JP2023003346A - 車両用灯具 - Google Patents

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Hidemaru Koyano
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【課題】求められる明るさの分布を確保しつつカットオフラインを有する配光パターンを形成できる車両用灯具を提供する。【解決手段】車両用灯具10は、n型半導体層44とp型半導体層42とが積層された発光素子32と、それを投影して配光パターン(LP、HP)を形成する投影レンズ12と、を備える。発光素子32は、n電極45とp電極46と出射面47と複数のnドット49と複数のpドット48とを有し、蛍光体33は、その発光面53に沿う方向の一辺が水平辺部(33a)と傾斜辺部33bとを有するカットオフライン辺部33dとされている。LEDパッケージ21では、複数の発光素子32が発光面53に沿う方向に並べられ、発光素子32は、カットオフライン辺部33dの周辺におけるnドット49とpドット48との密度が、他の位置におけるnドット49とpドット48との密度よりも高められている。【選択図】図4

Description

本開示は、車両用灯具に関する。
車両用灯具は、照射する光で配光パターンを形成するものがある。その配光パターンでは、水平ラインと傾斜ラインとを繋いだカットオフラインが形成される。車両用灯具では、配光パターンを形成するための様々な構成が知られており、その1つとして発光素子で配光パターンを形成するものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
この車両用灯具では、発光素子が、n電極を設けたn型半導体層と、その上にp電極を設けたp型半導体層と、を備え、発光面側から見て第1の直線とそこと鈍角を為す第2の直線とを含む外形の第1の電極と、それとは別の第2の電極と、をn電極またはp電極に設けている。これにより、その従来の車両用灯具では、発光素子でカットオフラインを有する配光パターンを形成できるものとされている。
特開2005-159178号公報
ところで、配光パターンでは、視認性の確保や対向車等の眩惑防止や法規等を鑑みて、水平ラインと傾斜ラインとの繋ぎ目の近傍を最も明るくしつつカットオフラインを形成することが求められる。しかしながら、上記の車両用灯具は、発光素子で形成した配光パターンにおいて、求められる明るさの分布を確保しつつカットオフラインを設けることが困難である。
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、求められる明るさの分布を確保しつつカットオフラインを有する配光パターンを形成できる車両用灯具を提供することを目的とする。
本開示の車両用灯具は、n型半導体層とp型半導体層とが積層された発光素子上に蛍光体が設けられたLEDパッケージと、前記LEDパッケージから放射された光を投影して配光パターンを形成する投影レンズと、を備え、前記発光素子は、積層方向の一方に設けられたn電極およびp電極と、前記積層方向の他方において前記積層方向に直交して設けられた出射面と、前記n電極と前記n型半導体層とを接続する複数のnドットと、前記p電極と前記p型半導体層とを接続する複数のpドットと、を有し、前記蛍光体は、その発光面に沿う方向の一辺が、前記配光パターンにおける水平方向に対応する第1方向に伸びる水平辺部と、前記第1方向に対して傾斜する傾斜辺部と、を有するカットオフライン辺部とされ、前記LEDパッケージでは、前記出射面を前記積層方向で前記蛍光体に対向させた複数の前記発光素子が、前記発光面に沿う方向に並べられ、前記発光素子は、前記出射面に沿う方向において、前記カットオフライン辺部の周辺における前記nドットと前記pドットとの密度が、他の位置における前記nドットと前記pドットとの密度よりも高められていることを特徴とする。
本開示の車両用灯具によれば、求められる明るさの分布を確保しつつカットオフラインを有する配光パターンを形成できる。
本開示に係る実施例1の車両用灯具の構成を分解して示す説明図である。 車両用灯具の光源部を拡大して示す説明図である。 車両用灯具が形成する配光パターンを示す説明図である。 光源部におけるLEDパッケージを光軸方向の前側から見た様子を模式的に示す説明図である。 LEDパッケージの構成を模式的な断面で示す説明図であり、図4のI-I線に沿って得られた断面に相当する。 LEDパッケージにおける発光素子を光軸方向の前側から見た様子を模式的に示す説明図である。 発光素子の構成を示す説明図であり、図6のII-II線に沿って得られた断面に相当する。 一般的な構成とされた発光素子を光軸方向の前側から見た様子を示す説明図である。 2つのnラインが設定された発光素子を光軸方向の前側から見た様子を示す説明図である。 nラインおよびpラインの間隔の差異により上下で密度を変化させた発光素子を光軸方向の前側から見た様子を示す説明図である。 他の例のLEDパッケージを光軸方向の前側から見た様子を模式的に示す説明図である。 他の例のLEDパッケージにおける発光素子を光軸方向の前側から見た様子を模式的に示す説明図である。
以下に、本開示に係る車両用灯具の一例としての車両用灯具10の実施例について図面を参照しつつ説明する。なお、図5および図7は、それぞれの構成の把握を容易とするために、模式的で簡易な断面で示しており、必ずしも実際の様子とは一致するものではない。
本開示に係る車両用灯具の一実施形態に係る実施例1の車両用灯具10を、図1から図10を用いて説明する。車両用灯具10は、自動車等の車両に用いられる灯具として用いられて走行時の配光パターンを形成するものであり、例えば、ヘッドランプやフォグランプ等に用いられる。実施例1の車両用灯具10は、車両の前部の左右両側で、ランプハウジングの開放された前端がアウターレンズで覆われて形成される灯室に、上下方向用光軸調整機構や幅方向用光軸調整機構を介して設けられる。以下の説明では、車両用灯具10において、光を照射する方向となる投影レンズ12の光軸Laが伸びる方向を光軸方向(図面ではZとする)とし、光軸方向を水平面に沿う状態とした際の鉛直方向を上下方向(図面ではYとする)とし、光軸方向および上下方向に直交する方向(水平方向)を幅方向(図面ではXとする)とする。
