JP2023005004A - 姿勢調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの低廉化を実現できるとともに、高い耐久性を発揮可能な姿勢調整装置を提供する。【解決手段】姿勢調整装置1において、姿勢調整機構5は、原点機構50、第1調整機構10、第2調整機構20及び拘束機構40を有する。拘束機構40は、支持部材7に貫設され、Z軸方向に延びる単一の挿通孔47と、一端が固定部材6に固定され、他端が挿通孔47を挿通する単一の軸部41Aと、軸部41Aの他端に設けられ、支持部材7が軸部41Aから抜けることを規制する規制部41B、43と、規制部41B、43と支持部材7との間に設けられ、支持部材7を固定部材6に向けて付勢する付勢部材49と、を有する。拘束機構40のうちの少なくとも軸部41Aは、Z軸方向から見て、原点Poと第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ三角形T1の内側に位置している。【選択図】図3

Description

本発明は姿勢調整装置に関する。
特許文献1、2に従来の姿勢調整装置の一例であるワーク固定装置やワイヤカットバイスが開示されている。
特許文献1のワーク固定装置は、取付プレート、ベース及び姿勢調整機構を備えている。取付プレートは、ワイヤカット放電加工機に固定され、互いに直交するX軸方向及びY軸方向に延びている。ベースは、ワークを支持する。ベースは、取付プレートに対してX軸及びY軸と直交するZ軸方向に間隙を有している。姿勢調整機構は、取付プレートとベースとの間に設けられている。姿勢調整機構は、取付プレートに対してX軸及びY軸上におけるベースの姿勢を調整する。姿勢調整機構は、球面軸受と、一対の水平位置調整機構と、拘束機構とを有している。
球面軸受は、X軸、Y軸及びZ軸の原点を中心点としてベースを取付プレートに対して変位可能に支持している。一方の水平位置調整機構は、原点からX軸方向に離隔する位置に設けられている。この水平位置調整機構は、ベースを取付プレートに対してY軸周りで揺動させるとともにベースのY軸周りの揺動角度を調整可能である。他方の水平位置調整機構は、原点からY軸方向に離隔する位置に設けられている。この水平位置調整機構は、ベースを取付プレートに対してX軸周りで揺動させるとともにベースのX軸周りの揺動角度を調整可能である。
拘束機構は、取付プレートとベースとの間に設けられている。拘束機構は、2組の貫通孔、ボルト及び皿バネを有している。貫通孔はベースに貫設され、Z軸方向に延びている。貫通孔は、下部分が上部分よりも小径である。ボルトは、軸部及び頭部を有している。軸部は、下端が取付プレートに固定され、上端が貫通孔の下部分を挿通している。頭部は、軸部の上端に設けられ、ベースが軸部から抜けることを規制する。皿バネは、頭部とベースとの間に設けられている。皿バネは、ベースを取付プレートに向けて付勢している。拘束機構は、取付プレートに対するベースの姿勢の変更を許容するとともに、取付プレートとベースとを互いに近づくように付勢しつつ取付プレートとベースとの離隔を防止する。
また、特許文献2のワイヤカットバイスは、取付板からZ軸の正方向に突出する突軸と、Z軸と直交し、かつ互いに対向する2方向で基板に螺合され、突軸に先端が当接する2本の旋回ボルトとからなる調整機構を有している。この調整機構は、基板を取付板に対してZ軸周りで揺動させるとともに基板のZ軸周りの揺動角度を調整可能である。
拘束機構は、3組の段付透孔、スプリングボルト及び皿バネによって、取付板に対する基板の姿勢の変更を許容するとともに、取付板と基板とを互いに近づくように付勢しつつ取付板と基板との離隔を防止する。
実公平7-27057号公報 実公平7-13929号公報
しかし、上記特許文献1、2の姿勢調整装置はそれぞれ、拘束機構の部品点数が多いため、製造コストの低廉化が難しいとともに、耐久性に懸念がある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、製造コストの低廉化を実現できるとともに、高い耐久性を発揮可能な姿勢調整装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の姿勢調整装置は、加工装置に固定され、互いに直交するX軸方向及びY軸方向に延びる固定部材と、
ワーク又は工具を支持し、前記固定部材に対して前記X軸及び前記Y軸と直交するZ軸方向に間隙を有する支持部材と、
前記固定部材と前記支持部材との間に設けられ、前記固定部材に対して前記X軸及び前記Y軸上における前記支持部材の姿勢を調整する姿勢調整機構と、を備える姿勢調整装置であって、
前記姿勢調整機構は、前記X軸、前記Y軸及び前記Z軸の原点を中心点として前記支持部材を前記固定部材に対して変位可能に支持する原点機構と、
前記原点から前記X軸方向に離隔する第1位置に設けられ、前記支持部材を前記固定部材に対して前記Y軸周りで揺動させるとともに前記支持部材の前記Y軸周りの揺動角度を調整可能な第1調整機構と、
前記原点から前記Y軸方向に離隔する第2位置に設けられ、前記支持部材を前記固定部材に対して前記X軸周りで揺動させるとともに前記支持部材の前記X軸周りの揺動角度を調整可能な第2調整機構と、
前記固定部材と前記支持部材との間に設けられ、前記固定部材に対する前記支持部材の姿勢の変更を許容するとともに、前記固定部材と前記支持部材とを互いに近づくように付勢しつつ前記固定部材と前記支持部材との離隔を防止する拘束機構と、を有し、
前記拘束機構は、
