JP2023003150A - ラベル - Google Patents

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Madoka Mitani
雅史 原田
Masafumi Harada
貴弘 中川
Takahiro Nakagawa
由貴子 増岡
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Abstract

【課題】最外層に水性インキを用いながらも、優れた耐水性を有するとともに、ブロッキングの発生を抑制することが可能なラベルを提供する。【解決手段】ラベル(10)は、基材(1)と、基材(1)上の水性インキ印刷層である内層(2)と、内層(2)上の水性インキ印刷層である第1外層(3a)と、第1外層(3a)上の水性インキ印刷層である第2外層(3b)とを備える。第1外層(3a)および第2外層(3b)は、硬化剤を含む。第2外層(3b)の硬化剤の含有割合が、第1外層(3a)の硬化剤の含有割合よりも小さい。【選択図】図1

Description

本開示は、ラベルに関する。
近年、たとえばポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)等のプラスチック容器が様々な商品に利用されている。プラスチック容器の胴部には、商品情報等の表示のための印刷層を備えるプラスチックラベルが装着されることも一般的となっている。
従来、プラスチックラベルとしては、プラスチックフィルムの表面に油性インキを塗布することによってインキ層を形成することが行われていた。しかしながら、近年の環境意識の高まりおよびVOC(揮発性有機化合物)の発生を抑制する観点から、有機溶媒を使用した油性インキに代えて、水性溶媒を使用した水性インキを用いることが望まれている。
たとえば特許文献1には、プラスチックフィルムの少なくとも片面に水性インキによる印刷が少なくとも施されたインキ印刷層の表面にトップコート組成物により形成されたトップコート層を有するプラスチックラベルであって、トップコート組成物は、(A)水酸基含有アクリル系樹脂及び(B)ポリイソシアネート系化合物を含有するプラスチックラベルが記載されている。
特開2002-311832号公報
しかしながら、特許文献1には、プラスチックラベルのインキ印刷層のトップコート層側における最外層が油性インキによる油性インキ層であり得ることが記載されているため特許文献1に記載のプラスチックラベルは必ずしも環境にやさしいとは言えない。
また、特許文献1に記載のプラスチックラベルのインキ印刷層のトップコート層側における最外層を水性インキ層とした場合には、プラスチックラベルの耐水性が低くなるとともに、ブロッキングが発生することがあった。
ここで開示された実施形態によれば、基材と、基材上の水性インキ印刷層である内層と、内層上の水性インキ印刷層である第1外層と、第1外層上の水性インキ印刷層である第2外層とを備え、第1外層および第2外層は硬化剤を含み、第2外層の硬化剤の含有割合が第1外層の硬化剤の含有割合よりも小さいラベルを提供することができる。
ここで開示された実施形態によれば、最外層に水性インキを用いながらも、優れた耐水性を有するとともに、ブロッキングの発生を抑制することが可能なラベルを提供することができる。
実施形態のラベルの一例の模式的な断面図である。 実施形態のラベルの他の一例の模式的な断面図である。
以下、実施形態について説明する。なお、実施形態の説明に用いられる図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<ラベル>
図1に、実施形態のラベルの一例の模式的な断面図を示す。図1に示される実施形態のラベル10は、基材1と、基材1上の水性インキ印刷層である内層2と、内層2上の水性インキ印刷層である第1外層3aと、第1外層3a上の水性インキ印刷層である第2外層3bと、を備えている。ラベル10においては、第1外層3aと第2外層3bとの積層体からなる外層3が構成されている。
<基材>