車両用灯具10は、光源部11と投影レンズ12と放熱部材13とが組み付けられており、ダイレクトレンズタイプの投影ユニットを構成する。車両用灯具10は、光源部11と投影レンズ12とが組み付けられた状態で、適宜筐体に収容されて灯室に設けられる。
光源部11は、図2に示すように、2つのLEDパッケージ21と点灯回路22とが基板23に実装されている。LEDパッケージ21は、配光パターンを形成するための白色の光を出射するものであり、それぞれがLED(Light Emitting Diode(後述する発光素子32))を用いて構成されている。このLEDパッケージ21は、車両用灯具10において、すれ違い用配光パターンLPや走行用配光パターンHP(図3参照)の配光パターンの外形を形成する。このLEDパッケージ21の構成については後述する。
点灯回路22は、各LEDパッケージ21(その各発光素子32)に電力を適宜供給するとともに制御信号を送ることで、各LEDパッケージ21を適宜点灯させる。点灯回路22は、幅方向で基板23の中心位置から偏る位置に設けられており、各配光パターンを適切に形成する位置に各LEDパッケージ21を配置することを妨げない位置とされている。
基板23は、各LEDパッケージ21と点灯回路22とを電気的に接続するとともに、車両に搭載された電力供給源からの電力の各LEDパッケージ21や点灯回路22への供給を可能とするもので、実施例1ではガラスエポキシ基板とされている。なお、基板23は、アルミナ(酸化アルミニウム)基板や銅基板やアルミニウム基板を用いてもよく、他の材料でもよく、実施例1の構成に限定されない。基板23には、各LEDパッケージ21や点灯回路22を上記の電力供給源に接続するための電路23aが個別に対応して設けられている。その各電路23aは、基板23の一辺まで伸びており、その端部にコネクタ部材24(図1参照)が設けられる。コネクタ部材24は、図1に示すように、基板23において各電路23aが伸びる一辺に固定されており、各電路23aに対応するコネクタピン24aが設けられている。コネクタ部材24は、各コネクタピン24aが車両に設けられたコネクタ本体に差し込まれることにより、電力供給源と各LEDパッケージ21および点灯回路22とを接続する。なお、コネクタ部材24に替えて表面実装タイプのコネクタを用いてもよく、他の構成でもよく、実施例1の構成に限定されない。
投影レンズ12は、両LEDパッケージ21から放射された光を光軸方向の前側に投影する。実施例1の投影レンズ12は、光軸方向から見て略四角形状の凸レンズとされており、光軸Laを中心として上下方向の上側の上側レンズ部12aと下側の下側レンズ部12bとを有する。なお、この四角形状とは、4つの角部(球面等に面取りされたものも含む)を有するものであれば、矩形状でもよく各辺が湾曲していてもよい。また、投影レンズ12は、光軸方向から見た形状は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。上側レンズ部12aは、上側に設けられたLEDパッケージ21Lに対応するもので、LEDパッケージ21Lから出射された光を前側に投影することですれ違い用配光パターンLP(図3参照)を形成する。下側レンズ部12bは、下側に設けられたLEDパッケージ21Hに対応するもので、LEDパッケージ21Hから出射された光を前側に投影することで走行用配光パターンHP(図3参照)を形成する。
ここで、LEDパッケージ21HおよびLEDパッケージ21Lは、互いに等しい構成とされて同一の基板23に実装されている。これに対して、すれ違い用配光パターンLPは、走行用配光パターンHPよりも大きくされている(図3参照)。このため、上側レンズ部12aは、下側レンズ部12bと比較して、対応するLEDパッケージ21Lからの光をより大きく拡大して投影する。そして、上側レンズ部12aと下側レンズ部12bとは、出射面や入射面の形状を適宜設定して個別に光学的に設定されることにより、上記のようにすれ違い用配光パターンLPや走行用配光パターンHPを形成する。
放熱部材13は、光源部11で発生する熱を放射する(逃がす)ヒートシンク部材であり、熱伝導率の高い金属材料で形成され、実施例1では金属製ダイカストのうちのアルミダイカストにより形成されている。放熱部材13は、ベース部13aとフィン部13bとを有する。ベース部13aは、光軸方向に直交する板状とされており、光軸方向の前側に光源部11が設置され、その反対側(光軸方向の後側)からフィン部13bが突出されている。フィン部13bは、板状とされており、それぞれが所定の間隔を開けて並んで(並列して)いる。
この車両用灯具10は、光源部11が放熱部材13のベース部13aに取り付けられ、その光源部11から前後方向の前側で所定の間隔を置いて投影レンズ12が設けられる。この投影レンズ12は、図示を略す支持部材に支持されることにより、光源部11や放熱部材13との位置関係が保たれている。
車両用灯具10は、電力供給源からの電力を光源部11のLEDパッケージ21や点灯回路22に供給することで、各LEDパッケージ21を適宜点灯および消灯する。車両用灯具10は、光源部11において、LEDパッケージ21Lが点灯されると、そこからの光を投影レンズ12の上側レンズ部12aの光学的な設定に応じて投影することで、図3に示すように、光軸方向に直交するスクリーン上においてすれ違い用配光パターンLPを形成する。そのすれ違い用配光パターンLPは、上縁に2つの水平カットオフラインを傾斜カットオフラインで繋ぎ合わせたカットオフラインCLが形成されている。
