JP2023005307A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、ベーン跳びを回避して、高効率かつ低騒音の圧縮機を提供する。【解決手段】本開示における圧縮機は、低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hのそれぞれをロータリ圧縮機構で構成し、その少なくともいずれか一方のロータリ圧縮機構のベーンをピストンに揺動自在に連結した構成としている。これにより、圧縮効率が高く、低騒音な圧縮機とすることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル装置に関する。
特許文献1は、COサイクル用のガスインジェクション方式を採用して圧縮効率と圧縮性能を向上させた多段圧縮機を開示する。この多段圧縮機は、電動モータにより駆動される低段側ロータリ圧縮機構および高段側スクロール圧縮機構と、冷媒回路から抽出される中間圧のCO冷媒ガスを密閉容器内にインジェクションするガスインジェクション回路と、を備え、低段側ロータリ圧縮機構と高段側スクロール圧縮機構とは、略等圧力比で、かつ押しのけ量比が略同等としている。
特許第4875484号公報
本開示は、低コストで、高効率かつ低騒音の圧縮機とそれを用いた冷凍サイクル装置を提供する。
本開示における圧縮機は、密閉容器内に、冷媒を圧縮する低段圧縮機構部および高段圧縮機構部と、前記低段圧縮機構部と前記高段圧縮機構部を駆動する電動機構部と、を備え、前記低段圧縮機構部で圧縮された中間圧力の前記冷媒を前記密閉容器内に吐出し、前記高段圧縮機構部で中間圧力の前記冷媒を圧縮する多段圧縮機であって、前記低段圧縮機構部および前記高段圧縮機構部のそれぞれは、偏心軸を有する駆動軸と、前記駆動軸を上下で支承する上軸受および下軸受と、前記偏心軸に嵌合されたピストンと、偏心回転する前記ピストンを収容するシリンダと、前記シリンダの上下開口面を閉塞する仕切り板と、前記シリンダ、前記ピストン、前記仕切り板、前記上軸受および前記下軸受によって形成される空間を吸入室と圧縮室に区画するベーンと、を備えたロータリ圧縮機構で構成し、かつ、前記低段圧縮機構部および前記高段圧縮機構部のうち少なくともどちらか一方のロータリ圧縮機構の前記ベーンは前記ピストンに形成された係合溝に揺動自在に連結された構成としている。
本開示における圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル装置は、低段圧縮機構部と高段圧縮機構部のそれぞれを比較的高い加工精度を必要としないロータリ圧縮機構で構成しているので、低コスト化が実現可能であり、しかも、低段圧縮機構部と高段圧縮機構部の少なくともいずれか一方のロータリ圧縮機構のベーンが、ピストンと揺動自在に連結されて運動するため、ベーン背面の押し付け力不足によるベーン跳びを回避でき、高効率化および低騒音化を実現できる。
実施の形態1における圧縮機の縦断面図 実施の形態1における圧縮機構部の要部拡大断面図 実施の形態1における低段圧縮機構部の圧縮動作説明図 実施の形態1における高段圧縮機構部の圧縮動作説明図 実施の形態2における冷凍サイクル装置のサイクル説明図
(本開示の基礎となった知見等)
従来、低段圧縮機構と高段圧縮機構を供えた多段圧縮機は、例えば特許文献1に開示されているように低段側をロータリ圧縮機構、高段側をスクロール圧縮機構で構成している。そして、高段側をスクロール圧縮機構にすることで、高段側の冷媒漏れを低減し、多段圧縮機の圧縮効率向上および圧縮性能向上を実現している。
しかしながら、上記ロータリ圧縮機構で構成した低段側圧縮機構は、ベーン背面にバネを設け、このバネの力と圧力差とでベーンをピストンに押し付け、このベーンの押し付けにより圧縮室を形成して、冷媒の圧縮を行う構成となっている。そのため、このロータリ圧縮機構では、圧縮比が小さくなる運転時や過渡期などのベーン背面の圧力が低下する場合には、押し付け力不足によってベーンとピストンが離れる現象、所謂ベーン跳びが発生し、ベーンとピストンとの隙間からの冷媒漏れによる性能悪化、およびベーンがピストンに衝突することによる騒音悪化が生じるという課題があった。
また、高段側圧縮機構を構成しているスクロール圧縮機構は、ロータリ圧縮機構の課題であるベーン跳びは解消することができるが、その部品は高い加工精度を必要としてコストが増加する。さらに、低段側と高段側の圧縮機構部とが異なるタイプの圧縮機構となるため、部品の共用化ができず、部品点数の増加によりさらなるコスト増に繋がってしまうという課題があった。
