JP2023002245A - 電力変換装置、情報処理装置、情報処理方法 - Google Patents

電力変換装置、情報処理装置、情報処理方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023002245000001
【課題】冷却構造部に送風を行う送風部の異常に伴う冷却性能の異常と異物の存在に伴う冷却性能の異常とを区別することが可能な電力変換装置、情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】電力変換装置は、パワーデバイス(半導体ダイオードSD及び半導体スイッチSW)と、パワーデバイスの放熱のための冷却構造部190と、冷却構造部190への送風を行う冷却ファンと、冷却構造部190(冷却フィン部194)の温度Tfと、電力変換装置(筐体)の内部の空気の温度Taとの間の温度差の時間変化の傾向に基づき、冷却構造部190及び冷却ファンによる冷却性能の異常に関する診断を行う診断部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本開示は、電力変換装置等に関する。
例えば、電力変換装置において、パワーデバイスの放熱のためのフィン等の冷却構造部の目詰まりやファン等の冷却構造部に送風を行う送風部の故障による冷却異常を判定する方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2010-136609号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、冷却性能の異常の有無を判定することが可能であるものの、発生した異常が冷却構造部の目詰まり等の異物の存在に伴う冷却性能の異常であるのか、送風部の異常に伴う冷却性能の異常であるのかを判定することができない。そのため、例えば、送風部に異常が生じていないにも関わらず、送風部が交換され、電力変換装置のランニングコストの上昇を招く可能性がある。
そこで、上記課題に鑑み、電力変換装置において、冷却構造部に送風を行う送風部の異常に伴う冷却性能の異常と異物の存在に伴う冷却性能の異常とを区別することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
パワーデバイスと、
前記パワーデバイスの放熱のための冷却構造部と、
前記冷却構造部への送風を行う送風部と、
前記冷却構造部の温度と、電力変換装置の内部の空気の温度との間の温度差の時間変化の傾向に基づき、前記冷却構造部及び前記送風部による冷却性能の異常に関する診断を行う診断部と、を備える、
電力変換装置が提供される。
また、本開示の他の実施形態では、
パワーデバイスと、前記パワーデバイスの放熱のための冷却構造部と、前記冷却構造部への送風を行う送風部と、を有する電力変換装置に関する情報処理装置であって、
前記冷却構造部の温度と、前記電力変換装置の内部の空気の温度との間の温度差の時間変化の傾向に基づき、前記冷却構造部及び前記送風部による冷却性能の異常に関する診断を行う、
情報処理装置が提供される。
また、本開示の更に他の実施形態では、
パワーデバイスと、前記パワーデバイスの放熱のための冷却構造部と、前記冷却構造部への送風を行う送風部と、を有する電力変換装置に関する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記冷却構造部の温度と、前記電力変換装置の内部の空気の温度との間の温度差の時間変化の傾向に基づき、前記冷却構造部及び前記送風部による冷却性能の異常に関する診断を行う、
情報処理方法が提供される。
上述の実施形態によれば、電力変換装置において、冷却構造部に送風を行う送風部の異常に伴う冷却性能の異常と異物の存在に伴う冷却性能の異常とを区別することができる。
冷却異常診断システムの構成の一例を示す図である。 電力変換装置の冷却構造部の一例を示す模式図である。 制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 電力変換装置の冷却異常の発生時におけるフィン温度と内気温度との温度差の時間変化の一例を示す図である。 電力変換装置の冷却異常の診断方法の一例を模式的に示す図である。 基準データの取得処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 電力変換装置の冷却異常の診断処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[冷却異常診断システムの構成]
図1を参照して、本実施形態に係る冷却異常診断システム1の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る冷却異常診断システム1の構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る冷却異常診断システム1は、電力変換装置100の冷却性能の異常に関する診断を行う。
図1に示すように、冷却異常診断システム1は、電力変換装置100と、演算装置200と、端末装置300とを含む。
電力変換装置100は、商用電源PSから入力される三相交流電力(例えばR相、S相、及びT相)を所定の電圧や所定の周波数を有する三相交流電力(例えば、U相、V相、及びW相)に変換し、電動機Mを駆動する。
電動機Mは、電力変換装置100から出力される三相交流電力に基づき、例えば、紡績工場に設置される巻き取り機等の所定の機械を駆動する。
尚、電力変換装置100は、商用電源以外の他の電源から入力される三相交流電力に基づき、電動機Mを駆動する三相交流電力を生成してもよい。また、電力変換装置100は、直流電源から入力される電力に基づき、電動機Mを駆動する三相交流電力を生成してもよい。この場合、直流電力は、後述の整流回路110とインバータ回路130との間の直流リンク部(正ラインPL及び負ラインNL)に入力される。
電力変換装置100は、整流回路110と、平滑回路120と、インバータ回路130と、制御装置140と、センサ150と、表示装置160と、通信装置170と、冷却ファン180とを含む。
整流回路110は、商用電源PSから入力されるR相、S相、及びT相の三相交流電力を整流し、直流電力を出力可能に構成される。整流回路110は、正側及び負側の出力端のそれぞれが正ラインPL及び負ラインNLの一端に接続され、正ラインPL及び負ラインNLを通じて、直流電力を平滑回路120に出力することができる。整流回路110は、例えば、6つの半導体ダイオードSD(パワーデバイスの一例)(図2参照)を含み、上下アームを構成する2つの半導体ダイオードSDの直列接続体が3組並列接続されるブリッジ型全波整流回路である。
平滑回路120は、整流回路110から出力される直流電力やインバータ回路130から回生される直流電力の脈動を抑制し、平滑化する。
平滑回路120は、例えば、平滑コンデンサを含む。
平滑コンデンサは、整流回路110やインバータ回路130と並列に、正ラインPL及び負ラインNLを繋ぐ経路に設けられてよい。
平滑コンデンサは、適宜、充放電を繰り返しながら、整流回路110から出力される直流電力やインバータ回路130から出力(回生)される直流電力を平滑化する。
平滑コンデンサは、一つであってよい。また、平滑コンデンサは、複数配置されてもよく、複数の平滑コンデンサが正ラインPL及び負ラインNLの間に並列接続されてもよいし、直列接続されてもよい。また、複数の平滑コンデンサは、2以上の平滑コンデンサの直列接続体が正ラインPL及び負ラインNLの間に複数並列接続される形で構成されてもよい。
また、平滑回路120は、例えば、リアクトルを含む。
