JP2023004719A - 光電変換基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製品信頼性の高い光電変換基板を提供する。【解決手段】 光電変換基板2は、本体部2aa及び突出部2abを含み可撓性を持つ基材2aと、複数の光電変換素子と、複数の配線と、を備える。突出部2abは、本体部2aaの辺SI1から突出し本体部2aaから物理的に連続して形成され突出領域PAbに位置している。前記複数の光電変換素子は、本体部2aaの上方に設けられ検出領域DAに位置している。前記複数の配線は、本体部2aa及び突出部2abの上方に位置し前記複数の光電変換素子に電気的に接続されている。【選択図】 図4

Description

本発明の実施形態は、光電変換基板に関する。
放射線検出器として、例えばX線検出器(X線平面検出器)が知られている。X線検出器のX線検出モジュールは、X線検出パネルと、FPC(フレキシブルプリント基板)と、を備えている。X線検出パネルは、ガラス基板を基材とする光電変換基板と、その光電変換基板の上に形成されたシンチレータ層と、を備えている。シンチレータ層は、X線を蛍光に変換する。シンチレータ層は、例えばヨウ化セシウム(CsI)を含んでいる。光電変換基板は、蛍光を電気信号に変換する。
上記FPCは、熱圧着により光電変換基板に接続されている。
特開2015-219208号公報
本実施形態は、製品信頼性の高い光電変換基板を提供する。
一実施形態に係る光電変換基板は、
本体部及び突出部を含み可撓性を持つ基材と、複数の光電変換素子と、複数の配線と、を備え、
前記本体部は、検出領域及び前記検出領域を囲んだ非検出領域に位置し、前記突出部は、前記本体部の辺から突出し前記本体部から物理的に連続して形成され前記非検出領域の外側の突出領域に位置し、前記複数の光電変換素子は、前記本体部の上方に設けられ前記検出領域に位置し、前記複数の配線は、前記本体部及び前記突出部の上方に位置し前記複数の光電変換素子に電気的に接続されている。
図1は、第1の実施形態に係るX線検出器を示す断面図である。 図2は、上記X線検出器の支持基板、X線検出パネル、及び回路基板を示す斜視図であり、画像伝送部を併せて示す図である。 図3は、上記X線検出器のX線検出モジュールの検出領域を示す拡大断面図である。 図4は、上記X線検出器の一部を示す平面図であり、光電変換基板の突出領域を展開して示した図である。 図5は、図4に示したX線検出器の一部を線V-Vに沿って示す断面図である。 図6は、上記X線検出モジュールの検出領域、非検出領域、及び突出領域を示す拡大断面図であり、突出領域を展開して示した図である。 図7は、上記X線検出パネルの非検出領域及び突出領域を示す拡大平面図であり、突出領域を展開して示した図であり、制御回路及びコネクタを併せて示す図である。 図8は、上記第1の実施形態の変形例1に係るX線検出器の一部を示す平面図であり、光電変換基板の突出領域を展開して示した図である。 図9は、上記第1の実施形態の変形例2に係るX線検出器の一部を示す平面図であり、光電変換基板の突出領域を展開して示した図である。 図10は、上記第1の実施形態の変形例3に係るX線検出器の一部を示す平面図であり、光電変換基板の突出領域を展開して示した図である。 図11は、第2の実施形態に係るX線検出器の一部を示す断面図であり、光電変換基板の突出領域を展開して示した図である。 図12は、比較例に係るX線検出器のX線検出モジュールの非検出領域とその周辺の領域を示す拡大断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
始めに、本発明の実施形態の基本構想について説明する。
放射線検出器としてのX線検出器は、X線検出パネルを備えている。X線検出パネルにおいて、光電変換基板の基材はガラスで形成されている。ところで、最近では、光電変換基板の基材に、可撓性を持ち湾曲可能である基材の適用を試みる技術開発が進められている。基材の材料としては、例えば樹脂である。樹脂製の基材は、ガラス製の基材に比べて、軽量であり、湾曲可能であるため、衝撃に強い、及び割れにくい、と言う特徴を有している。
光電変換基板へのFPC(Flexible Printed Circuit)の圧着に関し、光電変換基板がガラス製の基材を使用している場合、上記圧着は容易である。何故なら、FPCは軟らかい材質を有しているが、光電変換基板は相対的に剛性の高いガラス製の基材を使用しているためである。なお、ICチップは、COF(Chip On Film又はChip On Flexible)と呼ばれる実装方法によりFPCに実装され、ICチップが実装されたFPCが光電変換基板に圧着されている。
一方で、光電変換基板が樹脂製の基材を使用している場合、上記圧着が困難になると言う問題がある。何故なら、FPC及び光電変換基板の基材の両方とも、軟らかい材質を有しているためである。軟らかい光電変換基板に軟らかいFPCを圧着することになり、光電変換基板とFPCとの間で、接着力不足、電気的非導通等の懸念が生じることとなる。
そこで、本発明の実施形態においては、かかる問題を改善するものであり、
製品信頼性の高い光電変換基板を得ることができるものである。又は、製造歩留まりの高い光電変換基板を得ることができるものである。次に、上記問題を改善するための手段及び手法について説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線検出器1を示す断面図である。X線検出器1は、X線画像検出器であり、X線検出パネルを利用するX線平面検出器である。
