JP2023004273A - 電力変換装置 - Google Patents

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Keisuke Horiuchi
欣也 中津
Kinya Nakatsu
奈柄 久野
Nae Kuno
高志 平尾
Takashi Hirao
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    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode

Abstract

【課題】小型化とコスト低減と冷却性能の向上とを並立させた電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置は、半導体素子を有する半導体モジュールと、前記半導体モジュールの少なくとも一つの面に接触する放熱部材と、を備えた電力変換装置であって、前記放熱部材は、内部に冷媒流路が形成された扁平形状であり、前記冷媒流路には、前記冷媒流路内に向かって窪んでいる凹部が、前記放熱部材の一対の主面のうち少なくとも一方の面であって、前記半導体モジュールと接触する側の面に形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
電気自動車あるいはハイブリッド自動車においては、搭載される部品の小型化や低コスト化が重要視されている。これについて、バッテリの直流電流をモータの交流電流に変換する電力変換装置も例外ではなく、小型化や低コスト化が求められている。電力変換装置の場合は、小型化を追求することで、発熱密度が大きくなるため、装置の冷却性能を向上させる必要がある。
電力変換装置を構成する電子部品の中でも最も発熱量が大きいものはパワーモジュールであり、その熱を効率的に冷媒に放熱するには、電力変換装置内の水路の熱伝達率を低圧力損失条件下で向上させる必要がある。このような水路熱伝達率向上の取組みについて、本願発明の背景技術として、例えば下記の特許文献1がある。
特許文献1は、流路内の壁面に微細窪み(不等辺三角形溝)を設けることで、同等の圧力損失条件下で熱伝達率を向上させる技術が開示されている。これは流れの主流方向に対して直交する方向に微細窪みを設けたことで高温流体と撹拌混合され、表面に形成される温度境界層の発達を抑制し、伝熱特性を向上させることが可能となる原理を用いている。
特開2009-135524号公報
しかしながら、特許文献1の構造は、流路内壁のみを凸凹に加工することを前提としており、自動車のような大量生産する製品向けには生産性に欠けている。また、例えば切削加工あるいは機械研磨/化学研磨による内壁のみの加工を想定すると、流路壁の肉圧よりも大きく凸凹形状を加工することが出来ず、加工限界により冷却性能向上の限界が出てしまう課題がある。
また、ニーズに応えるための装置の小型高密度実装を追求すると、半導体素子(IGBTやダイオード)の局所発熱(ホットスポット)を集中的に冷却する必要が出てくるが、局所発熱に合わせて、流路壁内面凸構造の主流流れ方向ピッチを小さくする必要がある。このピッチを小さくしすぎると、上流凸部で剥離した流れが直後の凸部に再付着することが出来なくなり、冷却性能を極限まで向上させることが困難となる課題がある。
以上を踏まえて、本発明では、小型化とコスト低減と冷却性能の向上とを並立させた電力変換装置を提供することが目的である。
電力変換装置は、半導体素子を有する半導体モジュールと、前記半導体モジュールの少なくとも一つの面に接触する放熱部材と、を備えた電力変換装置であって、前記放熱部材は、内部に冷媒流路が形成された扁平形状であり、前記冷媒流路には、前記冷媒流路内に向かって窪んでいる凹部が、前記放熱部材の一対の主面のうち少なくとも一方の面であって、前記半導体モジュールと接触する側の面に形成されている。
本発明によれば、小型化とコスト低減と冷却性能の向上とを並立させた電力変換装置を提供できる。
本発明を採用した電力変換装置100の斜視図。 図1の電力変換装置の分解斜視図。 水路付きパワーモジュールサブアセンブリの分解斜視図。 本発明の第1の実施形態に係る、水路付きパワーモジュールサブアセンブリの斜視図と断面図。 電力変換装置100の回路ブロック構成図。 本発明の効果を示す冷却性能向上の原理図。 本発明の効果を示す熱伝達率と圧力損失の関係を示したグラフ。 本発明の第2の実施形態に係る、水路付きパワーモジュールサブアセンブリのディンプル構造図。 本発明の第3の実施形態に係る、ヘッダ部の形状について説明する図。 本発明の第4の実施形態に係る、扁平管の構造を説明する図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
