JP2023000093A - 高電圧増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】個別の調整なしに貫通電流を安定保持させる高電圧増幅器を提供する。
【解決手段】入力信号を増幅する入力回路105と、入力回路105に接続される正極側レベルシフト回路107と、入力回路105に接続される負極側レベルシフト回路109と、正極側レベルシフト回路107からの信号を増幅する正極側出力回路112と負極側レベルシフト回路109からの信号を増幅する負極側出力回路115を含む高電圧出力回路111と、高電圧出力回路111からの出力信号を入力信号に帰還させる帰還回路120とを含む高電圧増幅器において、正極側出力回路112と負極側出力回路115の電流を検出する検出回路114,117と、正極側出力回路112の電流が増大したときに負極側レベルシフト回路109のオフセット量を負側に増大させ、負極側出力回路115の電流が増大したときに正極側レベルシフト回路107のオフセット量を正側に増大させるオフセット調整回路118,119と、を備える構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】入力信号を増幅する入力回路105と、入力回路105に接続される正極側レベルシフト回路107と、入力回路105に接続される負極側レベルシフト回路109と、正極側レベルシフト回路107からの信号を増幅する正極側出力回路112と負極側レベルシフト回路109からの信号を増幅する負極側出力回路115を含む高電圧出力回路111と、高電圧出力回路111からの出力信号を入力信号に帰還させる帰還回路120とを含む高電圧増幅器において、正極側出力回路112と負極側出力回路115の電流を検出する検出回路114,117と、正極側出力回路112の電流が増大したときに負極側レベルシフト回路109のオフセット量を負側に増大させ、負極側出力回路115の電流が増大したときに正極側レベルシフト回路107のオフセット量を正側に増大させるオフセット調整回路118,119と、を備える構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は低電圧信号を高電圧信号に増幅する高電圧増幅器に関する。
低電圧信号を高電圧信号に増幅する回路構成が特許文献1に記載されている。この特許文献1には、高電位電源と低電位電源との電圧差が、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)単体の耐圧以上でも、演算増幅器として使用可能な増幅回路が記載されている。
特許文献1に記載の技術では、高電位電源から高電圧出力回路を通り低電位電源まで流れる貫通電流を制御することについて、考慮がなされていない。
実際には、増幅器に用いられる素子の非理想性、例えば、出力回路に用いられるMOSFETにおける製造上の精度に基づく特性のバラつき、経年劣化、環境温度等の変動による特性の変化等がある。
このような素子の非理想性は、高電圧増幅器の正極側出力回路および負極側出力回路の貫通電流の大きさに変動をもたらす。貫通電流が変動すると、高電圧増幅回路の発熱量、線形性、供給可能な電流量等に影響を及ぼす。
そのため、貫通電流を設計仕様通りに保持するには、高電圧増幅器ごとに、製造段階における定数調整もしくは素子選定、あるいは、使用途中での定数調整もしくは素子交換が必要となる。
しかしながら、このような高電圧増幅器ごとの個別の調整は、非常に煩雑であり工数が掛かるため、製造コストおよび維持コストの増大を招く。また、環境温度等の変動に対する補償は簡単ではない。
このような事情により、個別の調整なしに貫通電流を安定に保持させることが可能な高電圧増幅器の提供が望まれている。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による高電圧増幅器は、入力信号を増幅する入力回路と、前記入力回路からの入力増幅信号を正側にシフトする正極側レベルシフト回路と、前記入力増幅信号を負側にシフトする負極側レベルシフト回路と、前記正極側レベルシフト回路からの正極側レベルシフト信号を増幅する正極側出力回路と、前記負極側レベルシフト回路からの負極側レベルシフト信号を増幅する負極側出力回路と、を含む高電圧出力回路と、前記高電圧出力回路からの高電圧出力信号を前記入力信号にフィードバックするフィードバック回路と、を備える高電圧増幅器であって、前記正極側出力回路に流れる電流を検出する正極側電流検出回路と、前記負極側出力回路に流れる電流を検出する負極側電流検出回路と、前記負極側電流検出回路の負極側検出電流が増大したときに、前記正極側レベルシフト回路のオフセット量を正側に増大するように調整する正極側オフセット調整回路と、前記正極側電流検出回路の正極側検出電流が増大したときに、前記負極側レベルシフト回路のオフセット量を負側に増大するように調整する負極側オフセット調整回路と、を備える高電圧増幅器である。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態によれば、個別の調整なしに貫通電流を安定に保持させることが可能な高電圧増幅器を提供することができる。
これより、本発明の実施形態について説明する。なお、以下で説明する各実施形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明の技術範囲を限定するものではない。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
また、以下の各実施形態において、同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は、特に必要な場合を除き省略する。
(実施形態1)
実施形態1に係る高電圧増幅器について説明する。
実施形態1に係る高電圧増幅器について説明する。
〈実施形態1に係る高電圧増幅器の概要〉
実施形態1に係る高電圧増幅器は、高電圧出力回路の正極側を流れる電流と負極側を流れる電流を検出し、検出した電流値に基づいて正極および負極のレベルシフト段に信号をフィードバックし、レベルシフト段出力電圧を調整することで、出力段貫通電流を適正値に自動制御する。その結果、回路素子の特性のバラつきや温度変動・時間変化等による特性変動が生じても、自動的に低発熱かつ高線形性を両立させる。なお、本実施形態では、入力信号値すなわち入力電圧として、数V~数十V、出力信号値すなわち出力電圧として、数百V程度を想定しているが、これに限定されるものではない。
実施形態1に係る高電圧増幅器は、高電圧出力回路の正極側を流れる電流と負極側を流れる電流を検出し、検出した電流値に基づいて正極および負極のレベルシフト段に信号をフィードバックし、レベルシフト段出力電圧を調整することで、出力段貫通電流を適正値に自動制御する。その結果、回路素子の特性のバラつきや温度変動・時間変化等による特性変動が生じても、自動的に低発熱かつ高線形性を両立させる。なお、本実施形態では、入力信号値すなわち入力電圧として、数V~数十V、出力信号値すなわち出力電圧として、数百V程度を想定しているが、これに限定されるものではない。
〈高電圧増幅器の構成と接続形態の例〉
図1は、実施形態1に係る高電圧増幅器の構成の一例を示すブロック図である。実施形態1に係る高電圧増幅器101は、電圧帰還型の反転増幅回路である。
図1は、実施形態1に係る高電圧増幅器の構成の一例を示すブロック図である。実施形態1に係る高電圧増幅器101は、電圧帰還型の反転増幅回路である。
