JP2023003359A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】横漏れ防止性能に優れる吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品1は、展開且つ最大伸長状態の平面視において下記(i)ないし(iii)を全て満たす。(i)股下部Mに、「吸収性物品1を横方向Yに横断する1本の仮想直線を引いた場合に、該仮想直線における一対の防漏カフ8,8どうしの離間部85と重複する部分の長さが、該仮想直線における第1コア6と重複する部分の長さに比べて長い部分」(本発明の一実施形態では、第1コア6の幅狭部62と縦方向Xにおいて同位置にある部分に相当)を有している。(ii)股下部Mに、防漏カフ8の起立部82と第2コア7との重なり部が存在する。(iii)腹側領域Fr及び背側領域Rrの少なくとも一方における、前記(ii)の前記重なり部よりも縦方向Xの外方位置において、防漏カフ8と第1コア6とが重なる。【選択図】図2

Description

本発明は、防漏カフを備えた吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品として、着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の縦方向に沿う両側部に沿って配され、着用時に着用者の肌に向かって起立する一対の防漏カフとを備えたものが知られている。
特許文献1には、前記の公知の使い捨ておむつにおいて、着用者の股間部に対応する股下部の横方向中央部に高坪量部を有し、該高坪量部の横方向両側に該高坪量部よりも低坪量の低坪量部を有するものが記載されている。特許文献1に記載のおむつにおいて、吸収体は、上部吸収層と、該上部吸収層よりも着用者の肌から遠い側に配され且つ該上部吸収層よりも縦方向及び横方向の寸法が大きい下部吸収層との積層構造を有し、該積層構造が前記高坪量部、該下部吸収層上に該上部吸収層が積層されていない部分が前記低坪量部をそれぞれ形成している。前記の上部吸収層及び下部吸収層は何れも、繊維集合体又はこれに吸水性ポリマーの粒子等の機能性材料を保持させたものからなる。特許文献1の図2には、展開且つ伸長状態のおむつの肌対向面側が記載されており、この図2によれば、前記股下部では、一対の防漏カフの一方と他方との横方向の離間距離は、前記上部吸収層の横方向長さに比べて長くなっているが、特許文献1にはこの点について特に説明は無い。
特許文献2には、特許文献1に記載のおむつと同様の二層構造の吸収体を備えた使い捨ておむつにおいて、該二層構造のうちの一層を、不織布からなる基質層と熱可塑性材料との間に吸水性ポリマーを介在配置した構成のものとすることが記載されている。
特開2012-16435号公報 特表2006-513824号公報
防漏カフを備えた吸収性物品においては、その着用時に防漏カフが起立することで、着用者が排泄した尿等の排泄物がおむつの横方向外方に漏れ出す、いわゆる横漏れが防止される。しかしながら、例えば、おむつの着用者が座位の姿勢をとった場合には、起立状態であるべき防漏カフが体圧によって倒伏状態となってしまうことがあり、排泄物が倒伏状態の防漏カフを乗り越えておむつの横方向外方に漏れ出してしまうことがあった。防漏カフが倒伏状態となっても横漏れを防止し得る技術は未だ提供されていない。
したがって、本発明の課題は、横漏れ防止性能に優れる吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部と着用者の背側に配される背側部とその間に位置する股下部とを有するとともに、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の該縦方向に沿う両側部に沿って該腹側部から該背側部にわたって配された一対の防漏カフとを備えた吸収性物品である。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記吸収体は、第1コアと、該第1コアよりも着用者の肌から遠い側に配された第2コアとの積層構造を有し、該第2コアは、該吸収体の厚み方向に対向配置された基材シートどうしの間に吸水性ポリマーが介在配置された構成を有している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記一対の防漏カフは、それぞれ、少なくとも前記股下部に、着用時に着用者の肌に向かって起立する起立部を有し、展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の肌対向面側の平面視において、一方の該防漏カフと他方の該防漏カフとは離間部を介して離間している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の平面視において、下記(i)ないし(iii)を全て満たす。
(i)前記股下部に、前記吸収性物品を前記横方向に横断する1本の仮想直線を引いた場合に、該仮想直線における前記離間部と重複する部分の長さが、該仮想直線における前記第1コアと重複する部分の長さに比べて長い部分を有している。
(ii)前記股下部に、前記起立部と前記第2コアとの重なり部が存在する。
(iii)展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品を前記縦方向に二等分して前記横方向に延びる仮想直線を基準として、該吸収性物品における前記腹側部寄りの領域を腹側領域、該吸収性物品における前記背側部寄りの領域を背側領域とした場合、該腹側領域及び該背側領域の少なくとも一方における、前記(ii)の前記重なり部よりも該縦方向の外方位置において、前記防漏カフと前記第1コアとが重なる。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明の吸収性物品は、横漏れ防止性能に優れ、着用者が座位の姿勢をとった場合でも、横漏れが発生し難い。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの自然状態を模式的に示す斜視図である。なお、本明細書において「自然状態」とは、吸収性物品に配されている各弾性部材に外力を加えずに吸収性物品を伸長させていない状態(弛緩状態)であることを意味する。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ最大伸長状態における肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す展開平面図である。 図3は、図2に示すおむつのI-I線断面(厚み方向且つ横方向に沿う断面)を模式的に示す断面図である。 図4は、図2に示すおむつのII-II線断面(厚み方向且つ横方向に沿う断面)を模式的に示す断面図である。 図5は、図3に示すおむつの自然状態を模式的に示す断面図である。 図6は、図4に示すおむつの自然状態を模式的に示す断面図である。 図7は、本発明の吸収性物品の他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図2相当図である。 図8は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図2相当図である。 図9は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図3相当図である。 図10は、図9に示すおむつの自然状態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1~図6には、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Fと、着用者の背側に配される背側部Rと、腹側部Fと背側部Rとの間に位置する股下部Mとを有するとともに、腹側部Fから股下部Mを介して背側部Rに延び、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。また、おむつ1は、体液を吸収保持する吸収体5と、吸収体5の縦方向Xに沿う両側部に沿って腹側部Fから背側部Rにわたって配された一対の防漏カフ8,8とを備える。
