JP2014127577A - 車両用インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却器の大型化を回避しつつ電子部品を冷却することができる車両用インバータ装置を提供する。
【解決手段】液冷式冷却器60は、液冷媒入口部と液冷媒出口部が形成された外殻プレート61,62の内部に冷却液の流路が形成されるとともに当該流路にフィンが配置されている。半導体モジュール50は、液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における少なくともフィンの配置部に対応する部位に配置されている。放電抵抗41,42が、液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における液冷媒入口部と半導体モジュール50の配置部との間の部位、および、液冷媒出口部と半導体モジュール50の配置部との間の部位に配置されている。
【選択図】図3
【解決手段】液冷式冷却器60は、液冷媒入口部と液冷媒出口部が形成された外殻プレート61,62の内部に冷却液の流路が形成されるとともに当該流路にフィンが配置されている。半導体モジュール50は、液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における少なくともフィンの配置部に対応する部位に配置されている。放電抵抗41,42が、液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における液冷媒入口部と半導体モジュール50の配置部との間の部位、および、液冷媒出口部と半導体モジュール50の配置部との間の部位に配置されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両用インバータ装置に関するものである。
特許文献1に開示のモータ制御装置においては、水冷式ヒートシンクを用いてパワーモジュールを冷却する際の水冷式ヒートシンクの構造としてベース本体内部を刳り抜いて冷却水用流路を設けるようにしている。
ところで、車両用インバータ装置において液冷式冷却器を用いて半導体モジュールを冷却するとともに車両用インバータ装置を構成する他の電子部品を液冷式冷却器により冷却する構成を採用すると、他の電子部品を冷却するために別途そのための部位を確保する必要があり、車両用インバータ装置の大型化を招いてしまう。
本発明の目的は、冷却器の大型化を回避しつつ電子部品を冷却することができる車両用インバータ装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、液冷媒入口部と液冷媒出口部が形成された外殻プレートの内部に液冷媒の流路が形成されるとともに当該流路にフィンが配置された液冷式冷却器と、前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における少なくとも前記フィンの配置部に対応する部位に配置された半導体モジュールと、前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位、および、前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方に配置され、定常時の発熱量が前記半導体モジュールよりも小さい電子部品と、を備えたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明において、半導体モジュールが、液冷式冷却器の外殻プレートの外面における少なくともフィンの配置部に対応する部位に配置され、半導体モジュールが発熱するとその熱は冷却器において液冷媒と熱交換される。液冷式冷却器の外殻プレートの外面における液冷媒入口部と半導体モジュールの配置部との間の部位、および、液冷媒出口部と半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方に、定常時の発熱量が半導体モジュールよりも小さい電子部品が配置されている。電子部品が発熱すると、その熱は冷却器において液冷媒と熱交換される。
これにより、冷却器における半導体モジュールの冷却に使用できない領域を有効活用することができる。その結果、冷却器の大型化を回避しつつ電子部品を冷却することができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の車両用インバータ装置において、前記電子部品は、受動部品であるとよい。
請求項3に記載のように、請求項2に記載の車両用インバータ装置において、前記受動部品は、コンデンサの電荷を放電するための放電抵抗であるとよい。
請求項3に記載のように、請求項2に記載の車両用インバータ装置において、前記受動部品は、コンデンサの電荷を放電するための放電抵抗であるとよい。
