JP2023003675A - 潤滑油組成物 - Google Patents

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耕平 増田
Kohei Masuda
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Abstract

【課題】40℃における動粘度を適切な高さとしつつ、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有するものとすることが可能な潤滑油組成物を提供すること。【解決手段】下記基油(A)及び(B):(A)1-テトラデセンの重合体であるポリ-α-オレフィン系基油、(B)鉱油系基油、を含む潤滑油基油を含有してなる組成物であり;前記基油(A)が、1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを含むものであり;前記基油(A)中に含有される前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3~10であり;前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)の含有量が40質量%以上75質量%以下であり;前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(B)の含有量が25質量%以上60質量%以下であり;前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)及び前記基油(B)の合計量が80質量%以上であり;かつ前記組成物の40℃における動粘度が8~30mm2/sであること;を特徴とする潤滑油組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、潤滑油組成物に関する。
近年、自動車のエンジン、電動モーター、変速機等に用いる潤滑油組成物に対して、用途に応じた性能が要求されており、様々な潤滑油組成物が研究されている。例えば、国際公開第2020/068527A1(特許文献1)においては、第一基油として、C14モノオレフィン、C16モノオレフィン、それらの混合物のルイス酸触媒の存在下でのオリゴマー化によって製造される、C28-32の炭化水素フラクション(二量体)と、任意に含まれ得るC42-48炭化水素フラクション(三量体)とを含有する基油と、任意に含まれ得る第二基油としての第一基油とは異なるグループII、III又はIVの基油とを含む潤滑油組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載のような従来の潤滑油組成物は、40℃における動粘度を、用途に応じた潤滑性能が発揮できるような適切な高さとしつつ、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有するものとするといった点では、未だ十分なものではなかった。
なお、従来、電動モーターと変速機は、一般的に異なる潤滑油組成物を用いて潤滑されてきた。しかしながら、電動モーター及び変速機を同一の潤滑油組成物を用いて潤滑することが可能となれば、潤滑油組成物の循環機構を簡略化することが可能となるため、近年では、電動モーターと変速機とを同一の潤滑油組成物によって潤滑することが研究されている。また、油冷式の電動モーターにおいては、そのモーター内部の発熱部位(例えばコイル、コア、磁石等)に冷却媒体として潤滑油組成物を接触させることで高い冷却効果を得ることもできることから、冷却油としても利用可能な潤滑油組成物の研究が進められている。また、変速機(トランスミッション)の分野においては、特に省燃費化や耐久性向上の観点から、トラクション係数を低減が求められている。このように、電動モーターや変速機の分野においては、その用途等から、特に、40℃における動粘度を、動力伝達効率と耐摩耗性と極圧性(耐荷重性)とをいずれも優れたものとすることが可能となるような適切な高さにしながら、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有する潤滑油組成物の出現が望まれている。
国際公開第2020/068527A1
本発明は、前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、40℃における動粘度を適切な高さとしつつ、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有するものとすることが可能な潤滑油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、潤滑油組成物を、基油(A):1-テトラデセンの重合体であるポリ-α-オレフィン系基油と、基油(B):鉱油系基油とを含む潤滑油基油を含有してなるものとし、前記基油(A)を1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを含むものとし、前記基油(A)中に含有される前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])を3~10とし、その潤滑油基油の全量を基準とした、前記基油(A)の含有量を40質量%以上75質量%以下とするとともに前記基油(B)の含有量を25質量%以上60質量%以下とし、さらに、その潤滑油基油の全量を基準とした、前記基油(A)及び前記基油(B)の合計量を80質量%以上とすることにより、40℃における動粘度を適切な高さとしつつ、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有するものとすることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の潤滑油組成物は、
下記基油(A)及び(B):
(A)1-テトラデセンの重合体であるポリ-α-オレフィン系基油、
(B)鉱油系基油、
を含む潤滑油基油を含有してなる組成物であり、
前記基油(A)が、1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを含むものであり、
前記基油(A)中に含有される前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3~10であり、
前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)の含有量が40質量%以上75質量%以下であり、
前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(B)の含有量が25質量%以上60質量%以下であり、
前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)及び前記基油(B)の合計量が80質量%以上であり、かつ、
前記組成物の40℃における動粘度が8~30mm/sであること、
を特徴とするものである。
前記本発明の潤滑油組成物においては、前記基油(B)が、API基油分類におけるグループII基油及びグループIII基油よりなる群から選択される少なくとも1種である鉱油系基油であることが好ましい。
