JP2022550458A - S1p1受容体に関連する状態を処置する方法 - Google Patents

S1p1受容体に関連する状態を処置する方法 Download PDF

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Abstract

(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)、又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物の標準用量を製剤化及び/又はそれを必要とする個体に投与することを含む、クローン病の処置方法が提供される。【選択図】なし

Description

クローン病の処置に有用な方法が提供される。
クローン病(CD)は、消化管全体に罹患し得、結腸がんのリスクの増加に関連する、慢性、再発性、及び寛解性の免疫媒介性炎症状態である。CDは、胃腸管のより重度で広範囲の炎症として現れ、慢性炎症、粘膜及び粘膜下潰瘍、並びに線維症を特徴とするが、潰瘍性大腸炎(UC)では、炎症は主に粘膜に限定され、時折、結腸の粘膜下層に限定される点で、UCとは区別される。
CDを有する患者の処置は、一般に、症状のケア及び粘膜治癒に焦点を当てており、臨床的寛解の誘導及び維持、生活の質の向上、並びに入院及び外科的介入が必要とされるより重度の疾患の発症及び合併症の予防を全体的な目標としている。CDの処置には、いくつかの主要なクラスの薬剤:コルチコステロイド、免疫抑制剤(チオプリン[アザチオプリン及びメルカプトプリン]、メトトレキサートなど)、生物学的製剤(抗腫瘍壊死因子α[TNFα][インフリキシマブ、アダリムマブ、及びセルトリズマブペゴル]、インターロイキン-12及びインターロイキン-23アンタゴニスト[ウステキヌマブ]、インテグリン受容体アンタゴニスト[ベドリズマブ])、及び抗生物質が含まれる。ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤は、CDでの使用(トファシチニブ及びフィルゴチニブ)が検討されている。抗炎症薬である5-アミノサリチル酸(5-ASA)は、IBDの処置においてより広く使用されているが、術前において、及び術後状況でのCD再発の予防において低い有効性を示す。
CDは、医学的にも外科的にも「治癒可能」とはみなされておらず、臨床的、内視鏡的、及び外科的再発がそれぞれ、患者の50%、80%、及び30%で報告されている。CDの外科的負担は高いままであり、メタアナリシスにより、CD患者が診断から5年以内に手術を必要とするリスクは33.3%であり、10年まででは46.6%であることが示された。さらに、CD患者の25%は、最初の手術から5年以内に追加の腸手術を必要とし、経済的負担及び患者の生活の質への悪影響をさらに増大させる。
現在の治療はしばしば一過性の又はわずかな症状緩和しか提供しないため、新しく、効果的で、安全なCD処置に対する満たされていない大きな臨床的必要性が残っている。本開示は、この必要性を満たし、関連する利点も提供する。
本出願中のいかなる参考文献の引用も、そのような参考文献が本出願の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。
中等度から重度の活動性クローン病を有する個体を処置する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)又はその薬学的に許容される塩を含む医薬剤形を投与することを含む、方法が提供される。
いくつかの実施形態では、(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)又はその薬学的に許容される塩である化合物は、個体におけるクローン病の処置方法で使用するためのものであり、該使用方法は、誘導用量の化合物を誘導期に個体に投与することであって、誘導期が少なくとも14週間の長さである、投与することと、維持用量の化合物を維持期に個体に投与することとを含む。いくつかの実施形態では、誘導用量は、3mgの化合物1に相当する量を含む。いくつかの実施形態では、維持用量は、2mgの化合物1に相当する量を含む。いくつかの実施形態では、維持期は、少なくとも38週間である。いくつかの実施形態では、化合物は、誘導期中及び維持期中の両方において1日1回の頻度で投与される。いくつかの実施形態では、個体は、中等度から重度の活動性クローン病を有する。
第2相試験では、UCを有する患者において、プラセボを上回る2mgの化合物1の改善された効力が示された。しかしながら、別の選択的S1P受容体モジュレーター(アミセリモド)を用いた第2相試験では、CDを有する患者において、プラセボを上回る改善された効力はもたらされなかった(D’Haens G et al. Amiselimod,a selective S1P receptor modulator in Crohn’s disease patients:A proof-of-concept study.J Crohn Colitis. 2019;13(上記):S055-S056)。さらに、UC及びCDは重複した特徴を有するが、病態生理学、疾患の場所、及び疾患の程度に違いがあり、これにより、UC及びCDの処置のための異なる用量が指示され得る。CDの処置のための化合物1の安全で効果的な投与の説明が本明細書に記載されている。
本明細書に開示される本発明のこれら及び他の態様は、特許開示が進むにつれて、より詳細に説明される。
本明細書で使用する場合、以下の単語及び句は、それらが使用される文脈が別段で示す場合を除いて、一般に以下に記載される意味を有することを意図する。
化合物1:本明細書で使用する場合、「化合物1」は、(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(その結晶形態を含む)を意味する。
Figure 2022550458000001
(化合物1)
参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPCT特許出願シリアル番号PCT/US2009/004265を参照のこと。非限定的な例として、化合物1は、WO2010/011316(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるように、無水非溶媒和結晶形態として存在し得る。別の非限定的な例として、化合物1のL-アルギニン塩は、WO2010/011316及びWO2011/094008(それらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるように、無水非溶媒和結晶形態として存在し得る。別の非限定的な例として、化合物1のカルシウム塩は、WO2010/011316(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるように、結晶形態として存在し得る。
化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物は、経口投与される選択的な合成スフィンゴシン1-リン酸(S1P)受容体1,4,5モジュレーターである。今日まで、化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物は、様々な用量で処置された成人対象において安全で十分に忍容性であることが見出されている。その安全性及び忍容性は、最大5mgの単回用量及び最大4mgの反復用量で、1日1回(「QD」又は「qd」)での健康な成人対象による第1相試験で評価された。UC患者での第2相用量設定試験では、2mgのQDでの12週間の処置により、プラセボに対して臨床的意義があり、かつ、統計的に有意な内視鏡的及び症候性の改善が見出された。有益な持続効果が、その後の非盲検延長試験において最大46週間観察された。
投与:本明細書で使用する場合、「投与」は、個体が化合物を内在化するように、化合物又は他の治療、治癒、又は処置を提供することを意味する。
同時投与:本明細書で使用する場合、「同時に投与する」及び「同時投与」並びにそれらの変形は、少なくとも2つの薬物を、連続して、同時に、又は結果として互いに時間的に近接して(例えば、同じ日若しくは同じ週若しくは30日の期間以内に、又は少なくとも2つの薬物の各々が血漿中で同時に検出できるように十分に近接して)、患者に投与することを意味する。同時投与される場合、2つ以上の活性剤を同じ組成物の一部として共製剤化するか、又は別々の製剤として投与することができる。これは、本明細書では「併用」投与又はその変形と称し得る。
処方:本明細書で使用する場合、「処方する」とは、薬物又は他の治療、治癒、又は処置の使用を依頼、承認、又は推奨することを意味する。いくつかの実施形態では、医療従事者は、化合物、投与レジメン、又は他の処置の使用を個体に口頭で助言、推奨、又は許可することができる。この場合、医療従事者は、化合物、投与レジメン、又は処置の処方を提供してもよいし又は提供しなくてもよい。さらに、医療従事者は、推奨する化合物又は処置の処方を提供してもよいし又は提供しなくてもよい。例えば、医療従事者は、化合物を提供せずに、化合物を入手する場所を個人に助言することができる。いくつかの実施形態では、医療従事者は、化合物、投与レジメン、又は処置のための処方を個人に提供することができる。例えば、医療従事者は、書面又は口頭で個人に処方を与えることができる。処方は、紙又はコンピュータファイルなどの電子メディア、例えば、ハンドヘルドコンピュータデバイスに書き込むことができる。例えば、医療従事者は、化合物、投与レジメン、又は処置の処方で紙又は電子メディアの一部分を変換することができる。さらに、処方箋は、電話で連絡するか(口頭)、ファックスを送るか(書面)、又はインターネットを介して電子的に薬局又は調剤薬局(dispensary)に提出することができる。いくつかの実施形態では、化合物試料又は処置を個体に与えることができる。本明細書で使用する場合、化合物試料の付与は、化合物の暗黙の処方を構成する。世界中の異なる医療制度は、化合物又は処置を処方及び/又は投与するために異なる方法を使用し、これらの方法は、本開示に包含される。
処方には、例えば、個人の名前及び/又は生年月日などの識別情報を含めることができる。さらに、例えば、処方には、薬品名、薬品の強さ、用量、投与頻度、投与経路、調合される(dispensed)数又は量、リフィルの数、医師名、医師の署名などを含めることができる。さらに、例えば、処方には、DEA番号及び/又は州番号(state number)を含めることができる。
医療従事者には、例えば、本明細書に記載の状態の処置のための化合物(薬物)を処方又は投与することができる医師、看護師、診療看護師、又は他の関連する医療専門家を含めることができる。さらに、医療従事者には、例えば保険会社を含む、化合物又は薬物を推奨し、処方し、投与し、又は個人がそれを受けることを妨げることができる誰をも含めることができる。
予防する(prevent)、予防する(preventing)、又は予防(prevention):本明細書で使用する場合、特定の障害又は特定の障害に関連する1つ以上の症状の発生若しくは発症の予防などの「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、又は「予防(prevention)」という用語は、障害の完全な予防を必ずしも意味しない。例えば、「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、及び「予防(prevention)」という用語は、疾患又は状態の少なくとも1つの症状を最終的に示し得るが、まだそうなってはいない個人に予防的(prophylactic)又は予防的(preventative)に処置を施すことを意味する。そのような個人は、その後の疾患の発生に相関することが既知であるリスク因子に基づいて同定することができる。或いは、予防手段として、リスク因子を事前に同定せずに予防的治療を施すことができる。少なくとも1つの症状の発症を遅延させることも、予防(prevention)又は予防(prophylaxis)とみなすことができる。
処置する(treat)、処置する(treating)、又は処置(treatment):本明細書で使用する場合、「処置する(treat)」、「処置する(treating)」、又は「処置(treatment)」という用語は、疾患若しくは状態の少なくとも1つの症状をすでに示しているか、又は疾患若しくは状態の少なくとも1つの症状を以前に示した個人に処置を施すことを意味する。例えば、「処置」には、疾患又は状態の症状を緩和、軽減、若しくは改善すること、追加の症状を予防すること、症状の基礎をなす代謝原因を改善すること、疾患若しくは状態を阻害すること、例えば、疾患若しくは状態の発症を阻止すること、疾患若しくは状態を和げること、疾患若しくは状態の退行を引き起こすこと、疾患若しくは状態によって引き起こされる状態を和げること、又は疾患若しくは状態の症状を停止させることが含まれる。例えば、障害に関する「処置する」という用語は、その特定の障害に関連する1つ以上の症状の重症度の軽減を意味する。したがって、障害の処置は、障害に関連するすべての症状の重症度の軽減を必ずしも意味せず、障害に関連する1つ以上の症状の重症度の完全な軽減を必ずしも意味しない。
忍容性:本明細書で使用する場合、個体への用量の投与が許容できない有害事象又は許容できない有害事象の組み合わせをもたらさない場合、個体は化合物の用量を「忍容する」と言われる。当業者は、忍容性が主観的な尺度であり、ある個体には忍容し得る場合があるものが別の個体には忍容し得ない場合があることを理解するであろう。例えば、ある個体は、頭痛を忍容し得ない場合があり、しかし、2人目の個体は、頭痛は忍容し得る場合があるが嘔吐は忍容し得えず、しかし、3人目の個体の場合、頭痛のみ又は嘔吐のみのいずれかは忍容し得るが、たとえそれぞれの重症度が単独で経験したときよりも少ない場合でも、その個体は頭痛及び嘔吐の組み合わせは忍容し得ない。
非忍容性:本明細書で使用する場合、「非忍容性」は、用量の減少又は投与の中止をもたらす重大な毒性及び/又は忍容性の問題を意味する。「非忍容性」は、本明細書では「認容し得ない」という用語に置き換えることができる。
有害事象:本明細書で使用する場合、「有害事象」は、化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物による処置に関連する不都合な医学的出来事である。一実施形態では、有害事象は、白血球減少症、便秘、下痢、悪心、腹痛、好中球減少症、嘔吐、腰痛、及び月経障害から選択される。一実施形態では、有害事象は、心臓ブロック、例えば、第1度房室心臓ブロックである。一実施形態では、有害事象は、急性心拍数低下である。一実施形態では、有害事象は、80%未満のFEV1、FVCなどの異常な呼吸機能検査所見である。一実施形態では、有害事象は、ALT及びAST>2X ULNの上昇などの異常な肝機能検査である。一実施形態では、有害事象は、黄斑浮腫である。
処置を必要とする及びそれを必要とする:本明細書で使用する場合、処置に言及する場合の「処置を必要とする」及び「それを必要とする」は、個人が処置を必要とするか又は処置から恩恵を受ける、医療提供者(医師、看護師、診療看護師など)による判断を意味するために交換可能に使用される。この判断は、医療提供者の専門知識の範囲内の様々な要因に基づいて行われるが、これには、本発明の化合物によって処置可能である疾患、状態、又は障害の結果として、個人が病気であるか又は病気になるという知識が含まれる。したがって、本発明の化合物を保護的若しくは予防的様式で使用することができ、又は本発明の化合物を疾患、状態、若しくは障害を軽減、阻害、若しくは改善するために使用することができる。