リアクトルは、整流回路110と平滑コンデンサ(具体的には、平滑コンデンサが配置される経路との分岐点)との間の正ラインPLに設けられてよい。
リアクトルは、適宜、電流の変化を妨げるように電圧を発生させながら、整流回路110から出力される直流電力やインバータ回路130から出力(回生)される直流電力を平滑化する。
インバータ回路130は、その正側及び負側の入力端が正ラインPL及び負ラインNLの他端に接続される。インバータ回路130は、平滑回路120から供給される直流電力を半導体スイッチSW(パワーデバイスの一例)(図2参照)のスイッチ動作により、所定の周波数や所定の電圧を有する三相交流電力(例えば、U相、V相、及びW相)に変換し電動機Mに出力する。半導体スイッチSWは、例えば、シリコン(Si)製のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)であってよい。また、半導体スイッチSWは、例えば、シリコンカーバイド(SiC)や窒化ガリウム(GaN)等のワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体素子であってもよい。
インバータ回路130は、例えば、6つの半導体スイッチSWを含み、上下アームを構成する2つの半導体スイッチSWの直列接続体(スイッチレグ)が正ラインPL及び負ラインNLの間に3組並列接続されるブリッジ回路を含む形で構成される。そして、インバータ回路130は、3組の上下アームの接続点から引き出されるU相線、V相線、及びW相線を通じて、三相交流電力を出力してよい。また、6つの半導体スイッチSWには、それぞれ、環流ダイオードが並列接続されてよい。
制御装置140(情報処理装置の一例)は、電力変換装置100に関する制御を行う。制御装置140の機能は、任意のハードウェア或いは任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。
尚、制御装置140の機能の一部又は全部は、電力変換装置100の外部、例えば、演算装置200や端末装置300(共に、情報処理装置の一例)等に移管されてもよい。
センサ150は、電力変換装置100の運転状態(稼働状態)に関する測定データを取得する。センサ150は、例えば、一対一の通信線等を通じて制御装置140と接続され、測定データに対応する信号は、制御装置140に取り込まれる。これにより、制御装置140は、センサ150の出力信号に基づき、電力変換装置100に関する制御を行ったり、後述の如く、電力変換装置100の冷却異常に関する診断を行ったりすることができる。
センサ150は、例えば、各種温度センサを含む。温度センサには、例えば、冷却フィン部194の温度(以下、「フィン温度」)Tfを検出するフィン温度センサが含まれてよい。また、温度センサには、例えば、電力変換装置100の筐体の内部の空気の温度(以下、「内気温度」)Taを検出する内気温度センサが含まれてよい。
また、センサ150は、例えば、各種電流センサや電圧センサ等を含む。電流センサには、例えば、電動機Mに出力される負荷電流を検出する負荷電流センサが含まれてよい。
表示装置160は、例えば、電力変換装置100の筐体の外側の表面に設けられる。表示装置160は、制御装置140の制御下で、電力変換装置100の運転状態(稼働状態)に関する情報を表示する。
尚、表示装置160は、電力変換装置100の筐体の外部、例えば、電動機Mにより電気駆動される所定の機械の筐体の表面(外面)に設けられてもよい。
通信装置170は、所定の通信回線を通じて、演算装置200や端末装置300等の電力変換装置100の外部の機器と通信を行う。
所定の通信回線は、例えば、一対一の通信線であってよい。また、所定の通信回線には、例えば、電動機Mにより電機駆動される所定の機械が設置される施設(工場)内に構築されるフィールドネットワーク等のローカルネットワーク(LAN:Local Area Network)が含まれてよい。ローカルネットワークは、有線で構築されていてもよいし、無線で構築されていてもよいし、その双方を含んでいてもよい。また、所定の通信回線には、例えば、電動機Mにより電気駆動される所定の機械が設置される施設(工場)の外部の広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)が含まれてもよい。広域ネットワークには、例えば、基地局を末端とする移動体通信網、通信衛星を利用する衛星通信網、インターネット網等が含まれてよい。また、所定の通信回線には、例えば、ブルートゥース(登録商標)やWiFi等の所定の無線通信規格による近距離通信回線が含まれてもよい。
尚、通信装置170の機能は、制御装置140(インタフェース144)に組み込まれてもよい。
冷却ファン180(送風部の一例)は、後述の冷却構造部190(具体的には、冷却フィン部194)に送風し、冷却構造部190による放熱を促進させる。
電力変換装置100の筐体には、外気の吸込口(吸気口)及び内気の排出口(排気口)が設けられ、冷却ファン180は、吸気口から排気口に向かう空気の流れの経路中で、冷却構造部190より上流側に設けられてよい。この場合、冷却ファン180は、吸気口から外気を吸い込み、冷却構造部190に向かって送り出すことにより、相対的に低い温度の外気を冷却構造部190に当てて、冷却構造部190との熱交換により昇温した空気を排気口から排出させる。また、冷却ファン180は、吸気口から排気口に向かう空気の流れの経路中で、冷却構造部190より下流側に設けられてもよい。この場合、冷却ファン180は、冷却構造部190の周辺の空気を吸い出し、上流側の吸気口から冷却構造部190に向かう空気の流れを作り出すことにより、相対的に低い温度の外気を冷却構造部190に当てる。
演算装置200は、電力変換装置100の外部に設けられ、各種の演算処理を行う。
演算装置200は、例えば、電力変換装置100と所定の通信回線を通じて通信可能に接続され、制御装置140からの指令に応じて、電力変換装置100の制御に関する演算処理を行ってよい。具体的には、演算装置200は、制御装置140からの指令に応じて、後述の冷却異常の判定に関する演算処理の一部又は全部を行ってよい。
演算装置200は、例えば、電動機Mにより電気駆動される所定の機械を制御するためのPLC(Programmable Logic Controller)やエッジコントローラであってよい。また、演算装置200は、例えば、PC(Personal Computer)等のコンピュータ端末であってもよい。
また、演算装置200は、例えば、サーバ装置であってもよい。サーバ装置は、電動機Mにより電気駆動される所定の機械が設置される施設(工場)の外部に設置されるクラウドサーバやオンプレミスサーバであってよい。また、サーバ装置は、例えば、電動機Mにより電気駆動される所定の機械が設置される施設(工場)の内部、或いは、施設の近隣の通信施設(例えば、基地局や局舎)等に設置されるエッジサーバであってもよい。
端末装置300は、電力変換装置100の外部に設けられ、電力変換装置100(冷却異常診断システム1)のユーザに利用される。端末装置300は、例えば、表示部310を通じて、ユーザに各種情報を提供したり、ユーザから各種入力を受け付け、電力変換装置100に送信したりする。
端末装置300は、例えば、デスクトップ型のコンピュータ端末等の定置型の端末装置を含んでよい。また、端末装置300は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップ型のコンピュータ端末等の携帯型(可搬型)の端末装置(携帯端末)を含んでもよい。
[電力変換装置の冷却構造]
次に、図2を参照して、電力変換装置100の冷却構造部190について説明する。
