JP2022551863A - アジュレミン酸の組成物及びその使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、(6aR,10aR)-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3-(2-メチル-2-オクタニル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-6H-ベンゾ[c]クロメン-9-カルボン酸(アジュレミン酸)の結晶形態に関し、アジュレミン酸の結晶形態を含む医薬組成物、及びアジュレミン酸の結晶を作製する方法を含む。本発明は、炎症性疾患及び線維性疾患を含む疾患の処置のための、アジュレミン酸の結晶形態を含む医薬組成物の使用にも関する。【選択図】なし
Description
テトラヒドロカンナビノール(THC)は、大麻の主要な精神活性成分である。気分変更効果に加えて、THCは他の活性を呈し、その幾つかは治療価値を有し得ると報告されている。THCが有する潜在的な治療価値により、潜在的な薬理的価値の活性を保持しながら精神活性効果を最小化する、関連する化合物が探索されている。
1つのそのような関連するカンナビノイドは、(6aR,10aR)-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3-(2-メチル-2-オクタニル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-6H-ベンゾ[c]クロメン-9-カルボン酸(アジュレミン酸(ajulemic acid)、AJA、JBT-101、レスナブ(resunab)、アナバサム(anabasum)又はレナバサム(lenabasum)としても公知)である。アジュレミン酸は、安全性及び有効性プロファイルが改善された新たな治療についての必要性が存在する線維性疾患及び炎症性疾患を含む幾つかの疾患における、その潜在的な治療利益について調査されてきた。
慢性の炎症及び線維症を伴う慢性の重篤な疾患を処置するために現在使用される薬物は、幾つかの群:非ステロイド性抗炎症薬、抗マラリア剤、全身性コルチコステロイド及び免疫抑制剤に広く分けられ、各々は、処置されている対象の健康状態、処置されている疾患及び疾患の重症度に依存して、ある特定の対象において独自の短所を有する。
アジュレミン酸を用いた処置は、線維性疾患及び炎症性疾患を含む疾患についての新たな治療様式を提供することができる。特に、アジュレミン酸は、そのような疾患についての利用可能な処置選択肢を超える、改善された有効性及び/又は安全性のプロファイルを提供することができる。
本発明は、アジュレミン酸製剤の安定性、貯蔵寿命、薬物動態学及び/又は投薬を改善するために使用され得る、アジュレミン酸の結晶形態を含む組成物を特色とする。本発明は、アジュレミン酸の結晶を作製するための方法、並びに炎症性疾患及び線維性疾患を含む疾患の処置のためにアジュレミン酸の結晶を使用する方法も提供する。
本発明は、(6aR,10aR)-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3-(2-メチル-2-オクタニル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-6H-ベンゾ[c]クロメン-9-カルボン酸(アジュレミン酸)の結晶形態に関する組成物及び方法を提供する。本発明は、アジュレミン酸の結晶、アジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物、及びアジュレミン酸の結晶を作製する方法を特色とする。本発明は、炎症性疾患(例えば強皮症、全身性エリテマトーデス又は皮膚筋炎)及び線維性疾患(例えば強皮症又は嚢胞性線維症)を含む疾患の処置のための、アジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物の使用も特色とする。
第1の態様では、本発明は、粉末X線回折(XRPD)により測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、アジュレミン酸の結晶(例えばアジュレミン酸の固体結晶形態)を特色とする。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、14.2°±0.2°、16.1°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.5°±0.2°及び/又は21.9°±0.2°の回折角2θで1つ以上のさらなるピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9°±0.2°及び19.3±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9°±0.2°及び21.9±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9°±0.2°及び20.5±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9±0.2°及び19.1±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9.2°±0.2°及び16.1±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°、9.9±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。
別の態様では、アジュレミン酸の結晶は、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、9.9°±0.2°、16.1°±0.2°、19.1°±0.2°、19.3°±0.2°、20.5°±0.2°及び/又は21.9°±0.2°の回折角2θで1つ以上のさらなるピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°及び19.3±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°及び21.9±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°及び20.5±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°及び19.1±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°及び16.1±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°及び9.9±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有する。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、表1に列挙される3つ以上(例えば3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上又は14以上)のピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、表1に提示される回折角2θでのすべてのピークを有する。表1は、10%より大きいか又はそれと等しい相対強度を有するすべてのピークを示し、実施例8及び図4のXRPDトレースに対応する。表1中の各ピークは、±0.2°の関連誤差を有すると考えられる。
別の態様では、本発明は、13C固体核磁気共鳴(ssNMR)により測定される場合、143.4ppm±0.2ppm、150.6ppm±0.2ppm及び153.8ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶(例えばアジュレミン酸の固体結晶形態)を特色とする。一部の実施形態では、結晶は、13C ssNMRにより測定される場合、175,5ppm±0.2ppm±0.2ppmで少なくとも1つのピークを有する。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、13C ssNMRにより測定される場合、表2に列挙される3つ以上(例えば3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、11以上、12以上、13以上又は14以上)のピークを有する。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、13C ssNMRにより測定される場合、表2に提示されるすべてのピークを有する。表2は、実施例15及び図21のアジュレミン酸の結晶形態Bの13C ssNMR特徴付けを示し、それに対応する。表2中の各ピークは、±0.2ppmの関連誤差を有すると考えられる。
別の態様では、本発明は、XRPDにより測定される場合に表1に列挙される2つ以上のピーク、及び13C ssNMRにより測定される場合に表2に列挙される2つ以上のピークを有する、アジュレミン酸の結晶を特色とする。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°から選択される回折角2θで2つのピークを有し、アジュレミン酸の結晶は、13C ssNMRにより測定される場合、143.4ppm±0.2ppm、150.6ppm±0.2ppm、及び153.8ppm±0.2ppmから選択される2つのピークを有する。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°及び7.5°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、13C ssNMRにより測定される場合、143.4ppm±0.2ppm及び150.6ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有する。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、13C ssNMRにより測定される場合、143.4ppm±0.2ppm及び150.6ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有する。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、3C ssNMRにより測定される場合、143.4ppm±0.2ppm及び150.6ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有する。
別の態様では、本発明は、アジュレミン酸の結晶(例えば本明細書において記載されているようなアジュレミン酸の結晶)及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を特色とする。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物は、錠剤(例えば、アジュレミン酸の結晶及び薬学的に許容される賦形剤を含む錠剤)である。一部の実施形態では、錠剤は、アジュレミン酸の結晶と1つ以上のポリマーとを圧縮することにより調製される。一部の実施形態では、錠剤は、潤滑剤(lubricating agent)、半透性コーティング(semi-permeable coating)、速度制御性ポリマー(rate-controlling polymer)又は結合剤(例えばヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はポリビニルピロリドン)を含む。
一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物は、カプセル剤である。一部の実施形態では、カプセル剤は、賦形剤(例えばラクトース、グルコース、スクロース、マンニトール、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン又はセルロース)を含む。一部の実施形態では、カプセル剤は持続放出(sustained release)のために製剤化される。一部の実施形態では、カプセル剤は、硬質ゲルカプセル剤又は軟質ゲルカプセル剤である。
別の態様では、本発明は、アジュレミン酸の結晶(例えば本明細書において記載されているようなアジュレミン酸の結晶)を好適な医薬賦形剤(例えば医薬ビヒクル、例えば液体、ゲル又はクリームのビヒクル)中に溶解することにより調製される、アジュレミン酸を含む医薬組成物を特色とする。
別の態様では、本発明は、アジュレミン酸の結晶(例えば本明細書において記載されているようなアジュレミン酸の結晶)を好適な医薬賦形剤(例えば医薬ビヒクル、例えば液体、ゲル又はクリームのビヒクル)中に溶解することにより調製される、アジュレミン酸を含む医薬組成物を作製する方法を特色とする。
一部の実施形態では、医薬賦形剤は、水、生理食塩水溶液、油(例えば石油、動物油、合成起源の油、鉱物油、又は植物油、例えば落花生油(ピーナッツ油)、ダイズ油又はゴマ油)、グリセロール、水性デキストロース溶液、プロピレングリコール又はエタノールから選択される。
一部の実施形態では、医薬組成物は、カプセル剤(例えば、液体カプセル剤又はゲルカプセル剤)、液体(例えば、非経口投与、例えば静脈内投与のため、経口投与のため、又は点眼のために製剤化された液体)、軟膏剤、クリーム剤又はゲル剤(例えば、点眼又は局所投与のために製剤化された、軟膏剤、クリーム剤、又はゲル剤)、パッチ、又は吸入製剤である。
一部の実施形態では、アジュレミン酸を含む医薬組成物は、錠剤(例えば圧縮錠(pressed tablet))の形態の単位用量である。一部の実施形態では、単位用量は、5±1mg、7±2mg、10±2mg、15±3mg、20±4mg、25±4mg、30±5mg、35±5mg又は40±8mgのアジュレミン酸を含む。一部の実施形態では、錠剤は1日1回投与される(例えば5±1mgの1日1回投与、7±2mgの1日1回投与、10±2mgの1日1回投与、15±3mgの1日1回投与、20±4mgの1日1回投与、25±4mgの1日1回投与、30±5mgの1日1回投与、35±5mgの1日1回投与、又は40±8mgの1日1回投与)。一部の実施形態では、錠剤は1日2回投与される(例えば5±1mgの1日2回投与、7±2mgの1日2回投与、10±2mgの1日2回投与、15±3mgの1日2回投与、20±4mgの1日2回投与、25±4mgの1日2回投与、30±5mgの1日2回投与、35±5mgの1日2回投与、又は40±8mgの1日2回投与)。
一部の実施形態では、アジュレミン酸を含む医薬組成物は、カプセル剤(例えば、ゲルカプセル剤又は液体カプセル剤)の形態の単位用量である。一部の実施形態では、単位用量は、5±1mg、7±2mg、10±2mg、15±3mg、20±4mg、25±4mg、30±5mg、35±5mg又は40±8mgのアジュレミン酸を含む。一部の実施形態では、カプセル剤は1日1回投与される(例えば5±1mgの1日1回投与、7±2mgの1日1回投与、10±2mgの1日1回投与、15±3mgの1日1回投与、20±4mgの1日1回投与、25±4mgの1日1回投与、30±5mgの1日1回投与、35±5mgの1日1回投与、又は40±8mgの1日1回投与)。一部の実施形態では、カプセル剤は1日2回投与される(例えば5±1mgの1日2回投与、7±2mgの1日2回投与、10±2mgの1日2回投与、15±3mgの1日2回投与、20±4mgの1日2回投与、25±4mgの1日2回投与、30±5mgの1日2回投与、35±5mgの1日2回投与、又は40±8mgの1日2回投与)。
