JP2023002044A - 軸ばね - Google Patents

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Abstract

【課題】最内層の弾性体上部の亀裂や剥離の発生を防いで耐久性の向上を図ることができる軸ばねを提供する。【解決手段】上下方向に配された主軸2と、主軸2の径方向外方に該主軸2の軸心Pに対して同心状に配置されたテーパ筒状の外筒3と、主軸2と外筒3との間に介装された弾性部4とを備え、弾性部4は、同心状に配されたテーパ筒状の弾性体5~9と中間硬質筒11~14とを径方向に交互に積層した積層構造を有し、主軸2の外周面に固着された最内層の弾性体5の上部の厚さW1と中間部の厚さW2及び下部の厚さW3との間に、W1>W3>W2の大小関係が成立している。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用、特に鉄道車両用として好適に用いられる軸ばねに関する。
例えば、鉄道車両においては、レール上を走行する車輪と台車との間に軸ばねが介装されている。この軸ばねにより台車が弾性的に懸架されることによって、当該台車が受ける衝撃が吸収緩和される。
軸ばねに関しては今までに種々の提案がなされ(例えば、特許文献1,2参照)、既に実用に供されている。ここで、従来の軸ばねの一例を図9に示す。
図9は従来の軸ばねの一例を示す縦断面図であり、図示の軸ばね101は、上下方向に配された主軸102と、主軸102の径方向外方に主軸102の軸心Pに対して同心状に配置されたテーパ円筒状(テーパ筒状)の外筒103と、主軸102と外筒103との間に介装された弾性部104とを含んで構成されている。弾性部104は、同心状に配された、複数(図示例では、5つ)のテーパ円筒状の弾性体105,106,107,108,109と、テーパ円筒状の複数(図示例では、4つ)の中間硬質筒111,112,113,114とを、径方向に交互に積層した積層構造として構成されている。
軸ばね101においては、主軸102と外筒103及び各中間硬質筒111~114は、金属で構成されている。各弾性体105~109はゴムによって構成されている。外筒103と各弾性体105~109及び各中間硬質筒111~114は、上方に向かって縮径するように主軸102の軸心Pに対して所定角度だけ内側(径方向内方)に傾斜したテーパ円筒(円錐台筒)として構成されている。このように傾斜した外筒103と弾性体105~109及び中間硬質筒111~114を備える傾斜型(円錐型)の軸ばね101は、外筒103の上端部が不図示の取付板を介して台車側に取り付けられており、主軸102の下端部が不図示の車軸箱に取り付けられる。なお、図示しないが、車軸箱は、車輪と車軸を回転可能に支持しており、該車軸箱と台車との間に軸ばね101が介設される。
特許第6789094号公報 特開2020-063761号公報
図9に示す従来の軸ばね101において、ゴムで構成された各弾性体105~109は、主軸102と中間硬質筒111との間、隣接する中間硬質筒111と112、112と113及び113と114との間、外筒103と中間硬質筒114との間に加硫接着などによってそれぞれ固着されているが、当該軸ばね101は、上下方向の静荷重が負荷された状態で、上下と左右及び前後の各方向の動的荷重を受ける。この場合、弾性体105~109と中間硬質筒111~114が傾斜する傾斜型の軸ばね101にあっては、上下方向に荷重を受けると各弾性体105~109には剪断力と圧縮力が作用するが、各弾性体105~109の各上面側には大きな剪断力がそれぞれ作用し、その状態で各弾性体105~109が前後及び左右方向の荷重を受けると、これらの弾性体105~109には引張と圧縮の負荷が加わる。
上述のように各弾性体105~109に引張と圧縮の負荷が加わると、これらの弾性体105~109の上部、特に最内層の弾性体105の上部(図9のY部分)に大きな応力とひずみが発生し、この部分に亀裂や剥離が生じ、当該軸ばね101の耐久性が低下するという問題が発生する。
