JP2023003992A - 摩擦具及び筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザから加えられたトルクが浪費されることを抑制可能な摩擦具を提供する。【解決手段】摩擦具は、取付部材と、摩擦体と、掛部とを備える。前記取付部材は、筆記具に設けられた第1のネジと回転軸まわりの回転を伴って係合可能な第2のネジと、前記回転軸に沿って延びる筒状の第1の外面と、を有する。前記摩擦体は、前記取付部材を囲み、熱変色性インキの筆跡を熱変色させる摩擦熱を生じることが可能であり、前記第1の外面に接触した内面と、前記内面の反対側に位置する第2の外面と、を有する。前記掛部は、前記第2の外面から突出する第1の突起、又は前記第2の外面から窪む凹面、を有する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、摩擦具及び筆記具に関する。
従来、熱変色性インキによる筆記のための筆記具が知られている。熱変色性インキによる筆跡は、例えば摩擦体に摩擦されることによって生じる摩擦熱により、透明又は他の色に熱変色させられる。
例えば、筆記具の後端部に、摩擦体を有する摩擦具が交換可能に取り付けられる。摩擦具は、例えば、摩擦体に囲まれるとともに雌ネジが設けられた取付部材を有する。取付部材の雌ネジと、筆記具の後端部に設けられた雄ネジとが係合し、摩擦具が筆記具に取り付けられる。
特開2016-203590号公報
摩擦具が筆記具に取り付けられるとき、雌ネジと雄ネジの係合のため、摩擦体は回転させられる。摩擦体は、回転時に、例えばユーザに摘まれる。しかし、例えば、摩擦体の外面とユーザの指との間の滑りや摩擦体の弾性変形によって、ユーザから摩擦具に加えられるトルクにロス(浪費)が生じることがある。
本発明が解決する課題の一例は、ユーザから加えられたトルクが浪費されることを抑制可能な摩擦具と、当該摩擦具を備えた筆記具と、を提供することである。
本発明の一つの実施形態に係る摩擦具は、取付部材と、摩擦体と、掛部とを備える。前記取付部材は、筆記具に設けられた第1のネジと回転軸まわりの回転を伴って係合可能な第2のネジと、前記回転軸に沿って延びる筒状の第1の外面と、を有する。前記摩擦体は、前記取付部材を囲み、熱変色性インキの筆跡を熱変色させる摩擦熱を生じることが可能であり、前記第1の外面に接触した内面と、前記内面の反対側に位置する第2の外面と、を有する。前記掛部は、前記第2の外面から突出する第1の突起、又は前記第2の外面から窪む凹面、を有する。
本発明によれば、例えば、摩擦具にユーザから加えられたトルクが浪費されることを抑制できる。
図1は、第1の実施形態に係る熱変色性筆記具を示す断面図である。 図2は、第1の実施形態の摩擦具を示す斜視図である。 図3は、第1の実施形態の摩擦具を図2と異なる方向から示す斜視図である。 図4は、第1の実施形態の摩擦具を図2のF4-F4線に沿って示す断面図である。 図5は、第2の実施形態に係る摩擦具を示す斜視図である。 図6は、第2の実施形態の摩擦具を図5と異なる方向から示す斜視図である。 図7は、第2の実施形態の摩擦具を図5のF7-F7線に沿って示す断面図である。 図8は、第2の実施形態の摩擦具を図5のF8-F8線に沿って示す断面図である。 図9は、第3の実施形態に係る摩擦具を示す斜視図である。
(第1の実施形態)
以下に、第1の実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、本明細書において、実施形態に係る構成要素及び当該要素の説明が、複数の表現で記載されることがある。構成要素及びその説明は、一例であり、本明細書の表現によって限定されない。構成要素は、本明細書におけるものとは異なる名称でも特定され得る。また、構成要素は、本明細書の表現とは異なる表現によっても説明され得る。
図1は、第1の実施形態に係る熱変色性筆記具10を示す断面図である。本実施形態の熱変色性筆記具(以下、筆記具と称する)10は、例えばキャップ式筆記具であり、熱変色性インキによる線、図、及び文字のような筆跡を形成(筆記)するために用いられる。なお、筆記具10は、この例に限られず、ノック式、サイドノック式、又は回転式の出没機構を有しても良いし、多芯筆記具(多機能筆記具)のような他の筆記具であっても良い。
筆記具10は、軸筒(barrel)11と、筆記体12と、キャップ13と、二つの摩擦具14とを有する。なお、筆記具10は、クリップのような他の部品をさらに有しても良い。
軸筒11は、中心軸Axに沿って延びる略円筒状に形成される。中心軸Axは、軸筒11の略中央に位置する仮想的な軸である。以下の説明において、中心軸Axに沿う方向が軸方向、中心軸Axと直交(交差)する方向が径方向、そして中心軸Axまわりに回転する方向が周方向と定義される。
軸方向は、後方向Dbと前方向Dfとを含む。後方向Dbは、軸方向に含まれる一方向である。前方向Dfは、軸方向に含まれる他方向であり、後方向Dbの反対方向である。なお、本明細書における前後の表現は、説明の便宜のための表現であり、向き、位置、使用態様、優先順位、及び他のいかなる条件についても限定しない。
軸筒11は、軸方向に延びる略円筒状に形成される。軸筒11は、前端部11aと後端部11bとを有する。前端部11aは、前方向Dfにおける軸筒11の端部であり、開放されている。後端部11bは、後方向Dbにおける軸筒11の端部である。後端部11bは、前端部11aの反対側に位置し、塞がれている。なお、後端部11bが開放されていても良い。
軸筒11は、前軸21と後軸22とを有する。前軸21は、首軸とも称され得る。後軸22は、胴軸とも称され得る。なお、軸筒11は、単一の部材により形成されても良いし、三つ以上の部材を有しても良い。
前軸21及び後軸22は、例えば、合成樹脂によって作られる。なお、前軸21及び後軸22は、金属のような他の材料によって作られても良い。また、前軸21の材料と後軸22の材料とが互いに異なっても良い。
