JP2023009932A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがメモリ内に記憶されている場合に、適切な色合いの印刷を可能とする。【解決手段】画像形成装置(1)は、感光体(51)と、現像ローラ(62)と、入力インタフェースと、メモリ(103、104)と、コントローラ(100)と、を備え、コントローラ(100)は、現像バイアス補正処理と、ガンマ補正処理と、印刷ジョブデータを解析して露光データを生成する第1RIP処理と、印刷処理と、或る単一のページについて、印刷対象となる露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報と、メモリに記憶された、設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報とが互いに異なる場合に、臨時現像バイアスを設定する臨時バイアス設定処理と、を実行する。【選択図】図2
Description
本発明は、プリンタなどの画像形成装置およびその制御方法に関する。
入力される画像データの階調値と出力される露光データの露光面積率との対応関係を示すガンマデータを補正するガンマ補正処理を行う画像形成装置が従来技術として知られている。特許文献1に開示されている技術では、濃度検出結果と画像データとの差異を段階的に補正するように前記対応関係を補正する。
特許文献1に開示されている技術では、現像バイアスを補正する濃度補正処理(現像バイアス補正処理)と、ガンマ補正処理とが実行され、濃度補正処理後の現像バイアスが、ガンマ補正処理後のガンマデータの適用により二値化された露光データの印刷に用いられる。
ここで、濃度補正処理及びガンマ補正処理が実行された場合に、ガンマ補正処理前のガンマデータの適用により二値化された露光データが画像形成装置のメモリ内に記憶されている状態を考える。この場合、特許文献1に開示されている技術では、濃度補正処理後の現像バイアスが、ガンマ補正処理前のガンマデータが適用された露光データの印刷に用いられるため、適切な階調で印刷することができないという問題が生じる。
本開示は、直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがメモリ内に記憶されている場合に、適切な色合いの印刷を可能とすることを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、入力インタフェースと、メモリと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記現像ローラに印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶させる現像バイアス補正処理と、前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と前記感光体を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定し、当該ガンマデータを前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付けるガンマ補正処理と、露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する第1RIP処理であって、前記入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析して当該露光データを生成する第1RIP処理と、前記現像バイアス補正処理において設定した現像バイアスを前記現像ローラに印加し、前記第1RIP処理において生成した露光データを用いて前記感光体を露光させて印刷を行う印刷処理と、或る単一のページについて、印刷対象となる露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリから読み出し、当該現像バイアス特定情報と、前記メモリに記憶された、設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報とが互いに異なる場合に、当該印刷対象となる露光データを印刷するための一時的な現像バイアスである臨時現像バイアスを、前記印刷処理において前記現像ローラに印加する現像バイアスとして設定する臨時バイアス設定処理と、を実行し、前記現像バイアス補正処理においては、前記印刷用の現像バイアスを更新した場合、前記設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新し、前記第1RIP処理においては、前記ガンマ補正処理において設定済みのガンマデータを用いて前記露光データを生成し、当該露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶し、前記印刷処理においては、前記臨時バイアス設定処理が行われたのちに、現像バイアスとして設定された前記臨時現像バイアスを前記現像ローラに印加する。
前記の構成によれば、直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがメモリ内に記憶されている場合に、臨時バイアス設定処理により設定された現像バイアスを、直近に設定された現像バイアスの代わりに適用し、印刷処理を実行する。これにより、当該露光データ、及び直近のガンマ補正処理後における画像形成装置の状態に適合した現像バイアスによって印刷処理を行うことができる。それゆえ、適切な色合いの印刷が可能となる。
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、入力インタフェースと、メモリと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記現像ローラに印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶させる現像バイアス補正処理と、前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と前記感光体を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定し、当該ガンマデータを前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付けるガンマ補正処理と、露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する第1RIP処理であって、前記入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析して当該露光データを生成する第1RIP処理と、前記現像バイアス補正処理において設定した現像バイアスを前記現像ローラに印加し、前記第1RIP処理において生成した露光データを用いて前記感光体を露光させて印刷を行う印刷処理と、印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアス補正処理を実行して設定済みの現像バイアスを更新した場合に、前記印刷対象となる露光データに対応する印刷ジョブデータを解析して、前記更新後の現像バイアスに関連付けられたガンマデータを適用して露光データを再生成する第2RIP処理を実行し、且つ再生成した前記露光データを対象として前記印刷処理を実行し、前記現像バイアス補正処理においては、前記印刷用の現像バイアスを更新した場合、前記設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新し、前記第1RIP処理においては、前記ガンマ補正処理において設定済みのガンマデータを用いて前記露光データを生成する。
前記の構成によれば、直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがメモリ内に記憶されている場合に、直近に設定されたガンマデータを適用して露光データを再生成する。これにより、直近に設定された現像バイアス、及び直近のガンマ補正処理後における画像形成装置の状態に適合した露光データに基づき印刷処理を行うことができる。それゆえ、適切な色合いでの印刷が可能となる。
本発明の一態様によれば、直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがメモリ内に記憶されている場合に、適切な色合いの印刷が可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、同一の部材には同一の符号を付し、それらの名称や機能も同一である。したがって、それらの詳細な説明は繰り返さない。
(カラープリンタ1の構成)
図1は、カラープリンタ1の概略構成を示す図面である。図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、筐体10、シート供給部20、および画像形成部30を備えている。図1では、カラープリンタ1の方向について、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、上側を「上」、下側を「下」とする。
図1は、カラープリンタ1の概略構成を示す図面である。図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、筐体10、シート供給部20、および画像形成部30を備えている。図1では、カラープリンタ1の方向について、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、上側を「上」、下側を「下」とする。
筐体10は、開口10Aと、開口10Aを開閉可能なカバー11とを備えている。カバー11は、上下方向において、露光ヘッド40の感光体51が配置された側とは反対側、具体的には、筐体10の上方に配置されている。カバー11は、筐体10の後方に設けられた回動軸11Aを中心として回動可能に支持されており、筐体10に形成された開口10Aを開閉する。カバー11は、開口10Aを閉鎖する閉鎖位置(図1の位置)と、開口10Aを開放する開放位置との間で回動可能となっている。カバーセンサ12は、カバー11が開かれたこと、および、閉じられたことを検出するセンサである。カバーセンサ12は、カバー11が開かれると、カバー11が閉じられるまでオン信号を出力する。
また、筐体10には、図示しない吸気口の内側付近に、カラープリンタ1の雰囲気温度を取得する温度センサ92が設けられている。
シート供給部20は、筐体10内の下部に設けられる。シート供給部20は、シートトレイ21およびピックアップローラ22を備えている。シートトレイ21は、シートPを収容している。ピックアップローラ22は、シートトレイ21からシートPを画像形成部30に供給する。シートトレイ21内のシートPは、ピックアップローラ22によって1枚ずつ分離されて画像形成部30に供給される。
画像形成部30は、筐体10内において、シートトレイ21の上部に配置されている。画像形成部30は、複数の露光ヘッド40、複数の感光体カートリッジの一例としての複数のプロセスカートリッジPC、転写ユニット70、および定着ユニット80を備えている。図1では、露光ヘッド40およびプロセスカートリッジPCの数は、いずれも4つである。
露光ヘッド40は、感光体51を露光する露光装置であり、カバー11から吊り下げられるようにカバー11に支持されている。露光ヘッド40は、カバー11を閉じた状態において、感光体51の上方に対向して配置されている。詳細には、露光ヘッド40は、カバー11の開閉によって、感光体51を露光する露光位置(図1の位置)と、当該露光位置よりも感光体51から離れた退避位置との間を移動可能となっている。
複数のプロセスカートリッジPCは、カバー11とシートトレイ21との間において、前後方向に沿って並列配置されている。複数のプロセスカートリッジPCは、カバー11が開かれた状態において、開口10Aを通して筐体10に対して着脱可能となっている。プロセスカートリッジPCは、ドラムユニット50、および収容部の一例としての現像カートリッジ60とを備えている。
ドラムユニット50は、感光体51、帯電器52、押圧バネ53、クリーニングローラ54、ドラムフレーム55、メモリ56、およびカートリッジ側端子57を備えている。感光体51は、現像剤の一例としてのトナーが担持される円筒形のドラムである。帯電器52は、感光体51を帯電する。押圧バネ53は、プロセスカートリッジPCにおいて、現像カートリッジ60を感光体51に向けて付勢する。クリーニングローラ54は、感光体51上に残ったトナー等の異物を除去する。クリーニングローラ54は、感光体51に接触して回転可能となっている。ドラムフレーム55は、プロセスカートリッジPCにおいて、感光体51等を支持する。
メモリ56は、プロセスカートリッジPCに関する情報を記憶する。カートリッジ側端子57は、メモリ56と導通している。複数の筐体側端子13のそれぞれは、プロセスカートリッジPCごとに、筐体10に設けられる。カートリッジ側端子57は、対応するプロセスカートリッジPCが筐体10に設けられているときに、当該プロセスカートリッジPCに対応するカートリッジ側端子57に接続されている。
現像カートリッジ60は、ドラムユニット50に着脱可能なカートリッジである。現像カートリッジ60は、トナー収容部61および現像ローラ62を備えている。トナー収容部61は、現像剤の一例としての特定の色のトナーを、その内部に収容する。詳細には、各トナー収容部61は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)のいずれかの色のトナーを収容している。現像ローラ62は、対応するトナー収容部61内のトナーを、対応する感光体51に供給する。トナーは非磁性一成分の正帯電トナーである。
