JP2023008677A - タイヤ管理装置、プログラム及びタイヤ管理方法 - Google Patents

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    • B60C2019/004Tyre sensors other than for detecting tyre pressure

Abstract

【課題】タイヤの摩耗状態を精度よく算出できるタイヤ管理装置、プログラム及びタイヤ管理方法が提供される。【解決手段】タイヤ管理装置(10)は、車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置であって、車両の速度に関するデータを含む走行データを取得するデータ取得部(131)と、取得した走行データに基づいてタイヤの摩耗状態を算出する摩耗状態算出部(132)と、速度に関するデータに基づいて車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行う摩耗状態補正部(133)と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、タイヤ管理装置、プログラム及びタイヤ管理方法に関する。
従来から、走行中の車両のデータを取得して、タイヤへの影響を推定するシステムが知られている。例えば、特許文献1は、走行モードの各区間における摩耗エネルギーを演算し、タイヤの全摩耗量を予測するシステムを開示する。
特開2017-156295号公報
ここで、特許文献1のような従来の技術では、摩耗予測結果と実際の摩耗量に乖離が生じることがあった。そのため、タイヤの摩耗の状態をさらに精度よく算出できる技術が求められていた。
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、タイヤの摩耗状態を精度よく算出できるタイヤ管理装置、プログラム及びタイヤ管理方法を提供することにある。
本開示の一実施形態に係るタイヤ管理装置は、車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置であって、前記車両の速度に関するデータを含む走行データを取得するデータ取得部と、取得した前記走行データに基づいて前記タイヤの摩耗状態を算出する摩耗状態算出部と、前記速度に関するデータに基づいて前記車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された前記摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行う摩耗状態補正部と、を備える。
この構成により、タイヤの摩耗状態を精度よく算出でき、車両に取付けられたタイヤの状態を適切に管理することができる。
本開示の一実施形態として、前記速度に関するデータは、前記車両の速度データを含み、前記摩耗状態補正部は、前記速度データに基づいて、前記車両の速度が一定時間以上、前記所定の速度以上である場合に、前記補正を行う。
この構成により、車両の速度によるタイヤ摩耗への影響を、適切にタイヤの摩耗状態の算出に反映することができる。
本開示の一実施形態として、前記速度に関するデータは、前記車両の位置データを含み、前記摩耗状態補正部は、前記位置データに基づいて、前記車両の位置が前記所定の速度以上の速度制限を有する場所にある場合に、前記補正を行う。
この構成により、車両の速度によるタイヤ摩耗への影響を、適切にタイヤの摩耗状態の算出に反映することができる。
本開示の一実施形態として、前記走行データは、前記車両が走行する環境のデータを含み、前記摩耗状態補正部は、前記環境のデータに基づいて前記補正で用いられる補正係数を調整する。
この構成により、タイヤの摩耗状態をさらに精度よく算出することができる。
本開示の一実施形態として、前記所定の速度は、時速50km以上である。
この構成により、車両の速度によるタイヤ摩耗への影響を、適切にタイヤの摩耗状態の算出に反映することができる。
本開示の一実施形態に係るプログラムは、車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置に、前記車両の速度に関するデータを含む走行データを取得することと、取得した前記走行データに基づいて前記タイヤの摩耗状態を算出することと、前記速度に関するデータに基づいて前記車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された前記摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行うことと、を実行させる。
この構成により、タイヤの摩耗状態を精度よく算出でき、車両に取付けられたタイヤの状態を適切に管理することができる。
本開示の一実施形態に係るタイヤ管理方法は、車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置が実行するタイヤ管理方法であって、前記車両の速度に関するデータを含む走行データを取得することと、取得した前記走行データに基づいて前記タイヤの摩耗状態を算出することと、前記速度に関するデータに基づいて前記車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された前記摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行うことと、を含む。