前軸21は、軸方向に延びる略円筒状に形成される。前方向Dfにおける前軸21の端部21aと、後方向Dbにおける前軸21の端部21bとは、開放されている。前軸21の端部21aは、軸筒11の前端部11aを形成する。
後軸22は、軸方向に延びる略円筒状に形成される。前方向Dfにおける後軸22の端部22aは、開放されている。一方、後方向Dbにおける後軸22の端部22bは、塞がれている。後軸22の端部22bは、軸筒11の後端部11bを形成する。
後方向Dbにおける前軸21の端部21bと、前方向Dfにおける後軸22の端部22aとが、互いに嵌り合う。例えば、後方向Dbにおける前軸21の端部21bが、ネジ留め又は圧入により、前方向Dfにおける後軸22の端部22aの内部に固定される。これにより、軸筒11の内部に、前端部11aで開放された空間25が形成される。
筆記体12は、対応する熱変色性インキを吐出可能なボールペンである。なお、筆記体12は、ボールペンに限られず、マーカ又は万年筆のような、熱変色性インキを吐出可能な他の部品であっても良い。本実施形態の筆記体12は、例えば、インキ収容筒31と、熱変色性インキ32と、ペン先33と、尾栓34とを有する。
インキ収容筒31に、熱変色性インキ32が収容される。ペン先33は、前方向Dfにおけるインキ収容筒31に取り付けられる。ペン先33は、回転可能にボールを保持するボールペンチップを有し、インキ収容筒31に収容された熱変色性インキ32を吐出可能である。また、インキ収容筒31には、後方向Dbにおける熱変色性インキ32の端面に接する追従体が更に収容される。当該追従体は、例えば、高粘度液体又は固形物であり、熱変色性インキ32の端面に追従して移動し、熱変色性インキ32の逆流を抑制する。尾栓34は、後方向Dbにおけるインキ収容筒31の端部に装着される。
熱変色性インキ32は、例えば、可逆熱変色性インキである。可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態又は消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、及び消色状態から加熱により発色し、発色状態から冷却により消色状態に復する、加熱発色型のような種々の可逆熱変色性インキを含む。
可逆熱変色性インキは、例えば、色材として、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を有する。当該可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、マイクロカプセルに収容された可逆熱変色性組成物を含む。当該可逆熱変色性組成物は、少なくとも、電子供与性呈色性有機化合物と、電子受容性化合物と、両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体と、の三成分を含む。なお、熱変色性インキは、以上の例に限られない。
筆記体12のペン先33は、開放された軸筒11の前端部11aから突出する。すなわち、筆記体12のペン先33は、軸筒11の前端部11aに設けられることが可能となっている。
キャップ13は、略円筒状に形成され、軸筒11の前端部11a又は後端部11bに選択的に取り付けられることができる。キャップ13は、前端部11aに取り付けられることで、前端部11aに設けられたペン先33を覆い保護する。一方、キャップ13が後端部11bに取り付けられることで、ペン先33が筆記可能に露出する。
キャップ13は、二つの端部13a,13bを有する。端部13aは、キャップ13が前端部11aに取り付けられたときの、前方向Dfにおけるキャップ13の端部である。端部13bは、キャップ13が前端部11aに取り付けられたときの、後方向Dbにおけるキャップ13の端部である。
端部13aは、塞がれている。一方、端部13bは、開放されている。軸筒11の前端部11a又は後端部11bが、開放された端部13bを通って、キャップ13の内部に挿入される。
二つの摩擦具14はそれぞれ、熱変色性インキの筆跡を熱変色させるために用いられる。なお、摩擦具14は、他の用途を有しても良い。一方の摩擦具14は、軸筒11の後端部11bに取り外し可能に取り付けられる。他方の摩擦具14は、キャップ13の端部13aに取り外し可能に取り付けられる。
二つの摩擦具14は、略同一の形状を有する。このため、以下の記載は、軸筒11の後端部11bに取り付けられた一方の摩擦具14について代表的に説明する。キャップ13に取り付けられた摩擦具14は、軸筒11に取り付けられた摩擦具14の説明における後方向Db及び前方向Dfを適宜読み替えることで理解され得る。なお、筆記具10の二つの摩擦具14が、互いに異なる形状を有しても良い。
図2は、第1の実施形態の摩擦具14を示す斜視図である。図3は、第1の実施形態の摩擦具14を図2と異なる方向から示す斜視図である。図4は、第1の実施形態の摩擦具14を図2のF4-F4線に沿って示す断面図である。図4に示すように、摩擦具14は、取付部材41と、摩擦体42と、掛部43とを有する。
取付部材41は、例えば、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、及びナイロン6,6のような合成樹脂によって作られる。なお、取付部材41は、金属のような他の材料によって作られても良い。
取付部材41は、中心軸Axに沿って軸方向に延びる円筒状に形成される。このため、取付部材41の内側に貫通孔50が設けられる。さらに、取付部材41は、第1の内面51と、第1の外面52と、第1の端部53と、第2の端部54と、雌ネジ55とを有する。雌ネジ55は、第2のネジの一例である。
