JP2017120061A - ドライ真空ポンプ装置 - Google Patents

ドライ真空ポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017120061A
JP2017120061A JP2015257265A JP2015257265A JP2017120061A JP 2017120061 A JP2017120061 A JP 2017120061A JP 2015257265 A JP2015257265 A JP 2015257265A JP 2015257265 A JP2015257265 A JP 2015257265A JP 2017120061 A JP2017120061 A JP 2017120061A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
motor
current
alarm signal
threshold value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015257265A
Other languages
English (en)
Inventor
弘一 岩崎
Koichi Iwasaki
弘一 岩崎
透 大須賀
Toru Osuga
透 大須賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2015257265A priority Critical patent/JP2017120061A/ja
Publication of JP2017120061A publication Critical patent/JP2017120061A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】ポンプの異常の兆候を検出して、ポンプの予期せぬ停止を未然に防ぐことができるドライ真空ポンプ装置を提供する。【解決手段】ドライ真空ポンプ装置は、気体を排気するポンプ1と、ポンプ1を駆動するモータ2と、モータ2に可変周波数の交流電力を供給するインバータ装置5を備える。インバータ装置5は、モータ2に流れる電流を測定する電流測定器20と、電流測定器20によって測定された電流と、少なくとも1つのしきい値との比較結果に基づいて、警報信号を発する処理部16とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、真空チャンバなど真空容器から気体を排気するドライ真空ポンプ装置に関するものである。
真空ポンプ装置は、半導体デバイス、液晶、太陽光パネル、LEDの製造設備の一つとして広く使用されている。これらの製造過程には、真空容器内で製品の処理を行う工程が含まれる。真空容器内に真空を形成するために、排気流路に油を使用せず、排気系を油で汚染するおそれが無いドライ真空ポンプ装置が広く用いられている。ドライ真空ポンプ装置は、駆動源としてモータを備えるものが一般的である。
所望のトルクを出力したり、ポンプ運転速度を変化させたりするために、インバータ装置を搭載したドライ真空ポンプ装置が広く普及している。インバータ装置は、モータに供給する駆動電力の周波数を商用周波数よりも増大させることができ、ポンプの運転速度を増加させてポンプの排気速度を上昇させることができる。また、高い排気速度を必要としないときは、ポンプの運転速度を低下させることによりモータの消費電力を抑え、省エネルギー効果を得ることができる。
特開2004−124765号公報
稼働中のポンプに異常が発生し、排気速度が低下したりポンプの運転が停止すると、ポンプに接続されている真空容器内の圧力が上昇し、結果として真空容器内で製造処理中であった製品が性能劣化したり、使用不可能になったりする。特に、半導体デバイス、液晶、太陽光パネル、LEDなどの各製品は高価であるため、ポンプが停止したときに発生する損害額が大きくなってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ポンプの異常の兆候を検出して、ポンプの予期せぬ停止を未然に防ぐことができるドライ真空ポンプ装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、気体を排気するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記モータに可変周波数の交流電力を供給するインバータ装置を備え、前記インバータ装置は、前記モータに流れる電流を測定する電流測定器と、前記電流測定器によって測定された電流と、少なくとも1つのしきい値との比較結果に基づいて、警報信号を発する処理部とを有することを特徴とするドライ真空ポンプ装置である。