そこで、本開示は、低段圧縮機構部と高段圧縮機構部のそれぞれをロータリ圧縮機構で構成し、そのいずれか一方のロータリ圧縮機構はベーン跳びを回避した構成とすることにより、低コストで、圧縮効率が高く、低騒音な圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル装置を提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1~図4を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
図1は、本実施の形態における圧縮機100の縦断面図を示している。図1において、圧縮機100は、密閉容器101の内部に冷媒を圧縮する低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hと、低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hを駆動する電動機構部103と、を備える。
電動機構部103は、密閉容器101に固定されたステータ103aと、ステータ103aの内側に配置されたロータ103bと、を備え、ロータ103bには駆動軸104が固定されている。
図2は低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hの要部拡大断面図を示している。高段圧縮機構部102Hは、低段圧縮機構部102Lの軸方向上側に積層されて設置され、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hは駆動軸104によって駆動される。そして、上記低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hのそれぞれはロータリ圧縮機構で構成してある。
図3は低段圧縮機構部102Lにおける低段吸入室109Lおよび低段圧縮室110Lの容積変化を説明した図である。容積は、矢印の方向に変化し、冷媒を吸入圧力から中間圧力まで圧縮する。また、図4は高段圧縮機構部102Hにおける高段吸入室109Hおよび高段圧縮室110Hの容積変化を説明した図である。容積は、矢印の方向に変化し、冷媒を中間圧力から吐出圧力まで圧縮する。
図2および図3に示す通り、低段圧縮機構部102Lは、駆動軸104に一体的に構成された低段偏心軸105Lと、低段シリンダ106Lと、低段偏心軸105Lに回転自在に配置される低段ピストン107Lと、低段ベーン108Lと、を備える。低段シリンダ106Lと低段ピストン107Lと低段ベーン108Lによって低段吸入室109Lと低段圧縮室110Lに区画される。低段ベーン108Lの背面は中間圧力雰囲気である。
また、図2および図4に示す通り、高段圧縮機構部102Hは、駆動軸104に一体的に構成された高段偏心軸105Hと、高段シリンダ106Hと、高段ピストン107Hと、高段ベーン108Hと、を備える。高段シリンダ106Hと高段ピストン107Hと高段ベーン108Hによって高段吸入室109Hと高段圧縮室110Hに区画される。高段圧縮室110Hで吐出圧力まで圧縮された冷媒は、一部が高段ベーン108Hの背面に導入され、高段ベーン108Hの背面は吐出圧力雰囲気である。
低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hのうち、少なくともどちらか一方は、図3および図4に示すように、ピストンの外周部に係合溝107aが形成され、先端側に係合部108aが形成されたベーンがピストンに揺動自在に連結されている。上記揺動自在のベーンを備えている場合、従来のロータリ圧縮機構にあるベーンの背面側に備えていたバネは無い。
なお、本実施の形態では低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hのどちらも説明のため上記ベーンをピストンに揺動自在に連結した構成のロータリ圧縮機構で構成している。
図2に示すように、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hとの間には仕切り板111が配置され、低段吸入室109Lと高段吸入室109H、および低段圧縮室110Lと高段圧縮室110Hを区画している。低段圧縮機構部102Lの軸方向下側には、下軸受112が配置され、下軸受112と仕切り板111によって低段吸入室109Lおよび低段圧縮室110Lを閉塞する。高段圧縮機構部102Hの軸方向上部には、上軸受113が配置され、上軸受113と仕切り板111によって高段吸入室109Hおよび高段圧縮室110Hを閉塞している。そして、上記低段圧縮機構部102Lの低段吸入容積VLと高段圧縮機構部102Hの高段吸入容積VHの関係が、0.7<=VH/VL<=1.1となる構成としている。