中心軸Axは、貫通孔50、第1の内面51、第1の外面52、第1の端部53、第2の端部54、及び雌ネジ55の略中央に位置する。なお、貫通孔50、第1の内面51、第1の外面52、第1の端部53、第2の端部54、及び雌ネジ55のうち少なくとも一つの中心が中心軸Axからズレていても良い。
第1の内面51は、中心軸Axに沿って軸方向に延びる略円筒状に形成される。第1の内面51は、径方向の内側に向く。なお、第1の内面51は、この例に限られない。貫通孔50は、第1の内面51の内側に形成され、中心軸Axに沿って軸方向に延びている。このため、第1の内面51は、貫通孔50の内部に面している。第1の内面51に、雌ネジ55が設けられる。
第1の外面52は、第1の内面51の反対側に位置する。第1の外面52は、中心軸Axに沿って軸方向に延びるとともに、後方向Dbに向かって先細る略円錐形の筒状に形成される。なお、第1の外面52は、この例に限られない。例えば、第1の外面52は、直径が一定な円筒状に形成されても良いし、多角形状の輪郭を有する角筒状に形成されても良い。
第1の端部53は、後方向Dbにおける取付部材41の端面である。なお、取付部材41は、第1の端部53よりも後方に位置する部分を有しても良い。第1の端部53は、略平坦に形成され、後方向Dbに向く。第1の端部53に、貫通孔50の一方の端が開口している。
第2の端部54は、前方向Dfにおける取付部材41の端面である。このため、第2の端部54は、第1の端部53の反対側に位置する。なお、取付部材41は、第2の端部54よりも前方に位置する部分を有しても良い。第2の端部54は、略平坦に形成され、前方向Dfに向く。第2の端部54に、貫通孔50の他方の端が開口している。
摩擦体42は、例えば、シリコーン樹脂、SBS(スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体)樹脂、SEBS(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体)樹脂、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、及びエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のような弾性を有する合成樹脂(エラストマー)を含む材料により作られる。摩擦体42の材料は、複数のエラストマーを含んでも良い。また、摩擦体42の材料は、エラストマーと、比較的弾性が小さい合成樹脂と、の混合物であっても良い。摩擦体42の材料は、消しゴムのような高摩耗性の弾性材料に比べ、摩耗による摩耗カス(消しカス)の発生が少ない、低摩耗性の弾性材料である。
摩擦体42は、取付部材41よりも軟らかい。言い換えると、摩擦体42の剛性は、取付部材41の剛性よりも低い。具体的には、摩擦体42は、伸縮(軸方向)、曲げ、剪断、及び捩じりのうち少なくとも一つの変形における剛性が、取付部材41よりも低い。また、摩擦体42は、縦弾性率、剪断弾性率、及び体積弾性率が、取付部材41より低くても良い。
摩擦体42は、周壁61と後壁62とを有する。周壁61と後壁62とは、一体に形成される。周壁61は、取付部材41を囲む円筒状に形成される。後壁62は、取付部材41の第1の端部53を覆う略円環状に形成される。周壁61は、第2の内面65と第2の外面66とを有する。第2の内面65は、内面の一例である。
第2の内面65は、第1の外面52を囲み、第1の外面52に接触している。本実施形態において、第2の内面65は、第1の外面52に付着している。第2の外面66は、第2の内面65の反対側に位置する。第2の外面66は、第1の外面52とおおよそ平行に形成される。すなわち、第2の外面66は、中心軸Axに沿って軸方向に延びるとともに、後方向Dbに向かって先細る略円錐形の筒状に形成される。なお、第2の外面66は、この例に限られない。
後壁62は、内面67と外面68とを有する。内面67は、第1の端部53に接触している。本実施形態において、内面67は、第1の端部53に付着している。外面68は、内面67の反対側に位置する。外面68は、後方向Dbにおける摩擦具14の端部に設けられる。
円環状の後壁62の内側に、貫通孔69が設けられる。貫通孔69は、中心軸Axに沿って後壁62を軸方向に貫通し、内面67と外面68とに開口する。貫通孔69は、取付部材41の貫通孔50と連通している。このため、摩擦体42は、取付部材41の貫通孔50を塞がずに露出させる。さらに、摩擦体42は、取付部材41の第2の端部54に接触せず、第2の端部54を露出させる。なお、第2の端部54は、摩擦体42とは異なる部品によって覆われても良い。
摩擦体42の各部分における厚さは互いに異なる。軸方向における後壁62の厚さT1は、径方向における周壁61の厚さT2よりも長い。なお、摩擦体42の厚さは均一であっても良い。
掛部43は、複数の突起70を有する。突起70は、第1の突起の一例である。突起70は、取付部材41と一体に形成される。言い換えると、取付部材41は、掛部43の複数の突起70を有する。別の表現によれば、突起70は、取付部材41に設けられる。
突起70は、取付部材41の第1の外面52から径方向に突出する。複数の突起70は、第1の外面52の周りに互いに間隔を介して配置される。言い換えると、複数の突起70は、周方向に互いに間隔を介して配置される。本実施形態では、四つの突起70が、周方向に等間隔(90°毎)に配置される。なお、突起70の数及び間隔はこの例に限られない。例えば、一つの突起70のみが第1の外面52から突出していても良い。
突起70は、軸方向に延びる板状に形成される。例えば、軸方向における突起70の長さは、径方向における突起70の長さ(幅)よりも長く、且つ周方向における突起70の長さ(厚さ)よりも長い。なお、軸方向における突起70の長さは、突起70の幅及び厚さのうち一方よりも長ければ、突起70の幅及び厚さのうち他方より短くても良い。
