JP2023001888A - 有機デバイス、マスク群、マスク、及び有機デバイスの製造方法 - Google Patents

有機デバイス、マスク群、マスク、及び有機デバイスの製造方法 Download PDF

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Isao Miyatani
知加雄 池永
Chikao Ikenaga
陽子 中村
Yoko Nakamura
功 井上
Isao Inoue
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Abstract

【課題】光の透過率が高い有機デバイス提供する。【解決手段】有機デバイスは、基板と、基板上に位置する第1電極と、第1電極上に位置する有機層と、有機層上に位置する第2電極と、を備えてもよい。基板の法線方向に沿って見た場合、有機デバイスは、第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域を備えてもよい。第1表示領域は、第1密度で分布する有機層を含んでもよい。第2表示領域は、第1密度よりも小さい第2密度で分布する有機層を含んでもよい。第2電極は、第1表示領域において隙間なく広がる広域電極と、広域電極に接続されている端を含み、第2表示領域において有機層に重なる2つ以上の電極ラインと、を備えてもよい。【選択図】図2

Description

本開示の実施形態は、有機デバイス、マスク群、マスク、及び有機デバイスの製造方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレットPC等の電子デバイスにおいて、高精細な表示装置が、市場から求められている。表示装置は、例えば、400ppi以上または800ppi以上等の画素密度を有する。
応答性の良さと、または/および消費電力の低さとを有するため、有機EL表示装置が注目されている。有機EL表示装置の画素を形成する方法として、画素を構成する材料を蒸着により基板に付着させる方法が知られている。例えば、まず、素子に対応するパターンで陽極が形成されている基板を準備する。続いて、マスクの貫通孔を介して有機材料を陽極の上に付着させることによって、陽極の上に有機層を形成する。続いて、マスクの貫通孔を介して導電性材料を有機層の上に付着させることによって、有機層の上に陰極を形成する。
特許第3539597号公報
陰極の面積が大きいほど、陰極の電気抵抗が低くなる。一方、陰極の面積が大きいほど、有機デバイスにおける光の透過率が低下する。
本開示の一実施形態による有機デバイスは、基板と、前記基板上に位置する第1電極と、前記第1電極上に位置する有機層と、前記有機層上に位置する第2電極と、を備えてもよい。前記基板の法線方向に沿って見た場合、前記有機デバイスは、第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域を備えてもよい。前記第1表示領域は、第1密度で分布する前記有機層を含んでもよい。前記第2表示領域は、前記第1密度よりも小さい第2密度で分布する前記有機層を含んでもよい。前記第2電極は、前記第1表示領域において隙間なく広がる広域電極と、前記広域電極に接続されている端を含み、前記第2表示領域において前記有機層に重なる2つ以上の電極ラインと、を備えてもよい。
本開示の一実施形態によれば、有機デバイスにおける光の透過率を高めることができる。
有機デバイスの一例を示す平面図である。 有機デバイスを拡大して示す平面図である。 図2の第1表示領域及び第2表示領域の一部を拡大して示す平面図である。 第2電極の構成の一例を示す平面図である。 図4の有機デバイスから第2電極を取り除いた状態を示す平面図である。 図4の有機デバイスのA-A線に沿った断面図である。 図4の有機デバイスのB-B線に沿った断面図である。 図4の有機デバイスのC-C線に沿った断面図である。 第1重なり領域の一例を示す断面図である。 第1重なり領域の一例を示す断面図である。 図4の有機デバイスのD-D線に沿った断面図である。 第2重なり領域の一例を示す断面図である。 有機デバイス群の一例を示す平面図である。 蒸着装置の一例を示す図である。 マスク装置の一例を示す平面図である。 第1マスク装置の一例を示す図である。 第2マスク装置の一例を示す図である。 マスクの断面構造の一例を示す図である。 第1マスクの一例を示す平面図である。 第2マスクの一例を示す平面図である。 マスク積層体の一例を示す平面図である。 有機デバイスの一例を示す平面図である。 第1マスク装置の一例を示す図である。 第2マスク装置の一例を示す図である。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、「基板」や「基材」や「板」や「シート」や「フィルム」などのある構成の基礎となる物質を意味する用語は、呼称の違いのみによっては互いから区別されない。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待してもよい程度の範囲を含めて解釈する。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に」や「下に」、「上側に」や「下側に」、又は「上方に」や「下方に」とする場合、ある構成が他の構成に直接的に接している場合を含む。さらに、ある構成と他の構成との間に別の構成が含まれている場合、つまり間接的に接している場合も含む。また、特別な説明が無い限りは、「上」や「上側」や「上方」、又は、「下」や「下側」や「下方」という語句は、上下方向が逆転してもよい。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、本明細書の一実施形態は、矛盾の生じない範囲で、その他の実施形態と組み合わせられてもよい。また、その他の実施形態同士も、矛盾の生じない範囲で組み合わせられてもよい。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、製造方法などの方法に関して複数の工程を開示する場合に、開示されている工程の間に、開示されていないその他の工程が実施されてもよい。また、開示されている工程の順序は、矛盾の生じない範囲で任意である。
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、「~」という記号によって表現される範囲は、「~」という符号の前後に置かれた数値や要素を含んでいる。例えば、「34~38質量%」という表現によって画定される数値範囲は、「34質量%以上且つ38質量%以下」という表現によって画定される数値範囲と同一である。例えば、「マスク50A~50B」という表現によって画定される範囲は、マスク50A、50Bを含んでいる。
本明細書の一実施形態においては、複数のマスクを備えるマスク群が、有機EL表示装置を製造する際に電極を基板上に形成するために用いられる例について説明する。ただし、マスク群の用途が特に限定されることはなく、種々の用途に用いられるマスク群に対し、本実施形態を適用することができる。例えば、仮想現実いわゆるVRや拡張現実いわゆるARを表現するための画像や映像を表示又は投影するための装置の電極を形成するために、本実施形態のマスク群を用いてもよい。また、液晶表示装置の電極などの、有機EL表示装置以外の表示装置の電極を形成するために、本実施形態のマスク群を用いてもよい。また、圧力センサの電極などの、表示装置以外の有機デバイスの電極を形成するために、本実施形態のマスク群を用いてもよい。
本開示の第1の態様は、有機デバイスであって、
基板と、
前記基板上に位置する第1電極と、
前記第1電極上に位置する有機層と、
前記有機層上に位置する第2電極と、を備え、
前記基板の法線方向に沿って見た場合、前記有機デバイスは、第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域を備え、
前記第1表示領域は、第1密度で分布する前記有機層を含み、
前記第2表示領域は、前記第1密度よりも小さい第2密度で分布する前記有機層を含み、
前記第2電極は、前記第1表示領域において隙間なく広がる広域電極と、前記広域電極に接続されている端を含み、前記第2表示領域において前記有機層に重なる2つ以上の電極ラインと、を備える、有機デバイスである。
本開示の第2の態様は、上述した第1の態様による有機デバイスにおいて、前記表示領域は、第1方向において対向する第1辺及び第2辺と、第1方向に交差する第2方向において対向する第3辺及び第4辺と、を含む輪郭を備えてもよい。前記広域電極は、前記第1辺、前記第2辺及び前記第3辺に沿って広がっていてもよい。
本開示の第3の態様は、上述した第2の態様による有機デバイスにおいて、前記第2表示領域は、前記第4辺に接していてもよい。
本開示の第4の態様は、上述した第1の態様から上述した第3の態様のそれぞれによる有機デバイスにおいて、前記電極ラインは、前記有機層に重なる画素セクションと、前記画素セクションに接続され、前記画素セクションの幅よりも小さい幅を有する接続セクションと、を含んでもよい。
本開示の第5の態様は、上述した第4の態様による有機デバイスにおいて、前記第2電極は、少なくとも前記広域電極を構成する第1層と、前記第1層と部分的に重なり、少なくとも前記接続セクションを構成する第2層と、を含んでもよい。
本開示の第6の態様は、上述した第5の態様による有機デバイスにおいて、前記第1層は、前記画素セクションを構成する部分を含んでもよい。
本開示の第7の態様は、上述した第6の態様による有機デバイスにおいて、前記画素セクションを構成する前記第1層の1つの前記部分は、2つ以上の前記有機層に重なっていてもよい。
本開示の第8の態様は、上述した第6の態様による有機デバイスにおいて、前記画素セクションを構成する前記第1層の1つの前記部分は、1つの前記有機層に重なっていてもよい。
本開示の第9の態様は、上述した第1の態様から上述した第8の態様のそれぞれによる有機デバイスにおいて、前記第1密度に対する前記第2密度の比が0.9以下であってもよい。
本開示の第10の態様は、2枚以上のマスクを備えるマスク群であって、
前記マスクは、遮蔽領域及び貫通孔を備え、
2枚以上の前記マスクが重ねられたマスク積層体は、前記マスクの法線方向に沿って見た場合に前記貫通孔に重なる貫通領域を備え、
前記マスクの法線方向に沿って見た場合、前記マスク積層体は、マスク第1領域及びマスク第2領域を含むセルを備え、
前記マスク第1領域において、前記貫通領域は、隙間なく広がっており、
前記マスク第2領域において、前記貫通領域は、前記マスク第1領域に接続されている端を含み、前記マスク第2領域に位置する2つ以上の貫通ラインを備える、マスク群である。
本開示の第11の態様は、上述した第10の態様によるマスク群において、前記セルは、マスク第1方向において対向するセル第1辺及びセル第2辺と、マスク第1方向に交差するマスク第2方向において対向するセル第3辺及びセル第4辺と、を含むセル輪郭を備えてもよい。前記貫通領域は、前記マスク第1領域において、前記セル第1辺、前記セル第2辺及び前記セル第3辺に沿って広がっていてもよい。
本開示の第12の態様は、上述した第11の態様によるマスク群において、前記マスク第2領域は、前記セル第4辺に接していてもよい。
本開示の第13の態様は、上述した第10の態様から上述した第12の態様のそれぞれによるマスク群において、前記貫通ラインは、第1貫通セクションと、前記第1貫通セクションに接続され、前記第1貫通セクションの幅よりも小さい幅を有する第2貫通セクションと、を含んでもよい。
本開示の第14の態様は、上述した第10の態様から上述した第13の態様のそれぞれによるマスク群において、前記マスク群は、前記マスク第1領域において隙間なく広がる第1広域貫通孔を含む第1マスクと、前記マスク第2領域において前記貫通ラインを構成する2つ以上の第2貫通孔を含む第2マスクと、を備えてもよい。
本開示の第15の態様は、上述した第14の態様によるマスク群において、前記第1マスクは、前記マスク第2領域に位置し、前記マスクの法線方向に沿って見た場合に前記第2貫通孔に部分的に重なる2つ以上の第1貫通孔を含んでもよい。
本開示の第16の態様は、上述した第10の態様から上述した第15の態様のそれぞれによるマスク群において、前記マスク第2領域において、前記貫通領域は0.9以下の占有率を有してもよい。
本開示の第17の態様は、遮蔽領域及び貫通孔を備えるマスクであって、
前記マスクの法線方向に沿って見た場合、マスク第1領域及びマスク第2領域を含むセルを備え、
前記マスク第1領域において、前記貫通孔は、隙間なく広がっており、
前記マスク第2領域は、前記遮蔽領域と、前記遮蔽領域に囲まれた2つ以上の前記貫通孔と、を含む、マスクである。
本開示の第18の態様は、上述した第17の態様によるマスクにおいて、前記セルは、マスク第1方向において対向するセル第1辺及びセル第2辺と、マスク第1方向に交差するマスク第2方向において対向するセル第3辺及びセル第4辺と、を含むセル輪郭を備えてもよい。前記貫通孔は、前記マスク第1領域において、前記セル第1辺、前記セル第2辺及び前記セル第3辺に沿って広がっていてもよい。
本開示の第19の態様は、上述した第18の態様によるマスクにおいて、前記マスク第2領域は、前記セル第4辺に接していてもよい。
本開示の第20の態様は、有機デバイスの製造方法であって、
基板上の第1電極上の有機層上に、上述した第10の態様から上述した第16の態様のいずれか1つのマスク群を用いて第2電極を形成する第2電極形成工程を備え、
前記第2電極形成工程は、
第1の前記マスクを用いる蒸着法によって前記第2電極の第1層を形成する工程と、
第2の前記マスクを用いる蒸着法によって前記第2電極の第2層を形成する工程と、を備える、有機デバイスの製造方法である。
本開示の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態のみに限定して解釈されるものではない。
有機デバイス200について説明する。有機デバイス200は、本実施形態のマスク群を用いることにより形成される要素を備える。例えば、有機デバイス200の後述する第2電極は、本実施形態のマスク群を用いることにより形成される。図1は、有機デバイス200の基板の法線方向に沿って見た場合の有機デバイス200の一例を示す平面図である。以下の説明において、基板などの基礎となる物質の面の法線方向に沿って見ることを、平面視とも称する。
有機デバイス200は、基板と、基板の面内方向に沿って並ぶ複数の素子115と、を含む。素子115は、例えば画素である。有機デバイス200は、映像が表示される表示領域100を含む。表示領域100の輪郭は、第1辺100A、第2辺100B、第3辺100C及び第4辺100Dを含んでもよい。第1辺100A及び第2辺100Bは、第1方向G1において対向していてもよい。第3辺100C及び第4辺100Dは、第2方向G2において対向していてもよい。第2方向G2は、第1方向G1に交差する方向である。第2方向G2は、第1方向G1に直交していてもよい。