基材1は、少なくとも、内層2、第1外層3aおよび第2外層3bを支持することが可能な樹脂を含む基材である。基材1は、透明(無色透明または有色透明)基材であってもよく、適度な強度および柔軟性を有する基材であってもよい。基材1の一方の表面側に内層2、第1外層3aおよび第2外層3bが設けられているラベル10において基材1は無色透明であることが好ましい。
基材1としては、たとえば、熱可塑性樹脂フィルムを用いることができる。基材1に含まれる樹脂としては、たとえば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、またはポリエチレン等を用いることができる。基材1は、たとえば、上述した樹脂の1種類以上を含む単一層から構成されていてもよく、当該単一層が複数積層された複数層から構成されていてもよい。
<内層>
内層2は、基材1上に印刷された水性インキが乾燥することによって形成された層である。基材1上に印刷され、内層2の形成に用いられる水性インキとしては、たとえば、水またはアルコール水溶液等の水性溶媒、樹脂、添加剤および顔料等を含む水性インキを用いることができる。
水性インキに含まれる樹脂としては、たとえば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(たとえば、ポリエチレン系樹脂、若しくはポリブタジエン系樹脂等)、イソシアネート系樹脂、ロジン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂(PVA系樹脂)、またはイミン系樹脂等を用いることができる。内層2も、たとえば、上述した樹脂の1種類以上を含む単一層から構成されていてもよく、当該単一層が複数積層された複数層から構成されていてもよい。
水性インキに含まれる添加剤としては、たとえば、可塑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、消泡剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色別れ防止剤、または滑剤等を用いることができる。
水性インキに含まれる顔料としては、たとえば、白色、赤色または青色等の所望の色彩の着色顔料を用いることができる。赤色または青色等の白色以外の所望の色彩の着色顔料を含む水性インキを用いて内層2を形成した場合には、内層2を水性カラーインキ層とすることができる。たとえば、白色の着色顔料を用いて内層2を形成した場合には、内層2を水性白インキ層とすることができ、銀色の着色顔料(アルミニウム顔料)を用いて内層2を形成した場合には、水性銀インキ層とすることができる。
内層2を水性カラーインキ層として用いる場合には、内層2の形成に用いられる水性インキとしては、たとえば、水性溶媒の含有割合を水性インキの30重量%以上とすることができ、水性溶媒以外の樹脂、添加剤および着色顔料等の含有割合を水性インキの70重量%以下とした水性インキを用いることができる。なお、水性溶媒としては、水100%であってもよく、また、たとえばエタノールまたはイソプロピルアルコール等のアルコールを含む水溶液であってもよい。
内層2は、たとえば図1に示すように、デザイン印刷層とすることができる。デザイン印刷層はたとえば視認可能な絵柄または文字等を表示する層である。内層2は、基材1上において複数のデザイン印刷層を構成していてもよい。また、内層2は、たとえば図2の模式的断面図に示すように、水性インキをベタ塗りした後に乾燥させることによって形成されたベタ印刷層であってもよい。
<第1外層>
第1外層3aは、内層2上に印刷された水性インキが乾燥することによって形成された層である。内層2上に印刷され、第1外層3aの形成のために用いられる水性インキとしては、たとえば、水性溶媒、樹脂および硬化剤を含み、任意に硬化剤以外の添加剤および顔料を含む水性インキを用いることができる。第1外層3aの形成に用いられる水性インキに含まれる樹脂および硬化剤以外の添加剤についての説明は、内層2の形成のために用いられる水性インキと同様であるため、ここではその説明は繰り返さない。