股下部Mは、おむつ1の縦中心線CLxを縦方向Xに跨いで縦方向Xに延在している。縦中心線CLxは、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1を縦方向Xに二等分して横方向Yに延びる仮想直線である。
股下部Mは、着用者の陰茎等の排泄部に対向する排泄部対向部(図示せず)を含み、典型的には、おむつ1において横方向Yの長さ(幅)が最も短い部分を含む。
本発明において、腹側部F、股下部M及び背側部Rは、展開且つ最大伸長状態の吸収性物品を縦方向Xに三等分した場合の各領域であり得る。
本明細書において、「展開且つ最大伸長状態」とは、吸収性物品を平面状に拡げて展開状態とし、その展開状態の吸収性物品の各部の弾性部材を最大伸長させて、設計寸法、すなわち弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じとなるまで拡げた状態をいう。サイドシール部を有する吸収性物品の場合は、該吸収性物品をサイドシール部で切り離して平面状に拡げて前記展開状態とする。
本実施形態では、おむつ1は、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態において、横中心線CLyを挟んで一方側と他方側とで対称に形成されている。横中心線CLyは、展開且つ最大伸長状態のおむつ1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる仮想直線である。
おむつ1は、吸収体5を含む吸収性本体2と、吸収性本体2の非肌対向面側に配された外装体10とを備えている。吸収性本体2と外装体10とは接着剤等の公知の接合手段によって接合されている。
外装体10は、おむつ1の外形を形成する部材である。外装体10の周縁は、おむつ1の腹側部F及び背側部Rの輪郭線をそれぞれ形成している。外装体10は、横方向Yに延び、腹側部Fに位置する腹側外装体10Fと、これとは別体で、横方向Yに延び、背側部Rに位置する背側外装体10Rとを備える。つまりおむつ1は、外装体が腹側に配される部材と背側に配される部材とに分割されたいわゆる分割タイプのパンツ型使い捨ておむつである。
吸収性本体2は平面視長方形形状をなし、その長手方向をおむつ1の縦方向Xに一致させて、外装体10の横方向Yの中央部に配置され、腹側部Fから背側部Rにわたって縦方向Xに延在しており、縦方向Xに所定間隔を置いて配された腹側外装体10Fと背側外装体10Rとの間に架け渡されている。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち、着用者の肌から相対的に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち、着用者の肌から相対的に遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち、当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
おむつ1では、図1に示すように、腹側外装体10Fの縦方向Xに沿う両側部と、背側外装体10Rの縦方向Xに沿う両側部とが互いに接合された一対のサイドシール部S,Sが形成されている。これによって、各外装体10F,10Rが環状に連結されている。サイドシール部Sは、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって形成されている。また、おむつ1は、着用者の胴が通されるウエスト開口部WHと、着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部LH,LHとを有する。
吸収性本体2は、着用者の肌から相対的に近い位置に配置された液透過性の表面シート3と、着用者の肌から相対的に遠い位置に配置された液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性の裏面シート4と、両シート3,4間に介在配置された吸収体5とを含んで構成されている。吸収性本体2を構成するこれらの部材どうしは、接着剤等の公知の接合手段により一体とされている。表面シート3、裏面シート4としては、この種の吸収性物品において通常使用されているものを特に制限なく用いることができる。表面シート3としては、液透過性を有する各種のシートを用いることができ、例えば、不織布、織布、紙が挙げられる。裏面シート4としては、防漏性を有するシート、具体的には液不透過性(液を全く通さない性質)又は液難透過性(液不透過性とまでは言えないものの、液を通し難い性質)を有するシートを用いることができ、例えば、透湿性の樹脂フィルム、該樹脂フィルムと不織布との積層体が挙げられる。
本実施形態では、吸収体5は、図2に示すように、平面視において長方形形状等の一方向に長い形状をなし、その長手方向とおむつ1の縦方向Xとが一致するように配されている。吸収体5は股下部Mに配される。おむつ1では、吸収体5は、腹側部Fから股下部Mを介して背側部Rにわたって連続している。
また、表面シート3は、図3及び図4に示すように、吸収体5の肌対向面側を横方向Yに横断し、且つ表面シート3における吸収体5の縦方向Xに沿う両側縁からの延出部が、吸収体5(より具体的には後述する第2コア7)の非肌対向面側に巻きかけられている。表面シート3の一対の前記延出部は、それぞれ、後述する防漏カフ8の主体をなすカフ用シート80に固定されており、表面シート3とカフ用シート80との固定部83が一対形成されている。表面シート3は、吸収体5の非肌対向面の全域を覆ってはおらず、吸収体5の非肌対向面の横方向Yの中央部(一対の固定部83,83の間に位置する部分)は、表面シート3で覆われていない。本実施形態ではこのように、表面シート3は、吸収体5の肌対向面の全域を被覆可能な大きさを有し、吸収体5の肌対向面及び吸収体5の縦方向Xに沿う両側縁をそれらの全域にわたって被覆し、更に、吸収体5の非肌対向面における該両側縁から横方向Yの内方に所定範囲にわたる領域を被覆している。
吸収体5は、第1コア6と、第1コア6よりも着用者の肌から遠い側に配された第2コア7との積層構造を有している。第2コア7は、図3~図6に示すように、吸収体5の厚み方向に対向配置された基材シート71,71どうしの間に吸水性ポリマー72が介在配置された構成を有している。
第1コア6は、典型的には、繊維状の吸水性材料の集合体を主体とし、斯かる繊維集合体に必要に応じ、吸水性ポリマーの小片が含まれていてもよい。このような繊維集合体を主体とする吸収体は、従来公知の積繊装置を用いて常法に従って製造することができる。前記繊維状の吸水性材料としては、尿、便、汗、血液等の体液を吸収し得る性質(吸水性)を有するものが好ましく、例えば、木材パルプ等の天然繊維、親水性合成繊維等が挙げられ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記吸水性ポリマーとしては、この種の吸収体で従来使用されているものを特に制限無く用いることができ、例えば、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物が挙げられる。
第2コア7は、基材シート71に複数の粒子状の吸水性ポリマー72が固定された構成を有し、繊維集合体を主体とする第1コア6に比べて、厚みが薄く柔軟性が高いという特徴を有している。基材シート71としては、液透過性のシートが好ましく、例えば、紙、不織布等を用いることができる。吸水性ポリマー72の素材である吸水性ポリマーとしては、この種の吸収体で従来使用されているものを特に制限無く用いることができ、第1コア6で使用するものと同じでもよい。第2コア7において、基材シート71,71どうし、及び基材シート71と吸水性ポリマー72とは、それぞれ接着剤によって接合されていてもよい。
第2コア7における吸水性ポリマーの含有量は特に制限されないが、前記特徴を一層強化する観点から、第2コア7の全質量に対して、好ましくは80質量%以上である。
両コア6,7は、それぞれ、肌対向面及び/又は非肌対向面がコアラップシート(図示せず)で被覆されていてもよい。その場合、両コア6,7がそれぞれ個別にコアラップシートで被覆されていてもよく、あるいは、両コア6,7が一体的にコアラップシートで被覆されていてもよい。コアラップシートとしては、液透過性のシートが好ましく、例えば、紙、不織布等を用いることができる。なお、コアラップシートは吸収体5の構成部材である。
