JP2023010297A - 液体吐出ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】気泡が流路を塞いだ状態でも液体を各開口に供給し続ける。【解決手段】液体吐出ヘッドは、共通供給流路と連通し、共通供給流路と交差する方向に延びる方向変換流路34と、方向変換流路34と連通し、方向変換流路34と交差する方向に延びる液体供給路18と、液体供給路18と連通する複数の液室と、複数の液室とそれぞれ連通する複数の吐出口と、複数の液室の各々に設けられ、液体に吐出のためのエネルギーを与えるエネルギー発生素子と、を有する。方向変換流路34は、本体部340と少なくとも1本の溝状流路32とを有する。本体部340は液体を液体供給路18に供給するための開口21が設けられた第1の壁面34aを有する。溝状流路32は、第1の壁面34aを本体部340の延びる方向に沿って延在する。溝状流路32は本体部340よりも幅が狭い。【選択図】図13
Description
本発明は、インク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドに関する。
液体吐出ヘッドの一例として、特許文献1に、インクジェット記録ヘッドが記載されている。このインクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する吐出回路部と、インクを吐出回路部に導く流路を備える。流路は、垂直方向に延びる垂直部と、垂直部の下端から水平方向に延び、供給口に繋がる水平部と、を有する。流路よりも幅が狭い溝状流路が、垂直部の側壁から水平部の天井部にかけて連続的に形成されている。水平部の天井部は、垂直部側が高くなるように傾斜している。水平部に気泡が溜まり、その気泡が流路を塞いだ場合でも、インクが溝状流路を流れる。溝状流路を介したインクの流れが、水平部に溜まった気泡を移動するように作用する。
ところで、液体吐出ヘッドには、方向変換流路を有するものがある。この種の液体吐出ヘッドは、共通供給流路と連通し、共通供給流路と交差する方向に延びる方向変換流路と、方向変換流路と連通し、方向変換流路と交差する方向に延びる液体供給路と、を備える。液体供給路には複数の液室が連通しており、液室毎に、吐出口が設けられている。方向変換流路には、液体を液体供給路に供給するための開口が設けられている。
上述した液体吐出ヘッドにおいて、方向変換流路内に気泡が溜り、その溜まった気泡が方向変換流路を塞ぐ場合がある。しかし、特許文献1に記載のインクジェット記録ヘッドは、気泡が流路を塞いだ状態で液体を供給口(開口)に供給するようには構成されていない。本発明者らの検討によれば、気泡が方向変換流路を塞いた状態でも、液体を開口に供給し続けることができるような対策が必要であった。
従って、本発明の目的は、気泡が流路を塞いだ状態でも液体を開口に供給し続けることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様による液体吐出ヘッドは、液体を供給する共通供給流路と、上記共通供給流路と連通し、上記共通供給流路と交差する方向に延びる方向変換流路と、上記方向変換流路と連通し、上記方向変換流路と交差する方向に延びる液体供給路と、上記液体供給路と連通する複数の液室と、上記複数の液室とそれぞれ連通する複数の吐出口と、上記複数の液室の各々に設けられ、液体に吐出のためのエネルギーを与えるエネルギー発生素子と、を有する。上記方向変換流路は、本体部と少なくとも1本の溝状流路とを有する。上記本体部は液体を上記液体供給路に供給するための少なくとも一つの開口が設けられた第1の壁面を有する。上記溝状流路は、上記第1の壁面を上記本体部の延びる方向に沿って延在する。上記溝状流路は上記本体部よりも幅が狭い。
本発明の別の態様による液体吐出ヘッドは、液体を吐出する複数の吐出口と連通する液体供給路と、上記液体を上記液体供給路に供給するための開口を壁面に備え、上記液体供給路と交差する方向に延びる流路と、を有する。上記流路は行き止まりになっており、上記壁面に、上記開口と連通する溝状流路を備える。上記溝状流路は、毛管現象により上記液体を上記開口に供給する。
本発明の別の態様による液体吐出ヘッドは、液体を吐出する複数の吐出口と連通する液体供給路と、上記液体を上記液体供給路に供給するための開口を壁面に備え、上記液体供給路と交差する方向に延びる流路と、を有する。上記流路は行き止まりになっており、上記壁面に、上記開口と連通する溝状流路を備える。上記溝状流路は、毛管現象により上記液体を上記開口に供給する。
本発明によれば、気泡が流路を塞いた状態でも、液体を開口に供給し続けることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドについて説明する。
(記録装置の説明)
まず、本実施形態の液体吐出ヘッドを搭載する記録装置について説明する。
図1は、記録装置の概略構成を説明するための模式図である。記録装置1000は、被記録媒体2を搬送する搬送部1と、被記録媒体2に向けてインク等の液体を吐出する液体吐出ヘッド3を有する。ここでは、記録装置1000は、CMYKの4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の液体を吐出してフルカラー記録を行う。CMYKの各色に対応する4つの単色用の液体吐出ヘッド3が、被記録媒体2の搬送方向に並列に配置されている。
まず、本実施形態の液体吐出ヘッドを搭載する記録装置について説明する。