誘導用量:本明細書で使用する場合、「誘導用量」は、化合物1又はその塩の第1の用量を指し、該用量は、いくつかの実施形態では、維持用量と比較してより多い。誘導用量は、単回用量であるか、或いは用量のセットであり得る。いくつかの実施形態では、誘導用量は、維持用量と同等である。いくつかの実施形態では、誘導用量は、維持用量よりも少ない。いくつかの実施形態では、誘導用量は、維持用量よりも多い。誘導用量は、体内の薬物を定常状態の量にするためにしばしば使用され、維持薬物レベルを迅速に達成するために使用され得る。いくつかの実施形態では、誘導用量の後に、より少ない用量、すなわち、維持用量の化合物1を投与する。誘導用量は、治療の誘導期中に投与される。一実施形態では、誘導用量は、維持用量の所与の量の少なくとも2倍である。別の実施形態では、誘導用量は、維持用量の所与の量の約1.1~約1.5倍である。別の実施形態では、誘導用量は、維持用量よりも少ない。
維持用量:本明細書で使用する場合、「維持用量」は、所望の治療効果を維持又は継続するために対象によって服用される化合物1又はその塩の用量である。維持用量は、誘導用量の後に投与される。維持用量は、単回用量であるか、或いは用量のセットであり得る。いくつかの実施形態では、維持用量は、誘導用量よりも少なく、連続して投与される場合には互いに同等であり得る。いくつかの実施形態では、維持用量は、誘導用量と同等である。維持用量は、治療の維持期中に投与される。さらに別の実施形態では、維持用量は、誘導用量の少なくとも2週間後に投与される。さらに別の実施形態では、維持用量は、誘導用量の約14週間後に投与される。さらに別の実施形態では、維持用量は、誘導用量の約20週間後に投与される。
個人:本明細書で使用する場合、「個体」とは、任意のヒトを意味する。いくつかの実施形態では、ヒト個体は「対象」又は「患者」と称される。
急性心拍数低下:本明細書で使用する場合、「急性心拍数低下」とは、薬物投与後、数時間以内に例えば1~3時間以内に最大になり、その後、心拍数は投与前の値へと戻る、例えば1分あたり10拍(bpm)以上の正常洞調律からの心拍数の低下を意味し、例えば、約5bpm未満、例えば、約4bpm未満又は約3bpm未満又は2bpm未満である。
正常洞調律:本明細書で使用する場合、「正常洞調律」とは、処置を受けていないときの個体の洞調律を意味する。正常洞調律の評価は、医師の能力の範囲内である。正常洞調律は、一般に60~100bpmの範囲の心拍数をもたらす。
用量:本明細書で使用する場合、「用量」は、ある特定の時間に疾患又は障害を処置又は予防するために個体に与えられる化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物の量を意味する。
標準用量:本明細書で使用する場合、「標準用量」は、疾患又は障害を処置又は予防するために個体に与えられる化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物の用量を意味する。目標用量は、処置する疾患の性質及び重症度によって変動し得る。
治療有効量:本明細書で使用する場合、薬剤、化合物、薬物、組成物、又は組み合わせの「治療有効量」は、非毒性であり、かつ、対象又は患者(例えば、ヒト対象又は患者)への投与時に何らかの所望の治療効果を生じさせるのに有効な量である。対象のための正確な治療有効量は、例えば、対象のサイズ及び健康、状態の性質及び程度、投与のために選択される治療薬又は治療薬の組み合わせ、並びに当業者に既知の他の変動要因に依存し得る。所与の状況に対する有効量は、日常的な実験によって決定され、臨床医の判断の範囲内にある。いくつかの実施形態では、治療有効量は、標準用量である。
軽度の活動性クローン病:本明細書で使用する場合、「軽度の活動性クローン病」とは、150以上220以下のクローン病活動性指数(CDAIスコア)を特徴とするクローン病を意味する。これらの患者は、典型的には、歩行可能であり、経口食を許容する。それらは、10%未満の体重減少があり、発熱、頻脈、腹部圧痛などの全身性疾患の症状はなく、閉塞の兆候又は症状もない。
中等度から重度の活動性クローン病:本明細書で使用する場合、「中等度から重度の活動性クローン病」とは、以下を特徴とするクローン病を意味する:
・220以上450以下のクローン病活動性指数(CDAIスコア)、及び
・重み付けされていない平均の最も酷い1日腹痛(AP)スコア≧2又は重み付けされていない平均の1日軟便/水様便頻度(SF)スコア≧4、並びに
・クローン病の単純内視鏡スコア(SES-CD)≧6又は孤立性回腸疾患を有する対象の場合はSES-CD≧4。
この群は、典型的には、軽度から中等度の疾患の処置がうまくいなかった患者、又は発熱、体重減少、腹痛及び腹部圧痛、断続的な悪心又は嘔吐、貧血などの顕著な症状を有する患者を含む。
重度の劇症クローン病:本明細書で使用する場合、「重度の劇症クローン病」とは、450以上のクローン病活動性指数(CDAIスコア)を特徴とするクローン病を意味する。
臨床的寛解:本明細書で使用する場合、クローン病に関する「臨床的寛解」とは、以下を意味する:
・臨床的寛解APSF(腹痛(AP)及び軟便/水様便頻度(SF)):重み付けされていない平均の最も酷い1日APスコア≦1(4ポンイト評価を使用、すなわち、0[なし]~3[重度])及び重み付けされていない1日軟/水様平均(ブリストル便性状尺度[BSFS]タイプ6又は7)SFスコア≦3;又は
・臨床的寛解CDAI:CDAI<150;或いは
・内視鏡的寛解:SES-CD≦4及びベースラインからの少なくとも2ポイントの減少、サブスコア>1を有さない。
臨床反応:本明細書で使用する場合、クローン病に関する「臨床反応」とは、以下を意味する:
・臨床反応APSF:臨床的寛解APSFを達成するか、又はベースラインからの、重み付けされていない平均の最も酷い1日APスコアの35%以上の減少、及び/若しくはベースラインからの、重み付けされていない平均の1日軟/水様SFスコアの60%以上の減少を達成する。重み付けされていないAP及びSFスコアは、CDAI重み付け係数が適用されていない;又は
・臨床反応CDAI:ベースラインからの、臨床的寛解CDAI又はCDAIの100ポイント以上の減少を達成する;又は
・臨床反応APSF-30:臨床的寛解APSFを達成するか、又はベースラインからの、重み付けされていない平均の最も酷い1日APスコアの30%以上の減少、及び/若しくはベースラインからの、重み付けされていない平均の1日緩い/水様SFスコアの30%以上の減少を達成する;或いは
・臨床反応CDAI-70:ベースラインからの、臨床的寛解CDAI又はCDAIの70ポイント以上の減少を達成する;又は
・内視鏡反応:ベースラインからのSES-CDの50%以上の減少。
臨床的改善:本明細書で使用する場合、クローン病に関する「臨床的改善」とは、以下を意味する:
・内視鏡の改善:SES-CDの50%以上の減少。
不十分な反応(一次反応なし):本明細書で使用する場合、クローン病に関する「不十分な反応」とは、製品ラベル又は制度化標準処置に従った投与量での誘導レジメンを完了したにもかかわらず、持続した活動性の疾患の兆候及び症状を意味する。
反応の喪失(二次的非反応):本明細書で使用する場合、クローン病に関する「反応の喪失」は、前の臨床的利益後の制度化標準処置に従った維持レジメン中であるにもかかわらず、活動性疾患の徴候及び症状の再発を意味する。臨床的利益にもかかわらず中止は、治療がうまくいかなかったか又は治療に対して非忍容性であるとはみなされない。
CD-PRO:本明細書で使用する場合、「CD-PRO」は、6つのモジュール:モジュール1(腸の兆候及び症状)、モジュール2(腹部の症状)、モジュール3(全身症状)、モジュール4(対処戦略)、モジュール5(日常生活への影響)、及びモジュール6(感情的影響)により、CDの兆候、症状、及び影響を評価するように設計された検証手段である。Higgins(2018)J.Patient Rep Outcomes 2(1):24を参照のこと。
PRO2:本明細書で使用する場合、「PRO2」は、CDAIのSF及びAP要素に基づく患者報告の結果を意味する。Khanna(2015)Aliment Pharmacol Ther.41(1):77-86を参照のこと。
炎症性腸疾患に関する質問票:本明細書で使用する場合、「炎症性腸疾患に関する質問票」(IBDQ)は、IBD(UC及びCD)を有する対象の健康に関連する生活の質を評価するために使用される、検証される32項目の質問票である。各質問への回答は1~7まで等級付けされ、全スコアは32(健康に関連する生活の質が非常に悪い)~224(健康に関連するの生活の質が完全である)の範囲である。
腹痛の数値評価尺度:本明細書で使用する場合、「腹痛の数値評価尺度」(NRS)は、ゼロ(痛みなし)~10(可能な限り想像できる酷い痛み)の範囲の11ポイントのNRSを使用して、「過去24時間で最も酷い腹痛」を測定する単一の項目である。
医学結果研究36項目短形式健康調査(Medical Outcomes Study 36 Item Short Form Health Survey)(SF-36):本明細書で使用する場合、「SF-36」は、36項目の対象の健康に関する対象報告の調査である。SF-36は、8つの健康領域:身体機能、身体の痛み、身体的問題による役割の制限、感情的問題による役割の制限、全身の健康認識、精神的健康、社会的機能、及び活力を測定する36の質問から構成される。対象の回答は、長さが異なるリッカート尺度を使用して求められ、項目ごとに3~6の回答選択肢がある。SF-36は、2つの全サマリースコア:身体的コンポーネント・サマリースコア及び精神的コンポーネント・サマリースコアを使用してスコアリングされる。
EUROQOL-5項目法(EQ-5D):本明細書で使用する場合、「EuroQoL-5寸法(EQ-5D)5レベル形式」は、ヨーロッパで開発された広く使用されている生活の質の測定手段である。EQ-5Dには、可動性、セルフケア、通常の活動、痛み/不快感、及び不安/抑鬱の5つの生活の質の項目の各々について1つの質問が含まれる。EQ-5D質問票には、視覚的アナログ尺度も含まれる。これにより、回答者は、0(あり得る最も酷い健康状態)~100(あり得る最高の健康状態)の範囲の等級付けで、知覚した健康状態を報告することできる。
仕事の生産性及び活動障害に関する質問票:本明細書で使用する場合、「仕事の生産性及び活動障害に関する質問票-クローン病」(WPAI-CD)は、仕事及び通常の活動を行う対象の能力に対するCDの影響について尋ねる6つの質問から構成される。
患者の全体的な変化の印象:本明細書で使用する場合、「患者の変化の全体的な印象」(PGIC)は、CD症状の全体的な変化についての患者の印象及びCD症状の変化が意味があるかどうかを評価するために設計された2項目の尺度である。この質問票は、7ポイントのリッカート尺度を含み、患者の現在のCD症状に基づく。
5-アミノサリチル酸塩:本明細書で使用する場合、「5-アミノサリチル酸塩」は、例えば、CANASA(登録商標)(メサラミン)、COLAZAL(登録商標)(バルサラジド二ナトリウム)、ASACOL(登録商標)(メサラミン)、DELZICOL(登録商標)(メサラミン)、及びDIPENTUM(登録商標)(オルサラジン)を含む薬物のクラスを意味する。
免疫抑制剤(immunosuppressive)又は免疫抑制剤(immunosuppressive agent)又は免疫抑制剤(immunosuppressant):本明細書で使用する場合、「免疫抑制剤(immunosuppressive)」又は「免疫抑制剤(immunosuppressive agent)」又は「免疫抑制剤(immunosuppressant)」は、例えば、AZASAN(登録商標)(アザチオプリン)、IMURAN(登録商標)(アザチオプリン)、GENGRAF(登録商標)(シクロスポリン、NEORAL(登録商標)(シクロスポリン)、及びSANDIMMUNE(登録商標)(シクロスポリン)を含む薬物のクラスを意味する。
糖質コルチコステロイド:本明細書で使用する場合、「糖質コルチコステロイド」は、例えば、UCERIS(登録商標)(ブデソニド)、DELTASONE(登録商標)(プレドニゾン)、MEDROL(登録商標)(メチルプレドニゾロン)、及びヒドロコルチゾンを含む薬物のクラスを意味する。糖質コルチコステロイドは、糖質コルチコイド又はコルチコステロイドとも称され得る。
TNFαアンタゴニスト又はTNFα阻害剤:本明細書で使用する場合、「TNFαアンタゴニスト」又は「腫瘍壊死因子αアンタゴニスト」又は「TNFα阻害剤」は、例えば、SIMPONI(登録商標)(ゴリムマブ)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、HUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)、及びCIMZIA(登録商標)(セルトリズマブペゴル)を含む薬物のクラスを意味する。
インテグリン受容体アンタゴニスト:本明細書で使用する場合、「インテグリン受容体アンタゴニスト」は、例えば、ENTYVIO(登録商標)(ベドリズマブ)を含む薬物のクラスを意味する。
医薬組成物:本明細書で使用する場合、「医薬組成物」は、化合物1などの少なくとも1つの活性成分を含む組成物を意味し、該活性成分には、化合物1の塩、溶媒和物、及び水和物を含むがこれらに限定されず、これにより、組成物は、特定の効果的な結果の調査に適している。当業者は、活性成分が当業者の必要性に基づいて所望の効果的な結果を有するかどうかを決定するための適切な技術を理解し、認識するであろう。
アゴニスト:本明細書で使用する場合、「アゴニスト」は、S1P1受容体などのGタンパク質共役受容体と相互作用して、該Gタンパク質共役受容体を活性化することができ、例えば、それにより、その受容体に特徴的な生理学的又は薬理学的反応を開始することができる部分を意味する。例えば、アゴニストは、受容体に結合した際に細胞内反応を活性化するか、又は膜へのGTP結合を増強する。特定の実施形態では、本発明のアゴニストは、持続的なS1P1受容体の内在化を促進することができるS1P1受容体アゴニストである(例えば、Matloubian et al.,Nature,427,355,2004を参照のこと)。
アンタゴニスト:本明細書で使用する場合、「アンタゴニスト」は、アゴニスト(例えば、内在性リガンド)と同じ部位で受容体に競合的に結合するが、受容体の活性型によって開始される細胞内反応を活性化せず、それにより、アゴニスト又は部分アゴニストによる細胞内反応を阻害することができる部分を意味する。アンタゴニストは、アゴニスト又は部分アゴニストの非存在下で、ベースラインの細胞内反応を減少させない。
水和物:本明細書で使用する場合、「水和物」は、非共有分子間力によって結合された化学量論的又は非化学量論的量の水をさらに含む、本発明の化合物又はその塩を意味する。
安全性集団:本明細書で使用する場合、「安全性集団」は、試験薬を投与されたすべての無作為化された対象を意味する。