請求項4に記載のように、請求項3に記載の車両用インバータ装置において、前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位に第1の放電抵抗を配置するとともに、前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位に第2の放電抵抗を配置するとよい。
請求項5に記載のように、請求項4に記載の車両用インバータ装置において、前記第1の放電抵抗は定常時に通電され、前記第2の放電抵抗は非定常時に通電されるとよい。
請求項6に記載のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用インバータ装置において、前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位、および、前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方の部位は、前記流路の流路断面が変化するテーパ部であるとよい。
請求項6に記載のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用インバータ装置において、前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位、および、前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方の部位は、前記流路の流路断面が変化するテーパ部であるとよい。
本発明によれば、冷却器の大型化を回避しつつ電子部品を冷却することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
車両用インバータ装置の電気的構成について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、車両用インバータ装置(三相インバータ装置)10は、インバータ回路20を備えている。インバータ回路20は、6個のスイッチング素子S1〜S6が設けられている。各スイッチング素子S1〜S6には、IGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)が使用されている。なお、スイッチング素子としてパワーMOSFETを使用してもよい。各スイッチング素子S1〜S6には、それぞれ帰還ダイオードD1〜D6が逆並列接続されている。
車両用インバータ装置の電気的構成について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、車両用インバータ装置(三相インバータ装置)10は、インバータ回路20を備えている。インバータ回路20は、6個のスイッチング素子S1〜S6が設けられている。各スイッチング素子S1〜S6には、IGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)が使用されている。なお、スイッチング素子としてパワーMOSFETを使用してもよい。各スイッチング素子S1〜S6には、それぞれ帰還ダイオードD1〜D6が逆並列接続されている。
インバータ回路20において、第1および第2のスイッチング素子S1,S2、第3および第4のスイッチング素子S3,S4、第5および第6のスイッチング素子S5,S6がそれぞれ直列に接続されている。第1、第3および第5のスイッチング素子S1,S3,S5が正極入力端子(P端子)と接続され、正極入力端子(P端子)が車載バッテリの正極と接続される。また、第2、第4および第6のスイッチング素子S2,S4,S6が負極入力端子(N端子)と接続され、負極入力端子(N端子)が車載バッテリの負極と接続される。
U相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S1,S2の間の接続点はU相出力端子に接続されている。また、V相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S3,S4の間の接続点はV相出力端子に接続されている。さらに、W相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S5,S6の間の接続点はW相出力端子に接続されている。U相出力端子、V相出力端子およびW相出力端子は、車載モータとしての3相交流モータに接続される。
また、インバータ回路20の入力側において平滑コンデンサ30が設けられている。第1、第3および第5のスイッチング素子S1,S3,S5が平滑コンデンサ30の正極側に接続され、第2、第4および第6のスイッチング素子S2,S4,S6が平滑コンデンサ30の負極側に接続されている。平滑コンデンサ30によりバッテリによる電源電圧が平滑化される。