図1は、記録装置の概略構成を説明するための模式図である。記録装置1000は、被記録媒体2を搬送する搬送部1と、被記録媒体2に向けてインク等の液体を吐出する液体吐出ヘッド3を有する。ここでは、記録装置1000は、CMYKの4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の液体を吐出してフルカラー記録を行う。CMYKの各色に対応する4つの単色用の液体吐出ヘッド3が、被記録媒体2の搬送方向に並列に配置されている。
液体吐出ヘッド3は、複数の吐出口列を備える。吐出口列の数は、例えば20列である(後述の図8(a)の説明を参照)。記録データを複数の吐出口列に適宜に振り分けて記録を行うことで、非常に高速な記録が可能となる。さらに、液体の不吐出が生じた吐出口に対して、被記録媒体2の搬送方向において、対応する位置にある他列の吐出口から補間的に液体を吐出することが可能であり、これにより、信頼性が向上する。各液体吐出ヘッド3に対して、液体供給系から液体接続部を介して液体が供給される。各液体吐出ヘッド3には、電気制御部が電気的に接続されている。電気制御部は、電力及び吐出制御信号を液体吐出ヘッド3へ伝送する。吐出ヘッド3内における液体経路及び電気信号経路については後述する。
(液体吐出ヘッド構成の説明)
図2は、本実施形態の液体吐出ヘッド3の斜視図である。図2(a)は、液体を吐出する側の斜め下方から液体吐出ヘッド3を見た図である。図2(b)は、液体を吐出する側とは反対側の斜め上方から液体吐出ヘッド3を見た図である。
図2は、本実施形態の液体吐出ヘッド3の斜視図である。図2(a)は、液体を吐出する側の斜め下方から液体吐出ヘッド3を見た図である。図2(b)は、液体を吐出する側とは反対側の斜め上方から液体吐出ヘッド3を見た図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、液体吐出ヘッド3は、1色の液体で記録が可能なインクジェット式のライン型記録ヘッドであって、複数の記録素子基板10を備える。例えば、16個の記録素子基板10が、液体吐出ヘッド3の長手方向に直線的に配列されている。液体吐出ヘッド3は、液体接続部111、信号入力端子91及び電力供給端子92を備える。ここでは、吐出口列が多いため、液体吐出ヘッド3の両側に信号入力端子91及び電力供給端子92が配置されている。これにより、記録素子基板10に設けられる配線部で生じる電圧低下や信号伝送遅れを低減することが可能である。
図3は、液体吐出ヘッド3の斜視分解図である。図3には、液体吐出ヘッド3を構成する各部品またはユニットをその機能毎に分解した状態が示されている。液体吐出ヘッド3は、液体吐出ユニット300と、液体吐出ユニット300を支持する支持部81と、電気配線基板90と、液体供給ユニット220を有する。
液体吐出ユニット300は、流路部材210および吐出モジュール200を有する。流路部材210は、第1流路部材50および第2流路部材60からなる。吐出モジュール200の吐出面は、開口131を備えたカバー部材130で覆われている。開口131は、各記録素子基板10が露出するように形成されている。
支持部81、電気配線基板90および液体供給ユニット220はそれぞれ2個ずつ設けられている。支持部81は、第2流路部材60の両端部に接続されている。各支持部81には、液体供給ユニット220と電気配線基板90が取り付けられる。各液体供給ユニット220は、負圧制御ユニット230を備えており、フィルタ(不図示)が内蔵されている。一方の液体供給ユニット220に設けられた負圧制御ユニット230と他方の液体供給ユニット220に設けられた負圧制御ユニット230とは、互いに異なる負圧(相対的に高低の負圧)で圧力を制御するように設定されている。
図3の例では、高圧側の負圧制御ユニット230が液体吐出ヘッド3の一方の端部に設けられ、低圧側の負圧制御ユニット230が液体吐出ヘッド3の他方の端部に設けられている。この場合、液体吐出ヘッド3の長手方向に延在する共通供給流路211と共通回収流路212(後述の図5及び図6を参照)とで、液体の流れる方向が互いに逆になる。この構造によれば、共通供給流路211と共通回収流路212の間で熱交換が促進されるので、これら共通供給流路内における温度差を低減することができる。これにより、共通供給流路に沿って設けられる複数の記録素子基板10の間で温度差が生じ難くなり、その結果、温度差による記録ムラが生じ難くなるという利点がある。
次に、液体吐出ユニット300の流路部材210の詳細について説明する。図3に示すように、流路部材210は、第1流路部材50と第2流路部材60を積層したものであり、液体供給ユニット220から供給された液体を各吐出モジュール200に分配する。また、流路部材210は、吐出モジュール200から環流する液体を液体供給ユニット220へ戻すように機能する。
流路部材210の第2流路部材60の内部には、共通供給流路211及び共通回収流路212が形成されている。第2流路部材60は、液体吐出ヘッド3の剛性を担保する役割も有する。このため、第2流路部材60の材質としては、液体に対する十分な耐食性と高い機械強度を有するものが好ましい。具体的には、SUSやTi、アルミナなどを好ましく用いることができる。
流路部材210の第2流路部材60の内部には、共通供給流路211及び共通回収流路212が形成されている。第2流路部材60は、液体吐出ヘッド3の剛性を担保する役割も有する。このため、第2流路部材60の材質としては、液体に対する十分な耐食性と高い機械強度を有するものが好ましい。具体的には、SUSやTi、アルミナなどを好ましく用いることができる。