突起70は、後縁71と、前縁72と、図3に示す二つの側面73とを有する。後縁71は、後方向Dbにおける突起70の端部であり、後方向Dbに向く。前縁72は、前方向Dfにおける突起70の端部であり、前方向Dfに向く。側面73は、周方向における突起70の端部である。二つの側面73は、互いに反対方向に向く。
軸方向における突起70の長さは、軸方向における取付部材41の長さよりも短い。軸方向における突起70の長さは、軸方向における後縁71と前縁72との間の距離である。軸方向における取付部材41の長さは、軸方向における第1の端部53と第2の端部54との間の距離である。本実施形態において、軸方向における突起70の長さは、軸方向における取付部材41の長さの半分以下である。なお、軸方向における突起70の長さは、この例に限られない。
図4に示すように、突起70の後縁71は、第1の端部53から離間している。また、突起70の前縁72は、軸方向において、第2の端部54と略同一位置に配置される。このため、突起70は、第1の端部53よりも、第2の端部54の方に近い。
径方向における突起70の長さは、径方向における周壁61の長さ(厚さ)よりも長い。このため、突起70は、摩擦体42の周壁61を貫通し、第2の外面66から突出する。後縁71の一部と、側面73の一部とは、周壁61に接触(付着)している。
以上の摩擦具14において、取付部材41が軸筒11への取付に用いられ、摩擦体42が熱変色性インキの筆跡の熱変色に用いられる。例えば、図1に示すように、軸筒11の後端部11bに、端面81と軸部82とが設けられる。
端面81は、略平坦に形成され、後方向Dbに向く。端面81は、摩擦具14が軸筒11に取り付けられたとき、取付部材41の第2の端部54に向く。端面81は、取付部材41の第2の端部54に当接し、摩擦具14を支持する。
軸部82は、端面81から突出し、中心軸Axに沿って軸方向に延びる円柱状に形成される。軸部82に、雄ネジ83が設けられる。すなわち、軸筒11の後端部11bに、雄ネジ83が設けられる。雄ネジ83は、第1のネジの一例である。
取付部材41の雌ネジ55は、筆記具10の軸筒11に設けられた雄ネジ83と、中心軸Axまわりの回転を伴って係合する。すなわち、本実施形態において、中心軸Axは、雌ネジ55と雄ネジ83とが係合する際の回転軸と一致する。中心軸Axは、回転軸の一例である。回転軸は、雌ネジ55と雄ネジ83とのネジ留めにおける回転の中心となる仮想的な直線である。なお、雌ネジ55と雄ネジ83とのネジ留めの回転軸と、中心軸Axとは、一致していなくても良い。
雌ネジ55が雄ネジ83と係合することで、摩擦具14が、軸筒11の後端部11bに取り外し可能に取り付けられる。なお、貫通孔50,69に連通する貫通孔が軸部82の内側に設けられて、軸筒11が開放されていても良い。
一方、キャップ13に取り付けられる摩擦具14では、取付部材41がキャップ13への取付に用いられる。例えば、キャップ13の端部13aに、端面91と筒部92とが設けられる。端面91は、略平坦に形成され、前方向Dfに向く。筒部92は、端面91から突出し、中心軸Axに沿って軸方向に延びる円筒状に形成される。筒部92に、雄ネジ93が設けられる。
取付部材41の雌ネジ55は、キャップ13に設けられた雄ネジ93と、中心軸Axまわりの回転を伴って係合する。これにより、摩擦具14が、キャップ13の端部13aに取り外し可能に取り付けられる。筒部92の内側において、キャップ13が開放されている。筒部92の内側の孔は、摩擦具14の貫通孔50,69に連通する。
以上の筆記具10は、ペン先33から熱変色性インキを吐出することで、当該熱変色性インキの筆跡を形成する。摩擦体42は、熱変色性インキの筆跡を摩擦することで生じる摩擦熱により、当該熱変色性インキの筆跡を熱変色させることができる。なお、摩擦体42は、筆記具10とは異なる筆記具が形成した熱変色性インキの筆跡を熱変色させても良い。
図4に示すように、突起70は、軸方向において、摩擦体42の後壁62から前方向Dfに離間している。このため、摩擦体42の後壁62の外面68、又は周壁61と後壁62との角部分が筆跡を摩擦するとき、突起70は、筆跡が形成された紙面に干渉することを抑制できる。突起70は、例えば、筆記具10が紙面に対して約60°傾斜した状態で、紙面から離間するように形成される。
取付部材41と摩擦体42とは、例えば、二色成形(double-molding)により一体に形成される。このため、取付部材41の第1の外面52及び第1の端部53は、ほぼ隙間なく摩擦体42に接触する。なお、取付部材41と摩擦体42との間に隙間があっても良い。
例えば、二色成形された二つの部材は、当該二つの部材の材料の組み合わせにより、互いに接合、結合、若しくは付着する。本実施形態において、第1の外面52及び第1の端部53と、摩擦体42とは、接合、結合、又は付着する。これにより、摩擦体42は、取付部材41から外れることを抑制できる。
取付部材41の突起70が摩擦体42の周壁61を貫通し、突起70の一部が周壁61に接合、結合、又は付着する。すなわち、突起70は、取付部材41と摩擦体42との接触面積を増大させ、取付部材41と摩擦体42との接合、結合、又は付着を強固にする。
第1の外面52及び第1の端部53と、摩擦体42とは、接合、結合、及び付着していなくても良い。この場合、例えば、取付部材41の第1の外面52に設けられた穴に、摩擦体42の一部が収容される。これにより、摩擦体42は、取付部材41から外れることを抑制できる。
二色成形において、例えば、先に取付部材41が成形され、後に摩擦体42が成形される。なお、取付部材41及び摩擦体42の二色成形の方法は、この例に限られない。また、摩擦体42は、取付部材41と別に成形され、取付部材41に取り付けられても良い。しかし、摩擦体42は、二色成形により取付部材41と一体に形成されることで、容易に成形され、取付部材41に強固に取り付けられ、且つ筆記具10の外観を損なうことを抑制できる。
