JP7125297B2 - 鉄骨梁の耐火被覆構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄骨梁、特に鉄骨梁の接合部の新規な耐火被覆構造に関する。
耐火建築物の鉄骨梁は、建築基準法第2条第7号、第2条第9号の2、建築基準法施行令第107条、第108条の3により、火災による熱が加わった場合に構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損壊を生じないことが要求されており、この要求を満たすために鉄骨梁を耐火被覆で被覆することが広く行われている。
鉄骨梁の耐火被覆の一つとして、熱膨張性(発泡性)耐火材である耐火塗料が用いられている。耐火塗料は、鉄骨梁表面に塗工され、平時には膜状であるが、火災時等に所定の温度以上に曝されることにより熱膨張・発泡して耐火断熱層を形成して鉄骨梁を保護するものである。
通常、耐火被覆は、建て方完了後に施工されるが、耐火塗料は、損傷しても損傷部分を塗り直すだけで補修することができるため、予め工場等で施工することができる。耐火塗料を工場施工することにより、施工管理、品質確保が容易となり、また、現場での省力化が可能となる。
しかし、鉄骨梁の他の部材と接合される接合部は、耐火塗料を工場施工することはできず、建て方完了後に、耐火被覆で被覆する必要がある。建て方完了後に接合部を耐火塗料で被覆する方法として、コテ塗りはボルト接合部等の凹凸が大きい部分では手間がかかり、また、スプレー塗工は接合部が点々と存在するため機材の運搬、取り回しが煩雑である。
施工が容易な新規な耐火被覆構造を提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.鉄骨梁と、
前記鉄骨梁の一部に塗工された耐火塗料と、
前記鉄骨梁の前記耐火塗料が塗工されていない部分に、前記耐火塗料の少なくとも一部を覆うように配設された巻付け耐火材とを有することを特徴とする鉄骨梁の耐火被覆構造。
2.前記巻付け耐火材が、前記耐火塗料との重複部において、端部側から伸びる切れ目を備えることを特徴とする1.に記載の耐火被覆構造。
3.前記切れ目が、巻き付け耐火材の出隅部に設けられていることを特徴とする2.に記載の耐火被覆構造。
4.前記切れ目の上に、熱消失性部材を有することを特徴とする2.または3.に記載の耐火被覆構造。
本発明の耐火被覆構造は、工場等で耐火塗料を塗工した鉄骨梁を用いることができるため、施工管理、品質管理が容易である。また、耐火塗料が塗工されていない部分には巻付け耐火材で被覆し、必要に応じて切れ目を設けるだけで施工することができるため、現場での作業の省力化・省人化と、工期の短縮が可能である。巻付け耐火材に切れ目を設けることにより、裏側から耐火塗料が膨張しても、巻付け耐火材が捲れるように変形することができるため、時間差で生じる膨張断熱層の干渉が生じにくく、必要な耐火被覆厚を満足することができる。切れ目を巻付け耐火材の出隅部に設けることで、さらに巻付け耐火材を変形しやすくすることができる。
切れ目の上に熱消失性部材を設け、巻付け耐火材の捲れを防ぐことにより、天井内の設備工事の際に巻付け耐火材が邪魔にならず、巻付け耐火材の破損を防ぐことができる。また、火災時に熱消失性部材は耐火塗料の膨張に先立って速やかに消失するため、耐火塗料の膨張の障害となることはない。
一実施態様である耐火被覆構造の概略図。 一実施態様である耐火被覆構造の火災時の挙動を示す図。
本発明は、鉄骨梁と、この鉄骨梁の一部に塗工された耐火塗料と、この鉄骨梁の耐火塗料が塗工されていない部分に、耐火塗料の少なくとも一部を覆うように配設された巻付け耐火材とを有する鉄骨梁の耐火被覆構造に関する。
本発明の耐火被覆構造の一実施態様の概略図を図1に示す。なお、図1に示す耐火被覆構造は一実施態様に過ぎず、本発明の耐火被覆構造はこれに限定されない。
「鉄骨梁」
鉄骨梁1は、水平方向に対向する上側フランジと下側フランジと、上側フランジと下側フランジとを連結するウェブとからなる。鉄骨梁1は、建築構造物の床を構成する床スラブ4を支えており、上側フランジ上に床スラブ4が設けられる。本発明において、鉄骨梁は、普及しているものを適宜用いることができる。
「耐火塗料」
一実施態様である耐火被覆構造において、鉄骨梁1の一部には、耐火塗料2が塗工されている。耐火塗料2は、工場等で建て方前に塗工することが好ましいが、現場での建て方後に塗工することもできる。耐火塗料は、特に制限することなく使用することができ、例えば、日本インシュレーション株式会社製、商品名「タイカベール」、エスケー化研株式会社製、商品名「SKタイカコート」、日本ペイント株式会社製、商品名「タイカリット」、菊水化学工業株式会社製、商品名「ウェスタ」、英国Nullifire社製、商品名「Nullifire(ナリファイア)」等を用いることができる。