溶媒和物:本明細書で使用する場合、「溶媒和物」は、非共有分子間力によって結合された化学量論的又は非化学量論的量の溶媒をさらに含む、本発明の化合物又はその塩を意味する。好ましい溶媒は、揮発性、非毒性、及び/又は微量でのヒトへの投与に許容可能である。
本発明による化合物は、無機酸及び有機酸を含む薬学的に許容される非毒性酸から調製される薬学的に許容される酸付加塩を含む薬学的に許容される塩として任意選択で存在し得る。代表的な酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ジクロロ酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン、リン酸、コハク酸、硫酸(sulfiric)、酒石酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸などが含まれるが、これらに限定されず、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるBerge et al., Journal of Pharmaceutical Sciences,66:1-19(1977)に記載されているものである。
酸付加塩は、化合物合成の直接生成物として得てもよい。或いは、遊離塩基を適切な酸を含む適切な溶媒に溶解し、溶媒を蒸発させるか、又はそうでなければ塩と溶媒とを分離することにより、塩を単離され得る。本発明の化合物は、当業者に既知の方法を使用して、標準的な低分子量溶媒と溶媒和物を形成し得る。
化合物1に言及するときに「薬学的に許容される塩、溶媒和物及び水和物(pharmaceutically acceptable salts, solvates and hydrates)」という句又は「薬学的に許容される塩、溶媒和物、又は水和物(pharmaceutically acceptable salt, solvate, or hydrate)」という句が使用される場合、該句は化合物1の薬学的に許容される溶媒和物及び/又は水和物、化合物1の薬学的に許容される塩、並びに化合物1の薬学的に許容される塩の薬学的に許容される溶媒和物及び/又は水和物を包含することが理解される。塩である化合物1に言及するときに「薬学的に許容される溶媒和物及び水和物(pharmaceutically acceptable solvates and hydrates)」という句又は「薬学的に許容される溶媒和物又は水和物(pharmaceutically acceptable solvate or hydrate)」という句が使用される場合、これは、そのような塩の薬学的に許容される溶媒和物及び/又は水和物を包含することも理解される。
本明細書に記載の剤形が、活性成分として、化合物1若しくは薬学的に許容される塩のいずれか又はその溶媒和物若しくは水和物を含み得ることは、当業者には明らかであろう。さらに、化合物1の様々な水和物及び溶媒和物並びにそれらの塩は、医薬組成物の製造における中間体としての使用が見出されるであろう。本明細書に記載されているもの以外の好適な水和物及び溶媒和物を作製及び同定するための典型的な手順は、当業者に周知であり、例えば、K.J.Guillory, “Generation of Polymorphs, Hydrates,Solvates, and Amorphous Solids,”in: Polymorphism in Pharmaceutical Solids,ed.Harry G.Britain,Vol.95,Marcel Dekker,Inc.,New York,1999の202~209頁を参照のこと。したがって、本開示の一態様は、熱重量分析(TGA)、TGA質量分析、TGA赤外線分光法、粉末X線回折(XRPD)、カールフィッシャー滴定、高分解能X線回折などの当該技術分野で既知の方法によって単離及び特性決定することができる、化合物1及び/又はその薬学的に許容される塩の水和物及び溶媒和物を処方及び/又は投与する方法に関する。ルーチンで溶媒和物及び水和物を同定するための迅速で効率的なサービスを提供するいくつかの営利企業がある。これらのサービスを提供している企業の例には、Wilmington PharmaTech(デラウェア州ウィルミントン)、Avantium Technologies(アムステルダム)、Aptuit(コネチカット州グリニッジ)が含まれる。
本明細書に開示される方法において整数が使用される場合、「約」という用語を整数の前に挿入することができる。
本明細書全体を通して、文脈が別段で要求をしない限り、「含む(comprise)」という単語又は「含む(comprises)」若しくは「含む(comprising)」などの変形は、記載されたステップ若しくは構成要素若しくは整数又はステップ若しくは構成要素若しくは整数の群を含むが、任意の他のステップ若しくは構成要素若しくは整数又は構成要素若しくは整数の群を除外しないことを意味する。
本明細書全体を通して、別段で明記しない限り、又は文脈が別段で要求をしない限り、単一のステップ、物質の組成、ステップの群、又は物質の組成の群への言及は、1つ及び複数(すなわち、1つ以上)のそれらのステップ、物質の組成、ステップの群、又は物質の組成の群を包含すると解釈される。
本明細書に記載の各実施形態は、別段で明記しない限り、必要な変更を加えて、他のすべての各実施形態に適用されるものとする。
当業者は、本明細書に記載の発明(複数可)が、具体的に記載されているもの以外の変形及び修正を受けやすいことを理解するであろう。本発明(複数可)は、そのようなすべての変形及び修正を含むことを理解されたい。本発明(複数可)はまた、別段で明記しない限り、本明細書で参照又は示されるすべてのステップ、特徴、組成物、及び化合物を個別に又は集合的に含み、上記ステップ又は特徴の任意のすべての組み合わせ又は任意の2つ以上を含む。
本発明(複数可)は、例示目的でのみ意図される本明細書に記載の特定の実施形態によって範囲が限定されない。機能的に同等の製品、組成物、及び方法は、明らかに、本明細書に記載の本発明(複数可)の範囲内である。
明確にするために別個の実施形態の文脈で説明される本発明(複数可)の特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明される本発明(複数可)の様々な特徴はまた、別個に又は任意の好適なサブコンビネーションで提供することができる。例えば、化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を処方及び/又は投与することを記載する方法は、2つの方法:化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を処方することを記載する1つの方法、及び化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を投与することを記載する他の方法に分けることができる。さらに、例えば、化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を製剤化することを記載する方法と、化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を投与することを記載する本発明の別個の方法と、を組み合わせて、化合物1又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは水和物を処方及び/又は投与することを記載する単一の方法にすることができる。
中等度から重度の活動性クローン病を有する個体を処置する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-)(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物を含む医薬剤形を投与することを含む、方法が提供される。
いくつかの実施形態では、医薬剤形は、個体に1日1回投与される。
いくつかの実施形態では、個体に、約0.5~約5.0mgの化合物1に相当する量が投与される。いくつかの実施形態では、個体に、2mgの化合物1に相当する量が投与される。いくつかの実施形態では、個体に、2.25mgの化合物1に相当するが投与される。いくつかの実施形態では、個体に、2.5mgの化合物1に相当する量が投与される。いくつかの実施形態では、個体に、2.75mgの化合物1に相当する量が投与される。いくつかの実施形態では、個体に、3mgの化合物1に相当する量が投与される。
いくつかの実施形態では、個体に、第1の期間に2mgの化合物1に相当する量が投与され、その後、第2の期間に3mgの化合物1に相当する量が投与される。いくつかの実施形態では、第1の期間は、少なくとも1ヶ月間、例えば、1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間などである。いくつかの実施形態では、第1の期間は、少なくとも1週間、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間などである。いくつかの実施形態では、第2の期間は、少なくとも1ヶ月間、例えば、1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間などである。いくつかの実施形態では、第2の期間は、少なくとも1週間、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間などである。いくつかの実施形態では、第2の期間は、無期限であり、例えば、慢性投与である。
いくつかの実施形態では、標準用量は調整なしで投与される。いくつかの実施形態では、標準用量は調整なしで投与され、個体は深刻な関連する有害事象を経験しない。いくつかの実施形態では、標準用量は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる初回投与効果を回避するための調整を必要とせずに投与される。
いくつかの実施形態では、個体に糖質コルチコステロイドも投与されている場合、本方法は、個体に投与されている糖質コルチコステロイドの量を減少させることをさらに含む。いくつかの実施形態では、個体に10mg超/日のプレドニゾン又は同等物も投与されている場合、本方法は、プレドニゾン又は同等物の日用量を、10mg/日を受けるまで5mg/週で減少させ、次いで、日用量が0mg/日に減少するまで2.5mg/週で減少し続けることをさらに含む。いくつかの実施形態では、個体に10mg以下/日のプレドニゾン又は同等物も投与されている場合、本方法は、プレドニゾン又は同等物の日用量を、日用量が0mg/日に減少するまで2.5mg/週で減少させることをさらに含む。いくつかの実施形態では、個体にブデソニドも投与されている場合、本方法は、ブデソニドの日用量を、日用量が0mg/日に減少するまで3週間毎に3mg減少することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、剤形は、絶食条件下で投与される。いくつかの実施形態では、剤形は、摂食条件下で投与される。
いくつかの実施形態では、本方法は、性別特異的ではない。
いくつかの実施形態では、個体に、以下から独立して選択される1つ以上の薬剤も投与されている。
・糖質コルチコステロイド、
・免疫抑制剤、例えば、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、シクロスポリン、又ははメトトレキサート、
・抗腫瘍壊死因子α治療薬などの生物学的製剤、例えば、アダリムマブ、セルトリズマブ、インフリキシマブ、若しくはそれらのバイオシミラー;抗インテグリン治療薬、例えば、ナタリズマブやベドリズマブ;又は抗インターロイキン-12又はインターロイキン-23治療薬、例えば、ウステキヌマブ、及び/或いは
・クローン病の処置のための他の医薬、例えば、アセトアミノフェン、抗生物質、又はロペラミド。
いくつかの実施形態では、個体に、TNFαアンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、及び免疫抑制剤から選択される少なくとも1つの薬剤を以前に投与されている。いくつかの実施形態では、個体は、少なくとも1つの薬剤で不十分な反応を有し、該薬剤に対する反応を喪失し、又は薬剤に対して非忍容性であった。
いくつかの実施形態では、個体は、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、及び生物学的製剤から選択されるクローン病の処置のための少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去3ヶ月の期間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去6ヶ月の期間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去9ヶ月の期間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去1年間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去2年間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去3年間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去4年間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、過去5年間にわたって、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤から選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している。
いくつかの実施形態では、個体はまた、5-アミノサリチル酸(5-ASA)化合物、低用量経口コルチコステロイド、及び/又は止瀉薬から独立して選択される1つ以上の薬剤を投与されている。
いくつかの実施形態では、本方法は、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物の投与中の有害事象をモニタリングすることと、任意選択で、化合物1又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくはその溶媒和の投与を中断又は中止することと、をさらに含む。
いくつかの実施形態では、処置は、投与中の心拍数をモニタリングすること、投与中の肺機能をモニタリングすること、又は投与中の肝機能をモニタリングすることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、処置は、投与中の心拍数をモニタリングすることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、処置は、投与中の呼吸機能をモニタリングすることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、処置は、投与中の肝機能をモニタリングすることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載の状態の処置に起因する有害事象の発生率及び重症度を低減する。
いくつかの実施形態では、有害事象は、重篤な有害事象である。