(第1の実施形態および本発明を備える装置の全体構成)
図1は本発明を採用した電力変換装置100の斜視図である。図2は図1の電力変換装置100の分解斜視図である。
電力変換装置100は、装置筐体50と筐体下フタ15とによってその内部に部品が収納されている。装置筐体50には、冷却水入口孔11と冷却水出口孔12が外部方向に突出するように形成されている。また、装置筐体50の内部下部側には、ダイキャスト(金型鋳造法の一つ)などで形成された冷却水路20が形成され、筐体下フタ15で塞がれることで水路として機能する。筐体50の下部側には、制御回路基板132が配置されており、制御回路基板132に対して垂直な方向には収納空間25に収納されるドライバ回路基板131が設けられ、ドライバ回路基板131と制御回路基板132とは、基板コネクタ133で接続されている。
なお、ドライバ回路基板131と制御回路基板132とは、車体のリジッド(図示せず)と装置筐体50とにボルト固定されるため、2つの基板131,132のコネクタ接続は、耐振性を上げるためにフレキシブルな電気配線によるものが望ましい。
冷却水路20は、ドライバ回路基板131や制御回路基板132を避け、装置筐体50に形成されているコンデンサモジュール収納空間111を覆うように形成されている。コンデンサモジュール110は、このコンデンサの収納空間111に熱的に接触するように収納されている。なお、接触熱抵抗を低減する目的でTIM(Thermal Interface Material)をコンデンサモジュール110とコンデンサモジュール収納空間111の間に介在することで、伝熱性能の向上を望むことができる。
押圧受け部55は、装置筐体50のコンデンサモジュール収納空間110に隣接する位置に設けられ、水路付きパワーモジュールサブアセンブリ123(以下、「サブアセンブリ123」と省略する)は押圧部材40によって押圧受け部55に押圧されている。なお、図2では、押圧部材40はサブアセンブリ123に設けられている3相のパワーモジュール122(図3参照)にそれぞれ対応して、3相分に分かれて形成されている。
なお、押圧受け部55は装置筐体50と一体であっても良いし、別体にして耐振ゴムのように免振構造にしてもよい。また、押圧部材40は3相一体で押圧できる構造にしてもよいし、図示しているように1相毎に別々にしてもよい。また、押圧部材40は、装置筐体50にボルト固定するか、フック状の構造にして筐体50にスナップフィットのように嵌めこみ固定をしてもよい。
冷却水路20を流れる冷媒は、冷却水入口孔11から筐体50内に入り、電力変換装置100の各機能部の放熱をして、その熱と共に冷却水出口孔12から排出されている。排出された冷媒は、エンジンルーム内のラジエータ(図示せず)に向かい、ラジエータによって外気に放熱されることで、再び低温に戻る。低温に戻った冷媒は、ポンプによって循環されて再度電力変換装置100の冷却に使用される。
電力変換装置100内の冷媒の流通について説明する。冷却水入口孔11から筐体50内に入った冷媒は、パワーモジュール側水路インレット21を通りサブアセンブリ123へ向かう方向と、第1コンデンサ側水路23と、第2コンデンサ側水路24と、に分岐される。パワーモジュール側水路アウトレット22は、水路付きパワーモジュールサブアセンブリ123内を通った冷媒が冷却水路20に戻る流路である。
冷却水路20全体に関して、電力変換装置100の中で一番放熱しなければならない部材はサブアセンブリ123内のパワーモジュールであるため、コンデンサモジュール110をメインに冷却する第1コンデンサ側水路23や第2コンデンサ側水路24に流れる冷媒の量が、サブアセンブリ123に流れる冷媒の量よりも多くならないようにする必要がある。そのため、第1コンデンサ側水路23と第2コンデンサ側水路24との水路幅は、パワーモジュール側水路であるパワーモジュール側水路インレット21の幅に比べて小さく形成されている。
なお、電力変換装置100に冷媒を共有する循環ポンプの吐出圧力が電力変換装置100内の圧力損失に対して余裕がある場合は、圧力損失分散のためにパワーモジュール側に流れる水路21,22とコンデンサ側水路23を並列に接続する水路にする必要はなく、パワーモジュール側に流れる水路21,22からコンデンサ側水路23に接続されるような直列の水路にしてもよい。
また、図示されていないが、後述の制御モジュール130が上位システムなどの外部装置と信号の送受信を行うための信号線を保持した制御信号用コネクタは、装置筐体50において、冷却水入口孔11が設けられた側面とは別の側面に設けている。
