JP2022511788A - S1p1受容体に関連する状態を治療する方法 - Google Patents

S1p1受容体に関連する状態を治療する方法 Download PDF

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Abstract

個体が(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療に対する応答者であるかどうかを決定する方法が提供される。【選択図】図7

Description

スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1またはSIP1)受容体関連障害の治療に有用な方法が提供される。
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体1-5は、7回膜貫通ドメインを有するGタンパク質共役受容体のファミリーを構成する。S1P1~S1P5と呼ばれるこれらの受容体(以前はそれぞれ、内皮分化遺伝子(EDG)受容体-1、-5、-3、-6、および-8と呼ばれていた、Chun et.al.,Pharmacological Reviews,54:265-269,2002)は、スフィンゴシンのスフィンゴシンキナーゼ触媒リン酸化によって生成されるスフィンゴシン-1-リン酸による結合を介して活性化される。S1P1、S1P4、およびS1P5受容体は、Giを活性化するが、Gqを活性化せず、S1P2およびS1P3受容体は、GiおよびGqの両方を活性化する。S1P1受容体ではなく、S1P3受容体が、アゴニストに反応して、細胞内カルシウムを増加させる。
S1P1受容体関連障害の治療に有用なS1P1アゴニストの増加する需要の観点から、化合物(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1、APD334)、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物が、
Figure 2022511788000002
重要な新しい化合物として浮上しており、全体が参照によって本明細書に組み込まれるPCT特許出願第PCT/US2009/004265号を参照されたい。化合物1、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物は、スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療のために意図された治験薬候補である。
多くのS1P1アゴニストは、副作用、特に心血管関連有害事象を引き起こし、医師が維持用量までゆっくりと患者に滴定することを必要とする。この滴定期間は、数週間またはさらに1か月かかり得る。滴定レジメンの複雑さおよび長さによって、維持用量に達する前に患者が治療を通常より早く中止するか、または医師が他の治療オプションを好む場合があり得る。
化合物1、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物での治療を必要とする個体を効果的に治療する必要性が存在し、より具体的には、個体がそのような治療に対する応答者であるかどうかを決定するための方法が必要である。本開示は、この必要性を満たし、関連する利点も提供する。
この出願全体を通したいかなる参考文献の引用も、そのような参照が本出願の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。
個体が(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療に対する応答者であるかどうかを決定する方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物の個体への第1の投与期間後に、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物に対する個体の応答性を測定するステップを含み、
個体が該第1の投与期間後に閾値効果を達成した場合、個体は応答者である、方法が提供される。
体重管理を必要とする複数の個体から、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療のために1人の個体を選択するための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物の個体への第1の投与期間後に、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物に対する個体の応答性を測定することと、
個体が該第1の投与期間後に閾値効果を達成した場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療のために個体を選択することと、を含む、方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
個体に治療有効量の化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を投与するステップを含み、
該個体は、本明細書に記載の方法に従って、以前に応答者であると決定されているか、または治療のために選択されている、方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
治療有効量の化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を個体に投与するステップ、
本明細書に記載の方法に従って、個体が応答者であるかまたは治療のために選択されるかどうかを決定するステップ、
個体が応答者として識別される場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を継続するステップ、あるいは
個体が応答者として識別されない場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の個体への投与を修正するステップを含む方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までに便中カルプロテクチンの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成する場合、第2の期間化合物1の投与を継続することと、を含む、方法も、提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までにC反応性タンパク質の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成する場合、第2の期間化合物1の投与を継続することと、を含む、方法も、提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までに便中カルプロテクチンの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成しない場合、第2の期間化合物1の投与を中止することと、を含む、方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までにC反応性タンパク質の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成しない場合、第2の期間化合物1の投与を中止することと、を含む、方法も提供される。
本明細書に開示される本発明のこれらおよび他の態様は、特許開示が進むにつれてより詳細に記載されるであろう。
安全性集団で観察されたリンパ球数(103/μL)を示す。 安全性集団で観察された好中球数(103/μL)を示す。 安全性集団における時点ごとのベースラインからの変化として心電図(ECG)心拍数(bpm)を示す。 エトラシモド(化合物1のL-アルギニン塩)、オザニモド、XELJANZ(登録商標)(トファシチニブクエン酸塩)、ENTYVIO(登録商標)(ベドリズマブ)、SIMPONI(登録商標)(ゴリムマブ)、およびHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)で内視鏡的改善を示した患者の割合の比較。 エトラシモド(化合物1のL-アルギニン塩)、オザニモド、XELJANZ(登録商標)(トファシチニブクエン酸塩)、ENTYVIO(登録商標)(ベドリズマブ)、SIMPONI(登録商標)(ゴリムマブ)、およびHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)について、合計メイヨースコアが≦2ポイントであり、かつ>1のサブスコアがない患者の割合として定義される臨床的寛解にある患者の割合の比較。 (A)便中カルプロテクチンおよび(B)C反応性タンパク質レベルに対するプラセボ、エトラシモド1mg、およびエトラシモド2mgの効果を経時的に示す。P値対プラセボ:*P≦0.05、**P≦0.001。BL、ベースライン;CRP、C反応性タンパク質;IQR、四分位範囲;Wk、週。 12週目に寛解を達成した患者と達成していない患者における、(A)便中カルプロテクチンおよび(B)C反応性タンパク質に対するエトラシモド2mgの効果を経時的に示す。P値により、寛解を達成した患者と寛解を達成しなかった患者とを比較する:*P≦0.005、**P≦0.0001。BL、ベースライン;CRP、C反応性タンパク質;IQR、四分位範囲;Wk、週。
本明細書で使用される場合、以下の単語および句は、それらが使用される文脈が特に示す限りを除いて、一般に、以下に記載される意味を有することを意図している。
化合物1:本明細書で使用される場合、「化合物1」は、その結晶形を含む(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸を意味する。非限定的な例として、化合物1は、WO2010/011316(その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されるように、無水非溶媒和結晶形態として存在し得る。別の非限定的な例として、化合物1のL-アルギニン塩は、WO2010/011316およびWO2011/094008(これらの各々は、その全体が本明細書に参照によって組み込まれる)に記載されるように、無水非溶媒和結晶形態として存在し得る。別の非限定的な例として、化合物1のカルシウム塩は、WO2010/011316(その全体が本明細書に参照によって組み込まれる)に記載されるように、結晶形態として存在し得る。
投与すること:本明細書で使用される場合、「投与すること」は、個体が化合物を内在化するように、化合物または他の療法、治療薬、もしくは治療を提供することを意味する。
処方すること:本明細書で使用される場合、「処方すること」は、薬物または他の療法、治療薬、もしくは治療の使用を指示、許可、または推奨することを指す。いくつかの実施形態において、医療従事者は、化合物、投与レジメン、または他の治療の個体への使用を口頭で助言、推奨、または許可することができる。この場合、医療従事者は、化合物、投与レジメン、または治療についての処方箋を提供してもしなくてもよい。さらに、医療従事者は、推奨される化合物または治療を提供してもしなくてもよい。例えば、医療従事者は、個体に、化合物を提供することなく、どこで化合物を入手するかを助言することができる。いくつかの実施形態において、医療従事者は、化合物、投与レジメン、または治療についての処方箋を個体に提供することができる。例えば、医療従事者は、書面または口頭の処方箋を個体に与えることができる。処方箋は、紙に、または、例えばハンドヘルドコンピュータデバイス上の、コンピュータファイルなどの電子媒体に書き込むことができる。例えば、医療従事者は、化合物、投与レジメン、または治療についての処方箋を有する紙片または電子媒体を変換することができる。加えて、処方箋は、薬局または調剤室に(口頭で)電話するか、(書面で)ファックスするか、またはインターネットを介して電子的に提出することができる。いくつかの実施形態において、化合物の試料または治療を個体に与えることができる。本明細書で使用される場合、化合物の試料を与えることは、化合物についての暗黙の処方箋を構成する。世界中の異なる健康管理システムは、化合物または治療を処方および/または投与するための異なる方法を使用し、これらの方法は、本開示によって包含される。
処方箋は、例えば、個体の名前および/または生年月日などの識別情報を含むことができる。加えて、例えば、処方箋は、医薬品名、医薬品強度、用量、投与頻度、投与経路、調剤される数または量、再投薬数、医師名、医師署名などを含むことができる。さらに、例えば、処方箋は、DEA番号および/または状態番号を含むことができる。
医療従事者は、例えば、スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療のための化合物(薬物)を処方または投与することができる医師、看護師、診療看護師、または他の関連する医療専門家を含むことができる。加えて、医療従事者は、例えば、保険業者を含む、個体が化合物または薬物を受けることを推奨、処方、投与、または予防することができる者を含むことができる。
予防する(PREVENT)、予防すること(PREVENTING)、または予防(PREVENTION):本明細書で使用される場合、「予防する」、「予防すること」、または「予防」という用語、例えば、スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害または特定の障害に関連する1つ以上の症状の発生もしくは発症の予防は、必ずしも障害の完全な予防を意味するわけではない。例えば、「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、疾患または状態の少なくとも1つの症状を最終的に示し得るが、まだそうしていない個体に対する予防的(prophylactic)または予防的(preventative)な療法の実施を意味する。そのような個体は、疾患のその後の発生と相関することが知られている危険因子に基づいて識別することができる。代替的に、予防療法は、予防手段として、危険因子の事前の識別なしに実施することができる。少なくとも1つの症状の発症を遅らせることも、予防(prevention)または予防(prophylaxis)とみなすことができる。
治療する(TREAT)、治療すること(TREATING)、または治療(TREATMENT):本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」、または「治療」という用語は、疾患もしくは状態の少なくとも1つの症状を既に示すか、または疾患もしくは状態の少なくとも1つの症状を以前に示した個体への療法の実施を意味する。例えば、「治療すること」は、疾患もしくは状態の症状を軽減すること、減少すること、もしくは改善すること、追加の症状を予防すること、症状を引き起こす根本的な代謝を改善すること、疾患もしくは状態を阻害すること、例えば、疾患もしくは状態の発生を防止すること、疾患もしくは状態を緩和すること、疾患もしくは状態の退行を引き起こすこと、疾患もしくは状態によって引き起こされる状態を緩和すること、または疾患もしくは状態の症状を停止することを含むことができる。例えば、障害に関して「治療すること」という用語は、その特定の障害に関連する1つ以上の症状の重症度の低減を意味する。したがって、障害の治療は、必ずしも障害に関連する全ての症状の重症度の低下を意味するものではなく、障害に関連する1つ以上の症状の重症度の完全な低下を必ずしも意味しない。
耐容性がある:本明細書で使用される場合、その個体へのその用量の投与が、許容されない有害事象または許容されない有害事象の組み合わせをもたらさない場合、個体はある用量の化合物に「耐容性がある」と言われる。当業者であれば、耐容性が主観的な尺度であり、1つの個体に耐えられ得るものが異なる個体には耐えられない場合があることを理解するであろう。例えば、1つの個体は、頭痛に耐えられない場合があり、第2の個体は、頭痛には耐えられるが嘔吐には耐えることができない場合があり、第3の個体について、頭痛のみまたは嘔吐のみのいずれかは耐えられるが、個体は、各々の重症度が単独で経験される場合未満であっても、頭痛および嘔吐の組み合わせに耐えることができない。
有害事象:本明細書で使用される場合、「有害事象」は、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物での治療に関連する不都合な医学的出来事である。一実施形態において、有害事象は、白血球減少症、便秘、下痢、悪心、腹痛、好中球減少症、嘔吐、腰痛、および月経障害から選択される。一実施形態において、有害事象は、心ブロック、例えば、1度房室ブロックである。一実施形態において、有害事象は、急性心拍数低減である。一実施形態において、有害事象は、80%未満のFEV1、FVCなどの異常な肺機能検査所見である。一実施形態において、有害事象は、ALTおよびASTの>2X ULNの上昇などの異常な肝機能検査である。一実施形態において、有害事象は、黄斑浮腫である。