この構成により、タイヤの摩耗状態を精度よく算出でき、車両に取付けられたタイヤの状態を適切に管理することができる。
本開示によれば、タイヤの摩耗状態を精度よく算出できるタイヤ管理装置、プログラム及びタイヤ管理方法を提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係るタイヤ管理装置の構成例を示す図である。 図2は、図1のタイヤ管理装置を備えるタイヤ管理システムの構成例を示す図である。 図3は、摩耗エネルギーと車両の速度との関係を例示する図である。 図4は、摩耗エネルギーと摩耗量との関係を例示する図である。 図5は、本開示の一実施形態に係るタイヤ管理方法の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本開示の一実施形態に係るタイヤ管理装置及びタイヤ管理方法が説明される。各図中、同一又は相当する部分には、同一符号が付されている。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
図1は、本実施形態に係るタイヤ管理装置10の構成例を示す。図2は、図1のタイヤ管理装置10を備えるタイヤ管理システム1の構成例を示す。タイヤ管理装置10は、車両20に取付けられたタイヤ30を管理する装置である。タイヤ管理装置10は、タイヤ30の状態の管理として、摩耗状態(一例として摩耗量)を算出してユーザに提示することができる。ここで、ユーザは、タイヤ管理装置10又はタイヤ管理システム1の利用者であるが、特に車両20の運転者を含む。
タイヤ管理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。制御部13は、データ取得部131と、摩耗状態算出部132と、摩耗状態補正部133と、出力部134と、を備える。タイヤ管理装置10は、ハードウェア構成として、例えばサーバのようなコンピュータであってよい。タイヤ管理装置10の構成要素の詳細については後述する。
タイヤ管理装置10は、ネットワーク40で接続される端末装置50及びサーバ60の少なくとも1つとともに、タイヤ管理システム1を構成してよい。ネットワーク40は、例えばインターネットであるが、LAN(Local Area Network)であってよい。
端末装置50は、例えばスマートフォン又はタブレット端末等の汎用の移動端末であるが、これらに限定されない。端末装置50は、ユーザによって所持される。端末装置50は、車両20の走行データを取得して、ネットワーク40を介して、タイヤ管理装置10に送信してよい。また、端末装置50は、タイヤ管理装置10からの摩耗状態などの情報を、ネットワーク40を介して取得して、ユーザに表示する表示装置として機能してよい。端末装置50は、車両20に通信機能を備える装置が搭載されている場合に、その装置と無線通信することによって走行データを取得してよい。
サーバ60は、例えばタイヤ管理装置10とは別のコンピュータである。サーバ60は、例えば車両20の点検施設に設置されてよい。サーバ60は、車両20の走行データを取得して、ネットワーク40を介して、タイヤ管理装置10に送信してよい。また、サーバ60は、タイヤ管理装置10からの摩耗状態などの情報を、ネットワーク40を介して取得して、サーバ60に接続されたディスプレイなどの表示装置に表示させてよい。サーバ60は、車両20に通信機能を備える装置が搭載されている場合に、その装置と無線通信することによって走行データを取得してよい。
また、車両20に搭載された装置が直接的にネットワーク40に接続可能であって、走行データをタイヤ管理装置10に送信してよい。また、車両20に搭載された装置はディスプレイを備えてよい。車両20に搭載された装置は、タイヤ管理装置10からの摩耗状態などの情報を、ネットワーク40を介して取得して、ディスプレイに表示させてよい。車両20に搭載された装置は、例えば無線通信機能を有する運転支援装置であってよいが、特に限定されない。
ここで、タイヤ管理システム1は図2に示される構成に限定されない。例えば、タイヤ管理システム1はサーバ60を省略した構成であってよい。例えば、タイヤ管理システム1は、車両20に搭載された装置がネットワーク40を介して走行データをタイヤ管理装置10に送信し、端末装置50がネットワーク40を介してタイヤ管理装置10からの摩耗状態などの情報をユーザに表示する構成であってよい。
以下、タイヤ管理装置10の構成要素の詳細が説明される。通信部11は、ネットワーク40に接続する1つ以上の通信モジュールを含んで構成される。通信部11は、例えば4G(4th Generation)、5G(5th Generation)などの移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよい。通信部11は、例えば有線のLAN規格(一例として1000BASE-T)に対応する通信モジュールを含んでよい。通信部11は、例えば無線のLAN規格(一例としてIEEE802.11)に対応する通信モジュールを含んでよい。