本発明の一態様は、気体を排気するポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記モータに可変周波数の交流電力を供給するインバータ装置と、前記インバータ装置の動作を制御する制御部とを備え、前記インバータ装置は、前記モータに流れる電流を測定する電流測定器を有しており、前記電流測定器で測定された電流の値を前記制御部に伝達し、前記制御部は、前記電流測定器で測定された電流と、少なくとも1つのしきい値との比較結果に基づいて、警報信号を発する処理部を有することを特徴とするドライ真空ポンプ装置である。
本発明の好ましい態様は、予め定められた設定時間内に前記電流がしきい値を超えた回数が所定回数以上である場合には、前記処理部は警報信号を発することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記電流がしきい値よりも大きい状態が、予め定められた設定時間継続されている場合には、前記処理部は警報信号を発することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記しきい値は、第1しきい値と、該第1しきい値よりも小さい第2しきい値から構成され、予め定められた第1設定時間内に前記電流が前記第1しきい値を超えた回数が所定回数以上である場合には、前記処理部は警報信号を発し、前記電流が前記第2しきい値よりも大きい状態が、予め定められた第2設定時間継続されている場合には、前記処理部は警報信号を発することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ポンプおよび前記モータのうちの少なくとも一方に取り付けられた測定センサと、前記インバータ装置および前記測定センサに接続された制御部とを備え、前記制御部は、前記インバータ装置から前記警報信号を受け取り、前記測定センサの出力値と設定値との比較結果に基づいて、前記警報信号を外部の機器に発信するか否かを判断することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記制御部は、前記測定センサの出力値が前記設定値よりも大きい場合には、前記警報信号を外部の機器に発信することを特徴とする。
処理部は、ポンプの異常の兆候を検出し、排気速度の低下や緊急停止が発生する前に警報信号を発する機能を有するので、予め製品の製造を中断し、ポンプのメンテナンスを実施することによって、製品に対する損害を回避することが可能になる。
本発明の一実施形態に係るドライ真空ポンプ装置を示す模式図である。 インバータ装置の模式図である。 ポンプが正常に運転されているときの排気流量とモータ電流を示すグラフである。 ポンプ異常に起因してモータ電流が上昇した一例を示すグラフである。 ポンプ異常に起因してモータ電流が上昇した他の例を示すグラフである。 インバータ装置の処理部の動作を示すフローチャートである。 モータ電流が上限しきい値を超えた例を示すグラフである。 モータ電流が第1しきい値を超えた例を示すグラフである。 モータ電流が第2しきい値を超えた例を示すグラフである。 ドライ真空ポンプ装置の他の実施形態を示す図である。 図10に示す制御部の動作を示すフローチャートである。 ドライ真空ポンプ装置のさらに他の実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るドライ真空ポンプ装置を示す模式図である。図1に示すように、ドライ真空ポンプ装置は、気体を排気するポンプ1と、このポンプ1を駆動するモータ2と、モータ2に可変周波数の交流電力を供給するインバータ装置5とを備えている。
ポンプ1は、真空チャンバなどの真空容器8に接続されており、ポンプ1は真空容器8から気体を排気して真空容器8内に真空を形成することができる。ポンプ1としては、その内部に形成されている気体の流路にオイルを用いないドライ真空ポンプが使用される。このようなドライ真空ポンプは、半導体デバイス、液晶、太陽光パネル、LEDの製造に広く使用されている。
図2は、インバータ装置5の模式図である。図2に示すように、インバータ装置5は、コンバータ部11、平滑コンデンサ15、インバータ部12、ゲートドライバ13、および処理部16を有している。コンバータ部11はその内部に整流回路を有しており、電力供給源9から供給される交流電力を直流電力に変換するように構成されている。平滑コンデンサ15は、変換された直流電力を平滑化するために設けられている。
インバータ部12は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などのスイッチング素子(パワー素子ともいう)を有しており、平滑化された直流電力から交流電力を生成する。ゲートドライバ13は、インバータ部12の各スイッチング素子を開閉するためのゲートドライブ信号を生成する。インバータ部12のスイッチング素子は、ゲートドライバ13からのゲートドライブ信号に従って駆動され、これによりインバータ部12は可変周波数の交流電力を出力する。