治療を必要とするおよびそれを必要とする:本明細書で使用される場合、「治療を必要とする」および治療に言及する場合の「それを必要とする」は、個体または動物が治療を必要とするか、または治療によって利益を得られるであろうという、介助者(例えば、ヒトの場合、医師、看護師、診療看護婦など、非ヒト哺乳動物を含む動物の場合、獣医師)によって下される判断を意味するように、交換可能に使用される。この判断は、介助者の専門知識の範疇である多様な要因に基づいて行われるが、これには、個体または動物が、本発明の化合物によって治療可能な疾患、状態、または障害の結果として病気であるか、または病気になるという知識が含まれる。したがって、本発明の化合物は、保護的もしくは予防的方式で使用することができるか、または本発明の化合物は、疾患、状態、もしくは障害を緩和、阻害、もしくは改善するために使用することができる。
個体:本明細書で使用される場合、「個体」は、哺乳動物、好ましくはマウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類、および最も好ましくはヒトを含む、任意の動物を意味する。いくつかの実施形態において、ヒト個体は、「患者」と呼ばれる。
急性心拍数低減:本明細書で使用される場合、「急性心拍数低減」は、例えば、毎分10拍(bpm)以上、例えば、約5bpm未満、例えば、約4bpm未満または約3bpm未満または2bpm未満の、正常洞調律からの心拍数減少を意味し、それは薬物投与後、数時間、例えば、1~3時間以内に最大であり、その後、心拍数は投与前の値に戻る。
正常洞調律:本明細書で使用される場合、「正常洞調律」は、治療を受けていないときの個体の洞調律を意味する。正常洞調律の評価は、医師の能力の範囲内である。正常洞調律は、一般的に、60~100bpmの範囲の心拍数をもたらすであろう。
用量:本明細書で使用される場合、「用量」は、疾患または障害を1つの特定の時点で治療または予防するために個体に与えられる、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物の量を意味する。
絶食した個体:本明細書で使用される場合、「絶食した個体」は、いかなる食品も食べていない、すなわち、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の投与前に、少なくとも6~8時間、例えば、約8時間絶食しており、いかなる食品も食べず、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の投与後に、少なくとも1時間絶食を継続する個体を意味する。特定の実施形態において、個体はまた、絶食期間中に特定の非食品物質を摂取することを控え得る。例えば、特定の実施形態において、個体は、絶食期間中にいかなるサプリメントおよび/または薬物も摂取しない。特定の実施形態において、個体は、絶食期間中にいかなる高カロリー液体も摂取しない。特定の実施形態において、個体は、絶食期間中に水以外のいかなる液体も摂取しない。特定の実施形態において、個体は、少量の低カロリー飲料、例えば、茶、コーヒー、または希釈したジュースを摂取し得る。
メイヨークリニックスコア(MCS):本明細書で使用される場合、「メイヨークリニックスコア(Mayo Clinic Score)」、「メイヨークリニックスコア(Mayo clinic score)」、「メイヨースコア」または「MCS」は、潰瘍性大腸炎の疾患活動性を測定するために設計された手段を意味し、排便頻度、直腸出血、軟性直腸S状結腸鏡検査の所見、および医師による全般評価の最大4つのサブスコアからなり、各コンポーネントは0~3の範囲である(0=正常、1=軽度、2=中等度、3=重度)。したがって、合計スコアは、0~12の範囲であり、より高いスコアは、より重度の疾患を示す。6ポイントメイヨースコアは、電子患者日記を使用して毎日収集される排便頻度および直腸出血PROに基づき、内視鏡検査の所見および医師による全般評価を除外する。3ポイントメイヨースコアは、排便頻度、直腸出血、および内視鏡検査の所見に基づき、0~9の範囲の合計スコアを有する。2ポイントメイヨースコアは、直腸出血および内視鏡検査の所見に基づき、0~6の範囲の合計スコアを有する。医師による全般評価は、MCSの3つの他の基準所見、腹部不快感および一般的な幸福感の個体の毎日の記録、ならびに身体的所見および個体のパフォーマンスなどの他の観察を認める。
軽度~中等度活動性潰瘍性大腸炎:本明細書で使用される場合、「軽度~中等度活動性潰瘍性大腸炎」は、4~10の4コンポーネントMCSを特徴とする潰瘍性大腸炎を意味する。
中等度~重度活動性潰瘍性大腸炎:本明細書で使用される場合、「中等度~重度活動性潰瘍性大腸炎」は、≧2の内視鏡サブスコアおよび≧1の直腸出血スコアを含む4~9の3コンポーネントMCSを特徴とする潰瘍性大腸炎を意味する。3コンポーネントMCSは、完全MCSの4つのコンポーネントのうちの3つ(内視鏡的所見、直腸出血、および排便頻度)を使用する。
臨床的寛解:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「臨床的寛解」は、以下の3コンポーネントメイヨークリニックスコアを意味する:ベースラインでのサブスコアからの≧1ポイントの減少を伴う、0または1の内視鏡検査スコア(軟性直腸S状結腸鏡検査を使用)、≦1の直腸出血スコア、および0または1の排便頻度スコア。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎に関する「臨床的寛解」は、以下の3コンポーネントメイヨークリニックスコアを意味する:ベースラインでのサブスコアからの≧1ポイントの減少を伴う、0または1の内視鏡検査スコア(軟性直腸S状結腸鏡検査を使用)、0の直腸出血スコア、および0または1の排便頻度スコア。
臨床応答:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「臨床応答」は、直腸出血サブスコアにおける≧1の減少または0もしくは1の絶対直腸出血スコアを伴う、3コンポーネントメイヨークリニックスコアにおける≧2ポイントの減少と、ベースラインからの≧30%の減少とを意味する。
内視鏡的改善:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「内視鏡的改善」は、≦1ポイントのメイヨー内視鏡サブスコア(軟性直腸S状結腸鏡検査の所見を使用)を特徴とする潰瘍性大腸炎を意味する。
内視鏡的寛解:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「内視鏡的寛解」は、メイヨークリニックスコア=0の軟性直腸S状結腸鏡検査サブスコアからの所見を特徴とする潰瘍性大腸炎を意味する。
直腸出血の改善:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「直腸出血の改善」は、ベースラインからの変化<0を意味する。
組織学的治癒:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「組織学的治癒」は、Geboes指数で<3.1のスコアを意味する。
組織学的寛解:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「組織学的(histologic)寛解」または「組織学的(histological)寛解」は、Geboes指数で<2.0のスコアを意味する。
粘膜治癒:本明細書で使用される場合、「粘膜治癒」は、内視鏡的改善および組織学的寛解の両方である。
排便頻度の改善:本明細書で使用される場合、潰瘍性大腸炎に関する「排便頻度の改善」は、ベースラインからの変化<0を意味する。
5-アミノサリチル酸塩:本明細書で使用される場合、「5-アミノサリチル酸塩」は、例えば、CANASA(登録商標)(メサラミン)、COLAZAL(登録商標)(バルサラジド二ナトリウム)、ASACOL(登録商標)(メサラミン)、DELZICOL(登録商標)(メサラミン)、およびDIPENTUM(登録商標)(オルサラジン)を含む、薬物のクラスを意味する。
免疫抑制剤:本明細書で使用される場合、「免疫抑制剤」は、例えば、AZASAN(登録商標)(アザチオプリン)、IMURAN(登録商標)(アザチオプリン)、GENGRAF(登録商標)(シクロスポリン)、NEORAL(登録商標)(シクロスポリン)、およびSANDIMMUNE(登録商標)(シクロスポリン)を含む、薬物のクラスを意味する。
糖質コルチコステロイド:本明細書で使用される場合、「糖質コルチコステロイド」は、例えば、UCERIS(登録商標)(ブデソニド)、DELTASONE(登録商標)(プレドニゾン)、MEDROL(登録商標)(メチルプレドニゾロン)、およびヒドロコルチゾンを含む、薬物のクラスを意味する。
TNFαアンタゴニスト:本明細書で使用される場合、「TNFαアンタゴニスト」または「腫瘍壊死因子-αアンタゴニスト」は、例えば、SIMPONI(登録商標)(ゴリムマブ)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、およびHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)を含む薬物のクラスを意味する。
インテグリン受容体アンタゴニスト:本明細書で使用される場合、「インテグリン受容体アンタゴニスト」は、例えば、ENTYVIO(登録商標)(ベドリズマブ)を含む、薬物のクラスを意味する。
薬学的組成物:本明細書で使用される場合、「薬学的組成物」は、これらに限定されないが、化合物1の塩、溶媒和物、および水和物を含む、化合物1などの少なくとも1つの活性成分を含む、組成物を意味し、組成物は、哺乳動物(例えば、限定するものではないが、ヒト)における特定の有効な転帰についての調査を受けることができる。当業者は、活性成分が当業者の必要に基づいて所望の有効な結果を有するかどうかを決定するために適切な技術を理解し、認識するであろう。
アゴニスト:本明細書で使用される場合、「アゴニスト」は、S1P1受容体などのGタンパク質共役受容体と相互作用し、それを活性化する部分を意味し、それによって、その受容体に特徴的な生理学的または薬理学的応答を開始することができる。例えば、アゴニストは、受容体への結合時に細胞内応答を活性化するか、または膜へのGTP結合を増強する。特定の実施形態において、本発明のアゴニストは、持続的なS1P1受容体の内在化を促進することができるS1P1受容体アゴニストである(例えば、Matloubian et al.,Nature,427,355,2004を参照されたい)。
アンタゴニスト:本明細書で使用される場合、「アンタゴニスト」は、アゴニスト(例えば、内因性リガンド)と同じ部位で受容体に競合的に結合するが、受容体の活性形態によって開始される細胞内応答を活性化しない部分を意味し、それによって、アゴニストまたは部分アゴニストによる細胞内応答を阻害することができる。アンタゴニストは、アゴニストまたは部分アゴニストの不在下で、ベースライン細胞内応答を減少させない。
水和物:本明細書で使用される場合、「水和物」は、非共有結合分子間力によって結合された化学量論または非化学量論量の水をさらに含む、本発明の化合物またはその塩を意味する。
安全性集団:本明細書で使用される場合、「安全性集団」は、試験薬を受けた全てのランダム化された対象を意味する。
溶媒和物:本明細書で使用される場合、「溶媒和物」は、非共有結合分子間力によって結合された化学量論または非化学量論量の溶媒をさらに含む、本発明の化合物またはその塩を意味する。好ましい溶媒は、揮発性、非毒性、および/または微量のヒトへの投与に許容されるものである。
本発明による化合物は、任意選択的に、無機酸および有機酸を含む薬学的に許容される非毒性酸から調製される薬学的に許容される酸付加塩を含む薬学的に許容される塩として存在し得る。代表的な酸としては、全体が参照によって本明細書に組み込まれる、Berge et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,66:1-19(1977)によって列挙された薬学的に許容される塩など、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ジクロロ酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、リンサン、コハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
酸付加塩は、化合物合成の直接生成物として得られ得る。代替では、遊離塩基は、好適な酸を含有する好適な溶媒に溶解され、塩は、溶媒を蒸発させるか、または別様に塩および溶媒を分離することによって単離され得る。本発明の化合物は、当業者に知られている方法を使用して標準的な低分子量溶媒で溶媒和物を形成し得る。
化合物1を指すときに「薬学的に許容される塩、溶媒和物、および水和物」という句または「薬学的に許容される塩、溶媒和物、または水和物」という句が使用される場合、それは、化合物1の薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物、化合物1の薬学的に許容される塩、ならびに化合物1の薬学的に許容される塩の薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物を包含することが理解される。塩である化合物1を指すときに「薬学的に許容される溶媒和物および水和物」という句または「薬学的に許容される溶媒和物または水和物」という句が使用される場合、それは、そのような塩の薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物を包含することも理解される。
本明細書に記載される剤形が、活性成分として、化合物1もしくは薬学的に許容される塩のいずれか、またはその溶媒和物もしくは水和物として含み得ることは当業者には明らかであろう。さらに、化合物1およびそれらの塩の様々な水和物および溶媒和物は、薬学的組成物の製造において中間体として使用される。本明細書に言及されるもの以外の好適な水和物および溶媒和物を作製および識別するための典型的な手順は、当業者に周知であり、例えば、Polymorphism in Pharmaceutical Solids,ed.Harry G.Britain,Vol.95,Marcel Dekker,Inc.,New York,1999中のK.J.Guillory,“Generation of Polymorphs, Hydrates, Solvates, and Amorphous Solids”の202-209ページを参照されたい。したがって、本開示の一態様は、当該技術分野で既知の方法、例えば、熱重量分析(TGA)、TGA-質量分析、TGA-赤外分光法、粉末X線回折(XRPD)、カールフィッシャー滴定、高分解能X線回折などによって単離および特徴付けすることができる、化合物1および/またはその薬学的に許容される塩の水和物ならびに溶媒和物を処方ならびに/または投与する方法に関する。溶媒和物および水和物を日常的に識別するための迅速かつ効率的なサービスを提供するいくつかの商業的実体が存在する。これらのサービスを提供する企業の例としては、Wilmington PharmaTech(Wilmington、DE)、Avantium Technologies(Amsterdam)、およびAptuit(Greenwich、CT)が挙げられる。
本開示は、本化合物、塩、溶媒和物、および水和物で生じる原子の全ての同位体を含む。同位体には、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する原子が含まれる。本発明の一態様は、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する原子で置換された本化合物、塩、溶媒和物、および水和物における1つ以上の原子のあらゆる組み合わせを含む。1つのそのような例は、本化合物、塩、溶媒和物、および水和物のうちの1つに見られる、1Hまたは12Cなどの最も天然に豊富な同位体である原子の、2Hもしくは3H(1Hを置換)、または11C、13C、もしくは14C(12Cを置換)などの最も天然に豊富な同位体ではない異なる原子での置換である。そのような置換が行われた場合、それは一般に、同位体標識されていると呼ばれる。本化合物、塩、溶媒和物、および水和物の同位体標識は、当業者に既知の様々な異なる合成方法のいずれか1つを使用して達成することができ、彼らはそのような同位体標識を実施するために必要な合成方法および利用可能な試薬を理解すると容易に考えられる。一般的な例として、限定するものではないが、水素の同位体には、2H(重水素)および3H(トリチウム)が含まれる。炭素の同位体には、11C、13Cおよび14Cが含まれる。窒素の同位体には、13Nおよび15Nが含まれる。酸素の同位体には、15O、17Oおよび18Oが含まれる。フッ素の同位体には、18Fが含まれる。硫黄の同位体には、35Sが含まれる。塩素の同位体には、36Clが含まれる。臭素の同位体には、75Br、76Br、77Br、および82Brが含まれる。ヨウ素の同位体には、123I、124I、125I、および131Iが含まれる。本発明の別の態様は、本化合物、塩、溶媒和物、および水和物のうちの1つ以上を含む、合成、プレフォーミュレーションなどの間に調製されたものなどの組成物、および本明細書に記載される障害の1つ以上の治療のために哺乳動物に使用することを目的として調製されたものなどの薬学的組成物を含み、組成物中の同位体の天然に存在する分布が摂動されている。本発明の別の態様は、本明細書に記載される化合物、塩、溶媒和物、および水和物を含む組成物および薬学的組成物を含み、塩が最も天然に豊富な同位体以外の同位体で1つ以上の位置で濃縮されている。そのような同位体の摂動または濃縮を質量分析法などで測定する方法は容易に利用可能であり、放射性同位体である同位体については、HPLCまたはGCに関連して使用される無線検出器などの追加の方法が利用可能である。
