JP2023004121A - 磁気マーカの検出方法及び検出システム - Google Patents

磁気マーカの検出方法及び検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】検出確実性が高い磁気マーカの検出方法を提供すること。【解決手段】磁気センサC1~C15を備える車両が走路を移動している最中に、走路に配設された磁気マーカを検出するための検出システム1は、磁気マーカである可能性がある磁気発生源を検出する磁気発生源検出回路121と、磁気発生源が属する所定の区間を車両が通過する際の磁気の作用方向について路面との交点を求める交点特定回路125と、交点が散らばる度合いに応じて磁気発生源が磁気マーカであるか否かを判定する判定回路127と、を含んでいる。【選択図】図4

Description

本発明は、車両の走路に配設された磁気マーカの検出方法及び検出システムに関する。
従来より、道路に配設された磁気マーカを車両制御に利用するための車両用の磁気マーカ検出システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような磁気マーカ検出システムを用いて、例えば車線に沿って配設された磁気マーカを検出できれば、自動操舵制御や車線逸脱警報や自動運転等、各種の運転支援を実現できる。
特開2005-202478号公報
しかしながら、上記従来の磁気マーカ検出システムでは、次のような問題がある。すなわち、磁気センサ等に作用する様々な外乱磁気に起因し、磁気マーカの検出確実性が損なわれるおそれがあるという問題がある。例えば併走する車両やすれ違う車両なども外乱磁気の発生源となり得る。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、検出確実性が高い磁気マーカの検出方法及び検出システムを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、磁気センサを備える車両が走路を移動している最中に、走路に配設された磁気マーカを検出するための方法であって、
前記磁気センサは、少なくとも磁気の作用方向を特定可能な計測値を取得できるセンサであって、
該磁気センサによる計測値に処理を施して前記磁気マーカである可能性がある磁気発生源を検出する第1の処理と、
該第1の処理により検出された磁気発生源が属する所定の区間を車両が通過する際に前記磁気センサによって取得された計測値により特定される作用方向について、路面との交点を求める第2の処理と、
該第2の処理により求められた交点が散らばる合いに応じて、前記第1の処理により検出された磁気発生源が磁気マーカであるか否かを判定する第3の処理と、を実行する磁気マーカの検出方法にある。
本発明の一態様は、磁気センサを備える車両が走路を移動している最中に、走路に配設された磁気マーカを検出するためのシステムであって、
前記磁気センサは、少なくとも磁気の作用方向を特定可能な計測値を取得できるセンサであって、
該磁気センサによる計測値に処理を施して前記磁気マーカである可能性がある磁気発生源を検出する第1の回路と、
該第1の回路により検出された磁気発生源が属する所定の区間を車両が通過する際に前記磁気センサによって取得された計測値により特定される前記作用方向について、走路の表面をなす路面との交点を求める第2の回路と、
該第2の回路により求められた交点が散らばる度合いに応じて、前記第1の処理により検出された磁気発生源が磁気マーカであるか否かを判定する第3の回路と、を含む磁気マーカの検出システムにある。
本発明は、磁気センサを備える車両が走行しながら、路面に配設された磁気マーカを確実性高く検出するための発明である。本発明では、磁気センサによる計測値に基づいて、まず、磁気マーカである可能性がある磁気発生源が検出される。そして、この磁気発生源に由来する磁気の作用方向について、路面との交点が求められる。本発明では、これら交点の散らばりの度合いに応じて、上記のように検出された磁気発生源が磁気マーカであるか否かが判断される。