図2は、電力変換装置100の冷却構造部190の一例を示す模式図である。
冷却構造部190は、例えば、ヒートシンクに相当し、フィンベース192と、冷却フィン部194とを含む。
フィンベース192は、所定の厚みを有する平板形状を有する。フィンベース192の平板形状の一方の表面(図中の下面)には、冷却フィン部194が設けられ、その他方の表面(図中の上面)には、整流回路110及びインバータ回路130のそれぞれに相当する回路基板110A,130Aが載置される。
フィンベース192は、相対的に熱伝導性の高い部材で構成される。これにより、半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの通電時の損失により生じる熱エネルギをフィンベース192に逃がし易くすることができる。フィンベース192は、例えば、アルミニウム、鉄、銅等の金属により構成されてよい。以下、冷却フィン部194についても同様であってよい。
冷却フィン部194は、上述の如く、フィンベース192の平板形状の一方の表面に設けられる。冷却フィン部194は、フィンベース192の表面から離れる方向(図中のZ軸負方向に)突出するように複数設けられるフィン194Aを含む。
複数のフィン194Aは、それぞれ、非常に厚みが薄い平板形状を有し、フィンベース192の一方の表面に所定の方向(図中のX軸方向)に沿って略等間隔で並べられる。
複数のフィン194Aは、それぞれ、相対的に熱伝導性が高い部材で構成される。これにより、半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの通電時の損失により生じる熱エネルギをフィンベース192から複数のフィン194Aに逃がし易くすることができる。また、複数のフィン194Aは、相対的に大きい表面積を有する。これにより、複数のフィン194Aと空気との接触面積を相対的に大きくし、熱エネルギを周辺の空気に放熱させ易くすることができる。そのため、半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの通電時の損失により生じる熱エネルギを空気に放熱させ易くなり、電力変換装置100の冷却性能を向上させることができる。
また、冷却ファン180の作用によって、複数のフィン194Aが並べられる方向(X軸方向)に対して垂直な方向(図中のY軸方向)に冷却風CAが流れる。これにより、複数のフィン194Aの間を冷却風CAが通過し、複数のフィン194Aの周囲の空気の温度は相対的に低い状態に維持される。そのため、フィン194Aと周辺の空気との温度差が相対的に大きくなり、フィン194Aの熱エネルギを周辺の空気に放熱し易くすることができる。よって、半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの通電時の損失により生じる熱エネルギを空気に放熱させ易くなり、電力変換装置100の冷却性能を更に向上させることで、電力変換装置100に要求される冷却性能を確保することができる。
一方、電力変換装置100が設置される環境によっては、複数のフィン194Aの間に異物が詰まってしまう場合があり得る。また、異物の大きさによっては、電力変換装置100の筐体の吸気口に異物が詰まってしまう可能性もある。例えば、紡績工場では、粉塵だけでなく、綿花が空気中に含まれる場合があり、綿花等が複数のフィン194Aの間や電力変換装置100の筐体の吸気口に詰まってしまう可能性がある。すると、異物が詰まっている部分に対応するフィン194Aに冷却風CAが当たらなくなったり、そもそも、吸気口から吸入される外気量が少なくなって冷却フィン部194に供給される空気の温度が高くなってしまったりする可能性がある。そのため、冷却構造部190及び冷却ファン180による半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの冷却性能が悪化する。その結果、冷却構造部190及び冷却ファン180による電力変換装置100(半導体ダイオードSD及び半導体スイッチSW)の冷却性能の異常(以下、「冷却異常」)が発生する可能性がある。
また、冷却ファン180に異常が発生し、冷却ファン180の回転数が低下したり、冷却ファン180が停止したりすると、冷却フィン部194(フィン194A)の周辺の空気の温度が相対的に高くなる。そのため、冷却構造部190及び冷却ファン180による半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの冷却性能が悪化する。その結果、冷却構造部190及び冷却ファン180による電力変換装置100(半導体ダイオードSD及び半導体スイッチSW)の冷却異常が発生する可能性がある。
そして、冷却異常の程度によっては、フィン温度Tfが過熱温度Tferrに到達し、その結果、電力変換装置100を強制停止させる必要が生じ、電動機Mにより電気駆動される所定の機械が設置される工場の操業に影響を与えてしまう可能性がある。
尚、冷却構造部190は、半導体ダイオードSDや半導体スイッチSWの通電時の損失により生じる熱エネルギの周囲の空気への放熱を促進可能であれば、任意の形態であってよい。例えば、フィン194Aは、複数でなく、一つであってもよい。また、フィンベース192には、フィン194Aの代わりに、相対的に熱伝導性の高い部材で構成される棒状や針状の突起部が一つ或いは複数設けられてもよい。
[制御装置の構成]
次に、図3、図4を参照して、制御装置140の構成について説明する。
図3、図4は、本実施形態に係る冷却異常診断システム1における制御装置140の構成の一例を示す図である。具体的には、図3は、制御装置140のハードウェア構成の一例を示すブロック図であり、図4は、制御装置140の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、制御装置140は、例えば、互いにバスBで接続される、CPU141(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置142、ROM(Read Only Memory)等の補助記憶装置143、及びインタフェース144を含む。制御装置140は、補助記憶装置143にインストールされるプログラムをメモリ装置142にロードしCPU141に実行させることにより、各種制御を行う。また、制御装置140は、インタフェース144を通じて、外部の信号を受信したり、外部に信号を出力(送信)したりする。
図4に示すように、制御装置140は、機能部として、駆動制御部1401と、記録部1402と、記憶部1403と、保守判定部1404と、診断部1405とを含む。駆動制御部1401、記録部1402、保守判定部1404、及び診断部1405の機能は、例えば、補助記憶装置143にインストールされるプログラムがメモリ装置142にロードされCPU141上で実行されることにより実現される。また、記憶部1403の機能は、例えば、補助記憶装置143に規定される記憶領域により実現される。
駆動制御部1401は、インバータ回路130を通じて、電動機Mの駆動制御を行う。具体的には、駆動制御部1401は、インバータ回路130(具体的には、それぞれの半導体スイッチSWのゲート)に駆動信号を出力し、インバータ回路130を用いて、電動機Mが所定の運転条件を満足するように駆動する。換言すれば、駆動制御部1401は、所定の運転条件に沿って電動機Mを駆動するための制御信号を生成し、インバータ回路130に出力する。
また、駆動制御部1401は、フィン温度Tfが冷却フィン部194の過熱状態を表す過熱温度Tferrに到達すると、電力変換装置100の保護機能を作動させ、電力変換装置100を強制的に運転停止させる。
