JP2023012378A - 与圧構造パネル及びシリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線遮蔽性能及びデブリ防護性能の向上を図る。【解決手段】内部に圧力が付与された与圧空間を形成するための与圧構造パネルにおいて、前記圧力を受けるパネル体と、前記パネル体に設けられるリブと、前記パネル体と前記リブとにより形成される中空部と、を有するパネル構造体と、前記中空部に設けられる放射線遮蔽材と、前記パネル構造体の外部側に設けられ、前記パネル構造体と所定の間隔を空けて設けられるデブリバンパと、を備え、前記放射線遮蔽材は、分子内に水素原子を含む材料が用いられる。【選択図】図4

Description

本開示は、与圧構造パネル及びシリンダに関するものである。
従来、宇宙線等の高エネルギー荷電粒子の遮蔽を行う遮蔽構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。遮蔽構造は、密度が小さい軽材料で形成した高エネルギー荷電粒子を減速する1層目の遮蔽材と、密度が大きい重材料で形成した荷電粒子を減速する2層目の遮蔽材とを含む、複数構造のものとなっている。具体的に、1層目の遮蔽材における軽材料としては、アルミニウムを用い、2層目の遮蔽材における重材料としては、タングステンまたは鉛を用いることが考えられている。
特開2004-20414号公報
ところで、宇宙探査等の宇宙空間への滞在時間が長いミッションでは、宇宙線の人への被ばく量に制限があることから、遮蔽性能の向上が求められる。特許文献1の遮蔽構造では、遮蔽材として、アルミニウム等の金属が用いられるものの、上記のようなミッションにおいては遮蔽性能が不十分となる可能性がある。また、宇宙機等の宇宙航行体には、デブリまたはメテオロイド等が衝突するおそれがあり、衝突する場合であっても、内部に圧力が付与された与圧構造を担保する必要がある。
そこで、本開示は、放射線遮蔽性能及びデブリ防護性能の向上を図ることができる与圧構造パネル及びシリンダを提供することを課題とする。
本開示の与圧構造パネルは、内部に圧力が付与された与圧空間を形成するための与圧構造パネルにおいて、前記圧力を受けるパネル体と、前記パネル体に設けられるリブと、前記パネル体と前記リブとにより形成される中空部と、を有するパネル構造体と、前記中空部に設けられる放射線遮蔽材と、前記パネル構造体の外部側に設けられ、前記パネル構造体と所定の間隔を空けて設けられるデブリバンパと、を備え、前記放射線遮蔽材は、分子内に水素原子を含む材料が用いられる。
本開示のシリンダは、上記の与圧構造パネルにより筒形状に形成される。
本開示によれば、放射線遮蔽性能及びデブリ防護性能の向上を図ることができる。
図1は、実施形態1に係るシリンダの一例を示す概略図である。 図2は、実施形態1に係るシリンダの一例を示す概略図である。 図3は、実施形態1の図1に係るシリンダの構造フレームに関する説明図である。 図4は、実施形態1の図2に係るシリンダの構造フレームに関する説明図である。 図5は、実施形態1に係る与圧構造パネルを模式的に示す断面図である。 図6は、与圧構造パネルのパネル構造体の一例を示す断面図である。 図7は、実施形態2に係る与圧構造パネルを模式的に示す断面図である。 図8は、実施形態3に係る与圧構造パネルの一例を模式的に示す断面図である。 図9は、実施形態3に係る与圧構造パネルの一例を模式的に示す断面図である。
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るシリンダの一例を示す概略図である。図2は、実施形態1に係るシリンダの一例を示す概略図である。図3は、実施形態1の図1に係るシリンダの構造フレームに関する説明図である。図4は、実施形態1の図2に係るシリンダの構造フレームに関する説明図である。図5は、実施形態1に係る与圧構造パネルを模式的に示す断面図である。図6は、与圧構造パネルのパネル構造体の一例を示す断面図である。先ず、図1から図4を参照して、シリンダ10について説明する。
(シリンダ)
実施形態1のシリンダ10は、宇宙空間において動作する宇宙機、または宇宙空間を航行する宇宙航行体に設けられるものであり、内部に圧力が付与された与圧空間を有する構造体となっている。宇宙機としては、例えば、月面上を移動する移動体である月面ローバーである。また、宇宙航行体としては、例えば、宇宙ステーション及び宇宙ステーションに物資を補給する宇宙補給機等である。