プロセスカートリッジPCは、着脱可能な現像カートリッジ60がプロセスカートリッジPCに装着された状態で筐体10に着脱される。メモリ56は、現像カートリッジ60に設けられ、プロセスカートリッジPCのカートリッジ側端子57を介して筐体側端子13に接続されてもよい。これに限らず、現像カートリッジ60は、プロセスカートリッジPCとは別に、筐体10に着脱可能であってもよい。あるいは、プロセスカートリッジPCは、プロセスカートリッジPCと一体である収容部の一例としてのトナー収容部61および現像ローラ62を備えていてもよい。この例では、トナー収容部61および現像ローラ62は、プロセスカートリッジPCから着脱不可である。
転写ユニット70は、シートトレイ21とプロセスカートリッジPCとの間に設けられている。転写ユニット70は、駆動ローラ71、従動ローラ72、ベルト73、複数の転写ローラ74、およびセンサ75を備えている。ベルト73は、駆動ローラ71と従動ローラ72の間に張設された無端状のベルトである。ベルト73の外側の面は、各感光体51に接している。ベルト73の外側の面には、各感光体51からトナーによるトナー像が転写される。ここで、前記トナー像は、本開示における現像剤像の一例である。各転写ローラ74は、各感光体51との間においてベルト73を挟持するように、ベルト73の内側に配置されている。センサ75は、ベルト73の外側かつ駆動ローラ71の近辺に配置されている。センサ75は、ベルト73に光を照射し、ベルト73から反射光を受光することによって、ベルト73上に形成されたトナー像の濃度を読み取る光センサである。
定着ユニット80は、プロセスカートリッジPCおよび転写ユニット70の後方に設けられている。定着ユニット80は、加熱ローラ81および加圧ローラ82を備えている。加圧ローラ82は、加熱ローラ81と対向して配置されており、加熱ローラ81を押圧する。
カラープリンタ1は、次の手順に従って、シートP上に画像を形成する。画像形成部30は、まず、各感光体51の表面を、帯電器52によって一様に帯電させる。つぎに、露光ヘッド40によって感光体51を露光することによって、感光体51上に画像データに基づく静電潜像を形成する。そして、現像ローラ62に現像バイアスを印加することによって、感光体51に現像ローラ62からトナーを供給し、静電潜像を可視像化させる。また、現像バイアスは、トナーの極性と同極性であり、現像ローラ62に印加される電圧の偏倚量である。現像バイアスの印加により、感光体51上にトナー像を形成する。画像形成部30は、各感光体51上に形成されたトナー像を、駆動ローラ71及び従動ローラ72によってベルト73上を搬送されるシートP上に、順次重ね合わせて転写する。転写ユニット70は、トナー像が転写されたシートPを、加熱ローラ81と加圧ローラ82の間を搬送させる。定着ユニット80は、加熱ローラ81によってシートPを加熱することによって、トナー像をシートPに熱定着させる。その後、カラープリンタ1は、シートPを、搬送ローラ91によって筐体10内から外部に排出し、カバー11の上面に設けられる排シートトレイ11B上に載置させる。
なお、画像形成部30は、中間転写方式によってシートPに画像を形成してもよい。中間転写方式によれば、画像形成部30は、ベルト73の外側の面上にトナー像をいったん形成し、それからベルト73上のトナー像をシートPに転写する。
(カラープリンタ1の機能的構成)
図2は、カラープリンタ1の機能的構成を示すブロック図である。ただし、図2においては、図1に示すカラープリンタ1が備える部材の一部の図示を省略している。この図に示すように、カラープリンタ1は、制御部100、センサ75等を有する画像形成部30と、表示部110、操作部120、通信部(入力インタフェースの一例)130および温度センサ92を備えている。制御部100は、画像形成部30、表示部110、操作部120、および通信部130に電気的に接続されている。制御部(コントローラの一例)100は、CPU101、ROM102、RAM(メモリの一例)103、およびNVM(Non-Volatile Memoryの略、メモリの一例)104を備えている。
図2は、カラープリンタ1の機能的構成を示すブロック図である。ただし、図2においては、図1に示すカラープリンタ1が備える部材の一部の図示を省略している。この図に示すように、カラープリンタ1は、制御部100、センサ75等を有する画像形成部30と、表示部110、操作部120、通信部(入力インタフェースの一例)130および温度センサ92を備えている。制御部100は、画像形成部30、表示部110、操作部120、および通信部130に電気的に接続されている。制御部(コントローラの一例)100は、CPU101、ROM102、RAM(メモリの一例)103、およびNVM(Non-Volatile Memoryの略、メモリの一例)104を備えている。
CPU101は、ROM102から読み出したプログラムにしたがって処理を行い、その処理の結果をRAM103またはNVM104に記憶させながら、カラープリンタ1の各部を制御する。ROM102には、各種のプログラムが記憶されており、各種のプログラムには、例えば、カラープリンタ1の各部を制御するためのプログラムが含まれる。RAM103は、CPU101が各種のプログラムを実行する際の作業領域およびデータの一時的な記憶領域として利用される。NVM104は、書き換え可能な不揮発性メモリである。
また、制御部100は、CPU101等を用いることによってRIP及びエンジンとしても機能する。RIPとして機能する制御部100は、後述する第1RIP処理および第2RIP処理等を実行する。また、エンジンとして機能する制御部100は、後述する現像バイアス補正処理、ガンマ補正処理、補正パラメータ更新処理、印刷処理および臨時バイアス設定処理等を実行する。
便宜上、以降の説明においては、RIPプログラムに従ってRIPとして機能する制御部100を、RIP部100Aとも呼称する。対して、補正パラメータ更新処理プログラムに従うエンジンとして動作する制御部100を、補正パラメータ更新部100Bとも呼称し、印刷制御プラグラムに従うエンジンとして動作する制御部100を、印刷制御部100Cとも呼称する。
RIP部100A、補正パラメータ更新部100B、及び印刷制御部100Cは、それぞれ他の部材の動作状況によらず、独立して動作する。換言すれば、RIP処理、補正パラメータ更新処理及び印刷処理は、非同期の動作タイミングによってそれぞれ個別に実行される。
表示部110は、液晶ディスプレイを有し、各種の設定画面およびカラープリンタ1の動作状態等を表示する。操作部120は、複数のボタンを有し、ユーザによる各種の入力指示を受け付ける。通信部130は、無線通信方式または有線通信方式により、PC等の外部機器200と通信を行い、データを受信する。通信部130は、LANインタフェース等である。なお、通信部130は、複数の外部機器200と通信を行ってもよい。
(補正パラメータ更新処理の流れ)
図3は、補正パラメータ更新処理のフローチャートである。また、現像バイアス補正処理及びガンマ補正処理は、本開示における補正パラメータ更新処理の一例であり、現像バイアス及びガンマデータは、本開示における補正パラメータの一例である。図3のフローチャートに示す処理は、例えばカラープリンタ1が起動したのち、又はカバー11が閉じられたことをカバーセンサ12が検出したのちに、一定時間毎に実行され得る。
図3は、補正パラメータ更新処理のフローチャートである。また、現像バイアス補正処理及びガンマ補正処理は、本開示における補正パラメータ更新処理の一例であり、現像バイアス及びガンマデータは、本開示における補正パラメータの一例である。図3のフローチャートに示す処理は、例えばカラープリンタ1が起動したのち、又はカバー11が閉じられたことをカバーセンサ12が検出したのちに、一定時間毎に実行され得る。
S101において、補正パラメータ更新部100Bは、現像バイアス補正処理を開始するための条件が満たされたか否かを判定する。ここで、前記条件が満たされた場合とは、例えば以下の場合が挙げられる。以下に例示するように、現像バイアス補正処理は、現時点におけるトナーの状態、又は雰囲気温度等に適した現像を行うための処理であると言える。
・前回の現像バイアス補正処理を実行した後、所定枚数分の印刷処理を実行した場合
・前回の現像バイアス補正処理を実行した後、温度センサ92によって取得した雰囲気温度が所定温度以上変化した場合
・トナーを収容する現像カートリッジ60が交換された場合
・操作部120または通信部130が現像バイアス補正を実行する指令を受けた場合
また、特に限定されないが、前記所定枚数は、例えば1000枚であってもよく、前記所定温度は、例えば摂氏6度であってもよい。
・前回の現像バイアス補正処理を実行した後、所定枚数分の印刷処理を実行した場合
・前回の現像バイアス補正処理を実行した後、温度センサ92によって取得した雰囲気温度が所定温度以上変化した場合
・トナーを収容する現像カートリッジ60が交換された場合
・操作部120または通信部130が現像バイアス補正を実行する指令を受けた場合
また、特に限定されないが、前記所定枚数は、例えば1000枚であってもよく、前記所定温度は、例えば摂氏6度であってもよい。
S101において、補正パラメータ更新部100Bは、前記条件が満たされたと判定した場合(S101でYES)、S102において、現像ローラ62に印加する印刷用の現像バイアスを設定する現像バイアス補正処理を実行する。例えば補正パラメータ更新部100Bは、テスト用の現像バイアスを現像ローラ62に印加することによって、第1露光面積率に対応するトナー像をベルト73上に形成する。前記トナー像は、例えばトナーの色毎に矩形に印字されるトナーパッチとして実現され得る。また、補正パラメータ更新部100Bは、センサ75によって読み取られたベルト73上のトナー像の濃度に応じて、印刷用の現像バイアスを設定する。
前記露光面積率とは、二値化された画像に対応する静電潜像を感光体51に形成する範囲において、感光体51を露光させる面積の割合を意味する。また、第1露光面積率、及び後述する第2露光面積率は、特定の値に限定されず、色毎に規定される値であってもよい。即ち、第1色のトナー像に対応する第1露光面積率と、第2色のトナー像に対応する第1露光面積率とは、必ずしも同一であることを要しない。通常、現像バイアス補正処理、及び後述するガンマ補正処理は、S101において前記条件が満たされたと判定した場合に、すべての色のトナーに対して実行される。
また、S102において、補正パラメータ更新部100Bは、上述の現像バイアス補正処理を実行し、現像バイアスを設定すると、当該設定済みの現像バイアスを特定するためのIDを、当該現像バイアスに関連付ける。そして、補正パラメータ更新部100Bは、当該現像バイアスと当該現像バイアスに関連付けられたIDとをNVM104に記憶させる。ここで、現像バイアスを特定するIDは、本開示における現像バイアス特定情報の一例である。以下、補正パラメータ更新部100Bが設定する現像バイアスを特定するIDを単に「ID」とも呼称する。IDは、例えば補正パラメータ更新部100Bが現像バイアス補正処理を実行する度に連番で生成する、各現像バイアス固有の番号であってもよい。
また、NVM104に記憶された現像バイアス及びIDは、NVM104から消去されるわけではなく、履歴としてNVM104に蓄積される。なお、NVM104上において、直近に設定された、最新の印刷用の現像バイアスを単に「最新の現像バイアス」とも呼称する。また、「最新の現像バイアス」に関連付けられたIDを「最新のID」とも呼称する。換言すると、補正パラメータ更新部100Bは、S102の処理が行われる度に「最新の現像バイアス」を生成し、「最新のID」に関連付ける。
また、S101において、補正パラメータ更新部100Bが、前記条件が満たされていないと判定した場合(S101でNO)、図3の処理が終了する。
S103において、補正パラメータ更新部100Bは、S102の現像バイアス補正処理において最新の現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力される画像データにおける入力階調値と感光体51を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定するガンマ補正処理を実行する。
例えば補正パラメータ更新部100Bは、最新の現像バイアスを用いて、複数の露光面積率に対応するトナー像をベルト73上にそれぞれ形成する。続いて補正パラメータ更新部100Bは、センサ75によって読み取られたベルト73上のトナー像の濃度に応じて、ガンマデータを設定する。前記の例においては、前記トナー像の濃度が所定処理の結果に対応する。即ち一態様として、補正パラメータ更新部100Bは、前記トナー像の濃淡に応じたガンマデータを設定する。露光データは、多階調の画像データを、ガンマデータを適用して二値化したラスタイメージデータである。また、前記ガンマデータは、例えばルックアップテーブルの形式によってNVM104に記憶される構成であってもよい。
また、S103において、補正パラメータ更新部100Bは、上述のガンマ補正処理を実行し、ガンマデータを設定すると、当該設定済みのガンマデータを、NVM104に記憶された最新のIDに関連付ける。そして、補正パラメータ更新部100Bは、当該ガンマデータをNVM104に記憶させる。つまり、IDは、現像バイアスとガンマデータとに関連付けられている。換言すると、ガンマデータは、IDを介して現像バイアスと関連付けられている。
また、設定されたガンマデータはNVM104から消去されるわけではなく、履歴としてNVM104に蓄積される。以上により、制御部100は、或るID、及び当該IDに関連付けられたガンマデータをNVM104から読み出すことによって、当該IDが示す現像バイアスが印刷に用いられていたときに露光データの生成に用いられていたガンマデータを把握することができる。なお、NVM104上において、直近に設定された、最新のガンマデータを単に「最新のガンマデータ」とも呼称する。換言すると、補正パラメータ更新部100Bは、S103の処理が行われる度に「最新のガンマデータ」を更新する。
