JP2023010355A - ポンプ式吐出装置 - Google Patents

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Saki Watabe
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    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B9/00Piston machines or pumps characterised by the driving or driven means to or from their working members
    • F04B9/14Pumps characterised by muscle-power operation

Abstract

【課題】未使用の状態で放置された後、最初に使用する場合に、内容物を迅速に、また容易確実に吐出することのできるポンプ式吐出装置を提供する。【解決手段】軸状弁体36がピストン31に共連れして下降した場合にピストン31が予め定めた下限位置に達する以前に軸状弁体36に係合して軸状弁体36の下降を阻止する下降阻止部を有する。下降阻止部は、ピストン31を収容しているシリンダ19の下端部に設けられているボール弁44のボール46であってよい。あるいは軸状弁体36の上方向への抜け止めを行っている係止体40の上端部に上側から当接するように軸状弁体36に設けた、半径方向に突出した突部であってもよい。【選択図】図3

Description

この発明は、容器に取り付けられてその内容物を吐出させる吐出装置に関し、より具体的には、ノズル部と連動するピストンの上下動によって、内容物を容器から吸入し、かつその内容物を加圧して吐出するように構成されたポンプ式の吐出装置に関するものである。
この種の装置によれば、容器を開栓したり、持ち上げたり、さらには傾けたりすることなく内容物を吐出させることができ、さらには通常使用する定量を吐出させることができるなど、容器あるいは容器に入れられた商品の利便性を向上させることができる。この種の装置は、シャンプーやハンドソープ、ボディーソープなどの粘性流体や泡状流体である洗浄剤を商品とした容器に使用されることがあり、その一例が特許文献1に記載されている。
その構成の概略を説明すると、特許文献1に記載された装置は、ボトルの口部に取り付けられる空気シリンダを備えており、その空気シリンダの半径方向内側でかつ同心円上に液体シリンダが一体に構成されている。空気シリンダの内面に摺接する空気ピストンと液体シリンダの内面に摺接する液体ピストンとは同心円上に配置され、かつ、一体化されている。中心側の液体ピストンを貫通して流路が形成されており、その流路は、液体シリンダと液体ピストンとによって区画される液室とノズルとに連通している。また、その流路には、液体ピストンがボトル側に移動した場合に開いてノズルと液室とを連通させ、これとは反対側に液体ピストンが移動した場合に閉じてノズルと液室との連通を遮断する開閉弁が設けられている。その開閉弁は、軸線方向に延びる軸状部材を有しており、その軸状部材は上述した流路内に配置されている。その軸状部材におけるボトルとは反対側の一端部(上端部)に、ボトルとは反対側(上側)に向かって外径が次第に増大するテーパ状を成す弁体部が形成されている。これに対して、その弁体部に密着するロート状の弁座部が液体シリンダのボトルとは反対側の一端部(上端部)に形成されている。さらに、液体ピストンを押し上げて元の位置に復帰移動させるスプリングが設けられている。
したがって、ノズル部を介した液体ピストンの押し下げを解除すると、スプリングが液体ピストンを押し上げることにより弁座部と弁体部とが密着して開閉弁が閉じるとともに、液体ピストンが上限位置に保持される。このように軸状部材は、スプリングによって押し上げられた液体ピストンの弁座部を弁体部に密着させて開閉弁を閉じるとともに液体ピストンの上昇を規制するように機能するから、上方向へ移動しないように構成されていればよい。これに対して軸状部材は、液体ピストンが押し下げられた後、上昇する過程でその弁部が孔部に接触して孔部を閉じる必要があるので、液体ピストンが下限位置程度まで押し下げられる過程で下降する必要があり、したがって軸状部材は下方向には移動可能になっている。
特許第5435794号公報
上述したノズル部に押し下げ力を加えない状態では、液体ピストンにスプリングによる押し上げ力が常時掛かっているので、液体ピストンに設けられている弁座部と軸状部材の上端部に設けられている弁体部とが密着している。これらの液体ピストンや軸状部材あるいは弁座部と弁体部とは、製造の容易性などの要請で熱可塑性樹脂などの合成樹脂製とするのが通常であり、そのため、弁座部と弁体部とが荷重が掛かったままある程度長い時間、接触していると、両者が固着した状態になる。特に、未使用状態のためにそれらの接触面に洗浄剤などの内容物が未だ付着しておらず、また保管箇所の気温が高いことより弁座部や弁体部が軟化し易い場合には、弁座部と弁体部とがテーパ形状であることと相まって、両者が固着した状態になり易い。