宇宙機としての月面ローバーに設けられるシリンダ10aは、図1に示す態様となっている。シリンダ10aは、後述する与圧構造パネル12が筒形状となるように形成されている。筒形状としては、軸方向に切った断面が、円形状、楕円形状、多角形状のいずれの断面形状であってもよい。シリンダ10aは、その内部に、圧力が付与される中空空間となる与圧空間Eが形成されている。シリンダ10aは、打ち上げ時において、シリンダ10aの径方向の下方側に荷重が付与されるよう、宇宙輸送用ロケットに搭載される。なお、シリンダ10aは、後述するシリンダ10bのように、打ち上げ時において、シリンダ10aの軸方向の下方側に荷重が付与されるよう、宇宙輸送用ロケットに搭載されてもよい。
一方で、宇宙航行体として宇宙補給機に設けられるシリンダ10bは、図2に示す態様となっている。シリンダ10bは、シリンダ10aと同様に、後述する与圧構造パネル12が筒形状となるように形成されている。シリンダ10bも、その内部に、圧力が付与される中空空間となる与圧空間Eが形成されている。シリンダ10bは、打ち上げ時において、シリンダ10bの軸方向の下方側に荷重が付与されるよう、宇宙輸送用ロケットに搭載される。なお、シリンダ10bも、シリンダ10aのように、打ち上げ時において、シリンダ10bの径方向の下方側に荷重が付与されるよう、宇宙輸送用ロケットに搭載されてもよい。
なお、シリンダ10a及びシリンダ10bは、外部となる宇宙空間から衝突物Mが衝突することを考慮した構造となっている。また、シリンダ10a及びシリンダ10bは、宇宙空間からの放射線を減衰させて遮蔽する構造となっている。対象とする放射線としては、主に陽子や重イオン等の荷電粒子である。
ここで、図3を参照して、図1のシリンダ10aに関するフレーム構造について説明する。図3に示すように、シリンダ10aは、打ち上げ荷重に耐え得る構造として、リングフレーム15と、ロンジロン16とを接続したフレーム構造となっており、与圧構造パネル12によって外殻が形成されている。リングフレーム15は、シリンダ10の軸方向の両側にそれぞれ設けられており、シリンダ10aの断面の形状に合わせた形状に形成されている。一対のリングフレーム15は、その中心が軸方向に重なるように対向して設けられている。ロンジロン16は、一対のリングフレーム15を接続する部材であり、長尺な強度部材となっている。ロンジロン16は、長手方向がシリンダ10aの軸方向となるように配置され、その両側に一対のリングフレーム15が接続される。ロンジロン16は、周方向に所定の間隔を空けて複数本配置される。
次に、図4を参照して、図2のシリンダ10bに関するフレーム構造について説明する。図4に示すように、シリンダ10bは、打ち上げ荷重に耐え得る構造として、シリンダ10aと同様に、リングフレーム15と、ロンジロン16とを接続したフレーム構造となっており、与圧構造パネル12によって外殻が形成されている。リングフレーム15は、シリンダ10の軸方向(上下方向)の両側にそれぞれ設けられており、取付用の部材となっている。また、上下一対のリングフレーム15の間には、シリンダ10bの大きさ、形状または用途等に応じて、リングフレーム15をさらに追加した構造となっている。リングフレーム15は、シリンダ10bの断面の形状に合わせた形状に形成されている。上下一対のリングフレーム15は、その中心が軸方向に重なるように対向して設けられている。ロンジロン16は、リングフレーム15を接続する部材であり、長尺な強度部材となっている。ロンジロン16は、中央のリングフレーム15と同様に、シリンダ10bの大きさ、形状または用途等に応じて、追加する部材となっている。ロンジロン16は、長手方向がシリンダ10bの軸方向となるように配置され、その両側に一対のリングフレーム15、つまり、下方のリングフレーム15及び中央のリングフレーム15と、中央のリングフレーム15及び上方のリングフレーム15とが接続される。ロンジロン16は、周方向に所定の間隔を空けて複数本配置される。
(与圧構造パネル)
図5を参照して、与圧構造パネル12について説明する。与圧構造パネル12は、外部となる宇宙空間側と、内部となる与圧空間E側(内部空間側)とを区画する隔壁となっている。与圧構造パネル12は、宇宙空間側から与圧空間E側へ向かって順に、デブリバンパ23、パネル構造体21、放射線遮蔽材22を備えている。このとき、放射線遮蔽材22は、パネル構造体21の内部に設けられている。
