JP2023003814A - プレコート部材およびその養生方法 - Google Patents

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武 森田
Takeshi Morita
孝之 奥山
Takayuki Okuyama
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【課題】スタッド溶接を阻害するような異物を残さないとともに、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止することができるプレコート部材およびその養生方法を提供する。【解決手段】鉄骨部材14と、この鉄骨部材14の表面に下塗り層18を介して設けられる耐火塗料20とを備えるプレコート部材10であって、鉄骨部材14の表面の溶接予定箇所Pを含む部分に対して剥離可能に設けられたマスキングテープ26をさらに備えるようにする。下塗り層18は、鉄骨部材14の表面に設けられたマスキングテープ26を覆うように鉄骨部材14の表面に設けられることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄骨部材に対して耐火塗料等を工場等で先行塗装することによって製造されるプレコート部材およびその養生方法に関するものである。
従来、鋼構造建築物など、鋼材を使った構造物が火災に曝された場合、鋼材は温度上昇によって強度や剛性が低下して、構造物が崩壊するおそれがある。そのため、鉄骨造の梁や柱には、火災加熱による温度上昇を抑制するために、耐火被覆が施される(例えば、特許文献1を参照)。
耐火被覆材料の一つとして、ポリリン酸アンモニウムを主成分とする耐火塗料がある。耐火塗料は、火災時に熱を受けると200~300℃程度で発泡を開始して、20~30倍に発泡して断熱層を形成し、鋼材の温度上昇を抑制する。
鉄骨梁には、その建方後に施工されるコンクリートスラブと一体化するために、梁の上フランジ上面にスタッドボルトを溶接することが一般的である。また、鉄骨梁に対して耐火塗料を工場等で先行塗装した梁(以下、プレコート梁という。)を、建設現場に運搬して建方を行った場合においても、後から施工されるコンクリートスラブとプレコート梁を一体化するために、プレコート梁の上フランジ上面にスタッドボルトを溶接することになる。ここで、スタッドボルトを溶接する際、スタッドボルトの溶接端と鉄骨梁の被溶接面(上フランジ上面)の間に溶接を阻害するような異物があってはならない。そのため、鉄骨梁の上フランジ上面にはさび止め塗装(下塗塗装)は施されず、鋼材の素地が露出した状態になっているのが一般的である。
なお、耐火塗料を先行施工した部材にスタッド溶接する技術に関し、本特許出願人は、既に特許文献2に記載の耐火部材を提案している。特許文献2に記載の耐火部材は、鋼材と、この鋼材の表面に設けられ、加熱により所定の発泡温度で発泡する発泡性の耐火塗料と、鋼材の温度を耐火塗料の発泡温度以下に制御したスタッド溶接により鋼材の耐火塗料非塗装面に溶接されたスタッドとを備えるものである。
特開平2-308046号公報 特願2020-082128号(現時点で未公開)
ところで、上記のプレコート梁は、工場塗装後、(屋外で保管する場合には)屋外保管時、運搬時、そして当該プレコート梁の上にコンクリートスラブが施工されるまで、雨水等の水にさらされる。そのため、上フランジ上面にさび止め塗装が施されていないと、上フランジ上面で発生したさびが雨水等の水でさび汁となりプレコート梁の耐火塗料塗装面に流れ落ち、塗装面(仕上り面)を汚染してしまう。汚染された塗装面は、見栄え上さび汁を拭き取らなければならないが、さび汁が拭き取れない場合は、再度、上塗塗装を施さなければならない。
このように、プレコート梁にさび汁が付着すると、耐火塗装面に対して、現場における清掃あるいは再度の上塗塗装の施工が必要になる。そのため、工場塗装(プレコート)の最大のメリットである現場での耐火被覆工事の省力化といった観点で、十分な効果が得られなくなるという問題が生じる。また、もし、上フランジ上面でのさびの発生を抑制するために、上フランジ上面にもさび止め塗装をした場合、さびの発生は抑制できるが、スタッド溶接時にさび止め塗装を除去する手間が発生し、先にも述べた省力化とは相反することになる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、スタッド溶接を阻害するような異物を残さないとともに、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止することができるプレコート部材およびその養生方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプレコート部材は、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材であって、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分に対して剥離可能に設けられたマスキングテープをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他のプレコート部材は、上述した発明において、下塗り層は、鉄骨部材の表面に設けられたマスキングテープを覆うように鉄骨部材の表面に設けられることを特徴とする。
