JP2023003280A - 気泡測定装置及び気泡測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、気泡測定時に撮影面に気泡が付着しても、気泡に状態を正しく把握できる気泡測定装置及び気泡測定方法を提供することを目的とする。【解決手段】液体中を移動する気泡を測定する気泡測定装置であって、前記液体が導入され、前記液体中を移動する前記気泡を撮影する撮影面をなす撮影透明板と、前記撮影透明板の反対側に前記撮影透明板と対向して設けられた対向透明板とを有する計測チャンバと、前記計測チャンバの前記撮影透明板に対向して設けられ、前記計測チャンバ内に導入された前記気泡を前記撮影透明板から撮影する撮影装置と、を有し、前記撮影装置の被写界深度が、前記撮影透明板と前記対向透明板との間の空間内に収まるように設定されるとともに、前記撮影透明板及び前記対向透明板に付着した気泡が前記撮影装置の被写界深度外となるように設定される。【選択図】図3

Description

本発明は、気泡測定装置及び気泡測定方法に関する。
従来から有用金属を分離する選鉱において広く行われている浮遊選鉱法は、疎水性の有用金属の粒子を液中の気泡に付着させて不要鉱物から分離する方法である。特許文献1には、浮遊選鉱機の1つであるアジテア型浮遊選鉱機が開示されている。
浮遊選鉱機では、スラリーが蓄えられた浮遊選鉱槽内に撹拌機が設けられており、スラリー内に空気を導入して気泡を発生させることで、発生した気泡に有用金属を付着させる。この浮遊選鉱を効率よく行うために、発生した気泡のサイズおよび数量を適切に把握し、これらを適切な状態にすることが求められている。
例えば、特許文献2には、気泡の状態を把握するための気泡測定装置が開示されている。特許文献2の気泡測定装置は、斜め下を向いている透明傾斜面を備えた計測チャンバを有する装置であって、気泡が上昇してくる位置に透明傾斜面が配置されており、透明傾斜面に沿って上昇する気泡を撮影することができるようになっている。
さて、浮遊選鉱機における選鉱の効率を上げるために、浮遊選鉱槽内の気泡の大きさを小さくすることが求められている。上記した特許文献1の気泡測定装置には、透明傾斜面に水との接触角が20度以下である親水性膜が設けられており、気泡が小さくなった場合であっても、その気泡が透明傾斜面に付着して留まるのを防止して、気泡の状態を把握できるようにしている。
特開2013-180289号公報 WO2019/189117号公報
しかしながら、このような親水性膜が設けられた気泡測定装置を用いた場合であっても、気泡径が1~100μmの微細気泡である場合には、透明傾斜面に微細気泡の付着が生じてしまうことがあった。気泡の付着が生じると、その気泡が撮影した画像に写り込んでしまうため、気泡の状態を正しく把握することが困難であった。
そこで、本発明は、気泡測定時に撮影面に気泡が付着しても、気泡の状態を正しく把握できる気泡測定装置及び気泡測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る気泡測定装置は、液体中を移動する気泡を測定する気泡測定装置であって、
前記液体が導入され、前記液体中を移動する前記気泡を撮影する撮影面をなす撮影透明板と、前記撮影透明板の反対側に前記撮影透明板と対向して設けられた対向透明板とを有する計測チャンバと、
前記計測チャンバの前記撮影透明板に対向して設けられ、前記計測チャンバ内に導入された前記気泡を前記撮影透明板から撮影する撮影装置と、を有し、
前記撮影装置の被写界深度が、前記撮影透明板と前記対向透明板との間の空間内に収まるように設定されるとともに、
前記撮影透明板及び前記対向透明板に付着した気泡が前記撮影装置の被写界深度外となるように設定されている。
本発明によれば、計測チャンバの測定面に気泡が付着してしまう場合でも、気泡の状態を正しく把握することができる。
本発明の実施形態に係る気泡測定装置を示した図である。 本実施形態に係る気泡測定装置の計測チャンバの一例を示した図である。 透明撮影面、対向撮影面及びピントが合焦する位置の関係を付着した気泡と被写界深度との関係で示した図である。 二値化処理によって抽出された画像領域について説明するための図である。 鉱物の画像領域を抽出した状態を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