また、前記本発明の潤滑油組成物においては、前記基油(A)の全量を基準として、前記成分(A1)及び(A2)の合計量が90質量%以上であることが好ましい。
また、前記本発明の潤滑油組成物においては、ポリ(メタ)アクリレート系流動点降下剤を更に含むことが好ましい。
さらに、前記本発明の潤滑油組成物においては、(亜)リン酸エステルからなる摩擦防止剤を更に含むことが好ましい。
また、前記本発明の潤滑油組成物は、変速機及び/又は電動モーターの潤滑及び/又は冷却に用いられるものであることが好ましい。
本発明によれば、40℃における動粘度を適切な高さとしつつ、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有するものとすることが可能な潤滑油組成物を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、本明細書においては、特に断らない限り、数値X及びYについて「X~Y」という表記は「X以上Y以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Yのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Xにも適用されるものとする。
本発明の潤滑油組成物は、
下記基油(A)及び(B):
(A)1-テトラデセンの重合体であるポリ-α-オレフィン系基油、
(B)鉱油系基油、
を含む潤滑油基油を含有してなる組成物であり、
前記基油(A)が、1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを含むものであり、
前記基油(A)中に含有される前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3~10であり、
前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)の含有量が40質量%以上75質量%以下であり、
前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(B)の含有量が25質量%以上60質量%以下であり、
前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)及び前記基油(B)の合計量が80質量%以上であり、かつ、
前記組成物の40℃における動粘度が8~30mm/sであること、
を特徴とするものである。以下、先ず、基油(A)及び(B)について説明し、次いで、潤滑油基油及び潤滑油組成物の組成や特性等について説明する。
[基油(A)]
本発明にかかる基油(A)は、1-テトラデセンの重合体であるポリ-α-オレフィン系基油である。そして、前記基油(A)は、1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを含むものである必要がある。このように、基油(A)は、成分(A1)と成分(A2)とを必須成分として含む1-テトラデセンの重合体である。
また、前記基油(A)は、前記基油(A)中に含有される前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3~10である必要がある。前記成分(A1)及び(A2)の質量比が、前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較してトラクション係数が低い値となり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して低いトラクション係数と、高い低温流動性(低温粘度の低下)とを両立させることが可能となる。また、同様の観点でより高い効果が得られることから、前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])は4~9であることがより好ましく、4~6であることが更に好ましく、4~5.5であることが特に好ましく、4~5.3であることが最も好ましい。
また、前記基油(A)としては、前記成分(A1)及び(A2)の合計量が前記基油(A)の全量を基準として90質量%以上(より好ましくは93質量%以上、更に好ましくは98~100質量%)のものが好ましい。前記成分(A1)及び(A2)の合計量が前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較して、より低いトラクション係数と、低温粘度の更なる低減とを両立することが可能となる。
また、前記基油(A)中の前記成分(A1)の含有量としては、基油(A)の総量に対して75~91質量%であることがより好ましく、80~91質量%であることが更に好ましい。前記成分(A1)の含有量が、前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較してトラクション係数をより低い値とすることが可能となり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して低温粘度をより低減させることが可能となる。
また、前記基油(A)中の前記成分(A2)の含有量としては、基油(A)の総量に対して10~33質量%であることがより好ましく、10~20質量%であることが更に好ましい。前記成分(A2)の含有量が、前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較してオイル消費抑制性能を維持することが可能となり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較してトラクション係数をより低い値とすることが可能となる。
また、前記基油(A)は、1-テトラデセンの重合体であればよいため、前記成分(A1)及び(A2)以外の1-テトラデセンを重合してなる他の重合成分(四量体や五量体等)を更に含んでいてもよい。ただし、低いトラクション係数の維持の観点から、前記基油(A)に含まれる前記成分(A1)及び(A2)以外の他の重合成分は、1-テトラデセンの五量体以下の重合体(1-テトラデセンの四量体及び/又は五量体)であることが好ましく、1-テトラデセンの四量体であることがより好ましい。このように、前記基油(A)においては、前記成分(A1)及び(A2)以外の他の重合成分を含む場合であっても、その重合成分は1-テトラデセンの四量体であることがより好ましい(言い換えれば、1-テトラデセンの五量体以上の重合体を含まないものであることがより好ましい)。
また、前記基油(A)が前記成分(A1)及び(A2)以外の他の重合成分を含む場合、前記他の重合成分の含有量(他の重合成分の総量)は前記基油(A)の全量を基準として10質量%以下(より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは2質量%以下)であることが好ましい。前記他の重合成分(1-テトラデセンの四量体や五量体等)の含有量が前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して、より効率よくトラクション係数を低くすることが可能となる。
