JP2023013724A - アンテナモジュール及びicカード - Google Patents

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Abstract

Figure 2023013724000001
【課題】通信性能を向上できるアンテナモジュール1及びICカードを提供する。
【解決手段】アンテナモジュール1は、基板10と、基板10上に設けられ、信号を送受信するための第1のアンテナ20と、第1のアンテナ20に電気的に接続された第1のICチップ30と、第1のアンテナ20とは異なる周波数帯により信号を送受信するための第2のアンテナ40と、第2のアンテナに電気的に接続された第2のICチップと、を備える。第1のアンテナ20と第2のアンテナ40とは、平面視において基板10上の互いに重ならない位置に設けられる。第1のアンテナ20は、基板10の表面に、平面視コ字型又はU字型に配置された金属薄膜からなり、かつ基板10の表面の、第2のアンテナ40を設けた領域以外の領域に配置されている。
【選択図】図1

Description

本開示は、アンテナモジュール及びICカードに関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)技術を利用した非接触型ICカード、接触型ICカード、RFIDタグ等が、広く普及している。この中でも、非接触型ICカードは、カードリーダ上に置いたり、かざしたりするだけで、情報のやりとりを行うことが可能であるという利便性から、鉄道の出改札等の交通系用途を中心に、入退出管理等のセキュリティシステム、工場における製品管理システムなど多様な分野で応用されている。
また、非接触型ICカードの通信方式には、リーダとHF帯の信号を用いて通信を行う電磁誘導方式と、UHF帯の信号を用いて通信する電波方式がある。昨今では、基板の内部にHF帯アンテナとUHF帯アンテナとを収容し、一枚で異なる2つの通信方式で通信が可能な非接触型ICカードも開発されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、非接触型ICカード、特に交通系ICカードは、カードケースやパスケース等に収納した状態で用いられることが多い。また、一人の利用者が、複数枚のICカードを携帯して、目的に応じて使い分けることも行われている。このため、利用者の中には、カードケース等内に複数枚の非接触型又は接触型ICカードを収納している者もいる。しかしながら、複数のICカードを重ねた状態で使用すると、他のICカードのアンテナ(金属)の影響によって、非接触型ICカード内のアンテナの特性が変化し、リーダとの通信が適切に行えなくなることがあった。
2019-169902号公報
本開示は、上記問題に着目してなされたもので、通信性能を向上できるアンテナモジュール及びICカードを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示のアンテナモジュールは、基板と、前記基板上に設けられ、信号を送受信するための第1のアンテナと、前記第1のアンテナに電気的に接続された第1のICチップと、を備え、前記第1のアンテナは、前記基板の表面に、平面視コ字型又はU字型に配置された金属薄膜からなる。
または、本開示のアンテナモジュールは、基板と、前記基板上に設けられ、信号を送受信するための第1のアンテナと、前記基板上に設けられ、前記第1のアンテナとは異なる周波数帯により信号を送受信するための第2のアンテナと、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに電気的に接続されたICチップと、を備え、前記第1のアンテナは、平面視において、前記第2のアンテナと重ならない領域であって、前記基板の表面に、平面視コ字型又はU字型に配置された金属薄膜からなる。
また、本開示のICカードは、上述のようなアンテナモジュールを備える。
本開示によれば、通信性能を向上できるアンテナモジュール及びICカードを提供することができる。
第1実施形態(実施例1)に係るアンテナモジュールを備えたICカードの分解斜視図である。 図1に示すアンテナモジュールの平面図(表面図)である。 図2Aに示す第1のアンテナの平面図(表面図)である。 図1に示すアンテナモジュールのアンテナ部分の寸法を示す図である。 変形例(実施例2)に係るアンテナモジュールの平面図(表面図)である。 図4に示すアンテナモジュールのアンテナ部分の寸法を示す図である。 比較例1のアンテナモジュールの平面図(表面図)である。 図6に示すアンテナモジュールのアンテナ部分の寸法を示す図である。 実施例1のアンテナモジュールの通信性能の計測結果を示す図である。 実施例2のアンテナモジュールの通信性能の計測結果を示す図である。 比較例1のアンテナモジュールの通信性能の計測結果を示す図である。 実施例1、実施例2及び比較例1のアンテナモジュールのRSSIの計測結果を示す図である。 実施例1、実施例2及び比較例1のアンテナモジュールの感度差を示す図である。 