JP2023009762A - エッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜の表面の凹凸を小さくする。【解決手段】エッチング方法は、第1の成膜工程と、エッチング工程とを含む。第1の成膜工程では、基板上に形成された第1の膜の表面に、被覆率に応じて第1の膜のエッチングに用いられる第1のガスの透過を抑制する保護膜が成膜される。エッチング工程では、基板に第1のガスを供給することにより、保護膜の被覆率が高い第1の膜の表面よりも保護膜の被覆率が低い第1の膜の表面がより深くエッチングされる。【選択図】図4

Description

本開示の種々の側面および実施形態は、エッチング方法に関する。
例えば、下記の非特許文献1および2には、配位子交換(Ligand Exchange)反応を用いて、ALE(Atomic Layer Etching)を行う技術が記載されている。
Younghee Lee, Craig Huffman, and Steven M. George "Selectivity in Thermal Atomic Layer Etching Using Sequential, Self-Limiting Fluorination and Ligand-Exchange Reactions" Chem. Mater. 2016, 28 (21), pp 7657-7665 Jaime W. DuMont, Amy E. Marquardt, Austin M. Cano, and Steven M. George "Thermal Atomic Layer Etching of SiO2 by a "Conversion-Etch" Mechanism Using Sequential Reactions of Trimethylaluminum and Hydrogen Fluoride" ACS Appl. Mater. Interfaces 2017, 9, (11), pp 10296-10307
本開示は、膜の表面の凹凸を小さくすることができるエッチング方法を提供する。
本開示の一側面は、エッチング方法であって、第1の成膜工程と、エッチング工程とを含む。第1の成膜工程では、基板上に形成された第1の膜の表面に、被覆率に応じて第1の膜のエッチングに用いられる第1のガスの透過を抑制する保護膜が成膜される。エッチング工程では、基板に第1のガスを供給することにより、保護膜の被覆率が高い第1の膜の表面よりも保護膜の被覆率が低い第1の膜の表面がより深くエッチングされる。
本開示の種々の側面および実施形態によれば、膜の表面の凹凸を小さくすることができる。
図1は、第1の実施形態における処理システムの一例を示すシステム構成図である。 図2は、プラズマ処理モジュールの一例を示す概略断面図である。 図3は、処理装置の一例を示す概略断面図である。 図4は、第1の実施形態におけるエッチング方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、基板の断面の一例を示す拡大断面図である。 図6は、保護膜が形成された基板の一例を模式的に示す断面図である。 図7は、改質層が形成された基板の一例を模式的に示す断面図である。 図8は、改質層が除去された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図9Aは、第1の実施形態の技術が他の構造の基板に適用された例を模式的に示す断面図である。 図9Bは、第1の実施形態の技術が他の構造の基板に適用された例を模式的に示す断面図である。 図10Aは、第1の実施形態の技術が他の構造の基板に適用された例を模式的に示す平面図である。 図10Bは、第1の実施形態の技術が他の構造の基板に適用された例を模式的に示す平面図である。 図10Cは、第1の実施形態の技術が他の構造の基板に適用された例を模式的に示す平面図である。 図11は、第2の実施形態における処理システムの一例を示すシステム構成図である。 図12は、第2の実施形態におけるエッチング方法の一例を示すフローチャートである。 図13は、基板の断面の一例を示す断面図である。 図14は、抑制膜が形成された基板の一例を模式的に示す断面図である。 図15は、第1の膜が形成された基板の一例を模式的に示す断面図である。 図16は、保護膜が形成された基板の一例を模式的に示す断面図である。 図17は、改質層が形成された基板の一例を模式的に示す断面図である。 図18は、改質層が除去された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図19は、第2の実施形態におけるエッチング方法の他の例を示すフローチャートである。 図20は、第2の実施形態におけるエッチング方法の他の例を示すフローチャートである。 図21は、第2の実施形態におけるエッチング方法の他の例を示すフローチャートである。
以下に、開示されるエッチング方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示されるエッチング方法が限定されるものではない。
ところで、平坦であることが好ましい膜の表面に存在する凹凸が大きすぎると、そのような膜を用いて形成される半導体装置の特性が低下する場合がある。そのため、平坦であることが好ましい膜の表面の凹凸を極力小さくすることが望まれている。そこで、本開示は、膜の表面の凹凸を小さくすることができる技術を提供する。
(第1の実施形態)
[処理システム1の構成]
図1は、第1の実施形態における処理システム1の一例を示すシステム構成図である。図1では、便宜的に一部の装置の内部の構成要素が透過するように描かれている。本実施形態における処理システム1は、本体10と、本体10を制御する制御装置100とを備える。
本体10は、真空搬送モジュール11、複数のロードロックモジュール12、大気搬送モジュール13、プラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50を備える。真空搬送モジュール11の側壁には、ゲートバルブG1を介してプラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50が接続されている。なお、図1の例では、真空搬送モジュール11にプラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50が1台ずつ接続されているが、開示の技術はこれに限られない。真空搬送モジュール11には、プラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50が、それぞれ2台以上接続されていてもよい。