本発明によれば、磁気発生源から磁気センサに作用する磁気の作用方向と路面との間の交点が散らばる度合いに着目することで、磁気マーカ以外の磁気発生源を誤検出するおそれを少なくでき、磁気マーカを確実性高く検出できる。
車両が磁気マーカを検出する様子を示す正面図。 磁気マーカが配設された車線を走行する車両を示す上面図。 磁気マーカの斜視図。 マーカ検出システムの構成図。 磁気発生源を検出する処理の流れを示すフロー図。 磁気マーカの真上をセンサアレイが通過する際の各磁気センサによる進行方向の磁気計測値の総和である磁気合計値の時間的変化を示すグラフ。 磁気マーカに対する車両の横ずれ量を計測する処理の流れを示すフロー図。 磁気マーカの真上にセンサアレイが位置するときの各磁気センサによる鉛直方向の磁気計測値の分布を例示するグラフ。 磁気マーカの真上にセンサアレイが位置するときの車幅方向の磁気勾配の車幅方向における分布を例示するグラフ。 磁気センサに対する磁気の作用方向を表す磁気ベクトルと路面との交点を求めるための処理の流れを示すフロー図。 磁気の作用方向を表す磁気ベクトルと路面との交点の説明図。 磁気発生源が磁気マーカであるか否かを判断する処理の流れを示すフロー図。 磁気マーカが磁気センサに作用する磁気の作用方向を表す磁気ベクトルと路面との交点について、進行方向における散らばりの様子を示す説明図。 磁気マーカよりもサイズ的に大きい磁気発生源が磁気センサに作用する磁気の作用方向を表す磁気ベクトルと路面との交点について、進行方向における散らばりの様子を示す説明図。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、道路に配設された磁気マーカ10を検出するための検出方法及び検出システム1に関する例である。この内容について、図1~図14を用いて説明する。
本例は、図1及び図2のごとく、車線維持走行を可能にする運転支援システム5Sに組合せ可能な磁気マーカ10の検出システム1に関する例である。運転支援システム5Sは、操舵輪を操舵するための図示しないステアリングアクチュエータや、エンジン出力を調節するスロットルアクチュエータ、などを制御する車両ECU50を含んで構成されている。車両ECU50は、例えば、磁気マーカ10に対する横ずれ量をゼロに近づけるように車両5を制御し、車線維持走行を実現する。
本例の検出システム1は、一直線上に磁気センサCnが配列されたセンサアレイ11を用いて磁気マーカ10を検出するシステムである。この検出システム1は、各磁気センサCnの磁気計測値に処理を施して磁気マーカ10を検出する検出ユニット12を備えている。以下、磁気マーカ10を概説した後、検出システム1を構成するセンサアレイ11及び検出ユニット12について説明する。
(磁気マーカ)
磁気マーカ10(図1~図3)は、車両5の走路をなす車線100の中央に沿って例えば2m毎に配設される道路用のマーカである。この磁気マーカ10は、直径20mm、高さ28mmの柱状をなし、路面100Sに設けた孔への収容が可能である。磁気マーカ10は、磁性材料である酸化鉄の磁粉を基材である高分子材料中に分散させたフェライトプラスチックマグネットである。なお、フェライトプラスチックマグネットそのものである磁気マーカ10の表面の全部または一部に、例えば樹脂モールド層を設けることも良い。
磁気マーカ10をなすフェライトプラスチックマグネットの最大エネルギー積(BHmax)は、6.4kJ/立方メートルである。そして、磁気マーカ10の端面の磁束密度は45mT(ミリテスラ)である。ここで、磁気マーカ10を利用する車両5としては、乗用車やトラックなどの様々な車種が考えられる。磁気センサCn(センサアレイ11)の取付高さは車種毎の地上高に依存しており、90~250mmの範囲が想定される。磁気マーカ10は、磁気センサCnの取付け高さとして想定される範囲の上限に当たる高さ250mmの位置に、8μTの磁束密度の磁気を作用できる。
