JP2022548689A - タンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼ5(prmt5)の選択的阻害剤 - Google Patents
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Abstract
本開示は、式Iの化合物の薬学的に許容される塩に関する。【化1】JPEG2022548689000030.jpg38128式Iの化合物の薬学的に許容される塩を含む医薬組成物、並びにそれらの使用及び調製方法も記載する。
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年9月18日出願の米国仮特許出願第62/902,322号の優先権の利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、2019年9月18日出願の米国仮特許出願第62/902,322号の優先権の利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本開示は、PRMT5阻害剤及びその使用方法に関する。
本開示は、PRMT5阻害剤及びその使用方法に関する。
タンパク質アルギニンのメチル化は、遺伝子転写、mRNAスプライシング、DNA修復、タンパク質細胞局在化、細胞運命決定、及びシグナル伝達を含む、多数の細胞プロセスを調節する、共通の翻訳後修飾である。3種類のメチル-アルギニン種である、ωNGモノメチルアルギニン(MMA)、ωNG、NG非対称ジメチルアルギニン(ADMA)及びωNG、N’G対称ジメチルアルギニン(SDMA)が存在する。メチル化アルギニンの形成は、メチルトランスフェラーゼのタンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼ(PRMT)ファミリーによって触媒される。現在、ヒトゲノムにアノテーションされた9つのPRMTが存在する。これらの酵素の大部分は、メチル供与体としてS-アデノシルメチオニン(SAM)を有するアルギニンのモノジメチル化及び非対称ジメチル化が可能なI型酵素(PRMT1、-2、-3、-4、-6、-8)である。PRMT-5、-7及び-9は、アルギニンの対称ジメチル化を触媒するII型酵素であると考えられる。各PRMT種は、7つのβ鎖メチルトランスフェラーゼ(Katzら、2003年)の特徴的モチーフ、並びにPRMTサブファミリーに特定の追加の「ダブルE」及び「THW」配列モチーフを意味する。
PRMT5は、BRG1及びhBRM、Blimp1、並びにSnailを含む、多数の転写因子及びリプレッサ複合体を機能する一般転写リプレッサとしてのものである。この酵素は、一旦プロモータに動員されると、対称的にジメチルエートH3R8及びH4R3になる。重要なことに、H4R3部位は、PRMT1メチル化(ADMA)の主要な標的であり、一般に転写活性化マークとみなされる。したがって、H4R3me2s(抑制性;me2sはSDMA修飾を示す)及びH4R3me2a(活性;me2aはADMA修飾を示す)の両方がインビボで生成される。H3R8及びH4R3に対するPRMT5の特異性は、COPR5との相互作用によって変更し得るが、これは恐らくPRMT5補抑制体状態を決定する際に重要な役割を果たし得る。
癌におけるPRMTの役割
癌におけるPRMTの役割
ヒト癌においてPRMTの異常発現が確認されており、PRMTは治療標的であるとみなされる。前立腺癌におけるヒストン修飾の大域的分析により、ヒストンH4R3のジメチル化が悪性度の増加と正に相関していることが示されており、これらの変化は臨床結果の予測になる。
PRMT5の濃度は、リンパ系癌細胞株並びにマントル細胞リンパ腫の臨床試料のパネルにおいて上昇することが示されている。PRMT5は、RNAプロセシング、シグナル伝達、及び転写制御を含む、様々な細胞プロセスに関与する多くの基質と相互作用する。PRMT5は、遺伝子発現の抑制をもたらす、ヒストンH3及びH4を直接修飾することができる。PRMT5の過剰発現は、細胞増殖を刺激し、腫瘍抑制遺伝子を直接抑制することによって形質転換を誘導することがある。Pal et al.,Mol.Cell.Biol.2003,7475;Pal et al.Mol.Cell.Biol.2004,9630;Wang et al.Mol.Cell.Biol.2008,6262;Chung et al.J Biol Chem 2013,5534。転写及び翻訳におけるその十分に裏付けられた発癌機能に加えて、転写因子MYCはまた、リンパ腫形成における必須段階として特有のプレメッセンジャRNAスプライシングを保護する。Koh et al.Nature 2015,523 7558;Hsu et al.Nature 2015 525,384。
癌依存性の発見は、治療戦略に情報を提供し、推定薬物標的を特定する可能性を有する。癌細胞株の包括的なゲノムプロファイリング及び癌細胞依存性の機能的特性解析から得たデータを統合することで、メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)酵素の欠失が、タンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼ5(PRMT5)及びその結合パートナーWDR77に選択的依存性をもたらすことが近ごろ発見されている。MTAPは、一般的に欠失した腫瘍抑制遺伝子CDKN2Aに近接するため、頻繁に欠失している。MTAPの欠失を有する細胞は、メチルチオアデノシン(MTAPによって切断された代謝産物、MTA)の細胞内濃度の増加を有する。更に、MTAは、PRMT5の酵素活性を特異的に阻害する。MTA又は小分子PRMT5阻害剤のいずれかの投与は、同質遺伝子系MTAP発現対照物と比較して、MTAP欠失癌細胞株の細胞生存性の優先的低下を示す。合わせて、これらの発見は、PRMT5が、一般的な「パッセンジャー」ゲノム変化によって増強された複数の癌系統にわたる潜在的な脆弱性であることを示す。
