JP2023012297A - カムフォロア - Google Patents
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Abstract
【課題】スタッドの軸心に対し外輪の軸心を傾斜させた状態でもスタッドと外輪とを相対回転させ易くできるカムフォロアを提供する。【解決手段】転動体21がクラッチ面43a上を軸方向に移動することで、外輪30の軸心C1とスタッド40の軸心C2との傾斜が許容される。軸心C1,C2が互いに一致した状態で、支持部41の外周面42と外輪30の内周面との間などに隙間があるため、軸心C2に対し軸心C1を傾斜させた場合でも、これらの間を互いに接触させ難くできる。その結果、軸心C2に対し軸心C1を傾斜させた状態でもスタッド40と外輪30とを相対回転させ易くできる。【選択図】図3
Description
本発明は、カムフォロアに関し、特に、スタッドの軸心に対し外輪の軸心を傾斜させた状態でもスタッドと外輪とを相対回転させ易くできるカムフォロアに関する。
カムフォロア(カムフロアー、カムフォロワ)は、円筒状の外輪と、その外輪に先端側が挿通されると共に後端側におねじ又はめねじが螺刻される軸状のスタッドと、そのスタッドの外周面および外輪の内周面の間に介設される複数の転動体と、外輪の軸方向両側にそれぞれ設けてスタッドの先端側の軸方向の移動を規制する側板と、を備えて構成される。
例えば、特許文献1に開示されるカムフォロアは、スタッドの外周面にクラッチ面を形成することで、スタッドに対する外輪の一方向への回転を許容しつつ他方向への回転を規制している。このようにワンウェイクラッチの機能を持つカムフォロアを、クラッチカムフォロアやワンウェイカムフォロアと称す。このカムフォロアの用途として、例えば、円筒状のローラの両側にそれぞれカムフォロアの外輪を嵌め、スタッドを基台に取り付けることによって、複数のローラが並んだコンベヤ(コンベア)を構成することが知られている。
カムフォロアを用いて上記コンベヤを構成する場合、スタッドの基台への取付位置をローラの両側で精度良く一致させないと、スタッドの軸心に対し外輪の軸心が傾斜しようとする。この場合、従来のカムフォロアでは、スタッドが側板に押し付けられること等に起因して、スタッドに対して外輪を一方向へ回転させ難くなるという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、スタッドの軸心に対し外輪の軸心を傾斜させた状態でもスタッドと外輪とを相対回転させ易くできるカムフォロアを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明のカムフォロアは、円筒状の外輪と、その外輪に挿通される支持部およびその支持部に同心に連設される取付部を有する軸状のスタッドと、前記支持部の外周面および前記外輪の内周面の間に介設される複数の転動体と、前記取付部が挿通される貫通孔を有して前記外輪の軸方向の一端を塞ぐ第1側板と、その第1側板との間に前記転動体および前記支持部を配置して前記外輪の軸方向の他端に設けられる第2側板と、前記支持部の外周面および前記外輪の内周面のうち一方の周方向の複数か所を凹ませて形成され、前記支持部の外周面および前記外輪の内周面のうち他方との間隔が前記他方の周方向のうち第1方向に沿って漸減する複数のクラッチ面と、を備え、前記一方に対する前記他方の前記第1方向への回転に伴い、複数の前記クラッチ面と前記他方との間に複数の前記転動体がそれぞれ噛み込まれることで、前記一方に対する前記他方の前記第1方向への回転が規制され、前記一方に対する前記他方の前記第1方向と反対方向となる第2方向への回転に伴い、前記クラッチ面と前記他方との間で前記転動体の回転が許容され、前記一方に対する前記他方の前記第2方向への回転が許容され、前記外輪の軸心と前記スタッドの軸心とを一致させた状態で、前記支持部の外周面と前記外輪の内周面との間に前記外輪の周方向全体に亘って隙間が形成され、前記第1側板から前記第2側板までの軸方向間隔は、前記支持部の軸方向寸法よりも大きく形成され、前記転動体が前記クラッチ面上を前記スタッドの軸方向に移動可能に構成され、前記転動体が前記クラッチ面上を軸方向に移動することで、前記スタッドの軸心に対する前記外輪の軸心の傾斜を許容する。
請求項1記載のカムフォロアは、前記一方(例えばスタッドの支持部の外周面)に対する前記他方(例えば外輪の内周面)の第1方向への回転は規制しつつ第2方向への回転は許容するものであって、以下の効果を奏する。転動体がクラッチ面上をスタッドの軸方向に移動可能に構成されているので、スタッドの径方向視において、スタッドの軸心よりも軸直角方向の一側で転動体を軸方向に第1側板へ近づけ、スタッドの軸心よりも軸直角方向の他側で転動体を軸方向に第2側板へ近づける。これにより、スタッドの一側が第1側板へ近づいて他側が第2側板へ近づくように、スタッドの軸心に対して外輪の軸心を傾斜させることができる。