記録部1402は、センサ150から取り込まれる所定の測定データを記憶部1403に時系列で記録する。記録部1402の詳細は、後述する(図7参照)。
記憶部1403は、記録部1402を通じて時系列で記録される所定の測定データを記憶する。例えば、記憶部1403には、所定の測定データ、及びその測定データが取得されたときの時刻データを含むレコードデータが蓄積されてよい。
保守判定部1404は、冷却構造部190に関する保守が行われたか否かを判定する。冷却構造部190に関する保守とは、冷却構造部190の機能、即ち、冷却構造部190による電力変換装置100の冷却機能を正常な状態に維持することを意味する。冷却構造部190に関する保守には、例えば、冷却構造部190(冷却フィン部194)や電力変換装置100の筐体の吸気口等の清掃が含まれる。
例えば、保守判定部1404は、ユーザから冷却構造部190に関する保守が行われたことを示す所定の入力が受け付けられる場合、冷却構造部190の保守が行われたと判定してよい。ユーザからの所定の入力は、例えば、電力変換装置100や電力変換装置100が搭載される所定の機械に設置される入力部を通じて受け付けられる。また、ユーザからの所定の入力は、例えば、演算装置200や端末装置300に設置される入力部に対するユーザの所定の入力を表す信号が、演算装置200や端末装置300から送信され、通信装置170によって受信されることにより受け付けられる。
また、例えば、保守判定部1404は、前回及び今回の電力変換装置100の運転中のセンサ150の測定データを比較することにより、冷却構造部190の保守が行われたか否かを判定する。具体的には、保守判定部1404は、前回及び今回の電力変換装置100の運転中の冷却フィン部194の温度(フィン温度Tf)の測定データ或いはその時間変化を比較し、冷却構造部190の保守が行われたか否かを判定してよい。冷却構造部190の保守(清掃)が実施されると、冷却構造部190の放熱効率が改善し、前回の電力変換装置100の運転時に対して、フィン温度Tf或いはその時間変化に相違が生じ得るからである。また、保守判定部1404は、前回及び今回の電力変換装置100の運転中の電力変換装置100の筐体の内部の空気の温度(内気温度Ta)の測定データ或いはその時間変化を比較し、冷却構造部190の保守が行われたか否かを判定してもよい。冷却構造部190の保守が実施されると、上述の如く、冷却構造部190の放熱効率が改善し、前回の電力変換装置100の運転時に対して、冷却構造部190の熱エネルギの移動先である空気の温度(内気温度Ta)やその時間変化に相違が生じ得るからである。また、保守判定部1404は、前回及び今回の電力変換装置100の運転中のフィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yの測定データ、或いは、その時間変化を比較し、冷却構造部190の保守が行われたか否かを判定してもよい。冷却構造部190の保守が実施されると、上述の如く、冷却構造部190の放熱効率が改善し、前回の電力変換装置100の運転時に対して、フィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yやその時間変化に相違が生じ得るからである。
診断部1405は、電力変換装置100の冷却性能の異常に関する診断を行う。具体的には、後述する半導体ダイオードSD及び半導体スイッチSWの通電時の損失により発せられる熱を放熱するための冷却構造部190及び冷却構造部190に冷却風を送風する冷却ファン180による冷却性能の異常に関する診断を行う。詳細は、後述する(図6、図8参照)。
[冷却異常の診断方法の概要]
次に、図5、図6を参照して、制御装置140(診断部1405)による電力変換装置100の冷却異常に関する診断方法の概要について説明する。
図5は、冷却異常の発生時におけるフィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yの時間変化の一例を示す図である。具体的には、図5は、異物の存在に伴う冷却異常の発生時における温度差Yの時間変化の一例(グラフ501)、及び冷却ファン180の異常(故障)による冷却異常の発生時における温度差Yの時間変化の一例(グラフ502)を示す図である。図6は、電力変換装置100の冷却異常の診断方法の一例を模式的に示す図である。
図5に示すように、冷却異常が発生すると、時間が経過するにつれて、フィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yが上昇する。冷却構造部190から空気への放熱量が低下することで、フィン温度Tfの時間変化に対する上昇速度が相対的に大きくなる一方で内気温度Taの時間変化に対する上昇速度が相対的に小さくなるからである。そのため、診断部1405は、温度差Yの測定データの大小や時間変化の傾向によって、冷却異常の発生の有無を判定することができる。
また、異物の存在に伴う冷却異常の発生時における温度差Yの上昇速度は、相対的に小さい(緩やかである)一方、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常の発生時における温度差Yの上昇速度は、相対的に大きくなっている。そのため、診断部1405は、温度差Yの上昇速度の大小に基づき、異物の存在に伴う冷却性能の異常と、冷却ファン180の異常に伴う冷却性能の異常とを区別することができる。
例えば、図6に示すように、診断部1405は、異物の存在に伴う冷却性能の異常時における温度差Yの時間変化の傾向を表す基準データ600を用いて、異物の存在に伴う冷却異常、及び冷却ファン180の異常に伴う冷却異常を区別しながら、冷却異常の有無を判定する。
基準データ600は、異物の存在に伴う冷却性能の異常時における冷却構造部190の保守済みの状態からの電力変換装置100の累積運転時間OTaの経過に伴う温度差Yの時間変化を表す。冷却構造部190の保守済みの状態からの電力変換装置100の累積運転時間OTaは、冷却構造部190に関する保守が行われた状態を起点とする電力変換装置100の累積運転時間である。制御装置140は、工場出荷後の使用開始からの累積運転時間OTから冷却構造部190に関する保守が行われる直前までの累積運転時間OTを減算することにより、累積運転時間OTaを算出することができる。
診断部1405は、基準データ600に対する温度差Yの測定データの乖離が相対的に小さい場合、異物の存在に伴う冷却性能の異常があると判定する。具体的には、診断部1405は、温度差Yの測定データ、及びその測定データが取得されたときの保守済み状態からの累積運転時間OTaで規定される座標が、基準データ600を含む領域601にある場合、異物の存在に伴う冷却性能の異常があると判定してよい。より具体的には、診断部1405は、温度差Yの測定データと、冷却構造部190に関する保守済みの状態を起点とする同じタイミングの基準値Ycrとの差が閾値ΔYth(>0)より小さい場合、異物の存在に伴う冷却性能の異常があると判定してよい。例えば、領域601は、基準データ600の値(以下、「基準値」)Ycrの±30%の値の範囲に設定される。この場合、閾値ΔYthは、冷却構造部190に関する保守済みの状態を起点として、温度差Yの測定データが取得されたときと同じタイミングの基準値Ycrの30%の値に相当する。