このようないわゆる固着状態でノズル部を押し下げた場合、液体ピストンが押し下げられるだけでなく、軸状部材も液体ピストンと共に下降してしまう。すなわち、軸状部材は、前述したように、上方向の移動は規制されているものの、下方向には移動可能になっており、しかも過去に使用したことのない最初の使用(押し下げ)の場合には、液体ピストンの内部に洗浄剤などの内容物が入っておらずに圧縮性の空気のみが入っている。そのため、液体ピストンの下降によって液体シリンダの内容積が減少し、かつ内圧が上昇するとしても、その圧力は、軸状部材の下降を阻止して、弁座部から弁体部を剥がすほどには高くないから、軸状部材が液体ピストンに固着したまま液体ピストンと共に下降してしまう。
こうしてノズル部を押し下げた後、その押し下げ力を解除すると、液体ピストンがスプリングの弾性力で押し上げられる。それに伴って液体ピストンが挿入されている液体シリンダの内容積が増大するが、その場合、液体ピストンの下降によって圧縮された空気が膨張するものの、液体シリンダの内圧が負圧にならないので、内容物を液体シリンダの内部へ吸入することができない。
このように、使用開始時に、ノズル部を一回もしくは数回押し下げても、いわゆる空打ちになってしまって内容物を吐出させることができない事態が生じることがある。しかしながら、従来では、製造性やコストなどの点からの要請で上述した基本的な構成を維持しており、使用開始時における上述した不都合を解消するための有効な手段を開発する余地があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、未使用の状態で、高温での保管を経て最初に使用するなどの場合に、いわゆる空打ちを抑制して、内容物を直ちに吐出させることができる利便性に優れたポンプ式吐出装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、内容物を収容する容器本体の上部開口部に取り付けられるキャップと、前記キャップに上下動可能に保持され、かつ前記内容物を吐出する吐出口を有するノズル部と、前記ノズル部と共に上下動するピストンと、前記ピストンが密接して嵌合し、前記ピストンの相対的な上昇により内容積が増大して前記内容物を吸入するとともに前記ピストンが相対的に下降することにより内容積が減少して前記内容物を押し出すシリンダと、前記ピストンを上下方向に貫通して形成された孔部に挿入されるとともに上方向には抜け止めされた軸状弁体と、前記軸状弁体の上端部に設けられ、前記孔部に密着嵌合することにより前記孔部を閉じるとともに前記ピストンの上限位置を規定し、かつ前記ピストンが相対的に下降することにより前記孔部を開く弁部とを備えているポンプ式吐出装置において、前記軸状弁体が前記ピストンに共連れして下降した場合に前記ピストンが予め定めた下限位置に達する以前に前記軸状弁体に係合して前記軸状弁体の下降を阻止する下降阻止部を有することを特徴としている。
この発明においては、前記下降阻止部は、前記シリンダの内部に設けられた、前記軸状弁体の下端部を突き当てる突き当て部であってよい。
また、この発明においては、前記シリンダの下端部に、前記シリンダの内容積の増大によって前記内容物を吸収する吸入口が形成され、前記吸入口を前記シリンダの内側から閉じるボール状弁体が、前記シリンダの内部に上下動可能に設けられ、前記突き当て部は、前記ボール状弁体によって構成されていてよい。
そして、この発明においては、前記軸状弁体の下側部分を内部に挿入させ、かつ前記軸状弁体を上方向には係合させて上方向への抜け止めを行うホルダ部材が、前記シリンダの内部に設けられ、前記下降阻止部は、前記ホルダ部材の上端部に上側から当接するように前記軸状弁体に設けられた半径方向への突部によって構成されていてよい。
この発明では、容器本体にキャップを取り付けた状態でノズル部を押し下げると、そのノズル部と共にピストンがシリンダの内部で下降し、シリンダの内容積が減少する。その結果、シリンダの内圧が高くなるので、軸状弁体に対して、シリンダの内部に向けた移動すなわち下降を制限する方向に力が作用し、ピストンが軸状弁体に対して相対的に下降する。シリンダの下端部に吸入口が設けられ、その吸入口のボール状弁体が載せられている構成であれば、そのボール状弁体が吸入口に押し付けられて吸入口を閉じる。
ノズル部の押し下げを解除してノズル部と共にピストンが上昇すると、シリンダの内容積が増大するとともにその内圧が低下し、シリンダの内部への吸入作用が生じる。上記のボール状弁体を設けてある構成であれば、ボール状弁体が開動作して吸入口が開き、容器本体の内部から内容物がシリンダの内部に吸入される。その後に再度、ノズル部を押し下げると、上述したように、軸状弁体に対してピストンが相対的に下降することにより、軸状弁体の上端部に形成されている弁部がピストンの上端部に形成されている孔部から離隔して孔部が開き、その結果、シリンダの内部に吸入した内容物がその孔部を介してノズル部に押し出され、その吐出口から吐出される。