表示領域100は、図1に示すように、平面視において第1表示領域101及び第2表示領域102を含んでいてもよい。図1に示すように、第1表示領域101は、第1辺100A、第2辺100B及び第3辺100Cに沿って広がっていてもよい。例えば、第1表示領域101は、第1辺100Aの全域、第2辺100Bの全域及び第3辺100Cの全域に接していてもよい。第1表示領域101は、第4辺100Dに部分的に接していてもよい。第2表示領域102は、第1表示領域101よりも小さい面積を有していてもよい。第2表示領域102は、第4辺100Dに接していてもよい。
図2は、図1の第2表示領域102及びその周囲を拡大して示す平面図である。第1表示領域101において、素子115は、異なる2方向に沿って並んでいてもよい。例えば、第1表示領域101の2つ以上の素子115は、第1方向G1及び第2方向G2に沿って並んでいてもよい。
有機デバイス200は、第2電極140を備える。第2電極140は、後述する有機層130の上に位置している。第2電極140は、2つ以上の有機層130に電気的に接続されていてもよい。例えば、第2電極140は、平面視において2つ以上の有機層130に重なっていてもよい。第1表示領域101に位置する第2電極140を、第2電極140Xとも表す。第2表示領域102に位置する第2電極140を、第2電極140Yとも表す。
第2電極140Xは、第1表示領域101において隙間なく広がっていてもよい。第2電極140Xのことを、広域電極とも称する。広域電極140Xは、第1辺100A、第2辺100B及び第3辺100Cに沿って広がっていてもよい。例えば、広域電極140Xは、第1辺100Aの全域、第2辺100Bの全域及び第3辺100Cの全域に接していてもよい。広域電極140Xは、第4辺100Dに部分的に接していてもよい。
図2に示すように、第2電極140Yは、第1方向G1に並ぶ2つ以上の電極ライン140Lを含んでいてもよい。電極ライン140Lは、第2方向G2に延びていてもよい。例えば、電極ライン140Lは、平面視において広域電極140Xに接続されている第1端140L1を含んでもよい。電極ライン140Lは、第2方向G2において第1端140L1とは反対の側に位置する第2端140L2を含んでもよい。第2端140L2は、平面視において広域電極140Xに接続されていなくてもよい。第2端140L2は、第4辺100Dに位置してもよい。
第2表示領域102は、透過領域104を含んでもよい。透過領域104は、平面視において第2電極140と重なっていない。このため、透過領域104は、平面視において第2電極140と重なる領域に比べて、高い透過率を有する。透過領域104は、例えば、第1方向G1において隣接する2つの電極ライン140Lの間に位置する。平面視において第2電極140と重なる領域のことを、非透過領域とも称する。
第1表示領域101は、透過領域104を含んでいなくてもよい。
第2電極140Xは第1占有率を有する。第1占有率は、第1表示領域101に位置する第2電極140の面積の合計を、第1表示領域101の面積で割ることによって算出される。第1占有率は、例えば0.95以上であり、0.98以上であってもよく、0.99以上であってもよく、1.00であってもよい。
第2電極140Yは第2占有率を有する。第2占有率は、第2表示領域102に位置する第2電極140の面積の合計を、第2表示領域102の面積で割ることによって算出される。第2表示領域102が透過領域104を含むので、第2占有率は第1占有率よりも小さい。
第1占有率に対する第2占有率の比は、例えば、0.2以上でもよく、0.3以上でもよく、0.4以上でもよい。第1占有率に対する第2占有率の比は、例えば、0.6以下でもよく、0.7以下でもよく、0.8以下でもよい。第1占有率に対する第2占有率の比の範囲は、0.2、0.3及び0.4からなる第1グループ、及び/又は、0.6、0.7及び0.8からなる第2グループによって定められてもよい。第1占有率に対する第2占有率の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。第1占有率に対する第2占有率の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第1占有率に対する第2占有率の比の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、0.2以上0.8以下でもよく、0.2以上0.7以下でもよく、0.2以上0.6以下でもよく、0.2以上0.4以下でもよく、0.2以上0.3以下でもよく、0.3以上0.8以下でもよく、0.3以上0.7以下でもよく、0.3以上0.6以下でもよく、0.3以上0.4以下でもよく、0.4以上0.8以下でもよく、0.4以上0.7以下でもよく、0.4以上0.6以下でもよく、0.6以上0.8以下でもよく、0.6以上0.7以下でもよく、0.7以上0.8以下でもよい。
非透過領域の透過率を、第1透過率TR1とも称する。透過領域104の透過率を、第2透過率TR2とも称する。透過領域104は第2電極140Yを含まないので、第2透過率TR2は第1透過率TR1よりも高い。このため、透過領域104を含む第2表示領域102においては、有機デバイス200に到達した光が透過領域104を透過して基板の裏側の光学部品などに到達できる。光学部品は、例えばカメラなどの、光を検出することにより何らかの機能を実現する部品である。一方、第2表示領域102は非透過領域も含む。すなわち、第2表示領域102は、第2電極140Yと、第2電極140Yに重なる素子115と、を含む。素子115が画素である場合、第2表示領域102に映像を表示できる。このように、第2表示領域102は、光を検出し、且つ映像を表示できる。光を検出することによって実現される第2表示領域102の機能は、例えば、カメラ、指紋センサ、顔認証センサなどのセンサなどである。第2表示領域102の透過領域104の第2透過率TR2が高く、第2占有率が低いほど、センサが受光する光量を増やすことができる。
第1方向G1及び第2方向G2における非透過領域の寸法、及び第1方向G1及び第2方向G2における透過領域104の寸法のいずれかが1mm以下である場合、顕微分光光度計を用いて第1透過率TR1及び第2透過率TR2を測定する。顕微分光光度計としては、オリンパス株式会社製OSP-SP200を用いるいずれの顕微分光光度計も、380nm以上780nm以下の可視域で透過率を測定できる。石英をレファレンスとして用いる。550nmにおける測定結果を、第1透過率TR1及び第2透過率TR2として用いる。
第1方向G1及び第2方向G2における非透過領域の寸法、及び第1方向G1及び第2方向G2における透過領域104の寸法のいずれもが1mmより大きい場合、分光光度計を用いて第1透過率TR1及び第2透過率TR2を測定する。分光光度計としては、株式会社島津製作所製の紫外可視分光光度計UV-2600iを用いる。分光光度計に微小光束絞りユニットを取り付けることにより、1mm以上の寸法を有する領域の透過率を測定できる。大気をレファレンスとして用いる。550nmにおける測定結果を、第1透過率TR1及び第2透過率TR2として用いる。
第1透過率TR1に対する第2透過率TR2の比であるTR2/TR1は、例えば、1.2以上でもよく、1.5以上でもよく、1.8以上でもよい。TR2/TR1は、例えば、2以下でもよく、3以下でもよく、4以下でもよい。TR2/TR1の範囲は、1.2、1.5及び1.8からなる第1グループ、及び/又は、2、3及び4からなる第2グループによって定められてもよい。TR2/TR1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。TR2/TR1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。TR2/TR1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。TR2/TR1は、例えば、1.2以上4以下でもよく、1.2以上3以下でもよく、1.2以上2以下でもよく、1.2以上1.8以下でもよく、1.2以上1.5以下でもよく、1.5以上4以下でもよく、1.5以上3以下でもよく、1.5以上2以下でもよく、1.5以上1.8以下でもよく、1.8以上4以下でもよく、1.8以上3以下でもよく、1.8以上2以下でもよく、2以上4以下でもよく、2以上3以下でもよく、3以上4以下でもよい。
第2表示領域102は、素子第1方向G1において寸法N13を有し、素子第2方向G2において寸法N14を有する。素子第1方向G1における第2表示領域102の外縁は、図2に示すように、透過領域104によって定められてもよい。素子第2方向G2における第2表示領域102の外縁は、図2に示すように、電極ライン140Lの第1端140L1及び第2端140L2によって定められてもよい。
寸法N13は、例えば、1.0mm以上でもよく、3.0mm以上でもよく、5.0mm以上でもよい。寸法N13は、例えば、10.0mm以下でもよく、20.0mm以下でもよく、30.0mm以下でもよい。寸法N13の範囲は、1.0mm、3.0mm及び5.0mmからなる第1グループ、及び/又は、10.0mm、20.0mm及び30.0mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法N13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法N13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法N13の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法N13は、例えば、1.0mm以上30.0mm以下でもよく、1.0mm以上20.0mm以下でもよく、1.0mm以上10.0mm以下でもよく、1.0mm以上5.0mm以下でもよく、1.0mm以上3.0mm以下でもよく、3.0mm以上30.0mm以下でもよく、3.0mm以上20.0mm以下でもよく、3.0mm以上10.0mm以下でもよく、3.0mm以上5.0mm以下でもよく、5.0mm以上30.0mm以下でもよく、5.0mm以上20.0mm以下でもよく、5.0mm以上10.0mm以下でもよく、10.0mm以上30.0mm以下でもよく、10.0mm以上20.0mm以下でもよく、20.0mm以上30.0mm以下でもよい。
寸法N14は、寸法N13と略同一であってもよい。寸法N14は、寸法N13以下であってもよい。寸法N13に対する寸法N14の比であるN14/N13は、例えば、0.10以上でもよく、0.20以上でもよく、0.30以上でもよく、0.40以上でもよい。N14/N13は、例えば、0.50以下でもよく、0.80以下でもよく、0.99以下でもよく、1.10以下でもよい。N14/N13の範囲は、0.10、0.20、0.30及び0.40からなる第1グループ、及び/又は、0.50、0.80、0.99及び1.10からなる第2グループによって定められてもよい。N14/N13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。N14/N13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。N14/N13の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。N14/N13は、例えば、0.10以上1.10以下でもよく、0.10以上0.99以下でもよく、0.10以上0.80以下でもよく、0.10以上0.50以下でもよく、0.10以上0.40以下でもよく、0.10以上0.30以下でもよく、0.10以上0.20以下でもよく、0.20以上1.10以下でもよく、0.20以上0.99以下でもよく、0.20以上0.80以下でもよく、0.20以上0.50以下でもよく、0.20以上0.40以下でもよく、0.20以上0.30以下でもよく、0.30以上1.10以下でもよく、0.30以上0.99以下でもよく、0.30以上0.80以下でもよく、0.30以上0.50以下でもよく、0.30以上0.40以下でもよく、0.40以上1.10以下でもよく、0.40以上0.99以下でもよく、0.40以上0.80以下でもよく、0.40以上0.50以下でもよく、0.50以上1.10以下でもよく、0.50以上0.99以下でもよく、0.50以上0.80以下でもよく、0.80以上1.10以下でもよく、0.80以上0.99以下でもよく、0.99以上1.10以下でもよい。
図1に示すように、表示領域100は、素子第1方向G1において寸法N11を有する。素子第1方向G1における表示領域100の外縁は、第2電極140によって定められてもよい。
寸法N11に対する寸法N13の比であるN13/N11は、例えば、0.05以上でもよく、0.10以上でもよく、0.20以上でもよく、0.30以上でもよい。N13/N11は、例えば、0.40以下でもよく、0.50以下でもよく、0.60以下でもよく、0.80以下でもよい。N13/N11の範囲は、0.05、0.10、0.20及び0.30からなる第1グループ、及び/又は、0.40、0.50、0.60及び0.80からなる第2グループによって定められてもよい。N13/N11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。N13/N11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。N13/N11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。N13/N11は、例えば、0.05以上0.80以下でもよく、0.05以上0.60以下でもよく、0.05以上0.50以下でもよく、0.05以上0.40以下でもよく、0.05以上0.30以下でもよく、0.05以上0.20以下でもよく、0.05以上0.10以下でもよく、0.10以上0.80以下でもよく、0.10以上0.60以下でもよく、0.10以上0.50以下でもよく、0.10以上0.40以下でもよく、0.10以上0.30以下でもよく、0.10以上0.20以下でもよく、0.20以上0.80以下でもよく、0.20以上0.60以下でもよく、0.20以上0.50以下でもよく、0.20以上0.40以下でもよく、0.20以上0.30以下でもよく、0.30以上0.80以下でもよく、0.30以上0.60以下でもよく、0.30以上0.50以下でもよく、0.30以上0.40以下でもよく、0.40以上0.80以下でもよく、0.40以上0.60以下でもよく、0.40以上0.50以下でもよく、0.50以上0.80以下でもよく、0.50以上0.60以下でもよく、0.60以上0.80以下でもよい。
