JP2023000299A - 座標データ作成装置、ミシンおよびプログラム - Google Patents

座標データ作成装置、ミシンおよびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】1針ごとに適度なばらつきを与えることにより、縫い模様に手書きの風合いを出して、心地よさや温かさが感じられる縫い目を生成するとともに、本来の模様の形態を損なうことのなく、自然なゆらぎを表現する模様を作成する。【解決手段】縫製順序と針落ち位置の座標データとを紐付けて記憶するデータ記憶部と、データ記憶部に記憶された縫製順序が連続する3つ以上の針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置と、両端の針落ち位置の内側にある針落ち位置との距離に応じて、線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の座標データを作成する座標データ追加部と、座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する加算後座標データ作成部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、座標データ作成装置、ミシンおよびプログラムに関する。
一般に、ミシンの縫い目は、針の振幅位置と布の送り量によって、その位置が決まる。
そのため、各針落ち点を糸でつなぐことにより模様が生成される。
ここで、針を落とす位置は、縫いたい図形に基づいて、一針ずつ針を落とす位置を決めてデータ入力して行く。
つまり、基本的には、元の図形を縫い目に忠実に再現できるよう縫いデータを作ることが多い。
そして、この縫いデータに従って、針落ち点を直線でつないでいくことにより、縫い目によって、元の図形を描くことができる。
そのため、ミシンを使えば、誰でも忠実に模様を再現できることから、縫製作業の上級者が縫ったように見え、綺麗な模様が布上に形成できる。
ところが、このことが逆に機械的で、冷たい印象を与えていた。
こうした問題に対して、特許文献1には、1針毎に適度なばらつきを与えることによって、縫い模様に手書きの風合いを出して心地よい温かさが感じられる縫い目を生成する技術が開示されている。
また、特許文献1に記載の技術では、縫製順序が異なる針落ち位置であっても、同一座標となる座標データにおいては、ばらつきも同じにすることにより、本来の形状を保ちつつ、手書き風に模様を変形することが可能となっている。
特開2020-5797号公報
特許文献1に記載の技術では、本来の針落ち点に対して、ばらつきを与えている。
しかしながら、例えば、簡単な形状の模様を処理対象とする場合には、針落ち点の中間点は糸により縫製されるために直線的な表現となっていた。
特に、針落ち点間の距離が離れているところに、バラツキが与えられた場合には、直線的な表現が顕著になっていた。
一方で、針落ち点を追加しても、任意の2点間の距離がある程度大きい場合には、当該箇所における縫いが、依然として直線的な表現となってしまい、自然なゆらぎを表現できない場合があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、1針ごとに適度なばらつきを与えることにより、縫い模様に手書きの風合いを出して、心地よさや温かさが感じられる縫い目を生成するとともに、本来の模様の形態を損なうことのなく、自然なゆらぎを表現する模様を作成することができる座標データ作成装置、ミシンおよびプログラムを提供することを目的とする。
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、縫製する模様の針落ち位置のX座標の値とY座標の値とからなる座標データを作成するミシンの座標データ作成装置において、縫製順序と前記針落ち位置の前記座標データとを紐付けて記憶するデータ記憶部と、前記データ記憶部に記憶された前記縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の前記座標データが線上である場合に、前記線の両端の前記針落ち位置と、前記両端の前記針落ち位置の内側にある前記針落ち位置との距離に応じて、前記線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の前記座標データを作成する座標データ追加部と、前記座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する加算後座標データ作成部と、を備えたことを特徴とする座標データ作成装置を提案している。
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記座標データ追加部は、前記線を構成する複数の前記針落ち位置が、夫々等間隔となるように、前記座標データを作成することを特徴とする座標データ作成装置を提案している。
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、形態1から3のいずれか1に記載の座標データ作成装置を備えるミシンを提案している。