図1に示すように、X線検出器1は、X線検出モジュール10、支持基板12、回路基板11、スペーサ9a,9b,9c,9d、筐体51、入射窓52等を備えている。X線検出モジュール10は、X線検出パネルPNLと、防湿カバー7と、を備えている。X線検出パネルPNLは、支持基板12と防湿カバー7との間に位置している。防湿カバー7は入射窓52と対向している。
入射窓52は、筐体51の開口に取付けられている。入射窓52はX線を透過させる。そのため、X線は入射窓52を透過してX線検出モジュール10に入射される。入射窓52は、板状に形成され、筐体51内部を保護する機能を有している。入射窓52は、X線吸収率の低い材料で薄く形成することが望ましい。本実施形態において、入射窓52は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon-Fiber-Reinforced Plastic)で形成されている。これにより、入射窓52で生じる、X線の散乱と、X線量の減衰とを低減することができる。そして、薄くて軽いX線検出器1を実現することができる。
X線検出モジュール10、支持基板12、回路基板11等は、筐体51及び入射窓52で囲まれた空間の内部に収容されている。支持基板12は、第1主面SU1と、第1主面SU1の反対側の第2主面SU2と、第1主面SU1と第2主面SU2との間の側面SU3と、を有している。
X線検出モジュール10は、薄い部材を積層して構成されているため、軽く機械的強度の低いものである。このため、X線検出パネルPNL(X線検出モジュール10)は、支持基板12の第1主面SU1に固定されている。支持基板12は、例えば鉛で板状に形成され、X線検出パネルPNLを安定して保持するために必要な強度(弾性率)を有している。これにより、X線検出器1に外部から振動や衝撃が加わった際におけるX線検出パネルPNLの破損を抑制することができる。なお、支持基板12は、透湿性が低くかつ弾性率の高い材料で形成されていればよく、アルミニウム合金、ステンレス鋼、ガラス、CFRP等の材料で形成されてもよい。
回路基板11は、支持基板12に固定されている。本実施形態において、回路基板11は、支持基板12の第2主面SU2に、スペーサ9a,9bを介して固定されている。例えば、支持基板12が主に金属で構成されている場合、スペーサ9a,9bを使用することで、支持基板12から回路基板11までの電気的絶縁距離を保持することができる。
筐体51の内面には、スペーサ9c,9dを介して回路基板11が固定されている。スペーサ9c,9dを使用することで、主に金属で構成される筐体51から回路基板11までの電気的絶縁距離を保持することができる。筐体51は、回路基板11及びスペーサ9a,9b,9c,9dを介して支持基板12等を支持している。
X線検出パネルPNLは、周縁部に配線基板2e1を備えている。配線基板2e1は、FPCとして機能している。配線基板2e1には、制御回路3aが設けられている。制御回路3aは、例えばICチップであり、配線基板2e1に実装されている。
X線検出パネルPNLの配線基板2e1は、回路基板11に連結されている。配線基板2e1は、180°湾曲可能であり、支持基板12の側面SU3と対向する空間を通っている。回路基板11には配線基板2e1に対応するコネクタが実装され、配線基板2e1はコネクタを介して回路基板11に電気的に接続されている。上記のように、回路基板11は、上記コネクタを介してX線検出パネルPNLに電気的に接続されている。回路基板11は、制御回路3a等とともに、X線検出パネルPNLを電気的に駆動し、かつ、X線検出パネルPNLからの出力信号を電気的に処理するものである。
図2は、本実施形態のX線検出器1の支持基板12、X線検出パネルPNL、及び回路基板11を示す斜視図であり、画像伝送部4を併せて示す図である。なお、図2には、X線検出器1の全ての部材を示していない。後述する封止部等、X線検出器1のいくつかの部材の図示は、図2において省略している。
図2に示すように、X線検出パネルPNLは、光電変換基板2、シンチレータ層5等を備えている。光電変換基板2は、基材2a、複数の光電変換部2b、複数の制御ライン(又はゲートライン)2c1、複数のデータライン(又はシグナルライン)2c2、複数の配線基板2e1,2e2等を有している。なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、及び配線基板2e1,2e2の数、配置等は図2の例に限定されるものではない。
なお、配線基板2e1は、光電変換基板2のうち、後述する突出部2ab、複数の配線WL1,WL2等が位置する領域である。
複数の制御ライン2c1は、行方向Xに延在し、列方向Yに所定の間隔をあけて並べられている。複数のデータライン2c2は、列方向Yに延在し、複数の制御ライン2c1と交差し、行方向Xに所定の間隔をあけて並べられている。
複数の光電変換部2bは、基材2aの一方の主面(第1主面SU1)側に設けられている。光電変換部2bは、制御ライン2c1とデータライン2c2とにより区画された四角形状の領域に設けられている。1つの光電変換部2bは、X線画像の1つの画素に対応する。複数の光電変換部2bは、行方向X及び列方向Yにマトリクス状に並べられている。上記のことから、光電変換部2bは、アレイ基板である。
各々の光電変換部2bは、光電変換素子2b1と、スイッチング素子としてのTFT(薄膜トランジスタ)2b2と、を有している。TFT2b2は、対応する一の制御ライン2c1と、対応する一のデータライン2c2とに接続されている。光電変換素子2b1はTFT2b2に電気的に接続されている。
制御ライン2c1は、配線基板2e1等を介して回路基板11に電気的に接続されている。回路基板11は、上記制御回路3aとともに、複数の制御ライン2c1に制御信号S1を与える。
