JP2023008866A - 海洋資材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】海水や淡水中に没した状態での使用時、及び使用前の空気中での保管・在庫時には海洋資材の本来の機能を維持させつつ、使用後における海洋汚染を防止することを可能とする。【解決手段】少なくとも一部が海水中又は淡水中に没する状態で使用される海洋資材の構成要素を、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂とすることにより、構成要素の少なくとも一部が海水中や淡水中に没した状態で使用される際、及び使用前に空気中で保管・在庫状態にある際には、構成要素における加水分解が抑制される一方、使用後に海底や川底に着床した際には加水分解が促進されるようにしたものである。【選択図】図3

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 一般社団法人日本有機資源協会(JORA)によって令和3年3月29日に発行された「環境省補助事業 令和2年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業 事業者取組紹介」において公開
本発明は、海水中又は淡水中の水生生物を捕獲・養殖し、或いは海水中又は淡水中に配置される構造物の機能維持のために使用される海洋資材及びその製造方法に関する。
漁業や養殖業において用いられる漁網、ロープ、イカ釣針のカバー、フロート、牡蠣養殖用パイプ、タコ壺、アナゴ筒、土のう袋などの「海洋資材」は、一般に、安価で強度的に優れた化石由来のポリアミド系、ポリエステル系、ポリエチレン系等のプラスチックにより製造されている。これらの海洋資材は、海水中又は淡水中に一部又は全部を没した状態で使用されることから、それらの海洋資材が、災害や荒天や破損等により流出したり意図的に投棄されることによって、いわゆる「海洋プラスチックごみ」、或いは単に「海ごみ」と呼ばれる海洋汚染の原因になりつつある。昨今において海洋プラスチックごみは、例えば釣糸などの海洋資材に鯨や亀などの海洋生物が絡まってしまう、いわゆるゴーストフィッシング(幽霊漁業)等の問題を招来しているとともに、紫外線による劣化や波浪等によりマイクロまたはナノプラスチック化して、それを誤食した海洋生物やそれらの生態系への影響が懸念されている。
また、着床式洋上風力発電設備においては、回転ブレードを支持しているタワーの基礎部分が海底に施設されるが、その基礎部分の固定機能を維持するために、石材等を詰めた網状袋体が「海洋資材」として使用されている。このような海水中又は淡水中に配置される構造物の機能維持のために使用される海洋資材も、同様に海洋汚染の問題を避けて通れない。
そのような「海洋資材」による海洋汚染の対策として、例えば下記の特許文献1では、ポリ乳酸(PLA)やポリグリコール酸(PGA)等からなる樹脂部材を構成要素とした漁網が提案されている。この特許文献1にかかる漁網は、水分により分解する高分子の樹脂で形成されており、当該特許文献1によれば、水中に放置しておよそ数カ月~1年でモノマー化し、最終的には微生物の餌となって消失し、投棄や放置に伴う環境汚染の問題を生じないとしている。
特許第2855228号公報
しかしながら、上述した特許文献1で開示されている漁網を構成しているポリ乳酸(PLA)の分解性を実際に確認してみると、海水等の水中における加水分解の量は微量であり、土壌やコンポストの環境下においても80度C以上の温度が加水分解の条件となっている(例えば、産業技術研究所の実験データ等参照)。すなわち、ポリ乳酸(PLA)やポリグリコール酸(PGA)のみを構成要素とする漁網等の海洋資材は、通常の海水中で使用される場合のみならず、投棄・放置されて海底や川底に着床した場合にあっても、殆ど加水分解することがなく、海洋汚染の対策にはなっていない。
一方、水及び土壌のいずれの環境下でも加水分解する種々の生分解性プラスチックが知られており、そのような生分解性プラスチックで漁網等の海洋資材を製造することも考えられる。しかしながら、一般に知られている生分解性プラスチックにより海洋資材を形成すると、海水や淡水中に没した状態で使用されている最中に加水分解が進んでいくこととなり、海洋資材の本来の機能が早期に低下又は消失してしまう。また、使用前の保管・在庫の状態において空気中で分解又は性能低下を招く場合も見られ(例えば、PBS)、海洋資材の在庫時における品質保証の観点から商品化できない材質もある。従って、通常の生分解性プラスチックを直ちに海洋資材の構成要素として採用することはできない。
そこで、本発明は、海水や淡水中に没した状態での使用時、及び使用前の保管・在庫時においては分解が進むことなく本来の機能を維持するとともに、使用後においては生分解して海洋汚染を防止することができるようにした海洋資材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本願発明者らは、ポリ乳酸(PLA)に各種の生分解性プラスチックを混合した樹脂に関する生分解性を実験により調査した結果、本願請求項1に記載の海洋資材のように、少なくとも一部が海水中又は淡水中に没する状態で使用される構成要素を備えた海洋資材において、前記構成要素が、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂からなる構成を採用するに至った。