プラズマ処理モジュール20は、処理対象の基板Wに対して、自然酸化膜等の不純物をプラズマを用いて除去する。図2は、プラズマ処理モジュール20の一例を示す概略断面図である。本実施形態におけるプラズマ処理モジュール20は、例えば容量結合型平行平板プラズマ処理装置である。プラズマ処理モジュール20は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等によって形成され、内部に略円筒形状の空間が形成された処理容器210を有する。処理容器210は接地されている。
処理容器210内には、基板Wが載せられる略円筒形状のステージ220が設けられている。ステージ220は、例えばアルミニウム等で形成されている。ステージ220は、絶縁体を介して処理容器210の底部に支持されている。
処理容器210の底部には、排気口211が設けられている。排気口211には、排気管212を介して排気装置213が接続されている。排気装置213は、例えばターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有しており、処理容器210内を予め定められた真空度まで減圧することができる。
処理容器210の側壁には、基板Wを搬入および搬出するための開口214が形成されており、開口214は、ゲートバルブG1によって開閉される。
ステージ220の上方には、ステージ220と対向するようにシャワーヘッド230が設けられている。シャワーヘッド230は、絶縁部材215を介して処理容器210の上部に支持されている。ステージ220とシャワーヘッド230とは、互いに略平行となるように処理容器210内に設けられている。
シャワーヘッド230は、天板保持部231および天板232を有する。天板保持部231は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等により形成されており、その下部に天板232を着脱自在に支持する。
天板保持部231には、拡散室233が形成されている。天板保持部231の上部には、拡散室233に連通する導入口236が形成されており、天板保持部231の底部には、拡散室233に連通する複数の流路234が形成されている。導入口236には、配管を介してガス供給源238が接続されている。ガス供給源238は、水素ガス等の処理ガスの供給源である。
天板232には、天板232を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔235が形成されている。1つの貫通孔235は、1つの流路234に連通している。ガス供給源238から導入口236を介して拡散室233内に供給された処理ガスは、拡散室233内を拡散し、複数の流路234および貫通孔235を介して処理容器210内にシャワー状に供給される。
シャワーヘッド230の天板保持部231には、RF(Radio Frequency)電源237が接続されている。RF電源237は、予め定められた周波数のRF電力を天板保持部231に供給する。RF電力の周波数は、例えば450kHz~2.5GHzの範囲内の周波数である。天板保持部231に供給されたRF電力は、天板保持部231の下面から処理容器210内に放射される。処理容器210内に供給された処理ガスは、処理容器210内に放射されたRF電力によってプラズマ化される。そして、プラズマに含まれるイオンや活性種等が基板Wの表面に照射される。基板W上にイオンや活性種等が照射されることにより、基板W上に形成された自然酸化膜等の不純物が除去される。
図1に戻って説明を続ける。成膜モジュール30は、基板Wの表面に保護膜を成膜する。成膜モジュール30は、例えば図3に示される処理装置Pによって実現される。処理装置Pは、処理容器80、排気装置81、シャワーヘッド85、およびステージ86を有する。
処理容器80内には、基板Wが載せられるステージ86が設けられている。ステージ86には、図示しない温度調節機構が設けられており、この温度調整機構により、基板Wの温度が処理に適した温度に調整される。
排気装置81は、処理容器80内のガスを排気する。処理容器80内は、排気装置81によって予め定められた圧力の真空雰囲気に制御される。
処理容器80の上部には、下面に多数の吐出孔が形成されているシャワーヘッド85が設けられている。シャワーヘッド85には、配管84および流量制御器83を介してガス供給源82が接続されている。ガス供給源82から供給されたガスは、流量制御器83によって流量が制御され、配管84を介してシャワーヘッド85に供給される。シャワーヘッド85に供給されたガスは、シャワーヘッド85の下面から処理容器80内にシャワー状に供給される。
処理装置Pが成膜モジュール30として機能する場合、ガス供給源82は、保護膜の原料となる処理ガスを流量制御器83、配管84、およびシャワーヘッド85を介して処理容器80内に供給する。
図1に戻って説明を続ける。改質モジュール40は、基板Wが有する第1の膜の表面の一部を改質し、改質層を形成する。改質モジュール40は、例えば図3に示された処理装置Pによって実現される。処理装置Pが改質モジュール40として機能する場合、ガス供給源82は、改質ガスを流量制御器83、配管84、およびシャワーヘッド85を介して処理容器80内に供給する。
エッチングモジュール50は、基板Wに形成された改質層を除去する。エッチングモジュール50は、例えば図3に示された処理装置Pによって実現される。処理装置Pがエッチングモジュール50として機能する場合、ガス供給源82は、改質層と反応し、改質層を揮発性の物質に変化させて除去するための反応ガスを流量制御器83、配管84、およびシャワーヘッド85を介して処理容器80内に供給する。
図1に戻って説明を続ける。真空搬送モジュール11の他の側壁には、ゲートバルブG2を介して複数のロードロックモジュール12が接続されている。図1の例では、真空搬送モジュール11に2台のロードロックモジュール12が接続されているが、真空搬送モジュール11に接続されるロードロックモジュール12は、1台であってもよく、3台以上であってもよい。