外輪の軸心とスタッドの軸心とを一致させた状態で、支持部の外周面と外輪の内周面との間に外輪の周方向全体に亘って隙間が形成され、第1側板から第2側板までの軸方向間隔が支持部の軸方向寸法よりも大きく形成されている。これにより、スタッドの軸心に対して外輪の軸心を傾斜させた場合でも、これらの間を互いに接触させ難くできるので、前記一方に対する前記他方の第2方向への回転時に、これらの間の接触に起因した回転抵抗を生じ難くできる。よって、スタッドの軸心に対し外輪の軸心を傾斜させた状態でもスタッドと外輪とを相対回転させ易くできる。
請求項2記載のカムフォロアによれば、請求項1記載のカムフォロアの奏する効果に加え、次の効果を奏する。前記一方は、クラッチ面の第2方向側の縁から立ち上がる横壁を備えている。これにより、前記一方に対する前記他方の第2方向への回転時には、第2方向への転動体の移動が横壁で規制される。更に第2方向への回転時には、外輪の軸心とスタッドの軸心とを一致させた状態で、横壁により第2方向への移動が規制された(横壁に接触した)転動体がクラッチ面および前記他方に接触する。そのため、前記一方に対する前記他方の回転が第2方向から第1方向へ切り換わるとき、既に接触していたクラッチ面および前記他方との間に転動体が噛み込まれる。よって、第2方向の回転が許容された状態から第1方向の回転が規制される状態への切り換えの応答性を向上できる。
更に、外輪の軸心とスタッドの軸心とを一致させた状態で、第2方向への移動が横壁で規制された転動体がクラッチ面および前記他方に接触しているので、支持部の外周面と外輪の内周面との間に外輪の周方向全体に亘って隙間があっても、外輪とスタッドとの径方向のがたつきを抑制できる。よって、スタッドの軸心に対する外輪の軸心の傾斜を許容しつつ、それら軸心同士の平行移動を抑制できる。
請求項3記載のカムフォロアによれば、請求項1又は2に記載のカムフォロアの奏する効果に加え、次の効果を奏する。クラッチ面上の転動体を軸方向に最大まで移動させてスタッドの軸心に対し外輪の軸心を最大まで傾斜させた場合に、支持部の外周面と外輪の内周面との間、及び、第1側板および第2側板の少なくとも一方と支持部との間に、外輪の周方向全体に亘って隙間が設けられている。よって、スタッドの軸心に対して外輪の軸心を最大まで傾斜させた場合でも、これらの間の接触に起因した回転抵抗を生じ難くでき、スタッドと外輪とを相対回転させ易くできる。
請求項4記載のカムフォロアによれば、請求項1から3のいずれかに記載のカムフォロアの奏する効果に加え、次の効果を奏する。支持部の外周面には、支持部の軸心を中心とする仮想の円柱面に接する平坦面からなるクラッチ面が形成されている。このように、支持部の外周面に形成されるクラッチ面の形状の基準が明確であるため、クラッチ面の製造誤差を抑制し易くできる。
更に、転動体が接触する外輪の内周面の接触面は、外輪の軸心を中心とする円柱面から形成されている。そのため、外輪の軸心とスタッドの軸心とを一致させた状態で、接触面およびクラッチ面がいずれも軸心と平行に延びるので、それらの間隔の製造誤差を軸方向全体に亘って抑制し易くできる。その結果、接触面とクラッチ面との間で転動体を軸方向へ移動させ易くできる。
請求項5記載のカムフォロアによれば、請求項1から4のいずれかに記載のカムフォロアの奏する効果に加え、次の効果を奏する。前記他方は外輪の内周面であり、支持部の外周面(前記一方)の一部を軸方向全体に亘って凹ませることでクラッチ面が形成されている。これにより、クラッチ面上を軸方向に移動する転動体を、支持部の軸方向両側に張り出させることができ、転動体の軸方向の移動可能量を大きくできる。その結果、スタッドの軸心に対する外輪の軸心の許容可能な傾斜量を大きくできる。
請求項6記載のカムフォロアによれば、請求項1から5のいずれかに記載のカムフォロアの奏する効果に加え、次の効果を奏する。外輪の内周面は、転動体が接触する接触面と、第1側板および第2側板の少なくとも一方と接触面との間に設けられ接触面に対して径方向へ凹む凹部と、を備えている。第1側板および第2側板と支持部との間に隙間があるため、その隙間へ転動体を潤滑させるグリスが放出されてしまうが、そのグリスを外輪の回転による遠心力で凹部に溜めることができる。これにより、転動体の軸方向の移動などによって凹部内のグリスを転動体と接触面との間へ供給できるので、グリスによる転動体の潤滑作用を維持させ易くできる。
請求項7記載のカムフォロアによれば、請求項1から6のいずれかに記載のカムフォロアの奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1側板から第2側板までの軸方向間隔と、支持部の軸方向寸法との差は1mm以上である。これにより、スタッドの軸心に対して外輪の軸心を傾斜させた場合に、支持部と第1側板および第2側板の両方との接触に起因した回転抵抗を十分に生じ難くでき、スタッドと外輪とを相対回転させ易い状態に維持できる。
以下、好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、一実施形態におけるカムフォロア20を用いたコンベヤ10の平面図である。なお、図1では、コンベヤ10のローラ11の一部(カムフォロア20が嵌まる部分)を部分的に断面視して図示している。
図1に示すように、コンベヤ10は、複数の円筒状のローラ11と、複数のローラ11の軸方向両側にそれぞれ挿入される複数のカムフォロア20と、複数のカムフォロア20がそれぞれ取り付けられる基台12と、を備えている。コンベヤ10は、図示しない搬送物を搬送するための装置である。