低段シリンダ106Lには径方向の低段吸入孔114Lが設けられ、低段吸入室109Lと連通する。低段吸入孔114Lには低段吸入ライナー115Lが圧入され、密閉容器101内部の冷媒と低段吸入孔114L内部の冷媒とを仕切っている。また、上軸受113には、径方向の高段吸入孔114Hが設けられ、高段吸入室109Hと連通する。高段吸入孔114Hには高段吸入ライナー115Hが圧入され、密閉容器101内部の冷媒と高段吸入孔114H内部の冷媒とを仕切っている。
下軸受112の軸方向下側には、低段カバーマフラー116Lが配置され、下軸受112との間に低段吐出室117Lを形成している。そして、低段圧縮機構部102Lの吐出部は、低段吐出室117Lに開口している。上軸受113の軸方向上側には、高段カバーマフラー116Hが配置され、上軸受113との間に高段吐出室117Hを形成している。そして、高段圧縮機構部102Hの吐出部は、高段吐出室117Hに開口している。また、上軸受113には径方向の高段吐出孔118Hが設けられ、高段吐出室117Hと連通する。高段吐出孔118Hには高段吐出ライナー119Hが圧入され、密閉容器101内部の冷媒と高段吐出孔118H内部の冷媒とを仕切っている。
密閉容器101の内部は、低段吐出室117Lに連通する中間圧力雰囲気であり、密閉容器101は低段吸入ライナー115Lと、高段吸入ライナー115Hと、低段吐出ライナー119L(図1参照)と、高段吐出ライナー119Hと、を備える。
なお、本実施の形態の圧縮機100は、作動流体として例えば二酸化炭素を用いている。
以上のように構成された圧縮機100について、以下その動作を説明する。
[1-2.動作]
電動機構部103が付勢され、駆動軸104が回転すると、低段偏心軸105Lと高段偏心軸105Hが低段シリンダ106Lと高段シリンダ106H内において偏心回転し、低段偏心軸105Lに連結された低段ピストン107Lと、低段ベーン108Lおよび高段偏心軸105Hに連結された高段ピストン107Hと、高段ベーン108Hとが揺動自在に運動し、冷媒の吸入、圧縮が繰り返される。
冷媒は、低段吸入ライナー115Lと低段吸入孔114Lを通って低段吸入室109Lに吸入される。吸入圧力の冷媒は、低段圧縮機構部102Lにて中間圧力まで圧縮された後、密閉容器101内部と密閉容器101に固定された低段吐出ライナー119Lを通って、一度密閉容器101の外部へ吐出される。その後、密閉容器101外部に吐出された中間圧力の冷媒が高段吸入ライナー115Hと高段吸入孔114Hを通って、高段圧縮機構部102Hへと吸入される。そして、高段圧縮機構部102Hで吐出圧力まで圧縮された冷媒は高段吐出室117Hと高段吐出孔118Hと高段吐出ライナー119Hを通って、再度密閉容器101の外部へと吐出される。上記構成により、低段圧縮機構部102Lで中間圧力まで圧縮された冷媒が、一度密閉容器101外部へと吐出されるため、インジェクション回路を構成しやすく、容易に高段圧縮機構部102Hへインジェクションすることが可能となる。
ここで、前記したように、本実施の形態の圧縮機100は、低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hの両方をロータリ圧縮機構で構成し、その少なくともどちらか一方のロータリ圧縮機構は、ピストンの外周部に係合溝107aを形成し、先端側に係合部108aが形成されたベーンをピストンに揺動自在に連結した構成としている。これにより、圧縮効率が高く、低騒音な圧縮機とすることができる。
すなわち、従来構成のロータリ圧縮機構からなる低段圧縮機構部は、低段ベーンの背面にバネを設け、このバネ力とベーン背面にかかる中間圧力とでベーンをピストンに押し付けていた。そのため、中間圧力が低くなるような運転においては、低段ベーン背面の圧力低下による押し付け力不足でベーン跳びが発生し、ベーンとピストンとの隙間からの冷媒漏れによる性能悪化、およびベーンがピストンに衝突することによる騒音悪化が生じていた。
しかしながら、本実施形態の低段圧縮機構部102Lを構成するロータリ圧縮機構は、低段ベーン108Lを低段ピストン107Lと揺動自在に連結しているので、中間圧力が低くなる運転であっても低段ベーン108Lのベーン跳びを回避できるとともに、低段圧縮機構部102Lにおける冷媒漏れを低減し、低段圧縮機構部102Lの圧縮効率が向上する。