真空搬送モジュール11内には、搬送装置110が配置されている。搬送装置110は、真空搬送モジュール11内に設けられたガイドレール111に沿って真空搬送モジュール11内を移動する。そして、搬送装置110は、ロードロックモジュール12、プラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50の間で基板Wを搬送する。真空搬送モジュール11内は、大気圧よりも低い圧力雰囲気に保たれている。なお、搬送装置110は、真空搬送モジュール11内の予め定められた位置に固定され、真空搬送モジュール11内を移動しない構成であってもよい。
ロードロックモジュール12の1つの側壁には、ゲートバルブG2を介して真空搬送モジュール11が接続されており、他の1つの側壁には、ゲートバルブG3を介して大気搬送モジュール13が接続されている。ゲートバルブG3を介して大気搬送モジュール13からロードロックモジュール12内に基板Wが搬入された場合、ゲートバルブG3が閉じられ、ロードロックモジュール12内の圧力が大気圧から予め定められた圧力まで下げられる。そして、ゲートバルブG2が開かれ、ロードロックモジュール12内の基板Wが搬送装置110によって真空搬送モジュール11内へ搬出される。
また、ロードロックモジュール12内が大気圧よりも低い圧力となっている状態で、搬送装置110によってゲートバルブG2を介して真空搬送モジュール11からロードロックモジュール12内に基板Wが搬入され、ゲートバルブG2が閉じられる。そして、ロードロックモジュール12内の圧力が大気圧まで上げられる。そして、ゲートバルブG3が開かれ、ロードロックモジュール12内の基板Wが大気搬送モジュール13内へ搬出される。
ゲートバルブG3が設けられた大気搬送モジュール13の側壁と別な大気搬送モジュール13の側壁には、複数のロードポート14が設けられている。それぞれのロードポート14には、複数の基板Wを収容可能なFOUP(Front Opening Unified Pod)等の容器が接続される。なお、大気搬送モジュール13には、基板Wの向きを変更するアライナモジュール等が設けられてもよい。
大気搬送モジュール13内の圧力は、大気圧である。大気搬送モジュール13内には、搬送装置130が設けられている。搬送装置130は、大気搬送モジュール13内に設けられたガイドレール131に沿って大気搬送モジュール13内を移動し、ロードロックモジュール12とロードポート14に接続された容器との間で基板W等を搬送する。なお、搬送装置130は、大気搬送モジュール13内の予め定められた位置に固定され、大気搬送モジュール13内を移動しない構成であってもよい。大気搬送モジュール13の上部には、FFU(Fan Filter Unit)等が設けられており、パーティクル等が除去された空気が上部から大気搬送モジュール13内に供給され、大気搬送モジュール13内にダウンフローが形成される。なお、本実施形態において、大気搬送モジュール13内は大気圧雰囲気であるが、他の形態として、大気搬送モジュール13内の圧力は、陽圧となるように制御されてもよい。これにより、外部から大気搬送モジュール13内へのパーティクル等の侵入を抑制することができる。
制御装置100は、メモリ、プロセッサ、および入出力インターフェイスを有する。メモリ内には、レシピ等のデータやプログラム等が格納される。メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、またはSSD(Solid State Drive)等である。プロセッサは、メモリから読み出されたプログラムを実行することにより、メモリ内に格納されたレシピ等のデータに基づいて、入出力インターフェイスを介して本体10の各部を制御する。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)等である。
[エッチング方法]
図4は、第1の実施形態におけるエッチング方法の一例を示すフローチャートである。図4のフローチャートに例示されたエッチング方法は、制御装置100が本体10の各部を制御することによって実現される。
まず、処理対象となる基板Wが準備される(S10)。基板Wは、例えば図5に示されるように、第1の膜900を有する。本実施形態において、第1の膜900は、例えば酸化アルミニウムである。第1の膜900の表面には、成膜条件等により凸部901が形成される場合がある。図5の例において、凸部901の高さをΔh1と仮定する。ステップS10では、基板Wは、FOUP等の容器に収容されてロードポート14にセットされる。基板Wは、搬送装置130によって容器から搬出され、ロードロックモジュール12内に搬入される。ロードロックモジュール12内に搬入された基板Wは、ロードロックモジュール12内の圧力が真空搬送モジュール11内の圧力とほぼ等しい圧力に制御された後、搬送装置110によってロードロックモジュール12から搬出され、プラズマ処理モジュール20内に搬入される。
次に、プラズマ処理モジュール20によって基板Wの自然酸化膜等の不純物が除去される(S11)。ステップS11の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によってプラズマ処理モジュール20から搬出され、成膜モジュール30内に搬入される。
次に、成膜モジュール30によって基板Wの表面に保護膜902が成膜される(S12)。ステップS12は、第1の成膜工程の一例である。ステップS12では、成膜モジュール30内に保護膜902の原料となる原料ガスが供給される。これにより、例えば図6に示されるように、基板Wの表面に、保護膜902が形成される。保護膜902は、被覆率に応じて、ガスの透過量が異なる膜である。即ち、保護膜902の被覆率が高い領域ではガスの透過量が少なく、保護膜902の被覆率が低い領域ではガスの透過量が多くなる。
ステップS12における主な処理条件は、例えば以下のとおりである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:1~100mTorr
原料ガスの流量:50~500sccm
処理時間:10~300秒
ここで、第1の膜900の表面において、凸部901のように表面積が大きい部分では、凸部901よりも表面積が小さい部分に比べて、保護膜902の被覆率が低くなる。例えば図6に示されるように、凸部901の領域R1では、凸部901よりも比較的平坦な領域R2よりも、保護膜902の被覆率が低くなっている。
このような保護膜902としては、例えば自己組織化単分子膜(以下、SAMと記載する)を用いることができる。SAMは、例えば第1の膜900の表面に吸着する結合性官能基を有する有機化合物を用いて成膜することができる。このような有機化合物としては、例えば一般式「R-SH」で表されるチオール系化合物を用いることができる。このようなチオール系化合物としては、例えばCF3(CF2)XCH2CH2SH、CF3(CF2)XCH2CH2PO(OH)2、、HS-(CH2)11-O-(CH2)2-(CF2)5-CF3、またはHS-(CH2)11-O-CH2-C65等を用いることができる。なお、前述の組成式において、Xは1から7の整数である。