本発明の化合物は、「プロドラッグ」に変換することができる。「プロドラッグ」という用語は、当該技術分野において知られている特定の化学基で修飾され、個体に投与されるとき生体内変化を受けて親化合物を与える化合物を意味する。したがって、プロドラッグは、化合物の特性を変更または排除するために一時的方式で使用される1つ以上の特殊化された非毒性保護基を含有する本発明の化合物とみなすことができる。1つの一般的な態様において、「プロドラッグ」アプローチは、経口吸収を容易にするために利用される。徹底的な議論は、T.Higuchi and V.Stella,Prodrugs as Novel Delivery Systems Vol.14 of the A.C.S. Symposium Series、およびBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987において提供され、それらの両方は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示される方法で整数が使用される場合、「約」という用語は、整数の前に挿入することができる。
本明細書全体を通して、文脈が別段に要求しない限り、「含む」という語、または「含む」または「含むこと」などの変形は、任意の他のステップもしくは要素もしくは整数、または要素もしくは整数の群の除外ではなく、記載されるステップもしくは要素もしくは整数、またはステップもしくは要素もしくは整数の群の包含を意味すると理解されるであろう。
本明細書全体を通して、特に明記されない限り、または文脈が別段に要求しない限り、単一のステップ、組成物、ステップの群、または組成物の群への言及は、1つおよび複数(すなわち、1つ以上)のそれらのステップ、組成物、ステップの群、または組成物の群を包含すると解釈されるものとする。
本明細書に記載される各実施形態は、特に明記されない限り、必要な変更を加えて、それぞれ全ての他の実施形態に適用されるものとする。
当業者であれば、本明細書に記載される本発明(複数可)が、具体的に記載されるもの以外の変形および修正を受けやすいことを理解するであろう。本発明(複数可)は全てのそのような変形および修正を含むことが理解されたい。本発明(複数可)はまた、特に明記されない限り、本明細書で個別にまたは集合的に言及または示される全てのステップ、特徴、組成物、および化合物、ならびに該ステップまたは特徴の任意および全ての組み合わせまたはそれらのうちの任意の2つ以上を含む。
本発明(複数可)は、例示のみの目的を意図する、本明細書に記載される特定の実施形態によって範囲が限定されるものではない。機能的に同等の製品、組成物、および方法は、明らかに本明細書に記載される本発明(複数可)の範囲内である。
別個の実施形態の文脈で、明瞭さのために、記載される本発明(複数可)の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供することもできることが理解される。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈で記載される本発明(複数可)の様々な特徴は、別々に、または任意の好適な部分的組み合わせで提供することもできる。例えば、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を処方および/または投与することを挙げる方法は、2つの方法、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を処方することを挙げる1つの方法、および化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を投与することを挙げる他の方法に分けることができる。加えて、例えば、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を処方することを挙げる方法、および化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を投与することを挙げる本発明の別の方法を、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を処方および/または投与することを挙げる単一の方法に組み合わせることができる。
個体が(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療に対する応答者であるかどうかを決定する方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物の個体への第1の投与期間後に、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物に対する個体の応答性を測定するステップを含み、
個体が該第1の投与期間後に閾値効果を達成した場合、個体は応答者である、方法が提供される。
体重管理を必要とする複数の個体から、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療のために1人の個体を選択するための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物の個体への第1の投与期間後に、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物に対する個体の応答性を測定することと、
個体が該第1の投与期間後に閾値効果を達成した場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療のために個体を選択することと、を含む、方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
個体に治療有効量の化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を投与するステップを含み、
該個体は、本明細書に記載の方法に従って、以前に応答者であると決定されているか、または治療のために選択されている、方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
治療有効量の化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を個体に投与するステップ、
本明細書に記載の方法に従って、個体が応答者であるかまたは治療のために選択されるかどうかを決定するステップ、
個体が応答者として識別される場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を継続するステップ、あるいは
個体が応答者として識別されない場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の個体への投与を修正するステップを含む方法も提供される。
いくつかの実施形態において、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を修正することは、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の用量および/または投与頻度を減少させることを含む。
いくつかの実施形態において、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を修正することは、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の用量および/または投与頻度を増加させることを含む。
いくつかの実施形態において、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を修正することは、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の処方または投与を中止することを含む。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までに便中カルプロテクチンの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成する場合、第2の期間化合物1の投与を継続することと、を含む、方法も、提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までにC反応性タンパク質の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成する場合、第2の期間化合物1の投与を継続することと、を含む、方法も、提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までに便中カルプロテクチンの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成しない場合、第2の期間化合物1の投与を中止することと、を含む、方法も提供される。
スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるそのための方法であって、
化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を個体に第1の期間投与することと、
個体が、第1の期間までにC反応性タンパク質の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成しない場合、第2の期間化合物1の投与を中止することと、を含む、方法も提供される。
いくつかの実施形態において、閾値効果は、便中カルプロテクチンの測定値である。
いくつかの実施形態において、応答性は、便中カルプロテクチンレベルによって測定される。
いくつかの実施形態において、応答性は、便中カルプロテクチンレベルの低下によって測定される。
いくつかの実施形態において、応答性は、約1000、975、950、925、900、875、850、825、800、775、750、725、700、675、650、625、600、575、550、525、500、475、450、425、400、375、350、325、300、275、250、200、175、174、173、172、171、170、169、168、167、166、165、164、163、162、161、160、159、158、157、156、155、154、153、152、151,150、149、148、147、146、145、144、143、142、141、140、139、138、137、136、135、134、133、132、131、130、129、128、127、126、125、124、123、122、121、120、119、118、117、116、114、113、112、111、110、109、108、107、106、105、104、103、102、101、100、99,98、97、96、95、94、93、92、91、90、89、88、87、86、85、84、83、82、81、80、79、78、77、76、75、74、73、72、71、70、69、68、67、66、65、64、63、62、61、60、59、58、57、56、55、54、53、52、51、50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、または40ug/g未満の便中カルプロテクチンレベルによって測定される。
いくつかの実施形態において、個体は、便中カルプロテクチンの測定値によって応答者であると決定される。
いくつかの実施形態において、治療中に個体において便中カルプロテクチンレベルが低下する
いくつかの実施形態において、閾値効果は、C反応性タンパク質の測定値である。
いくつかの実施形態において、応答性は、C反応性タンパク質レベルによって測定される。
いくつかの実施形態において、応答性は、C反応性タンパク質レベルの低下によって測定される。
いくつかの実施形態において、応答性は、約5、4.75、4.5、4.25、4、3.75、3.5、3.25、3、2.75、2.5、2.25、2、1.75、1.5、または1mg/L未満のC反応性タンパク質レベルによって測定される。
いくつかの実施形態において、個体は、C反応性タンパク質の測定値によって応答者であると決定される。
いくつかの実施形態において、治療中に個体においてC反応性タンパク質レベルが低下する。
いくつかの実施形態において、第1の治療期間は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24週間の治療である。
いくつかの実施形態において、応答は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24週間の治療で測定される。
いくつかの実施形態において、方法は、個体を活動性感染症について監視することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、方法は、個体が活動性感染症を発症した場合、投与を中止することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、活動性感染症は、重篤な活動性感染症である。
いくつかの実施形態において、方法は、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の投与中に有害事象について監視することと、任意選択的に、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の投与を中断または終了することと、をさらに含む。
いくつかの実施形態において、治療は、投与中に心拍数を監視すること、投与中に肺機能を監視すること、または投与中に肝機能を監視することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、治療は、投与中に心拍数を監視することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、治療は、投与中に肺機能を監視することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、治療は、投与中に肝機能を監視することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、方法は、スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療に起因する有害事象の発生率および重症度を低減する。
いくつかの実施形態において、有害事象は、重篤な有害事象である。
いくつかの実施形態において、重篤な有害事象は、白血球減少症、便秘、下痢、悪心、腹痛、好中球減少症、嘔吐、腰痛、および月経障害から選択される。
いくつかの実施形態において、方法は、重篤な有害事象をもたらさない。
いくつかの実施形態において、化合物1は、心拍数の6bpmを超える低減を引き起こすことなく投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1は、他のS1P受容体調節剤で見られる心拍数に対する初回用量効果なしに投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、他のS1P受容体調節剤で見られるAV伝導に対する初回用量効果なしに投与される。
いくつかの実施形態において、個体は、TNFアンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、および免疫抑制剤から選択される少なくとも1つの薬剤を以前に投与された。
いくつかの実施形態において、個体は、ベドリズマブを以前に投与された。
いくつかの実施形態において、個体は、少なくとも1つの薬剤に不十分な応答を示したか、それに対する応答を喪失したか、またはそれに対して不耐性であった。