また、上述したように、制御部100は、最新の現像バイアスを特定するためのIDを現像バイアス補正処理の度に更新するため、最新の現像バイアス及びガンマデータと、更新前に設定されていた現像バイアス及びガンマデータとを識別することができる。
通常、ガンマ補正処理は、現像バイアス補正処理に続けて行われるが、これはガンマ補正処理が、現像バイアスが更新されても同じ色合いの印刷結果を得るための処理であることに由来する。別の側面から言えば、通常、最新の現像バイアスを用いて露光データの印刷処理を行う場合、最新の現像バイアスに対応する最新のガンマデータを用いて生成された露光データでないと、適切な色合いの印刷物が印刷できない。
なお、補正パラメータ更新処理における各処理を上述した順序で行うことは必須ではなく、例えば補正パラメータ更新部100Bは、ガンマデータを設定したのちに、IDを現像バイアスと関連付けてNVM104に記憶させる処理を行う態様であってもよい。前記態様に例示する構成についても本願の権利範囲に含まれる。
(RIP処理の流れ)
続いて、カラープリンタ1に入力された印刷ジョブデータに基づいて露光データを生成するRIP処理について説明する。ここで、印刷ジョブデータとは、PDL(Page Description Language)で記述された、印刷対象を示すデータである。
続いて、カラープリンタ1に入力された印刷ジョブデータに基づいて露光データを生成するRIP処理について説明する。ここで、印刷ジョブデータとは、PDL(Page Description Language)で記述された、印刷対象を示すデータである。
図4は、RIP処理のフローチャートである。
S201において、通信部130は、外部機器200から入力された印刷ジョブデータを取得してRIP部100Aに供給する。以下、カラープリンタ1が、印刷ジョブデータに基づいて複数ページの印刷を行う例を説明するが、印刷ジョブデータは、単一のページを印刷するためのデータであってもよい。なお、本ステップS201の構成は、例えばUSBインタフェースとして実現される入力インタフェースが、USBメモリに記憶された印刷ジョブデータを読み込む構成であってもよい。
S202において、RIP部100Aは、外部機器200から入力された印刷ジョブデータについて、露光データを再生成可能な条件が成立するか否かを判定する。
例えばRIP部100Aは、印刷ジョブデータを解析して、PDLの規格を示すデータを取得し、RAM103に保存する。続いてRIP部100Aは、前記データを参照して、PDLが所定の規格であれば、印刷ジョブデータの属性が、第2RIP処理の実行に適したものであるとして、前記条件が成立するものと判定する。詳細は後述するが、第2RIP処理とは、露光データを再生成する処理である。また、入力された印刷ジョブデータのPDLの規格によって条件の成否が異なるのは、RIPプログラムが規格毎に設計されていることが一因となっている。
なお、RIP部100Aは、印刷ジョブデータに含まれる全ページデータの印刷完了までの間、露光データの再生成を行った場合であっても、印刷ジョブデータの保持に必要な領域をRAM103或いは上述したUSBメモリ等に確保できる場合に、前記条件が成立するものと判定する構成であってもよい。
また、RIP部100Aは、PDLの規格と、前記必要な領域をRAM103等に確保できるか否かとの双方に応じて、前記条件の成否を判定してもよい。一例としてRIP部100Aは、PDLが所定の規格であるかという前記要件を満たし、且つ前記必要な領域をRAM103等に確保できる場合に限り、前記条件が成立するものと判定する構成であってもよい。
RIP部100Aが、露光データを再生成可能な条件が成立しないと判定した場合(S202でNO)、続いてS203において、入力された印刷ジョブデータを対象として再生成無しRIP処理を実行する。
なお、別の態様として、RIP部100AがS202における判定処理、及びS204~S206の処理を行わず、S201の処理に続いてS203の処理を実行する構成であってもよい。
S202において、RIP部100Aは、露光データを再生成可能な条件が成立すると判定した場合(S202でYES)、続いてS204において、露光データ再生成要否判定処理を行う。詳細は後述するが、RIP部100Aは、露光データ再生成要否判定処理において、印刷ジョブデータに含まれるページの特性等に応じて、露光データの再生成を要するか否かを判定する。S204の処理は、図8のフローチャートに対応する。
S205においては、S204の判定結果に応じた分岐が行われる。RIP部100Aは、露光データの再生成を要しないと判定した場合(S205でNO)、続いてS203において、入力された印刷ジョブデータを対象として再生成無しRIP処理を実行する。一方でRIP部100Aは、露光データの再生成を要すると判定した場合(S205でYES)、続いてS206において、前記印刷ジョブデータを対象として再生成有りRIP処理を実行する。
即ち、RIP部100Aは、入力された印刷ジョブデータに基づく判定を行い、S202において露光データを再生成可能な条件が成立すると判定し、且つS204及びS205において露光データの再生成を要すると判定した場合に、再生成有りRIP処理を行う。一方でRIP部100Aは、前記の通り判定しない場合には、再生成無しRIP処理を行う。S203の再生成無しRIP処理は、図5のフローチャートと、図7のシーケンス図におけるRIP処理に対応し、S206の再生成有りRIP処理は、図9のフローチャートと、図10のシーケンス図におけるRIP処理とに対応する。
また、上述した「露光データの再生成を要する」とは、再生成有りRIP処理を実行することによる効果が大きいことを意味し、露光データを再生成しなければ印刷処理が行えないことを意味しない。
また、再生成無しRIP処理においては、第1RIP処理は実行されるが、第2RIP処理は実行されない。再生成有りRIP処理においては、第1RIP処理に加え、第2RIP処理も実行され得る。
つまり図4のフローチャートでは、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされる場合に、S206への分岐が行われ、前記所定条件が満たされない場合に、S203への分岐が行われる。例えばS202の判定を別の側面から言えば、RIP部100Aは、印刷ジョブデータの属性が、第2RIP処理を実行することができないものである場合に、所定条件が満たされないと判定する。換言すれば、所定条件とは、第2RIP処理を行うために満たすべき条件であって、印刷ジョブデータの属性が、第2RIP処理を実行することができるものであるということは、所定条件を満たすための一要素であると言える。また、S205からS203へ遷移し得ることは、RIP部100Aが、S204及びS205においても所定条件が満たされるか否かを判定することを意味する。
所定条件が成立する場合には、第2RIP処理において最新のガンマデータを用いて露光データを再生成することによって、最新の現像バイアスに適合した露光データに基づく印刷物を得ることが可能となる。
図4に示す方法によれば、入力された印刷ジョブデータが、露光データを再生成することに適する場合と適さない場合とのいずれにおいても各々に適した方法で、適切な色合いの印刷物を得ることができる。
(再生成無しRIP処理の流れ)
図5は、再生成無しRIP処理のフローチャートである。上述したように、図5は、図4のS203の処理に対応し、加えて第1RIP処理に対応する。第1RIP処理では、印刷ジョブデータを解析して、露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定するためのIDが関連付けられた露光データを生成する。
図5は、再生成無しRIP処理のフローチャートである。上述したように、図5は、図4のS203の処理に対応し、加えて第1RIP処理に対応する。第1RIP処理では、印刷ジョブデータを解析して、露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定するためのIDが関連付けられた露光データを生成する。
また、再生成無しRIP処理は、印刷ジョブデータに含まれるページデータの1ページ分毎に実行される。つまり、図5のS301~S307によって規定されるループの1周分の処理は、ページデータの1ページ分を対象とする処理であり、RIP部100Aは、露光データを1ページ分ごとに生成する。
S301において、RIP部100Aは、補正パラメータ更新部100Bが生成してNVM104に記憶した、最新のガンマデータと、当該ガンマデータに関連付けられた最新のIDとを取得する。
S302において、RIP部100Aは、印刷ジョブデータに含まれる、複数ページ分のページデータのうち、1ページ分のページデータに基づいてラスタライズを行い、ビットマップ画像を生成する。
S303において、RIP部100A等の制御部100は、例えばNVM104に記憶された色変換用のLUT(Look Up Table)を参照して、前記ビットマップ画像に色変換を施す。
S304において、RIP部100Aは、S301において取得した最新のガンマデータを用いて、前記ビットマップ画像にガンマ補正を施す。
S305において、RIP部100Aは、前記ビットマップ画像に、ディザ法等によるハーフトーン処理を施し、前記ビットマップ画像を二値化する。
S306において、RIP部100Aは、S304のガンマ補正に用いたガンマデータに関連付けられたIDを前記ビットマップ画像に関連付けて、前記ビットマップ画像を露光データとして前記IDと共にRAM103に記憶する。これにより、制御部100は、任意の露光データについて、当該露光データに関連付けられたIDをキーとして、NVM104に記憶されたガンマデータと現像バイアスを読み出すことができる。即ち、制御部100は、当該露光データを生成したときに用いたガンマデータと、当該露光データを生成したときに印刷用に設定されていた現像バイアスとを把握することができる。
なお、図6を参照して一態様のカラープリンタにおける課題について後述するが、図6に対応するカラープリンタでは、RIP処理において露光データがRAM103に記憶されるものの、当該露光データに関連付けてIDを保存する処理は行われない。
S307において、RIP部100Aは、印刷ジョブデータ中に、続いて露光データを生成すべきページデータが含まれるか否かを判定する。RIP部100Aが、印刷ジョブデータ中に前記ページデータが含まれると判定した場合(S307でYES)、当該ページデータについてS301からの処理を実行する。RIP部100Aが、続いて露光データを生成すべきページデータが印刷ジョブデータ中に含まれておらず、全てのページデータに基づく露光データが生成済みであると判定した場合(S307でNO)、図5の処理が終了する。
以上、印刷ジョブデータを解析して露光データを生成する第1RIP処理について説明した。上述したように、RIP部100Aは、第1RIP処理の開始時点において最新のガンマデータを用いて露光データを生成し、当該露光データに関連付けられたIDをRAM103に記憶する処理を行う。
(一態様のカラープリンタにおける各処理の流れ)
続いて、カラープリンタ1によって改良された構成、及び効果を明確にするために、カラープリンタ1とは異なる処理工程を一態様として行うカラープリンタにおける、RIP処理を含む各処理の一例、及び課題について、図6を参照して説明する。図6は、前記各処理のシーケンス図である。また、本例においても、RIP部、補正パラメータ更新部及び印刷制御部としての制御部を区別する。図6において「露光データ」は、RAMに記憶され、「補正パラメータ」は、NVMに記憶される。以下、図6の例において、各処理を開始順に説明する。
続いて、カラープリンタ1によって改良された構成、及び効果を明確にするために、カラープリンタ1とは異なる処理工程を一態様として行うカラープリンタにおける、RIP処理を含む各処理の一例、及び課題について、図6を参照して説明する。図6は、前記各処理のシーケンス図である。また、本例においても、RIP部、補正パラメータ更新部及び印刷制御部としての制御部を区別する。図6において「露光データ」は、RAMに記憶され、「補正パラメータ」は、NVMに記憶される。以下、図6の例において、各処理を開始順に説明する。
工程(1A):補正パラメータ更新部は、補正パラメータAを生成してNVMに記憶する。補正パラメータAには、現像バイアスAとガンマデータAとが含まれる。即ち、補正パラメータ更新部は、現像バイアス補正処理と、ガンマ補正処理とを実行して最新の補正パラメータを更新し、最新の補正パラメータとして現像バイアスAとガンマデータAとを設定する。また、図6において、長方形P10A-1及びP10A-2は、それぞれ1回の補正パラメータ更新処理に対応する。つまり本工程(1A)及び後述する工程(5A)の処理は、図3の補正パラメータ更新処理に対応する。しかしながら本例のカラープリンタにおいて、補正パラメータ更新部は、IDを生成せず、IDを現像バイアス又はガンマデータに関連付ける処理を行わない。また、各長方形の縦の長さは、当該処理に要する時間を示しており、後述する長方形P12A-1等の長方形についても同様である。
工程(2A):RIP部は、NVMから読み出したガンマデータAを用いてRIP処理を開始する。ここで、RIP部がガンマデータAを読み出して取得する処理は、図5のS301の処理に対応する。ただし本例のカラープリンタにおいて、RIP部は、IDの取得は行わない。また、図6において、長方形P12A-1、P12A-2及びP12A-3が、それぞれ1ページ分の露光データの生成に対応する。また、図7における長方形P12B-1等もこれに準ずる。図6の例においては計3ページ分の露光データが生成される。