第1外層3aの形成に用いられる水性インキに含まれる硬化剤としては、水性インキに含まれる樹脂に対応した硬化剤を用いることができる。たとえば、水性インキに含まれる樹脂が水酸基またはアミノ基を有する場合には、硬化剤としてはイソシアネート系の硬化剤を用いることができる。また、たとえば、水性インキに含まれる樹脂がアミノ基またはカルボニル基を有する場合には、硬化剤としてはエポキシ系の硬化剤を用いることができる。また、たとえば、水性インキに含まれる樹脂がカルボニル基を有する場合には、硬化剤としてはカルボジイミド系の硬化剤、アジリジン系の硬化剤またはヒドラジド系の硬化剤を用いることができる。
第1外層3aは、たとえば、第1外層3aの形成に用いられる水性インキに白色顔料を含めることによって水性白インキ層とすることができる。第1外層3aは、また、たとえば、第1外層3aの形成に用いられる水性インキに着色顔料を含めないことによって水性透明インキ層(メジウム)とすることができる。なお、第1外層3aの形成に用いられる水性インキに白色以外の着色顔料を含めることによって、第1外層3aを水性カラーインキ層とすることもできる。
第1外層3aを水性白インキ層として用いる場合には、第1外層3aの形成に用いられる水性インキとしては、たとえば、水性溶媒の含有割合を水性インキの30重量%以上とすることができ、水性溶媒以外の樹脂、添加剤および顔料等の含有割合を水性インキの70重量%以下とした水性インキを用いることができる。
第1外層3aを水性透明インキ層(メジウム)として用いる場合には、第1外層3aの形成に用いられる水性インキとしては、たとえば、水性溶媒の含有割合を水性インキの30重量%以上とすることができ、水性溶媒以外の樹脂、添加剤および顔料等の含有割合を水性インキの70重量%以下とした水性インキを用いることができる。
<第2外層>
第2外層3bは、第1外層3a上に印刷された水性インキが乾燥することによって形成された層である。第1外層3a上に印刷され、第2外層3bの形成のために用いられる水性インキとしては、たとえば、水性溶媒、樹脂および硬化剤を含み、任意に硬化剤以外の添加剤および顔料を含む水性インキを用いることができる。
第2外層3bの形成に用いられる水性インキに含まれる樹脂、硬化剤、硬化剤以外の添加剤および顔料についての説明は、第1外層3aの形成のために用いられる水性インキと同様であるため、ここではその説明は繰り返さない。
第1外層3aの少なくとも一部および/または第2外層3bの少なくとも一部は、水性インキをベタ塗りした後に乾燥させることによって形成されたベタ印刷層であることが好ましい。この場合には、硬化剤によってベタ印刷層である第1外層3aの少なくとも一部および/または第2外層3bの少なくとも一部を均一に硬化させることが可能であるとともに、ブロッキングの発生を均一に抑制することが可能である。
<硬化剤の含有割合>
実施形態のラベル10において、第2外層3bの硬化剤の含有割合は第1外層3aの硬化剤の含有割合よりも小さい。これは、本発明者が鋭意検討した結果、第2外層3bの硬化剤の含有割合を第1外層3aの硬化剤の含有割合よりも小さくすることによって、最外層に水性インキを用いながらも、耐水性の向上を可能とし、ブロッキングの発生を抑制可能なラベル10を提供できることを見いだしたことによるものである。
すなわち、ラベル10の外層3を構成する第1外層3aおよび第2外層3bに硬化剤を含ませることによってラベル10の耐水性を向上させることが可能となるが、ラベル10の外層3に含まれる硬化剤の量によっては、ブロッキングが発生することが判明した。ブロッキングとは、ラベル10が巻き取られたラベル原反において、ラベル10の第2外層3bを構成する水性インキが、当該ラベル10の直上または直下に位置する他のラベル10の基材1に転移すること等によって、上下に位置するラベル10同士が貼りついて、ラベル原反からラベル10を繰り出しにくくなる現象のことをいう。
そして、このブロッキングの発生を抑制(ブロッキング防止性)する観点から、本発明者が鋭意検討した結果、第2外層3bの硬化剤の含有割合を第1外層3aの硬化剤の含有割合よりも小さくすることによってブロッキング防止性を向上することが可能になるとともに、優れた耐水性を有するラベル10を開発することに成功した。この理由は明確ではないが、少なくとも以下の1)および2)が関係していることが推測される。