一方、例えば、未使用の状態で初めてノズル部を押し下げた場合、弁部が孔部に固着していると、ノズル部を押し下げることによるピストンの下降と共に軸状弁体が下降することがある。その場合、軸状弁体が設計上決まる所定寸法、下降すると、軸状弁体が下降阻止部に係合し、その下降が規制される。その後、ピストンが更に下降すると、弁部と孔部との固着が外れ、孔部が開く。したがって、シリンダの内部の圧力はその環境の圧力と同じになる。そして、ピストンが上昇する過程で弁部が孔部に接触して孔部が閉じられるから、ピストンが上昇することに伴うシリンダの内圧の低下により、シリンダの内部への吸入作用が生じる。ボール状弁体を設けている構成では、上述したように吸入口が開いて、シリンダの内部に内容物が吸入され、その後にノズル部を押し下げることにより、その内容物がノズル部から吐出する。このように、1回、ノズル部を押し下げた後は、確実に内容物を吐出させることができ、いわゆる空打ちなどを抑制して吐出装置もしくはこれを取り付けた吐出容器の利便性を向上させることができる。
この発明の実施形態に係るポンプ式吐出装置の一例を示す断面図である。 その軸状弁体が液体ピストンに共連れして下降している状態を示す断面図である。 軸状弁体が下降阻止部によって下降が阻止されて液体ピストンに対して相対的に押し上げられた状態を示す断面図である。 液体ピストンが軸状弁体を共連れせずに下限位置まで下降して内容物を吐出した状態を示す断面図である。 係止体と軸状弁体に設けた突部とによって下降阻止部を構成した例を模式的に示す部分断面図である。
図1に、この発明の一実施形態としてのポンプ式吐出装置を断面図で示してある。ここに示すポンプ式吐出装置は、いわゆるポンプフォーマー1であって、この発明における容器本体に相当するボトル2の内部に充填された液状の内容物と、空気とを混合することによって泡を形成し、その泡を吐出するように構成されている。ポンプフォーマー1はボトル2の口部3に着脱可能に装着されるキャップ4を備えていて、そのキャップ4によってボトル2に取り付けるようになっている。具体的には、口部3はボトル2の胴部の上端側に形成された円筒状の開口部であって、その外周面に雄ねじが形成されている。また、その雄ねじに嵌まり合う雌ねじがキャップ4の内周部に形成されている。つまり、キャップ4に口部3をねじ込むことにより、ポンプフォーマー1をボトル2に取り付けるようになっている。
キャップ4は、図1に示すように、口部3の外側を覆いかつ上記の雌ねじが内周部に形成された外円筒部5と、口部3の内部に挿入される軸長の短い内円筒部6を備えている。したがって、外円筒部5は口部3の外径より大きい筒状であり、これら外円筒部5と内円筒部6とは同心円上に位置するようにキャップ4における上面部7から下向きに延びて一体化させて形成されている。さらに、上面部7の中心部は開口していて、その開口部を包囲するようにガイドステム部8が設けられている。ガイドステム部8は、上面部7から上方に延びている円筒状の部分であって、上面部7と一体の部分である。このガイドステム部8によって、ノズル部9が上下動可能に保持されている。
ノズル部9は、ボトル2の内容物を吐出させるための押し下げ操作を行うための部分であり、いわゆるノズルヘッドとして押し下げ力が加えられる天面部10と、泡を吐出する吐出口に相当するノズル口11と、当該ノズル口11に連通する流路Pが形成されている円筒状の内筒部12と、内筒部12より大径であってかつ内筒部12と同心円上に形成された円筒状の外筒部13とを有している。ノズル口11はデザイン上の要求などに応じて適宜の形状とすることができ、図1に示す例では、上記の流路Pから半径方向で外側に延びた形状になっている。
また、各筒部12,13は、軸線方向でノズル部9の天面部10から図1での下方に延びており、内筒部12の軸長は外筒部13より長く設定されている。また、内筒部12の外径はガイドステム部8の内径より僅かに小さく設定されており、したがって、ガイドステム部8の内部に挿入できるようになっている。また、外筒部13の内径はガイドステム部8の外径より僅かに大きく設定されており、その内側にガイドステム部8を挿入できるようになっている。つまり、半径方向で内筒部12と外筒部13との間にガイドステム部8を挿入することにより、ノズル部9はガイドステム部8と各筒部12,13とによって案内されて軸線方向に移動するようになっている。また、内筒部12の外周面とガイドステム部8の内周面との間、および、ガイドステム部8の外周面と外筒部13の内周面との間には、僅かな隙間が形成されており、それらの隙間がそれぞれ空気流路となっている。それらの空気流路を介して後述する空気シリンダ内に空気が導入されるようになっている。
図1に示す例では、内筒部12の内周面に、均質な泡を形成するネットホルダ14が配置されている。このネットホルダ14は筒状の部材であって、軸線方向での両端部に図示しないネットがそれぞれ取り付けられている。また、ネットホルダ14を挿入してある内筒部12の内径は、ネットホルダ14を配置する位置より上側で細くなっており、ネットホルダ14は、その内径が大小に変化する段差の部分に突き当てた状態で保持されている。そして、後述するように、空気と混合されることによって泡立てられた内容物がネットホルダ14を通過することによって、きめ細かく均質な泡が形成されるようになっている。