一部の実施形態では、アジュレミン酸を含む医薬組成物は、1~100mgのアジュレミン酸(例えば1mg~2mg、2mg~5mg、4mg~10mg、6mg~15mg、8mg~20mg、10mg~25mg、12mg~30mg、20mg~35mg、25mg~40mg、又は30mg~40mg、40mg~100mgのアジュレミン酸)を含む単位剤形である。例えば、各単位剤形は、3±1mg、4±1mg、5±1mg、8±2mg、10±2mg、12±3mg、15±3mg、20±4mg、22±4mg、27±4mg、30±5mg、35±5mg又は40±8mgのアジュレミン酸を含有することができる。
一部の実施形態では、アジュレミン酸を含む医薬組成物は、1日1回、1日2回又は1日3回投与される。
別の態様では、本発明は、炎症性疾患を有する対象を処置する方法であって、アジュレミン酸の結晶及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物(例えば本明細書において記載されている医薬組成物のいずれか、例えばアジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物、又はアジュレミン酸の結晶を好適な医薬賦形剤中に溶解することにより調製された医薬組成物)を、炎症性疾患を処置するのに十分な量で対象に投与するステップを含む、方法を特色とする。
一部の実施形態では、炎症性疾患は、強皮症(例えば全身性硬化症、限局性強皮症又は皮膚硬化を伴わない強皮症(sine scleroderma))、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、糖尿病(例えば1型糖尿病)、がん、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、卒中、虚血、神経変性疾患(例えばアルツハイマー病又はパーキンソン病)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、慢性外傷性脳症(CTE)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、自己免疫性内耳疾患、ぶどう膜炎、虹彩炎又は腹膜炎である。
別の態様では、本発明は、線維性疾患を有する対象を処置する方法であって、アジュレミン酸の結晶及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物(例えば本明細書において記載されている医薬組成物のいずれか、例えばアジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物、又はアジュレミン酸の結晶を好適な医薬賦形剤中に溶解することにより調製された医薬組成物)を、線維性疾患を処置するのに十分な量で対象に投与するステップを含む、方法を特色とする。
一部の実施形態では、線維性疾患は、強皮症(例えば全身性硬化症、限局性強皮症又は皮膚硬化を伴わない強皮症)、肝硬変、間質性肺線維症、特発性肺線維症、デュピュイトラン拘縮、ケロイド、嚢胞性線維症、慢性腎臓疾患、慢性移植拒絶反応、瘢痕化、創傷治癒、術後癒着、反応性線維症、多発性筋炎、ANCA血管炎、ベーチェット病、抗リン脂質症候群、再発性多発軟骨炎、家族性地中海熱、巨細胞性動脈炎、グレーブス眼症、円板状ループス、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、化膿性汗腺炎、サルコイドーシス、閉塞性細気管支炎、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性肝硬変、又は臓器線維症(例えば、皮膚線維症、肺線維症、肝臓線維症、腎臓線維症又は心線維症)である。
本明細書において記載されている態様又は実施形態のいずれかの一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、168℃±5℃、169℃±5℃、170℃±5℃、171℃±5℃、172℃±5℃又は173℃±5℃の融点を有する。最も好ましくは、アジュレミン酸の結晶は、170℃±5℃(例えば170℃±4℃、170℃±3℃、170℃±2℃又は170℃±1℃)の融点を有する。好ましい一実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、XRPDにより測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピーク、及び170℃±5℃の融点を有する。
本明細書において記載されている態様又は実施形態のいずれかの一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、これらの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルにおいて、168℃±5℃、169℃±5℃、170℃±5℃、171℃±5℃、172℃±5℃又は173℃±5℃での吸熱開始を有する。好ましくは、結晶は、これらの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルにおいて、170℃±5℃(例えば170℃±4℃、170℃±3℃、170℃±2℃又は170℃±1℃)での吸熱開始を有する。
本明細書において記載されている態様又は実施形態のいずれかの一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、これらの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルにおいて、170℃±5℃、171℃±5℃、172℃±5℃、173℃±5℃、174℃±5℃又は175℃±5℃での吸熱ピークを有する。好ましくは、結晶は、これらの示差走査熱量測定(DSC)プロファイルにおいて、172℃±5℃(例えば172℃±4℃、172℃±3℃、172℃±2℃又は172℃±1℃)での吸熱ピークを有する。
本明細書において記載されている態様又は実施形態のいずれかの一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶は、X線回折により決定される場合、a=13.8951Å、b=14.5553Å及びc=22.0051Å及びα=90°、β=90°、γ=90°の寸法、並びに/又は4450Å3の単位格子体積を有する、空間群P212121の単位格子を有する。
別の態様では、本発明は、アジュレミン酸の結晶(例えば本明細書において記載されているアジュレミン酸の結晶のいずれか)を生産する方法であって、アジュレミン酸が、ヘプタン(例えばn-ヘプタン)、ジクロロメタン、ペンタン、ヘキサン、クロロホルム、ジクロロエタン、シクロヘキサン、水、アルカンの異性体又は好適なそれらの混合物中に溶解され、続いてそれから単離される(例えば再結晶される)、方法を特色とする。好ましくは、アジュレミン酸は、ヘプタン(例えばn-ヘプタン)、ジクロロメタン、水又はシクロヘキサン中に溶解され、続いてそれから単離される(例えば再結晶される)。
定義
本発明の理解を促進するために、幾つかの用語を以下に定義する。本明細書において定義される用語は、本発明に関する領域における当業者により一般的に理解されるような意味を有する。「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」のような用語は、単一の実体のみを指すことを意図せず、特定の実施例が例示のために使用され得る一般的なクラスを含む。本明細書における用語学は、本発明の特定の実施形態を記載するのに使用されるが、これらの語法は、特許請求の範囲において概説されるものを除き、本発明を限定しない。
本発明の理解を促進するために、幾つかの用語を以下に定義する。本明細書において定義される用語は、本発明に関する領域における当業者により一般的に理解されるような意味を有する。「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」のような用語は、単一の実体のみを指すことを意図せず、特定の実施例が例示のために使用され得る一般的なクラスを含む。本明細書における用語学は、本発明の特定の実施形態を記載するのに使用されるが、これらの語法は、特許請求の範囲において概説されるものを除き、本発明を限定しない。
本明細書において使用される場合、「約」という用語は、記載されている値の上下10%以内の値を指す。
本明細書において使用される場合、値の範囲内で提示される任意の値は、上限及び下限の両方、並びに上限及び下限以内に含有される任意の値を含む。
本明細書において使用される場合、「処置する」又は「処置」という用語は、例えば任意の経路、例えば経口、局所、非経口、点眼による、又は吸入による、対象への化合物の投与を含む。化合物は、単独で、又は1つ以上のさらなる化合物と組み合わせて投与することができる。処置は順次であってもよく、本化合物は他の薬剤の投与の前又は後に投与される。或いは化合物は同時に投与されてもよい。対象、例えば患者は、障害(例えば本明細書において記載されているような障害)、障害の症状、又は障害の素因を有する者であり得る。処置は、治癒又は完全な回復に限定されず、障害を緩和すること、軽減すること、変化させること、部分的に治療すること、寛解すること、改善すること又は影響を与えること、障害の1つ以上の症状又は障害の素因を低減させることのうちの1つ以上をもたらすことができる。一実施形態では、処置は、線維性疾患に関連する症状を(少なくとも部分的に)緩和又は軽減する。一実施形態では、処置は、炎症性疾患に関連する症状を(少なくとも部分的に)緩和又は軽減する。一実施形態では、処置は、障害の少なくとも1つの症状を低減させるか、又は障害の少なくとも1つの症状の発症を遅延する。効果は、処置をしない場合に見られるものを超える。
「医薬組成物」という用語は、活性剤と、不活性又は活性であり、組成物をin vivo又はex vivoでの診断又は治療的使用に特に好適にする賦形剤(例えば、希釈剤、担体又はビヒクル)との組合せを指す。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、活性物質のためのビヒクル、希釈剤又は担体として働く不活性物質を指す。薬学的に許容される賦形剤は、対象に投与した後に、所望されない生理学的効果を引き起こさないものである。医薬組成物中の賦形剤は、活性成分と適合性であるという意味でも、「許容され」なければならない。1つ以上の可溶化剤を、活性化合物の送達のための医薬賦形剤として利用することができる。薬学的に許容される賦形剤の例には、限定されるものではないが、剤形として使用可能な組成物を達成するための、ビヒクル、アジュバント(補助剤)、添加剤、ポリマー、及び希釈剤が挙げられる。賦形剤の例は本開示全体を通して提供され、例えば、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、マンニトール、ゼラチン、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、滑石(タルク)及び塩化ナトリウムが挙げられる。医薬賦形剤は、液体、例えば、水及び油(石油、動物、植物又は合成起源のもの、例えば落花生油、ダイズ油、鉱物油、ゴマ油等を含む)であり得る。医薬賦形剤には、生理食塩水、アカシアガム、ゼラチン、デンプンペースト、滑石、ケラチン、尿素等を挙げることができる。加えて、助剤、安定化剤、増粘剤、潤滑剤及び着色剤を使用することができる。活性化合物が静脈内投与される場合、水は医薬賦形剤であり得る。生理食塩水溶液並びに水性デキストロース及びグリセロール溶液も、液体賦形剤として、特に注射溶液に用いることができる。好適な医薬賦形剤には、グリセロール、プロピレングリコール、水及びエタノールも挙げられる。本発明の組成物は、所望される場合、少量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤も含有することができる。
本発明は、安定性を含む物理的特性が改善された、(6aR,10aR)-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3-(2-メチル-2-オクタニル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-6H-ベンゾ[c]クロメン-9-カルボン酸(アジュレミン酸)の結晶多形を特色とする。本明細書において記載されているアジュレミン酸の結晶多形は、アジュレミン酸製剤の安定性、貯蔵寿命、薬物動態学及び/又は投薬を改善するために使用され得る。本発明は、アジュレミン酸の結晶、アジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物、アジュレミン酸の結晶を作製する方法、並びに炎症性疾患及び線維性疾患を含む疾患の処置のための医薬組成物の使用を特色とする。
アジュレミン酸
(6aR,10aR)-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3-(2-メチル-2-オクタニル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-6H-ベンゾ[c]クロメン-9-カルボン酸(アジュレミン酸)は、THCに構造的に関するが、THCに関連する所望されない向精神性効果を欠くカンナビノイドである。結果として、アジュレミン酸は、線維性疾患及び炎症性疾患を含む幾つかの疾患における、その潜在的な治療的有用性について調査されてきた。
(6aR,10aR)-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-3-(2-メチル-2-オクタニル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-6H-ベンゾ[c]クロメン-9-カルボン酸(アジュレミン酸)は、THCに構造的に関するが、THCに関連する所望されない向精神性効果を欠くカンナビノイドである。結果として、アジュレミン酸は、線維性疾患及び炎症性疾患を含む幾つかの疾患における、その潜在的な治療的有用性について調査されてきた。
アジュレミン酸は以下の構造を有する。
アジュレミン酸(例えば、アジュレミン酸の結晶形態)は、95%、96%、97%、98%、99%又は99.5%を超えるアジュレミン酸、及び5%、4%、3%、2%、1%、0.5%又は0.1%未満の高活性なCB-1不純物、例えばHU-210を含む、アジュレミン酸の超高純度製剤(例えばレナバサム)であり得る。アジュレミン酸は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2015/0141501号に記載されているように、合成することができる。
アジュレミン酸の結晶形態B
アジュレミン酸は、キノン誘導体を生産するために、空気による酸化的分解を含む酸化的分解に供してもよい。そのため、酸化的分解に対してより高い安定性を有するアジュレミン酸の調製の必要性が存在する。疾患の処置のための治療レジメンの服薬遵守、安全性及び/又は有効性を最適化するために、アジュレミン酸の投薬(例えば頻度又は量)を改善する必要性も存在する。
アジュレミン酸は、キノン誘導体を生産するために、空気による酸化的分解を含む酸化的分解に供してもよい。そのため、酸化的分解に対してより高い安定性を有するアジュレミン酸の調製の必要性が存在する。疾患の処置のための治療レジメンの服薬遵守、安全性及び/又は有効性を最適化するために、アジュレミン酸の投薬(例えば頻度又は量)を改善する必要性も存在する。
本発明は、アジュレミン酸の熱安定性を増大し得る(例えば酸化的分解に対する安定性の増大)特定の結晶形態「結晶形態B」を有する、結晶質のアジュレミン酸の組成物を提供する。
アジュレミン酸の結晶形態Bは、例えば、示差走査熱量測定(DSC)(例えば実施例7を参照されたい)、粉末X線回折(XRPD)(例えば実施例8を参照されたい)、熱重量分析/動的温度分析(TGA/DTA)(例えば実施例9を参照されたい)、動的水蒸気吸着(DVS)(例えば実施例10を参照されたい)、核磁気共鳴(NMR)(例えば実施例11を参照されたい)、単結晶X線回折分析(SCXRD)(例えば実施例12を参照されたい)、熱力学溶解度(例えば実施例13を参照されたい)、開放空気安定性(例えば実施例14を参照されたい)、及び固体核磁気共鳴(ssNMR)(例えば実施例15を参照されたい)により特徴付けられている。