図5及び図6に示すように、パネル構造体21は、シリンダ10の外殻をなす構造体である。パネル構造体21は、内側パネル31と、外側パネル32と、中間部材33と、を含むサンドイッチパネル構造となっている。
内側パネル31は、シリンダ10の内部側に設けられるパネル体であり、与圧空間Eの圧力を受ける壁体として機能する。外側パネル32は、内側パネル31に対して宇宙空間側に設けられ、内側パネル31に対向して設けられる。
中間部材33は、内側パネル31から突出するリブとして機能しており、内側パネル31と外側パネル32との間に中空部を形成する部材となっている。
内側パネル31、外側パネル32及び中間部材33は、中間部材33の厚さ方向における一方側が内側パネル31に接合され、中間部材33の厚さ方向における他方側が外側パネル32に接合されることで一体となっている。このとき、内側パネル31及び中間部材33により区画される空間、及び外側パネル32及び中間部材33により区画される空間が、中空部として形成される。このようなパネル構造体21においては、外側パネル32がデブリ等の衝突物Mによって損傷した場合であっても、内側パネル31により与圧空間Eを維持可能となる。なお、パネル構造体21は、中空部を複数に分割する隔壁をさらに備えていてもよい。この場合、隔壁によって分割された複数の中空部を、それぞれ独立する空間とすることができる。このため、衝突物Mの衝突によって所定の中空部が宇宙空間と連通する場合であっても、独立した空間となることから、他の中空部が宇宙空間と連通することを抑制することができる。
なお、パネル構造体21は、すなわち、内側パネル31、外側パネル32及び中間部材33は、強化繊維に樹脂が含浸した複合材を用いて形成されている。複合材としては、例えば、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)が適用される。なお、パネル構造体21は、アルミ合金等の金属を適用してもよく、特に限定されないものの、CFRPの方がアルミ合金よりも放射線遮蔽性が高いため、CFRPの方がより好ましいものとなっている。
ここで、図6を参照して、パネル構造体21の中間部材33の一例について説明する。図6のパネル構造体21aの中間部材33は、部材片33aをパネルの面内方向に並べたものとなっている。部材片33aは、断面方形となる角筒形状に形成されており、断面内において、パネルの面内方向に隣接して並べて設けられる。なお、部材片33aを並べた際にできる隙間が大きい場合には、接着剤で埋めてもよいし、フィラーを入れてもよい。図6のパネル構造体21bの中間部材33は、部材片33bをパネルの面内方向に並べたものとなっている。部材片33bは、断面台形となる角筒形状に形成されており、断面内において、パネルの面内方向に隣接して並べて設けられる。なお、部材片33bは、面内方向において、上底側の部位と下底側の部位とが交互に入れ替わるよう設けられる。なお、部材片33bも部材片33aと同様に、部材片33bを並べた際にできる隙間が大きい場合には、接着剤で埋めてもよいし、フィラーを入れてもよい。図6のパネル構造体21cの中間部材33は、山部及び谷部を有する波状のコルゲート形状に形成されたコルゲート部材33cとなっている。コルゲート部材33cは、リブとして機能するため、打ち上げ荷重に耐え得る形状及び配置となっている。図6のパネル構造体21dの中間部材33は、部材片33dをパネルの面内方向に並べたものとなっている。部材片33dは、内側パネル31に接する部位と、外側パネル32に接する部位と、これらの部位を接続する部位とにより、断面Z字形状に形成されている。部材片33dは、断面内において、パネルの面内方向に隣接して並べて設けられる。
放射線遮蔽材22は、パネル構造体21の中空部に配置される。放射線遮蔽材22は、分子内に水素原子を多く含む材料が用いられている。分子内に水素原子を多く含む材料としては、従来構造に含まれるアルミニウムよりもZ(原子番号)/A(質量数)が大きく、Aが小さい分子となる材料である。具体的に、放射線遮蔽材22は、有機材、水素化物または水等である。有機材は、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)を少なくとも含んで構成されたものであればよく、ポリオレフィン系のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を用いてもよい。