インバータ回路20はバッテリおよびコンデンサ30から供給される直流を適宜の周波数の3相交流に変換してモータの各相の巻線に供給する。つまり、スイッチング素子S1〜S6のスイッチング動作によりモータの各相の巻線が通電されてモータを駆動することができる。インバータ回路20を構成するスイッチング素子S1〜S6はモジュール化されており、半導体モジュール(パワーモジュール)50として一体化されている。
また、第1の放電抵抗41が平滑コンデンサ30と並列に接続されている。さらに、第2の放電抵抗42が平滑コンデンサ30と並列に接続されている。第2の放電抵抗42には、緊急時オン指令により閉じる接点49が直列に接続されている。
第1の放電抵抗41および第2の放電抵抗42は、平滑コンデンサ30の電荷を放電するための部品であり、第1の放電抵抗41は定常時、即ち、インバータ駆動時に通電され、第2の放電抵抗42は非定常時である緊急時に通電される。つまり、第1の放電抵抗41は、インバータ駆動時において常に少量発熱する。一方、第2の放電抵抗42は、何らかの緊急時に、例えば車両衝突時に短時間に大きく発熱する部品であって、第2の放電抵抗42は定常時(インバータ駆動時)は発熱しない。このように、第1の放電抵抗41および第2の放電抵抗42は、定常時の発熱量、即ち、インバータ駆動時の発熱量が半導体モジュール50よりも小さい電子部品である。
次に、車両用インバータ装置10の構造について、図1,3,4,5を用いて説明する。
なお、図1,3,4,5において、水平面を、直交するX,Y方向で規定するとともに、上下方向をZ方向で規定している。
なお、図1,3,4,5において、水平面を、直交するX,Y方向で規定するとともに、上下方向をZ方向で規定している。
図1に示すように、車両用インバータ装置10は、シェル構造の液冷式冷却器60を備え、上下に薄く扁平な液冷式冷却器60における上面が半導体モジュール配置面となっている。液冷式冷却器60の上面には、図3に示すように半導体モジュール50が配置されている。半導体モジュール50には上述したようにスイッチング素子S1〜S6が内蔵されており、半導体モジュール50により3相インバータのU相、V相、W相のアームを構成している。
また、液冷式冷却器60はインバータ筐体100に支持されている。図5に示すように、インバータ筐体100は、上面が開口する凹部101が形成され、凹部101の内部に液冷式冷却器60が配置されている。なお、図中のインバータ筐体100はその一部のみを示している。
図4,5に示すように、液冷式冷却器60は、扁平な長方形状をなし、水平方向(XY平面)に配置され、長辺がX方向に、短辺がY方向に延びている。液冷式冷却器60は、下側の外殻プレート61と上側の外殻プレート62とにより容器構造をなしている。下側の外殻プレート61と上側の外殻プレート62とは例えばアルミニウムなどの金属材料から形成されている。
図5に示すように、下側の外殻プレート61は、断面が凹形状をなし、上面が開口している。また、図4(b)および図5に示すように、下側の外殻プレート61は、平面視において長方形状の平行部63を有し、平行部63は、長辺がX方向に延びるとともに短辺がY方向に延びている。下側の外殻プレート61において、平行部63のX方向の一端部には、先端ほど幅狭なるテーパ部64が形成されている。このテーパ部64の先端が開口し、当該部位が液冷媒としての冷却液の入口部65となっている。同様に、下側の外殻プレート61において、平行部63のX方向の他端部には、先端ほど幅狭なるテーパ部66が形成されている。このテーパ部66の先端が開口し、当該部位が冷却液の出口部67となっている。テーパ部64,66により液冷媒の流路の流路断面が変化するように形成されている。
一方、図5に示すように、上側の外殻プレート(天板)62は矩形平板状をなしている。そして、図4(a),(c)に示すように、下側の外殻プレート61の縁部と上側の外殻プレート62の下面とがロウ付けにより接合され、下側の外殻プレート61と上側の外殻プレート62との間に冷却液の流路が形成されている。また、下側の外殻プレート61のテーパ部64よりもY方向での外側には上側の外殻プレート62の一部が位置しており、当該部位において貫通孔62a,62bが形成されている。同様に、下側の外殻プレート61のテーパ部66よりもY方向での外側には上側の外殻プレート62の一部が位置しており、当該部位において貫通孔62c,62dが形成されている。
また、下側の外殻プレート61における平行部63にはフィン68が配置されている。即ち、下側の外殻プレート61と上側の外殻プレート62によりなる容器構造体の内部(液冷媒流路としての冷却液流路)にはフィン68が配置されている。フィン68は、波板状をなしており、波頂部と波底部とが交互に現れる。フィン68は波頂部と波底部が外殻プレート61,62の短手方向(Y方向)に並ぶように設けられている。即ち、フィン68は波頂部と波底部が外殻プレート61,62の長手方向(X方向)に延びて、冷却液の流れを阻害しないように配置されている。フィン68は例えばアルミニウムなどの金属材料から形成されている。フィン68の波底部はそれぞれ下側の外殻プレート61にロウ付けされている。フィン68の波頂部はそれぞれ上側の外殻プレート62にロウ付けされている。下側の外殻プレート61において、テーパ部64,66にはフィン68が設けられていない。