アジュレミン酸の結晶形態Bは、好適な溶媒(例えばヘプタン、ジクロロメタン、水又はシクロヘキサン)中のアジュレミン酸の結晶化又は再結晶化により生産することができる。一部の実施形態では、アジュレミン酸の結晶形態Bは、約0~50ppm、約50~100ppm、約100~200ppm、約200~500ppm、約500~1000ppm、約1000~1500ppm、約1500~2000ppm、約2000~2500ppm、約2500~5000ppm、又は約5000~10000ppmの溶媒(例えばヘプタン、ジクロロメタン、水、又はシクロヘキサン)の残留レベルを有する。本発明は、本明細書において記載されているXRPD、DSC及びNMRの特徴を有するアジュレミン酸の結晶形態Bを生産するための、すべての好適な溶媒及び溶媒混合物中のアジュレミン酸の結晶化又は再結晶化も企図する。
結晶形態Bの熱安定性及び他の特徴(例えば薬物動態学、投薬又は貯蔵寿命)は、以前の結晶形態Aと対比され得る。結晶形態Aは、本明細書において記載されているように生産され、特徴付けられる。新規の結晶形態Bは、以前に観察された結晶形態Aと比較して、より熱力学的に安定であり、より酸化的に安定であり、水の増加及び減少(例えば周囲湿度レベルを用いた平衡化)に対して影響をより受けにくい。
アジュレミン酸の結晶を処理するための方法
本明細書において記載されているアジュレミン酸の結晶は、約1ミクロン~約500ミクロン(例えば、約1ミクロン~約10ミクロン、約10ミクロン~約100ミクロン、約100ミクロン~約200ミクロン、約200ミクロン~約300ミクロン、約300ミクロン~約400ミクロン又は約400ミクロン~約500ミクロン)の有効な粒子サイズを有するアジュレミン酸粒子を含むことができる。一部の実施形態では、本明細書において記載されているアジュレミン酸の結晶は、約1ミクロン未満の有効な粒子サイズを有するアジュレミン酸粒子を含むことができる(例えばナノ粒子製剤)。好ましい実施形態では、出発アジュレミン酸組成物は主に結晶質であり、最も好ましくはアジュレミン酸の結晶形態Bである。
本明細書において記載されているアジュレミン酸の結晶は、約1ミクロン~約500ミクロン(例えば、約1ミクロン~約10ミクロン、約10ミクロン~約100ミクロン、約100ミクロン~約200ミクロン、約200ミクロン~約300ミクロン、約300ミクロン~約400ミクロン又は約400ミクロン~約500ミクロン)の有効な粒子サイズを有するアジュレミン酸粒子を含むことができる。一部の実施形態では、本明細書において記載されているアジュレミン酸の結晶は、約1ミクロン未満の有効な粒子サイズを有するアジュレミン酸粒子を含むことができる(例えばナノ粒子製剤)。好ましい実施形態では、出発アジュレミン酸組成物は主に結晶質であり、最も好ましくはアジュレミン酸の結晶形態Bである。
アジュレミン酸の結晶は、微粒子化されてもよい。アジュレミン酸の微粒子化結晶粒子は、所望の粒子サイズを達成するための当該技術分野において公知の任意の方法を使用することにより作製することができる。有用な方法には、例えば、粉砕、均質化、超臨界流体破砕又は沈殿技術が挙げられる。例示的な方法は、その各々が具体的に参照により組み込まれる、米国特許第4,540,602号、第5,145,684号、第5,518,187号、第5,718,388号、第5,862,999号、第5,665,331号、第5,662,883号、第5,560,932号、第5,543,133号、第5,534,270号、第5,510,118号、及び第5,470,583号に記載されている。
アジュレミン酸の結晶を得るための粉砕
一手法では、アジュレミン酸の結晶は、ミクロン又はサブミクロンの粒子を得るために粉砕される。粉砕工程は、乾式工程、例えば乾式ローラー粉砕工程、ジェット粉砕工程、又は湿式工程、すなわち湿式研削であり得る。湿式研削工程は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,540,602号、第5,145,684号及び第6,976,647号に記載されている。よって、湿式研削工程は、液体分散媒及び分散剤又は湿潤剤、例えばこれらの刊行物に記載されているものと併せて行うことができる。有用な液体分散媒には、公知の有機医薬賦形剤(米国特許第4,540,602号及び第5,145,684号を参照されたい)から選択される他の液体の中でも、ベニバナ油、エタノール、n-ブタノール、ヘキサン又はプロピレングリコールが挙げられ、製剤中、アジュレミン酸の全重量に対して2.0~70重量%、3~50重量%又は5~25重量%の量で存在することができる。
一手法では、アジュレミン酸の結晶は、ミクロン又はサブミクロンの粒子を得るために粉砕される。粉砕工程は、乾式工程、例えば乾式ローラー粉砕工程、ジェット粉砕工程、又は湿式工程、すなわち湿式研削であり得る。湿式研削工程は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,540,602号、第5,145,684号及び第6,976,647号に記載されている。よって、湿式研削工程は、液体分散媒及び分散剤又は湿潤剤、例えばこれらの刊行物に記載されているものと併せて行うことができる。有用な液体分散媒には、公知の有機医薬賦形剤(米国特許第4,540,602号及び第5,145,684号を参照されたい)から選択される他の液体の中でも、ベニバナ油、エタノール、n-ブタノール、ヘキサン又はプロピレングリコールが挙げられ、製剤中、アジュレミン酸の全重量に対して2.0~70重量%、3~50重量%又は5~25重量%の量で存在することができる。
アジュレミン酸の結晶を得るための均質化
アジュレミン酸粒子は、高圧均質化により調製することもできる(例えば米国特許第5,510,118号を参照されたい)。この手法では、アジュレミン酸粒子は、液体分散媒中に分散され、アジュレミン酸粒子の粒子サイズを所望の有効な平均粒子サイズへと低減させるために、繰り返し均質化に供される。アジュレミン酸粒子は、少なくとも1つ以上の分散剤又は湿潤剤の存在下で、サイズを低減させることができる。或いはアジュレミン酸粒子は、摩耗の前又は後のいずれかで、1つ以上の分散剤又は湿潤剤と接触させることができる。他の材料、例えば希釈剤を、サイズ低減工程の前、その間又はその後にアジュレミン酸/分散剤混合物に添加することができる。例えば、未加工のアジュレミン酸を、本質的に不溶性の液体媒体に添加して、予備混合物(プレミックス)(例えば約0.1~60%w/wのアジュレミン酸及び約20~60%w/wの分散剤又は湿潤剤)を形成することができる。予備混合物懸濁液の見掛け粘度は、好ましくは、約1000センチポアズ未満である。次に予備混合物は、微細流動装置に移され、最初は低圧で、次に最大能力(例えば3、000~30、000psi)で、所望の粒子サイズ低減が達成されるまで、連続的に循環される。
アジュレミン酸粒子は、高圧均質化により調製することもできる(例えば米国特許第5,510,118号を参照されたい)。この手法では、アジュレミン酸粒子は、液体分散媒中に分散され、アジュレミン酸粒子の粒子サイズを所望の有効な平均粒子サイズへと低減させるために、繰り返し均質化に供される。アジュレミン酸粒子は、少なくとも1つ以上の分散剤又は湿潤剤の存在下で、サイズを低減させることができる。或いはアジュレミン酸粒子は、摩耗の前又は後のいずれかで、1つ以上の分散剤又は湿潤剤と接触させることができる。他の材料、例えば希釈剤を、サイズ低減工程の前、その間又はその後にアジュレミン酸/分散剤混合物に添加することができる。例えば、未加工のアジュレミン酸を、本質的に不溶性の液体媒体に添加して、予備混合物(プレミックス)(例えば約0.1~60%w/wのアジュレミン酸及び約20~60%w/wの分散剤又は湿潤剤)を形成することができる。予備混合物懸濁液の見掛け粘度は、好ましくは、約1000センチポアズ未満である。次に予備混合物は、微細流動装置に移され、最初は低圧で、次に最大能力(例えば3、000~30、000psi)で、所望の粒子サイズ低減が達成されるまで、連続的に循環される。
シメチコンを用いた粉砕
微粒化工程の間の発泡は、製剤化の課題を生じることがあり、粒子サイズ低減について不良な結果となることがある。例えば、ミル内の高レベルの泡状物又は気泡は、粘度の激しい増大を引き起こし、粉砕工程を作動不能にすることがある。非常に低レベルの空気の存在でさえ、粉砕の効率を劇的に低減し、所望の粒子サイズを達成不能とすることがある。これは、ミルボールに緩衝作用をもたらし、研削の効率を制限する、ミル中に生じた空気によるものであり得る。空気は、粉砕された成分とマイクロエマルションを形成することもあり、これは正確な用量の送達及び嗜好性に関して多くの課題を提示する。少量のシメチコンの添加は、粉砕の変動性、又は粉砕工程中の空気の導入を避けるための特別な操作技術の必要性を最小化する、非常に有効な消泡技術である。
微粒化工程の間の発泡は、製剤化の課題を生じることがあり、粒子サイズ低減について不良な結果となることがある。例えば、ミル内の高レベルの泡状物又は気泡は、粘度の激しい増大を引き起こし、粉砕工程を作動不能にすることがある。非常に低レベルの空気の存在でさえ、粉砕の効率を劇的に低減し、所望の粒子サイズを達成不能とすることがある。これは、ミルボールに緩衝作用をもたらし、研削の効率を制限する、ミル中に生じた空気によるものであり得る。空気は、粉砕された成分とマイクロエマルションを形成することもあり、これは正確な用量の送達及び嗜好性に関して多くの課題を提示する。少量のシメチコンの添加は、粉砕の変動性、又は粉砕工程中の空気の導入を避けるための特別な操作技術の必要性を最小化する、非常に有効な消泡技術である。
湿潤剤及び分散剤の使用
アジュレミン酸粒子は、例えばアジュレミン酸粒子の表面上に吸着する1つ以上の湿潤剤及び/又は分散剤を使用して調製することができる。アジュレミン酸粒子は、サイズ低減の前、その間、又はその後のいずれかで、湿潤剤及び/又は分散剤と接触させることができる。一般的に、湿潤剤及び/又は分散剤は、非イオン性薬剤及びイオン性薬剤の2つの分類に当てはまる。最も一般的な非イオン性薬剤は、結合剤、充填剤、界面活性剤及び湿潤剤として公知のクラスに含有される賦形剤である。非イオン性表面安定剤の限定的な例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プラスドン(Plasdone)、ポリビニルアルコール、プルロニック(Pluronic)、ツイーン(Tween)及びポリエチレングリコール(PEG)である。イオン性薬剤は、典型的に、分子が製剤中で帯電するようなイオン結合を有する有機分子、例えば長鎖スルホン酸塩である。
アジュレミン酸粒子は、例えばアジュレミン酸粒子の表面上に吸着する1つ以上の湿潤剤及び/又は分散剤を使用して調製することができる。アジュレミン酸粒子は、サイズ低減の前、その間、又はその後のいずれかで、湿潤剤及び/又は分散剤と接触させることができる。一般的に、湿潤剤及び/又は分散剤は、非イオン性薬剤及びイオン性薬剤の2つの分類に当てはまる。最も一般的な非イオン性薬剤は、結合剤、充填剤、界面活性剤及び湿潤剤として公知のクラスに含有される賦形剤である。非イオン性表面安定剤の限定的な例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プラスドン(Plasdone)、ポリビニルアルコール、プルロニック(Pluronic)、ツイーン(Tween)及びポリエチレングリコール(PEG)である。イオン性薬剤は、典型的に、分子が製剤中で帯電するようなイオン結合を有する有機分子、例えば長鎖スルホン酸塩である。
賦形剤、例えば湿潤剤及び分散剤は、噴霧乾燥、噴霧造粒又は噴霧層化工程を介して、アジュレミン酸微粒子の表面に塗布することができる。これらの手順は、当業者に周知である。アジュレミン酸の小粒子の凝集及び/又は粒子サイズの成長をさらに防止するために、微粒子懸濁液からの溶媒の除去の前に、固体組成物が曝露される媒体(例えば唾液)中の固体組成物の分散を補助するためのさらなる賦形剤を添加することも一般的である。そのようなさらなる賦形剤の例は、再分散剤である。好適な再分散剤には、限定されないが、糖、ポリエチレングリコール、尿素及び第四級アンモニウム塩が挙げられる。
医薬組成物
上記のように、本発明の医薬組成物は、本明細書において使用される場合、所望される特定の剤形に合うように、任意の及びすべての溶媒、希釈剤、ビヒクル、分散助剤又は懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤又は乳化剤、保存剤、固体結合剤及び潤滑剤(lubricant)を含む、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。Remington's Pharmaceutical Sciences、第16版、E. W. Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980)は、医薬組成物の製剤化において使用される様々な賦形剤及びその調製のための公知の技術を開示している。薬学的に許容される賦形剤として働くことのできる材料の一部の例には、限定されるものではないが、糖、例えばラクトース、グルコース、マンニトール及びスクロース;デンプン、例えばトウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン;セルロース及びその誘導体、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及び酢酸セルロース;粉末状トラガカント;麦芽;ゼラチン;滑石;賦形剤、例えばココアバター及び坐剤ワックス;油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油;グリコール、例えばプロピレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;寒天;天然及び合成のリン脂質、例えばダイズ及び卵黄のリン脂質、レシチン、水添ダイズレシチン、ジミリストイルレシチン、ジパルミトイルレシチン、ジステアロイルレシチン、ジオレオイルレシチン、水酸化レシチン、リゾホスファチジルコリン、カルジオリピン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)及びそのPEG化エステル、例えばDSPE-PEG750及びDSPE-PEG2000、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール及びホスファチジルセリンが挙げられる。好ましい商業用等級のレシチンには、商標名Phosal(登録商標)又はPhospholipon(登録商標)の下で入手可能であり、Phosal 53 MCT、Phosal 50 PG、Phosal 75 SA、Phospholipon 90H、Phospholipon 90G及び Phospholipon 90 NGを含むものが挙げられ、ダイズホスファチジルコリン(SoyPC)及びDSPE-PEG2000が特に好ましい。緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;アルギン酸;パイロジェンフリーの水;等張生理食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール;及びリン酸緩衝剤溶液;並びに非毒性の適合可能な潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム;並びに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び芳香剤、保存剤及び抗酸化剤も、製剤者の判断により、組成物中に存在することができる。