第2実施形態(実施例3)のアンテナモジュールの平面図(表面図)である。 図13に示すアンテナモジュールのアンテナ部分の寸法を示す図である。 実施例3のアンテナモジュールの通信性能の計測結果を示す図である。 実施例3及び比較例1のアンテナモジュールのRSSIの計測結果を示す図である。 実施例3及び比較例1のアンテナモジュールの感度差を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るアンテナモジュール1を備える非接触型ICカード(以下、単に「ICカード」ということがある。)100の分解斜視図である。図2Aは、図1に示すアンテナモジュール1の平面図(表面図)であり、図2Bは、図2Aに示す第1のアンテナ20の平面図(表面図)である。
図1に示すように、第1実施形態に係るICカード100は、アンテナモジュール1と、アンテナモジュール1の上面及び下面に配置される一対のカバーシート2,3と、を備える。ICカード100は、平面視矩形状に形成されているが、矩形状に限定されず、ICカード100の種類や使用目的に応じた形状とすることができる。矩形状のICカード100の大きさとしては、一般的なICカードの大きさであればよい。具体的には、例えば、ICカード100は、JISII型(JIS-X6301準拠)に従って、長手方向の長さが85.6mm、短手方向の長さが54.0mm、厚さが0.76mmとなるように形成することができる。
一対のカバーシート2,3は、アンテナモジュール1の上面及び下面に、加熱圧着等によって接着され、アンテナモジュール1を保護している。このカバーシート2,3は、例えば、絶縁性の樹脂製シートや樹脂製板を用いることができる。この絶縁性の樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリイミド(PI)等が好適に挙げられるが、これらに限定されない。一対のカバーシート2,3は、例えば、x方向の長さ85.6mm、y方向の長さ54.0mm、z方向の長さ(厚さ)0.1mmとすることができる。
図1、図2Aに示すように、アンテナモジュール1及びカバーシート2,3は、平面視矩形状に形成されている。以下では、説明を容易とするために、図1、図2Aに示すように、アンテナモジュール1及びカバーシート2,3の長手方向をx方向とし、これらの短手方向であってx方向に垂直な方向をy方向とし、アンテナモジュール1及びカバーシート2,3の積層方向であって、x方向及びy方向に垂直な方向をz方向として各部の構成を説明する。また、アンテナモジュール1から一方のカバーシート2に向かう方向をz正方向とし、アンテナモジュール1から他方のカバーシート3に向かう方向をz負方向とするとともに、z正方向を上方、z負方向を下方ということがある。
アンテナモジュール1は、図2Aに示すように、基板10と、信号を送受信するための第1のアンテナ20と、この第1のアンテナと電気的に接続された第1のICチップ30と、を少なくとも備える。第1のアンテナ20は、例えば、電波方式で信号を送受信する。
さらに、本実施形態のアンテナモジュール1は、基板10上に設けられ、第1のアンテナ20とは異なる周波数帯により信号を送受信するための第2のアンテナ40と、この第2のアンテナ40に電気的に接続された第2のICチップ50と、を備える。第2のアンテナ40は、例えば、電磁誘導方式で信号を送受信する。
基板10は、平面視矩形状であり、カバーシート2,3と同寸法、又は一回り小さい寸法で形成されている。具体的には、例えば、同寸法の場合は、基板10は、x方向の長さを85.6mm、y方向の長さを54.0mmとすることができる。基板10の厚みとしては、例えば、5μm以上300μm以下であることが好ましく、第1のアンテナ20及び第2のアンテナ40を設け、かつ第1のICチップ30及び第2のICチップ50を搭載可能な適切な強度が得られる。
基板10の材料としては、絶縁性の樹脂製フィルムを用いることが好ましく、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等の樹脂製フィルムを単独、又はこれらの樹脂製フィルムを複数積層してなる多層フィルム等が好適に挙げられる。
第1のアンテナ20は、基板10の表面に設けられ、金属薄膜によって形成されている。この第1のアンテナ20の金属薄膜の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)製のシート(アルミシート)が好適に挙げられるが、これに限定されない。例えば、PETフィルムからなる基板10上に、アルミシートをドライラミネート等で貼り付けることで、第1のアンテナ20を形成することができる。図2Bに、第1のアンテナ20の平面図(表面図)を示す。図2Bに示す実線部分が第1のアンテナ20である。この第1のアンテナ20は、破線で示す樹脂製フィルム等の基板10上に設けられ、施設等への人の入退出管理、物流管理、商品管理等のために、人に携帯されたり、物品に貼付されたりするICカード用の平面アンテナである。この第1のアンテナ20は、平面的(平板状)であり、表面図(平面図)と裏面図は対称に表されるため、図2Bには、第1のアンテナ20の平面図(表面図)を示し、裏面図は省略している。また、平面的であることから、表面図と裏面図に挟まれる4つの側面図も省略している。