1)第1外層3aの硬化剤が第1外層3a自身の耐水性を向上させるとともに、内層2にも浸透することによって内層2の耐水性を向上させ、結果的に内層2および外層3を含む印刷層全体の耐水性を向上させることができる。
2)第2外層3bの硬化剤の量が多すぎないために、ブロッキング防止性を向上させることができる。
内層2がデザイン印刷層である場合には、たとえば、複数色の水性カラーインキを印刷することによって複数色の水性カラーインキ層が組み合わされた層構成を有するように形成される。硬化剤を入れた水性カラーインキは粘度が高くなる傾向があるが、水性カラーインキの粘度が上昇すると水性カラーインキの印刷が困難となるため、一般には、内層2をデザイン印刷層とする場合には、内層2の形成用の水性カラーインキは硬化剤をなるべく含まないことが好ましい。その一方で、内層2の耐水性を向上させるためには、内層2の形成用の水性カラーインキは硬化剤を含むことが好ましい。本実施形態によれば、内層2の形成用の水性カラーインキが硬化剤を多く含んでいない場合、または全く含んでいない場合であっても、第1外層3aの硬化剤が内層2にまで浸透し得るため、内層2の形成用の水性カラーインキの印刷を容易に実施することができるとともに、当該水性カラーインキの乾燥後には、デザイン印刷層である内層2の耐水性を向上させることができる。
内層2の少なくとも一部が遮蔽層等のベタ印刷層である場合には、内層2の少なくとも一部は、たとえば、水性銀インキまたは水性黒インキ等をベタ塗りした後に乾燥させることにより形成されたベタ印刷層とすることができる。内層2の少なくとも一部がベタ印刷層である場合には、内層2がデザイン印刷層である場合と比べると、内層2の形成用の水性インキに硬化剤をより多く含有させることが許容されるが、硬化剤を含有する水性インキは硬化するために次回の使用が困難となる。そのため、内層2の少なくとも一部がベタ印刷層である場合でも、内層2上に第1外層3aおよび第2外層3bを形成することによる効果があると考えられる。
ここで、第2外層3bの硬化剤の含有割合は、第2外層3bの0.31重量%以上5.56重量%以下であることが好ましく、第2外層3bの0.77重量%以上3.08重量%以下であることがより好ましく、第2外層3bの1.08重量%以上2.31重量%以下であることがさらに好ましい。第2外層3bの硬化剤の含有割合が、第2外層3bの0.31重量%以上5.56重量%以下、0.77重量%以上3.08重量%以下、1.08重量%以上2.31重量%以下となるにつれて、ラベル10が優れた耐水性およびブロッキング防止性を有する傾向にある。
また、第1外層3aの硬化剤の含有割合に対する第2外層3bの硬化剤の含有割合の比((第2外層3bの硬化剤の含有割合)/(第1外層3aの硬化剤の含有割合))は、0.04以上0.93以下であることが好ましく、0.10以上0.67以下であることがより好ましい。第1外層3aの硬化剤の含有割合に対する第2外層3bの硬化剤の含有割合の比が0.04以上0.93以下、0.10以上0.67以下となるにつれて、ラベル10が優れた耐水性およびブロッキング防止性を有する傾向にある。
また、第1外層3aおよび第2外層3bが水性白インキ層である場合には、第2外層3bの硬化剤の含有割合は、第2外層3bの0.31重量%以上4.31重量%以下であることが好ましく、第2外層3bの0.77重量%以上3.08重量%以下であることがより好ましく、第2外層3bの1.08重量%以上2.31重量%以下であることがさらに好ましい。第2外層3bの硬化剤の含有割合が、第2外層3bの0.31重量%以上4.31重量%以下、0.77重量%以上3.08重量%以下、1.08重量%以上2.31重量%以下となるにつれて、ラベル10が優れた耐水性およびブロッキング防止性を有する傾向にある。