図3はサブアセンブリ123の分解斜視図、図4は本発明の第1の実施形態に係る、水路付きパワーモジュールサブアセンブリの斜視図と断面図である。
パワーモジュール側水路インレット21から供給された冷媒は、水路付きパワーモジュールサブアセンブリ123内のヘッダ80で分岐する。分岐した冷媒は、3相のパワーモジュール122を両面で挟む2本の扁平管60を通り、反対側のもう一方のヘッダ80で再び合流して、パワーモジュール側水路アウトレット22から冷却水路20に戻る。
ここで、パワーモジュール122の放熱部材としての役割を持つ2本の扁平管60は、例えば、放熱性グリスなどの絶縁放熱部材であるTIM70を介してパワーモジュール122を挟んでいる。また、2本の扁平管60はその全体が前述した押圧部材40と押圧受け部55とで挟まれている。このように、扁平管60と筐体50との間に隙間を作らないような構造にすることで、冷媒流路方向に沿って複数設けられたパワーモジュール122全体に対して接触熱抵抗を小さくし、かつ機械的な耐振性および耐温度サイクル性を強めている。
なお、パワーモジュールの122を両面側から扁平管60で挟む構造を説明したが、一方だけ扁平管60を設けてパワーモジュール122に接触するようにして、それを押圧部材40と押圧受け部55とで挟む構造にしてもよい。
扁平管60において、冷媒流路内に向かって窪んでいる凹形状65、すなわち水路内壁に凸形状66が形成されることで、縞模様61を作ることが出来る。凹形状65および凸形状66は、扁平管60の主面の短手方向に沿って、冷媒流路に対して垂直方向に溝を有する構造になっている。また、パワーモジュール122の上下アーム位置にそれぞれ対応して凹形状65が形成されている。
また、この縞模様61の形成について、扁平管60はプレスによって加工される際に、扁平管60の片面だけをプレス加工すると加工側に反って曲がってしまう可能性があるが、扁平管60の両面をプレスすることで、平面を維持できる。また、押出あるいは引き抜きによって扁平管60を成形し、その外表面からプレス加工して扁平管60に凹形状65および凸形状66を形成することで、より大きな凹凸構造を実現できる。また、冷媒流路に沿って交互に凹凸構造が形成されることにより、後述の図6で説明する乱流効果を増加させ、冷却性能をさらに高めることができる。また、扁平管60のみで冷却性能を向上させることで、小型化、低コスト化にも貢献できる。
なお、扁平管60の両面に凹凸構造を設けている冷媒流路について説明したが、パワーモジュール122と接する側の扁平管60の片面だけに凹凸構造を形成してもよい。また、押圧部材40は、凹形状65が形成されている箇所に対応して配置されていることで、より冷却効果を向上させることができる。
図5は、電力変換装置100の回路ブロック構成図である。
電力変換装置100は、バッテリ200とモータジェネレータ300とに接続されて、バッテリ200から供給される直流電流を3相の交流電流に変換し、モータジェネレータ300へ供給する装置である。
電力変換装置100は、バッテリ200から供給される直流電流を安定化・平滑化させるためのコンデンサモジュール110と、直流電流から3相の交流電流を生成するためのインバータ装置120を含んで構成されている。また、インバータ装置120は、U相V相W相の3相を構成する上下アーム直列回路122と、それを制御する制御モジュール130と、を含んで構成されている。
直流コネクタ140とコンデンサモジュール110は電気的に接続され、またコンデンサモジュール110と上下アーム直列回路122の直流端子はボルトで電気的に接続されるか、あるいは溶接等で接続されている。パワーモジュールの交流端子は、電流センサ150を介して交流コネクタ160に接続されている。
インバータ装置120において、上下アーム直列回路122のそれぞれは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)125とダイオード126との並列接続回路からなる2つの電流スイッチ回路が直列に配置される。上下アーム直列回路122の上下端は、それぞれ、バッテリ200の正極および負極に直流コネクタ140を介して接続される。上下アーム直列回路122において、上側(正極側)に配置されたIGBT125aとダイオード126aとからなる電流スイッチ回路は上アームとして動作し、下側(負極側)に配置されたIGBT125bとダイオード126bとからなる電流スイッチ回路は下アームとして動作する。