いくつかの実施形態において、個体は、以前の3か月の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の6か月の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の9か月の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の1年の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の2年の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の3年の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の4年の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。いくつかの実施形態において、個体は、以前の5年の期間にわたって、経口5-アミノサリチル酸塩、コルチコステロイド、免疫抑制剤、TNFαアンタゴニスト、およびインテグリンアンタゴニストから選択される少なくとも1つの薬剤に対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示していた。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、滴定なしで投与される。
いくつかの実施形態において、個体は、化合物1またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を投与される前に絶食している。
いくつかの実施形態において、治療することは、臨床応答を誘導および/もしくは維持すること、粘膜の内視鏡的外観を改善すること、ならびに/または臨床的寛解を誘導および/もしくは維持すること、を含む。
いくつかの実施形態において、投与前に、個体は、少なくとも6の3コンポーネントメイヨークリニックスコアを有する。
いくつかの実施形態において、方法は、個体の3コンポーネントメイヨークリニックスコアの改善をもたらす。いくつかの実施形態において、方法は、個体の2コンポーネントメイヨークリニックスコアの改善をもたらす。いくつかの実施形態において、方法は、個体の合計(total)メイヨークリニックスコアの改善をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、内視鏡的改善、例えば、粘膜の内視鏡的外観の改善をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、臨床的寛解を誘導することをもたらす。炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、臨床的寛解を維持することをもたらす。炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、臨床的寛解を誘導および維持することをもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、臨床応答を誘導することをもたらす。炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、臨床応答を維持することをもたらす。炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、臨床応答を誘導および維持することをもたらす。
いくつかの実施形態において、治療は、個体におけるリンパ球数を少なくとも40%低減する。いくつかの実施形態において、治療は、個体におけるリンパ球数を少なくとも45%、50%、55%、60%、または65%低減する。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、コルチコステロイドフリー寛解をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、内視鏡的寛解をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、直腸出血の改善をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、組織学的改善をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、組織学的治癒をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、組織学的寛解をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、粘膜治癒をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、排便頻度の改善をもたらす。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、便中カルプロテクチンのレベルのレベルを監視することをさらに含む。いくつかの実施形態において、カルプロテクチンは、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を投与されている患者における臨床および/または内視鏡結果の代用マーカーである。いくつかの実施形態において、カルプロテクチンのレベルの低下は、患者が治療に応答していることを示す。
炎症性腸疾患、例えば、中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎などの潰瘍性大腸炎の治療方法のいくつかの実施形態において、治療は、C反応性タンパク質(CRP)のレベルを監視することをさらに含む。いくつかの実施形態において、CRPは、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を投与されている患者における臨床および/または内視鏡結果の代用マーカーである。いくつかの実施形態において、CRPのレベルの低下は、患者が治療に応答していることを示す。
いくつかの実施形態において、治療することは、潰瘍性大腸炎の徴候および/または症状を低減することである。いくつかの実施形態において、治療することは、潰瘍性大腸炎の徴候を低減することである。いくつかの実施形態において、治療することは、潰瘍性大腸炎の症状を低減することである。いくつかの実施形態において、治療することは、クローン病の徴候および/または症状を低減することである。いくつかの実施形態において、治療することは、クローン病の徴候を低減することである。いくつかの実施形態において、治療することは、クローン病の症状を低減することである。
いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解を誘導および/または維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解を誘導および維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および/または臨床応答を誘導および/または維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および臨床応答を誘導および維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および/または臨床応答を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および/または臨床応答を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および臨床応答を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および臨床応答を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および/または粘膜治癒を誘導および/または維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解および粘膜治癒を誘導および維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、粘膜治癒を誘導および維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解を誘導および維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、粘膜治癒を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床的寛解を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、粘膜治癒を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、誘導応答者において臨床的寛解を達成および/または持続することである。いくつかの実施形態において、治療することは、誘導応答者において臨床的寛解を達成および持続することである。いくつかの実施形態において、治療することは、誘導応答者において臨床的寛解を達成することである。いくつかの実施形態において、治療することは、誘導応答者において臨床的寛解を持続することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床応答を誘導および/または維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床応答を誘導および維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床応答を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、臨床応答を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡的改善を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡的改善を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡的改善を達成するである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡的寛解を改善することである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡的寛解を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、組織学的治癒を誘導することである。いくつかの実施形態において、治療することは、組織学的治癒を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、排便頻度を改善することである。いくつかの実施形態において、治療することは、排便頻度の改善を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、粘膜の内視鏡的外観を改善することである。いくつかの実施形態において、治療することは、粘膜の内視鏡的改善を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、誘導中に粘膜の内視鏡的外観を改善することである。いくつかの実施形態において、治療することは、コルチコステロイド使用の必要性を排除する。いくつかの実施形態において、治療することは、コルチコステロイド使用の低減を可能にする。いくつかの実施形態において、治療することは、より低用量のコルチコステロイドの使用を可能にする。いくつかの実施形態において、治療することは、コルチコステロイドフリー寛解を達成することである。いくつかの実施形態において、治療することは、コルチコステロイドフリー寛解を持続することである。いくつかの実施形態において、治療することは、直腸出血を改善することである。いくつかの実施形態において、治療することは、直腸出血の改善を維持することである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡サブスコアを改善することである。いくつかの実施形態において、治療することは、内視鏡サブスコアの改善を維持することである。
いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎は、2コンポーネントメイヨークリニックスコアを使用して診断されている。例えば、いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎は、直腸出血および内視鏡所見について0~9の範囲のスコアを使用して診断されている。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎は、3コンポーネントメイヨークリニックスコアを使用して診断されている。例えば、いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎は、排便頻度、直腸出血、および内視鏡所見について0~9の範囲のスコアを使用して診断されている。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎は、合計メイヨースコアを使用して診断されている。例えば、いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎は、排便頻度、直腸出血、内視鏡所見、および医師による全般評価について0~12の範囲のスコアを使用して診断されている。
いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、2コンポーネントメイヨークリニックスコアを使用して測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、3コンポーネントメイヨークリニックスコアを使用して測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、合計メイヨースコアを使用して測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、臨床的寛解によって測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、リンパ球低減によって測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、内視鏡的改善によって測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、6ポイントメイヨースコアによって測定される。例えば、いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、排便頻度および直腸出血によって測定される。いくつかの実施形態において、潰瘍性大腸炎の改善は、統計的に有意である。
いくつかの実施形態において、化合物1は、活動性重度感染症を有する個体において推奨されない。いくつかの実施形態において、化合物1は、活動性感染症を有する個体において推奨されない。いくつかの実施形態において、化合物1は、重度感染症を有する個体において推奨されない。いくつかの実施形態において、化合物1は、活動性重度感染症を有する個体において、感染症が制御されるまで推奨されない。いくつかの実施形態において、化合物1は、活動性感染症を有する個体において、感染症が制御されるまで推奨されない。いくつかの実施形態において、化合物1は、重度感染症を有する個体において、感染症が制御されるまで推奨されない。いくつかの実施形態において、化合物1の投与は、活動性感染症中に開始されない。いくつかの実施形態において、個体は、感染について監視される。いくつかの実施形態において、化合物1の投与は、個体が感染症を発症した場合、停止される。いくつかの実施形態において、化合物1の投与は、感染症が重篤となった場合、停止される。いくつかの実施形態において、化合物1の投与は、個体が感染症を発症した場合、中止される。いくつかの実施形態において、化合物1は、感染症を有する個体に投与されない。いくつかの実施形態において、化合物1は、活動性感染症中に投与されない。いくつかの実施形態において、化合物1の投与は、活動性感染症中に開始されず、個体は、感染症が投与中に発生するか監視され、投与は、感染症が重篤となった場合、停止される。いくつかの実施形態において、感染症は、軽度である。いくつかの実施形態において、感染症は、中等度である。いくつかの実施形態において、感染症は、重度である。いくつかの実施形態において、感染症は、重篤である。いくつかの実施形態において、感染症は、重篤な有害事象である。いくつかの実施形態において、感染症は、呼吸器感染症である。