形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、縫製順序と針落ち位置の座標データとを紐付けて記憶するデータ記憶部と、座標データ追加部と、加算後座標データ作成部と、を備え、縫製する模様の針落ち位置のX座標の値とY座標の値とからなる前記座標データを作成するミシンの座標データ作成装置における座標データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記座標データ追加部が、前記データ記憶部に記憶された前記縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の前記座標データが線上である場合に、前記線の両端の前記針落ち位置と、前記両端の前記針落ち位置の内側にある前記針落ち位置との距離に応じて、前記線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の前記座標データを作成する第1の工程と、前記加算後座標データ作成部が、前記座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する第2の工程と、をコンピュータに実行させるプログラムを提案している。
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、1針ごとに適度なばらつきを与えることにより、縫い模様に手書きの風合いを出して、心地よさや温かさが感じられる縫い目を生成するとともに、本来の模様の形態を損なうことのなく、自然なゆらぎを表現する模様を作成することができるという効果がある。
本発明の実施形態に係る座標データ作成装置の電気的ブロック図である。 本発明の実施形態に係る座標データ作成装置における画面操作時の処理フロー図である。 本発明の実施形態に係る座標データ作成装置における画面操作時の操作画面を例示した図である。 本発明の実施形態に係る座標データ作成装置における手書き風ステッチ変換に関する処理フロー図である。 本発明の実施例1に係る線の両端の針落ち点の間に針落ち点を自動生成させる場合の元データによる模様を例示した図である。 本発明の実施例1に係る線の両端の針落ち点の間に針落ち点を自動生成させる場合の針落ち点追加後の模様を例示した図である。 本発明の実施例1に係る針落ち点を追加した場合、針落ち点を追加しない場合の縫いイメージを例示的に比較する図である。 本発明の実施例1に係る針落ち点を追加しない場合、針落ち点を追加しない場合の縫いイメージを例示的に比較する図である。 本発明の実施例1に係る針落ち点を追加した場合の縫いイメージを例示的に比較する図である。
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図1から図8を用いて説明する。
<座標データ作成装置10の電気的構成>
本実施形態に係る座標データ作成装置10の電気的構成について、図1を用いて説明する。
本実施形態に係る座標データ作成装置10は、図1に示すように、中央処理演算装置(CPU)101と、ROM102と、作業用メモリ(RAM)103と、表示制御装置104と、液晶表示器105と、タッチパネル106と、タクトスイッチ107と、USBコントローラ108と、外部メディア109と、ミシンモータ制御装置110と、振幅・送りモータ制御装置111と、ミシンモータ110Aと、振幅モータ111Aと、送りモータ111Bと、を含んで構成されている。
中央処理演算装置(CPU)101は、ROM102に格納された制御プログラムにしたがって、座標データ作成装置10の全体の動作を制御する。
また、外部入出力装置を介して様々なデバイスに接続されている。
ROM102は、本実施形態においては、主として、ステッチデータや機能モジュールを格納する格納部として機能する。
RAM103は、本実施形態においては、主として、作業用データ等を一時的に格納する作業用メモリとして機能する。
ROM102には、手書き風モード選択モジュール102A、模様の選択モジュール102B、絶対送り形式変換モジュール102C、調整値生成モジュール102D、調整値加算モジュール102E、機構限界制限モジュール102F、同一点処理モジュール102G、組合せ模様生成モジュール102H、組合せ模様編集モジュール102I、保存/読出しモジュール102J、ステッチデータK格納エリア、2点間の針落ち点追加モジュール102L等の様々な機能モジュールおよびデータが格納されている。
手書き風モード選択モジュール102Aは、図3に示す液晶表示器105に表示された操作画面の「手書き風」のボタンを使用者が押下する操作を行うことによって有効になり、以後選択される模様に対して、手書き風ステッチ変換機能により、ステッチデータ102Kを微調整するモジュールである。
模様の選択モジュール102Bは、図3に示す液晶表示器105に表示された操作画面の「模様選択」のボタンの中の、例えば、1番のボタンを使用者が押す操作を行うことによって、ミシンのROM102に内蔵されている模様番号1の模様が選択され、1模様分のステッチデータ102Kを読み込むモジュールである。
絶対送り形式変換モジュール102Cは、相対送り量のステッチデータ102Kの送り量を累積して絶対座標のデータ形式に変換するモジュールである。
調整値生成モジュール102Dは、模様の選択モジュール102Bにより、使用者による模様選択操作が行われた際に、生成される整数の乱数値を0.1mm単位で換算して、乱数値を長さの単位に変換し、調整値を生成するモジュールである。
なお、後述する針落ち点追加モジュール102Lにおいて、生成された新たな針落ち位置(針落ち点)に対する座標データに対しても、対応する調整値が生成される。
調整値加算モジュール102Eは、オリジナルの振幅値および絶対送りデータのそれぞれに調整値生成モジュール102Dにより生成された調整値を加算するモジュールである。