放射線遮蔽材22は、一態様として、宇宙機で用いられる液体を、パネル構造体21の中空部に流通させてもよい。液体としては、例えば、宇宙機内に滞留する生活排水等の排水の他、排水以外の液体である、飲料水などの水、熱制御用の液体、燃料等も含む。また、放射線遮蔽材22は、一態様として、有機材を用いたブロック体を、パネル構造体21の中空部に配置してもよい。また、放射線遮蔽材22は、一態様として、錯体水素化物等の水素原子を多く含む化合物を、パネル構造体21の中空部に配置してもよい。このとき、化合物が液体であれば、ポリエチレン等の袋に入れて、袋ごと中空部に配置する。また、放射線遮蔽材22は、一態様として、メチルシクロヘキサンの入った袋を、パネル構造体21の中空部に配置してもよい。なお、メチルシクロヘキサンを用いる場合、水素発生反応によってメチルシクロヘキサンをトルエンに変化させて水素を発生させることができるため、燃料を放射線遮蔽材22として適用することが可能となる。また、放射線遮蔽材22は、一態様として、前駆体としての吸水性ポリマを、パネル構造体21の中空部に配置してもよい。この場合、水を現地調達し、吸水性ポリマに水を吸収させることによって、放射線遮蔽材22として機能する。
なお、放射線遮蔽材22として液体を使用する場合には、液体の温度を調整する温度調整部を、さらに設けてもよい。これにより、温度調整を行うことで、液体を液相状態に保持することができ、液体が相転移することを抑制することができる。なお、液体として、アンモニア等の熱制御液体を用いれば、放射線遮蔽材22としての機能だけでなく、温度調整部として機能させることも可能であり、機能を兼用できることから効率的なものとなる。また、放射線遮蔽材22として液体を使用する場合には、液体の圧力を調整する圧力調整部を、さらに設けてもよい。これにより、圧力調整を行うことで、液体を液相状態に保持することができ、液体が相転移することを抑制することができる。
デブリバンパ23は、図5に示すように、パネル構造体21の外部側に設けられ、パネル構造体21と所定の間隔Lを空けて設けられている。デブリバンパ23は、衝突物Mが衝突した場合に、衝突物Mを拡散させることで衝撃を抑制する部材となっている。デブリバンパ23は、強化繊維に樹脂が含浸した複合材を用いて形成されている。なお、デブリバンパ23は、アルミ合金等の金属を適用してもよく、特に限定されない。
実施形態1では、パネル構造体21及びデブリバンパ23の少なくとも一方を複合材とすることにより、放射線遮蔽性能を付与する構成としてもよい。
また、与圧構造パネル12は、追加のデブリ対策としてのデブリシールド、温度管理のため断熱材、反射材、ラック等を、さらに設けてもよい。デブリシールドは、デブリバンパ23により拡散した衝突物Mを受ける部材となっている。デブリシールドは、デブリバンパ23とパネル構造体21との間、パネル構造体21の内部(内側パネル31側に寄せても、外側パネル32側に寄せてもよい)に設けてもよい。断熱材は、温度を調整する部材となっており、シリンダ10内部の与圧空間Eの温度を調整する他、放射線遮蔽材22が液体である場合には、液体の温度を調整する温度調整部としても機能している。断熱材は、デブリバンパ23とパネル構造体21との間に配置しても、デブリバンパ23の外側に配置しても、パネル構造体21の内部に設けてもよい。なお、断熱材で温度調整ができない場合はヒータやヒートパイプなどの熱制御機構を加えてもよい。反射膜は、宇宙空間からシリンダ10へ入射する光を反射する膜体である。反射膜は、デブリバンパ23上に形成されており、宇宙空間側の最表面に設けられている。ラックは、パネル構造体21の内部側に設けられる機器を格納する部材である。ラック及び機器によってもシリンダ10内部の放射線遮蔽性能を向上させられるため、ラックも水素を多く含む材料(例えばCFRPまたはPEなど)であることが望ましい。