図3は、図2の第1表示領域101及び第2表示領域102の一部を拡大して示す平面図である。第2電極140X及び第2電極140Yはいずれも、平面視において有機層130に重なっていてもよい。有機層130は、素子115の一構成要素である。
第1表示領域101は、第1密度PD1で分布する有機層130を含む。第2表示領域102は、第2密度PD2で分布する有機層130を含む。第2密度PD2は、第1密度PD1よりも小さい。第1密度PD1に対する第2密度PD2の比であるPD2/PD1は、例えば、0.1以上でもよく、0.2以上でもよく、0.4以上でもよい。PD2/PD1は、例えば、0.6以下でもよく、0.8以下でもよく、0.9以下でもよい。PD2/PD1の範囲は、0.1、0.2及び0.4からなる第1グループ、及び/又は、0.6、0.8及び0.9からなる第2グループによって定められてもよい。PD2/PD1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。PD2/PD1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。PD2/PD1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。PD2/PD1は、例えば、0.1以上0.9以下でもよく、0.1以上0.8以下でもよく、0.1以上0.6以下でもよく、0.1以上0.4以下でもよく、0.1以上0.2以下でもよく、0.2以上0.9以下でもよく、0.2以上0.8以下でもよく、0.2以上0.6以下でもよく、0.2以上0.4以下でもよく、0.4以上0.9以下でもよく、0.4以上0.8以下でもよく、0.4以上0.6以下でもよく、0.6以上0.9以下でもよく、0.6以上0.8以下でもよく、0.8以上0.9以下でもよい。
第1表示領域101において、有機層130は、異なる2方向に沿って並んでいてもよい。例えば、有機層130は、第1方向G1に沿って第11周期P11で並んでいてもよい。第2表示領域102において、有機層130は、第1方向G1に沿って第12周期P12で並んでいてもよい。第12周期P12は、第11周期P11よりも大きくてもよい。
第11周期P11に対する第12周期P12の比は、例えば、1.1以上でもよく、1.3以上でもよく、1.5以上でもよい。第11周期P11に対する第12周期P12の比であるP12/P11は、例えば、2.0以下でもよく、3.0以下でもよく、4.0以下でもよい。P12/P11の範囲は、1.1、1.3及び1.5からなる第1グループ、及び/又は、2.0、3.0及び4.0からなる第2グループによって定められてもよい。P12/P11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。P12/P11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。P12/P11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。P12/P11は、例えば、1.1以上4.0以下でもよく、1.1以上3.0以下でもよく、1.1以上2.0以下でもよく、1.1以上1.5以下でもよく、1.1以上1.3以下でもよく、1.3以上4.0以下でもよく、1.3以上3.0以下でもよく、1.3以上2.0以下でもよく、1.3以上1.5以下でもよく、1.5以上4.0以下でもよく、1.5以上3.0以下でもよく、1.5以上2.0以下でもよく、2.0以上4.0以下でもよく、2.0以上3.0以下でもよく、3.0以上4.0以下でもよい。P12/P11が小さい場合、第1密度PD1と第2密度PD2の差が小さくなる。これにより、第1表示領域101と第2表示領域102の間に視覚的な差が生じることを抑制できる。
第1表示領域101において、有機層130は、第2方向G2に沿って第21周期P21で並んでいてもよい。第2表示領域102において、有機層130は、第2方向G2に沿って第22周期P22で並んでいてもよい。第22周期P22は、第21周期P21よりも大きくてもよい。第21周期P21に対する第22周期P22の比であるP22/P21の範囲としては、上述の「P12/P11の範囲」を採用できる。
第1密度PD1に対する第2密度PD2の比であるPD2/PD1は、第11周期P11、第12周期P12、第21周期P21及び第22周期P22に基づいて算出されてもよい。例えば、PD2/PD1は、(P11×P21)/(P12×P22)であってもよい。
図3に示すように、広域電極140Xは、第1方向G1に並ぶ2つ以上の有機層130、及び第2方向G2に並ぶ2つ以上の有機層130に重なっていてもよい。広域電極140Xは、第1表示領域101に位置する有機層130の95%以上に重なっていてもよく、98%以上に重なっていてもよく、99%以上に重なっていてもよい。広域電極140Xは、第1表示領域101に位置する全ての有機層130に重なっていてもよい。
図3に示すように、1つの電極ライン140Lは、平面視において、第2方向G2に沿って並ぶ2つ以上の有機層130に重なっていてもよい。
符号G11は、第1方向G1において隣り合う2つの電極ライン140Lの間の間隔を表す。間隔G11は、透過領域104の第2透過率TR2に応じて定められてもよい。間隔G11は有機層130の第11周期P11を基準として定められてもよい。
第11周期P11に対する間隔G11の比であるG11/P11は、例えば、0.3以上でもよく、0.5以上でもよく、1.0以上でもよい。G11/P11は、例えば、1.5以下でもよく、2.0以下でもよく、3.0以下でもよい。G11/P11の範囲は、0.3、0.5及び1.0からなる第1グループ、及び/又は、1.5、2.0及び3.0からなる第2グループによって定められてもよい。G11/P11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。G11/P11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。G11/P11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。G11/P11は、例えば、0.3以上3.0以下でもよく、0.3以上2.0以下でもよく、0.3以上1.5以下でもよく、0.3以上1.0以下でもよく、0.3以上0.5以下でもよく、0.5以上3.0以下でもよく、0.5以上2.0以下でもよく、0.5以上1.5以下でもよく、0.5以上1.0以下でもよく、1.0以上3.0以下でもよく、1.0以上2.0以下でもよく、1.0以上1.5以下でもよく、1.5以上3.0以下でもよく、1.5以上2.0以下でもよく、2.0以上3.0以下でもよい。
間隔G11は、例えば、50μm以上でもよく、100μm以上でもよく、150μm以上でもよい。間隔G11は、例えば、200μm以下でもよく、250μm以下でもよく、300μm以下でもよい。間隔G11の範囲は、50μm、100μm及び150μmからなる第1グループ、及び/又は、200μm、250μm及び300μmからなる第2グループによって定められてもよい。間隔G11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。間隔G11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。間隔G11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。間隔G11は、例えば、50μm以上300μm以下でもよく、50μm以上250μm以下でもよく、50μm以上200μm以下でもよく、50μm以上150μm以下でもよく、50μm以上100μm以下でもよく、100μm以上300μm以下でもよく、100μm以上250μm以下でもよく、100μm以上200μm以下でもよく、100μm以上150μm以下でもよく、150μm以上300μm以下でもよく、150μm以上250μm以下でもよく、150μm以上200μm以下でもよく、200μm以上300μm以下でもよく、200μm以上250μm以下でもよく、250μm以上300μm以下でもよい。
図3に示すように、電極ライン140Lは、画素セクション141及び接続セクション142を含んでいてもよい。画素セクション141は、平面視において有機層130に重なっていてもよい。接続セクション142は、画素セクション141に接続されていてもよい。接続セクション142は、平面視において有機層130に重なっていなくてもよい。画素セクション141及び接続セクション142は、第2方向G2に交互に並んでもよい。
画素セクション141は、第1幅W1を有する。接続セクション142は、第2幅W2を有する。第1幅W1及び第2幅W2は、画素セクション141及び接続セクション142が並ぶ方向に直交する方向における画素セクション141の寸法及び接続セクション142の寸法である。第2幅W2は、第1幅W1よりも小さくてもよい。第1幅W1に対する第2幅W2の比であるW2/W1は、例えば、0.1以上でもよく、0.2以上でもよく、0.3以上でもよい。W2/W1は、例えば、0.7以下でもよく、0.8以下でもよく、0.9以下でもよい。W2/W1の範囲は、0.1、0.2及び0.3からなる第1グループ、及び/又は、0.7、0.8及び0.9からなる第2グループによって定められてもよい。W2/W1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。W2/W1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。W2/W1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。W2/W1は、例えば、0.1以上0.9以下でもよく、0.1以上0.8以下でもよく、0.1以上0.7以下でもよく、0.1以上0.3以下でもよく、0.1以上0.2以下でもよく、0.2以上0.9以下でもよく、0.2以上0.8以下でもよく、0.2以上0.7以下でもよく、0.2以上0.3以下でもよく、0.3以上0.9以下でもよく、0.3以上0.8以下でもよく、0.3以上0.7以下でもよく、0.7以上0.9以下でもよく、0.7以上0.8以下でもよく、0.8以上0.9以下でもよい。
図示はしないが、第2幅W2は、第1幅W1と略同一であってもよい。例えば、W2/W1は、0.9以上1.1以下であってもよい。
第2電極140の層構成について説明する。図4は、図3の第2電極140の一部を拡大して示す平面図である。
第2電極140は、複数の層を含んでもよい。例えば、第2電極140は、第1層140A及び第2層140Bを含んでもよい。第1層140A及び第2層140Bはそれぞれ、後述する第1マスク50A及び第2マスク50Bを用いる蒸着法によって形成される層である。第2層140Bは、第1層140Aと部分的に重なっていてもよい。平面視において第2電極140の複数の層が重なっている領域のことを、電極重なり領域145とも称する。
電極重なり領域145は、第1重なり領域145Aを含んでもよい。第1重なり領域145Aは、第2表示領域102に位置する第2電極140の複数の層が重なっている領域である。図4に示す例において、第1重なり領域145Aは、第2表示領域102に位置する第1層140A及び第2層140Bを含んでいる。
電極重なり領域145は、第2重なり領域145Bを含んでもよい。第2重なり領域145Bは、第1表示領域101に位置する第2電極140の少なくとも1つの層と、第2表示領域102から第1表示領域101に至るよう広がる第2電極140の少なくとも1つの層と、が重なっている領域である。図4に示す例において、第2重なり領域145Bは、第1表示領域101に位置する第1層140Aと、第2表示領域102から第1表示領域101に至るよう広がる第2層140Bと、を含んでいる。
以下の説明において、第1重なり領域145A及び第2重なり領域145Bに共通する構成を説明する場合には、「電極重なり領域145」という用語及び符号を用いる。
第1層140Aは、広域電極140Xを構成していてもよい。広域電極140Xを構成する第1層140Aの部分を、符号140A1で表す。
第1層140Aは、画素セクション141を構成していてもよい。画素セクション141を構成する第1層140Aの部分を、符号140A2で表す。
第2層140Bは、接続セクション142を構成していてもよい。第2層140Bは、第1層140A2に重なる2つの端を含んでもよい。第2層140Bは、第1層140A1に重なる1つの端と、第1層140A2に重なる1つの端とを含んでもよい。
電極重なり領域145の面積は、第2層140Bの面積よりも小さくてもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比は、例えば、0.02以上でもよく、0.05以上でもよく、0.10以上でもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比は、例えば、0.20以下でもよく、0.30以下でもよく、0.40以下でもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比の範囲は、0.02、0.05及び0.10からなる第1グループ、及び/又は、0.20、0.30及び0.40からなる第2グループによって定められてもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第2層140Bの面積に対する電極重なり領域145の面積の比は、例えば、0.02以上0.40以下でもよく、0.02以上0.30以下でもよく、0.02以上0.20以下でもよく、0.02以上0.10以下でもよく、0.02以上0.05以下でもよく、0.05以上0.40以下でもよく、0.05以上0.30以下でもよく、0.05以上0.20以下でもよく、0.05以上0.10以下でもよく、0.10以上0.40以下でもよく、0.10以上0.30以下でもよく、0.10以上0.20以下でもよく、0.20以上0.40以下でもよく、0.20以上0.30以下でもよく、0.30以上0.40以下でもよい。
図5は、図4の有機デバイス200から第2電極140を取り除いた状態を示す平面図である。有機層130は、第1有機層130A、第2有機層130B及び第3有機層130Cを含んでもよい。第1有機層130A、第2有機層130B及び第3有機層130Cは、例えば、赤色発光層、青色発光層及び緑色発光層である。赤色発光層、青色発光層及び緑色発光層のような、特定の色の光を放出する有機層を、サブ有機層とも称する。以下の説明において、第1有機層130A、第2有機層130B及び第3有機層130Cに共通する有機層の構成を説明する場合には、「有機層130」という用語及び符号を用いる。