第1のアンテナ20は、基板10の表面に、平面視コ字型又はU字型に配置された金属薄膜から構成される。この第1のアンテナ20は、基板10の表面の少なくとも50%以上の領域を被覆するように配置されることが好ましく、基板10の表面の60%以上の領域を被覆するように配置されることがより好ましい。また、第1のアンテナ20の外形寸法が、基板10の外形寸法と略同一であるか、又は一回り小さいことが好ましい。具体的には、第1のアンテナ20のx方向及びy方向のそれぞれの外形寸法(最大外形寸法)が、基板10のx方向及びy方向のそれぞれの外形寸法(最大外形寸法)と略同一であるか、又は1mm~10mm程度小さいことが好ましい。
さらに、第1のアンテナ20の形状としては、図2A等に示すように平面視コ字型(U字型)とすることが好ましい。すなわち、第1のアンテナ20は、基板10の一方の長辺に沿ったx方向に、一方の短辺から他方の短辺まで所定幅(例えば、短辺の略半分以上)の帯状に延びる第1領域21と、この第1領域の両側から、基板10の一方及び他方の短辺に沿ったy方向に、他方の長辺まで所定幅(例えば、長辺の略1/4以上)の帯状に延びる一対の第2領域22,23を有している。そして、一対の第2領域22,23の間に、第2のアンテナ40が配置される。また、第1のアンテナ20には、x方向に延びる第1のスロット24が設けられている。
以上のように、第1のアンテナ20は、平面視において、基板10の表面の、第2のアンテナ40が設けられている領域以外の領域のほぼ全体を被覆して配置されるように設けられている。以上のような面積で第1のアンテナ20を形成することで、第1のアンテナ20を従来よりも大きくすることができ、通信距離が長くなり、通信性能が向上する。さらに、本実施形態のICカード100と、他のICカード等と重ねて使用した場合でも、第1のアンテナ20が、他のICカードのアンテナ等の金属部分を包含するため(第1のアンテナ20の外形よりも内側に、他のICカードのアンテナ等が収容される。)、第1のアンテナ20のインピーダンス等の特性が影響されることがなく、優れた通信性能を維持することができる。
第1のアンテナ20は、図示しない電波方式のリーダやリーダライタと、電波方式で信号の送受信を行う。第1のアンテナ20とリーダ等との間の信号の送受信は、UHF帯の周波数(例えば、920MHz)を使用して行われる。第1のアンテナ20は、電波方式のリーダ等から受信した信号を第1のICチップ30に出力する。
第1のICチップ30は、第1のアンテナ20の規定の位置に実装されている。第1のICチップ30は、例えば個人の識別情報や物品の管理情報などの様々な情報が記憶されている。また、第1のICチップ30には、所定の演算処理機能等が搭載され、第1のアンテナ20から入力された信号に含まれる命令に基づいて演算処理を実行し、その処理結果を第1のアンテナ20に出力する。第1のアンテナ20は、第1のICチップ30から入力された処理結果を含む信号を電波方式のリーダ等に送信する。
なお、第1のICチップ30の特性は、以下のとおりであるが、これに限定されない。
[インピーダンスの周波数特性]
・866MHz:15-j265(Ω)
・915MHz:14-j252(Ω)
・953MHz:13-j242(Ω)
[エアプロトコル]
・ISO 18000-6c
第1のアンテナ20のインピーダンスは、915~920MHzで上記の第1のICチップ30のインピーダンスと整合するように設計されている。このようなインピーダンスの整合により、電流の損失が少なくなり、損失を少なくすることで通信可能距離が増大する。
第2のアンテナ40は、前述したように、平面視で第1のアンテナ20の一対の第2領域22,23の間に設けられている。この第2のアンテナ40は、図2Aに示すように、導体がループ状に巻き回されたコイルアンテナである。第2のアンテナ40の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)が好適に挙げられるが、これに限定されず、第2のアンテナ40の材料として、銅(Cu)等、他の導電材を用いることもできる。なお、第1のアンテナ20と第2のアンテナ40とは、同じ材料で形成してもよいし、異なる材料で形成してもよい。
第2のアンテナ40は、図示しない電磁誘導方式のリーダやリーダライタと、電磁誘導方式で信号の送受信を行う。第2のアンテナ40と電磁誘導方式のリーダ等との間での信号の送受信は、HF帯の周波数(例えば、13.56MHz)を使用して行われる。第2のアンテナ40が、電磁誘導方式のリーダ等から受信した信号は、第2のICチップ50に出力される。なお、第2のアンテナ40に接続される第2のICチップ50のエアプロトコルは、例えば、ISO 14443 Type Aとすることができるが、これに限定されることはなく、ISO 14443 Type Bでもよいし、ISO15693でもよい。