また、車両用灯具10は、光源部11において、LEDパッケージ21Hが点灯されると、そこからの光を投影レンズ12の下側レンズ部12bの光学的な設定に応じて投影することで、スクリーン上において走行用配光パターンHPを形成する。この走行用配光パターンHPは、光軸方向を中心としてすれ違い用配光パターンLPが180度回転された形状とされており、すれ違い用配光パターンLPよりも小さな寸法とされている。このため、すれ違い用配光パターンLPは、下縁にカットオフラインCLが形成されている。走行用配光パターンHPとすれ違い用配光パターンLPとは、LEDパッケージ21HとLEDパッケージ21Lとが光軸方向を中心として180度回転されて配置されていることと、上側レンズ部12aおよび下側レンズ部12bの光学的な設定と、により、上記のように形成される。
この車両用灯具10は、LEDパッケージ21Lを点灯させることで、カットオフラインCLを有するすれ違い用配光パターンLPを形成でき、すれ違い時の配光(所謂ロービーム)とする。また、車両用灯具10は、LEDパッケージ21Lに加えてLEDパッケージ21Hを点灯することで、すれ違い用配光パターンLPの上方に重ねて走行用配光パターンHPを形成でき、走行時の配光(所謂ハイビーム)とする。
次に、両LEDパッケージ21の構成について説明する。両LEDパッケージ21は、互いに等しい構成とされているので、以下では単にLEDパッケージ21と記載し、上下方向の下側に設けられたLEDパッケージ21を示す図4から図8を用いて構成を説明する。LEDパッケージ21は、図4、図5に示すように、放熱基板31上に2つの発光素子32と蛍光体33とが設けられて構成されている。放熱基板31は、上面31aに両発光素子32が実装されるもので、光軸方向の前側から見て、矩形状とされ(図4参照)、実施例1では窒化アルミニウム(AlN)から形成されている。放熱基板31では、複数(図5では2つ示す)のLED電極34が設けられている。各LED電極34は、発光素子32のn電極45およびp電極46(図7参照)に対応して設けられ、上面31aから反対側の下面31bに貫通しつつ下面31bに沿って設けられている。各LED電極34は、LEDパッケージ21が基板23に実装された際、発光素子32のn電極45およびp電極46と、基板23上の対応する電路23a(図2等参照)と、を電気的に接続させる。
蛍光体33は、両発光素子32から出射された青色の光により励起されることで黄色い光を発光する蛍光体であり、その青色の光と黄色い光とを合わせることで、白色の光とする。実施例1の蛍光体33は、光軸方向に直交する平面を有しつつ幅方向に長尺な板状の部材とされ、光を透過させる接着剤35(図5参照)により発光素子32上に取り付けられている。なお、蛍光体33は、発光素子32の上に塗布されて形成されていてもよく、実施例1の構成に限定されない。
蛍光体33は、図4に示すように、光軸方向の前側から見て、上下方向に伸びる2辺と、上下方向の下側で幅方向に伸びる1辺と、の3辺が矩形状の放熱基板31の3辺に沿うものとされている。そして、蛍光体33は、上下方向の上側で幅方向に伸びる残りの1辺が部分的に切り欠かれて第1水平辺部33aと傾斜辺部33bとが設けられており、部分的に切り欠かれた切欠箇所36を形成している。そして、蛍光体33では、上側の1辺における残りの箇所が第2水平辺部33cとされている。第1水平辺部33aと第2水平辺部33cとは、幅方向と平行とされ、傾斜辺部33bは、第1水平辺部33aおよび第2水平辺部33cすなわち幅方向に対して鈍角とされている。これら第1水平辺部33aおよび第2水平辺部33cに対する傾斜辺部33bの角度は、各配光パターン(LP、HP)のカットオフラインCLにおける2つの水平カットオフラインに対する傾斜カットオフラインとの角度関係に適合されている。このため、カットオフラインCLは、第1水平辺部33aおよび第2水平辺部33cに対する傾斜辺部33bの関係性が、両水平カットオフラインに対する傾斜カットオフラインに反映されて傾斜箇所Sp(図3参照)が形成されている。このため、蛍光体33では、第1水平辺部33a、傾斜辺部33bおよび第2水平辺部33cが、カットオフラインCLに対応するカットオフライン辺部33dとされている。この切欠箇所36は、例えば、板状の蛍光体33へのエッチングにより部分的に除去することで形成できる。
LEDパッケージ21では、封止部材37が設けられている。封止部材37は、光を通さない材料が用いられており、実施例1では白色の樹脂材料が用いられている。この白色の樹脂材料としては、例えば、シリコーンに二酸化チタン(TiO)を含有させた樹脂材等がある。封止部材37は、放熱基板31上に設けられた両発光素子32および蛍光体33を取り囲みつつ蛍光体33の上面を露出させて設けられ、放熱基板31および蛍光体33と協働して発光素子32を封止している。このため、封止部材37は、両発光素子32から出射された光を、蛍光体33(その上面)から出射させつつ、その他の箇所からは漏れないものとしている。
2つの発光素子32は、実施例1では、互いに等しい構成とされている。発光素子32は、図7に示すように、絶縁層41とp型半導体層42と発光層(活性層)43とn型半導体層44とn電極45とp電極46とを備える。発光素子32では、絶縁層41とp型半導体層42と発光層43とn型半導体層44とが前後方向に積層されている。このため、実施例1の発光素子32では、前後方向が積層方向となる。そして、実施例1の発光素子32では、p型半導体層42とn型半導体層44との間に電流が流れると発光層43から青色の光が発せられ、その光が積層方向で最も上側(前後方向の前側)に位置されたn型半導体層44の上面から出射される。このため、発光素子32では、n型半導体層44の上面が出射面47となる。