上記のように、本発明の医薬組成物は、本明細書において使用される場合、所望される特定の剤形に合うように、任意の及びすべての溶媒、希釈剤、ビヒクル、分散助剤又は懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤又は乳化剤、保存剤、固体結合剤及び潤滑剤(lubricant)を含む、薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。Remington's Pharmaceutical Sciences、第16版、E. W. Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980)は、医薬組成物の製剤化において使用される様々な賦形剤及びその調製のための公知の技術を開示している。薬学的に許容される賦形剤として働くことのできる材料の一部の例には、限定されるものではないが、糖、例えばラクトース、グルコース、マンニトール及びスクロース;デンプン、例えばトウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン;セルロース及びその誘導体、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及び酢酸セルロース;粉末状トラガカント;麦芽;ゼラチン;滑石;賦形剤、例えばココアバター及び坐剤ワックス;油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油;グリコール、例えばプロピレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;寒天;天然及び合成のリン脂質、例えばダイズ及び卵黄のリン脂質、レシチン、水添ダイズレシチン、ジミリストイルレシチン、ジパルミトイルレシチン、ジステアロイルレシチン、ジオレオイルレシチン、水酸化レシチン、リゾホスファチジルコリン、カルジオリピン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)及びそのPEG化エステル、例えばDSPE-PEG750及びDSPE-PEG2000、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール及びホスファチジルセリンが挙げられる。好ましい商業用等級のレシチンには、商標名Phosal(登録商標)又はPhospholipon(登録商標)の下で入手可能であり、Phosal 53 MCT、Phosal 50 PG、Phosal 75 SA、Phospholipon 90H、Phospholipon 90G及び Phospholipon 90 NGを含むものが挙げられ、ダイズホスファチジルコリン(SoyPC)及びDSPE-PEG2000が特に好ましい。緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;アルギン酸;パイロジェンフリーの水;等張生理食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール;及びリン酸緩衝剤溶液;並びに非毒性の適合可能な潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム;並びに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び芳香剤、保存剤及び抗酸化剤も、製剤者の判断により、組成物中に存在することができる。
本発明の医薬組成物に使用することができる薬学的に許容される担体、アジュバント及びビヒクルには、限定されるものではないが、イオン交換体;アルミナ;ステアリン酸アルミニウム;レシチン;自己乳化薬物送達システム(SEDDS);自己マイクロ乳化薬物送達システム(SMEDDS)、例えばd-E-トコフェロールポリエチレン-グリコール1000スクシネート;医薬組成物中に使用される界面活性剤、例えばTween又は他の類似のポリマー送達マトリックス;血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン;緩衝物質、例えばリン酸塩;グリシン;ソルビン酸;ソルビン酸カリウム;飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物;水;塩、電解質、例えばプロタミン硫酸塩、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、又は三ケイ酸マグネシウム;ポリビニルピロリドン;セルロースベースの物質;ポリエチレングリコール;カルボキシメチルセルロースナトリウム;ポリアクリレート;ワックス;ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー;ポリエチレングリコール;及び羊毛脂も挙げることができる。シクロデキストリン、例えばアルファ-、ベータ-及びガンマ-シクロデキストリン又は化学修飾されたシクロデキストリン誘導体、例えば2-及び3-ヒドロキシプロピル-ベータシクロデキストリンを含むヒドロキシアルキルシクロデキストリン、又は他の可溶化誘導体も、本発明の方法において線維性状態を予防及び/又は処置するために使用することのできる、本明細書において記載されている式の化合物の送達を強化するために、有利に使用され得る。
ある特定の実施形態では、単位投与量製剤は即時放出のために配合されるが、1つ又は両方の薬剤の遅延放出又は長期放出のために配合される単位投与量製剤も開示される。
本発明の医薬組成物中に使用することのできる粘度調整剤には、限定されるものではないが、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(Migliol 810)、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、オレイン酸エチル、クエン酸トリエチル、フタル酸ジメチル、安息香酸ベンジル及び様々なグレードのポリエチレンオキシドが挙げられる。持続放出医薬組成物中で使用される高粘度の液体担体には、限定されるものではないが、イソ酪酸酢酸スクロース(SAIB)及び酪酸酢酸セルロース(CAB381-20)が挙げられる。
本発明の医薬組成物中で使用することができる結合剤の非限定的な例には、限定されるものではないが、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はポリビニルピロリドンが挙げられる。
本発明の医薬組成物中で使用することができる浸透圧剤(浸透圧性薬剤)の非限定的な例には、限定されるものではないが、ソルビトール、マンニトール、塩化ナトリウム又は他の塩が挙げられる。企図される医薬組成物中に採用される生体適合性ポリマーの非限定的な例には、限定されるものではないが、ポリ(ヒドロキシ酸)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ポリビニルハライド、ポリビニルピロリドン、ポリシロキサン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリスチレン、ポリウレタン及びそれらのコポリマー、合成セルロース、ポリアクリル酸、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸)、ポリ(3-ヒドロキシ吉草酸)、ポリ(ラクチド-co-カプロラクトン)、エチレン酢酸ビニル、それらのコポリマー及びブレンドが挙げられる。
企図される医薬組成物中に採用することができる吸湿性ポリマーの非限定的な例には、限定されるものではないが、ポリエチレンオキシド(例えばPolyox(登録商標))、セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、架橋ポリアクリル酸及びキサンタンガムが挙げられる。
企図される医薬組成物中に採用することができる速度制御性ポリマーの非限定的な例には、限定されるものではないが、重合アクリレート、メタクリレートラッカー又はそれらの混合物、重合アクリレートラッカー、メタクリレートラッカー、アクリル酸及びメタクリル酸エステルのコポリマーを含むアクリル酸樹脂、又は可塑剤を有するアンモニウムメタクリレートラッカーが挙げられる。
本明細書において記載されている形態のいずれかの上記の組成物は、疾患(例えば線維性疾患、炎症性疾患又は本明細書において記載されている任意の他の疾患若しくは状態)を処置するために使用することができる。有効量は、処置される対象に対する治療効果を付与するために必要とされる、活性化合物/薬剤の量を指す。有効な用量は、当業者により認識されるように、処置される疾患の種類、投与経路、賦形剤の使用、及び他の治療処置との併用の可能性に依存して変動する。
本発明の医薬組成物は、任意の好適な経路、例えば非経口、経口、経鼻、直腸内、局所、口腔内によるか、点眼によるか、又は吸入により、投与することができる。「非経口」という用語は、本明細書において使用される場合、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、関節滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病変内又は頭蓋内の注射、及び任意の好適な注入技術を指す。
滅菌された注射可能な組成物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の溶液又は懸濁液であり得る。そのような溶液には、限定されるものではないが、1,3-ブタンジオール、水性マンニトール溶液、水、リンゲル溶液、及び等張食塩液(等張塩化ナトリウム溶液)が挙げられる。加えて、不揮発油は、溶媒及び懸濁媒体(例えば合成モノ又はジグリセリド)として慣習的に用いられている。脂肪酸、例えば限定されるものではないが、オレイン酸及びそのグリセリド誘導体は、注射剤の調製に有用であり、天然の薬学的に許容される油、例えば限定されるものではないが、オリーブ油若しくはヒマシ油又はそれらのポリオキシエチル化バージョンも同様である。これらの油溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散体、例えば限定されるものではないが、カルボキシメチルセルロース又は類似の分散剤を含有することもできる。薬学的に許容される固体、液体又は他の医薬組成物の製造に一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えば限定されるものではないが、Tween又はSpan又は他の類似の乳化剤若しくはバイオアベイラビリティー強化剤も、製剤化の目的のために使用することができる。
経口投与のための組成物は、カプセル剤、錠剤、エマルション剤及び水性懸濁剤、分散剤及び液剤を含む、任意の経口で許容される剤形であり得る。一部の実施形態では、剤形は、経口剤形、例えば圧縮錠、硬質若しくは軟質ゲルカプセル剤、腸溶錠、浸透圧放出カプセル剤又は賦形剤の独自の組合せである。錠剤の場合、一般的に使用される賦形剤には、限定されるものではないが、ラクトース、マンニトール及びトウモロコシデンプンが挙げられる。潤滑剤、例えば限定されるものではないが、ステアリン酸マグネシウムも典型的に添加される。カプセル剤形態での経口投与については、有用な希釈剤には、限定されるものではないが、ラクトース、マンニトール、グルコース、スクロース、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン又はセルロースが挙げられる。追加の実施形態では、剤形には、所望の持続放出製剤を提供するための材料の混合物を含有する、カプセル剤が挙げられる。水性懸濁剤又はエマルション剤が経口投与される場合、活性成分は、乳化剤又は懸濁剤と合わせた油相中に懸濁又は溶解することができる。所望の場合、ある特定の甘味料、香味料又は着色剤を添加することができる。
医薬組成物には、半透性コーティングでコーティングされた錠剤を挙げることができる。ある特定の実施形態では、錠剤は、アジュレミン酸(例えば超高純度アジュレミン酸)を含有する層及び「プッシュ」層と称される第2の層の2層を含む。半透性コーティングは、流体(例えば水)が錠剤に進入し、層(複数可)を侵食することを可能とするために、使用される。ある特定の実施形態では、この持続放出剤形は、コーティング錠の中心にレーザードリル穴をさらに含む。アジュレミン酸含有層は、アジュレミン酸、崩壊剤、粘度調整剤、結合剤及び/又は浸透圧剤を含むことができる。プッシュ層は、崩壊剤、結合剤、浸透圧剤及び/又は粘度調整剤を含む。好ましい半透性層を構成する材料の非限定的な例には、限定されるものではないが、セルロースポリマー、例えば酢酸セルロース、セルロースアシレート、セルロースジアシレート、セルローストリアシレート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート又は任意のそれらの混合物;エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリエチレン、エチレンのコポリマー、エチレンオキシドコポリマーを含むポリオレフィン(例えばEngage(登録商標)Dupont Dow Elastomers)、ポリアミド、セルロース材料、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド及びコポリマー(例えばPEBAX(登録商標)、酢酸酪酸セルロース及び酢酸ポリビニル)が挙げられる。上記の持続放出医薬組成物中に採用することができる崩壊剤の非限定的な例には、限定されるものではないが、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルギン酸ナトリウム又は類似の賦形剤が挙げられる。
さらなる実施形態では、剤形には、生体適合性マトリックス及びアジュレミン酸を含む錠剤が挙げられる。剤形には、治療活性剤を含有するバイオポリマー小球体を含有する硬質シェルカプセル剤も挙げることができる。生体適合性マトリックス及びバイオポリマー小球体は、各々、薬物放出及び送達のための孔を含有する。各生体適合性マトリックス又はバイオポリマー小球体は、生体適合性ポリマー又は生体適合性ポリマーの混合物から構成される。マトリックス又は小球体は、生体適合性ポリマー及び活性剤(本明細書において記載されている化合物)を溶媒中に溶解し、孔形成剤(例えば揮発性塩)を添加することにより、形成することができる。溶媒及び孔形成剤の蒸発は、活性化合物を含有するマトリックス又は小球体を生じる。
追加の実施形態では、剤形には、アジュレミン酸及び1つ以上のポリマーを含有し、アジュレミン酸及び1つ以上のポリマーを圧縮することにより調製することができる、錠剤が挙げられる。一部の実施形態では、1つ以上のポリマーは、アジュレミン酸とともに製剤化された吸湿性ポリマーを挙げることができる。水分への曝露の際、錠剤は溶解し膨張する。この膨張は、上部GI管に残留するような持続放出剤形を可能とする。ポリマー混合物の膨張速度は、異なるグレードのポリエチレンオキシドを使用することにより変動させることができる。
記載されている本発明による局所投与のための医薬組成物は、液剤、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、散剤、パスタ剤(paste)、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤又は油剤として製剤化することができる。或いは、局所製剤は、場合により1つ以上の賦形剤を含むことができる、活性成分(複数可)を含浸させたパッチ剤又はドレッシング材の形態であり得る。一部の好ましい実施形態では、局所製剤は、皮膚又は他の罹患領域を通した活性剤(複数可)の吸収又は浸透を強化し得る材料を含む。
局所用組成物は、皮膚への塗布に好適な、安全で有効な量の皮膚科学的に許容される賦形剤を含有する。「美容的に許容される」又は「皮膚科学的に許容される」組成物又は構成成分は、過度な毒性、非適合性、不安定性又はアレルギー応答を有さず、ヒトの皮膚との接触における使用に好適である、組成物又は構成成分を指す。賦形剤は、活性剤及び任意の構成成分を適切な濃度で皮膚に送達することを可能とする。よって、賦形剤は、希釈剤、分散剤、溶媒等として作用して、活性な材料を、選択された標的に対して、適切な濃度で塗布し、均一に分布させることを確実にできる。賦形剤は、固体、半固体又は液体であってもよい。賦形剤は、ローション剤、クリーム剤、又はゲル剤、特に活性な材料が堆積するのを防止するために十分な厚さ及び降伏点を有するものの形態であり得る。賦形剤は、不活性であるか、又は皮膚科学的な利益を有することができる。これは、本明細書において記載されている活性化合物と物理的且つ化学的に適合性であるべきでもあり、安定性、有効性又は組成物に関連する他の使用の利益を過度に損なうべきではない。