X線検出パネルPNLの配線基板2e2は、配線基板2e1と同様に、回路基板11に連結されている。配線基板2e2は、配線基板2e1と同様に180°湾曲可能であり、支持基板12の側面SU4と対向する空間を通っている。
データライン2c2は、配線基板2e2等を介して回路基板11に電気的に接続されている。光電変換素子2b1によって変換された画像データ信号S2(光電変換部2bに蓄積された電荷)は、TFT2b2、データライン2c2、配線基板2e2、後述する制御回路(3b)等を介して回路基板11に伝送される。
X線検出器1は、画像伝送部4をさらに備えている。画像伝送部4は、配線4aを介して回路基板11に接続されている。なお、画像伝送部4は、回路基板11に組込まれてもよい。画像伝送部4は、図示しない複数のアナログ-デジタル変換器によりデジタル信号に変換された画像データの信号に基づいて、X線画像を生成する。生成されたX線画像のデータは、画像伝送部4から外部の機器に向けて出力される。
図3は、本実施形態に係るX線検出器1のX線検出モジュール10の検出領域DAを示す拡大断面図である。
図3に示すように、光電変換基板2は、基材2a、複数の光電変換部2b、絶縁層21,22,23,24,25を有している。複数の光電変換部2bは、検出領域DAに位置している。各々の光電変換部2bは、光電変換素子2b1と、TFT2b2と、を備えている。
TFT2b2は、ゲート電極GE、半導体層SC、ソース電極SE、及びドレイン電極DEを有している。光電変換素子2b1は、フォトダイオードで構成されている。なお、光電変換素子2b1は、光を電荷に変換するように構成されていればよい。
基材2aは、板状の形状を有し、絶縁材料で形成されている。基材2aは、可撓性を持ち、湾曲可能である。基材2aの材料としては、例えば樹脂であるポリイミド(PI)を挙げることができる。
基材2aはフレキシブル基板(又は、フレキシブル層)であるのに対し、支持基板12はリジッド基板である。支持基板12は、基材2aの剛性より高い剛性を持っている。本実施形態において、支持基板12の弾性率は、基材2aの弾性率より高い。
複数の光電変換部2b(光電変換素子2b1及びTFT2b2)は、基材2aの上方に位置している。
絶縁層21は、基材2aの上に設けられている。絶縁層21の上に、ゲート電極GEが形成されている。ゲート電極GEは、上記制御ライン2c1に電気的に接続されている。絶縁層22は、絶縁層21及びゲート電極GEの上に設けられている。半導体層SCは、絶縁層22の上に設けられ、ゲート電極GEに対向している。半導体層SCは、非晶質半導体としての非晶質シリコン、多結晶半導体としての多結晶シリコン等の半導体材料で形成されている。
絶縁層22及び半導体層SCの上に、ソース電極SE及びドレイン電極DEが設けられている。ゲート電極GE、ソース電極SE、ドレイン電極DE、上記制御ライン2c1、及び上記データライン2c2は、アルミニウム、クロム等の低抵抗金属を用いて形成されている。
ソース電極SEは、半導体層SCのソース領域に電気的に接続されている。また、ソース電極SEは、上記データライン2c2に電気的に接続されている。ドレイン電極DEは、半導体層SCのドレイン領域に電気的に接続されている。
絶縁層23は、絶縁層22、半導体層SC、ソース電極SE、及びドレイン電極DEの上に設けられている。光電変換素子2b1は、ドレイン電極DEに電気的に接続されている。絶縁層24は、絶縁層23及び光電変換素子2b1の上に設けられている。バイアス線BLは、絶縁層24の上に設けられ、絶縁層24に形成されたコンタクトホールを通り光電変換素子2b1に接続されている。絶縁層25は、絶縁層24及びバイアス線BLの上に設けられている。
絶縁層21,22,23,24,25は、無機絶縁材料、有機絶縁材料等の絶縁材料で形成されている。無機絶縁材料としては、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、及び酸窒化物絶縁材料を挙げることができる。有機絶縁材料としては樹脂を挙げることができる。
シンチレータ層5は、光電変換基板2(複数の光電変換部2b)の上に設けられている。シンチレータ層5は、複数の光電変換部2bと対向している。シンチレータ層5は、少なくとも検出領域DAに位置し、複数の光電変換部2bの上方を覆っている。シンチレータ層5は、入射されるX線を光(蛍光)に変換するように構成されている。
複数の光電変換部2bは、検出領域DAに位置している。そのため、光電変換基板2に注目した場合、検出領域DAは、光(可視光)を検出可能な領域である。
なお、光電変換素子2b1は、シンチレータ層5から入射される光を電荷に変換する。変換された電荷は光電変換素子2b1に蓄積される。TFT2b2は、光電変換素子2b1への蓄電及び光電変換素子2b1からの放電を切替えることができる。なお、光電変換素子2b1の自己容量が不十分である場合、光電変換基板2はコンデンサ(キャパシタ)をさらに有し、光電変換素子2b1で変換された電荷をコンデンサに蓄積してもよい。
シンチレータ層5は、タリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl)で形成されている。真空蒸着法を用いて光電変換基板2の上にシンチレータ層5を直に形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ層5が得られる。シンチレータ層5の厚みは、例えば、600μmである。シンチレータ層5の最表面において、シンチレータ層5の柱状結晶の太さは、8乃至12μmである。
シンチレータ層5を形成する材料は、CsI:Tlに限定されるものではない。シンチレータ層5は、タリウム賦活ヨウ化ナトリウム(NaI:Tl)、ナトリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Na)、ユーロピウム賦活臭化セシウム(CsBr:Eu)、ヨウ化ナトリウム(NaI)等で形成されてもよい。