従って、本発明の第1の目的は、最内層の弾性体上部の亀裂や剥離を防いで耐久性の向上を図ることができる軸ばねを提供することにある。
上記問題を解決するためには、最内層の弾性体105の厚さを厚くしてひずみ率(弾性体の変位/厚さ)を下げる方法が考えられるが、弾性体105の厚さを厚くすると該弾性体105のばね定数が低下し、当該軸ばね101に要求されるばね特性を確保することができない。
また、ゴム製の弾性体105~109の硬さを硬くして軸ばね101のばね定数を調整する方法が考えられるが、この方法では、最内層の弾性体105単体のばね定数が低下し、最内層の弾性体105の荷重負荷による変位が大きくなり、結果的にひずみ率は同等か或いはさらに大きくなり、その結果、軸ばね101の耐久性が低下してしまう。
従って、本発明の第2の目的は、要求されるばね特性を維持しつつ、耐久性の向上を図ることができる軸ばねを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る軸ばねは、上下方向に配された主軸と、前記主軸の径方向外方に該主軸の軸心に対して同心状に配置されたテーパ筒状の外筒と、前記主軸と前記外筒との間に介装された弾性部と、を備え、前記弾性部は、同心状に配されたテーパ筒状の弾性体と中間硬質筒とを径方向に交互に積層した積層構造を有し、前記主軸の外周面に固着された最内層の前記弾性体の上部の厚さWと中間部の厚さW及び下部の厚さWとの間に、
>W>W
の大小関係が成立している。
また、本発明に係る軸ばねは、最内層の弾性体の上下方向の長さと縦断面積が同一であり最内層の弾性体の厚さが一定である他の軸ばねと、同一のばね特性を有し、かつ、前記他の軸ばねよりも高い耐久性を有する。
本発明によれば、主軸の外周面に固着された最内層の弾性体の上部の厚さWを最も厚くしたため、この部分に発生する応力とひずみを小さく抑えることができる。この結果、最も大きな応力とひずみが発生する最内層の弾性体上部における、亀裂や剥離の発生が防がれて軸ばねの耐久性が高められる。
また、最内層の弾性体の縦断面積を、厚さが上下方向に沿って一定である他の軸ばねの最内層の弾性体の縦断面積と同一にすることによって、当該軸ばねに要求されるばね特性(上下方向と水平方向のばね定数など)を満足することができる。したがって、軸ばねに要求されるばね特性を確保しつつ、当該軸ばねの耐久性を高めることができる。
本発明の実施の形態1に係る軸ばねの使用例を示す鉄道車両要部の側面図である。 本発明の実施の形態1に係る軸ばねの縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る軸ばねの平面図である。 本発明の実施の形態1に係る軸ばねの最内層の弾性体の上下方向に沿う厚さの変化を比較例との対比において示す図である。 有限要素法(FEM)による弾性体の応力解析結果を示す図であって、(a)は本発明の実施の形態1に係る軸ばねの弾性部要部の断面斜視図、(b)は比較例の軸ばねの弾性部要部の断面斜視図である。 (a)は本発明の実施の形態1に係る軸ばねの上下方向の変位と荷重との関係を示す図、(b)は同軸ばねの水平方向の変位と荷重との関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る軸ばねの縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る軸ばねの最内層の弾性体の厚さの上下方向に沿う変化を比較例との対比において示す図である。 従来の軸ばねの一例を示す縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態に係る軸ばねの使用例を示す鉄道車両要部の側面図である。図1に示すように、車輪50と車軸51とは軸受52を介して車軸箱60によって回転可能に支持されている。そして、車軸箱60の車軸51を挟んで該車軸51の前後(図1の左右)と台車70の台車枠70Aとの間には、本実施の形態に係る軸ばね1がそれぞれ介設されている。したがって、台車70は、その荷重の一部が前後2つの軸ばね1によって支持されており、車輪50と車軸51に対して上下と左右及び前後方向に変位可能に懸架されている。なお、図1には幅方向(図1の紙面垂直方向)片側の支持構造のみを示しているが、実際には、車輪50と車軸箱60及び前後一対の軸ばね1は、幅方向両側にそれぞれ設けられており、台車70は、計8つの軸ばね1によって弾性支持されている。