なお、後述する針落ち点追加モジュール102Lにおいて、生成された新たな針落ち位置に対する座標データにも、調整値生成モジュール102Dにおいて生成された対応する調整値が加算される。
機構限界制限モジュール102Fは、調整値加算モジュール102Eの処理結果が振幅・送り機構の限界値を超える場合に有効となり、調整値加算モジュール102Eによる処理結果の実行を制限するモジュールである。
同一点処理モジュール102Gは、調整値を加算する前の絶対座標データである元データ同士について、1の元データの同一または近似の範囲に他の元データがある場合に作動し、既に調整された座標に対して、調整後の座標が一致するよう処理を行うモジュールである。
組合せ模様生成モジュール102Hは、1模様分のデータについて、手書き風の処理を施したデータを作業メモリ(RAM)103に一時記憶させるモジュールである。
そして、組合せ模様生成モジュール102Hは、表示制御装置104を介して、図3に示す液晶表示器105に表示された操作画面の「プレビュー画面」に手書き風に変換された模様を1模様表示させるモジュールである。
また、組合せ模様生成モジュール102Hは、再度同じ模様が使用者により選択された場合に、新たな乱数によりステッチデータ102Kの微調整を行い、組み合わせ模様を作成するモジュールである。
組合せ模様編集モジュール102Iは、模様の削除や追加、組み合わせの変更を行うモジュールである。
さらに、組合せ模様編集モジュール102Iは、模様が追加された場合に、新たな乱数による模様の微調整等を行うモジュールである。
保存/読出しモジュール102Jは、組み合わされた模様データの外部メディア109等への書き込みを実行するモジュールである。
また、保存/読出しモジュール102Jは、外部メディア109等からの組み合わされた模様データの読出しを実行するモジュールである。
2点間の針落ち点追加モジュール102Lは、データ記憶部としてのROM102内のステッチデータK格納エリアに記憶された縫製順序が連続する3つ以上の針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置と、両端の針落ち位置の内側(2点間)にある針落ち位置との距離に応じて、線の両端の針落ち位置の内側の線上に適度な距離となるように1または複数の新たな針落ち位置の座標データを作成する。
それと同時に、新たな針落ち位置が追加される前に両端の針落ち位置の内側にあった針落ち位置を線上で移動させる。
そして、新たな針落ち位置および線上を移動した針落ち位置に対応して作成された座標データは、データ記憶部としてのROM102内のステッチデータK格納エリアに記憶される。
上記は適度な距離となるような1または複数の新たな針落ち位置の追加および、その追加前に両端の内側にあった針落ち位置の移動と、説明したが、追加前に両端の内側にあった針落ち位置を削除し、その後に針落ち位置の間隔が適切になるように複数の新たな針落ち位置を追加する、という方法でも良い。
なお、2点間の針落ち点追加モジュール102Lは、新たな針落ち位置の座標データが生成された後の線を構成する複数の針落ち位置が、夫々等間隔となるように、座標データを作成するようにしてもよい。
RAM103には、ROM102から読み込まれた、例えば、OSや基本ライブラリ等の様々な機能モジュールが一時的に格納される。
また、RAM103には、中央処理演算装置(CPU)101において、作業に供するデータも一時的に記憶、保存される。
表示制御装置104は、後述する液晶表示器105に表示する表示データの制御を実行する装置である。
液晶表示器105は、例えば、図3に示すような操作画面を表示する装置である。
液晶表示器105は、外部入出力装置を介して、中央処理演算装置(CPU)101に電気的に接続されている。
また、液晶表示器105には、その表示面の下側に後述するタッチパネル106が重ねて配置された多層構造となっており、タッチパネル106および液晶表示器105が、「表示部」としてユニット化されている。
そして、液晶表示器105には、模様や文字、ボタンなどが表示される。
タッチパネル106は、静電容量方式や抵抗膜方式等のパネルとして構成されており、外部入出力装置を介して、中央処理演算装置(CPU)101に電気的に接続されている。
また、タッチパネル106は、使用者の操作の利便性を考慮して、座標データ作成装置10の外部に操作可能に露出されて配置されている。
そのため、使用者は、タッチパネル106を指でタッチすることにより、手書き風モードの選択や模様の選択等を画面で確認しながら操作することができる。
タクトスイッチ107は、使用者の押下操作により、縫いの開始、停止や針の上下や糸通し(図示せず)などの指示を中央演算装置101に伝達する。
USB(Universal Serial Bus)コントローラ108は、座標データ作成装置10と外部メディア109等の外部機器とを接続し、制御を実行する。
外部メディア109は、例えば、ハードディスク、DVDレコーダ等であり、模様データ等をUSBコントローラ108の制御の下、書き込み保存する。
ミシンモータ制御装置110は、中央演算装置(CPU)101からの指令に基づき、ミシンモータ110Aを駆動制御することにより、針棒を上下運動させ、縫い針、上糸、下糸によって縫い目を形成する処理を制御する。
振幅・送りモータ制御装置111は、振幅モータ111Aおよび送りモータ111Bを駆動制御することにより、縫い機構の針棒の挙動や送り歯による布の送り量制御、前後の切替制御を行う。