図1に示すように、高電圧増幅器101は、誤差増幅回路105(入力回路)と、正極側レベルシフト回路107と、負極側レベルシフト回路109と、高電圧出力回路111と、負極側ゲイン/オフセット調整回路118と、正極側ゲイン/オフセット調整回路119と、フィードバック回路120と、分圧抵抗127,128,131,132を備えている。また、高電圧出力回路111は、正極側出力回路112と、正極側電流検出回路114と、負極側出力回路115と、負極側電流検出回路117とを有している。
誤差増幅回路105の出力端子は、正極側レベルシフト回路107および負極側レベルシフト回路109と接続されている。正極側レベルシフト回路107の出力端子は、正極側出力回路112と接続されている。負極側レベルシフト回路109の出力端子は、負極側出力回路115と接続されている。分圧抵抗127,128,132,131は、正極電圧VHを供給するラインと負極電圧VLを供給するラインとの間に、直列に接続されている。分圧抵抗127,128の接続中点は、正極側出力回路112と接続されている。分圧抵抗131,132の接続中点は、負極側出力回路115と接続されている。正極側出力回路112と、正極側電流検出回路114と、負極側電流検出回路117と、負極側出力回路115とは、直列に接続されている。分圧抵抗128,132の接続中点は、正極側電流検出回路114と負極側電流検出回路117との接続中点と接続されている。正極側電流検出回路114と負極側電流検出回路117との接続中点は、高電圧増幅器101の出力端子となっている。この出力端子には、負荷124が接続されている。
なお、正極側電流検出回路114は、正極側出力回路112の電流経路における上流側に配置されてもよいし、下流側に配置されてもよい。同様に、負極側電流検出回路117は、負極側出力回路115の電流経路における上流側に配置されてもよいし、下流側に配置されてもよい。
正極側電流検出回路114は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118と接続されている。負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、負極側レベルシフト回路109と接続されている。負極側電流検出回路117は、正極側ゲイン/オフセット調整回路119と接続されている。正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、正極側レベルシフト回路107と接続されている。
誤差増幅回路105は、目標電圧設定用信号(入力信号)Vinとフィードバック信号Sfとの誤差を増幅し、誤差増幅信号(入力増幅信号)Sdを出力する。
正極側レベルシフト回路107は、入力された誤差増幅信号Sdを正側にシフトして、正極側レベルシフト信号Shsを出力する。負極側レベルシフト回路109は、入力された誤差増幅信号Sdを負側にシフトして、負極側レベルシフト信号Slsを出力する。
高電圧出力回路111は、正極側出力回路112と、負極側出力回路115とを有している。正極側出力回路112は、入力された正極側レベルシフト信号Shsを増幅する。負極側出力回路115は、入力された負極側レベルシフト信号Slsを増幅する。高電圧出力回路111は、これらレベルシフト信号を増幅することにより、高電圧出力信号Voutを出力する。
正極側電流検出回路114は、高電圧出力回路111の正極側出力回路112を流れる正極側出力回路電流iXを検出する。負極側電流検出回路117は、高電圧出力回路111の負極側出力回路115を流れる負極側出力回路電流iYを検出する。
なお、本実施形態では、正極側電流検出回路114は、その正極側検出電流iXが、予め設定された正極側制限値を超えたときに、正極側電流検出信号を出力するように構成されている。また、負極側電流検出回路117は、その負極側検出電流iYが、予め設定された負極側制限値を超えたときに、負極側電流検出信号を出力するように構成されている。
負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、正極側電流検出回路114から出力される正極側電流検出信号を基に、負極側レベルシフト回路109のゲインおよびオフセット量を調整する。正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、負極側電流検出回路117から出力される負極側電流検出信号を基に、正極側レベルシフト回路107のゲインおよびオフセット量を調整する。
例えば、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、正極側電流検出回路114による正極側検出電流iXが増大したときに、負極側レベルシフト回路109のオフセット量を負側に増大するように調整する。また、正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、負極側電流検出回路117による負極側検出電流iYが増大したときに、正極側レベルシフト回路107のオフセット量を正側に増大するように調整する。
なお、本実施形態では、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、正極側電流検出回路114から出力された正極側電流検出信号に応じて、負極側レベルシフト回路109のオフセット量を負側に増大するように調整する。また、正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、負極側電流検出回路117から出力された負極側電流検出信号に応じて、正極側レベルシフト回路107のオフセット量を正側に増大するように調整する。この場合、電流の制限を設計通りに設定しやすいという利点がある。
フィードバック回路120は、高電圧出力信号Voutの値が目標電圧設定用信号Vinの値に対して、所定の増幅率になるようにフィードバック信号Sfを生成する。
ここで、高電圧増幅器101を構成する回路について、より詳しく説明する。高電圧増幅器101は、大きく分けて、入力段、レベルシフト段、出力段で構成されている。
入力段は、誤差増幅回路105を備えた構成を有している。誤差増幅回路105は、目標電圧設定用信号Vinの値とフィードバック信号Sfの値との差を増幅するように動作する。この動作により、高電圧出力信号Voutの値と目標電圧値との収束誤差を小さくする。
レベルシフト段は、正極側レベルシフト回路107と、負極側レベルシフト回路109と、を用いて構成される。正極側レベルシフト回路107、および負極側レベルシフト回路109は、誤差増幅信号Sdに対して、出力回路入力トランジスタ121,122の動作に適したバイアス信号を加え、正極側レベルシフト信号Shs、および負極側レベルシフト信号Slsとして出力する。
例えば、出力回路入力トランジスタ121では、動作に適した電圧範囲は、正極電圧VHからゲート・ソース間のしきい値Vth分低い電圧である。したがって、正極側レベルシフト回路107は、0V入力(Vin=0)時の正極側レベルシフト信号Shsの値が(VH-Vth)となるように調整される。同様に、出力回路入力トランジスタ122では、動作に適した電圧範囲は、負極電圧VLからゲート・ドレイン間のしきい値Vth分高い電圧である。したがって、負極側レベルシフト回路109は、0V入力時の負極側レベルシフト信号Slsの値が(VL+Vth)となるように調整される。
出力段は、分圧抵抗127,128,131,132と、高電圧出力回路111と、を用いて構成される。なお、本実施形態では、分圧抵抗127,128,131,132は、それぞれ等しい抵抗値を有している。分圧抵抗と高電圧出力回路111との関係については、後述する「出力段のトランジスタ多段構成による高耐圧化の原理」の説明において詳述する。