インバータ装置120は、それぞれの上下アーム直列回路122の中点位置、すなわち、上下の電流スイッチ回路の接続部分からは、3相の交流電流U,V,Wが出力され、その出力された3相の交流電流U,V,Wは、交流コネクタ160を介して、モータジェネレータ300へ供給される。
なお、インバータ装置120が1つである場合を例に挙げて回路を説明しているが、インバータ装置120を複数にすることで変換する電力量の増大や複数のモータジェネレータ300に対応させることもできる。
パワーモジュールのゲートやエミッタセンスやサーミスタなどの信号線はドライバ回路131に接続されている。ドライバ回路131は基板コネクタ133(図1参照)を介して制御回路132に接続されている。
制御モジュール130は、3組の上下アーム直列回路122を駆動制御するドライバ回路131と、ドライバ回路131へ制御信号を供給する制御回路132と、を含んで構成される。ここで、ドライバ回路131から出力される信号は、パワーモジュールの上アームおよび下アームの各IGBT125に供給され、電流センサ150の情報などに応じてそのスイッチング動作を制御して、各上下アーム直列回路122から出力される交流電流U,V,Wの振幅や位相などを制御する。このようにして、制御モジュール130は、上下アーム直列回路122をフィードバック制御している。
制御回路132は、3組の上下アーム直列回路122における各IGBT125のスイッチングタイミングを演算処理するためのマイクロコンピュータを備えている。そのマイクロコンピュータには、入力情報として、モータジェネレータ300に対して要求される目標トルク値、上下アーム直列回路122からモータジェネレータ300へ供給する電流値、およびモータジェネレータ300の回転子の磁極位置、などが入力される。
これらの入力情報のうち、目標トルク値は、図示しない上位の制御装置から出力された指令信号に基づく。また、電流値は、各上下アーム直列回路122から出力される交流電流の電流値を検出する電流センサ150の検出信号に基づく。また、磁極位置は、モータジェネレータ300に設けられた図示しない回転磁極センサの検出信号に基づく。
また、制御モジュール130は、過電流、過電圧、過温度などの異常検知を行う機能を有し、上下アーム直列回路122を保護している。各アームのIGBT125のエミッタ電極は、ドライバ回路131に接続され、ドライバ回路131は、それぞれのIGBT125ごとにエミッタ電極における過電流検知を行い、過電流が検知されたIGBT125については、そのスイッチング動作を停止させ、過電流から保護する。
また、制御回路132には、上下アーム直列回路122に設けられた図示しない温度センサや、上下アーム直列回路122の両端に印加される直流電圧を検出する検出回路などからの信号が入力され、それらの信号に基づき、過温度、過電圧などの異常を検知する。そして、過温度、過電圧などの異常を検知した場合には、電力変換装置100は全てのIGBT125スイッチング動作を停止させ、パワーモジュール122全体を過温度、過電圧などの異常から保護する。
なお、以上に示した電力変換装置100において、IGBT125およびダイオード126からなる電流スイッチ回路は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect-Transistor)を用いて構成してもよい。また、3組の上下アーム直列回路122は、2つの上下アーム直列回路を含んで構成され、2相の交流電流を出力するものとしてもよい。さらに、電力変換装置100は、この回路構成とほとんど同様に構成される3相(2相)の交流電流を直流電流に変換する装置であってもよい。
また、パワーモジュール122は各相の上下アーム直列回路122に対応して構成する2in1タイプを用いているが、本実施例で示す扁平管水路10とパワーモジュール122の位置関係は、1in1タイプの半導体モジュール(上アームと下アームに分けた各アームを1つの単位とした構成)や、6in1タイプの半導体モジュール(3相分の上下アームを一まとめにした構成)であってもよい。
図6は、本発明の実施形態の効果を示す冷却性能向上の原理図である。
図6(a)は、扁平管60(冷却水路20)の内壁に凸形状66を設けず平滑面の水路形状である場合の層流境界層20b、速度分布20e、温度分布20fを示している。また、層流境界層20bの内側は低い温度、層流境界層20bの外側が暖かい温度の冷媒である。図6(a)の場合、水路壁面近傍の冷媒は、進行方向20aに従って進行するにつれて温度が高くなっていくが、層流境界層20bに示すように、低い温度の冷媒が壁面に供給されておらず、冷媒としての熱伝達率が低くなっている。