絶縁層41は、二酸化ケイ素(SiO)や窒化ケイ素(Si)等で形成され、エレクトロマイグレーション(Electromigration)を防ぐ効果と、絶縁効果と、p型半導体層42との屈折率の差を利用して青色の光を反射する効果と、を有する。そのエレクトロマイグレーションは、電気伝導体に流れる電子の金属原子との衝突により金属原子が輸送されることで、イオンが徐々に移動することにより材料の形状に欠損を生じさせる現象である。p型半導体層42と発光層43とn型半導体層44とは、少なくとも一層(例えば、発光層43)を窒化物半導体層で構成している。ここで、p型半導体層42と発光層43とn型半導体層44とは、全ての層が窒化物半導体層からなることが好ましいが、窒化物以外の半導体層を含んでいてもよい。
p型半導体層42には、図6、図7に示すように、p電極46から絶縁層41を通して設けられたpドット48が接続されている。p電極46は、絶縁層41内に伸びるとともに絶縁層41の下側に露出されて設けられている。pドット48は、p電極46と電気的に接続されており、複数設けられている。この各pドット48は、出射面47(発光素子32)を前後方向の前側から見た状態(図6参照)において、p型半導体層42における所定の位置に配置されているが、この配置に関しては後述する。
n型半導体層44には、n電極45から絶縁層41、p型半導体層42および発光層43を通して設けられたnドット49が接続されている。n電極45は、p電極46とは異なる位置で絶縁層41内に伸びるとともに絶縁層41の下側に露出されて設けられている。nドット49は、n電極45と電気的に接続されており、複数設けられている。この各nドット49は、出射面47(発光素子32)を前後方向の前側からみた状態(図6参照)において、n型半導体層44における所定の位置に配置されているが、この配置に関しては後述する。
発光素子32では、図7に示すように、出射面47側から正面視して、幅方向に伸びるpライン51とnライン52とが、それぞれ複数設けられている。pライン51では、複数のpドット48が幅方向で出射面47(p型半導体層42(発光素子32))を横切るように略等間隔で整列されている。nライン52では、複数のnドット49が幅方向で出射面47(n型半導体層44(発光素子32))を横切るように略等間隔で整列されている。発光素子32は、pライン51とnライン52とを上下方向に交互に並列させており、その上下方向での間隔を位置に応じて変化させている。
具体的には、発光素子32は、出射面47における上下方向の上側の一辺である第1辺部32aの近傍にpライン51を設け、その下側にnライン52を設け、その下側にpライン51、nライン52、pライン51、nライン52、pライン51の順に設けている。この4つのpライン51と3つのnライン52とは、出射面47における上下方向の上部に偏って設けられている。このように、発光素子32は、出射面47の上部において、3つのnライン52が、それぞれの上側と下側とにpライン51を位置させつつ上下方向に並列させている。
また、発光素子32は、出射面47における上下方向の下側の一辺である第2辺部32bの近傍にpライン51を設け、その上側にnライン52を設け、その上側にpライン51、nライン52、pライン51の順に設けている。この3つのpライン51と2つのnライン52とは、出射面47における上下方向の下部に偏って設けられている。このように、発光素子32は、出射面47の下部において、2つのnライン52が、それぞれの上側と下側とにpライン51を位置させつつ上下方向に並列させている。
そして、発光素子32は、上部の4つのpライン51と3つのnライン52との上下方向での間隔が、下部の3つのpライン51と2つのnライン52との上下方向での間隔よりも狭くされている。すなわち、発光素子32は、各pドット48および各nドット49が、第1辺部32aの側(上部)の密度が相対的に高くされ、第2辺部32bの側(下部)の密度が相対的に低くされている。なお、pライン51およびnライン52では、各pドット48および各nドット49の幅方向での間隔が、上下方向での位置に拘らず略一定とされている。これらのことから、実施例1の発光素子32では、出射面47(そこと平行な発光面53)に沿う方向において、幅方向がnライン52(nドット49)が出射面47を横切る第1方向となり、上下方向が第1方向に直交する第2方向となる。
実施例1のLEDパッケージ21は、図4に示すように、幅方向に長尺な板状の蛍光体33に対して、2つの発光素子32を幅方向に並べて設けている。以下では、2つの発光素子32を区別する際には、図4を正面視して、右側の発光素子32を右側発光素子32Rとし、左側の発光素子32を左側発光素子32Lとする。また、右側発光素子32Rおよび左側発光素子32L(各発光素子32)は、図4を正面視して、上側の縁部に第1辺部32aが位置するとともに下側の縁部に第2辺部32bが位置するように、配置の際の向きが設定されている。そして、右側発光素子32Rおよび左側発光素子32L(各発光素子32)では、図4を正面視して、左側の縁部を第3辺部32cとし、右側の縁部を第4辺部32dとする。
右側発光素子32Rは、第1辺部32a側すなわち相対的に狭い間隔で4つのpライン51と3つのnライン52とが上下方向に並べられた側(図6参照)が、カットオフライン辺部33d側に位置されている。この右側発光素子32Rは、蛍光体33に対して、第1辺部32aが第2水平辺部33cに重ねられるとともに、第3辺部32cが第1水平辺部33aにおける傾斜辺部33bの近傍を上下方向に横切る位置に配置されている。これにより、右側発光素子32Rは、傾斜辺部33b全体および第1水平辺部33aにおける傾斜辺部33bの近傍を出射面47上に位置させている。また、右側発光素子32Rは、第2辺部32bが蛍光体33の下側の辺に重ねられているとともに、第4辺部32dが蛍光体33の右側の辺の内側に位置されている。これにより、右側発光素子32Rは、カットオフライン辺部33dにおける傾斜辺部33b全体およびその近傍を含みつつ、蛍光体33の略右半分に重ねられている。