高電圧出力回路111に含まれる正極側出力回路112および負極側出力回路115は、自身の等価抵抗値が相互に増減されることにより、プッシュプル動作が実現される。
例えば、正の電圧を出力する際には、正極側出力回路112の等価抵抗値が小さくなるとともに、負極側出力回路115の等価抵抗値が大きくなる。また、負の電圧を出力する際には、正極側出力回路112の等価抵抗値が大きくなるとともに、負極側出力回路115の等価抵抗値が小さくなる。また、0V近傍の電圧を出力する際には、正極側出力回路112と負極側出力回路115の等価抵抗値が等しく中程度の値となる。
〈高電圧増幅器の動作〉
これらの構成によって高電圧増幅器101がどのように動作するかを説明する。
これらの構成によって高電圧増幅器101がどのように動作するかを説明する。
安定状態では、目標電圧設定用信号Vinの値とフィードバック信号Sfの値がバランスし、高電圧出力信号Voutの値が一定となる状態を保っている。
ここで、例えば、安定状態から目標電圧設定用信号Vinの値を正側に大きくすると、誤差増幅回路105によって誤差増幅信号Sdの値も上昇する。そのため、正極側レベルシフト回路107と負極側レベルシフト回路109によって正極側レベルシフト信号Shsの値と負極側レベルシフト信号Slsの値も上昇する。
正極側レベルシフト信号Shsが上昇すると、出力回路入力トランジスタ121のドレイン・ソース間抵抗が増大するため、正極側出力回路112の正極側出力回路電流iXが減少する。一方で、負極側レベルシフト信号Slsの値が上昇すると、出力回路入力トランジスタ122のドレイン・ソース間抵抗が減少するため、負極側出力回路115の負極側出力回路電流iYが増大する。正極側出力回路電流iXと負極側出力回路電流iYの差分である出力電流iZは減少し、出力電流iZとフィードバック回路120、負荷124によって決定される高電圧出力信号Voutの値は低下する。高電圧出力信号Voutの値の低下によりフィードバック信号Sfの値が低下する。フィードバック信号Sfの値が目標電圧設定用信号Vinの値と再びバランスすると、これらの動作は収束し、高電圧出力信号Voutは一定値に安定する。
また例えば、安定状態から目標電圧設定用信号Vinの値を負側に大きくすると、目標電圧設定用信号Vinの値を正側に大きくした場合と逆の動作が起こる。
すなわち、誤差増幅回路105によって誤差増幅信号Sdの値が低下する。そのため、正極側レベルシフト回路107と負極側レベルシフト回路109によって正極側レベルシフト信号Shsの値と負極側レベルシフト信号Slsの値も低下する。
負極側レベルシフト信号Slsの値が低下すると、出力回路入力トランジスタ122のドレイン・ソース間抵抗が増大するため、負極側出力回路115の負極側出力回路電流iYが減少する。一方で、正極側レベルシフト信号Shsの値が低下すると、出力回路入力トランジスタ121のドレイン・ソース間抵抗が減少するため、正極側出力回路112の正極側出力回路電流iXが増大する。正極側出力回路電流iXと負極側出力回路電流iYの差分である出力電流iZは増大し、出力電流iZとフィードバック回路120、負荷124によって決定される高電圧出力信号Voutの値は上昇する。高電圧出力信号Voutの値の上昇によりフィードバック信号Sfの値が上昇する。フィードバック信号Sfの値が目標電圧設定用信号Vinの値と再びバランスすると、これらの動作は収束し、高電圧出力信号Voutの値は一定値に安定する。
〈出力段のトランジスタ多段構成による高耐圧化の原理〉
次に出力段のトランジスタ多段構成による高耐圧化の原理を説明する。高電圧増幅器101では高電圧出力回路111において、トランジスタを多段接続することで高電圧出力が可能となっている。具体的には、図1に示すように、正極側出力回路112では、出力回路入力トランジスタ121と分圧トランジスタ125を直列に接続した構成を採っている。同様に、負極側出力回路115では、出力回路入力トランジスタ122と分圧トランジスタ126を直列に接続した構成を採っている。
次に出力段のトランジスタ多段構成による高耐圧化の原理を説明する。高電圧増幅器101では高電圧出力回路111において、トランジスタを多段接続することで高電圧出力が可能となっている。具体的には、図1に示すように、正極側出力回路112では、出力回路入力トランジスタ121と分圧トランジスタ125を直列に接続した構成を採っている。同様に、負極側出力回路115では、出力回路入力トランジスタ122と分圧トランジスタ126を直列に接続した構成を採っている。
例えば、高電圧出力信号Voutの値が負の最小電圧である負極電圧VLをとり、Vout=VLとなるとき、正極側出力回路112に対して、正極電圧VHと負極電圧VLの差電圧である、VH-VLが印加される。このとき、分圧抵抗127,128によって生じる分圧電圧V1は(VH+VL)/2となるため、分圧トランジスタ125のソース電圧は約(VH+VL)/2となる。すなわち、出力回路入力トランジスタ121と分圧トランジスタ125のそれぞれのドレイン・ソース間電圧は、どちらも約(VH-VL)/2となる。
同様に、高電圧出力信号Voutの値が正の最大電圧である正極電圧VHをとり、Vout=VHとなるとき、負極側出力回路115に対して、正極電圧VHと負極電圧VLの差電圧である、VH-VLが印加される。このとき、分圧抵抗131,132によって生じる分圧電圧V2は(VH+VL)/2となるため、分圧トランジスタ126のソース電圧は約(VH+VL)/2となる。すなわち、出力回路入力トランジスタ122と分圧トランジスタ126のそれぞれのドレイン・ソース間電圧は、どちらも約(VH-VL)/2となる。
よって本構成によれば、トランジスタの段数に応じてドレイン・ソース間電圧の分圧が可能となる。そのため、電源間電圧(VH-VL)がトランジスタの素子耐圧を超える場合であっても、複数のトランジスタを実装することにより、高電圧出力が可能となる。
〈貫通電流とクロスオーバーひずみとの関係〉
ところで、正極側および負極側にそれぞれレベルシフト回路とトラジスタとを用いた従来の高電圧増幅器では、レベルシフト回路に接続されるゲイン/オフセット調整回路は存在しない。このような従来の高電圧増幅器において、正極側および負極側の出力回路に流れる貫通電流iWは、正極側レベルシフト回路107と負極側レベルシフト回路109とが供給するレベルシフト電圧に依存して決まる。レベルシフト量を各トランジスタのゲート・ソース電圧しきい値に近づけると、貫通電流iWは増大する。しかしその一方で、Vout=0V近傍で生じるクロスオーバーひずみは低減される。逆に、レベルシフト量を各トランジスタのゲート・ソース電圧しきい値から遠ざけると、貫通電流iWは減少する。しかしその一方で、クロスオーバーひずみは増大する。
ところで、正極側および負極側にそれぞれレベルシフト回路とトラジスタとを用いた従来の高電圧増幅器では、レベルシフト回路に接続されるゲイン/オフセット調整回路は存在しない。このような従来の高電圧増幅器において、正極側および負極側の出力回路に流れる貫通電流iWは、正極側レベルシフト回路107と負極側レベルシフト回路109とが供給するレベルシフト電圧に依存して決まる。レベルシフト量を各トランジスタのゲート・ソース電圧しきい値に近づけると、貫通電流iWは増大する。しかしその一方で、Vout=0V近傍で生じるクロスオーバーひずみは低減される。逆に、レベルシフト量を各トランジスタのゲート・ソース電圧しきい値から遠ざけると、貫通電流iWは減少する。しかしその一方で、クロスオーバーひずみは増大する。
