JP2023008244A - ブラジャー - Google Patents
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Abstract
【課題】腕上げのような大きい動作でもズレを抑制し、動作阻害が少なく(動作性が良く)、圧迫感が少なく、かつ、補正性に優れるブラジャーを提供すること。【解決手段】ウイング部のカップ部側の端部の中点と、ウイング部の、カップ側の端部と対向する端部の中点とを結んだ線分において、カップ側の端部の中点から線分の長さの25~35%の位置に線分と垂直な直線を引いた時、直線から前面側のウイング部の領域を前ウイング部とし、直線から背面側のウイング部の領域を後ウイング部とした場合に、前ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の60%伸長時の伸長荷重が、50~300cN/2.54cmであり、且つ、後ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品ヨコ方向の60%伸長時の伸長荷重が、300~700cN/2.54cmであることを特徴とする、ブラジャー。【選択図】図4
Description
本発明は、ブラジャーに関する。
ブラジャーは胸の形をきれいに整えること(補正)を主な目的の一つとする。しかし、ブラジャーを着用している中で、日常動作において歩いたり、腕を使用するような動作を行ったりする際に、ブラジャー生地によるツッパリによって動作阻害を感じたり、動作が大きい場合にはブラジャーが着用位置からずれてしまうことがある。ブラジャーがずれることによって、主目的である補正性が損なわれるとともに、ずれたブラジャーの位置を正常な位置に着用者が手で戻す必要があり、着用者にとっては不満を感じるという問題点があった。
動作時のズレを抑制するブラジャーとして、デイリーブラジャーやスポーツ用ブラジャーが多数開発されている(例えば特許文献1及び2)。
しかし、特許文献1及び2には、腕上げのような大きい動作でもズレを抑制し、動作阻害や圧迫感が少なく、かつ、補正性に優れるブラジャーを提供する手段についての開示はない。
従って、本発明が解決しようとする課題は、腕上げのような大きい動作でもズレを抑制し、動作阻害が少なく(動作性が良く)、圧迫感が少なく、かつ、補正性に優れるブラジャーを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究し、実験を重ねた結果、動作に伴い人体の側面・背面・バスト脇部において皮膚が身長方向及び周方向に大きく伸長することに着目し、皮膚が大きく伸長する部位に合わせて生地の伸長特性を最適化することで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
一対のカップ部、該一対のカップ部の前中心側を互いに連結する連結部、該一対のカップ部の脇側にそれぞれ隣接する一対のウイング部、及び両端部が該カップ部と該ウイング部とにそれぞれ連結された一対の肩紐部を備えたブラジャーであって、該ウイング部の該カップ部側の端部の中点と、該ウイング部の、該カップ側の端部と対向する端部の中点とを結んだ線分において、該カップ側の端部の中点から該線分の長さの25~35%の位置に該線分と垂直な直線を引いた時、該直線から前面側の該ウイング部の領域を前ウイング部とし、該直線から背面側の該ウイング部の領域を後ウイング部とした場合に、該前ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の60%伸長時の伸長荷重が、50~300cN/2.54cmであり、且つ、該後ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品ヨコ方向の60%伸長時の伸長荷重が、300~700cN/2.54cmであることを特徴とする、ブラジャー。
[2]
前記カップ部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の30%伸長時の伸長荷重が、200~500cN/2.54cmである、[1]に記載のブラジャー。
[3]
前記連結部の、10%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ及びヨコ方向の生地の10%伸長時の伸長荷重が、300~800cN/2.54cmである、[1]または[2]に記載のブラジャー。
一対のカップ部、該一対のカップ部の前中心側を互いに連結する連結部、該一対のカップ部の脇側にそれぞれ隣接する一対のウイング部、及び両端部が該カップ部と該ウイング部とにそれぞれ連結された一対の肩紐部を備えたブラジャーであって、該ウイング部の該カップ部側の端部の中点と、該ウイング部の、該カップ側の端部と対向する端部の中点とを結んだ線分において、該カップ側の端部の中点から該線分の長さの25~35%の位置に該線分と垂直な直線を引いた時、該直線から前面側の該ウイング部の領域を前ウイング部とし、該直線から背面側の該ウイング部の領域を後ウイング部とした場合に、該前ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の60%伸長時の伸長荷重が、50~300cN/2.54cmであり、且つ、該後ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品ヨコ方向の60%伸長時の伸長荷重が、300~700cN/2.54cmであることを特徴とする、ブラジャー。