一方、診断部1405は、基準データ600に対する温度差Yの測定データの乖離が、温度差Yが大きくなる方向へ相対的に大きい場合、冷却ファン180の異常に伴う冷却性能の異常があると判定する。具体的には、診断部1405は、温度差Yの測定データ、及びその測定データが取得されたときの保守済み状態からの累積運転時間OTaで規定される座標が領域602にある場合、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常があると判定してよい。領域602は、領域601よりも温度差Yが大きい側に隣接する領域である。より具体的には、診断部1405は、温度差Yの測定データから、冷却構造部190に関する保守済みの状態を起点とする同じタイミングの基準値Ycrを減じた値が閾値ΔYth以上である場合、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常があると判定してよい。
尚、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常がある場合には、冷却ファン180の異常に加えて、異物の存在に伴う冷却異常も存在する場合が含まれうる。
また、診断部1405は、基準データ600に対する温度差Yの測定データの乖離が、温度差Yが小さくなる方向へ相対的に大きい場合、冷却異常がないと判定する。具体的には、診断部1405は、温度差Yの測定データ、及びその測定データが取得されたときの保守済み状態からの累積運転時間OTaで規定される座標が領域603にある場合、冷却異常がないと判定してよい。領域603は、領域601よりも温度差Yが小さい側に隣接する領域である。より具体的には、診断部1405は、温度差Yの測定データを、冷却構造部190に関する保守済みの状態を起点とする同じタイミングの基準値Ycrから減じた値が閾値ΔYth以上である場合、冷却異常がないと判定してよい。
このように、本例では、制御装置140は、異物の存在に伴う冷却異常の発生時における温度差Yの時間変化を表す基準データ600を用いて、電力変換装置100の異常の有無を判定する。
これにより、制御装置140は、基準データ600に対する温度差Yの測定データの乖離度の大小によって、異物の存在に伴う冷却異常と冷却ファン180の異常に伴う冷却異常を区別しながら、冷却異常の有無を判定することができる。
[基準データの取得処理]
次に、図7を参照して、制御装置140による基準データの取得処理について説明する。
図7は、制御装置140による基準データの取得処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートは、例えば、電力変換装置100の電源オンから電源オフまでの運転中において、所定周期ごとに繰り返し実行される。
本例では、基準データの取得完了の有無を表すフラグF1が用いられる。フラグF1は、例えば、補助記憶装置143に格納され、電力変換装置100の工場出荷時に初期値として、基準データが取得済みでないことを表す"0"に設定される。そして、フラグF1は、電力変換装置100の電源オン時に補助記憶装置143からメモリ装置142に読み出されて利用されたり更新されたりすると共に、電力変換装置100の電源オフ時に補助記憶装置143に最新の状態が格納される態様であってよい。
図7に示すように、ステップS102にて、記録部1402は、フラグF1が"0"である、即ち、基準データを取得済みでないことを表す状態か否かを判定する。記録部1402は、フラグF1が"0"である場合、ステップS104に進み、フラグF1が"0"でない、即ち、基準データを取得済みであることを表す"1"である場合、今回のフローチャートを終了する。
ステップS104にて、記録部1402は、最新のフィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yの測定データが最大温度差Ymaxより大きいか否かを判定する。
最大温度差Ymaxは、記憶部1403に記録済みの温度差Yの測定データうちの最大値を表す。最大温度差Ymaxは、工場出荷時に所定の初期値に設定されている。最大温度差Ymaxの初期値は、基準データとしての温度差Yの記録する際の温度差Yの下限値として機能する。
記録部1402は、最新の温度差Yの測定データが最大温度差Ymaxより大きい場合、ステップS106に進み、それ以外の場合、今回のフローチャートの処理を終了する。
ステップS106にて、記録部1402は、最新の温度差Yの測定データ、及びその測定データが取得されたときの工場出荷後の使用開始からの電力変換装置100の累積運転時間OTを対応付けて記憶部1403に記録する。具体的には、記録部1402は、最新の温度差Yの測定データ、及びその測定データが取得されたときの累積運転時間OTを含むレコードデータを作成し、記憶部1403に保存する。
制御装置140は、ステップS106の処理が完了すると、ステップS108に進む。
ステップS108にて、記録部1402は、基準データに相当する温度差Yの時系列での測定データの記録の終了条件が成立したか否かを判定する。
終了条件は、例えば、フィン温度Tfが終了条件に相当する温度(以下、「記録終了温度」)Tfoverに到達していることであってよい。記録終了温度Tfoverは、過熱温度Tferrよりもある程度小さい(低い)温度に設定される。また、終了条件は、例えば、測定データの記録回数が所定回数に到達したことであってもよい。
記録部1402は、基準データの記録の終了条件が成立した場合、ステップS110に進み、終了条件が成立していない場合、今回のフローチャートを終了する。
ステップS110にて、記録部1402は、フラグF1を"1"に設定する。
制御装置140は、ステップS110の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、本例では、制御装置140は、電力変換装置100に関する保守済みの状態に相当する、工場出荷後の電力変換装置100の使用開始の状態を起点として、累積運転時間OTの経過に伴う、温度差Yの時間変化の上昇傾向を表す時系列の測定データを取得する。これにより、制御装置140は、取得した時系列の測定データに基づき、基準データを取得することができる。電力変換装置100の工場出荷後の使用開始から初期の時点で、冷却ファン180に異常が生じる可能性は非常に低く、この時点での温度差Yの上昇は、異物の存在に起因していると考えられるからである。
この際、制御装置140(診断部1405)は、記憶部1403に記憶される測定データのレコード群を、そのまま、基準データとして利用してもよいし、測定データのレコード群に基づき、基準データに相当する近似式やテーブルデータを生成してもよい。
[冷却異常の診断処理]
次に、図8を参照して、制御装置140による電力変換装置100の冷却異常の診断処理について説明する。
図8は、制御装置140による電力変換装置100の冷却異常の診断処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートは、例えば、電力変換装置100の電源オンから電源オフまでの運転中において、所定周期ごとに繰り返し実行される。
本例では、電力変換装置100の今回の運転開始(電源オン)の直前に冷却構造部190に関する保守が行われたか否かを表すフラグF2が使用される。フラグF2は、例えば、工場出荷後の最初の使用開始(電源オン)時に初期値として、冷却構造部190に関する保守が行われたことを表す"1"に設定され、電力変換装置100の電源オンから電源オフまでの間でメモリ装置142に保持される。そして、フラグF2は、工場出荷後の2回目以降の電力変換装置100の電源オン時に、保守判定部1404の判定結果に応じて設定されると共に、電源オフまでの間でその状態が維持される態様であってよい。具体的には、保守判定部1404により冷却構造部190に関する保守が行われたと判定されると、フラグF2は"1"に設定され、電力変換装置100の電源オフまでに間、その状態が維持されてよい。一方、保守判定部1404により冷却構造部190に関する保守が行われていないと判定されると、フラグF2は冷却構造部190に関する保守が行われていないことを表す"0"に設定され、電力変換装置100の電源オフまでの間、その状態が維持されてよい。