左側発光素子32Lは、相対的に狭い間隔で4つのpライン51と3つのnライン52とが上下方向に並べられた側が、上側すなわちカットオフライン辺部33d側に位置されている。この左側発光素子32Lは、幅方向で右側発光素子32Rと所定の大きさの間隔Dを置きつつ、その左側に配置されている。この左側発光素子32Lは、第4辺部32dが右側発光素子32Rの第3辺部32cと間隔Dを置きつつ平行とされ、第1辺部32aが第1水平辺部33aの上側に位置され、第3辺部32cが蛍光体33の左側の辺の左側に位置され、第2辺部32bが蛍光体33の下側の辺の下側に位置されている。すなわち、左側発光素子32Lは、第4辺部32dが傾斜辺部33bよりも少し左側で第1水平辺部33aを上下方向に横切りつつ、蛍光体33におけるその横切った箇所よりも左側全体に重ねられている。
ここで、間隔Dは、両発光素子32を配置する際のアライメント精度(許容誤差)を鑑みて設けられるものであり、実施例1では各発光素子32の各LED電極34への電気的な接続に利用している。なお、この間隔Dは、両発光素子32を適切に配置できるものであって電気的な接続が可能であれば設けなくてもよく、実施例1の構成に限定されない。
これにより、LEDパッケージ21は、カットオフライン辺部33dの近傍においてpライン51とnライン52とを狭い間隔で上下方向に並列させているとともに、カットオフライン辺部33dから遠ざかるとpライン51とnライン52との間隔を相対的に広くしている。そして、LEDパッケージ21は、間隔Dをカットオフライン辺部33dにおける傾斜辺部33bから外れるものとしている、すなわち傾斜辺部33bの全域にいずれか1つの発光素子32(実施例1では右側発光素子32R)を重ねるものとしている。
次に、この車両用灯具10の作用について説明する。車両用灯具10は、電力供給源からの電力を光源部11の各LEDパッケージ21や点灯回路22に供給する。すると、各LEDパッケージ21は、両発光素子32が点灯されて、それぞれから出射された光が蛍光体33に入射する。ここで、各LEDパッケージ21では、光軸方向の前側から見て各発光素子32の一部が蛍光体33の外側に位置しているが、両発光素子32および蛍光体33が封止部材37に取り囲まれているので、両発光素子32からの光の殆どが蛍光体33に入射することとなる。そして、各LEDパッケージ21では、入射した青色の光と、その光により励起された黄色い光と、を合わせて白色の光としつつ、蛍光体33の上面から出射することで点灯される。このため、各LEDパッケージ21では、蛍光体33の上面が発光面53(図5等参照)となる。
そして、車両用灯具10は、点灯した各LEDパッケージ21(その発光面53)を投影レンズ12が大きく拡大して投影することにより、その発光面53の形状に沿う各配光パターン(LP、HP)を形成する。その各配光パターンは、各LEDパッケージ21における蛍光体33(発光面53)がカットオフライン辺部33dにより切り欠かれた形状とされているので、その形状に沿ってカットオフラインCLが形成される。そして、すれ違い用配光パターンLPでは、カットオフラインCLの輪郭(内外での明暗差)が明確とされているとともに、カットオフラインCLの近傍が明るくされており、カットオフラインCLから離れた個所の明るさが相対的に抑えられている。このカットオフラインCLの明確さや明るさの分布は、主にLEDパッケージ21により形成されている。
先ず、この説明のために、図8から図10に示す例示としての発光素子(E1からE3)を用いて説明する。各発光素子(E1からE3)は、基本的に実施例1の発光素子32と同様の構成とされており、図6と同様に前後方向の前側から見た様子を示す。図8から図10の各発光素子(E1からE3)は、各pドット48および各nドット49の配置の差異の把握を容易とするために、各pドット48および各nドット49を大きく(大きさを強調)している。
図8の発光素子E1は、一般的な構成とされたもので、各pドット48および各nドット49が出射面47の全体に亘って満遍なく配置されている。このため、発光素子E1は、全体に均一な明るさ(配光分布)で出射面47を光らせることができる。換言すると、一般的な発光素子E1は、全体に均一な明るさとするために、各pドット48および各nドット49を均一な分布としている。これは、一般的な発光素子E1では、効率良く電気を光に変換するために、電流分布を均一とする工夫がされていることによる。しかしながら、車両用灯具は、発光素子E1のように均一な明るさで光るものを用いると、投影レンズ12の光学的な設定だけでは求められる配光パターンを形成することが困難であり、複雑な構成を用いる必要が生じてコストの増加を招いてしまう。
これに対して、図9の発光素子E2は、上下方向の上側と下側とのそれぞれに、出射面47を幅方向に架け渡すnライン52を設けている。また、発光素子E2は、上側と下側との2つのnライン52に対して、それぞれの上側と下側とにpライン51を設けている。すなわち、発光素子E2は、複数のnドット49を上下方向の上側と下側との2箇所に偏らせて配置し、それぞれの周辺にpドット48を偏らせて配置している。出願人は、このようにnドット49をnライン52上に偏らせつつ、その上下にpライン51(各pドット48)を沿わせて配置すると、それぞれのnライン52およびその近傍を最も明るくできるとともに、それ以外の箇所の明るさを相対的に抑えられることを発見した。
次に、図10の発光素子E3は、発光素子E2と同様に、上下方向の上側と下側とのそれぞれに、2つのpライン51でnライン52を上下方向で挟む位置関係としている。そして、発光素子E3は、発光素子E2とは異なり、上側のnライン52に対する2つのpライン51の上下方向での間隔を相対的に狭くするとともに、下側のnライン52に対する2つのpライン51の上下方向での間隔を相対的に広くしている。このため、発光素子E3は、上側のnライン52の周辺における各pドット48および各nドット49の密度を、下側のnライン52の周辺における各pドット48および各nドット49の密度よりも高くしている。出願人は、上側と下側とで各pドット48および各nドット49の密度を異ならせると、密度を高くした上側のnライン52およびその上下のpライン51の近傍を、密度を低くした下側のnライン52およびその上下のpライン51の近傍よりも相対的に明るくできることを発見した。