前記基油(A)中の前記成分(A1)、前記成分(A2)、その他の重合成分(1-テトラデセンの四量体や五量体等)の含有量は、その基油に対してガスクロマトグラフィーによる測定を行ってガスクロマトグラムを求め、基油中の各成分(二量体、三量体、その他の重合成分(四量体、五量体等))の質量基準の含有量の値(面積%)を算出することにより求めてもよい。このようなガスクロマトグラフィーによる分析方法は特に制限されないが、例えば、以下に記載するような条件で、基準物質としての1-テトラデセンの二量体、三量体、四量体、五量体等のガスクロマトグラムを求めた後、測定対象としての基油のガスクロマトグラムを求め、基準物質の測定結果との対比から、測定対象としての基油中に含まれる各成分(二量体、三量体、四量体、五量体等)の質量基準の含有量(含有比率:面積%)の関係を求める方法を採用してもよい。
<ガスクロマトグラフィーの条件>
測定装置 :GC-2010(株式会社島津製作所製)
カラム :ウルトラアロイ-1HT(長さ:30mm、内径:0.25mm、フロンティアラボ株式会社製)
キャリアガス:ヘリウム(100kPa)
測定試料 :基油をそのまま利用(溶媒で希釈せずに利用)
試料注入量 :0.2μL
検出器 :水素炎イオン化検出器(FID)
検出器温度 :300℃
オーブン温度:40℃で5分保持した後、5℃/minの昇温速度で280℃まで昇温。
また、基油(A)が、1-テトラデセンの二量体と、1-テトラデセンの三量体とを混合(必要に応じて他の重合成分も併せて混合)して得られたものである場合には、その製造時の各成分の仕込み比を、そのまま各成分の質量比として利用してもよい。なお、1-テトラデセンの重合体の各成分(1-テトラデセンの二量体(成分(A1))、1-テトラデセンの三量体(成分(A2))、その他の1-テトラデセンの重合成分(四量体や五量体等))を製造するための方法は特に制限されず、それそれ公知の方法により製造することができる。例えば、成分(A1)や成分(A2)等の各成分をそれぞれ製造する場合、1-テトラデセンを公知の方法(例えば、チグラー触媒法、ラジカル重合法、塩化アルミニウム法、フッ化ホウ素法などにより触媒の存在下で低圧重合する方法等)で重合せしめた後、その重合物から蒸留分離により、目的とする成分をそれぞれ単離することにより、各成分をそれぞれ得る方法を採用できる。
また、基油(A)を製造するための方法も特に制限されず、前述のようにして、1-テトラデセンの重合体の各成分を単離した後、1-テトラデセンの二量体(成分(A1))、1-テトラデセンの三量体(成分(A2))、その他の1-テトラデセンの重合成分(四量体や五量体等)を、目的とする設計に応じて適宜混合することにより、基油(A)を製造する方法を採用してもよい。
[基油(B)]
本発明にかかる基油(B)は、鉱油系基油である。このように、基油(A)と基油(B)を組み合わせて利用することで、低いトラクション係数と、低温流動性とをバランスよく有するものとすることが可能となる。なお、基油(A)の種類や、場合により含有させる他の成分の種類等に応じて、基油(B)の種類を適宜選択して利用することにより、最終的に得られる組成物の動粘度(40℃における動粘度等)を効率よく所望の範囲にすることも可能である。
前記基油(B)として利用可能な前記鉱油系基油としては、特に制限されず、公知の鉱物油を適宜利用できる。このような鉱油系基油としては、中でも、API基油分類(API(アメリカ石油協会:American Petroleum Institute)による基油の分類)におけるグループII基油、API基油分類におけるグループIII基油がより好ましい。なお、API基油分類におけるグループII基油は、硫黄分が0.03質量%以下、飽和分(飽和ハイドロカーボン)が90容量%以上、且つ、粘度指数が80以上120未満の鉱油系基油であり、API基油分類におけるグループIII基油は、硫黄分が0.03質量%以下、飽和分(飽和ハイドロカーボン)が90容量%以上、且つ、粘度指数が120以上の鉱油系基油である。
また、鉱油系基油としては、例えば、原油を常圧蒸留および/または減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理から選ばれる1種または2種以上の組み合わせにより精製したパラフィン系鉱油、およびノルマルパラフィン系基油、イソパラフィン系基油、ならびにこれらの混合物を利用できる。
前記鉱油系基油の好ましい例としては、以下に示す基油(1)~(8)を原料とし、この原料油および/またはこの原料油から回収された潤滑油留分を、所定の精製方法によって精製し、潤滑油留分を回収することによって得られる基油を挙げることができる。
(1)パラフィン基系原油および/または混合基系原油の常圧蒸留による留出油
(2)パラフィン基系原油および/または混合基系原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留による留出油(WVGO)
(3)潤滑油脱ろう工程により得られるワックス(スラックワックス等)および/またはガストゥリキッド(GTL)プロセス等により得られる合成ワックス(フィッシャートロプシュワックス、GTLワックス等)
(4)基油(1)~(3)から選ばれる1種または2種以上の混合油および/または当該混合油のマイルドハイドロクラッキング処理油
(5)基油(1)~(4)から選ばれる2種以上の混合油
(6)基油(1)、(2)、(3)、(4)または(5)の脱れき油(DAO)
(7)基油(6)のマイルドハイドロクラッキング処理油(MHC)
(8)基油(1)~(7)から選ばれる2種以上の混合油。
なお、前記所定の精製方法としては、水素化分解、水素化仕上げなどの水素化精製;フルフラール溶剤抽出などの溶剤精製;溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう;酸性白土や活性白土などによる白土精製;硫酸洗浄、苛性ソーダ洗浄などの薬品(酸またはアルカリ)洗浄などが好ましい。これらの精製方法のうちの1種を単独で行ってもよく、2種以上を組み合わせて行ってもよい。また、2種以上の精製方法を組み合わせる場合、その順序は特に制限されず、適宜選定することができる。
また、鉱油系基油としては、前記基油(1)~(8)から選ばれる基油または当該基油から回収された潤滑油留分について所定の処理を行うことにより得られる下記基油(9)または(10)が特に好ましい。
(9)前記基油(1)~(8)から選ばれる基油または当該基油から回収された潤滑油留分を水素化分解し、その生成物またはその生成物から蒸留等により回収される潤滑油留分について溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、または当該脱ろう処理をした後に蒸留することによって得られる水素化分解基油
(10)前記基油(1)~(8)から選ばれる基油または当該基油から回収された潤滑油留分を水素化異性化し、その生成物またはその生成物から蒸留等により回収される潤滑油留分について溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、または、当該脱ろう処理をしたあとに蒸留することによって得られる水素化異性化基油。
なお、前記(9)および(10)の潤滑油基油としては、それぞれ、脱ろう処理として、接触脱ろう処理(工程)を経て製造されたものがより好ましい。また、前記(9)または(10)の潤滑油基油を得る際に、必要に応じて溶剤精製処理および/または水素化仕上げ処理工程を、適当な段階でさらに行ってもよい。