工程(3A):RIP部は、生成した露光データXをRAMに記憶する。ここで、RIP部が露光データを生成する処理は、図3のS302~S306の処理に対応する。ただし、本例のカラープリンタにおいて、RIP部は、露光データに関連付けてIDを保存する処理を行わない。
工程(3A-1):印刷制御部は、RAMに露光データXが記憶されたことに応答して、印刷処理を開始する。印刷制御部は、露光データXの印刷において、印刷開始時点においてNVMに記憶された最新の現像バイアスである現像バイアスAを用いる。また、図6において、長方形P14A-1及びP14A-2が、それぞれ1ページ分の印刷処理に対応する。また、図7における長方形P14B-1等もこれに準ずる。印刷制御部は、ガンマデータAを用いて生成されたデータである露光データXを、ガンマデータAに関連付けられた現像バイアスAを用いて印刷するため、露光データXに対応する印刷物においては、補正パラメータの不一致に起因する色合いのずれは生じない。本工程(3A-1)及び後述する(6A-1)の処理は、後述する図11の印刷処理に対応する。ただし、本例のカラープリンタにおいて、印刷制御部は、露光データを印刷する場合における補正パラメータを決定する処理を行わない。
なお、印刷処理は、印刷制御部自体の処理だけではなく、用紙搬送、画像形成部での露光、及びトナーの転写等の処理を含むため、通常、RIP処理に比べて遥かに長い時間を必要とするが、図6及び以降の図においては、印刷処理に要する時間を説明のために、或る程度短めに図示している。
印刷処理に長い時間を要するため、例えば、印刷制御部が、1ページ目の露光データの印刷処理を完了し、2ページ目の露光データの印刷処理を行っているタイミングにおいて、RIP部が、3及び4ページ目の露光データの生成を完了し、5ページ目の露光データを生成中であるという状況が生じ得る。
工程(4A):RIP部は、露光データXを生成するRIP処理が完了したのち、図5のS307に対応する処理を行うことによって、続いて生成すべき露光データYに対応するページデータが印刷ジョブ中に含まれるものと判定する。RIP部は、前記ページデータについて、NVMから読み出したガンマデータAを用いてRIP処理を開始する。
工程(5A):補正パラメータ更新部は、補正パラメータBを生成してNVMに記憶する。補正パラメータBには、現像バイアスBとガンマデータBとが含まれる。また、本工程(5A)の補正パラメータ更新処理は、工程(3A-1)における露光データXの印刷処理中に行われるが、印刷処理においては、対象となる露光データの印刷処理の開始時点において最新の現像バイアスが用いられる。即ち、露光データXについて、印刷処理の開始から完了までの間に、最新の現像バイアスがAからBに更新されたとしても、露光データXの印刷処理には、当該印刷処理の開始時点において最新の現像バイアスであった現像バイアスAが用いられ、現像バイアスBが用いられることは無い。
工程(6A):RIP部は、生成した露光データYをRAMに記憶する。露光データの生成においては、対象となるページの露光データを生成する処理の開始時点において最新のガンマデータが用いられる。即ち、図5のS302における、露光データYの生成開始から、S306における生成完了までの間に、最新のガンマデータがAからBに更新されたとしても、露光データYの生成には、露光データYの生成開始時点において最新のガンマデータであったガンマデータAが用いられ、ガンマデータBが用いられることは無い。
工程(7A):RIP部は、露光データYを生成するRIP処理が完了したのち、印刷ジョブデータに含まれる次のページデータについて、NVMから読み出したガンマデータBを用いてRIP処理を開始する。
工程(6A-1):印刷制御部は、露光データXの印刷に続いて、露光データYの印刷処理を開始する。印刷制御部は、露光データYの印刷において、印刷開始時点において最新の現像バイアスである現像バイアスBを用いる。しかしながら上述した通り、露光データYは、ガンマデータAを用いて生成されたデータであるため、現像バイアスBを用いて印刷処理を行った場合、補正パラメータの不一致に起因する色合いのずれが生じる。なお、本工程(6A-1)の処理が実行されるタイミングは、印刷処理の速度に左右されるため、印刷処理の速度によっては、例えば工程(7A)の前、或いは工程(8A)の後に開始され得る。
工程(8A):RIP部は、ガンマデータBを用いて生成した露光データZをRAMに記憶する。露光データZを対象とする印刷処理の開始時点において、最新の現像バイアスがBから変更されていなければ、露光データZに対応する印刷物においては、補正パラメータの不一致に起因する色合いのずれは生じない。
以上、上述したように、本例においては、少なくとも露光データYに対応する印刷物に色合いのずれが生じる。このように、本例のカラープリンタにおいては、印刷ジョブデータに含まれる複数のページデータを印刷する途中で補正パラメータが更新された場合、印刷物中に色合いが他とは異なるものが混じることがあるという課題がある。
(カラープリンタ1における各処理の流れ)
続いて、前記の課題を解決可能なカラープリンタ1における、図5の再生成無しRIP処理を含む各処理の一例について、図7を参照して説明する。図7は、前記各処理のシーケンス図である。図7におけるRIP部100Aの処理は、図5のフローチャートに対応する。以下、図7と図5等との各処理の対応関係を示しながら説明を行う。図7において、RAM103Aは、RAM103の記憶領域の一部に対応し、NVM104Aは、NVM104の記憶領域の一部に対応する。また、図6を参照して既に説明した事項の一部については、重複する記載を繰り返さない。
続いて、前記の課題を解決可能なカラープリンタ1における、図5の再生成無しRIP処理を含む各処理の一例について、図7を参照して説明する。図7は、前記各処理のシーケンス図である。図7におけるRIP部100Aの処理は、図5のフローチャートに対応する。以下、図7と図5等との各処理の対応関係を示しながら説明を行う。図7において、RAM103Aは、RAM103の記憶領域の一部に対応し、NVM104Aは、NVM104の記憶領域の一部に対応する。また、図6を参照して既に説明した事項の一部については、重複する記載を繰り返さない。
工程(1B):補正パラメータ更新部100Bは、図6の工程(1A)と同様の処理を行う。更に補正パラメータ更新部100Bは、現像バイアスAを特定するためのIDであるID:Aを生成し、ID:Aを現像バイアスA及びガンマデータAに関連付けてNVM104Aに記憶する。本工程(1B)及び後述する工程(5B)の処理は、図3の補正パラメータ更新処理に対応する。
工程(2B):RIP部100Aは、工程(2A)と同様の処理に加え、ID:AをNVM104Aから取得する処理を行う。本工程(2B)の処理は、図5のS301の処理に対応し、RIP部100Aがガンマデータに加えIDも取得する点において、図6の工程(2A)の処理とは相違する。RIP部100Aは、NVM104Aから読み出したガンマデータAを用いてRIP処理を開始する。
工程(3B):RIP部100Aは、工程(3A)と同様の処理に加え、露光データXの生成に用いたガンマデータAに関連付けられたID:Aを、露光データXに関連付けてRAM103Aに記憶する処理を行う。ここで、RIP部100Aが露光データを生成する処理は、図3のS301~S306の処理に対応する。
工程(3B-1):印刷制御部100Cは、RAM103Aに露光データXが記憶されたことに応答して、印刷処理を開始する。印刷処理は、印刷制御部100Cが露光データを画像形成部30に供給することによって行う処理である。具体的には、印刷制御部100Cは、最新の現像バイアスを特定する、NVM104Aから読み出したIDと、印刷処理の対象となる露光データXに関連付けられた、RAM103Aから読み出したIDとを比較し、各IDが互いに異なるか否かを判定する。換言すれば、印刷制御部100Cは、露光データXを生成するRIP処理が開始されてから露光データXの印刷処理を開始するまでの間に補正パラメータ更新処理が行われたか否かを判定する。なお、印刷制御部100Cが、比較に用いる各ID等を読み出す処理は、後述する図12のS701の処理に対応し、各IDを比較して判定する処理は、S702の処理に対応する。
各IDが共にAであり、2つのIDが一致している本工程(3B-1)の例においては、補正パラメータ更新処理は行われておらず、印刷制御部100Cは、最新の現像バイアスAをそのまま用いて、露光データXの印刷処理を行う。露光データXに対応する印刷物においては、補正パラメータの不一致に起因する色合いのずれは生じない。本工程(3B-1)及び後述する(6B-1)の処理は、後述する図11の印刷処理に対応する。また、図6において、印刷制御部100Cに対応する縦軸に沿った1つの長方形143が、1ページ分の露光データの印刷処理に対応する。
工程(4B):RIP部100Aは、工程(4A)と同様の処理に加え、最新のIDであるID:AをNVM104Aから取得する処理を行う。RIP部100Aは、ガンマデータAを用いてRIP処理を開始する。
工程(5B):補正パラメータ更新部100Bは、工程(5A)と同様の処理を行う。更に補正パラメータ更新部100Bは、現像バイアスBを特定するための最新のIDであるID:Bを生成し、ID:Bを現像バイアスB及びガンマデータBに関連付けてNVM104Aに記憶する。
工程(6B):RIP部100Aは、工程(6A)と同様の処理に加え、露光データYの生成に用いたガンマデータAに関連付けられたID:Aを、露光データYに関連付けてRAM103Aに記憶する処理を行う。
工程(7B):RIP部100Aは、工程(7A)と同様の処理に加え、最新のIDであるID:BをNVM104Aから取得する処理を行う。RIP部100Aは、ガンマデータBを用いてRIP処理を開始する。
工程(6B-1):印刷制御部100Cは、露光データXの印刷に続いて、露光データYの印刷処理を開始し、最新の現像バイアスを特定するIDと、露光データYに関連付けられたIDとを比較し、各IDが互いに異なるか否かを判定する。換言すれば、印刷制御部100Cは、露光データYを生成するRIP処理が開始されてから露光データYの印刷処理を開始するまでの間に補正パラメータ更新処理が行われたか否かを判定する。
各IDが互いに異なる本工程(6B-1)の例においては、補正パラメータ更新処理が行われており、印刷制御部100Cは、一時的な現像バイアスである臨時現像バイアスを設定する、S703~707の処理に対応する臨時バイアス設定処理を行い、設定した臨時現像バイアスBxを現像ローラ62に印加して露光データYの印刷処理を行う。ここで、印刷制御部100Cは、臨時現像バイアスBxの値を、最新の現像バイアスBに基づいて算出する。ガンマデータAを用いて生成された露光データYを、臨時現像バイアスBxを用いて印刷制御部100Cが印刷することによって、色ずれの発生を抑制することが可能となる。
印刷処理及び臨時バイアス設定処理の詳細については後述するが、ガンマデータAを用いて生成された露光データYに対して、現像バイアスAを用いて印刷を行わないのは、補正パラメータ更新処理によって、トナーの状態が変化していることに由来する。
工程(8B):RIP100Aは、工程(8A)と同様の処理に加え、露光データZの生成に用いたガンマデータBに関連付けられたID:Bを、露光データZに関連付けてRAM103Aに記憶する処理を行う。露光データZを対象とする印刷処理の開始時点において、最新の現像バイアスがBから変更されていなければ、露光データZに対応する印刷物においては、補正パラメータの不一致に起因する色合いのずれは生じない。
以上、上述したように、印刷制御部100Cは、印刷処理において、露光データに関連付けられたIDと最新のIDとを比較し、各IDが互いに異なる場合、当該露光データを生成するRIP処理が開始されてから当該露光データの印刷処理を開始するまでの間に最新の現像バイアスが更新されたことを把握できる。そこで、各IDが異なる場合には、臨時現像バイアスを用いた印刷を行うことによって、適切な色合いの印刷が可能となる。前記色合いは、例えば階調によって表現される。
つまり本例の構成によって、適切な色合いの印刷が可能となり、最新のガンマデータを用いて生成された露光データに基づく印刷物と、最新ではないガンマデータを用いて生成された露光データに基づく印刷物との間における色合いの差を低減させることができる。
(露光データ再生成要否判定処理の流れ)
図8は、露光データ再生成要否判定処理のフローチャートである。上述したように、図8は、図4のS204の処理に対応する。
図8は、露光データ再生成要否判定処理のフローチャートである。上述したように、図8は、図4のS204の処理に対応する。
S401において、RIP部100Aは、印刷ジョブデータに含まれるページデータが、カラー印刷用のコンテンツではなく、モノクロ印刷用のコンテンツであるか否かを判定する。RIP部100Aは、例えば下記の何れかに該当する場合に、ページデータがモノクロ印刷用のコンテンツであるものと判定してもよい。
(1)文字、図形、及びべた塗り等をRIP部100Aに指示する描画データの全てにおいて、カラー描画を指定されておらず、モノクロ描画を指定されている場合
(2)ページデータに、ページ全体をモノクロ印刷するように指定するデータが含まれている場合
(3)印刷ジョブデータに、全てのページをモノクロ印刷するように指定するデータが含まれている場合
RIP部100Aは、前記ページデータがモノクロ印刷用のコンテンツであると判定した場合(S401でYES)、続いてS405において、印刷ジョブデータにおいて露光データの再生成は不要であると判定する。つまりS401においてRIP部100Aは、印刷ジョブデータに含まれるページデータが、モノクロ印刷用のコンテンツであれば、所定条件が満たされないものと判定する。
(2)ページデータに、ページ全体をモノクロ印刷するように指定するデータが含まれている場合
(3)印刷ジョブデータに、全てのページをモノクロ印刷するように指定するデータが含まれている場合