そして、振幅・送りモータ制御装置111は、針位置と布の送り量とを制御することにより、縫い目の位置を変えて縫い目を作り、模様を形成する。
中央処理演算装置(CPU)101は、ROM102に記憶されているプログラムモジュールを逐次実行し、例えば、通常縫いデータを手書き風ステッチデータ変換する。
例えば、中央処理演算装置(CPU)101は、通常縫いステッチデータの各針落ち点をX方向およびY方向に微小距離だけ移動して、全針落ち点に対して異なる長さ、方向の微調整を行うことによって、縫い模様に手書きの風合いを醸し出す。
より具体的には、中央処理演算装置(CPU)101は、ステッチデータ102Kから縫いイメージの針落ち点の座標列を作成する。
そして、中央処理演算装置(CPU)101は、乱数を発生させ、微小長さの調整値(±1.0mm)を生成し、各針落ち点のX方向、Y方向の座標にその長さを加算する。
さらに、中央処理演算装置(CPU)101は、元データの針落ち点が同一または近似の座標がある場合、同一点処理モジュール102Gを介して、既に調整された座標に対して、調整後の座標を一致させるよう処理を行い、手書き風に変換したステッチデータ102Kにより組み合わせ模様を作る処理を行うようにしてもよい。
ここで、近似の範囲とは、予め定められた範囲をいい、例えば、±0.2mm以下を例示することができる。
また、近似の範囲については、使用者が適宜変更できるようにしてもよい。
なお、処理の詳細については、後述する。
<座標データ作成装置の処理>
本実施形態に係る座標データ作成装置10における画面操作処理および手書き風ステッチ変換処理の詳細について、図2から図4を用いて説明する。
<画面操作処理>
本実施形態に係る座標データ作成装置10を用いた縫製データの作成は、図3に示すような液晶表示器105に表示される画面を操作して行う。
そのため、座標データ作成装置10の詳細な処理について説明する前に、図2を用いて、本実施形態に係る座標データ作成装置10における画面操作処理について説明する。
使用者により、液晶表示器105に図3に示すような操作画面を表示する表示モードが選択されると、まず、座標データ作成装置10の中央処理演算装置(CPU)101は、キー入力により、操作ボタン、カーソルボタン、模様ボタン等が使用者に押下されるのを待つ待機モードに移行する(ステップS101)。
次に、中央処理演算装置(CPU)101は、使用者により模様の選択があったか否かを判定する(ステップS102)。
判定の結果、中央処理演算装置(CPU)101が、使用者による模様の選択、すなわち、使用者による模様番号の入力等があったと判定した場合(ステップS102の「模様選択」)には、次に、組合せモードの処理であるのか、手書き風モードの処理であるのかを判定する(ステップS113)。
なお、組合せモードの処理あるいは、手書き風モードの処理のいずれであっても、処理を行い、模様を選択された順に記憶していく。
ステップS102に戻って、判定の結果、中央処理演算装置(CPU)101が、使用者による模様の選択ではない、すなわち、使用者による模様番号の入力等がなかったと判定した場合(ステップS102の「No」)に、組合せボタンが押下されると(ステップS103の「Yes」)、組合せモードを設定し、処理をステップS101に戻す(ステップS104)。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS103において、使用者が組合せボタンを押下しなかったと判定した場合(ステップS103の「No」)には、使用者が手書き風ボタンを押下するか否かを判定する(ステップS105)。
中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS105において、使用者が手書き風ボタンを押下したと判定した場合(ステップS105の「Yes」)には、手書き風モードを設定し、処理をステップS101に戻す(ステップS106)。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS105において、使用者が手書き風ボタンを押下しなかったと判定した場合(ステップS105の「No」)には、使用者がカーソルボタンを押下したか否かを判定する(ステップS107)。
中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS107において、使用者がカーソルボタンを押下したと判定した場合(ステップS107の「Yes」)には、ROM102に記憶された模様列に対して、カーソルを前後に移動し、処理をステップS101に戻す(ステップS108)。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS107において、使用者がカーソルボタンを押下しなかったと判定した場合(ステップS107の「No」)には、使用者が削除ボタンを押下したか否かを判定する(ステップS109)。
中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS109において、使用者が削除ボタンを押下したと判定した場合(ステップS109の「Yes」)には、カーソルが示す位置の模様を削除し、以後の模様を先頭に詰め、処理をステップS101に戻す(ステップS110)。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101がステップS109において、使用者が削除ボタンを押下しなかったと判定した場合(ステップS109の「No」)には、使用者が保存ボタンを押下したか否かを判定する(ステップS111)。