キャップ4の内部にシリンダ部材15が保持されている。シリンダ部材15は、図1に示すように、内円筒部6の外周側に密着嵌合してキャップ4に一体化されており、内円筒部6に嵌合している嵌合部に対してその下側の部分が僅かに小径になっている。また、シリンダ部材15の上端部には、半径方向で外側に延びる鍔16が形成されている。鍔16の外径は口部3の先端部の外径(口部3の開口部の外径)程度もしくはそれより僅かに大きい程度の外径である。そして、口部3の先端部(開口端)と鍔16の下面(図1で鍔16の下面)との間に、気密性および液密性を担保するためにシール材17が挟み込まれている。これら鍔16とシール材17とは、口部3にキャップ4をネジによって取り付けることにより、キャップ4における上面部7と口部3の先端部との間に挟み付けられて、口部3を封止するようになっている。
シリンダ部材15の構成について更に説明すると、ここに示すシリンダ部材15には、空気をノズル部9に押し出す空気ポンプの一部である空気シリンダ18と、内容物をノズル部9に押し出す液体ポンプの一部である液体シリンダ19とが一体に形成されている。空気シリンダ18は、シリンダ部材15のうち、軸線方向で上述した嵌合部の下側に形成された大径の部分であって、空気シリンダ18を構成している周壁部の上端側の一部に、ボトル2の内部に空気を取り入れるための第1吸気孔20が空気シリンダ18の板厚方向に貫通して形成されている。
一方、液体シリンダ19は、空気シリンダ18より小径の筒状部分であり、空気シリンダ18と同心円上に形成されている。図1に示す例においては、液体シリンダ19は、空気シリンダ18の底部を上側に折り返し、かつその中心側の部分を下向きに更に折り返した形状の筒状になっている。つまり、液体シリンダ19と空気シリンダ18とは同心円上でかつ軸線方向に僅かにずれて形成されており、それらの少なくとも一部が半径方向に互いに重なっている。なお、ここに示す例では、液体シリンダ19は空気シリンダ18に連続して形成されている。それらのシリンダ18,19の境界部分は、図1に示すように、空気シリンダ18の底部を図1での上方に突出するように湾曲して形成した凸曲面状の部分であり、その境界部分に後述する液体ピストンの鍔が接触することによって、ノズル部9および各ピストンのそれ以上の移動(押し込み)が阻止されるようになっている。この位置が各ピストンをボトル2側に押し込んだ場合におけるノズル部9および各ピストンのストロークエンドすなわち下限位置である。なお、図1に示す例は、ノズル部9が上限位置にある状態を示している。
上記の空気シリンダ18の内部に、その内周面に気密状態を維持して軸線方向(図1での上下方向)に摺動する空気ピストン21が嵌合されている。これらの空気シリンダ18と空気ピストン21とによって空気ポンプが構成されている。その空気ピストン21は空気シリンダ18の内部を図1での上下に区画するピストンヘッド22と、ピストンヘッド22と一体となっていて空気シリンダ18の内周面に接触する摺動部23とを有している。ピストンヘッド22によって区画された2つの内部のうち、図1でピストンヘッド22の下側の内部が空気室24となっている。摺動部23は、図1に示す例では、円筒状に形成されており、その円筒状部分の上下二箇所で空気シリンダ18の内周面に気密性を維持して摺動可能に接触している。そして、摺動部23は軸線方向に往復動することによって上述した第1吸気孔20を開閉するようになっている。
ピストンヘッド22における所定の半径位置には、空気室24の内部に空気を導入する第2吸気孔25が、ピストンヘッド22を板厚方向に貫通して形成されている。また、ピストンヘッド22における第2吸気孔25よりも半径方向で内側の部分には、空気室24の内圧に応じて空気室24とボトル2の外部とを連通し、また、空気室24と後述する混合室とを連通する逆止弁26が設けられている。
逆止弁26は、ピストンヘッド22に図1での上方向に延びて形成されている円筒部に密着嵌合する筒状の部分の下端に、半径方向で内外に突出している膜状(ダイヤフラム状)の弁体を設けた部材であり、半径方向で外側に延び出ている部分が外側弁部となり、半径方向で内側に延びている部分が内側弁部となっている。
外側弁部は空気室24の内圧がボトル2の外部の圧力より増大した場合に第2吸気孔25を閉じ、空気室24の内圧がボトル2の外部の圧力より低減した場合に第2吸気孔25を開くように、空気室24の内側から第2吸気孔25を覆っている。つまり、この外側弁部によって空気室24に対して外気を導入したり遮断したりする空気吸入弁27が構成されている。
また、内側弁部は空気室24の内圧がボトル2の外部の圧力より高い場合に空気室24と混合室とを連通させ、空気室24の内圧がボトル2の外部の圧力より低い場合に空気室24と混合室との連通を遮断するように構成されている。すなわち、内側弁部は、後述する液体ピストンの鍔に接触していて、空気室24と混合室との圧力差に応じて開閉動作するように構成されている。このようにして、混合室に対して空気室24の空気を供給し、また押し出す空気排出弁28が、内側弁部によって構成されている。