また、本実施の形態では、高段圧縮機構部102Hは既述した通り高段ベーン108Hを高段ピストン107Hに揺動自在に連結したロータリ圧縮機構としているので、高段圧縮機構部102Hの圧縮効率が向上する。すなわち、従来構成のロータリ圧縮機構で高段圧縮機構部を構成したとした場合は、サイクル圧縮比が小さい(負荷の小さい)運転において、中間圧力が吐出圧力を上回る圧力逆転現象が生じる。この場合、高段ベーン108H背面の圧力が低下し、押し付け力不足によるベーン跳びが発生してベーンとピストンとの隙間からの冷媒漏れによる性能悪化、およびベーンがピストンに衝突することによる騒音悪化が生じる。また、一度このベーン跳びが発生するとベーン跳びが解消されるまでに時間がかかるという問題も生じる。
しかしながら、本実施形態のロータリ圧縮機構で構成した高段圧縮機構部102Hは、高段ベーン108Hを高段ピストン107Hに揺動自在に連結しているので、上記ベーン跳びにまつわる問題を解決して圧縮機100の安定的な運転を可能にするとともに、高段圧縮機構部102Hにおける冷媒漏れを低減し、高段圧縮機構部102Hの圧縮効率が向上する。
つまり、本実施の形態の圧縮機100は低段圧縮機構部102L及び高段圧縮機構部102Hの双方をロータリ圧縮機構で形成しているが、これが用いられる冷凍サイクルに応じて、低段圧縮機構部102Lか高段圧縮機構部102Hの少なくともどちらか一方を上記揺動自在に連結したロータリ圧縮機構とすることにより、高効率化と低騒音化を実現できる。
また、低段圧縮機構部102L及び高段圧縮機構部102Hの両方を本実施の形態で示したロータリ圧縮機構で構成、つまり、低段ベーン108Lと高段ベーン108Hをともに低段ピストン107Lと高段ピストン107Hに揺動自在に連結したロータリ圧縮機構としている。そうすれば、低負荷から高負荷まで広い運転範囲で低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hのベーン跳びを回避することができ、圧縮機100の運転範囲を拡大することができるとともに、ベーン跳びに起因する圧縮機100本体の振動および騒音を低減することができる。さらに、冷媒漏れが低減して低段圧縮機構部102L、高段圧縮機構部102Hの圧縮効率がともに向上し、圧縮機100のさらなる性能向上を果たすことができる。
加えて、本実施の形態の圧縮機100は低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hをともにロータリ圧縮機構としたことにより、スクロール圧縮機構と比較して高い加工精度を必要としない。よって、加工にかかるコストを抑制するとともに、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hの部品共用化が可能となり、部品点数の削減によるさらなる低コスト化を実現できる。
[1-3.効果等]
以上のように、本開示の圧縮機100は、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hのそれぞれを、シリンダ、ピストン、ベーン等からなるロータリ圧縮機構で構成するとともに、その少なくともいずれか一方のロータリ圧縮機構のベーンをピストンに揺動自在に連結した構成としている。
これにより、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hはともに比較的高い加工精度を必要としないので加工コストを低減し、かつ部品の共用化を進めることもでき、圧縮機の低コスト化を促進することができる。また、低段圧縮機構部102L或いは高段圧縮機構部102Hの少なくとも一方のベーン背面の押し付け力不足によるベーン跳びを回避して、ベーンとピストンとの隙間からの冷媒漏れによる性能悪化、およびベーンがピストンに衝突することによる騒音悪化を抑制し、高効率かつ低騒音の圧縮機とすることができる。
また、本開示の圧縮機100においては、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hは両方ともベーンがピストンに形成された係合溝107aに揺動自在に連結されているロータリ圧縮機構で構成してもよい。
これにより、圧縮効率を更に高いレベルまで向上させ低騒音化することができる。
さらに、本開示の圧縮機100では、低段圧縮機構部102Lの低段吸入容積VLと高段圧縮機構部102Hの高段吸入容積VHの関係が、0.7<=VH/VL<=1.1となる構成としている。
これにより、圧縮機100を大型化することなく行程容積を大きく設計でき、後述する実施の形態2で説明するように冷凍サイクル装置の冷凍能力を向上させ、しかも、冷凍サイクル機器のさらなる低振動化、低騒音化を図ることができる。
(実施の形態2)