中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS111において、使用者が保存ボタンを押下したと判定した場合(ステップS111の「Yes」)には、手書き風に変換された模様や組み合わせ模様を外部メディア109等に保存し、再利用できるようにした上で、処理をステップS101に戻す(ステップS112)。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS111において、使用者が保存ボタンを押下しなかったと判定した場合(ステップS111の「No」)には、処理をステップS101に戻す。
中央処理演算装置(CPU)101が、ステップS113において、使用者が手書き風モードで模様ボタンを押下したと判定した場合(ステップS113)には、手書き風ステッチ変換処理を呼び出す(ステップS114)。
なお、手書き風ステッチ変換処理の詳細については、後述する。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101がステップS113において、使用者が組合せモードボタンを押下したと判定した場合(ステップS113の「Yes」)およびステップS114における手書き風ステッチ変換処理が終了すると、通常の模様の組み合わせと同様に、模様データを組み合わせる(ステップS115)。
そして、中央処理演算装置(CPU)101は、ステップS116において、液晶表示器105にプレビュー画面を表示する。
これにより、使用者は、変換された状況を確認することができる。
なお、手書き風モードで変換された模様も通常の模様と同じ扱いであるため、削除、追加などの編集操作が可能である。
<手書き風ステッチ変換処理>
図4を用いて、手書き風ステッチ変換処理の詳細について説明する。
縫製順序が連続する3つ以上の針落ち点が線上である場合において、線の両端の2点間に1または複数の針落ち点を追加生成する。
同時に、新たな針落ち点が追加される前に両端の針落ち点の内側にあった針落ち点を線上で移動させる。
その生成した針落ち点および線上を移動した針落ち点を揺らがせることにより、変化が増すことができる。
また、針落ち点を追加により、運針が増えることによって、ゆらぎが増す。
このため、例えば、2点間A、Bの距離が離れていて、AとBとが反対方向に揺らぐ場合であっても、2点間A、Bの距離が開きすぎないように制御ができる。
上記は適度な距離となるように1または複数の新たな針落ち点の追加および、その追加前に両端の内側にあった針落ち点の移動と、説明したが、追加前に両端の内側にあった針落ち点を削除し、その後に針落ち点の間隔が適切になるように複数の新たな針落ち点を追加する、という方法でも良い。
なお、3つの針落ち点で構成される線に1針追加する場合は、線両端の2点間が3等分割となるように、線を構成する複数の針落ち位置が、夫々等間隔となるように、座標データを作成するようにしてもよい。
ここで、「線」とは直線でも曲線でもよく、複数の針落ち点で構成され、模様を構成する要素として機能するものである。
そして、上記のように新たな針落ち点を追加したステッチについて処理を行う。
具体的には、相対移動量である送り方向のデータを一旦、ステッチデータから針落ち点の位置を示す絶対座標のデータ列に変換する。
次に、乱数を生成し、針落ち点のX座標およびY座標をずらすための±1mm以下の調整量を各針落ち点のために準備する。
なお、乱数を随時生成するのではなく、予め生成された調整データをテーブルの形式で持っていてもよい。
針落ち点を示す絶対座標のデータ列に±1mmの範囲(一例)で生成された乱数による調整量を加算する。
つまり、元の針落ち点から若干ずらすことになる。
調整された座標データが、振幅方向は機構の幅(例えば、8.8mm)に収まる様に制限し、送り方向も一針前との距離が機構の制限(例えば、5mm)の距離以下になるように制限する。
そして、絶対座標の針落ち点のデータ列から、送り方向を相対移動量に変換し、通常縫いのステッチデータ形式に変換する。
以下、処理の詳細について説明する。
[手書き風ステッチ変換の処理詳細]
当該処理を実行するために、初期操作として、使用者は、図3に示すように液晶表示器105に表示される操作画面において「手書き風」ボタンを押下し、手書き風の組合せモードを設定する。
次に、使用者は、模様選択ボタンを押し、模様を選択する。
まず、座標データ作成装置10の中央処理演算装置(CPU)101は、データ記憶部(ROM102)に記憶された縫製順序と針落ち位置の座標データに基づいて、縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置と、両端の針落ち位置の内側にある針落ち位置との距離に応じて、線の両端の針落ち位置の内側の線上に、適度な距離となるように1または複数の新たな針落ち位置の座標データを作成する(ステップS201)。
同時に、1または複数の新たな針落ち点が追加される前に両端の針落ち点の内側にあった針落ち点を、線上で移動させる。なお、追加前に両端の内側にあった針落ち点を削除し、その後に針落ち点の間隔が適切になるように複数の新たな針落ち点を追加する、という方法でも良い。
座標データ作成装置10の中央処理演算装置(CPU)101は、ステップS201において座標データが追加された送り方向が相対移動量となっているステッチデータ102Kに対して、相対送り量の累積処理によって、絶対座標のデータ列に変換する(ステップS202)。