また、第1外層3aおよび第2外層3bが水性白インキ層である場合には、第1外層3aの硬化剤の含有割合に対する第2外層3bの硬化剤の含有割合の比は、0.07以上0.93以下であることが好ましく、0.17以上0.67以下であることがより好ましく、0.23以上0.50以下であることがさらに好ましい。第1外層3aの硬化剤の含有割合に対する第2外層3bの硬化剤の含有割合の比が0.07以上0.93以下、0.17以上0.67以下、0.23以上0.50以下となるにつれて、ラベル10が優れた耐水性およびブロッキング防止性を有する傾向にある。
また、第1外層3aおよび第2外層3bが水性透明インキ層(メジウム)である場合には、第2外層3bの硬化剤の含有割合は、第2外層3bの0.44重量%以上5.56重量%以下であることが好ましく、第2外層3bの1.11重量%以上5.56重量%以下であることがより好ましく、第2外層3bの1.56重量%以上2.22重量%以下であることがさらに好ましい。第2外層3bの硬化剤の含有割合が、第2外層3bの0.44重量%以上5.56重量%以下、1.11重量%以上5.56重量%以下、1.56重量%以上2.22重量%以下となるにつれて、ラベル10が優れた耐水性およびブロッキング防止性を有する傾向にある。
また、第1外層3aおよび第2外層3bが水性透明インキ層(メジウム)である場合には、第1外層3aの硬化剤の含有割合に対する第2外層3bの硬化剤の含有割合の比は、0.04以上0.50以下であることが好ましく、0.10以上0.50以下であることがより好ましく、0.14以上0.20以下であることがさらに好ましい。第1外層3aの硬化剤の含有割合に対する第2外層3bの硬化剤の含有割合の比が0.04以上0.50以下、0.10以上0.50以下、0.14以上0.20以下となるにつれて、ラベル10が優れた耐水性およびブロッキング防止性を有する傾向にある。
<その他の層>
基材1の内層2および外層3が設けられていない側にその他の層が設けられていてもよい。その他の層としては、たとえば、基材1を保護するための保護層等を挙げることができる。
<ラベルの製造方法>
実施形態のラベル10は、たとえば以下のようにして製造することができる。まず、基材1上に内層2を形成する工程を行なう。この工程は、たとえば、フレキソ印刷またはグラビア印刷等によって、基材1の表面上に内層2の形成に用いられる水性インキを印刷した後に水性インキを乾燥させること等により行なうことができる。
次に、内層2上に第1外層3aを形成する工程を行なう。この工程は、たとえば、フレキソ印刷またはグラビア印刷等によって、内層2の表面上に第1外層3aの形成に用いられる水性インキを印刷した後に水性インキを乾燥させること等により行なうことができる。
次に、第1外層3a上に第2外層3bを形成する工程を行なう。この工程は、たとえば、フレキソ印刷またはグラビア印刷等によって、第1外層3aの表面上に第2外層3bの形成に用いられる水性インキを印刷した後に水性インキを乾燥させること等により行なうことができる。ここで、第2外層3bの形成に用いられる水性インキは、当該水性インキの硬化剤の含有割合が第1外層3aの形成に用いられる水性インキの硬化剤の含有割合よりも小さくなるように調整されて作製される。以上の工程によって、実施形態のラベル10を製造することができる。
<試料No.1~11のラベルの作製>
まず、厚さ12μmのポリエステル(PET)フィルム(東洋紡株式会社製)からなる基材の一方の表面上に赤色の着色顔料を含む大日精化製の水性フレキソインキ(ハイドリックFCFシリーズ)を印刷した後に乾燥させることを2回繰り返すことによって2層の水性カラーインキ層からなる厚さ0.6μmの内層を形成した。
次に、内層上に白色の着色顔料を含む水性白インキを印刷した後に乾燥させることによって内層上に1層の水性白インキ層からなる第1外層を形成した。なお、第1外層の形成に用いられた水性白インキは、大日精化製の水性フレキソインキ(ハイドリックFCFシリーズ)に白色の着色顔料および硬化剤(ポリイソシアネート)を混合し、かつ水性溶媒の量を調整することによって作製された。