第2のICチップ50は、第1のICチップ30と同様に、例えば個人の識別情報や物品の管理情報などの様々な情報が記憶される。また、第2のICチップ50には、所定の演算処理機能等が搭載され、第2のアンテナ40から入力された信号に含まれる命令に基づいて演算処理を実行し、その処理結果を第2のアンテナ40に出力する。第2のアンテナ40は第2のICチップ50から入力された処理結果を含む信号を、電磁誘導方式のリーダ等に送信する。
このような構成のアンテナモジュール1を備えたICカード100は、電波方式で信号を送受信する第1のアンテナ20を、平面視コ字型又はU字型に形成し、基板10の表面の少なくとも50%以上の領域を被覆する構成であり、第1のアンテナ20の面積を可能な限り大きくしている。このことから、第1のアンテナ20の通信性能が向上し、電波方式のリーダやリーダライタとの無線通信が可能な距離がより長くなり、リーダ等による情報の読み取りが、より適切に行われる。この結果、通信性能に優れる非接触型ICカード100を提供することができる。
(変形例)
なお、図2A,図2Bに示した第1のアンテナ20の形状は一例であり、この形状に限定されない。図4は、他の異なる形状(変形例)の第1のアンテナ20Aを有するアンテナモジュール1Aの一例を示す平面図(表面図)である。この図4に示したアンテナモジュール1Aの第1のアンテナ20Aはx方向に延びる第1のスロット24と平行に、第2のスロット25が設けられている。第1実施形態と同様に、この図4に示した変形例の第1のアンテナ20Aは、樹脂製フィルム等の基板10上に設けられ、施設等への人の入退出管理、物流管理、商品管理等のために、人に携帯されたり、物品に貼付されたりするICカード用の平面アンテナである。この平面アンテナである第1のアンテナ20Aの意匠を表すために、図4中の基板10、第2のアンテナ40等の第1のアンテナ20A以外の部分を示す実線を、破線で表すか又は省略することができる。
この図4に示したアンテナモジュール1A及びICカードでも、第1のアンテナ20Aの面積を可能な限り大きくしていることから、第1のアンテナ20Aの通信性能が向上する。また、他のICカードと重ねても、そのアンテナによって第1のアンテナ20Aの通信性能が影響されることがない。このため、ICカードと電波方式のリーダ等との無線通信が可能な距離がより長くなり、リーダ等による情報の読み取りが、より適切に行われる。
(第2実施形態)
次に、本開示の第2実施形態に係るアンテナモジュール1B及び非接触型ICカード100について、図13を参照しながら説明する。図13は、第2実施形のアンテナモジュール1Bの平面図(表面図)である。上記、図2A、図4に示した第1実施形態及び変形例のアンテナモジュール1,1Aは、第1のアンテナ20,20A及び第2のアンテナ40に、第1のICチップ30と第2のICチップ50が各々実装されている。これに対して、図13に示した第2実施形態のアンテナモジュール1Bは、ICチップ(第3のICチップ60)を1つのみ実装したアンテナモジュールである。第1実施形態、変形例と同様に、この図13に示した第2実施形態の第1のアンテナ20Bは、樹脂製フィルム等の基板10上に設けられ、施設等への人の入退出管理、物流管理、商品管理等のために、人に携帯されたり、物品に貼付されたりするICカード用の平面アンテナである。この平面アンテナである第1のアンテナ20Bの意匠を表すために、図13中の基板10、第2のアンテナ40等の第1のアンテナ20B以外の部分を示す実線を、破線で表すか又は省略することができる。
以下、図13に示したアンテナモジュール1Bの構成を説明する。このアンテナモジュール1Bは、図4に示した変形例のアンテナモジュール1Aと同様に平面視コ字型(U字型)で、第1及び第2のスロット24,25が設けられて基板10の表面に配置された金属薄膜製の第1のアンテナ20Bを有している。また、この第1のアンテナ20Bは、好ましくは基板10の一面の少なくとも50%以上、より好ましくは60%以上の領域を被覆するように基板10に配置される。この第1のアンテナ20Bの規定の位置に、第3のICチップ60が実装されている。
また、このアンテナモジュール1Bは、基板10の他面に、コイル状に巻き回された第2のアンテナ40Bを有している。また、基板10には、第2のアンテナ40Bの両端部近傍に、当該基板10を貫通するスルーホール11,12が設けられ、このスルーホール11,12及び接続回線13,14を介して、第2のアンテナ40Bと第3のICチップ60とが電気的に接続されている。また、基板10の両側面には、信号を整流化するための一対のコンデンサ15が設けられ、第3のICチップ60と電気的に接続されている。
この第3のICチップ60は、UHF帯の周波数(860~960MHz)を使用して電波方式で信号を送受信するとともに、HF帯の周波数(13.56MHz)を使用して電磁誘導方式で信号を送受信する。
第3のICチップ60の特性は、以下のとおりであるが、これに限定されない。
[インピーダンスの周波数特性]
・866MHz 19.1-j286Ω
・915MHz 17.6-j273Ω