RIP部100Aは、前記ページデータがモノクロ印刷用のコンテンツであると判定した場合(S401でYES)、続いてS405において、印刷ジョブデータにおいて露光データの再生成は不要であると判定する。つまりS401においてRIP部100Aは、印刷ジョブデータに含まれるページデータが、モノクロ印刷用のコンテンツであれば、所定条件が満たされないものと判定する。
S401の処理を別の側面から言えば、RIP部100Aは、印刷ジョブデータに含まれるページデータの特性に応じて、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされるか否かを判定する。S401におけるページデータの特性とは、印刷用のコンテンツの色を示している。
RIP部100Aは、S401において何れかのページデータがカラー印刷用のコンテンツであると判定した場合(S401でNO)、続いてS402において、印刷ジョブデータにICCプロファイルが含まれるか否かを判定する。ここで、ICCプロファイルとは、特定機器において行うべき色補正及び色空間のマッピング等を規定した情報である。ICCプロファイルは、色合いにこだわった印刷を行うときに使われることが多い。RIP部100Aは、印刷ジョブデータにICCプロファイルが含まれないと判定した場合(S402でYES)、続いてS405において、印刷ジョブデータにおいて露光データの再生成は不要であると判定する。つまりS402においてRIP部100Aは、印刷ジョブデータにICCプロファイルが含まれないならば、所定条件が満たされないと判定する。
なお、RIP部100Aは、S401の判定において、ページデータがモノクロ印刷用のコンテンツであるか、カラー印刷用のコンテンツであるかを判別できない場合にも、続いてS402の処理を行う構成であってもよい。
RIP部100Aは、印刷ジョブデータにICCプロファイルが含まれると判定した場合(S402でNO)、続いてS403において、対象のページデータのRIP処理には長い処理時間が必要となるか否かを判定する。RIP部100Aは、例えば印刷ジョブデータに含まれるページデータが、下記の何れかに該当する場合に、RIP処理には長い処理時間が必要となるものと判定してもよい。
(1)文字、図形、及びべた塗り等をRIP部100Aに指示する描画データのいずれかに、透明処理を行うことが指定されている場合
(2)文字、図形、及びべた塗り等をRIP部100Aに指示する描画データのうち、大きな描画サイズの描画データに透明処理を行うことが指定されている場合
このようにRIP部100Aは、S403において、S401とは異なる観点で、印刷ジョブデータに含まれるページデータの特性に応じて、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされるか否かを判定する。S403におけるページデータの特性とは、印刷用のコンテンツが透明処理用か否かである。
(2)文字、図形、及びべた塗り等をRIP部100Aに指示する描画データのうち、大きな描画サイズの描画データに透明処理を行うことが指定されている場合
このようにRIP部100Aは、S403において、S401とは異なる観点で、印刷ジョブデータに含まれるページデータの特性に応じて、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされるか否かを判定する。S403におけるページデータの特性とは、印刷用のコンテンツが透明処理用か否かである。
これにより、露光データの再生成に時間がかかる特性の印刷ジョブデータについては、臨時現像バイアスを用いた印刷処理を行うことで、必要以上に印刷時間や電力を使用することなく、適切な色合いの印刷物を得ることができる。
S403において、RIP部100Aは、RIP処理には長い時間が必要となると判定した場合(S403でYES)、続いてS405において、前記印刷ジョブデータにおいて露光データの再生成は不要であると判定する。換言すると、RIP部100Aは、第2RIP処理に所定以上の時間を要すると判定する場合に、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされないと判定する。
また、RIP部100Aは、RIP処理に長い時間は必要とならないと判定した場合(S403でNO)、続いてS404において、印刷ジョブデータにおいて露光データの再生成を要するものと判定する。
なお、S403においてRIP部100Aは、ページデータが透明処理用のコンテンツでない場合であっても、印刷ジョブデータの情報量が所定量よりも多い場合には、RIP処理には長い時間が必要となるものと判定して、続いてS405の処理を実行してもよい。
また、S401~S403の全てが実行可能であるカラープリンタ1を例示したが、S401~S403の全てが実行可能であることは必須ではない。例えば、S401は実行するが、S402又はS403は実行可能でないカラープリンタであってもよい。
図8に示す方法によれば、適切な色合いの印刷物を得るための複数の方法の中から、印刷ジョブデータ含まれるページデータのコンテンツ等の特性に応じた適切な方法を選択できる。
(再生成有りRIP処理の流れ)
図9は、再生成有りRIP処理のフローチャートである。上述したように、図9は、図4のS206の処理に対応する。
図9は、再生成有りRIP処理のフローチャートである。上述したように、図9は、図4のS206の処理に対応する。
再生成有りRIP処理は、印刷ジョブデータに含まれるページデータの1ページ分毎に実行される。つまり、図9のS501~S507によって規定されるループの1周分の処理は、ページデータの1ページ分を対象とする処理である。
S501において、RIP部100Aは、補正パラメータ更新部100Bが生成してNVM104に記憶した、最新のガンマデータと、当該ガンマデータに関連付けられたIDとを取得する。
S502において、RIP部100Aは、印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに補正パラメータ更新処理が実行されて、最新の現像バイアスが更新されたか否かを判定する。ここで、印刷対象となる露光データとは、第1RIP処理又は第2RIP処理において生成され、まだ印刷されていない露光データを意味する。また、印刷待ちの状態にある露光データも同様の意味である。
また、前記印刷待ちの状態であるときに現像バイアスを更新した場合とは、印刷ジョブデータに含まれる複数のページデータのうち最初のページデータ分の露光データを生成してから、全てのページデータ分の露光データを生成し終えるよりも前に、補正パラメータ更新処理を実行した場合を意味する。
具体的な処理として、RIP部100Aは、印刷待ちの状態にある直近に生成した露光データに関連付けられたIDと、S501において取得した最新のIDとを比較する。そしてRIP部100Aは、各IDが互いに異なる場合に、前記印刷待ちの状態であるときに最新の現像バイアスが更新されたものと判定する。また、RIP部100Aは、各IDが等しい場合、又は印刷待ちの状態にある露光データが存在しない場合に、前記印刷待ちの状態であるときに最新の現像バイアスは更新されていないものと判定する。
S502において、RIP部100Aは、前記印刷待ちの状態であるときに補正パラメータ更新処理が実行されていないと判定した場合(S502でNO)、続いてS302以降の処理を実行する。ここで、S302~S306の処理は、図5を参照して上述した処理と同様であり、第1RIP処理に対応する。ただし後述するように、削除した露光データを再生成する場合、S302~S306の処理は、第2RIP処理に対応する。
RIP部100Aは、S306の処理において、S304のガンマ補正に用いたガンマデータに関連付けられたIDを露光データに関連付けて、前記露光データを前記IDと共にRAM103に記憶する。
RIP部100Aは、S306に続くS507において、印刷ジョブデータ中に、続いて露光データを生成すべきページデータが含まれるか否かを判定する。RIP部100Aが、印刷ジョブデータ中に前記ページデータが含まれると判定した場合(S507でYES)、当該ページデータについてS501からの処理を実行する。RIP部100Aが、続いて露光データを生成すべきページデータが印刷ジョブデータ中に含まれておらず、全てのページデータの露光データが生成済みであると判定した場合(S507でNO)、図9の処理が終了する。
また、S502において、RIP部100Aは、前記印刷待ちの状態であるときに補正パラメータ更新処理を実行したと判定した場合(S502でYES)、続いてS503において、補正パラメータ更新処理の前後において補正パラメータの差分が所定以上であるか否かを判定する。具体的には、RIP部100Aは、現像バイアス補正処理の更新前後の現像バイアス同士の差分、及びガンマ補正処理の更新前後のガンマデータ同士の差分のうち、少なくとも一方が所定以上であるか否かを判定する。ここで、ガンマデータ同士の差分を算出する方法は、特定の方法に限定されず、各入力階調値に対する出力階調値の差の合計を前記差分としてもよい。
RIP部100Aは、各差分のうち少なくとも何れかが所定以上であると判定した場合(S503でYES)、続いてS504において、RIP部100Aは、印刷待ちの状態にある全ての露光データを、RAM103から削除する処理を行う。前記の処理は、RIP部100Aが、露光データの削除を印刷制御部100Cに指示することによって行う。
続いてS505において、RIP部100Aは、S504においてRAM103から削除した露光データのうちで、先頭のページデータに対応する露光データを、次に生成する露光データとして設定する。つまり、RIP部100Aは、次回以降のS302~S306の処理において、削除した露光データを、印刷ジョブデータを用いて再生成することとなる。露光データの再生を行う前記の場合において、S302~S306の処理は、第2RIP処理に対応する。
また、既に印刷処理が開始された露光データについては、S504の処理によらず、印刷制御部100Cによって、印刷処理の完了後に、RAM103から削除される。つまり上述の先頭のページデータに対応する露光データとは、印刷処理が開始された露光ページに対応するページデータの次のページデータ、或いは印刷ジョブデータに含まれる最初のページデータに対応する露光データであるとも換言できる。
続いてS506において、RIP部100Aは、補正パラメータ更新部100Bが生成してNVM104に記憶した、最新のガンマデータと、当該ガンマデータに関連付けられたIDとを取得する。S506の処理は、S503~S506の処理の間に、補正パラメータ更新処理が実行されて、最新のガンマデータ及びIDが更新されている場合があるため、RIP部100Aが再度の確認として行う処理である。RIP部100Aは、S506の処理に続いて、S505で次に生成するものとして設定した露光データについて、S302からの処理を行う。つまり、RIP部100Aは、削除した露光データに対応する印刷ジョブデータを用いて、更新後の現像バイアスに関連付けられたガンマデータを適用して当該露光データを再生成する第2RIP処理を、S302~S306において実行する。
また、S503の判定において、RIP部100Aは、上述の各差分の何れも所定未満であると判定した場合(S503でNO)、印刷待ちの状態にある露光データの削除及び再生成は不要であるものとして、続いてS302以降の処理を実行する。別の側面から言えば、RIP部100Aは、前記各差分の何れも所定未満であると判定した場合に、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされないと判定する。
これにより、露光データを再生成することによる効果が小さい印刷ジョブデータについては、臨時現像バイアスを用いた印刷処理を行うことで、必要以上に印刷時間や電力を使用することなく、適切な色合いの印刷物を得ることができる。
また、S203の再生成無しRIP処理とS206の再生成有りRIP処理とは、露光データが印刷待ちの状態であるときに、補正パラメータ更新部100Bが補正パラメータ更新処理を実行して最新の現像バイアスを更新した場合における処理が互いに異なる。
また、前記印刷待ちの状態であるときに最新の現像バイアスが更新された場合、S203においては、臨時バイアス設定処理、及び印刷待ちの状態にある露光データを対象とする印刷処理が続いて実行される。一方で、S206では、前記の場合において、第2RIP処理、及び再生成した露光データを対象とする印刷処理が続いて実行される。
つまり、第2RIP処理を行うための所定条件が満たされる場合と満たされない場合とのいずれにおいても、カラープリンタが各々に適した処理を行う。これにより、直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがRAM103内に記憶されている場合に、最新のガンマデータを用いて生成された露光データと同等の色合いによる印刷処理が可能となる。
また、カラープリンタ1においては、複数のページデータの全てに対応する露光データの生成前に1ページ毎に印刷処理が行われるが、各露光データの生成中に補正パラメータ更新処理が行われても、上述のように好適な色合いによる印刷処理が可能となる。
(カラープリンタ1における各処理の流れ)
続いて、カラープリンタ1における、図9の再生成有りRIP処理を含む各処理の一例について、図10を参照して説明する。図10は、前記各処理のシーケンス図である。図10におけるRIP部100Aの処理は、図9のフローチャートに対応する。以下、図10と図9等との各処理の対応関係を示しながら説明を行う。また、図6及び図7を参照して既に説明した事項の一部については、重複する記載を繰り返さない。