複数のローラ11は、軸心を略平行にして搬送方向に並んでいる。基台12は、ローラ11の軸方向両側にそれぞれ配置され、地面や床面(図示せず)に固定されている。カムフォロア20は、スタッド40に対して外輪30が一方向のみに回転可能に構成されたクラッチカムフォロアである。
カムフォロア20の外輪30をローラ11に挿入し、カムフォロア20のスタッド40を基台12にボルト14で取り付けることで、カムフォロア20を介してローラ11が基台12に支持される。複数のカムフォロア20の回転可能な方向をローラ11の両側で一致させることにより、コンベヤ10は、ローラ11上の搬送物を一方向のみへ搬送し、逆方向への搬送を規制する。これにより、例えば、コンベヤ10が搬送方向へ上昇傾斜していても搬送物を逆流させ難くできる。
次に図2、図3(a)及び図3(b)を参照してカムフォロア20の詳細構成を説明する。図2は、図1のII-II線におけるカムフォロア20の断面図である。図3(a)は、図2のIIIa-IIIa線におけるカムフォロア20の断面図である。図3(b)は、スタッド40の軸心C2に対し外輪30の軸心C1を傾斜させたカムフォロア20の断面図である。なお、図3(a)では、外輪30の軸心C1とスタッド40の軸心C2とが一致している。
図2及び図3(a)に示すように、カムフォロア20は、外輪(ハウジング)30と、その外輪30の内周側に配置されるスタッド40と、それらスタッド40及び外輪30の間に介設される複数の転動体21と、外輪30の軸方向両側にそれぞれ設けられる第1側板22及び第2側板23と、を備えている。転動体21は、円柱状のピンである。例えば本実施形態では転動体21の直径が約5mm、長さ(軸方向寸法)が約6mmに設定されている。
後述する寸法関係により外輪30に対しスタッド40が径方向に移動してしまうが、スタッド40及び外輪30の間に介設される複数の転動体21によって、外輪30に対するスタッド40の径方向の移動が規制される。即ち、転動体21が遊星ローラとして機能し、スタッド40が遊星軸(太陽軸)として機能する。
外輪30は、軸心C1を中心とする円筒状の部材である。外輪30の軸方向(軸心C1方向)の一端に第1側板(プレート)22が嵌まり、外輪30の軸方向の他端が円板状の第2側板23で塞がれている。第1側板22は、径方向中央に貫通孔24を設けた円環板状の部材である。第1側板22は、ゴム等の弾性体からなる既知の回転用のオイルシール(シール部)25を備え、オイルシール25によって貫通孔24の内周面が構成されている。なお、図3(a)及び図3(b)では、オイルシール25を模式的に示している。
第2側板23は外輪30と一体成形されている。外輪30の外周面31には、第1側板22側に対し第2側板23側が径方向に凹む段差32が形成されている。この段差32にローラ11の端部が当たることで、ローラ11に対し外輪30が位置決めされる。
外輪30の内周面は、転動体21が接触する接触面34と、その接触面34の軸方向両側にそれぞれ設けられて接触面34に対して径方向へ凹む凹部35,36と、を備えている。接触面34は、軸心C1を中心とする円柱面から形成されている。即ち、接触面34の内径は、軸方向全体に亘って同一の寸法に設定される。例えば本実施形態では、接触面34の内径が約30mm、接触面34の軸方向寸法が約6mmに設定されている。
凹部35は、外輪30の軸方向に開口している。この凹部35に第1側板22が圧入されることで、第1側板22が外輪30に取り付けられる。第1側板22の厚さ(軸方向寸法)よりも、凹部35の軸方向寸法が大きく形成されているので、接触面34と第1側板22との間に、周方向に連続した凹部35を設けることができる。
凹部36は、接触面34と第2側板23との間に周方向に連続して設けられる。一体成形された外輪30と第2側板23との内側の角を切削することにより凹部36が形成される。凹部36は、接触面34へ向かうにつれて軸心C1に対し上昇傾斜している。
スタッド40は、外輪30の内周側に挿通される支持部41と、その支持部41に同心に連設される取付部45と、を備え、軸心C2を中心とした円筒状(軸状)に形成される。支持部41は、軸心C2を中心とする円柱状の外周面42に複数の収容凹部43が設けられた部位である。
この収容凹部43を除いた部分の支持部41の外径(例えば約25mm)は、外輪30の接触面34の内径(例えば約30mm)よりも小さく、第1側板22の貫通孔24の内径(例えば約16mm)よりも大きく設定される。なお、外輪30の接触面34の内径と、収容凹部43以外の支持部41の外径との差は、転動体21の半径以上であることが好ましい。これにより、円柱面からの切削で収容凹部43を形成する場合に、収容凹部43を形成するための切削量を少なくできる。更に、接触面34の内径と、支持部41の外径との差が大きい程、外輪30の内周側へ支持部41を挿入し易くできる。
支持部41は、第1側板22と第2側板23との間に配置される。支持部41の軸方向寸法(例えば約5.5mm)よりも、第1側板22から第2側板23までの軸方向間隔(例えば約8mm)が大きく設定される。