このような鉱油系基油(基油(B))は、鉱物油の1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて利用してもよい。また、基油(B)としては市販品を利用してもよい。
[潤滑油基油]
本発明にかかる潤滑油基油は、前記基油(A)及び(B)を含むものである。また、前記潤滑油基油においては、前記基油(A)及び(B)の含有量(合計量)が前記潤滑油基油の全量を基準として80質量%以上である必要がある。前記基油(A)及び(B)の合計量を前記下限以上とすることで、前記下限未満の場合と比較して、組成物の高温清浄性や耐水性を高い水準に維持することが可能となるとともに、用途に応じた特性を得るために添加剤を更に利用する場合にも、その添加剤の効果がより出やすくなり、目的に応じた特性を有する組成物をより効率よく得ることが可能となる。また、同様の観点でより高い効果を得ることが可能となることから、前記潤滑油基油の全量を基準とした前記基油(A)及び(B)の含有量(合計量)は90質量%以上(更に好ましくは95質量%以上、特に好ましくは98質量%以上)であることがより好ましい。なお、前記基油(A)及び(B)以外の基油としては特に制限されないが、例えば、API基油分類におけるグループIVの基油、グループVの基油等を挙げることができる。なお、前記潤滑油基油としては、高温清浄性や耐水性の向上の観点から、前記基油(A)及び(B)のみからなるものがより好ましい。
また、本発明にかかる潤滑油基油においては、前記基油(A)の含有量が前記潤滑油基油の全量を基準として40質量%以上75質量%以下である必要がある。前記基油(A)の含有量が前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較してトラクション係数が低い値となり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して低温流動性が高くなる。また、同様の観点でより高い効果を得ることが可能となることから、前記潤滑油基油の全量を基準とした前記基油(A)の含有量は50質量%以上75質量%以下(より好ましくは60質量%以上75質量%以下)であることが好ましい。
また、本発明にかかる潤滑油基油においては、前記基油(B)の含有量が前記潤滑油基油の全量を基準として25質量%以上60質量%以下である必要がある。前記基油(B)の含有量が前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較して、低温流動性が高くなり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較してトラクション係数が低い値となる。また、同様の観点でより高い効果を得ることが可能となることから、前記潤滑油基油の全量を基準とした前記基油(B)の含有量は25質量%以上50質量%以下(より好ましくは25質量%以上40質量%以下)であることが好ましい。
また、前記潤滑油基油中の前記成分(A1)の含有量としては、潤滑油基油の総量に対して30~68質量%であることがより好ましく、40~68質量%であることが更に好ましい。前記成分(A1)の含有量が、前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較してトラクション係数をより低い値とすることが可能となり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して低温流動性をより向上させることが可能となる。また、前記成分(A1)の含有量が前記上限以下である場合には、オイル消費抑制性能が向上する傾向にある。
また、前記潤滑油基油中の前記成分(A2)の含有量としては、潤滑油基油の総量に対して7~15質量%であることがより好ましく、7.5~11.3質量%であることが更に好ましい。前記成分(A2)の含有量が、前記下限以上である場合には、前記下限未満の場合と比較してトラクション係数をより低い値とすることが可能となり、他方、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して、より効率よく低いトラクション係数と高い低温流動性の両立を図ることが可能となる。なお、前記成分(A2)の含有量が前記上限以下である場合には、オイル消費抑制性能が向上する傾向にある。
さらに、本発明にかかる潤滑油基油においては、低トラクション係数化、及び、低温流動性の向上の両立をより効率よくかつよりバランスよく図ることが可能となることから、前記潤滑油基油中の前記基油(A)及び(B)の質量比([基油(A)]/[基油(B)])が2/3~3(更に好ましくは1~3)であることがより好ましい。
また、本発明にかかる潤滑油基油としては、40℃における動粘度が8.0~25.0mm/sのものが好ましく、12.0~18.0mm/sのものがより好ましく、13.9~17.6mm/sのものが更に好ましく、15.3~17.6mm/sのものが特に好ましい。なお、本明細書において「40℃における動粘度」とは、JIS K2283‐2000に準拠し、測定装置として自動粘度計(商品名「CAV-2100」、Cannon Instrument社製)を用いて測定された40℃での動粘度を意味する。
本発明にかかる潤滑油基油としては、100℃における動粘度が3.0~5.0mm/sのものが好ましく、3.5~4.5mm/sのものがより好ましく、3.5~4.1mm/sのものが更に好ましく、3.9~4.1mm/sのものが特に好ましい。なお、本明細書において「100℃における動粘度」とは、JIS K2283‐2000に準拠し、測定装置として自動粘度計(商品名「CAV-2100」、Cannon Instrument社製)を用いて測定された100℃での動粘度を意味する。
また、本発明にかかる潤滑油基油は、基油の100℃における動粘度が2mm/s以上の場合、粘度指数が105以上(より好ましくは130~140)のものが好ましい。粘度指数が、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して、低温での粘度急上昇がより抑制されて、低温での流動性がより高いものとなり、他方、前記粘度指数が前記下限以上である場合には、前記下限未満である場合と比較して、得られる潤滑油組成物の粘度の温度依存性をより低下させて、幅広い温度域において動力伝達効率をより向上させることが可能となる。なお、本明細書において「粘度指数」とは、JIS K 2283-2000に準拠して測定された粘度指数を意味する。
[潤滑油組成物]
本発明の潤滑油組成物は、前記潤滑油基油を含有してなる組成物であり、かつ、40℃における動粘度が8~30mm/sであるものである。このように、本発明の潤滑油組成物は、前記潤滑油基油を含有してなるものであって、かつ、40℃における動粘度が前記特定の範囲内にあるものであればよく、例えば、前記潤滑油基油のみを含有する形態のものであっても(この場合、潤滑油組成物は基油(A)と基油(B)を含有する組成物(潤滑油基油からなるもの)となる)、あるいは、前記潤滑油基油とともに添加剤を含む形態のものであってもよい。