次に、本実施の形態に係る軸ばね1について図2~図6を参照しながら以下に説明する。なお、前後一対の軸ばね1の構成は同じであるため、以下、一方の軸ばね1についてのみ説明する。
図2及び図3に示すように、本実施の形態に係る軸ばね1は、傾斜型(円錐型)のものであって、上下方向に配された主軸2と、主軸2の径方向外方に該主軸2の軸心Pに対して同心状に配置されたテーパ円筒状(テーパ筒状)の外筒3と、主軸2と外筒3との間に介装された弾性部4とを含んで構成されている。
主軸2は、金属によって略筒状に形成されており、その軸中心部の上部と下部には中空部2aとねじ孔2bがそれぞれ形成されている。また、主軸2の下端部外周にはフランジ部2Aが形成されている。そして、この主軸2の下端部は、ねじ孔2bに螺着された不図示のボルトによって図1に示す車軸箱60に取り付けられる。
外筒3は、主軸2と同様の金属によってテーパ円筒状に形成されている。詳細には、外筒3は、上方に向かって縮径するテーパ円筒状に成形されており、主軸2の軸心Pに対して所定角度だけ内側(径方向内方)に傾斜している。外筒3の上端部内周には、嵌合段部3aが形成されており、嵌合段部3aに外筒3を台車枠70A(図1参照)に取り付けるための円板状の取付板71が嵌着されている。
弾性部4は、同心状に配された、複数(図示例では、5つ)のテーパ円筒状(テーパ筒状)の弾性体5,6,7,8,9と、テーパ円筒状(テーパ筒状)の複数(図示例では、4つ)の中間硬質筒11,12,13,14とを径方向に交互に積層した積層構造(5層構造)として構成されている。ここで、各弾性体5~9は、ゴムによって構成されている。各中間硬質筒11~14は、主軸2や外筒3と同様の金属によって構成されている。弾性体5~9と中間硬質筒11~14は、上方に向かって縮径するテーパ円筒状に形成されている。詳細には、各弾性体5~9と中間硬質筒11~14とは、主軸2の軸心Pに対して所定の角度(外筒3の傾斜角度と同じ角度)だけ内側(径方向内方)に傾斜している。なお、各弾性体5~9を構成するゴムとしては、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴムなどが使用される。
上述のように構成された弾性部4においては、ゴム製の複数の弾性体5~9は、その内外周面が主軸2の外周面或いは外筒3の内周面または隣接する中間硬質筒11~14の内外周面にそれぞれ加硫接着によって固着されている。具体的には、最内層の弾性体5は、その内周面が主軸2の外周面に固着され、その外周面が中間硬質筒11の内周面に固着されている。また、中間層を構成する他の弾性体6~8は、隣接する2つの中間硬質筒11と12、12と13、13と14の各内外周面にそれぞれ固着されている。最外層の弾性体9は、中間硬質筒14の外周面と外筒3の内周面に固着されている。なお、各弾性体5~9の上下端面は、応力集中を避けるために凹状の曲面とされている。
以上のように構成された軸ばね1は、図1に示すように、台車70を車輪50と車軸51に対して弾性支持し、台車70からの荷重が外筒3から入力され、この荷重は、積層構造を構成する弾性部4の複数の弾性体5~9によって受けられる。ここで、軸ばね1においては、外筒3と、弾性部4を構成する複数の弾性体5~9及び中間硬質筒11~14が前述のように主軸2の軸心Pに対して所定角度だけ傾斜しているため、各弾性体5~9は、これに上下方向の静荷重が負荷された状態で、上下と左右及び前後の各方向の動的荷重を受ける。この場合、各弾性体5~9には剪断力と圧縮力が作用するが、各弾性体5~9の上面側には大きな剪断力が作用し、その状態で各弾性体5~9が前後及び左右方向の荷重を受けると、これらの弾性体5~9には引張と圧縮の負荷が加わる。
