JP2023006722A - 防食塗装方法 - Google Patents

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Remi Ota
邦夫 志村
Kunio Shimura
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英樹 松田
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Abstract

【課題】紫外線や凍結環境下に置かれた錆面に対しても十分な防食性を発揮しうる防食塗装方法を提案する。【解決手段】アミノ基含有水性樹脂(A)、防錆剤成分(B)及びエポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む水性下塗り塗料(I)を、錆が残存した金属系基材面に塗装し、常温乾燥させて下塗り塗膜を形成する工程、エポキシ樹脂成分(D)及びアミノ基含有樹脂を含むエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)を前記下塗り塗膜上に塗装して常温乾燥させ、上塗り塗膜を形成する工程を含む防食塗装方法であって、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)に含まれるエポキシ樹脂成分(D)のエポキシ当量が1700以下であり、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が有機溶剤を含み、塗布時の不揮発分濃度が80質量%以上であり、形成される上塗り塗膜の乾燥膜厚が0.3mm~6mmの範囲内にある、防食塗装方法。【選択図】なし

Description

本発明は塗料組成物を用いた防食塗装方法に関する。
鋼材は、海洋構造物、港湾施設、船舶、建築、土木構造物、自動車など多方面に広く用いられているが、自然環境に曝されると腐食するという問題がある。腐食を防止あるいは抑制する方法として、防食塗装が行われている。
一般に、鋼構造物の防食塗装を行うには、塗装前の下地処理が大切であり、その精度により、塗膜の寿命が左右される。下地処理には、鋼構造物の発錆部の錆びた部分の除去、旧塗膜表面の面粗らし、防錆効果を失って脆くなった塗膜の除去等が行われている。下地処理の程度は「ケレン」という名称で呼ばれており、グレードにより1種ケレンから3種ケレンまで分類され、グレードに応じた処理方法で下地処理が行われている。
ケレンのグレードの分類は明確に定められたものではないが、1種ケレンは錆や塗膜を完全に除去し、鋼材面を清浄にする本格的な下地処理をいい、3種ケレンは、活膜は残し、錆や劣化塗膜は除去する簡易下地処理であり、2種ケレンはその中間である。
そして、鋼構造物の防食塗装において理想とされている1種ケレングレードまで下地処理を行うには、研磨粒子を圧縮空気で吹き付けるサンドブラスト、ショットブラスト等のブラスト手法を行う必要があるがブラスト手法は機械騒音や作業騒音、塗装業者が費やす労力と時間が共に大きいという問題があり、2種ケレンまたは3種ケレン程度の簡易な下地処理でも長期の防食性を発揮できる防食塗装方法が必要とされてきた。
そうした方策として本出願人は特許文献1において、既設構造物表面に生じた錆を簡易除去し、その上に、無機系ジンクプライマーを塗装し、その上にエポキシ樹脂系下塗り塗料を塗装する塗り替え工法を提案した。また、特許文献2において、金属面に対してアミノ基含有樹脂エマルション、エポキシ基含有樹脂エマルション及び防錆顔料成分を含む防食性を有する水性下塗り塗料を塗装した後、その上に塗料不揮発分中にガラスフレークを3~25質量%含有する上塗り塗料を塗装する防食塗装方法を提案した。
特許文献2記載の防食塗装方法によれば、海浜など、塩分量が著しく多く、塗装対象物が湿潤状態に常に置かれるような過酷な腐食環境下に置かれた錆面に対しても十分な防食性を発揮することができるものである。しかしながら、この防食塗装方法では、状況によっては十分な防食性が発揮できない場合があった。例えば夏場の強烈な紫外線や冬場の凍結環境下に置かれた場合、所期の防食性が維持できない場合がある。
特開2018-012099号公報 特開2019-122956号公報
本発明の課題は、著しい温度変化を伴う環境下に置かれた錆面に対しても十分な防食性を発揮しうる防食塗装方法を提案することにある。
本発明者らは上記課題について鋭意検討した。その結果、防錆剤を含む特定の水性エポキシ樹脂塗料を塗装した後、特定のエポキシ樹脂を含む高固形分塗料を厚膜に塗装することで、両者が融合し、錆面上でも紫外線や凍結環境下に耐性があり、著しい温度変化を伴う環境に耐える積層防食塗膜構造が得られることを見出した。
すなわち、本発明は
項1
2液型塗料の主剤成分と硬化剤成分とを混合して、アミノ基含有水性樹脂(A)、防錆剤成分(B)及びエポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む水性下塗り塗料(I)を調整する工程(1)、
工程(1)で得られた水性下塗り塗料(I)を、錆が残存した金属系基材面に塗装し、常温乾燥させて下塗り塗膜を形成する工程(2)、
2液型塗料のエポキシ樹脂成分(D)を含む主剤成分と、アミノ基含有樹脂(E)を含む硬化剤成分とを混合してエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)を調製する工程(3)、
工程(3)で得られたエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)を前記下塗り塗膜上に塗装して常温乾燥させ、上塗り塗膜を形成する工程(4)を含む防食塗装方法であって、
エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)に含まれるエポキシ樹脂成分(D)のエポキシ当量が1700以下であり、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が有機溶剤を含み、塗布時の不揮発分濃度が80質量%以上であり、形成される上塗り塗膜の乾燥膜厚が0.3mm~6mmの範囲内にある、防食塗装方法。
項2
水性下塗り塗料(I)が、アミノ基含有水性樹脂(A)及び防錆剤成分(B)を含む主剤成分と、エポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む硬化剤成分を混合して得られる2液型塗料である、項1に記載の防食塗装方法。
項3
アミノ基含有水性樹脂(A)が、エポキシ樹脂(a1)、ポリアミン化合物(a2)及びケトン化合物(a3)を製造原料とする1級アミノ基を有するアミノ基含有樹脂エマルション(a)である、項2記載の防食塗装方法。
項4