本実施形態では、第1コア6と第2コア7とで、平面視における形状及び寸法が異なる。すなわち、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面視において、第2コア7は長方形形状をなしているのに対し、第1コア6は、横方向Yの長さ(幅)が相対的に長い幅広部61と、横方向Yの長さ(幅)が相対的に短い幅狭部62と、両部61,62の間に位置し、縦方向Xの内方から外方に向かうに従って横方向Yの長さ(幅)が漸次増加する幅変化部63とを縦方向Xに有している。第1コア6の腹側部F側の縦方向Xの端部(腹側端部)は幅広部61であり、第1コア6の背側部R側の縦方向Xの端部(背側端部)は幅狭部62である。幅広部61の幅は第2コア7の幅とほぼ同じであるのに対し(図4参照)、幅狭部62の幅は第2コア7の幅に比べて狭く(図3参照)、第2コア7は、少なくとも股下部Mに、第1コア6(幅狭部62)の縦方向Xに沿う側縁から横方向Yの外方に延出する一対の延出部7E,7Eを有している。また、第1コア6は、第2コア7に比べて縦方向Xの長さが短く、第2コア7の背側部R側の縦方向Xの端から縦方向Xの内方に所定距離にわたる領域は、第1コア6の非配置領域となっている。おむつ1では、第1コア6は腹側部F側に偏倚している。
前述のとおり、おむつ1の外装体10は、互いに独立した部材である腹側外装体10Fと背側外装体10Rとを含む。腹側外装体10Fは、図2に示すおむつ1の展開且つ最大伸長状態において、横方向Yに長い長方形形状をなしている。背側外装体10Rは同状態において、縦中心線CLxから遠い側の縦方向Xの端部域が、横方向Yに長い長方形形状をなし、縦中心線CLxから近い側の縦方向Xの端部域が、横方向Yの長さ(幅)が縦中心線CLxに向かうに従って漸次減少する形状をなしている。
外装体10は、吸収体5から相対的に遠い位置に配置され、おむつ1の外面を形成する外層シート11と、吸収体5から相対的に近い位置に配置され、おむつ1の内面を形成する内層シート12とを含んで構成されている。両シート11,12どうしは、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合され一体化されている。
外装体10を構成する両シート11,12は、互いに同種のシートでもよく、あるいは異種のシートでもよい。シート11,12は、伸縮性、特に横方向Yに伸縮性を有していてもよい。シート11,12としては、各種製法による不織布を用いることができ、具体的には、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布が挙げられる。また、シート11,12は、これらの不織布とフィルムとが積層一体化された複合シートであり得る。
本実施形態では、腹側部F及び背側部Rに胴周りギャザーが形成されている。前記胴周りギャザーは、外装体10と、外装体10に固定された複数の胴周りギャザー形成用弾性部材13とを含んで構成されている。複数の弾性部材13は、それぞれ幅方向Yに延在し、長手方向Xに間欠配置されている。前記胴周りギャザーは、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材13を幅方向Yに伸長させた状態で固定した後、弾性部材13を伸長状態から解放することで作製されている。これによって、外装体10は幅方向Yに伸縮性を発現できるようになっている。おむつ1の着用時には、弾性部材13の収縮により、両シート11,12に弾性部材13の収縮方向と交差する方向に延びる複数の襞(ギャザー)が形成され、これにより着用者の胴周りの全周にわたって該襞が実質的に連続した前記胴周りギャザーが形成される。
本実施形態では、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部を形成するレッグ縁部にレッグギャザーが形成されている。前記レッグギャザーは、外装体10と、外装体10に固定されたレッグギャザー形成用弾性部材14とを含んで構成されている。前記レッグギャザーは、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材14を伸長状態で固定した後、弾性部材14を伸長状態から解放することで作製されている。おむつ1の着用時には、弾性部材14の収縮により、両シート11,12に弾性部材14の収縮方向と交差する方向に延びる複数の襞(ギャザー)が形成され、これによりレッグ開口部LHの開口縁部の全周にわたって該襞が実質的に連続した前記レッグギャザーが形成される。弾性部材14は1本でも複数本でもよい。
一対の防漏カフ8,8は、それぞれ、少なくとも股下部Mに、着用時に着用者の肌に向かって起立する起立部82を有し、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1の肌対向面側(表面シート3側)の平面視において、一方の防漏カフ8(起立部82)と他方のそれとは離間部85を介して離間している。
離間部85は、展開且つ最大伸長状態のおむつ1において、一方の防漏カフ8の起立部82の自由端部82Fと、他方のそれとの隙間であり、本実施形態では、離間部85において表面シート3が露出している。本実施形態では、離間部85の横方向Yの長さ(幅)W8は、起立部82(防漏カフ8)の縦方向Xの全長にわたって一定である。
本実施形態では、防漏カフ8は、防漏カフ8の主体をなすカフ用シート80と、カフ用シート80に固定され縦方向Xに伸縮可能な1本又は複数本のカフ用弾性部材81とを備える。防漏カフ8(カフ用シート80)は、吸収性本体2の縦方向Xの略全長にわたって、吸収性本体2の縦方向Xに沿う側部に沿って連続的に配されている。
防漏カフ8は、縦方向Xに延びる折り目部で折り曲げられた1枚のカフ用シート80を主体とし、このカフ用シート80の折り曲げによって形成された、カフ用シート80どうしの対向部を含んでいる。カフ用弾性部材81は、前記対向部において両シート80,80どうしの間に介在され、接着剤等の固定手段により周辺のカフ用シート80に固定されている。カフ用弾性部材81は、起立部82では、縦方向Xに伸長状態でカフ用シート80に固定されており、起立部82は縦方向Xに伸縮可能な伸縮領域である。
起立部82は、固定部83(図3及び図4参照)を起立起点として、着用者の肌に向かって起立する。起立部82は、カフ用シート80における他の部材との非固定部である。固定部83は、カフ用シート80が、接着剤、融着等の公知の接合手段によって他の部材に固定された部分である。固定部83において、カフ用シート80が固定される他の部材は特に制限されず、固定部83の形成位置においてカフ用シート80の周辺に位置するおむつ1の構成部材から適宜選択し得る。本実施形態では前記他の部材は、表面シート3及び/又は裏面シート4である。固定部83は、カフ用シート80の縦方向Xの略全長にわたって縦方向Xに連続又は不連続に延在している。
カフ用シート80としては、この種の吸収性物品において防漏カフの素材として用いられているものを特に制限無く用いることができ、例えば、単層又は多層の撥水性不織布、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。カフ用弾性部材81をはじめとする、おむつ1における各種の弾性部材としては、この種の吸収性物品に通常用いられる各種公知の弾性部材を特に制限なく用いることができる。
本実施形態では、図2に示すように、防漏カフ8の縦方向Xの両端部に、カフ用シート80の起立が阻害された部分である起立阻害部84が形成されている。起立阻害部84は腹側部F及び背側部Rに形成されており、両起立阻害部84,84に挟まれた縦方向Xに沿う部分が起立部82である。起立阻害部84は、典型的には、カフ用シート80が吸収性本体2の肌対向面(表面シート3)に固定され、その固定部は、接着剤、融着等の公知の接合手段によって形成することができる。