また、半径方向でピストンヘッド22の中心部には、図1での上側に延びている円筒部29が一体に形成されている。円筒部29の図1での上端側の部分が、前述したノズル部9に形成されている内筒部12の下側の部分の内部に密着嵌合して、ノズル部9と一体になっている。また、円筒部29の上端部分の内部には、前述したネットホルダ14の下端部が挿入されている。図1に示す例では、円筒部29の一方の端部の外周面に凸条部が形成されると共に、内筒部12の内周面に凸条部に嵌まり合う凹溝部が形成されている。これら凸条部と凹溝部との嵌め合いにより、円筒部29と内筒部12とが強固に連結されている。なお、円筒部29と内筒部12とは、ネジ嵌合やとまり嵌めなどの手段で連結してもよい。
円筒部29の上端部の内径は、ネットホルダ14の下端部の外径より僅かに大きく形成されている。また、円筒部29の一方の端部のうち、上述した内径の大きい部分の下側の内周面に、半径方向で内側に突出した突起部30が一つ、もしくは複数、形成されている。その突起部30は、上記のネットホルダ14の下端部を当接させてネットホルダ14を保持するとともに、ノズル部9が押し下げられた場合に後述する軸状弁体の一端部に接触して軸状弁体を押し動かすものである。さらに、突起部30は流路P内での内容物の流動を特には阻害しないようにするために、その内径はネットホルダ14の内径程度に設定されている。そして、図1に示すように、ノズル部9が上限位置にある場合に、後述する軸状弁体の弁体部の上端部と当該上端部に接触する突起部30の側面との間にクリアランスCが設定されている。ネットホルダ14の下端部は上述した円筒部29の一方の端部のうち、内径の大きい部分と突起部30とによって形成された嵌合部に嵌まり合うようになっている。こうして空気ピストン21とノズル部9とは一体化され、それらの間の流路P内にネットホルダ14が保持されている。したがって、ノズル部9における天面部10をボトル2側に押圧してノズル部9を押し下げると、空気ピストン21はノズル部9と共にボトル2側に移動し(下降し)、空気シリンダ18と空気ピストン21とによって区画された空気室24の内容積が減少する。そして、空気室24の内部が加圧され、空気室24の内部の空気が空気室24から押し出される。また、突起部30は、空気ピストン21が上述したクリアランスCの分、ボトル2側に押し下げられた場合に、軸状弁体の弁体部の上端部に接触してボトル2側に軸状弁体を押し下げるようになっている。
円筒部29の図1での下端部に、液体ポンプの液体ピストン31が嵌合されている。液体ピストン31は図1に示すように、軸線方向に延びる筒状に形成されており、その一方の端部(図1での上端部)が円筒部29の他方の端部に嵌合されている。具体的には、円筒部29の他方の端部に液体ピストン31の一方の端部が嵌まり合う軸線方向に窪んだ凹部が形成されている。その凹部の内径は液体ピストン31の一方の端部が嵌まり合う程度の内径に設定されている。また、それらの凹部と液体ピストン31の一方の端部との間には、図示しない空気流路が形成されている。軸線方向での円筒部29の他方の端部と液体ピストン31との嵌合部と、円筒部29の内部に嵌合されたネットホルダ14との間の空間が、空気と液状の内容物とが混合される混合室32となっている。上述した空気流路の一方の端部は上述した円筒部29内の流路Pに連通し、他方の端部は液体ピストン31と空気ピストン21とによって区画された空間に連通している。
液体ピストン31の外周面には、半径方向で外側に突出する鍔33が形成されている。その鍔33は上述したように、空気ピストン21および液体ピストン31の下限位置を規定する部分である。また、図1に示すように、ノズル部9が上限位置にある状態では、鍔33の上面に空気排出弁28が接触している。液体ピストン31の他方の端部は、液密状態を維持して軸線方向(図1での上下方向)に摺動するように、液体シリンダ19の内周面に嵌合されている。したがって、液体シリンダ19と液体ピストン31とによって上述した液体ポンプが構成され、液体シリンダ19と液体ピストン31とによって形成される筒状の空間が液室34となっている。上述したように、ノズル部9における天面部10をボトル2側に押圧してノズル部9を押し下げると、液体ピストン31は空気ピストン21と共にボトル2側に移動し、上記の液室34の内容積が減少する。そして、液室34の内部が加圧され、液室34の内部の液体が液室34から押し出される。
また、液室34の内部には、ノズル部9および各ピストンをボトル2側に押し下げる力を解除した場合に、これらノズル部9および各ピストンを元の位置に復帰移動させる復帰機構と、ノズル部9のポンピングに応じて液室34をボトル2の内部に連通し、また、液室34を混合室32および流路Pに連通する弁機構とが配置されている。先ず、復帰機構について説明すると、復帰機構は、ここに示す実施形態では、コイルスプリング(以下、単にスプリングと記す。)35の弾性力によってノズル部9および各ピストン21,31を復帰移動させるように構成されている。前述した液体ピストン31の他方の端部にスプリング35の一端部を嵌合させるばね受け部が形成されている。スプリング35は、このばね受け部の下側に圧縮した状態で配置されている。したがって液体ピストン31には、ボトル2側とは反対側(図1の上側)に押し上げる弾性力が常時作用している。