いくつかの実施形態では、重篤な有害事象は、白血球減少症、便秘、下痢、悪心、腹痛、好中球減少症、嘔吐、腰痛、及び月経障害から選択される。
いくつかの実施形態では、本方法は、重篤な有害事象をもたらさない。
いくつかの実施形態では、標準用量は、個体において急性心拍数低下又は心臓ブロックを実質的に誘導することなく投与される。
いくつかの実施形態では、個体は、中程度の活動性クローン病を有する。
いくつかの実施形態では、個体は、重度の活動性クローン病を有する。
いくつかの実施形態では、個体は、従来の治療に対して不十分な反応を示している。
いくつかの実施形態では、従来の治療は、コルチコステロイド、免疫抑制剤、及び生物学的製剤のうちの少なくとも1つから選択される。
いくつかの実施形態では、従来の治療は、プレドニゾン、ブデソニド、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、メトトレキサート、インフリキシマブ、アダリムマブ、又はセルトリズマブペゴルのうちの少なくとも1つから選択される。
いくつかの実施形態では、個体に、TNFα阻害剤が同時投与されない。
いくつかの実施形態では、個体は、3ヶ月以上CDを有する。
いくつかの実施形態では、個体は、少なくとも回腸に関与するCDを有する。いくつかの実施形態では、個体は、少なくとも結腸に関与するCDを有する。いくつかの実施形態では、個体は、少なくとも回腸及び結腸に関与するCDを有する。いくつかの実施形態では、CD診断が、内視鏡検査によって確認されている。いくつかの実施形態では、CD診断が、組織病理によって確認されている。
いくつかの実施形態では、個体は、200以上450以下のCDAIスコアを有する。いくつかの実施形態では、個体は、220以上のCDAIスコアを有する。いくつかの実施形態では、個体は、300以上のCDAIスコアを有する。いくつかの実施形態では、個体は、200、210、220、225、230、240、250、260、270、275、280、290、300、310、320、325、330、340、350、360、370、375、380、390、400、410、420、425、430、440、450、460、470、475、480、490、若しくは500以上、又は前述の任意の範囲のCDAIスコアを有する。例えば、いくつかの実施形態では、CDAIスコアは220以上300以下である。
いくつかの実施形態では、個体は、2重み付けされていない平均の最も酷い1日APスコア≧2を有するか、又は重み付けされていない平均の1日軟/水様SFスコア≧4を有する。
いくつかの実施形態では、個体は、SEM-CD≧6を有する。いくつかの実施形態では、個体は、SEM-CD≧4を有し、孤立性回腸疾患を有する。
いくつかの実施形態では、個体は、炎症の証拠を有する。いくつかの実施形態では、個体は、活動性クローン病を有し、炎症の証拠を有する。
いくつかの実施形態では、化合物1は、6bpm超の心拍数の低下を引き起こすことなく投与される。
いくつかの実施形態では、化合物1は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる心拍数に対する初回投与効果なしに投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる房室伝導に対する初回投与効果なしに投与される。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、内視鏡反応を改善するためのものである。いくつかの実施形態では、処置の方法は、内視鏡的改善、例えば、粘膜の内視鏡的外観を改善するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、臨床的寛解APSFを達成するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、CDAIを150未満に減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、臨床反応CDAIを改善するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、臨床反応APSFを改善するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、臨床反応CDAI-70を改善するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、臨床反応APSF-30を改善するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、ベースラインCDAIスコアを減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、ベースラインSEM-CDを減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、PRO2による臨床反応を有する対象の割合を増加させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、内視鏡反応及びPRO2による臨床的寛解を有する対象の割合を増加させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、ベースライン絶対リンパ球数を減少させることである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、ベースライン便中カルプロテクチン(FCP)濃度を減少させるためのものである。いくつかの実施形態では、処置方法は、便中カルプロテクチンのレベルをモニタリングすることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、C反応性タンパク質(CRP)濃度のベースラインを低下させるためのものである。いくつかの実施形態では、処置は、C反応性タンパク質(CRP)のレベルをモニタリングすることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、内視鏡的寛解を達成する対象の割合を増加させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、炎症性腸疾患に関する質問票(IBDQ)のベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、CD-PROのベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、SF-36のベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、EQ-5Dのベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、WPAI-CDのベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、腹痛のベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、腹痛NRSのベースラインを低下させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、PGICのベースラインを改善するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、ベースラインからPRO2のAP又はSFサブスコアを減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、ベースラインからロバート病理組織学指数スコアを減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、PRO2及びFCP濃度によって測定される寛解までの時間を短縮するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、PRO2及びFCP濃度によって測定される反応までの時間を短縮するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、CD関連の入院及び手術の割合を減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、排液性瘻孔の数及び/又は割合を減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、排液性瘻孔の数を減らすためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、排液性瘻孔の割合を減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、排液性腸管皮膚瘻孔の数及び/又は割合を減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、排液性直腸膣瘻孔の数及び/又は割合を減少させるためのものである。
いくつかの実施形態では、処置の方法は、瘻孔閉鎖を維持するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を誘導及び/若しくは維持すること、粘膜の内視鏡的外観を改善すること、並びに/又は臨床的寛解を誘導及び/若しくは維持することを含む。
いくつかの実施形態では、処置は、粘膜治癒を含む。
いくつかの実施形態では、処置は、粘膜治癒を誘導及び/又は維持することを含む。
いくつかの実施形態では、処置は、粘膜治癒指数の改善を含む。
いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘導するためのものである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を維持するためのものである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘導及び維持するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を誘導するためのものである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を維持するためのものである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を誘導及び維持するためのものである。
いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドなしでの寛解のためである。
いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡的寛解のためである。
いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の徴候及び/又は症状を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の徴候を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置はクローン病の症状を軽減することである。
いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘導及び/又は維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び/又は臨床的反応を誘導及び/又は維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び臨床的反応を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び/又は臨床的反応を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び/又は臨床的反応を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び臨床的反応を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び臨床的反応を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の徴候及び/又は症状を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の徴候及び症状を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の徴候を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の症状を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置は、中等度から重度の活動性クローン病の徴候及び症状を軽減し、その臨床的寛解を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、クローン病の症状を軽減することである。いくつかの実施形態では、処置は、従来の治療に対して不十分な反応を有している個体において、中等度から重度の活動性クローン病の徴候及び症状を軽減し、その臨床的寛解を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、従来の治療に対する反応を喪失しているか又は従来の治療に対して非忍容性である個体において、中等度から重度の活動性クローン病の徴候及び症状を軽減し、その臨床的寛解を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、従来の治療に対して不十分な反応を有している中等度から重度の活動性クローン病を有する個体において、徴候及び症状を軽減し、臨床反応を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、従来の治療に対する反応を喪失しているか又は従来の治療に対して非忍容性である中等度から重度の活動性クローン病を有する個体において、徴候及び症状を軽減し、臨床反応を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び/又は粘膜治癒を誘導及び/又は維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解及び粘膜治癒を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、粘膜治癒を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、粘膜治癒を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床的寛解を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、粘膜治癒を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、誘導反応者において臨床的寛解を達成及び/又は維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、誘導反応者において臨床的寛解を達成及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、誘導反応者において臨床的寛解を達成することである。