本発明の潤滑油組成物は、前述のように、40℃における動粘度が8~30mm/sである必要がある。40℃における動粘度が前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して、特に40℃近傍の比較的低温の温度域(好ましくは20~60℃程度)において、動力伝達効率を向上させることが可能となる。他方、40℃における動粘度が前記下限以上である場合には、前記下限未満である場合と比較して、特に40℃近傍の比較的低温の温度域(好ましくは20~60℃程度)において、潤滑箇所での潤滑油組成物の油膜形成性及び油膜保持性をより向上させることが可能となり、優れた耐摩耗性と極圧性(耐荷重性)を有することが可能となる。すなわち、本発明の潤滑油組成物においては、40℃における動粘度を8~30mm/sとすることにより、動力伝達効率と、耐摩耗性と、極圧性とを向上させることが可能となる。なお、同様の観点で、より高い効果が得られることから、潤滑油組成物の40℃における動粘度は、10~20mm/sであることがより好ましく、14~18mm/sであることが更に好ましい。また、このような組成物の動粘度は、基油(A)や基油(B)の種類及び使用量(場合により、更に添加する成分(添加剤)の種類や使用量)を、本発明において規定する範囲内において適宜変更することで、上記所望の範囲とすることができる。
また、本発明の潤滑油組成物における前記潤滑油基油の含有量は特に制限されるものではないが、潤滑油組成物の全量を基準として90質量%以上(より好ましくは92質量%以上、更に好ましくは95質量%以上)であることが好ましい。
本発明の潤滑油組成物が、前記潤滑油基油とともに添加剤を含む形態のものである場合、かかる添加剤としては、その用途に応じて、潤滑油の分野において利用されている公知の添加剤(例えば、特開2003-155492号公報、国際公開2017/073748号、特開2020-76004号公報等に記載されているもの等)を適宜利用できる。
このような添加剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、粘度指数向上剤、流動点降下剤、無灰分散剤、金属系清浄剤、酸化防止剤、摩耗防止剤、金属不活性化剤、ゴム膨潤剤、摩擦調整剤、消泡剤、粘度調整剤、希釈油等を挙げることができる。このような添加剤は、潤滑油組成物の用途に応じて、1種を単独で利用してもよく、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。
前記粘度指数向上剤としては特に制限されず、公知の粘度指数向上剤を適宜利用できる。粘度指数向上剤の中でも、粘度指数を高める効果およびせん断安定性の向上の観点で、ポリ(メタ)アクリレート系粘度指数向上剤(ポリ(メタ)アクリレートからなる粘度指数向上剤)がより好ましい。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。このようなポリ(メタ)アクリレート系粘度指数向上剤としては、いわゆる非分散型のものであっても、分散型のものであってもよい。また、粘度指数向上剤に用いられるポリ(メタ)アクリレートとしては、重量平均分子量が5,000~35,000のものが好ましい。なお、ここにいう「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で求められる値(標準ポリスチレン換算により得られた分子量)を意味する。また、前記粘度指数向上剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。粘度指数向上剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.1~10.0質量%(より好ましくは0.1~5.0質量%)であることが好ましい。
前記流動点降下剤としては特に制限されず、公知の流動点降下剤を適宜利用でき、例えば、ポリ(メタ)アクリレート、エチレン-酢酸ビニルコポリマー等が挙げられる。このような流動点降下剤の中でも、低温流動点降下作用およびせん断安定性の向上の観点から、ポリ(メタ)アクリレート系流動点降下剤(ポリ(メタ)アクリレートからなる流動点降下剤)がより好ましい。このような、ポリ(メタ)アクリレート系流動点降下剤としては、いわゆる非分散型のものであっても、分散型のものであってもよい。また、前記流動点降下剤に用いる前記ポリ(メタ)アクリレートとしては、流動点降下作用およびせん断安定性の向上の観点から、重量平均分子量が40,000~100,000のものが好ましい。また、かかる重量平均分子量の上限値は80,000以下(より好ましくは60,000以下)であることがより好ましい。なお、ここにいう「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で求められる値(標準ポリスチレン換算により得られた分子量)を意味する。また、前記流動点降下剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。流動点降下剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.01~1.0質量%(より好ましくは0.03~0.6質量%)であることが好ましい。
前記無灰分散剤としては特に制限されず、公知の無灰分散剤(例えば、特開2003-155492号公報、特開2020-76004号公報、国際公開2013/147162号等参照)が適宜使用でき、中でも、非ホウ素化コハク酸イミド、ホウ素化コハク酸イミド、及び、これらの混合物を好適に利用できる。なお、前記非ホウ素化コハク酸イミド、前記ホウ素化コハク酸イミド、又は、これらの混合物としては、窒素原子の含有量が0.5~3.0質量%のものが好ましい。なお、前記無灰分散剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。さらに、前記無灰分散剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.2~6.0質量%(より好ましくは0.5~5.0質量%)であることが好ましい。
前記金属系清浄剤としては特に制限されないが、例えば、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレート等が挙げられる。前記金属系清浄剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。さらに、金属系清浄剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.01~1.0質量%(より好ましくは0.05~0.6質量%)であることが好ましい。
前記酸化防止剤としては特に制限されないが、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。酸化防止剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.1~2.0質量%(より好ましくは0.2~1.0質量%)であることが好ましい。