実施例1の各LEDパッケージ21は、各発光素子32において幅方向に伸びる複数のpライン51とnライン52とを上下方向に並列させているとともに、その上下方向での間隔を相対的に第1辺部32a近傍を狭くしつつ第2辺部32b側を広くしている(図6参照)。また、各LEDパッケージ21は、その第1辺部32aを蛍光体33のカットオフライン辺部33dに沿わせて各発光素子32を配置している(図4参照)。これにより、各LEDパッケージ21は、蛍光体33のカットオフライン辺部33dの近傍において、各発光素子32がpライン51とnライン52との間隔を相対的に狭くしており、カットオフライン辺部33dの近傍の各pドット48および各nドット49の密度を他の位置よりも高くしている。このため、各LEDパッケージ21は、発光面53におけるカットオフライン辺部33dの近傍を明るくできるとともに、カットオフライン辺部33dから離れた個所の明るさを相対的に抑えることができる。
また、各LEDパッケージ21は、傾斜辺部33bの全域を覆うように右側発光素子32Rを蛍光体33の右側に重ねており、右側発光素子32Rと左側発光素子32Lとの間隔Dを傾斜辺部33bに重ねないものとしている。ここで、各LEDパッケージ21は、両発光素子32から出射された光を一度蛍光体33に入射させて、その蛍光体33内で散乱させつつ励起させることでその発光面53を光らせるものなので、間隔Dが設けられることに起因する明るさへの影響を極めて小さくできる。しかしながら、各配光パターン(LP、HP)では、カットオフラインCLにおける傾斜箇所Sp(図3参照)の近傍を最も明るくすることが求められる。実施例1の各LEDパッケージ21は、間隔Dを傾斜辺部33bに重ねない位置関係としつつ右側発光素子32Rで傾斜辺部33bの全域を覆うものとしているので、発光面53における傾斜辺部33bの近傍を確実に明るくできる。このため、実施例1の各LEDパッケージ21は、間隔Dを設けることによる傾斜辺部33b周辺の明るさへの低下を防止することができ、傾斜辺部33bすなわち傾斜箇所Spの近傍を適切に明るくできる。
これらのことから、各LEDパッケージ21では、発光面53において、カットオフライン辺部33dの形状に沿って光らせることができるとともに、そのカットオフライン辺部33d(傾斜箇所Sp)の近傍を最も明るくしつつカットオフライン辺部33dから離れた個所の明るさを相対的に抑えることができる。そして、各LEDパッケージ21では、発光面53におけるカットオフライン辺部33dの近傍を明るくしつつカットオフライン辺部33dの外側からは光を発しないので、その明暗差を大きくできる。
このように、車両用灯具10は、カットオフライン辺部33d(切欠箇所36)を有する蛍光体33を設けた各LEDパッケージ21を投影して各配光パターン(LP、HP)を形成することで、それらにカットオフラインCLを形成できる。その各配光パターン(LP、HP)では、各LEDパッケージ21の発光面53における明るさの分布が反映されるので、カットオフラインCLの近傍が最も明るくされ、カットオフラインCLから離れた個所の明るさが相対的に抑えられている。そして、各配光パターン(LP、HP)では、カットオフラインCLの内外での明暗差を確保することができ、カットオフラインCLを明確なものにできる。これらのことから、車両用灯具10は、カットオフラインCLの近傍を最も明るくしつつカットオフラインCLを明確とした法規等に即した配光パターン(LP、HP)を形成でき、視認性を確保しつつ対向車等の眩惑を防止できる。
加えて、車両用灯具10は、各LEDパッケージ21において、単一の蛍光体33に対して、2つの発光素子32を並べて配置して構成している。このため、車両用灯具10は、各発光素子32を点灯させる点灯回路22を簡易で安価なものとしつつ、形成する各配光パターン(LP、HP)の明るさを確保できる。これについて、比較例の車両用灯具(以下では、比較車両用灯具ともいう)を用いて説明する。その比較車両用灯具は、LEDパッケージにおいて、単一の発光素子を用いていることを除くと、車両用灯具10と同様の構成とする。そして、実施例1のLEDパッケージ21および比較例のLEDパッケージでは、適切な各配光パターン(LP、HP)を形成するために、発光面を所定の明るさとすることが求められる。
比較車両用灯具では、LEDパッケージとして、単一の蛍光体に対して単一の発光素子を設けており、その発光素子を蛍光体の略全域に重ねることのできる大きさとしている。すると、発光素子は、実施例1の各発光素子32と比較して大きくなり、求められる明るさとするためには例えば略2.0[A]で略3.25[V]の電力で駆動する必要がある。すると、比較車両用灯具は、発光素子を駆動するために、略2.0[A]の出力の点灯回路を用いることとなるが、このような点灯回路は複雑で高価なものとなってしまう。
これに対して、車両用灯具10は、単一の蛍光体33に対して、2つの発光素子32を並べて配置してLEDパッケージ21を構成しているので、比較車両用灯具と等しい明るさとするためにはLEDパッケージ21を略1.0[A]で略6.5[V]の電力で駆動すればよくなる。このため、車両用灯具10は、2つの発光素子32を駆動するために、1.0[A]の出力の点灯回路22を用いればよくなり、比較車両用灯具の点灯回路と比較して、簡易で安価なものにできる。そして、車両用灯具10は、単一の蛍光体33に対して2つの発光素子32を並べて配置すればよいので、組み立てコストや部品コストの上昇を抑制できる。特に、実施例1の車両用灯具10は、2つの発光素子32を同一の仕様のものとしているので、部品の種類の増加を防げるとともに、組み立て時の取り違え防止のための措置を不要とでき、組み立てコストや部品コストの上昇を効果的に抑制できる。