水性下塗り塗料(I)が、繊維状無機化合物、ポリカルボジイミド化合物及び軟化剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含む、項1~3のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
項5
エポキシ樹脂成分(D)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を含む、項1~4のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
項6
エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が顔料分を含む、項1~5のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
項7
エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が防錆剤成分を含む、項1~6のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
項8
エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が繊維状無機化合物及び/又はガラスフレークを含む、項1~7のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
に関する。
本発明の防食塗装方法によれば、強烈な紫外線や凍結環境下に置かれた錆面に対して適用しても優れた防食性を発揮することができ、被塗物を長期間にわたって保護することができる。
<被塗物>
本発明方法が適用される金属系基材表面とは、鉄鋼などの金属材料が挙げられるが、亜鉛、アルミなどの非鉄金属にも適用可能である。
本発明方法が適用される被塗物の具体例としては、錆が残存した前記金属系基材を構成部材とする構造物、板・棒・管などに加工した加工品などが挙げられ、例えば、塔、橋梁、タンクなどの土木構造物;石油・ガス掘削プラント、発電所等の各種プラントなどの構造物;家屋、ビルなどの建築構造物;ガードフェンス、産業機械などの屋外器具などが挙げられる。本発明では特に港湾・海上構造物を被塗物とする場合にその効果を最大限に発揮することができる。前記港湾・海上構造物としては、海上又は港湾に築かれている上部構造物を支持材が支えている構造物であり、具体的には桟橋、ドルフィン、護岸、防波堤、岸壁、人工島、沈埋トンネル、海洋上空港、海洋上石油施設、海洋上ガス施設、海洋上風力発電所等が挙げられる。
本発明防食塗装方法に使用される水性下塗り塗料(I)は、アミノ基含有水性樹脂(A)、防錆剤成分(B)及びエポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む。
<アミノ基含有水性樹脂(A)>;
本発明において、アミノ基含有水性樹脂(A)としては、1分子中に2個以上の1級又は2級アミノ基を含有する水溶性又はエマルション型の樹脂が挙げられる。
具体的には脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、複素環ポリアミンなどのポリアミン化合物;これらポリアミン化合物の変性物;例えば、ポリアミドアミン等の脂肪酸変性物、エポキシアダクト、マンニッヒ変性物(例:フェナルカミン、フェナルカマイド)、マイケル付加物、ケチミン、アルジミン;などを水溶化又はエマルション化してなる樹脂が挙げられる。
前記水性下塗り塗料(I)に含まれるアミノ基含有水性樹脂(A)としては、防食性の点から、以下に説明する1級アミノ基を有するアミノ基含有樹脂エマルション(a)であることが好ましい。
前記1級アミノ基を有するアミノ基含有樹脂エマルション(a)としては、例えばエポキシ樹脂(a1)、ポリアミン化合物(a2)及びケトン化合物(a3)を製造原料とする樹脂が挙げられる。
《エポキシ樹脂(a1)》
アミノ基含有樹脂エマルション(a)の製造原料としてのエポキシ樹脂(a1)としては、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上のエポキシ基を有する樹脂であり、450~3000g/eqの範囲内のエポキシ当量を有するものが適している。
エポキシ当量としては1グラム当量のエポキシ基を含む樹脂のグラム数(g/eq)であり、本明細書ではメーカー公表値もしくはJIS K 7236に準じて測定されたエポキシ当量を用いる。
エポキシ樹脂(a1)として具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;上記ビスフェノール型エポキシ樹脂を二塩基酸等で変性したエポキシエステル樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;ポリグリコール型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル等の脂肪族型エポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有アクリルモノマーを構成成分とするエポキシ基含有アクリル樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
前記エポキシ樹脂(a1)は、上記例示のエポキシ樹脂を、2官能性のポリエステルポリオール類、2官能性ポリエーテルポリオール類、ビスフェノール類、2塩基性カルボン酸類等とエポキシ基が過剰となるように反応して得られるエポキシ樹脂も包含される。
《ポリアミン化合物(a2)》
上記アミノ基含有樹脂エマルション(a)を構成するポリアミン化合物(a2)としては、分子両末端に1級アミノ基を有し、少なくとも1個の2級アミノ基を有するポリアミン化合物が好ましい。
このようなポリアミン化合物(a2)としては、例えば、ジメチレントリアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、ジブチレントリアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミンなどのジアルキレントリアミン;トリエチレンテトラミン、トリプロピレンテトラミンなどのトリアルキレンテトラミン;テトラエチレンペンタミン、テトラプロピルペンタミンなどのテトラアルキレンペンタミン;ペンタアルキレンヘキサミン;ヘキサアルキレンヘプタミンなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
特に本発明では、水性下塗り塗料(I)の貯蔵安定性及び錆を有する金属基材に対する防食性の観点から上記ポリアミン化合物(a2)がジアルキレントリアミンであることが好ましく、炭素数が2~8、好ましくは3~6のアルキレン基を有するジアルキレントリアミンが特に適している。
《ケトン化合物(a3)》