また、本発明に係る他のプレコート部材は、上述した発明において、下塗り層の上に設けられる耐火塗料の主剤塗り層と、この主剤塗り層の上に設けられる中塗り層と、この中塗り層の上に設けられる上塗り層とを有し、中塗り層と上塗り層は、鉄骨部材の小口面に設けられた主剤塗り層の端部を被覆するとともに小口面の角部に沿って角付けされ、この角部から所定長さだけ鉄骨部材の表面に設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係るプレコート部材の養生方法は、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材を養生する方法であって、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたことを特徴とする。
また、本発明に係る他のプレコート部材の養生方法は、上述した発明において、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、マスキングテープの上面を含む鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを下塗り層とともに鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたことを特徴とする。
本発明に係るプレコート部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材であって、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分に対して剥離可能に設けられたマスキングテープをさらに備えるので、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止することができ、スタッド溶接を阻害するような異物を残さないという効果を奏する。
また、本発明に係る他のプレコート部材によれば、下塗り層は、鉄骨部材の表面に設けられたマスキングテープを覆うように鉄骨部材の表面に設けられるので、マスキングテープと下塗り層が一体化し引張強度が増すため、マスキングテープを切らずに簡単に剥がすことができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のプレコート部材によれば、下塗り層の上に設けられる耐火塗料の主剤塗り層と、この主剤塗り層の上に設けられる中塗り層と、この中塗り層の上に設けられる上塗り層とを有し、中塗り層と上塗り層は、鉄骨部材の小口面に設けられた主剤塗り層の端部を被覆するとともに小口面の角部に沿って角付けされ、この角部から所定長さだけ鉄骨部材の表面に設けられているので、水に弱く、吸水すると膨れなどを生じる可能性のある耐火塗料の主材塗り層を中塗り層と上塗り層によって適切に保護することができる。耐火塗料の成分(例えば、ポリリン酸アンモニウム)の溶脱を防止し、耐火性能の低下を防止することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るプレコート部材の養生方法によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材を養生する方法であって、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたので、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止することができ、スタッド溶接を阻害するような異物を残さないという効果を奏する。
また、本発明に係る他のプレコート部材の養生方法によれば、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、マスキングテープの上面を含む鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを下塗り層とともに鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたので、マスキングテープと下塗り層が一体化し引張強度が増すため、マスキングテープを切らずに簡単に剥がすことができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係るプレコート部材およびその養生方法の実施の形態を示す断面図である。 図2は、本発明に係るプレコート部材およびその養生方法の実施の形態を示す断面図である。
以下に、本発明に係るプレコート部材およびその養生方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本実施の形態に係るプレコート部材10は、ウェブ12と上フランジ14と下フランジ16を有するH形鋼(鉄骨部材)からなる。このプレコート部材10は、鉄骨梁に対して耐火塗料が工場等で先行塗装されたプレコート梁を想定している。
プレコート部材10の表面には、下塗り層18と、主剤塗り層20と、中塗り層22と、上塗り層24とがこの順で積層状に設けられている。より具体的には、ウェブ12および下フランジ16の表面と、上フランジ14の下面、小口面および上面の一部に、下塗り層18、主剤塗り層20と、中塗り層22と、上塗り層24が積層状に設けられる。なお、上フランジ14の小口の上端部については、中塗り層22と、上塗り層24を小口面から内側に所定長さD(例えば10mm以上)だけ巻き込んだ形態にしている。つまり、中塗り層22と上塗り層24は、上フランジ14の小口面に設けられた主剤塗り層20の端部を被覆するとともに小口面の角部に沿って角付けされ、この角部から所定長さDだけ上フランジ14の上面に設けられている。これにより、水に弱く、吸水すると膨れなどを生じる可能性のある耐火塗料の主材塗り層20を中塗り層22と上塗り層24によって適切に保護することができる。耐火塗料の成分(ポリリン酸アンモニウム)の溶脱を防止し、耐火性能の低下を防止することができる。