なお、真空蒸着法を用いてシンチレータ層5を形成する際には、開口を有するマスクが用いられる。この場合、光電変換基板2上の開口に対峙する領域にシンチレータ層5が形成される。また、蒸着によるシンチレータ材は、マスクの表面にも堆積する。そして、シンチレータ材は、マスクの開口の近傍にも堆積し、開口の内部に徐々に張り出すように結晶が成長する。マスクから開口の内部に結晶が張り出すと、開口の近傍において、光電変換基板2へのシンチレータ材の蒸着が抑制される。そのため、図2に示したように、シンチレータ層5の周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。
又は、シンチレータ層5は、マトリクス状に並べられ、光電変換部2bに一対一で設けられ、それぞれ四角柱状の形状を有する複数のシンチレータ部を有してもよい。そのようなシンチレータ層5を形成する際、酸硫化ガドリニウム(GdS)蛍光体粒子をバインダ材と混合したシンチレータ材を、光電変換基板2上に塗布し、シンチレータ材を焼成して硬化させる。その後、ダイサによりダイシングするなどし、シンチレータ材に格子状の溝部を形成する。上記の場合、複数のシンチレータ部の間には、空気又は酸化防止用の窒素(N)等の不活性ガスが封入される。又は、複数のシンチレータ部の間の空間は、大気圧より減圧された空間に設定されてもよい。
本実施形態において、X線検出パネルPNLは、光反射層6をさらに備えている。光反射層6は、シンチレータ層5の上に設けられている。言い換えると、光反射層6は、シンチレータ層5のX線の入射側に設けられている。光反射層6は、少なくとも検出領域DAに位置し、シンチレータ層5の上面を覆っている。光反射層6は、光(蛍光)の利用効率を高めて感度特性の向上を図るために設けられている。すなわち、光反射層6は、シンチレータ層5において生じた光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。ただし、光反射層6は、必ずしも必要ではなく、X線検出モジュール10に求められる感度特性などに応じて設ければよい。
例えば、酸化チタン(TiO)等からなる光散乱性粒子と、樹脂と、溶媒とを混合した塗布材料をシンチレータ層5上に塗布し、続いて塗布材料を乾燥させることで光反射層6を形成することができる。
なお、光反射層6の構造及び光反射層6の製造方法は、上記の例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなる層をシンチレータ層5上に成膜することで光反射層6を形成してもよい。又は、表面が銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属層を含むシートや、光散乱性粒子を含む樹脂シート等をシンチレータ層5の上に配置することで光反射層6を形成してもよい。
なお、ペースト状の塗布材料をシンチレータ層5の上に塗布し、上記塗布材料を乾燥させる場合は、乾燥に伴い塗布材料が収縮するので、シンチレータ層5に引っ張り応力が加わり、シンチレータ層5が光電変換基板2から剥離する場合がある。そのため、シート状の光反射層6を、シンチレータ層5の上に設けることが好ましい。この場合、光反射層6を、例えば、両面テープなどを用いて、シンチレータ層5の上に接合することもできるが、光反射層6をシンチレータ層5の上に載置する方が好ましい。シート状の光反射層6をシンチレータ層5の上に載置すれば、光反射層6の膨張または収縮に起因した、光電変換基板2からシンチレータ層5の剥離を容易に抑制することができる。
防湿カバー(防湿部)7は、光電変換基板2、シンチレータ層5、及び光反射層6の上に設けられている。防湿カバー7は、シンチレータ層5及び光反射層6を覆っている。防湿カバー7は、空気中に含まれる水分により、光反射層6の特性やシンチレータ層5の特性が劣化するのを抑制するために設けられている。防湿カバー7は、シンチレータ層5の露出部分を完全に覆っている。防湿カバー7は、光反射層6と接触しているが、光反射層6との間に隙間を空けてもよい。
防湿カバー7は、金属を含むシートで形成されている。上記金属としては、アルミニウムを含む金属、銅を含む金属、マグネシウムを含む金属、タングステンを含む金属、ステンレス、コバール等を挙げることができる。防湿カバー7が金属を含んでいる場合、防湿カバー7は、水分の透過を、防止したり、大幅に抑制したりすることができる。
また、防湿カバー7は、樹脂層と金属層とが積層された積層シートで形成されてもよい。この場合、樹脂層は、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、テフロン(登録商標)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、弾性ゴム等の材料で形成することができる。金属層は、例えば、前述した金属を含むものとすることができる。金属層は、スパッタリング法、ラミネート法等を用いて形成することができる。
この場合、樹脂層より金属層をシンチレータ層5側に設けた方が好ましい。樹脂層により金属層を覆うことができるので、外力などにより金属層が受け得る損傷を抑制することができる。また、金属層が樹脂層よりもシンチレータ層5側に設けられていれば、樹脂層を介した透湿によるシンチレータ層5の特性の劣化を抑制することができる。
防湿カバー7としては、金属層を含むシート、無機絶縁層を含むシート、樹脂層と金属層とが積層された積層シート、及び樹脂層と無機絶縁層とが積層された積層シートを挙げることができる。上記のことから、防湿カバー7の無機層は、金属層にかぎらず、無機絶縁層であってもよい。又は、防湿カバー7は、金属層及び無機絶縁層の両方を有してもよい。無機絶縁層は、酸化珪素、酸化アルミニウム等を含む層で形成することができる。無機絶縁層は、スパッタリング法等を用いて形成することができる。