また、弁機構は液室34から内容物を押し出す場合に開となり、ボトル2の内部から液室34の内部に内容物を吸い上げる場合に閉となる開閉弁であり、液体ピストン31の上端部に設けられている。具体的に説明すると、液体シリンダ19およびこれに嵌合している液体ピストン31の中心軸線に沿って軸状弁体36が配置されている。この軸状弁体36は、上端部が弁体部37とされ、かつ下端部に、上方向への抜け止めを行う抜け止め部が形成されている軸状の部材であり、その上端部は、液体ピストン31の上端中心部に形成した孔部を貫通して液体ピストン31の上方に突き出ている。
弁体部37は、一例として図1に示すように、上側に向けて外径が次第に増大するテーパ状に形成されている。これに対して孔部は、弁体部37のテーパ形状と同形状(もしくは相似形状)のテーパ孔となっており、したがってそのテーパ状の内周面が弁座部38となっている。すなわち、弁機構は、弁体部37が弁座部38に接触することにより孔部が閉止され、また弁体部37が弁座部38から離隔することにより孔部が開くように構成されている。
また、軸状弁体36の上方向への抜け止めのための構成について説明すると、軸状弁体36の図1での下端部は、図1に示すように、下向きの矢じり形状もしくは断面三角形状になっている。当該下端部は液体シリンダ19の底部に設けられている筒状の係止体40の内部に挿入され、係止体40の内周面に接触し、かつその状態で係止体40の内周面を摺動するようになっている。すなわち、軸状弁体36と係止体40とは摩擦接触していて、両者の間に生じる摩擦力により、両者の軸線方向への相対移動を制限するようになっている。さらに、係止体40の上端部には、内周側に僅かに突出していていわゆる鉤状になっており、この部分に上述した軸状弁体36の断面三角形状の下端部が引っ掛かり、その結果、係止体40によって軸状弁体36の上方向への移動を規制するように、すなわち抜け止めするようになっている。したがって、軸状弁体36の下端部が係止体40に対する係合部41となり、また係止体40の上端部が内周側に突出している部分が鉤部42となっている。この係止体40がこの発明におけるホルダ部材に相当している。
なお、係止体40はその軸線方向での全長に亘って完全な筒状になっているのではなく、下端側の周壁部に、軸線方向に沿った複数のスリット43が形成されている。係止体40の内部に吸い上げた内容物を液体シリンダ19の内部に流入させるためである。また、係止体40の下端部に半径方向で外側に突き出たフランジが形成されており、前述した復帰機構を構成しているスプリング35の下端部がこのフランジに突き当てられている。すなわち、液体ピストン31を押し上げる反力を係止体40に作用させ、その反力によって係止体40を液体シリンダ19の下端部側に固定している。
液体シリンダ19の底部には、ボトル2の内部から液室34の内部に内容物を吸い上げる場合に開弁し、液室34から内容物を押し出す場合に閉弁する逆止弁が設けられている。その逆止弁は、図1に示す例では、ボール弁44によって構成されている。すなわち、液体シリンダ19の底部に、内径が下側で次第に小さくなるロート状の弁座部45が形成されている。この弁座部45の中心側の開口部がこの発明における吸入口に相当し、その弁座部45のテーパ面に上側から接触するようにボール46が配置されている。さらに、液体シリンダ19の底部には、ボトル2の内部に充填されている内容物を液室34の内部に導入するためのチューブ47が連結されている。そのチューブ47の先端部はボトル2の図示しない底部付近にまで延びている。
図1に示す例では、ボール46は、この発明における突き当て部ならびにボール状弁体に相当し、吸入口を開閉する機能に加えて、前述した軸状弁体36を液体ピストン31に対して相対的に突き上げる機能、すなわち軸状弁体36の下端部を突き当ててその下降を阻止する下降阻止部としての機能を備えている。軸状弁体36の下降を阻止する必要があるのは、軸状弁体36が液体ピストン31の下降に共連れして下降する場合である。その液体ピストン31は、液体シリンダ19の上端部、すなわち空気シリンダ18の底部を上側に折り返している箇所の上端部に突き当たって下限位置が規制され、ここがストロークエンドとなっている。液体ピストン31が図1に示す上限位置からこの下限位置まで下降する距離すなわちストローク量をS31とすると、液体ピストン31に共連れして下降した軸状弁体36を液体ピストン31に対して相対的に押し上げるためには、液体ピストン31が下限位置に達する以前に軸状弁体36をボール46に当接させてその下降を阻止する必要がある。したがって、図1に示す例では、軸状弁体36における係合部41が係止体40の鉤部42に係合している上限位置から、ボール46に当接する下限位置(下降阻止位置)までの距離(ストローク量)をS36とすると、軸状弁体36のストローク量S36が液体ピストン31のストローク量S31より小さく(S36>S31)なっている。