つまり、貫通電流iWの低減とクロスオーバーひずみの低減とは、トレードオフの関係にある。これらのバランス状態が設計通りになるよう実装するためには、例えば、数100Vのレベルシフト電圧を数10mV単位で調整する必要があり、極めて厳しい調整を強いられる。さらには、高電圧増幅器の動作中における素子の特性変化、例えば、自己発熱によるトランジスタのしきい値電圧変動等に対して、対応することが困難である。
以下、本実施形態によりこれらの問題が改善されることを、図を参照しながら詳細に説明する。
〈高電圧増幅器の動作中における各種信号および電流の時間変化〉
図2は、実施形態1に係る高電圧増幅器の動作中における各種信号値および電流の時間変化の一例を示すグラフである。このグラフにおける各種信号値および電流は、すべて相対値である。図2において、(a)は正極側レベルシフト信号Shsの値、(b)は正極側出力回路電流iX、(c)は負極側レベルシフト信号Slsの値、(d)は負極側出力回路電流iY、(e)は貫通電流iW、(f)は出力電流iZ、(g)は高電圧出力信号Voutの値、をそれぞれ示している。
図2は、実施形態1に係る高電圧増幅器の動作中における各種信号値および電流の時間変化の一例を示すグラフである。このグラフにおける各種信号値および電流は、すべて相対値である。図2において、(a)は正極側レベルシフト信号Shsの値、(b)は正極側出力回路電流iX、(c)は負極側レベルシフト信号Slsの値、(d)は負極側出力回路電流iY、(e)は貫通電流iW、(f)は出力電流iZ、(g)は高電圧出力信号Voutの値、をそれぞれ示している。
まず、高電圧増幅器101が電流供給動作をしていると仮定すると、iX=iW+iZ、iY=iWとなる。
例えば、回路素子の発熱により高電圧出力回路111を構成するトランジスタのゲート・ソース間のしきい値が変動した場合を想定する。図2(b),図2(d)に示すように、時刻tAの時点から、正極側出力回路電流iXおよび負極側出力回路電流iYが上昇し始めたとする。これに伴い、図2(e)に示すように、時刻tAの時点から、貫通電流iWが増加し始める。すると、図2(b)に示すように、時刻tBの時点から、正極側出力回路電流iXが予め設定されている正極側制限値iLを超過する。正極側出力回路電流iXが正極側制限値iLを超過した場合、正極側電流検出回路114が動作し、負極側ゲイン/オフセット調整回路118が負極側レベルシフト回路109のオフセット量を負側に増大させる。なお、負極側レベルシフト回路109のゲインを減少させることで、実質的にオフセット量を負側に増大させるようにしてもよい。この場合、正極側ゲイン/オフセット調整回路119および負極側ゲイン/オフセット調整回路118を、アナログ回路で作成する場合に設計しやすいという利点がある。
負極側レベルシフト回路109のオフセット量が負側に増大することで、図2(c)に示すように、負極側レベルシフト信号Slsの値は、時刻tCの時点から減少し始める。負極側レベルシフト信号Slsの値が減少することで、出力回路入力トランジスタ122のゲート・ソース間電圧が減少し、負極側出力回路115の等価抵抗値が大きくなる。負極側出力回路115の等価抵抗値が大きくなると負極側出力回路電流iYが減少し、負極側出力回路115に流れていた貫通電流iWの一部が、出力電流iZとしてフィードバック回路120および負荷124に供給される。そのため、図2(f)に示すように、出力電流iZは、時刻tDの時点から上昇する。また、図2(g)に示すように、高電圧出力信号Voutの電圧値も、時刻tDの時点から上昇する。
高電圧出力信号Voutの電圧が上昇することで、フィードバック信号Sfの電圧も上昇するため、目標電圧設定用信号Vinの値とフィードバック信号Sfの値との誤差が大きくなる。誤差増幅回路105によって生成される誤差増幅信号Sdの値が、正極側レベルシフト回路107に入力されると、図2(a)に示すように、正極側レベルシフト信号Shsの値は、時刻tEの時点から上昇する。このとき、誤差増幅信号Sdは、負極側レベルシフト回路109にも入力される。その一方、負極側レベルシフト回路109のオフセット量は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118によって負側に増大しているため、負極側レベルシフト信号Slsの電圧上昇は無視できるほど小さくなる。正極側レベルシフト信号Shsの値が上昇することで、出力回路入力トランジスタ121のゲート・ソース間電圧が減少し、正極側出力回路112の等価抵抗値が大きくなる。正極側出力回路112の等価抵抗値が大きくなると、図2(b)に示すように、正極側出力回路電流iXが、時刻tFの時点から減少し始める。正極側出力回路電流iXが減少した分、図2(f)に示すように、出力電流iZが、時刻tFから減少する。すると、図2(g)に示すように、高電圧出力信号Voutの電圧も時刻tFから減少し始め、時刻tGの時点で目標値Stに戻る。
これら一連の動作によって貫通電流iWは、常に制限値iM以下に抑えられる。その結果、0V付近の線形性を向上するために、正極側レベルシフト回路107、負極側レベルシフト回路109のゲインとオフセット量の初期値を、正極側出力回路電流iXや負極側出力回路電流iYが大きくなるように設定したとしても、貫通電流iWを適切な値にしながらの動作が可能となる。
なお、本実施形態では、各電流検出回路は、検出電流が所定の制限値を超えたときに信号を出力するように構成され、各ゲイン/オフセット調整回路は、その信号に応じてオフセット量を増大させるように構成されているが、他の構成を用いてもよい。例えば、各電流検出回路は、検出電流に応じた信号値を出力するように構成され、各ゲイン/オフセット調整回路は、その信号値が所定の閾値を超えたときに、オフセット量を増大させるように構成されてもよい。この場合、正極側ゲイン/オフセット調整回路119および負極側ゲイン/オフセット調整回路118を、プログラマブル半導体チップ等で作成する場合に設計しやすいという利点がある。
〈高電圧増幅器の実装例〉
図3は、実施形態1に係る高電圧増幅器の実装例を示す図である。図3に示す実装例の高電圧増幅器101aは、図1に示す構成を、フォトカプラ302,305と、フォトカプラ302,305によって制御される可変電流源とを用いて実装した例である。
図3は、実施形態1に係る高電圧増幅器の実装例を示す図である。図3に示す実装例の高電圧増幅器101aは、図1に示す構成を、フォトカプラ302,305と、フォトカプラ302,305によって制御される可変電流源とを用いて実装した例である。
図3に示すように、正極側電流検出回路114は、抵抗301とフォトカプラ302のフォトカプラ入力端303とを用いて構成される。負極側電流検出回路117は、抵抗304とフォトカプラ305のフォトカプラ入力端306とを用いて構成される。
抵抗301と抵抗304とは、正極側出力回路112の出力側と負極側出力回路115の出力側との間に直列に接続されている。正極電圧VHの電源ラインと負極電圧VLの電源ラインとの間に、分圧抵抗127,128,132,131が直列に接続されている。分圧抵抗128と分圧抵抗132との接続中点は、抵抗301と抵抗304との接続点と接続されている。この接続点は、高電圧増幅器101aの出力端子となる。出力端子には、負荷124が接続されている。
フォトカプラ302のフォトカプラ入力端303は、抵抗301と並列に接続されている。フォトカプラ305のフォトカプラ入力端306は、抵抗304と並列に接続されている。
正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、正極側レベルシフト回路107の定電流供給部312とフォトカプラ305のフォトカプラ出力端308とを用いて構成される。負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、負極側レベルシフト回路109の定電流供給部311とフォトカプラ302のフォトカプラ出力端307とを用いて構成される。