図1は、本発明の実施形態に係る気泡測定装置を示した図である。図1に示すように、本実施形態に係る気泡測定装置は、計測チャンバ80と、撮影装置100とを備える。本実施形態に係る気泡測定装置は、例えば、浮遊選鉱機40を構成する浮遊選鉱槽10で用いられるスラリーなどの液体150内の気泡のサイズおよび数量を測定するのに用いられる。
本実施形態に係る気泡測定装置は、浮遊選鉱槽10内の液体150に浸漬されて設けられた気泡採取部50と、この気泡採取部50からの液体中の気泡を計測チャンバ80へ導く導入管60とを備える。また、気泡測定装置は、測定部83a(図2参照)の気泡の状態を視認することができる撮影装置100、及び光を投射する投光装置90を備える。本実施形態に係る気泡測定装置は、撮影装置100のピントが、計測チャンバ80の内部、具体的には、後述する撮影透明板と、対向透明面とで挟まれる空間で合焦するように調節されており、且つ、撮影透明板及び対向透明板に付着する気泡が被写界深度外となるように設定されている。
さらに、撮影装置100で撮影した画像を画像処理する画像処理装置120と、気泡測定装置及び浮遊選鉱機40の全体の制御を行う制御部130を有する。
以下、気泡測定装置を構成する各部についてさらに説明する。
[計測チャンバ]
本実施形態において、計測チャンバ80は複数の透明な部材から構成されている。本実施形態では、これらの部材の材質は塩化ビニルである。部材の材質としては投光装置90から投光される光が計測チャンバ80を透過して撮影装置100で計測できるよう光透過率の高い部材を好適に用いることができる。部材の光透過率は波長400nm~700mmの可視光領域で80%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましい。
上述の光学特性を満足する部材としては塩化ビニルの他にガラス、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート等がある。
塩化ビニルは安価で加工性が高く、透明性も高いため計測チャンバ80の部材として好適に用いることができる。またアクリルは塩化ビニルよりも透明性が高く、傷が付きにくく透明度の低下が少ないため、交換が難しい場所への設置に好適に用いることができる。
図2は、本実施形態に係る気泡測定装置の計測チャンバの一例を示した図である。図2に示すように、計測チャンバ80には、主部材82と、この主部材82を挟むように、撮影透明板83と対向透明板84とが設けられている。主部材82の外形は、厚みのある四角形の板形状、すなわち扁平な四角柱の形状をしている。主部材82には、径が比較的大きな計測孔82aが設けられている。この計測孔82aの軸線方向は、主部材82の四角柱形態のもっとも薄い厚さの、厚さ方向(以下この方向を主部材82の厚さ方向と称することがある)と一致している。この計測孔82aをふさぐように、主部材82を、撮影透明板83と対向透明板84とで挟み込むことで、計測孔82a部分が、計測孔82aの軸線方向に閉じられた空間となる。
ここで、主部材82と撮影透明板83と対向透明板84とで構成される空間のうち、撮影透明板83の右側の面を透明傾斜面と称し、この透明傾斜面のうち、計測孔82aが位置している部分を測定部83aと称する。本実施の形態において、この透明傾斜面が透明撮影面83bに相当する。
また、対向透明板84の左側の面を対向撮影面84aと称する。本実施形態では、後述の撮影装置100は、そのレンズ91が撮影透明板83の外部の外部撮影面83cに対向する位置に配置されており、透明撮影面83bと対向撮影面84aとで挟まれる空間内で最もピントが合う(合焦)するように設定されている。そして、ピントが合焦する位置は、透明撮影面83bや対向撮影面84aに気泡が付着した場合に、この気泡を撮影装置100の被写界深度外とできる位置に調節されている。このような構成を有することにより、被写界深度内を流動する気泡や鉱石のみにピントを合わせて鮮明に撮影することができるようになっている。ここで、被写界深度とは、撮像焦点の前後のピントが合っているように見える範囲のことである。本実施形態では、撮影装置100の被写界深度が透明撮影面83bと対向撮影面84aとで挟まれる空間内にあり、かつ、透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着した気泡が被写界深度外となるように合焦位置及び被写界深度が設定される。