また、同様に、上記目的を達成するために本願発明者らは、請求項4に記載の海洋資材の製造方法のように、少なくとも一部が海水中又は淡水中に没する状態で使用される構成要素を備えた海洋資材の製造方法において、前記構成要素を、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂により形成するに至った。
すなわち、上記のように構成された海洋資材及びその製造方法によれば、構成要素の少なくとも一部が海水中や淡水中に没した状態で使用される際、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされている際には、構成要素における加水分解が殆ど生じない程度にまで抑制され、海洋資材の本来の機能が支障なく維持されるとともに、特定の目的のために使用された後に投棄や放置されるなどにより海底や川底に海洋資材が着床した際にあっては、海底や川底に生息するバクテリア等により加水分解が促進され、海洋汚染が有効に防止されることが明らかになった。
このとき、請求項2に記載の海洋資材のように、前記構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比が、2対8から8対2までの間であることが望ましい。
このように構成された海洋資材によれば、構成要素の少なくとも一部が海水中や淡水中に没した状態での使用時、及び使用前の空気中での保管・在庫時においては構成要素に加水分解を殆ど生じることがない一方、使用後における海底や川底に着床している場合における加水分解が、より早期に進むことが判明し、海洋汚染が特に良好に防止されることとなる。
また、請求項3に記載の海洋資材のように、前記海洋資材は、漁網、網状袋体、牡蠣養殖用パイプ、ロープ、撚糸、イカ釣針のカバー、タコ壺、アナゴ筒、土のう袋、及びフロート等を含むものであり、これらの例示的なものを含む各種の海洋資材において、上述した作用・効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる海洋資材及びその製造方法は、少なくとも一部が海水中又は淡水中に没する状態で使用される構成要素を、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂からなる構成とすることにより、構成要素の少なくとも一部が海水中や淡水中に没した状態で使用される際、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされる際には、構成要素の加水分解を抑制させる一方、使用後に投棄や放置されて海底や川底に着床した際にあっては、海底や川底に着床している部分からの加水分解が促進されるものであるから、海水や淡水中に没した状態での使用中には海洋資材の本来の機能を維持させつつ、使用後における海洋汚染を防止することができる。
本発明の一実施形態にかかる漁網の概略構成を表した模式的正面説明図である。 本発明の他の実施形態にかかる着床式洋上風力発電設備の一例を表した模式的断面説明図である。 図2に表した着床式洋上風力発電設備の海底固定部分を表した模式的断面拡大説明図である。 本発明の更に他の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプを表した外観斜視説明図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる海洋資材を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、図1に示されている本発明の第1の実施形態にかかる海洋資材としての漁網は、複数本の撚糸からなる網糸1,1,・・・が網目状をなすように互いに交差された網地を構成要素とするものであって、各網糸1どうしの交差部分には、結び合わせた目としての結節部2が形成されている。なお、結節部2を形成する替わりに組節部を形成して強度を高めるようにした無結節網地と呼ばれる漁網もある。
上述したように本実施形態における「構成要素」としての網糸1は、複数本の撚糸から形成されており、それらの撚糸1は、実質的に、ポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)とを含む樹脂からなるモノフィラメント又はマルチフィラメントにより形成されている。
ここで、「実質的に」とは、必要に応じて用いられる末端封止剤、抗酸化剤、顔料、軟化剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加物、又は他の樹脂を、1種類又は2種類以上を含んで良いことを意味する。
本実施形態における「構成要素」としての網糸1の材質をなす樹脂に含まれるポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)は、周知のように、とうもろこしや芋類、さとうきび、さとう大根などを原材料から得たでんぷん(スターチ)又は糖(グルコース)に乳酸菌を加えて乳酸(Lactic Acid)とし、その乳酸を脱水反応処理した後に、ラクチドの開環重合処理を行うことによってプラスチック化したものであるが、構造単位がL-乳酸であるポリL-乳酸、構造単位がD-乳酸であるポリD-乳酸、構造単位がL-乳酸及びD-乳酸であるポリLD-乳酸や、これらの混合物、L-乳酸とD-乳酸とのランダム共重合体、L-乳酸とD-乳酸とのステレオコンプレックスなどからなる。