いくつかの実施形態では、処置は、誘導反応者において臨床的寛解を持続させることである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を誘導及び/又は維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を誘導及び維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、臨床反応を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡的改善を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡的改善を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡的改善を達成することである。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡的寛解を改善することである。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡的寛解を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、組織学的治癒を誘導することである。いくつかの実施形態では、処置は、組織学的治癒を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、排便の頻度を改善することである。いくつかの実施形態では、処置は、排便の頻度の改善を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、粘膜の内視鏡的外観を改善することである。いくつかの実施形態では、処置は、粘膜の内視鏡的改善を維持することである。いくつかの実施形態では、処置は、誘導中の粘膜の内視鏡的外観を改善することである。いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドの使用の必要性をなくすことである。いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドの使用を減らすことを可能にする。いくつかの実施形態では、処置は、より低用量のコルチコステロイドの使用を可能にする。いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドを使用しない寛解を達成することである。いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドを使用しない寛解を持続させることである。いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドの減量を含む。いくつかの実施形態では、処置は、コルチコステロイドを止めさせることを含む。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡サブスコアを改善することである。いくつかの実施形態では、処置は、内視鏡サブスコアの改善を維持することである。
いくつかの実施形態では、患者に、クローン病の処置の誘導期に、治療有効量の化合物1又はその塩が投与される。いくつかの実施形態では、誘導期は、14週間の長さである。いくつかの実施形態では、誘導期は、20週間の長さである。いくつかの実施形態では、誘導期は、8、9、10、11、12、13、15、16、17、18、19、24、25、又は30週間の長さである。いくつかの実施形態によれば、誘導期中、患者は、2.0mgの化合物1又はその塩に相当する誘導用量を受ける。いくつかの実施形態によれば、誘導期中、患者は、3.0mgの化合物1又はその塩に相当する誘導用量を受ける。
誘導期中、いくつかの実施形態によれば、化合物1又はその塩は、1日1回投与される。誘導期中、いくつかの実施形態によれば、化合物1又はその塩は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、誘導期中、化合物1又はその塩は、1日3回又は4回投与される。
いくつかの実施形態によれば、誘導期中、誘導期の第1週に、患者は、2.0mgの化合物1又はその塩に相当する第1の誘導用量を受ける。いくつかの実施形態によれば、誘導期中、誘導期の第1週の後(すなわち、誘導期の終わりまでの第2週に)、患者は、3.0mgの化合物1又はその塩に相当する第2の誘導用量を受ける。
いくつかの実施形態では、患者は、14週間の長さの誘導期の第1部分に、第1の用量を受け、次に、6週間の長さの誘導期の第2部分に、第2の用量を受ける。いくつかの実施形態によれば、誘導期の第1部分での第1の用量は、2.0mgの化合物1又はその塩に相当する。いくつかの実施形態によれば、誘導期の第2部分での第2の用量は、3.0mgの化合物1又はその塩に相当する。いくつかの実施形態によれば、誘導期の第2部分での第2の用量は、2.0mgの化合物1又はその塩に相当する。
いくつかの実施形態では、誘導期中の化合物1又はその塩による処置の結果として、中等度から重度のクローン病と診断されたそれを必要とする患者において、内視鏡的寛解又はベースラインからのSES-CDの50%以上の減少が達成される。いくつかの実施形態では、誘導期後の化合物1又はその塩による処置の結果として、中等度から重度のクローン病と診断されたそれを必要とする患者において、150未満のCDAIが達成される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の誘導期中の処置後、患者は、ベースラインからのSEM-CDスコアの有意な変化を達成することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の誘導期中の処置後、患者は、ベースラインからのCDAIスコアの有意な変化を達成することができる。
いくつかの実施形態では、患者に、クローン病の処置の維持期に、治療有効量の化合物1又はその塩が投与される。いくつかの実施形態では、維持期は、38週間の長さである。いくつかの実施形態では、維持期は、20、21、22、23、24、25、26、28、30、32、34、35週の長さである。いくつかの実施形態では、維持期は、より長く、例えば、52週若しくは少なくとも52週、100週若しくは少なくとも100週、208週若しくは少なくとも208週の長さ、又は患者の生涯にわたる。
いくつかの実施形態によれば、維持期中に、患者は、2.0mgの化合物1又はその塩に相当する維持用量を受ける。いくつかの実施形態によれば、維持期中に、患者は、3.0mgの化合物1又はその塩に相当する維持用量を受ける。
維持期中、いくつかの実施形態によれば、化合物1又はその塩は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、維持期中、いくつかの実施形態によれば、化合物1又はその塩は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、維持期中、いくつかの実施形態によれば、化合物1又はその塩は、1日3回又は4回投与される。
いくつかの実施形態では、維持期後の化合物1又はその塩による処置の結果として、中等度から重度のクローン病と診断されたそれを必要とする患者において、臨床的寛解又は150未満のCDAIが達成される。いくつかの実施形態では、維持期後の化合物1又はその塩による処置の結果として、中等度から重度のクローン病と診断されたそれを必要とする患者において、内視鏡的寛解(SES-CDが4以下であって、ベースラインからの少なくとも2ポイント減少し、1超のサブスコアがない)又はベースラインからのSES-CDの50%以上の減少が達成される。
いくつかの実施形態では、化合物1は、重度の活動性感染症を有する個体では推奨されない。いくつかの実施形態では、化合物1は、活動性感染症を有する個体では推奨されない。いくつかの実施形態では、化合物1は、重度の感染症を有する個体では推奨されない。いくつかの実施形態では、化合物1は、感染症が制御されるまで、重度の活動性感染症を有する個体では推奨されない。いくつかの実施形態では、化合物1は、感染が制御されるまで、活動性感染症を有する個体では推奨されない。いくつかの実施形態では、化合物1は、感染症が制御されるまで、重度の感染症を有する個体では推奨されない。いくつかの実施形態では、化合物1の投与は、活動性感染症中に開始されない。いくつかの実施形態では、個体は、感染症についてモニタリングされる。いくつかの実施形態では、個体が感染症を発症した場合には化合物1の投与は停止される。いくつかの実施形態では、感染症が重篤になった場合には化合物1の投与は停止される。いくつかの実施形態では、個体が感染症を発症した場合には化合物1の投与は中止される。いくつかの実施形態では、化合物1は、感染症を有する個体に投与されない。いくつかの実施形態では、化合物1は、活動性感染中に投与されない。いくつかの実施形態では、化合物1の投与は、活動性感染中に開始されず、投与中に感染症が発生した場合には個体をモニタリングし、感染症が重篤になった場合には投与を停止する。いくつかの実施形態では、感染症は軽度である。いくつかの実施形態では、感染症は中等度である。いくつかの実施形態では、感染症は重度である。いくつかの実施形態では、感染症は重篤である。いくつかの実施形態では、感染症は、重篤な有害事象である。いくつかの実施形態では、感染症は、呼吸器感染症である。
いくつかの実施形態では、化合物1は、重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、心拍数に関連する重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、心拍数の変化に関連する重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、心拍数の上昇に関連する重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、徐脈に関連する重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、房室ブロックに関連する重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、房室伝導に関連する重度の有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、徐脈を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、房室ブロックを引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、処置の初日に軽度より大きい(例えば、10bpm超の)心拍数低下を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる初回投与効果なしに投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる初回投与の心血管効果なしに投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、心拍数の症候性変化なしに投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、心臓リズムの症候性変化なしに投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、他のS1P受容体モジュレーターで見られる初回投与効果を回避するための調整を必要とすることなく投与される。
いくつかの実施形態では、化合物1は、肝機能検査(LFT)を増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、LFTの上昇を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、ALTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、ASTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、3X ULN超にALTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2.5X ULN超にALTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2X ULN超にALTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1.5X ULN超にALTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、3X ULN超にASTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2.5X ULN超にASTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2X ULN超にASTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1.5X ULN超にASTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、ビリルビンを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、3X ULN超にビリルビンを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2.5X ULN超にビリルビンを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2X ULN超にビリルビンを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1.5X ULN超にビリルビンを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、γ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)を増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、3X ULN超にGGTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2.5X ULN超にGGTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、2X ULN超にGGTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、1.5X ULN超にGGTを増加させることなく投与される。
いくつかの実施形態では、化合物1は、肺機能検査での異常を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態では、化合物1は、黄斑浮腫を引き起こすことなく投与される。