上フランジ14の上面の中央側は、マスキングテープ26と、下塗り層18のみが設けられる。マスキングテープ26は、上フランジ14の上面の中央位置に設定したスタッドボルトの溶接予定箇所Pを含む部分に対して剥離可能に設けられる。下塗り層18は、マスキングテープ26を貼った上フランジ14の上面の全面に対して設けられる。
下塗り層18は、耐火塗料用の下塗り材によって形成される薄い塗膜層であり、鋼材のさび止め機能を有する。この下塗り材には、例えば、エポキシ樹脂系塗料を主剤とする下塗り材(例えば、SKタイカコート下塗材(エスケー化研株式会社製))などを用いることができる。
主剤塗り層20は、耐火塗料の主剤によって形成される薄い塗膜層である。耐火塗料には、例えば、加熱により所定の温度帯で発泡して鋼材の温度上昇を抑制する発泡性の耐火材料を用いることができる。このような耐火塗料としては、例えば、火災時に熱を受けると200~300℃程度で発泡を開始して、20~30倍に発泡して断熱層を形成するポリリン酸アンモニウムを主成分とする耐火塗料がある。
中塗り層22、上塗り層24は、それぞれ耐火塗料用の中塗り材、上塗り材によって形成される薄い塗膜層であり、例えば、中塗り材にはエポキシ系樹脂塗料(例えば、FRトップシーラー(エスケー化研株式会社製))、上塗り材にはウレタン系樹脂塗料(例えば、SKタイカコート上塗材U(エスケー化研株式会社製))などを用いることができる。
下塗り層18、主剤塗り層20、中塗り層22、上塗り層24は、いずれも塗装によって設けることができる。
マスキングテープ26は、上フランジ14の上面の溶接予定箇所Pを含む部分に対して剥離可能に設けられる。このマスキングテープ26には、例えば和紙を基材とし、基材の表面にアクリル系粘着剤、裏面に合成樹脂混合物を設けたテープを用いることができる。このようなテープとしては、例えば建築塗装用マスキングテープ「カブキS」(カモ井加工紙株式会社製)がある。マスキングテープ26は、スタッドボルトの溶接の範囲に合わせた幅のテープを選定することが好ましい。
上記の構成の動作および作用について説明する。
図1に示すように、ウェブ12、上フランジ14、下フランジ16の表面を研磨・脱脂等して素地調整をする。次に、上フランジ14の上面の溶接予定箇所Pを含む部分にマスキングテープ26を貼りつける。その後、ウェブ12、上フランジ14、下フランジ16の表面の全面に下塗塗装を行い、下塗り層18を形成する。その後、所定の位置に、主剤塗り層20、中塗り層22、上塗り層24を形成してプレコート部材10を製作する。このようにすることで、スタッド溶接前に上フランジ14の上面を養生する。
次に、建物の建設工事の施工現場に、プレコート部材10を搬入して施工位置に建て込む。
その後のスタッド溶接の直前に、図2に示すように、マスキングテープ26を下塗り層18とともに上フランジ14の上面から剥がす。マスキングテープ26は下塗り層18と一体化して引張強度が高くなっているので、マスキングテープ26は途切れることなく上フランジ14の上面から簡単に剥がすことができる。これにより、上フランジ14の上面の素地が露出する。露出した溶接予定箇所Pに対してフェルールを設置した後、スタッドボルト28を溶接する。
本実施の形態によれば、スタッドボルト28を溶接する際、スタッドボルト28の溶接端と鉄骨梁の被溶接面(上フランジ14の上面)の間に溶接を阻害するような異物を残さず、さび汁によるプレコート梁(プレコート部材10)の耐火塗装面の汚染を防止することができる。
したがって、耐火塗料を工場等で先行塗装したプレコート梁に関して、屋外保管からコンクリートスラブ打設前までの間におけるさび汁による汚染を防止することができる。また、マスキングテープ26を下塗り層18で覆うことによって、マスキングテープ26と下塗り層18が一体化し引張強度が増すため、マスキングテープ26が切れることなく上フランジ14の上面から簡単に剥がすことができる。マスキングテープ26を剥がした後の上フランジ14の上面の素地は、下塗り層18を塗装した際の素地が保持されており、良好な(異物や浮錆の無い状態)スタッド溶接が可能である。また、プレコート梁のメリットである現場での耐火被覆工事の省力化を実現することができる。
(本発明の効果の検証)
本発明の効果を検証するため、本発明者は耐火塗装(下塗り、主材塗り、中塗り、上塗り)を施工し、上フランジをマスキングテープで養生した鉄骨梁について屋外暴露試験を行った。
具体的には、まず、鉄骨梁の表面を研磨して素地調整を行った後、上フランジの上面の溶接予定箇所を覆うようにマスキングテープを貼り付けた。この上から下塗塗装を行い、下塗り層を形成した。さらに、主剤塗装、中塗り塗装、上塗り塗装を行って各層を形成し、本発明の実施例のプレコート部材を製作した。なお、比較例として、マスキングテープによる養生を行わない鉄骨梁と、マスキングテープの上が下塗塗装で覆われていない鉄骨梁も準備した。
屋外暴露試験の結果、マスキングテープによる養生を行わない鉄骨梁には、さびが発生して塗装面を汚染していた。また、下塗塗装で覆われていないマスキングテープは暴露による劣化によりきれいに剥がせなかった。これに対し、下塗塗装で覆われていたマスキングテープは簡単かつきれいに剥がせた。下塗塗装で覆われていたマスキングテープは、下塗塗装とマスキングテープが一体化して引張強度が高いため途切れずに簡単に剥がせると考えられる。下塗塗装で覆われたマスキングテープを剥がした後の鉄骨素地にはさびの発生はなく、塗装前の素地調整時の良好な素地状態を維持していた。このことから、通常のスタッド溶接を行えることが窺える。