本組成物は、持続放出(例えば6時間にわたるか、12時間にわたるか、24時間にわたるか、又は48時間にわたる)のために製剤化することができる。一部の実施形態では、持続放出剤形には、活性剤及び結合剤の懸濁液でコーティングされ、その後ポリマーでコーティングされた粒子コアを含む、錠剤又はカプセル剤が挙げられる。ポリマーは速度制御性ポリマーであってもよい。一般に、速度制御性ポリマーの送達速度は、活性剤が溶解する速度により決定される。
別の実施形態では、組成物は、徐放性放出(extended release)をもたらすように製剤化される。一部の実施形態では、薬剤は腸溶コーティングを用いて製剤化される。代替の一実施形態では、薬剤は二相性制御放出送達システムを使用して製剤化され、それにより長期の胃内滞留をもたらす。例えば、一部の実施形態では、送達システムは、(1)1つ以上の親水性のポリマー、1つ以上の疎水性のポリマー及び/又は1つ以上の疎水性の材料、例えば1つ以上のワックス、脂肪アルコール及び/又は脂肪酸エステル、及び活性剤を含有する実質的に均質な顆粒から形成される内部の固体微粒子相、並びに(2)外部の固体連続相であって、上記の内部の固体微粒子相の顆粒が、全体にわたって包埋及び分散されており、1つ以上の親水性のポリマー、1つ以上の疎水性のポリマー及び/又は1つ以上の疎水性の材料、例えば1つ以上のワックス、脂肪アルコール及び/又は脂肪酸エステルを含む外部の固体連続相を含み、これは錠剤に圧縮されるか又はカプセル剤中に充填される。一部の実施形態では、薬剤は、水の吸収の際に、供給モード中に胃中での剤形の保持を促進するのに十分に大きなサイズへと膨張する親水性ポリマーから構成されるポリマーマトリックス中に組み込まれる。
製剤中のアジュレミン酸は、即時作用形態及び制御放出形態の組合せとして製剤化することができる。
本組成物は、3回の食事の各々、2回の食事の各々、又は1回の食事の直前か、又はそれらとともに、服用することができる。別の実施形態では、本明細書において開示されている組成物は、1日1回以上(例えば1日1回、1日2回又は1日3回)投与することができる。
医薬組成物は、単独で、又は1つ以上のさらなる化合物と組み合わせて投与することができる。処置は順次であってもよく、本化合物は他の薬剤の投与の前又は後に投与される。或いは化合物は同時に投与されてもよい。例示的な追加の薬剤には、鎮痛剤、例えばオピエート、抗炎症剤又は天然の薬剤、例えばトリグリセリド含有不飽和脂肪酸又は単離された純粋な脂肪酸、例えばエイコサペンタエン酸(EPA)、ジホモガンマリノレン酸(DGLA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。一部の実施形態では、本方法において使用することができる治療剤は、薬剤が投薬から異なる時間で放出されるように、単一の単位用量で製剤化される。
処置の方法
本発明の一部の実施形態では、上記の医薬組成物のいずれかを含む、上記の組成物のいずれかは、疾患を処置するか、予防するか、又は寛解させるために、疾患(例えば線維性疾患又は炎症性疾患)を有する対象(例えば哺乳動物、例えばヒト、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、又はブタ)に投与することができる。
本発明の一部の実施形態では、上記の医薬組成物のいずれかを含む、上記の組成物のいずれかは、疾患を処置するか、予防するか、又は寛解させるために、疾患(例えば線維性疾患又は炎症性疾患)を有する対象(例えば哺乳動物、例えばヒト、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、又はブタ)に投与することができる。
炎症
治療有効量の本明細書において記載されている組成物のいずれか(例えばアジュレミン酸、例えばアジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物)は、炎症性疾患を処置するか又は予防するために使用することができる。
治療有効量の本明細書において記載されている組成物のいずれか(例えばアジュレミン酸、例えばアジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物)は、炎症性疾患を処置するか又は予防するために使用することができる。
炎症性疾患には、例えば、強皮症(例えば全身性硬化症、限局性強皮症又は皮膚硬化を伴わない強皮症)、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、糖尿病(例えば1型糖尿病)、がん、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、卒中、虚血、神経変性疾患(例えばアルツハイマー病又はパーキンソン病)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、慢性外傷性脳症(CTE)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、自己免疫性内耳疾患、ぶどう膜炎、虹彩炎及び腹膜炎が挙げられる。
一部の実施形態では、炎症は、炎症性細胞の走化性及び活性状態を測定することによりアッセイすることができる。一部の実施形態では、炎症は、特定の炎症性メディエーター、例えばインターロイキン、サイトカイン及びエイコサノイドメディエーターの産生を調査することにより測定することができる。一部の実施形態では、in vivoの炎症は、局在化した組織の膨張及び浮腫、又は白血球の遊走により測定される。炎症は、例えば肺又は腎臓における臓器の機能、及び炎症誘発性因子の産生によっても測定することができる。炎症は、処置されている特定の炎症性障害に関連する1つ以上の症状の改善、寛解又は進行の遅延を含む、他の好適な方法によっても評価することができる。当業者に公知の他の方法は、炎症の評価のための好適な方法であってもよく、アジュレミン酸を用いた処置に対する対象の応答を評価又はスコア付けするために使用することができる。
線維性疾患
治療有効量の本明細書において記載されている組成物のいずれか(例えばアジュレミン酸、例えばアジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物)は、線維性疾患を処置するか又は予防するために使用することができる。
治療有効量の本明細書において記載されている組成物のいずれか(例えばアジュレミン酸、例えばアジュレミン酸の結晶を含む医薬組成物)は、線維性疾患を処置するか又は予防するために使用することができる。
線維性疾患には、例えば、強皮症(例えば全身性硬化症、限局性強皮症又は皮膚硬化を伴わない強皮症)、肝硬変、間質性肺線維症、特発性肺線維症、デュピュイトラン拘縮、ケロイド、嚢胞性線維症、慢性腎臓疾患、慢性移植拒絶反応、瘢痕化、創傷治癒、術後癒着、反応性線維症、多発性筋炎、ANCA血管炎、ベーチェット病、抗リン脂質症候群、再発性多発軟骨炎、家族性地中海熱、巨細胞性動脈炎、グレーブス眼症、円板状ループス、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、化膿性汗腺炎、サルコイドーシス、閉塞性細気管支炎、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性肝硬変、又は臓器線維症(例えば、皮膚線維症、肺線維症、肝臓線維症、腎臓線維症又は心線維症)が挙げられる。
線維症の非限定的な例には、肝臓線維症、肺線維症(例えばケイ肺症、石綿症又は特発性肺線維症)、経口線維症、心筋線維症、後腹膜線維症、三角筋線維症、腎臓線維症(糖尿病性腎症を含む)、嚢胞性線維症及び糸球体硬化症が挙げられる。肝線維症は、例えば、慢性肝臓損傷に対する創傷治癒反応の一部として生じる。線維症は、血色素症、ウイルソン病、アルコール依存症、住血吸虫症、ウイルス性肝炎、胆管閉塞症、毒素への曝露及び代謝性障害の合併症として生じることがある。心筋線維症は、拘束型心筋症の発症を特徴とする特発性障害である。心筋線維症では、根底にあるプロセスが心臓の心内膜表面の斑状線維化を起こし、心筋表面がより全体的に冒されるにつれて、伸展性の低減、及び最終的には拘束性循環動態(restrictive physiology)を生じる。口腔粘膜下線維症は、粘膜下組織(固有層及びより深部の結合組織)の炎症及び進行性線維症を特徴とする、口腔の慢性の消耗性疾患である。口腔内粘膜は、最も一般的に冒される部位であるが、口腔のいかなる部分も、咽頭でさえ、冒されることがある。後腹膜線維症は、後腹膜全体の、典型的には第4及び第5腰椎の前面の中心に位置する、広範な線維症の発症を特徴とする。
線維症の処置は、処置されている特定の線維性疾患に関連する1つ以上の症状の改善、寛解又は進行の遅延を含む、当業者に公知の好適な方法によって評価することができる。
強皮症
強皮症は、皮膚及び内臓の炎症及び線維症を特徴とする結合組織の疾患である。強皮症は、広範な徴候及び多様な治療との関連を有する。これには、限局性強皮症、全身性硬化症、強皮症様障害及び皮膚硬化を伴わない強皮症が挙げられる。全身性硬化症は、広範性又は限定性であることがある。限定性の全身性硬化症は、CREST(石灰沈着症、レイノー食道機能障害、強指症、毛細血管拡張症)とも称される。全身性硬化症には、強皮症性肺疾患、強皮症腎クリーゼ、心臓の徴候、疲労又は限定性CRESTを含む筋力低下、胃腸の運動障害及び攣縮、並びに中枢、末梢及び自律神経系の異常が挙げられる。
強皮症は、皮膚及び内臓の炎症及び線維症を特徴とする結合組織の疾患である。強皮症は、広範な徴候及び多様な治療との関連を有する。これには、限局性強皮症、全身性硬化症、強皮症様障害及び皮膚硬化を伴わない強皮症が挙げられる。全身性硬化症は、広範性又は限定性であることがある。限定性の全身性硬化症は、CREST(石灰沈着症、レイノー食道機能障害、強指症、毛細血管拡張症)とも称される。全身性硬化症には、強皮症性肺疾患、強皮症腎クリーゼ、心臓の徴候、疲労又は限定性CRESTを含む筋力低下、胃腸の運動障害及び攣縮、並びに中枢、末梢及び自律神経系の異常が挙げられる。
強皮症、特に、全身性硬化症の主な症状又は徴候は、不適切な過剰なコラーゲン合成及び沈着、内皮機能不全、血管攣縮、並びに線維症による血管の破綻及び閉塞である。診断に関して、重要な臨床パラメーターは、中手指節関節近位の皮膚肥厚である。レイノー現象は、強皮症の構成要素であり得る。レイノーは、寒冷曝露の際の皮膚の色の変化により診断することができる。虚血及び皮膚肥厚は、レイノー病の症状でもあり得る。
治療有効量の本明細書において記載されている組成物のいずれかは、線維症を処置するか又は予防するために使用することができる。線維症は、当業者に公知の好適な方法によって評価することができる。
[実施例]
以下の実施例は、本明細書において記載されている組成物及び方法をどのように使用、作製及び評価することができるかの説明を当業者に提供するために述べられ、純粋に本発明の例示であることを意図し、本発明者がその発明とみなすものの範囲を限定することを意図するものではない。
以下の実施例は、本明細書において記載されている組成物及び方法をどのように使用、作製及び評価することができるかの説明を当業者に提供するために述べられ、純粋に本発明の例示であることを意図し、本発明者がその発明とみなすものの範囲を限定することを意図するものではない。
一般的な方法
アジュレミン酸の合成
アジュレミン酸は、当該技術分野において公知のように合成することができる。好ましくは、アジュレミン酸は、99%を超えるアジュレミン酸及び1%未満(例えば0.5%、0.1%又は0.05%未満)の高活性なCB-1不純物、例えばHU-210を含む、アジュレミン酸の超高純度製剤である。アジュレミン酸は、本明細書に参照により組み込まれる米国特許出願公開第2015/0141501号に記載されているように、合成することができる。
アジュレミン酸の合成
アジュレミン酸は、当該技術分野において公知のように合成することができる。好ましくは、アジュレミン酸は、99%を超えるアジュレミン酸及び1%未満(例えば0.5%、0.1%又は0.05%未満)の高活性なCB-1不純物、例えばHU-210を含む、アジュレミン酸の超高純度製剤である。アジュレミン酸は、本明細書に参照により組み込まれる米国特許出願公開第2015/0141501号に記載されているように、合成することができる。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
HPLC分析を、Waters Xbridge Shield RP18 4.6mm×15mmカラム(3.5μm、PN 186003045)を使用して実行した。検出を230nmに設定し、カラム温度を35℃、流速1.0mL/分及び注入体積10μLとした。勾配プログラムを表3に示す。
HPLC分析を、Waters Xbridge Shield RP18 4.6mm×15mmカラム(3.5μm、PN 186003045)を使用して実行した。検出を230nmに設定し、カラム温度を35℃、流速1.0mL/分及び注入体積10μLとした。勾配プログラムを表3に示す。
[実施例1]
アジュレミン酸の結晶形態Aの調製
結晶形態Aの調製
3kgのアジュレミン酸のバッチを、アジュレミン酸の調製についての標準的なプロトコールに従い(例えば米国特許出願公開第2015/0141501号を参照されたい)、実施例2において記載するように、合成の間に500gのアジュレミン酸の直接前駆体を取り出して、作製した。典型的な結晶化手順を続けて、依然から公知のアジュレミン酸の結晶形態、結晶形態Aを単離した。
(1)アジュレミン酸を、アセトニトリル(合計8.5~10体積、溶媒交換から調製される(telescoped))中に溶解し、70~75℃に加熱して、そこで0.5~2時間保持し、すべての固体が溶解したことを確認した。
(2)溶液を1~3時間にわたり60~70℃に冷却し、次に約5wt%(重量%)のアジュレミン酸の結晶形態Aを播種した。
(3)播種したバッチを、1~3時間63~67℃で保持し、次に8~12時間かけて2~7℃に冷却し、その温度でさらに5~12時間保持し、その後濾過した。
(4)濾過後、湿潤ケーキを減圧下(≦0.08MPa)、20~30℃で6~12時間乾燥し、その後真空オーブンを50~55℃に加熱した。乾燥を、この温度で、アセトニトリルレベルが≦250ppmとなるまで続けた。
アジュレミン酸の結晶形態Aの調製
結晶形態Aの調製
3kgのアジュレミン酸のバッチを、アジュレミン酸の調製についての標準的なプロトコールに従い(例えば米国特許出願公開第2015/0141501号を参照されたい)、実施例2において記載するように、合成の間に500gのアジュレミン酸の直接前駆体を取り出して、作製した。典型的な結晶化手順を続けて、依然から公知のアジュレミン酸の結晶形態、結晶形態Aを単離した。
(1)アジュレミン酸を、アセトニトリル(合計8.5~10体積、溶媒交換から調製される(telescoped))中に溶解し、70~75℃に加熱して、そこで0.5~2時間保持し、すべての固体が溶解したことを確認した。
(2)溶液を1~3時間にわたり60~70℃に冷却し、次に約5wt%(重量%)のアジュレミン酸の結晶形態Aを播種した。
(3)播種したバッチを、1~3時間63~67℃で保持し、次に8~12時間かけて2~7℃に冷却し、その温度でさらに5~12時間保持し、その後濾過した。
(4)濾過後、湿潤ケーキを減圧下(≦0.08MPa)、20~30℃で6~12時間乾燥し、その後真空オーブンを50~55℃に加熱した。乾燥を、この温度で、アセトニトリルレベルが≦250ppmとなるまで続けた。
結果として生じたアジュレミン酸のバッチは、乾燥するのに11日かかった。バッチをDSC及びXRPDにより特徴付け、結晶形態Aとして特定した。