記憶部12は、1つ以上のメモリである。メモリは、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られず任意のメモリとすることができる。記憶部12は、例えばタイヤ管理装置10に内蔵されるが、任意のインターフェースを介してタイヤ管理装置10に外部からアクセスされる構成も可能である。
記憶部12は、制御部13が実行する各種の算出において使用される各種のデータを記憶する。また、記憶部12は、制御部13が実行する各種の算出の結果及び中間データを記憶してよい。
本実施形態において、記憶部12は、摩耗状態算出部132によるタイヤ30の摩耗状態の算出などで用いられる関数(数値モデル)を記憶する。数値モデルの詳細については後述する。
制御部13は、1つ以上のプロセッサである。プロセッサは、例えば汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサであるが、これらに限られず任意のプロセッサとすることができる。制御部13は、タイヤ管理装置10の全体の動作を制御する。
ここで、タイヤ管理装置10は、以下のようなソフトウェア構成を有してよい。タイヤ管理装置10の動作の制御に用いられる1つ以上のプログラムが記憶部12に記憶される。記憶部12に記憶されたプログラムは、制御部13のプロセッサによって読み込まれると、制御部13をデータ取得部131、摩耗状態算出部132、摩耗状態補正部133及び出力部134として機能させる。
データ取得部131は、車両20の走行データを取得する。走行データは、少なくとも車両20の速度に関するデータを含む。車両20の速度に関するデータは、直接的に車両20の速度を示すデータ(以下「直接的なデータ」と称される)であってよいし、間接的に車両20の速度を示すデータ(以下「間接的なデータ」と称される)であってよい。
直接的なデータは、例えば車両20が備える速度センサによって測定される車両20の速度データであってよい。車両20の速度データは、例えば車両20のECU(Electronic Control Unit)から、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワーク、車両20に搭載された通信機能を備える装置及びネットワーク40を介して取得されてよい。データ取得部131は、速度データを例えば時系列データとして取得してよい。
また、間接的なデータは、例えば車両20に搭載された装置が有するGPS(Global Positioning System)機能によって特定される車両20の位置データであってよい。例えば位置データによって、車両20の位置が速度制限を有する場所(一例として高速道路)にあると判定される場合に、車両20は速度制限の範囲内の速度で走行していることが推定される。また、データ取得部131は、位置データを例えば時系列データとして取得してよい。このとき、位置データが示す車両20の移動時間と移動距離によって車両20の速度を算出することによって、推定した車両20の走行速度が検証されてよい。
ここで、本実施形態において、車両20の速度に関するデータは、速度データ及び位置データを含む。また、速度データは、車両20の正面側(前方)への速度成分又は車両20の正面反対側(後方)への速度成分だけでなく、車両20の横方向への速度成分の情報を含む。車両20の速度は、前方又は後方への速度成分と横方向への速度成分とを同時に測定可能なように、2次元以上の速度センサによって測定されてよい。車両20の速度の測定は、一例として1秒毎に行われるが、特に限定されない。
また、本実施形態において、走行データは車両20が走行する環境に関するデータをさらに含む。環境に関するデータは、例えば車両20が走行している場所の気温、降雨の有無を含む天気情報などを含んでよい。環境に関するデータは、例えば車両20が備える温度センサが検出した検出データ、車両20に搭載された装置がネットワーク40を介して取得する情報であってよい。また、走行データは、車両20の走行の状態を示す別の情報をさらに含んでよい。走行データは、例えば車両20の加速度データを含んでよい。加速度データは、例えば車両20が備える加速度センサによって測定されてよい。
データ取得部131が取得する走行データは、車両20又は車両20の運転者と紐づけられて、記憶部12に蓄積されてよい。また、タイヤ管理装置10は、定期的に摩耗状態を算出してよい。このとき、データ取得部131は定期的に走行データを取得してよい。
摩耗状態算出部132は、取得した上記の走行データに基づいて、タイヤ30の摩耗状態を算出する。本実施形態において、摩耗状態算出部132は、タイヤ30の摩耗状態として摩耗量を算出する。タイヤ30の摩耗状態は、摩耗量に限定されず、別の例として摩耗速度、摩耗寿命までの走行可能距離、後述する摩耗寿命期待値TIなどであってよい。ただし、摩耗状態が摩耗寿命までの走行可能距離、後述する摩耗寿命期待値TIである場合に、後述の補正は、走行可能距離及び摩耗寿命期待値TIが大きくなるように行われる。