防漏カフ8の縦方向Xの両端部に一対の起立阻害部84,84が形成されていることで、おむつ1の着用時において、両起立阻害部84,84に挟まれた部分である起立部82が、カフ用弾性部材81の収縮力により、図5及び図6に示すように、固定部83を起立起点として着用者の肌に向かって起立する。このような防漏カフ8の起立状態では、起立した起立部82が、着用者が排泄した尿等の体液の横方向Yの外方への移動を堰き止めるため、排泄物の横方向Yの外方への漏れ(横漏れ)が効果的に抑制される。
また、図示していないが、防漏カフ8の起立状態では、カフ用弾性部材81の収縮力により、おむつ1の全体が、吸収性本体2の縦方向Xの中央部が非肌対向面側(裏面シート4側)に凸となるように湾曲変形するため、おむつ1が着用者の身体形状にフィットしやすくなる。
おむつ1は、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態の平面視において、下記(i)ないし(iii)を全て満たす点で特徴づけられる。
(i)股下部Mに、「おむつ1を横方向Yに横断する1本の仮想直線を引いた場合に、該仮想直線における離間部85と重複する部分の長さW8が、該仮想直線における第1コア6と重複する部分の長さ(第1コア6の幅)W6に比べて長い部分」(以下、「特徴部分(i)」とも言う。)を有している。
(ii)股下部Mに、起立部82と第2コア7(より具体的には延出部7E)との重なり部が存在する。
(iii) 展開且つ最大伸長状態のおむつ1を、縦方向Xに二等分して横方向Yに延びる仮想直線である縦中心線CLxを基準として、おむつ1における腹側部F寄りの領域を腹側領域Fr、おむつ1における背側部R寄りの領域を背側領域Rrとした場合、腹側領域1F及び背側領域Rrの少なくとも一方における、前記(ii)の前記重なり部よりも縦方向Xの外方位置において、防漏カフ8と第1コア6とが重なる。
前記(i)に関し、例えば縦中心線CLxは、前記「1本の仮想直線」である。本実施形態では、前記特徴部分(i)は、第1コア6の幅狭部62が存在する部分(幅狭部62と縦方向Xにおいて同位置にある部分)の全域を含み、更には、第1コア6の幅変化部63における幅狭部62寄りの部分を含み得る。
おむつ1は前記(i)ないし(iii)を全て満たすため、おむつ1の着用者が座位の姿勢をとるなどして、おむつ1の着用中に防漏カフ8が倒伏した場合でも、少なくとも股下部Mでは図3に示すように、倒伏状態の防漏カフ8とこれに対向する第2コア7(より具体的には第2コア7の肌対向面を被覆する表面シート3)との間に隙間Gが形成されるため、第1コア6から横方向Yの外方に移動した尿等の排泄物は隙間Gに一時的に収容され、隙間Gと平面視で重なる第2コア7(第2コア7の縦方向Xに沿う側部)によって吸収され得る。したがって、おむつ1は、着用中に防漏カフ8が倒伏状態となっても横漏れを防止し得る。隙間Gは、おむつ1の展開且つ最大伸長状態の平面視において、股下部Mの起立部82が第1コア6と重ならずに第2コア7と重なり(前記(i)及び(ii)を満たし)、且つ腹側領域Fr及び背側領域Rrの少なくとも一方における、股下部Mの起立部82と第2コア7との重なり部よりも縦方向Xの外方位置で防漏カフ8と第1コア6とが重なる(前記(iii)を満たす)ことによって形成される。すなわち、倒伏状態の防漏カフ8の起立部82は、股下部Mの第2コア7との重なり部よりも縦方向Xの外方に位置する部分が、図4に示すように、第1コア6と第2コア7との積層構造によって下方から支持されることによって、股下部Mの該重なり部においては、図3に示すように、第1コア6の下方からの支持無しで、第2コア7の肌対向面側に隙間Gを置いて存在し得る。
また、隙間Gの形成要因としては、前記(i)ないし(iii)に加えて、第2コア7が、第1コア6の典型例のような繊維集合体を主体とするものではなく、厚み方向に対向配置された基材シート71どうしの間に吸水性ポリマーが介在配置された構成を有する、いわゆるシートタイプの吸収体であることも挙げられる。一般に、繊維集合体を主体とする吸収体は、液拡散性が比較的高く、該吸収体に吸収された液は速やかに全体に行きわたる。そのため、仮に、第2コア7が繊維集合体を主体とするものであると、第2コア7(繊維集合体)が排泄物を吸収した場合、その排泄物は速やかに第2コア7の縦方向Xに沿う両側部に到達し、該両側部が膨潤するため、隙間Gが形成され難く、また、隙間Gが形成されたとしても、ある程度の量の排泄物を収容し得る容積を有し、横漏れ防止に有効な隙間とはならないことが懸念される。これに対し、シートタイプの吸収体は、繊維集合体を主体とするものに比べて、液拡散性(特に厚み方向と直交する方向の液拡散性)が低く、また、吸液した場合の膨潤の程度が小さく保形性に優れるため、シートタイプの吸収体を第1コア6の非肌対向面側に配される第2コア7として用いることで、横漏れ防止に有効な隙間Gの形成が容易になる。
前記(iii)に関し、本実施形態では、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面視において、防漏カフ8と第1コア6とは腹側領域Frで重なる。すなわち本実施形態では図2に示すように、腹側領域Frにおいて、第1コア6の幅広部61と、防漏カフ8における幅広部61と縦方向Xにおいて同位置にある部分とが重なる。このような、防漏カフ8と第1コア6との重なり部が腹側領域Frに存在する形態は、おむつ1の着用者が男児を含む男性の場合に特に有効である。着用者が男性の場合、尿等の排泄物は背側領域Rrよりも腹側領域Frに集中するので、横漏れ防止に有効な部位である、防漏カフ8と第1コア6との重なり部が腹側領域Frに存在することで、腹側領域Frでの横漏れが効果的に防止され得る。
第1コア6は吸水性ポリマーを含むことが好ましい。これにより、第1コア6の吸液後の膨潤の程度が大きくなるため、第1コア6の膨潤後の厚みが大きくなり、これに伴って隙間Gが大きくなるため、前述の隙間Gによる横漏れ防止効果が一層確実に奏され得る。
第1コア6における吸水性ポリマーの含有量は、第1コア6に吸水性ポリマーを含有させる意義と過剰量の吸水性ポリマーによる弊害防止とのバランスの観点から、第1コア6の全質量に対して、好ましくは45質量%以上、より好ましくは55質量%以上、そして、好ましくは75質量%以下、より好ましくは65質量%以下である。前記の「過剰量の吸水性ポリマーによる弊害」とは、例えば、第1コア6に過剰量の吸水性ポリマーが含有されていると、その分、第1コア6における木材パルプ等の繊維状の吸水性材料の含有量が減少し、その結果、吸液前の第1コア6の厚みが小さくなるため、倒伏状態の防漏カフ8とこれに対向する第2コア7との間に隙間Gが形成されにくくなることである。
第1コア6が吸水性ポリマーを含む場合、第1コア6は、第2コア7に比べて、吸水性ポリマーの坪量が大きいことが好ましい。これにより、第1コア6の吸液後の膨潤の程度が一層大きくなるため、隙間Gの容量が確保されやすくなり、隙間Gによる横漏れ防止効果がより一層確実に奏され得る。
第1コア6における吸水性ポリマーの坪量と第2コア7におけるそれとの比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.4以上、より好ましくは1.7以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下である。
第1コア6における吸水性ポリマーの坪量は、第2コア7に比べて大きいことを前提として、好ましくは140g/m以上、より好ましくは180g/m以上、そして、好ましくは350g/m以下、より好ましくは280g/m以下である。
第2コア7における吸水性ポリマーの坪量は、第1コア6に比べて小さいことを前提として、好ましくは50g/m以上、より好ましくは90g/m以上、そして、好ましくは150g/m以下、より好ましくは120g/m以下である。