また、防湿カバー7の厚みは、X線の吸収や剛性(弾性率)などを考慮して決定することができる。この場合、防湿カバー7の厚みを大きくする程、防湿カバー7に吸収されるX線の量が多くなる。一方、防湿カバー7の厚みを小さくする程、防湿カバー7は、剛性の低下を招き、破損し易くなる。
例えば、防湿カバー7の厚みを10μm未満にすると、防湿カバー7の剛性が低くなりすぎて、外力などによるダメージにより防湿カバー7にピンホールが生じ、リークが発生する恐れがある。防湿カバー7の厚みが50μmを超えると、防湿カバー7の剛性が高くなり過ぎて、シンチレータ層5の上端の凹凸への追従性が悪くなる。そのため、前述した隙間やリークパスの確認が困難となる恐れがある。さらに、光電変換基板2の変形に追従し難くなる恐れがある。
そのため、防湿カバー7の厚みは、10μm以上、50μm以下であることが好ましい。この場合、防湿カバー7は、例えば、厚みが10乃至50μmのアルミニウム箔で形成することができる。アルミニウム箔の厚みが10乃至50μmであれば、厚みが100μmのアルミニウム箔に比べてX線の透過量を20乃至30%程度多くすることができる。また、厚みが10乃至50μmのアルミニウム箔とすれば、前述したリークの発生を抑制することができ、且つ、前述した隙間やリークパスの確認が容易となる。また、防湿カバー7は、光電変換基板2の反り等の変形に追従することができる。
金属の熱膨張及び熱収縮を小さくするため、アルミニウムなどの金属の厚さは30μm以下である方が望ましい。すると、防湿カバー7は、10乃至30μmのアルミニウム箔を含んでいる方が望ましい。
本実施形態に係る防湿カバー7は、10乃至30μmの厚みを持つアルミニウム箔と、樹脂層と、を含むアルミラミネートフィルムである。例えば、防湿カバー7をアルミラミネートフィルムで形成した場合、防湿カバー7は、可撓性を持ち、湾曲に対応可能である。その場合、防湿カバー7の剛性は、支持基板12の剛性より低い。可撓性を持つ防湿カバー7は、基材2aとともにフレキシブルなX線検出モジュール10の形成に寄与することができる。
ここで、人体に対して大量のX線照射を行うと健康への悪影響があるため、人体へのX線照射量は必要最低限に抑えられる。そのため、医療に用いられるX線検出器1の場合には、照射されるX線の強度が低くなり、防湿カバー7を透過するX線の強度が非常に低くなる恐れがある。防湿カバー7のアルミニウム箔の厚みは、10乃至30μmであるため、照射されるX線の強度が低い場合であってもX線画像の撮影が可能となる。
図4は、X線検出器1の一部を示す平面図であり、光電変換基板2の突出領域PAを展開して示した図である。図4において、シンチレータ層5には右上がりの斜線を付し、封止部8には右下がりの斜線を付している。図5は、図4に示したX線検出器1の一部を線V-Vに沿って示す断面図である。図4及び図5において、光電変換基板2に関してはX-Y平面に伸ばした状態について説明する。
図4及び図5に示すように、光電変換基板2の基材2aは、本体部2aa、複数の突出部2ab、及び複数の突出部2acを含み、可撓性を持っている。本体部2aaは、検出領域DA及び検出領域DAを囲んだ非検出領域NDAに位置している。検出領域DAは、例えば四角形の領域であり、非検出領域NDAは、例えば四角枠状の形状の領域である。本体部2aaの平面形状(検出領域DA及び非検出領域NDAに位置した光電変換基板2の平面形状)は、例えば四角形である。
光電変換基板2のうち少なくとも検出領域DA及び非検出領域NDAは、支持基板12の第1主面SU1に固定されている。また、基材2aのうち少なくとも本体部2aaは、支持基板12の第1主面SU1に固定されている。
各々の突出部2abは、本体部2aaの辺SI1から突出し、本体部2aaから物理的に連続して形成され、非検出領域NDAの外側の突出領域PAbに位置している。各々の突出部2acは、本体部2aaの辺SI2から突出し、本体部2aaから物理的に連続して形成され、非検出領域NDAの外側の突出領域PAcに位置している。
なお、光電変換基板2の突出領域PAbはX線検出パネルPNLの配線基板2e1に相当し、光電変換基板2の突出領域PAcはX線検出パネルPNLの配線基板2e2に相当している。また、本実施形態において、各々の突出領域PAb,PAcは、四角形の領域であり、例えば短冊形の領域である。
シンチレータ層5は、少なくとも検出領域DAの全体に位置している。光反射層6は、少なくとも検出領域DAに位置している。本実施形態において、光反射層6は、シンチレータ層5の側面5aを全く覆っていない。但し、光反射層6は、シンチレータ層5の側面5aの一部を覆っていたり、シンチレータ層5の側面5aの全体を覆っていたり、してもよい。
X線検出器1は、封止部8をさらに備えている。封止部8は、シンチレータ層5の周囲に設けられている。封止部8は、枠状の形状を有し、シンチレータ層5の周囲を連続的に延在している。本実施形態において、封止部8は、非検出領域NDAに位置している。封止部8は、光電変換基板2(例えば、上記絶縁層25)と、防湿カバー7とを接合している。
防湿カバー7は、図4に示す平面図において、検出領域DA及び非検出領域NDAに位置している。防湿カバー7は、光電変換基板2とともにシンチレータ層5及び光反射層6を密封している。本実施形態において、防湿カバー7は、光電変換基板2及び封止部8とともにシンチレータ層5及び光反射層6を密封している。図5に示すように、シンチレータ層5のうち光電変換基板2及び封止部8で覆われていない部分は、防湿カバー7で完全に覆われている。