上述のように各弾性体5~9に引張と圧縮の負荷が加わると、各弾性体5~9の上部、特に最内層の弾性体5の上部(図2のY部分)に大きな応力とひずみが発生し、この部分に亀裂や剥離が生じ、当該軸ばね1の耐久性が低下するという問題が発生する。
そこで、本実施の形態においては、図2に示すように、主軸2の外周面の、最内層の弾性体5が固着される部分の一部を球面2cの一部とし(図2の縦断面図では円弧の一部として示される)、最内層の弾性体5の厚さWが上部から中間部(中間高さ位置)まで漸減し、中間部から下部まで漸増するようにした。そして、弾性体5の厚さWが、上部の厚さをW、中間部の厚さをW、下部の厚さをWとした場合、以下の式(1)に示す大小関係が成立するようにした。
>W>W …(1)
弾性体5の厚さWは、中間硬質筒11のテーパ円筒状の面に垂直な方向における弾性体5の厚さを表す。上部の厚さWは、弾性体5の上部における最も厚さWが大きい部分の厚さである。中間部の厚さWは、弾性体5の上部と下部の間の中間部における最も厚さWが小さい部分の厚さである。下部の厚さWは、弾性体5の下部における最も厚さWが大きい部分の厚さである。
以下に、本実施の形態に係る軸ばね1である実施例の軸ばねと、比較例の軸ばねの特性を評価した結果を示す。比較例の軸ばねは、後述する図4に示す最内層の弾性体の厚さを有する、図9に示す従来の軸ばね101を用いた。
図4に、実施例の軸ばね1と比較例の軸ばね101の、最内層の弾性体の上下方向に沿う厚さWの変化を対比して示す。実施例の軸ばね1の弾性体5の厚さWは、上部において最大値Wを示し、上部から中間部に向かって漸減して中間部において最小値Wを示す。そして、中間部における最小値Wから下部に向かってWへと漸増する。W,W,Wは上記の式(1)の大小関係を満たしている。比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の厚さWは、図4に破線にて示すように一定である。この厚さWは、実施例の軸ばね1の最内層の弾性体5の上端部の厚さWと下端部の厚さWよりも小さく、中間部の厚さWよりは大きく設定されており、これらの厚さW,W,W,Wの間には、以下の式(2)に示す大小関係が成立している。
>W>W>W …(2)
さらに、実施例の軸ばね1の縦断面図における弾性体5の面積と、比較例の軸ばね101の縦断面図における弾性体105の面積を等しく設定した。詳細には、図4において、実施例の軸ばね1の最内層の弾性体5の厚さWを上下方向(図4の左右方向)に積分した値ΣWは、弾性体5の縦断面積Sの1/2(=S/2)であって、図4において実線のハッチングを付した部分の面積で表わされる。比較例の軸ばね101においては、最内層の弾性体105の厚さWは一定であるため、弾性体105の縦断面積Sの1/2(=S/2)は、図4において破線のハッチングを付した部分(長方形の部分)の面積で表わされる。弾性体5の縦断面積Sと、弾性体105の縦断面積Sが等しくなるように設定した(S=S)。ここで、両弾性体5,105の上下方向の長さは等しいものとした。また、両弾性体5,105は同一のゴム材料により形成されている。
実施例の軸ばね1と比較例の軸ばね101に対して、同じ変位2mmを生じる荷重を加えた場合の最内層の弾性体5,105のひずみ率をそれぞれ求めた結果を表1に示す。
Figure 2023002044000002
表1に示すように、比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の厚さWは、上部と中間部において共に17.9mmであるに対して、実施例の軸ばね1の最内層の弾性体5の上部と中間部の厚さW,Wは、それぞれ24.2mm、13.6mmである。このような2つの軸ばね101,1の各最内層の弾性体105,5の上部と中間部におけるひずみ率を求めた結果、比較例の軸ばね101における最内層の弾性体105の上部と中間部のひずみ率は、共に11%であった。