[エアプロトコル]
・ISO 15693 and 18000-63
このような第2実施形態のアンテナモジュール1B及びこれを備えたICカード100でも、第1のアンテナ20Bの面積を可能な限り大きくしていることから、第1のアンテナ20Bの通信距離が長くなり、通信性能が向上する。また、他のICカードと重ねても、そのアンテナによって第1のアンテナ20Bの通信性能が影響されることがない。この結果、第2実施形態のICカード100は、電波方式のリーダやリーダライタとの無線通信が可能な距離がより長くなり、リーダ等による情報の読み取りがより適切に行われる。
さらに、第2実施形態のICカード100は、第3のICチップ60を1つのみ実装していることから、より低コストにICカード100を提供することができる。加えて、アンテナ(第1のアンテナ20B)にICチップ(第3のICチップ60)を搭載する実装工程、ICカード100にアンテナモジュール1Bを内蔵するコンバーティング工程も1回で済むため、アンテナモジュール1BやICカード100の製造コストも低減することができる。また、第1実施形態及び変形例のICカード100は、第1、第2の2つのICチップ30,50を実装していることから、書き込み装置を用いてこれらに識別情報等の情報を書き込む際に、1枚のICカード100につき、2回の書き込みを行う必要がある。これに対して、第2実施形態のICカード100は、1枚のICカード100に対して、第3のICチップ60に対して1回のみ書き込みを行えばよく、書き込み効率を向上できるとともに、書き込みエラー等をより適切に抑制することができる。
以上説明したように、本開示の第1実施形態、変形例及び第2実施形態のアンテナモジュール1,1A,1B及びこれらを備えた非接触型ICカード100では、通信性能を向上させることができ、特に電波方式で信号を送受する場合に、通信可能距離をより長くすることができ、しかも、交通系ICカード等と重ねて使用しても、優れた通信性能を維持することができる。
このことから、ICカードをリーダに置いたり、かざしたりなどの読み取り操作を行わなくても、リーダの付近を通過するだけで、ICカードの情報を適切に読み取ることができる。したがって、例えば、上記実施形態のICカード100を携帯することで、車椅子の利用者、高齢者、身体の不自由な者等であっても、ICカードの取り出しや、読み取り操作を行うことなく、リーダの近傍を通過するだけで、リーダによる情報の読み取りが、感度よく適切に行われる。よって、高齢者等は、施設や病院等に、円滑に入退出したり、自動で受付を行ったりすることができる。また、交通系ICカードとして利用した場合は、高齢者等は、電車やバスへの乗降を円滑に行うことが可能となる。また、工場内や職場内では、システムが、社員の存在や動線等を容易に把握可能となる。
また、上記各実施形態及び変形例は、電波方式で信号を送受信する第1のアンテナ20,20A,20Bに加え、電磁誘導方式で信号を送受信する第2のアンテナ40,40Bを備えている。このため、ICカード100は、UHF帯の周波数を用いた信号の送受信と、HF帯の周波数を用いた信号の送受信も可能となり、例えば、工場等の入退出管理等のセキュリティの管理には、HF帯の周波数を用いて管理を行い、社員等の存在や動線は、UHF帯の周波数を用いて管理を行う等、目的に応じた使い分けが可能となる。さらには、ICカード100を不測に置き忘れた場合でも、UHF帯の周波数を用いることで、ICカード100を容易に見つけ出すことができる。
また、上記各実施形態及び変形例のICカード100は、公共施設のIDカードや病院の診察券等に適用することができる。そして、このICカード100用のリーダを公共施設や病院の入口や出口、受付等に設置すれば、車椅子の利用者、高齢者、身体の不自由な者等が、読み取り操作を行うことなく、入場や診察の受け付けを自動で行うことができ、公共施設等の担当者等も、入退出の管理を容易かつ適切に行うことができる。また、このICカード100を、交通系ICカードと重ねてパスケースに入れていた場合でも、リーダによって当該ICカード100の情報を、適切に読み取ることができる。さらに、上記各実施形態及び変形例のICカード100は、公共交通機関への乗降管理を行うためのICカードにも適用できる。この場合も、当該ICカード100を他の交通系ICカード等と重ねてパスケースに入れていた場合でも、リーダによって当該ICカード100の情報を、適切に読み取ることができる。
次に、本開示の実施例について具体的に説明する。発明者は、以下のように実施例1~実施例3、及び比較例1のアンテナモジュール及びICカードを作製し、UHF帯の周波数における通信性能を検証した。
[実施例1]