防湿カバー7は、封止部8の外面8aに接合されている。防湿カバー7は、封止部8の少なくとも一部を覆っている。例えば、大気圧よりも減圧された環境において防湿カバー7と封止部8とを接合すれば、防湿カバー7を光反射層6等に接触させることができる。
また、一般的に、シンチレータ層5には、その体積の10乃至40%程度の空隙が存在する。そのため、空隙にガスが含まれていると、X線検出器1を航空機などで輸送した場合にガスが膨張して防湿カバー7が破損する恐れがある。大気圧よりも減圧された環境において防湿カバー7と封止部8とを接合すれば、X線検出器1が航空機等で輸送された場合、及び高地でX線検出器1を使用する場合であっても、防湿カバー7の破損を抑制することができる。上記のことから、封止部8と防湿カバー7とにより画された空間の圧力は、大気圧よりも低くした方が好ましい。
封止部8は、熱可塑性樹脂を含む材料で形成されている。封止部8は、熱可塑性樹脂を主成分として含む材料で形成されている。封止部8は、100%熱可塑性樹脂で形成されてもよい。又は、封止部8は、熱可塑性樹脂に添加物が混在した材料で形成されてもよい。封止部8が熱可塑性樹脂を主成分として含んでいれば、封止部8は、加熱により、光電変換基板2、及び防湿カバー7と接合することができる。
熱可塑性樹脂は、ナイロン、PET(Polyethyleneterephthalate)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)、アクリル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等を利用することができる。
制御回路3aは突出領域PAbに位置し、制御回路3bは突出領域PAcに位置している。制御回路3aは光電変換基板2の突出領域PAb(配線基板2e1)に実装され、制御回路3bは光電変換基板2の突出領域PAc(配線基板2e2)に実装されている。制御回路3a及び制御回路3bを代表して制御回路3aに注目すると、本実施形態において、制御回路3aは、配線基板2e1の下面(配線基板2e1の支持基板12側の面)に実装されている。但し、制御回路3aは、配線基板2e1の上面(配線基板2e1のシンチレータ層5側の面)に実装されてもよい。
図6は、X線検出モジュール10の検出領域DA、非検出領域NDA、及び突出領域PAbを示す拡大断面図であり、突出領域PAbを展開して示した図である。
図6に示すように、複数の光電変換素子2b1は、本体部2aaの上方に設けられている。光電変換基板2は、検出領域DA、非検出領域NDA、及び突出領域PAbにわたって物理的に連続して形成されている。光電変換基板2において、基材2aだけではなく、絶縁層21乃至25に関しても検出領域DA、非検出領域NDA、及び突出領域PAbにわたって物理的に連続して形成されている。なお、光電変換基板2の突出領域PAbにおいて、絶縁層21乃至25の全てが形成されていなくともよい。
図7は、X線検出パネルPNLの非検出領域NDA及び突出領域PAbを示す拡大平面図であり、突出領域PAbを展開して示した図であり、制御回路3a及びコネクタCNを併せて示す図である。
図7に示すように、X線検出器1は、コネクタCNを備えている。コネクタCNは、配線基板2e1に実装されている。光電変換基板2は、複数の配線WL1、複数の配線WL2等、図2に示した複数の制御ライン2c1及び複数のデータライン2c2以外にも複数の配線を備えている。
配線WL1は、基材2aの本体部2aa及び突出部2abの上方に位置し、非検出領域NDA及び突出領域PAbにわたって物理的に連続して形成されている。配線WL2は、突出部2abの上方に位置している。配線WL1及び配線WL2は、図3に示した絶縁層21と絶縁層22との間に位置したり、絶縁層22と絶縁層23との間に位置したり、してもよい。
各々の配線WL1は、一方で上記制御ライン2c1に電気的に接続され、他方で制御回路3aに電気的に接続されている。配線WL1は、制御ライン2c1と物理的に連続して形成されてもよい。各々の配線WL2は、一方で制御回路3aに電気的に接続され、他方でコネクタCNに電気的に接続されている。例えば、配線WL1、配線WL2、及び制御ライン2c1は、同一材料で同時に形成されてもよい。
なお、図7を用いて、制御回路3a、コネクタCN、配線基板2e1等について説明した構成は、配線基板2e2、制御回路3b、配線基板2e2に実装されるコネクタ等の構成に適用可能である。
図7及び図2に示すように、複数の配線WL1及び複数の配線WL2は、複数のTFT2b2等を介し、複数の光電変換素子2b1に電気的に接続されている。制御回路3aは、駆動回路であり、回路基板11とともに制御ライン2c1に制御信号S1を与え、制御ライン2c1及びTFT2b2を駆動し、光電変換部2bから画像データ信号S2を取り出すタイミングを制御する。
一方、図4に示した制御回路3bは、画像データ信号S2を読み取る回路であり、回路基板11とともにデータライン2c2から画像データ信号S2を読み取る。
X線検出器1は、上記のように構成されている。
上記のように構成された第1の実施形態に係るX線検出器1によれば、光電変換基板2は、本体部2aa及び突出部2ab,2acを含み可撓性を持つ基材2aと、複数の光電変換素子2b1と、複数の配線WL1と、を有している。突出部2abは、本体部2aaの辺SI1から突出し、本体部2aaから物理的に連続して形成され、突出領域PAbに位置している。
光電変換基板2のうち複数の配線基板2e1,2e2はFPCとして機能する。そのため、光電変換基板2(X線検出パネルPNL)に熱圧着法が用いてFPCを接続するための製造工程自体を無くすことができる。そのため、製造時間を短縮することが可能なX線検出器1を得ることができる。