(センサアレイ)
センサアレイ11は、図1、図2及び図4のごとく、15個の磁気センサC1~C15が一直線上に配列された棒状のユニットである。15個の磁気センサC1~C15の間隔は、10cmの等間隔となっている。センサアレイ11は、車幅方向に沿う姿勢で、例えば車両5のフロントバンパーの内側に取り付けられる。センサアレイ11は、15個の磁気センサCn(nは1~15の整数。)と、図示しないCPU等を内蔵した信号処理回路110と、の組合せを含んで構成されている(図4)。
磁気センサCnは、アモルファスワイヤなどの感磁体のインピーダンスが外部磁界に応じて敏感に変化するという公知のMI効果(Magneto Impedance Effect)を利用して磁気を検知するセンサである。磁気センサCnは、直線状のアモルファスワイヤなどの感磁体に沿って作用する磁気成分を検出し、その磁気成分の大きさを表すセンサ信号を出力する。磁気センサCnには、2本の直線状の感磁体が互いに直交するように組み込まれている。磁気センサCnは、各感磁体に沿う2方向の磁気成分をそれぞれ検出可能である。
磁気センサCnは、磁束密度の測定レンジが±0.6ミリテスラであって、測定レンジ内の磁束分解能が0.02マイクロテスラという高感度のセンサである。上記のごとく、磁気マーカ10は、磁気センサCnの取付け高さとして想定する範囲90~250mmにおいて8μT以上の磁束密度の磁気を作用できる。磁束密度8μT以上の磁気を作用する磁気マーカ10であれば、磁束分解能が0.02μTの磁気センサCnを用いて確実性高く検出可能である。
なお、本例のセンサアレイ11では、直線状の2本の感磁体(アモルファスワイヤ)の軸方向がそれぞれ一致するよう、各磁気センサCnが組み込まれている。そして、センサアレイ11は、各磁気センサCnが進行方向および鉛直方向に作用する磁気成分を検出できるよう、車両5に取り付けられている。
信号処理回路110(図4)は、各磁気センサCnのセンサ信号に対して、ノイズ除去や増幅などの信号処理を施す回路である。信号処理回路110は、車両5が所定量(例えば5cm)進む毎に各磁気センサCnのセンサ信号を取り込み、磁気計測値に変換してセンサアレイ11の出力信号として外部出力する。センサアレイ11の出力信号は、磁気計測値(進行方向の磁気計測値及び鉛直方向の磁気計測値)を表す磁気センサCn毎の15チャンネルの信号である。
(検出ユニット)
検出ユニット12(図4)は、磁気マーカ10を検出するための演算処理を実行する回路である。検出ユニット12は、各種の演算を実行するCPU(central processing unit)、ROM(read only memory)やRAM(random access memory)などのメモリ素子など、が実装された回路基板(図示略)を有している。
RAMの記憶領域には、磁気センサCn毎の時系列の磁気計測値を記憶するためのワークエリアが設けられている。検出ユニット12は、このワークエリアを利用して、車両5の過去の所定距離(例えば10m)の移動期間に亘る時系列の磁気計測値を記憶している。時系列の磁気計測値は、進行方向の磁気計測値と鉛直方向の磁気計測値との組合せである。
検出ユニット12には、車両5が備える車速センサ(図示略)の信号線が接続されている。車速センサは、車輪が所定量回転する毎にパルス信号を出力するセンサである。所定量としては、例えば、1度、10度、30度などの所定の角度や、1cm、5cm、10cmなどの所定の距離等がある。本例の検出ユニット12は、車両5が5cm進む毎に磁気計測値を取得できるよう、センサアレイ11を制御する。なお、例えば3kHzの周波数で、磁気計測値を取得できるようにセンサアレイ11を制御することも良い。