前記支持部材に貫設され、前記Z軸方向に延びる単一の挿通孔と、
一端が前記固定部材に固定され、他端が前記挿通孔を挿通する単一の軸部と、
前記他端に設けられ、前記支持部材が前記軸部から抜けることを規制する規制部と、
前記規制部と前記支持部材との間に設けられ、前記支持部材を前記固定部材に向けて付勢する付勢部材と、を有し、
前記拘束機構のうちの少なくとも前記軸部は、前記Z軸方向から見て、前記原点と前記第1位置と前記第2位置とを結ぶ三角形の内側に位置していることを特徴とする。
本発明の姿勢調整装置は、拘束機構が単一の挿通孔、単一の軸部、規制部及び付勢部材を有するだけである。このため、この姿勢調整装置は、上記特許文献1、2の姿勢調整装置よりも拘束機構の部品点数が少ない。
したがって、本発明の姿勢調整装置は、製造コストの低廉化を実現できるとともに、高い耐久性を発揮できる。
規制部は、軸部と一体に形成された頭部と、軸部を挿通する中心孔を有して挿通孔を塞ぐように拡径され、頭部によって抜け止めされつつ付勢部材を支持するフランジ部材と、からなることが望ましい。そして、挿通孔の内周面とフランジ部材の外周面との間には、封止部材が設けられていることが望ましい。この場合、封止部材により、フランジ部材の外周面と支持部材との間から異物が侵入し、その異物が付勢部材及び軸部に到達することを抑制できる。これにより、この姿勢調整装置は、付勢部材が支持部材を固定部材に向けて付勢する状態を好適に維持できるとともに、軸部等が異物によって損傷することを防止できるため、耐久性の向上を実現できる。
原点機構は、原点を中心とする球面を有する原点用球体と、固定部材に形成され、原点用球体を受承する固定側受承面と、支持部材に形成され、原点用球体を受承する支持側受承面と、を有していることが望ましい。この場合、固定部材に固定側受承面を形成し、支持部材に支持側受承面を形成し、両者間に原点用球体を設けるだけで原点を中心点として支持部材を固定部材に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。固定側受承面や支持側受承面としては、テーパ面、円弧面等を採用できる。原点用球体としては、鋼球に限られず、セラミック球やステンレス球であってもよい。原点用球体を採用すれば、棒材に球面が形成された部材を採用するよりも部品加工コストを削減できる。原点用球体として、鋼球を採用すれば、鋼球は玉軸受用に大量生産され、品質管理も徹底されている。このため、球形状の精度が高く、揺動時の軸心位置の安定性に優れる。また、焼入れされ、HRC58以上の硬度を有する鋼球を採用すれば、信頼性も高く、高い耐久性を発揮できる。さらに、安価かつ短納期で鋼球を入手できる。
第1調整機構は、第1位置を中心とする球面を有する第1球体と、固定部材に設けられ、第1球体を受承する第1固定側受承面と、支持部材に設けられ、第1球体を受承する第1支持側受承面と、第1固定側受承面をX軸及びY軸で規定される基準面と平行に移動させることが可能な第1移動手段と、を有していることが望ましい。この場合も、固定部材に第1固定側受承面を設け、支持部材に第1支持側受承面を設け、両者間に第1球体を設けるだけで第1位置を中心点として支持部材を固定部材に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。第1固定側受承面や第1支持側受承面としても、テーパ面、円弧面等を採用できる。第1球体も、原点用球体と同様の作用効果が得られる。
第1移動手段は、固定部材に凹設され、基準面を底面とする第1凹部と、第1凹部内に基準面と平行に移動可能に収納され、第1固定側受承面が凹設された第1シューと、を有していることが望ましい。そして、第1調整機構は、支持部材に形成され、Z軸方向に延びる第1雌ねじと、第1雌ねじに螺合され、第1支持側受承面が凹設された第1雄ねじと、をさらに有していることが望ましい。この場合、簡素な第1雌ねじ及び第1雄ねじにより、Y軸周りの揺動角度を容易に調整できる。
第2調整機構は、第2位置を中心とする球面を有する第2球体と、固定部材に設けられ、第2球体を受承する第2固定側受承面と、支持部材に設けられ、第2球体を受承する第2支持側受承面と、第2固定側受承面を基準面と平行に移動させることが可能な第2移動手段と、を有していることが望ましい。この場合も、固定部材に第2固定側受承面を設け、支持部材に第2支持側受承面を設け、両者間に第2球体を設けるだけで第2位置を中心点として支持部材を固定部材に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。第2固定側受承面や第2支持側受承面としても、テーパ面、円弧面等を採用できる。第2球体も、原点用球体と同様の作用効果が得られる。
第2移動手段は、固定部材に凹設され、基準面を底面とする第2凹部と、第2凹部内に基準面と平行に移動可能に収納され、第2固定側受承面が凹設された第2シューと、を有していることが望ましい。そして、第2調整機構は、支持部材に形成され、Z軸方向に延びる第2雌ねじと、第2雌ねじに螺合され、第2支持側受承面が凹設された第2雄ねじと、をさらに有していることが望ましい。この場合も、簡素な第2雌ねじ及び第2雄ねじにより、X軸周りの揺動角度を容易に調整できる。
姿勢調整機構は、固定部材に対してZ軸上における支持部材の姿勢も調整することが望ましい。そして、姿勢調整機構は、原点から離隔して設けられ、支持部材を固定部材に対してZ軸周りで揺動させるとともに支持部材のZ軸周りの揺動角度を調整可能な第3調整機構を有していることが望ましい。この場合、第3調整機構により、Z軸周りの揺動角度を容易に調整できる。