[実施例2]
結晶形態Bの初回の観察
新規且つ別個の結晶形態である、結晶形態Bを入手し、特定した。アジュレミン酸に対する直接前駆体の500g部分を、実施例1に記載した3kgのバッチから取り出した。500g部分をアジュレミン酸の合成まで実行し、アジュレミン酸を実施例1に記載された標準的な手順により単離及び結晶化した。500g部分は乾燥するのに20日かかり、以前に観察された典型的な7~15日間よりも有意に長かった。DSC分析において2つの吸熱事象が観察され、1つは結晶形態Aに対応する91.3℃で開始され、第2のより小さな事象はおよそ170℃で開始され、生じたアジュレミン酸が、公知の結晶形態Aと新規の結晶形態Bとの混合物であることを示唆した。
結晶形態Bの初回の観察
新規且つ別個の結晶形態である、結晶形態Bを入手し、特定した。アジュレミン酸に対する直接前駆体の500g部分を、実施例1に記載した3kgのバッチから取り出した。500g部分をアジュレミン酸の合成まで実行し、アジュレミン酸を実施例1に記載された標準的な手順により単離及び結晶化した。500g部分は乾燥するのに20日かかり、以前に観察された典型的な7~15日間よりも有意に長かった。DSC分析において2つの吸熱事象が観察され、1つは結晶形態Aに対応する91.3℃で開始され、第2のより小さな事象はおよそ170℃で開始され、生じたアジュレミン酸が、公知の結晶形態Aと新規の結晶形態Bとの混合物であることを示唆した。
この手法で生産した50gのアジュレミン酸(例えば、結晶形態A及びBの両方を有するアジュレミン酸)を、実施例1において記載したバッチの母液から精製したさらなる100gのアジュレミン酸(結晶形態は不明)と合わせた。生じた150gのアジュレミン酸をCH2Cl2中に溶解し、溶液を見かけ上濃縮乾固して、およそ1900ppmのCH2Cl2を有する結晶性材料を生産した。この結晶性材料を、DSC、XRPD及びNMRにより特徴付け、新規の結晶形態Bの存在を確認した。
[実施例3]
シクロヘキサン及びn-ヘプタン中の小規模の溶媒選択
結晶形態Bの調製のための潜在的な溶媒を特定した。形態Bは、水、シクロヘキサン及びヘプタン中で好ましい形態であった(例えば実施例6を参照されたい)。不十分な混合(poor mixing)による結晶形態Bのスケールアップ調製のために、水を考慮から除外した。最も適切な溶媒を選択するために、以下の手順を使用して、シクロヘキサン及びヘプタンに対して近似的な溶解度評価を実行した。
シクロヘキサン及びn-ヘプタン中の小規模の溶媒選択
結晶形態Bの調製のための潜在的な溶媒を特定した。形態Bは、水、シクロヘキサン及びヘプタン中で好ましい形態であった(例えば実施例6を参照されたい)。不十分な混合(poor mixing)による結晶形態Bのスケールアップ調製のために、水を考慮から除外した。最も適切な溶媒を選択するために、以下の手順を使用して、シクロヘキサン及びヘプタンに対して近似的な溶解度評価を実行した。
およそ10mgの結晶形態Aを、1.5mLのスクリューキャップバイアル中に秤量した。溶媒の50μLアリコートを、25℃で撹拌しながら添加した。200μLの溶媒で、シクロヘキサン中の混合物は油に変化し、一方でn-ヘプタン実験は薄い白色のスラリーであり続けた。n-ヘプタン実験からの固体を、25℃での約2時間の撹拌の後に遠心分離により単離し、XRPDにより分析した。シクロヘキサン実験中の材料は、25℃での約2~5時間の撹拌後に再結晶することが観察された。シクロヘキサン混合物を約72時間撹拌放置し、その後に固体を遠心分離により単離し、XRPDにより分析した。
[実施例4]
結晶形態Bの調製
形態Bを、以下の最初の手順を使用して、25℃でのヘプタン中のスラリー変換により調製した。
結晶形態Bの調製
形態Bを、以下の最初の手順を使用して、25℃でのヘプタン中のスラリー変換により調製した。
およそ15gの結晶形態Aを、300mLのジャケット付き容器に移した。n-ヘプタン(75mL、200mg/mLの結晶形態A)を、25℃で5回同じ分量で添加し、混合物を120rpmで0.75時間撹拌した。混合物に、25mgの結晶形態B(上記の競合スラリー実験からの乾燥した単離された材料)を播種した。150rpmでの撹拌を、25℃で約64時間続けた。スラリーを次にサンプリングし、試料からの固体を遠心分離により単離し、それらの一部をXRPDにより分析した。残りのサンプリングした固体を、周囲温度で約1時間、真空下で乾燥した。残りのスラリーの撹拌を、25℃でさらに8時間続けた。スラリーを4時間及び8時間後にサンプリングし、各試料中の固体を遠心分離により単離し、それらの一部をXRPDにより分析した。残りのサンプリングした固体を、周囲温度で約1~3時間、真空下で乾燥した。
別の75mLのn-ヘプタンを(100mg/mLスラリーを達成するために)残りのスラリーに添加し、混合物を依然として25℃で、200rpmで撹拌した。スラリーを約15時間後にサンプリングし、試料からの固体を遠心分離により単離し、それらの一部をXRPDにより分析した。残りのサンプリングした固体を、周囲温度で約3時間、真空下で乾燥した。
別のさらなる150mLのn-ヘプタンを(50mg/mLスラリーを達成するために)残りのスラリーに添加し、混合物を依然として25℃で、200rpmで撹拌した。スラリーを約3時間後にサンプリングし、試料からの固体を遠心分離により単離し、それらの一部をXRPDにより分析した。残りのサンプリングした固体を、周囲温度で約3時間、真空下で乾燥した。
残りのスラリーを、0.1℃/分で5℃に冷却した。5℃で約20分後、100mmのブフナー漏斗及びグレード1の濾紙を使用して、固体を真空濾過により単離した。濾過ケーキを、周囲温度で約17時間、真空下で乾燥した。
乾燥した単離された固体を、次に、以下の手順を使用して、ヘプタン中に再スラリー化した。
乾燥した単離された固体を、300mLのジャケット付き容器に移し、300mLのn-ヘプタンですすいだ。スラリーを240rpmで約16.5時間、25℃で撹拌した。スラリーを次にサンプリングし、試料からの固体を遠心分離により単離し、それらの一部をXRPDにより分析した。残りのサンプリングした固体を、周囲温度で約1.5時間、真空下で乾燥した。
25℃でさらに7.5時間撹拌した後、100mmのブフナー漏斗及びグレード1の濾紙を使用して、残りのスラリー中の固体を真空濾過により単離した。単離された固体を、周囲温度で約14時間、真空下で乾燥した。
[実施例5]
非晶質アジュレミン酸の調製
非晶質JBT-101を、以下の手順により、約1gスケールで調製した。
非晶質アジュレミン酸の調製
非晶質JBT-101を、以下の手順により、約1gスケールで調製した。
およそ1.5gの結晶形態Aを、20mLのシンチレーションバイアル中に秤量した。ジクロロメタン(DCM、7.5mL、200mg/mLの濃度を作製)を添加し、結晶形態Aを周囲温度で完全に溶解した。溶媒を高速回転蒸発により除去すると、部分的にガム様の固体が生じ、それをXRPDのためにサンプリングした。材料を、周囲温度で、10mL(150mg/mLの濃度)のDCM中に再溶解し、25mLの丸底フラスコに移した。溶媒を高速回転蒸発により再び除去すると、部分的にガム様の固体が生じた。材料を12.5mLのDCM中に再溶解し、溶媒を高速回転蒸発により再び除去した。
[実施例6]
競合スラリー手順
各々およそ50mgの結晶形態A及び結晶形態Bを、0.5~1mLの溶媒又は溶媒系を有する1.5mLのスクリューキャップバイアル中に合わせた。必要な場合、より多くの溶媒又は溶媒系を添加して、移動スラリーを達成した。スラリーを、指定された温度(20℃又は50℃のいずれか)で48時間撹拌した。生じた材料を、遠心分離により単離し、XRPDにより分析した。XRPDプレートを、次に周囲温度で87時間、真空下で乾燥し、XRPD分析を乾燥した固体に対して繰り返した。競合スラリー分析の結果を表4に提示する。
競合スラリー手順
各々およそ50mgの結晶形態A及び結晶形態Bを、0.5~1mLの溶媒又は溶媒系を有する1.5mLのスクリューキャップバイアル中に合わせた。必要な場合、より多くの溶媒又は溶媒系を添加して、移動スラリーを達成した。スラリーを、指定された温度(20℃又は50℃のいずれか)で48時間撹拌した。生じた材料を、遠心分離により単離し、XRPDにより分析した。XRPDプレートを、次に周囲温度で87時間、真空下で乾燥し、XRPD分析を乾燥した固体に対して繰り返した。競合スラリー分析の結果を表4に提示する。
XRPD分析は、回収された形態が溶媒依存的であり、明らかな温度への依存性はないことを示した。形態Aを、アセトン、アセトニトリル又は酢酸エチル:ヘプタン 50:50v/v中の再結晶、及びその後の脱溶媒和から回収した。形態Bを、ヘプタン又はジクロロメタン中の再結晶から、非溶媒和物(asolvate)として回収した。試料の乾燥は、回収された結晶形態に対して有意な効果を有しなかった。
[実施例7]
結晶形態A及びBの示差走査熱量測定(DSC)。
示差走査熱量測定(DSC)
およそ1~5mgの材料を、アルミニウムDSCパン中に秤量し、アルミニウムの蓋で非気密的に封をした。試料パンを、次に、RC90冷却器を備えたTA Instruments Discovery DSC 2500示差走査熱量計に装填した。試料及び参照物質を、10℃/分のスキャン速度で240℃に加熱し、生じた熱流応答をモニタリングした。試料を、すべて10℃/分で、20℃に再冷却し、次に240℃に再び再加熱した。窒素を、50cm3/分の流速で、セルパージガスとして使用した。
結晶形態A及びBの示差走査熱量測定(DSC)。
示差走査熱量測定(DSC)
およそ1~5mgの材料を、アルミニウムDSCパン中に秤量し、アルミニウムの蓋で非気密的に封をした。試料パンを、次に、RC90冷却器を備えたTA Instruments Discovery DSC 2500示差走査熱量計に装填した。試料及び参照物質を、10℃/分のスキャン速度で240℃に加熱し、生じた熱流応答をモニタリングした。試料を、すべて10℃/分で、20℃に再冷却し、次に240℃に再び再加熱した。窒素を、50cm3/分の流速で、セルパージガスとして使用した。
結晶形態AのDSC特徴付け
結晶形態Aは、65℃未満の温度では非晶質固体に変換しないが、65℃を超える、最も好ましくは75℃を超える温度では、非晶質固体に変換する。アジュレミン酸の結晶形態Aに対して、示差走査熱量測定(DSC)を行った。図1に見られるように、アジュレミン酸の結晶形態AのDSCは、約91℃での開始及び約98℃でのピークを有する、吸熱事象を示す。
結晶形態Aは、65℃未満の温度では非晶質固体に変換しないが、65℃を超える、最も好ましくは75℃を超える温度では、非晶質固体に変換する。アジュレミン酸の結晶形態Aに対して、示差走査熱量測定(DSC)を行った。図1に見られるように、アジュレミン酸の結晶形態AのDSCは、約91℃での開始及び約98℃でのピークを有する、吸熱事象を示す。
結晶形態BのDSC特徴付け
乾燥した最終の単離された材料のDSC分析は、約77℃で開始する浅い吸熱事象(微量の非晶質材料の融解に対応する)、続けて約110℃で開始する発熱事象(融解した材料の、形態Bとしての再結晶に対応する)を示した。主な吸熱事象である、形態Bの融解は、約170℃での開始及び約172℃でのピークを有する(図2)。
乾燥した最終の単離された材料のDSC分析は、約77℃で開始する浅い吸熱事象(微量の非晶質材料の融解に対応する)、続けて約110℃で開始する発熱事象(融解した材料の、形態Bとしての再結晶に対応する)を示した。主な吸熱事象である、形態Bの融解は、約170℃での開始及び約172℃でのピークを有する(図2)。
[実施例8]
結晶形態A及びBの粉末X線回折(XRPD)
粉末X線回折(XRPD)
XRPD分析を、PANalytical X'Pert Pro X線回折計で実行し、試料を3~35°2θの間でスキャンした。材料を、試料を支持するためのマイラー(mylar)ポリマーフィルムを有するマルチウェルプレートに載せた。マルチウェルプレートを、次に回折計に入れ、40kV/40mAの発生装置の設定を使用し、伝送モード(ステップサイズ 0.0130° 2θ)で駆動される、Cu K照射(α1 λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して分析した。HighScore Plus 4.7(PANalytical)を使用してデータを可視化し、画像を生成した。
結晶形態A及びBの粉末X線回折(XRPD)
粉末X線回折(XRPD)
XRPD分析を、PANalytical X'Pert Pro X線回折計で実行し、試料を3~35°2θの間でスキャンした。材料を、試料を支持するためのマイラー(mylar)ポリマーフィルムを有するマルチウェルプレートに載せた。マルチウェルプレートを、次に回折計に入れ、40kV/40mAの発生装置の設定を使用し、伝送モード(ステップサイズ 0.0130° 2θ)で駆動される、Cu K照射(α1 λ=1.54060Å;α2=1.54443Å;β=1.39225Å;α1:α2比=0.5)を使用して分析した。HighScore Plus 4.7(PANalytical)を使用してデータを可視化し、画像を生成した。
結晶形態AのXRPD特徴付け
結晶形態AのXRPDパターンを得た。結晶形態AについてのXRPD回折角2θ(°)を、以下の表5中に提示する(10%と等しいか又はそれよりも大きい相対強度を有するすべてのピークを示す)。結晶形態AのXRPDトレースを、図3に提示する。
結晶形態AのXRPDパターンを得た。結晶形態AについてのXRPD回折角2θ(°)を、以下の表5中に提示する(10%と等しいか又はそれよりも大きい相対強度を有するすべてのピークを示す)。結晶形態AのXRPDトレースを、図3に提示する。
結晶形態BのXRPD特徴付け
XRPDはまた、結晶形態A又は非晶質アジュレミン酸のいずれとも区別される独自のパターンを示した。結晶形態BのXRPDトレースを図4に提示し、対応するピークを表1に提示し、表1は、前の発明の概要中に提示したが、参照を容易にするためにここで再現する(10%よりも大きいか又はそれと等しい相対強度を有するすべてのピークを示す)。
XRPDはまた、結晶形態A又は非晶質アジュレミン酸のいずれとも区別される独自のパターンを示した。結晶形態BのXRPDトレースを図4に提示し、対応するピークを表1に提示し、表1は、前の発明の概要中に提示したが、参照を容易にするためにここで再現する(10%よりも大きいか又はそれと等しい相対強度を有するすべてのピークを示す)。
結晶形態Bの温度可変XRPD特徴付け
各温度で5分保持した後にXRPDスキャンを行うことで、温度可変粉末X線回折(VT-XRPD)を行った。加熱速度は、加熱速度が1℃/分である135~160℃を除き、10℃/分とした。VT-XRPDスキャンの結果を、図6に提示する。VT-XRPDは、DSCにおいて観察されたおよそ170℃での吸熱事象が、結晶形態Bの溶融又は分解であることを示した。約165~175℃を超える温度では、アジュレミン酸の結晶形態Bは、非晶質固体へと変換し得る。非晶質固体は、結晶形態Bよりも酸化的分解を受けやすいようであり、結晶形態A又は結晶形態Bのいずれとも同じXRPDシグネチャーもDSCシグネチャーも共有しない。
各温度で5分保持した後にXRPDスキャンを行うことで、温度可変粉末X線回折(VT-XRPD)を行った。加熱速度は、加熱速度が1℃/分である135~160℃を除き、10℃/分とした。VT-XRPDスキャンの結果を、図6に提示する。VT-XRPDは、DSCにおいて観察されたおよそ170℃での吸熱事象が、結晶形態Bの溶融又は分解であることを示した。約165~175℃を超える温度では、アジュレミン酸の結晶形態Bは、非晶質固体へと変換し得る。非晶質固体は、結晶形態Bよりも酸化的分解を受けやすいようであり、結晶形態A又は結晶形態Bのいずれとも同じXRPDシグネチャーもDSCシグネチャーも共有しない。
結晶形態Bの実験XRPD対シミュレートXRPD