検出ユニット12は、上記のRAMのワークエリアにて記憶された磁気センサCn毎の磁気計測値を読み出し、磁気マーカ10を検出するための処理を実行する。検出ユニット12は、車両5が5cm進む毎(移動する毎)に処理を実行し、磁気マーカ10の検出結果を車両ECU50に入力する。磁気マーカ10の検出結果には、磁気マーカ10を検出したか否かの情報が含まれているほか、磁気マーカ10が検出された場合には、その磁気マーカ10に対する横ずれ量が含まれる。
検出ユニット12は、以下の各回路(手段)としての機能を備えている。
(a)磁気発生源検出回路121:磁気センサによる磁気計測値に処理を施して磁気マーカ10である可能性がある磁気発生源を検出する回路(第1の回路、第1の処理)。
(b)横ずれ量計測回路123:磁気発生源に対する車両5の横偏差である横ずれ量を計測する回路。
(c)交点特定回路125:磁気発生源が属する所定の区間を車両が通過する際、磁気センサによって取得された磁気計測値により特定される磁気ベクトルについて、路面100Sとの交点を求める回路(第2の回路、第2の処理)。
(d)判定回路127:交点特定回路125により求められた交点が散らばる度合いに応じて、検出された磁気発生源が磁気マーカ10であるか否かを判定する回路(第3の回路、第3の処理)。判定回路127は、交点が散らばる度合いを表す指標値である分散に閾値処理を施して磁気マーカ10であるか否かを判定する。
以上のように構成された検出システム1が実行する処理の流れについて、図5、図7、図10、図12のフロー図を参照して説明する。図5は、磁気発生源検出回路121としての検出ユニット12が、磁気発生源を検出する処理のフロー図である。図6は、図5の説明における参照図である。図7は、横ずれ量計測回路123としての検出ユニット12が、磁気発生源に対する車両5の横ずれ量を計測する処理のフロー図である。図8及び図9は、図7の説明における参照図である。図10は、交点特定回路125としての検出ユニット12が、磁気センサに作用する磁気ベクトルと路面100Sとの交点を求める処理のフロー図である。図11は、図10の説明における参照図である。図12は、判定回路127としての検出ユニット12が、検出された磁気発生源が磁気マーカ10であるか否かを判定する処理のフロー図である。図13及び図14は、図12の説明における参照図である。以下、検出ユニット12の動作を主体として、検出システム1による各処理の内容を説明する。
磁気発生源検出回路121としての検出ユニット12は、車両5が5cm進む毎に、センサアレイ11の各磁気センサCnの磁気計測値を取り込む(図5中のステップS101)。なお、検出ユニット12は、車速センサによるパルス信号の取込に応じて車両5が5cm進んだことを検知し、データ要求信号をセンサアレイ11に入力する。上記のごとく検出ユニット12がセンサアレイ11から取得するデータは、各磁気センサCnによる進行方向の磁気計測値及び鉛直方向の磁気計測値である。
検出ユニット12は、センサアレイ11から取得した各磁気センサCnの磁気計測値(進行方向及び鉛直方向)をワークエリア(RAMの記憶領域)に随時、書き込む。このとき、最新の磁気計測値が新たに記憶される一方、最古の磁気計測値が消去される。これにより、各磁気センサCnについて、過去の所定期間(本例では10mの移動距離に対応する移動期間)に亘る時系列の磁気計測値(進行方向及び鉛直方向)がワークエリアにて記憶され保持される(S102)。
検出ユニット12は、車両5が磁気マーカ10を通過する際の各磁気センサCnによる時系列の進行方向の磁気計測値について、各時点の磁気計測値の総和である磁気合計値を求める(S103)。車両5が磁気マーカ10を通過する際、この磁気合計値は、図6に例示するように時間的に変化する。図6の横軸は、進行方向に当たる時間方向を示し、縦軸は、磁気合計値の大きさを示している。