例えば、鉛筆の芯のカス又は汚れが摩擦体42に転写され、摩擦体42が汚れることがある。汚れた摩擦体42は、紙面を摩擦する際に当該摩擦体42に付着した汚れを紙面に転写し、当該紙面を汚してしまう虞がある。このため、摩擦体42が汚れたとき、摩擦具14は新たな摩擦具14と交換され得る。なお、摩擦具14は、他の理由により他の摩擦具14と交換されても良い。
摩擦具14の交換時、古い摩擦具14が軸筒11から取り外され、新しい摩擦具14が軸筒11に取り付けられる。なお、摩擦具14は、交換時に限らず、他の場合に軸筒11に対して着脱されても良い。
摩擦具14が軸筒11に取り付けられるとき、取付部材41の雌ネジ55と軸筒11の雄ネジ83との嵌合のため、摩擦具14が中心軸Axまわりに回転させられる。摩擦具14を回転させるため、例えばユーザの指が、摩擦体42の第2の外面66を摘まむ。
上述のように、摩擦体42の剛性は、取付部材41の剛性よりも低い。このため、ユーザの指に摘まれた摩擦体42は、弾性変形する。また、例えば摩擦体42が筆跡を円滑に摩擦するため、第2の外面66の表面粗さは比較的低く設定される。このため、第2の外面66とユーザの指との間に滑りが発生する虞がある。
摩擦体42の弾性変形は、ユーザから摩擦具14に加えられたトルクにロス(浪費)を生じる虞がある。例えば、ユーザから摩擦具14に加えられたトルクが、取付部材41に対して捩じれるような摩擦体42の弾性変形に消費されてしまう虞がある。このため、ユーザは、雌ネジ55と雄ネジ83とが十分に係合する前に、摩擦具14の取付が完了したと誤認してしまう虞がある。
また、第2の外面66とユーザの指との間の滑りは、ユーザから摩擦具14に加えられたトルクにロスを生じる虞がある。例えば、ユーザの指が、第2の外面66で空転してしまう虞がある。このため、雌ネジ55と雄ネジ83とが十分に係合できない虞がある。
本実施形態では、摩擦体42よりも剛性が高い取付部材41に突起70が設けられ、当該突起70が第2の外面66から突出する。ユーザの指は、例えば突起70の側面73に引っかかることができる。突起70は、剛性が高いため、ユーザから加えられたトルクにロスを生じることを抑制できる。ユーザは、雌ネジ55と雄ネジ83とが十分に係合するまで摩擦具14を回転させることができる。雌ネジ55と雄ネジ83とが十分に当接すると、軸筒11の端面81と取付部材41の第2の端部54とが互いに接触する。なお、ユーザは、第2の外面66でなく突起70を摘まんでも良い。
また、摩擦具14が軸筒11から分離しているとき、略円筒状の摩擦具14は、転がって紛失する虞がある。しかし、本実施形態において、突起70が第2の外面66から突出する。このため、突起70は、例えば地面に当接し、摩擦具14の転がりを止めることができる。
以上説明された第1の実施形態に係る筆記具10において、取付部材41は、筆記具10に設けられた雄ネジ83と中心軸Axまわりの回転を伴って嵌合可能な雌ネジ55と、中心軸Axに沿って延びる筒状の第1の外面52と、を有する。摩擦体42は、取付部材41を囲み、熱変色性インキの筆跡を熱変色させる摩擦熱を生じることが可能である。摩擦体42は、第1の外面52に接触した第2の内面65と、第2の内面65の反対側に位置する第2の外面66と、を有する。掛部43は、第2の外面66から突出する突起70を有する。摩擦具14が筆記具10に取り付けられるとき、雌ネジ55と雄ネジ83の係合のため、摩擦体42は回転させられる。摩擦体42は、回転時に、例えばユーザに摘まれる。突起70を有する掛部43は、摩擦体42を回転させるユーザの指に引っかかることができる。これにより、掛部43は、例えば摩擦体42の弾性変形や第2の外面66とユーザの指との間の滑りによって、ユーザから加えられたトルクにロス(浪費)が生じることを抑制でき、ひいては雌ネジ55と雄ネジ83との係合が緩むことを抑制できる。従って、摩擦具14は、雌ネジ55と雄ネジ83との係合の緩みによって筆記具10から脱落することを抑制できる。さらに、摩擦具14が転がるとき、掛部43の突起70は、摩擦具14の転がりを止めることができる。従って、摩擦具14は、転がって紛失することを抑制できる。
掛部43は、取付部材41に設けられるとともに第1の外面52から突出する突起70を有する。すなわち、突起70は、摩擦体42よりも剛性が高い。このため、突起70は、引っかかったユーザの指により弾性変形しにくい。従って、掛部43は、ユーザから加えられたトルクにロス(浪費)が生じることをさらに抑制でき、ひいては雌ネジ55と雄ネジ83との係合が緩むことをさらに抑制できる。さらに、摩擦具14が転がるとき、突起70は、摩擦具14の転がりを止めることができる。従って、摩擦具14は、転がって紛失することを抑制できる。
筆記具10は、摩擦具14と、ペン先33と、軸筒11と、を有する。ペン先33は、熱変色性インキを吐出可能である。軸筒11は、ペン先33が設けられることが可能な前端部11aと、雄ネジ83が設けられた後端部11bと、を有する。すなわち、熱変色性インキの筆跡を筆記可能なペン先33と、熱変色性インキの筆跡を熱変色させることが可能な摩擦具14とが、一つの筆記具10に設けられる。これにより、一つの筆記具10が、熱変色性インキの筆跡を筆記するとともに熱変色させることができる。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態について、図5乃至図8を参照して説明する。なお、以下の複数の実施形態の説明において、既に説明された構成要素と同様の機能を持つ構成要素は、当該既述の構成要素と同じ符号が付され、さらに説明が省略される場合がある。また、同じ符号が付された複数の構成要素は、全ての機能及び性質が共通するとは限らず、各実施形態に応じた異なる機能及び性質を有していても良い。