図4及び図5に示すように、1つの第1層140A2は、2つ以上のサブ有機層に重なっていてもよい。図示はしないが、1つの第1層140A2は、1つのサブ有機層に重なっていてもよい。
平面視における第2電極140及び有機層130の配置は、デジタルマイクロスコープを用いて有機デバイス200を観察することによって検出される。デジタルマイクロスコープの倍率は、500倍である。検出結果に基づいて、上述の占有率、面積、寸法、周期、間隔などを算出できる。有機デバイス200がカバーガラスなどのカバーを備える場合、カバーを剥がすこと、又は破壊することなどによってカバーを取り除いた後、第2電極140及び有機層130を観察してもよい。
次に、有機デバイス200の層構成の一例について説明する。図6は、図4の有機デバイス200のA-A線に沿った断面図である。図7は、図4の有機デバイス200のB-B線に沿った断面図である。図8Aは、図4の有機デバイス200のC-C線に沿った断面図である。図8Dは、図4の有機デバイス200のD-D線に沿った断面図である。
有機デバイス200は、基板110と、基板110上に位置する素子115と、を備える。素子115は、第1電極120と、第1電極120上に位置する有機層130と、有機層130上に位置する第2電極140と、を有していてもよい。
有機デバイス200は、平面視において隣り合う2つの第1電極120の間に位置する絶縁層160を備えてもよい。絶縁層160は、例えばポリイミドを含んでいる。絶縁層160は、第1電極120の端に重なっていてもよい。
有機デバイス200は、アクティブ・マトリクス型であってもよい。例えば、図示はしないが、有機デバイス200は、スイッチを備えていてもよい。スイッチは、複数の素子115のそれぞれに電気的に接続されている。スイッチは、例えばトランジスタである。スイッチは、対応する素子115に対する電圧又は電流のON/OFFを制御することができる。
図6に示すように、第1表示領域101の広域電極140Xは、1つの層、例えば第1層140A1によって構成されていてもよい。広域電極140Xは、電極重なり領域145を含んでいなくてもよい。電極重なり領域145は、図8A及び図8Dに示すように、第2電極140の複数の層を含む。このため、電極重なり領域145は、第2電極140の1つの層に比べて低い透過率を有する。広域電極140Xが電極重なり領域145を含まないことにより、第1表示領域101において光の強度にムラが生じることを抑制できる。
図7に示すように、第2表示領域102は、透過領域104を含む。上述のとおり、透過領域104は、平面視において第2電極140と重なっていない。透過領域104は、有機層130に重なっていなくてもよい。
図8A及び図8Dに示すように、電極重なり領域145は、平面視において絶縁層160に重なっていてもよい。例えば、平面視において、電極重なり領域145が、絶縁層160の輪郭によって囲まれていてもよい。これにより、電極重なり領域145を透過した光に起因して光の強度にムラが生じることを抑制できる。
第1重なり領域145Aについて詳細に説明する。図8Bは、第1重なり領域145Aの一例を示す断面図である。図8Bに示すように、第1重なり領域145Aは、有機層130に重なっていなくてもよい。
第1重なり領域145Aは、厚みT2を有する。厚みT2は、第1重なり領域145Aを構成する複数の層の厚みの合計である。図8Bに示す例において、厚みT2は、第1層140A2の厚みと第2層140B2の厚みの合計である。
第1重なり領域145Aの厚みT2は、広域電極140Xの厚みT1よりも大きくてもよい。これにより、電極ライン140Lの電気抵抗を低減できる。広域電極140Xの厚みT1は、後述する第1平均厚みμ1である。厚みT2は、第1端140L1から第2端140L2に向かって並ぶ10個の第1重なり領域145Aの厚みを平均することによって算出される。1個の第1重なり領域145Aの厚みは、断面図に現れる第1重なり領域145Aの厚みの最大値である。
厚みT1に対する厚みT2の比であるT2/T1は、例えば、1.05以上でもよく、1.10以上でもよく、1.20以上でもよい。T2/T1は、例えば、2.50以下でもよく、2.00以下でもよく、1.50以下でもよい。T2/T1の範囲は、1.05、1.10及び1.20からなる第1グループ、及び/又は、2.50、2.00及び1.50からなる第2グループによって定められてもよい。T2/T1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。T2/T1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。T2/T1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。T2/T1は、例えば、1.05以上1.50以下でもよく、1.05以上2.00以下でもよく、1.05以上2.50以下でもよく、1.05以上1.20以下でもよく、1.05以上1.10以下でもよく、1.10以上1.50以下でもよく、1.10以上2.00以下でもよく、1.10以上2.50以下でもよく、1.10以上1.20以下でもよく、1.20以上1.50以下でもよく、1.20以上2.00以下でもよく、1.20以上2.50以下でもよく、2.50以上1.50以下でもよく、2.50以上2.00以下でもよく、2.00以上1.50以下でもよい。
図8Cは、第1重なり領域145Aのその他の一例を示す断面図である。図8Cに示すように、第1重なり領域145Aは、有機層130に重なっていてもよい。図8Cに示すように、第1重なり領域145Aの一部が有機層130に重なっていてもよい。図示はしないが、第1重なり領域145Aの全体が有機層130に重なっていてもよい。
第1重なり領域145Aは、素子第2方向G2において寸法K2を有する。寸法K2は、例えば、1.0μm以上でもよく、3.0μm以上でもよく、5.0μm以上でもよい。寸法K2は、例えば、10.0μm以下でもよく、20.0μm以下でもよく、50.0μm以下でもよい。寸法K2の範囲は、1.0μm、3.0μm及び5.0μmからなる第1グループ、及び/又は、10.0μm、20.0μm及び50.0μmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法K2の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法K2の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法K2の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法K2は、例えば、1.0μm以上50.0μm以下でもよく、1.0μm以上20.0μm以下でもよく、1.0μm以上10.0μm以下でもよく、1.0μm以上5.0μm以下でもよく、1.0μm以上3.0μm以下でもよく、3.0μm以上50.0μm以下でもよく、3.0μm以上20.0μm以下でもよく、3.0μm以上10.0μm以下でもよく、3.0μm以上5.0μm以下でもよく、5.0μm以上50.0μm以下でもよく、5.0μm以上20.0μm以下でもよく、5.0μm以上10.0μm以下でもよく、10.0μm以上50.0μm以下でもよく、10.0μm以上20.0μm以下でもよく、20.0μm以上50.0μm以下でもよい。
第2重なり領域145Bについて詳細に説明する。図8Eは、第2重なり領域145Bの一例を示す断面図である。図8Eに示すように、第2重なり領域145Bは、有機層130に重なっていなくてもよい。図8Cに示す第1重なり領域145Aと同様に、第2重なり領域145Bは、有機層130に重なっていてもよい。例えば、第2重なり領域145Bの一部が有機層130に重なっていてもよい。例えば、第2重なり領域145Bの全体が有機層130に重なっていてもよい。
第2重なり領域145Bは、厚みT3を有する。厚みT3は、第2重なり領域145Bを構成する複数の層の厚みの合計である。図8Eに示す例において、厚みT3は、第1層140A1の厚みと第2層140B2の厚みの合計である。
第2重なり領域145Bの厚みT3は、広域電極140Xの厚みT1よりも大きくてもよい。これにより、電極ライン140Lと広域電極140Xとの間の接続抵抗を低減できる。厚みT3は、全ての第2重なり領域145Bの厚みを平均することによって算出される。1個の第2重なり領域145Bの厚みは、断面図に現れる第2重なり領域145Bの厚みの最大値である。厚みT1に対する厚みT3の比であるT3/T1の範囲としては、上述の「T2/T1の範囲」を採用できる。
第2重なり領域145Bは、素子第2方向G2において寸法K3を有する。寸法K3の範囲としては、上述の「寸法K2の範囲」を採用できる。
広域電極140Xの厚みについて説明する。広域電極140Xが電極重なり領域145を含まない場合、広域電極140Xは、均一な厚みを有することができる。例えば、広域電極140Xの第1標準偏差σ1を小さくできる。これにより、第1表示領域101において光の強度にムラが生じることを抑制できる。
第1標準偏差σ1は、広域電極140Xの複数の第1部分の厚みT11に基づいて算出される。第1部分は、平面視において第1電極120に重なる広域電極140Xの部分である。図8Dに示すように、複数の第1部分は、素子第2方向G2に沿って並ぶ。図8Dに示すように、複数の第1部分は、素子第2方向G2において第2表示領域102に隣接する1つの第1部分を含む。複数の第1部分は、具体的には、10個の第1部分である。1個の第1部分の厚みT11は、素子第2方向G2における第1部分の中央の位置で測定される。10個の第1部分の厚みT11の標準偏差が、第1標準偏差σ1である。10個の第1部分の厚みT11の平均を、第1平均厚みμ1とも称する。
第1平均厚みμ1は、例えば、5nm以上でもよく、10nm以上でもよく、50nm以上でもよく、100nm以上でもよい。第1平均厚みμ1は、例えば、200nm以下でもよく、500nm以下でもよく、1μm以下でもよく、100μm以下でもよい。第1平均厚みμ1の範囲は、5nm、10nm、50nm及び100nmからなる第1グループ、及び/又は、200nm、500nm、1μm及び100μmからなる第2グループによって定められてもよい。第1平均厚みμ1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。第1平均厚みμ1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第1平均厚みμ1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第1平均厚みμ1は、例えば、5nm以上100μm以下でもよく、5nm以上1μm以下でもよく、5nm以上500nm以下でもよく、5nm以上200nm以下でもよく、5nm以上100nm以下でもよく、5nm以上50nm以下でもよく、5nm以上10nm以下でもよく、10nm以上100μm以下でもよく、10nm以上1μm以下でもよく、10nm以上500nm以下でもよく、10nm以上200nm以下でもよく、10nm以上100nm以下でもよく、10nm以上50nm以下でもよく、50nm以上100μm以下でもよく、50nm以上1μm以下でもよく、50nm以上500nm以下でもよく、50nm以上200nm以下でもよく、50nm以上100nm以下でもよく、100nm以上100μm以下でもよく、100nm以上1μm以下でもよく、100nm以上500nm以下でもよく、100nm以上200nm以下でもよく、200nm以上100μm以下でもよく、200nm以上1μm以下でもよく、200nm以上500nm以下でもよく、500nm以上100μm以下でもよく、500nm以上1μm以下でもよく、1μm以上100μm以下でもよい。
第1標準偏差σ1は、例えば、1.0nm以上でもよく、2.0nm以上でもよく、3.0nm以上でもよく、5.0nm以上でもよい。第1標準偏差σ1は、例えば、10.0nm以下でもよく、15.0nm以下でもよく、20.0nm以下でもよく、30.0nm以下でもよい。第1標準偏差σ1の範囲は、1.0nm、2.0nm、3.0nm及び5.0nmからなる第1グループ、及び/又は、10.0nm、15.0nm、20.0nm及び30.0nmからなる第2グループによって定められてもよい。第1標準偏差σ1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。第1標準偏差σ1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第1標準偏差σ1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第1標準偏差σ1は、例えば、1.0nm以上30.0nm以下でもよく、1.0nm以上20.0nm以下でもよく、1.0nm以上15.0nm以下でもよく、1.0nm以上10.0nm以下でもよく、1.0nm以上5.0nm以下でもよく、1.0nm以上3.0nm以下でもよく、1.0nm以上2.0nm以下でもよく、2.0nm以上30.0nm以下でもよく、2.0nm以上20.0nm以下でもよく、2.0nm以上15.0nm以下でもよく、2.0nm以上10.0nm以下でもよく、2.0nm以上5.0nm以下でもよく、2.0nm以上3.0nm以下でもよく、3.0nm以上30.0nm以下でもよく、3.0nm以上20.0nm以下でもよく、3.0nm以上15.0nm以下でもよく、3.0nm以上10.0nm以下でもよく、3.0nm以上5.0nm以下でもよく、5.0nm以上30.0nm以下でもよく、5.0nm以上20.0nm以下でもよく、5.0nm以上15.0nm以下でもよく、5.0nm以上10.0nm以下でもよく、10.0nm以上30.0nm以下でもよく、10.0nm以上20.0nm以下でもよく、10.0nm以上15.0nm以下でもよく、15.0nm以上30.0nm以下でもよく、15.0nm以上20.0nm以下でもよく、20.0nm以上30.0nm以下でもよい。
広域電極140Xは、小さな第2標準偏差σ2を有していてもよい。第2標準偏差σ2は、広域電極140Xの複数の第1部分の厚みT11及び複数の第2部分の厚みT12に基づいて算出される。第2部分は、平面視において、素子第1方向G1に並ぶ2つの第1電極120の間に位置する広域電極140Xの部分である。図8Dに示すように、複数の第2部分は、素子第2方向G2に沿って並ぶ。図8Dに示すように、複数の第2部分は、素子第2方向G2において第2表示領域102に隣接する第1部分に隣接する1つの第2部分を含む。複数の第2部分は、具体的には、10個の第2部分である。1個の第2部分の厚みT12は、素子第2方向G2における第2部分の中央の位置で測定される。10個の第1部分の厚みT11及び10個の第2部分の厚みT12の標準偏差が、第2標準偏差σ2である。10個の第1部分の厚みT11及び10個の第2部分の厚みT12の平均を、第2平均厚みμ2とも称する。