前記摩耗防止剤としては、特に限定されず、潤滑油組成物の分野において摩耗防止剤として用いられている公知の化合物(例えば、特開2003-155492号公報、特開2020-76004号公報、国際公開2013/147162号等参照)を適宜用いることができ、中でも、(亜)リン酸エステルがより好ましい。なお、本明細書において「(亜)リン酸エステル」とは、リン酸エステル及び/又は亜リン酸エステルを意味する。このような(亜)リン酸エステルからなる摩耗防止剤としては、リン原子(P)の含有量が2.0~35.0質量%のものが好ましい。なお、摩耗防止剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。また、摩耗防止剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.02~2.0質量%(より好ましくは0.05~1.0質量%)であることが好ましい。なお、前記摩耗防止剤としては、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)を利用することも可能ではあるが、変速機の潤滑の用途に利用した場合に、耐摩耗性の点で、(亜)リン酸エステル等の他の成分と比較して必ずしも高度な効果が得られないため、電動モーター及び変速機を同一の潤滑油組成物を用いて潤滑するといった観点では、ZnDTP以外のものを利用することが好ましく、中でも、(亜)リン酸エステルを利用することが特に好ましい。
前記金属不活性化剤としては特に制限されないが、例えば、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、トリルトリアゾールまたはその誘導体、1,3,4-チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4-チアジアゾリル-2,5-ビスジアルキルジチオカーバメート、2-(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、β-(o-カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。金属不活性化剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。また、金属不活性化剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.01~0.5質量%(より好ましくは0.02~0.3質量%)であることが好ましい。
前記ゴム膨潤剤としては特に制限されないが、潤滑油用のシール膨潤剤として用いることが可能な公知の化合物を適宜利用でき、例えば、エステル系、硫黄系、芳香族系等のシール膨潤剤(例えばスルホラン化合物等)が挙げられる。ゴム膨潤剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。また、ゴム膨潤剤を利用する場合、その含有量は特に制限されないが、前記潤滑油組成物の全量を基準として0.01~1.0質量%(より好ましくは0.05~0.8質量%)であることが好ましい。
前記摩擦調整剤としては特に制限されないが、例えば、アミン系、アミド系、イミド系、脂肪酸エステル系、脂肪酸系、脂肪族アルコール系、脂肪族エーテル系の摩擦調整剤が挙げられる。また、このような摩擦調整剤としては、より高い摩擦低減作用が得られるといった観点から、アミン系摩擦調整剤がより好ましく、アルキルアミン、アルケニルアミンが更に好ましい。摩擦調整剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。また、摩擦調整剤を利用する場合、その含有量は前記潤滑油組成物の全量を基準として0.005~3.0質量%(より好ましくは0.01~2.5質量%)であることが好ましい。
前記消泡剤としては、例えば、25℃における動粘度が1,000~100,000mm2/sのシリコーンオイル、アルケニルコハク酸誘導体、ポリヒドロキシ脂肪族アルコールと長鎖脂肪酸とのエステル、メチルサリシレート、および、o-ヒドロキシベンジルアルコール等が挙げられる。消泡剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。また、消泡剤を利用する場合、その含有量は特に制限されないが、前記潤滑油組成物の全量を基準として0.0001~0.005質量%(より好ましくは0.0003~0.003質量%)であることが好ましい。
前記粘度調整剤としては、特に制限されず、潤滑油組成物の分野において粘度調整剤として用いられている公知の化合物を適宜利用できる。このような粘度調整剤としては、重量平均分子量が5,000~20,000(より好ましくは6,000~15,000)のポリマーであることが好ましい。また、前記粘度調整剤として利用する重量平均分子量が5,000~20,000のポリマーとしては、エチレンプロピレンコポリマーがより好ましい。なお、エチレンプロピレンコポリマーは、ブロックコポリマーであっても、あるいは、ランダムコポリマーであってもよい。なお、ここにいう「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で求められる値(標準ポリスチレン換算により得られた分子量)を意味する。また、前記粘度調整剤は1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて利用してもよい。このような粘度調整剤を利用する場合、その含有量は特に制限されないが、前記潤滑油組成物の全量を基準として0.1~10.0質量%(より好ましくは0.1~5.0質量%)であることが好ましい。
前記希釈油としても特に制限されず、公知のものを適宜利用できる。このような希釈油を利用する場合、その含有量は特に制限されないが、前記潤滑油組成物の全量を基準として0.01~10.0質量%(より好ましくは0.01~5.0質量%)であることが好ましい。
また、本発明の潤滑油組成物は、添加剤を含む形態のものである場合、前記潤滑油基油とともに前記ポリ(メタ)アクリレート系流動点降下剤を含むものであることがより好ましい。本発明の潤滑油組成物がポリ(メタ)アクリレート系流動点降下剤を更に含む場合には、低温流動性をより向上させることや、低温粘度をより低減させることが可能となる。
さらに、本発明の潤滑油組成物は、添加剤を含む形態のものである場合、前記潤滑油基油とともに(亜)リン酸エステルからなる摩擦防止剤を含むものであることがより好ましい。本発明の潤滑油組成物が(亜)リン酸エステルからなる摩擦防止剤を更に含む場合には、耐摩耗性を更に向上させることが可能となる。
なお、本発明の潤滑油組成物に、上述のような添加剤を含有させる場合、添加剤はそれぞれ各成分ごとに別々に準備して添加してもよいし、あるいは、他の成分の混合物を準備して添加してもよい。このような他の成分の混合物としては、市販のパッケージ(例えば、無灰分散剤、金属系清浄剤、酸化防止剤、摩耗防止剤、金属不活性化剤、ゴム膨潤剤、希釈油を含む添加剤パッケージ)を適宜利用してもよい。
また、本発明の潤滑油組成物のトラクション係数は、0.0054以下であることが好ましく、0.0040~0.0054であることがより好ましく、0.0042~0.0053であることがより好ましい。前記トラクション係数が、前記上限以下である場合には、前記上限を超えた場合と比較して、これを用いた場合に、省燃費化や耐久性向上の点でより高い効果が得られるとともに、動力伝達効率をより向上させることが可能となり、他方、前記下限以上である場合には、前記下限未満である場合と比較して、潤滑箇所での潤滑油組成物の油膜形成性及び油膜保持性がより向上し、幅広い温度域においてより良好な潤滑状態を保持することが可能となる。なお、ここにいう「トラクション係数」としては、EHL試験機(PCS Instruments社製の試験機「EHD2」)を用い、部材として鋼ディスク及び鋼ボールを利用して、温度:25℃、荷重:20N、周速(平均速度):0.5m/s、すべり率(SRR):3%の条件下で測定した値を採用する。