次に図5を用いて前述の実施の形態1の圧縮機100を用いて構成した冷凍サイクル装置について説明する。
[2-1.構成]
図5は、本実施の形態2の圧縮機100を用いて構成した冷凍サイクル装置のブロック図の一例を示す。
この冷凍サイクル装置は、実施の形態1で説明した低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hを備えた圧縮機100と、インタークーラ1と、凝縮器2と、主第1膨張弁3と、主第2膨張弁4と、補助膨張弁5と、中間熱交換器6と、蒸発器7と、気液分離器8と、を備えている。
[2-2.動作]
圧縮機100を駆動すると、冷媒は冷凍サイクルから低段圧縮機構部102Lに吸入され、低段圧縮機構部102Lで吸入圧力から中間圧力まで圧縮された冷媒は、密閉容器101の外部へ吐出aされる。その後、中間熱交換器6で主冷媒流れdと熱交換された補助冷媒流れeと合流し、高段圧縮機構部102Hへと吸入bされる。そして、高段圧縮機構部102Hで吐出圧力まで圧縮された冷媒は、再度密閉容器101の外部へと吐出cされる。
上記によって吐出圧力まで圧縮された冷媒は、凝縮器2を通った後、主第1膨張弁3で減圧されて気液分離器8に入り、主冷媒流れdと補助冷媒流れeに分流される。補助冷媒流れeは、補助膨張弁5にて減圧された後、中間熱交換器6の一方の流路に入り、中間熱交換器6の他方の流路を通る主冷媒流れdと熱交換を行う。そして、低段圧縮機構部102Lから密閉容器101の外部へ吐出aされ、インタークーラ1で冷却された冷媒と合流する。
主冷媒流れdは、中間熱交換器6で補助冷媒流れeと熱交換された後、主第2膨張弁4を通って吸入圧力まで減圧された後、蒸発器7に入る。そして、蒸発器7でガス化された冷媒が再び低段圧縮機構部102Lへと吸入fされる。
以上のように、上記冷凍サイクルにおいて、補助冷媒流れeと熱交換された主冷媒流れdはエコノマイザ効果によってエンタルピが増大されるため、蒸発器7で蒸発させる冷媒の熱量が増加し、冷凍能力が向上する。また、補助冷媒流れeを低段圧縮機構部102Lで中間圧力まで圧縮された冷媒と合流させることによって、高段圧縮機構部102Hで冷媒を圧縮するための動力が低減される。この2つの効果により、冷凍サイクルの性能向上につながる。
[2-3.効果等]
以上のように本開示の冷凍サイクル装置は、ロータリ圧縮機構で構成した低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hの少なくともどちらか一方に、ピストンの外周部に係合溝107aが形成され、先端側に係合部108aが形成されたベーンがピストンに揺動自在に連結されたロータリ圧縮機構を用いている。
これにより、低負荷から高負荷の運転までベーン背面の圧力不足によるベーン跳びが発生しなくなるとともに、運転中のピストンとベーンの隙間を小さく設計でき、圧縮室から吸入室への冷媒漏れを低減することが可能となり、サイクル内の冷媒量が増加する。従って、補助冷媒流れeの持つ熱量も増加し、補助冷媒流れeと熱交換する主冷媒流れdはさらにエンタルピが増大する。これにより、さらなる冷凍能力の向上効果がある。さらに、ベーン跳びを防止することで、ベーン跳びに起因する圧縮機100の振動、騒音を抑制でき、圧縮機100と配管等で接続されている冷凍サイクル機器の振動・騒音についても抑制可能である。
つまり、従来のロータリ圧縮機構では、高段圧縮機構部102Hへより多くの冷媒をインジェクションして冷凍能力を拡大する場合、中間圧力をより吸入圧力へ近づけなければならず、低段ベーン108L背面の中間圧力低下による押し付け力不足でベーン跳びが発生していた。
これに対し本実施形態で開示したロータリ圧縮機構は、低段ベーン108Lを低段ピストン107Lと揺動自在に連結して運動させる構成としているので、低段ベーン108Lのベーン跳びを回避し、冷凍サイクルの中間圧力をより吸入圧力へ近づけることができる。
これにより、中間圧力が低い状態においても圧縮機100の安定的な運転を可能にし、高段圧縮機構部102Hへより多くの冷媒をインジェクションすることができる。よって、冷凍サイクルのさらなる冷凍能力向上が可能となる。また、中間圧力を吸入圧力へ近づけることが可能となるため、低段圧縮機構部102Lに対する高段圧縮機構部102Hの仕事量が増加する。これにより、低段圧縮機構部102Lおよび高段圧縮機構部102Hにおいて、圧縮過程のエンタルピ差が小さくなって、動力を低減することが可能となり、さらなる冷凍サイクルの性能向上が可能となる。
また、本実施の形態の圧縮機100は、既述した通り低段圧縮機構部102Lの低段吸入容積VLと高段圧縮機構部102Hの高段吸入容積VHの関係が0.7<=VH/VL<=1.1となる構成としている。