広域電極140Xが電極重なり領域145を含まないことにより、第2標準偏差σ2を小さくできる。第2標準偏差σ2の範囲としては、上述の「第1標準偏差σ1の範囲」を採用できる。第2平均厚みμ2の範囲としては、上述の「第1平均厚みμ1の範囲」を採用できる。
有機デバイス200の構成要素について説明する。
基板110は、絶縁性を有する板部材であってもよい。基板110は、好ましくは、光を透過させる透明性を有する。
基板110が、所定の透明性を有する場合、基板110の透明性は、有機層130からの発光を透過させて表示を行うことができる程度の透明性であることが好ましい。例えば、可視光領域における基板110の透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。基板110の透過率は、JIS K7361-1に規定されている「プラスチック-透明材料の全光透過率の試験方法 第1部:シングルビーム法」に基づいて測定される。
基板110は、可撓性を有していてもよく、有していなくてもよい。有機デバイス200の用途に応じて基板110を適宜選択することができる。
基板110の材料としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板、無アルカリガラス等の可撓性のないリジッド材、あるいは、樹脂フィルム、光学用樹脂板、薄ガラス等の可撓性を有するフレキシブル材等を用いることができる。また、基材は、樹脂フィルムの片面または両面にバリア層を有する積層体であってもよい。
基板110の厚みは、基板110に用いられる材料や有機デバイス200の用途等に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.005mm以上であってもよい。基板110の厚みは、5mm以下であってもよい。
素子115は、第1電極120と第2電極140との間に電圧が印加されることにより、又は、第1電極120と第2電極140との間に電流が流れることにより、何らかの機能を実現できる。例えば、素子115が、有機EL表示装置の画素である場合、素子115は、映像を構成する光を放出できる。
第1電極120は、導電性を有する材料を含む。例えば、第1電極120は、金属、導電性を有する金属酸化物や、その他の導電性を有する無機材料などを含む。第1電極120は、インジウム・スズ酸化物などの、透明性及び導電性を有する金属酸化物を含んでいてもよい。
第1電極120を構成する材料としては、Au、Cr、Mo、Ag、Mg等の金属;ITOと称される酸化インジウム錫、IZOと称される酸化インジウム亜鉛、酸化亜鉛、酸化インジウム等の無機酸化物;金属ドープされたポリチオフェン等の導電性高分子等を用いることができる。これらの導電性材料は、単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を用いる場合には、各材料からなる層を積層してもよい。また、2種類以上の材料を含む合金を用いてもよい。例えば、MgAg等のマグネシウム合金等を用いることができる。
有機層130は、有機材料を含む。有機層130に通電されると、有機層130は、何らかの機能を発揮することができる。通電とは、有機層130に電圧が印加されること、又は有機層130に電流が流れることを意味する。有機層130としては、通電により光を放出する発光層などを用いることができる。有機層130は、有機半導体材料を含んでいてもよい。
第1電極120、第1有機層130A及び第2電極140を含む積層構造のことを、第1素子115Aとも称する。第1電極120、第2有機層130B及び第2電極140を含む積層構造のことを、第2素子115Bとも称する。第1電極120、第3有機層130C及び第2電極140を含む積層構造のことを、第3素子とも称する。有機デバイス200が有機EL表示装置である場合、第1素子115A、第2素子115B及び第3素子はそれぞれサブピクセルである。
以下の説明において、第1素子115A、第2素子115B及び第3素子に共通する素子の構成を説明する場合には、「素子115」という用語及び符号を用いる。
第1電極120と第2電極140との間に電圧を印加すると、両者の間に位置する有機層130が駆動される。有機層130が発光層である場合、有機層130から光が放出され、光が第2電極140側又は第1電極120側から外部へ取り出される。
有機層130が、通電により光を放出する発光層を含む場合、有機層130は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを更に含んでいてもよい。
例えば、第1電極120が陽極である場合、有機層130は、発光層と第1電極120との間に正孔注入輸送層を有していてもよい。正孔注入輸送層は、正孔注入機能を有する正孔注入層であってもよく、正孔輸送機能を有する正孔輸送層であってもよく、正孔注入機能および正孔輸送機能の両機能を有するものであってもよい。また、正孔注入輸送層は、正孔注入層および正孔輸送層が積層されたものであってもよい。
第2電極140が陰極である場合、有機層130は、発光層と第2電極140との間に電子注入輸送層を有していてもよい。電子注入輸送層は、電子注入機能を有する電子注入層であってもよく、電子輸送機能を有する電子輸送層であってもよく、電子注入機能および電子輸送機能の両機能を有するものであってもよい。また、電子注入輸送層は、電子注入層および電子輸送層が積層されたものであってもよい。
発光層は、発光材料を含む。発光層は、レベリング性を良くする添加剤を含んでいてもよい。
発光材料としては、公知の材料を用いることができ、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料等の発光材料を用いることができる。
色素系材料としては、例えば、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー等を用いることができる。
金属錯体系材料としては、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロビウム錯体等、中心金属にAl、Zn、Be等または、Tb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体を用いることができる。
高分子系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、およびそれらの共重合体等を用いることができる。
発光層は、発光効率の向上や発光波長を変化させる等の目的で、ドーパントを含んでいてもよい。ドーパントとしては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体等を用いることができる。また、ドーパントとして、白金やイリジウム等の重金属イオンを中心に有し、燐光を示す有機金属錯体を使用することもできる。ドーパントは、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
また、発光材料およびドーパントしては、例えば、特開2010-272891号公報の[0094]~[0099]や、国際公開第2012/132126号の[0053]~[0057]に記載の材料も用いることができる。
発光層の膜厚は、電子と正孔との再結合の場を提供して発光する機能を発現することができる膜厚であれば特に限定されるものではなく、例えば1nm以上とすることができ、また、500nm以下とすることができる。
正孔注入輸送層に用いられる正孔注入輸送性材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、フェニルアミン誘導体、アントラセン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリルアミン誘導体等を用いることができる。また、スピロ化合物、フタロシアニン化合物、金属酸化物等を例示することができる。また、例えば、特開2011-119681号公報、国際公開第2012/018082号、特開2012-069963号公報、国際公開第2012/132126号の[0106]に記載の化合物も適宜選択して用いることができる。
なお、正孔注入輸送層が、正孔注入層および正孔輸送層が積層されたものである場合には、正孔注入層が添加剤Aを含有してもよく、正孔輸送層が添加剤Aを含有してもよく、正孔注入層および正孔輸送層が添加剤Aを含有してもよい。添加剤Aは、低分子化合物であってもよく、高分子化合物であってもよい。具体的には、フッ素系化合物、エステル系化合物、炭化水素系化合物等を用いることができる。
電子注入輸送層に用いられる電子注入輸送性材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、アルカリ金属類、アルカリ金属の合金、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属類、アルカリ土類金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金属の有機錯体、マグネシウムのハロゲン化物や酸化物、酸化アルミニウム等を用いることができる。また、電子注入輸送性材料としては、例えば、バソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピリジン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンやペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、キノキサリン誘導体、キノリノール錯体等の金属錯体、フタロシアニン化合物、ジスチリルピラジン誘導体等を用いることができる。
また、電子輸送性の有機材料にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属をドープした金属ドープ層を形成し、これを電子注入輸送層とすることもできる。電子輸送性の有機材料としては、例えばバソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピリジン誘導体、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq)等の金属錯体、及びこれらの高分子誘導体等を用いることができる。また、ドープする金属としては、Li、Cs、Ba、Sr等を用いることができる。
第2電極140は、金属などの、導電性を有する材料を含む。第2電極140は、後述するマスクを用いる蒸着法によって有機層130の上に形成される。第2電極140を構成する材料としては、白金、金、銀、銅、鉄、錫、クロム、アルミニウム、インジウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、炭素等を用いることができる。これらの材料は、単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を用いる場合には、各材料からなる層を積層してもよい。また、2種類以上の材料を含む合金を用いてもよい。例えば、MgAg等のマグネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアルミニウム合金、アルカリ金属類およびアルカリ土類金属類の合金等を用いることができる。
第2電極140の厚みは、例えば、5nm以上でもよく、10nm以上でもよく、50nm以上でもよく、100nm以上でもよい。第2電極140の厚みは、例えば、200nm以下でもよく、500nm以下でもよく、1μm以下でもよく、100μm以下でもよい。第2電極140の厚みの範囲は、5nm、10nm、50nm及び100nmからなる第1グループ、及び/又は、200nm、500nm、1μm及び100μmからなる第2グループによって定められてもよい。第2電極140の厚みの範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。第2電極140の厚みの範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第2電極140の厚みの範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第2電極140の厚みは、例えば、5nm以上100μm以下でもよく、5nm以上1μm以下でもよく、5nm以上500nm以下でもよく、5nm以上200nm以下でもよく、5nm以上100nm以下でもよく、5nm以上50nm以下でもよく、5nm以上10nm以下でもよく、10nm以上100μm以下でもよく、10nm以上1μm以下でもよく、10nm以上500nm以下でもよく、10nm以上200nm以下でもよく、10nm以上100nm以下でもよく、10nm以上50nm以下でもよく、50nm以上100μm以下でもよく、50nm以上1μm以下でもよく、50nm以上500nm以下でもよく、50nm以上200nm以下でもよく、50nm以上100nm以下でもよく、100nm以上100μm以下でもよく、100nm以上1μm以下でもよく、100nm以上500nm以下でもよく、100nm以上200nm以下でもよく、200nm以上100μm以下でもよく、200nm以上1μm以下でもよく、200nm以上500nm以下でもよく、500nm以上100μm以下でもよく、500nm以上1μm以下でもよく、1μm以上100μm以下でもよい。
第2電極140の厚みが小さいほど、第2電極140の透過率が高くなり、非透過領域の透過率も高くなる。非透過領域に入射した光も、非透過領域の透過率に応じてセンサに到達できる。非透過領域の透過率を高くすることにより、センサが受光する光量を増やすことができる。
基板110の厚み、第2電極140の厚みなどの、有機デバイス200の各構成要素の厚みは、走査型電子顕微鏡を用いて有機デバイス200の断面の画像を観察することによって測定される。重なり領域145の寸法K2及びK3も、走査型電子顕微鏡を用いて有機デバイス200の断面の画像を観察することによって測定される。