第1コア6が吸水性ポリマーを含む場合、その吸水性ポリマーの加圧下吸収量が比較的大きいと、第1コア6の保形性が向上し、おむつ1の着用時に着用者が座位の姿勢をとるなどして、第1コア6に比較的大きな圧力がかかった場合でも、第1コア6が潰れにくくなり、隙間Gの容量が確保されやすくなる。加圧下吸収量は、吸収性物品の着用により吸収体に圧力が加わっている状態において、該吸収体に含まれる吸水性ポリマーが最大どのくらいまで吸収できるかを示す尺度となるものである。そこで、前述の隙間Gによる横漏れ防止効果を一層確実に奏させるようにする観点から、第1コア6に含まれている吸水性ポリマーの2.0kPaでの加圧下吸収量は、好ましくは25g/g以上、より好ましくは28g/g以上である。前記「2.0kPaでの加圧下」は、吸収性物品の着用中に着用者が座位の姿勢をとったときに吸収体にかかる圧力を想定したものである。第1コア6に含まれている吸水性ポリマーの2.0kPaでの加圧下吸収量の上限は特に制限されないが、吸液後の第1コア6と第2コア7との過度な段差による着用時の違和感を抑制する観点から、好ましくは45g/g以下、より好ましくは35g/g以下である。吸水性ポリマーの加圧下吸収量は以下の方法により測定される。
<加圧下吸収量の測定方法>
加圧下吸収量は、特開2003-235889号公報に記載されている測定方法及び測定装置を利用して測定される。具体的には雰囲気温度25±2℃、相対湿度50%±5%の環境で次のようにして測定する。
すなわち、目開き63μmのナイロン網(JIS Z8801-1:2000)を底面に貼った円筒プラスチックチューブ(内径30mm、高さ60mm)内に試料(吸水性ポリマー)0.10gを秤量し、円筒プラスチックチューブを垂直にしてナイロン網上に試料がほぼ均一厚さになるように整え、2.0kPaの加圧が試料にかかるように外径29.5mm×厚さ22mmの分銅を円筒プラスチックチューブ内に挿入する。円筒プラスチックチューブと分銅の質量はあらかじめ測定しておく。
次いで、生理食塩水60mlの入ったシャーレ(直径:120mm)の中に試料及び分銅の入った円筒プラスチックチューブをナイロン網側を下面にして垂直に浸す。この時、シャーレの底面ぎりぎりの深さまで、円筒プラスチックチューブが浸漬するようにする。
60分後に試料及び分銅の入った円筒プラスチックチューブを水中から引き上げて質量を計量し、予め測定しておいた、円筒プラスチックチューブと分銅の質量を差し引き、試料が吸収した生理食塩水の質量を算出する。この吸収した生理食塩水の質量を10倍した値を加圧下吸収量(g/g)とする。
隙間Gの容量を確保して、隙間Gによる横漏れ防止効果を一層確実に奏させるようにする観点から、乾燥状態(吸液前)の第1コア6の2.0kPa荷重下での厚みは、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上である。乾燥状態(吸液前)の第1コア6の2.0kPa荷重下での厚みの上限は特に制限されないが、吸収体5の厚みを抑えておむつ1の着用感等の向上を図る観点から、好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下である。なお、ここでいう「第1コア6の2.0kPa荷重下での厚み」は、第1コア6において、隙間Gの形成と関係のある部分の厚みであり、具体的には、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面視において防漏カフ8と重なる部分の厚みであり、本実施形態では、幅広部61の縦方向Xに沿う側部の厚みである。尤も、本実施形態では、後述の凹部64を除き、第1コア6の厚みは均一であるので、前記「第1コア6の2.0kPa荷重下での厚み」は、第1コア6における凹部64以外の2.0kPa荷重下での厚みである。
また、「乾燥状態(吸液前)の吸収体5(第1コア6と第2コア7との積層構造)の2.0kPa荷重下での厚み」に対する「乾燥状態(吸液前)の第1コア6の2.0kPa荷重下での厚み」の割合は、後者/前者として、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、そして、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下である。
乾燥状態(吸液前)の吸収体5(第1コア6と第2コア7との積層構造)の2.0kPa荷重下での厚みは、吸液性能と着用感とのバランスの観点等から、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、そして、好ましくは8mm以下、より好ましくは6mm以下である。吸収体(第1コア、第2コア)の厚みは以下の方法により測定される。
<厚みの測定方法>
測定対象(例えば吸収体5)から測定対象部位(例えば第1コア6)を切り出して測定サンプルとし、水平な場所にシワや折れ曲がりがないように静置する。そして、測定サンプルにおける2.0kPaの荷重下での厚みを測定する。具体的には、厚みの測定に、例えば、厚み計PEACOCK DIAL UPRIGHT GAUGES R5-C(OZAKI MFG.CO.LTD.製)を用いる。このとき、厚み計の先端部と測定サンプルとの間に、荷重が2.0kPaとなるように大きさを調整した平面視円形状又は正方形状のプレート(厚み5mm程度のアクリル板)を配置して、厚みを測定する。厚み測定では、測定サンプルにおける任意の10箇所を測定し、それら10箇所の厚みの平均値を算出して、測定サンプルの厚みとする。
前述したとおり、第2コア7は、少なくとも股下部Mに、第1コア6の縦方向Xに沿う側縁から横方向Yの外方に延出する一対の延出部7E,7E(図2等参照)を有しているところ、隙間Gの容量を確保して、隙間Gによる横漏れ防止効果を一層確実に奏させるようにする観点から、乾燥状態(吸液前)の吸収体5において、第2コア7の延出部7Eの肌対向面と第1コア6の肌対向面との離間距離H(図5参照)は、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは3.0mm以上である。なお、ここでいう「第1コア6の肌対向面」は、より具体的には、第1コア6における延出部7Eの近傍である、第1コア6の縦方向Xに沿う側部(好ましくは、第1コア6の縦方向Xに沿う側縁から10mm以内の領域)の肌対向面である。乾燥状態(吸液前)の吸収体5における離間距離Hの上限は特に制限されないが、吸収体5の厚みを抑えておむつ1の着用感等の向上を図る観点から、好ましくは6.0mm以下、より好ましくは5.0mm以下である。
おむつ1は、第2コア7がいわゆるシートタイプの吸収体であるため、離間距離Hが前記の好ましい範囲になりやすい。すなわち、シートタイプの吸収体は、第1コア6のような繊維集合体を主体とする吸収体に比べて、厚みが薄く、厚み方向に圧縮されたときに潰れにくいため、第2コア7がシートタイプの吸収体であると、例えば、おむつ1の製造中又は着用中に吸収体5(第1コア6と第2コア7との積層構造)が厚み方向に圧縮されたときに、第2コア7が潰れてその第2コア7の潰れた部分に第1コア6が沈み込むことが抑制されやすく、そのため、第2コア7の延出部7Eの肌対向面と第1コア6の肌対向面との離間距離Hが2.0mm以上となりやすい。
また、吸収体5が排泄物を吸収した後も、隙間Gの容量を確保して、隙間Gによる横漏れ防止効果を一層確実に奏させるようにする観点から、飽和吸水状態の吸収体5において、第2コア7の延出部7Eの肌対向面と第1コア6の肌対向面との離間距離H(図5参照)は、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上、そして、好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下である。ここでいう「第1コア6の肌対向面」については前述したとおりである。また、前記「飽和吸水状態の吸収体」とは、吸収体全体を25℃の生理食塩水に60分間浸漬させた後、該吸収体から吸収されなかった余分な水分を除去した状態を指す。この余分な水分の除去は、例えば、生理食塩水から取り出した吸収体を、その吸収面(肌対向面)を下にして網などの液透過性シート上に置き且つ該吸収体の下方に空間を形成した状態で、30分間静置することによって実施できる。おむつ1は、第2コア7がいわゆるシートタイプの吸収体であるため、離間距離Hが前記の好ましい範囲になりやすい。その理由は前述したとおりである。