また、SAMを成膜するための有機化合物としては、例えば一般式「R-Si(OCH33」または「R-SiCl3」で表される有機シラン系化合物を用いることもできる。あるいは、SAMを成膜するための有機化合物としては、例えば一般式「R-P(=O)(OH)2」で表されるホスホン酸系化合物を用いることもできる。あるいは、SAMを成膜するための有機化合物としては、例えば一般式「R-N=C=O」で表されるイソシアナート系化合物を用いることもできる。
ステップS12の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によって成膜モジュール30から搬出され、改質モジュール40内に搬入される。
次に、改質モジュール40によって第1の膜900の一部が改質され、改質層903が形成される(S13)。ステップS13は、エッチング工程および改質工程の一例である。ステップS13では、改質モジュール40内に改質ガスが供給される。本実施形態において、改質ガスは、例えばHF(フッ化水素)ガスである。改質ガスは、保護膜902の被覆率に応じて保護膜902を透過する。そして、保護膜902を透過した改質ガスが第1の膜900と反応し、例えば図7に示されるように第1の膜900の表面に改質層903が形成される。本実施形態において、改質層903は、酸化アルミニウムのフッ化物である。
ステップS13における主な処理条件は、例えば以下のとおりである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:5mTorr~1Torr
改質ガスの流量:50~500sccm
処理時間:2~300秒
改質ガスは、第1の膜900のエッチングに用いられる第1のガスに含まれるガスの一例である。ステップS13の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によって改質モジュール40から搬出され、エッチングモジュール50内に搬入される。
ここで、保護膜902の被覆率が高い領域では改質ガスの透過量が少なく、保護膜902の被覆率が低い領域では改質ガスの透過量が多くなる。そのため、保護膜902の被覆率が低い領域R1では、保護膜902の被覆率が高い領域R2よりも改質ガスの透過量が多くなり、領域R1では、例えば図7に示されるように、領域R2よりも改質層903が厚く形成される。
次に、エッチングモジュール50によって改質層903が除去される(S14)。ステップS14は、エッチング工程および第1の除去工程の一例である。ステップS14では、エッチングモジュール50内に反応ガスが供給される。反応ガスは、改質層903と反応し改質層903を揮発性の物質に変化させることにより、第1の膜900から改質層903を除去させる。本実施形態において、反応ガスは、例えばTMA(トリメチルアルミニウム)のガスである。これにより、例えば図8に示されるように、第1の膜900から改質層903が除去される。
ステップS14における主な処理条件は、例えば以下のとおりである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:5mTorr~1Torr
反応ガスの流量:50~500sccm
処理時間:2~300秒
反応ガスは、第1の膜900のエッチングに用いられる第1のガスに含まれるガスの一例である。そして、本フローチャートに示されたエッチング方法が終了する。
ここで、保護膜902の被覆率が低い凸部901ほど改質層903が厚く形成される。そして、改質層903が除去されることにより、第1の膜900の表面の凸部901が低くなる。図8の例では、凸部901の高さがΔh1からΔh2へ低くなっている。これにより、第1の膜900の表面の凹凸を小さくすることができる。
なお、ステップS13において、保護膜902の被覆率に応じた厚さの改質層903が形成された後は、反応ガスが供給される前に保護膜902が除去されてもよい。これにより、改質層903全体に反応ガスが供給され、改質層903を効率よく除去することができる。保護膜902の除去は、例えばプラズマ処理モジュール20によって実行される。
また、図4のステップS12~S14の処理が1回ずつ実行されただけでは第1の膜900の表面の凹凸の大きさが所望の大きさよりも小さくなっていない場合、ステップS12~S14の処理がこの順番で再び実行されてもよい。また、ステップS12~S14が実行されることにより、第1の膜900の膜厚が所望の膜厚よりも小さくなる場合、第1の膜900の上にさらに第1の膜900を積層する工程が実行されてもよい。
本実施形態において、第1の膜900は、例えば酸化アルミニウム、保護膜902は、例えば有機シラン系化合物により成膜されたSAM、改質ガスは、例えばHFガス、反応ガスは、例えばTMAのガスである。しかし、第1の膜900、保護膜902、改質ガス、および反応ガスの組み合わせはこれに限られない。第1の膜900、保護膜902、改質ガス、および反応ガスの組み合わせとしては、例えば下記の表1の組み合わせが考えられる。
Figure 2023009762000002
なお、上記の表1において、第1の膜900がシリコンであって、反応ガスがF2(フッ素)ガスである場合、保護膜902が形成された後、改質ガスを供給することなく反応ガスが供給される。そして、保護膜902を透過した反応ガスにより、第1の膜900がエッチングされる。保護膜902は、被覆率に応じて、ガスの透過量が異なる膜である。即ち、第1の膜900の凸部901のように保護膜902の被覆率が低い領域では反応ガスの透過量多いため、保護膜902の被覆率が低い領域ほど第1の膜900がより深くエッチングされる。これにより、第1の膜900の表面の凹凸を小さくすることができる。
また、上記の表1では、保護膜902がSAMである場合が例示されているが、開示の技術はこれに限られない。他の例として、保護膜902は、MLD(Moleculor Layer Deposition)により形成されてもよい。MLD膜とは、有機分子の重合により形成され有機骨格をもった膜のことであり、このようなMLD膜としては、例えば、ポリアミド樹脂(例えばポリアミド66(ナイロン66)等)、ポリ(アルミニウムエチレングリコール)等が挙げられる。このようなMLD膜を、分子1~2層分積層させることによっても、保護膜902の被覆率に応じてガスの透過量を制御することが可能である。