図8に示すように、ステップS202にて、診断部1405は、フラグF1が"1"であるか否か、即ち、基準データを取得済みであるか否かを判定する。診断部1405は、フラグF1が"1"でない、即ち、基準データを取得済みでないことを表す"0"である場合、ステップS204に進み、フラグF1が基準データを取得済みであることを表す"1"である場合、ステップS208に進む。
ステップS204にて、診断部1405は、最新のフィン温度Tfと内気温度Taの温度差Y(=Tf-Ta)の測定データが所定の閾値Ythを超えているか否かを判定する。
閾値Ythは、電力変換装置100に冷却異常が生じていると判定するための温度差Yの下限値として予め規定される。また、閾値Ythは、フィン温度Tfが過熱温度Tferrに到達するタイミングに相当する温度差Yの値よりもある程度小さい値として設定される。これにより、診断部1405は、電力変換装置100が強制的に停止されるよりも前のタイミングで、電力変換装置100の冷却異常の発生を判定することができる。
診断部1405は、最新の温度差Yの測定データが閾値Ythを超えている場合、ステップS206に進み、閾値Ythを超えていない場合、今回のフローチャートを終了する。
ステップS206にて、電力変換装置100の冷却異常の発生を表すアラートをユーザに向けて出力する。
アラートは、例えば、表示装置160を通じて、視覚的な方法でユーザに出力されてよい。また、アラートは、例えば、通信装置170からアラートに相当する信号が端末装置300に送信されることにより、端末装置300の表示部310を通じて、視覚的な方法で、ユーザに出力されてもよい。また、表示装置160や表示部310には、冷却異常の発生の事実のみが表示されてもよいし、その事実に加えて、フィン温度Tf、内気温度Ta、及び温度差Y等を含む電力変換装置100の稼働状態(運転状態)のデータやこれらの履歴を表すデータが数値として表示されてもよい。履歴を表すデータは、例えば、温度差Yの変化を表すデータであってよい。また、アラートは、電力変換装置100、電力変換装置100が搭載される所定の機械、或いは、端末装置300等に設けられるスピーカ等の音出力装置を通じて、ユーザに向けて出力されてもよい。以下、後述のステップS212,S216,S220のアラートについても同様であってよい。
制御装置140は、ステップS206の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS208にて、診断部1405は、フラグF2が"1"であるか、即ち、今回の電力変換装置100の運転開始(電源オン)の直前に冷却構造部190に関する保守が行われたか否かを判定する。診断部1405は、フラグF2が"1"でない、即ち、冷却構造部190に関する保守が行われていないことを表す"0"である場合、ステップS210に進み、フラグF2が冷却構造部190に関する保守が行われたことを表す"1"である場合、ステップS218に進む。
尚、ステップS208では、直近で冷却構造部190に関する保守が行われてからの電力変換装置100の累積運転時間OTaが所定時間以下であるか否かが判定されてもよい。所定時間は、冷却構造部190に関する保守済みの状態から異物による冷却異常が電力変換装置100に発生するまでに要する時間の下限値よりもある程度小さい値に設定される。この場合、診断部1405は、累積運転時間OTaが所定時間以下でない場合、ステップS210に進み、所定時間以下である場合、ステップS218に進む。
ステップS210にて、診断部1405は、最新の温度差Yの測定データから、その測定データが取得されたときと同じ累積運転時間OTaの基準データ(基準値Ycr)を減じた減算値ΔY(=Y-Ycr)の絶対値が閾値ΔYthより小さいか否かを判定する。
例えば、基準データが近似式によって表される場合、診断部1405は、温度差Yの測定データが取得されたときの累積運転時間OTaに相当する基準値Ycrを近似式によって算出することができる。また、例えば、基準データが測定データのレコード群やテーブルデータ等の離散化されたデータ群で表される場合、最新の温度差Yの測定データが取得されたときと同じ累積運転時間OTaの基準値Ycrが記憶部1403に存在する場合と存在しない場合がある。記憶部1403に最新の温度差Yが取得されたときと同じ累積運転時間OTaの基準値Ycrが存在する場合、診断部1405は、その基準値Ycrをそのまま利用することができる。一方、記憶部1403に最新の温度差Yが取得されたときと同じ累積運転時間OTaの基準値Ycrが存在しない場合、対象の累積運転時間OTaの前後に隣接する累積運転時間OTaでの基準値Ycrを用いて、対象の累積運転時間OTaの基準値Ycrを内挿することができる。
診断部1405は、減算値ΔYの絶対値が閾値ΔYthより小さい場合、ステップS212に進み、それ以外の場合、ステップS214に進む。
ステップS212にて、診断部1405は、異物の存在(冷却フィン部194や吸気口への異物の目詰まり)に伴う電力変換装置100の冷却異常の発生を表すアラートをユーザに向けて出力する。
制御装置140は、ステップS212の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS214にて、診断部1405は、減算値ΔY(=Y-Ycr)が閾値ΔYth以上であるか否かを判定する。診断部1405は、減算値ΔYが閾値ΔYth以上である場合、ステップS216に進み、それ以外の場合、電力変換装置100の冷却異常はないと判断し、今回のフローチャートの処理を終了する。
ステップS216にて、診断部1405は、冷却ファン180の異常に伴う電力変換装置100の冷却異常の発生を表すアラートをユーザに向けて出力する。
診断部1405は、ステップS216の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS218にて、診断部1405は、最新の温度差Yの測定データから、その測定データが取得されたときと同じ累積運転時間OTaの基準データ(基準値Ycr)を減じた減算値ΔY(=Y-Ycr)が閾値ΔYth以上であるか否かを判定する。診断部1405は、減算値ΔYが閾値ΔYth以上である場合、ステップS220に進み、それ以外の場合、今回のフローチャートの処理を終了する。これにより、制御装置140は、冷却構造部190に関する保守が行われた直後の電力変換装置100の運転時には、異物の存在に伴う冷却異常、及び冷却ファン180の異常に伴う冷却異常のうちの後者の冷却異常の有無のみを判定することができる。
ステップS220にて、診断部1405は、冷却ファン180の異常に伴う電力変換装置100の冷却異常の発生を表すアラートをユーザに向けて出力する。
診断部1405は、ステップS220の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、本例では、制御装置140は、異物の存在に伴う冷却異常の発生時におけるフィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yの時間変化を表す基準データを用いる。
これにより、制御装置140は、異物の存在に伴う冷却異常と冷却ファン180の異常に伴う冷却異常とを区別することができる。
また、本例では、制御装置140は、冷却構造部190に関する保守が行われた後の電力変換装置100の累積運転時間が相対的に短い状況では、異物の存在に伴う冷却異常、及び冷却ファン180の異常に伴う冷却異常のうちの後者の有無のみを判定する。