「巻付け耐火材」
巻付け耐火材3は、鉄骨梁1の耐火塗料2が塗工されていない部分を被覆する。巻付け耐火材3は、火災時に鉄骨梁1の耐火被覆に隙間が生じないように、耐火塗料2の少なくとも一部を覆うように配設される。巻付け耐火材3は、特に制限することなく使用することができ、例えば、ニチアス株式会社製、商品名「マキベエ」等を用いることができる。巻付け耐火材の鉄骨梁への固定方法は特に制限されないが、通常は、溶接ピンにより固定される。
なお、本明細書において、耐火塗料の巻付け耐火材に被覆された部分を被覆部、巻付け耐火材に被覆されていない部分を露出部という。
一実施態様である耐火被覆構造において、巻付け耐火材3は、耐火塗料2との重複部分の出隅部に、端部側から伸びる切れ目31を備える。切れ目31により、耐火塗料2の被覆部が火災時に膨張しても、巻付け耐火材3はこの膨張に合わせて変形することができ、耐火塗料2の膨張を阻害しないため、必要な耐火被覆厚を維持することができる。
「熱消失性部材」
一実施態様である巻付け耐火材3は、端部側から伸びる切れ目31を有するため、そのままでは端部が重力等により捲れてしまう場合がある。この場合、実際には耐火性能に問題はないが、巻付け耐火材が捲れた部分は、天井内の設備工事の際に邪魔になったり、接触して破損することが心配される。
そのため、一実施態様である耐火被覆構造が示すように、熱消失性部材5を切れ目31の上に設け、切れ目31の両側に固定することにより、巻付け耐火材3の捲れを防ぐことができる。熱消失性部材は、火災時に燃焼、溶融等して消失する材料であれば特に制限することなく使用することができ、紙やプラスチックフィルム等を基材とする粘着テープ、厚紙、ダンボール紙、プラスチック板等からなる断面略コの字状の固定枠等を用いることができる。
本発明の耐火被覆構造の施工箇所は特に制限されないが、建て方前に工場等で耐火塗料を塗工し、建て方完了後に巻き付け耐火材を施工することが、現場での省力化の点から好ましい。そのため、耐火塗料を他の部材との接合に用いない一般部に塗工し、巻付け耐火材を他の部材との接合に用いる接合部に配設することが好ましい。
「火災時の挙動」
一実施態様である耐火被覆構造の火災時の挙動を図2に示す。
火災初期に、耐火被覆構造に熱が加わると、耐火塗料2の露出部が膨張し、膨張断熱層21が生じる。耐火塗料2の被覆部は、露出部よりも温度上昇が遅いため、この段階では膨張しない。また、熱消失性部材5は、火災の最初期に燃焼または溶融して消失する。
さらに火災が進むと、耐火塗料2の被覆部まで熱が到達して、膨張断熱層21が生じる。この際、巻付け耐火材3は、切れ目31が開いて捲れるように変形することができるため、耐火塗料の膨張を阻害しない。さらに、露出部から先に膨張した膨張断熱層と、被覆部から遅れて膨張した膨張断熱層とが干渉しないため、膨張断熱層の損傷・脱落を防ぐことができる。そのため、一実施態様である耐火被覆構造は、膨張断熱層21の損傷を防ぐことができ、必要な耐火被覆厚を維持することができる。
本発明の耐火被覆構造は、上記した一実施態様に限定されない。
例えば、耐火塗料の発泡厚が小さい場合には、巻付け耐火材に切れ目を設ける必要がない。巻付け耐火材は、柔軟性を有し、膨張を吸収するように塗工面に垂直方向に変形することが可能であるため、耐火塗料の発泡厚が小さい場合は、膨張に合わせて広がることにより、先に膨張した膨張断熱層と遅れて膨張した膨張断熱層との干渉を抑え、必要な耐火被覆厚を満足することができる。
1 鉄骨梁
2 耐火塗料
21 膨張断熱層
3 巻付け耐火材
31 切れ目
4 床スラブ
5 熱消失性部材

Claims (3)

  1. 鉄骨梁と、
    前記鉄骨梁の一部に塗工された耐火塗料と、
    前記鉄骨梁の前記耐火塗料が塗工されていない部分に、前記耐火塗料の少なくとも一部を覆うように配設された巻付け耐火材とを有することを特徴とする鉄骨梁の耐火被覆構造であって、
    前記巻付け耐火材が、前記耐火塗料との重複部において、端部側から伸びる切れ目を備えることを特徴とする耐火被覆構造。
  2. 前記切れ目が、巻き付け耐火材の出隅部に設けられていることを特徴とする請求項に記載の耐火被覆構造。
  3. 前記切れ目の上に、熱消失性部材を有することを特徴とする請求項に記載の耐火被覆構造。
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