本実施形態で開示された技術は、例えば図9および図10に例示された場面にも適用することができる。例えば図9Aに示された基板Wでは、柱状またはリッジ状の構造物904の頂部に第1の膜900が形成されている。このような基板Wに対して本実施形態で開示された技術を適用することにより、例えば図9Bに示されるように、柱状またはリッジ状の構造物904の幅方向への第1の膜900の突出量を小さくすることができる。
また、例えば図10Aに示された基板Wでは、基板W上にリッジ状の複数の第1の膜900が形成されている。このような基板Wに対して本実施形態で開示された技術を適用することにより、例えば図10Bに示されるように、リッジ状の第1の膜900の側部において凸部ほど深く改質される。そして、例えば図10Cに示されるように、リッジ状の第1の膜900の側部の凹凸を小さくすることができる。これにより、第1の膜900で形成された配線におけるLER(Line Edge Roughness)およびLWR(Line Width Roughness)等を改善することができる。
以上、本開示の第1の実施形態について説明した。本実施形態におけるエッチング方法は、第1の成膜工程と、エッチング工程とを含む。第1の成膜工程では、基板W上に形成された第1の膜900の表面に、被覆率に応じて第1の膜900のエッチングに用いられる第1のガスの透過を抑制する保護膜902が成膜される。エッチング工程では、基板Wに第1のガスを供給することにより、保護膜902の被覆率が高い第1の膜900の表面よりも保護膜902の被覆率が低い第1の膜900の表面がより深くエッチングされる。これにより、第1の膜900の表面の凹凸を小さくすることができる。
上記した第1の実施形態において、エッチング工程には、改質工程と、第1の除去工程とが含まれる。改質工程では、第1のガスに含まれる改質ガスにより、保護膜902の被覆率が高い第1の膜900の表面よりも保護膜902の被覆率が低い第1の膜900の表面により深い改質層が形成される。第1の除去工程では、第1のガスに含まれる反応ガスにより、改質層が除去される。これにより、第1の膜900の表面の凹凸を小さくすることができる。
上記した第1の実施形態において、第1の成膜工程とエッチング工程とは、この順番で複数回繰り返し実行されてもよい。これにより、第1の膜900の表面の凹凸をさらに小さくすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、表面に第2の膜および第3の膜が露出している基板Wにおいて、第2の膜上に選択的に第1の膜900が成膜される。
[処理システム1の構成]
図11は、第2の実施形態における処理システム1の一例を示すシステム構成図である。本実施形態における処理システム1は、本体10と、本体10を制御する制御装置100とを備える。なお、以下に説明する点を除き、図11において、図1と同じ符号を付した構成は、図1における構成と同一または同様の機能を有するため説明を省略する。
本体10は、真空搬送モジュール11、複数のロードロックモジュール12、大気搬送モジュール13、プラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、エッチングモジュール50、成膜モジュール60、及び成膜モジュール70を備える。真空搬送モジュール11の側壁には、ゲートバルブG1を介してプラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、エッチングモジュール50、成膜モジュール60、および成膜モジュール70が接続されている。なお、図11の例では、真空搬送モジュール11にプラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、エッチングモジュール50、成膜モジュール60、及び成膜モジュール70が1台ずつ接続されているが、開示の技術はこれに限られない。真空搬送モジュール11には、プラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、エッチングモジュール50、成膜モジュール60、および成膜モジュール70が、それぞれ2台以上接続されていてもよい。
成膜モジュール60は、基板Wの表面に抑制膜を成膜する。本実施形態において、抑制膜は、例えばSAMである。このようなSAMは、例えば特定の膜の表面に吸着する結合性官能基、他の特定の膜の成膜を阻害する機能性官能基、および、結合性官能基と機能性官能基とをつなぐアルキル鎖を有する有機化合物を用いて成膜することができる。このような有機化合物としては、例えば前述のチオール系化合物、有機シラン系化合物、ホスホン酸系化合物、またはイソシアナート系化合物を用いることができる。成膜モジュール60は、例えば図3に示された処理装置Pによって実現される。処理装置Pが成膜モジュール60として機能する場合、ガス供給源82は、SAMの原料となる有機化合物のガスを流量制御器83、配管84、およびシャワーヘッド85を介して処理容器80内に供給する。
成膜モジュール70は、基板Wの表面に第1の膜900を成膜する。成膜モジュール70は、例えば図3に示された処理装置Pによって実現される。処理装置Pが成膜モジュール70として機能する場合、ガス供給源82は、第1の膜900の成膜に用いられるガスを流量制御器83、配管84、およびシャワーヘッド85を介して処理容器80内に供給する。
[エッチング方法]
図12は、第2の実施形態におけるエッチング方法の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートに例示されたエッチング方法は、制御装置100が本体10の各部を制御することによって実現される。
まず、処理対象となる基板Wが準備される(S20)。ステップS20は、準備工程の一例である。基板Wは、例えば図13に示されるように、第2の膜910および第3の膜911を有する。本実施形態において、第2の膜910は、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜であり、第3の膜911は、例えば銅等の金属である。ステップS20では、基板Wは、FOUP等の容器に収容されてロードポート14にセットされる。基板Wは、搬送装置130によって容器から搬出され、ロードロックモジュール12内に搬入される。ロードロックモジュール12内に搬入された基板Wは、ロードロックモジュール12内の圧力が真空搬送モジュール11内の圧力とほぼ等しい圧力に制御された後、搬送装置110によってロードロックモジュール12から搬出され、プラズマ処理モジュール20内に搬入される。