中央処理演算装置(CPU)101は、振幅用と送り用の乱数を2つ取得する。
ここで、得られる乱数は整数であるため、±1.0mm以内の調整値に換算する(ステップS203)。
中央処理演算装置(CPU)101は、振幅方向と送り方向の座標にステップS203において換算した調整値を加算し、微調整を行う(ステップS204)。
但し、機構の限界を超えて微調整はできないため、中央処理演算装置(CPU)101は、ある針落ち点の微調整後の座標データのX座標の値と縫製順序において隣接する針落ち点の微調整後の座標データのX座標の値との間隔が、送り機構の制限以内であるか否かを判断する(ステップS205)。
また、振幅については、微調整後のY座標の値が振幅機構の制限以内であるか否かを判断する(ステップS205)。
ここで、ステップS205の判断に基づき、送り(X座標)方向あるいは振幅(Y座標)方向の機構の制限を超える場合には、ステップS204の微調整処理を無効とする(ステップS206)。
なお、振幅方向の機構の制限の値としては、例えば、-4.4mmまたは+4.4mmを、送り方向の機構の制限の値としては、例えば、相対移動量が-5.0mmまたは+5.0mmを例示することができる。
上記は、通常縫いにおける制限に関するものだが、刺繍縫いにおいては、微調整後の座標データの値が、刺繍枠のX座標方向またはY座標方向の制限を超える場合には、ステップS204の微調整処理を無効とする(ステップS206)。
なお、図示されていないが、再度調整値を生成し、機構制限以内で微調整処理を行ってもよい。
一方で、微調整後の座標の振幅方向および送り方向が機構の制限に達していない場合には、処理をステップS207に移行する。
中央処理演算装置(CPU)101は、ステッチの1模様が終了したか否かを判断する(ステップS207)。
中央処理演算装置(CPU)101は、ステッチが、まだ残っており、1模様が終了していないと判断した場合には、処理をステップS203に戻す。
この場合、中央処理演算装置(CPU)101は、次の針落ち点に対して新しい乱数を生成して、ステップS203以降を実行する。
一方で、中央処理演算装置(CPU)101は、1模様が終了していると判断した場合(ステップS207の「YES」)には、絶対座標となっている送りデータを相対移動量に変換してステッチデータ形式に変換する(ステップS208)。
そして、すべての処理を終了する。
<実施例1>
以下、図5から図8を用いて、本発明の実施例1について説明する。
なお、本実施例では、縫製順序が連続する3つ以上の針落ち点が線上である場合において、線の両端の二点間に針落ち点を自動生成させる場合の処理について説明する。
図5に示すように、模様によっては、針落ち点の間隔が広く取られているものがある。
このような模様について、従来の手書き風ステッチ変換を行うと、想像以上に振幅が変化し、元データの模様のイメージから大きく離れたデザインで縫製されてしまう場合があった。
そこで、図6に示すように、データ記憶部としてのROM102内のステッチデータK格納エリアに記憶された縫製順序が連続する3つ以上の針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置と、両端の針落ち位置の内側にある針落ち位置との距離に応じて、線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の座標データを作成する。
例えば、図5の第13針、第14針、第15針のように、縫製順序が連続する3つ以上の針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置(第13針、第15針)と、両端の針落ち位置の内側にある針落ち位置(第14針)との距離に応じて、線の両端の針落ち位置(図6の第19針、第22)の内側の線上に新たな針落ち位置の座標データ(図6の第20針または第21針)を作成する。
この針落ち点追加は、単に縫製順序が前後する2点の針落ち点の距離に応じて、その2点の針落ち点の間に、新たな針落ち点を追加(例えば、図5の第15針と第16針の間に、図6の第23針が追加)することとは異なる。
複数の針落ち点から構成される、模様を構成する要素である線(例えば模様の一辺である直線)を1つの単位と考え、その線の全体(例えば模様の一辺の両端)は変更せず、その線の内容(例えば模様の一辺の両端内部を構成する針落ち点)を変更(針落ち点の追加)する。
この内容の変更は単なる線上への針落ち点の追加だけではなく、針落ち点の追加の際に、線の両端の針落ち点の内側に追加前から存在した針落ち点をずらすことも含まれている。
適度な距離となるような1または複数の新たな針落ち点の追加と、線の両端の針落ち点の内側にその追加前から存在する針落ち点の位置変化(ずれ)と、により、模様の要素である線全体としては変更されず、その模様の要素内容が変更される。
なお、上記は適度な距離となるような1または複数の新たな針落ち点の追加および、その追加前に両端の内側にあった針落ち点の移動と、説明したが、追加前に両端の内側にあった針落ち点を削除し、その後に針落ち点の間隔が適切になるように複数の新たな針落ち点を追加する、という方法でも良い。
そして、新たな針落ち位置に対応して作成された座標データは、データ記憶部としてのROM102内のステッチデータK格納エリアに記憶される。
なお、2点間の針落ち点追加モジュール102Lは、線を構成する複数の針落ち位置が、夫々等間隔となるように、座標データを作成するようにしてもよい。