第1シューは、基準面と平行に延びるレバー形状をなし、長手方向の一方に第1固定側受承面が凹設されていることが望ましい。そして、第3調整機構は、第1シューにおける長手方向の他方に形成され、Z軸方向に延びる第1摺接孔と、第1摺接孔に挿入され、第1摺接孔の内周面に摺接する摺接軸と、固定部材に形成され、Z軸方向に延びる第2摺接孔と、摺接軸と一体をなし、摺接軸の軸心に対して偏心して第2摺接孔に進入し、第2摺接孔の内周面と摺接する偏心部と、支持部材に形成され、Z軸方向に延びて摺接軸における偏心部とは反対側の端部を露出させる操作孔と、を有していることが望ましい。この場合、摺接軸及び偏心部を回動させることにより、Z軸周りの揺動角度を容易に調整できる。
本発明の姿勢調整装置によれば、製造コストの低廉化を実現できるとともに、高い耐久性を発揮できる。
図1は、実施例の姿勢調整装置であって、固定部材がワイヤ放電加工機に固定され、支持部材がワークを支持する状態を示す側面図である。 図2は、固定部材、支持部材、X軸、Y軸、Z軸及び原点の関係を示す模式斜視図である。 図3は、実施例の姿勢調整装置の上面図である。 図4は、図3のA-A断面を示す断面図である。 図5は、図3のB-B断面を示す断面図である。 図6は、図3のC-C断面を示す断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1に示すように、実施例の姿勢調整装置1は、本発明の具体的態様の一例であり、ワイヤ放電加工機9と共に使用される。ワイヤ放電加工機9は、本発明の「加工装置」の一例である。
ワイヤ放電加工機9は、周知の構成であるので説明は簡略するが、上下方向に延びて上から下に供給されるワイヤ電極9Wと、ワイヤ電極9Wを挿通させるとともに加工液を上向きに吐出可能なノズル9Nと、ワイヤ電極9Wに対して水平方向に相対移動可能なテーブル9Tと、を有している。
姿勢調整装置1は、固定部材6と、固定部材6よりも上方に位置する支持部材7とを備えている。固定部材6及び支持部材7はそれぞれ、ステンレス鋼製の肉厚の平板である。
固定部材6は、ワイヤ放電加工機9のテーブル9T上に図示しない締結ボルトによって固定される。支持部材7は、固定部材6よりもワイヤ電極9Wに接近するように突出する突出部7Pを有している。突出部7Pには、バイス等の取付具7Hが装着される。支持部材7は、ワイヤ放電加工されるワークW1を取付具7Hを介して支持する。
図2に示すように、X軸及びY軸は互いに直交し、それぞれ水平方向に延びている。Z軸は、X軸及びY軸と直交し、鉛直上下方向に延びている。X軸、Y軸及びZ軸の原点をPoとする。
固定部材6は矩形状であり、上面6aがX軸方向及びY軸方向に延びている。支持部材7も矩形状であり、下面7aが固定部材6の上面6aに沿って延びている。支持部材7は、突出部7Pの分だけ固定部材6よりも大きい。
支持部材7は、固定部材6に対してZ軸方向に間隙G1を有している。図2では間隙G1を誇張して図示しているが、図1に示すように、間隙G1は、固定部材6に対する支持部材7の姿勢の変化を許容するのに充分な大きさに設定されている。本実施例では一例として、間隙G1が1mm程度である。
<姿勢調整機構>
図3~図6に示すように、姿勢調整装置1は、固定部材6に対してX軸、Y軸及びZ軸上における支持部材7の姿勢を調整するための姿勢調整機構5をさらに備えている。姿勢調整機構5は、固定部材6と支持部材7との間に設けられている。姿勢調整機構5は、図3に示すように、原点機構50、第1調整機構10、第2調整機構20、第3調整機構30及び拘束機構40を有している。
<原点機構>
図4に示すように、原点機構50は、原点用球体51、固定側受承面56及び支持側受承面57を有している。
原点用球体51は、X軸、Y軸及びZ軸の原点Poを中心とする球面を有している。本実施例では、原点用球体51は、規格部品であって安価かつ短納期で入手できる鋼球を採用している。この鋼球は、玉軸受用に大量生産され、品質管理も徹底されているため、球形状の精度が高い。また、この鋼球は、焼入れされてHRC58以上の硬度を有することにより、信頼性も高く、高い耐久性を発揮できる。
固定側受承面56は、固定部材6に形成された凹部である。固定側受承面56は、固定部材6の上面6aから下向きに円錐状に凹んでいる。固定側受承面56は、原点用球体51を下から受承している。
支持側受承面57は、支持部材7に形成された凹部である。支持側受承面57は、支持部材7の下面7aから上向きに円錐状に凹んでいる。支持側受承面57は、原点用球体51を上から受承している。
<第1調整機構>
図3に示すように、第1調整機構10は、原点PoからX軸方向に離隔する第1位置P1に設けられている。図5に示すように、第1調整機構10は、第1凹部12、第1シュー13、第1球体11、第1固定側受承面16、第1雌ねじ18、第1雄ねじ19及び第1支持側受承面17を有している。第1凹部12及び第1シュー13は、本発明の「第1移動手段」の一例である。
図5及び図6に示すように、第1凹部12は、固定部材6の上面6aから下向きに凹設されている。図5に示すように、第1凹部12は、X軸及びY軸で規定される基準面SP1を底面としており、さらに、基準面SP1よりも一段高く、かつ基準面SP1と平行な上げ底面12Dを底面とする部分を有している。
本実施例では、基準面SP1は、固定部材6の上面6aよりも下方においてX軸及びY軸と平行に延びている。図3に示すように、第1凹部12は、Y軸方向に長く延びる略直方体形状の空間を区画している。