液冷媒入口部65において液冷媒の入口パイプ71が接続されている。液冷媒出口部67において液冷媒の出口パイプ72が接続されている。そして、冷却液が入口パイプ71から液冷式冷却器60の内部に供給されて液冷式冷却器60の内部を通って出口パイプ72から排出される。
このように、液冷式冷却器60においては、液冷媒入口部65と液冷媒出口部67が形成された外殻プレート61,62の内部に冷却液の流路が形成されるとともに当該流路にフィン68が配置されている。
液冷式冷却器の外殻プレート62の上面(外面)における少なくともフィン68の配置部に対応する部位に半導体モジュール50が図示しない固定手段により配置されている。半導体モジュール50と液冷式冷却器60は熱伝導が良好な状態で熱的に結合しているので、液冷式冷却器60の内部(外殻プレート61,62の内部)に冷却液が流れることにより、半導体モジュール50を冷却することができる。
また、液冷式冷却器の外殻プレート62の上面(外面)における液冷媒出口部67と半導体モジュール50の配置部との間の部位には、第1の放電抵抗41が、半導体モジュール50と隣り合った状態で配置されている。また、液冷式冷却器の外殻プレート62の上面(外面)における液冷媒入口部65と半導体モジュール50の配置部との間の部位には、第2の放電抵抗42が、半導体モジュール50と隣り合った状態で配置されている。
第1の放電抵抗41は箱型の本体部43の両側に取付用プレート44,45を有し、取付用プレート44,45には貫通孔44a,45aが形成されている。そして、ねじ80,81が取付用プレート44,45の貫通孔44a,45aおよび液冷式冷却器60の上側の外殻プレート62の貫通孔62c,62dを通してインバータ筐体100のねじ孔100a,100b(図5参照)に螺入されている。これにより、第1の放電抵抗41が液冷式冷却器60に固定されるとともに液冷式冷却器60がインバータ筐体100に固定される。即ち、ねじ80,81により放電抵抗41と液冷式冷却器60が同時にインバータ筐体100に対して固定される。従って、放電抵抗41と液冷式冷却器60は熱伝導が良好な状態で熱的に結合している。
同様に、第2の放電抵抗42は箱型の本体部46の両側に取付用プレート47,48を有し、取付用プレート47,48には貫通孔47a,48aが形成されている。そして、ねじ82,83が取付用プレート47,48の貫通孔47a,48aおよび液冷式冷却器60の上側の外殻プレート62の貫通孔62a,62bを通してインバータ筐体100のねじ孔100c,100d(図5参照)に螺入されている。これにより、第2の放電抵抗42が液冷式冷却器60に固定されるとともに液冷式冷却器60がインバータ筐体100に固定される。即ち、ねじ82,83により放電抵抗42と液冷式冷却器60が同時にインバータ筐体100に対して固定される。従って、放電抵抗42と液冷式冷却器60は熱伝導が良好な状態で熱的に結合している。なお、ねじ孔100a〜100dはテーパ部64,66のY方向での外側に形成されているので、流路断面の変化により生じたスペースを有効利用できている。
次に、車両用インバータ装置の作用について説明する。
インバータ回路20において、スイッチング素子S1〜S6のスイッチング動作によりバッテリおよびコンデンサ30から供給される直流が適宜の周波数の3相交流に変換されてモータの各相の巻線に供給される。
インバータ回路20において、スイッチング素子S1〜S6のスイッチング動作によりバッテリおよびコンデンサ30から供給される直流が適宜の周波数の3相交流に変換されてモータの各相の巻線に供給される。
スイッチング素子S1〜S6のスイッチング動作に伴いスイッチング素子S1〜S6が発熱する。この熱は液冷式冷却器60において冷却液と熱交換される。また、第1の放電抵抗41は、定常時、即ち、インバータ駆動時に通電され、平滑コンデンサ30の電荷が放電される。第1の放電抵抗41は通電(放電)に伴い発熱する。この熱は液冷式冷却器60において冷却液と熱交換される。
さらに、緊急時(非定常時)において接点49がオン指令により閉じられて第2の放電抵抗42が通電され、コンデンサの電荷が放電される。
このように、液冷式冷却器60における冷却液の入口付近は、液冷媒入口から冷却器幅全体に広げるテーパ部64を有し、その部分はフィンが無い。また、液冷式冷却器60における冷却液の出口付近は、冷却器幅全体から出口に狭めるテーパ部66を有し、その部分はフィンが無い。よって、図4(b)において矢印で冷却液の流れを示すが、入口付近のテーパ部64では冷却液の拡散部となるとともに出口付近のテーパ部66では冷却液の収束部となり、これらテーパ部64,66においては冷却器の放熱能力が低い部位となっている。