ここで、「新たな針落ち点」は、その距離や、使用者等の設定に応じて、追加する針数を増減させても良い。
ゆらぎ自体は、自動生成された乱数により、予め定められた範囲である。
例えば、本実施例では、乱数は、±1.0mmである。
また、例えば、このゆらぎを小さく(例えば、振幅において±0.5mm)した場合でも、新たな針落ち点を追加することにより、運針が増えたことによって、模様が揺らいでいるように見せることが可能となる。
図7(a)は、針落ち点を追加しない場合の全体模様のイメージを示し、図7(b)は、針落ち点を追加した場合の全体模様のイメージを示している。
また、図8は、元の模様に新たな針落ち点の追加を行わず、既存の針落ち点だけに乱数を付加した場合のイメージであり、図9は、元の模様に新たな針落ち点の追加し、既存の針落ち点と新たに追加した針落ち点に対して、乱数を付加した場合のイメージである。
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態および本実施例によれば、座標データ作成装置10は、縫製する模様の針落ち位置のX座標の値とY座標の値とからなる座標データを作成するミシンの座標データ作成装置であって、縫製順序と針落ち位置の座標データとを紐付けて記憶するデータ記憶部(ROM102)と、データ記憶部(ROM102)に記憶された縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置と、両端の針落ち位置の内側にある針落ち位置との距離に応じて、線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の座標データを作成する座標データ追加部(2点間の針落ち点追加モジュール102L)と、データ記憶部(ROM102)に記憶された座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する加算後座標データ作成部(調整値加算モジュール102E)と、備えている。
ここで、「加算する夫々独自の値」とは、針数ごとに生成される振幅用、送り用の乱数調整長あるいは乱数調整値をいう。
つまり、データ記憶部(ROM102)に記憶された縫製順序と針落ち位置の座標データに基づいて、縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の座標データが線上である場合に、線の両端の針落ち位置と、両端の針落ち位置の内側にある針落ち位置との距離に応じて、線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の座標データを作成する。
この針落ち点追加は、単に縫製順序が前後する2点の針落ち点の距離に応じて、その2点の針落ち点の間に、新たな針落ち点を追加(例えば、図5の第15針と第16針の間に、図6の第23針が追加)することとは異なる。
複数の針落ち点から構成される、模様を構成する要素である線(例えば模様の一辺である直線)を1つの単位と考え、その線の全体(例えば模様の一辺の両端)は変更せず、その線の内容(例えば模様の一辺の両端内部を構成する針落ち点)を変更(針落ち点の追加)する。
この内容の変更は単なる線上への針落ち点の追加だけではなく、針落ち点の追加の際に、線の両端の針落ち点の内側に追加前から存在した針落ち点をずらすことも含まれている。
適度な距離となるような1または複数の新たな針落ち点の追加と、線の両端の針落ち点の内側にその追加前から存在する針落ち点の位置変化(ずれ)と、により、模様の要素である線全体としては変更されず、その模様の要素内容が変更される。
そして、データ記憶部(ROM102)に記憶された座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する。
そのため、オリジナルの模様の風合いを維持しつつ、短い間隔で適度なゆらぎを与えることにより、縫い模様に手書きの風合いを出して、心地よさや温かさが感じられる縫い目を生成するとともに、本来の模様の形態を損なうことのなく、自然なゆらぎを表現する模様を作成することができる。
特に、新たな針落ち点の追加と、線の両端の針落ち点の内側にその追加前から存在する針落ち点の位置変化(ずれ)と、による模様の要素である線の内容変更に加え、それらの針落ち点を揺らがせるため、直線的な表現となっていた模様が、少ない針落ち点の追加で自然なゆらぎを表現する模様となる。
例として、図5の線上にある3点(例えば、第13針~第15針)は、夫々の間隔が離れている。単に2点間(例えば、第13針、第14針)に新たな針落ち点を加えたとしても、他の2点間(例えば、第14針~第15針)は間隔が離れたままである。
そこで、本発明のように図5の第13針~第15針で構成される線上に針落ち点を追加し、追加前から両端(図5の第13針と第15針)の内側に存在した針落ち点(図5の第14針)を線上でずらすことで、図6の第19針~第22針のように線の内容を変更することができる。
こうすることで、図8のような直線的な模様から、より少ない(1つの)針落ち点の追加で、図9のような自然なゆらぎを表現する模様となる。
なお、座標データは、通常縫いあるいは刺繍縫いのいずれの座標データも含む。
また、座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算する処理は、座標データのX座標の値とY座標の値に対して、夫々独自の値を加算するものであるが、例えば、座標データのX座標の値あるいはY座標のいずれか一方または双方に対する夫々独自の値がゼロである場合に、座標データのX座標の値あるいはY座標のいずれか一方または双方に、値がゼロである夫々独自の値を加算する処理も含む。