図5及び図6に示すように、第1シュー13は、第1凹部12内に収納されて、固定部材6の一部を構成している。第1シュー13は、基準面SP1と平行に延びるレバー形状をなしている。
図3に示すように、第1シュー13は、第1凹部12の内壁面との間に隙間を有してY軸方向に長く延びている。図5に示すように、第1シュー13の下面は、基準面SP1に当接しており、さらに、第1凹部12の上げ底面12Dに対向する部分が上げ底面12Dから上方に離間する逃げ面13bとされている。第1シュー13は、第1凹部12の基準面SP1上を摺動することにより、第1凹部12内において基準面SP1と平行に移動可能である。
第1球体11は、第1位置P1を中心点とする球面を有している。本実施例では、第1球体11は、原点用球体51と同じ鋼球を採用している。
第1固定側受承面16は、第1シュー13に凹設されることにより、固定部材6に設けられている。第1固定側受承面16は、第1シュー13の上面13aにおける長手方向の一方に位置する部分から下向きに円錐状に凹んでいる。第1シュー13の上面13aは固定部材6の上面6aと平行である。第1固定側受承面16は、第1球体11を下から受承している。
第1凹部12及び第1シュー13は、第1シュー13が第1凹部12の基準面SP1上を摺動することにより、第1固定側受承面16を基準面SP1と平行に移動させることが可能である。
第1雌ねじ18は、支持部材7における第1固定側受承面16に対向する部分に形成されている。第1雌ねじ18は、Z軸方向に延びて支持部材7を貫通している。
第1雄ねじ19は、第1雌ねじ18に螺合されて、支持部材7の一部を構成している。第1雄ねじ19の上面には、六角レンチが嵌合する六角穴19Fが下向きに凹設されている。第1雄ねじ19は、第1雌ねじ18にねじ込まれることにより支持部材7に対して下向きに移動し、その逆向きにねじられることにより支持部材7に対して上向きに移動する。
第1支持側受承面17は、第1雄ねじ19に凹設されることにより、支持部材7に設けられている。第1支持側受承面17は、第1雄ねじ19の下面19aから上向きに円錐状に凹んでいる。第1雄ねじ19の下面19aは支持部材7の下面7aと平行である。第1支持側受承面17は、第1球体11を上から受承している。
<第2調整機構>
図3に示すように、第2調整機構20は、原点PoからY軸方向に離隔する第2位置P2に設けられている。図4及び図6に示すように、第2調整機構20は、第2凹部22、第2シュー23、第2球体21、第2固定側受承面26、第2雌ねじ28、第2雄ねじ29及び第2支持側受承面27を有している。第2凹部22及び第2シュー23は、本発明の「第2移動手段」の一例である。
第2凹部22は、固定部材6の上面6aから下向きに凹設されている。第2凹部22も、第1凹部12と同様に、基準面SP2を底面としている。図3に示すように、第2凹部22は、円柱形状の空間を区画している
図4及び図6に示すように、第2シュー23は、第2凹部22内に収納されて、固定部材6の一部を構成している。第2シュー23は、円柱形状をなしている。
第2シュー23は、第2凹部22の内壁面との間に隙間を有している。第2シュー23は、第2凹部22の基準面SP2上を摺動することにより、第2凹部22内において基準面SP2と平行に移動可能である。
第2球体21は、第2位置P2を中心点とする球面を有している。本実施例では、第2球体21も、第1球体11と同様に、原点用球体51と同じ鋼球を採用している。
第2固定側受承面26は、第2シュー23に凹設されることにより、固定部材6に設けられている。第2固定側受承面26は、第2シュー23の上面23aから下向きに円錐状に凹んでいる。第2シュー23の上面23aは固定部材6の上面6aと平行である。第2固定側受承面26は、第2球体21を下から受承している。
第2凹部22及び第2シュー23は、第2シュー23が第2凹部22の基準面SP2上を摺動することにより、第2固定側受承面26を基準面SP2と平行に移動させることが可能である。
第2雌ねじ28は、支持部材7における第2固定側受承面26に対向する部分に形成されている。第2雌ねじ28は、Z軸方向に延びて支持部材7を貫通している。
第2雄ねじ29は、第2雌ねじ28に螺合されて、支持部材7の一部を構成している。第2雄ねじ29の上面には、六角レンチが嵌合する六角穴29Fが下向きに凹設されている。第2雄ねじ29は、第2雌ねじ28にねじ込まれることにより支持部材7に対して下向きに移動し、その逆向きにねじられることにより支持部材7に対して上向きに移動する。
第2支持側受承面27は、第2雄ねじ29に凹設されることにより、支持部材7に設けられている。第2支持側受承面27は、第2雄ねじ29の下面29aから上向きに円錐状に凹んでいる。第2雄ねじ29の下面29aは支持部材7の下面7aと平行である。第2支持側受承面27は、第2球体21を上から受承している。
<第3調整機構>
図3に示すように、第3調整機構30は、原点PoからX軸方向及びY軸方向に離隔し、第1位置P1及び第2位置P2と異なる第3位置P3に設けられている。第3位置P3はZ軸方向に延びている。図5及び図6に示すように、第3調整機構30は、第1摺接孔33、摺接軸31、第2摺接孔36、偏心部32及び操作孔37を有している。
第1摺接孔33は、第1シュー13における長手方向の他方に、すなわち第1固定側受承面16とは反対側に形成されている。第1摺接孔33は、Z軸方向に延びて第1シュー13を貫通している。第1摺接孔33の下端は、第1シュー13の逃げ面13bに開口している。第1摺接孔33は、円筒状の内周面を有している。