これにより、ベーンとピストンが揺動自在に運動するため、ベーン跳びを防止できるだけでなく、ベーン背面のバネを配置する必要が無くなり、従来のロータリ圧縮機構に比べてベーンを長く設計できる。これにより、圧縮機100を大型化することなく行程容積を大きく設計でき、より容易に容積比を大きくすることが可能となる。
特に、低段吸入容積VLに対する高段吸入容積VHの比を0.7以上としていることで、高段圧縮機構部102Hの高段吸入容積VHが増加するため、高段圧縮機構部102Hで吸入できる冷媒量が増加し、より多くの補助冷媒流れeをインジェクションすることが可能となる。従って、補助冷媒流れeの持つ熱量が大きくなり、中間熱交換器6で補助冷媒流れeと熱交換された主冷媒流れdはさらにエンタルピが増大し、さらなる冷凍能力の向上効果がある。
一方で、仮に低段吸入容積VLに対する高段吸入容積VHの比を1.1より大きくすると、低段圧縮機構部102Lと高段圧縮機構部102Hのトルクアンバランスによって圧縮機100の振動が大きくなり、圧縮機100と配管で接続されている冷凍サイクル機器の振動および騒音に繋がる。しかしながら、本実施の形態では低段吸入容積VLに対する高段吸入容積VHの比を1.1以下とすることで上記のトルクアンバランスを解消することができ、冷凍サイクル機器のさらなる低振動化、低騒音化と冷凍サイクルのさらなる性能向上を両立させることができる。
なお、上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、圧縮機を高効率かつ低騒音化でき、多段式の圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル装置、具体的には給湯機、温水暖房装置、空気調和装置などの冷凍サイクル装置に適用可能である。
1 インタークーラ
2 凝縮器
3 主第1膨張弁
4 主第2膨張弁
5 補助膨張弁
6 中間熱交換器
7 蒸発器
8 気液分離器
100 圧縮機
101 密閉容器
102L 低段圧縮機構部
102H 高段圧縮機構部
103 電動機構部
103a ステータ
103b ロータ
104 駆動軸
105L 低段偏心軸
105H 高段偏心軸
106L 低段シリンダ
106H 高段シリンダ
107a 係合溝
107L 低段ピストン
107H 高段ピストン
108a 係合部
108L 低段ベーン
108H 高段ベーン
109L 低段吸入室
109H 高段吸入室
110L 低段圧縮室
110H 高段圧縮室
111 仕切り板
112 下軸受
113 上軸受
114L 低段吸入孔
114H 高段吸入孔
115L 低段吸入ライナー
115H 高段吸入ライナー
116L 低段カバーマフラー
116H 高段カバーマフラー
117L 低段吐出室
117H 高段吐出室
118H 高段吐出孔
119L 低段吐出ライナー
119H 高段吐出ライナー

Claims (3)

  1. 密閉容器内に冷媒を圧縮する低段圧縮機構部および高段圧縮機構部と、前記低段圧縮機構部と前記高段圧縮機構部を駆動する電動機構部と、を備え、前記低段圧縮機構部で圧縮された中間圧力の前記冷媒を前記密閉容器内に吐出し、前記高段圧縮機構部で中間圧力の前記冷媒を圧縮する多段圧縮機であって、前記低段圧縮機構部および前記高段圧縮機構部のそれぞれは、偏心軸を有する駆動軸と、前記駆動軸を上下で支承する上軸受および下軸受と、前記偏心軸に嵌合されたピストンと、偏心回転する前記ピストンを収容するシリンダと、前記シリンダの上下開口面を閉塞する仕切り板と、前記シリンダ、前記ピストン、前記仕切り板、前記上軸受および前記下軸受によって形成される空間を吸入室と圧縮室に区画するベーンと、を備えたロータリ圧縮機構で構成し、かつ、前記低段圧縮機構部および前記高段圧縮機構部のうち少なくともどちらか一方の前記ベーンは前記ピストンに形成された係合溝に揺動自在に連結されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記低段圧縮機構部と前記高段圧縮機構部は両方とも前記ベーンが前記ピストンに形成された前記係合溝に揺動自在に連結されているロータリ圧縮機構で構成した請求項1記載の圧縮機。
  3. 前記低段圧縮機構部の低段吸入容積VLと前記高段圧縮機構部の高段吸入容積VHの関係が、0.7<=VH/VL<=1.1となることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮機。
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