図4は、流路部材210の構成を説明するための模式図である。図4(a)は、第1流路部材50の、吐出モジュール200がマウントされる側の面を示す。図4(b)は、第1流路部材50の、第2流路部材60と当接される側の面を示す。図4(c)は、第2流路部材60の、第1流路部材50と当接される側の面を示す。図4(d)は、第2流路部材60の厚み方向中央部の断面を示す。図4(e)は、第2流路部材60の、液体供給ユニット220と当接する側の面を示す。
図4(a)に示すように、第1流路部材50は、複数の吐出モジュール200のそれぞれに対応する複数の部材50aを備える。これら部材50aは、互いに隣接して配列されている。この分割構造によれば、部材50aの配列数に応じて、液体吐出ヘッド3の長さが決まる。よって、例えばB2サイズおよびそれ以上の長さに対応した比較的ロングスケールの液体吐出ヘッドに特に好適に適用できる。第1流路部材50の連通口51は、吐出モジュール200と連通する。
図4(b)に示すように、第1流路部材50は、複数の個別連通口53を有する。図4(c)に示すように、第2流路部材60は、複数の連通口61を有する。個別連通口53は、第1流路部材50の長手方向に列状に配列されている。連通口61は、第2流路部材60の長手方向に列状に配列されている。ここでは、個別連通口53及び連通口61はいずれも2列に配列されており、1つの連通口61に対して2つ又は3つの個別連通口53が配置されている。連通口61は、対応する個別連通口53の各々と連通する。
図4(d)に示すように、第2流路部材60は、2つの共通流路溝71を有する。各共通流路溝71は、並列に配置されており、いずれも第2流路部材60の長手方向に延在する。一方の共通流路溝71は、個別連通口53及び連通口61の一方の列に対応するように配置されている。他方の共通流路溝71は、個別連通口53及び連通口61の他方の列に対応するように配置されている。
図4(e)に示すように、第2流路部材60は、両端部に複数の連通口72を備える。各共通流路溝71の両端部は、それぞれ対応する位置に設けられた連通口72に連通している。各共通流路溝71は、一方の端部から他方の端部に向かって液体が流れるように構成されている。一方の共通流路溝71が共通供給流路211を構成し、もう一方の共通流路溝71が共通回収流路212を構成する(後述の図5及び図6を参照)。
図5は、記録素子基板10と流路部材210との流体的な接続構造を示す透視図である。図5に示すように、一組の共通供給流路211及び共通回収流路212が流路部材210内に設けられている。共通供給流路211及び共通回収流路212は、並列に配置されており、いずれも液体吐出ヘッド3の長手方向に延在する。第2流路部材60の連通口72から共通供給流路211を介して第1流路部材50の連通口51へと連通する液体供給経路が形成されている。同様に、第2流路部材60の連通口72から共通回収流路212を介して第1流路部材50の連通口51へと連通する液体回収経路が形成されている。液体供給経路は、液体供給口31を介して記録素子基板10の各開口21に連通する。
図6は、図5に示した接続構造の断面を示す図である。図6(a)は、図5のF-F線における断面を示す図である。図6(b)は、図6(a)の部分拡大図である。
図6(a)に示すように、第1流路部材60と第2流路部材60が積層され、第1流路部材60の上面に、液体供給口31を備えた支持部材30が設けられている。支持部材30は、記録素子基板10を支持する。共通供給流路211は、連通口61、個別連通口53及び連通口51を介して、吐出モジュール200に流体的に接続されている。
図6(a)に示すように、第1流路部材60と第2流路部材60が積層され、第1流路部材60の上面に、液体供給口31を備えた支持部材30が設けられている。支持部材30は、記録素子基板10を支持する。共通供給流路211は、連通口61、個別連通口53及び連通口51を介して、吐出モジュール200に流体的に接続されている。
記録素子基板10は、複数の吐出口13が列状に配列された吐出口列を有する。記録素子基板10には、各吐出口13に連通する流路が形成されており、液体の供給及び排出(回収)が可能に構成されている。共通供給流路211は高圧側の負圧制御ユニット230と流体的に接続され、共通回収流路212は低圧側の負圧制御ユニット230と流体的に接続されている。液体は、共通供給流路211から記録素子基板10の吐出口13を通過して共通回収流路212へと流れる。本実施形態では、共通供給流路211は、記録素子基板10の複数の吐出口列に共通に液体を供給する。
図6(b)に示すように、支持部材30は、記録素子基板10の開口21が形成された面(第2の面10b)に接合され、記録素子基板10とともに方向変換流路34を形成する。方向変換流路34は、共通供給流路211と交差し、記録素子基板10の第2の面10bに沿って延びている。方向変換流路34は、本体部340と溝状流路32を有する。本体部340は、第1の壁面34aと、この第1の壁面34aと対向する第2の壁面34bとを有する。第1の壁面34aは吐出口側に配置され、第2の壁面34bは液体供給口側に配置されている。第1の壁面34aは、記録素子基板10の第2の面10bの一部である。液体を液体供給路18に供給するための開口21が、第1の壁面34aに形成されている。溝状流路32は、第1の壁面34aを方向変換流路34(または本体部340)の延びる方向に沿って延在する。溝状流路32の詳細については後述する。
(吐出モジュールの説明)
図7は、吐出モジュール200の構成を説明するための図である。図7(a)は吐出モジュール200の斜視図、図7(b)はその分解図である。吐出モジュール200は、記録素子基板10、支持部材30及び2枚のフレキシブル配線基板40からなる。記録素子基板10の両端部に端子16が形成されている。フレキシブル配線基板40の一方の端部に端子41が形成され、他方の端部に端子42が形成されている。