乾燥状態(吸液前)の第2コア7の0.05kPa荷重下での厚みと第2コア7の7kPa荷重下での厚みとの差は、前者から後者を差し引いた場合に、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下であり、理想的にはゼロである。これにより、おむつ1の着用中における第2コア7の厚み変化が少なくなるため、おむつ1の着用中における前記離間距離Hの低減が抑制され、結果として、隙間Gの容量が確保され、隙間Gによる横漏れ防止効果が一層確実に奏されるようになる。前記「0.05kPaでの加圧下」は、吸収性物品の着用前に吸収体にかかる圧力、及び吸収性物品の着用中に着用者が立位の姿勢をとったときに吸収体にかかる圧力の双方を想定したものである。また、前記「7kPaでの加圧下」は、吸収性物品の着用者(例えば乳幼児)が抱っこ紐やバウンサーなどの支持具を介して第三者(例えば乳幼児の母親)に支持された状態で、吸収体にかかる圧力を想定したものである。おむつ1は、第2コア7がいわゆるシートタイプの吸収体であるため、前記の第2コア7の2種類の荷重下どうしの厚み差がゼロ又はそれに近いものになりやすい。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、第1コア6は、肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に開口を有する凹部64を有している。図示の形態では、図2に示す如き平面視において、縦方向Xに長い長方形形状をなし、おむつ1の横中心線CLyの横方向Yの両側に一対形成されている。一対の凹部64,64は、それぞれ、少なくとも股下部Mに配され、更には腹側部F及び背側部Rそれぞれの股下部M寄りの部分に延在している。また、図示の形態では、凹部64は、図3に示すように、第1コア6を厚み方向に貫通する貫通孔であり、第1コア6の肌対向面及び非肌対向面の双方に開口を有している。第2コア7には凹部64は形成されていないので、吸収体5(第1コア6と第2コア7との積層構造)としては、肌対向面における凹部64に対応する位置に、縦方向Xに延び、底部を有する溝状凹部が形成されていることになる。
凹部64は、第1コア6における凹部64の非形成部に比べて、尿等の排泄物が入り込みやすく、凹部64に入り込んだ排泄物は、凹部64を厚み方向に通過して、第2コア7における凹部64と平面視で重なる部分に優先的に吸収される。本実施形態では、第1コア6が、このような液取り込み性、液透過性に優れる凹部64を、第1コア6における離間部85に対応する部分、すなわち図2に示す如き展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面視において防漏カフ8(起立部82)と重ならない部分に有しているため、第2コア7においては、離間部85に対応する部分(横方向Yの中央部)に排泄物が優先的に供給され、該部分の横方向Yの両側(第2コア7の縦方向Xに沿う両側部)は、排泄物の到達が比較的遅くなる。このため本実施形態のおむつ1は、第2コア7の縦方向Xに沿う両側部と平面視で重なる位置に形成される隙間Gの容量が確保されやすく、隙間Gによる横漏れ防止効果が一層確実に奏され得る。
凹部64による前述の作用効果を一層確実に奏させるようにする観点から、凹部64の寸法は以下のように設定することが好ましい。また、同様の観点から、凹部64は、本実施形態のように、股下部Mに形成されることが好ましい。
凹部64の横方向Yの長さ(幅)は、好ましくは3mm以上、より好ましくは8mm以上、そして、好ましくは25mm以下、より好ましくは15mm以下である。
凹部64の縦方向Xの長さは、第1コア6の縦方向Xの全長に対して、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、そして、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下である。
凹部64は、第1コア6の製造工程において、凹部64の形成予定部位に第1コア6の形成材料(吸水性材料)を堆積させないか、又は該形成予定部位の形成材料の堆積量を周辺部に比べて少量にすることで形成することができる。凹部64の他の形成方法として、形成材料の堆積量が均一な第1コア6の前駆体を製造し、該前駆体における凹部64の形成予定部位に、エンボス加工等の圧搾加工を施す方法が挙げられる。このような圧搾加工によって形成された凹部64は、第1コア6における凹部64の周辺部に比べて、高密度且つ高剛性である。
図7~図10には、本発明の吸収性物品の他の実施形態(おむつ1A,1B,1C)が示されている。後述の他の実施形態については、前述のおむつ1と異なる構成を主に説明し、おむつ1と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。後述の他の実施形態において特に説明しない構成は、おむつ1についての説明が適宜適用される。
前記(iii)に関し、前述のおむつ1では、展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面視において防漏カフ8と第1コア6とは腹側領域Frで重なっていたが(図2参照)、図7に示すおむつ1Aでは、防漏カフ8と第1コア6とは背側領域Rrで重なっている。おむつ1Aの第1コア6は、縦方向Xの腹側端部が幅狭部62、縦方向Xの背側端部が幅広部61であり、おむつ1の第1コア6とは前後逆になっている。おむつ1Aでは、第1コア6は背側部R側に偏倚している。おむつ1Aによってもおむつ1と同様の効果が奏される。
図8に示すおむつ1Bにおいては、前記(iii)において、防漏カフ8と第1コア6とは腹側領域Fr及び背側領域Rrの双方で重なる。おむつ1Bの第1コア6は、縦方向Xの両端部(腹側端部及び背側端部)が何れも幅広部61であり、縦方向Xの中央部に幅狭部62が位置し、前後一対の幅広部61,61それぞれと幅狭部62との間に幅変化部63が位置している。おむつ1Bでは、倒伏状態の防漏カフ8の起立部82は、その縦方向Xの両端部、すなわち股下部Mの第2コア7(延出部7E)との重なり部(前記(ii)の重なり部)よりも縦方向Xの両外方に位置する部分が、図4に示すように、第1コア6と第2コア7との積層構造によって下方から支持されるため、倒伏状態の起立部82の縦方向Xの一端部(腹側領域Fr又は背側領域Rrにおける股下部Mの第2コア7との重なり部よりも縦方向Xの外方に位置する部分)のみが下方から支持されるおむつ1,1Aに比べて、股下部Mの前記特徴部分(i)において、倒伏状態の起立部82と第2コア7の延出部7Eとの間に隙間Gが形成されやすい。したがって、おむつ1Bは、横漏れ防止に関しては、おむつ1,1Aと同等以上の効果を奏し得る。
図9に示すおむつ1Cは、防漏カフ8Aが、カフ用シート80における横方向Yの内方から外方に延在する部分を横方向Yの外方に折り返してなる部分(外折り部)86を有している点で、外折り部86を有しないおむつ1と異なる。防漏カフ8Aは、起立部82の自由端部82F又はその近傍に配された1本又は複数本のカフ用弾性部材81とは別に、自由端部82Fと固定部83との中間位置に配されたカフ用弾性部材81Aを有しており、防漏カフ8Aの起立部82は、図10に示す如き起立状態において、このカフ用弾性部材81Aの配置位置で屈曲し得る。防漏カフ8Aは、外折り部86が着用者の身体に面で接するため、外折り部86を有しない防漏カフ8に比べて防漏性能が高い。
また,おむつ1Cは、図10に示すように、その着用中に第2コア7の縦方向Xに沿う両側部(延出部7E)が、着用者の肌に向かって起立可能に構成されている点で、そのように構成されていないおむつ1と異なる。おむつ1Cでは、第2コア7の縦方向Xに沿う両側縁又はその近傍(具体的には例えば、第2コア7の縦方向Xに沿う側縁から10mm以内の領域)に、延出部7Eを起立させるための吸収体用弾性部材51が配置されている。吸収体用弾性部材51は、第2コア7と表面シート3との間に、縦方向Xに伸縮可能に配置されており、少なくとも第2コア7に、更には表面シート3に、接着剤等の公知の固定手段により固定されている。吸収体用弾性部材51は、少なくとも股下部Mに配置され、図示のように1本でもよく、複数本でもよい。おむつ1Cではこのように、第2コア7の延出部7Eに吸収体用弾性部材51が伸長状態で固定されていることで、おむつ1Cの自然状態では、図10に示すように、延出部7Eが、吸収体用弾性部材51の収縮により、着用者の肌に向かって起立する。このとき第2コア7は、一対の延出部7E,7Eに挟まれた部分(第2コア7の横方向Yの中央部)を底部とし、該底部から着用者の肌に向かって斜めに延びる一対の延出部7E,7Eを側部とする、トレイ状をなす。第2コア7は、おむつ1Cの着用時にも弛緩状態と同様に変形する。