これにより、制御装置140は、異物の存在に伴う冷却異常の誤判定を抑制することができる。冷却構造部190に関する保守が行われた後の一定期間では、異物の存在に伴う冷却異常が発生する可能性が非常に低いからである。
また、本例では、制御装置140は、基準データを取得済みでない状況では、フィン温度Tfと内気温度Taとの温度差Yの大小に基づき、電力変換装置100の冷却異常を判定する。
これにより、制御装置140は、異物の存在に伴う冷却異常と冷却ファン180の異常により冷却異常の区別はできないものの、基準データを取得済みでない状況でも、電力変換装置100の冷却異常の有無を判定することができる。
尚、制御装置140は、実際の電力変換装置100の使用環境に即した形で取得される基準データに加えて、予め準備される基準データを用いてもよい。予め準備されるデータは、例えば、工場出荷前の検査時に補助記憶装置143に予め登録(格納)される態様であってもよいし、工場出荷後に、外部(例えば、演算装置200)からダウンロードされ、補助記憶装置143に格納される態様であってもよい。この場合、基準データを取得済みでない場合(ステップS202のNOの場合)、ステップS204,S206の処理に代えて、予め準備される基準データを用いて、ステップS208~S220と同様の処理が実施されてよい。また、制御装置140は、実際の電力変換装置100の使用環境に即した形で取得される基準データに代えて、予め準備される基準データを用いてもよい。この場合、図7の処理は実施されず、ステップS202~S206の処理は省略されてよい。また、予め準備される基準データは、複数の種類が存在してもよい。例えば、使用環境に合わせて、複数の種類の基準データが予め準備され、ユーザから受け付けられる所定の入力によって選択可能な態様であってもよい。
[作用]
次に、本実施形態に係る電力変換装置100(制御装置140)の作用について説明する。
本実施形態では、電力変換装置100は、パワーデバイス(例えば、半導体ダイオードSDや半導体スイッチSW)と、冷却構造部190と、冷却ファン180と、診断部1405とを備える。具体的には、冷却構造部190は、パワーデバイスの放熱のために用いられる。また、冷却ファン180は、冷却構造部190への送風を行う。そして、診断部1405は、フィン温度Tfと内気温度Taとの間の温度差Yの時間変化の傾向に基づき、冷却構造部190及び冷却ファン180による冷却性能の異常(冷却異常)に関する診断を行う。
これにより、制御装置140は、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常の場合と、異物の存在に伴う冷却異常の場合との温度差Yの時間変化の傾向の違いを利用することができる。そのため、制御装置140は、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常と異物の存在に伴う冷却異常とを区別することができる。
また、本実施形態では、診断部1405は、温度差Yの上昇速度に基づき、異物の存在に伴う冷却性能の異常と、冷却ファン180の異常に伴う冷却性能の異常とを区別してよい。
これにより、制御装置140は、温度差Yの上昇速度の違いを利用し、具体的に、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常と異物の存在に伴う冷却異常とを区別することができる。
また、本実施形態では、電力変換装置100は、記憶部1403を備える。具体的には、記憶部1403は、異物の存在に伴う冷却性能の異常時における温度差Yの時間変化の傾向を表す基準データを記憶してよい。そして、診断部1405は、温度差Yの測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する基準データとの乖離が相対的に小さい場合、異物の存在に伴う冷却性能の異常があると判定し、温度差Yの測定データと、その測定データと同じタイミングの基準データとの乖離が温度差Yの大きくなる方向で相対的に大きい場合、冷却ファン180の異常に伴う冷却性能の異常があると判定してもよい。
これにより、制御装置140は、異物の存在に伴う冷却性能の異常時における温度差Yの時間変化の傾向を表す基準データを利用し、具体的に、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常と異物の存在に伴う冷却異常とを区別することができる。
また、本実施形態では、電力変換装置100は、保守判定部1404を備えてもよい。具体的には、保守判定部1404は、冷却構造部190に関する保守が行われたことを判定してもよい。また、基準データは、冷却構造部190に関する保守済みの状態を起点として、異物の存在に伴う冷却異常が発生するときの温度差Yの時間変化を表してもよい。そして、診断部1405は、保守判定部1404により冷却構造部190に関する保守が行われたと判定された時点を起点として、時系列での温度差Yの測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する基準データとの乖離状態に基づき、冷却性能の異常に関する診断を行ってもよい。
これにより、制御装置140は、冷却構造部190に関する保守済みの状態を起点とする時間経過に合わせて、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常と異物の存在に伴う冷却異常とを区別しながら、冷却異常に関する診断を行うことができる。
また、本実施形態では、診断部1405は、温度差Yの測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する基準データ(基準値Ycr)との差分(減算値ΔY)を算出し、その差分と閾値ΔYthとの比較に基づき、冷却性能の異常に関する診断を行ってもよい。
これにより、制御装置140は、具体的に、冷却ファン180の異常に伴う冷却異常と異物の存在に伴う冷却異常とを区別しながら、冷却異常に関する診断を行うことができる。
また、本実施形態では、電力変換装置100は、保守判定部を備えてもよい。そして、
診断部1405は、保守判定部1404により冷却構造部190に関する保守が行われたと判定されてからの電力変換装置100の累積運転時間が相対的に短い状況では、異物の存在に伴う冷却異常及び冷却ファン180の異常に伴う冷却異常のうちの冷却ファン180の異常に伴う冷却異常の有無だけを判定してもよい。
これにより、制御装置140は、誤った診断、具体的には、異物の存在に伴う冷却異常の誤判定を抑制することができる。
また、本実施形態では、記憶部1403は、電力変換装置100の工場出荷後の最初の使用開始から所定のタイミングまでの間の時系列での温度差Yの測定データに基づき取得される、基準データを記憶してよい。そして、診断部1405は、所定のタイミング(具体的には、上述の終了条件の成立タイミング)への到達以降において、温度差Yの測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する基準データとの乖離の大小に基づき、冷却性能の異常に関する診断を行ってもよい。
これにより、制御装置140は、電力変換装置100の使用環境等に即した基準データを用いることができる。そのため、制御装置140は、冷却異常の有無の判定精度や異物の存在に伴う冷却異常と冷却ファン180の異常に伴う冷却異常との区別の精度等の冷却異常の診断精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、記憶部1403は、電力変換装置100の工場出荷後の最初の使用開始後に、温度差Yが所定値を超えた時点から所定のタイミングまでの間の時系列での温度差Yの測定データに基づき取得される基準データを記憶してもよい。