図6(b)は、扁平管60(冷却水路20)に流路側に向かって凸形状66が設けられており、パワーモジュール122と接する側の流路壁だけでなく、その反対側の面も凸形状66が形成されている。凸形状66は、扁平管60の外部から凹形状65の加工によって形成される。また、パワーモジュール122の熱が扁平管60に対して効率よく全領域で冷媒に輸送されるように、TIM70を凹形状65に生じた空隙に充填している。
図6(b)に示すように、凸形状66を形成することで、凸形状66の直後に縦渦20dが発生し、流れが剥離および再付着することで境界層20cが図のように薄くなる。これにより、低い温度の冷媒を扁平管60の壁面近傍まで輸送することが可能となる。また、発熱体122周辺のみに凸形状66(凹形状65)を局所的に形成し、凸形状66の頂点から対向する扁平管60の流路壁までの流路断面積を小さくする構造にしている。このようにすることで、乱流による冷媒の流速を大きくし、熱伝達率を向上させている。
また、前述の図4や図6に示すように、扁平管60の両壁面に互い違いに千鳥で凸凹構造を設ける構造により、冷媒と流路壁面の伝熱面積を2倍に向上させ、かつ縦渦20dによる乱流効果を増加させ、更に流れの剥離と再付着が狭いピッチで形成される凸構造であっても可能となるため、冷却性能を極限にまで高めることが可能となる。
なお、特に流路高さHが小さくなればなるほど、パワーモジュール122の方向に冷媒を誘導できるため、剥離した渦20dの再付着を促すことができる。また、このようにすることでフィン効率が高くなり、扁平管60の反対面の凸形状66フィン代わりになるため、伝熱面積を大きくすることが出来、熱伝達率が向上する。
図7は、本発明の効果を示す熱伝達率と圧力損失の関係を示したグラフである。
図7では、凸形状66の高さをhと定義し、前述した流路高さHとの相対関係で最適形状がないかを検証した。またh/H>0.3(凸凹形状の解析結果67)と0.05<h/H<0.3(凸凹形状の解析結果68)とのそれぞれにおいて、トレードオフのパレート解がどのようになるのかを熱流体解析にて予測した。ただし、平滑面とみなす定義はh/H<0.05(平滑面の解析結果69)とした。なお、図7において、凸凹形状の解析結果67は◇の代表点、凸凹形状の解析結果68は△の代表点、平滑面の解析結果69は〇の代表点である。検証の結果、0.05<h/H<0.3(68)であれば、低圧力損失を維持しつつ熱伝達率を要求値まで上げられる見込みがある要求仕様を達成できることが確認できた。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態に係る、水路付きパワーモジュールサブアセンブリのディンプル構造図である。
本実施形態では、扁平管60の主面全体において、冷媒流路に対して垂直方向にディンプル構造62を設けている。前述の図4で説明した第1の実施形態と比較してみると、図4に示した縞模様61の構造は、外面凹み形状65と内面凸形状66とをプレス加工することで形成されたものであり、押出しもしくは引き抜きで扁平管60を製作する段階において、扁平管断面の隣り合う流路間ピッチが不均一だったとしても、位置決めする必要がないという利点があった。一方で、本実施形態のディンプル構造62では、扁平管60内の流路構造の製造ばらつきが小さいとき、凸形状66であるフィンによって、冷却の狙いを定めやすく、製作段階において、少ないプレス圧力でも剣山のような型により、大きな凹凸形状を形成することが容易となる効果がある。これにより、プレス機の負担が減り、大面積を加工する際に必要なプレス機に対する設備投資や、金型保守作業頻度の手間を軽減できる効果がある。
さらに、プレス加工による変形量は、第1の実施形態に比べると、ディンプル構造62の方が小さいため、反りやうねりや幅長さなどの寸法変化を小さく抑えることが可能となる。よって、結果的に扁平管60の平面度が小さくなることで、パワーモジュール122と扁平管60の接触面積を増やすことができるため、接触熱抵抗を小さくすることができる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態に係る、ヘッダ部の形状について説明する図である。
例えば、図9(a)のように、上下アームのIGBT25とダイオード126のそれぞれを流路方向に並べるチップレイアウトの場合、パワーモジュール122の中央部にはチップが存在しないため、扁平管60の幅方向中央部の流路は積極的に冷媒を流さないように、ヘッダ内邪魔板90によって入口を一部塞いでいる。また、図9(b)のように、IGBTとダイオードが流路幅に沿って4分割されるチップレイアウトの場合は、扁平管60の幅方向中央部にチップが存在するため、ヘッダ80からパワーモジュール122が配置されている流路の中央にも積極的に冷媒を共有できる設計にすることで対応できる。