図5は、第2の実施形態に係る摩擦具100を示す斜視図である。図6は、第2の実施形態の摩擦具100を図5と異なる方向から示す斜視図である。図7は、第2の実施形態の摩擦具100を図5のF7-F7線に沿って示す断面図である。図8は、第2の実施形態の摩擦具100を図5のF8-F8線に沿って示す断面図である。
第2の実施形態の摩擦具100は、第1の実施形態の摩擦具14の代わりに、軸筒11の後端部11b又はキャップ13の端部13aに取り付けられる。図8に示すように、第2の実施形態の摩擦具100は、取付部材101と、摩擦体102と、掛部103とを有する。
取付部材101は、第1の実施形態の取付部材41と同じく、例えば合成樹脂又は金属によって作られる。取付部材101は、取付部材41と同じく、貫通孔50が設けられ、第1の内面51、第1の外面52、第1の端部53、第2の端部54、及び雌ネジ55を有する。なお、取付部材101は、この例に限られない。
摩擦体102は、第1の実施形態の摩擦体42と同じく、低摩耗性の弾性材料によって作られる。摩擦体102の剛性は、取付部材101の剛性よりも低い。摩擦体102は、摩擦体42と同じく、周壁61及び後壁62を有する。なお、摩擦体102は、この例に限られない。
図7に示すように、第2の実施形態の取付部材101は、突起70の代わりに、内リブ110をさらに有する。内リブ110は、二つの横リブ111と、後リブ112とを有する。横リブ111は、第2の突起の一例である。
横リブ111は、取付部材101の第1の外面52から径方向に突出する。横リブ111は、軸方向に延びる板状に形成される。複数の横リブ111は、第1の外面52の周りに互いに間隔を介して配置される。言い換えると、複数の横リブ111は、周方向に互いに間隔を介して配置される。本実施形態では、二つの横リブ111が、周方向に等間隔(180°毎)に配置される。なお、横リブ111の数及び間隔はこの例に限られない。例えば、一つの横リブ111のみが第1の外面52から突出していても良い。
横リブ111は、後端部121と、前端部122と、図6に示す二つの側面123とを有する。後端部121は、後方向Dbにおける横リブ111の端部である。前端部122は、前方向Dfにおける横リブ111の端部である。側面123は、周方向における横リブ111の端部である。二つの側面123は、互いに反対方向に向く。
図7に示すように、軸方向における横リブ111の長さは、軸方向における取付部材101の長さよりも長い。横リブ111は、第1の端部53を越えて後方向Dbへ延びている。一方、横リブ111の前端部122は、軸方向において、第2の端部54と略同一位置に配置される。
径方向における横リブ111の長さは、径方向における周壁61の長さ(厚さ)と、例えば略同一に設定される。横リブ111は、第2の外面66から突出せず、周壁61に覆われている。なお、横リブ111は、この例に限られない。
後リブ112は、貫通孔50の外部に位置し、二つの横リブ111の後端部121の間で第1の方向D1に延びている。第1の方向D1は、軸方向と交差(直交)する方向であり、径方向のうちの一方向である。すなわち、第1の方向D1における後リブ112の端部は、横リブ111の後端部121に接続される。後リブ112は、中心軸Axを通過するとともに貫通孔50を横切るように第1の方向D1(径方向)に延びている。
後リブ112は、後縁131と、前縁132と、図8に示す二つの側面133とを有する。後縁131は、後方向Dbにおける後リブ112の端部である。前縁132は、前方向Dfにおける後リブ112の端部であり、貫通孔50に向く。前縁132の一部は、第1の端部53に接続されている。別の表現によれば、後リブ112は、第1の端部53から突出している。
側面133は、第2の方向D2における後リブ112の端部である。第2の方向D2は、軸方向と直交し、且つ第1の方向D1と直交する方向である。二つの側面133は、互いに反対方向に向く。後リブ112の側面133は、横リブ111の側面123に連続する。
図8に示すように、第2の方向D2における後リブ112の幅W1は、貫通孔50の直径Diよりも短い。このため、後リブ112は、貫通孔50を部分的に覆い、貫通孔50を部分的に露出させる。
図5に示すように、第2の実施形態の掛部103は、外リブ140を有する。外リブ140は、摩擦体102と一体に形成される。言い換えると、摩擦体102は、掛部103の外リブ140を有する。別の表現によれば、外リブ140は、摩擦体102に設けられる。
外リブ140は、内リブ110を覆う。言い換えると、外リブ140は、内リブ110を内包する。外リブ140は、複数の横リブ141と、後リブ142とを有する。横リブ141は、第1の突起の一例である。後リブ142は、架設部の一例である。
横リブ141は、摩擦体102の第2の外面66から径方向に突出する。外リブ140の横リブ141は、内リブ110の横リブ111を覆う。言い換えると、横リブ141は、横リブ111を内包する。このため、横リブ141の外形は、横リブ111の外形と略相似する。なお、横リブ141の外形と横リブ111の外形とが異なっても良い。
横リブ141は、軸方向に延びる板状に形成される。複数の横リブ141は、第2の外面66の周りに互いに間隔を介して配置される。本実施形態では、二つの横リブ141が、周方向に等間隔(180°毎)に配置される。
横リブ141は、後端部151と、前端部152と、二つの側面153とを有する。後端部151は、後方向Dbにおける横リブ141の端部である。前端部152は、前方向Dfにおける横リブ141の端部である。横リブ141の前端部152は、横リブ111の前端部122を覆わずに露出させる。側面153は、周方向における横リブ141の端部である。二つの側面153は、互いに反対方向に向く。