取付部45は、支持部41の外径よりも小さい外径(例えば約16mm)の円筒状の部位である。取付部45は、第1側板22の貫通孔24に挿通され、外輪30の外側へ突出する。この取付部45の内周面に形成されているめねじ46に、基台12に設けた取付孔13に挿入したボルト14を締結することで、基台12にスタッド40が取り付けられる。
支持部41の収容凹部43は、外輪30の接触面34との間に転動体21を収容するための凹みである。収容凹部43は、支持部41の外周面42の複数か所を軸方向全体に亘って凹ませて形成されている。複数の収容凹部43は、支持部41の周方向(軸心C2まわり)に等間隔に設けられる。本実施形態では、9つの収容凹部43が40°間隔で設けられている。また、1の収容凹部43に1の転動体21が収容される。
収容凹部43は、接触面34との間隔が外輪30及びスタッド40の周方向のうち第1方向Aに沿って漸減するクラッチ面43aと、第1方向Aを向く横壁43bと、を備えている。なお、外輪30及びスタッド40の周方向のうち第1方向Aとは反対方向を第2方向Bとする。
クラッチ面43aは、支持部41の軸心C2を中心とする仮想の円柱面48(例えば直径約20mm)に接する平坦面状に形成される。クラッチ面43aは、円柱面48との接点48aから第1方向Aへ延び、接点48aから第2方向Bへも若干延びている。このように、支持部41の外周面42に形成されるクラッチ面43aの形状の基準が明確であるため、クラッチ面43aの製造を容易にできると共に、クラッチ面43aの製造誤差を抑制し易くできる。
クラッチ面43aと接触面34との間には転動体21が介設される。転動体21が円柱状であるので、転動体21とクラッチ面43a及び接触面34との接触面積を確保し易くできる。その結果、カムフォロア20の耐荷重を確保できると共に、転動体21の耐摩耗性を確保できる。
更に転動体21は、第1側板22と第2側板23との間に配置される。第1側板22から第2側板23までの軸方向間隔よりも転動体21の長さ(軸方向寸法)が短いので、クラッチ面43a上を転動体21が軸方向に移動できる。
横壁43bは、クラッチ面43aの第2方向B側の縁から立ち上がる面である。本実施形態では、クラッチ面43aから横壁43bが垂直に立ち上がるが、クラッチ面43aから横壁43bが立ち上がる角度を適宜変更したり、横壁43bをカーブさせながら立ち上げても良い。
軸心C1,C2が互いに一致した状態で、横壁43bに転動体21が接触すると、クラッチ面43a及び接触面34にも転動体21が接触するように寸法関係などが設定されている。即ち、クラッチ面43aと接触面34との間隔が最大となる位置で、クラッチ面43a及び接触面34の両方に転動体21が接触するように寸法関係などが設定されている。更に本実施形態では、クラッチ面43aと転動体21とが接点48aで接触し、その転動体21と接触面34との接触部分、接点48a及び軸心C1,C2が一直線上に並ぶ。
以上説明したカムフォロア20を製造するには、まず外輪30の内周側にスタッド40の支持部41を挿入する。この状態では、外輪30と支持部41との隙間によって、軸心C1,C2が互いに一致せず、外輪30と支持部41とが独立して径方向へ移動可能である。次いで、外輪30の接触面34と、支持部41に等間隔に設けた複数のクラッチ面43aとの間にそれぞれ転動体21を挿入する。これにより、軸心C1,C2が互いに一致し、外輪30と支持部41との径方向の相対移動が規制される。
最後に、外輪30と支持部41との間にグリス(オイル)を注入し、外輪30に第1側板22を圧入することで、カムフォロア20が製造される。第1側板22のオイルシール25によって、貫通孔24の内周面と取付部45の外周面との間が密閉され、外輪30の内部に注入したグリスの漏れが抑制される。また、オイルシール25による貫通孔24の内周面と取付部45との間にグリスの膜が形成されることで、オイルシール25に対して取付部45が摺動する。
次にカムフォロア20の動作について説明する。スタッド40に対して外輪30が第1方向Aへ回転する場合には、転動体21がクラッチ面43a上を第1方向Aへ転がろうとする。この場合、軸心C1又は軸心C2に垂直な断面において、転動体21が接触面34に接触する部分の接線とクラッチ面43aとが略平行な状態から、クラッチ面43aと接触面34との間隔が第1方向Aに沿って漸減するので、クラッチ面43aと接触面34との間に転動体21が噛み込まれる。これにより、スタッド40に対する外輪30の第1方向Aへの回転が規制される。
一方、スタッド40に対して外輪30が第2方向Bへ回転する場合には、転動体21がクラッチ面43a上を第2方向Bへ転がろうとし、横壁43bにより第2方向Bへの転動体21の移動が規制される。この場合、接触面34と、支持部41(クラッチ面43a及び横壁43b)との間に転動体21が噛み込まれることなく、転動体21が滑動(回転)する。これにより、スタッド40に対する外輪30の第2方向Bへの回転が許容される。