図7は、吐出モジュール200の構成を説明するための図である。図7(a)は吐出モジュール200の斜視図、図7(b)はその分解図である。吐出モジュール200は、記録素子基板10、支持部材30及び2枚のフレキシブル配線基板40からなる。記録素子基板10の両端部に端子16が形成されている。フレキシブル配線基板40の一方の端部に端子41が形成され、他方の端部に端子42が形成されている。
吐出モジュール200の製造方法を簡単に説明する。まず、記録素子基板10及びフレキシブル配線基板40を、予め液体供給口31が設けられた支持部材30上に接着する。次いで、記録素子基板10の両端部の端子16と、各フレキシブル配線基板40の端子41とをワイヤーボンディングによって電気的に接続する。最後に、ワイヤーボンディング部(電気接続部)を封止材110で覆って封止する。
フレキシブル配線基板40の他方の端子42は、図3に示した電気配線基板90の接続端子と電気的に接続される。支持部材30は、記録素子基板10を支持する支持体であるとともに、記録素子基板10と図3に示した流路部材210とを流体的に接続させる流路部材である。このため、支持部材30の材質としては、平面度が高く、また十分に高い信頼性をもって記録素子基板10と接合できるものが好ましい。例えば、アルミナや樹脂材料が好ましい。
(記録素子基板の構造の説明)
図8は、記録素子基板10の構成を説明するための図である。図8(a)は、吐出口13を形成する吐出口形成部材12の模式図である。図8(b)は、液体供給路18及び液体回収路19を形成する基板11の模式図である。図8(c)は、カバープレート20の模式図である。図8(b)には、基板11のカバープレート20と接合される面が示されている。図8において、x方向、y方向及びz方向は互いに直交する。
記録素子基板10は、吐出口形成部材12、基板11及びカバープレート20からなる。吐出口形成部材12は、記録素子基板10の第1の面10aを構成する。カバープレート20は、記録素子基板10の第2の面10bを構成する。第2の面10bは、第1の面10aの反対側の面である。
図8は、記録素子基板10の構成を説明するための図である。図8(a)は、吐出口13を形成する吐出口形成部材12の模式図である。図8(b)は、液体供給路18及び液体回収路19を形成する基板11の模式図である。図8(c)は、カバープレート20の模式図である。図8(b)には、基板11のカバープレート20と接合される面が示されている。図8において、x方向、y方向及びz方向は互いに直交する。
記録素子基板10は、吐出口形成部材12、基板11及びカバープレート20からなる。吐出口形成部材12は、記録素子基板10の第1の面10aを構成する。カバープレート20は、記録素子基板10の第2の面10bを構成する。第2の面10bは、第1の面10aの反対側の面である。
図8(a)に示すように、吐出口形成部材12には、複数の吐出口13がx方向に沿って列状に配列された複数の吐出口列が形成されている。ここでは、吐出口列数は20である。なお、以降の説明において、吐出口列が延びる方向(吐出口の列方向)を「吐出口列方向」と呼称する。
図8(b)に示すように、基板11には、吐出口列方向に沿って、液体供給路18を構成する溝18aと液体回収路19を構成する溝19aとが交互に設けられている。図8(c)に示すように、カバープレート20には、複数の開口21が吐出口列方向(x方向)に沿って列状に形成されている。基板11とカバープレート20を接合することで、液体供給路18及び液体回収路19を構成する。複数の開口21が液体供給路18に連通する。
図8(b)に示すように、基板11には、吐出口列方向に沿って、液体供給路18を構成する溝18aと液体回収路19を構成する溝19aとが交互に設けられている。図8(c)に示すように、カバープレート20には、複数の開口21が吐出口列方向(x方向)に沿って列状に形成されている。基板11とカバープレート20を接合することで、液体供給路18及び液体回収路19を構成する。複数の開口21が液体供給路18に連通する。
図9は、記録素子基板10の吐出口13に連通する流路部分の構造を説明するための図である。図9(a)は、吐出口形成部材12の吐出口13が形成された側の面の模式図である。図9(b)は、図9(a)のAで示す部分の拡大図である。図9(c)は、カバープレート20の開口21が形成された側の面の模式図である。図9(a)及び図9(b)において、吐出口形成部材12に対するカバープレート20の開口21の相対的な位置関係が分かるように、開口21が四角(破線)で示されている。
図9(a)及び図9(b)に示すように、液体供給路18と連通する複数の液室23を有する。液室23は、圧力室とも呼ばれる。各液室23は、隔壁22によって互いに隔離されている。吐出口13は、各液室23に対応して設けられており、対応する液室23と連通する。各液室23内には、液体に吐出のためのエネルギーを与えるエネルギー発生素子である記録素子15が設けられている。記録素子15は、例えば、液体を熱エネルギーにより発泡させるための発熱素子である。記録素子15は、電気配線(不図示)によって端子16と電気的に接続されている。
記録装置1000の制御回路が、パルス信号を電気配線基板90(図3)及びフレキシブル配線基板40(図7)を介して記録素子15に供給する。パルス信号に基づいて記録素子15が発熱することで、液体を沸騰させる。この沸騰による発泡の力を利用して、液体を吐出口13から吐出する。