[2]
前記カップ部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の30%伸長時の伸長荷重が、200~500cN/2.54cmである、[1]に記載のブラジャー。
[3]
前記連結部の、10%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ及びヨコ方向の生地の10%伸長時の伸長荷重が、300~800cN/2.54cmである、[1]または[2]に記載のブラジャー。
本発明によれば、腕上げのような大きい動作でもズレを抑制し、動作阻害が少なく(動作性が良く)、圧迫感が少なく、かつ、補正性に優れるブラジャーを提供することができる。
以下、本発明の典型的な態様の例について詳細に説明する。
図1は、本発明のブラジャーの着用構造の一例を示す模式図である。図2は、本発明のブラジャーの着用構造の一例を示す模式図である。図3は、本発明のブラジャーの着用構造の一例を示す模式図である。図4は、本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。
本開示の一態様は、一対のカップ部、該一対のカップ部の前中心側を互いに連結する連結部、該一対のカップ部の脇側にそれぞれ隣接する一対のウイング部、及び両端部が該カップ部と該ウイング部とにそれぞれ連結された一対の肩紐部を備えたブラジャーであり、所定の領域において、所定の物性を有するブラジャーを提供する。
図1は、本発明のブラジャーの着用構造の一例を示す模式図である。図2は、本発明のブラジャーの着用構造の一例を示す模式図である。図3は、本発明のブラジャーの着用構造の一例を示す模式図である。図4は、本発明のブラジャーの構造の一例を示す模式図である。
本開示の一態様は、一対のカップ部、該一対のカップ部の前中心側を互いに連結する連結部、該一対のカップ部の脇側にそれぞれ隣接する一対のウイング部、及び両端部が該カップ部と該ウイング部とにそれぞれ連結された一対の肩紐部を備えたブラジャーであり、所定の領域において、所定の物性を有するブラジャーを提供する。
図1~4を参照し、本発明の一態様に係るブラジャーは、一対のカップ部1と、該一対のカップ部1の前中心側を互いに連結する連結部2と、一対のウイング部3を備える。ウイング部3は、一対のカップ部1の脇側(すなわち着用者の脇側)にそれぞれ配置されている。連結部2は、例えば下辺テープ8としてカップ部1の下縁に沿って延びてブラジャー下端を形成していてもよい。また、カップ部1においては、金属ワイヤー、樹脂ワイヤー等のカップワイヤー部7を形成していてもよい。一対のウイング部3は着用者の背側に向かって延びる。ウイング部3は、基部と下辺部(例えばテープ)とを有することができる。各部材は布帛で構成されている。ブラジャーは、両端部がウイング部3とカップ部1とにそれぞれ連結された一対の肩紐部10を更に備える。
本開示のブラジャーにおいて、カップ部1は着用者の乳房を受け入れることが想定される。また、連結部2は、該カップ部1の前中心側を互いに連結することが想定される。また、肩紐部10は、フロント部から延びて着用者の左右各々の肩に掛け渡された後、着用者の背面側でウイング部3に接続することが想定される。
本開示で、「着用者側」とは、ブラジャーの裏側(すなわちカップが凹形状となる側)を意図し、「外側」とは上記着用者側と反対側を意図する。
本開示で、ブラジャーに関して言及する「ヨコ方向」(例えば、連結部2のヨコ方向)とは、2つのカップ部1の配列方向であり、具体的には、ブラジャーを平置きした状態で、2つのカップ部1のバストトップ位置が互いに最も離れるようにブラジャーを置いたときの、2つのバストトップ位置を結ぶ直線の方向を意図する。本開示で、ブラジャーの「タテ方向」とは、上記ヨコ方向と垂直の方向であり、着用者の身体の上下方向に対応することが意図される。
本開示で、「バストトップ位置」とは、ブラジャー着用時に着用者のバストトップに対応する位置(すなわち着用者の乳首に対応する位置)を意図する。バストトップ位置は、カップの膨らみ形状(凸形状)の頂部である。
本開示で、ブラジャーの「前中心線」及び「背中心線」とは、それぞれ、2つのバストトップ位置を結ぶ線分の中点を通ってブラジャーのタテ方向に延びる線であって、前中心線はフロント部上、背中心線はウイング部上または長さ調節機構上の線である。
本開示で、ブラジャーの周長とは、本体において、前中心線から背中心線を通って前中心線に戻るように引いた線の最短長さ(但し、ブラジャーが長さ調節機構(例えば後述の図2中の長さ調節機構9)を有する場合には、周長が最大となるように長さ調節機構を調節した状態での値)を意図する。