これに対して、実施例の軸ばね1における最内層の弾性体5の上部と中間部のひずみ率は、それぞれ8%、15%となり、弾性体5の亀裂や剥離が発生し易い上部のひずみ率(引張応力とひずみ)を低く抑えることができ、当該軸ばね1の耐久性が高められることが確認された。
ここで、実施例の軸ばね1の最内層の弾性体5の中間部における厚さWの比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の厚さWに対する比率は、
/W=13.6/17.9=0.76
である。本実施の形態に係る軸ばね1において、最内層の弾性体5の中間部の厚さWの、最内層の弾性体の上下方向の長さと縦断面積が同一であり最内層の弾性体の厚さが一定である他の軸ばねの最内層の弾性体の厚さに対する比率、すなわち比率W/Wは、70%以上とすることが好ましく、70%~80%の範囲とするのがより好ましい。
次に、実施例の軸ばね1と比較例の軸ばね101に対して上下方向と水平方向の2方向から同時に荷重を掛けた場合の有限要素法(FEM(Finite Element Method))による応力解析を行った結果を図5(a),(b)にそれぞれ示す。
図5において、ハッチングの色が濃いほど応力が大きいことが示されている。図5(b)に示されているように、比較例の軸ばね101では、最内層の弾性体105の主軸に固着された領域近傍の上部の端部において、最も応力が集中しており(黒塗りハッチング部分)、1.27MPaの高い応力が発生している。これに対して、図5(a)に示す実施例の軸ばね1)では、比較例の軸ばね101と同様に、最内層の弾性体5の主軸に固着された領域近傍の上部の端部に応力集中領域は見られるものの、最大応力は0.72MPaと低く抑えられている。この解析結果からも明らかなように、本実施の形態に係る軸ばね1によれば、亀裂や剥離が発生し易い最内層の弾性体5の上部の応力とひずみを低く抑えて耐久性を高めることができる。
次に、実施例の軸ばね1と比較例の軸ばね101について実測された上下方向のばね特性を図6(a)に示し、水平方向のばね特性を図6(b)に示す。
図6(a),(b)の横軸は変位量x、縦軸は荷重Fを示す。図6(a)において、実線カーブA,Bは、実施例の軸ばね1の荷重負荷時と除荷時の特性をそれぞれ示し、破線カーブA’,B’は比較例の軸ばね101の荷重負荷時と除荷時の特性をそれぞれ示す。図6(a)に示されているように、実施例の軸ばね1と比較例の軸ばね101の上下方向の荷重Fと変位量xとの関係はほぼ重なっており、上下方向のばね特性はほぼ一致していることが分かる。
図6(b)において実線カーブC,Dは、実施例の軸ばね1の荷重負荷時と除荷時の特性をそれぞれ示し、破線カーブC’,D’は比較例の軸ばね101の荷重負荷時と除荷時の特性をそれぞれ示す。図6(b)に示されているように、実施例の軸ばね1と比較例の軸ばね101の水平方向の荷重Fと変位量xとの関係はほぼ重なっており、水平方向のばね特性はほぼ一致していることが分かる。
軸ばねの荷重に対する変位量、すなわちばね特性は、弾性体の各層の上下方向に沿った平均の厚さと上下方向の長さ(高さ)とで決まるものであると考えられる。実施例の軸ばね1と、比較例の軸ばね101とは、弾性体5と弾性体105の上下方向の長さが等しく、弾性体5の縦断面積Sと弾性体105の縦断面積Sとが等しいため、同等のばね特性が得られたと考えられる。
したがって、最内層の弾性体5の厚さWを、上部の厚さW、中間部の厚さW、下部の厚さWが式(1)に示す大小関係を満たすようにした本実施の形態に係る軸ばね1は、最内層の弾性体の上下方向の長さと縦断面積が同一であり最内層の弾性体の厚さが一定である他の軸ばねと同一のばね特性を有し、かつ、最内層の弾性体の上下方向の長さと縦断面積が同一であり最内層の弾性体の厚さが一定である他の軸ばねに対し、最内層の弾性体5の上部に発生する応力とひずみを低く抑えることができる。