ここで、従来からタイヤ30の摩耗は、車両20の走行によってタイヤ30にかかる力に影響されることが知られている。例えば特開平11-326143号公報に記載される摩耗エネルギーEw(摩擦エネルギー)に基づいて、タイヤ30の摩耗量を算出することができる。摩耗エネルギーEwは、タイヤ30の摩耗し易さを示すパラメータである。摩耗エネルギーEwが大きいほどタイヤ30の摩耗量が大きくなり、摩耗寿命が短くなる。
本実施形態において、摩耗状態算出部132は、走行データに基づいて摩耗エネルギーEwを算出する。摩耗エネルギーEwは以下の式(1)で表される。また、摩耗エネルギーEwを用いて、以下の式(2)で表されるタイヤ30の摩耗寿命期待値TIを算出することができる。例えば摩耗状態算出部132がタイヤ30の摩耗情報として摩耗寿命までの走行可能距離を算出する場合に、摩耗寿命期待値TIにタイヤ30の種類で定められる係数を乗じることによって走行可能距離を推定することが可能である。
Ew=Ewf+Ewa+Ews+Ewd+Ewb … 式(1)
TI=(Gl/Ew)×(NSD-1.6) … 式(2)
式(1)において、Ewfはフリーローリング時のタイヤ30の摩耗エネルギー成分である。Ewaはトー角が付与されている状態でのタイヤ30の摩耗エネルギー成分である。Ewsは横力(左右力)が付与されている状態でのタイヤの摩耗エネルギー成分である。Ewdは駆動力が付与されている状態でのタイヤの摩耗エネルギー成分である。Ewbは制動力が付与されている状態でのタイヤの摩耗エネルギー成分である。また、式(2)において、Glは摩耗抵抗指数であって、タイヤ30におけるトップゴムの摩耗性能を示す指数である。NSDはタイヤ30の溝深さ(mm)である。「1.6」はタイヤ30の棄却限界とされている残溝1.6(mm)に相当する。
式(1)のEws、Ewd及びEwbは、横力、駆動力及び制動力による摩耗エネルギー成分であるため、車両20の走行の状態によって変化する。横力、駆動力及び制動力は、車両20の横方向、前方及び後方への加速度に基づいて求められる。摩耗状態算出部132は、走行データが加速度データを含む場合には、加速度データから車両20の横方向、前方及び後方への加速度を得てよい。また、摩耗状態算出部132は、本実施形態のように速度データを取得可能な場合に、速度の微分演算を行うことによって、車両20の横方向、前方及び後方への加速度を得てよい。このように、摩耗状態算出部132は、走行データに基づいて、摩耗エネルギーEwを算出することができる。
摩耗状態算出部132は、タイヤ30の種類に応じて、記憶部12から適する関数を読み出す。本実施形態において、関数は図4に示すような摩耗エネルギーEwと摩耗量の関係を示す数値モデルである。図4の例では、2種類のタイヤ30のそれぞれの摩耗量を算出するための数値モデルであるCx0及びCy0が示されている。Cx0及びCy0は、例えば過去の実測データに基づいて定められてよい。摩耗状態算出部132は、例えば図4のCx0を読み出して、算出した摩耗エネルギーEwを入力することによってタイヤ30の摩耗量(補正前の摩耗量)を算出する。
ここで、本発明者が摩耗量の算出について、さらなる精度向上のための方途について鋭意究明したところ、車両20が高速に走行する場合に、従来技術によって予測されるタイヤ30の摩耗量よりも、実際の摩耗量が小さくなることが判明した。換言すると、図3に示すように、摩耗エネルギーEwは、車両20が安定的に所定の速度v以上で走行する場合に大きく低下することがわかった。ここで、所定の速度vは一例として時速50kmであった。このような摩耗エネルギーEwの低下は、車両20が所定の速度v以上の高速で走行し続けると、タイヤ30の内圧が上昇して、接地圧の分布が均一になるように接地形状が変化するためと考えられる。
摩耗状態補正部133は、上記の摩耗エネルギーEwの低下を摩耗量の算出に反映するために、速度に関するデータに基づいて、車両20が所定の速度v以上で走行していると判定する場合に補正を行う。補正は、摩耗状態算出部132によって算出されたタイヤ30の摩耗量(補正前の摩耗量)が小さくなるように行われる。図4の例において、補正前の摩耗量がCx0を用いて算出される場合に、摩耗状態補正部133はCx1で示される摩耗量に補正してよい。図4のように摩耗エネルギーEwとタイヤ30の摩耗状態(摩耗量)とが線形関係にある場合に、摩耗状態補正部133は補正前の値に、補正係数を乗じることによって補正してよい。補正係数は1未満であって、例えば補正前の値を0.5~0.9倍にするものであってよい。
本実施形態において、上記のように、速度に関するデータは車両20の速度データ及び位置データを含む。摩耗状態補正部133は、速度データ及び位置データを用いて、以下のような場合に車両20が所定の速度v以上で走行していると判定する。まず、摩耗状態補正部133は、速度データに基づいて、車両20の速度が一定時間以上、所定の速度v以上である場合に、補正を行う。ここで、「一定時間以上」の条件は、瞬間的に車両20が所定の速度v以上となった場合の補正を除くために設けられている。一定時間は、例えば所定の速度v以上の高速な走行によってタイヤ30の内圧が通常よりも上昇するのに十分な時間に設定されてよい。一定時間は一例として20分であるが、これに限定されない。別の例として、摩耗状態補正部133は、「一定時間以上」の条件を除いて、車両20が所定の速度v以上で走行している全ての場合に補正を行ってよい。