前記ケトン化合物(a3)としては、メチルイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン、エチルプロピルケトン、ジプロピルケトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記アミノ基含有樹脂エマルション(a)の製造方法としては、例えば、前記ポリアミン化合物(a2)の1級アミノ基をケトン化合物(a3)と反応させケチミン化した後に2級アミノ基とエポキシ樹脂(a1)のエポキシ基とを反応させ、次いで、水希釈する際の加水分解によってケチミンを1級アミノ基に戻す製造方法等が挙げられる。
上記製造方法によれば、アミノ基含有樹脂エマルション(A)は、水存在下で樹脂末端に水分散基である1級アミノ基を有することができ、金属面が錆面を有していても防食性に優れた防食塗膜を形成するのに役立つ。
前記アミノ基含有樹脂エマルション(a)は、エポキシ樹脂(a1)、ポリアミン化合物(a2)及びケトン化合物(a3)に加えて反応性基含有軟化剤を製造原料とする樹脂であってもよい。これによって本発明防食塗装方法により形成される積層塗膜の錆面に対する付着性向上に効果がある。
上記反応性基含有軟化剤としては、カルボキシル基及び/又はグリシジル基等の官能基を有する化合物であることができ、その具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、tert-ブチルフェニルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル化合物;
酪酸グリシジルルエステル、ステアリン酸グリシジルルエステル、ネオデカン酸グリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ2-エチルヘキシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のアルキルグリシジルエステル化合物;
ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、麻実油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸、魚油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、桐油脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸等の長鎖アルキル脂肪酸;等
を挙げることができる。
上記アミノ基含有樹脂エマルション(a)は、中和されていてもよいアミノ基の存在により水系媒体に対して良好に分散される。水分散体とした場合の平均粒子径は50~500nm、特に100~300nmの範囲内にある。
中和に用いられる中和剤としては、例えば蟻酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、グルタール酸、アジピン酸、マレイン酸、乳酸、プロピオン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸;塩酸、リン酸、硫酸、ジルコふっ化水素酸、ケイふっ化水素酸、硝酸等の無機酸;等の酸化合物を挙げることができる。
上記アミノ基含有樹脂エマルション(a)の樹脂の全アミン価は20~120mgKOH/g、好ましくは40~100mgKOH/gの範囲内にある。
また、アミノ基含有樹脂エマルション(a)の、樹脂の重量平均分子量としては1000~20000、好ましくは2000~8000の範囲内にあることが好ましい。
本明細書において、樹脂エマルションの平均粒子径は、測定温度20℃において、コールターカウンター法によって測定された体積平均粒子径の値である。コールターカウンター法による測定は、例えば、「COULTER N4型」(ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて行うことができる。
本明細書においてアミン価は、試料1g中に含まれるアミンを中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウムの量(mg)であり、本明細書ではメーカー公表値もしくはJIS K 7237に準じて測定されたアミン価を使用する。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。カラムは、「TSKgel G-4000H×L」、「TSKgel G-3000H×L」、「TSKgel G-2500H×L」、「TSKgel G-2000H×L」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1ml/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
上記アミノ基含有水性樹脂(A)がアミノ基含有樹脂エマルション(a)である場合、該エマルション(a)の不揮発分含有量としては水性下塗り塗料(I)不揮発分中に15~50質量%の範囲内が適当である。
本明細書において、不揮発分とは揮発成分を除いた残存物を意味するものであり、残存物としては常温で固形状であっても液状であっても差し支えない。例えば試料を105℃、3時間処理して揮発成分を除去した時の残存成分をいう。
<防錆剤成分(B)>
本発明において、防錆剤成分(B)としては、塗料分野で公知の防錆剤成分を使用可能であり、無機化合物であっても有機化合物であってもよく、単独化合物、複合化合物、これら化合物を複数併用した組成物等その形態に制限はない。具体的には、リン酸亜鉛、リン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム・アンモニウム共析物、リン酸一水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、リン酸マグネシウム・カルシウム共析物、リン酸マグネシウム・コバルト共析物、リン酸マグネシウム・ニッケル共析物、リン酸カルシウム、リン酸カルシウムアンモニウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸塩化フッ化カルシウム、リン酸アルミニウム、リン酸水素アルミニウム等のリン酸系金属化合物;
亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム・カルシウム共析物、塩基性亜リン酸亜鉛、亜リン酸バリウム、亜リン酸マンガン、次亜リン酸カルシウム等の亜リン酸系金属化合物;
ケイ酸カルシウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、オルトケイ酸アルミニウム、水化ケイ酸アルミニウム、アルミノケイ酸塩、ホウケイ酸塩、ベリロケイ酸塩、ケイ酸アルミニウムカルシウム、ケイ酸アルミニウムナトリウム、ケイ酸アルミニウムベリリウム、ケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、ケイ酸カルシウムナトリウム、ケイ酸ジルコニウム、オルトケイ酸マグネシウム、メタケイ酸マグネシウム、ケイ酸マンガン、ケイ酸バリウム等のケイ酸金属塩;マグネシウムイオン交換シリカ、カルシウムイオン交換シリカ等の金属イオン交換シリカ系化合物;