図2A~図3に示す第1実施形態と同様の構成で、実施例1のアンテナモジュール1及びICカード100を作製した。アンテナモジュール1は、x方向の長さ85.6mm、y方向の長さ54.0mm、厚さ38μmのPETフィルム上に、厚さ10μmのアルミシートをドライラミネートで貼り付けて第1のアンテナ20を設け、この第1のアンテナ20の第2領域22,23間に、コイル状の第2のアンテナ40を設け、第1、第2のアンテナ20,40の規定の位置に、第1、第2のICチップ30,50を実装して作製した。第1のアンテナ20は、図3に示すように、x方向の長さを75.5mm、y方向の長さを43.50mm、第1のスロット24のx方向の長さを34.0mm、第2領域22,23間のx方向の距離を40.5mm、第2領域22,23のx方向の長さを17.5mmとした。第2のアンテナ40の寸法(直径)は、20.0mmとした。
第1のICチップ30は、NXP社製のUCODE8(UCODEは登録商標)を使用した。この第1のICチップ30は、UHF帯の周波数(920MHz)を使用して電波方式で信号を送受信する。また、第2のICチップ50は、NXP社製のNTAG213(NTAGは登録商標)を使用した。第2のICチップ50は、HF帯の周波数(13.56MHz)を使用して電磁誘導方式で信号を送受信する。第1のICチップ30及び第2のICチップ50の特性は、上記第1実施形態の説明中に記載したとおりである。以下で説明する実施例2、比較例1でも、第1又は第2のICチップ30,50として、実施例1と同様の製品を使用した。
上記のようにして作製したアンテナモジュール1を、x方向の長さ85.6mm、y方向の長さ54.0mmのPVC板で形成した一対のカバーシート2,3で挟んで互いに接着し、実施例1のICカード100を作製した。このようなICカード100について、ICカード100単独の場合、パスケースに入れた場合、パスケースに交通系ICカードと重ねて入れた場合における通信性能を、電波暗室において、RFIDタグ性能検査装置(Tagformance Pro、Voyantic社製)を用いて計測した。計測時の無線通信用電波の測定周波数帯は700~1,200MHzとし、EIRP(Equivalent Isotropically Radiated Power:等価等方輻射電力)は3.28Wとした。
また、実施例1のICカード100について、距離によるRSSI(Received Signal Strength Indicator)変化及び感度差を、リーダ(Impinj Speedway、Impinj社製)を用いて計測した。この計測は、通常の使用を想定して、出願人の事務所内で行った。このリーダは、アンテナとしてTIMES-7 A5020(円偏波)を用い、出力は20dBmである。また、感度差を測定したときのリーダのアンテナからICカードまでの距離は、20cmとした。
[実施例2]
第1のアンテナ20の形状を、図4、図5に示す変形例の第1のアンテナ20Aと同様の形状としたこと以外は、実施例1と同様にアンテナモジュール1A及びICカード100を作製し、実施例1と同様に通信性能、RSSI変化及び感度差を計測した。なお、実施例2では、第2のスロット25のx方向の長さを20.5mmとした。
[比較例1]
第1のアンテナ20’の形状を、図6に示すような形状とし、各々の寸法を図7に示すような寸法として、比較例1のアンテナモジュール1’を作製し、このアンテナモジュール1’を用いて、比較例1のICカードを作製した。比較例1では、第1のアンテナ20’は、y方向の長さが基板10のy方向の長さの半分より短く、金属薄膜の表面積が、基板10の表面積の半分未満(50%未満)である。また、第2のアンテナ40は、第1のアンテナ20’に挟まれておらず、第1のアンテナ20’に隣接して設けられている。このような比較例1のICカードについて、実施例1と同様に通信性能、RSSI変化及び感度差を計測した。
以下、実施例1、実施例2及び比較例1の通信性能、RSSI変化及び感度差の計測結果について説明する。図8、図9は実施例1及び実施例2のICカード100のUHF帯の周波数における通信性能を示す図である。図8、図9中のグラフの細線は、ICカード100単独で通信したときの通信性能を示し、中線はICカード100をパスケースに入れて通信したときの通信性能を示し、太線はICカード100と交通系ICカードを重ねてパスケースに入れて通信したときの通信性能を示す。図8、図9の横軸は無線通信用電波の周波数(Frequency)を表し、縦軸はICカード100からリーダまでの通信可能距離(Theoretical read range forward)を表す。
図10は、比較例1のICカードのUHF帯の周波数における通信性能を示す図である。図10中のグラフの細線は比較例1のICカード単独で通信したときの通信性能を示す。図10中のグラフの中線は比較例1のICカードをパスケースに入れて通信したときの通信性能を示す。図10中のグラフの太破線は比較例1のICカードをICチップ付きのクレジットカードで挟んだ状態でパスケースに入れて通信したときの通信性能を示す。図10中のグラフの太線は比較例1のICカードをICチップ付きのクレジットカードと交通系ICカードとで挟んだ状態でパスケースに入れて通信したときの通信性能を示す。図10においても、横軸は無線通信用電波の周波数を表し、縦軸は比較例1のICカードからリーダまでの通信可能距離を表す。