摩耗状態補正部133は、位置データに基づいて、車両20の位置が所定の速度v以上の速度制限を有する場所にある場合に、補正を行う。所定の速度vは例えば時速50kmである。補正を行う閾値である所定の速度vは、時速50km以上が好ましい。所定の速度v以上の速度制限を有する場所は、例えば高速道路である。摩耗状態補正部133は、位置データに基づいて、車両20が高速道路を走行中と判定する場合に、タイヤ30の摩耗量が小さくなるように補正を行ってよい。ここで、摩耗状態補正部133は、速度データ及び位置データの少なくとも一方に基づいて、車両20が所定の速度v以上で走行していると判定する場合に補正を行う。別の例として、摩耗状態補正部133は、速度データ及び位置データの一方を優先的に用いて判定を行ってよい。例えば、摩耗状態補正部133は、位置データに基づいて車両20が所定の速度v以上で走行していないと判定する場合に、速度データに基づく判定を行ってよい。
上記のように、走行データは車両20が走行する環境に関するデータを含み得る。摩耗状態補正部133は、環境に関するデータに基づいて、補正で用いられる補正係数を調整してよい。図4の例において、補正前の摩耗量がCx0を用いて算出されて、環境に関するデータに基づく調整をしていない摩耗量がCx1で示される場合に、摩耗状態補正部133はCx2で示される摩耗量になるように調整してよい。図4のように摩耗エネルギーEwとタイヤ30の摩耗状態(摩耗量)とが線形関係にある場合に、摩耗状態補正部133は補正前の値に補正係数を乗じることによって補正するが、その補正係数の値を、環境に関するデータに基づいて調整してよい。
摩耗状態補正部133は、例えば環境に関するデータに基づいて降雨が有ると判定する場合に、補正量が小さくなるように補正係数を調整してよい。降雨が有ると、高速走行によるタイヤ30の内圧の上昇が、晴天の場合に比べて抑えられると考えられる。そのため、例えば調整前の補正係数の値が0.8(すなわち、補正前の摩耗量を0.8倍にする)である場合に、摩耗状態補正部133は、補正係数の値を0.9に調整してよい。
このように、摩耗状態補正部133は、車両20が所定の速度v以上で走行していると判定する場合にタイヤ30の摩耗量が小さくなるように補正を行うことによって、図3に示すような摩耗エネルギーEwの低下を反映することができる。また、摩耗状態補正部133は、車両20が走行する環境に応じて補正量を調整できる。そのため、算出する摩耗量の精度を高めることができる。
出力部134は、摩耗状態算出部132が算出した摩耗量を、表示装置などに対して出力する。摩耗状態補正部133によって補正が行われた場合に、出力部134は、補正後の摩耗量を、表示装置などに対して出力する。上記のように、端末装置50及びサーバ60のディスプレイなどが、ユーザに摩耗量を表示する表示装置として機能し得る。例えば端末装置50の画面に、摩耗状態(本実施形態においては摩耗量)とともに、摩耗状態に関する情報が表示されてよい。摩耗状態に関する情報は、摩耗状態に基づくタイヤ30を管理するための情報であって、例えばタイヤ30の交換のアドバイスなどであってよい。例えば摩耗量が大きい場合に、摩耗耐性の高いタイヤ30への変更の提案が表示されてよい。摩耗状態に関する情報は、例えば記憶部12に定型文などで記憶されており、出力部134によって選択されてよい。また、点検施設に設置されたディスプレイなどに摩耗状態が表示される場合に、その情報に基づいて車両20のタイヤ30の交換時期が決定されてよい。
図5は、本実施形態に係るタイヤ管理装置10において実行されるタイヤ管理方法を例示するフローチャートである。
データ取得部131は、車両20の速度に関するデータを含む走行データを取得する(ステップS1)。
摩耗状態算出部132は、取得した走行データに基づいてタイヤ30の摩耗状態を算出する(ステップS2)。
摩耗状態補正部133は、速度に関するデータに基づいて車両20が所定の速度以上で走行していると判定する場合に(ステップS3のYes)、ステップS4の処理に進んで、補正の処理を実行する。摩耗状態補正部133は、車両20が所定の速度以上で走行していないと判定する場合に(ステップS3のNo)、補正を行わず、ステップS7の処理が進められる。
摩耗状態補正部133は、降雨が有る場合など、環境に関するデータに基づく調整が必要な場合に(ステップS4のYes)、補正係数を調整する(ステップS5)。摩耗状態補正部133は、環境に関するデータに基づく調整が必要でない場合に(ステップS4のNo)、補正係数の調整を行わない。そして、摩耗状態補正部133は、摩耗状態算出部132によって算出された摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正する(ステップS6)。