摺接軸31は、第3位置P3を中心線とする円柱であり、第1摺接孔33に挿入されている。摺接軸31は、円筒状の外周面を有しており、その下端にフランジ31Gが形成されている。フランジ31Gは、第1凹部12の上げ底面12Dと、第1シュー13の逃げ面13bとの間に位置している。これにより、摺接軸31は、第1摺接孔33から上向きに抜けることが規制されている。
摺接軸31の上面には、六角レンチが嵌合する六角穴31Fが下向きに凹設されている。摺接軸31は、その外周面が第1摺接孔33の内周面に摺接しながら、第3位置P3周りに回動可能である。
第2摺接孔36は、固定部材6に形成されている。第2摺接孔36は、Z軸方向に延びて固定部材6を貫通している。第2摺接孔36の上端は、第1凹部12の上げ底面12Dに開口している。第2摺接孔36は、円筒状の内周面を有している。
偏心部32は、摺接軸31のフランジ31Gの下面から下向きに突出する凸部であって、摺接軸31と一体をなしている。図6に示すように、偏心部32は、摺接軸31の第3位置P3に対して偏心する円筒面を有して第2摺接孔36に進入している。本実施例では、第3位置P3に対する偏心部32の偏心は、0.6mm程度の微小な大きさに設定されている。
操作孔37は、支持部材7に形成されている。操作孔37は、Z軸方向に延びて支持部材7を貫通している。操作孔37の内周面は、摺接軸31との間に大きな隙間を有している。操作孔37は、摺接軸31における偏心部32とは反対側の端部、すなわち六角穴31Fが凹設された上面を露出させている。
摺接軸31が第3位置P3周りに回動することにより、偏心部32は、その円筒面が第2摺接孔36の内周面と摺接する。この際、第3位置P3と第1位置P1との距離は一定であるのに対して、第3位置P3に対して偏心する偏心部32の中心と、第1位置P1との距離が微小に変化する。
<拘束機構>
図6に示すように、拘束機構40は、固定部材6と支持部材7との間に設けられている。拘束機構40は、単一の挿通孔47、単一のボルト41、フランジ部材43、スリーブ部材48及び付勢部材49を有している。ボルト41は軸部41A及び頭部41Bを有している。ボルト41の頭部41Bとフランジ部材43とは、本発明の「規制部」の一例である。
挿通孔47は、支持部材7の略中央に貫設され、Z軸方向に延びている。挿通孔47は、上部分が下部分よりも大径である段付き円孔である。
ボルト41において、Z軸方向に延びる軸部41Aは雄ネジが固定部材6にねじ込まれて固定されている。軸部41Aは、上端が挿通孔47を挿通し、支持部材7の上面よりも上方に位置している。
頭部41Bは、軸部41Aの上端に一体に形成されている。頭部41Bの上面には、六角レンチが嵌合する六角穴41Fが下向きに凹設されている。
フランジ部材43は、中心孔43Hを有する円盤形状部分と、その円盤形状部分の外周縁に接続して下向きに延びる円筒形状部分とを有している。フランジ部材43は、中心孔43Hが軸部41Aを挿通する状態で軸部41Aの上端に設けられ、頭部41Bによって抜け止めされている。
フランジ部材43の円盤形状部分は、挿通孔47を塞ぐように拡径されている。フランジ部材43の円筒形状部分は、挿通孔47の上部分に進入している。挿通孔47の上部分の内周面と、フランジ部材43の円筒形状部分の外周面との間には、封止部材45Aが設けられている。本実施例では、封止部材45Aはゴム製のOリングである。
スリーブ部材48は、Z軸方向に延び、上部分が下部分よりも小径である段付き円筒である。スリーブ部材48は、軸部41Aを挿通する状態で、固定部材6とフランジ部材43の円盤形状部分との間に位置している。挿通孔47の下部分の内周面と、スリーブ部材48の下部分の外周面との間には、封止部材45Bが設けられている。本実施例では、封止部材45Bはゴム製のOリングである。
付勢部材49は、ボルト41の頭部41B及びフランジ部材43と、支持部材7との間に設けられている。付勢部材49は、複数の円環状の皿バネがZ軸方向に積層されてなる。
支持部材7の挿通孔47における上部分と下部分との段部は、付勢部材49を下から支持している。フランジ部材43の円盤形状部分は、付勢部材49を上から支持している。付勢部材49は、スリーブ部材48の上部分が挿通する状態でフランジ部材43の円筒形状部分に囲まれている。
ボルト41の頭部41Bとフランジ部材43とは、支持部材7が軸部41Aから抜けることを規制している。付勢部材49は、支持部材7を固定部材6に向けて下向きに付勢している。
図3に、原点Poと第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ三角形T1を二点鎖線で示す。拘束機構40のうちの少なくとも軸部41Aは、Z軸方向から見て、三角形T1の内側に位置している。これにより、拘束機構40は、原点Poと第1位置P1と第2位置P2とにおいて、固定部材6と支持部材7とを互いに近づくように確実に付勢できる。
<作用効果>
実施例の姿勢調整装置1では、図5に示すように、第1調整機構10において、六角レンチによって第1雄ねじ19を第1雌ねじ18に深く螺合したり、浅く螺合することにより、第1雄ねじ19を支持部材7に対して上下方向で移動させる。これにより、支持部材7の下面7aが固定部材6の上面6aに対してY軸周りで揺動し、支持部材7のY軸周りの揺動角度θyが調整される。