図8に示すように、実施例1のICカード100では、UHF帯に含まれる所定の周波数920MHzのときの通信可能距離は、単独のときは約11m、パスケースに入れたときは約10m、交通系ICカードと重ねてパスケースに入れたときは約9mであり、通信可能距離が殆ど低下せず、かつ何れの場合も優れた通信性能が示された。
図9に示すように、実施例2のICカード100では、UHF帯に含まれる所定の周波数920MHzのときの通信可能距離は、単独のときも、パスケースに入れたときも、交通系ICカードと重ねてパスケースに入れたときも、約7mであり、通信可能距離が殆ど低下せず、かつ何れの場合も優れた通信性能が示された。
一方、図10に示すように、比較例1のICカードでは、通信可能距離は、単独のときは約12m、パスケースに入れたときは約12.5m、クレジットカードで挟んでパスケースに入れたときは約13mであった。これに対して、比較例1のICカードを、クレジットカードと交通系ICカードとで挟んでパスケースに入れたときは、通信可能距離は約5mであり、通信可能距離が大幅に低下した。クレジットカードは、内蔵されるアンテナが小さいため、ICカードに対する影響が少なく、この通信可能距離の大幅な低下は、交通系ICカードの影響によるものと推測される。
また、図11は、実施例1、実施例2及び比較例1のアンテナモジュールにおけるRSSIの計測結果を示す図である。この図11中、横軸は固定式カードリーダのアンテナからICカードまでの距離を表し、縦軸はRSSIを表す。また、図12は、実施例1、実施例2及び比較例1のアンテナモジュールの感度差を示す図である。
図11に示すように、実施例1、実施例2のICカード100は、単独で使用したときは勿論、ICカードを交通系ICカードと密着して使用したときでも、アンテナからの距離が長くなった場合でも、高い通信強度が得られた。これに対して、比較例1では、交通系ICカードと重ねて使用した場合は、アンテナからの距離が短い場合でも、単独で使用した場合に比べて、著しく低下することが示された(具体的には、アンテナからの距離が1cmでRSSIが「-55」であった)。
また、図12に示すように、実施例1、実施例2では、単独の場合と、交通系ICカードと密着させた場合とで、固定式カードリーダの感度差は殆どなく、優れた通信性能が得られることが示された。これに対して、比較例1では、単独の場合と、交通系ICカードと密着させた場合とで、固定式カードリーダの感度差が大きいことが示された。
以上の結果から、実施例1、実施例2のアンテナモジュール1,1A及びICカード100のように、基板10と、この基板10上に設けられ、信号を送受信するための第1のアンテナ20,20Aと、この第1のアンテナ20,20Aに電気的に接続された第1のICチップ30と、を備え、第1のアンテナ20,20Aは、基板10の表面に、平面視コ字型又はU字型であって、少なくとも50%以上の領域に配置された金属薄膜からなることで、優れた通信性能、特にUHF帯の通信性能を向上できることが示された。特に、ICカード100を、パスケースに入れて使用したり、交通系ICカードと重ねて使用したりしても、通信可能距離や通信感度が殆ど低下せず、優れた通信性能を維持できることが示された。
[実施例3]
図13、図14に示す第2実施形態と同様の構成で、実施例3のアンテナモジュール1B及びICカード100を作製した。アンテナモジュール1Bは、x方向の長さ85.6mm、y方向の長さ54.0mm、厚さ38μmのPETフィルム上に、厚さ10μmのアルミシートをドライラミネートで貼り付けて第1のアンテナ20Bを設け、この第1のアンテナ20Bの第2領域22,23間に、コイル状の第2のアンテナ40を設け、第1のアンテナ20Bの規定の位置に、第3のICチップ60を実装し、スルーホール11,12及び接続回線13,14を介して第3のICチップ60と第2のアンテナ40Bとを電気的に接続して作製した。第1のアンテナ20Bは、図3に示すように、x方向の長さを75.5mm、y方向の長さを43.50mm、第1のスロット24のx方向の長さを34.0mm、第2のスロット25のx方向の長さを20.5mm、第2領域22,23間のx方向の距離を40.5mm、第2領域22,23のx方向の長さを17.5mmとした。第2のアンテナ40は、x方向の長さを31.5mm、y方向の長さを12.5mmとした。
第3のICチップ60は、マイクロエレクトロニクス社製のEM4425を使用した。この第3のICチップ60は、UHF帯の周波数(860~960MHz)を使用して電波方式で信号を送受信するとともに、HF帯の周波数(13.56MHz)を使用して電磁誘導方式で信号を送受信する。第3のICチップ60の特性は、上記第2実施形態の説明中に記載したとおりである。
上記のようにして作製したアンテナモジュール1Bを、x方向の長さ85.6mm、y方向の長さ54.0mmのPVC板で形成した一対のカバーシート2,3で挟んで互いに接着し、実施例3のICカード100を作製した。このようなICカード100について、実施例1と同様に、ICカード100単独の場合、パスケースに入れた場合、パスケースに交通系ICカードと重ねて入れた場合における、通信性能と、RSSIの変化及び感度差を計測した。比較のため、上記比較例1の計測結果を使用した。