さて、計測チャンバ80は、さらに主部材82の下側に設けられている導入管接続部材81と、主部材82の上側に設けられている導出管接続部材85と、を含んで構成され、導入管接続部材81を介して導入管60が、また、導出管接続部材85を介して導出管が夫々接続されている。ここで、導入管接続部材81は通過孔を有し、導入管接続部材81と導出管接続部材85はいずれも筒状構造であるので、これらの部材を通して、計測チャンバ80は上下方向に連通した構造となっている。このように連通していることにより、計測チャンバ80内の透明傾斜面、つまり、透明撮影面83bに液体を通過させることが可能になるとともに、液体内の気泡を導入管60から導入することができる。
また、導入管接続部材81の上面は、水平面から傾き角θだけ傾いている。このように導入管接続部材81の上面が傾いていることにより、導入管接続部材81の軸線が鉛直方向となるように計測チャンバ80が配置されたとき、測定部83aを含む撮影透明板83が、鉛直から傾き角θだけ傾く。すなわち、撮影透明板83の法線が下向きになり、撮影透明板83が斜め下を向く姿勢となる。傾き角θは、導入口からの気泡の上昇してくる位置に撮影透明板83が位置するように決定される。本実施形態では傾き角θは15度であるが、用途に応じて種々の角度に設定してよい。また、上昇してくる気泡が気泡径1~100μmの微細気泡である場合は、撮影透明板83への付着量が増加してしまう懸念がある。この場合、傾き角θは0度に設定しても構わない。これにより、撮影透明板83に付着する気泡径1~100μmの微細気泡の付着量を抑制することができる。
本実施形態に係る気泡測定装置を構成する主部材82の計測孔82aの直径L1は、導入管60の内面の直径よりも長くなっている。ここで、計測孔82aの直径L1は、撮影透明板83を正面から見たときの測定部83aの左右方向の長さである。
また主部材82には、上述したように計測孔82aが設けられるとともに、この計測孔82aと導入管60とを連通させるための拡大連通部が設けられている。拡大連通部は、溝形状である。拡大連通部の溝部分の測定部83aにいたるまでの左右方向の長さが、下側から上側に向けて一定の割合で長くなっている。拡大連通部の溝形状の深さは、主部材82の厚さ方向の長さの1/3の深さを有している。
[投光装置及び撮影装置]
投光装置90は、計測チャンバ80の一方の面からあらかじめ定められた種類の光を測定部83aに照射する。これにより、計測チャンバ80内の撮影が容易となる。照明手段としては、例えば、白色LEDなどの面照明などが好適に用いられる。
撮影装置100は、少なくとも静止画または動画のいずれかを撮影することができるデジタルカメラなどが好適に用いられる。そして、撮影装置100のピントは、上述したように、透明撮影面83bと対向撮影面84aとで挟まれる空間内で最もピントが合う(合焦)するように設定されている。ここで、ピントが合焦する位置は、透明撮影面83bや対向撮影面84aに気泡が付着した場合に、この気泡を上記撮影装置100の被写界深度外にできる位置に設定されている。
図3は、そのようにピントを合焦させたときの、透明撮影面83b、対向撮影面84a、及びピントが合焦する位置の関係を、付着した気泡と被写界深度との関係で示した図である。
図3を用いて具体的に説明すると、ピントは、透明撮影面83bと対向撮影面84aとで挟まれる空間内の所定の合焦位置86で合焦するように設定されていて、当該合焦位置86は付着が想定される気泡151の最大径(付着する気泡151のなかで、最も大きな気泡151の気泡径)に応じて調節されている。即ち、合焦位置86は、透明撮影面83bからレンズ91に対して遠隔する(離れる)向きに、当該レンズ91の中心軸に沿って離間した位置であって、その離間距離88Fは、前方被写界深度87Fと、付着が想定される気泡151の最大径と、を加算した距離よりも大きくなるように調節されている。また、合焦位置86は、対向撮影面84aからレンズ91に対して接近する(近付く)向きに、当該レンズ91の中心軸に沿って離間した位置であって、その離間距離88Bは、後方被写界深度87Bと、付着が想定される気泡の最大径と、を加算した距離よりも大きくなるように調節されている。例えば、付着が想定される気泡151の最大径が10μmである場合には、10μmを加算すればよい。