各時点の進行方向の磁気計測値の総和である磁気合計値は、図6のごとく、磁気マーカ10に接近するに従って、すなわち時間が進むに従って次第に大きくなり、磁気マーカ10の手前の位置で正側のピークとなる。さらに磁気マーカ10に近づくと、この磁気合計値は次第に小さくなり、磁気マーカ10の真上に磁気センサCnが位置するときにゼロとなり磁気の作用方向が反転する。そして、磁気合計値は、磁気センサCnが磁気マーカ10から離れるに従って、すなわち磁気マーカ10を通過してから時間が進むに従って負側に次第に大きくなり、負側のピークを迎える。さらに、磁気マーカ10から離れると、この磁気合計値は、その絶対値が次第に小さくなりゼロに近づく。つまり、各時点の進行方向の磁気計測値の総和である磁気合計値は、図6のように、正負の2つの山が磁気マーカ10を挟んで隣り合うような曲線を呈する。この曲線は、磁気マーカ10の真上に当たる位置において急な傾きでゼロを交差するゼロクロスZcを含んでいる。
検出ユニット12は、例えば図6の磁気合計値の時間的変化について、ゼロクロスZcを検出できたか否かを判断する(S104)。ゼロクロスZcを検出できたとき(S104:YES)、検出ユニット12は、磁気発生源を検出したと判断する(S105)。
横ずれ量計測回路123としての検出ユニット12は、磁気発生源が検出されたとき(図5中のステップS105)、磁気発生源に対する車両5の横ずれ量を計測するための図7の処理を実行する。検出ユニット12は、まず、センサアレイ11が磁気発生源の真上(図6中のゼロクロスZcに当たる位置)に位置するときの各磁気センサCnの鉛直方向の磁気計測値を、RAMのワークエリアから読み出す(S201)。
センサアレイ11が磁気発生源の真上に位置するとき、各磁気センサCnの鉛直方向の磁気計測値の分布は、例えば図8に示す分布になる。図8の横軸は、車幅方向を示し、縦軸は、磁気計測値の大きさを示している。横軸の1~15の目盛は、磁気センサC1~C15の位置を示している。なお、同図は、磁気発生源が磁気マーカ10である場合の例示である。
磁気発生源が磁気マーカ10である場合、各磁気センサCnの磁気計測値は、図8中の破線で示す正規分布に近い曲線に沿うように分布する。破線で示す曲線のピークは、磁気マーカ10の位置に対応して現れる。同図の例では、磁気発生源である磁気マーカ10が、磁気センサC9と磁気センサC10の中間辺りに位置する場合の例示である。なお、図8に対応する後出の図9も、磁気発生源が磁気マーカ10である場合の例示である。
検出ユニット12は、図8の磁気計測値の分布について、隣り合う磁気センサの磁気計測値の差分(磁気差分値)を取得することで、例えば図9の車幅方向の磁気勾配の分布を生成する(S202)。図9の横軸は、車幅方向の位置を示し、縦軸は、車幅方向の磁気勾配の強度、すなわち磁気差分値の大きさを示している。
車幅方向の磁気勾配(磁気差分値)の車幅方向における分布は、例えば図9中の破線で示す正負の山が隣り合う曲線に沿うような分布になる。この曲線では、磁気発生源に対してどちら側の磁気センサであるかに応じて、磁気の大きさ(強度)が増える勾配を表す正の磁気差分値か、磁気の大きさが減る勾配を表す負の磁気差分値か、が入れ替わっている。そしてこの曲線では、磁気差分値の正負が反転するゼロクロスZcが、磁気発生源の位置に対応して生じている。
検出ユニット12は、車幅方向の磁気勾配(磁気差分値)の分布の近似曲線(例えば図9中の破線の曲線)を求め、ゼロクロスZcを特定する。車幅方向における磁気発生源の位置は、近似曲線のゼロクロスZcに対応する位置として特定可能である。なお、磁気発生源が磁気マーカ10ではない場合、ゼロクロスZcが特定できない場合が起こり得る。このような場合、ゼロクロスZcを特定できないことで、磁気発生源が磁気マーカ10ではないと判定することも良い。
検出ユニット12は、センサアレイ11の中央の位置(本例では磁気センサC8の位置)の磁気発生源に対する車幅方向の偏差を、車両5の横ずれ量として計測する(S203)。例えば、図9の場合であれば、近似曲線のゼロクロスZcが、C9とC10との中間辺りのC9.5辺りに位置している。磁気センサC9とC10の間隔は10cmであるから、磁気発生源に対する車両5の横ずれ量は、車幅方向においてセンサアレイ11の中央に位置するC8を基準として(9.5-8)×10cm=15cmとなる。