一方、同じく網糸1の材質をなす樹脂に含まれるポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)は、石油由来の合成プラスチックであり、1,4-ブタンジオール(BDO)、テレフタル酸(PTA)、及びアジピン酸(AA)の重縮合によって形成された熱可塑性ポリエステル樹脂であるが、脂肪族ポリエステルとしての優れた分解性能と、芳香族ポリエステルの優れた機械的特性とを兼ね備えていることが知られている。
このように、本実施形態における「構成要素」としての網糸1を形成している樹脂は、ポリ乳酸(PLA)と、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含むものであるが、これら両者の重量比は、後述する理由によって、2対8から8対2までの間になされている。すなわち、重量比において2から8の範囲で含有されるポリ乳酸(PLA)に対して、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)が、重量比において8から2の範囲の比率で含有されている。
そして、そのようなポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを2対8から8対2までの間の重量比で含有する樹脂は、前述した種々の「海洋資材」の構成要素として使用された後に、海底や川底に着床している部分からの加水分解が良好に促進され、海洋汚染に対して相当に有効な対策となることが後述のように判明した。一方、当該樹脂からなる「海洋資材」の構成要素が、海水中や淡水中に没して使用される際、及び使用前に空気中で保管・在庫状態にある際には、加水分解が抑制されて海洋資材の本来の機能が支障なく維持されることも後述するように明らかになった。
次に、図2に示されている本発明の第2の実施形態にかかる着床式洋上風力発電設備10においては、上端部分に回転ブレード11を支持しているタワー12の下端部分が、海底13に施設された基礎部14によって保持されている。そして、上記基礎部14には、波浪の影響や海流により土砂が洗い流される、いわゆる「洗堀」の発生を防止することを目的として、特に図3に示されているような、石材等を充填した網状袋体からなる袋型根固部材15,15,・・・が、前記基礎部14の周りを取り囲むようにして多数積み重ねられている。
上述した袋型根固部材15は、本実施形態における「海洋資材」の構成要素をなすものであるが、このような着床式洋上風力発電設備10における袋型根固部材15を構成している海洋資材の構成要素としての網状袋体は、前述した漁網と同様に、複数本の撚糸からなる網糸が網目状をなすように互いに交差された網地から形成されている。そして、本実施形態における網状袋体の網地を構成している撚糸は、実質的に、ポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)とを含む樹脂からなるモノフィラメント又はマルチフィラメントから形成されている。
これらのポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)及びポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)については、上述した第1の実施形態における漁網と同様のものであるので、詳細な説明は省略するが、「実質的に」とは、必要に応じて用いられる末端封止剤、抗酸化剤、顔料、軟化剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加物、又は他の樹脂を、1種類又は2種類以上を含むことを意味する。
さらに、図4に示されている本発明の第3の実施形態は、一般に「カキ管」と呼ばれる牡蠣養殖用パイプ20を「海洋資材」の構成要素としたものである。当該牡蠣養殖用パイプ20は、牡蠣養殖において種苗を付着させるホタテ貝を筏から吊るす際に一定の間隔を確保するために使われる樹脂からなるものであり、例えば、長さLが24cm、外径Dが1.43cm、内径dが0.15cmのパイプ状部材からなる。
上述した海洋資材の「構成要素」としての牡蠣養殖用パイプ(カキ管)20は、実質的に、ポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)と、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)とを含む樹脂からなるものであり、ここでの「実質的に」とは、必要に応じて用いられる末端封止剤、抗酸化剤、顔料、軟化剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加物、又は他の樹脂を、1種類又は2種類以上を含む意味である。ポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)及びポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)については、前述した各実施形態と同様のものであるので、詳細な説明は省略する。