ここで、前方被写界深度87Fとは、ピントが合焦する合焦位置86よりもレンズ91に対して近接する側の被写界深度のことであり、後方被写界深度87Bとは、ピントが合焦する合焦位置86よりもレンズ91に対して遠隔する側の被写界深度のことである。このような位置にピントが合焦されていることによって、透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着する気泡151を被写界深度外へ確実に外すことができる。
すなわち、撮影装置100は、被写界深度87が、撮影透明板83と対向透明板84との間の空間内に収まり、かつ、撮影透明板83の透明撮影面83bに付着する気泡151及び対向透明板84の対向撮影面84aに付着する気泡151を被写界深度87外とするように設定されている。具体的には、撮影透明板83の透明撮影面83bに付着する最大径の気泡151及び対向透明板84の対向撮影面84aに付着する最大径の気泡151の最も内側の位置よりも、前方被写界深度87F及び後方被写界深度87Bが更に内側に存在するように設定されている。
このように、本実施形態では、合焦位置86は、前方被写界深度87Fと気泡151の最大径との和よりも透明撮影面83bから離れた箇所に位置し、後方被写界深度87Bと気泡151の最大径との和よりも対向撮影面84aから離れた箇所に位置するように設定されており、被写界深度87は、透明撮影面83b、及び対向撮影面84aに付着する最大径の気泡151の最も内側の位置よりも、前方被写界深度87F及び後方被写界深度87Bが更に内側に存在するように設定されている。
なお、この撮影装置100で撮影された気泡151のサイズおよび数量は、画像処理を行うソフトウェアで解析されることが好ましい。撮影装置100は、気泡を適切に撮影できる限り、種々の撮影装置100を用いてよい。撮影装置100は、例えば、撮影速度が3.3fpsであり、連続撮影可能な装置を用いるようにしてもよい。
図1に示されるように、例えば、画像処理装置120により画像処理を行う。画像処理装置120は、撮影装置100で撮影された気泡151の画像について、画像処理を行う。画像処理装置120は、例えば、CPU(中央処理装置)及びROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリを備え、プログラムにより動作するマイクロプロセッサとして構成され、ソフトウェアで画像処理を行う。その他、画像処理装置120は、特定の用途向けに開発されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で構成されてもよい。
なお、図1において、画像処理装置120は撮影装置100と別体として例示されているが、撮影装置100内に組み込まれてもよい。図1においては、理解の容易のため、画像処理装置120は撮影装置100と独立して設けた例を挙げている。
[導入管60及び導出管70及び気泡採取部50]
図1及び図2を再び参照する。本実施形態において、導入管60は両端が開放された円筒断面を有する管材である。導入管60の液体に浸漬される側の端部には、気泡採取部50が取り付けられ、導入管60の計測チャンバ80側の端部には、導入管接続部材81が取り付けられている。本例では、気泡採取部50は固形物を含む液体、即ち鉱石スラリーの移動が可能な状態と、鉱石スラリーの移動が遮断される状態とを切り替えることができるバルブが用いられている(バルブは図示せず)。
また、導出管70は両端が開放された円筒断面を有する管材である。導出管70の計測チャンバ80側の端部には、導出管接続部材85が取り付けられ、その反対側にはバルブ110が取り付けられている。なお、導入管60、及び導出管は上述した形態に限られることはなく、例えば、チューブであってもよい。また、必要に応じて、途中で分岐させることや、更に、液体150の送液を行うためのポンプを接続してもよい。これにより、計測チャンバ80内の液体150の交換することや、気泡径が1~100μmの微細気泡を計測チャンバ80内に導入することを、容易に行うことができる。
[制御部]
上述の撮影装置100の条件設定、画像処理装置120における処理、浮遊選鉱機40のバルブ動作等は、制御部130で制御してもよい。制御部130は、画像処理装置120と同様に、マイクロプロセッサやASIC等で構成することができる。