トリポリリン酸二水素アルミニウム、トリポリリン酸二水素アルミニウムの酸化マグネシウム複合物、トリポリリン酸アルミニウム、トリポリリン酸二水素アルミニウムの酸化亜鉛複合物等の縮合リン酸系金属化合物;
五酸化バナジウム、バナジン酸カルシウム、バナジン酸マグネシウム及びメタバナジン酸アンモニウム、酸化マンガンと酸化バナジウムとの焼成物、リン酸カルシウムと酸化バナジウムとの焼成物等のバナジウム系金属化合物;
モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸アルミニウム等のモリブデン酸系金属化合物;
亜鉛、酸化亜鉛等の亜鉛系化合物;
シリカ、コロイダルシリカ等のシリカ系化合物;
酸化鉄と酸化マグネシウムとの複合酸化物、酸化鉄と酸化カルシウムとの複合酸化物、酸化鉄と酸化亜鉛との複合酸化物等の複合金属酸化物;
トリアゾール化合物、チオール化合物、チアジアゾール化合物、チアゾール化合物等の含硫黄有機化合物;
水酸化カルシウム、酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化又は酸化物、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸ニッケル、硫酸鉄、硫酸コバルト、硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸スズ及び硫酸クロム等の金属硫酸塩;
を挙げることができる。前記したようにこれらは単独で又は2種以上組み合わせたものであってもよいし、2種以上を複合した複合物であることもできる。また、これら例示の化合物をシリカ、ケイ酸カルシウム等のケイ酸化合物や酸化マグネシウム等による変性物もしくは処理物も防錆剤成分(B)に包含される。
防錆剤成分(B)は、単独もしくは複数の組み合わせの市販品を用いてもよい。かかる市販品としては、例えば「EXPERT NP-1000」、「EXPERT NP-1020C」、「EXPERT NP-1100」、「EXPERT NP-1102」(以上、東邦顔料工業社製、商品名)、「LFボウセイ CP-Z」、「LFボウセイ MZP-500」、「LFボウセイ CRFC-1」、「LFボウセイ M-PSN」、「LFボウセイ MC-400WR」、「LFボウセイ PM-300」、「LFボウセイ PM-308」(以上、キクチカラー社製、商品名)、「K-WHITE140」「K-WHITE Ca650」、「K-WHITE450H」、「K-WHITE G-105」、「K-WHITE #105」、「K-WHITE #82」(以上、テイカ社製、商品名)、「SHIELDEX C303」、「SHIELDEX AC-3」、「SHIELDEXC-5」(以上、いずれもW.R.Grace&Co.社製)、「サイロマスク52」、「サイロマスク52M」、「サイロマスク22MR-H」(以上、富士シリシア社製)、「ノビノックスACE-110」(SNCZ社製・フランス)等を挙げることができる。
上記防錆剤成分(B)の配合量としては、水性下塗り塗料(I)不揮発分質量100質量部を基準として5~90質量部、さらに好ましくは10~80質量部の範囲内にあることが適している。
<エポキシ基含有樹脂エマルション(C)>
本発明において、エポキシ基含有樹脂エマルション(C)の製造原料としては特に制限はなく、上記エポキシ樹脂(a1)の説明で列記したエポキシ基含有化合物を例示することができる。
上記エポキシ基含有樹脂エマルション(C)は、前記エポキシ基含有化合物がアニオン性、ノニオン性又はカチオン性の親水性基を有する分散安定剤もしくは界面活性剤により分散されてなる。 水性下塗り塗料(I)において、アミノ基含有水性樹脂(A)が1級アミノ基を有するアミノ基含有樹脂エマルション(a)である場合、当該アミノ基と反応し得るエポキシ基を多数有し、硬化性に優れた塗膜が得られる観点からエポキシ基含有樹脂エマルション(C)はその成分の一部としてノボラック型エポキシ樹脂を含有していることが好適である。
また、前記エポキシ樹脂エマルション(C)のエポキシ当量は、水性下塗り塗料(I)により形成される下塗塗膜の造膜性の観点からアミノ基含有樹脂エマルション(a)におけるエポキシ樹脂(a1)よりも低いことが適しており、具体的には、エポキシ当量が少なくとも50g/eq、好ましくは100~500g/eqの範囲内にあることが好ましい。
上記エポキシ基含有樹脂エマルション(C)の平均粒子径としては水系媒体中に分散されてなる場合、50~1500nm、好ましくは200~1000nmの範囲内にあることが好ましい。
<水性下塗り塗料(I)>
本発明の防食塗装方法に使用される上記水性下塗り塗料(I)は、主剤成分と硬化剤成分とを混合して得られる2液型の塗料組成物であり、塗料形態としてはアミノ基含有水性樹脂(A)とエポキシ基含有樹脂エマルション(C)が貯蔵時に分割されていれば、防錆剤成分(B)は主剤成分及び硬化剤成分のいずれの成分もしくは両方に含まれることができる。本発明では、水性下塗り塗料(I)が、アミノ基含有水性樹脂(A)及び防錆剤成分(B)を含む主剤成分と、エポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む硬化剤成分とからなる2液型の塗料組成物で提供され、塗装業者が現場で主剤成分と硬化剤成分及び必要に応じて希釈剤等を混合して調製する態様が望ましい。
本発明においては主剤成分がアミノ基含有水性樹脂(A)と共に防錆剤成分(B)を含む態様であることによって、防錆剤成分(B)の量が多量であっても主剤成分の製造及び貯蔵安定性が良好であることができ、水性下塗り塗料(I)から形成される塗膜が錆面に対しても安定した防食性を発揮することができる。
上記水性下塗り塗料(I)においては、繊維状無機化合物、ポリカルボジイミド化合物、軟化剤、着色顔料、体質顔料、顔料分散剤、有機溶剤、表面調整剤、消泡剤、増粘剤、硬化触媒、界面活性剤、沈降防止剤、可塑剤、反応性希釈剤、凍結防止剤、皮張り防止剤、pH調整剤、防腐剤等の通常の塗料用添加剤を含むことができる。
これらのうち繊維状無機化合物としては例えば、ガラス繊維、炭化珪素、窒化珪素、ウオラストナイト、セピオライト、クリソタイル、アモサイト、トレモライト、ゼオライト、カルシウムメタシリケート、ゾノライト、チタン酸カリウム、ロックウール、アルミニウムシリケート、カーボンファイバー、アラミドファイバー、ホウ酸アルミニウム、針状炭酸カルシウム、針状塩基性硫酸マグネシウム、針状酸化亜鉛、アラゴナイト型軽質炭酸カルシウム、紡錘型軽質炭酸カルシウム、サチンホワイト等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記繊維状無機化合物のアスペクト比は3.5以上、好ましくは4~30の範囲内にあることが好ましい。アスペクト比とは長軸径/短軸径の値であり、ここでいう短軸径および長軸径とは、電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の短軸径および長軸径を測長し、それぞれの数平均値を求めたものである。