有機デバイス200の製造方法においては、図9に示すような有機デバイス群202が作製されてもよい。有機デバイス群202は、2つ以上の有機デバイス200を含む。例えば、有機デバイス群202は、第1方向G1及び第2方向G2に並ぶ有機デバイス200を含んでいてもよい。2つ以上の有機デバイス200は、共通の1枚の基板110を備えていてもよい。例えば、有機デバイス群202は、1枚の基板110の上に位置し、2つ以上の有機デバイス200を構成する第1電極120、有機層130、第2電極140などの層を含んでいてもよい。有機デバイス群202を分割することにより、有機デバイス200が得られる。
次に、上述の有機デバイス200の第2電極140を蒸着法によって形成する方法を説明する。図10は、蒸着装置10を示す図である。蒸着装置10は、対象物に蒸着材料を蒸着させる蒸着処理を実施する
蒸着装置10は、その内部に、蒸着源6、ヒータ8、及びマスク装置40を備えてもよい。蒸着装置10は、蒸着装置10の内部を真空雰囲気にするための排気手段を備えてもよい。蒸着源6は、例えばるつぼである。蒸着源6は、導電性材料などの蒸着材料7を収容する。ヒータ8は、蒸着源6を加熱して、真空雰囲気の下で蒸着材料7を蒸発させる。マスク装置40は、るつぼ6と対向するよう配置されている。
図10に示すように、マスク装置40は、少なくとも1つのマスク50と、マスク50を支持するフレーム41と、を備えてもよい。フレーム41は、第1フレーム面41aと、第2フレーム面41bと、を含んでもよい。第1フレーム面41aにはマスク50が固定されていてもよい。第2フレーム面41bは、第1フレーム面41aの反対側に位置する。また、フレーム41は、開口42を含んでもよい。開口42は、第1フレーム面41aから第2フレーム面41bに貫通している。マスク50は、平面視において開口42を横切るようにフレーム41に固定されていてもよい。また、フレーム41は、マスク50をその面方向に引っ張った状態で支持していてもよい。これにより、マスク50が撓むことを抑制できる。
マスク50としては、後述する第1マスク50A及び第2マスク50Bが用いられてもよい。以下の説明において、第1マスク50A及び第2マスク50Bに共通するマスクの構成を説明する場合には、「マスク50」という用語及び符号を用いる。後述する貫通孔、遮蔽領域などのマスクの構成要素についても同様に、第1マスク50A及び第2マスク50Bに共通する内容を説明する場合には、符号として、「54」、「55」などの、アルファベットが付されていない、数字のみの符号を用いる。一方、第1マスク50A及び第2マスク50Bのそれぞれに特有の内容を説明する場合には、数字の後に「A」、「B」などの対応するアルファベットを付した符号を用いることもある。
マスク装置40のマスク50は、基板110に対面している。基板110は、蒸着材料7を付着させる対象物である。基板110は、第1面111及び第2面112を含む。第1面111は、マスク50に対向している。マスク50は、複数の貫通孔54を含む。貫通孔54は、蒸着源6から飛来した蒸着材料7を通過させる。貫通孔54を通過した蒸着材料7は、基板110の第1面111に付着する。マスク50は、第1面51a及び第2面51bを含む。第1面51aは、第1面111に対向している。第2面51bは、第1面51aの反対側に位置する。貫通孔54は、第1面51aから第2面51bへ貫通している。
蒸着装置10は、基板110を保持する基板ホルダ2を備えてもよい。基板ホルダ2は、基板110の厚み方向において移動可能であってもよい。基板ホルダ2は、基板110の面方向において移動可能であってもよい。基板ホルダ2は、基板110の傾きを制御してもよい。例えば、基板ホルダ2は、基板110の外縁に取り付けられた複数のチャックを含んでもよい。各チャックは、基板110の厚み方向や面方向において独立に移動可能であってもよい。
蒸着装置10は、マスク装置40を保持するマスクホルダ3を備えてもよい。マスクホルダ3は、マスク50の厚み方向において移動可能であってもよい。マスクホルダ3は、マスク50の面方向において移動可能であってもよい。例えば、マスクホルダ3は、フレーム41の外縁に取り付けられた複数のチャックを含んでもよい。各チャックは、マスク50の厚み方向や面方向において独立に移動可能であってもよい。
基板ホルダ2又はマスクホルダ3の少なくともいずれか一方を移動させることにより、基板110に対するマスク装置40のマスク50の位置を調整できる。
蒸着装置10は、冷却板4を備えてもよい。冷却板4は、基板110の第2面112側に配置されていてもよい。冷却板4は、冷却板4の内部に冷媒を循環させるための流路を有していてもよい。冷却板4は、蒸着工程の際に基板110の温度が上昇することを抑制できる。
蒸着装置10は、第2面112側に配置されている磁石5を備えてもよい。磁石5は、冷却板4に重ねられていてもよい。磁石5は、磁力によってマスク50を基板110側に引き寄せる。これにより、マスク50と基板110との間の隙間を低減したり、隙間をなくしたりできる。このことにより、蒸着工程においてシャドーが発生することを抑制できる。このため、第2電極140の寸法精度や位置精度を高めることができる。本願において、シャドーとは、マスク50と基板110との間の隙間に蒸着材料7が入り込み、これによって第2電極140の厚みが不均一になる現象のことである。
次に、マスク装置40について説明する。図11は、マスク装置40を示す平面図である。マスク装置40は、2枚以上のマスク50を備えていてもよい。マスク50は、例えば溶接によってフレーム41に固定されていてもよい。
フレーム41は、一対の第1辺411と、一対の第2辺412と、を含む。フレーム41は、矩形の輪郭を有していてもよい。第1辺411には、張力を加えられた状態のマスク50が固定されていてもよい。第1辺411は、第2辺412よりも長くてもよい。フレーム41は、一対の第1辺411及び一対の第2辺412によって囲まれている開口42を含んでいてもよい。
マスク50は、マスク第1方向D1及びマスク第1方向D1に交差するマスク第2方向D2を有する。マスク第1方向D1は、マスク第2方向D2に直交していてもよい。マスク第1方向D1が上述の第1方向G1に対応し、マスク第2方向D2が上述の第2方向G2に対応していてもよい。マスク50は、マスク第2方向D2に延びていてもよい。マスク第2方向D2におけるマスク50の端は、第1辺411に固定されていてもよい。
マスク50は、少なくとも1つのセル52を含む。セル52は、貫通孔54及び遮蔽領域55を含む。マスク50は、2つ以上のセル52を含んでもよい。2つ以上のセル52は、マスク第2方向D2に並んでいてもよい。マスク50を用いて有機EL表示装置などの表示装置を作製する場合、1つのセル52は、1つの有機EL表示装置の表示領域に、すなわち1つの画面に対応していてもよい。1つのセル52が複数の表示領域に対応していてもよい。マスク50は、セル52の間に位置する遮蔽領域55を含んでもよい。図示はしないが、マスク50は、セル52の間に位置する貫通孔54を含んでもよい。
セル52は、例えば、平面視において略四角形、さらに正確には平面視において略矩形の輪郭を有していてもよい。セル52の輪郭は、セル第1辺52A、セル第2辺52B、セル第3辺52C及びセル第4辺52Dを含んでもよい。セル第1辺52A及びセル第2辺52Bは、マスク第1方向D1において対向していてもよい。セル第3辺52C及びセル第4辺52Dは、マスク第2方向D2において対向していてもよい。
第1面51aの法線方向に沿ってマスク50を見た場合、マスク50は、マスク第1領域M1及びマスク第2領域M2を備える。マスク第1領域M1は、有機デバイス200の第1表示領域101に対応している。マスク第2領域M2は、有機デバイス200の第2表示領域102に対応している。マスク第2領域M2は、セル第4辺52Dに接していてもよい。
マスク50は、アライメントマーク50Mを有していてもよい。アライメントマーク50Mは、例えばマスク50のセル52の隅に形成されている。アライメントマーク50Mは、マスク50を用いて蒸着法によって基板110に第2電極140を形成する工程において、基板110に対するマスク50の位置合わせのために利用されてもよい。図示はしないが、アライメントマーク50Mは、フレーム41と重なる位置に形成されてもよい。マスク装置40を作製する際、マスク50とフレーム41の位置合わせのためにアライメントマーク50Mを使用しても良い。
第2電極140を形成する工程においては、複数のマスク50が用いられてもよい。例えば図12及び図13に示すように、マスク50は、第1マスク50A及び第2マスク50Bを備えてもよい。第1マスク50A及び第2マスク50Bは、異なるマスク装置40を構成してもよい。第1マスク50Aを備えるマスク装置40を第1マスク装置40Aとも称する。第2マスク50Bを備えるマスク装置40を第2マスク装置40Bとも称する。
第2電極140を形成する工程においては、例えば、蒸着装置10において第1マスク装置40Aを用いて基板110に第2電極140の第1層140Aを形成する。続いて、蒸着装置10において第2マスク装置40Bを用いて基板110に第2電極140の第2層140Bを形成する。このように、有機デバイス200の第2電極140を形成する工程においては、第1マスク50A及び第2マスク50Bなどの複数のマスク50が順に用いられる。有機デバイス200の第2電極140を形成するために用いられる複数のマスク50の群のことを、「マスク群」とも称する。
図12に示すように、第1マスク50Aは、第1貫通孔54Aを含む。マスク第1領域M1において、第1貫通孔54Aは、隙間なく広がっていてもよい。マスク第1領域M1に位置する第1貫通孔54Aのことを、広域貫通孔とも称し、符号54A1で表す。広域貫通孔54A1は、セル第1辺52A、セル第2辺52B及びセル第3辺52Cに沿って広がっていてもよい。例えば、広域貫通孔54A1は、セル第1辺52Aの全域、セル第2辺52Bの全域及びセル第3辺52Cの全域に接していてもよい。広域貫通孔54A1は、セル第4辺52Dに部分的に接していてもよい。
図12に示すように、第1マスク50Aのマスク第2領域M2は、2つ以上の第1貫通孔54Aと、第1遮蔽領域55Aとを含んでもよい。マスク第2領域M2の第1貫通孔54Aは、平面視において第1遮蔽領域55Aによって囲まれていてもよい。マスク第2領域M2の第1遮蔽領域55Aは、セル52の周囲の第1遮蔽領域55Aに接続されていてもよい。
図12に示すように、マスク第2領域M2の第1遮蔽領域55Aは、マスク第1方向D1において寸法N23を有し、マスク第2方向D2において寸法N24を有する。寸法N23の範囲としては、上述の「寸法N13の範囲」を採用できる。
寸法N24は、寸法N23と略同一であってもよい。寸法N24は、寸法N23以下であってもよい。寸法N23に対する寸法N24の比であるN24/N23の範囲としては、上述の「N14/N13の範囲」を採用できる。
図12に示すように、セル52は、マスク第1方向D1において寸法N21を有する。寸法N21に対する寸法N23の比であるN23/N21の範囲としては、上述の「N13/N11の範囲」を採用できる。
図13に示すように、第2マスク50Bは、第2貫通孔54Bを含む。第2マスク50Bのマスク第2領域M2は、2つ以上の第2貫通孔54Bと、第2遮蔽領域55Bとを含んでもよい。第2貫通孔54Bは、平面視において第2遮蔽領域55Bによって囲まれていてもよい。マスク第2領域M2の第2遮蔽領域55Bは、セル52の周囲の第2遮蔽領域55Bに接続されていてもよい。
図13に示すように、第2マスク50Bのマスク第1領域M1は、第2遮蔽領域55Bを含む。マスク第1領域M1の第2遮蔽領域55Bは、セル第1辺52A、セル第2辺52B及びセル第3辺52Cに沿って広がっていてもよい。第2マスク50Bのマスク第1領域M1は、第2貫通孔54Bを含まなくてもよい。この場合、広域電極140Xは、電極重なり領域145を含まない。
図14は、マスク50の断面構造の一例を示す図である。マスク50は、金属板51と、金属板51に形成されている複数の貫通孔54と、を有する。貫通孔54は、第1面51aから第2面51bへ金属板51を貫通している。
貫通孔54は、第1凹部541及び第2凹部542を含んでもよい。第1凹部541は、第1面51a側に位置する。第2凹部542は、第2面51b側に位置する。第1凹部541は、金属板51の厚み方向において第2凹部542に接続されている。
平面視において、第2凹部542の寸法r2は、第1凹部541の寸法r1よりも大きくてもよい。第1凹部541は、金属板51を第1面51a側からエッチングなどで加工することによって形成されてもよい。第2凹部542は、金属板51を第2面51b側からエッチングなどで加工することによって形成されてもよい。第1凹部541と第2凹部542とは接続部543において接続されている。
符号544は、貫通部を表す。平面視における貫通孔54の開口面積は、貫通部544において最小になる。貫通部544は接続部543によって画定されてもよい。
マスク50を用いた蒸着法においては、第2面51b側から第1面51a側へ貫通孔54の貫通部544を通過した蒸着材料7が基板110に付着することによって、基板110に上述の第1層140A、第2層140Bなどの層が形成される。基板110に形成される層の、基板110の面内方向における輪郭は、平面視における貫通部544の輪郭によって定まる。後述する図15、図16などの平面図において示されている貫通孔54の輪郭は、貫通部544の輪郭である。貫通孔54の面積は、貫通部544の面積であってもよい。平面視における貫通孔54の寸法は、貫通部544の寸法rであってもよい。
貫通部544以外の金属板51の領域は、基板110に向かう蒸着材料7を遮蔽することができる。貫通部544以外の金属板51の領域が、遮蔽領域55を構成する。図12、図13、図15、図16などのマスク50の平面図においては、遮蔽領域55にハッチングが施されている。
マスク第2領域M2の遮蔽領域55は、金属板51を貫通しない凹部を含んでいてもよい。マスク第2領域M2に凹部を設けることにより、マスク第2領域M2の剛性を低下させることができる。これにより、マスク第2領域M2の剛性とマスク第1領域M1の剛性との間の差を低減できる。このため、剛性の差に起因してマスク50に皺が生じることを抑制できる。皺は、例えば、マスク50に張力を加える時に生じやすい。