[気泡測定方法]
次に、本実施形態の気泡測定装置を用いた気泡測定方法について説明する。
先ず、気泡測定装置の撮影透明板83が所定の傾き角θとなるように、例えば、導入管60の軸心が鉛直になるように気泡測定装置の姿勢を決定する。
次に、計測チャンバ80内に導出管から透明液を充填する。この際、導入管60の下端に設けられた気泡採取部50は閉じられている。この充填により透明液が、計測チャンバ80を始め、導入管60、導入管接続部材81内に導入される。導入された後、導出管70はバルブ110により閉じられる。
次に、液体150が蓄えられた容器に気泡採取部50を浸漬する。例えば、図1に示すように、浮遊選鉱機40の浮遊選鉱槽10の所定の位置に気泡採取部50を浸漬する。
次に、浸漬された気泡採取部50を開放する。気泡採取部50が開放されることにより、液体150が鉱石スラリーである場合は、気泡とともにその鉱石スラリーに含まれる鉱石の一部が透明液中を通過し計測チャンバ80に向けて導入される。
次に、気泡が計測チャンバ80内に導入された状態で撮影を行う。上述したように、本実施形態において、撮影装置100は透明撮影面83bと対向撮影面84aとで挟まれる空間内で最もピントが合う(合焦)するようにされており、且つ、ピントが合焦する位置は、透明撮影面83bや対向撮影面84aに気泡151が付着した場合に、この気泡151を撮影装置100の被写界深度から外すことのできる位置に調節されている。
したがって、本実施形態の気泡測定装置では、被写界深度87内を流動する気泡151や鉱石は鮮明に撮影される一方で、透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着した気泡151は非鮮明に撮影されることになる。気泡151の状態を把握する際に、鮮明に撮影された気泡151のみを対象に把握するようにすれば、透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着した気泡151はその把握から除外されるので、液体150中の気泡151の状態を正しく把握することができる。
なお、上記撮影によって得た画像は画像処理を行うことが好ましい。画像処理は、例えば、画像処理装置120で行う。画像処理装置120は、例えば、この画像に後述の二値化処理を施して二階調画像に変換し、変換した二階調画像に後述の形状認識処理を更に施すものにすることができる。すると、透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着した気泡の画像領域を効果的に除去することができるうえ、対象の画像領域が気泡151であるか鉱物であるかを自動的に区別して、気泡151の状態を効率的に把握することができる。
以下、画像処理装置120が行う画像処理の内容について説明する。
[二値化処理]
二値化処理は、分析対象の画像を白と黒の2色のみに変換する画像処理のことであり、画像と背景の境界を明確化させる処理である。画像は、通常、輝度が多数の階調(濃度の多様性)で構成された多階調画像(多値画像)であり、本実施形態の撮影装置100で撮影して得た画像はこれに含まれる。それに対して、二階調画像(二値画像)とは、輝度の階調数が二つのみの画像のことである。本実施形態において、撮影装置100で撮影して得た画像は8bit画像であって、二値化処理を行うことによって、撮影によって得た1ピクセル(画素)の輝度が0~255階調の画像を、設定した「階調の閾値」を境として黒(0)と白(1)の二値に変換することができる。本実施形態の撮影装置100で撮影した画像に対しては、例えば、階調の閾値を200に設定した場合は、階調が200未満のピクセルは黒(0)に変換され、階調が200以上のピクセルは白(1)に変換される。透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着した気泡151などの被写界深度87から外れたピントが合っていない画像領域や、ブレが生じた画像領域の階調が200以上である場合は、このような画像領域を白(1)に変換して除去することができる。つまり、鮮明に撮影された被写界深度87内を流動する気泡151や鉱物の画像領域のみを、黒(0)として抽出することができる。透明撮影面83bや対向撮影面84aに付着した気泡151などの被写界深度87から外れたピントが合っていない画像領域や、ブレが生じた画像領域の具体的な階調、つまり、階調の閾値は、撮影時の周囲の明るさや撮影倍率によって変わるため、その時々での撮影条件に応じた階調の閾値を、予め試験で求めておくことが好ましい。