このように、液冷式冷却器60における冷却液の入口付近は、液冷媒入口から冷却器幅全体に広げるテーパ部64を有し、その部分はフィンが無い。また、液冷式冷却器60における冷却液の出口付近は、冷却器幅全体から出口に狭めるテーパ部66を有し、その部分はフィンが無い。よって、図4(b)において矢印で冷却液の流れを示すが、入口付近のテーパ部64では冷却液の拡散部となるとともに出口付近のテーパ部66では冷却液の収束部となり、これらテーパ部64,66においては冷却器の放熱能力が低い部位となっている。
放電抵抗については、定常時に少量の発熱がある放電抵抗41と、何らかの緊急時に短時間に大きく発熱する放電抵抗42の2種類を有する。緊急時用の放電抵抗42は定常時には発熱しないため冷却液の入口側(上流側)のテーパ部64に配置し、定常時に少量の発熱がある放電抵抗41を出口側(下流側)のテーパ部66に配置する。これにより、定常時に液冷式冷却器60の本来の目的である半導体モジュール(パワーモジュール)50の冷却へ影響を与えない。
つまり、液冷式冷却器60におけるテーパ部64,66は、発熱する半導体モジュール(パワーモジュール)50を冷却するために十分な冷却能力を持たないが、インバータに必要な放電抵抗41,42の定常損失は小さいので、冷却能力の小さい部分でも十分に冷却することができる。これにより、従来使用できていなかった領域を有効活用でき、インバータ全体としての体格を小さくすることができる。即ち、液冷式冷却器60における冷却液の拡散部および収束部は液冷式冷却器60の放熱能力が低い部位となっているが、当該部位に発熱量の小さい部品としての放電抵抗41,42を配置する。詳しくは、冷却器をインバータ筐体100に固定する部位において放電抵抗41,42を配置して小型化を図ることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)車両用インバータ装置の構成として、液冷式冷却器60と半導体モジュール50と電子部品としての放電抵抗41,42を備える。液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における液冷媒出口部67と半導体モジュール50の配置部との間の部位に、定常時の発熱量が半導体モジュール50よりも小さい放電抵抗41を配置した。また、液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における液冷媒入口部65と半導体モジュール50の配置部との間の部位に、定常時の発熱量が半導体モジュール50よりも小さい放電抵抗42を配置した。よって、液冷式冷却器60における半導体モジュール(パワーモジュール)50の冷却に使用できない領域を有効活用することができる。即ち、冷却器の大型化を回避しつつ電子部品を冷却することができる。また、フィン68の構造は単純である。
(1)車両用インバータ装置の構成として、液冷式冷却器60と半導体モジュール50と電子部品としての放電抵抗41,42を備える。液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における液冷媒出口部67と半導体モジュール50の配置部との間の部位に、定常時の発熱量が半導体モジュール50よりも小さい放電抵抗41を配置した。また、液冷式冷却器60の外殻プレート62の外面における液冷媒入口部65と半導体モジュール50の配置部との間の部位に、定常時の発熱量が半導体モジュール50よりも小さい放電抵抗42を配置した。よって、液冷式冷却器60における半導体モジュール(パワーモジュール)50の冷却に使用できない領域を有効活用することができる。即ち、冷却器の大型化を回避しつつ電子部品を冷却することができる。また、フィン68の構造は単純である。
(2)電子部品としての放電抵抗41,42は受動部品である。即ち、受動部品は、平滑コンデンサ30の電荷を放電するための放電抵抗41,42である。よって、定常時の発熱量が半導体モジュール50よりも小さい放電抵抗41,42を、液冷式冷却器60を用いて冷却することができる。
(3)液冷式冷却器の外殻プレート62の外面における液冷媒出口部67と半導体モジュール50の配置部との間の部位に第1の放電抵抗41を配置するとともに、液冷媒入口部65と半導体モジュール50の配置部との間の部位に第2の放電抵抗42を配置した。よって、放電抵抗41,42を、液冷式冷却器60を用いて冷却することができる。
(4)第1の放電抵抗41は定常時に通電され、第2の放電抵抗42は非定常時(緊急時)に通電されるので、定常時において第1の放電抵抗41により半導体モジュール50の冷却性が低下することがない。