また、座標データ作成装置10は、線を構成する複数の針落ち位置が、夫々等間隔となるように、座標データを作成する。
より詳細には、線上に適度な距離となるような1または複数の新たな針落ち点を追加し、線の両端の針落ち点の内側にその追加前から存在する針落ち点の位置を線上で変化(ずれ)させることで、線を構成する複数の針落ち点の位置が、夫々等間隔となるように座標データを作成する。
そのため、オリジナルの模様の風合いを維持しつつ、短い間隔で適度なゆらぎを与えることにより、縫い模様に手書きの風合いを出して、心地よさや温かさが感じられる縫い目を生成するとともに、本来の模様の形態を損なうことのなく、自然なゆらぎを表現する模様を作成することができる。
なお、座標データ作成装置10の処理をコンピュータシステムあるいはコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを座標データ作成装置10に読み込ませ、実行することによって本発明の座標データ作成装置10を実現することができる。
ここでいうコンピュータシステムあるいはコンピュータとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
また、「コンピュータシステムあるいはコンピュータ」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムあるいはコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムあるいはコンピュータに伝送されてもよい。
ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムあるいはコンピュータにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、座標データ作成装置10は、パソコン等の別体の装置であってもよいし、ミシン等に内蔵された装置であってもよい。
10;座標データ作成装置
101;中央処理演算装置(CPU)
102;ROM
102A;手書き風モード選択モジュール
102B;模様の選択モジュール
102C;絶対送り形式変換モジュール
102D;調整値生成モジュール
102E;調整値加算モジュール
102F;機構限界制限モジュール
102G;同一点処理モジュール
102H;組合せ模様生成モジュール
102I;組合せ模様編集モジュール
102J;保存/読出しモジュール
102L;2点間の針落ち点追加モジュール
103;作業用メモリ(RAM)
104;表示制御装置
105;液晶表示器
106;タッチパネル
107;タクトスイッチ
108;USBコントローラ
109;外部メディア
110;ミシンモータ制御装置
110A;ミシンモータ
111;振幅・送りモータ制御装置
111A;振幅モータ
111B;送りモータ

Claims (4)

  1. 縫製する模様の針落ち位置のX座標の値とY座標の値とからなる座標データを作成するミシンの座標データ作成装置において、
    縫製順序と前記針落ち位置の前記座標データとを紐付けて記憶するデータ記憶部と、
    前記データ記憶部に記憶された前記縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の前記座標データが線上である場合に、前記線の両端の前記針落ち位置と、前記両端の前記針落ち位置の内側にある前記針落ち位置との距離に応じて、前記線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の前記座標データを作成する座標データ追加部と、
    前記座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する加算後座標データ作成部と、
    を備えたことを特徴とする座標データ作成装置。
  2. 前記座標データ追加部は、前記線を構成する複数の前記針落ち位置が、夫々等間隔となるように、前記座標データを作成することを特徴とする請求項1に記載の座標データ作成装置。
  3. 請求項1または2に記載の座標データ作成装置を備えるミシン。
  4. 縫製順序と針落ち位置の座標データとを紐付けて記憶するデータ記憶部と、座標データ追加部と、加算後座標データ作成部と、を備え、縫製する模様の針落ち位置のX座標の値とY座標の値とからなる前記座標データを作成するミシンの座標データ作成装置における座標データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記座標データ追加部が、前記データ記憶部に記憶された前記縫製順序が連続する3つ以上の前記針落ち位置の前記座標データが線上である場合に、前記線の両端の前記針落ち位置と、前記両端の前記針落ち位置の内側にある前記針落ち位置との距離に応じて、前記線の両端の針落ち位置の内側の線上に新たな針落ち位置の前記座標データを作成する第1の工程と、
    前記加算後座標データ作成部が、前記座標データのX座標の値又はY座標の値に夫々独自の値を加算して、新たな座標データを作成する第2の工程と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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