正極側の定電流供給部312は、抵抗R1および抵抗R2と、ツェナーダイオードZD1と、p型チャネルMOSFETであるトランジスタ310とにより構成される。正電源ラインV+と負電源ラインV-との間に抵抗R1およびツェナーダイオードZD1が直列に接続されている。抵抗R1とツェナーダイオードZD1との接続点は、トランジスタ310のゲートに接続されている。トランジスタ310のソースは、抵抗R2を介して正電源ラインV+に接続されている。トランジスタ310のドレインは、正極側レベルシフト回路107に接続されている。
負極側の定電流供給部311は、抵抗R3および抵抗R4と、ツェナーダイオードZD2と、n型チャネルMOSFETであるトランジスタ309とにより構成される。正電源ラインV+と負電源ラインV-との間に第2ツェナーダイオードZD2および抵抗R3が直列に接続されている。ツェナーダイオードZD2と抵抗R3との接続点は、トランジスタ309のゲートに接続されている。トランジスタ309のソースは、抵抗R4を介して負電源ラインV-に接続されている。トランジスタ309のドレインは、負極側レベルシフト回路109に接続されている。
正極側レベルシフト回路107は、抵抗R5~抵抗R7と、p型チャネルMOSFETであるトランジスタTR3~トランジスタTR6とにより構成される。負極側レベルシフト回路109は、抵抗R8~抵抗R10と、n型チャネルMOSFETであるトランジスタTR7~トランジスタTR10とにより構成される。
正極電圧VHの電源ラインとトランジスタ310のドレインとの間に、直列接続されたトランジスタTR3およびトランジスタTR4と、直列接続された抵抗R5、トランジスタTR5、およびトランジスタTR6とが、並列に接続されている。正極電圧VHの電源ラインとグラウンドとの間には、直列接続された抵抗R6および抵抗R7が接続されている。トランジスタTR3およびトランジスタTR5のゲートは、それぞれ、抵抗R6と抵抗R7との接続点に接続されている。トランジスタTR4のゲートは、誤差増幅回路105の出力端子に接続されている。トランジスタTR6のゲートは、グラウンドに接続されている。
負極電圧VLの電源ラインとトランジスタ309のドレインとの間に、直列接続されたトランジスタTR7およびトランジスタTR8と、直列接続された抵抗R8、トランジスタTR9、およびトランジスタTR10とが、並列に接続されている。負極電圧VLの電源ラインとグラウンドとの間には、直列接続された抵抗R9および抵抗R10が接続されている。トランジスタTR7およびトランジスタTR9のゲートは、それぞれ、抵抗R9と抵抗R10との接続点に接続されている。トランジスタTR8のゲートは、誤差増幅回路105の出力端子に接続されている。トランジスタTR10のゲートは、グラウンドに接続されている。
フィードバック回路120は、抵抗R11および抵抗R12により構成される。抵抗R11は、高電圧増幅器101aの出力端子と、誤差増幅回路105を構成するオペアンプOP1の正極端子との間に接続されている。第12抵抗R12は、高電圧増幅器101aの入力端子と、誤差増幅回路105を構成するオペアンプOP1の正極端子との間に接続されている。
誤差増幅回路105は、いわゆるオペアンプOP1を用いた非反転増幅回路であり、抵抗R13および抵抗R14と、オペアンプOP1とにより構成される。
フォトカプラ305のフォトカプラ出力端308は、トランジスタ310のゲート・ソース間に接続されている。フォトカプラ302のフォトカプラ出力端307は、トランジスタ309のゲート・ソース間に接続されている。
正極側の定電流供給部312において、トランジスタ310のゲートは、通常、負電源ラインV-の電位にツェナー電圧分を加算して得られる電位に保持される。したがって、この第1トランジスタ310は、ドレインからソースに向けて一定の電流が流れるように動作する。
負極側の定電流供給部311において、トランジスタ309のゲートは、通常、正電源ラインV+の電位にツェナー電圧分を減算して得られる電位に保持される。したがって、このトランジスタ309は、ソースからドレインに向けて一定の電流が流れるように動作する。
トランジスタTR5のゲートは、通常、抵抗R6および抵抗R7の分圧電位に保持され、抵抗R5、トランジスタTR5およびトランジスタTR6には、正極側の定電流供給部312におけるトランジスタ310のドレイン側に向けて、一定の電流が流れるように動作する。これにより、正極側レベルシフト回路107は、正極電圧VHの電源ラインの電位から抵抗R5の電圧降下分だけ減算された電位にレベルシフトされた信号を出力する。目標電圧設定用信号Vinが変化すると、誤差増幅回路105の出力信号は、目標電圧設定用信号Vinを所定のゲインで増幅した信号として変化する。誤差増幅回路105の出力信号が変化すると、正極側レベルシフト回路107におけるトランジスタTR4のゲート信号が変化する。すると、トランジスタTR3およびトランジスタTR4の抵抗値が変化し、トランジスタTR3およびトランジスタTR4に流れる電流と、抵抗R5、トランジスタTR5およびトランジスタTR6に流れる電流との比が変化する。すると、抵抗R5の電圧降下による端子間電圧が変化する。これにより、正極側レベルシフト回路107の出力信号が変化する。
同様に、トランジスタTR9のゲートは、通常、抵抗R9および抵抗R10の分圧電位に保持され、抵抗R8、トランジスタTR9およびトランジスタTR10には、負極側の定電流供給部311におけるトランジスタ309のドレイン側から、一定の電流が流れるように動作する。これにより、負極側レベルシフト回路109は、負極電圧VLの電源ラインの電位から抵抗R8の電圧降下分だけ加算された電位にレベルシフトされた信号を出力する。目標電圧設定用信号Vinが変化すると、誤差増幅回路105の出力信号は、目標電圧設定用信号Vinを所定のゲインで増幅した信号として変化する。誤差増幅回路105の出力信号が変化すると、負極側レベルシフト回路109におけるトランジスタTR8のゲート信号が変化する。すると、トランジスタTR7およびトランジスタTR8の抵抗値が変化し、トランジスタTR7およびトランジスタTR8に流れる電流と、抵抗R8、トランジスタTR9およびトランジスタTR10に流れる電流との比が変化する。すると、抵抗R8の電圧降下による端子間電圧が変化する。これにより、負極側レベルシフト回路109の出力信号が変化する。
目標電圧設定用信号Vinの変化に対して、正極側レベルシフト回路107の出力信号の変化の方向と、負極側レベルシフト回路109の出力信号の変化の方向とは、互いに同じ方向になる。よって、正極側出力回路112と負極側出力回路115とは、プッシュプル動作を行う。
正極側電流検出回路114では、抵抗301とフォトカプラ入力端303とにおける電流の分流のさせ方により、電流の制限値(正極側制限値)iLが決定される。正極側電流検出回路114は、抵抗301に制限値iL以上の電流が流れると、フォトカプラ入力端303が発光して動作する。ここで制限値iLをilim、フォトダイオードのしきい値電圧をVpthとすると、抵抗301の抵抗値は理論的に、Vpth/ilimで求まる。負極側ゲイン/オフセット調整回路118では、正極側電流検出回路114が動作すると、フォトカプラ出力端307の抵抗値が減少する。フォトカプラ出力端307の抵抗値が減少すると、負極側レベルシフト回路109の定電流供給部311のトランジスタ309のゲート・ソース間をクランプするため、負極側レベルシフト回路109に供給される電流が減少する。その結果、負極側レベルシフト回路109のゲインは減少し、オフセット量は負側に増大する。