このような各実施形態にかかる海洋資材の「構成要素」をなしている樹脂、すなわちポリ乳酸(PLA:Poly Lactic Acid)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:Poly Butylene Adipate Terephthalate)とを含む樹脂の生分解性を確認するために、上述した第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)20及びその代替品を用いて生分解性に関する実験を、後段で説明する各実施例について行った。その結果、次の[表1]の散布図のように、海水泥環境下における被試験体の重量減少率(縦軸)と、両樹脂の重量割合(横軸)との間には一定の相関関係があることが分かった。

Figure 2023008866000002
なお、上記[表1]においては、ポリ乳酸(PLA)のみを含有し、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)を含まない樹脂(重量比:10対0)、及び、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)のみを含有し、ポリ乳酸(PLA)を含まない樹脂(重量比:0対10)に関して、下記の先行する公開文献(1)及び(2)の記載から、生分解性は認められないと判断された結果が示されている。
(1)「プラスチック成形加工学会」発刊の「成形加工、第32巻、第11号 2020」の第378頁中の表1、及び第379頁中の表等。
(2)「第25回(2020)化学物質評価研究機構研究発表会要旨」として公表されている「プラスチックの海洋性分解性評価」の図7等。
以下、[表1]中に示した各実施例についての説明を行う。
上記[表1]中の[実施例1]は、前述した第3の実施形態にかかる海洋資材としての牡蠣養殖用パイプ(カキ管)において、その構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「3対7」としたものである。より具体的には、ポリ乳酸(PLA:ハイスン社製、登録商標名レボダ)の0.3Kg、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:トンへ社製、登録商標名TH801T)の0.7Kgに、端末封止剤0.02Kgを混合し、二軸混錬機を用いて溶融混錬した後にペレット化したものを原料として射出成型により、上述した第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を製造して[実施例1]にかかる海洋資材の被試験体としたものである。
このようにして製造した[実施例1]にかかる被試験体としての牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を、空気中、海水中、及び海水泥上にそれぞれ配置し、各々の蠣養殖用パイプの重量の経時変化を測定したところ、次の[表2]のような結果を得た。

Figure 2023008866000003
上記[表2]のように、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「3対7」とした[実施例1]にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)は、まず、空気中や海水中に没した状態、すなわち牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を使用する環境下、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされている環境下においては加水分解が殆ど進まず、牡蠣養殖用パイプ(カキ管)としての本来の機能が支障なく維持されることが判明した。
一方、当該[実施例1]にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)が、使用後に投棄や放置されるなどにより海底に着床した場合のように、海水泥に接触している場合にあっては、特に200日を経過した後に、牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の加水分解が表面部分から進んでいき、450日を経過したときの牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の重量は、海水泥の環境下で12.7%の減少となった。
ここで、いわゆるゴーストフィッシング(幽霊漁業)等に対する有効な海洋汚染対策のためには、次に説明するように3%程度の減少率が必要と考えられる。すなわち、例えばナイロン製の釣糸等の海洋資材が分解した状態になるためには約600年を要すると一般に言われていることからすると(U.S. National Park Service; Mote Marine Lab, Sarasota, FL and “Garbage In, Garbage Out,” Audubon magazine, Sept/Oct 1998.等)、投棄又は放置から20年後に重量が半減することを目標値とすることは適切な海洋汚染対策になるものと考えられる。そして、その場合には、投棄又は放置から450日を経過したときの重量減少率は約3%となるから、その目標値である3%を大幅に上回る12.7%の重量減少率を有する[実施例1]にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)は、極めて有効な海洋汚染対策となる。
このような海水泥の環境下における生分解の過程を、本願発明者が詳細に分析してみたところ、海底付近及び海中の泥・砂等に生息する4種類のバクテリアが分泌するエストラーゼ等の酵素によって加水分解が促進されることが見出された。