図4を参照し、本開示では、「前ウイング部」とは、ウイング部3のカップ部側の端部、すなわち、ウイング部3とカップ部1との接合部(ワイヤー部7が存在する場合は、ウイング部3とワイヤー部7との接合部)の中点Oと、該ウイング部の該接合部と対向する端部の中点Pとを結んだ線分OPにおいて、中点Oから該線分OPの長さの25~35%の位置に該線分OPと垂直な直線Lを引いた時、該直線Lから前面側のウイング部の領域を意図する。また、「後ウイング部」とは、前記直線Lから背面側のウイング部の領域を意図する。
本開示のブラジャーの前ウイング部においては、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の生地の60%伸長時の伸長荷重が、50~300cN/2.54cmであることが肝要である。より好ましくは50~250cN/2.54cm、さらに好ましくは50~200cN/2.54cmである。前ウイング部の前記伸長荷重が50cN/2.54cm以上であれば、身体と十分に密着し、ブラジャーの浮き等の着用不快感を抑制できる。また、前ウイング部の前記伸長荷重が300cN/2.54cm以下であれば、動作時の皮膚進展に対し、生地の進展が皮膚進展に近づくことにより、動作阻害を低減し、及び、動作よるズレ上がりやズレ下がりの抑制が可能となる。
後ウイング部においては、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品ヨコ方向の生地の60%伸長時の伸長荷重が、300~700cN/2.54cmであることが肝要である。より好ましくは300~600cN/2.54cm、さらに好ましくは300~500cN/2.54cmである。後ウイング部の前記伸長荷重が300cN/2.54cm以上であれば、身体と十分に密着し、ブラジャーの浮き等の着用不快感を抑制でき、及び、十分な補正性を持たせることができる。また、後ウイング部の前記伸長荷重が700cN/2.54cm以下であれば、動作時の皮膚進展に対し、生地の進展が皮膚進展に近づくことにより、圧迫感及び動作阻害を低減し、及び、動作によるズレ上がりやズレ下がりの抑制が可能となる。
カップ部1においては、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の生地の30%伸長時の伸長荷重が、200~500cN/2.54cmであることが好ましい。より好ましくは200~450cN/2.54cm、さらに好ましくは200~400cN/2.54cmである。カップ部1の前記伸長荷重が200cN/2.54cm以上であれば、バストによってかかる荷重に対し、十分な剛性があり、バストを支えることにより十分な補正性を保持することが可能である。また、カップ部1の前記伸長荷重が500cN/2.54cm以下であれば、動作時の皮膚進展に対し、生地の進展が皮膚進展に近づくことにより、動作阻害を低減し、及び、バスト部を起因とする他部への引張荷重の影響を低減できることにより、ズレ上がりやズレ下がりの抑制が可能となる。
連結部2においては、10%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ及びヨコ方向の10%伸長時の伸長荷重が、ともに300~800cN/2.54cmであることが好ましい。より好ましくは400~800cN/2.54cm、さらに好ましくは500~800cN/2.54cmである。連結部2の前記伸長荷重が300cN/2.54cm以上であれば、連結部2の伸度が抑えられることで、他部部分が伸長する際の固定点となり、その他の部位の伸長が十分になされるため、動作阻害等の抑制が可能となる。また、連結部2の前記伸長荷重が800cN/2.54cm以下であれば、圧迫感を低減し、及び、身体からのブラジャーの浮きを抑制することが可能となる。
本開示のブラジャーの各部材を構成する布帛の素材は特に限定されず、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等の合成繊維、レーヨン、キュプラ、アセテート等のセルロース系繊維、及び綿、麻等の天然繊維が好適に用いられる。また、前記素材としてモノフィラメント又はマルチフィラメントを用いることができ、また、捲縮された繊維を用いてもよい。各部材を構成する布帛の構造も特に限定されず、編物、織物、不織布等が用いられる。本発明においては、各部材に適正な伸張特性を有する布帛を配置することが有効であり、ポリウレタン弾性繊維が交編された伸びを有する編地が好適に用いられる。また、本発明のブラジャーを製造するための編機は特に限定されず、丸編機、経編機、緯編機等が使用される。その中でも、カップ及びウイング部の生地の編成には、ダブル丸編機、トリコット編機、ラッシェル編機等を好適に使用できる。使用する編機の編ゲージとしては20~40GGが好ましい。
本開示のブラジャーの各部材を構成する布帛素材は、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等が含有されていてもよい。
本開示のブラジャーの各部材を構成する布帛素材の総繊度は、衣料等で一般的に使用されている範囲であることができる。中でも、強度及びソフトさの観点から、総繊度が約22~700dtexであることが好ましい。