特に、第1調整機構10は、固定部材6に第1固定側受承面16を設け、支持部材7に第1支持側受承面17を設け、両者間に第1球体11を設けるだけで第1位置P1を中心点として支持部材7を固定部材6に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。
また、第1調整機構10は第1凹部12及び第1シュー13を有し、さらに第1雌ねじ18及び第1雄ねじ19を有している。このような簡素な構成により、Y軸周りの揺動角度θyを容易に調整できる。
さらに、第1球体11として採用している鋼球は、玉軸受用に大量生産され、品質管理も徹底されている。このため、球形状の精度が高く、揺動時の軸心位置の安定性に優れる。また、焼入れされ、HRC58以上の硬度を有する鋼球により、信頼性も高く、高い耐久性を発揮できる。さらに、安価かつ短納期で鋼球を入手できる。
一方、図4に示すように、第2調整機構20において、六角レンチによって第2雄ねじ29を第2雌ねじ28に深く螺合したり、浅く螺合することにより、第2雄ねじ29を支持部材7に対して上下方向で移動させる。これにより、支持部材7の下面7aが固定部材6の上面6aに対してX軸周りで揺動し、支持部材7のX軸周りの揺動角度θxが調整される。
特に、第2調整機構20は、固定部材6に第2固定側受承面26を設け、支持部材7に第2支持側受承面27を設け、両者間に第2球体21を設けるだけで第2位置P2を中心点として支持部材7を固定部材6に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。第2球体21も、第1球体11と同様の作用効果が得られる。
また、第2調整機構20は、第2移動手段としての第2凹部22及び第2シュー23を有し、さらに第2雌ねじ28及び第2雄ねじ29を有している。このような簡素な構成により、X軸周りの揺動角度θxを容易に調整できる。
さらに、図6に示すように、第3調整機構30において、六角レンチによって摺接軸31を第1摺接孔33内で正転又は反転することにより、偏心部32が第3位置P3に対して偏心して回動する。これにより、支持部材7の下面7aが固定部材6の上面6aに対してZ軸周りで揺動し、支持部材7のZ軸周りの揺動角度θzが調整される。
特に、第3調整機構30は、第1シュー13に形成された第1摺接孔33と、第1摺接孔33に挿入された摺接軸31と、固定部材6に形成された第2摺接孔36と、摺接軸31と一体をなし、摺接軸31の第3位置P3に対して偏心して第2摺接孔36の内周面と摺接する偏心部32と、支持部材7に形成され、摺接軸31における六角穴31Fが凹設された上面を露出させる操作孔37と、を有している。この構成により、摺接軸31及び偏心部32を回動させることで、Z軸周りの揺動角度θzを容易に調整できる。
これらの際、図4に示すように、原点機構50は、原点P0を中心点として支持部材7を固定部材6に対して変位可能に支持する。
特に、原点機構50は、固定部材6に固定側受承面56を形成し、支持部材7に支持側受承面57を形成し、両者間に原点用球体51を設けるだけで原点Poを中心点として支持部材7を固定部材6に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。原点用球体51を採用することにより棒材に球面が形成された部材を採用するよりも部品加工コストを削減できる。原点用球体51も、第1、2球体11、21と同様の作用効果が得られる。
また、図6に示すように、拘束機構40は、固定部材6に対する支持部材7の姿勢の変更を許容するとともに、固定部材6と支持部材7とを互いに近づくように付勢しつつ固定部材6と支持部材7との離隔を防止している。
さらに、この姿勢調整装置1では、拘束機構40が固定部材6に対する支持部材7の姿勢の変更を許容するとともに、固定部材6と支持部材7とを互いに近づくように付勢しつつ固定部材6と支持部材7との離隔を防止する状態で、第1調整機構10の第1雄ねじ19、第2調整機構20の第2雄ねじ29及び第3調整機構30の摺接軸31が六角レンチによって操作されることにより、固定部材6に対してX軸、Y軸及びZ軸上における支持部材7の姿勢を容易に調整できる。
つまり、姿勢調整機構5は、支持部材7の下面7aを固定部材6の上面6aに対してX軸周りで揺動角度θxで揺動し、支持部材7の下面7aを固定部材6の上面6aに対してY軸周りで揺動角度θyで揺動し、支持部材7の下面7aを固定部材6の上面6aに対してZ軸周りで揺動角度θzで揺動する。このため、支持部材7の姿勢が調整される。そして、支持部材7の姿勢に応じ、ワイヤ電極9WによってワークW1の高精度の加工が可能になる。
ここで、この姿勢調整装置1は、拘束機構40が挿通孔47と、軸部41A及び頭部41Bを有するボルト41と、フランジ部材43と、スリーブ部材48と、付勢部材49と、を有するだけである。このため、この姿勢調整装置1は、上記特許文献1、2の姿勢調整装置1よりも拘束機構40の部品点数が少ない。
したがって、実施例の姿勢調整装置1は、製造コストの低廉化を実現できるとともに、高い耐久性を発揮できる。