いくつかの実施形態において、化合物1は、重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、心拍数に関する重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、心拍数変化に関する重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、心拍数の上昇に関する重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、徐脈に関する重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、AVブロックに関する重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、AV伝導に関する重度有害事象を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、徐脈を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、AVブロックを引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、治療の初日に心拍数の軽度を超える減少(例えば、>10bpm)を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、他のS1P受容体調節剤で見られる初回用量効果なしに投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、他のS1P受容体調節剤で見られる初回用量心血管効果なしに投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、心拍数の症候性変化なしに投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、心臓リズムの症候性変化なしに投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、他のS1P受容体調節剤で見られる初回用量効果を回避するために滴定を必要とすることなく投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1は、肝機能検査(LFT)を増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、LFTの上昇を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ALTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ASTを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ALTを>3X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ALTを>2.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ALTを>2X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ALTを>1.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ASTを>3X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ASTを>2.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ASTを>2X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ASTを>1.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ビリルビンを増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ビリルビンを>3X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ビリルビンを>2.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ビリルビンを>2X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ビリルビンを>1.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)を増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、GGTを>3X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、GGTを>2.5X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、GGTを>2X ULNに増加させることなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、GGTを>1.5X ULNに増加させることなく投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1は、肺機能検査における異常を引き起こすことなく投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、黄斑浮腫を引き起こすことなく投与される。
いくつかの実施形態において、個体は、炎症性腸疾患の治療のための別の薬剤との不十分な応答を有したか、これに対する応答を喪失したか、これに対して不耐性であったか、またはこれに対する依存性を示した。いくつかの実施形態において、個体は、炎症性腸疾患の治療のための他の薬剤との不十分な応答を有した。いくつかの実施形態において、個体は、炎症性腸疾患の治療のための別の薬剤に対する応答を喪失した。いくつかの実施形態において、個体は、炎症性腸疾患の治療のための別の薬剤に対して不耐性であった。いくつかの実施形態において、個体は、継続的なステロイド療法を必要とする。いくつかの実施形態において、他の薬剤は、腫瘍壊死腫瘍壊死因子(TNF)アンタゴニスト、コルチコステロイド、インテグリンアンタゴニスト、および免疫抑制剤、ならびにアミノサリチル酸塩から選択される少なくとも1つの薬剤である。
いくつかの実施形態において、個体は、従来療法との不十分な応答を有したか、これに対する応答を喪失したか、またはこれに対して不耐性であった。いくつかの実施形態において、個体は、従来療法に対して不十分な応答を有した。いくつかの実施形態において、個体は、従来療法に対する応答を喪失した。いくつかの実施形態において、個体は、従来療法に対して不耐性であった。いくつかの実施形態において、従来療法は、腫瘍壊死腫瘍壊死因子(TNF)アンタゴニスト、コルチコステロイド、インテグリンアンタゴニスト、および免疫抑制剤、ならびにアミノサリチル酸塩から選択される少なくとも1つの薬剤から選択される。
いくつかの実施形態において、個体は、コルチコステロイドおよび/またはアミノサリチル酸塩を以前に投与された。いくつかの実施形態において、個体は、腫瘍壊死腫瘍壊死因子(TNF)アンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、および/または免疫抑制剤を以前に投与された。
いくつかの実施形態において、コルチコステロイドは、経口コルチコステロイドである。いくつかの実施形態において、TNFアンタゴニストは、TNF-α遮断剤である。いくつかの実施形態において、アミノサリチル酸塩は、5-アミノサリチル酸塩である。いくつかの実施形態において、インテグリンアンタゴニストは、インテグリン受容体アンタゴニストと呼ばれる。いくつかの実施形態において、TNFアンタゴニストは、TNF遮断剤と呼ばれる。いくつかの実施形態において、免疫抑制剤は、免疫調節剤と呼ばれる。いくつかの実施形態において、事前従来療法は、事前治療と呼ばれる。
S1P1受容体に対してアゴニスト活性を有するS1P受容体アゴニストは、リンパ球減少症を迅速かつ可逆的に誘導することが示されている(末梢リンパ球低下(PLL)とも呼ばれる、Hale et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,14:3351-3355,2004)。これは、二次リンパ組織(リンパ節およびパイエル板)において、したがって炎症および臓器移植片の部位から離れてT細胞およびB細胞を隔離することによる、臨床的に有用な免疫抑制を伴う(Rosen et al.,Immunol.Rev.,195:160-177,2003、Schwab et al.,Nature Immunol.,8:1295-1301,2007)。例えば、リンパ節における、このリンパ球隔離は、T細胞上のS1P1受容体のアゴニスト駆動機能的アンタゴニズム(これによってリンパ節からのT細胞の退出を動員するS1Pの能力が低減する)およびリンパ節内皮上のS1P1受容体の持続的アゴニズム(リンパ球の移動に対向するバリア機能が増加するように)の同時発生の結果であると考えられている(Matloubian et al.,Nature,427:355-360,2004、Baumruker et al.,Expert Opin.Investig.Drugs,16:283-289,2007)。S1P1受容体のみのアゴニズムがリンパ球隔離を達成するために十分であり(Sanna et al.,J.Biol.Chem.,279:13839-13848,2004)、これが全身感染に対する免疫応答を損なうことなく起こることが報告されている(Brinkmann et al.,Transplantation,72:764-769,2001、Brinkmann et al.,Transplant.Proc.,33:530-531,2001)。
内皮S1P1受容体のアゴニズムが血管完全性の促進においてより広い役割を有することは、マウス皮膚および肺において毛細管完全性におけるS1P1受容体の関連を示す研究によって支持される(Sanna et al.,Nat.Chem.Biol.,2:434-441,2006)。血管完全性は、例えば、敗血症、大外傷、および急性肺損傷または呼吸窮迫症候群につながる手術に由来し得る炎症性プロセスによって損なわれ得る(Johan Groeneveld,Vascul.Pharmacol.,39:247-256,2003)。
一実施形態において、本発明は、S1P3受容体に対して選択性を有するS1P1受容体のアゴニストである化合物を包含する。S1P受容体ヌルマウスで組み合わされた化学的なアプローチを使用して、Sannaらは、持続性徐脈が、野生型マウスでは非選択的S1P受容体免疫抑制アゴニストによって誘導されたが、S1P3-/-マウスでは消失し、S1P1選択的アゴニストが徐脈を引き起こさなかったことを報告した。したがって、S1P1受容体ではなく、S1P3受容体が徐脈の原因であったことを示す(Sanna et al.,J.Biol.Chem.,279:13839-13848,2004)。したがって、少なくともS1P3受容体に対して選択性のS1P1受容体アゴニストは、向上された治療濃度域によって現在の療法に対する利点を有し、より高い投与でより良好な耐容性を可能にし、よって療法としての有効性を改善する。本発明は、S1P1受容体のアゴニストであり、雄Sprague-Dawley(登録商標)ラットにおいて徐脈を全くまたは実質的に示さなかった、化合物1(ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、および溶媒和物)を包含する(WO2010/011316、実施例9を参照されたい)。
化合物1による第1相試験を、0.1mg、0.35mg、1mg、3mg、および5mgの単回投与で実施した。化合物1をL-アルギニン塩として投与した。0.1mg~3mgの低用量は、軽度の有害事象のみが報告された対象によって十分に耐容性であり、その最も一般的なものは、頭痛および接触皮膚炎であった。>0.35mgの全ての用量で心拍数の用量依存的低減が見られたが、5mg用量よりも低い用量では徐脈に関連する有害事象は報告されなかった。用量制限有害事象は、5mgの用量で、1度または2度房室(AV)ブロックを伴う徐脈の4つのAEを経験する3人(50%)の対象で観察され、その結果、用量漸増が中止された。この試験における最大耐量は、3mgであった。試験では、死亡または重篤な有害事象はなかった。
末梢血リンパ球数に対する予想される薬理学的効果を除いて、バイタルサイン、ECG、肺機能検査、検眼鏡検査、または臨床検査に関して、他の臨床的に重大な安全性の問題はなかった。3mgおよび5mgでの投与は、末梢血B細胞、T細胞、NK細胞、およびTEM細胞を除く全てのT細胞サブセットの絶対数の用量応答性低下を誘導した。総末梢血リンパ球(PBL)数は、投与後2~4時間で低減し、8時間で最下点に達し、これは24時間持続し、次の4日をかけてベースラインに回復した。PBL数は、3mgおよび5mgの用量レベルで約40%および約55%低減した。TEM細胞は、CCR7を発現せず、S1P受容体発現とは独立して再循環することができる。したがって、これらの所見は、前臨床試験およびヒトにおけるS1P受容体アゴニストの予想される薬力学的効果と一致している(Gergely et al.,Br J Pharmacol 167(5):1035-1047,2012、Brossard et al.,Br J Clin Pharmacol 2013 Apr 18.doi:10.1111/bcp.12129.[Epub ahead of print]PubMed PMID:23594176、およびKovarik et al.,J Clin Pharmacol 44(5):532-537,2004.)。
S1P1受容体アゴニストは、S1P1受容体の免疫系またはアゴニズムの抑制が正常である状態、例えば、リンパ球によって媒介される疾患および障害、移植拒絶、自己免疫性疾患および障害、炎症性疾患および障害、ならびに血管完全性に根本的な欠陥を有するか、または病理学的であり得るものなどの血管新生に関連する状態を治療または予防するために有用である。
一実施形態において、本発明は、良好な全体的な物理的特性および生物学的活性を有し、実質的に少なくともS1P1受容体で活性を有する以前の化合物の有効性を有するS1P1受容体のアゴニストである化合物を包含する。
S1P1受容体アゴニストは、S1P1受容体の免疫系またはアゴニズムの抑制が正常である状態、例えば、リンパ球によって媒介される疾患および障害、移植拒絶、自己免疫性疾患および障害、炎症性疾患および障害(例えば、急性および慢性炎症性状態)、癌、ならびに血管完全性に根本的な欠陥を有するか、または病理学的であり得るものなど(例えば、炎症、腫瘍発生、およびアテローム性動脈硬化症で発生し得るものなど)の血管新生に関連する状態を治療または予防するために有用である。S1P1受容体の免疫系またはアゴニズムの抑制が正常であるそのような状態としては、リンパ球によって媒介される疾患および障害;血管完全性に根本的な欠陥を有する状態;自己免疫性疾患および障害;炎症性疾患および障害(例えば、急性および慢性炎症性状態);細胞の急性または慢性拒絶;組織または固形臓器移植片;乾癬性関節炎、およびリウマチ性関節炎を含む、関節炎;I型糖尿病を含む、糖尿病;多発性硬化症を含む、脱髄疾患;腎臓および心臓虚血-再灌流傷害を含む、虚血-再灌流傷害;乾癬、アトピー性皮膚炎、およびざ瘡を含む、炎症性皮膚疾患;ざ瘡を含む、過剰増殖性皮膚疾患;クローン病、および潰瘍性大腸炎を含む、炎症性腸疾患;全身性紅斑性狼瘡;喘息;ブドウ膜炎;心筋炎;アレルギー;アテローム性動脈硬化症;アルツハイマー病、および外傷性脳損傷後の脳炎症性反応を含む、脳炎症;強直性脊椎炎;脊髄損傷、または脳梗塞を含む、中枢神経系疾患;原発性および転移性腫瘍成長で発生し得るものを含む、病理学的血管新生;リウマチ性関節炎;糖尿病性網膜症、アテローム性動脈硬化症;癌;慢性肺疾患;急性肺損傷;急性呼吸器疾患症候群;敗血症などが挙げられる。加えて、S1P1受容体アゴニストは、微生物感染症、およびウイルス感染症または疾患を治療するために有用である。