マスキングテープを剥がした後の鉄骨素地の溶接予定箇所にフェルールを設置し、スタッドボルトを溶接した。この結果、問題なく通常どおりのスタッド溶接を行えることを確認した。上フランジでのさび発生がないため、上フランジ小口・下面やウェブの耐火塗装面にさび汁による汚染はない。
以上説明したように、本発明に係るプレコート部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材であって、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分に対して剥離可能に設けられたマスキングテープをさらに備えるので、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止することができ、スタッド溶接を阻害するような異物を残さない。
また、本発明に係る他のプレコート部材によれば、下塗り層は、鉄骨部材の表面に設けられたマスキングテープを覆うように鉄骨部材の表面に設けられるので、マスキングテープと下塗り層が一体化し引張強度が増すため、マスキングテープを切らずに簡単に剥がすことができる。
また、本発明に係る他のプレコート部材によれば、下塗り層の上に設けられる耐火塗料の主剤塗り層と、この主剤塗り層の上に設けられる中塗り層と、この中塗り層の上に設けられる上塗り層とを有し、中塗り層と上塗り層は、鉄骨部材の小口面に設けられた主剤塗り層の端部を被覆するとともに小口面の角部に沿って角付けされ、この角部から所定長さだけ鉄骨部材の表面に設けられているので、水に弱く、吸水すると膨れなどを生じる可能性のある耐火塗料の主材塗り層を中塗り層と上塗り層によって適切に保護することができる。耐火塗料の成分(例えば、ポリリン酸アンモニウム)の溶脱を防止し、耐火性能の低下を防止することができる。
また、本発明に係るプレコート部材の養生方法によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材を養生する方法であって、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたので、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止することができ、スタッド溶接を阻害するような異物を残さない。
また、本発明に係る他のプレコート部材の養生方法によれば、鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、マスキングテープの上面を含む鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを下塗り層とともに鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたので、マスキングテープと下塗り層が一体化し引張強度が増すため、マスキングテープを切らずに簡単に剥がすことができる。
以上のように、本発明に係るプレコート部材およびその養生方法は、梁や柱などの部材に有用であり、特に、スタッド溶接を阻害するような異物を残さないとともに、さび汁による耐火塗料塗装面の汚染を防止するのに適している。
10 プレコート部材
12 ウェブ
14 上フランジ
16 下フランジ
18 下塗り層
20 主剤塗り層(耐火塗料)
22 中塗り層
24 上塗り層
26 マスキングテープ
28 スタッドボルト
P 溶接予定箇所

Claims (5)

  1. 鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材であって、
    鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分に対して剥離可能に設けられたマスキングテープをさらに備えることを特徴とするプレコート部材。
  2. 下塗り層は、鉄骨部材の表面に設けられたマスキングテープを覆うように鉄骨部材の表面に設けられることを特徴とする請求項1に記載のプレコート部材。
  3. 下塗り層の上に設けられる耐火塗料の主剤塗り層と、この主剤塗り層の上に設けられる中塗り層と、この中塗り層の上に設けられる上塗り層とを有し、中塗り層と上塗り層は、鉄骨部材の小口面に設けられた主剤塗り層の端部を被覆するとともに小口面の角部に沿って角付けされ、この角部から所定長さだけ鉄骨部材の表面に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のプレコート部材。
  4. 鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面に下塗り層を介して設けられる耐火塗料とを備えるプレコート部材を養生する方法であって、
    鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたことを特徴とするプレコート部材の養生方法。
  5. 鉄骨部材の表面の溶接予定箇所を含む部分にマスキングテープを剥離可能に貼り付けた後、マスキングテープの上面を含む鉄骨部材の表面に下塗り層を設け、溶接直前にマスキングテープを下塗り層とともに鉄骨部材の表面から剥離することで溶接予定箇所に溶接可能としたことを特徴とする請求項4に記載のプレコート部材の養生方法。
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