電流測定器20は、インバータ部12から出力される電流を測定して、電流の測定値を処理部16に送る。処理部16は、電流測定器20から送られる測定値、および外部から送られる速度指令値に基づいて、インバータ部12から出力される交流電力を制御する。すなわち、処理部16は、速度指令値を上位の制御部(図示せず)から受け、電流の測定値に基づいてPWM信号を生成する。このPWM信号はゲートドライバ13に送られる。ゲートドライバ13は、PWM信号に基づいて、インバータ部12のスイッチング素子を駆動するためのゲートドライブ信号を生成する。インバータ部12のスイッチング素子は、ゲートドライバ13からのゲートドライブ信号に従って駆動され、これによりインバータ部12は可変周波数の交流電力をモータ2に出力する。
半導体デバイス、液晶、太陽光パネル、LEDなどの製造に使用される真空容器8には、処理ガスが供給される。ポンプ1は真空容器8から処理ガスを排出しながら、真空容器8内に真空を形成する。モータ2に加わる負荷は、ポンプ1に加わる負荷に依存して変わり、そのポンプ1に加わる負荷は、真空容器8内から排出される処理ガスの流量に依存して変わる。インバータ装置5は、モータ2に加わる負荷にかかわらず、モータ2を予め定められた速度で回転させるための電流を生成するように構成されている。すなわち、モータ2に加わる負荷が高いときは、インバータ装置5は、より高い電流を出力する。
図3は、ポンプ1が正常に運転されているときの、排気流量と、インバータ装置5からモータ2に流れる電流(以下、モータ電流という)を示すグラフである。図3に示すモータ電流は、ポンプ1が一定の速度で回転しているときの電流を表している。図3に示すように、真空容器8から気体の排気が開始された直後ではモータ電流は一時的に上昇するが、その後はほぼ一定に推移する。つまり、ポンプ1の負荷に相当する排気流量が一定である限り、モータ電流は一定である。
真空容器8から処理ガスを排気するにつれて、ポンプ1内に副生成物が析出することがある。ポンプ1は、ポンプケーシング内に微小なクリアランスを介して配置されたポンプロータを有しているため、ポンプロータが副生成物に接触し、ポンプ1にかかる負荷が増大することがある。また、気体の圧縮熱によりポンプロータおよびポンプケーシングが熱膨張し、ポンプロータ同士、および/またはポンプロータとポンプケーシングとが接触することがある。このような場合、ポンプ1の排気流量(すなわち、排気に起因してポンプ1にかかる負荷)が変化しないにもかかわらず、モータ電流が上昇することがある。
図4および図5は、副生成物の析出などのポンプ1の異常に起因して、モータ電流が上昇した例を示すグラフである。図4および図5に示す例では、図3に示す例と同じように、ポンプ1の排気流量は一定である。図4では、モータ電流が局所的に増加し、複数の急峻なピークが現れている。図5では、モータ電流は徐々に増加している。ポンプ1の負荷が過度に大きくなると、インバータ装置5の保護機能が作動してポンプ1が緊急停止してしまう。
そこで、そのようなポンプ1の緊急停止を回避するために、インバータ装置5の処理部16は、電流測定器20によって測定されたモータ電流を監視し、ポンプ1が緊急停止する前に警報信号を発するように構成されている。より具体的には、処理部16は、モータ電流と、予め定められたしきい値とを比較し、モータ電流がしきい値を超えたか否かを判断する。上述したように、ポンプ1の負荷が増加すると、モータ電流が増加する。したがって、処理部16は、電流測定器20によって測定されたモータ電流に基づいて、モータ2の過負荷、すなわちポンプ1の動作不良を検出することができる。
以下に示す実施形態では、3つのしきい値、すなわち上限しきい値、第1しきい値、および第2しきい値が処理部16内に予め記憶されている。上限しきい値は第1しきい値よりも大きく、第1しきい値は第2しきい値よりも大きい。上限しきい値は、インバータ装置5の上記保護機能が作動するトリガーとなる値であり、モータ電流の上限値である。モータ電流が上限しきい値を上回ったときは、インバータ装置5はモータ2への電力の出力を停止する。
第1しきい値および第2しきい値は、警報信号を発するための上述したしきい値に相当する。第1しきい値は、上限しきい値と第2しきい値との間の値である。第2しきい値は、ポンプ1が正常に動作している場合に、想定される最大負荷がポンプ1にかかるときのモータ電流に相当する値である。想定される最大負荷は、真空容器8に供給される気体(例えば処理ガス)の最大流量から決定することができる。
図6は、インバータ装置5の処理部16の動作を示すフローチャートである。図6に示すように、処理部16は、電流測定器20によって測定されたモータ電流が上限しきい値よりも大きいか否かを判断する(ステップ1)。図7に示すように、モータ電流が上限しきい値よりも大きい場合、処理部16は、インバータ装置5からモータ2への電力供給を停止し、ポンプ1およびモータ2の運転を緊急停止する(ステップ2)。