続いて、カラープリンタ1における、図9の再生成有りRIP処理を含む各処理の一例について、図10を参照して説明する。図10は、前記各処理のシーケンス図である。図10におけるRIP部100Aの処理は、図9のフローチャートに対応する。以下、図10と図9等との各処理の対応関係を示しながら説明を行う。また、図6及び図7を参照して既に説明した事項の一部については、重複する記載を繰り返さない。
工程(1B):補正パラメータ更新部100Bは、図7の工程(1B)と同様の処理を行う。
工程(2C):RIP部100Aは、補正パラメータ更新部100Bが生成してNVM104Aに記憶した最新のガンマデータAとID:Aとを取得する処理を行う。前記処理は、図9のS501の処理に対応する。続いて、RIP部100Aは、図9のS502に対応する処理において「NO」の判定を行い、NVM104Aから読み出したガンマデータAを用いてRIP処理を開始する。つまり本工程(2C)の処理は、S502に対応する判定がなされる点において工程(2B)の処理と相違する。本工程(2C)においては、印刷待ちの状態にある露光データが存在しないため、RIP部100Aは、「NO」の判定を行い、続いてS302以降の処理を開始する。
工程(3B)、工程(3B-1):制御部100は、図7の工程(3B)及び工程(3B-1)と同様の処理を行う。なお、図10の工程(3B)等において、RIP部100Aが露光データを生成する処理は、図9のS302~S306の処理に対応する。
工程(4C):RIP部100Aは、露光データXを生成するRIP処理が完了したのち、図9のS507に対応する処理を行うことによって、続いて生成すべき露光データYに対応するページデータが印刷ジョブ中に含まれるものと判定する。RIP部100Aは、最新のガンマデータAと、ID:AとをNVM104Aから取得し、続いて前記ID:Aと、直近に露光データを生成したときに用いた現像バイアスに関連付けられたID:Aとを比較する。これにより、RIP部100Aは、S502に対応する処理において「NO」の判定を行い、ガンマデータAを用いてRIP処理を開始する。本工程(4C)の処理は、S502に対応する判定がなされる点において工程(4B)の処理と相違する。
工程(5B)、工程(6B):制御部100は、図7の工程(5B)及び工程(6B)と同様の処理を行う。
工程(7C):RIP部100Aは、露光データYを生成するRIP処理が完了したのち、続いて生成すべき露光データZに対応するページデータが印刷ジョブ中に含まれるものと判定する。RIP部100Aは、最新のガンマデータBと、ID:Bとを取得し、前記ID:Bと、直近に露光データを生成したときに用いた現像バイアスに関連付けられたID:Aとを比較する。各IDが、互いに異なるため、RIP部100Aは、図9のS502に対応する処理において「YES」の判定を行う。
工程(8C):RIP部100Aは、図9のS503に対応する処理において「YES」の判定を行ったことに続いて、印刷待ちの状態にある全ての露光データの削除を、印刷制御部100Cに指示する。また、露光データXについては印刷処理が既に開始されており、本工程(8C)において削除の対象となる露光データは、露光データYのみとなる。
工程(9C):前記の指示を受けた印刷制御部100Cは、RAM103Aに記憶された露光データY、及び露光データYに関連付けられたIDを削除する処理を開始する。また、印刷制御部100Cは、前記の処理を、露光データXの印刷処理と並行して行う。
工程(10C):印刷制御部100Cに、露光データY、及び露光データYに関連付けられたIDを削除する処理が完了したことが通知される。当該IDを削除する処理は、図10における長方形P16Cに対応する。
工程(11C):印刷制御部100Cは、露光データY、及び露光データYに関連付けられたIDの削除が完了したことを、RIP部100Aに通知する。前記露光データの削除に関する工程(8C)から工程(10C)までの処理は、図9のS504の処理に対応する。
なお、工程(8C)~(10C)の処理においては、RIP部100Aが、RAM103Aにアクセスして、印刷待ちの状態にある全ての露光データの削除を行う構成であってもよい。
工程(12C):RIP部100Aは、図9のS505に対応する処理を行い、削除した露光データYを、RIP処理において次に生成する露光データとして設定する。続いてRIP部100Aは、S506に対応する処理を行い、最新のガンマデータBと、ID:Bとを取得し、ガンマデータBを用いて露光データYの再生成を開始する。
工程(13C):RIP部100Aは、露光データYの生成に用いたガンマデータBに関連付けられたID:Bを露光データYに関連付けて、露光データYをID:Bと共にRAM103Aに記憶する。
工程(13C-1):印刷制御部100Cは、露光データXの印刷に続いて、露光データYの印刷処理を開始する。印刷制御部100Cは、最新の現像バイアスを特定するIDと、露光データYに関連付けられたIDとを比較する。各IDは共にBであるため一致し、印刷制御部100Cは、露光データYが最新のガンマデータBを用いて生成された露光データであるものと判定する。印刷制御部100Cは、最新の現像バイアスBをそのまま用いて、露光データYの印刷処理を行う。
以上、上述したように、カラープリンタ1において再生成有りRIP処理を行った場合、露光データが印刷待ちの状態であるときに現像バイアスが更新されたときには、最新のガンマデータを用いて露光データの再生成が行われるため、補正パラメータの不一致に起因する色合いのずれは生じない。
(印刷処理の流れ)
図11は、印刷処理のフローチャートである。図11のフローチャートに示す処理は、印刷対象となる露光データがRIPによってRAM103に記憶された場合に実行される。また、印刷処理は、印刷ジョブデータに含まれる全てのページデータ分の露光データの生成が終了しておらずとも、RIP処理と並行して実行され得る。通常、印刷制御部100Cは、第1RIP処理又は第2RIP処理において複数のページデータの全てに対応する露光データを生成し終えるまでに、生成済みの露光データを対象として印刷処理を開始する。
図11は、印刷処理のフローチャートである。図11のフローチャートに示す処理は、印刷対象となる露光データがRIPによってRAM103に記憶された場合に実行される。また、印刷処理は、印刷ジョブデータに含まれる全てのページデータ分の露光データの生成が終了しておらずとも、RIP処理と並行して実行され得る。通常、印刷制御部100Cは、第1RIP処理又は第2RIP処理において複数のページデータの全てに対応する露光データを生成し終えるまでに、生成済みの露光データを対象として印刷処理を開始する。
S601において、印刷制御部100Cは、RAM103に保存された露光データを印刷する場合における補正パラメータを決定する処理を行う。S601の処理は、図12のフローチャートに対応する。
S602において、印刷制御部100Cは、決定した補正パラメータを用いて、1ページ分の露光データを印刷する処理を行う。
S603において、印刷制御部100Cは、RAM103に保存された全ての露光データを印刷出力したか否かを判定する。印刷制御部100Cが全ての露光データの印刷出力が完了したと判定した場合(S603でYES)、図11の処理が終了する。また、印刷制御部100Cが、前記印刷出力が完了していないと判定した場合(S603でNO)、次の1ページ分の露光データを対象として、S601からの処理を実行する。
以上、現像バイアス補正処理において設定した現像バイアスを現像ローラ62に印加し、第1RIP処理又は第2RIP処理において生成した露光データを用いて感光体51を露光させて印刷を行う印刷処理の流れについて説明した。
(補正パラメータ更新処理)
図12は、補正パラメータ更新処理のフローチャートである。上述したように、図12は、図11のS601の処理に対応する。
図12は、補正パラメータ更新処理のフローチャートである。上述したように、図12は、図11のS601の処理に対応する。
S701において、印刷制御部100Cは、印刷処理の対象となるページの露光データと露光データに関連付けられたIDとをRAM103から読み出して取得する。また、印刷制御部100Cは、最新の現像バイアスと最新のIDとをNVM104から読み出して取得する。
S702において、印刷制御部100Cは、印刷対象となる露光データが、最新ではない補正前のガンマデータが適用されたものであるか否かを判定する。具体的には、印刷制御部100Cは、S701において取得した各IDを比較し、各IDが互いに異なる場合に、印刷対象となる露光データが補正前のガンマデータが適用されたものであると判定する。また、印刷制御部100Cは、各IDが等しい場合に、印刷対象となる露光データが最新のガンマデータが適用されたものであると判定する。
また、前記露光データが第2RIP処理において再生成されたものである場合、前記露光データは、最新のIDに関連付けられた最新のガンマデータを用いて再生成されたものであるため、S702においては常に「NO」の判定がなされる。別の側面から言えば、第2RIP処理において再生成された露光データの印刷処理においては、臨時現像バイアスが用いられることはない。
印刷制御部100Cは、前記露光データが補正前のガンマデータが適用されたものであると判定した場合(S702でYES)、続いてS703の処理を実行する。また、S703からS706までの工程は、本開示における臨時バイアス設定処理に対応する。
以下に説明する臨時バイアス設定処理においては、図3のS102の現像バイアス補正処理において説明したテスト用の現像バイアス、及びS103において例示したガンマ補正処理において説明したトナー像の濃度等を利用する。
S703において、印刷制御部100Cは、対象となる色に関して、トナー像の濃度の変化量ΔRに対する、現像ローラ62に印加する現像バイアスの変化量ΔDを示す変化率Yを算出する。
上述した各IDが互いに異なる場合、印刷制御部100Cは、印刷対象となる露光データを印刷するための一時的な現像バイアスである臨時現像バイアスを、印刷処理において現像ローラ62に印加する現像バイアスとして設定する臨時バイアス設定処理を実行する。また、前記の場合、上述した印刷処理においては、臨時バイアス設定処理が行われたのちに、現像バイアスとして設定された臨時現像バイアスが現像ローラ62に印加される。
以下、現像バイアスX1、X2、X3は、前回の現像バイアス補正処理において用いられたテスト用の現像バイアスであり、各現像バイアスを用いてそれぞれ形成されたトナー像の濃度dens1、dens2、dens3にそれぞれ対応するものとする。
また、今回の現像バイアス補正処理において用いられたテスト用の現像バイアスX1’、X2’、X3’は、各現像バイアスを用いてそれぞれ形成されたトナー像の濃度dens1’、dens2’、dens3’にそれぞれ対応するものとする。前回および今回の現像バイアス補正処理においては、第1露光面積率として例えば60%が設定されていてもよい。
以下の説明においては、前回の現像バイアス補正処理において設定された印刷用の現像バイアスを「補正前の現像バイアス」と呼称することもある。また、今回又は直近の現像バイアス補正処理において設定された印刷用の現像バイアスを「補正後の現像バイアス」と呼称することもある。
一例として、前回のガンマ補正処理において適用された露光面積率16%、30%、43%、64%と、各露光面積率が適用されてそれぞれ形成されたトナー像の濃度dens4、densOld、dens5、dens6とがそれぞれ対応するものとする。また、露光面積率の16%、30%、43%、64%という値は、それぞれ、中間調の印刷濃度20%、40%、60%、80%におおよそ対応する値である。
また、今回のガンマ補正処理において適用された露光面積率16%、30%、43%、64%と、各露光面積率が適用されてそれぞれ形成されたトナー像の濃度dens4’、densNew、dens5’、dens6’とがそれぞれ対応するものとする。前回及び今回のガンマ補正処理においては、例えば第2露光面積率として30%が設定されていてもよい。
なお、印刷制御部100Cは、第1露光面積率が適用されたトナー像の濃度よりも、第2露光面積率が適用されたトナー像の濃度の方が、最大値の入力階調値の50%に対応する濃度に近くなるように、第2露光面積率を設定してもよい。また、印刷制御部100Cは、第2露光面積率を、第1露光面積率よりも小さい値に設定してもよく、例えば第1露光面積率を75%或いは60%に設定し、第2露光面積率を30%に設定してもよい。また、densOldは、本開示における第1濃度の一例であり、densNewは、本開示における第2濃度の一例である。
以下の説明においては、前回のガンマ補正処理において設定されたガンマデータを「補正前のガンマデータ」と呼称することもある。また、今回又は直近のガンマ補正処理において設定されたガンマデータを「補正後のガンマデータ」と呼称することもある。
S703において、印刷制御部100Cは、変化率Yを、複数のテスト用の現像バイアスと、複数のテスト用の現像バイアスのそれぞれに対応するトナー像の濃度とに基づいて算出してもよい。複数のテスト用の現像バイアスは、現像バイアス補正処理において第1露光面積率に対応するトナー像をベルト73上に形成したときに用いた現像バイアスである。
また、X2’及びX3’は、現像バイアス補正処理において設定される印刷用の現像バイアスの近傍値である。印刷用の現像バイアスの近傍における変化率Yは、以下の式によって近似される。
Y=ΔD/ΔR =(X3’-X2’)/(dens3’-dens2’)
また、S702において、印刷制御部100Cは、対象となる印刷物を印刷するための露光データが、最新のガンマデータが適用されたものであると判定した場合(S702でNO)、最新の現像バイアスを用いて印刷を行うものとして、図12の処理が終了する。
Y=ΔD/ΔR =(X3’-X2’)/(dens3’-dens2’)
また、S702において、印刷制御部100Cは、対象となる印刷物を印刷するための露光データが、最新のガンマデータが適用されたものであると判定した場合(S702でNO)、最新の現像バイアスを用いて印刷を行うものとして、図12の処理が終了する。