また、この姿勢調整装置1において、図6に示すように、挿通孔47の上部分の内周面と、フランジ部材43の円筒形状部分の外周面との間には、封止部材45Aが設けられている。この封止部材45Aにより、この姿勢調整装置1は、フランジ部材43の外周面と支持部材7との間から異物が侵入し、その異物が付勢部材49及び軸部41Aに到達することを抑制できる。また、挿通孔47の下部分の内周面と、スリーブ部材48の下部分の外周面との間には、封止部材45Bが設けられている。この封止部材45Bにより、この姿勢調整装置1は、異物が固定部材6と支持部材7との間隙G1を経由して、付勢部材49及び軸部41Aに到達することも抑制できる。これにより、この姿勢調整装置1は、付勢部材49が支持部材7を固定部材6に向けて付勢する状態を好適に維持できるとともに、軸部41A等が異物によって損傷することを防止できるため、耐久性の向上を実現できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
実施例では、加工装置をワイヤ放電加工機としたが、加工装置はこれに限定されず、切削加工装置等であってもよい。また、支持部材7がワークW1を支持するが、本発明はこの構成には限定されず、支持部材は、例えば型彫放電加工を行うための電極等である工具を支持していてもよい。
実施例では、付勢部材49は、複数の皿バネがZ軸方向に積層されてなるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、付勢部材は、単一の圧縮コイルバネであってもよい。
本発明に係る姿勢調整機構において、原点機構、第1調整機構、第2調整機構及び第3調整機構としては、それぞれの作用を奏するものであれば、種々の構造のものを採用することが可能である。
例えば、前記原点機構は、前記原点を中心点とする球面の半分以上を含むように形成され、前記固定部材及び前記支持部材の一方に設けられて前記固定部材及び前記支持部材の他方に向かって突出する原点球状部と、前記固定部材及び前記支持部材の他方に設けられて前記原点球状部を受承する原点受承面とを有し得る。
前記第1調整機構は、前記原点から前記X軸方向に離隔した第1基準点を中心点とする球面の半分以上を含むように形成され、前記固定部材及び前記支持部材の一方から前記固定部材及び前記支持部材の他方に向かって突出する第1球状部と、前記固定部材及び前記支持部材の他方に設けられて前記第1球状部を受承する第1受承面とを有する第1基準部と、
前記第1基準部を前記基準面と平行に移動させることが可能な第1移動手段と、
前記第1受承面を前記Z軸方向に移動させることで前記支持部材の前記Y軸周りの揺動角度を調整可能な第1調整部とを備え得る。
前記第2調整機構は、前記原点から前記Y軸方向に離隔した第2基準点を中心点とする球面の半分以上を含むように形成され、前記固定部材及び前記支持部材の一方から前記固定部材及び前記支持部材の他方に向かって突出する第2球状部と、前記固定部材及び前記支持部材の他方に設けられて前記第2球状部を受承する第2受承面とを有する第2基準部と、
前記第2基準部を前記基準面と平行に移動させることが可能な第2移動手段と、
前記第2受承面をZ軸方向に移動させることで前記支持部材の前記X軸周りの揺動角度を調整可能な第2調整部とを備え得る。
第1調整機構10について、固定部材6側に設けられた第1凹部12、第1シュー13及び第1固定側受承面16を支持部材7側に移設する一方、支持部材7側に設けられた第1雌ねじ18、第1雄ねじ19及び第1支持側受承面17を固定部材6側を移設し、その場合の第1固定側受承面16及び第1支持側受承面17が第1球体11を受承するように変更した構成も本発明に含まれる。第2調整機構20及び第3調整機構30についても同様である。
本発明は例えば、ワイヤ放電加工や型彫放電加工を行う放電加工機や、各種の加工装置に利用可能である。
1…姿勢調整装置
9…加工装置(ワイヤ放電加工機)
6…固定部材
W1…ワーク
7…支持部材
G1…固定部材と支持部材との間隙
Po…X軸、Y軸及びZ軸の原点
5…姿勢調整機構
50…原点機構
P1…第1位置
10…第1調整機構
P2…第2位置
20…第2調整機構
30…第3調整機構
40…拘束機構
47…挿通孔
41A…軸部
41B、43…規制部(41B…頭部、43…フランジ部材)
49…付勢部材
T1…原点と第1位置と第2位置とを結ぶ三角形
43H…中心孔
45A、45B…封止部材
51…原点用球体
56…固定側受承面
57…支持側受承面
11…第1球体
16…第1固定側受承面
17…第1支持側受承面
SP1、SP2…基準面
12、13…第1移動手段(12…第1凹部、13…第1シュー)
18…第1雌ねじ
19…第1雄ねじ
21…第2球体
26…第2固定側受承面
27…第2支持側受承面
22、23…第2移動手段(22…第2凹部、23…第2シュー)
28…第2雌ねじ
29…第2雄ねじ
P3…第3位置
33…第1摺接孔
31…摺接軸
36…第2摺接孔
32…偏心部
37…操作孔
第2調整機構は、第2位置を中心とする球面を有する第2球体と、固定部材に設けられ、第2球体を受承する第2固定側受承面と、支持部材に設けられ、第2球体を受承する第2支持側受承面と、第2固定側受承面を前記X軸及び前記Y軸で規定される基準面と平行に移動させることが可能な第2移動手段と、を有していることが望ましい。この場合も、固定部材に第2固定側受承面を設け、支持部材に第2支持側受承面を設け、両者間に第2球体を設けるだけで第2位置を中心点として支持部材を固定部材に対して変位可能に支持できる。この際、構造がシンプルであるので、揺動が阻害され難く、調整の信頼性が高い。第2固定側受承面や第2支持側受承面としても、テーパ面、円弧面等を採用できる。第2球体も、原点用球体と同様の作用効果が得られる。

Claims (9)

  1. 加工装置に固定され、互いに直交するX軸方向及びY軸方向に延びる固定部材と、
    ワーク又は工具を支持し、前記固定部材に対して前記X軸及び前記Y軸と直交するZ軸方向に間隙を有する支持部材と、