本発明の潤滑油組成物の-40℃におけるBF粘度は、10,000mPa・s以下(より好ましくは8,000mPa・s、更に好ましくは7,200mPa・s以下、特に好ましくは6,000mPa・s以下、最も好ましくは4,400mPa・s以下)であることが好ましい。-40℃におけるBF粘度が前記上限値以下である場合には、潤滑油組成物の低温流動性が高い水準にあるものと判断できる。なお、本明細書における-40℃におけるBF粘度は、ASTM D 2983に準拠して測定される値を意味する。
また、本発明の潤滑油組成物としては、100℃における動粘度が1.0~5.0mm/sのものが好ましく、3.5~4.1mm/sのものがより好ましい。100℃における動粘度が前記上限以下である場合には前記上限を超えた場合と比較して、特に100℃近傍の比較的高温の温度域(好ましくは80~120℃程度)において動力伝達効率をより向上させることが可能となる。他方、100℃における動粘度が前記下限以上である場合には前記下限未満である場合と比較して、特に100℃近傍の比較的高温の温度域(好ましくは80~120℃程度)において、潤滑箇所での潤滑油組成物の油膜形成性及び油膜保持性がより向上して、より良好な潤滑状態を保持することが可能となる。
また、本発明の潤滑油組成物は、250℃におけるNOACK蒸発量が21.0質量%以下(より好ましくは13.8質量%以下)のものが好ましい。潤滑油組成物の250℃におけるNOACK蒸発量の下限は特に制限されるものではないが、3質量%以上であることが好ましい。なお、本明細書において「250℃におけるNOACK蒸発量」とは、ASTM D 5800に準拠して測定される250℃における潤滑油組成物の蒸発量である。なお、NOACK蒸発量が21.0質量%以下である場合には、使用時に蒸発による組成物の損失が低減されて、高い水準でオイルの消費を抑制することが可能となる。
また、本発明の潤滑油組成物は、その特性から、変速機、電動モーターの潤滑や冷却に特に好適に用いることができる。すなわち、本発明の潤滑油組成物は、低いトラクション係数と、高い低温流動性と、高いオイル消費抑制性能とをバランスよく有するものとなることから、特に、変速機及び/又は電動モーターの潤滑及び/又は冷却の用途に好適に利用できる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、各実施例等で利用した基油及び添加剤を以下に記載する。なお、各実施例等においては、以下に記載する基油(I-1)~(I-12)をそれぞれ準備して利用した。ここで、基油(I-1)~(I-3)は本発明にかかる「基油(A)」に相当するものであり、基油(I-9)~(I-12)は本発明にかかる「基油(B)」に相当するものである。また、基油(I-4)~(I-6)は1-テトラデセンの重合体よりなるものではあるが、1-テトラデセンの二量体と三量体の質量比の観点で、本発明にかかる「基油(A)」に相当しないものである。
〔I〕基油について
[基油(I-1)]表1に示す組成を有する1-テトラデセンの重合体である基油
[基油(I-2)]表1に示す組成を有する1-テトラデセンの重合体である基油
[基油(I-3)]表1に示す組成を有する1-テトラデセンの重合体である基油
[基油(I-4)]表1に示す組成を有する1-テトラデセンの重合体である基油
[基油(I-5)]表1に示す組成を有する1-テトラデセンの重合体である基油
[基油(I-6)]表1に示す組成を有する1-テトラデセンの重合体である基油
[基油(I-7)]表1に示す組成を有する1-ドデセンの重合体である基油(API基油分類:グループIV)
[基油(I-8)]表1に示す組成を有する1-デセンの重合体である基油(API基油分類:グループIV)
[基油(I-9)]水素化分解鉱油系基油(SKルブリカンツ社製、商品名「Yubase(登録商標)4+」、API基油分類:グループIII)
[基油(I-10)]GTLワックスの水素化分解基油(GTL3:API基油分類:グループII)
[基油(I-11)]GTLワックスの水素化分解基油(GTL4:API基油分類:グループIII)
[基油(I-12)]水素化分解鉱油系基油(SKルブリカンツ社製、商品名「Yubase(登録商標)6+」、API基油分類:グループIII)。
Figure 2023003675000001
〔II〕添加剤について
[添加剤パッケージ]無灰分散剤(非ホウ素化コハク酸イミド及びホウ素化コハクイミドの混合物);金属系清浄剤(カルシウムスルホネート、全塩基価:300(TBN300)、カルシウム濃度:12質量%);酸化防止剤(アミン系酸化防止剤及びフェノール系酸化防止剤の混合物);摩耗防止剤(亜リン酸エステル);金属不活性化剤(チアジアゾール);ゴム膨潤剤(スルホラン化合物);及び、希釈油を含む添加剤パッケージ
[流動点降下剤]ポリメタクリレート(非分散型、重量平均分子量:56,000)。
(実施例1~7及び比較例1~7)
下記表2~4に示す組成となるように、前述の基油〔I〕及び添加剤〔II〕の中から適宜選択した成分を利用して、潤滑油組成物を調製した。なお、各実施例等においては、潤滑油基油として、基油〔I〕に記載されている基油から2種類又は3種類を選択して表2~4に記載の割合で混合した基油の混合物を利用した。ここで、表2~4中、潤滑油基油の含有量の単位の「inmass%」は潤滑油基油の全量に対する各基油の含有量(質量%)を表し、添加剤の含有量の単位の「mass%」は潤滑油組成物全量に対する各成分の含有量(質量%)を表す。また、表2~4中、C14二量体は1-テトラデセンの二量体を示し、C14三量体は1-テトラデセンの三量体を示し、C14四量体は1-テトラデセンの四量体を示し、C14二量体を場合により(A1)成分と示し、C14三量体を場合により(A2)成分と示す。また、表2~4中の組成に関して「-」はその成分を利用していないことを示す。なお、比較例3~7においては、基油(I-4)~(I-8)を「基油(A)」との比較のための基油として利用している。このような基油(A)との対比(基油(I-1)~(I-3)との対比)の観点から、便宜上、表4中、基油(I-4)~(I-8)を場合により「基油(C)」と表記する。
また、表2~4には、各潤滑油基油(基油(I-1)~(I-12)の中から選択された2種又は3種の基油の混合物)の40℃及び100℃の各温度における動粘度を併せて示す。なお、表2~4に示す潤滑油基油の各温度における動粘度は、JIS K2283-2000に準拠して、測定装置として自動粘度計(商品名「CAV-2100」、Cannon Instrument社製)を用いて測定した値である。また、表2~4には、潤滑油基油の粘度指数も併せて示す。なお、潤滑油基油の粘度指数は、JIS K 2283-2000に準拠して測定した値である。
[各実施例等で得られた潤滑油組成物の特性の評価方法について]
<トラクション係数の測定>
各実施例等で得られた潤滑油組成物のトラクション係数を、EHL試験機(PCS Instruments社製の試験機「EHD2」)を用い、部材として鋼ディスク及び鋼ボールを利用して、温度:25℃、荷重:20N、周速(平均速度):0.5m/s、すべり率(SRR):3%の条件で測定した。得られた結果を表2~4に示す。なお、トラクション係数が0.0054以下である場合には、低トラクション係数の観点で高い水準にあるといえる(トラクション係数が十分に低いといえる)。