マスク50の厚みTは、例えば、5μm以上でもよく、10μm以上でもよく、15μm以上でもよく、20μm以上でもよい。マスク50の厚みTは、例えば、25μm以下でもよく、30μm以下でもよく、50μm以下でもよく、100μm以下でもよい。マスク50の厚みTの範囲は、5μm、10μm、15μm及び20μmからなる第1グループ、及び/又は、25μm、30μm、50μm及び100μmからなる第2グループによって定められてもよい。マスク50の厚みTの範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。マスク50の厚みTの範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。マスク50の厚みTの範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。マスク50の厚みTは、例えば、5μm以上100μm以下でもよく、5μm以上50μm以下でもよく、5μm以上30μm以下でもよく、5μm以上25μm以下でもよく、5μm以上20μm以下でもよく、5μm以上15μm以下でもよく、5μm以上10μm以下でもよく、10μm以上100μm以下でもよく、10μm以上50μm以下でもよく、10μm以上30μm以下でもよく、10μm以上25μm以下でもよく、10μm以上20μm以下でもよく、10μm以上15μm以下でもよく、15μm以上100μm以下でもよく、15μm以上50μm以下でもよく、15μm以上30μm以下でもよく、15μm以上25μm以下でもよく、15μm以上20μm以下でもよく、20μm以上100μm以下でもよく、20μm以上50μm以下でもよく、20μm以上30μm以下でもよく、20μm以上25μm以下でもよく、25μm以上100μm以下でもよく、25μm以上50μm以下でもよく、25μm以上30μm以下でもよく、30μm以上100μm以下でもよく、30μm以上50μm以下でもよく、50μm以上100μm以下でもよい。
マスク50の厚みTを測定する方法としては、接触式の測定方法を採用する。接触式の測定方法としては、ボールブッシュガイド式のプランジャーを備える、ハイデンハイン社製の長さゲージHEIDENHAIM-METROの「MT1271」を用いる。
貫通孔54の断面形状は、図14に示す形状には限られない。また、貫通孔54の形成方法は、エッチングに限られることはなく、様々な方法を採用可能である。例えば、貫通孔54が生じるようにめっきを行うことによってマスク50を形成してもよい。
マスク50を構成する材料としては、例えば、ニッケルを含む鉄合金を用いることができる。鉄合金は、ニッケルに加えてコバルトを更に含んでいてもよい。例えば、マスク50の材料として、ニッケル及びコバルトの含有量が合計で30質量%以上且つ54質量%以下であり、且つコバルトの含有量が0質量%以上且つ6質量%以下である鉄合金を用いることができる。ニッケル若しくはニッケル及びコバルトを含む鉄合金としては、34質量%以上且つ38質量%以下のニッケルを含むインバー材、30質量%以上且つ34質量%以下のニッケルに加えてさらにコバルトを含むスーパーインバー材、38質量%以上且つ54質量%以下のニッケルを含む低熱膨張Fe-Ni系めっき合金などを用いることができる。このような鉄合金を用いることにより、マスク50の熱膨張係数を低くすることができる。例えば、基板110としてガラス基板が用いられる場合に、マスク50の熱膨張係数を、ガラス基板と同等の低い値にすることができる。これにより、蒸着工程の際、基板110に形成される蒸着層の寸法精度や位置精度がマスク50と基板110との間の熱膨張係数の差に起因して低下することを抑制することができる。
次に、第1マスク50Aについて詳細に説明する。図15は、第1マスク50Aのマスク第1領域M1及びマスク第2領域M2を拡大して示す平面図である。図15においては、蒸着工程のときに第1マスク50Aに重なる有機層130を点線で表している。第1貫通孔54Aは、有機層130と重なっていてもよい。図15に示すように、マスク第2領域M2に位置する1つの第1貫通孔54Aは、2つ以上のサブ有機層に重なっていてもよい。図示はしないが、1つの第1貫通孔54Aは、1つのサブ有機層に重なっていてもよい。
マスク第2領域M2において、第1貫通孔54Aは、マスク第1方向D1に沿って第13周期P13で並んでいてもよい。第13周期P13は、有機層130の上述の第11周期P11よりも大きくてもよい。第13周期P13は、有機層130の上述の第12周期P12と同一であってもよい。第11周期P11に対する第13周期P13の比であるP13/P11の範囲としては、上述の「P12/P11の範囲」を採用できる。
マスク第2領域M2において、第1貫通孔54Aは、マスク第2方向D2に沿って第23周期P23で並んでいてもよい。第23周期P23は、有機層130の上述の第21周期P21よりも大きくてもよい。第23周期P23は、有機層130の上述の第22周期P22と同一であってもよい。第21周期P21に対する第23周期P23の比であるP23/P21の範囲としては、上述の「P12/P11の範囲」を採用できる。
符号G13は、マスク第2領域M2に位置し、マスク第1方向D1において隣り合う2つの第1貫通孔54Aの間の間隔を表す。
第13周期P13に対する間隔G13の比であるG13/P13は、例えば、0.1以上でもよく、0.2以上でもよく、0.4以上でもよい。G13/P13は、例えば、0.6以下でもよく、0.8以下でもよく、0.9以下でもよい。G13/P13の範囲は、0.1、0.2及び0.4からなる第1グループ、及び/又は、0.6、0.8及び0.9からなる第2グループによって定められてもよい。G13/P13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。G13/P13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。G13/P13の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。G13/P13は、例えば、0.1以上0.9以下でもよく、0.1以上0.8以下でもよく、0.1以上0.6以下でもよく、0.1以上0.4以下でもよく、0.1以上0.2以下でもよく、0.2以上0.9以下でもよく、0.2以上0.8以下でもよく、0.2以上0.6以下でもよく、0.2以上0.4以下でもよく、0.4以上0.9以下でもよく、0.4以上0.8以下でもよく、0.4以上0.6以下でもよく、0.6以上0.9以下でもよく、0.6以上0.8以下でもよく、0.8以上0.9以下でもよい。
符号G23は、マスク第2領域M2に位置し、マスク第2方向D2において隣り合う2つの第1貫通孔54Aの間の間隔を表す。第23周期P23に対する間隔G23の比であるG23/P23の範囲としては、上述の「G13/P13の範囲」を採用できる。
次に、第2マスク50Bについて詳細に説明する。図16は、第2マスク50Bのマスク第1領域M1及びマスク第2領域M2を拡大して示す平面図である。第1マスク50Aと同様に構成される第2マスク50Bの部分については、重複する説明を省略する場合がある。
マスク第2領域M2において、第2貫通孔54Bは、マスク第1方向D1に沿って第14周期P14で並んでいてもよい。第14周期P14は、有機層130の上述の第11周期P11よりも大きくてもよい。第14周期P14は、有機層130の上述の第12周期P12と同一であってもよい。第11周期P11に対する第14周期P144の比であるP14/P11の範囲としては、上述の「P12/P11の範囲」を採用できる。
マスク第2領域M2において、第2貫通孔54Bは、マスク第2方向D2に沿って第24周期P24で並んでいてもよい。第24周期P24は、有機層130の上述の第21周期P21よりも大きくてもよい。第24周期P24は、有機層130の上述の第22周期P22と同一であってもよい。第21周期P21に対する第24周期P24の比であるP24/P21の範囲としては、上述の「P12/P11の範囲」を採用できる。
符号G14は、マスク第2領域M2に位置し、マスク第1方向D1において隣り合う2つの第2貫通孔54Bの間の間隔を表す。第14周期P14に対する間隔G14の比であるG14/P14の範囲としては、上述の「G13/P13の範囲」を採用できる。
符号G24は、マスク第2領域M2に位置し、マスク第2方向D2において隣り合う2つの第2貫通孔54Bの間の間隔を表す。第24周期P24に対する間隔G24の比であるG24/P24の範囲としては、上述の「G13/P13の範囲」を採用できる。
マスク50A、50Bの貫通孔54A、54Bの形状及び配置を測定する方法においては、各マスクの法線方向に沿って平行光を第1面51a又は第2面51bの一方に入射させる。平行光は、第1面51a又は第2面51bの他方から出射される。出射した光が占める領域の形状を、貫通孔54の形状として測定する。
次に、第1マスク50A、第2マスク50Bの位置関係を説明する。図17は、マスク積層体56を示す平面図である。マスク積層体56は、重ねられた2枚以上のマスク50を備える。図17に示すマスク積層体56は、重ねられた第1マスク50A及び第2マスク50Bを備える。
マスク積層体56においては、各マスク50A~50Bのアライメントマーク50Mが重なっていてもよい。若しくは、各マスク50A、50Bのセル52の配置に基づいて、各マスク50A~50Bが重ねられていてもよい。若しくは、各マスク50A~50Bの貫通孔54A~54B及び遮蔽領域55A~55Bの配置に基づいて、各マスク50A~50Bが重ねられていてもよい。各マスク50A~50Bを重ねる際、各マスク50A~50Bには張力が加えられていてもよく、張力が加えられていなくてもよい。
2枚以上のマスク50を重ねた状態の図は、各マスク50の画像データを重ねることによって得られてもよい。例えば、まず、撮影装置を用いて、各マスク50A~50Bの貫通孔54A~54Bの輪郭に関する画像データをそれぞれ取得する。続いて、画像処理装置を用いて、各マスク50A~50Bの画像データを重ねる。これにより、図17のような図を作製できる。画像データを取得する際、各マスク50A~50Bには張力が加えられていてもよく、張力が加えられていなくてもよい。2枚以上のマスク50を重ねた状態の図は、各マスク50A~50Bを製造するための設計図面を重ねることによって得られてもよい。
図17に示すように、マスク積層体56は、貫通領域57を備える。貫通領域57は、平面視において、各マスク50A~50Bの貫通孔54A~54Bの少なくとも1つを含む。すなわち、貫通領域57は、平面視において、各マスク50A~50Bの貫通孔54A~54Bの少なくともいずれかに重なる。従って、蒸着工程において、貫通領域57に対応する基板110の領域には、少なくとも1層の第2電極140が形成される。
平面視において、マスク積層体56は、マスク第1領域M1及びマスク第2領域M2を含むセル52を備える。図17に示すように、マスク第1領域M1において、貫通領域57は、隙間なく広がっていてもよい。マスク第1領域M1に位置する貫通領域57のことを、広域貫通領域とも称し、符号57Wで表す。広域貫通領域57Wは、第1マスク50Aの広域貫通孔54A1を含む。広域貫通領域57Wは、広域貫通孔54A1と同様に、セル第1辺52A、セル第2辺52B及びセル第3辺52Cに沿って広がっていてもよい。例えば、広域貫通領域57Wは、セル第1辺52Aの全域、セル第2辺52Bの全域及びセル第3辺52Cの全域に接していてもよい。広域貫通領域57Wは、セル第4辺52Dに部分的に接していてもよい。
図17に示すように、マスク第2領域M2において、貫通領域57は、2つ以上の貫通ライン57Lを含んでもよい。貫通ライン57Lは、マスク第1方向D1に並んでいてもよい。貫通ライン57Lは、マスク第2方向D2に延びていてもよい。例えば、貫通ライン57Lは、平面視において広域貫通領域57Wに接続されている第3端57L1を含んでもよい。貫通ライン57Lは、マスク第2方向D2において第3端57L1とは反対の側に位置する第4端を含んでもよい。第4端は、平面視において広域貫通領域57Wに接続されていなくてもよい。第4端は、セル第4辺52Dに位置してもよい。
貫通ライン57Lは、第1貫通セクション571及び第2貫通セクション572を含んでいてもよい。第1貫通セクション571は、平面視において有機層130に重なってもよい。第2貫通セクション572は、第1貫通セクション571に接続されていてもよい。第1貫通セクション571は、第1マスク50Aの第1貫通孔54Aによって構成されてもよい。第2貫通セクション572は、第2マスク50Bの第2貫通孔54Bによって構成されてもよい。第1貫通セクション571及び第2貫通セクション572は、マスク第2方向D2に交互に並んでもよい。
第1貫通セクション571は、第3幅W3を有する。第2貫通セクション572は、第4幅W4を有する。第3幅W3及び第4幅W4は、第1貫通セクション571及び第2貫通セクション572が並ぶ方向に直交する方向における第1貫通セクション571の寸法及び第2貫通セクション572の寸法である。第4幅W4は、第3幅W3よりも小さくてもよい。第3幅W3に対する第4幅W4の比であるW4/W3の範囲としては、上述の「W2/W1の範囲」を採用できる。
マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率は、例えば、0.1以上でもよく、0.2以上でもよく、0.4以上でもよい。マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率は、例えば、0.6以下でもよく、0.8以下でもよく、0.9以下でもよい。マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率の範囲は、0.1、0.2及び0.4からなる第1グループ、及び/又は、0.6、0.8及び0.9からなる第2グループによって定められてもよい。マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。マスク第2領域M2における貫通領域57の占有率は、例えば、0.1以上0.9以下でもよく、0.1以上0.8以下でもよく、0.1以上0.6以下でもよく、0.1以上0.4以下でもよく、0.1以上0.2以下でもよく、0.2以上0.9以下でもよく、0.2以上0.8以下でもよく、0.2以上0.6以下でもよく、0.2以上0.4以下でもよく、0.4以上0.9以下でもよく、0.4以上0.8以下でもよく、0.4以上0.6以下でもよく、0.6以上0.9以下でもよく、0.6以上0.8以下でもよく、0.8以上0.9以下でもよい。
貫通領域57は、孔重なり領域59を含んでもよい。孔重なり領域59は、平面視において、2枚以上のマスク50の貫通孔54が重なっている領域である。すなわち、孔重なり領域59は、平面視において、マスク積層体56に含まれる2枚以上のマスク50の貫通孔54の少なくとも2つを含む。図17に示す例において、孔重なり領域59は、平面視において、第1貫通孔54Aと第2貫通孔54Bとが重なっている領域を含む。従って、蒸着工程において、孔重なり領域59に対応する基板110の領域には、少なくとも2層の第2電極140が形成される。