次に、第1外層上に白色の着色顔料を含む水性白インキを印刷した後に乾燥させることによって第1外層上に1層の水性白インキ層からなる第2外層を形成した。これにより、1層の第1外層と1層の第2外層との2層の積層体からなる厚さ約0.9μmの外層が作製された。なお、第2外層の形成に用いられた水性白インキは大日精化製の水性フレキソインキ(ハイドリックFCFシリーズ)に白色の着色顔料および硬化剤(ポリイソシアネート)を混合し、かつ水性溶媒の量を調整することによって作製された。
以上の工程により、以下の表1に示す第1外層の硬化剤の含有割合、第2外層の硬化剤の含有割合、および第1外層の硬化剤の含有割合に対する第2外層の硬化剤の含有割合を有する試料No.1~11のラベルをそれぞれ作製した。
<耐水性の評価方法>
まず、上記のようにして作製した試料No.1~11のラベルの第2外層の表面上に水を0.3ml滴下した黒布を設置した。次に、株式会社大栄科学精機製作所製の染色物摩擦堅度試験機(RT-200)を用いて当該黒布を試料No.1~11のラベルの第2外層の表面上で200g荷重で100往復させた。その後、試料No.1~11のラベルの第2外層のインキの剥がれを目視で確認し、以下の耐水性の評価基準に基づいて判断した。
<耐水性の評価基準>
A:100往復以上でもインキ剥がれなし
B:50往復以上100往復未満でインキ剥がれあり
C:10往復以上50往復未満でインキ剥がれあり
D:10往復未満でインキ剥がれあり
耐水性の評価基準がC以上の場合に、ラベルが優れた耐水性を有するものと考えられる。
<ブロッキング防止性の評価方法>
まず、上記のようにして作製した試料No.1~11のラベルの作製直後に、試料No.1~11のラベルをそれぞれ、ばね式ブロッキング試験機7kgf/cm3に以下の保管条件で保管し、その後、インキの転移量を目視で確認し(接地面積5.72cm2)、以下のブロッキング防止性の評価基準に基づいて判断した。
<保管条件>
40℃の恒温槽(加湿なし)
24時間
<ブロッキング防止性の評価基準>
A:接地面積全体の0%以上20%未満の範囲でインキ転移あり
B:接地面積全体の20%以上60%未満の範囲でインキ転移あり
C:接地面積全体の60%以上80%未満の範囲でインキ転移あり
D:接地面積全体の80%以上の範囲でインキ転移あり
ブロッキング防止性の評価基準がC以上の場合に、ラベルがブロッキングの発生を抑制できているものと考えられる。
<白透過濃度の評価方法>
試料No.1~11のラベルの白透過濃度を伊原電子株式会社製の白黒透過濃度計(Ihac-T5)を用いて測定した。光源としてはハロゲンランプ(波長350nm~3500nm)を使用した。その結果を表1に示す。
Figure 2023003150000002
<試料No.1~11のラベルの耐水性、ブロッキング防止性および白透過濃度の評価結果>
表1に示すように、第2外層の硬化剤の含有割合が第1外層の硬化剤の含有割合よりも小さい試料No.2~9のラベルは、第2外層の硬化剤の含有割合が第1外層の硬化剤の含有割合よりも大きい試料No.1、10~11のラベルと比べて、優れた耐水性およびブロッキング防止性を有することが確認された。
また、表1に示すように、試料No.2~9のラベルにおいては、第2外層の硬化剤の含有割合が第2外層の0.31重量%以上4.31重量%以下、0.77重量%以上3.08重量%以下、1.08重量%以上2.31重量%以下となるにつれて、ラベルが優れた耐水性およびブロッキング防止性を共に有する傾向にあることが確認された。
また、表1に示すように、試料No.2~9のラベルにおいては、第1外層の硬化剤の含有割合に対する第2外層の硬化剤の含有割合の比((第2外層の硬化剤の含有割合)/(第1外層の硬化剤の含有割合))が0.07以上0.93以下、0.17以上0.67以下、0.23以上0.50以下となるにつれて、ラベルが優れた耐水性およびブロッキング防止性を共に有する傾向にあることが確認された。
また、表1に示すように、試料No.1~11のラベルの白透過濃度は0.28であった。この値は、外層が第1外層の1層のみからなり、第1外層の硬化剤の含有割合が5重量%であること以外は試料No.1~11のラベルと同一の方法および同一の条件で作製した参考例のラベルの白透過濃度の0.26よりも大きいことから、試料No.1~11のラベルの白色度は参考例のラベルの白色度よりも高いことが確認された。