[形状認識処理]
形状認識処理は、二値化処理によって抽出された画像領域の形状に基づいて、その画像領域が気泡151であるか鉱物であるかを区別して判定する処理である。
図4は、二値化処理によって抽出された画像領域について説明するための図であり、気泡151の画像領域を抽出した状態を示している。図4に示されるように、気泡151は円又は楕円形に近似した形状である場合が多く、本例では、黒(0)に変換されたピクセル(画素)が、4×4=16ピクセル(画素)となっている。一方、その周囲は白(1)となっており、気泡151は長方形として画像としては認識される。即ち、長方形の形状が認識できた場合には、その画像領域が気泡151であると判定することができる。
図5は、鉱物152の画像領域を抽出した状態を示した図である。図5に示されるように、鉱物152は凹凸のある不規則な形状をしており、対応するピクセルも凹凸のある不規則な形状となる。上述のように、気泡151の場合は正方形又は長方形の形状として認識されるが、鉱物152は凹凸のある不規則な形状として認識されるため、撮影した画像の形状から、気泡151ではなく鉱物152であると区別して判定することができる。
なお、図4において、気泡151が正方形又は長方形と認識される例を挙げて説明したが、大きな気泡151は、正方形又は長方形よりも円又は楕円に近似した形状(角が削れた又は丸くなった形状)として認識できる。よって、気泡151の画像処理形状としては、そのような形状も含む。そのような形状は、いずれも対称的な形状であり、鉱物152の凹凸を有する不規則形状とは異なっているので、気泡151の形状に若干の相違があっても鉱物152の形状と区別して認識できる。
ここで、形状認識処理は、上述した方法に限定されることはなく、例えば、撮影した画像の円形度によって形状認識する方法であっても構わない。円形度とは、画像などに描画されている図形の複雑さを表すための、認識された画像の面積と、認識された画像の周囲長との比によって評価される数値であり、最大値を1として、図形が複雑になるに伴って減少する。円形度は、次の計算式(1)で求めることができる。
円形度=4π×(面積)÷(周囲長)2 (1)
例えば、半径が10である真円の場合、計算式は「4π×(10×10×π)÷(10×2×π)2」となり、円形度は1となる。つまり、円形度において真円は、最も複雑ではない図形として判定される。同様にして、正方形の円形度は0.785、正三角形の円形度は約0.604で、正三角形のほうが正方形よりも複雑な図形として判定される。
鉱物152のように、凹凸を有する不規則形状を撮影した画像の円形度は0.785を下回る。よって、円形度の基準値を0.785に設定することにより、0.785以上の円形度を有する画像を気泡151として形状認識し、一方で0.785未満の円形度を有する画像を鉱物152として形状認識することができる。なお、上記では円形度の基準値を0.785に設定したが、これに限られない。鉱物152が丸みを帯びている場合には円形度が0.785以上になることもあり得る。したがって、そのような鉱物152の混入が予測される場合には、例えば、円形度の基準値を0.9や0.8などに設定してもよい。すると、こうした丸みを帯びた鉱物152が気泡として判定される可能性を排除することができる。
また、二値化処理において階調の閾値の設定が不適切であって、被写界深度87から外れたピントが合っていない画像領域や、ブレが生じた画像領域が黒(0)として抽出された場合であっても、このような画像領域の円形度は0.785を下回るので、円形度による形状認識を経ることによって被写界深度内を流動する気泡のみを気泡として形状認識することができる。
このように、画像処理装置120で画像処理を行うことにより、気泡151の形状を短時間で正確に把握することができる。
以上、本発明の実施形態について、図1に示すような浮遊選鉱機40に適用される場合を例示して説明したが、これに限られず、例えば、計測チャンバ80内に液体150の送液を行うためのポンプを接続してもよい。さらには、導入管60を途中で分岐させて計測チャンバ80内に透明液を供給できるようにする構成や、或いは、計測チャンバ80から、気泡測定後の液体150を排出できるようにする構成を採用してもよい。このように、本実施形態に係る気泡測定装置及び気泡測定方法は、計測チャンバ80と撮影装置100とを含む限り、種々の形態の浮遊選鉱機に適用することができる。