次に、プラズマ処理モジュール20によって基板Wの自然酸化膜等の不純物が除去される(S21)。ステップS21の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によってプラズマ処理モジュール20から搬出され、成膜モジュール60内に搬入される。
次に、成膜モジュール60によって基板Wの表面に抑制膜912が成膜される(S22)。ステップS22は、第2の成膜工程の一例である。ステップS22では、成膜モジュール60内に抑制膜912の原料となる有機化合物のガスが供給される。これにより、例えば図14に示されるように、基板Wの第3の膜911の表面に、抑制膜912が形成される。抑制膜912は、第2の膜910には吸着せず、第3の膜911に吸着し、後の工程で第3の膜911に第1の膜900が積層することを抑制する膜である。本実施形態において、抑制膜912は、例えばチオール系化合物を用いて成膜されたSAMである。ステップS22の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によって成膜モジュール60から搬出され、成膜モジュール70内に搬入される。
ステップS22における主な処理条件は、例えば以下のとおりである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:1~100Torr
有機化合物のガスの流量:50~500sccm
処理時間:10~300秒
次に、成膜モジュール70によって基板Wの表面に第1の膜900が成膜される(S23)。ステップS23は、第3の成膜工程の一例である。本実施形態において、ステップS23では、基板Wが搬入された成膜モジュール70において、例えばALD(Atomic Layer Deposition)により基板W上に第1の膜900が成膜される。本実施形態において、第1の膜900は、例えば酸化アルミニウムである。ALDでは、吸着工程、第1のパージ工程、反応工程、および第2のパージ工程を含むALDサイクルが所定予め定められた回数繰り返される。
吸着工程では、成膜モジュール70内に、原料ガスが供給される。本実施形態において、原料ガスは、例えばTMAのガスである。第2の膜910および抑制膜912の表面は、原料ガスに晒され、第2の膜910の表面には、原料ガスの分子が吸着する。しかし、抑制膜912の表面には原料ガスの分子はほとんど吸着しない。吸着工程における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:1~10Torr
原料ガスの流量:10~500sccm
処理時間:0.3~10秒
第1のパージ工程では、アルゴンガス等の希ガスおよび窒素ガス等の不活性ガスが成膜モジュール70内に供給されることにより、第2の膜910上に過剰に吸着した原料ガスの分子が除去される。第1のパージ工程における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:1~10Torr
不活性ガスの流量:500~5000slm
処理時間:0.3~10秒
反応工程では、成膜モジュール70内に、例えばH2Oガス等の反応ガスが供給される。そして、反応ガスの分子と第2の膜910の表面に吸着した原料ガスの分子とが反応し、第2の膜910の表面に酸化アルミニウム(第1の膜900)が形成される。このとき、抑制膜912上にはほとんど原料ガスの分子が存在しないので、抑制膜912上には第1の膜900がほとんど形成されない。反応工程における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:25~400℃
圧力:1~10Torr
反応ガスの流量:100~2000sccm
処理時間:0.3~10秒
第2のパージ工程では、不活性ガスが成膜モジュール70内に供給されることにより、基板W上の未反応の原料ガスの分子等が除去される。第2のパージ工程における主な処理条件は、前述の第1のパージ工程における処理条件と同様である。
吸着工程、第1のパージ工程、反応工程、および第2のパージ工程を含むALDサイクルが所定回数繰り返されることにより、例えば図15に示されるように、第2の膜910の表面に第1の膜900が成膜される。ステップS23の処理が実行された後、基板Wは、搬送装置110によって成膜モジュール70から搬出され、成膜モジュール30内に搬入される。なお、ステップS23において、第1の膜900は、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)により成膜されてもよい。
ここで、ALDサイクルの繰り返しにより第1の膜900が成長する過程で、第1の膜900が厚さ方向だけでなく横方向にも成長する。これにより、例えば図15に示されるように、第1の膜900の一部(図15の破線で囲まれた部分)が第3の膜911の領域に迫り出す。これにより、迫り出した第1の膜900によって第3の膜911の領域の一部が覆われてしまう。そのため、第2の膜910の領域にのみ第1の膜900を成膜することが難しくなる。
次に、成膜モジュール30によって基板Wの表面に保護膜902が成膜される(S24)。ステップS24は、第1の成膜工程の一例である。ステップS24では、成膜モジュール30内に保護膜902の原料となる原料ガスが供給される。これにより、例えば図16に示されるように、第1の膜900の表面に、保護膜902が形成される。保護膜902は、被覆率に応じて、ガスの透過量が異なる膜である。即ち、保護膜902の被覆率が高い領域ではガスの透過量が少なく、保護膜902の被覆率が低い領域ではガスの透過量が多くなる。ステップS24における主な処理条件は、前述のステップS12における主な処理条件と同様である。
ここで、第1の膜900の表面において、第3の膜911の領域に迫り出した第1の膜900の部分(図16の領域R1の部分)は、第1の膜900の他の領域R2に比べて表面積が大きい。そのため、第3の膜911の領域に迫り出した第1の膜900の部分では、第1の膜900の他の領域R2に比べて保護膜902の被覆率が低くなっている。ステップS24の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によって成膜モジュール30から搬出され、改質モジュール40内に搬入される。