光電変換基板2とFPCとの間で、接着力不足、電気的非導通等の懸念が生じることもない。そのため、製品信頼性の高い光電変換基板2を得ることができる。また、製造歩留まりの高い光電変換基板2を得ることができる。
上記のように製造時間は短縮され、さらに、X線検出器1は光電変換基板2と回路基板11とを接続するために、別途、FPCを必要としない。そのため、製造コストを抑制することが可能なX線検出器1を得ることができる。
基材2aは可撓性を持っているため、X線検出パネルPNLはフレキシブルパネルである。X線検出パネルPNLがフレキシブルパネルである場合、X線検出パネルPNLを筐体51内部に固定することは困難である。そこで、X線検出パネルPNLは、リジッド基板である支持基板12によって支持されている。これにより、X線検出パネルPNLを支持基板12とともに筐体51内部に容易に固定することができる。
本体部2aaの辺SI1側において、複数の配線基板2e1は列方向Yに間隔を置いて設けられている。本体部2aaの辺SI2側において、複数の配線基板2e2は行方向Xに間隔を置いて設けられている。配線基板2eは可撓性を持っているため、X線検出器1の製造時の作業性の観点から、本実施形態のように、配線基板2eは間隔を置いて複数に分かれている方が望ましい。これにより、複数の配線基板2e1が間隔無しに物理的につながっている場合や、複数の配線基板2e2が間隔無しに物理的につながっている場合と比較して作業性の向上を図ることができる。
なお、配線基板2e1の個数及び配線基板2e2の個数は、それぞれ2以上であればよい。
(変形例1)
次に、上記第1の実施形態の変形例1について説明する。図8は、本変形例1に係るX線検出器1の一部を示す平面図であり、光電変換基板2の突出領域PAを展開して示した図である。X線検出器1は、本変形例1で説明する構成以外、上記第1の実施形態と同様に構成されている。
図8に示すように、基材2aの複数の突出部は、本体部2aaの4つの辺SIから突出してもよい。
突出部2abは、本体部2aaの辺SI3から突出し、本体部2aaから物理的に連続して形成され、非検出領域NDAの外側の突出領域PAbに位置している。X線検出パネルPNL(光電変換基板2)は、行方向Xにおける本体部2aaの両側に、それぞれ突出部2abを含む複数の配線基板2e1を有している。各々の配線基板2e1に制御回路3aが実装されている。
突出部2acは、本体部2aaの辺SI4から突出し、本体部2aaから物理的に連続して形成され、非検出領域NDAの外側の突出領域PAcに位置している。X線検出パネルPNL(光電変換基板2)は、列方向Yにおける本体部2aaの両側に、それぞれ突出部2acを含む複数の配線基板2e2を有している。各々の配線基板2e2に制御回路3bが実装されている。
本変形例1においても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、辺SI1側の配線基板2e1の個数、辺SI2側の配線基板2e2の個数、辺SI3側の配線基板2e1の個数、及び辺SI4側の配線基板2e2の個数は、それぞれ2以上であればよい。
(変形例2)
次に、上記第1の実施形態の変形例2について説明する。図9は、本変形例2に係るX線検出器1の一部を示す平面図であり、光電変換基板2の突出領域PAを展開して示した図である。X線検出器1は、本変形例2で説明する構成以外、上記第1の実施形態と同様に構成されている。
図9に示すように、X線検出器1は、複数の配線基板2e1及び複数の制御回路3a無しに構成されてもよい。配線基板2e2に、さらに、制御ライン2c1が電気的に接続されている。制御回路3bは、さらに、制御ライン2c1を駆動する駆動回路としても機能している。
上記のように、複数の突出部は、本体部2aaの一辺(辺SI2)から突出しているのみであってもよい。本変形例2においても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、配線基板2e2の個数は、2以上であればよい。
(変形例3)
次に、上記第1の実施形態の変形例3について説明する。図10は、本変形例3に係るX線検出器1の一部を示す平面図である。X線検出器1は、本変形例3で説明する構成以外、上記第1の実施形態と同様に構成されている。
図10に示すように、本体部2aaの辺SI1側において、光電変換基板2は、単個の配線基板2e1を有している。配線基板2e1に3個の制御回路3aが実装されている。但し、制御回路3aの個数は3個に限定されるものではなく、種々変形可能である。
本体部2aaの辺SI2側において、光電変換基板2は、単個の配線基板2e2を有している。配線基板2e2に3個の制御回路3bが実装されている。但し、制御回路3bの個数は3個に限定されるものではなく、種々変形可能である。
大まかに、本変形例3の配線基板2e1の構成は、図4に示した複数の配線基板2e1を間隔無しに物理的につなげた構成に相当している。また、本変形例3の配線基板2e2の構成は、図4に示した複数の配線基板2e2を間隔無しに物理的につなげた構成に相当している。
本変形例3においても、X線検出器1は光電変換基板2と回路基板11とを接続するためのFPCを必要としないため、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図11は、第2の実施形態に係るX線検出器1の一部を示す断面図であり、光電変換基板2の突出領域PAbを展開して示した図である。X線検出器1は、本実施形態で説明する構成以外、上記第1の実施形態と同様に構成されている。
図11に示すように、シンチレータ層5は、光電変換基板2の上に直に形成されていなくともよい。X線検出器1は、支持基板12、光電変換基板2、制御回路3a、シンチレータパネルSP等を備えている。シンチレータパネルSPは、基板15、光反射層16、シンチレータ層5、及び防湿体17を備えている。