S704において、印刷制御部100Cは、対象となる色に関して、変化率Yの値を、第2露光面積率に対応する変化率Y’に変換する処理を実行する。例えば印刷制御部100Cは、温度センサ92から取得した、カラープリンタ1の雰囲気温度を参照して、前記雰囲気温度を含む環境パラメータに応じて変化率Yの値を変換してもよい。前記の変換は、雰囲気温度が低い程、トナーの帯電量が高くなり、現像バイアスの変化に対してトナー像の濃度変化が小さくなることに由来する。また、雰囲気温度以外の環境パラメータの例としては、湿度及び気圧等が挙げられる。
また、変化率Yは、雰囲気温度に応じて変化率Yの値を変換するための所定の係数a、bを用いて、例えば以下の式によって変化率Y’に変換されてもよい。例えばa、bは、雰囲気温度が高い程、小さい値を用いてもよい。
Y’=a*Y+b
S705において、印刷制御部100Cは、対象となる色に関して、補正前のガンマデータを適用した場合の第2露光面積率に対応するトナー像の濃度であるdensOldの値を取得する。また、印刷制御部100Cは、補正後のガンマデータを適用した場合の第2露光面積率に対応するトナー像の濃度であるdensNewの値を取得する。
Y’=a*Y+b
S705において、印刷制御部100Cは、対象となる色に関して、補正前のガンマデータを適用した場合の第2露光面積率に対応するトナー像の濃度であるdensOldの値を取得する。また、印刷制御部100Cは、補正後のガンマデータを適用した場合の第2露光面積率に対応するトナー像の濃度であるdensNewの値を取得する。
S706において、印刷制御部100Cは、対象となる色に関して、上述した変化率Y’、及び第1濃度densOldと第2濃度densNewとの差分に応じて、補正前のガンマデータが適用された露光データを印刷するための臨時現像バイアスを設定する。なお、S107の処理は必須ではなく、変化率Y’の代わりに変換前の変化率Yが臨時現像バイアスの算出に用いられる構成でもよい。
変化率をY、直近の現像バイアス補正処理において設定された印刷用の現像バイアスの値をVbとすると、臨時現像バイアスVbxは、例えば以下の式によって算出されてもよい。
Vbx=(dens_Old-dens_New)*Y+Vb
また、印刷濃度はシートP上に形成された印刷画像の濃度であり、ベルト73上に形成されたトナー像の濃度と相関し、以下の(1)に示す印刷濃度と(2)に示す印刷濃度とは等しくなる。
Vbx=(dens_Old-dens_New)*Y+Vb
また、印刷濃度はシートP上に形成された印刷画像の濃度であり、ベルト73上に形成されたトナー像の濃度と相関し、以下の(1)に示す印刷濃度と(2)に示す印刷濃度とは等しくなる。
(1)或る入力階調値に対応する露光面積率であって、補正前のガンマデータに応じた露光面積率の露光データと補正前の現像バイアスとを用いてガンマ補正処理前のトナーの状態において印刷を行った場合の印刷濃度。
(2)前記入力階調値に対応する露光面積率であって、補正後のガンマデータに応じた露光面積率の露光データと補正後の現像バイアスとを用いてガンマ補正処理後のトナーの状態において印刷を行った場合の印刷濃度。
一方で、補正前のガンマデータに応じた露光データを、補正後の現像バイアスを用いて、ガンマ補正処理後のトナーの状態において印刷を行った場合、前記露光データが生成されたときに実現されるはずであった印刷濃度による印刷処理を行うことができない。また、補正前のガンマデータが適用された露光データは、補正後のガンマデータが適用されたものとなるように生成し直すことが難しい。
しかしながら、補正前のガンマデータが適用された露光データの印刷に臨時現像バイアスを用いる本実施形態の構成によって、前記露光データが生成されたときに実現されるはずであった印刷濃度、又はその近傍の印刷濃度により印刷処理を実行することができる。
S707において、印刷制御部100Cは、臨時バイアス設定処理が、処理すべき全ての各色について完了したか否かを判定する。印刷制御部100Cが各色について処理が完了したと判定した場合(S707でYES)、図12の処理が終了する。また、印刷制御部100Cが、或る色について処理が完了していないと判定した場合(S707でNO)、前記の色についてS703以降の処理が実行される。
以上のように、カラープリンタ1の制御方法は、現像バイアス補正工程、ガンマ補正工程、第1RIP工程、第2RIP工程、臨時バイアス設定工程および印刷工程を含み得る。
現像バイアス補正工程では、図3のS102に示すように、現像ローラ62に印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報をメモリに記憶させる。また、現像バイアス補正工程においては、印刷用の現像バイアスを更新した場合、設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新する。
また、ガンマ補正工程では、図3のS103に示すように、現像バイアス補正工程において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と感光体51を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定する。また、当該ガンマデータを現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付ける。
また、第1RIP工程では、図5及び図7に示すように、露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する。また、露光データの生成においては、入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析する。加えて、第1RIP工程においては、ガンマ補正工程において設定済みのガンマデータを用いて露光データを生成し、当該露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報をメモリに記憶する。
また、第2RIP工程は、図9及び図10の露光データを再生成する処理に示すように、印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに現像バイアス補正工程を実行して設定済みの現像バイアスを更新した場合に実行される。第2RIP工程では、印刷対象となる露光データに対応する印刷ジョブデータを解析して、前記更新後の現像バイアスに関連付けられたガンマデータを適用して露光データを再生成する。
また、臨時バイアス設定工程では、或る単一のページについて、印刷対象となる露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリから読み出し、当該現像バイアス特定情報と、前記メモリに記憶された、設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報とが比較される。前記各現像バイアス特定情報が互いに異なる場合に、当該印刷対象となる露光データを印刷するための一時的な現像バイアスである臨時現像バイアスを、印刷工程において現像ローラ62に印加する現像バイアスとして設定する。
前記構成によれば、直近のガンマ補正処理前に生成された露光データがメモリ内に記憶されている場合に、適切な色合いでの印刷が可能となる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部100は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
制御部100は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部100は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、前記コンピュータにおいて、前記プロセッサが前記プログラムを前記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。前記プロセッサとしては、例えばCPUを用いることができる。前記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、前記プログラムを展開するRAMなどをさらに備えていてもよい。また、前記プログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して前記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、前記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、上述した本実施例では、カラープリンタ1が、感光体51を露光する露光装置として露光ヘッド40を備える構成としたが、これに限定されず、露光装置としてレーザスキャナを備える構成であってもよい。
また、本実施例では、カラープリンタ1が正帯電のトナーを使用し、正極性の現像バイアスを印加する構成としたが、これに限定されず、負帯電のトナーを使用し、負極性の現像バイアスを印加する構成であってもよい。当該構成の場合、現像バイアスが小さいとは、現像バイアスの絶対値が小さいこと、即ち基準電位からの偏倚量が小さいことを意味する。
1 カラープリンタ(画像形成装置)
51 感光体
52 帯電器
62 現像ローラ
73 ベルト
75 センサ
92 温度センサ
100 制御部(コントローラ)
100A RIP部
100B 補正パラメータ更新部
100C 印刷制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM(メモリ)
103A RAM(メモリ)
104 NVM(メモリ)
104A NVM(メモリ)
130 通信部(入力インタフェース)
51 感光体
52 帯電器
62 現像ローラ
73 ベルト
75 センサ
92 温度センサ
100 制御部(コントローラ)
100A RIP部
100B 補正パラメータ更新部
100C 印刷制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM(メモリ)
103A RAM(メモリ)
104 NVM(メモリ)
104A NVM(メモリ)
130 通信部(入力インタフェース)
Claims (16)
- 感光体と、
前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、
入力インタフェースと、
メモリと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記現像ローラに印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶させる現像バイアス補正処理と、
前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と前記感光体を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定し、当該ガンマデータを前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付けるガンマ補正処理と、
露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する第1RIP処理であって、前記入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析して当該露光データを生成する第1RIP処理と、
前記現像バイアス補正処理において設定した現像バイアスを前記現像ローラに印加し、前記第1RIP処理において生成した露光データを用いて前記感光体を露光させて印刷を行う印刷処理と、
或る単一のページについて、印刷対象となる露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリから読み出し、当該現像バイアス特定情報と、前記メモリに記憶された、設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報とが互いに異なる場合に、当該印刷対象となる露光データを印刷するための一時的な現像バイアスである臨時現像バイアスを、前記印刷処理において前記現像ローラに印加する現像バイアスとして設定する臨時バイアス設定処理と、を実行し、
前記現像バイアス補正処理においては、前記印刷用の現像バイアスを更新した場合、前記設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新し、
前記第1RIP処理においては、前記ガンマ補正処理において設定済みのガンマデータを用いて前記露光データを生成し、当該露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶し、
前記印刷処理においては、前記臨時バイアス設定処理が行われたのちに、現像バイアスとして設定された前記臨時現像バイアスを前記現像ローラに印加する、画像形成装置。 - 前記コントローラは、
印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアス補正処理を実行して設定済みの現像バイアスを更新した場合において、
所定条件が満たされない場合には、前記臨時バイアス設定処理を実行し、且つ印刷待ちの状態にある前記露光データを対象として前記印刷処理を実行し、
前記所定条件が満たされる場合には、前記印刷対象となる露光データに対応する印刷ジョブデータを用いて、前記更新後の現像バイアスに関連付けられたガンマデータを適用して露光データを再生成する第2RIP処理を実行し、且つ再生成した前記露光データを対象として前記印刷処理を実行する、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記印刷ジョブデータは、複数ページの印刷に用いられるデータであり、