なお、軸状弁体36が液体ピストン31とは独立して上下動できる通常状態では、ノズル部9を押し下げた場合、軸状弁体36の上端部が、前述した円筒部29の内部に設けてある突起部30に係合してノズル部9と共に下降する。このようにして下降する軸状弁体36の下端部がボール46に当接してしまうと、ノズル部9の押し下げが阻止されてしまい、したがって液体ピストン31がその下限位置に達する以前にその下降が阻止されてしまう。このような事態を回避するために、上述した各ストローク量S31,S36は、
S31-C≦S36
に設定されている。ここでCは前述したクリアランスであって、前述した円筒部29の内部に設けてある突起部30が軸状弁体36の上端部に当接するまでのノズル部9ならびに液体ピストン31の下降距離である。
上述したこの発明に係るポンプフォーマー1では、液体ピストン31に対してスプリング35による押上力が常時作用している。一方、液体ピストン31の内部に配置されている軸状弁体36は、その下端の係合部41が係止体40の鉤部42に引っ掛かることにより、上方向への移動が規制されている。その軸状弁体36の上端部に設けられている弁体部37に、液体ピストン31の上端部に形成されている弁座部38が押し当てられるので、結局、液体ピストン31は軸状弁体36によって上方向への移動が規制されて上限位置に保持される。その状態では、スプリング35の弾性力によって弁体部37と弁座部38とが密着させられている。ポンプフォーマー1を取り付けたボトル2すなわち商品の使用開始前などの保存もしくは保管状態では、長期間に亘って弁体部37と弁座部38とが密着した状態に置かれるから、例えばその環境温度が高いなどの場合には、弁体部37が弁座部38に固着してしまうことがある。
ポンプフォーマー1の開始時に弁体部37と弁座部38と(軸状弁体36と液体ピストン31と)が固着している場合の挙動を説明すると、ノズル部9を押し下げると、ノズル部9の内筒部12に円筒部29を嵌合させることによりノズル部9に一体化させてある空気ピストン21ならびに液体ピストン31が下降する。その液体ピストン31に固着している軸状弁体36も液体ピストン31と共に下降する。図2はその下降の途中の状態を示しており、弁体部37が弁座部38に固着していることにより開閉弁は閉じている。また、軸状弁体36の下端部の係合部41は係止体40の鉤部42から下側に外れている。さらに、ボール46は吸入口の弁座部45に載ったままとなり、吸入口は閉じられている。したがって、液体ピストン31が押し下げられることにより、液室34の空気が圧縮されて内圧が増大する。この内圧に基づいた軸状弁体36を押し上げる力よりも、弁体部37を弁座部38に固着している接着力が大きいと、軸状弁体36は液体ピストン31に固着したまま更に下降する。
液体ピストン31の下限位置までのストローク量S31と軸状弁体36がボール46に当接するまでのストローク量S36とは前述した関係に設定してあるから、液体ピストン31が下限位置まで下降する以前に軸状弁体36の下端部がボール46(すなわち下降阻止部)に当接する。したがって、液体ピストン31が下限位置まで押し下げられると、その内部に設けられている軸状弁体36はボール46によって下降が阻止されていることにより、液体ピストン31に対して相対的に押し上げられる。その状態を図3に示してある。その結果、弁体部37が弁座部38から引き剥がされて開閉弁が開き、液体シリンダ19から空気が抜け出る。
その後、ノズル部9の押し下げを解除すると、液体ピストン31およびこれと一体になっている空気ピストン21がスプリング35によって押し上げられる。それに伴って液体ピストン31の内容積が増大するとともに内圧が低下するから、ボール弁44が開いてボトル2の内部から内容物が液体シリンダ19の内部に吸入される。
このように、使用開始時に1回、ノズル部9を上下動させた後、再度、ノズル部9を押し下げると、軸状弁体36と液体ピストン31との固着は既に解消されているので、液体ピストン31ならびに空気ピストン21が下降し、軸状弁体36は上限位置にとどまる。すなわち、弁体部37と弁座部38とからなる弁機構(開閉弁)が開くので、液体シリンダ19の内部から内容物が混合室32に押し出される。また、その混合室32には、空気室24からその内部の空気が加圧して供給される。その結果、内容物と加圧した空気とが混合して泡が形成され、その泡がネットホルダ14によって保持されているネットを通過することにより更に微細化され、その後、ノズル口11から吐出される。このようにしてノズル部9を下限まで押し下げた状態を図4に示してある。
したがって、図1に示すこの発明に係る吐出装置であるポンプフォーマー1によれば、使用開始時にノズル部9を押し下げると、1回目では内容物が吐出しないかも知れないが、1回の押し下げで軸状弁体36と液体ピストン31との固着を確実に解消して、ボトル2内の内容物を液室34に確実に吸入することができる。その結果、以降の押し下げ操作によって内容物をノズル口11から吐出させることができ、内容物が吐出しない無駄な押し下げであるいわゆる空打ちを回避もしくは抑制して、吐出装置あるいはポンプフォーマー1を取り付けた製品・商品の利便性を向上あるいは改善することができる。なお、ポンプフォーマー1の使用を開始した後の通常時におけるポンプフォーマー1の動作は、前掲の特許第5435794号公報に記載されているのと同様であり、したがってその詳細な説明は省略する。