以下、実施例3の通信性能、RSSI変化及び感度差の計測結果について説明する。図15は実施例3のICカード100のUHF帯の周波数における通信性能を示す図である。図15中のグラフの細線は、ICカード100単独で通信したときの通信性能を示し、中線はICカード100をパスケースに入れて通信したときの通信性能を示し、太線はICカード100と交通系ICカードを重ねてパスケースに入れて通信したときの通信性能を示す。図15の横軸は無線通信用電波の周波数(Frequency)を表し、縦軸はICカード100からリーダまでの通信可能距離(Theoretical read range forward)を表す。
図15に示すように、実施例3のICカード100では、UHF帯に含まれる所定の周波数920MHzのときの通信可能距離は、単独のときは約7m、パスケースに入れたときは約6m、交通系ICカードと重ねてパスケースに入れたときは約5.5mであり、通信可能距離が殆ど低下しなかった。図10に示す比較例1のICカードと比較しても、実施例3のICカード100の通信可能距離が低下しないことが示された。
また、図16は、実施例3及び比較例1のアンテナモジュールにおけるRSSIの計測結果を示す図である。この図16中、横軸はリーダのアンテナからICカードまでの距離を表し、縦軸はRSSIを表す。また、図17は、実施例3及び比較例1のアンテナモジュールの感度差を示す図である。
図16に示すように、比較例1と比較して、実施例3のICカード100では、単独の場合は勿論、ICカードを交通系ICカードと重ねた場合でも、また、アンテナからの距離が長くなった場合でも、高い通信強度が得られた。また、図17に示すように、実施例3では、単独の場合と、交通系ICカードと密着させた場合とで、リーダの感度差は殆どなく、優れた通信性能が得られることが示された。
以上、本開示のアンテナモジュール及びICカードを、実施形態及び実施例に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではない。特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
1,1A,1B :アンテナモジュール
10 :基板
20,20B,20C :第1のアンテナ
21 :第1領域
22,23 :第2領域
30 :第1のICチップ
40,40B :第2のアンテナ
50 :第2のICチップ
60 :第3のICチップ
100 :非接触型ICカード

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、信号を送受信するための第1のアンテナと、
    前記第1のアンテナに電気的に接続された第1のICチップと、を備え、
    前記第1のアンテナは、前記基板の表面に、平面視コ字型又はU字型に配置された金属薄膜からなる、
    ことを特徴とするアンテナモジュール。
  2. 前記基板上に設けられ、前記第1のアンテナとは異なる周波数帯により信号を送受信するための第2のアンテナと、
    前記第2のアンテナに電気的に接続された第2のICチップと、を備え、
    前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとは、平面視において前記基板上の互いに重ならない位置に設けられ、
    前記第1のアンテナは、前記基板の表面の、前記第2のアンテナを設けた領域以外の領域に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナモジュール。
  3. 基板と、
    前記基板上に設けられ、信号を送受信するための第1のアンテナと、
    前記基板上に設けられ、前記第1のアンテナとは異なる周波数帯により信号を送受信するための第2のアンテナと、
    前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに電気的に接続されたICチップと、を備え、
    前記第1のアンテナは、平面視において、前記第2のアンテナと重ならない領域であって、前記基板の表面に、平面視コ字型又はU字型に配置された金属薄膜からなる
    ことを特徴とするアンテナモジュール。
  4. 前記基板が、矩形状であり、
    前記第1のアンテナは、前記基板の一方の長辺に沿って、前記基板の一方の短辺から他方の短辺まで所定幅の帯状に延びる第1領域と、前記第1領域の両側から、前記基板の一方及び他方の短辺に沿って他方の長辺まで所定幅の帯状に延びる一対の第2領域を有する平面視コ字型又はU字型である
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のアンテナモジュール。
  5. 請求項1~4の何れか一項に記載のアンテナモジュールを備える、
    ことを特徴とするICカード。
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