<ブルックフィールド粘度(BF粘度)の測定>
各実施例等で得られた潤滑油組成物の-40℃におけるBF粘度を、ASTM D 2983に準拠して、測定装置としてブルックフィールド粘度用恒温槽/ブルックフィールド粘度計を用いて、温度:-40℃の条件で測定した。得られた結果を表2~4に示す。なお、BF粘度の値が10,000mPa・s以下となる場合には、低温での流動性が高い水準にあるといえる。
<潤滑油組成物の動粘度の測定>
各実施例等で得られた潤滑油組成物について、40℃における動粘度、及び、100℃における動粘度をそれぞれ、JIS K2283-2000に準拠し、かつ、測定装置として自動粘度計(商品名「CAV-2100」、Cannon Instrument社製)を用いて測定した。得られた結果を表2~4に示す。
Figure 2023003675000002
Figure 2023003675000003
Figure 2023003675000004
表2~4の記載からも明らかなように、基油(A)に相当する基油(1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3~10となるように含有する基油)を40質量%以上75質量%以下の割合で含有しかつ基油(B)に相当する基油を25質量%以上60質量%以下の割合で含有する潤滑油基油を含む、実施例1~7で得られた潤滑油組成物はいずれも、トラクション係数が0.0054以下、BF粘度が10,000mPa・s以下となっていた。また、実施例1~7で得られた潤滑油組成物はいずれも、組成物の動粘度が8~30mm/sの範囲内のものとなった。なお、40℃における動粘度が前記範囲にあることから、実施例1~7で得られた潤滑油組成物はいずれも、使用時に、特に40℃近傍の比較的低温の温度域(好ましくは20~60℃程度)において、動力伝達効率と、耐摩耗性と、極圧性(耐荷重性)とに優れたものとなることは明らかである。
これに対して、基油(A)に相当する基油を利用していても、その含有量が75質量%を超えた場合(比較例1)においては、BF粘度が100万mPa・sを超えた値となっており、低温流動性が低いものとなっていた。また、基油(A)に相当する基油を利用していても、その含有量が40質量%未満である場合(比較例2)においては、トラクション係数が0.0054よりも大きな値となっており、低トラクション係数の点で十分なものとはならなかった。さらに、基油(A)の代わりに1-ドデセンの重合体である基油(API基油分類:グループIV)を用いた場合(比較例3)には、トラクション係数が0.0054よりも大きな値となっており、この場合にも、やはり低トラクション係数の点で十分なものとはならなかった。また、基油(A)の代わりに1-デセンの重合体である基油(API基油分類:グループIV)を用いた場合(比較例4)は、組成物の40℃における動粘度が8mm/s未満となっていた。そのため、基油(A)の代わりに1-デセンの重合体である基油(API基油分類:グループIV)を用いた場合(比較例4)には、使用時に、特に40℃近傍の比較的低温の温度域(好ましくは20~60℃程度)において、優れた耐摩耗性及び極圧性を発揮することができないことは明らかである。さらに、基油(A)の代わりに成分(A1)と成分(A2)との質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3未満となっている基油を用いた場合(比較例5)には、トラクション係数が0.0054よりも大きな値となっており、低トラクション係数の点で十分なものとはならなかった。また、比較例6及び7で得られた潤滑油組成物は、40℃における動粘度を実施例1で得られた潤滑油組成物と併せたものであるが、比較例6及び7で得られた潤滑油組成物においては、基油(A)の代わりに成分(A1)と成分(A2)との質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が19.0となっている基油(前記質量比が10を超えた基油)を用いており、特に、低トラクション係数の点で十分なものとはならなかった。
このような結果から、本発明の潤滑油組成物によって、40℃における動粘度を適切な高さとしつつ、低トラクション係数及び低温流動性をいずれも高い水準でバランスよく有するものとすることが可能となることが分かった。
以上説明したように、本発明によれば、40℃における動粘度を適切な高さとしつつ、低いトラクション係数と、高い低温流動性とをバランスよく有するものとすることが可能な潤滑油組成物を提供することが可能となる。したがって、本発明の潤滑油組成物は、特に、変速機、電動モーター、これらの一体型装置等の機器用の潤滑油や冷却油等の用途に利用するための組成物として有用である。

Claims (6)

  1. 下記基油(A)及び(B):
    (A)1-テトラデセンの重合体であるポリ-α-オレフィン系基油、
    (B)鉱油系基油、
    を含む潤滑油基油を含有してなる組成物であり、
    前記基油(A)が、1-テトラデセンの二量体である成分(A1)と、1-テトラデセンの三量体である成分(A2)とを含むものであり、
    前記基油(A)中に含有される前記成分(A1)及び(A2)の質量比([成分(A1)]/[成分(A2)])が3~10であり、
    前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)の含有量が40質量%以上75質量%以下であり、
    前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(B)の含有量が25質量%以上60質量%以下であり、
    前記潤滑油基油の全量を基準として、前記基油(A)及び前記基油(B)の合計量が80質量%以上であり、かつ、
    前記組成物の40℃における動粘度が8~30mm/sであること、
    を特徴とする潤滑油組成物。
  2. 前記基油(B)が、API基油分類におけるグループII基油及びグループIII基油よりなる群から選択される少なくとも1種である鉱油系基油であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記基油(A)の全量を基準として、前記成分(A1)及び(A2)の合計量が90質量%以上であることを特徴とするする請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  4. ポリ(メタ)アクリレート系流動点降下剤を更に含むことを特徴とする請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
  5. (亜)リン酸エステルからなる摩擦防止剤を更に含むことを特徴とする請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
  6. 変速機及び/又は電動モーターの潤滑及び/又は冷却に用いられるものであることを特徴とする請求項1~5のうちのいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
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