実施例1の車両用灯具10は、以下の各作用効果を得ることができる。
車両用灯具10は、LEDパッケージ21において、出射面47を積層方向で蛍光体33に対向させた複数の発光素子32を、発光面53に沿う方向に並べている。また、車両用灯具10は、発光素子32が、発光面53に沿う方向において、カットオフライン辺部33dの周辺におけるnドット49とpドット48との密度を、他の位置におけるnドット49とpドット48との密度よりも高くしている。このため、車両用灯具10は、LEDパッケージ21の発光面53においてカットオフライン辺部33dの近傍を明るくできるので、配光パターン(LP、HP)におけるカットオフラインCLの近傍を最も明るくしつつそこから離れた個所の明るさが相対的に抑えることができる。加えて、車両用灯具10は、LEDパッケージ21において複数の発光素子32を並べているので、点灯回路22を簡易で安価なものとしつつ、LEDパッケージ21の発光面53に求められる明るさを満たすことができ、適切な各配光パターン(LP、HP)を形成できる。
また、車両用灯具10は、複数の発光素子32のうちのいずれか1つが、傾斜辺部33b全体と積層方向で対向する位置関係とされている。このため、車両用灯具10は、発光素子32の間に間隔Dを設けることによる傾斜辺部33b周辺の明るさへの低下を防止することができ、傾斜辺部33bすなわちカットオフラインCLにおける傾斜箇所Spの近傍を適切に明るくできる。
さらに、車両用灯具10は、nドット49が、第1方向で出射面47を横切るnライン52上に並べて設けられているとともに、pドット48が、第1方向で出射面47を横切るpライン51上に並べて設けられている。また、発光素子32は、発光面53に沿う方向における第2方向に複数のnライン52と複数のpライン51とが並列され、そのpライン51およびnライン52の第2方向での間隔によりnドット49とpドット48との密度が調整されている。このため、車両用灯具10は、密度の差異を簡易に設定できるとともに、nライン52やpライン51をカットオフライン辺部33dに容易に沿わせることができる。これにより、車両用灯具10は、簡易な構成で、カットオフラインCLの近傍を適切に明るくできる。
車両用灯具10は、LEDパッケージ21において、互いに等しい構成の発光素子32を複数並べている。このため、車両用灯具10は、部品の種類の増加を防げるとともに、組み立て時の取り違え防止のための措置を不要とでき、組み立てコストや部品コストの上昇を効果的に抑制できる。
車両用灯具10は、複数の発光素子32を、1A以下で駆動される大きさとしている。このため、車両用灯具10は、点灯回路22を簡易で安価なものにできる。
車両用灯具10は、LEDパッケージ21において、n電極45およびp電極46を電気的に接続させて複数の発光素子32を基板(放熱基板31)上に設け、その基板上で複数の発光素子32と蛍光体33とを封止部材37により取り囲んで封止している。このため、車両用灯具10は、複数の発光素子32から出射された光を蛍光体33に効率良く入射させることができ、その光を用いて発光面53を光らせることができ、発光素子32の数や位置や形状に拘らず蛍光体33の形状により配光パターンを形成できる。このことから、車両用灯具10は、発光素子32を有するLEDパッケージ21により、適切なカットオフラインCLを有する配光パターン(LP、HP)を形成できる。
したがって、本開示に係る車両用灯具としての実施例1の車両用灯具10は、求められる明るさの分布を確保しつつカットオフラインCLを有する配光パターン(LP、HP)を形成できる。
以上、本開示の車両用灯具を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
なお、実施例1では、各発光素子32を上記のように構成していたが、実施例1の構成に限定されない。例えば、発光層を有していないpn接合構造であってもよく、n型半導体層とp型半導体層が逆の順序で積層されていてもよく、n型半導体層とp型半導体層とはそれぞれ複数の層が積層されていてもよい。
また、実施例1では、各LEDパッケージ21において、同じ構成の2つの発光素子32を幅方向に並列させていたが、発光素子32の数や並べる方向は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。その他の一例としてのLEDパッケージ21Aを、図11、図12を用いて説明する。図11のLEDパッケージ21Aは、2つの発光素子32Aを上下方向に並べた例である。2つの発光素子32Aは、互いに等しい構成とされているが、以下では、2つの発光素子32を区別する際には、図11を正面視して、上側の発光素子32Aを上側発光素子32AUとし、下側の発光素子32Aを下側発光素子32ADとする。その各発光素子32Aは、前後方向の前側から見て、幅方向で蛍光体33と略等しい寸法とされるとともに上下方向で蛍光体33の半分よりも少し小さな寸法の矩形状とされている。その各発光素子32Aは、図12に示すように、上半分(第1辺部32a側)に4つのpライン51と3つのnライン52とが幅方向に伸びるとともに上下方向で交互に並列されて設けられているとともに、下半分(第2辺部32b側)に3つのpライン51と2つのnライン52とが幅方向に伸びるとともに上下方向で交互に並列されて設けられている。そして、各発光素子32Aは、上半分の4つのpライン51と3つのnライン52との上下方向での間隔が、下半分の3つのpライン51と2つのnライン52との上下方向での間隔よりも狭くされている。