また、繊維状無機化合物の平均繊維長としては5~300μm、特に10~200μmの範囲内がよい。本明細書において平均繊維長は、アスペクト比の測定において得られた長軸径の平均値とする。
前記軟化剤としては常温で液状であり、重量平均分子量がエポキシ基含有樹脂エマルションの樹脂と同等以下である有機化合物が挙げられ、具体的には、グリコールエーテル化合物、アルキルエステル化合物、エポキシ化合物等が挙げられる。
グリコールエーテル化合物としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、2-エチルヘキシルグリコール等を挙げることができる。
アルキルエステル化合物としては、ジブチルアジペート、DBE(二塩基酸エステル)、ジブチルフタレート、ジー2-エチルヘキシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ-n-オクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、ジ-2-エチルヘキシルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール2-エチルヘキサノエートイソブチレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール ジ2-エチルヘキサノエート等を挙げることができる。
エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、tert-ブチルフェニルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル化合物;酪酸グリシジルルエステル、ステアリン酸グリシジルルエステル、ネオデカン酸グリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ2-エチルヘキシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のアルキルグリシジルエステル化合物などを挙げることができる。以上の化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
<水性下塗り塗料(I)の塗装>
上記水性下塗り塗料(I)の塗装は、エアスプレー、エアレススプレー、刷毛塗り、ローラーなどの従来公知の方法が採用できる。また、乾燥方法としては常温乾燥が好ましいが、必要に応じて強制乾燥または加熱乾燥を併用して行ってもよい。
本発明の防食塗装方法において、水性下塗り塗料(I)による下塗り塗膜の乾燥膜厚は、10~200μm、好ましくは30~150μmの範囲内が好ましい。
本明細書において乾燥膜厚は、塗布量から理論的に計算して求めるものとする。
本発明方法において、上記水性下塗り塗料(I)による下塗り塗膜上に塗装されるエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)は、エポキシ樹脂成分(D)及びアミノ基含有樹脂成分(E)を含む。
<エポキシ樹脂成分(D)>
本発明の防食塗装方法において、前記水性下塗り塗料(I)により形成される下塗り塗膜の上に塗装されるエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)はエポキシ樹脂成分(D)を含む。
本発明において前記エポキシ樹脂成分(D)のエポキシ当量は1700g/eq以下であり、100~800g/eq、特に150~500g/eqの範囲内にあることが好適である。エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)に含まれるエポキシ樹脂成分(D)のエポキシ当量が前記範囲にあることによって、本発明防食塗装方法により形成される積層塗膜が紫外線及び/又は凍結雰囲気下における錆面防食性に優れ、著しい温度変化を伴う環境に耐えるという効果がある。
エポキシ樹脂成分(D)は有機溶剤希釈性であることが望ましく、その具体例としては、上記エポキシ樹脂(a1)の説明で列記した化合物と同様の化合物が挙げられる。特に有機溶剤希釈性ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂を併用するものであることが好ましい。
前記エポキシ樹脂成分(D)の含有量としてはエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)不揮発分中に15質量%以上、特に20~80質量%の範囲内にあることが好適である。
前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)において、主剤成分に含まれるエポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂を併用する場合、その併用割合としては、錆面に対する付着性及び厚膜仕上がり性の観点からビスフェノールA型エポキシ樹脂/ビスフェノールF型エポキシ樹脂質量比で5/95~95/5、特に10/90~90/10の範囲内が好適である。
<アミノ基含有樹脂(E)>
一方、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)の硬化剤成分に含まれるアミノ基含有樹脂(E)としては、一分子中に2個以上のアミノ基を含有する有機溶剤系の樹脂が挙げられる。具体的には、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、複素環ポリアミンなどのポリアミン化合物;これらポリアミン化合物の変性物;例えば、ポリアミドアミン等の脂肪酸変性物、エポキシアダクト、マンニッヒ変性物(例:フェナルカミン、フェナルカマイド)、マイケル付加物、ケチミン、アルジミンなどが挙げられる。これらは単独もしくは複数の組み合わせの市販品を用いてもよい。
前記アミノ基含有樹脂(E)は厚膜仕上がり性、錆面に対する防食性の観点から、アミン価が50~500mgKOH/g、特に150~400mgKOH/gの範囲内にある樹脂を使用することが好ましい。
<有機溶剤>
前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)は厚膜塗装作業性の観点から有機溶剤を含む。有機溶剤としては、塗料分野で公知の有機溶剤を使用できるが、例えば炭化水素系有機溶剤、アルコール系有機溶剤、エステル系有機溶剤、グリコール系有機溶剤、及びケトン系有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤を使用することが好ましい。