以上のように、本実施の形態に係る軸ばね1は、最内層の弾性体の上下方向の長さと縦断面積が同一であり最内層の弾性体の厚さが一定である他の軸ばねと同一のばね特性を有し、かつ、前記他の軸ばねよりも高い耐久性を有する。
言いかえると、最内層の弾性体5の縦断面積Sを、厚さが上下方向に沿って一定である従来の軸ばね101の最内層の弾性体105の縦断面積Sと同一に設定することによって(S=S)、当該軸ばね1に要求されるばね特性(上下方向と水平方向のばね定数など)を満足することができる。したがって、軸ばね1に要求されるばね特性を確保しつつ、当該軸ばね1の耐久性を高めることができるという効果が得られる。
なお、本実施の形態に係る軸ばね1の最内層の弾性体5の縦断面積Sと比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の縦断面積Sとが同一である(S=S)とは、完全同一を意味するものではなく、両縦断面積S,Sとの間に若干の誤差(±5%程度)が存在する場合も含まれる。
また、本実施の形態に係る軸ばね1において主軸2の外周面に形成された球面2cの一部を構成する球の中心は、主軸2の軸心P上にある必要はない。また、この主軸2の外周面の少なくとも最内層の弾性体5が固着される部分は、凸曲面であれば良く、例えば、楕円曲面などであっても良い。
さらに、本実施の形態に係る軸ばね1は、5つの弾性体5~9と4つの中間硬質筒11~14を径方向に交互に積層した5層構造の弾性部4を備えているが、弾性部4の層構造は任意であって、5層未満或いは6層以上の層構造を構成するものであっても良い。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図7及び図8に基づいて以下に説明する。
図7は本発明の実施の形態2に係る軸ばねの縦断面図である。なお、図7においては、図2に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態に係る軸ばね1Aにおいては、図7に示すように、主軸2の外周面の最内層の弾性体5が固着される部分の一部を傾斜角度が異なる複数(図示例では、3つ)のテーパ面2d,2e,2fとし、最内層の弾性体5の厚さWが上部から中間部まで漸減し、中間部から下部まで漸増するようにしている。弾性体5の厚さWは、上部において最大値Wを示し、上部から中間部に向かって漸減して中間部において最小値Wを示す。そして、この弾性体5の厚さWは、中間部における最小値Wから下部に向かってWへと漸増する。上部の厚さWと下部の厚さWは、中間部の厚さWよりも大きく、上部の厚さWは、下部の厚さWよりも大きい。実施の形態1に係る軸ばね1と同様に、式(1)の大小関係を満たしている。
3つのテーパ面2d,2e,2fのうち、上部のテーパ面2dと下部のテーパ面2fとは傾斜角度が逆方向であり、テーパ面2dは上方に向かって縮径するように内側に向かって傾斜し、テーパ面2fは上方に向かって拡径するように外側に向かって傾斜している。例えば、上部のテーパ面2dの主軸2の軸心Pに対する傾斜角度αの方が下部のテーパ面2fの主軸2の軸心Pに対する傾斜角度βよりも大きく設定されている(α>β)。また、中間部のテーパ面2eは、上方に向かって縮径するように中間硬質筒11と同じ角度で内側(径方向内方)に傾斜しており、このテーパ面2eと中間硬質筒11との間の間隔(弾性体5の中間部の厚さW)は一定に保たれている。
ここで、図8に、最内層の弾性体5の上下方向に沿う厚さWの変化を比較例と対比して示す。実施の形態に係る軸ばね1Aの弾性体5の厚さWは、上部において最大値Wを示し、上部から中間部に向かって漸減して中間部において最小値Wを示し、中間部における最小値Wから下部に向かってWへと漸増する。この場合、上部の厚さWと下部の厚さWは、中間部の厚さWよりも大きく、上部の厚さWは、下部の厚さWよりも大きい。