いくつかの実施形態では、個体は、クローン病の処置のための別の薬剤に対する不十分な反応を有し、該薬剤に対する反応を喪失し、該薬剤に対して非忍容性であり、又は薬剤への依存性を示している。いくつかの実施形態では、個体は、クローン病の処置のための他の薬剤で不十分な反応を有している。いくつかの実施形態では、個体は、クローン病の処置のための別の薬剤に対する反応を喪失している。いくつかの実施形態では、個体は、クローン病の処置のための別の薬剤に対して非忍容性であった。いくつかの実施形態では、個体は、継続的なステロイド治療を必要とする。いくつかの実施形態では、他の薬剤は、TNFαアンタゴニスト、糖質コルチコステロイド、インテグリンアンタゴニスト、及び免疫抑制剤、並びにアミノサリチル酸塩から選択される少なくとも1つの薬剤である。
いくつかの実施形態では、個体は、従来の治療で不十分な反応を示し、該治療に対する反応を喪失し、又は該治療に対して非忍容性である。いくつかの実施形態では、個体は、従来の治療に対して不十分な反応を有している。いくつかの実施形態では、個体は、従来の治療に対する反応を喪失している。いくつかの実施形態では、個体は従来の治療に対して非忍容性である。いくつかの実施形態では、従来の治療は、TNFαアンタゴニスト、糖質コルチコステロイド、インテグリンアンタゴニスト、及び免疫抑制剤、並びにアミノサリチル酸塩から選択される少なくとも1つの薬剤から選択される。いくつかの実施形態では、従来の治療は、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、シクロスポリン、及びメトトレキサートのうちの少なくとも1つから選択される。
いくつかの実施形態では、個体に、糖質コルチコステロイド及び/又はアミノサリチル酸塩が以前に投与された。いくつかの実施形態では、個体に、TNFαアンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、及び/又は免疫抑制剤が以前に投与された。
いくつかの実施形態では、糖質コルチコステロイドは、経口糖質コルチコステロイドである。いくつかの実施形態では、アミノサリチル酸塩は、5-アミノサリチル酸塩である。いくつかの実施形態では、インテグリンアンタゴニストは、インテグリン受容体アンタゴニストと称される。いくつかの実施形態では、TNFαアンタゴニストは、TNFαブロッカーと称される。いくつかの実施形態では、免疫抑制剤は、免疫調節剤と称される。いくつかの実施形態では、以前の従来の治療は、以前の処置と称される。
いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、経口投与される。
いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、経口投与に好適なカプセル剤又は錠剤として製剤化される。
いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、化合物1、化合物1のカルシウム塩、及び化合物1のL-アルギニン塩から選択される。いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、化合物1のL-アルギニン塩である。薬学的に許容される塩、水和物、又はその溶媒和物は、化合物1のL-アルギニン塩の無水非溶媒和結晶形態である。いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、化合物1の無水非溶媒和結晶形態である。
いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量の経口5-ASA化合物が投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、安定用量の経口5-ASA化合物が投与される。
いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量の経口糖質コルチコステロイド治療が施される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、安定用量の経口糖質コルチコステロイド治療が施される。いくつかの実施形態では、糖質コルチコステロイドは、プレドニゾン、例えば、10mg以下/日若しくは20mg以下/日の用量のプレドニゾン、又は同等のステロイドである。いくつかの実施形態では、糖質コルチコステロイドは、例えば、9mg以下/日の用量のブデソニド、又は同等のステロイドである。
いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量の免疫抑制剤が投与される。いくつかの実施形態では、個体はまた、治療用量のチオプリンが投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量のアザチオプリンが投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量の6-メルカプトプリンが投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量のチオグアニン(thioguanine)(チオグアニン(tioguanine)又は6-チオグアニンとも称される)が投与される。
いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量のプロバイオティクスが投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量のカルチュレル(Culturelle)が投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量のSaccharomyces boulardiiが投与される。
いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量の止瀉薬が投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、治療用量のロペラミドが投与される。いくつかの実施形態では、個体にはまた、アトロピンと共に治療用量のジフェノキシレートが投与される。
標準用量の化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物、及び任意選択で1つ以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も提供される。化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物、及び任意選択で1つ以上の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も提供される。担体(複数可)は、製剤の他の成分と適合性があり、そのレシピエントに過度に有害であってはならないという意味で「許容可能」でなければならない。
いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、生又は純粋な化学物質として、例えばカプセル製剤中の粉末として投与される。
いくつかの実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩、水和物、若しくは溶媒和物は、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む医薬組成物として製剤化される。
医薬組成物は、任意の好適な方法によって、典型的には、活性化合物(複数可)を液体若しくは微粉化した固体担体又はその両方と必要な比率で均一に混合し、次いで、必要に応じて、得られた混合物を所望の形状にすることによって調製され得る。
結合剤、充填剤、許容可能な湿潤剤、錠剤化した滑沢剤、及び崩壊剤などの従来の賦形剤は、経口投与のために錠剤及びカプセル剤中で使用され得る。本明細書に記載の化合物は、当該技術分野で周知の技術を使用して、医薬組成物へと製剤化することができる。本明細書に記載されているもの以外の好適な薬学的に許容される担体は、当該技術分野で既知であり、例えば、Remington,The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2000,Lippincott Williams&Wilkins(編集者:Gennaro et al.)を参照のこと。
経口投与のため、医薬組成物は、例えば、錠剤又はカプセル剤の形態であり得る。医薬組成物は、好ましくは、特定の量の活性成分を含む投与量単位の形態で作製される。そのような投与量単位の例は、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプン、又はジャガイモデンプンなどの従来の添加剤を含み、結晶セルロース、セルロース誘導体、アカシア、コーンスターチ、又はゼラチンなどの結合剤を含み、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、又はカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの崩壊剤を含み、タルク又はステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を含む、カプセル剤、錠剤、散剤、粒剤、又は懸濁液である。固形調製物には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、及び分散性粒剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、香味剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、又はカプセル化材料としても作用し得る1つ以上の物質であり得る。
散剤では、担体は、微粉化活性成分と混合されている微粉化固体である。
錠剤では、活性成分は、必要な結合能力を有する担体と好適な比率で混合され、所望の形状及びサイズに圧縮される。
散剤及び錠剤は、様々な割合量の活性化合物を含み得る。散剤又は錠剤中の代表的な量は、活性化合物の0.5~約90パーセントであり得る。しかしながら当業者は、この範囲外の量がいつ必要になるかを知っている。散剤及び錠剤に好適な担体には、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどが含まれる。「調製物」という用語は、活性成分が担体と共に又は担体なしで担体によって取り囲まれ、したがって該担体と関連しているカプセル剤を提供する、担体としてのカプセル化材料を有する活性化合物の製剤を含む。同様に、カシェ剤及びトローチ剤が含まれている。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、及びトローチ剤は、経口投与に好適な固形物として使用することができる。
医薬製剤は、好ましくは単位剤形である。そのような形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含む単位用量に分割される。単位剤形は、パッケージングされた調製物であり得、パッケージは、別個の量の調製物を含み、包まれた(packeted)錠剤又はカプセル剤などである。単位剤形はまた、カプセル剤若しくは錠剤自体であり得るか、又は適切な数のパッケージング形態のそれらのうちのいずれかであり得る。
さらなる実施形態には、以下の実施例に開示される実施形態が含まれ、これは、限定するものとして決して解釈されるべきではない。
実施例1
健康な対象での第1相単回用量漸増臨床試験において、化合物1は、最大1mgの用量で末梢血リンパ球のわずかな低下のみを示した。対照的に、3mg及び5mgの用量は、末梢血リンパ球の絶対数の明らかな用量反応性の低下を誘導した。健康な対象での第1相複数回用量漸増臨床試験において、2mg又は3mgの化合物1の最大21日間の投与は、安全で十分に忍容性であり、両方の用量で末梢リンパ球数が減少した。別の第1相試験では、30人の成人対象が、qdで2mgの化合物1(1日目~7日目)、次いでqdで3mgの化合物1(8日目~12日目)、最後にqdで4mgの化合物1(13日目~14日目)を受けた。目立った安全性の所見はなく、対象は、2、3、及び4mgの用量に対して十分に忍容性であった。化合物1での処置後、8日目及び15日目でそれぞれ46%及び65%のリンパ球の減少が観察された。
総合すると、これらの第1相試験により、最大4mgの化合物1の用量は、十分に忍容性であり、重大な安全性の所見がないこと、並びに、2mg及び3mgの化合物1による処置によって、末梢リンパ球数の有意な減少をもたらされることが示された。
実施例2
化合物1のL-アルギニン塩を含む即時放出硬質ゼラチンカプセルからなる製剤を表1に示すように調製した。
Figure 2022550458000002
*おおよその重量である。カプセル仕様に基づく
**充填カプセル及び空カプセルの重量を組み合わせることによって計算された理論的総重量
実施例3
化合物1のL-アルギニン塩を含む即時放出錠剤からなる製剤を表2に示すように調製した。
Figure 2022550458000003
実施例4
第2層相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験により、中等度から重度の活動性CDを有する対象における化合物1の2用量及びプラセボの有効性、安全性、及び忍容性を評価する。試験は、対象の適格性を判断するためのスクリーニング期間、二重盲検誘導処置期間(誘導期間)、その後の延長期間(延長期間)、及びフォローアップ期間から構成される。
誘導期間
適格な対象は、二重盲検様式で無作為化され(1:1:1の比率)、3mgの化合物1、2mgの化合物1、又はマッチングプラセボが投与される。
延長期間
誘導期間を完了したすべての対象は、延長期間に入ることができる。対象は、誘導期間の処置及び誘導期間の終了時の臨床反応に応じて、2mg又は3mgの化合物1を延長期間中に受けるように割り当てられる。
含入基準:
・18~80歳の男性又は女性であること
・書面によるインフォームドコンセント又は同意を提供し、プロトコル評価のスケジュールを遵守することが可能であること
・CDを3か月以上有すると診断されること
・スクリーニング時に中程度から重度の活動性CDを有すること
・CDの処置のための以下の治療のうちの1つ以上に対して不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示すこと:
a.経口コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン又はその同等物、ブデソニド)
b.免疫抑制剤(例えば、アザチオプリン[AZA]、6メルカプトプリン[6MP]、又はメトトレキサート[MTX])
c.腫瘍壊死因子α(TNFα)アンタゴニスト(例えば、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、又はバイオシミラー)
d.インテグリン受容体アンタゴニスト(例えば、ベドリズマブ)
e.インターロイキン12/23アンタゴニスト(例えば、ウステキヌマブ)
・出産の可能性のある女性は妊娠していない必要があること
・出産の可能性のある女性及び男性は避妊を使用する必要があること
・インターロイキン12/23アンタゴニスト(例えば、ウステキヌマブ)
除外基準:
・CDの処置のために上市されている2つ以上のクラスの生物学的製剤(すなわち、TNFαアンタゴニスト、インターロイキン12/23アンタゴニスト、及びインテグリン受容体アンタゴニスト)からの薬剤に対して不十分な反応(すなわち、一次反応なし)の病歴があること
・潰瘍性大腸炎、不確定性大腸炎、顕微鏡的大腸炎、虚血性大腸炎、放射線性大腸炎、憩室性疾患関連大腸炎、中毒性巨大結腸症、若しくは活動性感染性大腸炎を有するか、又はスクリーニング時にクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)毒素の検査で陽性であること
・機能的若しくは術後の短腸症候群を有すること、又は手術を必要とする可能性があるか若しくは有効性評価を妨げる可能性がある任意の関連する合併症を有すること
・無作為化前8週間以内に腹腔内膿瘍の外科的処置を受けたか、又は無作為化前4週間以内に肛門周囲膿瘍の外科的処置を受けたこと
・無作為化前24週間以内に腸切除を受けたか、又は無作為化前12週間以内に他の腹腔内手術を受けたこと
・イレオストミー又はコロストミーを有すること
・無作為化前4週間以内にIV抗生物質/薬剤(複数可)を必要とする重篤な感染症を有すること
・原発性若しくは続発性免疫不全症候群、日和見感染、又はHIV、HBV、HCV、若しくは結核(活動性若しくは潜伏性)による感染症を有すること
・臨床的に関連する心血管疾患があること、又は心血管機能に影響を与える可能性のある処置を受けていること
・活動性網膜症又は黄斑浮腫があること
・スクリーニング時に予測値の70%未満の1秒間努力肺活量又は努力肺活量を有すること
・母乳育児をしている授乳中の女性であること
・認知障害及びアルコール/薬物乱用/依存症を含む任意の急性の病気若しくは病状、又は治験担当医の意見では、対象の安全事象(複数可)のリスクを増加させるか、若しくは試験処置でのプロトコルで指定された手順又は固守を妨げる可能性のある、重篤な疾患の疑いのある兆候/症状があること。
評価項目
主要評価項目は、14週目において内視鏡反応を達成した対象の割合である。副次評価項目には、以下が含まれる:
・14週目に臨床的寛解APSFを達成した対象の割合
・14週目までの訪問でCDAI<150を達成した対象の割合
・14週目までの訪問で臨床反応CDAIを達成した対象の割合
・14週目までの訪問で臨床反応APSFを達成した対象の割合
・14週目までの訪問で臨床反応CDAI-70を達成した対象の割合
・14週目までの訪問で臨床反応APSF-30を達成した対象の割合
・14週目までの訪問によるベースラインからのCDAIスコアの変化
・14週目におけるベースラインからのSES-CDの変化
・14週目におけるPRO2による臨床反応を有する対象の割合
・14週目における内視鏡反応及びPRO2による臨床的寛解を有する対象の割合
・14週目までの訪問によるベースラインからの絶対リンパ球数の変化及び変化率
・2、4、6、10、及び14週目におけるベースラインからのFCP濃度の変化及び変化の割合
・2、4、6、10、及び14週目におけるベースラインからのCRP濃度の変化及び変化の割合
・14週目において内視鏡的寛解を達成した対象の割合。
実施例5
5つのサブスタディを含む、シームレス第2/3相、多施設共同、無作為化、二重盲検試験により、中等度から重度の活動性CDを有する対象における化合物1の有効性、安全性、及び忍容性を評価する。
対象は、CDの少なくとも1つの現在の治療(例えば、コルチコステロイド、免疫抑制剤、又は生物学的製剤)に対して不応性又は非忍容性である。コルチコステロイド及び/又は免疫抑制剤に対して不応性又は非忍容性である対象は、以前に生物学的製剤に曝露されたか、又は生物学的製剤にナイーブであり得る。無作為化された対象は、CDのバックグラウンド治療として、安定用量の5-ASA化合物、低用量の経口コルチコステロイド、及び/又は止瀉薬を継続することが許可されるが、誘導期間を超えて処置を継続する対象では、コルチコステロイドの減量が必要になる場合がある。
5つのサブスタディは、以下の通りである:
サブスタディ1:第3相の誘導用量及び維持用量(複数可)の選択を支援する、中等度から重度のCDを有する対象における経口化合物1の安全性、忍容性、及び有効性を評価するための第2相、無作為化、二重盲検サブスタディ。このサブスタディの合計期間は、28日間のスクリーニング期間、14週間の誘導期間、52週間の延長期間、及び4週間のフォローアップ期間を含めて最大74週間である。このサブスタディに適格な対象は、二重盲検様式で無作為化され(1:1の比率)、誘導期間中に2mg又は3mgの化合物1が投与される。
誘導期間を完了したすべての対象は、延長期間に入ることができる。対象には、表1に示すように、誘導期間の処置及び臨床反応に応じて、2mg又は3mgの化合物1を延長期間中に投与される。
Figure 2022550458000004
対象は、反応者とみなされるために、以下の基準(「反応基準」)のうちの少なくとも1つを満たす必要がある:
・臨床反応クローン病活動性指数(CDAI):臨床的寛解CDAI又はCDAIにおけるベースラインからの100ポイント以上の減少
○臨床的寛解CDAI:CDAI<150
・内視鏡反応:内視鏡的寛解又はベースラインからのクローン病の単純内視鏡スコア(SES-CD)の50%以上の減少
○内視鏡的寛解:SES-CD≦4及びベースラインからの少なくとも2ポイントの減少、サブスコア>1を有さない。
サブスタディ2:化合物1を誘導治療として評価し、第3相で継続的に評価するための誘導用量及び維持用量(複数可)を選択するための、第2b相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、用量設定誘導サブスタディ。このサブスタディは、28日間のスクリーニング期間、14週間の誘導期間、6週間の延長誘導(EI)期間、及び4週間のフォローアップ期間を含めて、最大28週間である。適格な対象は、二重盲検様式で無作為化され(1:1:1の比率)、3mgの化合物1、2mgの化合物1、又はマッチングプラセボが投与される。2mg又は3mgの化合物1を投与された対象の割合が遅い反応者であり、延長誘導処置の恩恵を受け得るかを判断するために、14週目において反応基準を満たさないすべての対象は、合計で最大20週間の誘導処置のために、合計6週間のEI期間に入る。EI期間において、対象は、誘導期間の処置に応じて、2mg又は3mgの化合物1を受ける。
サブスタディ3:化合物1を誘導治療として評価するための第3相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照サブスタディ。このサブスタディの合計期間は、28日間のスクリーニング期間、14週間の誘導期間、6週間のEI期間、及び4週間のフォローアップ期間を含めて、最大28週間である。適格な対象は、二重盲検様式で(2:1の比率)、選択された用量の化合物1(2mg若しくは3mg)又はプラセボ処置に無作為化される。2mg又は3mgの化合物1を受けた対象の割合が、遅い反応者であり、長期誘導処置の恩恵を受け得るかを判断するために、14週目において反応基準を満たさないすべての対象は、合計で最大20週間の誘導処置のために、合計6週間のEI期間に入る。EI期間において、対象は、誘導期間の処置に応じて、2mg又は3mgの化合物1を受ける。
サブスタディ4:化合物1を維持治療として評価するための第3相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照サブスタディ。このサブスタディの全期間は、38週間の処置期間及び4週間のフォローアップ期間を含めて、最大42週間である。サブスタディ2又はサブスタディ3での処置を完了し、臨床的改善を示した対象は、サブスタディ4の対象となり得る。対象は、二重盲検様式で(1:1の比率)、最大38週間、プラセボ又は化合物1に無作為化され、化合物1に無作為化された対象は、親試験又はサブスタディの最後の訪問時に受けたのと同じ化合物1用量(2mg又は3mg)を受ける。
サブスタディ5:少なくとも52週間の処置を完了した対象についての長期延長(LTE)サブスタディ。この試験の全期間は、208週間の処置期間及び4週間のフォローアップ期間を含めて、最大212週間である。それぞれ少なくとも52週間及び66週間の処置を完了したサブスタディ4及びサブスタディ1の対象は、最大208週間の処置期間及び4週間のフォローアップ期間を有するこのLTE試験に入る資格がある。
含入基準:
1.同意時に対象が18~80歳(含入)であること
2.書面によるインフォームドコンセントを提供し、プロトコル評価のスケジュールを遵守することができること
3.無作為化の前に、少なくとも回腸及び/又は結腸を含むCDを3か月以上有すること;診断は、内視鏡検査及び/又は組織病理によって過去においていつでも確認し得る。スクリーニング内視鏡検査及び組織病理報告は、カルテに内視鏡診断報告がない対象のための情報書類として役立ち得る。
4.以下で定義される、スクリーニング時に中程度から重度の活動性CDを有すること:
-クローン病活動性指数(CDAI)スコアが220以上450以下であること、及び
-重み付けされていない平均の最も酷い1日腹痛(AP)スコア≧2(4ポンイト評価を使用;すなわち、0[なし]~3[重度])又は重み付けされていない最も酷い1日緩便/水様便頻度(SF)(ブリストル便尺度[BSFS]タイプ6又は7)スコア≧4、並びに
-クローン病の単純内視鏡スコア(SES-CD)≧6、又は孤立性回腸疾患を有する対象の場合にはSES-CD≧4であること
5.CDの処置のための以下の治療のうちの1つ以上に対して不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示すこと:
-経口コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン[若しくはその同等物]又はブデソニド)
-免疫抑制剤(例えば、アザチオプリン、6-メルカプトプリン、又はメトトレキサート)。
除外基準:
1.CDの処置のために上市されている生物学的製剤の2つ以上のクラス(すなわち、TNFαアンタゴニスト、インターロイキン12/23アンタゴニスト、及びインテグリン受容体アンタゴニスト)からの薬剤に対して不十分な反応(すなわち、一次反応なし)の病歴があること
2.潰瘍性大腸炎、不確定性大腸炎、顕微鏡的大腸炎、虚血性大腸炎、放射線性大腸炎、憩室性疾患関連大腸炎、中毒性巨大結腸症、若しくは活動性感染性大腸炎を有するか、又はスクリーニング時にクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)毒素の検査で陽性であること
3.機能的若しくは術後の短腸症候群を有すること(すなわち、3回以上の小腸切除があること)、又は手術を必要とする可能性があるか若しくは有効性評価を妨げる可能性がある任意の関連する合併症を有すること
4.無作為化前8週間以内に腹腔内膿瘍の外科的処置を受けたか、又は無作為化前4週間以内に肛門周囲膿瘍の外科的処置を受けたこと
5.無作為化前24週間以内に腸切除を受けたか、又は無作為化前12週間以内に他の腹腔内手術を受けたこと。以前に結腸切除又は回腸結腸切除術を受けたことがある対象
は、25cmを超える結腸が残っている必要がある
6.イレオストミー又はコロストミーを有すること
7.無作為化前4週間以内に静脈内抗生物質(複数可)/薬剤(複数可)を必要とする重篤な感染症を有すること
8.原発性若しくは続発性免疫不全症候群、臓器移植の病歴、日和見感染症の病歴、単純ヘルペス又は帯状疱疹の播種の病歴、又はヒト免疫不全ウイルス、B型肝炎ウイルス、又は活動性C型肝炎ウイルスを有するか、若しくはその検査で陽性を有すること
9.母乳育児をしている授乳中の女性であること。
投与及び管理
サブスタディ1、サブスタディ2、及びサブスタディ3の場合、3mgの化合物1の処置群では、1週目に、登録患者は、2mgの化合物1を含む1錠及び対応する1錠のプラセボを1日1回(qd)経口で服用する。2週目以降、登録患者は、2mgの化合物1を含む1錠及び1mgの化合物1を含む1錠(1日合計3mgの化合物1の投与量)を経口で服用する。前の処置期間に2mgの化合物1を受け、その後に3mgの化合物1に割り当てられた対象は、処置の開始から3mgの化合物1を受ける。2mgの化合物1の処置群では、登録患者は、a)2mgの化合物1を含む1錠及び1錠のマッチングプラセボ、又はb)3mgの群が中止された場合は2mgの化合物1を含む1錠を受ける。プラセボ群では、2錠のマッチングプラセボをqd経口で服用するか、又は(3mg用量の化合物1を中止した場合は)1錠のマッチングプラセボをqd経口で服用する。
サブスタディ4の場合、3mgの化合物1の処置群では、登録患者は、2mgの化合物1を含む1錠及び1mgの化合物1を含む1錠をqd(1日合計3mgの化合物1の投与量)経口で服用する。2mgの化合物1処置群では、登録患者は、a)2mgの化合物1を含む1錠及び対応する1錠のプラセボ、又はb)3mgの群が中止された場合は2mgの化合物1を含む1錠を受ける。プラセボ群では、2錠のマッチングプラセボをqd経口投与するか、又は(3mg用量の化合物1を中止した場合は)1錠のマッチングプラセボ錠剤をqd経口で服用する。
サブスタディ5の場合、3mgの化合物1の処置群では、登録患者は、2mgの化合物1を含む1錠及び1mgの化合物1を含む1錠をqd(1日合計3mgの化合物1の投与量)経口で服用する。2mgの化合物1処置群では、登録患者は、a)2mgの化合物1を含む1錠及び対応する1錠のプラセボ、又はb)3mgの群が中止された場合は2mgの化合物1を含む1錠を受ける。
主要評価項目及び副次評価項目は、サブスタディに基づいて変わり、以下の定義に従う:
評価項目の定義:
・内視鏡反応:内視鏡的寛解又はベースラインからのSES-CDの50%以上の減少
・内視鏡的寛解:SES-CD≦4及びベースラインからの少なくとも2ポイントの減少、サブスコア>1を有さない
・臨床反応CDAI:臨床的寛解CDAI又はベースラインからのCDAIの100ポイント以上の減少
・臨床的寛解CDAI:CDAI<150
・臨床反応PRO2:臨床的寛解PRO2又はベースラインからのPRO2の8ポイント以上の減少
・臨床反応CDAI-70:臨床的寛解CDAI又はベースラインからのCDAIの70ポイント以上の減少
・臨床的寛解PRO2:PRO2<8
・コルチコステロイドなしでの寛解:52週目前の4週間以上、コルチコステロイドを投与せずにCDAI<150(ベースラインでコルチコステロイドを受けた対象について)。
上記の定義に基づいて、14週目に反応基準を満たすサブスタディ2又はサブスタディ3の対象(すなわち、内視鏡反応、内視鏡寛解、臨床反応CDAI≧100の改善、又は臨床的寛解CDAI<150のうちの少なくとも1つの基準を満たした対象として定義される14週目の反応者)は、14週目の訪問の完了時にサブスタディ4に入る資格がある。上記の定義に基づいて14週目で反応基準を満たさないサブスタディ2又はサブスタディ3の対象は、サブスタディ2又はサブスタディ3において6週間のEI期間の資格がある。
サブスタディ1
主要有効性評価項目:
・14週目及び52週目におけるベースラインからのSES-CDスコアの変化
・14週目及び52週目におけるベースラインからのCDAIスコアの変化
副次有効性評価項目:
・14週目及び52週目に内視鏡反応を有する対象の割合
・14週目及び52週目に臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