なお、この転動体21の滑動は、軸心C1又は軸心C2に垂直な断面において、転動体21と接触面34との接触部分の接線に対する、転動体21とクラッチ面43a及び横壁43bとの接触部分を結んだ直線の傾斜角度で示される噛み込み角度が大きいために生じる。また、外輪30の内部に封入されたグリスによって、接触面34、クラッチ面43a及び横壁43bに対し転動体21が潤滑する。
軸心C1,C2を互いに一致させた状態で、スタッド40に対して外輪30を第2方向Bへ回転させているとき、横壁43bに接触した転動体21がクラッチ面43a及び接触面34に接触している。そのため、スタッド40に対する外輪30の回転が第2方向Bから第1方向Aへ切り換わるとき、既に接触していたクラッチ面43a及び接触面34の間に転動体21が噛み込まれる。よって、第2方向Bの回転が許容された状態から第1方向Aの回転が規制される状態への切り換えの応答性を向上できる。
カムフォロア20の基台12への取付位置がローラ11の両側でずれると、スタッド40の軸心C2に対し外輪30の軸心C1を傾斜させる力が生じる。具体的に、図3(a)に示すように、外輪30の軸心C1とスタッド40の軸心C2とが一致した状態から、スタッド40の径方向視において、軸心C2よりも軸直角方向の一側(例えば図3紙面右側)で第1側板22がスタッド40に近づき、軸心C2よりも軸直角方向の他側(例えば図3紙面左側)で第2側板23がスタッド40に近づくように、軸心C2に対し軸心C1を傾斜させる力が生じる場合を説明する。
この場合、図3(b)に示すように、スタッド40の径方向視において、軸心C2よりも一側で転動体21が第1側板22へ近づき、軸心C2よりも他側で転動体21が第2側板23へ近づくことで、軸心C2に対する軸心C1の傾斜が許容される。なお、この傾斜時には、軸心C1及び軸心C2を通る仮想の平面に近い転動体21ほど軸方向へ大きく移動させる必要がある。
軸心C1,C2が互いに一致していた状態では、支持部41の外周面42と外輪30の内周面(接触面34及び凹部35,36)との間に外輪30の周方向全体に亘って隙間が形成されている。これにより、軸心C2に対して軸心C1を傾斜させた場合でも、この間を互いに接触させ難くできる。
更に、第1側板22から第2側板23までの軸方向間隔が支持部41の軸方向寸法よりも大きく形成されている。そのため、軸心C2に対して軸心C1を傾斜させた場合でも、第1側板22及び第2側板23の両方に支持部41を接触させ難くできる。これらの結果、軸心C2に対して軸心C1を傾斜させた場合でも、スタッド40と、第1側板22、第2側板23及び外輪30との接触に起因した回転抵抗を生じ難くでき、外輪30とスタッド40とを相対回転させ易い状態に維持できる。
よって、カムフォロア20をコンベヤ10に適用し、カムフォロア20の基台12への取付位置がローラ11の両側でずれて軸心C2に対し軸心C1が傾斜しても、ローラ11をスムーズに回転させることができる。更に、軸心C2に対し軸心C1が傾斜しても、外輪30とスタッド40とを相対回転させ易い状態に維持できるので、軸心C1,C2が互いに一致するようにカムフォロア20の各部の寸法精度を高める必要がない。即ち、カムフォロア20の各部の寸法精度がある程度低くても良いので、カムフォロア20の製造コストを低減し易くできる。
また、スタッド40の取付部45に面する貫通孔24の内周面が弾性体製のオイルシール25により構成されるので、軸心C2に対して軸心C1を傾斜させた場合に、オイルシール25の弾性変形によって、貫通孔24に対する取付部45の径方向への移動が許容される。よって、軸心C2に対し軸心C1が傾斜しても、第1側板22とスタッド40との回転抵抗をオイルシール25により増加し難くできる。
また、クラッチ面43aは、支持部41の外周面42の一部を軸方向全体に亘って凹ませることで形成されている。これにより、クラッチ面43aを軸方向に移動する転動体21を、支持部41の軸方向両側に張り出させることができ、転動体21の軸方向の移動可能量を大きくできる。その結果、スタッド40の軸心C2に対する外輪30の軸心C1の許容可能な傾斜量を大きくできる。更に、支持部41から軸方向に張り出した転動体21が第1側板22又は第2側板23に接触することで、支持部41を第1側板22及び第2側板23に接触し難くできるので、軸心C2に対し軸心C1が傾斜した状態でも外輪30とスタッド40とを相対回転させ易くできる。
また、支持部41の外周面42と外輪30の内周面との隙間は、周方向全体に亘って外輪30の内径の1/30以上であること、又は、1mm以上であることが好ましい。更に、第1側板22から第2側板23までの軸方向間隔と支持部41の軸方向寸法との差は、外輪30の内径の1/30以上であること、又は、1mm以上であることが好ましい。これらの結果、軸心C2に対して軸心C1を傾斜させた場合に、外輪30とスタッド40とを十分に接触させ難くでき、それらの接触に起因した回転抵抗を十分に生じ難くできる。よって、外輪30とスタッド40とを相対回転させ易い状態に維持できる。
特に、第1側板22から第2側板23までの軸方向間隔と支持部41の軸方向寸法との差が2mm以上であることがより好ましい。このようなカムフォロア20をコンベヤ10に適用した場合、カムフォロア20の基台12への取付位置がローラ11の両側でずれていても、ローラ11をスムーズに回転させることができる。