いくつかの実施形態において、スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害は、リンパ球によって媒介される疾患または障害、自己免疫性疾患または障害、炎症性疾患または障害、強直性脊椎炎、胆汁性肝硬変、癌、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ姓関節炎、クローン病、移植拒絶、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、I型糖尿病、高血圧性腎症、糸球体硬化症、心筋虚血-再灌流傷害、ならびにざ瘡から選択される。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、リンパ球によって媒介される疾患または障害である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、自己免疫性疾患または障害である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、炎症性疾患または障害である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、強直性脊椎炎である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、胆汁性肝硬変である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、原発性胆汁性胆管炎である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、癌である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、乾癬である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、結節性紅斑である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、壊疽性膿皮症である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、乾癬性関節炎である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、リウマチ性関節炎である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、クローン病である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、移植拒絶である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、多発性硬化症である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、全身性紅斑性狼瘡である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、炎症性腸疾患(IBD)である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、過敏性腸症候群である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、炎症性腸疾患の活動性皮膚腸外症状である。いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、潰瘍性大腸炎の活動性皮膚腸外症状である。いくつかの実施形態において、活動性皮膚腸外症状は、乾癬である。いくつかの実施形態において、活動性皮膚腸外症状は、結節性紅斑である。いくつかの実施形態において、活動性皮膚腸外症状は、壊疽性膿皮症である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、中等度~重度活動性潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、中等度活動性潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、重度活動性潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、軽度~中等度活動性潰瘍性大腸炎である。いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、軽度活動性潰瘍性大腸炎である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、I型糖尿病である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、高血圧性腎症である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、糸球体硬化症である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、心筋虚血-再灌流傷害である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、ざ瘡である。
いくつかの実施形態において、S1P1受容体関連障害は、自己免疫性肝炎である。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約0.5~約5.0mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約0.5、0.6、0.7、0.75、0.8、0.9、1.0、1.1、1.25、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.25、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.75、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.25、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.75、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.25、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.75、4.8、4.9、または5.0mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約1mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約1.5mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約2mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約2.5mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、約3mgの化合物1に相当する量で投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、1日1回個体に投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、経口投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、経口投与に好適なカプセルまたは錠剤として製剤化される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、化合物1、化合物1のカルシウム塩、および化合物1のL-アルギニン塩から選択される。いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、化合物1のL-アルギニン塩である。いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、化合物1のL-アルギニン塩の無水非溶媒和結晶形態である。いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、化合物1の無水非溶媒和結晶形態である。
いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量の経口5-ASA化合物が投与される。
いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量の経口コルチコステロイド療法が投与される。いくつかの実施形態において、コルチコステロイドは、プレドニゾン、例えば、≦20mg/日の用量のプレドニゾン、または同等のステロイドである。いくつかの実施形態において、コルチコステロイドは、例えば、≦9mg/日の用量のブデソニド、または同等のステロイドである。
いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量の免疫抑制剤が投与される。いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量のアザチオプリンが投与される。いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量の6-メルカプトプリンが投与される。
いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量のプロバイオティクスが投与される。いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量のCulturelleが投与される。いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量のSaccharomyces boulardiiが投与される。
いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量の止瀉薬が投与される。いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量のロペラミドが投与される。いくつかの実施形態において、個体はまた、治療用量のジフェノキシレートおよびアトロピンが投与される。
本発明のいくつかの実施形態は、本明細書に開示される化合物実施形態のうちのいずれかによる少なくとも1つの化合物を、本明細書に記載される少なくとも1つの既知の薬剤および薬学的に許容される担体と共に混合することを含む、「併用療法」のための薬学的組成物を生成する方法を含む。
化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物と、任意選択的に、1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物も提供される。化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物、任意選択的に、1つ以上の薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物も提供される。担体(複数可)は、製剤の他の成分と適合性があり、そのレシピエントに過度に有害でないという意味で「許容可能」でなければならない。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、生または純粋化学物質として、例えば、カプセル製剤中の粉末として投与される。
いくつかの実施形態において、化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物は、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む、薬学的組成物として製剤化される。
薬学的組成物は、任意の好適な方法によって、典型的には、活性化合物(複数可)を、液体もしくは微粉化固体担体、または両方と、必要な割合で均一に混合し、次いで必要に応じて、得られた混合物を所望の形状に形成することによって調製され得る。
結合剤、充填剤、許容可能な湿潤剤、錠剤化潤滑剤、および崩壊剤などの従来の賦形剤を、経口投与用の錠剤およびカプセルに使用することができる。本明細書に記載される化合物は、当業者に周知の技術を使用して薬学的組成物に製剤化することができる。本明細書で言及されるもの以外の好適な薬学的に許容される担体は、当該技術分野において知られており、例えば、Remington,The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2000,Lippincott Williams & Wilkins,(Editors:Gennaro et al.)を参照されたい。
経口投与について、薬学的組成物は、例えば、錠剤またはカプセルの形態であり得る。薬学的組成物は、好ましくは、特定量の活性成分を含有する投薬単位の形態で作製される。そのような剤形単位の例は、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプン、またはジャガイモデンプンなどの従来の添加剤;結晶セルロース、セルロース誘導体、アカシア、トウモロコシデンプン、またはゼラチンなどの結合剤;トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、またはカルボキシメチル-セルロースナトリウムなどの崩壊剤;およびタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤を有する、カプセル、錠剤、粉末、顆粒、または懸濁液である。固体形態調製物としては、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、カシェ、坐剤、および分散性顆粒が挙げられる。固体担体は、希釈剤、香味剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても作用し得る1つ以上の物質であり得る。
粉末では、担体は、微粉化活性成分との混合物中にある微粉化固体である。
錠剤では、活性成分は、必要な結合能力を有する担体と好適な割合で混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。
粉末および錠剤は、変動する割合量の活性化合物を含有し得る。粉末または錠剤中の代表的な量は、活性化合物の0.5~約90パーセントであり得る。しかしながら、当業者であれば、この範囲外の量がいつ必要であるかを知っているであろう。粉末および錠剤に好適な担体としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどが挙げられる。「調製物」という用語は、活性成分が、担体の有無にかかわらず、担体によって取り囲まれ、したがってそれと会合しているカプセルを提供する担体としてカプセル化材料を有する活性化合物の製剤を含む。同様に、カシェおよびロゼンジが含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤およびロゼンジ剤は、経口投与に適した固体形態として使用することができる。
薬学的調製物は、好ましくは単位剤形である。そのような形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分される。単位剤形は、包装された調製物であり得、包装は、パケット化された錠剤またはカプセルなどの、別個の量の調製物を含有する。また、単位剤形は、カプセルもしくは錠剤自体であり得るか、または包装形態での適切な数のこれらのうちのいずれかであり得る。
さらなる実施形態は、以下の実施例に開示される実施形態を含み、これは、いかなる方法においても限定的であると解釈されるべきではない。
実施例1
化合物1のL-アルギニン塩を含有する即時放出硬質ゼラチンカプセルからなる製剤を、表1に示されるように調製した。
Figure 2022511788000003
微結晶セルロースを含有する硬質ゼラチンカプセルからなるプラセボ製剤も、表2に示されるように調製した。
Figure 2022511788000004
実施例2
健康成人対象に投与された化合物1のL-アルギニン塩の安全性、耐容性、および薬物動態を評価するための、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、連続、漸増、複数回投与試験を実施した。この試験は、化合物1のL-アルギニン塩の安全性、耐容性、薬物動態、および薬力学を評価するために設計された。
以下の表3および表4は、治療群ごとの人口統計データの概要および安全性集団のより詳細な分析を提供する。
Figure 2022511788000005
Figure 2022511788000006
Figure 2022511788000007
コホート1には、(2つの0.35mg製剤を投与することにより)0.7mgを21日間投与した。コホート2には、(0.35mg製剤と1mg製剤の両方を投与することにより)1.35mgを21日間投与した。コホート3には、2.0mgを21日間投与した。コホート4には、0.35mgを7日間投与し、次いで、2.0mgを14日間投与した。コホート5には、0.5mgを7日間投与し、次いで、(1mg製剤と2mg製剤の両方を投与することにより)3.0mgを14日間投与した。
以下の安全性評価を実施した:検眼鏡検査による身体検査、臨床検査(血清化学、凝固、尿検査)、バイタルサイン、連続テレメトリー(12リードECG)、安全性ECG、肺機能検査(PFT)、血清タンパク質電気泳動(SPEP)および血清免疫電気泳動(IEP)、ならびに有害事象の報告。
化合物1のL-アルギニン塩は、全ての用量レベルで耐容性を示した。最も一般的な有害事象には、接触性皮膚炎および白血球減少症が含まれ、便秘、下痢、悪心、および腹痛がそれに続いた。観察された接触性皮膚炎は、試験で使用されるECGリードからの粘着テープで一般的に見られるものと一致しており、治療した群でより頻繁に発生することはなかった。有害事象の大半は軽度であった。バイタルサイン、ECG、PFT、検眼鏡検査、または臨床検査に関して、他の臨床的に重大な安全性の問題は見られなかった。有害事象のために中止された対象はいなかった。試験中にSAEまたは死亡は発生しなかった。