さらに、検出ユニット12は、磁気発生源の直近を通過する磁気センサを選択する(S204)。ゼロクロスZcがC9.5辺りに位置する図9の例の場合であれば、直近の磁気センサは、磁気センサC9あるいはC10となる。検出ユニット12は、磁気センサC9及びC10のうち、磁気発生源により近い方の磁気センサを選択する。磁気発生源との距離が同程度であれば、磁気センサC9、C10のうちのいずれを選択しても良い。あるいは、磁気センサC9及びC10の両方を選択して、磁気計測値の平均を求めることも良い。
続いて交点特定回路125としての検出ユニット12は、進行方向における磁気発生源の位置(図6中のゼロクロスZcに当たる位置)を中心として前後1mに亘る範囲を、所定の区間として設定する(図10中のステップ301)。そして、検出ユニット12は、上記のRAMのワークエリアを参照し、図7中のステップS204で選択された磁気センサが所定の区間において取得した磁気計測値(進行方向の磁気計測値、鉛直方向の磁気計測値)を、順番に読み出す(S302)。ここで、時系列の磁気計測値を読み出す順番としては、計測時点が古いもの、すなわち計測位置が進行方向における上流側に位置するものから順番であっても良く、計測時点が新しいもの、すなわち計測位置が進行方向における下流側に位置するものから順番であっても良い。
検出ユニット12は、所定の区間に属する各計測位置について、進行方向の磁気計測値GLと鉛直方向の磁気計測値GVとの合成ベクトルである磁気ベクトルを図11のように特定する(S303)。図11は、紙面の幅方向が進行方向に対応している。同図中のRで示す線は、対象の磁気センサが通過する線を示し、線Rと路面100Sとの間隔が、センサアレイ11の取付高さに相当している。各磁気ベクトルの始点は、対応する磁気計測値を取得したときの磁気センサの位置である計測位置にある。なお、図11では、線R上の〇印として、これらの計測位置を示している。各磁気ベクトルの向きは、対応する計測位置における磁気の作用方向を示している。また、各磁気ベクトルの長さは、対応する計測位置に作用する磁気の大きさ(強度)を示している。
検出ユニット12は、所定の区間に属する各計測位置(図11中の〇印で示す位置)を始点とする磁気ベクトルについて、路面100Sとの交点を求め(S304)、交点の位置を順次記憶する(S305)。なお、図11の例示では、磁気ベクトルと路面100Sとの交点を×印によって示している。各×印の位置は、進行方向の位置によって特定される。
検出ユニット12は、計測位置が所定の区間に属する全ての磁気計測値を読み出すまで(S306:NO)、上記のステップS302~S305の処理を繰り返し実行する。検出ユニット12は、計測位置が所定の区間に属する全ての磁気計測値の読み出しに応じて処理を終了させる(S306:YES)。
続いて判定回路122としての検出ユニット12は、図10のステップS305で記憶した交点について、散らばりの度合いを評価し、磁気発生源が磁気マーカ10であるか否かを判定する(図12)。検出ユニット12は、まず、交点の平均位置を求める(S401)。なお、各交点の位置は、磁気計測値の出力元の磁気センサの移動経路の直下に当たる路面上の一次元位置である。交点の平均位置も、この路面上の一次元位置である。
検出ユニット12は、交点の散らばりの度合いを表す指標値である分散を求める(S402)。統計値である分散(S2)は、次式によって求めることができる。ここで、各交点の位置をxiとし、交点の平均位置をxavとする。
(数1)
Figure 2023004121000002
検出ユニット12は、ステップS402で求めた分散に対して閾値処理を施し(S403、閾値判断)、分散(S2)が閾値未満(以内でも可。)であれば(S403:YES)、図5中のステップS105で検出された磁気発生源が磁気マーカ10であると判定する(S404)。一方、分散(S2)が閾値以上(閾値超であっても可。)であれば(S403:NO)、この磁気発生源が外乱磁気の発生源であって、磁気マーカ10ではないと判定する(S414)。