吐出口列の一方の側には液体供給路18が、他方の側には液体回収路19が、それぞれ吐出口列方向に延在している。液体供給路18は、供給口17a(後述の図10参照)を介して吐出口13と連通している。液体回収路19は、回収口17b(後述の図10参照)を介して吐出口13と連通している。
吐出口列の一方の側には液体供給路18が、他方の側には液体回収路19が、それぞれ吐出口列方向に延在している。液体供給路18は、供給口17a(後述の図10参照)を介して吐出口13と連通している。液体回収路19は、回収口17b(後述の図10参照)を介して吐出口13と連通している。
図9(c)に示すように、カバープレート20には、液体供給路18及び液体回収路19に連通する複数の開口21が設けられている。図9(c)の例では、1本の液体供給路18に対して2個の開口21が、1本の液体回収路19に対して1個の開口21が対応する。図9(b)に示すように、カバープレート20の夫々の開口21は、図5(a)に示した複数の連通口51と連通している。
カバープレート20は、液体供給路18及び液体回収路19の壁の一部を形成する。このため、カバープレート20の材質としては、液体に対して十分な耐食性を有している物が好ましい。また、混色防止の観点から、開口21の開口形状および開口位置には、高い精度が求められる。このため、カバープレート20の材質として、感光性樹脂材料やSi(シリコン)を用い、フォトリソグラフィのプロセスによって開口21を設けることが好ましい。カバープレート20は、開口21により流路のピッチを変換するように構成されている。圧力損失を考慮すると、カバープレート20の厚みは薄いことが好ましい。この場合、例えば、フィルム状の部材でカバープレート20を構成することが好ましい。
次に、記録素子基板10内での液体の流れについて説明する。図10は、図9(a)のB-B線における断面を模式的に示す斜視図である。基板11と吐出口形成部材12とが積層され、カバープレート20が基板11の裏面に接合されている。基板11の一方の面側には、記録素子15が形成されている。基板11の他方の面側には、溝18a及び溝19aが形成されている。カバープレート20を基板11の他方の面に接合することで、液体供給路18及び液体回収路19が形成される。
液体供給路18は共通供給流路211と流体的に接続され、液体回収路19は共通回収流路212と流体的に接続されている。液体供給路18と液体回収路19との間には差圧が生じている。この差圧によって、液体吐出ヘッド3が液体を吐出して記録を行っている際に、吐出動作を行っていない吐出口13において矢印Cで示した液体の流れ(循環)が生じる。具体的には、液体供給路18内の液体が、供給口17a、圧力室23、回収口17bを経由して液体回収路19へ流れる。この流れによって、吐出口13からの蒸発によって増粘した液体や、泡及び異物などを液体回収路19へ回収することができる。また、吐出口13や液室23において生じる液体の増粘を抑制することもできる。
液体回収路19へ回収された液体は、カバープレート20の開口21及び支持部材30の液体供給口31(図7(b)参照)を通じて、流路部材210内の連通口51に向かって流れる。その後、液体は、連通口51、個別回収流路214、共通回収流路212を順に通過し、最終的には記録装置1000の供給経路へと回収される。
液体回収路19へ回収された液体は、カバープレート20の開口21及び支持部材30の液体供給口31(図7(b)参照)を通じて、流路部材210内の連通口51に向かって流れる。その後、液体は、連通口51、個別回収流路214、共通回収流路212を順に通過し、最終的には記録装置1000の供給経路へと回収される。
(溝状流路と泡の関係の説明)
図11は、方向変換流路34内に生じる気泡を示す模式図である。図11において、x方向、y方向及びz方向は互いに直交する。x方向は吐出口列が延在する方向である。図11には示されていないが、液体供給路18及び液体回収路19はいずれもx方向に延在する。図面に向かって奥側方向(z方向)が液体の吐出方向である。
方向変換流路34は、液体供給路18と交差する方向(ここでは、y方向)に延在する。各液体供給路18は、対応する開口21を介して方向変換流路34に連通している。方向変換流路34は、連通口51を介して個別連通口53に連通している(図6(a)参照)。第1流路部材50側から方向変換流路34を見た場合、連通口51の開口サイズは方向変換流路34よりも大きく、個別連通口53の開口サイズは、連通口51の開口サイズよりも小さい。
図11は、方向変換流路34内に生じる気泡を示す模式図である。図11において、x方向、y方向及びz方向は互いに直交する。x方向は吐出口列が延在する方向である。図11には示されていないが、液体供給路18及び液体回収路19はいずれもx方向に延在する。図面に向かって奥側方向(z方向)が液体の吐出方向である。
方向変換流路34は、液体供給路18と交差する方向(ここでは、y方向)に延在する。各液体供給路18は、対応する開口21を介して方向変換流路34に連通している。方向変換流路34は、連通口51を介して個別連通口53に連通している(図6(a)参照)。第1流路部材50側から方向変換流路34を見た場合、連通口51の開口サイズは方向変換流路34よりも大きく、個別連通口53の開口サイズは、連通口51の開口サイズよりも小さい。
方向変換流路34は、行き止まりである。個別連通口53は、方向変換流路34の先端とは反対側の端部側に配置されている。個別連通口53は、方向変換流路34の第2の壁面34b(図6(b)参照)に設けられている。方向変換流路34の第1の壁面34aには、複数の開口21が方向変換流路34の長手方向(y方向)に列状に配置されている。液体は、個別連通口53から方向変換流路34に供給され、各開口21に向かって流れる。