更に、クラッチ面43a上の転動体21を軸方向に最大まで(即ち第1側板22又は第2側板23に当たるまで)移動させることで、スタッド40の軸心C2に対し外輪30の軸心C1が最大まで傾斜する。この場合に、支持部41の外周面42と外輪30の内周面との間、及び、第1側板22及び第2側板23の少なくとも一方と支持部41との間に周方向全体に亘って隙間が設けられるように各寸法が設定されている。よって、軸心C2に対して軸心C1を最大まで傾斜させた場合でも、外輪30とスタッド40との接触に起因した回転抵抗を生じ難くでき、外輪30とスタッド40とを相対回転させ易くできる。
また、軸心C1,C2が一致した状態で、第2方向Bへの移動が横壁43bで規制された転動体21がクラッチ面43a及び接触面34に接触する。そのため、支持部41の外周面42と外輪30の内周面との間に外輪30の周方向全体に亘って隙間があっても、外輪30とスタッド40との径方向のがたつきを抑制できる。よって、スタッド40の軸心C2に対する外輪30の軸心C1の傾斜を許容しつつ、それら軸心C1,C2同士の平行移動を抑制できる。
軸心C1,C2が一致した状態で、転動体21が介設される接触面34及びクラッチ面43aはいずれも軸心C1,C2と平行に延びているので、接触面34とクラッチ面43aとの間隔の製造誤差を軸方向全体に亘って抑制し易くできる。その結果、接触面34とクラッチ面43aとの間で転動体21を軸方向へ移動させ易くできる。
カムフォロア20は、軸心C2に対し軸心C1を傾斜させた状態でも外輪30とスタッド40とを相対回転させ易くするために、第1側板22及び第2側板23との間に隙間を設けていることにより、その隙間へ転動体21を潤滑させるグリスが放出されてしまう。しかし、そのグリスを、外輪30の回転による遠心力で、接触面34と第1側板22及び第2側板23との間に設けた凹部35,36に溜めることができる。これにより、転動体21の軸方向の移動などによって凹部35,36内のグリスを転動体21に付着させ、転動体21と接触面34との間へグリスを供給できる。その結果、グリスによる転動体21の潤滑作用を維持させ易くできる。
更に、凹部36は、接触面34へ向かうにつれて軸心C1に対し上昇傾斜しているので、凹部36から転動体21と接触面34との間へグリスをより供給し易くできる。特に、第1側板22を外すこと等によりグリスを補充し易い凹部35側(第1側板22側)と比べ、貫通孔24等がない凹部36側(第2側板23側)の転動体21と接触面34との間には新たなグリスを補充し難いが、接触面34の傾斜によって凹部36側でもグリスによる転動体21の潤滑作用を維持させ易くできる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記形態では、ローラ11の軸方向両側にそれぞれカムフォロア20を設けることで、コンベヤ10にカムフォロア20を適用する場合を説明したが、ローラ11の軸方向の一方側のみに本発明のカムフォロア20を設けても良い。ローラ11の軸方向の他方側は、両方向への回転を許容するカムフォロアやベアリング等を介して基台12に取り付ければ良い。
上記形態では、コンベヤ10が搬送方向に上昇傾斜していてもカムフォロア20により搬送物の逆流を抑制できる場合を説明した。この場合、全てのローラ11を本発明のカムフォロア20によって一方向のみへ回転可能にしなくても、ローラ11を数個(例えば1個)置きに本発明のカムフォロア20によって一方向のみへ回転可能とし、その他のローラ11を両方向へ回転可能としても良い。
また、従来、両方向への回転が許容されたローラ11を並べてコンベヤ10を構成し、そのコンベヤ10の途中で搬送物を停止して作業を行う場合、その停止位置のコンベヤ10上にストッパを固定していた。このストッパは、隣り合うローラ11の間に差し込んだ板材であって、停止させる搬送物の転がり等を防止可能な高さに設定されている。
これに対し、搬送物の停止位置における少なくとも1つのローラ11をカムフォロア20で搬送方向に回転しないようにすることで、ストッパに代えカムフォロア20によってコンベヤ10の途中で搬送物を停止させることができる。この場合、停止位置におけるローラ11は、搬送物を逆流させる方向への回転が許容されているので、トラブル対応などのために搬送物をスムーズに逆流させることができる。
また、ストッパを用いる場合、停止位置から搬送方向へ搬送物を送るには、作業者が搬送物を高く持ち上げて、搬送物の転がり等を防止可能な高さに設定されたストッパを越えさせる必要があった。しかし、カムフォロア20を用いて搬送物を停止させる場合には、回転しないローラ11上で搬送物を滑らせたり搬送物を若干浮かせたりするように搬送物を押すことで、停止位置から搬送方向へ搬送物を容易に送ることができる。
なお、上記形態で例示した寸法のカムフォロア20を、搬送物の停止位置のローラ11の片側に設けてコンベヤ10を構成し、ローラ11の外周面をゴム製とし、プラスチック製の容器に20kgの重りを載せたものを搬送物としてカムフォロア20の耐久試験を行った。この試験では、カムフォロア20によって搬送物を停止させる工程を4000回繰り返したが、4000回目でもカムフォロア20によって搬送物を停止できることが確認された。