炭化水素系有機溶剤としては、例えば、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ターペン、ノルマルデカン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tertブタノール、セカンダリーブタノール、イソブタノール、n-ブタノール、メチルイソブチルカルビノールなどが挙げられる。
エステル系有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどが挙げられる。
グリコール系有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノtertブチルエーテルなどが挙げられる。
ケトン系有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルイソアミルケトン、ジイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
前記有機溶剤の含有量は塗布時のエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)の不揮発分濃度が後述の範囲内となるように有機溶剤それ自体もしくは原材料からの持ち込みにより調整される。
<顔料分>
本発明において前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)は顔料分を含むことが好ましい。顔料分としては着色顔料、体質顔料等が好適に使用される。
着色顔料としては、例えば、チタン白、ベンガラ、カーボンブラック、鉄黒、亜鉛華等が挙げられ、体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、クレー、タルク、焼成カオリン等を例示することができる。
顔料分の含有量としては、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)不揮発分中0.1~50質量%、好ましくは2~40質量%の範囲内が好ましい。
<防錆剤成分>
また、本発明では紫外線及び/又は凍結雰囲気下における錆面防食性の観点から、前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)がその成分の一部として防錆剤成分を含むことが好ましい。防錆剤成分としては上記防錆剤成分(B)と同様の化合物が挙げられる。当該防錆剤成分を含む場合の防錆剤成分の含有量としては、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)不揮発分中0.1~30質量%、好ましくは1.5~20質量%の範囲内が好ましい。
<繊維状無機化合物及び/又はガラスフレーク>
また、前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)は厚膜時の錆面に対する付着性の観点から、繊維状無機化合物及び/又はガラスフレークを含んでいてもよい。繊維状無機化合物としては水性下塗り塗料(I)の説明で例示した化合物が挙げられる。ガラスフレークとは扁平状のガラスをいい、平均粒子径が10~300μmのものを使用することが好ましい。
本明細書においてガラスフレークの平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定される体積分布から導かれるメディアン径である。
ガラスフレークとしては、市販されているものを使用することができ、具体的には例えば、「RCF-15」、「RCF-140」、「RCF-160」、「RCF-600」、「REF-600」、「RCF-2300」(以上、全て日本板硝子株式会社製)等を挙げることができる。繊維状無機化合物及びガラスフレークを使用する場合の含有量としては、水性下塗り塗料(I)不揮発分中0.1~30質量%、好ましくは1.5~20質量%の範囲内にあることが適している。
<エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)>
上記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)は、エポキシ樹脂成分(D)を含む主剤成分と、アミノ基含有樹脂成分(E)を含む硬化剤成分とからなる2液型の塗料組成物で提供され、塗装業者が現場で主剤成分と硬化剤成分と必要に応じて希釈剤を混合して調製する塗料である。
本発明において、錆面上での仕上がり性の点から前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)の塗布時の不揮発分濃度は80質量%以上であり、好ましくは90質量%以上である。
また、前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)は上記エポキシ樹脂成分(D)以外の樹脂など改質用樹脂成分;顔料分散剤、表面調整剤、消泡剤、増粘剤、硬化触媒、可塑剤、反応性希釈剤、凍結防止剤、皮張り防止剤、防腐剤等の塗料用添加剤を主剤成分又は硬化剤成分のいずれかあるいは両方に含むことができる。
前記エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)における主剤成分及び硬化剤成分は共に顔料分を含むことが好ましい。主剤成分及び硬化剤成分が共に顔料分を含むことによって、後述する膜厚の塗膜が得られる。この場合、主剤成分中に含まれる顔料分の割合としては主剤成分不揮発分中に0.1~50質量%、特に2~30質量%程度であり、硬化剤成分不揮発分中に含まれる顔料分の割合としては1~70質量%、特に10~60質量%の範囲内が適当である。
<エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)の塗装>
本発明において、紫外線及び/又は凍結雰囲気下における錆面防食性及び錆面に対する付着性の観点からエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)による上塗り塗膜の乾燥膜厚は、0.3mm~6mmの範囲内にあるものであり、好ましくは1mm~5mmの範囲内にあることが好ましい。
塗装方法には制限はなく、エアレススプレー、コテ塗り、ヘラ塗り、刷毛塗り、ローラー塗りなどの従来公知の方法が採用できる。また、目的の膜厚に達するまで2回以上に分けて塗装してもよいが、1回で塗装することも可能である。乾燥方法としては常温乾燥が好ましいが、必要に応じて強制乾燥または加熱乾燥を併用して行ってもよい。また、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)により形成された上塗り塗膜の上に必要に応じてさらに別の上塗り塗料を塗り重ねてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明する。ここで、『部』および『%』はそれぞれ『質量部』および『質量%』を意味する。