負極側電流検出回路117では、抵抗304とフォトカプラ入力端306とにおける電流の分流のさせ方により、電流の制限値(負極側制限値)iLが決定される。負極側電流検出回路117は、制限値iL以上の電流が流れると、フォトカプラ入力端306が発光して動作する。正極側ゲイン/オフセット調整回路119では、負極側電流検出回路117が動作すると、フォトカプラ出力端308の抵抗値が減少する。フォトカプラ出力端308の抵抗値が減少すると、正極側レベルシフト回路107の定電流供給部312のトランジスタ310のゲート・ソース間をクランプするため、正極側レベルシフト回路107に供給される電流が減少する。その結果、正極側レベルシフト回路107のゲインは減少し、オフセット量は正側に増大する。
このように、図3に示す実装例によれば、先に説明した高電圧増幅器の動作が実現されるため、貫通電流iWを制限値iMに抑えることができる。さらには、高電圧出力信号Vout=0V近傍の線形性を確保し、クロスオーバーひずみを低減することができる。
また、本実装例によれば、正極側電流検出回路114および負極側電流検出回路117は、正極側ゲイン/オフセット調整回路119および負極側ゲイン/オフセット調整回路118と電気的に絶縁されている。そのため、ゲイン/オフセット調整回路に入力する信号路に、出力段の高電圧が直接のることがなく、不測の事態により高電圧が当該調整回路に悪影響を与え素子を破損させるなどのリスクを抑えることができる。
なお、本実装例では、この絶縁のためにフォトカプラを用いているが、他の手法で絶縁を実現してもよい。例えば、電流検出回路にホール素子などを用いる手法、あるいは、電流検出回路の出力信号を、絶縁トランスを用いて伝送する手法など、を採用してもよい。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る高電圧増幅器の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る高電圧増幅器は、実施形態1に係る高電圧増幅器を基礎に、所定の機能を付加したものである。
図4は、実施形態2に係る高電圧増幅器の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る高電圧増幅器は、実施形態1に係る高電圧増幅器を基礎に、所定の機能を付加したものである。
図4に示すように、実施形態2に係る高電圧増幅器102の構成は、実施形態1の構成に対し、正極側電流検出回路114から正極側ゲイン/オフセット調整回路119への信号路401と、負極側電流検出回路117から負極側ゲイン/オフセット調整回路118への信号路402とを追加した構成である。
実施形態1では、正極側出力回路112を流れる正極側出力回路電流iXが増大すると、正極側電流検出回路114、負極側ゲイン/オフセット調整回路118、および負極側レベルシフト回路109を通じて、負極側のレベルシフト信号Slsの値が低下する。この動作が、出力回路入力トランジスタ122の等価抵抗を増大させることになり、負極側出力回路電流iYを減少させる働きをしていた。この場合、正極側出力回路電流iXの制御は、出力電流iZによって生じる高電圧出力信号Voutの値に依存している。そのため、例えば、負荷124が低抵抗であれば、高電圧出力信号Voutの値が目標値となるまで出力電流iZが増加し続けることとなる。
そこで、図4に示すように、信号路401を追加する。このような構成によれば、制限値iL以上の正極側出力回路電流iXが正極側電流検出回路114で検出されることにより、正極側ゲイン/オフセット調整回路119が正極側レベルシフト回路107のゲインを減少させ、オフセット量を正側に増大させる。すると、正極側のレベルシフト信号Shsの値が増大し、正極側出力回路電流iXが制限値iLを超えないように動作する。すなわち、負荷124が短絡状態になるなどして出力電流iZが急増するような場合でも、出力電流iZを制限することができ、過電流による回路素子の破壊等を防ぐことができる。
信号路402は、負極側において、信号路401と同様に機能し同様の作用・効果を奏する。よって、ここでは説明を省略する。
〈変形例〉
なお、正極側出力回路電流iXと負極側出力回路電流iYを制限するための制限値iLと、貫通電流iWを制限する制限値iMとは、それぞれ別の値に設定するようにしてもよい。
なお、正極側出力回路電流iXと負極側出力回路電流iYを制限するための制限値iLと、貫通電流iWを制限する制限値iMとは、それぞれ別の値に設定するようにしてもよい。
例えば、正極側電流検出回路114は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に対しては、正極側出力回路電流iXが制限値ilimb(制限値B)を超える場合に検出信号を出力し、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に対しては、正極側出力回路電流iXが制限値ilima(制限値A)を超える場合に検出信号を出力するように構成する。
また、負極側電流検出回路117は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に対しては、負極側出力回路電流iYが制限値ilimaを超える場合に検出信号を出力し、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に対しては、負極側出力回路電流iYが制限値ilimbを超える場合に検出信号を出力するように構成する。
さらに、正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、正極側電流検出回路114および負極側電流検出回路117の少なくとも一方からの検出信号に応じて、正極側レベルシフト回路107のオフセット量を正側に増大するように調整する構成とする。
また、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、正極側電流検出回路114および負極側電流検出回路117の少なくとも一方からの検出信号に応じて、負極側レベルシフト回路109のオフセット量を負側に増大するように調整する構成とする。
このような実施形態2の構成によれば、負荷124が低抵抗あるいは短絡状態になった場合でも、出力電流iZを制限することができ、過電流による回路素子の破壊等を防ぐことができる。
なお、実施形態2では、各電流検出回路は、その検出電流が制限値を超えたときに信号を出力するように構成され、各ゲイン/オフセット調整回路は、その信号に応じてオフセットを増大させるように構成されているが、他の構成を用いてもよい。例えば、各電流検出回路は、検出電流に応じた信号値を出力するように構成され、各ゲイン/オフセット調整回路は、各電流検出回路の信号値が所定の閾値を超えたときに、オフセット量を増大させるように構成されていてもよい。また例えば、各電流検出回路は、検出電流に応じた信号値を出力するように構成され、各ゲイン/オフセット調整回路は、各電流検出回路の信号値が増大するにつれて、オフセット量を徐々に増大させるように構成されていてもよい。このような構成は、実施形態2の変形例にも適用可能である。
(実施形態3)