おむつ1Cによれば、防漏性能に優れる外折りタイプの防漏カフ8Aを備え、更には、着用時に吸収体5の一部(第2コア7の延出部7E)が着用者の肌に向かって起立するので、前述の隙間Gによる横漏れ防止効果と相俟って、横漏れが一層効果的に防止され得る。
本発明の吸収性物品は、前記実施形態の如きパンツ型使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される体液(尿、経血、軟便、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、いわゆるファスニングテープを具備する展開型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。
例えば、第1コア6の平面視形状は前記実施形態に制限されず、本発明の所定の効果が奏されることを条件に適宜設定し得る。例えば,第1コア6は、幅変化部63を有さず、幅広部61及び幅狭部62のみを含んで構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、外装体10が腹側外装体と背側外装体とに分離して形成された形態であったが、これに代えて、外装体10は、腹側部Fから背側部Rにわたって連続的に延在する形態であってもよい。
前述した一の実施形態のみが有する部分は、全て適宜相互に利用できる。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用時に着用者の腹側に配される腹側部と着用者の背側に配される背側部とその間に位置する股下部とを有するとともに、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の該縦方向に沿う両側部に沿って該腹側部から該背側部にわたって配された一対の防漏カフとを備えた吸収性物品であって、
前記吸収体は、第1コアと、該第1コアよりも着用者の肌から遠い側に配された第2コアとの積層構造を有し、該第2コアは、該吸収体の厚み方向に対向配置された基材シートどうしの間に吸水性ポリマーが介在配置された構成を有し、
前記一対の防漏カフは、それぞれ、少なくとも前記股下部に、着用時に着用者の肌に向かって起立する起立部を有し、展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の肌対向面側の平面視において、一方の該防漏カフと他方の該防漏カフとは離間部を介して離間しており、
展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の平面視において、下記(i)ないし(iii)を全て満たす、吸収性物品。
(i)前記股下部に、前記吸収性物品を前記横方向に横断する1本の仮想直線を引いた場合に、該仮想直線における前記離間部と重複する部分の長さが、該仮想直線における前記第1コアと重複する部分の長さに比べて長い部分を有している。
(ii)前記股下部に、前記起立部と前記第2コアとの重なり部が存在する。
(iii)展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品を前記縦方向に二等分して前記横方向に延びる仮想直線を基準として、該吸収性物品における前記腹側部寄りの領域を腹側領域、該吸収性物品における前記背側部寄りの領域を背側領域とした場合、該腹側領域及び該背側領域の少なくとも一方における、前記(ii)の重なり部よりも該縦方向の外方位置において、前記防漏カフと前記第1コアとが重なる。
<2>
前記(iii)において、前記防漏カフと前記第1コアとは、前記腹側領域で重なる、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記(iii)において、前記防漏カフと前記第1コアとは、前記背側領域で重なる、前記<1>に記載の吸収性物品。
<4>
前記(iii)において、前記防漏カフと前記第1コアとは、前記腹側領域及び前記背側領域の双方で重なる、前記<1>に記載の吸収性物品。
<5>
前記第1コアは吸水性ポリマーを含む、前記<1>~<4>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<6>
前記第1コアにおける吸水性ポリマーの含有量は、該第1コアの全質量に対して、好ましくは45質量%以上、より好ましくは55質量%以上、そして、好ましくは75質量%以下、より好ましくは65質量%以下である、前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記第1コアは、前記第2コアに比べて、吸水性ポリマーの坪量が大きい、前記<5>又は<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記第1コアにおける吸水性ポリマーの坪量と前記第2コアにおける吸水性ポリマーの坪量との比率は、前者/後者として、好ましくは1.4以上、より好ましくは1.7以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下であり、
前記第1コアにおける吸水性ポリマーの坪量は、好ましくは140g/m以上、より好ましくは180g/m以上、そして、好ましくは350g/m以下、より好ましくは280g/m以下であり、
前記第2コアにおける吸水性ポリマーの坪量は、好ましくは50g/m以上、より好ましくは90g/m以上、そして、好ましくは150g/m以下、より好ましくは120g/m以下である、前記<7>に記載の吸収性物品。
<9>
前記第1コアに含まれている吸水性ポリマーの2.0kPaでの加圧下吸収量は、好ましくは25g/g以上、より好ましくは28g/g以上、そして、好ましくは45g/g以下、より好ましくは35g/g以下である、前記<5>~<8>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<10>
乾燥状態の前記第1コアの2.0kPa荷重下での厚みは、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上、そして、好ましくは7mm以下、より好ましくは5mm以下である、前記<1>~<9>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<11>
乾燥状態の前記吸収体(前記第1コアと前記第2コアとの積層構造)の2.0kPa荷重下での厚みは、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、そして、好ましくは8mm以下、より好ましくは6mm以下である、前記<1>~<10>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<12>
前記第2コアは、少なくとも前記股下部に、前記第1コアの前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する一対の延出部を有し、
乾燥状態の前記吸収体において、前記第2コアの前記延出部の肌対向面と前記第1コアの肌対向面との離間距離は、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは3.0mm以上、そして、好ましくは6.0mm以下、より好ましくは5.0mm以下である、前記<1>~<11>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<13>
飽和吸水状態の前記吸収体において、前記第2コアの前記延出部の肌対向面と前記第1コアの肌対向面との離間距離は、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上、そして、好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下である、前記<12>に記載の吸収性物品。
<14>