2度心ブロックは見られなかった。3人の対象が新たに(投与前には存在しなかった)1度房室ブロックを発症した:プラセボ群の対象1人、2mg群の対象1人、および0.5mg、3mg群の対象1人。1人の対象(用量1.35mg)は、投与後に軽度に異常な再現性のある(NCS)肺機能検査所見(80%未満のFEV1、FVC)を示した。
2人の対象が、治療後肝機能検査において臨床的に有意ではない軽度の異常を示した(アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の上昇>正常な上限(ULN)の2倍):2mg群の対象1人、および0.5mgから3mgへの漸増群の対象1人。
検眼鏡検査所見のベースラインからの臨床的に有意な変化は検査では見られなかった。図1は、安全性集団で観察されたリンパ球数(103/μl)示す。図2は、安全性集団で観察された好中球数(103/μl)を示す。表5は、リンパ球(103/μl):安全性集団における21日目のベースラインからの変化率の概要を示す。
Figure 2022511788000008
表6は、心拍数(BPM):安全性集団における投与後(1日目~28日目)の最小値のベースラインからの変化の概要を示す。図3も参照されたい。
Figure 2022511788000009
表7は、収縮期血圧(mmHg):安全性集団における投与後(1日目~28日目)の最小値のベースラインからの変化の概要を示す。
Figure 2022511788000010
表8は、拡張期血圧(mmHg):安全性集団における投与後(1日目~28日目)の最小値のベースラインからの変化の概要を示す。
Figure 2022511788000011
表9は、QTc(MS):安全性集団における投与後(1日目~23日目)の最大値のベースラインからの変化の概要を示す。
Figure 2022511788000012
結論として、臨床試験では、リンパ球低下に対する用量依存的な効果が示され、2mgの用量で最大の効果が得られた。化合物1のL-アルギニン塩は、試験した全ての用量で十分な耐容性を示した。
実施例3
潰瘍性大腸炎患者におけるエトラシモドの2つの経口投与用量(1mgおよび2mg)の安全性および有効性を評価するための、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較、用量設定試験を実施した。表10は、治療群ごとの人口統計データの概要を示す。
Figure 2022511788000013
Figure 2022511788000014
患者を二重盲検プラセボ対照試験にランダム化し、化合物1のL-アルギニン塩(1mgまたは2mg)または一致するプラセボの1日1回(qd)用量を、1:1:1の比率で12日間投与した。この試験には、156人の中等度~重度の潰瘍性大腸炎患者(内視鏡サブスコア≧2、直腸出血スコア≧1を含む4~9の3コンポーネントメイヨースコア)が登録された。
治療製剤は、化合物1のL-アルギニン塩を含有する即時放出硬質ゼラチンカプセルからなっていた。プラセボは、微結晶セルロースを含有する硬質ゼラチンカプセルからなっていた。
患者は、過去5年の期間にわたって、以下の薬剤のうちの少なくとも1つに対する不十分な応答、応答の喪失、または不耐性を示した。
経口5-アミノサリチル酸塩(5-ASA)(例えば、メサラミン);
コルチコステロイド:患者が1日30mgのプレドニゾンに相当する用量を含む少なくとも1回の4週間の導入療法の履歴にもかかわらず、持続的な活動性疾患の徴候および症状を示した場合;または、コルチコステロイドを1日10mgのプレドニゾンに相当する用量未満に減量する試みに2回失敗した場合;またはコルチコステロイドの不耐症の履歴がある場合(クッシング症候群、骨減少症/骨粗しょう症、高血糖、不眠症、および感染症を含むがこれらに限定されない);
免疫抑制剤:患者が、経口アザチオプリン(≧1.5mg/kg)または6-メルカプトプリン(≧0.75mg/kg)の少なくとも1回の8週間レジメンの履歴にもかかわらず、持続的な活動性疾患の徴候および症状を示した場合;またはこれらの免疫抑制薬のうちの少なくとも1つの不耐性の履歴がある場合(悪心/嘔吐、腹痛、膵炎、LFT異常、リンパ球減少症、TPMT遺伝子変異、感染症を含むがこれらに限定されない);
TNFαアンタゴニスト:患者が、以下のうちの少なくとも1つを用いた導入療法を完了した履歴にもかかわらず、持続的な活動性疾患の徴候および症状を示した場合:現在の表示基準および/もしくは施設の標準治療に従った用量のインフリキシマブ、アダリムマブ、またはゴリムマブ;または以前の臨床的有用性に続いてインフリキシマブ、アダリムマブ、もしくはゴリムマブによる維持投与中に症状が再発した場合(臨床的有用性にもかかわらず中止は適格ではない);またはインフリキシマブ、アダリムマブ、もしくはゴリムマブに対する不耐性の履歴がある場合(注入または注射関連反応、脱髄、うっ血性心不全、感染症を含むがこれらに限定されない);あるいは
インテグリンアンタゴニスト:患者が以前の臨床的有用性に続いてベドリズマブによる維持投与中に症状の再発を示した場合(臨床的有用性にもかかわらず中止が適格である);またはベドリズマブに対する不耐性の履歴がある場合(注入関連反応を含むがこれに限定されない)。
患者に、カプセルは空腹時(約8時間の一晩絶食)に服用し、投与後約1時間は食事を控えるよう指示する。
この概念実証試験の主な目的は、12週目の変化する3コンポーネントメイヨークリニックスコア(排便頻度、直腸出血、および内視鏡検査の所見を含む0~9の範囲のスコア)において、化合物1のL-アルギニン塩による治療の効果を決定することであった。
副次的評価項目は、12週目に内視鏡的改善を達成した患者の割合、12週目の2コンポーネントメイヨースコア(直腸出血および内視鏡検査の所見を含む0~6の範囲のスコア)の変化、および12週目の合計メイヨースコア(排便頻度、直腸出血、内視鏡検査の所見、および医師による全般評価を含む0~12の範囲のスコア)の変化であった。
探索的評価項目には、1、2、4、8、および12週目のリンパ球数のベースラインからの変化、12週目に臨床的寛解を達成した患者の割合、ならびに12週目に臨床応答を達成した患者の割合が含まれた。
現在の経口コルチコステロイドの使用、以前のTNF-αアンタゴニストへの暴露、およびベースライン値を調整したANCOVAモデルを使用して、メイヨークリニックスコアの変化を推定した。Mantel-Haenszel法(現在の経口コルチコステロイドの使用と以前のTNF-αアンタゴニストへの曝露を調節することにより推定される治療の違い)を用いて、2値パラメータの割合の違いを推定した。有効性測定に影響を与える個々のメイヨーサブスコアの欠落は、感度について観察されたケース分析による複数の代入方法を用いて補完した。統計的検定は、従来の統計的有意性を反映するp<0.025を用いる片側として事前に指定した。0.05アルファレベルでの主要評価項目および副次的評価項目の階層的な閉検定手順を用いた。
高用量(2mg)の化合物1のL-アルギニン塩を投与した患者は、統計学的有意性を持って主要評価項目および全ての副次的評価項目を達成した。
プラセボと比較して、12週目に化合物1のL-アルギニン塩2mgで、3コンポーネント部分メイヨースコア(PMS;排便頻度、直腸出血、および内視鏡検査の所見を含む0~9の範囲のスコア)に0.99の改善が見られ、これは統計的に有意であった(p=0.009)。低用量(1mg)群において、プラセボと比較して12週目のPMSに0.43の改善が見られたが、これは統計的に有意ではなかった(p=0.146)。
プラセボと比較して、化合物1のL-アルギニン塩(2mg)群において有意により多くの患者が内視鏡的改善を達成した(41.8%対17.8%、p=0.003)。1mg群では、患者の22.5%が内視鏡的改善を達成した(p=0.306)。
プラセボと比較して、12週目に2コンポーネントメイヨースコア(直腸出血および内視鏡検査の所見を含む0~6の範囲のスコア)に0.84の改善が見られ、これは統計的に有意であった(p=0.002)。低用量(1mg)群において、プラセボと比較して0.39の改善が見られたが、これは統計的に有意ではなかった(p=0.086)。
プラセボと比較して、12週目に2mg群で、合計メイヨースコア(排便頻度、直腸出血、内視鏡検査での所見、および医師による全般評価を含む0~12の範囲のスコア)に1.27の改善が見られた(p=0.010)。低用量(1mg)群において、プラセボと比較して0.60の改善が見られたが、これは統計的に有意ではなかった(p=0.128)。
探索的分析では、3コンポーネントメイヨースコアによって定義される臨床的寛解を達成した患者の割合は、プラセボ群の8.1%と比較して、化合物1のL-アルギニン塩(2mg)群で33.0%であった(p<0.001)。1mg群では、患者の16.0%が臨床的寛解を達成した(p=0.136)。
4コンポーネント合計メイヨースコアによって定義される寛解は、化合物1のL-アルギニン塩およびプラセボについて、それぞれ24.5%および6.0%であった(p=0.004)。1mg群の寛解は15.4%であった(p=0.077)。
プラセボと比較して、それぞれ12週間で、2mg群にはリンパ球の57%の減少が見られ(p<0.001)、1mg群には37%の減少が見られた。
図4は、潰瘍性大腸炎の様々な治療法で内視鏡的改善を示した患者の割合の比較を示す。図5は、潰瘍性大腸炎の様々な治療について、合計メイヨースコアが≦2ポイントであり、かつ>1のサブスコアがない患者の割合として定義される臨床的寛解にある患者の割合の比較を示す。寛解の定義は研究間で異なり、比較は、直接的な直接比較試験から生じたものではないことに留意されたい。
化合物1のL-アルギニン塩は十分な耐容性を示し、プラセボと比較して重篤な有害事象(SAE)が少なかった(2mgで0%、1mgで5.8%、およびプラセボで11.1%)。
Figure 2022511788000015
心拍数およびAV伝導への影響は試験全体を通して低く、徐脈またはAVブロックに関連した試験の中止はなかった。プラセボと比較して肝機能検査(LFT)の増加は見られず、黄斑浮腫または肺機能検査の異常の報告もなかった。
心臓事象の可能性に関して、1mg群および2mg群における1日目の1時間ごとのECGは心拍数の軽度の低下を示したが、任意の時点で、いずれの群においても心拍数≧10bpmの平均変化は見られなかった。1日目以降、ベースラインからの心拍数の平均低下は、12週を通していずれの用量群でも6bpmを超えなかった。心拍数の変化およびAVブロックに関連した重篤な有害事象は記録されなかった。
プラセボと比較して肝機能検査の増加は見られず、黄斑浮腫の報告はなく、異常な肺機能検査の報告もなかった。
治験責任医師は、感染症および寄生虫症の有害事象を軽度または中等度であると評価した。重症または生命を脅かす感染症は発生しなかった。有害事象の大半は上気道感染症であった。
実施例4
患者を、エトラシモド(化合物1のL-アルギニン塩)1mg(n=52)、エトラシモド2mg(n=50)、またはプラセボ(n=54)を投与するようにランダム化した。臨床結果および内視鏡結果は、メイヨークリニックスコアを使用して、ベースラインおよび12週目に評価した。修正されたメイヨークリニックスコア(修正MCS)には、内視鏡、直腸出血(RB)、および排便頻度(SF)のサブスコアが含まれていた。寛解は、内視鏡サブスコア≦1(脆弱性がない場合)、RBおよび/SFスコア≦1、ならびにベースラインから≧1のSF減少として定義した。応答は、臨床的寛解、または、≧1のRB減少または≦1のRBスコアのいずれかを伴う、修正MCSにおける≧2ポイントの減少、およびベースラインからの≧30%の減少として定義した。内視鏡的改善は、≦1のサブスコアと定義した。ベースラインならびに4、8、および12週目に、便中カルプロテクチン(FC)およびC反応性タンパク質(CRP)を便試料および血液試料からそれぞれ測定した。経時的な治療効果の傾向は、現在の経口コルチコステロイドの使用、以前のTNF-αアンタゴニストへの曝露、治療、週、および週ごとの治療による相互作用を因子として、またベースライン値を共変量として用いた反復測定(片側P値)の混合モデルを使用して分析した。亜群間の比較は、ウィルコクソンの順位和検定(両側P値)により評価した。変数間の相関分析は、スピアマンの順位係数(両側P値)を用いて行った。
エトラシモド2mgを投与した患者は、試験全体にわたってプラセボと比較してFCおよびCRPが有意に低下した(それぞれ0.42[P<0.001]および0.70[P=0.01])。エトラシモド1mgを投与した患者は、試験全体にわたってプラセボと比較してCRPが有意に低下し(0.72[P=0.02])、プラセボに対するFCの低下は統計的有意性に達しなかった(0.71[P=0.08])。エトラシモド2mgを投与した患者のプラセボに対するFCおよびCRPレベルの低下は、4週目に最初に観察され、12週目まで持続した(図6を参照)。
エトラシモド2mgを投与し、12週目に寛解を達成した患者は、寛解を達成しなかった患者と比較して、ベースライン後の全ての時点でFCのレベルが有意に低かった(図7Aを参照)。寛解を達成した患者と寛解を達成しなかった患者の12週目の中央値FCは、62.0対1129μg/gであった(P<0.001)。エトラシモド2mgを投与し、12週目に寛解を達成した患者は、寛解を達成しなかった患者と比較して、ベースラインを含む全ての時点でCRPのレベルが有意に低かった(図7Bを参照)。ベースラインにおける高いCRPレベルは、導入療法中のより低い寛解率と関連していた。
12週目のFCの臨床結果と内視鏡結果との間には良好な相関が見られた(それぞれ、rho0.71および0.70、両方ともP<0.001)。エトラシモド2mg群において、修正MCSとFC、内視鏡結果とFC、および修正MCSとCRPとの間に強い相関(>0.5)が観察された。内視鏡結果とCRPとの間には中程度の相関(0.3~≦0.5)が観察された(表13)。エトラシモド2mg群において、CRPとFCとの間に強い相関が見られた。
Figure 2022511788000016
FCおよびCRPは、エトラシモドを投与されている潰瘍性大腸炎患者における臨床的および内視鏡的反応の代用マーカーである。エトラシモド2mgを投与した患者は、治療中にFCおよびCRPが有意に低下した。
開示される方法の他の用途は、とりわけ、この特許文献の再考察に基づいて、当業者には明らかになるであろう。

Claims (59)

  1. 個体が(R)-2-(7-(4-シクロペンチル-3-(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)-1,2,3,4-テトラヒドロシクロペンタ[b]インドール-3-イル)酢酸(化合物1)またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療に対する応答者であるかどうかを決定する方法であって、
    化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物の個体への第1の投与期間後に、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物に対する前記個体の応答性を測定するステップを含み、
    前記個体が前記第1の投与期間後に閾値効果を達成した場合、前記個体が応答者である、方法。
  2. 体重管理を必要とする複数の個体から、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療のために個体を選択するための方法であって、
    化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物の個体への第1の投与期間後に、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物に対する前記個体の応答性を測定することと、
    前記個体が前記第1の投与期間後に閾値効果を達成した場合、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物での治療のために前記個体を選択することと、を含む、方法。
  3. スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるスフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療方法であって、
    個体に治療有効量の化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を投与するステップを含み、
    前記個体は、請求項1または2に従って、以前に応答者であると決定されているか、または治療のために選択されている、方法。
  4. スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるスフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療方法であって、