上記ステップ1において、モータ電流が上限しきい値以下の場合には、処理部16は、モータ電流が第1しきい値よりも大きいか否かを判断する(ステップ3)。モータ電流が第1しきい値よりも大きい場合、処理部16は、図8に示すように、予め定められた第1設定時間(x秒)内にモータ電流が第1しきい値を超えた回数が所定回数以上であるか否かを判断する(ステップ4)。第1設定時間(x秒)内にモータ電流が第1しきい値を超えた回数が所定回数以上である場合は、処理部16は、ポンプ1の緊急停止の危険が高まっていることを知らせる警報信号を発する(ステップ5)。警報信号を発した後、処理部16は、ステップ1を再度実行する。
上記ステップ3においてモータ電流が第1しきい値以下の場合、または上記ステップ4において第1設定時間(x秒)内にモータ電流が第1しきい値を超えた回数が所定回数よりも少ない場合には、処理部16は、モータ電流が第2しきい値よりも大きいか否かを判断する(ステップ6)。第2しきい値は、上述したように、第1しきい値よりも小さい値である。モータ電流が第2しきい値よりも大きい場合、処理部16は、図9に示すように、モータ電流が第2しきい値よりも大きい状態が、予め定められた第2設定時間(y秒)継続されているか否かを判断する(ステップ7)。モータ電流が第2しきい値よりも大きい状態が、第2設定時間(y秒)継続されている場合には、処理部16は、ポンプ1の緊急停止の危険が高まっていることを知らせる警報信号を発する(ステップ8)。警報信号を発した後、処理部16は、ステップ1を再度実行する。
上記ステップ6においてモータ電流が第2しきい値以下の場合、または上記ステップ7においてモータ電流が第2しきい値よりも大きい状態が、第2設定時間(y秒)継続されなかった場合にも、同様に、処理部16は、ステップ1を再度実行する。第2設定時間(y秒)は、上述した第1設定時間(x秒)と同じであってもよく、または異なってもよい。
このように、上述した実施形態によれば、ポンプ1が緊急停止される前に、ポンプ1の異常を示す警報信号が発せられるので、ユーザーは、真空容器8内での製品の製造を中断し、ポンプ1のメンテナンスを実施することによって、製品に対する損害を回避することが可能になる。上述したステップ3からステップ5までの動作、またはステップ6からステップ8までの動作のいずれかは省略してもよい。この場合でも、ポンプ1が緊急停止される前に警報信号が発せられる。ただし、ポンプ1の異常の検出精度を高めるために、上述したステップ3からステップ5までの動作、およびステップ6からステップ8までの動作の両方を実行することが好ましい。
インバータ装置5の処理部16は、ポンプ1の稼働時間を記憶する機能を有している。一般に、ポンプ1の稼働時間が長くなるにつれて、ポンプ1の緊急停止の危険は高まる。そこで、一実施形態では、処理部16は、ポンプ1の稼働時間に従って第1しきい値および/または第2しきい値を下げてもよい。第1しきい値および/または第2しきい値を下げることで、処理部16は、より速やかにポンプ1の異常を検出することができる。
上述した処理部16および電流測定器20は、インバータ装置5の構成要素であり、インバータ装置5に組み込まれている。したがって、モータ電流を測定するための電流計、およびモータ電流としきい値とを比較するための機器を付加的に設ける必要がない。結果として、ドライ真空ポンプ装置の製造コストを下げることができる。
さらに、インバータ装置5への入力電圧が変化したときでも、電流測定器20の測定点での電圧は、インバータ装置5によって一定に維持されるので、電流測定器20の測定点での電流(すなわちモータ電流)は、入力電圧の変化に依存せず、ポンプ1の負荷に応じて変化する。したがって、入力電圧の変化に起因したモータ電流の変化を考慮することなく、上述したしきい値を設定することができる。結果として、処理部16は、ポンプ1の異常を精度よく検出することができる。
もし、インバータ装置5を介さずにモータ2が電源9に直接接続されていると、入力電圧の変化に伴って、モータ電流も変化してしまう。さらに、商用電源の標準電圧が異なる地域にポンプ装置が設置された場合にも、モータ電流は入力電圧の違いの影響を受けて変化する。このため、しきい値をある程度の余裕を持たせて設定する必要があり、結果として、ポンプ1の異常の検出精度が落ちてしまう。本実施形態では、インバータ装置5に電流測定器20が組み込まれているので、入力電圧の変化の影響を排除することができる。したがって、処理部16は、ポンプ1の異常を精度よく検出することができる。