軸方向における横リブ141の長さは、軸方向における第2の端部54と外面68との間の距離よりも長い。横リブ141は、外面68を越えて後方向Dbへ延びている。一方、横リブ141の前端部152は、軸方向において、第2の端部54と略同一位置に配置される。
外リブ140の後リブ142は、内リブ110の後リブ112を覆う。言い換えると、後リブ142は、後リブ112を内包する。このため、後リブ142の外形は、後リブ112の外形と略相似する。なお、後リブ142の外形と後リブ112の外形とが異なっても良い。
後リブ142は、貫通孔50,69の外部に位置し、二つの横リブ141の後端部151の間で第1の方向D1に延びている。すなわち、第1の方向D1における後リブ142の端部は、横リブ141の後端部151に接続される。後リブ142は、中心軸Axを通過するとともに貫通孔50,69を横切るように第1の方向D1(径方向)に延びている。
図8に示すように、後リブ142は、後端面161と、前端面162と、二つの側面163とを有する。後端面161は、後方向Dbにおける後リブ142の端部である。前端面162は、前方向Dfにおける後リブ142の端部であり、貫通孔50,69に向く。前端面162の一部は、外面68に接続されている。別の表現によれば、後リブ142は、外面68から突出している。このため、後リブ142は、摩擦体102の後壁62を介して、取付部材101の第1の端部53を部分的に覆う。後リブ142の前端面162は、後リブ112の前縁132を覆わずに露出させる。
側面163は、第2の方向D2における後リブ112の端部である。二つの側面163は、互いに反対方向に向く。後リブ142の側面163は、横リブ141の側面153に連続する。
第2の方向D2における後リブ142の幅W2は、貫通孔50,69のそれぞれの直径Diよりも短い。このため、後リブ142は、貫通孔50,69を部分的に覆い、貫通孔50,69を部分的に露出させる。さらに、第2の方向D2における後リブ142の幅W2は、第2の外面66の直径よりも短い。
摩擦体102の各部分における厚さは互いに異なる。軸方向における後リブ142の厚さT3は、軸方向における後壁62の厚さT4よりも長い。後リブ142の厚さT3は、後リブ142の後端面161と後リブ112の後縁131との間の距離である。
摩擦具100が軸筒11に取り付けられるとき、取付部材101の雌ネジ55と軸筒11の雄ネジ83との嵌合のため、摩擦具100が中心軸Axまわりに回転させられる。本実施形態では、横リブ141が、第2の外面66から突出する。摩擦具100の取付時、ユーザの指は、横リブ141の側面153に引っかかることができる。このため、横リブ141は、ユーザから加えられたトルクにロスが生じることを抑制できる。また、摩擦具100が軸筒11から分離しているとき、横リブ141は、例えば地面に当接し、摩擦具100の転がりを止めることができる。
さらに、摩擦具100が筆跡を熱変色させるとき、熱変色させられる筆跡の範囲に応じて摩擦体102の各部分が使い分けられる。例えば、後リブ142は、比較的小さいため、細かい筆跡を熱変色させることができる。さらに、後リブ142は、熱変色の対象となる筆跡を覆い隠しにくく、ユーザが当該筆跡を見やすくする。一方、後壁62の外面68、又は周壁61と後壁62との角部分は、比較的大きいため、広い範囲の筆跡を効率良く熱変色させることができる。
以上説明された第2の実施形態の筆記具10において、取付部材101は、第1の外面52から突出する横リブ111を有する。掛部103は、摩擦体102に設けられるとともに横リブ111を覆う横リブ141を有する。横リブ141は、摩擦体102のうち第2の外面66が設けられた後壁62よりも小さい。このため、摩擦体102は、当該摩擦体102の各部分を使い分けられることで、より的確に所望の範囲の筆跡を熱変色させることができる。例えば、摩擦体102に設けられた横リブ141により、細かい筆跡が的確に熱変色させられる。一方、第2の外面66により、広い範囲の筆跡が効率良く熱変色させられる。
取付部材101に、中心軸Axに沿って延びる貫通孔50が設けられる。取付部材101は、貫通孔50の一方の端が開口するとともに摩擦体102に覆われた第1の端部53と、第1の端部53の反対側に位置して貫通孔50の他方の端が開口するとともに露出した第2の端部54と、を有する。摩擦体102は、後リブ142を有する。後リブ142は、貫通孔50の外部に位置し、貫通孔50が延びる軸方向と交差する第1の方向D1に延びて貫通孔50及び第1の端部53を部分的に覆い、横リブ141に接続される。軸方向と直交し且つ第1の方向D1と直交する第2の方向D2における後リブ142の幅は、貫通孔50の直径よりも短い。後リブ142は、摩擦体102のうち第2の外面66が設けられた後壁62よりも小さい。このため、摩擦体102は、当該摩擦体102の各部分を使い分けられることで、より的確に所望の範囲の筆跡を熱変色させることができる。例えば、後リブ142により、細かい筆跡が的確に熱変色させられる。後リブ142は、第1の端部53を覆うため、摩擦体102の端に位置する。従って、摩擦具100が細かい筆跡を熱変色させる際に、ユーザが当該筆跡を視認しやすくなる。また、後リブ142の幅が貫通孔50の直径よりも短いため、後リブ142が貫通孔50を塞ぐことを抑制できる。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態について、図9を参照して説明する。図9は、第3の実施形態に係る摩擦具200を示す斜視図である。
第3の実施形態の摩擦具200は、第1の実施形態の摩擦具14の代わりに、軸筒11の後端部11b又はキャップ13の端部13aに取り付けられる。図9に示すように、第3の実施形態の摩擦具200は、取付部材201と、摩擦体202と、掛部203とを有する。
取付部材201は、第1の実施形態の取付部材41と同じく、例えば合成樹脂又は金属によって作られる。取付部材201は、取付部材41と同じく、貫通孔50が設けられ、第1の内面51、第1の外面52、第1の端部53、第2の端部54、及び雌ネジ55を有する。なお、取付部材201は、この例に限られない。