このように、チップレイアウトに従ってヘッダ80に設けられたヘッダ内邪魔板90によって、冷媒共有をすべき流路が一意に決まるため、ヘッダ80という最小単位の部品のみを改造することで、設計を柔軟にできる効果がある。また、装置筐体50が手元になくても、筐体水路付きパワーモジュールアセンブリ123単体で冷却性能検証試験を実施することができるため、不具合や金型変更時の歩留まり悪化を最小工数に留め、かつ不具合の要因分析を部品単体で実施できる。
(第4の実施形態)
図10は、本発明の第4の実施形態に係る、扁平管の構造を説明する図である。
一般に、水路が分岐する場合、冷媒進行方向に流れ進み続けようとすると、慣性力の影響を受けるため、奥にいくほど冷媒が流れやすく、逆に手前側が流れにくい。この原理から、ヘッダ部80の冷媒入口側に形成されている扁平管60には冷媒が流れにくい課題がある。これは、冷却水入口孔11と冷却水出口孔12の主流方向に対して、ヘッダ部80内の流れは直交するため、ヘッダ部80で冷媒が減速すると、上部扁平管の流量64aの方が下部扁平管の流量64bよりも大きくなるという原理から発生する課題である。
そこで、本実施形態では、慣性力で不利な下部の扁平管60は、パワーモジュール122と接する面において片面のみのディンプル構造63とした。このようにすることで、上部扁平管の流量64aと下部扁平管との流量64bの差を低減することができる。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)電力変換装置100は、半導体素子125,126を有する半導体モジュール122と、半導体モジュール122の少なくとも一つの面に接触する放熱部材60と、を備えている。放熱部材60は、内部に冷媒流路が形成された扁平形状であり、冷媒流路には、冷媒流路内に向かって窪んでいる凹部65が、放熱部材60の一対の主面のうち少なくとも一方の面であって、半導体モジュール122と接触する側の面に形成されている。このようにしたことで、小型化とコスト低減と冷却性能の向上とを並立させた電力変換装置を提供できる。
(2)凹部65は、放熱部材60の一対の主面の両面にそれぞれ形成され、冷媒流路に沿ってそれぞれの面から交互に窪んで形成されている。このようにしたことで、冷媒流路内の乱流効果を増加させ、冷却性能をさらに高めることができる。
(3)凹部65は、放熱部材60の外部表面において、半導体モジュール122との間に放熱性グリス70が充填されている。このようにしたことで、パワーモジュール122の熱が扁平管60に対して効率よく全領域で冷媒に輸送される。
(4)凹部65は、放熱部材60の主面の短手方向に沿って、冷媒流路に対して垂直方向に溝を有する。このようにしたことで、冷媒流路の幅方向に対して確実に放熱させることができる。
(5)凹部65は、放熱部材60の主面において、冷媒流路に対して垂直方向にディンプル構造62を有する。このようにしたことで、凸形状66のフィンによって冷却の狙いを定めやすく、製作段階において、少ないプレス圧力でも剣山のような型により、大きな凹凸形状65,66を形成することが容易となる。
(6)電力変換装置100は、放熱部材60を半導体モジュール122の主面に向かって押圧している押圧部材40を備える。このようにしたことで、冷媒流路方向に沿って複数設けられたパワーモジュール122全体に対して接触熱抵抗を小さくし、かつ機械的な耐振性および耐温度サイクル性を強めている。
(7)押圧部材40は、凹部65が形成されている箇所に対応して配置されている。このようにしたことで、確実に放熱効果を向上させることができる。
(8)半導体モジュール122は、冷媒流路方向に沿って複数設けられ、凹部65は、複数の半導体モジュール122の配置にそれぞれ対応して形成されている。このようにしたことで、確実に放熱効果を向上させることができる。
(9)凹部65は、半導体モジュール122の上下アームにそれぞれ対応して形成されている。このようにしたことで、確実に放熱効果を向上させることができる。
(10)半導体素子125,126を有する半導体モジュール122を、内部に流れる冷媒によって冷却する放熱部材を有する、電力変換装置100の製造方法であって、放熱部材60は、押出しまたは引抜きによって扁平形状に成形し、扁平形状に成形された放熱部材60に、プレス加工によって、凹部65を形成する。このようにしたことで、本発明の冷却水路を実現できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や他の構成を組み合わせることができる。また本発明は、上記の実施形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。