インバータ装置とは別に、上述したようなポンプ異常検出ユニットを設けることも考えられる。しかしながら、ポンプ異常検出ユニットが接続されるポンプには個体差があるため、同一条件下でポンプが運転している場合であっても、モータ電流が異なることがある。このため、上述したしきい値を設定した後に、ドライ真空ポンプ装置の設置現場でポンプごとにしきい値を調整する必要がある。これに対し、本実施形態では、インバータ装置5自体がポンプ異常検出ユニットとして機能する処理部16および電流測定器20を備えているので、ドライ真空ポンプ装置の組み立て時にしきい値の設定を一旦行えば、その後、しきい値の調整は不要である。
図10は、ドライ真空ポンプ装置の他の実施形態を示す図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。
本実施形態に係るドライ真空ポンプ装置は、ポンプ1および/またはモータ2に取り付けられた測定センサ30と、インバータ装置5および測定センサ30に接続された制御部35をさらに備えている。測定センサ30は、ポンプ温度センサ、ポンプ内圧センサ、モータ温度センサ、振動センサ、排気流量センサ、および騒音センサのうちの少なくとも1つを含む。制御部35は、測定センサ30の出力値、および外部機器またはユーザーからの指令に従ってインバータ装置5の動作を制御するように構成されている。
インバータ装置5は、電流測定器20(図2参照)によって測定されたモータ電流と、上記第1しきい値および第2しきい値との比較に基づいて、警報信号を発生し、その警報信号を制御部35に送信する。制御部35は、警報信号を受け取り、測定センサ30の出力値と、予め定められた設定値とを比較し、その比較結果に基づいて、警報信号を外部に発信するか否かを判断する。
図11は、図10に示す制御部35の動作を示すフローチャートである。図11に示す実施形態では、測定センサ30には、ポンプ内圧センサ、ポンプ温度センサ、およびモータ温度センサが含まれる。制御部35は、インバータ装置5から警報信号を受信したか否かを判断する(ステップ1)。インバータ装置5から警報信号を受信した場合、制御部35は、ポンプ内圧センサから送られたポンプ1の内圧の測定値が、第1設定値よりも大きいか否かを判断する(ステップ2)。ポンプ1の内圧の測定値が第1設定値よりも大きい場合には、制御部35は、警報信号を外部の機器(例えば、警報器)に発信する(ステップ3)。
上記ステップ2において、ポンプ1の内圧の測定値が第1設定値以下である場合には、制御部35は、ポンプ温度センサから送られたポンプ1の温度の測定値が、第2設定値よりも大きいか否かを判断する(ステップ4)。ポンプ1の温度の測定値が第2設定値よりも大きい場合には、制御部35は、警報信号を外部の機器(例えば、警報器)に発信する(ステップ5)。
上記ステップ4において、ポンプ1の温度の測定値が第2設定値以下である場合には、制御部35は、モータ温度センサから送られたモータ2の温度の測定値が、第3設定値よりも大きいか否かを判断する(ステップ6)。モータ2の温度の測定値が第3設定値よりも大きい場合には、制御部35は、警報信号を外部の機器(例えば、警報器)に発信する(ステップ7)。上記ステップ6において、モータ2の温度の測定値が第3設定値以下である場合には、制御部35は、ステップ1を再度実行する。上記ステップ1において、制御部35が、インバータ装置5から警報信号を受信していない場合にも、同様に、制御部35はステップ1を再度実行する。
このように、インバータ装置5から発せられた警報信号は、制御部35に送られ、制御部35は測定センサ30の出力値(上記各測定値)と設定値との比較結果に基づいて、警報信号を外部の機器に送信するか否かを判断する。例えば、ポンプ1の排気流量が小さい場合には、真空容器8内で製品の処理が行われていないと考えられる。このような場合には、警報をユーザーに知らせる必要性は低い。一般に、ポンプ1の温度が低いとき、処理ガスの副生成物がポンプ1内に析出しやすいことが知られている。したがって、ポンプ1の温度が低い場合には、副生成物がポンプ1内に析出するのは必然といえる。したがって、このような場合には、警報をユーザーに知らせる必要性は低い。さらに、ポンプ1の運転開始直後では、ポンプ1はアイドル運転中にある。アイドル運転時のポンプ1の温度は、一般に低い。したがって、このような場合には、警報をユーザーに知らせる必要性は低い。
このように、インバータ装置5が警報信号を発した場合であっても、制御部35は、警報信号を外部に送信すべきか否かを測定センサ30の出力値に基づいて判断するので、ポンプ1の異常の検出精度をさらに高めることができる。
上述した実施形態では、インバータ装置5の処理部16がモータ電流の異常を判定して警報信号を発信するように構成されているが、一実施形態では、インバータ装置5の処理部16がモータ電流の異常を示す信号を制御部35に送信し、制御部35が警報信号を外部に発信するようにしてもよい。