溝状流路32は、方向変換流路34の延びる方向(開口21の列の方向)に沿って延在する。ここでは、溝状流路32は、第1の壁面34aの個別連通口53と対向する領域R1から方向変換流路34の延びる方向に延在する。領域R1は、例えば、第1の壁面34aに垂直な方向から見て、個別連通口53を第1の壁面34a上に投影した領域としてもよい。溝状流路32は、各開口21を流体的に連結しており、開口21の列の先(方向変換流路34の先端部側の領域)にまで延在している。方向変換流路34の先端部とは、液体の流れる方向の最も下流側に位置する部分で、ここでは、行き止まりになった部分である。
溝状流路32の幅w2は(x方向寸法)、方向変換流路34の幅w1(x方向寸法)よりも狭い。溝状流路34は、機械加工で形成してもよく、また、フォトリソグラフィによるエッチングで形成してもよい。フォトリソグラフィを用いて溝状流路34を形成する場合は、例えば、カバープレート20をSi等で形成する。この場合、開口21に対する溝状流路34の相対位置を高精度に形成することができる。
溝状流路32の幅w2は(x方向寸法)、方向変換流路34の幅w1(x方向寸法)よりも狭い。溝状流路34は、機械加工で形成してもよく、また、フォトリソグラフィによるエッチングで形成してもよい。フォトリソグラフィを用いて溝状流路34を形成する場合は、例えば、カバープレート20をSi等で形成する。この場合、開口21に対する溝状流路34の相対位置を高精度に形成することができる。
液体の充填時は、気泡33が方向変換流路34の先端部側に溜まり易い。図12は、方向変換流路34内の気泡33と溝状流路32との位置関係を説明するための図である。図12(a)は図11のF-F線における断面を示す模式図、図12(b)は図11のG-G線における断面を示す模式図である。
溝状流路32の高さをh2、開口21の高さをh1、カバープレート20の厚さをhとすると、h2<h1=hの関係を有する。溝状流路34は、液体の表面張力による毛管現象を利用した液体の流動が可能なように構成されている。例えば、溝状流路32の幅w2を50μm、高さh2を50μmとしてもよい。また、例えば、方向変換流路34の幅及び高さをともに1mmとしてもよい。気泡33が方向変換流路34を塞いだ場合、その気泡33の大きさに対して、溝状流路32は十分に小さい。このため、気泡33が溝状流路32を塞ぐことは無い。
溝状流路32の高さをh2、開口21の高さをh1、カバープレート20の厚さをhとすると、h2<h1=hの関係を有する。溝状流路34は、液体の表面張力による毛管現象を利用した液体の流動が可能なように構成されている。例えば、溝状流路32の幅w2を50μm、高さh2を50μmとしてもよい。また、例えば、方向変換流路34の幅及び高さをともに1mmとしてもよい。気泡33が方向変換流路34を塞いだ場合、その気泡33の大きさに対して、溝状流路32は十分に小さい。このため、気泡33が溝状流路32を塞ぐことは無い。
図13は、開口21を介した液体の流れを説明するための図である。図13(a)は方向変換流路34の先端部側における液体の流れを示す模式図であり、図13(b)は方向変換流路34の個別連通口53側における液体の流れを示す模式図である。図13(a)及び図13(b)はいずれも、第1流路部材50側から方向変換流路34を見た状態を示す。
方向変換流路34では、個別連通口53から供給された液体は、個別連通口53の対向領域R1に最も近い開口21から、水平方向(y方向)に対向領域R1から最も離れた開口21に向かって順に供給される(白抜きの矢印参照)。液体は、各開口21を介して各液体供給路18に供給される。その後、液体は、液体供給路18から供給口17aを介して吐出口13に供給される。
方向変換流路34では、個別連通口53から供給された液体は、個別連通口53の対向領域R1に最も近い開口21から、水平方向(y方向)に対向領域R1から最も離れた開口21に向かって順に供給される(白抜きの矢印参照)。液体は、各開口21を介して各液体供給路18に供給される。その後、液体は、液体供給路18から供給口17aを介して吐出口13に供給される。
本実施形態の液体吐出ヘッド3によれば、気泡33が方向変換流路34を塞いだ状態でも、毛管現象の作用により、液体が溝状流路32内を流れる。溝状流路32は、液体を各開口21に供給可能である。よって、液体を各開口21に供給し続けることができる。例えば、図11に示したように、気泡33が方向変換流路34の先端部側に溜まり、その気泡33によって開口21が塞がれたとしても、溝状流路32を介してその開口21に液体を供給することが可能である。また、気泡33が方向変換流路34の中央付近に生じた場合でも、溝状流路32を介して気泡33の先の空間まで液体を供給することができる。このように、液体を各開口21に供給し続けることができるので、例えば、気泡33のために吐出口13の不吐出が生じることを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、1本の方向変換流路34に対して1本の溝状流路32が設けられているが、これに限定されない。1本の方向変換流路34に対して複数の溝状流路32を設けてもよい。例えば、溝状流路32は複数並列に設けられてもよい。
また、溝状流路32は、各開口21を流体的に連結しているが、これに限定されない。例えば、溝状流路32は、複数の開口21の少なくとも一つに連通していてもよい。この場合、例えば、溝状流路32は、個別連通口53から最も遠い開口21に連通してもよい。