LEDパッケージ21Aは、図11に示すように、前後方向の前側から見て、上側発光素子32AUを、第1辺部32aを蛍光体33の上側の縁部に位置させるとともに、幅方向で蛍光体33の全域を覆うように、蛍光体33に対して配置している。この上側発光素子32AUは、蛍光体33のカットオフライン辺部33dの全域に亘って覆うものとされている。また、LEDパッケージ21Aは、前後方向の前側から見て、下側発光素子32ADを、第2辺部32bを蛍光体33の下側の縁部に位置させるとともに、幅方向で蛍光体33の全域を覆うように、蛍光体33に対して配置している。そして、LEDパッケージ21Aは、上側発光素子32AUと下側発光素子32ADとの間において、実施例1のLEDパッケージ21における間隔Dと同様に、上下方向で所定の大きさの間隔DAを設けている。これにより、LEDパッケージ21Aは、カットオフライン辺部33dの近傍においてpライン51とnライン52とを狭い間隔で上下方向に並列させているので、カットオフライン辺部33dの近傍を明るくすることができる。また、LEDパッケージ21Aは、上側発光素子32AUがカットオフライン辺部33d全域を覆っているので、傾斜辺部33bすなわちカットオフラインCLにおける傾斜箇所Spの近傍を適切に明るくできる。
さらに、実施例1では、各LEDパッケージ21を点灯させる点灯回路22を1.0[A]の出力のものとしていたが、点灯回路22の出力は簡易で安価なものにできるものであれば、適宜設定することができる。換言すると、実施例1では、LEDパッケージ21の発光面53に求められる明るさを満たすとともに点灯回路22を安価で構成できる出力とする観点から、2つの発光素子32を用いるとともに点灯回路22の出力を1.0[A]としているが、発光素子32の個数や点灯回路22の出力は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。
実施例1では、pライン51やnライン52において、対応するpドット48またはnドット49が幅方向に略等間隔で整列させていたが、その間隔や個数は適宜設定すればよく、上記した構成に限定されない。例えば、pライン51やnライン52は、対応するpドット48またはnドット49を上下方向に複数並べた状態で幅方向に整列させてもよく、幅方向での位置によってpドット48やnドット49の間隔を変化させてもよい。
車両用灯具10は、上下に2つのLEDパッケージ21を並べて設けることで、すれ違い用配光パターンLPと走行用配光パターンHPとを形成できるものとしている。しかしながら、車両用灯具10は、カットオフラインCLを有する配光パターンを形成するものであれば、すれ違い用配光パターンLPのみを形成するものであってもよく、上記した構成に限定されない。
10、10A 車両用灯具 12 投影レンズ 21、21A LEDパッケージ 31 (基板の一例としての)放熱基板 32 発光素子 33 蛍光体 33a (水平辺部の一例としての)第1水平辺部 33b 傾斜辺部 33d カットオフライン辺部 37 封止部材 42 p型半導体層 44 n型半導体層 45 n電極 46 p電極 47 出射面 48 pドット 49 nドット 51 pライン 52 nライン 53 発光面 LP (配光パターンの一例としての)すれ違い用配光パターン HP (配光パターンの一例としての)走行用配光パターン

Claims (6)

  1. n型半導体層とp型半導体層とが積層された発光素子上に蛍光体が設けられたLEDパッケージと、
    前記LEDパッケージから放射された光を投影して配光パターンを形成する投影レンズと、を備え、
    前記発光素子は、積層方向の一方に設けられたn電極およびp電極と、前記積層方向の他方において前記積層方向に直交して設けられた出射面と、前記n電極と前記n型半導体層とを接続する複数のnドットと、前記p電極と前記p型半導体層とを接続する複数のpドットと、を有し、
    前記蛍光体は、その発光面に沿う方向の一辺が、前記配光パターンにおける水平方向に対応する第1方向に伸びる水平辺部と、前記第1方向に対して傾斜する傾斜辺部と、を有するカットオフライン辺部とされ、
    前記LEDパッケージでは、前記出射面を前記積層方向で前記蛍光体に対向させた複数の前記発光素子が、前記発光面に沿う方向に並べられ、
    前記発光素子は、前記出射面に沿う方向において、前記カットオフライン辺部の周辺における前記nドットと前記pドットとの密度が、他の位置における前記nドットと前記pドットとの密度よりも高められていることを特徴とする車両用灯具。
  2. 複数の前記発光素子は、いずれか1つが前記傾斜辺部全体と前記積層方向で対向する位置関係とされていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記nドットは、前記第1方向で前記出射面を横切るnライン上に並べて設けられ、
    前記pドットは、前記第1方向で前記出射面を横切るpライン上に並べて設けられ、
    前記発光素子は、前記発光面に沿う方向において前記第1方向に直交する第2方向に、複数の前記nラインと複数の前記pラインとが並列され、
    前記nドットと前記pドットとは、前記pラインおよび前記nラインの前記第2方向での間隔により密度が調整されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記LEDパッケージは、互いに等しい構成の前記発光素子を複数並べて設けていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用灯具。
  5. 複数の前記発光素子は、1A以下で駆動される大きさとされていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用灯具。
  6. 前記LEDパッケージは、前記n電極および前記p電極が電気的に接続されて複数の前記発光素子が基板上に設けられ、前記基板上で複数の前記発光素子と前記蛍光体とが封止部材により取り囲まれて封止されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の車両用灯具。
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