サブスタディ2
主要有効性評価項目:
・14週目に内視鏡反応を示した対象の割合
二次有効性評価項目:
・14週目に臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
サブスタディ3
主要な有効性評価項目:
・14週目に内視鏡反応を有する対象の割合
・14週目に臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
副次有効性評価項目:
・14週目に臨床的寛解PRO2を有する対象の割合
・14週目に臨床反応CDAIを有する対象の割合
・14週目に内視鏡反応及び臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
・14週目に内視鏡的寛解を有する対象の割合
サブスタディ4
主要有効性評価項目:
・52週目に臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
・52週目に内視鏡反応を有する対象の割合
副次有効性評価項目:
・サブスタディ4ベースラインにおける臨床的寛解CDAIの対象のうちの、52週目において臨床的寛解CDAIを有する対象の割合(14週目又はEI6週目の訪問として定義)
・サブスタディ4ベースラインにおける内視鏡反応の対象のうちの、52週目に内視鏡反応を有する対象の割合
・サブスタディ4ベースラインにおけるコルチコステロイドを受けた対象のうちの、52週目にコルチコステロイドなしでの臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
・52週目に内視鏡的寛解を有する対象の割合
・52週目に臨床的寛解PRO2を有する対象の割合
サブスタディ5
二次有効性評価項目:
・処置終了までの訪問による臨床的寛解CDAIを有する対象の割合
・処置終了までの訪問による臨床的寛解PRO2を有する対象の割合
安全性は、バイタルサイン、光干渉断層撮影による眼科検査を含む身体検査、有害事象(AE)、実験室評価(例えば、血液学的、化学、凝固パネル、出産の可能性のある女性のみの妊娠の検査)、12誘導心電図(ECG)、連続ホルターモニタリング、並びに肺機能検査及び局所的に利用可能な場合は一酸化炭素に対する肺の拡散能力によって評価される。
安全性評価項目:
・処置の発生率-緊急AE(TEAE)及び重篤なAE(SAE)
・検査所見の異常の発生率及び重症度
・臨床的に重要なバイタルサイン、ECG、及びホルター異常の発生率
・検査値(血液学、血清化学、凝固、及び尿検査)、ECG、及びベースラインからのバイタルサインの変化
本開示の方法の他の使用は、特に、本特許文書の検討に基づいて、当業者に明らかになるであろう。

Claims (58)

  1. クローン病を有する個体を処置する方法であって、それを必要とする前記個体に、治療有効量の(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)又はその薬学的に許容される塩を含む医薬剤形を投与することを含む、方法。
  2. 前記個体が、糖質コルチコステロイド、免疫抑制剤、及び生物学的製剤から選択されるクローン病の処置のための少なくとも1つの薬剤に対する不十分な反応、反応の喪失、又は非忍容性を示している、請求項1に記載の方法。
  3. 前記剤形が、絶食条件下で投与される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記剤形が、摂食条件下で投与される、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記治療有効量が、約0.5~約5.0mgの化合物1に相当する、請求項1~4に記載のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記治療有効量が、2mgの化合物1に相当する量である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記治療有効量が、3mgの化合物1に相当する量である、請求項5に記載の方法。
  8. 前記剤形が、調整なしで投与される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記個体に、第1の期間に2mgの化合物1に相当する量を投与し、続いて、第2の期間に3mgの化合物1に相当する量を投与する、請求項5に記載の方法。
  10. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、経口投与される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、経口投与に好適なカプセル剤又は錠剤として製剤化される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、
    化合物1
    化合物1のカルシウム塩、及び
    化合物1のL-アルギニン塩
    から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、化合物1のL-アルギニン塩である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、化合物1のL-アルギニン塩の無水非溶媒和結晶形態である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、化合物1の無水非溶媒和結晶形態である、請求項12に記載の方法。
  16. 前記治療有効量の化合物1又はその薬学的に許容される塩が、前記個体に1日1回投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記方法が、性別特異的ではない、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記個体に、TNFαアンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、及び免疫抑制剤から選択される少なくとも1つの薬剤が以前に投与されている、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記個体が、前記少なくとも1つの薬剤で不十分な反応を有したか、該薬剤に対して反応を喪失したか、又は該薬剤に対して非忍容性であった、請求項18に記載の方法。
  20. 前記処置が、臨床反応を誘導及び/若しくは維持すること、粘膜の内視鏡的外観を改善すること、並びに/又は臨床的寛解を誘導及び/若しくは維持することを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記投与が、重篤な有害事象をもたらさない、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記化合物1が、前記個体における急性心拍数低下又は心臓ブロックを実質的に誘導することなく投与される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 化合物1又はその薬学的に許容される塩の投与中に有害事象についてモニタリングすることと、任意選択で、化合物1又はその薬学的に許容される塩の投与を中断又は中止することをさらに含む、請求項1~22に記載のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記個体が、中等度から重度の活動性クローン病を有する、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記個体が、中程度の活動性クローン病を有する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記個体が、重度の活動性クローン病を有する、請求項24に記載の方法。
  27. 前記個体が、従来の治療に対して不十分な反応を示している、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記従来の治療が、コルチコステロイド、免疫抑制剤、及び生物学的製剤のうちの少なくとも1つから選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記従来の治療が、プレドニゾン、ブデソニド、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、メトトレキサート、インフリキシマブ、アダリムマブ、又はセルトリズマブペゴルのうちの少なくとも1つから選択される、請求項27に記載の方法。
  30. 前記個体に、TNFα阻害剤を同時投与しない、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記化合物1が、前記クローン病の処置のために前記個体に投与される唯一の活性成分である、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. クローン病を有する個体を処置する方法であって、
    誘導用量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を誘導期にそれを必要とする前記個体に投与することであって、前記誘導期が、少なくとも14週間を含む、投与することと、
    維持用量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を維持期にそれを必要とする前記個体に投与することと、
    を含む、方法。
  33. 前記誘導用量が、3mgの化合物1に相当する量を含む、請求項32に記載の方法。
  34. 前記維持用量が、2mgの化合物1に相当する量を含む、請求項32又は33に記載の方法。
  35. 前記維持期が、少なくとも38週間を含む、請求項32~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、前記誘導用量中及び前記維持用量中の両方で1日1回の頻度で投与される、請求項32~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記個体が、中等度から重度の活動性クローン病を有する、請求項32~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 個体におけるクローン病の処置方法で使用するための(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸である化合物(化合物1)又はその薬学的に許容される塩。
  39. 個体におけるクローン病の処置方法で使用するための(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)又はその薬学的に許容される塩である化合物であって、前記方法が、
    誘導用量の前記化合物を誘導期に前記個体に投与することであって、前記誘導期が、少なくとも14週間を含む、投与することと、
    維持用量の前記化合物を維持期に前記個体に投与することと、
    を含む、化合物。
  40. 前記誘導用量が、3mgの化合物1に相当する量を含む、請求項39に記載の使用のための化合物。
  41. 前記維持用量が、2mgの化合物1に相当する量を含む、請求項39又は40に記載の使用のための化合物。
  42. 前記維持期が、少なくとも38週間を含む、請求項39~41のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  43. 前記化合物が、前記誘導用量中及び前記維持用量中の両方で1日1回の頻度で投与される、請求項39~42のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  44. 前記個体が、中等度から重度の活動性クローン病を有する、請求項39~43のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  45. 個体における中等度から重度の活動性クローン病の処置方法で使用するための薬剤の製造における、(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸である化合物(化合物1)又はその薬学的に許容される塩の使用。
  46. 個体における中等度から重度の活動性クローン病の処置方法で使用するための薬剤の製造における、(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸である化合物(化合物1)又はその薬学的に許容される塩の使用であって、前記方法が、
    誘導用量の前記化合物を誘導期に前記個体に投与することであって、前記誘導期が、少なくとも14週間を含む、投与することと、
    維持用量の前記化合物を維持期に前記個体に投与することと、
    を含む、使用。
  47. 前記誘導用量が、3.0mgの化合物1に相当する量を含む、請求項46に記載の使用。
  48. 前記維持用量が、2.0mgの化合物1に相当する量を含む、請求項46又は47に記載の使用。
  49. 前記維持期が、少なくとも38週間を含む、請求項46~48のいずれか一項に記載の使用。
  50. 前記化合物が、前記誘導用量中及び前記維持用量中の両方で1日1回の頻度で投与される、請求項46~49のいずれか一項に記載の使用。
  51. クローン病を有する個体を処置する方法であって、
    誘導用量の前記化合物1又はその薬学的に許容される塩を誘導期にそれを必要とする個体に投与することであって、前記誘導期が、少なくとも14週間を含む、投与することと、
    臨床反応について前記個体を試験することと、
    前記個体が臨床反応を示した場合、維持用量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を維持期にそれを必要とする前記個体に投与することと、
    を含む、方法。
  52. 前記誘導用量が、3mgの化合物1に相当する量を含む、請求項51に記載の方法。
  53. 前記維持用量が、2mgの化合物1に相当する量を含む、請求項51又は52に記載の方法。
  54. 前記維持期が、少なくとも38週間を含む、請求項51~53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記化合物1又はその薬学的に許容される塩が、前記誘導用量中及び前記維持用量中の両方で1日1回の頻度で投与される、請求項51~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記個体が中等度から重度の活動性クローン病を有する、請求項51~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記臨床反応が、4以下のクローン病の単純内視鏡スコア(SES-CD)であり、ベースラインから少なくとも2ポイント減少し、サブスコア>1を有さない、請求項51~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記臨床反応が、ベースラインからのSES-CDの50%以上の減少である、請求項51~56のいずれか一項に記載の方法。
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