このように、本実施形態に係る気泡測定装置及び気泡測定方法によれば、計測チャンバ内の測定面に気泡が付着してしまう場合でも、気泡の状態を正しく把握することができ、その工業的価値は極めて大きい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
80 計測チャンバ
83 撮影透明版
83a 測定部
83b 透明撮影面
83c 外部撮影面
84 対向透明板
84a 対向撮影面
86 合焦位置
87 被写界深度
100 撮影装置
120 画像処理装置
130 制御部
150 液体

Claims (8)

  1. 液体中を移動する気泡を測定する気泡測定装置であって、
    前記液体が導入され、前記液体中を移動する前記気泡を撮影する撮影面をなす撮影透明板と、前記撮影透明板の反対側に前記撮影透明板と対向して設けられた対向透明板とを有する計測チャンバと、
    前記計測チャンバの前記撮影透明板に対向して設けられ、前記計測チャンバ内に導入された前記気泡を前記撮影透明板から撮影する撮影装置と、を有し、
    前記撮影装置の被写界深度が、前記撮影透明板と前記対向透明板との間の空間内に収まるように設定されるとともに、
    前記撮影透明板及び前記対向透明板に付着した気泡が前記撮影装置の被写界深度外となるように設定された気泡測定装置。
  2. 前記撮影装置の被写界深度は、記撮影透明板及び前記対向透明板に付着する最大径の前記気泡に応じて設定された請求項1に記載の気泡測定装置。
  3. 前記撮影装置で撮影された画像を二値化処理して前記気泡の画像領域を抽出し、
    抽出した前記画像領域の円形度に基づいて前記気泡であることを判定する画像処理装置を更に有する請求項1又は2に記載の気泡測定装置。
  4. 抽出した前記画像領域の面積及び周囲長を用いて下記の式(1)から前記円形度を求め、前記円形度が所定値以上であるときに前記画像領域が気泡を示すと判定する請求項3に記載の気泡測定装置。
    円形度=4π×(面積)÷(周囲長)×2 (1)
  5. 液体中を移動する気泡を測定する気泡測定方法であって、
    前記液体中を移動する前記気泡を撮影する撮影面をなす撮影透明板と、前記撮影透明板の反対側に前記撮影透明板と対向して設けられた対向透明板とを有する計測チャンバ内に前記液体を導入する工程と、
    前記撮影透明板に対向して設けられた撮影装置により前記撮影透明板を介して前記液体中を移動する前記気泡を撮影する工程と、を有し、
    前記撮影装置の被写界深度が、前記撮影透明板と前記対向透明板との間の空間内に収まるように設定されるとともに、
    前記撮影透明板及び前記対向透明板に付着した気泡が前記撮影装置の被写界深度外となるように設定された気泡測定方法。
  6. 前記撮影透明板及び前記対向透明板に付着する前記気泡が最大径であるときにも前記撮影透明板及び前記対向透明板に付着した気泡が前記撮影装置の前記被写界深度外となるように設定された請求項5に記載の気泡測定方法。
  7. 前記撮影装置で撮影された画像を二値化処理して前記気泡の画像領域を抽出し、
    抽出した前記画像領域の円形度に基づいて前記気泡であることを判定する画像処理工程を更に有する請求項5又は6に記載の気泡測定方法。
  8. 抽出した前記画像領域の面積及び周囲長を用いて下記の式(2)から前記円形度を求め、前記円形度が所定値以上であるときに前記画像領域が気泡を示すと判定する請求項7に記載の気泡測定方法。
    円形度=4π×(面積)÷(周囲長)×2 (2)
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CN115937295A (zh) * 2023-03-09 2023-04-07 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 一种基于集合思想的气泡形状类型判别方法
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