上記形態では、転動体21が円柱状である場合を説明したが、例えば転動体21を球状に形成しても良い。なお、転動体21が球状(硬球)である場合には、転動体21に方向性が無いこと、転動体21の球面上を挿入部分の角が滑ることによって、外輪30と支持部41との間に転動体21を挿入し易くできる。これにより、カムフォロア20を製造し易くでき、製造コストを低減し易くできる。また、円柱状または球状に限らず、クラッチ面43a及び接触面34に対して転がるように、軸心C1に垂直な断面において、転動体21の断面が円形状であれば良い。
上記形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。例えば、上記形態で説明した転動体21及び収容凹部43の数は荷重条件などに応じて任意に設定することができる。また、転動体21、外輪30及びスタッド40の各部寸法を適宜変更しても良い。
また、1の収容凹部43に、複数の転動体21を軸方向に並べて収容させても良い。特に、転動体21が球状である場合には、複数の転動体21を軸方向に並べることで、カムフォロア20の耐荷重を大きくし易い。
また、1の収容凹部43に収容される転動体21を円柱状とするとき、荷重条件を満たすために、1の収容凹部43に収容される転動体21の軸方向寸法の合計をLとする必要があるとする。この場合、軸方向寸法Lの転動体21を1個だけ1の収容凹部43に収容する場合と比べ、軸方向寸法L/Nの転動体21を軸方向にN個並べて1の収容凹部43に収容する方が、軸心C1,C2を互いに傾斜させた場合の回転抵抗を抑制できる。これは、軸方向に並んだ転動体21同士が相対回転することにより、回転抵抗を分散できるためである。
上記形態では、スタッド40の支持部41の外周面42にクラッチ面43a(収容凹部43)が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。支持部41の外周面42にクラッチ面43aを設けずに、外輪30の内周面の周方向の一部を凹ませてクラッチ面(収容凹部)を形成しても良い。この外輪30のクラッチ面は、支持部41の外周面42との間隔を第1方向Aに沿って漸減するように構成される。この場合、外輪30に対するスタッド40の第1方向Aへの回転に伴い、外輪30のクラッチ面と支持部41の外周面42との間に転動体21が噛み込まれる。一方で、外輪30に対するスタッド40の第2方向Bへの回転に伴い、外輪30のクラッチ面と支持部41の外周面42との間に転動体21が噛み込まれず、転動体21が滑動するように構成すれば良い。
上記形態では、クラッチ面43aが支持部41の軸方向全体に亘って形成される場合を説明したが、クラッチ面43aの軸方向両側に壁を設けても良い。このクラッチ面43aの両側の壁の軸方向間隔よりも転動体21の軸方向寸法を小さくすることで、クラッチ面43a上を転動体21が軸方向に移動できる。
上記形態では、第1側板22を外輪30に圧入し、第2側板23を外輪30と一体成形する場合を説明したが、第1側板22を外輪30と一体成形し、第2側板23を外輪30に圧入しても良い。また、第2側板23の径方向中央に貫通孔を形成し、その貫通孔を通って外輪30の外側へ突出する取付部を、取付部45とは別に支持部41の第2側板23側に形成しても良い。
この取付部が外輪30から軸方向両側に突出したカムフォロア20を、車輪や車輪の軸支部分として使用することができる。例えば、車椅子の車輪や車輪の軸支部分にカムフォロア20を用いることによって、登り坂などで車椅子を逆走し難くできる。また、車輪や車輪の軸支部分に使用可能なカムフォロア20としては、第2側板23の径方向中央から軸方向へ突出する軸状部材を第2側板23に固着したものも挙げられる。この場合、第1側板22側の取付部45はフレーム等へ直接取り付け、第2側板23側の軸状部材はベアリングを介してフレーム等へ取り付ける。
上記形態では、スタッド40が円筒状に形成され、取付部45の内周面にめねじ46が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。スタッド40を円柱状に形成し、取付部45の外周面の一部におねじを形成しても良い。この場合、基台12の取付孔13に挿入した取付部45のおねじにナットを締結することで、基台12にスタッド40が取り付けられる。
20 カムフォロア
21 転動体
22 第1側板
23 第2側板
24 貫通孔
30 外輪
34 接触面(外輪の内周面の一部)
35,36 凹部(外輪の内周面の一部)
40 スタッド
41 支持部
42 外周面
43a クラッチ面
43b 横壁
45 取付部
A 第1方向
B 第2方向
C1 外輪の軸心
C2 スタッドの軸心
21 転動体
22 第1側板
23 第2側板
24 貫通孔
30 外輪
34 接触面(外輪の内周面の一部)
35,36 凹部(外輪の内周面の一部)
40 スタッド
41 支持部
42 外周面
43a クラッチ面
43b 横壁
45 取付部
A 第1方向
B 第2方向
C1 外輪の軸心
C2 スタッドの軸心
Claims (7)
- 円筒状の外輪と、
その外輪に挿通される支持部およびその支持部に同心に連設される取付部を有する軸状のスタッドと、