11:冷却水入口孔
12:冷却水出口孔
15:筐体下フタ
20:冷却水路
20a:冷媒進行方向
20b:層流境界層
20c:乱流境界層
20d:縦渦
20e:速度分布
20f:温度分布
21:パワーモジュール側水路インレット
22:パワーモジュール側水路アウトレット
23:第1コンデンサ側水路
24:第2コンデンサ側水路
25:ドライバ回路基板収納空間
30:制御信号用コネクタ
40:押圧部材
50:装置筐体
55:押圧受け部
60:扁平管(放熱部材)
61:縞模様
62:両面ディンプル構造
63:片面ディンプル構造
64a:上部扁平管流量
64b:下部扁平管流量
65:凹形状
66:凸形状
67:凸凹形状の解析結果(h/H>0.3)
68:凸凹形状の解析結果(0.05<h/H<0.3)
69:平滑面の解析結果(h/H<0.05)
70:TIM(Thermal Interface Material)
80:ヘッダ
90:ヘッダ内邪魔板
100:電力変換装置
110:コンデンサモジュール
111:コンデンサモジュール収納空間
120:インバータ装置
122:パワーモジュール(上下アーム直列回路)
123:水路付きパワーモジュールサブアセンブリ
125:IGBT
126:ダイオード
130:制御モジュール
131:ドライバ回路基板
132:制御回路基板
133:基板コネクタ

Claims (10)

  1. 半導体素子を有する半導体モジュールと、前記半導体モジュールの少なくとも一つの面に接触する放熱部材と、を備えた電力変換装置であって、
    前記放熱部材は、内部に冷媒流路が形成された扁平形状であり、
    前記冷媒流路には、前記冷媒流路内に向かって窪んでいる凹部が、前記放熱部材の一対の主面のうち少なくとも一方の面であって、前記半導体モジュールと接触する側の面に形成されている
    電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記凹部は、前記放熱部材の一対の主面の両面にそれぞれ形成され、前記冷媒流路に沿ってそれぞれの面から交互に窪んで形成されている
    電力変換装置。
  3. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記凹部は、前記放熱部材の外部表面において、前記半導体モジュールとの間に放熱性グリスが充填されている
    電力変換装置。
  4. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記凹部は、前記放熱部材の主面の短手方向に沿って、前記冷媒流路に対して垂直方向に溝を有する
    電力変換装置。
  5. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記凹部は、前記放熱部材の主面において、前記冷媒流路に対して垂直方向にディンプル構造を有する
    電力変換装置。
  6. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記放熱部材を前記半導体モジュールの前記主面に向かって押圧している押圧部材を備える
    電力変換装置。
  7. 請求項6に記載の電力変換装置であって、
    前記押圧部材は、前記凹部が形成されている箇所に対応して配置されている
    電力変換装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の電力変換装置であって、
    前記半導体モジュールは、前記冷媒流路方向に沿って複数設けられ、
    前記凹部は、複数の前記半導体モジュールの配置にそれぞれ対応して形成されている
    電力変換装置。
  9. 請求項8に記載の電力変換装置であって、
    前記凹部は、前記半導体モジュールの上下アームにそれぞれ対応して形成されている
    電力変換装置。
  10. 半導体素子を有する半導体モジュールを、内部に流れる冷媒によって冷却する放熱部材を有する、電力変換装置の製造方法であって、
    前記放熱部材は、押出しまたは引抜きによって扁平形状に成形し、
    前記扁平形状に成形された前記放熱部材に、プレス加工によって、凹部を形成する
    電力変換装置用放熱部材の製造方法。
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