ブラジャーの各部材を構成する布帛の目付は特に限定されないが、約50~500g/m2が好ましい。
また、各部材に用いる布帛には吸水加工を施すことが望ましい。
カップにウレタンパッドを使用する場合は、厚み2~15mmのウレタンパッドが好適に用いられるが、立体編み物をカップに用いて通気性を高めることも好ましい。
カップ部1が2層以上(例えばウレタンパッド及び布帛の2層)から構成されている場合には、2層以上を重ねた状態で伸張応力を測定する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。無論、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得たブラジャーは、以下の方法で評価した。
(1)各部材の伸張荷重の測定(繰り返し伸長試験)
各部材より下記大きさにてサンプリングした試験片を用い、下記の速度にて伸長率0%(初期長)から伸長率80%まで伸長し、次いで同速度にて伸長率80%から伸長率0%まで回復させる試験を3回繰り返し、3回目の伸長時の所定の伸長率における伸長荷重を算出した。なお、連結部の伸張荷重の測定においては、80%ではなく10%までの伸長繰り返し試験を実施し、3回目の伸長時の10%伸長率における伸長荷重を算出した。
引張り試験機:テンシロン引張り試験機((株)オリエンテック製 RTC-1210A)
試験片の長さ:100mm(把持部を除く)
試験片の幅:2.5cm(1inch)
試験片のつかみ長さ:10cm
伸張速度:30cm/min
初荷重:0.1N
なお、原則的に試験片のサイズは上記条件で測定を行ったが、試験片のつかみ長さが取れない場合には適宜長さを変更した。また、試験片の幅が取れない場合には、適宜幅を変更し、得られた応力値を1inch幅あたりの数値に換算した。
各部材より下記大きさにてサンプリングした試験片を用い、下記の速度にて伸長率0%(初期長)から伸長率80%まで伸長し、次いで同速度にて伸長率80%から伸長率0%まで回復させる試験を3回繰り返し、3回目の伸長時の所定の伸長率における伸長荷重を算出した。なお、連結部の伸張荷重の測定においては、80%ではなく10%までの伸長繰り返し試験を実施し、3回目の伸長時の10%伸長率における伸長荷重を算出した。
引張り試験機:テンシロン引張り試験機((株)オリエンテック製 RTC-1210A)
試験片の長さ:100mm(把持部を除く)
試験片の幅:2.5cm(1inch)
試験片のつかみ長さ:10cm
伸張速度:30cm/min
初荷重:0.1N
なお、原則的に試験片のサイズは上記条件で測定を行ったが、試験片のつかみ長さが取れない場合には適宜長さを変更した。また、試験片の幅が取れない場合には、適宜幅を変更し、得られた応力値を1inch幅あたりの数値に換算した。
(2)動作時のずれ量測定
身長155cm±8cmでブラジャーサイズが75Cである5名の被験者にブラジャーを着用させ、着用静止時の前部S、側面T、背面Uにおいて、ブラジャーの最下点における皮膚との境界にマーキングを実施し、上記腕上げ動作の腕上げ時において各点において、着用静止時におけるマーキング点からのブラジャーの位置を測定した。なお、各被験者ともに、3回動作を実施し、3回の平均値を算出し、5名の平均値をさらに平均して各部位のずれ量として算出を行った。なお、点Sに関しては前中心とブラジャー端部の交点、点Tに関しては、体側部とブラジャー端部の交点、点Uに関しては、後ウイング部の中心におけるブラジャー端部において規定を実施した。
身長155cm±8cmでブラジャーサイズが75Cである5名の被験者にブラジャーを着用させ、着用静止時の前部S、側面T、背面Uにおいて、ブラジャーの最下点における皮膚との境界にマーキングを実施し、上記腕上げ動作の腕上げ時において各点において、着用静止時におけるマーキング点からのブラジャーの位置を測定した。なお、各被験者ともに、3回動作を実施し、3回の平均値を算出し、5名の平均値をさらに平均して各部位のずれ量として算出を行った。なお、点Sに関しては前中心とブラジャー端部の交点、点Tに関しては、体側部とブラジャー端部の交点、点Uに関しては、後ウイング部の中心におけるブラジャー端部において規定を実施した。
(3)官能評価結果
動作性
(2)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: 非常に動きやすい
4: 動きやすい
3: 特に何も感じない
2: やや動きにくい
1: 非常に動きにくい
動作性
(2)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: 非常に動きやすい
4: 動きやすい
3: 特に何も感じない
2: やや動きにくい
1: 非常に動きにくい
圧迫感
(2)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: 圧迫感を感じない
4: ほぼ圧迫感を感じない
3: やや圧迫感を感じる
2: 圧迫感を感じる
1: 非常に圧迫感を感じる
(2)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: 圧迫感を感じない
4: ほぼ圧迫感を感じない