なお、分散(S2)の平方根である標準偏差(S)について、閾値処理を施すことも良い。標準偏差(S)は、平均位置を中心とした±Sの範囲に68.3%の交点が属するという散らばりの度合いを表す統計値である。分散(S2)あるいは標準偏差(S)の値が小さいほど散らばりの度合いが低く、これらの値が大きいほど散らばりの度合いが高いということになる。
ここで、磁気マーカ10に由来する交点が散らばる様子と、外乱の磁気発生源に由来する交点が散らばる様子と、を比較して説明する。磁気マーカ10は、直径20mmであり、進行方向のサイズが非常に小さい磁気発生源である。一方、例えば橋梁の鉄骨や、並走する車両などが磁気発生源となっている場合、進行方向のサイズが大きくなる可能性が高い。
図13及び図14は、図10の処理により求められた交点が、進行方向において散らばる様子を例示する図である。同図の横軸は進行方向を表している。棒グラフは、対応する位置に所在する交点の度数を表している。図13は、磁気発生源が磁気マーカ10である場合の例示であり、図14は、橋や並走する車両などが磁気発生源として検出された場合の例示である。
図13と図14との比較から明らかなように、磁気マーカ10が磁気発生源である場合、計測時点の度数分布は、平均位置を中心とした正規分布に近いものとなっており、分散(S2)の平方根である標準偏差(S)の値が小さくなっている。一方、外乱の磁気発生源の場合、計測時点の度数分布は正規分布から掛け離れて両側に拡がっており、分散(S2)の平方根である標準偏差(S)の値が大きくなっている。図12中のステップS303の閾値判断によれば、分散(S2)及び標準偏差(S)が大きい図14のような度数分布を排除でき、磁気マーカ10を確実性高く判定できる。
以上の通り本例の検出システム1によれば、磁気発生源の周囲における磁気の作用方向を表す磁気ベクトルと路面100Sとの間の交点の散らばりの度合いに着目することで、磁気マーカ10以外の磁気発生源を誤検出するおそれを少なくでき、磁気マーカ10を確実性高く検出できる。
なお、本例では、進行方向における交点の散らばりの度合いを表す指標値である分散を閾値判断の対象としているが、これに代えてあるいは加えて、車幅方向における交点の分散を閾値判断の対象としても良い。鉛直方向に加えて車幅方向に作用する磁気を計測可能な磁気センサであれば、例えば、磁気マーカ10の真上にセンサアレイ11が位置するときの各磁気センサに作用する磁気ベクトルに関する交点について、車幅方向における分散を求めることができる。
三次元空間における磁気の作用方向を検出可能な磁気センサを採用することも良い。この場合には、磁気センサに作用する磁気ベクトルと路面100Sとの交点が、路面上において二次元的に散らばる度合いに応じて、磁気マーカ10であるか否かを判断すると良い。
なお、路面100Sに対する磁気ベクトル(作用方向)のなす角が小さいと、交点を求める際の誤差が過大になる可能性が生じる。そこで、この路面100Sとのなす角が所定の角度未満あるいは以下である磁気ベクトル(作用方向)について、交点の分散を求める対象から除外することも良い。なお、路面に対する移動ベクトル(作用方向)のなす角は、例えば図11中のθによって示す角度である。また、磁気センサに作用する磁気の大きさが小さいと、交点を求める際の誤差が過大となる可能性が生じる。そこで、磁気の大きさが所定値以下あるいは未満である磁気ベクトルを、分散を求める対象から除外することも良い。