結晶形態BのXRPDを、ソフトウェア:CCDC Mercury 3.10.2、Build 189770を使用してシミュレートした。ローレンツ偏光補正は、実験室X線源を想定する。吸収はシミュレートしない。固定スリット幅を想定する。バックグラウンドは含めない。すべての非水素原子は、0.05Å2の等方性原子変位パラメーター(Uiso)を有すると想定する。3D座標(3D coordinate)が利用可能な水素原子を考慮に入れ、0.06Å2のUiso値を割り当てる。粉末パターンシミュレータは、部位占有因子を考慮に入れる。これは、CIFファイルから読み取った無秩序な構造に対して生成されるパターンを修正する。すべての反射は、中分解能の実験室データに対応する、0.1°2θの半値全幅(full width half maximum)を有する対称性の疑似フォークト(Voight)ピーク形状を有する。(0,0,0)反射は除外する。デフォルトの°2θの分解能は50.0度であり、これはデフォルトのCuKa1照射について、3.0Åの直接空間分解能に対応する。実験変位パラメーターを、等方性又は異方性のいずれかで、計算において考慮に入れる。
結晶形態BのXRPDを、ソフトウェア:CCDC Mercury 3.10.2、Build 189770を使用してシミュレートした。ローレンツ偏光補正は、実験室X線源を想定する。吸収はシミュレートしない。固定スリット幅を想定する。バックグラウンドは含めない。すべての非水素原子は、0.05Å2の等方性原子変位パラメーター(Uiso)を有すると想定する。3D座標(3D coordinate)が利用可能な水素原子を考慮に入れ、0.06Å2のUiso値を割り当てる。粉末パターンシミュレータは、部位占有因子を考慮に入れる。これは、CIFファイルから読み取った無秩序な構造に対して生成されるパターンを修正する。すべての反射は、中分解能の実験室データに対応する、0.1°2θの半値全幅(full width half maximum)を有する対称性の疑似フォークト(Voight)ピーク形状を有する。(0,0,0)反射は除外する。デフォルトの°2θの分解能は50.0度であり、これはデフォルトのCuKa1照射について、3.0Åの直接空間分解能に対応する。実験変位パラメーターを、等方性又は異方性のいずれかで、計算において考慮に入れる。
シミュレートされたディフラクトグラム(100Kで)を実験ディフラクトグラム(298Kで行われる)と比較し、これらが互いに広く一致することが判明した(図5)。ディフラクトグラム間の差異は、異なる実験温度によるものである。
[実施例9]
結晶形態A及びBの熱重量分析/動的温度分析(TGA/DTA)
熱重量分析/動的温度分析(TGA/DTA)
およそ5~10mgの材料を開放アルミニウムパン中に秤量し、TA Instruments SDT650に装填し、室温で保持した。試料を次に10℃/分の速度で30℃から350℃に加熱し、その間、試料重量の変化を熱流応答(DSC)とともに記録した。試料パージ及びバランスパージの両方について、窒素を、100cm3/分の流速でパージガスとして使用した。
結晶形態A及びBの熱重量分析/動的温度分析(TGA/DTA)
熱重量分析/動的温度分析(TGA/DTA)
およそ5~10mgの材料を開放アルミニウムパン中に秤量し、TA Instruments SDT650に装填し、室温で保持した。試料を次に10℃/分の速度で30℃から350℃に加熱し、その間、試料重量の変化を熱流応答(DSC)とともに記録した。試料パージ及びバランスパージの両方について、窒素を、100cm3/分の流速でパージガスとして使用した。
結晶形態AのTGA/DTA特徴付け
TGA/DTAは、約94℃で開始する吸熱事象を示す。TGAは、開始から約210℃までの0.7%wt.の減少を示した(図7)。
TGA/DTAは、約94℃で開始する吸熱事象を示す。TGAは、開始から約210℃までの0.7%wt.の減少を示した(図7)。
結晶形態BのTGA/DTA特徴付け
TGA/DTAは、約169℃で開始する吸熱事象を示す。TGA/DTAは、分解(約285℃で)まで有意な質量減少を示さなかった(図8)。
TGA/DTAは、約169℃で開始する吸熱事象を示す。TGA/DTAは、分解(約285℃で)まで有意な質量減少を示さなかった(図8)。
このTGA/DTAデータは、結晶形態Aと比較した、結晶形態Bについてのより高い融点を実証する。より高い融点は、製造の間、例えば錠剤加工に関与する一過性の加熱の間の結晶化度の減少を防止するために、有利であり得る。結晶形態間の加熱時の重量減少の差異は、実施例10において議論するように、これらの吸湿性についての異なる傾向に起因する可能性がある。
[実施例10]
結晶形態A及びBの動的水蒸気吸着(DVS)
およそ10~20mgの試料をメッシュ蒸気吸着秤パンに入れ、Surface Measurement Systems DVS Intrinsic動的水蒸気吸着秤に装填した。材料を、10%の増分での40~90%相対湿度(RH)のランピングプロファイルに、試料を各ステップで安定な重量が達成されるまで25℃で維持しながら(dm/dt 0.004%、最小のステップ長さ30分、最大のステップ長さ500分)供した。吸着サイクルの完了後、試料を、同じ手順を使用して0%RHに乾燥し、次に40%RHへと戻す第2の吸着サイクルを実行した。2サイクルを行った。吸着/脱着サイクルの間の重量変化をプロットし、試料の吸湿性を決定した。次に、保持された任意の固体に対してXRPD分析を実行した。DVS分析は、結晶形態Bが90%RHでおよそ1wt%を吸水し、わずかに吸湿性であったことを示した。DVS後のXRPD分析は、パターンの変化を示さなかった。
結晶形態A及びBの動的水蒸気吸着(DVS)
およそ10~20mgの試料をメッシュ蒸気吸着秤パンに入れ、Surface Measurement Systems DVS Intrinsic動的水蒸気吸着秤に装填した。材料を、10%の増分での40~90%相対湿度(RH)のランピングプロファイルに、試料を各ステップで安定な重量が達成されるまで25℃で維持しながら(dm/dt 0.004%、最小のステップ長さ30分、最大のステップ長さ500分)供した。吸着サイクルの完了後、試料を、同じ手順を使用して0%RHに乾燥し、次に40%RHへと戻す第2の吸着サイクルを実行した。2サイクルを行った。吸着/脱着サイクルの間の重量変化をプロットし、試料の吸湿性を決定した。次に、保持された任意の固体に対してXRPD分析を実行した。DVS分析は、結晶形態Bが90%RHでおよそ1wt%を吸水し、わずかに吸湿性であったことを示した。DVS後のXRPD分析は、パターンの変化を示さなかった。
対照的に、結晶形態Aは類似のDVS研究において、90%RHで約3.5重量%を吸水することを示した。周囲湿度でのこの平衡化は急速であるため、形態A材料に対する十分に正確なアッセイ結果の計算又は使用は、その現在の含水量を考慮に入れなければならない。同一の条件下で結晶形態B材料により経験される変化は有意により小さいため、これは無視できるほどのもののようであり、この結晶形態の使用により課される分析における負担を低減させる。
[実施例11]
結晶形態Bの核磁気共鳴(NMR)
核磁気共鳴(NMR)
1H及び13C実験を、Bruker AVIIIHD分光計(299.9K、並びにプロトンについては500.12MHz及び炭素については125.77MHzで作動)で行った。実験を重水素化ジメチルスルホキシド中で行い、各試料を約10mMの濃度に調製した。
結晶形態Bの核磁気共鳴(NMR)
核磁気共鳴(NMR)
1H及び13C実験を、Bruker AVIIIHD分光計(299.9K、並びにプロトンについては500.12MHz及び炭素については125.77MHzで作動)で行った。実験を重水素化ジメチルスルホキシド中で行い、各試料を約10mMの濃度に調製した。
結晶形態BのNMR特徴付け
結晶形態Bを、プロトン(1H)NMR(図11)及びHSQC-NMR(図12)により特徴付けた。NMRスペクトルは、アジュレミン酸の構造と一致した。
結晶形態Bを、プロトン(1H)NMR(図11)及びHSQC-NMR(図12)により特徴付けた。NMRスペクトルは、アジュレミン酸の構造と一致した。
[実施例12]
結晶形態Bの単結晶X線回折分析(SCXRD)
結晶形態Bの単結晶X線回折(SCXRD)分析を行った。好適なアジュレミン酸の結晶を選択し、パラトン油を使用してループ中に据えつけた。データを、Cu-Kα照射(1.54178Å)を用いて、100.0(2)Kでのシャッターレスモードで作動する、Photon III検出器を備えたBruker D8Venture 回折計を使用して収集した。構造を、ShelXT(固有位相決定)構造解プログラム(Sheldrick, G. M. Acta Cryst.、2015、A71、3~8を参照されたい)を用いたOlex2ソフトウェアパッケージ(Dolomanov, O.V.、Bourhis, L.J.、Gildea, R.J、Howard, J.A.K. & Puschmann, H. J. Appl. Cryst.、2009、42、339~341を参照されたい)中で解明し、最小二乗法を使用するShelXL精密化パッケージ(Sheldrick, G.M. Acta Cryst.、2015、C71、3~8)を用いて精密化した。データを収集し、解明し、直方晶系空間群P212121で精密化した。
結晶形態Bの単結晶X線回折分析(SCXRD)
結晶形態Bの単結晶X線回折(SCXRD)分析を行った。好適なアジュレミン酸の結晶を選択し、パラトン油を使用してループ中に据えつけた。データを、Cu-Kα照射(1.54178Å)を用いて、100.0(2)Kでのシャッターレスモードで作動する、Photon III検出器を備えたBruker D8Venture 回折計を使用して収集した。構造を、ShelXT(固有位相決定)構造解プログラム(Sheldrick, G. M. Acta Cryst.、2015、A71、3~8を参照されたい)を用いたOlex2ソフトウェアパッケージ(Dolomanov, O.V.、Bourhis, L.J.、Gildea, R.J、Howard, J.A.K. & Puschmann, H. J. Appl. Cryst.、2009、42、339~341を参照されたい)中で解明し、最小二乗法を使用するShelXL精密化パッケージ(Sheldrick, G.M. Acta Cryst.、2015、C71、3~8)を用いて精密化した。データを収集し、解明し、直方晶系空間群P212121で精密化した。
すべての非水素原子の熱運動を異方性と説明する前に、すべての非水素原子をフーリエ合成図中に位置させ、これらの位置を精密化した。非対称単位中、2つの完全なアジュレミン酸式単位を精密化した。すべての水素原子を、すべてのCH及びCH2基については1.2倍で、すべてのCH3及びOH基については1.5倍で固定されたUisoを用いて、騎乗モデルを使用して、計算された位置に配置した。
最大残渣フーリエピークは、H(47A)からおよそ1.18Åの0.48 e.Å-3であり、最深フーリエホールは、C(48)からおよそ0.55Åの-0.26 e.Å-3であることが判明した。
非対称単位は2つの完全なアジュレミン酸式単位を含有し、2つのアジュレミン酸の分子間で可視的な水素結合会合を有することが判明した(図13)。単位格子軸a、b又はcのいずれに沿って見た場合でも、溶媒が接触可能な空孔は結晶構造中に認められなかった(それぞれ、図14~16)。単位格子パラメーター及び精密化指数を以下に提示する。
単位格子パラメーター:
結晶系:直方晶系
空間群:P212121
a=13.8951(3)Å
b=14.5553(3)Å
c=22.0051(4)Å
Z=8 Z'=2
α=90°、β=90°、γ=90°
格子体積:4450.47(16)Å3
ρ=1.196g/cm3
精密化の質のパラメーター
R1(I>σ(I))=4.25%
wR2(すべてのデータ)=11.15%
Flack x=0.06(7)
S=1.046
Rint=9.10%
単位格子パラメーター:
結晶系:直方晶系
空間群:P212121
a=13.8951(3)Å
b=14.5553(3)Å
c=22.0051(4)Å
Z=8 Z'=2
α=90°、β=90°、γ=90°
格子体積:4450.47(16)Å3
ρ=1.196g/cm3
精密化の質のパラメーター
R1(I>σ(I))=4.25%
wR2(すべてのデータ)=11.15%
Flack x=0.06(7)
S=1.046
Rint=9.10%
[実施例13]
熱力学的溶解度研究
各実験について、およそ50mgの結晶形態A又は結晶形態Bのいずれかを、20mLシンチレーションバイアル中に秤量した。15mLの適切な溶媒系を添加し、溶液を37℃で撹拌した。およそ7.5時間で、シリンジフィルター(0.45μm)を介して、母液の一部を予熱したバイアル(37℃で)に移した。スラリーのアリコートを取り出し、アリコート中の固体を遠心分離により単離し、XRPD分析のためにプレートした。プレートされた固体を、分析の前に冷凍機中で12時間保存した。
熱力学的溶解度研究
各実験について、およそ50mgの結晶形態A又は結晶形態Bのいずれかを、20mLシンチレーションバイアル中に秤量した。15mLの適切な溶媒系を添加し、溶液を37℃で撹拌した。およそ7.5時間で、シリンジフィルター(0.45μm)を介して、母液の一部を予熱したバイアル(37℃で)に移した。スラリーのアリコートを取り出し、アリコート中の固体を遠心分離により単離し、XRPD分析のためにプレートした。プレートされた固体を、分析の前に冷凍機中で12時間保存した。
残りの溶液を、37℃で終夜さらに撹拌した(およそ25時間の合計の撹拌時間)。次いで、撹拌を終了し、固体を沈降させた。およそ0.75時間後、シリンジフィルター(0.45μm)を介して、母液の一部を予熱したバイアル(37℃で)に移した。残りの固体を、遠心分離により単離し、XRPDにより分析した。
「乾燥」分析のために、XRPDプレートを周囲温度でおよそ23時間、真空下で乾燥し、再分析した。各実験を3連で行い、平均の結果を表6に提示する。
[実施例14]
開放空気安定性研究
0.5gの結晶形態A及びBを、別個の秤量びん中で、大気に開放したままで保管した。試料を、安定性チャンバー中、40℃及び75%相対湿度で2ヶ月間保存した。対応する試料を、初回の時点、1ヶ月及び2ヶ月で、これらの外見(表7)、含水量(表8)、純度(表9)、不純物の存在(表10)について分析した。不純物A、不純物B、不純物C、不純物D、不純物E、不純物Fは、調製物中の不純物に対応する。含水量、純度及び不純物のレベルを、一般的な方法において記載したように、HPLCにより決定した。表7~10のデータは、結晶形態Bの大気への増大した安定性を実証する。図17は、結晶形態Bのより高い安定性を実証する、1ヶ月の開放空気安定性試験の後の結晶形態A及びBを描写する図である。図18及び19は、1ヶ月の開放空気安定性試験の後の結晶形態A及びBのHPLCクロマトグラムである。
開放空気安定性研究
0.5gの結晶形態A及びBを、別個の秤量びん中で、大気に開放したままで保管した。試料を、安定性チャンバー中、40℃及び75%相対湿度で2ヶ月間保存した。対応する試料を、初回の時点、1ヶ月及び2ヶ月で、これらの外見(表7)、含水量(表8)、純度(表9)、不純物の存在(表10)について分析した。不純物A、不純物B、不純物C、不純物D、不純物E、不純物Fは、調製物中の不純物に対応する。含水量、純度及び不純物のレベルを、一般的な方法において記載したように、HPLCにより決定した。表7~10のデータは、結晶形態Bの大気への増大した安定性を実証する。図17は、結晶形態Bのより高い安定性を実証する、1ヶ月の開放空気安定性試験の後の結晶形態A及びBを描写する図である。図18及び19は、1ヶ月の開放空気安定性試験の後の結晶形態A及びBのHPLCクロマトグラムである。
[実施例15]
固体核磁気共鳴(ssNMR)特徴付け