摩擦体202は、第1の実施形態の摩擦体42と同じく、低摩耗性の弾性材料によって作られる。摩擦体202の剛性は、取付部材201の剛性よりも低い。摩擦体202は、摩擦体42と同じく、周壁61及び後壁62を有する。なお、摩擦体202は、この例に限られない。
第3の実施形態の掛部103は、複数の凹面211を有する。凹面211は、摩擦体202と一体に形成される。言い換えると、摩擦体202は、掛部203の凹面211を有する。別の表現によれば、凹面211は、摩擦体202に設けられる。
凹面211は、摩擦体202の第2の外面66から窪んでいる。複数の凹面211は、第2の外面66の周りに互いに間隔を介して配置される。本実施形態では、四つの凹面211が、周方向に等間隔(90°毎)に配置される。
図9の例において、凹面211は、第2の外面66から窪んだ曲面である。しかし、凹面211は、この例に限られない。例えば、凹面211は、平面であっても良いし、略周方向に向く側面及び略径方向に向く底面を有しても良い。また、凹面211は、例えば、略軸方向に延びる溝を形成(規定、区画)しても良い。摩擦体202は、それぞれが当該溝を形成する複数の凹面211を設けられることで、第2の外面66の周りに互いに間隔を介して配置された複数の当該溝が設けられる。
摩擦具200が軸筒11に取り付けられるとき、取付部材201の雌ネジ55と軸筒11の雄ネジ83との嵌合のため、摩擦具200が中心軸Axまわりに回転させられる。本実施形態では、凹面211が、第2の外面66から窪む。摩擦具200の取付時、ユーザの指は、凹面211に引っかかることができる。このため、凹面211は、ユーザから加えられたトルクにロスが生じることを抑制できる。また、摩擦具200が軸筒11から分離しているとき、凹面211の縁が摩擦具200の転がりを止めることができる。
以上説明された第3の実施形態のように、掛部43,103,203は、突起70及び横リブ141のような突起に限らず、凹面211を有しても良い。また、第3の実施形態において凹面211が摩擦体102に設けられたが、凹面は取付部材101に設けられても良い。
以上の実施形態において、雄ネジ83が第1のネジの一例であり、雌ネジ55が第2のネジの一例である。しかし、雌ネジが第1のネジの一例であり、雄ネジが第2のネジの一例であっても良い。
以上の説明において、抑制は、例えば、事象、作用、若しくは影響の発生を防ぐこと、又は事象、作用、若しくは影響の度合いを低減させること、として定義される。また、以上の説明において、制限は、例えば、移動若しくは回転を防ぐこと、又は移動若しくは回転を所定の範囲内で許容するとともに当該所定の範囲を超えた移動若しくは回転を防ぐこと、として定義される。
上述の本発明の実施形態は、発明の範囲を限定するものではなく、発明の範囲に含まれる一例に過ぎない。本発明のある実施形態は、上述の実施形態に対して、例えば、具体的な用途、構造、形状、作用、及び効果の少なくとも一部について、発明の要旨を逸脱しない範囲において変更、省略、及び追加がされたものであっても良い。
10…筆記具、11…軸筒、11a…前端部、11b…後端部、14…摩擦具、32…熱変色性インキ、41…取付部材、42…摩擦体、43…掛部、50…貫通孔、52…第1の外面、53…第1の端部、54…第2の端部、55…雌ネジ、65…第2の内面、66…第2の外面、70…突起、83…雄ネジ、100…摩擦具、101…取付部材、102…摩擦体、103…掛部、111…横リブ、141…横リブ、142…後リブ、200…摩擦具、201…取付部材、202…摩擦体、203…掛部、211…凹面、Ax…中心軸、D1…第1の方向、D2…第2の方向、W2…幅、Di…直径。

Claims (5)

  1. 筆記具に設けられた第1のネジと、回転軸まわりの回転を伴って係合可能な第2のネジと、前記回転軸に沿って延びる筒状の第1の外面と、を有する、取付部材と、
    前記取付部材を囲み、熱変色性インキの筆跡を熱変色させる摩擦熱を生じることが可能であり、前記第1の外面に接触した内面と、前記内面の反対側に位置する第2の外面と、を有する、摩擦体と、
    前記第2の外面から突出する第1の突起、又は前記第2の外面から窪む凹面、を有する掛部と、
    を具備する摩擦具。
  2. 前記掛部は、前記取付部材に設けられるとともに前記第1の外面から突出する前記第1の突起を有する、請求項1の摩擦具。
  3. 前記取付部材は、前記第1の外面から突出する第2の突起を有し、
    前記掛部は、前記摩擦体に設けられるとともに前記第2の突起を覆う前記第1の突起を有する、
    請求項1の摩擦具。
  4. 前記取付部材は、前記回転軸に沿って延びる貫通孔が設けられ、前記貫通孔の一方の端が開口するとともに前記摩擦体に覆われた第1の端部と、前記第1の端部の反対側に位置して前記貫通孔の他方の端が開口するとともに露出した第2の端部と、を有し、
    前記摩擦体は、前記貫通孔の外部に位置し、前記貫通孔が延びる軸方向と交差する第1の方向に延びて前記貫通孔及び前記第1の端部を部分的に覆い、前記第1の突起に接続されるとともに、前記軸方向と直交し且つ前記第1の方向と直交する第2の方向における幅が前記貫通孔の直径よりも短い、架設部を有する、
    請求項3の摩擦具。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一つの摩擦具と、
    前記熱変色性インキを吐出可能なペン先と、
    前記ペン先が設けられることが可能な前端部と、前記第1のネジが設けられた後端部と、を有する軸筒と、
    を具備する筆記具。
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