上記のような与圧構造パネル12において、宇宙空間側から荷電粒子等の放射線がシリンダ10に入射すると、放射線は、デブリバンパ23、パネル構造体21、放射線遮蔽材22において遮蔽される。これにより、与圧構造パネル12は、放射線遮蔽性能の向上が図られる。また、与圧構造パネル12において、宇宙空間側から衝突物Mが衝突する場合であっても、デブリバンパ23により衝突物Mを拡散することができる。そして、拡散した衝突物Mがパネル構造体21に衝突する場合であっても、外側パネル32において衝突物Mの衝撃を受けることで、内側パネル31の損傷を抑制し、与圧空間Eの圧力が内側パネル31により維持される。
[実施形態2]
次に、図7を参照して、実施形態2について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図7は、実施形態2に係る与圧構造パネルを模式的に示す断面図である。
実施形態2は、実施形態1の与圧構造パネル12のパネル構造体21を、パネル構造体41に代えたものとなっている。実施形態2のパネル構造体41は、内側パネル31と、外側パネル32と、ハニカムコア42と、を含むハニカムサンドイッチ構造となっている。内側パネル31及び外側パネル32は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
ハニカムコア42は、六角形状となるコア、長方形状となるコア(OXコア)、またはフレックスコア等のコアを複数並べた蜂の巣形状の構造体である。ハニカムコア42は、内側パネル31から突出するリブとして機能している。内側パネル31、外側パネル32及びハニカムコア42が一体となるように接合される。内側パネル31、外側パネル32及びハニカムコア42が接合されることにより、複数に区画された中空部が形成される。複数の中空部には、実施形態1と同様に、放射線遮蔽材22が設けられる。複数の中空部は、それぞれ独立した空間となっている。このため、衝突物Mの衝突によって所定の中空部が宇宙空間と連通する場合であっても、独立した空間となることから、他の中空部が宇宙空間と連通することを抑制することができる。
[実施形態3]
次に、図8及び図9を参照して、実施形態2について説明する。なお、実施形態3では、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図8は、実施形態3に係る与圧構造パネルの一例を模式的に示す断面図である。図9は、実施形態3に係る与圧構造パネルの一例を模式的に示す断面図である。
実施形態3は、実施形態1の与圧構造パネル12のパネル構造体21を、パネル構造体51に代えたものとなっている。実施形態2のパネル構造体51は、内側パネル31と、リブ52と、を含むアイソグリッド構造となっている。内側パネル31は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。なお、実施形態2では、パネル構造体51をアイソグリッド構造としたが、ワッフル構造、スキン-ストリンガ構造等であってもよい。
図8に示すパネル構造体51aは、リブ52が内側パネル31の外側に突出して設けられている。パネル構造体51aは、内側パネル31とリブ52とにより区画される中空部が形成される。中空部には、実施形態1及び2と同様に、放射線遮蔽材22が設けられる。この場合、放射線遮蔽材22が外部に露出することから、図8では、リブ52及び放射線遮蔽材22を覆う表面パネル53が設けられる。表面パネル53は、放射線遮蔽性能を有するものが好ましく、例えば、複合材を用いて形成される。
図9に示すパネル構造体51bは、リブ52が内側パネル31の内側に突出して設けられている。パネル構造体51bは、内側パネル31とリブ52とにより区画される中空部が形成される。中空部には、実施形態1及び2と同様に、放射線遮蔽材22が設けられる。この場合、放射線遮蔽材22が内部に露出するため、図8では、表面パネル53を省くことができる。
以上のように、実施形態に記載の与圧構造パネル12及びシリンダ10は、例えば、以下のように把握される。
第1の態様に係る与圧構造パネル12は、内部に圧力が付与された与圧空間Eを形成するための与圧構造パネル12において、前記圧力を受けるパネル体(内側パネル31)と、前記パネル体に設けられるリブ(中間部材33、部材片33a,33b,33d,コルゲート部材33c,ハニカムコア42,リブ52)と、前記パネル体と前記リブとにより形成される中空部と、を有するパネル構造体21と、前記中空部に設けられる放射線遮蔽材22と、前記パネル構造体21の外部側に設けられ、前記パネル構造体21と所定の間隔Lを空けて設けられるデブリバンパ23と、を備え、前記放射線遮蔽材22は、分子内に水素原子を含む材料が用いられる。