なお、計測された被試験体の重量の減少が「生分解」ではなく、パイプ表面の剥離などによるものである可能性についての検証も行った。具体的には、被試験体とした牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の重量の減少が、パイプ表面の剥離による場合には、重量減少後の表面組織と、空気中又は試験前の表面組織とは同一のはずである。そこで、分解試験前後のそれぞれについて、赤外線分光法(FT-IR)により表面の分子構造を分析してみた。その結果、パイプ表面の分子構造において、ヒドロキシ基(-OH基)の数が、分解試験後の方が多いことが確認された。これは、パイプ表面において、剥離を生じるのではなく、ポリ乳酸の加水分解(エステル結合の切断反応)が生じていることを示している。
一方、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、被試験体とした牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の重量平均分子量を計測したところ、試験前後で変化はなく、数平均分子量が増加していることが確認された。これは、分子量分布が優位に変化する前に重量低下が起きるという酵素分解の特徴と合致していることから、微生物が分泌した酵素でパイプ表面が、加水分解したことを示している。このような検証結果から、分解試験で確認された重量減少が、生分解によるものであることが明らかとなった。
前記[表1]中における[実施例2]は、前述した第3の実施形態にかかる海洋資材としての牡蠣養殖用パイプ(カキ管)において、その構成要素をなす樹脂に含まれるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「4対6」としたものである。より具体的には、ポリ乳酸(PLA:ハイスン社製、登録商標名レボダ)0.4Kg、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:トンへ社製、登録商標名TH801T)0.6Kgに、端末封止剤0.02Kgを混合し、二軸混錬機を用いて溶融混錬した後にペレット化したものを原料として射出成型により、上述した第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を製造して[実施例2]にかかる海洋資材の被試験体としたものである。
このようにして製造した[実施例2]にかかる被試験体としての牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を、空気中、海水中、及び海水泥上にそれぞれ配置し、各々の蠣養殖用パイプにおける重量の経時変化を測定したところ、次の[表3]のような結果を得た。

Figure 2023008866000004
[表3]のように、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「4対6」とした[実施例2]にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)は、まず、空気中や海水中に没した状態、すなわち牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を使用している環境下、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされている環境下においては、前述した[実施例1]と同様に加水分解が殆ど進まず、牡蠣養殖用パイプ(カキ管)としての本来の機能が支障なく維持されることが判明した。
一方、当該[実施例2]にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)が、使用後に投棄や放置されるなどにより海底に着床した場合のように、海水泥に接触している場合にあっては、特に200日を経過した後に、牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の加水分解が表面部分から進んでいくが、加水分解の量はやや低下し、450日を経過したときの牡蠣養殖用パイプの重量は、海水泥の環境下で8.2%の減少となった。前述の[実施例1]で説明したように、有効な海洋汚染対策のために3%程度の減少率が必要と考えた場合、当該[実施例2]にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)も、相当に有効な海洋汚染対策となる。
このような海水泥の環境下における生分解の過程が、海底付近及び海中の泥・砂等に生息する4種類のバクテリアによって加水分解が促進されること、及び計測された被試験体の重量の減少が、パイプ表面の剥離などによるものではない点については、上述した[実施例1]と同様に検証した。
次に、前記[表1]中における[実施例3]は、前述した実施例1及び2とは異なる配合を有する被試験体を容易に製造し、且つ重量減少の測定を容易・迅速に行い得るように、前述した第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の代替品としてテープ状部材を採用したものである。そして、その代替被試験体としてのテープ状部材は、第3の実施形態の牡蠣養殖用パイプ(カキ管)を、中心軸と直交する方向に投影した形状、又は軸周りに展開した形状を有するものとしており、少なくとも生分解の重量減少については、前述した実施例1及び2に対応した等価な結果を得ることができるものと考えられる。