乾燥状態の前記第2コアの0.05kPa荷重下での厚みと該第2コアの7kPa荷重下での厚みとの差が、前者から後者を差し引いた場合に、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下、更に好ましくはゼロである、前記<1>~<13>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<15>
前記第1コアにおける前記離間部に対応する部分に、肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に開口を有する凹部が形成されている、前記<1>~<14>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<16>
前記凹部の前記横方向の長さ(幅)は、好ましくは3mm以上、より好ましくは8mm以上、そして、好ましくは25mm以下、より好ましくは15mm以下であり、
前記凹部の前記縦方向の長さは、前記第1コアの該縦方向の全長に対して、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、そして、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下である、前記<15>に記載の吸収性物品。
<17>
前記防漏カフは、該防漏カフの主体をなすカフ用シートを備えるとともに、該カフ用シートにおける前記横方向の内方から外方に延在する部分を該横方向の外方に折り返してなる部分(外折り部)を有する、前記<1>~<16>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<18>
前記第1コアは、繊維状の吸水性材料の繊維集合体を含む、前記<1>~<17>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<19>
前記基材シートは、液透過性のシートであり、
前記第2コアにおける吸水性ポリマーの含有量は、該第2コアの全質量に対して、好ましくは80質量%以上である、前記<1>~<18>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<20>
前記第1コア及び前記第2コアは、それぞれ、肌対向面及び/又は非肌対向面がコアラップシートで被覆されている、前記<1>~<19>の何れか1項に記載の吸収性物品。
<21>
展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の平面視において、前記第1コアは、前記横方向の長さ(幅)が相対的に長い幅広部と、該横方向の長さ(幅)が相対的に短い幅狭部と、該幅広部と該幅狭部との間に位置し、前記縦方向の内方から外方に向かうに従って該横方向の長さ(幅)が漸次増加する幅変化部とを該縦方向に有し、前記第2コアは、少なくとも前記股下部に、該第1コア(該幅狭部)の該縦方向に沿う側縁から該横方向の外方に延出する一対の延出部を有し、
前記第1コアは、前記第2コアに比べて前記縦方向の長さが短く、該第2コアの前記背側部側の縦方向端から該縦方向の内方に所定距離にわたる領域は、該第1コアの非配置領域である前記<1>~<20>の何れか1項に記載の吸収性物品。
1,1A,1B,1C パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
51 吸収体用弾性部材
6 第1コア
61 幅広部
62 幅狭部
63 幅変化部
64 凹部
7 第2コア
71 基材シート
72 吸水性ポリマー
7E 延出部
8,8A 防漏カフ
80 カフ用シート
81,81A カフ用弾性部材
82 起立部
85 離間部
10 外装体
X 縦方向
Y 横方向
F 腹側部
Fr 腹側領域
M 股下部
R 背側部
Rr 背側領域

Claims (11)

  1. 着用時に着用者の腹側に配される腹側部と着用者の背側に配される背側部とその間に位置する股下部とを有するとともに、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の該縦方向に沿う両側部に沿って該腹側部から該背側部にわたって配された一対の防漏カフとを備えた吸収性物品であって、
    前記吸収体は、第1コアと、該第1コアよりも着用者の肌から遠い側に配された第2コアとの積層構造を有し、該第2コアは、該吸収体の厚み方向に対向配置された基材シートどうしの間に吸水性ポリマーが介在配置された構成を有し、
    前記一対の防漏カフは、それぞれ、少なくとも前記股下部に、着用時に着用者の肌に向かって起立する起立部を有し、展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の肌対向面側の平面視において、一方の該防漏カフと他方の該防漏カフとは離間部を介して離間しており、
    展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品の平面視において、下記(i)ないし(iii)を全て満たす、吸収性物品。
    (i)前記股下部に、前記吸収性物品を前記横方向に横断する1本の仮想直線を引いた場合に、該仮想直線における前記離間部と重複する部分の長さが、該仮想直線における前記第1コアと重複する部分の長さに比べて長い部分を有している。
    (ii)前記股下部に、前記起立部と前記第2コアとの重なり部が存在する。
    (iii)展開且つ最大伸長状態の前記吸収性物品を前記縦方向に二等分して前記横方向に延びる仮想直線を基準として、該吸収性物品における前記腹側部寄りの領域を腹側領域、該吸収性物品における前記背側部寄りの領域を背側領域とした場合、該腹側領域及び該背側領域の少なくとも一方における、前記(ii)の前記重なり部よりも該縦方向の外方位置において、前記防漏カフと前記第1コアとが重なる。
  2. 前記(iii)において、前記防漏カフと前記第1コアとは、前記腹側領域で重なる、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記(iii)において、前記防漏カフと前記第1コアとは、前記腹側領域及び前記背側領域の双方で重なる、請求項1に記載の吸収性物品。
  4. 前記第1コアは吸水性ポリマーを含む、請求項1~3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記第1コアは、前記第2コアに比べて、吸水性ポリマーの坪量が大きい、請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記第1コアに含まれている吸水性ポリマーの2.0kPaでの加圧下吸収量が25g/g以上である、請求項4又は5に記載の吸収性物品。
  7. 乾燥状態の前記第1コアの2.0kPa荷重下での厚みが2mm以上である、請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記第2コアは、少なくとも前記股下部に、前記第1コアの前記縦方向に沿う側縁から前記横方向の外方に延出する一対の延出部を有し、
    乾燥状態の前記吸収体において、前記第2コアの前記延出部の肌対向面と前記第1コアの肌対向面との離間距離が2mm以上である、請求項1~7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 飽和吸水状態の前記吸収体において、前記第2コアの前記延出部の肌対向面と前記第1コアの肌対向面との離間距離が5mm以上である、請求項8に記載の吸収性物品。
  10. 乾燥状態の前記第2コアの0.05kPa荷重下での厚みと該第2コアの7kPa荷重下での厚みとの差が、前者から後者を差し引いた場合に0.5mm以下である、請求項1~9の何れか1項に記載の吸収性物品。
  11. 前記第1コアにおける前記離間部に対応する部分に、肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に開口を有する凹部が形成されている、請求項1~10の何れか1項に記載の吸収性物品。
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