さらに、一実施形態では、図12に示すように、制御部35は、インバータ装置5の処理部16の上述したモータ電流の監視機能を持つ処理部36を有していてもよい。本実施形態では、インバータ装置5の電流測定器20はモータ電流を測定し、その測定値を制御部35に送信し、制御部35の処理部36は、電流測定器20で測定されたモータ電流と、少なくとも1つのしきい値(第1しきい値および/または第2しきい値)との比較結果に基づいて、警報信号を発するように構成される。
この実施形態によれば、インバータ装置5の処理部16は、モータ電流と第1しきい値および/または第2しきい値とを比較する機能を持たなくてもよいので、インバータ装置5として汎用のインバータ装置を使用することができる。したがって、ドライ真空ポンプ装置の製造コストをさらに下げることができる。制御部35は、上述した実施形態と同様に、測定センサ30の出力値と、予め定められた設定値とを比較し、その比較結果に基づいて、警報信号を外部に発信するか否かを判断するように構成されてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 ポンプ
2 モータ
5 インバータ装置
8 密閉容器
9 電力供給源
11 コンバータ部
15 平滑コンデンサ
12 インバータ部
13 ゲートドライバ
16 処理部
20 電流測定器
30 測定センサ
35 制御部
36 処理部

Claims (7)

  1. 気体を排気するポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    前記モータに可変周波数の交流電力を供給するインバータ装置を備え、
    前記インバータ装置は、
    前記モータに流れる電流を測定する電流測定器と、
    前記電流測定器によって測定された電流と、少なくとも1つのしきい値との比較結果に基づいて、警報信号を発する処理部とを有することを特徴とするドライ真空ポンプ装置。
  2. 気体を排気するポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    前記モータに可変周波数の交流電力を供給するインバータ装置と、
    前記インバータ装置の動作を制御する制御部とを備え、
    前記インバータ装置は、前記モータに流れる電流を測定する電流測定器を有しており、前記電流測定器で測定された電流の値を前記制御部に伝達し、
    前記制御部は、前記電流測定器で測定された電流と、少なくとも1つのしきい値との比較結果に基づいて、警報信号を発する処理部を有することを特徴とするドライ真空ポンプ装置。
  3. 予め定められた設定時間内に前記電流がしきい値を超えた回数が所定回数以上である場合には、前記処理部は警報信号を発することを特徴とする請求項1または2に記載のドライ真空ポンプ装置。
  4. 前記電流がしきい値よりも大きい状態が、予め定められた設定時間継続されている場合には、前記処理部は警報信号を発することを特徴とする請求項1または2に記載のドライ真空ポンプ装置。
  5. 前記しきい値は、第1しきい値と、該第1しきい値よりも小さい第2しきい値から構成され、
    予め定められた第1設定時間内に前記電流が前記第1しきい値を超えた回数が所定回数以上である場合には、前記処理部は警報信号を発し、
    前記電流が前記第2しきい値よりも大きい状態が、予め定められた第2設定時間継続されている場合には、前記処理部は警報信号を発することを特徴とする請求項1または2に記載のドライ真空ポンプ装置。
  6. 前記ポンプおよび前記モータのうちの少なくとも一方に取り付けられた測定センサと、
    前記インバータ装置および前記測定センサに接続された制御部とを備え、
    前記制御部は、前記インバータ装置から前記警報信号を受け取り、前記測定センサの出力値と設定値との比較結果に基づいて、前記警報信号を外部の機器に発信するか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載のドライ真空ポンプ装置。
  7. 前記制御部は、前記測定センサの出力値が前記設定値よりも大きい場合には、前記警報信号を外部の機器に発信することを特徴とする請求項6に記載のドライ真空ポンプ装置。

JP2015257265A 2015-12-28 2015-12-28 ドライ真空ポンプ装置 Pending JP2017120061A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257265A JP2017120061A (ja) 2015-12-28 2015-12-28 ドライ真空ポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015257265A JP2017120061A (ja) 2015-12-28 2015-12-28 ドライ真空ポンプ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017120061A true JP2017120061A (ja) 2017-07-06