次に、改質モジュール40によって第1の膜900の一部が改質され、改質層903が形成される(S25)。ステップS25は、エッチング工程および改質工程の一例である。ステップS25では、改質モジュール40内に改質ガスが供給される。これにより、保護膜902の被覆率に応じて改質ガスが保護膜902を透過する。そして、保護膜902を透過した改質ガスが第1の膜900と反応し、例えば図17に示されるように第1の膜900の表面に改質層903が形成される。ステップS25における主な処理条件は、前述のステップS13における主な処理条件と同様である。
改質ガスは、第1の膜900のエッチングに用いられる第1のガスに含まれるガスの一例である。ステップS25の処理が終了した後、基板Wは、搬送装置110によって改質モジュール40から搬出され、エッチングモジュール50内に搬入される。
ここで、保護膜902の被覆率が高い領域では改質ガスの透過量が少なく、保護膜902の被覆率が低い領域では改質ガスの透過量が多くなる。そのため、保護膜902の被覆率が低い領域R1では、保護膜902の被覆率が高い領域R2よりも改質ガスの透過量が多くなり、領域R1では、例えば図17に示されるように、領域R2よりも改質層903が厚く形成される。
次に、エッチングモジュール50によって改質層903が除去される(S26)。ステップS26は、エッチング工程および第1の除去工程の一例である。ステップS26では、エッチングモジュール50内に反応ガスが供給される。反応ガスは、改質層903と反応し改質層903を揮発性の物質に変化させることにより、第1の膜900から改質層903を除去させる。これにより、例えば図18に示されるように、第1の膜900から改質層903が除去される。ステップS26における主な処理条件は、前述のステップS14における主な処理条件と同様である。
そして、本フローチャートに示されたエッチング方法が終了する。反応ガスは、第1の膜900のエッチングに用いられる第1のガスに含まれるガスの一例である。
ここで、保護膜902の被覆率が低い領域R1ほど改質層903が厚く形成される。そして、改質層903が除去されることにより、第1の膜900の上部よりも、第3の膜911の領域に迫り出していた第1の膜900の側部がより深くエッチングされる。これにより、第1の膜900の表面の凹凸を小さくすることができる。特に、第3の膜911の領域に迫り出す第1の膜900の大きさを小さくすることができ、第2の膜910の領域にのみ第1の膜900を成膜することが可能となる。
上記した第2の実施形態では、抑制膜912がチオール系化合物を用いて成膜されたSAM、第1の膜900が酸化アルミニウム、第2の膜910がシリコン酸化膜、第3の膜911が銅である場合を例に説明したが、開示の技術はこれに限られない。例えば、チオール系化合物により成膜されたSAMが抑制膜912として用いられる場合、第3の膜911が第2の膜910よりもSAMが吸着しやすい膜であれば、第1の膜900、第2の膜910、および第3の膜911は、他の組み合わせであってもよい。このような組み合わせとしては、例えば下記の表2に示された組み合わせが考えられる。
Figure 2023009762000003
また、例えば有機シラン系化合物により成膜されたSAMが抑制膜912として用いられる場合、第1の膜900、第2の膜910、および第3の膜911は、例えば下記の表3に示された組み合わせであってもよい。
Figure 2023009762000004
また、例えばホスホン酸系化合物により成膜されたSAMが抑制膜912として用いられる場合、第1の膜900、第2の膜910、および第3の膜911は、例えば下記の表4に示された組み合わせであってもよい。
Figure 2023009762000005
また、例えばイソシアナート系化合物により成膜されたSAMが抑制膜912として用いられる場合、第1の膜900、第2の膜910、および第3の膜911は、例えば下記の表5に示された組み合わせであってもよい。
Figure 2023009762000006
なお、上記の表2~表5に示される組み合わせでは、第2の膜910と第3の膜911とが異なる膜であり、かつ、第1の膜900と第3の膜911とが異なる膜であることを前提としている。
以上、第2の実施形態について説明した。本実施形態におけるエッチング方法は、第1の成膜工程およびエッチング工程に加えて、準備工程と、第2の成膜工程と、第3の成膜工程とを含む。準備工程では、表面に第2の膜910および第3の膜911が露出している基板Wが準備される。第2の成膜工程では、第1の膜900の成膜を抑制する抑制膜912が第3の膜911の表面に成膜される。第3の成膜工程では、第2の膜910の表面に第1の膜900が成膜される。また、第1の成膜工程およびエッチング工程は、第3の成膜工程の後に実行される。これにより、第1の膜900の表面の凹凸を小さくすることができる。特に、第1の膜900の成膜を望まない領域に迫り出した第1の膜900の部分を効率よく除去することができる。
上記した第2の実施形態において、抑制膜912は、自己組織化単分子膜である。第1の膜900の成膜を望まない領域に抑制膜912を成膜することにより、第1の膜900の成膜を望む領域に第1の膜900を成膜することができると共に、第1の膜900の成膜を望まない領域に第1の膜900が成膜されることを抑制することができる。
[その他]
なお、本願に開示された技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した第2の実施形態において、図12のステップS24~S26の処理が1回実行されただけでは第3の膜911の領域への第1の膜900の迫り出しの削減量が十分でない場合がある。そのような場合には、例えば図19に示されるように、ステップS24~S26の処理が再び実行されてもよい。図19は、第2の実施形態におけるエッチング方法の他の例を示すフローチャートである。
例えば図19に示されるように、ステップS26の処理が実行された後、ステップS24~S26の処理が予め定められた回数実行されたか否かが判定される(S27)。予め定められた回数とは、例えば第3の膜911の領域への第1の膜900の迫り出しが十分に削減されるまでステップS24~S26の処理が繰り返される回数である。ステップS24~S26の処理が予め定められた回数実行されていない場合(S27:No)、再びステップS24の処理が実行される。なお、ステップS24の処理が再度実行される場合、プラズマ処理モジュール20により保護膜902が一旦除去されてもよい。一方、ステップS24~S26の処理が予め定められた回数実行された場合(S27:Yes)、図19に示されたエッチング方法が終了する。