<試料No.12~21のラベルの作製>
第1外層および第2外層の形成に着色顔料を含まない水性透明インキを用いて1層の水性透明インキ層(メジウム)である第1外層と1層の水性透明インキ層(メジウム)である第2外層との2層の積層体からなる厚さ約0.9μmの外層を形成したこと以外は試料No.1~11のラベルと同一の方法および同一の形成条件により、以下の表2に示す第1外層の硬化剤の含有割合、第2外層の硬化剤の含有割合、および第1外層の硬化剤の含有割合に対する第2外層の硬化剤の含有割合を有する試料No.12~21のラベルを作製した。なお、第1外層および第2外層の形成に用いられた水性透明インキは、大日精化製の水性フレキソインキ(ハイドリックFCFシリーズ)に硬化剤(水溶性エポキシエーテル)を混合し、かつ水性溶媒の量を調整することによって作製された。
そして、試料No.12~21のラベルについても、試料No.1~11のラベルと同一の方法および同一の条件で、ラベルの耐水性およびブロッキング防止性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
Figure 2023003150000003
<試料No.12~21のラベルの耐水性およびブロッキング防止性の評価結果>
表2に示すように、第2外層の硬化剤の含有割合が第1外層の硬化剤の含有割合よりも小さい試料No.13~19のラベルは、第2外層の硬化剤の含有割合が第1外層の硬化剤の含有割合よりも大きい試料No.12、20~21のラベルよりも優れた耐水性およびブロッキング防止性を有することが確認された。
また、表2に示すように、試料No.13~19のラベルにおいては、第2外層の硬化剤の含有割合が第2外層の0.44重量%以上5.56重量%以下、1.11重量%以上5.56重量%以下、1.56重量%以上2.22重量%以下となるにつれて、ラベルが優れた耐水性およびブロッキング防止性を共に有する傾向にあることが確認された。
また、表2に示すように、試料No.13~19のラベルにおいては、第1外層の硬化剤の含有割合に対する第2外層の硬化剤の含有割合の比((第2外層の硬化剤の含有割合)/(第1外層の硬化剤の含有割合))が0.04以上0.50以下、0.10以上0.50以下、0.14以上0.20以下となるにつれて、耐水性が優れる傾向にあることが確認された。
以上のように実施形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施形態および各実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基材、2 内層、3 外層、3a 第1外層、3b 第2外層、10 ラベル。

Claims (5)

  1. 基材と、
    前記基材上の水性インキ印刷層である内層と、
    前記内層上の水性インキ印刷層である第1外層と、
    前記第1外層上の水性インキ印刷層である第2外層と、を備え、
    前記第1外層および前記第2外層は、硬化剤を含み、
    前記第2外層の硬化剤の含有割合が、前記第1外層の硬化剤の含有割合よりも小さい、ラベル。
  2. 前記第1外層の硬化剤の含有割合に対する前記第2外層の硬化剤の含有割合の比が、0.04以上0.93以下である、請求項1に記載のラベル。
  3. 前記内層は、デザイン印刷層である、請求項1または請求項2に記載のラベル。
  4. 前記第1外層および前記第2外層は、水性白インキ層である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラベル。
  5. 前記第1外層および前記第2外層は、水性透明インキ層である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラベル。
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