    前記固定部材と前記支持部材との間に設けられ、前記固定部材に対して前記X軸及び前記Y軸上における前記支持部材の姿勢を調整する姿勢調整機構と、を備える姿勢調整装置であって、
    前記姿勢調整機構は、前記X軸、前記Y軸及び前記Z軸の原点を中心点として前記支持部材を前記固定部材に対して変位可能に支持する原点機構と、
    前記原点から前記X軸方向に離隔する第1位置に設けられ、前記支持部材を前記固定部材に対して前記Y軸周りで揺動させるとともに前記支持部材の前記Y軸周りの揺動角度を調整可能な第1調整機構と、
    前記原点から前記Y軸方向に離隔する第2位置に設けられ、前記支持部材を前記固定部材に対して前記X軸周りで揺動させるとともに前記支持部材の前記X軸周りの揺動角度を調整可能な第2調整機構と、
    前記固定部材と前記支持部材との間に設けられ、前記固定部材に対する前記支持部材の姿勢の変更を許容するとともに、前記固定部材と前記支持部材とを互いに近づくように付勢しつつ前記固定部材と前記支持部材との離隔を防止する拘束機構と、を有し、
    前記拘束機構は、
    前記支持部材に貫設され、前記Z軸方向に延びる単一の挿通孔と、
    一端が前記固定部材に固定され、他端が前記挿通孔を挿通する単一の軸部と、
    前記他端に設けられ、前記支持部材が前記軸部から抜けることを規制する規制部と、
    前記規制部と前記支持部材との間に設けられ、前記支持部材を前記固定部材に向けて付勢する付勢部材と、を有し、
    前記拘束機構のうちの少なくとも前記軸部は、前記Z軸方向から見て、前記原点と前記第1位置と前記第2位置とを結ぶ三角形の内側に位置していることを特徴とする姿勢調整装置。
  2. 前記規制部は、前記軸部と一体に形成された頭部と、
    前記軸部を挿通する中心孔を有して前記挿通孔を塞ぐように拡径され、前記頭部によって抜け止めされつつ前記付勢部材を支持するフランジ部材と、からなり、
    前記挿通孔の内周面と前記フランジ部材の外周面との間には、封止部材が設けられている請求項1記載の姿勢調整装置。
  3. 前記原点機構は、前記原点を中心とする球面を有する原点用球体と、
    前記固定部材に形成され、前記原点用球体を受承する固定側受承面と、
    前記支持部材に形成され、前記原点用球体を受承する支持側受承面と、を有している請求項1又は2記載の姿勢調整装置。
  4. 前記第1調整機構は、前記第1位置を中心とする球面を有する第1球体と、
    前記固定部材に設けられ、前記第1球体を受承する第1固定側受承面と、
    前記支持部材に設けられ、前記第1球体を受承する第1支持側受承面と、
    前記第1固定側受承面を前記X軸及び前記Y軸で規定される基準面と平行に移動させることが可能な第1移動手段と、を有している請求項1乃至3のいずれか1項記載の姿勢調整装置。
  5. 前記第1移動手段は、前記固定部材に凹設され、前記基準面を底面とする第1凹部と、
    前記第1凹部内に前記基準面と平行に移動可能に収納され、前記第1固定側受承面が凹設された第1シューと、を有し、
    前記第1調整機構は、前記支持部材に形成され、前記Z軸方向に延びる第1雌ねじと、
    前記第1雌ねじに螺合され、前記第1支持側受承面が凹設された第1雄ねじと、をさらに有している請求項4記載の姿勢調整装置。
  6. 前記第2調整機構は、前記第2位置を中心とする球面を有する第2球体と、
    前記固定部材に設けられ、前記第2球体を受承する第2固定側受承面と、
    前記支持部材に設けられ、前記第2球体を受承する第2支持側受承面と、
    前記第2固定側受承面を前記基準面と平行に移動させることが可能な第2移動手段と、を有している請求項1乃至5のいずれか1項記載の姿勢調整装置。
  7. 前記第2移動手段は、前記固定部材に凹設され、前記基準面を底面とする第2凹部と、
    前記第2凹部内に前記基準面と平行に移動可能に収納され、前記第2固定側受承面が凹設された第2シューと、を有し、
    前記第2調整機構は、前記支持部材に形成され、前記Z軸方向に延びる第2雌ねじと、
    前記第2雌ねじに螺合され、前記第2支持側受承面が凹設された第2雄ねじと、をさらに有している請求項6記載の姿勢調整装置。
  8. 前記姿勢調整機構は、前記固定部材に対して前記Z軸上における前記支持部材の姿勢も調整し、
    前記姿勢調整機構は、前記原点から離隔して設けられ、前記支持部材を前記固定部材に対して前記Z軸周りで揺動させるとともに前記支持部材の前記Z軸周りの揺動角度を調整可能な第3調整機構を有している請求項5記載の姿勢調整装置。
  9. 前記第1シューは、前記基準面と平行に延びるレバー形状をなし、長手方向の一方に前記第1固定側受承面が凹設され、
    前記第3調整機構は、前記第1シューにおける前記長手方向の他方に形成され、前記Z軸方向に延びる第1摺接孔と、
    前記第1摺接孔に挿入され、前記第1摺接孔の内周面に摺接する摺接軸と、
    前記固定部材に形成され、前記Z軸方向に延びる第2摺接孔と、
    前記摺接軸と一体をなし、前記摺接軸の軸心に対して偏心して前記第2摺接孔に進入し、前記第2摺接孔の内周面と摺接する偏心部と、
    前記支持部材に形成され、前記Z軸方向に延びて前記摺接軸における前記偏心部とは反対側の端部を露出させる操作孔と、を有している請求項8記載の姿勢調整装置。
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