Family

ID=59271746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015257265A Pending JP2017120061A (ja) 2015-12-28 2015-12-28 ドライ真空ポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017120061A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283056A (ja) * 1999-03-26 2000-10-10 Hitachi Ltd 真空ポンプ異常監視システム
JP2001241382A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Aisin Seiki Co Ltd 流体圧源装置
JP2008534831A (ja) * 2005-04-08 2008-08-28 株式会社荏原製作所 真空ポンプ故障予知方法、真空ポンプ故障予知システム、及び真空ポンプ集中監視システム
JP2009197602A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Ebara Corp 真空ポンプ装置の電子部品の寿命度合い予測方法、及び真空ポンプ装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283056A (ja) * 1999-03-26 2000-10-10 Hitachi Ltd 真空ポンプ異常監視システム
JP2001241382A (ja) * 2000-02-29 2001-09-07 Aisin Seiki Co Ltd 流体圧源装置
JP2008534831A (ja) * 2005-04-08 2008-08-28 株式会社荏原製作所 真空ポンプ故障予知方法、真空ポンプ故障予知システム、及び真空ポンプ集中監視システム
JP2009197602A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Ebara Corp 真空ポンプ装置の電子部品の寿命度合い予測方法、及び真空ポンプ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6882390B2 (ja) 真空ポンプおよびその運転方法
CN105465909B (zh) 室外机和空调装置
JP4737770B2 (ja) 真空ポンプの運転制御装置および方法
WO2015045076A1 (ja) 電力変換装置及び空気調和装置
EP3128172B1 (en) Air compressor
JP2000110735A (ja) ポンプ保護装置、ポンプ保護方法及びポンプ装置
JP5424784B2 (ja) ドライ真空ポンプ用電源装置、及びその運転方法
JP2012135119A (ja) インバータ装置
JP2009197602A (ja) 真空ポンプ装置の電子部品の寿命度合い予測方法、及び真空ポンプ装置
JP5822745B2 (ja) 気体圧縮装置
JP5380845B2 (ja) モータ駆動制御装置、ハイブリッドシステムおよびモータ駆動制御装置の駆動制御方法
JP2017120061A (ja) ドライ真空ポンプ装置
KR100908385B1 (ko) 인버터 부스터 펌프 시스템 및 이를 이용한 캐비테이션 검출 방법
JP2015106961A (ja) 電力変換装置
WO2015081768A1 (zh) 防止内燃机车辅助发电电路过压的控制方法
JP2016065679A (ja) 空調装置の動力伝達ベルト用異常検知装置及び動力伝達ベルト用異常検知方法
JP6280852B2 (ja) 位置センサ付きモータ及びそれを用いた気体圧縮装置
TWI707534B (zh) 乾式真空泵浦裝置及其控制方法與控制程式
JP2014152650A (ja) ドライ真空ポンプ装置
KR102175619B1 (ko) 진공 펌프 및 그 운전 방법
US20220252065A1 (en) Fluid Machine Device
TWI724571B (zh) 馬達停轉保護控制方法
JP2009147998A (ja) インバータ装置
JP2007159263A (ja) インバータ制御装置
JP2005094982A (ja) モータの駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190219

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200225