また、溝状流路32は、各開口21を流体的に連結しているが、これに限定されない。例えば、溝状流路32は、複数の開口21の少なくとも一つに連通していてもよい。この場合、例えば、溝状流路32は、個別連通口53から最も遠い開口21に連通してもよい。
図14は、溝状流路32が隣接する開口21を互いに流体的に連結する構成の変形例を説明するための模式図である。図14(a)は第1の変形例を示し、図14(b)は第2の変形例を示し、図14(c)は第3の変形例を示す。
図14(a)に示す第1の変形例では、第1の溝状流路32aが、個別連通口53から最も遠い第1の開口21aと、第1の開口21aに隣接する第2の開口21bとを、互いに流体的に連結する。これら第1および第2の開口以外の開口は、溝状流路32に連通していない。この場合、第1の溝状流路32aは、破線のブロックで示すように複数設けられてもよい。本第1の変形例によれば、方向変換流路34の気泡33が溜まり易い領域(先端側の領域)に対して効率的に溝状流路を配置することができる。
図14(a)に示す第1の変形例では、第1の溝状流路32aが、個別連通口53から最も遠い第1の開口21aと、第1の開口21aに隣接する第2の開口21bとを、互いに流体的に連結する。これら第1および第2の開口以外の開口は、溝状流路32に連通していない。この場合、第1の溝状流路32aは、破線のブロックで示すように複数設けられてもよい。本第1の変形例によれば、方向変換流路34の気泡33が溜まり易い領域(先端側の領域)に対して効率的に溝状流路を配置することができる。
図14(b)に示す第2の変形例では、第1の変形例の構成に加えて、第1の開口21aとは異なる開口と、当該開口と隣接する開口(第1の開口21とは異なる開口)と、を互いに流体的に連結する第2の溝状流路32bを有する。ここでは、第1の開口21a以外の開口は全て、第2の溝状流路32bによって互いに流体的に連結されている。隣接する開口の間に設けられる第1の溝状流路32a及び第2の溝状流路32bの本数はいずれも1以上である。例えば、第1の溝状流路32a及び第2の溝状流路32bの本数を2以上にすれば、方向変換流路34の全体に亘って各開口21に確実に液体を供給することができる。
第1の開口21aと第2の開口21bとの間に設けられる第1の溝状流路32aの本数を、第1の開口21aとは異なる開口と当該開口と隣接する開口(第1の開口21とは異なる開口)との間に設けられる第2の溝状流路32bの本数より多くしてもよい。例えば、図14(c)に示す第3の変形例では、第1の溝状流路32aの本数を3、第2の溝状流路32bの本数を1としている。これにより、方向変換流路34の気泡33が溜まり易い領域(先端側の領域)に対して効率的に溝状流路を配置することができる。
さらに、開口21は等間隔に配置されてもよい。この場合、第1の開口21aと第2の開口21bとの間に設けられる第1の溝状流路32aの総流路面積を、第1の開口21aとは異なる開口と当該開口と隣接する開口との間に設けられる第2の溝状流路32bの総流路面積よりも大きくしてもよい。毛細現象が生じる範囲で総流路面積が大きいほど、開口への液体の供給量が増大する。よって、気泡33が溜まり易い領域(先端側の領域)の開口に対して十分な量の液体を供給することが可能となる。
さらに、開口21は等間隔に配置されてもよい。この場合、第1の開口21aと第2の開口21bとの間に設けられる第1の溝状流路32aの総流路面積を、第1の開口21aとは異なる開口と当該開口と隣接する開口との間に設けられる第2の溝状流路32bの総流路面積よりも大きくしてもよい。毛細現象が生じる範囲で総流路面積が大きいほど、開口への液体の供給量が増大する。よって、気泡33が溜まり易い領域(先端側の領域)の開口に対して十分な量の液体を供給することが可能となる。
本実施形態において、液体の供給経路に気泡を脱気する脱気機構を設けてもよい。脱気機構を設けることで、液体を循環させた際に、流路内に残った気泡をさらに小さくすることができる。脱気機構として、例えば、液体吐出ヘッドへ供給する液体を一時的に保持するタンクを設け、真空ポンプなどを使用してタンク内を減圧する機構を用いてもよい。
本発明の他の変形例の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する複数の吐出口と連通する液体供給路と、液体を液体供給路に供給するための開口を壁面に備え、液体供給路と交差する方向に延びる流路と、を有する。流路は行き止まりになっており、壁面に、開口と連通する溝状流路を備える。溝状流路は、毛管現象により液体を開口に供給する。液体供給路、流路及び溝状流路はそれぞれ第1の実施形態で説明した液体供給路18、方向変換流路34及び溝状流路32に対応する。
本変形例の液体吐出ヘッドによれば、気泡が流路を塞いた状態でも、液体を開口に供給し続けることができる。
本変形例の液体吐出ヘッドによれば、気泡が流路を塞いた状態でも、液体を開口に供給し続けることができる。
18 液体供給路
21 開口
32 溝状流路
34 方向変換流路
21 開口
32 溝状流路
34 方向変換流路
Claims (21)
- 液体を供給する共通供給流路と、
前記共通供給流路と連通し、前記共通供給流路と交差する方向に延びる方向変換流路と、
前記方向変換流路と連通し、前記方向変換流路と交差する方向に延びる液体供給路と、
前記液体供給路と連通する複数の液室と、
前記複数の液室とそれぞれ連通する複数の吐出口と、
前記複数の液室の各々に設けられ、液体に吐出のためのエネルギーを与えるエネルギー発生素子と、を有し、