基板15は、検出領域DA及び非検出領域NDAに位置し、CFRPで形成されている。CFRPは、高いX線透過率を有する材料である。
シンチレータ層5は、基板15と光電変換基板2との間に位置している。シンチレータ層5は、基板15に隙間を設けて対向している。シンチレータ層5は、少なくとも検出領域DAに位置している。本実施形態において、シンチレータ層5は、検出領域DA及び非検出領域NDAに位置している。
光反射層16は、基板15とシンチレータ層5との間に設けられている。光反射層16は、検出領域DA及び非検出領域NDAに位置している。光反射層16は、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために設けられている。すなわち、光反射層16は、シンチレータ層5で変換された蛍光を反射する機能を有している。光反射層16は光電変換基板2側とは反対側に向かう光を反射するため、光が光電変換部2bに向かう量を向上できる。
防湿体17は、基板15、光反射層16、及びシンチレータ層5を包み込んでいる。防湿体17は、光反射層16とともにシンチレータ層5を気密に閉塞している。防湿体17は、例えば、化学的気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法を用いポリパラキシリレン(poly-para-xylylene)樹脂等の有機材料で形成されている。ポリパラキシリレン樹脂で形成された防湿体17を有機膜と称することができる。
X線検出器1は、接着層ALをさらに備えている。接着層ALは、光電変換基板2と、シンチレータパネルSPと、の間に位置している。詳しくは、接着層ALは、光電変換基板2の絶縁層25と、シンチレータパネルSPの防湿体17と、にそれぞれ接着している。光電変換基板2及びシンチレータパネルSPは、接着層ALにより貼り合わせられている。
本第2の実施形態においても、光電変換基板2は、上記第1の実施形態の光電変換基板2と同様に構成されている。そのため、本第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(比較例)
次に、上記第1の実施形態の比較例について説明する。図12は、本比較例に係るX線検出器1のX線検出モジュール10の非検出領域NDAとその周辺の領域を示す拡大断面図である。X線検出器1は、本比較例で説明する構成以外、上記第1の実施形態と同様に構成されている。
図12に示すように、X線検出パネルPNL(光電変換基板2)は、配線基板2e無しに形成されている。例えば、基材2aは突出部2ab,2ac無しに形成されている。
光電変換基板2は、パッド2dをさらに有している。パッド2dは非検出領域NDAに位置している。パッド2dは、絶縁層23の上に形成され、絶縁層24,25で覆われていない。パッド2dは、例えば制御ライン2c1に電気的に接続されている。
X線検出器1は、FPC 20をさらに備えている。FPC20は、熱圧着法を用い、接続材ADにより光電変換基板2(X線検出パネルPNL)に固定され、パッド2dに電気的に接続されている。
上記のように構成された比較例に係るX線検出器1によれば、光電変換基板2とFPC20との間で、接着力不足、電気的非導通等の懸念が生じることとなる。そのため、FPC20を用いることは望ましくない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。必要に応じて、複数の実施形態及び複数の変形例を組合せることも可能である。
上述した技術は、上記光電変換基板2への適用に限定されるものではなく、他の光電変換基板に適用することができる。また、上述した技術は、上記X線検出器1への適用に限定されるものではなく、他のX線検出器、各種の放射線検出器に適用することができる。放射線検出器は、X線検出パネルPNLの替わりに、放射線を検出する放射線検出パネルを備えていればよい。
1…X線検出器、10…X線検出モジュール、PNL…X線検出パネル、
2…光電変換基板、2a…基材、2aa…本体部、2ab,2ac…突出部、
2b…光電変換部、2b1…光電変換素子、2b2…TFT、2c1…制御ライン、
2c2…データライン、2e,2e1,2e2…配線基板、3a,3b…制御回路、
5…シンチレータ層、6…光反射層、7…防湿カバー、8…封止部、11…回路基板、
12…支持基板、WL1,WL2…配線、SI…辺、SP…シンチレータパネル、
15…基板、16…光反射層、17…防湿体、AL…接着層、DA…検出領域、
NDA…非検出領域、PAb,PAc…突出領域、X…行方向、Y…列方向。

Claims (3)

  1. 本体部及び突出部を含み可撓性を持つ基材と、
    複数の光電変換素子と、
    複数の配線と、を備え、
    前記本体部は、検出領域及び前記検出領域を囲んだ非検出領域に位置し、
    前記突出部は、前記本体部の辺から突出し前記本体部から物理的に連続して形成され前記非検出領域の外側の突出領域に位置し、
    前記複数の光電変換素子は、前記本体部の上方に設けられ前記検出領域に位置し、
    前記複数の配線は、前記本体部及び前記突出部の上方に位置し前記複数の光電変換素子に電気的に接続されている、
    光電変換基板。
  2. 前記突出領域に位置し前記複数の配線に電気的に接続された制御回路をさらに備える、
    請求項1に記載の光電変換基板。
  3. 前記突出部及び前記複数の配線が位置する前記突出領域は、180°湾曲可能である、
    請求項1に記載の光電変換基板。
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