前記支持部の外周面および前記外輪の内周面の間に介設される複数の転動体と、
前記取付部が挿通される貫通孔を有して前記外輪の軸方向の一端を塞ぐ第1側板と、
その第1側板との間に前記転動体および前記支持部を配置して前記外輪の軸方向の他端に設けられる第2側板と、
前記支持部の外周面および前記外輪の内周面のうち一方の周方向の複数か所を凹ませて形成され、前記支持部の外周面および前記外輪の内周面のうち他方との間隔が前記他方の周方向のうち第1方向に沿って漸減する複数のクラッチ面と、を備え、
前記一方に対する前記他方の前記第1方向への回転に伴い、複数の前記クラッチ面と前記他方との間に複数の前記転動体がそれぞれ噛み込まれることで、前記一方に対する前記他方の前記第1方向への回転が規制され、
前記一方に対する前記他方の前記第1方向と反対方向となる第2方向への回転に伴い、前記クラッチ面と前記他方との間で前記転動体の回転が許容され、前記一方に対する前記他方の前記第2方向への回転が許容され、
前記外輪の軸心と前記スタッドの軸心とを一致させた状態で、前記支持部の外周面と前記外輪の内周面との間に前記外輪の周方向全体に亘って隙間が形成され、
前記第1側板から前記第2側板までの軸方向間隔は、前記支持部の軸方向寸法よりも大きく形成され、
前記転動体が前記クラッチ面上を前記スタッドの軸方向に移動可能に構成され、
前記転動体が前記クラッチ面上を軸方向に移動することで、前記スタッドの軸心に対する前記外輪の軸心の傾斜を許容することを特徴とするカムフォロア。 - 前記一方は、前記クラッチ面の前記第2方向側の縁から立ち上がる横壁を備え、
前記外輪の軸心と前記スタッドの軸心とを一致させた状態で、前記横壁に接触する前記転動体が前記クラッチ面および前記他方に接触することを特徴とする請求項1記載のカムフォロア。 - 前記クラッチ面上の前記転動体を軸方向に最大まで移動させて前記スタッドの軸心に対し前記外輪の軸心を最大まで傾斜させた場合に、前記支持部の外周面と前記外輪の内周面との間、及び、前記第1側板および前記第2側板の少なくとも一方と前記支持部との間に、前記外輪の周方向全体に亘って隙間が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカムフォロア。
- 前記クラッチ面が形成される前記一方は、前記支持部の外周面であり、
前記クラッチ面は、前記支持部の軸心を中心とする仮想の円柱面に接する平坦面であり、
前記他方は、前記外輪の内周面であり、
前記外輪の内周面は、前記外輪の軸心を中心とする円柱面から形成されて前記転動体が接触する接触面を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカムフォロア。 - 前記クラッチ面が形成される前記一方は、前記支持部の外周面であり、
前記他方は、前記外輪の内周面であり、
前記クラッチ面は、前記支持部の外周面の一部を軸方向全体に亘って凹ませることで形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のカムフォロア。 - 前記外輪の内周面は、前記転動体が接触する接触面と、
前記第1側板および前記第2側板の少なくとも一方と前記接触面との間に設けられ前記接触面に対して径方向へ凹む凹部と、を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のカムフォロア。 - 前記第1側板から前記第2側板までの軸方向間隔と、前記支持部の軸方向寸法との差は1mm以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のカムフォロア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021115844A JP2023012297A (ja) | 2021-07-13 | 2021-07-13 | カムフォロア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021115844A JP2023012297A (ja) | 2021-07-13 | 2021-07-13 | カムフォロア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023012297A true JP2023012297A (ja) | 2023-01-25 |
Family
ID=85381612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021115844A Ceased JP2023012297A (ja) | 2021-07-13 | 2021-07-13 | カムフォロア |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023012297A (ja) |
-
2021
- 2021-07-13 JP JP2021115844A patent/JP2023012297A/ja not_active Ceased
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