前記方向変換流路は、本体部と少なくとも1本の溝状流路とを有し、前記本体部は液体を前記液体供給路に供給するための少なくとも一つの開口が設けられた第1の壁面を有し、前記溝状流路は、前記第1の壁面を前記本体部の延びる方向に沿って延在し、前記溝状流路は前記本体部よりも幅が狭いことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記開口が前記本体部の延びる方向に沿って複数設けられている、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溝状流路は、複数の前記開口の少なくとも一つに連通している、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溝状流路は、複数の前記開口を流体的に連結する、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溝状流路が複数並列に設けられている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記本体部は、前記第1の壁面と対向する第2の壁面を備え、該第2の壁面に、前記共通供給流路と連通する連通口が設けられている、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溝状流路は、前記第1の壁面の前記連通口と対向する領域から前記本体部の延びる方向に延在する、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記開口が前記本体部の延びる方向に沿って列状に複数設けられており、
前記溝状流路は、前記連通口から最も遠い開口に連通している、請求項6または7に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記開口が前記本体部の延びる方向に沿って列状に複数設けられており、
前記溝状流路は、前記連通口から最も遠い第1の開口と、該第1の開口に隣接する第2の開口とを、互いに流体的に連結する第1の溝状流路を有する、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1の溝状流路が複数設けられている、請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1および第2の開口以外の開口は、前記溝状流路に連通していない、請求項9または10に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溝状流路は、前記第1の開口とは異なる開口と、当該開口と隣接し前記第1の開口とは異なる開口と、を互いに流体的に連結する第2の溝状流路を有する、請求項9または10に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2の溝状流路が複数設けられている、請求項12に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の開口と前記第2の開口との間に設けられる前記第1の溝状流路の本数が、前記第1の開口とは異なる開口と当該開口と隣接し前記第1の開口とは異なる開口との間に設けられる前記第2の溝状流路の本数よりも多い、請求項12または13に記載の液体吐出ヘッド。
- 複数の前記開口は等間隔に設けられており、
前記第1の開口と前記第2の開口との間に設けられる前記第1の溝状流路の総流路面積が、前記第1の開口とは異なる開口と当該開口と隣接し前記第1の開口とは異なる開口との間に設けられる前記第2の溝状流路の総流路面積よりも大きい、請求項12または13に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記方向変換流路は行き止まりである、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の壁面は、前記吐出口側に配置されている、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溝状流路は、毛管現象により前記液体を前記開口に供給可能に構成されている、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記複数の液室の各々と連通する液体回収路を有し、前記液体供給路から前記複数の吐出口に供給された液体のうち、吐出されなかった液体が前記液体回収路を介して回収される、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
- 第1の面と該第1の面とは反対側の第2の面とを備え、前記複数の吐出口が前記第1の面に設けられ、前記開口が前記第2の面に設けられた記録素子基板と、
前記記録素子基板の前記第2の面に接合され、前記記録素子基板とともに前記方向変換流路を形成する支持部材と、を有する、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。 - 液体を吐出する複数の吐出口と連通する液体供給路と、
前記液体を前記液体供給路に供給するための開口を壁面に備え、前記液体供給路と交差する方向に延びる流路と、を有し、
前記流路は行き止まりになっており、前記壁面に、前記開口と連通する溝状流路を備え、
前記溝状流路は、毛管現象により前記液体を前記開口に供給することを特徴とする液体吐出ヘッド。
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2022
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