また、ステップS24~S26の処理が繰り返し実行されることにより、第1の膜900の膜厚が所望の膜厚よりも小さくなる場合がある。そのような場合には、例えば図20に示されるように、ステップS23の処理が再び実行されてもよい。図20は、第2の実施形態におけるエッチング方法の他の例を示すフローチャートである。
例えば図20に示されるように、ステップS24~S26の処理が予め定められた回数実行された場合(S27:Yes)、ステップS23の処理が予め定められた回数実行されたか否かが判定される(S28)。ステップS28における予め定められた回数とは、例えばステップS24~S26の処理が実行された後の第1の膜900の膜厚が所望の膜厚となるためのステップS23の実行回数である。ステップS28における予め定められた回数は、1回であってもよい。ステップS23の処理が予め定められた回数実行されていない場合(S28:No)、再びステップS23の処理が実行される。一方、ステップS23の処理が予め定められた回数実行された場合(S28:Yes)、図20に示されたエッチング方法が終了する。
また、ステップS24~S26の処理が繰り返し実行されることにより、ステップS22の処理で成膜された抑制膜912が減少する場合がある。そのような場合には、例えば図21に示されるように、ステップS22およびS23の処理が再び実行されてもよい。なお、ステップS22に示された処理が再度実行される前に、プラズマ処理モジュール20により抑制膜912が除去されてもよい。これにより、ステップS22が再度実行される場合に、第3の膜911の表面に膜質の良い抑制膜912を成膜することができる。
また、上記した各実施形態における処理システム1は、プラズマ処理モジュール20、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50を備えるが、開示の技術はこれに限られない。他の形態として、改質モジュール40およびエッチングモジュール50、または、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50は1つの処理装置Pによって実現されてもよい。これにより、基板Wの搬送に要する時間を削減することができ、処理のスループットを向上させることができる。特に、図4のステップS12~S14の処理、および、図12のステップS24~S26の処理が複数回実行される場合、成膜モジュール30、改質モジュール40、およびエッチングモジュール50が1つの処理装置Pによって実現されることが好ましい。これにより、基板Wの搬送に要する時間を削減することができ、処理のスループットを向上させることができる。
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
G ゲートバルブ
P 処理装置
R 領域
W 基板
1 処理システム
10 本体
100 制御装置
11 真空搬送モジュール
110 搬送装置
111 ガイドレール
12 ロードロックモジュール
13 大気搬送モジュール
130 搬送装置
131 ガイドレール
14 ロードポート
20 プラズマ処理モジュール
210 処理容器
211 排気口
212 排気管
213 排気装置
214 開口
215 絶縁部材
220 ステージ
230 シャワーヘッド
231 天板保持部
232 天板
233 拡散室
234 流路
235 貫通孔
236 導入口
237 RF電源
238 ガス供給源
30 成膜モジュール
40 改質モジュール
50 エッチングモジュール
60 成膜モジュール
70 成膜モジュール
80 処理容器
81 排気装置
82 ガス供給源
83 流量制御器
84 配管
85 シャワーヘッド
86 ステージ
900 第1の膜
901 凸部
902 保護膜
903 改質層
904 構造物
910 第2の膜
911 第3の膜
912 抑制膜

Claims (8)

  1. 基板上に形成された第1の膜の表面に、被覆率に応じて前記第1の膜のエッチングに用いられる第1のガスの透過を抑制する保護膜を成膜する第1の成膜工程と、
    前記基板に前記第1のガスを供給することにより、前記保護膜の被覆率が高い前記第1の膜の表面よりも前記保護膜の被覆率が低い前記第1の膜の表面をより深くエッチングするエッチング工程と
    を含むエッチング方法。
  2. 前記エッチング工程では、
    前記第1のガスに含まれる改質ガスにより、前記保護膜の被覆率が高い前記第1の膜の表面よりも前記保護膜の被覆率が低い前記第1の膜の表面により深い改質層を形成する改質工程と、
    前記第1のガスに含まれる反応ガスにより、前記改質層を除去する第1の除去工程と
    を含む請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記第1の成膜工程と前記エッチング工程とは、この順番で複数回繰り返し実行される請求項1または2に記載のエッチング方法。
  4. 表面に第2の膜と第3の膜とが露出している基板を準備する準備工程と、
    前記第1の膜の成膜を抑制する抑制膜を前記第3の膜の表面に成膜する第2の成膜工程と、
    前記第2の膜の表面に前記第1の膜を成膜する第3の成膜工程と
    を含み、
    前記第1の成膜工程および前記エッチング工程は、前記第3の成膜工程の後に実行される請求項1から3のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  5. 前記抑制膜は、自己組織化単分子膜である請求項4に記載のエッチング方法。
  6. 前記第1の成膜工程と前記エッチング工程とが、この順番で1回以上繰り返し実行された後、前記第3の成膜工程が実行され、さらに、前記第1の成膜工程と前記エッチング工程とが、この順番で1回以上繰り返し実行される請求項4または5に記載のエッチング方法。
  7. 前記第1の成膜工程と前記エッチング工程とが、この順番で1回以上繰り返し実行された後、前記第2の成膜工程と前記第3の成膜工程とがこの順番で実行され、さらに、前記第1の成膜工程と前記エッチング工程とが、この順番で1回以上繰り返し実行される請求項4または5に記載のエッチング方法。
  8. 2回目以降の前記第2の成膜工程が実行される前に、前記第2の膜上に成膜された前記抑制膜を除去する第2の除去工程を含む請求項7に記載のエッチング方法。
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