厚さが第一の樹脂部の厚さよりも大きい、第二の樹脂部と、
    第一の樹脂部及び第二の樹脂部をそれぞれ連結する、4つの部分からなる第三の樹脂部と、
    を含み、第二の樹脂部及び第三の樹脂部の少なくとも一部が外部に凸形状を有する、タブリード。
  2. 第二の樹脂部及び第三の樹脂部の全体が外部に凸形状を有する、請求項1に記載のタブリード。
  3. リード導体の2つの厚さ方向の形状がR形状を有する、請求項1又は2に記載のタブリード。
  4. 前記樹脂部は、リード導体上に金属接着層及び絶縁層の順に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載のタブリード。
  5. リード導体において、第一の樹脂部が配置される部分の厚さが、その他の部分の厚さより小さい、請求項1~4のいずれか一項に記載のタブリード。
  6. ラミネート型の電池又はキャパシタ用である、請求項1~5のいずれか一項に記載のタブリード。
  7. 帯状のリード導体を金型に設置する工程、及び金型内に樹脂部を構成する樹脂組成物を射出する工程を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のタブリードの製造方法。
  8. 請求項1~6のいずれか一項に記載のタブリードを、リード導体の縦方向の両端部の少なくとも一方が外部に露出するように、外装材に封入したラミネート型の電池又はキャパシタであって、
    前記外装材は、少なくとも金属箔層及びヒートシール層を積層した多層フィルムについて、ヒートシール層同士を接着させて袋状としたものであり、
    前記外装材の開放部において、前記ヒートシール層とタブリードの樹脂部とを熱融着させることにより、前記タブリードと前記外装材との接触箇所が密閉されている、ラミネート型の電池又はキャパシタ。
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