この発明は上述した実施形態に限定されないのであって、この発明における下降阻止部は、要は、液体ピストン31と共に軸状弁体36が下降した場合、液体ピストン31が下限位置に到る以前に、軸状弁体36に係合してその下降を阻止し、軸状弁体36を液体ピストン31に対して相対的に押し上げる部分であればよく、したがってこの発明における下降阻止部は、前述したボール46もしくはボール弁44に限定されない。下降阻止部の他の例を挙げると、図5は係止体40およびその上端部に当接するように軸状弁体36に形成した突部36Aを下降阻止部とした例を示している。具体的に説明すると、軸状弁体36の上下方向での所定位置には、半径方向で外側に突出した突部36Aが形成されている。その突部36Aは、軸状弁体36を大径化した箇所の下端部であってよく、あるいは軸状弁体36の外周面に軸線方向に向けて添わせたリブ(図示せず)を形成し、そのリブの下端部であってもよい。そして、この突部36Aの軸状弁体36の中心から測った半径は、筒状をなしている係止体40の上端開口部の内径より大きい。すなわち、突部36Aは係止体40の上端部に上側から当接する形状になっている。したがって、図5に示す例では、係止体40の上端部に当接する突部36Aがこの発明における突き当て部に相当している。
図5に示す構成では、上限位置にある軸状弁体36における突部36Aから係止体40の上端部までの距離(寸法)が、前述した軸状弁体36のストローク量S36になるので、そのストローク量S36と液体ピストン31のストローク量S31ならびに前記クリアランスCとの関係が前述した条件を満たすように、突部36Aの位置が決められている。したがって、図5に示すように構成した場合であっても、軸状弁体36が液体ピストン31と共連れして下降した場合、液体ピストン31が下限位置にまで下降する以前に、突部36Aが係止体40の上端部に当接してその下降が阻止され、その結果、軸状弁体36が液体ピストン31に対して相対的に押し上げられて、軸状弁体36の液体ピストン31に対する固着を解除することができる。
また、この発明はポンプフォーマーに限定されないのであって、液体あるいは粘度の高い流動体などを吐出する装置であってもよい。
1 ポンプフォーマー
2 ボトル
4 キャップ
9 ノズル部
11 ノズル口
15 シリンダ部材
18 空気シリンダ
19 液体シリンダ
21 空気ピストン
31 液体ピストン
32 混合室
34 液室
35 スプリング
36 軸状弁体
36A 突部
37 弁体部
38 弁座部
40 係止体
41 係合部
42 鉤部
44 ボール弁
45 弁座部
46 ボール
C クリアランス
S31,S36 ストローク量

Claims (4)

  1. 内容物を収容する容器本体の上部開口部に取り付けられるキャップと、前記キャップに上下動可能に保持され、かつ前記内容物を吐出する吐出口を有するノズル部と、前記ノズル部と共に上下動するピストンと、前記ピストンが密接して嵌合し、前記ピストンの相対的な上昇により内容積が増大して前記内容物を吸入するとともに前記ピストンが相対的に下降することにより内容積が減少して前記内容物を押し出すシリンダと、前記ピストンを上下方向に貫通して形成された孔部に挿入されるとともに上方向には抜け止めされた軸状弁体と、前記軸状弁体の上端部に設けられ、前記孔部に密着嵌合することにより前記孔部を閉じるとともに前記ピストンの上限位置を規定し、かつ前記ピストンが相対的に下降することにより前記孔部を開く弁部とを備えているポンプ式吐出装置において、
    前記軸状弁体が前記ピストンに共連れして下降した場合に前記ピストンが予め定めた下限位置に達する以前に前記軸状弁体に係合して前記軸状弁体の下降を阻止する下降阻止部を有することを特徴とするポンプ式吐出装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ式吐出装置において、
    前記下降阻止部は、前記シリンダの内部に設けられた、前記軸状弁体の下端部を突き当てる突き当て部であることを特徴とするポンプ式吐出装置。
  3. 請求項2に記載のポンプ式吐出装置において、
    前記シリンダの下端部に、前記シリンダの内容積の増大によって前記内容物を吸収する吸入口が形成され、
    前記吸入口を前記シリンダの内側から閉じるボール状弁体が、前記シリンダの内部に上下動可能に設けられ、
    前記突き当て部は、前記ボール状弁体によって構成されている
    ことを特徴とするポンプ式吐出装置。
  4. 請求項1に記載のポンプ式吐出装置において、
    前記軸状弁体の下側部分を内部に挿入させ、かつ前記軸状弁体を上方向には係合させて上方向への抜け止めを行うホルダ部材が、前記シリンダの内部に設けられ、
    前記下降阻止部は、前記ホルダ部材の上端部に上側から当接するように前記軸状弁体に設けられた半径方向への突部によって構成されている
    ことを特徴とするポンプ式吐出装置。
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