製造例1
<水性下塗り塗料の製造>
製造例1
容器に、アミノ基含有樹脂エマルション(a)(注1)222部(不揮発分100部)、防錆顔料(B-1)(注3)10部、防錆顔料(B-2)(注4)10部、防錆顔料(B-3)(注5)20部、ケイ酸カルシウム3部、ガラス繊維10部、顔料分散剤8部、エチレングリコールモノブチルエーテル20部、酸化チタン40部、タルク60部を配合し、攪拌混合することにより主剤成分を得た。別の容器に、エポキシ基含有樹脂エマルション(C-2)(注9)を35.2部(不揮発分17.6部)、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル5部、ポリカルボジイミドエマルション7.5部(不揮発分3部)添加し、攪拌混合して硬化剤成分とし、これを前記主剤成分に加えて水性下塗り塗料(I-1)を得た。
製造例2~9
上記製造例1において、配合組成を下記表1とする以外は製造例1と同様にして水性下塗り塗料(I-2)~(I-9)を製造した。表1中の数値は不揮発分質量である。
Figure 2023006722000001
(注1)アミノ基含有樹脂エマルション(a):攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却機を取り付けたフラスコに、「jER828」(商品名、三菱ケミカル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190、数平均分子量375)3200部、ビスフェノールA(分子量228)を1700部、メチルイソブチルケトン(沸点120℃)900部、ベンジルジメチルアミン5.0部を仕込み、不揮発分当たりのエポキシ当量が2500g/当量になるまで120℃で反応させた。
次に、ジプロピレントリアミンのメチルイソブチルケトンによるケチミン化物590部を加え、120℃で1時間反応させた。その後、脱イオン水54部、ネオデカン酸グリシジルエステル380部を仕込み、100℃で2時間反応させた。その後、酢酸90部、脱イオン水70部を加えて内液を攪拌混合し、脱イオン水6500部を加えて水分散した後、減圧してメチルイソブチルケトンを除去し、脱イオン水にて固形分を調整し、乳白色で不揮発分が45%の、樹脂末端に1級アミノ基を有するアミノ基含有樹脂エマルション(a)を得た。エマルション(a)は中和前の樹脂の重量平均分子量が7000であり、平均粒子径は250nm、不揮発分当たりのアミン価は60mgKOH/gであった。
(注2)エポキシ基含有樹脂エマルション(C-1):ノニオン性ビスフェノールA型エポキシ樹脂エマルション、不揮発分50%、不揮発分あたりのエポキシ当量535
(注3)防錆顔料(B-1):「K-WHITE G-105」テイカ社製、商品名、トリポリリン酸二水素アルミニウムの酸化マグネシウム複合物、酸化マグネシウム変性量15%、
(注4)防錆顔料(B-2):「LFボウセイ MZP-500」、商品名、キクチカラー社製、リン酸マグネシウム、
(注5)防錆顔料(B-3):「サイロマスク22MR-H」富士シリシア化学社製、商品名、マグネシウムイオン交換シリカ、
(注6)トリアゾール基含有樹脂:攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却機を取り付けたフラスコに、「jER828」(商品名、三菱ケミカル社製、ビスフェノールA型樹脂、エポキシ当量190、数平均分子量375)190部、及び3-アミノ-1、2、4-トリアゾールを84部、メチルイソブチルケトンを仕込み、110°Cに加温したまま2時間反応させ、トリアゾール基含有樹脂溶液を製造した。不揮発分80%、不揮発分アミン価は205mgKOH/gである。
(注7)ガラス繊維:アスペクト比20、平均繊維長80μm、
(注8)顔料分散剤:ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール変性スチレンマレイン酸共重合体、酸価10mgKOH/g
(注9)エポキシ樹脂エマルション(C-2):ノニオン性フェノールノボラック型エポキシ樹脂エマルション、不揮発分50%、不揮発分あたりのエポキシ当量200、重量平均分子量1200、平均粒子径550nm、
(注10)アミノ基含有樹脂エマルションA、水性変性脂環族ポリアミン、不揮発分50%、不揮発分あたりの活性水素当量196
(注11)ポリカルボジイミドエマルション:不揮発分40%、カルボジイミド当量365。
<エポキシ樹脂系上塗り塗料の製造>
製造例10
容器に、エポキシ樹脂(D-1)(注12)60部、エポキシ樹脂(D-2)(注13)40部、酸化チタン5部、防錆顔料(B-3)(注5)5部、繊維状無機化合物(注18)5部、キシレン12部を添加し、攪拌混合して主剤成分を得た。別の容器にアミノ基含有樹脂(注20)20部、酸化チタン25部、キシレン2部を配合し、撹拌混合して架橋剤成分とし、これを前記主剤成分に加えて撹拌混合し、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II-1)を得た。
製造例11~26
上記製造例10において、配合組成を下記表2及び表3とする以外は製造例10と同様にしてエポキシ樹脂系上塗り塗料(II-2)~(II―17)を製造した。
<塗装>
基材として大きさ(約150×70×3.2mm)の全面に錆が発生した鋼板(錆鋼板)を用意した。
実施例1
上記錆鋼板に対して、製造例1で得られた水性下塗り塗料(I-1)を乾燥膜厚が60μmとなるようにエアスプレー塗装して、23℃、24時間乾燥させた後、製造例10で得られたエポキシ樹脂系上塗り塗料(II―1)を塗装して乾燥膜厚が1.25mmとなるように形成させ、23℃、24時間時間乾燥させて試験塗板(X-1)を得た。
エポキシ樹脂系上塗り塗料(II―1)による上塗り塗膜は、下塗り塗料(I―1)塗装後の試験塗板の周囲に型枠を当てた後、上塗り塗料を型枠に流し入れ、ヘラで表面をならし、型枠を外した後、乾燥させて得た。
実施例2~24及び比較例1~7
上記実施例1において、使用する塗料及び膜厚を表2及び表3に記載の通りとする以外は実施例1と同様にして各試験塗板(X-2)~(X-31)を得た。
Figure 2023006722000002
Figure 2023006722000003
(注12)液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D-1):液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190、
(注13)液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(D-2):液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量190、