より具体的には、当該テープ状部材の構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「6.5対3.5」としたものであり、ポリ乳酸(PLA:ハイスン社製、登録商標名レボダ)0.65Kg、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:トンへ社製、登録商標名TH801T)0.35Kgに、端末封止剤0.02Kgを混合し、それを二軸混錬機により溶融混錬した後にペレット化したものを原料として射出成型し、多段ロールユニット及び延伸成形機を経てフィルム状にしたものをスリット化することで上述したテープ状部材を製造し、第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の被試験体の代替品とした。すなわち、本実施例3にかかる配合(6.5対3.5)を有する樹脂は、種々の加工が難しい性質を備えたものとなってしまい、特に、牡蠣養殖用パイプのように管状に成形することは難しくなる。そこで、本実施例3では、上述したような牡蠣養殖用パイプと生分解性の評価において等価と考えられるテープ状部材を被試験体としたものである。
このようにして製造した[実施例3]にかかる被試験体としてのテープ状部材を、空気中、海水中、及び海水泥上にそれぞれ配置し、各々のテープ状部材の重量の経時変化を測定すると、次の[表4]のようになった。

Figure 2023008866000005
[表4]のように、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「6.5対3.5」とした[実施例3]にかかるテープ状部材では、空気中や海水中に没した状態、すなわち海洋資材を使用する環境下、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされている環境下においては、前述した各実施例と同様に加水分解が殆ど進まず、海洋資材としての本来の機能が支障なく維持される。
一方、[実施例3]にかかるテープ状部材が、使用後に投棄や放置されるなどにより海底に着床した場合のように、海水泥に接触している場合にあっては、特に200日を経過した後から加水分解が少しずつ進む傾向となり、そのときの加水分解量は、上述した[実施例1]の半分程度にまで低下するものの、450日を経過したときのテープ状部材の重量は、海水泥の環境下では6.3%減少した。前述の[実施例1]で説明したように、有効な海洋汚染対策のためには3%程度の減少率が必要と考えると、当該[実施例3]にかかるテープ状部材により代替される牡蠣養殖用パイプ(カキ管)も、ある程度、有効な海洋汚染対策となると判断される。
なお、分解試験で確認された重量減少が、パイプ表面の剥離などによるものではなく、生分解によるものであることについての検証も、前述した各実施例と同様に行った。
前記[表1]中における[実施例4]も、上述した[実施例3]と同様に、海水泥上に配置した被試験体の重量減少の測定を容易かつ迅速に行うために、[実施例3]と同様の形状を有するテープ状部材からなる被試験体を採用したものであり、前述した第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の代替被試験体になり得るものと考えられる点についても[実施例3]と同様である。
より具体的には、当該テープ状部材の構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「7対3」としたものであり、ポリ乳酸(PLA:ハイスン社製、登録商標名レボダ)0.7Kg、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:トンへ社製、登録商標名TH801T)0.3Kgに、端末封止剤0.02Kgを混合し、それを二軸混錬機により溶融混錬した後にペレット化したものを原料として射出成型し、多段ロールユニット及び延伸成形機を経てフィルム状にしたものをスリット化することで上述したテープ状部材を製造し、第3の実施形態にかかる牡蠣養殖用パイプ(カキ管)の被試験体の代替品とした。すなわち、本実施例4にかかる配合(7対3)を有する樹脂も、上述した実施例3と同様に加工が難しい性質を備えたものとなってしまい、特に、牡蠣養殖用パイプのように管状に成形することは難しくなることから、本実施例4においても、牡蠣養殖用パイプと生分解性の評価において等価と考えられるテープ状部材を被試験体としたものである。
このようにして製造した[実施例4]にかかる被試験体としてのテープ状部材を、空気中、海水中、及び海水泥上にそれぞれ配置し、各々のテープ状部材の重量の経時変化を測定すると、次の[表5]のようになった。

Figure 2023008866000006
[表5]のように、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「7対3」とした[実施例4]にかかるテープ状部材では、空気中や海水中に没した状態、すなわち海洋資材を使用する環境下、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされている環境下においては、前述した各実施例と同様に加水分解が殆ど進まず、海洋資材としての本来の機能が支障なく維持される。