図5は、実施形態3に係る高電圧増幅器の構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、実施形態3に係る高電圧増幅器103では、図4で示した正極側電流検出回路114を、直列に接続された電流検出回路501(第1の電流検出回路)および電流検出回路502(第2の電流検出回路)に替え、図4で示した負極側電流検出回路117を、直列に接続された電流検出回路503(第3の電流検出回路)および電流検出回路504(第4の電流検出回路)に替えている。また、電流検出回路501は、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に接続され、電流検出回路502は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に接続されている。また、電流検出回路503は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に接続され、電流検出回路504は、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に接続されている。
図5は、実施形態3に係る高電圧増幅器の構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、実施形態3に係る高電圧増幅器103では、図4で示した正極側電流検出回路114を、直列に接続された電流検出回路501(第1の電流検出回路)および電流検出回路502(第2の電流検出回路)に替え、図4で示した負極側電流検出回路117を、直列に接続された電流検出回路503(第3の電流検出回路)および電流検出回路504(第4の電流検出回路)に替えている。また、電流検出回路501は、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に接続され、電流検出回路502は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に接続されている。また、電流検出回路503は、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に接続され、電流検出回路504は、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に接続されている。
正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、電流検出回路501からの第1の出力信号および電流検出回路503からの第3の出力信号に基づいて、正極側レベルシフト回路の107オフセット量を調整する。また、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、電流検出回路502からの第2の出力信号および電流検出回路504からの第4の出力信号に基づいて、負極側レベルシフト回路109のオフセット量を調整する。
本実施例では、電流検出回路501(第1の電流検出回路)は、検出した正極側出力回路電流iX(第1の検出電流)が制限値ilimc(第1の制限値)を超えると第1の検出信号を出力するよう設計され、電流検出回路502(第2の電流検出回路)は、検出した正極側出力回路電流iX(第2の検出電流)が制限値ilimd(第2の制限値)を超えると第2の検出信号を出力するよう設計される。また、電流検出回路503(第3の電流検出回路)は、検出した負極側出力回路電流iY(第3の検出電流)が制限値ilime(第3の制限値)を超えると第3の検出信号を出力するよう設計され、電流検出回路504(第4の電流検出回路)は、検出した負極側出力回路電流iY(第4の検出電流)が制限値ilimf(第4の制限値)を超えると第4の検出信号を出力するよう設計される。このように、正極側と負極側の各側において、正極側ゲイン/オフセット調整回路119に信号を送る電流検出回路と、負極側ゲイン/オフセット調整回路118に信号を送る電流検出回路とを、別々に配置してもよい。
なお、別の実施例として、次のような実施例を考えることもできる。電流検出回路501は、検出した正極側出力回路電流iXを表す第1の検出電流信号を出力するよう設計され、電流検出回路502は、検出した正極側出力回路電流iXを表す第2の検出電流信号を出力するよう設計される。また、電流検出回路503は、検出した負極側出力回路電流iYを表す第3の検出電流信号を出力するよう設計され、電流検出回路504は、検出した負極側出力回路電流iYを表す第4の検出電流信号を出力するよう設計される。
正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、電流検出回路501からの第1の検出電流信号および電流検出回路503からの第3の検出電流信号の値の大小に基づいて、正極側レベルシフト回路の107のオフセット量を調整する。また、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、電流検出回路502からの第2の検出電流信号および電流検出回路504からの第4の検出電流信号の値の大小に基づいて、負極側レベルシフト回路109のオフセット量を調整する。
例えば、正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、第1の検出電流信号および第3の検出電流信号が増大するにしたがって、正極側レベルシフト回路の107のオフセット量を正側に増大させる。また、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、第2の検出電流信号および第4の検出電流信号が増大するにしたがって、負極側レベルシフト回路の109のオフセット量を負側に増大させる。
また例えば、正極側ゲイン/オフセット調整回路119は、第1の検出電流信号の値が所定の閾値を超えたとき、または、第3の検出電流信号の値が所定の閾値を超えたときに、正極側レベルシフト回路の107のオフセット量を正側に増大させる。また、負極側ゲイン/オフセット調整回路118は、第2の検出電流信号の値が所定の閾値を超えたとき、または、第4の検出電流信号の値が所定の閾値を超えたときに、負極側レベルシフト回路の109のオフセット量を負側に増大させる。
このような実施形態3の構成によれば、電流検出信号を出力する条件の閾値となる電流の制限値を、電流検出回路ごとに独立して設定することができ、設計の自由度を広げることができる。
以上、本発明の各種実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。これらは全て本発明の範疇に属するものである。さらに文中や図中に含まれる数値や名称等もあくまで一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうものではない。
例えば、上記実施形態では、出力回路にMOSFETを用いているが、バイポーラトランジスタ、真空管などの他の素子を用いてもよい。
また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、回路等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路あるいはプログラマブル半導体チップで設計する等により実現してもよい。
101…高電圧増幅器、105…誤差増幅回路、107…正極側レベルシフト回路、109…負極側レベルシフト回路、118…負極側ゲイン/オフセット調整回路、119…正極側ゲイン/オフセット調整回路、111…高電圧出力回路、112…正極側出力回路、114…正極側電流検出回路、115…負極側出力回路、117…負極側電流検出回路、120…フィードバック回路、127,128,131,132…分圧抵抗、Vin…目標電圧設定用信号、Vout…高電圧出力信号、iW…貫通電流、iX…正極側出力回路電流、iY…負極側出力回路電流、iZ…出力電流。
Claims (9)
- 入力信号を増幅する入力回路と、