3: やや圧迫感を感じる
2: 圧迫感を感じる
1: 非常に圧迫感を感じる
補正性
(2)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: しっかりと補正がなされている
4: 補正がなされている
3: やや補正がなされている
2: やや補正が弱く感じる
1: 補正が弱く感じる
(2)の着用試験時に以下の基準で評価し、モニターの評価を平均した。
5: しっかりと補正がなされている
4: 補正がなされている
3: やや補正がなされている
2: やや補正が弱く感じる
1: 補正が弱く感じる
[実施例1]
以下の方法で、図4に示す形状である、75Cのブラジャーを作製した。
以下の方法で、図4に示す形状である、75Cのブラジャーを作製した。
厚み6mmのウレタンパッドに、ナイロン56dtexポリウレタン44dtexの28GGツーウェイトリコット編地を積層させてカップ部を作製した。また、連結部は、前記ツーウェイトリコット編地とマーキゼット織物とをボンディングしたものにて作製した。前ウイング部と後ウイング部は、28GGのジャカードラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン33dtexを、ジャカードに使用する糸(JB2)として、ポリウレタン弾性糸22dtexを芯糸とし、非弾性糸であるナイロン56dtexを被覆糸としたカバーリング糸を、2方向の伸縮性を向上するため、第1弾性糸(GB3)としてポリウレタン弾性糸310dtexを挿入で、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して、作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
肩紐部は、経糸に640dtexポリウレタン弾性糸に70dtexのナイロン加工糸をダブルカバーリングした糸(ドラフト3.5)と155dtexのナイロン加工糸を1本交互で配し、緯糸に155dtexのナイロン加工糸を用いた織物で作製した。
[実施例2]
実施例1のブラジャーにおいて、前ウイング部を、28GGのジャカードラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン33dtexを、ジャカードに使用する糸(JB2)として、ポリウレタン弾性糸22dtexを芯糸とし、非弾性糸であるナイロン56dtexを被覆糸としたカバーリング糸を、第1弾性糸(GB3)としてポリウレタン弾性糸470dtexを挿入で、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して、作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
また後ウイング部は、前ウイングの生地をファイナルセットに対応する熱加工時に、幅方向に10%伸長した状態で加工して作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。なお前ウイング部と後ウイング部の生地は線分OPにおいて、Oの位置から28%の位置に対応する部分にて縫製し連結した。
実施例1のブラジャーにおいて、前ウイング部を、28GGのジャカードラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン33dtexを、ジャカードに使用する糸(JB2)として、ポリウレタン弾性糸22dtexを芯糸とし、非弾性糸であるナイロン56dtexを被覆糸としたカバーリング糸を、第1弾性糸(GB3)としてポリウレタン弾性糸470dtexを挿入で、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して、作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
また後ウイング部は、前ウイングの生地をファイナルセットに対応する熱加工時に、幅方向に10%伸長した状態で加工して作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。なお前ウイング部と後ウイング部の生地は線分OPにおいて、Oの位置から28%の位置に対応する部分にて縫製し連結した。
[実施例3]
実施例1のブラジャーにおいて、前ウイング及び後ウイング部を、28GGのジャカードラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン33dtexを、ジャカードに使用する糸(JB2)として、ポリウレタン弾性糸22dtexを芯糸とし、非弾性糸であるナイロン56dtexを被覆糸としたカバーリング糸を、第1弾性糸(GB3)としてポリウレタン弾性糸620dtexを挿入で、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して、作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