孔重なり領域59の面積は、第2マスク50Bの第2貫通孔54Bの面積よりも小さくてもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比は、例えば、0.02以上でもよく、0.05以上でもよく、0.10以上でもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比は、例えば、0.20以下でもよく、0.30以下でもよく、0.40以下でもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比の範囲は、0.02、0.05及び0.10からなる第1グループ、及び/又は、0.20、0.30及び0.40からなる第2グループによって定められてもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。第2貫通孔54Bの面積に対する孔重なり領域59の面積の比は、例えば、0.02以上0.40以下でもよく、0.02以上0.30以下でもよく、0.02以上0.20以下でもよく、0.02以上0.10以下でもよく、0.02以上0.05以下でもよく、0.05以上0.40以下でもよく、0.05以上0.30以下でもよく、0.05以上0.20以下でもよく、0.05以上0.10以下でもよく、0.10以上0.40以下でもよく、0.10以上0.30以下でもよく、0.10以上0.20以下でもよく、0.20以上0.40以下でもよく、0.20以上0.30以下でもよく、0.30以上0.40以下でもよい。
次に、有機デバイス200を製造する方法の一例について説明する。
まず、第1電極120が形成されている基板110を準備する。第1電極120は、例えば、第1電極120を構成する導電層をスパッタリング法などによって基板110に形成した後、フォトリソグラフィー法などによって導電層をパターニングすることによって形成される。平面視において隣り合う2つの第1電極120の間に位置する絶縁層160が基板110に形成されていてもよい。
続いて、図5に示すように、第1有機層130A、第2有機層130B及び第3有機層130Cを含む有機層130を第1電極120上に形成する。第1有機層130Aは、例えば、第1有機層130Aに対応する貫通孔を有するマスクを用いる蒸着法によって形成されてもよい。例えば、マスクを介して第1有機層130Aに対応する第1電極120上に有機材料などを蒸着させることにより、第1有機層130Aを形成することができる。第2有機層130Bも、第2有機層130Bに対応する貫通孔を有するマスクを用いる蒸着法によって形成されてもよい。第3有機層130Cも、第3有機層130Cに対応する貫通孔を有するマスクを用いる蒸着法によって形成されてもよい。
続いて、第2電極形成工程を実施してもよい。第2電極形成工程においては、上述のマスク群を用いて有機層130上に第2電極140を形成する。まず、第1マスク50Aを用いる蒸着法によって第2電極140の第1層140Aを形成する工程を実施してもよい。例えば、第1マスク50Aを介して金属などの導電性材料などを有機層130などの上に蒸着させる。これにより、第1層140Aを形成できる。続いて、第2マスク50Bを用いる蒸着法によって第2電極140の第2層140Bを形成する工程を実施してもよい。例えば、第2マスク50Bを介して金属などの導電性材料などを有機層130などの上に蒸着させる。これにより、第2層140Bを形成できる。このようにして、図4に示すように、第1層140A及び第2層140Bを含む第2電極140を形成できる。
なお、第1層140A及び第2層140Bを形成する順序は特には限定されない。例えば、第2層140B、第1層140Aの順に蒸着工程が実施されてもよい。
本開示の形態の効果についてまとめる。
有機デバイス200の第2表示領域102が、透過領域104を含む場合、有機デバイス200に到達した光が、透過領域104を透過して基板の裏側の光学部品などに到達できる。従って、第2表示領域102は、光を検出し、且つ映像を表示できる。このため、カメラ、指紋センサなどのセンサの機能を第2表示領域102に実現できる。
第1表示領域101が、隙間なく広がる広域電極140Xを含むので、第1表示領域101における光の透過率が位置によってばらつくことを抑制できる。これにより、第1表示領域101において光の強度にムラが生じることを抑制できる。
なお、上述した一実施形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、その他の実施形態について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した一実施形態と同様に構成され得る部分について、上述の一実施形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した一実施形態において得られる作用効果がその他の実施形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
上述の実施の形態においては、第1表示領域101と第2表示領域102の間の境界が直線を含む例を示したが、境界の形状は任意である。例えば図18に示すように、第1表示領域101と第2表示領域102の間の境界は曲線を含んでいてもよい。
第1表示領域101と第2表示領域102の間の境界の形状は、第1マスク50Aの第1遮蔽領域55Aの輪郭によって定められてもよい。第1遮蔽領域55Aの輪郭は、直線を含んでいてもよく、曲線を含んでいてもよい。
第1表示領域101の各有機層130の上に第2電極140を形成することができる限りにおいて、マスク50のマスク第1領域M1の構成は任意である。上述の実施の形態においては、第1マスク50Aのマスク第1領域M1が広域貫通孔54A1を含む例を示したが、その他の構成がマスク第1領域M1において採用されてもよい。例えば、第1マスク50Aのマスク第1領域M1が、複数の第1貫通孔54Aを含み、第2マスク50Bのマスク第1領域M1が、第1貫通孔54Aに部分的に重なる複数の第2貫通孔54Bを含んでもよい。
上述の実施の形態においては、第1マスク50Aのマスク第1領域M1が広域貫通孔54A1を含み、第1マスク50Aのマスク第2領域M2の第1貫通孔54Aが、有機層130に重なる第1貫通セクション571を構成する例を示した。図示はしないが、第1マスク50Aのマスク第1領域M1が広域貫通孔54A1を含み、第1マスク50Aのマスク第2領域M2の第1貫通孔54Aが、第1貫通セクション571に接続された第2貫通セクション572を構成してもよい。この場合、広域貫通孔を含まない第2マスク50Bのマスク第2領域M2の第2貫通孔54Bが、有機層130に重なる第1貫通セクション571を構成してもよい。この場合、第1マスク50Aによって形成される第1層140Aが、広域電極140X及び接続セクション142を構成する。また、第2マスク50Bによって形成される第2層140Bが、画素セクション141を構成する。
第1マスク50Aは広域貫通孔54A1を含むので、第1マスク50Aのマスク第2領域M2には張力が加わりにくい。一方、第2マスク50Bは広域貫通孔を含まないので、第2マスク50Bのマスク第2領域M2には、第1マスク50Aのマスク第2領域M2に比べて張力が加わり易い。このため、第2マスク50Bのマスク第2領域M2の第2貫通孔54Bの位置合わせの精度は、第1マスク50Aのマスク第1領域M1の第1貫通孔54Aの位置合わせの精度に比べて高くなり得る。第2マスク50Bのマスク第2領域M2の第2貫通孔54Bが第1貫通セクション571を構成することにより、画素セクション141の位置精度を高めることができる。
図示はしないが、広域貫通孔54A1を含む第1マスク50Aのマスク第2領域M2の第1貫通孔54Aが、第1貫通セクション571を構成する部分と、第2貫通セクション572を構成する部分と、を含んでもよい。また、広域貫通孔を含まない第2マスク50Bのマスク第2領域M2の第2貫通孔54Bが、第1貫通セクション571を構成する部分と、第2貫通セクション572を構成する部分と、を含んでもよい。
図19及び図20は、第1マスク50A及び第2マスク50Bの一例を示す図である。図19に示すように、第1マスク50Aのマスク第1領域M1が広域貫通孔54A1を含み、第1マスク50Aのマスク第2領域M2が第1貫通孔54Aを含んでいなくてもよい。この場合、図20に示すように、広域貫通孔を含まない第2マスク50Bのマスク第2領域M2の第2貫通孔54Bが、第1貫通セクション571及び第2貫通セクション572の両方を構成してもよい。
図19及び図20に示す第1マスク50A及び第2マスク50Bを用いる場合、第2表示領域102に位置する第2電極140は、第1重なり領域145Aを含まない。一方、第1表示領域101と第2表示領域102の間の境界においては、第1マスク50Aによって形成される第1層140Aと、第2マスク50Bによって形成される第2層140Bとが重なる。このため、図19及び図20に示す第1マスク50A及び第2マスク50Bを用いる場合にも、第2重なり領域145Bは形成される。

Claims (20)

  1. 有機デバイスであって、
    基板と、
    前記基板上に位置する第1電極と、
    前記第1電極上に位置する有機層と、
    前記有機層上に位置する第2電極と、を備え、
    前記基板の法線方向に沿って見た場合、前記有機デバイスは、第1表示領域及び第2表示領域を含む表示領域を備え、
    前記第1表示領域は、第1密度で分布する前記有機層を含み、
    前記第2表示領域は、前記第1密度よりも小さい第2密度で分布する前記有機層を含み、
    前記第2電極は、前記第1表示領域において隙間なく広がる広域電極と、前記広域電極に接続されている端を含み、前記第2表示領域において前記有機層に重なる2つ以上の電極ラインと、を備える、有機デバイス。
  2. 前記表示領域は、第1方向において対向する第1辺及び第2辺と、第1方向に交差する第2方向において対向する第3辺及び第4辺と、を含む輪郭を備え、
    前記広域電極は、前記第1辺、前記第2辺及び前記第3辺に沿って広がっている、請求項1に記載の有機デバイス。
  3. 前記第2表示領域は、前記第4辺に接している、請求項2に記載の有機デバイス。
  4. 前記電極ラインは、前記有機層に重なる画素セクションと、前記画素セクションに接続され、前記画素セクションの幅よりも小さい幅を有する接続セクションと、を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機デバイス。
  5. 前記第2電極は、少なくとも前記広域電極を構成する第1層と、前記第1層と部分的に重なり、少なくとも前記接続セクションを構成する第2層と、を含む、請求項4に記載の有機デバイス。
  6. 前記第1層は、前記画素セクションを構成する部分を含む、請求項5に記載の有機デバイス。
  7. 前記画素セクションを構成する前記第1層の1つの前記部分は、2つ以上の前記有機層に重なる、請求項6に記載の有機デバイス。
  8. 前記画素セクションを構成する前記第1層の1つの前記部分は、1つの前記有機層に重なる、請求項6に記載の有機デバイス。
  9. 前記第1密度に対する前記第2密度の比が0.9以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機デバイス。
  10. 2枚以上のマスクを備えるマスク群であって、
    前記マスクは、遮蔽領域及び貫通孔を備え、
    2枚以上の前記マスクが重ねられたマスク積層体は、前記マスクの法線方向に沿って見た場合に前記貫通孔に重なる貫通領域を備え、
    前記マスクの法線方向に沿って見た場合、前記マスク積層体は、マスク第1領域及びマスク第2領域を含むセルを備え、
    前記マスク第1領域において、前記貫通領域は、隙間なく広がっており、
    前記マスク第2領域において、前記貫通領域は、前記マスク第1領域に接続されている端を含み、前記マスク第2領域に位置する2つ以上の貫通ラインを備える、マスク群。
  11. 前記セルは、マスク第1方向において対向するセル第1辺及びセル第2辺と、マスク第1方向に交差するマスク第2方向において対向するセル第3辺及びセル第4辺と、を含むセル輪郭を備え、
    前記貫通領域は、前記マスク第1領域において、前記セル第1辺、前記セル第2辺及び前記セル第3辺に沿って広がっている、請求項10に記載のマスク群。
  12. 前記マスク第2領域は、前記セル第4辺に接している、請求項11に記載のマスク群。
  13. 前記貫通ラインは、第1貫通セクションと、前記第1貫通セクションに接続され、前記第1貫通セクションの幅よりも小さい幅を有する第2貫通セクションと、を含む、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のマスク群。
  14. 前記マスク第1領域において隙間なく広がる第1広域貫通孔を含む第1マスクと、
    前記マスク第2領域において前記貫通ラインを構成する2つ以上の第2貫通孔を含む第2マスクと、を備える、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のマスク群。
  15. 前記第1マスクは、前記マスク第2領域に位置し、前記マスクの法線方向に沿って見た場合に前記第2貫通孔に部分的に重なる2つ以上の第1貫通孔を含む、請求項14に記載のマスク群。
  16. 前記マスク第2領域において、前記貫通領域は0.9以下の占有率を有する、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のマスク群。
  17. 遮蔽領域及び貫通孔を備えるマスクであって、
    前記マスクの法線方向に沿って見た場合、マスク第1領域及びマスク第2領域を含むセルを備え、
    前記マスク第1領域において、前記貫通孔は、隙間なく広がっており、
    前記マスク第2領域は、前記遮蔽領域と、前記遮蔽領域に囲まれた2つ以上の前記貫通孔と、を含む、マスク。
  18. 前記セルは、マスク第1方向において対向するセル第1辺及びセル第2辺と、マスク第1方向に交差するマスク第2方向において対向するセル第3辺及びセル第4辺と、を含むセル輪郭を備え、
    前記貫通孔は、前記マスク第1領域において、前記セル第1辺、前記セル第2辺及び前記セル第3辺に沿って広がっている、請求項17に記載のマスク。
  19. 前記マスク第2領域は、前記セル第4辺に接している、請求項18に記載のマスク。
  20. 有機デバイスの製造方法であって、
    基板上の第1電極上の有機層上に、請求項10に記載のマスク群を用いて第2電極を形成する第2電極形成工程を備え、
    前記第2電極形成工程は、
    第1の前記マスクを用いる蒸着法によって前記第2電極の第1層を形成する工程と、
    第2の前記マスクを用いる蒸着法によって前記第2電極の第2層を形成する工程と、を備える、有機デバイスの製造方法。
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