前記コントローラは、
前記第1RIP処理において、前記露光データを1ページ分ごとに生成し、
前記第1RIP処理において前記複数のページの全てに対応する露光データを生成し終えるまでに、生成済みの露光データを対象として前記印刷処理を開始し、
前記印刷対象となる露光データとは、前記第1RIP処理において生成され、まだ印刷されていない露光データであり、
前記印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアスを更新した場合とは、前記第1RIP処理において、印刷ジョブデータに基づいて、前記複数のページのうち最初のページ分の露光データを生成してから、全てのページ分の露光データを生成し終えるよりも前に、前記現像バイアス補正処理を実行した場合である、請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
前記印刷ジョブデータに含まれるページデータの特性に応じて、前記所定条件が満たされるか否かを判定する、請求項2又は3に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
前記印刷ジョブデータの属性が、前記第2RIP処理を実行することができないものである場合に、前記所定条件が満たされないと判定する、請求項2から4までの何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
前記第2RIP処理に所定以上の時間を要すると判定される場合に、前記所定条件が満たされないと判定する、請求項2から5までの何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
更新前後の現像バイアス同士の差分が所定未満である場合であって、且つ更新前後のガンマデータ同士の差分が所定未満である場合に、前記所定条件が満たされないと判定する、請求項2から6までの何れか1項に記載の画像形成装置。 - 感光体と、
前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、
入力インタフェースと、
メモリと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記現像ローラに印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶させる現像バイアス補正処理と、
前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と前記感光体を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定し、当該ガンマデータを前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付けるガンマ補正処理と、
露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する第1RIP処理であって、前記入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析して当該露光データを生成する第1RIP処理と、
前記現像バイアス補正処理において設定した現像バイアスを前記現像ローラに印加し、前記第1RIP処理において生成した露光データを用いて前記感光体を露光させて印刷を行う印刷処理と、
印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアス補正処理を実行して設定済みの現像バイアスを更新した場合に、前記印刷対象となる露光データに対応する印刷ジョブデータを解析して、前記更新後の現像バイアスに関連付けられたガンマデータを適用して露光データを再生成する第2RIP処理を実行し、且つ再生成した前記露光データを対象として前記印刷処理を実行し、
前記現像バイアス補正処理においては、前記印刷用の現像バイアスを更新した場合、前記設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新し、
前記第1RIP処理においては、前記ガンマ補正処理において設定済みのガンマデータを用いて前記露光データを生成する、画像形成装置。 - 前記コントローラは、
印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアス補正処理を実行して設定済みの現像バイアスを更新した場合において、所定条件が満たされる場合に限り、前記第2RIP処理を実行する、請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記印刷ジョブデータは、複数ページの印刷に用いられるデータであり、
前記コントローラは、
前記第1RIP処理において、前記露光データを1ページ分ごとに生成し、
前記第1RIP処理において前記複数のページの全てに対応する露光データを生成し終えるまでに、生成済みの露光データを対象として前記印刷処理を開始し、
前記印刷対象となる露光データとは、前記第1RIP処理において生成され、まだ印刷されていない露光データであり、
前記印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアスを更新した場合とは、前記第1RIP処理において、印刷ジョブデータに基づいて、前記複数のページのうち最初のページ分の露光データを生成してから、全てのページ分の露光データを生成し終えるよりも前に、前記現像バイアス補正処理を実行した場合である、請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
前記印刷ジョブデータに含まれるページデータの特性に応じて、前記第2RIP処理を行うか否かを判定する、請求項9又は10に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
前記印刷ジョブデータの属性が、前記第2RIP処理を実行することができないものである場合に、前記所定条件が満たされないと判定する、請求項9から11までの何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
前記第2RIP処理に所定以上の時間を要すると判定される場合に、前記所定条件が満たされないと判定する、請求項9から12までの何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記コントローラは、
更新前後の現像バイアス同士の差分が所定未満である場合であって、且つ更新前後のガンマデータ同士の差分が所定未満である場合に、前記所定条件が満たされないと判定する、請求項9から13までの何れか1項に記載の画像形成装置。 - 感光体と、前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、入力インタフェースと、メモリと、を備えている画像形成装置の制御方法であって、
前記現像ローラに印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶させる現像バイアス補正工程と、
前記現像バイアス補正工程において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と前記感光体を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定し、当該ガンマデータを前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付けるガンマ補正工程と、
露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する第1RIP工程であって、前記入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析して当該露光データを生成する第1RIP工程と、
前記現像バイアス補正工程において設定した現像バイアスを前記現像ローラに印加し、前記第1RIP工程において生成した露光データを用いて前記感光体を露光させて印刷を行う印刷工程と、
或る単一のページについて、印刷対象となる露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリから読み出し、当該現像バイアス特定情報と、前記メモリに記憶された、設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報とが互いに異なる場合に、当該印刷対象となる露光データを印刷するための一時的な現像バイアスである臨時現像バイアスを、前記印刷工程において前記現像ローラに印加する現像バイアスとして設定する臨時バイアス設定工程と、を含み、
前記現像バイアス補正工程においては、前記印刷用の現像バイアスを更新した場合、前記設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新し、
前記第1RIP工程においては、前記ガンマ補正工程において設定済みのガンマデータを用いて前記露光データを生成し、当該露光データに関連付けられた現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶し、
前記印刷工程においては、前記臨時バイアス設定処理が行われたのちに、現像バイアスとして設定された前記臨時現像バイアスを前記現像ローラに印加する、制御方法。 - 感光体と、前記感光体に現像剤を供給する現像ローラと、入力インタフェースと、メモリと、を備えている画像形成装置の制御方法であって、
前記現像ローラに印加する印刷用の現像バイアスを設定し、当該設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を前記メモリに記憶させる現像バイアス補正工程と、
前記現像バイアス補正工程において設定済みの現像バイアスを用いた所定処理の結果に応じて、入力階調値と前記感光体を露光するための露光データの露光面積率とを対応させるガンマデータを設定し、当該ガンマデータを前記現像バイアス補正処理において設定済みの現像バイアス特定情報に関連付けるガンマ補正工程と、
露光データを生成したときに設定済みであった現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報が関連付けられた当該露光データを生成する第1RIP工程であって、前記入力インタフェースに入力された印刷ジョブデータを解析して当該露光データを生成する第1RIP工程と、
前記現像バイアス補正工程において設定した現像バイアスを前記現像ローラに印加し、前記第1RIP工程において生成した露光データを用いて前記感光体を露光させて印刷を行う印刷工程と、
印刷対象となる露光データが印刷待ちの状態であるときに前記現像バイアス補正工程を実行して設定済みの現像バイアスを更新した場合に、前記印刷対象となる露光データに対応する印刷ジョブデータを解析して、前記更新後の現像バイアスに関連付けられたガンマデータを適用して露光データを再生成する第2RIP工程を実行し、且つ再生成した前記露光データを対象として前記印刷工程を実行し、
前記現像バイアス補正工程においては、前記印刷用の現像バイアスを更新した場合、前記設定済みの現像バイアスを特定する現像バイアス特定情報を更新し、
前記第1RIP工程においては、前記ガンマ補正工程において設定済みのガンマデータを用いて前記露光データを生成する、制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021113609A JP2023009932A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | 画像形成装置およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021113609A JP2023009932A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | 画像形成装置およびその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023009932A true JP2023009932A (ja) | 2023-01-20 |
Family
ID=85118630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021113609A Pending JP2023009932A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | 画像形成装置およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023009932A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11922241B1 (en) | 2023-03-13 | 2024-03-05 | Ricoh Company, Ltd. | Printer calibration mechanism |
-
2021
- 2021-07-08 JP JP2021113609A patent/JP2023009932A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11922241B1 (en) | 2023-03-13 | 2024-03-05 | Ricoh Company, Ltd. | Printer calibration mechanism |
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