出力部134は、摩耗状態算出部132によって算出されたタイヤ30の摩耗状態又は摩耗状態補正部133によって補正されたタイヤ30の摩耗状態を、表示装置などに対して出力する(ステップS7)。上記のように、摩耗状態とともに、摩耗状態に関する情報が表示されてよい。
以上のように、本実施形態に係るタイヤ管理装置10及びタイヤ管理方法は、上記の構成によって、タイヤ30の摩耗状態を精度よく算出できる。また、精度の高いタイヤ30の摩耗状態が示されることによって、適切なタイミングでのタイヤ30の交換など、適切な管理をすることができる。
本開示の実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行されるプログラム又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
上記の実施形態において、摩耗状態算出部132は、摩耗エネルギーEwを用いてタイヤ30の摩耗状態を算出するが、摩耗エネルギーEwとは別のパラメータが用いられてよい。また、摩耗状態算出部132は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、タイヤ30の摩耗状態を算出してよい。
補正係数は、上記の実施形態のように線形関係の傾きを与えるものに限定されない。摩耗状態補正部133は、環境に関するデータに基づいて、補正係数に代えて追加補正量を調整してよい。追加補正量は、例えば摩耗状態算出部132が算出した摩耗状態を補正した値に、さらに加減算されるものであってよい。
また、タイヤ管理装置10の構成は任意である。例えば、上記の実施形態において1台のコンピュータであるタイヤ管理装置10が実行する処理は、複数台のコンピュータの分散処理によって実行されてよい。例えばタイヤ管理システム1におけるサーバ60が、タイヤ管理装置10の一部の処理(例えばデータ取得部131の処理)を実行してよい。
1 タイヤ管理システム
10 タイヤ管理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 車両
30 タイヤ
40 ネットワーク
50 端末装置
60 サーバ
131 データ取得部
132 摩耗状態算出部
133 摩耗状態補正部
134 出力部

Claims (7)

  1. 車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置であって、
    前記車両の速度に関するデータを含む走行データを取得するデータ取得部と、
    取得した前記走行データに基づいて前記タイヤの摩耗状態を算出する摩耗状態算出部と、
    前記速度に関するデータに基づいて前記車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された前記摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行う摩耗状態補正部と、を備える、タイヤ管理装置。
  2. 前記速度に関するデータは、前記車両の速度データを含み、
    前記摩耗状態補正部は、前記速度データに基づいて、前記車両の速度が一定時間以上、前記所定の速度以上である場合に、前記補正を行う、請求項1に記載のタイヤ管理装置。
  3. 前記速度に関するデータは、前記車両の位置データを含み、
    前記摩耗状態補正部は、前記位置データに基づいて、前記車両の位置が前記所定の速度以上の速度制限を有する場所にある場合に、前記補正を行う、請求項1又は2に記載のタイヤ管理装置。
  4. 前記走行データは、前記車両が走行する環境に関するデータを含み、
    前記摩耗状態補正部は、前記環境に関するデータに基づいて前記補正で用いられる補正係数を調整する、請求項1から3のいずれか一項に記載のタイヤ管理装置。
  5. 前記所定の速度は、時速50km以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ管理装置。
  6. 車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置に、
    前記車両の速度に関するデータを含む走行データを取得することと、
    取得した前記走行データに基づいて前記タイヤの摩耗状態を算出することと、
    前記速度に関するデータに基づいて前記車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された前記摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行うことと、を実行させる、プログラム。
  7. 車両に取付けられたタイヤを管理するタイヤ管理装置が実行するタイヤ管理方法であって、
    前記車両の速度に関するデータを含む走行データを取得することと、
    取得した前記走行データに基づいて前記タイヤの摩耗状態を算出することと、
    前記速度に関するデータに基づいて前記車両が所定の速度以上で走行していると判定する場合に、算出された前記摩耗状態を摩耗が小さくなるように補正を行うことと、を含む、タイヤ管理方法。
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