これにより、制御装置140は、冷却フィン部194や吸気口の目詰まり等の異物の存在による影響が相対的に大きくなった状態での測定データに基づき基準データを取得することができる。そのため、制御装置140は、冷却フィン部194や吸気口の目詰まり等の異物の存在による影響が相対的に小さい状況では、測定データを記録する必要がなく、基準データの取得のための処理負荷を軽減することができる。
また、本実施形態では、記憶部1403は、温度差Yの測定データと、その測定データが取得されたときの電力変換装置100の使用開始からの累積運転時間とを対応付けて記憶してもよい。
これにより、制御装置140は、例えば、温度差Yの測定データと、その測定データが取得されたときの電力変換装置100の使用開始からの累積運転時間との組み合わせのレコードデータをそのまま基準データとして利用することができる。
また、本実施形態では、診断部1405は、所定のタイミングへの到達前において、温度差Yの大小に基づき、電力変換装置100の冷却異常に関する診断を行ってもよい。
これにより、制御装置140は、電力変換装置100の使用環境等に即した基準データが取得される前であっても、電力変換装置100の冷却異常に関する診断を行うことができる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 冷却異常診断システム
100 電力変換装置
110 整流回路
110A 回路基板
120 平滑回路
130 インバータ回路
130A 回路基板
140 制御装置(情報処理装置)
141 CPU
142 メモリ装置
143 補助記憶装置
144 インタフェース
150 センサ
160 表示装置
170 通信装置
180 冷却ファン
190 冷却構造部
192 フィンベース
194 冷却フィン部
194A フィン
200 演算装置(情報処理装置)
300 端末装置(情報処理装置)
310 表示部
1401 駆動制御部
1402 記録部
1403 記憶部
1404 保守判定部
1405 診断部
M 電動機
NL 負ライン
PL 正ライン
PS 商用電源
SD 半導体ダイオード(パワーデバイス)
SW 半導体スイッチ(パワーデバイス)

Claims (12)

  1. パワーデバイスと、
    前記パワーデバイスの放熱のための冷却構造部と、
    前記冷却構造部への送風を行う送風部と、
    前記冷却構造部の温度と、電力変換装置の内部の空気の温度との間の温度差の時間変化の傾向に基づき、前記冷却構造部及び前記送風部による冷却性能の異常に関する診断を行う診断部と、を備える、
    電力変換装置。
  2. 前記診断部は、前記温度差の上昇速度に基づき、異物の存在に伴う前記冷却性能の異常と、前記送風部の異常に伴う前記冷却性能の異常とを区別する、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 異物の存在に伴う前記冷却性能の異常時における前記温度差の時間変化の傾向を表す基準データを記憶する記憶部を備え、
    前記診断部は、前記温度差の測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する前記基準データとの乖離が相対的に小さい場合、異物の存在に伴う前記冷却性能の異常があると判定し、前記温度差の測定データと、その測定データと同じタイミングの前記基準データとの乖離が前記温度差の大きくなる方向で相対的に大きい場合、前記送風部の異常に伴う前記冷却性能の異常があると判定する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記冷却構造部に関する保守が行われたことを判定する保守判定部を備え、
    前記基準データは、前記冷却構造部に関する保守済みの状態を起点として、異物の存在に伴う前記冷却性能の異常が発生するときの前記温度差の時間変化を表し、
    前記診断部は、前記保守判定部により前記冷却構造部に関する保守が行われたと判定されたときを起点として、時系列での前記温度差の測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する前記基準データとの乖離状態に基づき、前記冷却性能の異常に関する診断を行う、
    請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記診断部は、前記温度差の測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する前記基準データとの差分を算出し、前記差分と所定閾値との比較に基づき、前記冷却性能の異常に関する診断を行う、
    請求項3又は4に記載の電力変換装置。
  6. 前記冷却構造部に関する保守が行われたことを判定する保守判定部を備え、
    前記診断部は、前記保守判定部により前記冷却構造部に関する保守が行われたと判定されてからの電力変換装置の累積運転時間が相対的に短い状況では、異物の存在に伴う前記冷却性能の異常及び前記送風部の異常に伴う前記冷却性能の異常のうちの前記送風部の異常に伴う前記冷却性能の異常の有無だけを判定する、
    請求項2乃至5の何れか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記記憶部は、電力変換装置の工場出荷後の最初の使用開始から所定のタイミングまでの間の時系列での前記温度差の測定データに基づき取得される前記基準データを記憶し、
    前記診断部は、前記所定のタイミングへの到達以降において、前記温度差の測定データと、その測定データと同じタイミングに相当する前記基準データとの乖離の大小に基づき、前記冷却性能の異常に関する診断を行う、
    請求項3乃至5の何れか一項に記載の電力変換装置。
  8. 前記記憶部は、電力変換装置の工場出荷後の最初の使用開始後に、前記温度差が所定値を超えた時点から前記所定のタイミングまでの間の時系列での前記温度差の測定データに基づき取得される、前記基準データを記憶する、
    請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 前記記憶部は、前記温度差の測定データと、その測定データが取得されたときの電力変換装置の使用開始からの累積運転時間とを対応付けて記憶する、
    請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記診断部は、前記所定のタイミングへの到達前において、前記温度差の大小に基づき、前記冷却性能の異常に関する診断を行う、
    請求項7乃至9の何れか一項に記載の電力変換装置。
  11. パワーデバイスと、前記パワーデバイスの放熱のための冷却構造部と、前記冷却構造部への送風を行う送風部と、を有する電力変換装置に関する情報処理装置であって、
    前記冷却構造部の温度と、前記電力変換装置の内部の空気の温度との間の温度差の時間変化の傾向に基づき、前記冷却構造部及び前記送風部による冷却性能の異常に関する診断を行う、
    情報処理装置。
  12. パワーデバイスと、前記パワーデバイスの放熱のための冷却構造部と、前記冷却構造部への送風を行う送風部と、を有する電力変換装置に関する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
    前記冷却構造部の温度と、前記電力変換装置の内部の空気の温度との間の温度差の時間変化の傾向に基づき、前記冷却構造部及び前記送風部による冷却性能の異常に関する診断を行う、
    情報処理方法。
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