この構成によれば、放射線遮蔽材22により放射線を遮蔽することができるため、放射線遮蔽性能の向上を図ることができる。また、デブリバンパ23により衝突物Mを拡散することができるため、パネル構造体21に対する衝撃を緩和することができる。このため、デブリ防護性能の向上を図ることができる。
第2の態様として、前記パネル構造体21は、前記パネル体としての内側パネル31と、前記内側パネル31の外側に設けられる外側パネル32と、前記内側パネル31と前記外側パネル32との間に設けられ、前記中空部を形成する前記リブとしての中間部材33と、を含むサンドイッチパネル構造となっている。
この構成によれば、デブリバンパ23により拡散した衝突物Mがパネル構造体21に当たった場合であっても、外側パネル32において衝突物Mの衝撃を受けることで、内側パネル31の損傷を抑制することができるため、与圧空間Eの圧力を内側パネル31により維持することができる。
第3の態様として、前記パネル構造体21及び前記デブリバンパ23の少なくとも一方は、強化繊維に樹脂を含浸させた複合材である。
この構成によれば、パネル構造体21及びデブリバンパ23の少なくとも一方に、放射線遮蔽性能を付与することができるため、放射線遮蔽性能の向上をさらに図ることができる。
第4の態様として、前記放射線遮蔽材は、液体である。
この構成によれば、与圧構造パネル12が設けられる宇宙機または宇宙航行体で使用される液体を、放射線遮蔽材として使用することができる。
第5の態様として、前記液体の温度を調整する温度調整部を、さらに備える。
この構成によれば、温度調整部により液体の温度を調整することで、液体の相転移を抑制することができ、液体によるパネル構造体21への影響を軽減することができる。
第6の態様として、前記放射線遮蔽材22は、前駆体としての吸水性ポリマを含み、前記吸水性ポリマに水が吸収されることによって前記放射線遮蔽材22となる。
この構成によれば、パネル構造体21の重量増加を抑制することができる。
第7の態様に係るシリンダ10は、上記の与圧構造パネル12により筒形状に形成される。
この構成によれば、放射線遮蔽性能及びデブリ防護性能の高いシリンダ10とすることができる。
10 シリンダ
12 与圧構造パネル
21 パネル構造体
22 放射線遮蔽材
23 デブリバンパ
31 内側パネル
32 外側パネル
33 中間部材
41 パネル構造体(実施形態2)
42 ハニカムコア
51 パネル構造体
52 リブ
53 表面パネル

Claims (7)

  1. 内部に圧力が付与された与圧空間を形成するための与圧構造パネルにおいて、
    前記圧力を受けるパネル体と、前記パネル体に設けられるリブと、前記パネル体と前記リブとにより形成される中空部と、を有するパネル構造体と、
    前記中空部に設けられる放射線遮蔽材と、
    前記パネル構造体の外部側に設けられ、前記パネル構造体と所定の間隔を空けて設けられるデブリバンパと、を備え、
    前記放射線遮蔽材は、分子内に水素原子を含む材料が用いられる与圧構造パネル。
  2. 前記パネル構造体は、
    前記パネル体としての内側パネルと、
    前記内側パネルの外側に設けられる外側パネルと、
    前記内側パネルと前記外側パネルとの間に設けられ、前記中空部を形成する前記リブとしての中間部材と、を含むサンドイッチパネル構造となっている請求項1に記載の与圧構造パネル。
  3. 前記パネル構造体及び前記デブリバンパの少なくとも一方は、強化繊維に樹脂を含浸させた複合材である請求項1または2に記載の与圧構造パネル。
  4. 前記放射線遮蔽材は、液体である請求項1から3のいずれか1項に記載の与圧構造パネル。
  5. 前記液体の温度を調整する温度調整部を、さらに備える請求項4に記載の与圧構造パネル。
  6. 前記放射線遮蔽材は、前駆体としての吸水性ポリマを含み、
    前記吸水性ポリマに水が吸収されることによって前記放射線遮蔽材となる請求項1から3のいずれか1項に記載の与圧構造パネル。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の与圧構造パネルにより筒形状に形成されるシリンダ。
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