また、比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の厚さWは、図8に破線にて示すように一定であり、この厚さWは、本実施の形態に係る軸ばね1Aの最内層の弾性体5の上部の厚さWと下部の厚さWよりも小さく、中間部の厚さWよりは大きく設定されている。
本実施の形態においても、最内層の弾性体5の縦断面積を、比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の縦断面積に等しく設定することができる。
図8において、最内層の弾性体5の厚さWを上下方向(図8の左右方向)に積分した値ΣWは、弾性体5の縦断面積Sの1/2(=S/2)であって、図8において実線のハッチングを付した部分の面積で表わされる。これに対して、比較例の軸ばね101においては、最内層の弾性体105の厚さWは一定であるため、弾性体105の縦断面積Sの1/2(=S/2)は、図8において破線のハッチングを付した部分(長方形の部分)の面積で表わされる。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、軸ばね1の最内層の弾性体5の縦断面積Sを比較例の軸ばね101の最内層の弾性体105の縦断面積Sに等しく設定している(S=S)。この場合、両弾性体5,105の上下方向の長さは等しいものとした。また、両弾性体5,105は同一のゴム材料により形成されている。
したがって、本実施の形態に係る軸ばね1Aのように最内層の弾性体5の厚さWを図8に示すように高さ方向に変化させた場合であっても、弾性体5の縦断面積Sを、厚さが上下方向に沿って一定である従来の軸ばね101の最内層の弾性体105の縦断面積Sと同一に設定することによって(S=S)、本実施の形態に係る軸ばね1Aに要求されるばね特性(上下方向と水平方向のばね定数など)を満足しつつ、該軸ばね1Aの最内層の弾性体5の上部に発生する応力とひずみを低く抑えて当該軸ばね1Aの耐久性を高めることができる。
なお、本実施の形態に係る軸ばね1Aにおいては、主軸2の少なくとも最内層の弾性体5が固着される外周面に、互いに傾斜角度が異なる3つのテーパ面2d,2e,2fを形成したが、テーパ面の数は任意である。
その他、本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
1,1A 軸ばね
2 主軸
2c 球面(凸曲面)
2d~2f テーパ面
3 外筒
4 弾性部
5~9 弾性体
11~14 中間硬質筒
比較例の軸ばねの最内層の弾性体の中間部の厚さ
最内層の弾性体の上部の厚さ
最内層の弾性体の中間部の厚さ
最内層の弾性体の下部の厚さ
S 最内層の弾性体の縦断面積
比較例の軸ばねの弾性体の縦断面積
α,β テーパ面の傾斜角度

Claims (4)

  1. 上下方向に配された主軸と、
    前記主軸の径方向外方に該主軸の軸心に対して同心状に配置されたテーパ筒状の外筒と、
    前記主軸と前記外筒との間に介装された弾性部と、を備え、
    前記弾性部は、同心状に配されたテーパ筒状の弾性体と中間硬質筒とを径方向に交互に積層した積層構造を有し、
    前記主軸の外周面に固着された最内層の前記弾性体の上部の厚さWと中間部の厚さW及び下部の厚さWとの間に、
    >W>W
    の大小関係が成立している軸ばね。
  2. 最内層の弾性体の上下方向の長さと縦断面積が同一であり最内層の弾性体の厚さが一定である他の軸ばねと、同一のばね特性を有し、かつ、前記他の軸ばねよりも高い耐久性を有する請求項1に記載の軸ばね。
  3. 前記主軸の外周面の少なくとも前記最内層の前記弾性体が固着される部分が、球面の一部である請求項1または2に記載の軸ばね。
  4. 前記主軸の外周面の少なくとも前記最内層の前記弾性体が固着される部分が、傾斜角度が異なる複数のテーパ面である請求項1または2に記載の軸ばね。
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