    治療有効量の化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物を前記個体に投与するステップと、
    請求項1~3のいずれか一項に従って、前記個体が応答者であるかまたは治療のために選択されるかどうかを決定するステップと、
    前記個体が応答者として識別される場合、前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を継続するステップ、あるいは
    前記個体が応答者として識別されない場合、前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の前記個体への前記投与を修正するステップと、を含む、方法。
  5. 前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を修正することが、前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の用量および/または投与頻度を減少させることを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を修正することが、前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の用量および/または投与頻度を増加させることを含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の投与を修正することが、化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水和物の処方または投与を中止することを含む、請求項4に記載の方法。
  8. スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるスフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療方法であって、
    化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を前記個体に第1の期間投与することと、
    前記個体が、前記第1の期間までに便中カルプロテクチンの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成する場合、第2の期間化合物1の投与を継続することと、を含む、方法。
  9. スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるスフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療方法であって、
    化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を前記個体に第1の期間投与することと、
    前記個体が、前記第1の期間までにC反応性タンパク質の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成する場合、第2の期間化合物1の投与を継続することと、を含む、方法。
  10. スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるスフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療方法であって、
    化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を前記個体に第1の期間投与することと、
    前記個体が、前記第1の期間までに便中カルプロテクチンの少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成しない場合、第2の期間化合物1の投与を中止することと、を含む、方法。
  11. スフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療を必要とする個体におけるスフィンゴシン1-リン酸サブタイプ1(S1P1)受容体関連障害の治療方法であって、
    化合物1またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物を前記個体に第1の期間投与することと、
    前記個体が、前記第1の期間までにC反応性タンパク質の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の低減を達成しない場合、第2の期間化合物1の投与を中止することと、を含む、方法。
  12. 前記閾値効果が、便中カルプロテクチンの測定値である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記閾値効果が、C反応性タンパク質の測定値である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 応答性が、便中カルプロテクチンレベルによって測定される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 応答性が、C反応性タンパク質レベルによって測定される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 応答性が、便中カルプロテクチンレベルの低下によって測定される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 応答性が、C反応性タンパク質レベルの低下によって測定される、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 応答性が、約1000、975、950、925、900、875、850、825、800、775、750、725、700、675、650、625、600、575、550、525、500、475、450、425、400、375、350、325、300、275、250、200、175、174、173、172、171、170、169、168、167、166、165、164、163、162、161、160、159、158、157、156、155、154、153、152、151,150、149、148、147、146、145、144、143、142、141、140、139、138、137、136、135、134、133、132、131、130、129、128、127、126、125、124、123、122、121、120、119、118、117、116、114、113、112、111、110、109、108、107、106、105、104、103、102、101、100、99,98、97、96、95、94、93、92、91、90、89、88、87、86、85、84、83、82、81、80、79、78、77、76、75、74、73、72、71、70、69、68、67、66、65、64、63、62、61、60、59、58、57、56、55、54、53、52、51、50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、または40ug/g未満の便中カルプロテクチンレベルによって測定される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 応答性が、約5、4.75、4.5、4.25、4、3.75、3.5、3.25、3、2.75、2.5、2.25、2、1.75、1.5、または1mg/L未満のC反応性タンパク質レベルによって測定される、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記個体が、便中カルプロテクチンの測定値によって応答者であると決定される、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記個体が、C反応性タンパク質の測定値によって応答者であると決定される、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 治療中に個体において便中カルプロテクチンレベルが低下する、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 治療中に個体においてC反応性タンパク質レベルが低下する、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記第1の治療期間が、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24週間の治療である、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 応答が、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24週間の治療で測定される、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記個体が、TNFアンタゴニスト、インテグリンアンタゴニスト、および免疫抑制剤から選択される少なくとも1つの薬剤を以前に投与された、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記個体が、ベドリズマブを以前に投与された、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記個体が、少なくとも1つの薬剤に不十分な応答を示したか、それに対する応答を喪失したか、またはそれに対して不耐性であった、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 治療することが、臨床応答を誘導および/もしくは維持すること、粘膜の内視鏡的外観を改善すること、ならびに/または臨床的寛解を誘導および/もしくは維持すること、を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記用量が滴定なしで投与される、1~29請求項のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記S1P1受容体関連障害が炎症性腸疾患である、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記S1P1受容体関連障害が過敏性腸症候群である、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎である、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記炎症性腸疾患が中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎である、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記炎症性腸疾患がクローン病である、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記投与することの前に、前記個体が、少なくとも6の3コンポーネントメイヨークリニックスコアを有する、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記投与することが、前記個体の3コンポーネントメイヨークリニックスコアの改善をもたらす、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記投与することが、前記個体の2コンポーネントメイヨークリニックスコアの改善をもたらす、請求項1~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記投与することが、前記個体の合計メイヨークリニックスコアの改善をもたらす、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記投与することが、前記個体の前記粘膜の前記内視鏡的外観の改善をもたらす、請求項1~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記投与することが、前記個体における臨床的寛解を誘導することをもたらす、請求項1~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記投与することが、前記個体における臨床的寛解を維持することをもたらす、請求項1~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記投与することが、前記個体における臨床的寛解を誘導および維持することをもたらす、請求項1~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記投与することが、前記個体における臨床応答を誘導することをもたらす、請求項1~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記投与することが、前記個体における臨床応答を維持することをもたらす、請求項1~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記投与することが、前記個体における臨床応答を誘導および維持することをもたらす、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記個体が、前記用量を投与される前に絶食している、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記用量が、約0.5~約5.0mgの化合物1に相当する量である、請求項1~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記用量が、約0.5、0.6、0.7、0.75、0.8、0.9、1.0、1.1、1.25、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.25、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.75、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.25、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.75、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.25、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.75、4.8、4.9、または5.0mgの化合物1に相当する量である、請求項1~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記用量が、1mgの化合物1に相当する量である、請求項1~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記用量が、2mgの化合物1に相当する量である、請求項1~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記用量が、3mgの化合物1に相当する量である、請求項1~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の前記用量が、1日1回個体に投与される、請求項1~52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が、経口投与される、請求項1~53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が、経口投与に好適なカプセルまたは錠剤として製剤化される、請求項1~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が、
    化合物1、
    化合物1のカルシウム塩、および
    化合物1のL-アルギニン塩
    から選択される、請求項1~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が、化合物1のL-アルギニン塩である、請求項1~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が、化合物1のL-アルギニン塩の無水非溶媒和結晶形態である、請求項1~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記化合物1、またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が、化合物1の無水非溶媒和結晶形態である、請求項1~58のいずれか一項に記載の方法。
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