(5)放電抵抗41,42にねじ貫通孔44a,45a,47a,48aが設けられ、液冷式冷却器60にもねじ貫通孔62a,62b,62c,62dが設けられ、これらをねじ80,81,82,83が同時に貫通しインバータ筐体100に設けられたねじ孔100a,100b,100c,100dに共締めされる構造である。よって、組み付け容易である。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・放電抵抗41,42にねじ貫通孔44a,45a,47a,48aを設けるとともに、液冷式冷却器60にねじ固定用の雌ねじのねじ孔を形成して、ねじを冷却器のねじ孔に螺入することにより放電抵抗41,42を液冷式冷却器60に固定する構造であってもよい。
・放電抵抗41,42にねじ貫通孔44a,45a,47a,48aを設けるとともに、液冷式冷却器60にねじ固定用の雌ねじのねじ孔を形成して、ねじを冷却器のねじ孔に螺入することにより放電抵抗41,42を液冷式冷却器60に固定する構造であってもよい。
・冷却器をインバータ筐体(ケース)に取り付けたが、これに代わり、インバータにおけるコンデンサを支持するケースに冷却器を固定してもよい。即ち、コンデンサ筐体に冷却器が取り付けられた構造であってもよい。
・上述した実施形態においては、緊急時用の放電抵抗42は定常時には発熱しないため冷却液の入口部(上流側)に配置し、定常時に少量の発熱がある放電抵抗41を下流に配置した。これに代わり、冷却器の入口側に第1の放電抵抗41を、出口側に第2の放電抵抗(緊急用放電抵抗)42を配置してもよい。
・液冷式冷却器60の液冷媒出口部67と半導体モジュール50の配置部との間の部位に第1の放電抵抗41を配置するとともに、液冷媒入口部65と半導体モジュール50の配置部との間の部位に第2の放電抵抗42を配置したが、一方の部位のみに部品(放電抵抗)を配置してもよい。例えば図2の放電抵抗41のみを冷却器に取り付けるようにしてもよい。要は、液冷式冷却器の外殻プレートの外面における液冷媒入口部と半導体モジュールの配置部との間の部位、および、液冷媒出口部と半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方に電子部品を配置すればよい。
・電子部品は放電抵抗41,42以外の部品、例えばインバータ用電流センサ等であってもよい。
・冷却器における放電抵抗等の電子部品を配置する部位にもフィンが配置されていてもよい。またその場合、液冷式冷却器60におけるテーパ部64,66は、フィン密度が(相対的に)小さくなっていてもよい。
・冷却器における放電抵抗等の電子部品を配置する部位にもフィンが配置されていてもよい。またその場合、液冷式冷却器60におけるテーパ部64,66は、フィン密度が(相対的に)小さくなっていてもよい。
・放電抵抗等の電子部品の液冷式冷却器への固定はねじ締結以外にも接着等でもよい。
10…車両用インバータ装置、30…コンデンサ、41,42…放電抵抗、50…半導体モジュール、60…液冷式冷却器、61,62…外殻プレート、65…液冷媒入口部、67…液冷媒出口部、68…フィン。
Claims (6)
- 液冷媒入口部と液冷媒出口部が形成された外殻プレートの内部に液冷媒の流路が形成されるとともに当該流路にフィンが配置された液冷式冷却器と、
前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における少なくとも前記フィンの配置部に対応する部位に配置された半導体モジュールと、
前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位、および、前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方に配置され、定常時の発熱量が前記半導体モジュールよりも小さい電子部品と、
を備えたことを特徴とする車両用インバータ装置。 - 前記電子部品は、受動部品であることを特徴とする請求項1に記載の車両用インバータ装置。
- 前記受動部品は、コンデンサの電荷を放電するための放電抵抗であることを特徴とする請求項2に記載の車両用インバータ装置。
- 前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位に第1の放電抵抗を配置するとともに、前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位に第2の放電抵抗を配置したことを特徴とする請求項3に記載の車両用インバータ装置。
- 前記第1の放電抵抗は定常時に通電され、前記第2の放電抵抗は非定常時に通電されることを特徴とする請求項4に記載の車両用インバータ装置。
- 前記液冷式冷却器の外殻プレートの外面における前記液冷媒入口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位、および、前記液冷媒出口部と前記半導体モジュールの配置部との間の部位の少なくとも一方の部位は、前記流路の流路断面が変化するテーパ部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用インバータ装置。
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