アジュレミン酸の結晶形態A、アジュレミン酸の結晶形態B及び非晶質アジュレミン酸を、13C ssNMRにより特徴付けた。ssNMR研究を、Bruker Avance III HD分光計で、表11に提示される実験パラメーターにより行った。結晶形態AについてのssNMRスペクトルを図20に提示し、対応する一連のピークを表12に提示する。結晶形態BについてのssNMRスペクトルを図21に提示し、対応する一連のピークを表2に提示し、表2は、前の発明の概要中に提示したが、参照を容易にするためにここで再現する。非晶質アジュレミン酸についてのssNMRスペクトルを図22に提示し、対応する一連のピークを表13に提示する。ssNMRスペクトルの比較を、図23~26に提示する。
固体核磁気共鳴(ssNMR)特徴付け
アジュレミン酸の結晶形態A、アジュレミン酸の結晶形態B及び非晶質アジュレミン酸を、13C ssNMRにより特徴付けた。ssNMR研究を、Bruker Avance III HD分光計で、表11に提示される実験パラメーターにより行った。結晶形態AについてのssNMRスペクトルを図20に提示し、対応する一連のピークを表12に提示する。結晶形態BについてのssNMRスペクトルを図21に提示し、対応する一連のピークを表2に提示し、表2は、前の発明の概要中に提示したが、参照を容易にするためにここで再現する。非晶質アジュレミン酸についてのssNMRスペクトルを図22に提示し、対応する一連のピークを表13に提示する。ssNMRスペクトルの比較を、図23~26に提示する。
[実施例16]
結晶形態Bの大規模調製
約5LのMTBE中に溶解した約500gのアジュレミン酸の溶液を、減圧下で2Lの体積へと濃縮した。n-ヘプタン(2.5L)を溶液に仕込み、生じた混合物を、内部温度を40℃未満に維持しながら、減圧下で2Lの体積へと濃縮した。n-ヘプタン添加/濃縮の順序をさらに3回繰り返した。スラリーの分析は、0.01%のMTBEが残留することを示した。さらなる2.5Lのn-ヘプタンを仕込み、混合物を50℃に加温した。スラリーをこの温度で14時間撹拌した。混合物の試料をXRPDにより分析すると、形態Bのみを示した。スラリーを25℃に冷却し、固体を真空濾過により単離し、湿潤ケーキを3Lのn-ヘプタンで洗浄した。ケーキを40~50℃で、真空下で乾燥し、518gの黄色の固体を得た。生成物を、純度、アッセイ、残りの溶媒、XRPD及びNMRにより特徴付けると、それらの結果は本明細書において記載されている形態Bの特徴付けと一致した。
結晶形態Bの大規模調製
約5LのMTBE中に溶解した約500gのアジュレミン酸の溶液を、減圧下で2Lの体積へと濃縮した。n-ヘプタン(2.5L)を溶液に仕込み、生じた混合物を、内部温度を40℃未満に維持しながら、減圧下で2Lの体積へと濃縮した。n-ヘプタン添加/濃縮の順序をさらに3回繰り返した。スラリーの分析は、0.01%のMTBEが残留することを示した。さらなる2.5Lのn-ヘプタンを仕込み、混合物を50℃に加温した。スラリーをこの温度で14時間撹拌した。混合物の試料をXRPDにより分析すると、形態Bのみを示した。スラリーを25℃に冷却し、固体を真空濾過により単離し、湿潤ケーキを3Lのn-ヘプタンで洗浄した。ケーキを40~50℃で、真空下で乾燥し、518gの黄色の固体を得た。生成物を、純度、アッセイ、残りの溶媒、XRPD及びNMRにより特徴付けると、それらの結果は本明細書において記載されている形態Bの特徴付けと一致した。
他の実施形態
本発明はその特定の実施形態に関連して記載されているが、さらなる改変が可能であり、本出願は、一般的には本発明の原則に従い、本発明が関連する当該技術分野内で公知の又は慣習的な実践に由来し、本明細書上文に記載した必須の特性を適用され得る本発明からのそのような展開(departure)を含む、本発明の任意の変形形態、使用又は適応を包含することを意図し、特許請求の範囲に従うことが理解される。他の実施形態は特許請求の範囲内である。
本発明はその特定の実施形態に関連して記載されているが、さらなる改変が可能であり、本出願は、一般的には本発明の原則に従い、本発明が関連する当該技術分野内で公知の又は慣習的な実践に由来し、本明細書上文に記載した必須の特性を適用され得る本発明からのそのような展開(departure)を含む、本発明の任意の変形形態、使用又は適応を包含することを意図し、特許請求の範囲に従うことが理解される。他の実施形態は特許請求の範囲内である。
Claims (59)
- 粉末X線回折により測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び9.9°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、7.1°±0.2°、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶。
- 13C固体核磁気共鳴により測定される場合、143.4ppm±0.2ppmで少なくとも1つのピークを有する、請求項1又は2に記載の結晶。
- 13C固体核磁気共鳴により測定される場合、150.6ppm±0.2ppmで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の結晶。
- 13C固体核磁気共鳴により測定される場合、153.8ppm±0.2ppmで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の結晶。
- 13C固体核磁気共鳴により測定される場合、143.4ppm±0.2ppm、150.6ppm±0.2ppm及び153.8ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、7.1°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項5又は6に記載のアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、7.5°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項5から7のいずれか一項に記載のアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、14.2°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項5から8のいずれか一項に記載のアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、9.9°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項5から9のいずれか一項に記載のアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、7.1°±0.2°及び7.5°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、13C固体核磁気共鳴により測定される場合、143.4ppm±0.2ppm及び150.6ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、7.1°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、13C固体核磁気共鳴により測定される場合、143.4ppm±0.2ppm及び150.6ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、7.5°±0.2°及び14.2°±0.2°の各々での回折角2θで少なくとも1つのピークを有し、13C固体核磁気共鳴により測定される場合、143.4ppm±0.2ppm及び150.6ppm±0.2ppmの各々で少なくとも1つのピークを有するアジュレミン酸の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、19.3°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、21.9°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、20.5°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から15のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、19.1°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、16.1°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から17のいずれか一項に記載の結晶。
- 粉末X線回折により測定される場合、9.9°±0.2°の回折角2θで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から18のいずれか一項に記載の結晶。
- 13C固体核磁気共鳴により測定される場合、175,5ppm±0.2ppm±0.2ppmで少なくとも1つのピークを有する、請求項1から19のいずれか一項に記載の結晶。
- 示差走査熱量測定により決定される場合、170℃±5℃での吸熱開始を有する、請求項1から20のいずれか一項に記載の結晶。
- 示差走査熱量測定により決定される場合、172℃±5℃での吸熱開始を有する、請求項1から21のいずれか一項に記載の結晶。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載の結晶及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
- 錠剤である、請求項23に記載の医薬組成物。
- カプセル剤である、請求項23に記載の医薬組成物。
- アジュレミン酸を含む医薬組成物であって、請求項1から23のいずれか一項に記載のアジュレミン酸の結晶を好適な医薬賦形剤中に溶解することにより調製される、医薬組成物。
- 医薬賦形剤が、水、生理食塩水溶液、油、グリセロール、水性デキストロース溶液、プロピレングリコール又はエタノールから選択される、請求項26に記載の医薬組成物。
- 油が、石油、動物油、植物油、鉱物油又は合成起源の油から選択される、請求項27に記載の医薬組成物。
- カプセル剤である、請求項26から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- カプセル剤が液体カプセル剤又はゲルカプセル剤である、請求項29に記載の医薬組成物。
- 液体であり、液体が非経口投与のために製剤化される、請求項26から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 液体が静脈内投与のために製剤化される、請求項31に記載の医薬組成物。
- 液体であり、液体が点眼のために製剤化される、請求項26から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 軟膏剤であり、軟膏剤が点眼のために製剤化される、請求項26から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- クリーム剤又は軟膏剤であり、クリーム剤又は軟膏剤が局所投与のために製剤化される、請求項26から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 1mg~100mgの間のアジュレミン酸を含む単位用量である、請求項23から35のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 5mg±1mgのアジュレミン酸、10mg±2mgのアジュレミン酸、20mg±4mgのアジュレミン酸又は40mg±8mgのアジュレミン酸を含む単位用量である、請求項36に記載の医薬組成物。
- 1日1回投与される、請求項23から37のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 1日2回投与される、請求項23から37のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 炎症性疾患を有する対象を処置する方法であって、請求項23から39のいずれか一項に記載の医薬組成物を、炎症性疾患を処置するのに十分な量で対象に投与するステップを含む、方法。
- 炎症性疾患が、強皮症、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、糖尿病、がん、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、卒中、虚血、神経変性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、慢性外傷性脳症(CTE)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、自己免疫性内耳疾患、ぶどう膜炎、虹彩炎又は腹膜炎である、請求項40に記載の方法。
- 炎症性疾患が強皮症である、請求項41に記載の方法。
- 強皮症が、全身性硬化症、限局性強皮症又は皮膚硬化を伴わない強皮症から選択される、請求項42に記載の方法。
- 炎症性疾患が全身性エリテマトーデスである、請求項41に記載の方法。
- 炎症性疾患が皮膚筋炎である、請求項41に記載の方法。
- 糖尿病が1型糖尿病である、請求項41に記載の方法。
- 神経変性疾患がアルツハイマー病又はパーキンソン病である、請求項41に記載の方法。
- 線維性疾患を有する対象を処置する方法であって、請求項23から39のいずれか一項に記載の医薬組成物を、線維性疾患を処置するのに十分な量で対象に投与するステップを含む、方法。
- 線維性疾患が、強皮症、肝硬変、間質性肺線維症、特発性肺線維症、デュピュイトラン拘縮、ケロイド、嚢胞性線維症、慢性腎臓疾患、慢性移植拒絶反応、瘢痕化、創傷治癒、術後癒着、反応性線維症、多発性筋炎、ANCA血管炎、ベーチェット病、抗リン脂質症候群、再発性多発軟骨炎、家族性地中海熱、巨細胞性動脈炎、グレーブス眼症、円板状ループス、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、化膿性汗腺炎、サルコイドーシス、閉塞性細気管支炎、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性肝硬変、又は臓器線維症である、請求項48に記載の方法。
- 線維性疾患が強皮症である、請求項49に記載の方法。
- 強皮症が、全身性硬化症、限局性強皮症又は皮膚硬化を伴わない強皮症から選択される、請求項50に記載の方法。
- 線維性疾患が嚢胞性線維症である、請求項49に記載の方法。
- 臓器線維症が、皮膚線維症、肺線維症、肝臓線維症、腎臓線維症又は心線維症である、請求項49に記載の方法。
- アジュレミン酸を含む医薬組成物を作製する方法であって、医薬組成物が、請求項1から22のいずれか一項に記載のアジュレミン酸の結晶を好適な医薬賦形剤中に溶解することにより調製される、方法。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載の結晶を生産する方法であって、アジュレミン酸がヘプタン中に溶解され、続いてそれから単離される、方法。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載の結晶を生産する方法であって、アジュレミン酸がn-ヘプタン中に溶解され、続いてそれから単離される、方法。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載の結晶を生産する方法であって、アジュレミン酸がジクロロメタン中に溶解され、続いてそれから単離される、方法。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載の結晶を生産する方法であって、アジュレミン酸が水中に溶解され、続いてそれから単離される、方法。
- 請求項1から22のいずれか一項に記載の結晶を生産する方法であって、アジュレミン酸がシクロヘキサン中に溶解され、続いてそれから単離される、方法。
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