一方、[実施例4]にかかるテープ状部材が、使用後に投棄や放置されるなどにより海底に着床した場合のように、海水泥に接触している場合にあっては、200日を経過した後から加水分解がやや進む傾向となり、そのときの加水分解量は、上述した[実施例1]に比して約1/3程度にまで低下し、450日を経過したときのテープ状部材の重量は、海水泥では4.0%の減少に止まったものの、前述の[実施例1]で説明したように有効な海洋汚染対策のためには3%程度の減少率で良いと考えられることから、当該[実施例4]にかかるテープ状部材により代替される牡蠣養殖用パイプ(カキ管)も、ある程度、海洋汚染の対策になると考えられる。
以上のように本発明によれば、海洋資材の構成要素が海水中や淡水中に没して使用される際、及び使用前に空気中で保管・在庫状態になされている際にあっては、構成要素の加水分解が抑制される一方、前述した[表1]から、当該構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を適宜に設定することで、養殖や漁獲等の特定の目的のために使用された後の投棄や放置などにより海底や川底に着床した部分からの加水分解が良好に促進され、海洋汚染に対して相当に有効な対策となる。
すなわち、使用後に投棄・放置された海洋資材のほとんどが海水泥に着床することを考慮すると、海水泥に接触してから450日経過したときの重量減少率は3%以上が必要と考えられることから、前述した[表1]で明らかなように、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「2対8から8対2」までの間とした海洋資材は、有効な海洋汚染対策になり得る。
一方、更に有効な海洋汚染対策として、海水泥に接触してから450日経過時時点での重量減少率は5%以上が必要であるとした場合にあっては、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を「2対8から7対3」までの間とすることで有効な海洋汚染対策になる。また、海洋汚染対策に必要な重量減少率を他の数値に設定した場合においても、前述した[表1]に示された相関関係に基づいて、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を適宜に決定することが可能である。
なお、本発明にかかる樹脂の分解特性は、海洋資材の構成要素の一部が海水中や淡水中に没した状態で使用される漁網、ロープ、土のう袋、及びフロートカバーにおいても同様であることが確かめられている。
以上のように、本発明による顕著な作用・効果は、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂を海洋資材の構成要素とすることによって初めて得られるものであり、ポリ乳酸(PLA)やポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)の各々を単独で使用した場合の分解特性からは予測できないもの、すなわち非予測性を有することは明らかである。
なお、本発明にかかる海洋資材の構成要素をなす樹脂には、原料や製造過程等において不可避的に生じる不純物が含まれる場合も排除するものではない。また、本発明は、当然ながら、前述した実施形態や実施例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜に変更して適用されるものである。
以上のように本発明は、漁網、網状袋体、牡蠣養殖用パイプ、ロープ、撚糸、イカ釣針のカバー、タコ壺、アナゴ筒、土のう袋、及びフロート等の多種多様な海洋資材に対して広く適用することが可能である。
1 網糸
2 結節部
10 洋上風力発電設備
11 回転ブレード
12 タワー
13 海底
14 基礎部
15 袋型根固部材

Claims (5)

  1. 少なくとも一部が海水中又は淡水中に没する状態で使用される構成要素を備えた海洋資材において、
    前記構成要素が、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂からなることを特徴とする海洋資材。
  2. 前記構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比が、2対8から8対2までの間であることを特徴とする請求項1記載の海洋資材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の海洋資材が、漁網、網状袋体、牡蠣養殖用パイプ、ロープ、撚糸、イカ釣針のカバー、タコ壺、アナゴ筒、土のう袋、及びフロートを含むことを特徴とする海洋資材。
  4. 少なくとも一部が海水中又は淡水中に没する状態で使用される構成要素を備えた海洋資材の製造方法において、
    前記構成要素を、ポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)とを含む樹脂により形成することを特徴とする海洋資材の製造方法。
  5. 請求項4記載の海洋資材の構成要素をなす樹脂におけるポリ乳酸(PLA)とポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)との重量比を、2対8から8対2までの間とすることを特徴とする請求項4記載の海洋資材の製造方法。
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