(注14)固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D-3):固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量475、
(注15)液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D-4):液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量250、
(注16)液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(D-5):液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量165、
(注17)固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(D-6):固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量2000、
(注18)繊維状無機化合物:ロックウールファイバー、平均繊維長125μm、
(注19)ガラスフレーク:「RCF-140」(商品名、日本硝子社製)平均粒子径140μm、
(注20)アミノ基含有樹脂:有機溶剤系芳香族系ポリアミドアミン、アミン価360。
<評価試験>
(*)錆鋼板上の仕上がり性
上記実施例及び比較例で得られた各試験塗板の外観を目視評価した。
◎:塗膜表面に粗さ、ピンホール、ブツなどの欠陥が全くなし、
〇:塗膜表面に粗さが若干認められるが、ピンホール、ブツなどの欠陥が全くなし、
△:塗膜表面に粗さが明らかに認められるが、ピンホール、ブツなどの欠陥が全くなし、
×:塗膜表面にピンホール、ブツなどの欠陥あり。
(*)錆鋼板上の付着性
各試験塗板に対し、エルコメーター社製アドヒージョンテスターを用い、プルオフ付着試験を行った。各試験板の測定位置をサンドペーパーで軽く研磨して清浄にし、接着剤を用いてテスター端子に貼り付ける。端子周辺の塗膜をカッターで切断し、テスターで端子を引き剥がし、その時の強度(MPa)と塗膜状態を観察した。
◎:5MPa以上でありかつ塗膜の凝集破壊又は、4MPaを超えるが錆層からの剥離
○:2MPa以上~5Mpa未満で塗膜の凝集破壊又は、2MPa~4MPaを超えるが錆層からの剥離
△:1MPa以上~2Mpa未満で塗膜の凝集破壊又は、1MPa~2MPaを超えるが錆層からの剥離
×:1MPa未満で塗膜の凝集破壊、又は、1MPa未満で錆層からの剥離。
(*)錆鋼板上の防食性
各試験塗板に対し、JIS K 5621に規定されている5%塩化ナトリウム水溶液を使用した複合サイクル腐食試験を2400時間実施し、試験塗板の一般部の表面観察により下記基準にて評価した。
◎:さびの発生が認められない、
〇:試験体に1~5点の直径5mm未満のさび発生が認められる、
△:試験体に1~5点のさび発生が認められかつその大きさが5mmを超える、またはさびの大きさに関係なく6~15点のさび発生が認められる、
×:試験体に15点以上のさび発生が認められる。
(*)錆鋼板上の耐温度変化防食性
実施例及び比較例で得られた各試験塗板に対して、紫外線照射72時間、塩水噴霧72時間、凍結(-20℃)24時間を1サイクルとし、これを25回繰り返し行うサイクル試験を実施した後、塗膜状態を観察した。
◎:サイクル試験前後で全く変化なし。
○:サイクル試験後にフクレが若干認められるが、錆は発生していない
△:サイクル試験後に1から5箇所の錆発生部又は剥離、割れ等の欠損が認められる
×:サイクル試験後に5ヶ所を超える錆発生部又は剥離、割れ等の欠損が認められる。

Claims (8)

  1. 2液型塗料の主剤成分と硬化剤成分とを混合して、アミノ基含有水性樹脂(A)、防錆剤成分(B)及びエポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む水性下塗り塗料(I)を調整する工程(1)、
    工程(1)で得られた水性下塗り塗料(I)を、錆が残存した金属系基材面に塗装し、常温乾燥させて下塗り塗膜を形成する工程(2)、
    2液型塗料のエポキシ樹脂成分(D)を含む主剤成分と、アミノ基含有樹脂(E)を含む硬化剤成分とを混合してエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)を調製する工程(3)、
    工程(3)で得られたエポキシ樹脂系上塗り塗料(II)を前記下塗り塗膜上に塗装して常温乾燥させ、上塗り塗膜を形成する工程(4)を含む防食塗装方法であって、
    エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)に含まれるエポキシ樹脂成分(D)のエポキシ当量が1700以下であり、エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が有機溶剤を含み、塗布時の不揮発分濃度が80質量%以上であり、形成される上塗り塗膜の乾燥膜厚が0.3mm~6mmの範囲内にある、防食塗装方法。
  2. 水性下塗り塗料(I)が、アミノ基含有水性樹脂(A)及び防錆剤成分(B)を含む主剤成分と、エポキシ基含有樹脂エマルション(C)を含む硬化剤成分を混合して得られる2液型塗料である、請求項1に記載の防食塗装方法。
  3. アミノ基含有水性樹脂(A)が、エポキシ樹脂(a1)、ポリアミン化合物(a2)及びケトン化合物(a3)を製造原料とする1級アミノ基を有するアミノ基含有樹脂エマルション(a)である、請求項2記載の防食塗装方法。
  4. 水性下塗り塗料(I)が、繊維状無機化合物、ポリカルボジイミド化合物及び軟化剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
  5. エポキシ樹脂成分(D)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
  6. エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が顔料分を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
  7. エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が防錆剤成分を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
  8. エポキシ樹脂系上塗り塗料(II)が繊維状無機化合物及び/又はガラスフレークを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の防食塗装方法。
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