前記入力回路からの入力増幅信号を正側にシフトする正極側レベルシフト回路と、
前記入力増幅信号を負側にシフトする負極側レベルシフト回路と、
前記正極側レベルシフト回路からの正極側レベルシフト信号を増幅する正極側出力回路と、前記負極側レベルシフト回路からの負極側レベルシフト信号を増幅する負極側出力回路と、を含む高電圧出力回路と、
前記高電圧出力回路からの高電圧出力信号を前記入力信号にフィードバックするフィードバック回路と、
を備える高電圧増幅器であって、
前記正極側出力回路に流れる電流を検出する正極側電流検出回路と、
前記負極側出力回路に流れる電流を検出する負極側電流検出回路と、
前記負極側電流検出回路の負極側検出電流が増大したときに、前記正極側レベルシフト回路のオフセット量を正側に増大するように調整する正極側オフセット調整回路と、
前記正極側電流検出回路の正極側検出電流が増大したときに、前記負極側レベルシフト回路のオフセット量を負側に増大するように調整する負極側オフセット調整回路と、を備える高電圧増幅器。 - 請求項1に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側電流検出回路は、前記正極側検出電流が正極側制限値を超えたときに、正極側電流検出信号を出力し、
前記負極側電流検出回路は、前記負極側検出電流が負極側制限値を超えたときに、負極側電流検出信号を出力し、
前記正極側オフセット調整回路は、前記負極側電流検出信号に応じて、前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を正側に増大するように調整し、
前記負極側オフセット調整回路は、前記正極側電流検出信号に応じて、前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を負側に増大するように調整する、高電圧増幅器。 - 請求項1に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側オフセット調整回路は、前記正極側検出電流および前記負極側検出電流の少なくとも一方が増大したときに、前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を正側に増大するように調整し、
前記負極側オフセット調整回路は、前記正極側検出電流および前記負極側検出電流の少なくとも一方が増大したときに、前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を負側に増大するように調整する、高電圧増幅器。 - 請求項3に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側電流検出回路は、前記正極側検出電流が正極側制限値を超えたときに、正極側電流検出信号を出力し、
前記負極側電流検出回路は、前記負極側検出電流が負極側制限値を超えたときに、負極側電流検出信号を出力し、
前記正極側オフセット調整回路は、前記正極側電流検出信号および前記負極側電流検出信号の少なくとも一方に応じて、前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を正側に増大するように調整し、
前記負極側オフセット調整回路は、前記正極側電流検出信号および前記負極側電流検出信号の少なくとも一方に応じて、前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を負側に増大するように調整する、高電圧増幅器。 - 請求項3に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側電流検出回路は、前記負極側オフセット調整回路に対しては、前記正極側検出電流が制限値Aを超えたときに正極側電流検出信号を出力し、前記正極側オフセット調整回路に対しては、前記正極側検出電流が制限値Bを超えたときに前記正極側電流検出信号を出力し、
前記負極側電流検出回路は、前記正極側オフセット調整回路に対しては、前記負極側検出電流が前記制限値Aを超えたときに負極側電流検出信号を出力し、前記負極側オフセット調整回路に対しては、前記負極側検出電流が前記制限値Bを超えたときに前記負極側電流検出信号を出力し、
前記正極側オフセット調整回路は、前記正極側電流検出信号および前記負極側電流検出信号の少なくとも一方に応じて、前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を正側に増大するように調整し、
前記負極側オフセット調整回路は、前記正極側電流検出信号および前記負極側電流検出信号の少なくとも一方に応じて、前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を負側に増大するように調整する、高電圧増幅器。 - 請求項1に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側電流検出回路は、直列に接続された第1の電流検出回路および第2の電流検出回路を有し、
前記負極側電流検出回路は、直列に接続された第3の電流検出回路および第4の電流検出回路を有し、
前記正極側オフセット調整回路は、前記第1の電流検出回路からの第1の出力信号および前記第3の電流検出回路からの第3の出力信号に基づいて、前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を調整し、
前記負極側オフセット調整回路は、前記第2の電流検出回路からの第2の出力信号および前記第4の電流検出回路からの第4の出力信号に基づいて、前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を調整する、高電圧増幅器。 - 請求項6に記載の高電圧増幅器において、
前記第1の電流検出回路は、前記第1の電流検出回路による第1の検出電流が第1の制限値を超えたときに第1の検出信号を出力し、
前記第2の電流検出回路は、前記第2の電流検出回路による第2の検出電流が第2の制限値を超えたときに第2の検出信号を出力し、
前記第3の電流検出回路は、前記第3の電流検出回路による第3の検出電流が第3の制限値を超えたときに第3の検出信号を出力し、
前記第4の電流検出回路は、前記第4の電流検出回路による第3の検出電流が第4の制限値を超えたときに第4の検出信号を出力し、
前記正極側オフセット調整回路は、前記第1の検出信号または前記第3の検出信号に応じて、前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を正側に増大させ、
前記負極側オフセット調整回路は、前記第2の検出信号または前記第4の検出信号に応じて、前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を負側に増大させる、高電圧増幅器。 - 請求項1に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側電流検出回路および前記負極側電流検出回路は、
前記正極側オフセット調整回路および前記負極側オフセット調整回路と電気的に絶縁されている、高電圧増幅器。 - 請求項1に記載の高電圧増幅器において、
前記正極側オフセット調整回路は、前記正極側レベルシフト回路のゲインを変更することにより前記正極側レベルシフト回路の前記オフセット量を調整し、
前記負極側オフセット調整回路は、前記負極側レベルシフト回路のゲインを変更することにより前記負極側レベルシフト回路の前記オフセット量を調整する、高電圧増幅器。
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