実施例1のブラジャーにおいて、前ウイング及び後ウイング部を、28GGのジャカードラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン33dtexを、ジャカードに使用する糸(JB2)として、ポリウレタン弾性糸22dtexを芯糸とし、非弾性糸であるナイロン56dtexを被覆糸としたカバーリング糸を、第1弾性糸(GB3)としてポリウレタン弾性糸620dtexを挿入で、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して、作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
[実施例4]
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部の編地の配置を製品タテヨコ方向で逆使いし、ブラジャーを作製した。
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部の編地の配置を製品タテヨコ方向で逆使いし、ブラジャーを作製した。
[実施例5]
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部のウレタンパッドとツーウェイトリコット編地の間にトリコット生地を挟み込んで、ブラジャーを作製した。
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部のウレタンパッドとツーウェイトリコット編地の間にトリコット生地を挟み込んで、ブラジャーを作製した。
[実施例6]
実施例1のブラジャーにおいて、連結部のマーキゼット織物の代わりに、20GGのラッシェル編機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン44dtexを、挿入糸として非弾性糸(GB2)であるナイロン56dtexを、弾性糸として、60番手の綿糸とポリウレタンであるポリウレタン弾性糸235dtexによるコアスパンヤーン糸を使用して作製した編地を使用して、ブラジャーを作製した。
実施例1のブラジャーにおいて、連結部のマーキゼット織物の代わりに、20GGのラッシェル編機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン44dtexを、挿入糸として非弾性糸(GB2)であるナイロン56dtexを、弾性糸として、60番手の綿糸とポリウレタンであるポリウレタン弾性糸235dtexによるコアスパンヤーン糸を使用して作製した編地を使用して、ブラジャーを作製した。
[実施例7]
実施例6のブラジャーにおいて、カップ部を実施例5と同様のものを用いた。
実施例6のブラジャーにおいて、カップ部を実施例5と同様のものを用いた。
[実施例8]
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部を、ウレタンパッドを使用せず、前ウイング部と後ウイング部と同様の生地を使用して作製した。
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部を、ウレタンパッドを使用せず、前ウイング部と後ウイング部と同様の生地を使用して作製した。
[比較例1]
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部のウレタンパッドとツーウェイトリコット編地の間にトリコット生地を挟み込んでカップ部を作製した。また、前ウイング部及び後ウイング部は、20GGのラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン28dtexを使用し、挿入のための第1弾性糸(GB3)として、ポリウレタン弾性糸310dtexを挿入で使用して、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して編成した経編地で作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
実施例1のブラジャーにおいて、カップ部のウレタンパッドとツーウェイトリコット編地の間にトリコット生地を挟み込んでカップ部を作製した。また、前ウイング部及び後ウイング部は、20GGのラッシェル機を用いて、地糸(GB1)としてナイロン28dtexを使用し、挿入のための第1弾性糸(GB3)として、ポリウレタン弾性糸310dtexを挿入で使用して、第2弾性糸(GB4)としてポリウレタン弾性糸44dtexを挿入で使用して編成した経編地で作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
[比較例2]
実施例2のブラジャーにおいて、後ウイング部を、20GGのラッシェル編機を用いて、フロント筬にナイロン44dtex、ミドル筬にポリウレタン弾性糸310dtex、バック筬にポリウレタン弾性糸33dtexをフルセットで通糸し、編成した編地を2枚重ねて縫製した生地で作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