磁気発生源の真上を通過する磁気センサに作用する磁気ベクトルの終点(図11中の磁気ベクトルを表す矢印の先端)の軌跡の形状を評価し、磁気マーカ10であるか否かを判定することも良い。磁気発生源が磁気マーカ10である場合、磁気ベクトルは、磁気マーカ10を中心として時計の針のように回転する。また磁気ベクトルの長さ、すなわち磁気の大きさは、磁気マーカ10に近いほど大きくなるため、磁気ベクトルの終点がなす軌跡は、磁気マーカ10を中心とした楕円(上部)あるいは正規分布形状に近い形状となる。そこで、磁気ベクトルの終点がなす軌跡を楕円あるいは正規分布形状によって近似すると共に、近似形状と実際の軌跡との誤差を求めることも良い。この誤差を指標値として取り扱い、閾値処理を施して磁気マーカ10であるか否かを判定することも良い。さらに、磁気マーカ10を中心とした磁気ベクトルの回転を指標化して磁気マーカ10であるか否かの判定を行っても良い。
さらに、磁気マーカ10の真上を通過する磁気センサのみならず、センサアレイ11の各磁気センサによる磁気計測値がなす磁気ベクトルについて、終点の軌跡の形状を評価することも良い。各磁気センサに作用する磁気ベクトルの終点は、楕円体(上部)あるいは二次元正規分布形状に近い形状となる。上記と同様、近似形状と実際の軌跡がなす曲面との誤差を求め、閾値処理により磁気マーカ10であるか否かを判断することも良い。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
1 検出システム
10 磁気マーカ
11 センサアレイ
12 検出ユニット
121 磁気発生源検出回路
123 横ずれ量計測回路
125 交点特定回路
127 判定回路
Cn 磁気センサ
5 車両
5S 運転支援システム
50 車両ECU

Claims (5)

  1. 磁気センサを備える車両が走路を移動している最中に、走路に配設された磁気マーカを検出するための方法であって、
    前記磁気センサは、少なくとも磁気の作用方向を特定可能な計測値を取得できるセンサであって、
    該磁気センサによる計測値に処理を施して前記磁気マーカである可能性がある磁気発生源を検出する第1の処理と、
    該第1の処理によって検出された磁気発生源が属する所定の区間を車両が通過する際の前記磁気センサに対する前記磁気の作用方向について、路面との交点を求める第2の処理と、
    該第2の処理により求められた交点が散らばる度合いに応じて、前記第1の処理により検出された磁気発生源が磁気マーカであるか否かを判定する第3の処理と、を実行する磁気マーカの検出方法。
  2. 請求項1において、前記第3の処理は、前記交点が散らばる度合いを表す指標値を求め、当該指標値に関する閾値処理によって前記磁気マーカの存否を判定する処理である磁気マーカの検出方法。
  3. 請求項1または2において、前記第2の処理では、路面とのなす角が所定の角度以下あるいは未満の作用方向が除外され、路面とのなす角が所定の角度以上あるいは所定の角度を超えている作用方向について、路面との交点が求められる磁気マーカの検出方法。
  4. 請求項1~3のいずれか1項において、前記磁気センサは、互いに交差する少なくとも2方向に沿って作用する磁気成分の大きさを前記計測値として取得可能である磁気マーカの検出方法。
  5. 磁気センサを備える車両が走路を移動している最中に、走路に配設された磁気マーカを検出するためのシステムであって、
    前記磁気センサは、少なくとも磁気の作用方向を特定可能な計測値を取得できるセンサであって、
    該磁気センサによる計測値に処理を施して前記磁気マーカである可能性がある磁気発生源を検出する第1の回路と、
    該第1の回路により検出された磁気発生源が属する所定の区間を車両が通過する際に前記磁気センサによって取得された計測値により特定される前記作用方向について、走路の表面をなす路面との交点を求める第2の回路と、
    該第2の回路により求められた交点が散らばる度合いに応じて、前記第1の回路により検出された磁気発生源が磁気マーカであるか否かを判定する第3の回路と、を含む磁気マーカの検出システム。
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