実施例2のブラジャーにおいて、後ウイング部を、20GGのラッシェル編機を用いて、フロント筬にナイロン44dtex、ミドル筬にポリウレタン弾性糸310dtex、バック筬にポリウレタン弾性糸33dtexをフルセットで通糸し、編成した編地を2枚重ねて縫製した生地で作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
[比較例3]
比較例1のブラジャーにおいて、カップ部として実施例1と同様のものを用いた。
比較例1のブラジャーにおいて、カップ部として実施例1と同様のものを用いた。
[比較例4]
以下の方法で、図4に示す形状である、75Cのブラジャーを作製した。
カップ部、連結部、前ウイング部、後ウイング部を、20GGのラッシェル編機を用いて、フロント筬にナイロン44dtex、ミドル筬にポリウレタン弾性糸155dtex、バック筬にポリウレタン弾性糸33dtexをフルセットで通糸し、編成した編地で形成し、ブラジャーを作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
以下の方法で、図4に示す形状である、75Cのブラジャーを作製した。
カップ部、連結部、前ウイング部、後ウイング部を、20GGのラッシェル編機を用いて、フロント筬にナイロン44dtex、ミドル筬にポリウレタン弾性糸155dtex、バック筬にポリウレタン弾性糸33dtexをフルセットで通糸し、編成した編地で形成し、ブラジャーを作製した。なお、作製した編地の経糸方向を製品のタテ方向として使用した。
実施例と比較例の結果からわかるように、前ウイング部及び後ウイング部が所定の物性を有することで、動作後のズレ量を抑制できるとともに、動作性が良く、圧迫感が少なく、かつ、補正性に優れる。
本発明は、一般用ブラジャー及びスポーツブラジャー等に好適に適用できる。
1 カップ部
2 連結部
3 ウイング部
4 前ウイング部
5 後ウイング部
7 ワイヤー部
8 下辺テープ部
9 ホック部
10 ストラップ部
2 連結部
3 ウイング部
4 前ウイング部
5 後ウイング部
7 ワイヤー部
8 下辺テープ部
9 ホック部
10 ストラップ部
Claims (3)
- 一対のカップ部、該一対のカップ部の前中心側を互いに連結する連結部、該一対のカップ部の脇側にそれぞれ隣接する一対のウイング部、及び両端部が該カップ部と該ウイング部とにそれぞれ連結された一対の肩紐部を備えたブラジャーであって、
該ウイング部の該カップ部側の端部の中点と、該ウイング部の、該カップ側の端部と対向する端部の中点とを結んだ線分において、該カップ側の端部の中点から該線分の長さの25~35%の位置に該線分と垂直な直線を引いた時、該直線から前面側の該ウイング部の領域を前ウイング部とし、該直線から背面側の該ウイング部の領域を後ウイング部とした場合に、
該前ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の60%伸長時の伸長荷重が、50~300cN/2.54cmであり、且つ、該後ウイング部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品ヨコ方向の60%伸長時の伸長荷重が、300~700cN/2.54cmであることを特徴とする、ブラジャー。 - 前記カップ部の、80%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ方向の30%伸長時の伸長荷重が、200~500cN/2.54cmである、請求項1に記載のブラジャー。
- 前記連結部の、10%繰り返し伸長試験における3回目の製品タテ及びヨコ方向の生地の10%伸長時の伸長荷重が、300~800cN/2.54cmである、請求項1または2に記載のブラジャー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021111652A JP2023008244A (ja) | 2021-07-05 | 2021-07-05 | ブラジャー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021111652A JP2023008244A (ja) | 2021-07-05 | 2021-07-05 | ブラジャー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023008244A true JP2023008244A (ja) | 2023-01-19 |
Family
ID=85112153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021111652A Pending JP2023008244A (ja) | 2021-07-05 | 2021-07-05 | ブラジャー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023008244A (ja) |
-
2021
- 2021-07-05 JP JP2021111652A patent/JP2023008244A/ja active Pending
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