異常ヘモグロビン症におけるPRMT5の役割
異常ヘモグロビン症におけるPRMT5の役割
出生時に開始される胎児から成人へのヒトグロビン遺伝子サブタイプの発生スイッチは、異常ヘモグロビン症、b-サラセミア、及び鎌状赤血球症(SCD)の発症の前兆となる。成人のグロビン遺伝子発現の増加(遺伝性高胎児ヘモグロビン症[HPFH]変異の状況において)がサラセミア及びSCDの臨床的重症度を有意に改善するという観察結果は、ガンマ-グロビン遺伝子サイレンシングを無効にする治療戦略の探索を促してきた。ガンマ遺伝子のサイレンシングの中心は、DNAのメチル化であり、これは、成人の骨髄赤血球系細胞における遺伝子転写開始部位に隣接する重要なCpGジヌクレオチドをマークする。これらのマークは、タンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼPRMT5によってDNAメチルトランスフェラーゼDNMT3Aがガンマ-プロモータに動員された結果として確立されることが示されている。Zhao et al.Nat Struct Mol Biol.2009 16,304。ヒストンH4R3のPRMT5媒介メチル化は、DNMT3Aを動員し、ヒストンと遺伝子サイレンシングにおけるDNAのメチル化とを結びつける。
PRMT5は、DNMT3Aの直接結合のための鋳型として機能する抑制性ヒストンマークH4R3me2sと、その後のDNAのメチル化とを誘導する。PRMT5の結合又はその酵素活性の喪失は、CpGジヌクレオチドの脱メチル化及び遺伝子の活性化をもたらす。H4R3me2sマーク及びDNAのメチル化に加えて、PRMT5のガンマ-プロモータへの結合、及びその酵素活性は、ガンマ-プロモータにおける多タンパク質複合体の組み立てに不可欠であり、これは、広範な協調的抑制性エピジェネティックマークを誘導する。この複合体の崩壊は、ガンマ遺伝子発現の再活性化をもたらす。これらの研究は、サラセミア及びSCDの標的療法としてPRMT5阻害剤を開発するための基礎を提供する。
本開示はまた、式Iの塩酸塩、リン酸塩、及び酒石酸塩に関する。
このような塩の結晶形態、並びにこのような塩の医薬組成物及び使用方法も記載する。
本開示は、以下の定義及び実施例を含む、以下の説明を参照することによって、より完全に理解されてもよい。別個の態様の文脈において本明細書に記載される開示された組成物及び方法の特定の特徴はまた、単一の態様で組み合わせて提供されてもよい。あるいは、簡略のために、単一の態様の文脈で説明される開示された組成物及び方法の種々の特徴は、別々に又は任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。
「薬学的に許容される」は、連邦政府若しくは州政府の規制機関、又は米国以外の国における対応する機関によって承認若しくは承認可能である、あるいは、動物における使用関して米国薬局方又はその他の一般に認識されている薬局方に列挙されていることを意味する。
「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有する、本開示の化合物の塩を意味する。特に、このような塩は非毒性であり、無機酸又は有機酸の付加塩及び塩基付加塩であってもよい。具体的には、このような塩は、(1)塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸で形成される酸付加塩、又は酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸等の有機酸で形成される酸付加塩、あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、若しくはアルミニウムイオンで置換された場合に形成される塩、又は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン等の有機塩基と配位結合する場合に形成される塩である。塩としては、単なる例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどが更に挙げられ、化合物が塩基性官能基を含有する場合、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの非毒性有機酸又は無機酸の塩が更に挙げられる。
「薬学的に許容される賦形剤」とは、医薬組成物に添加される、あるいは別の方法で、溶剤、キャリア、若しくは希釈剤として使用されて薬剤の投与を促進し、それらと相溶性のある不活性物質などの、被検者に対する投与に関して非毒性であり、生物学的許容範囲内であり、また別の方法では生物学的に好適な物質を意味する。賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖及びデンプン型、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、及びポリエチレングリコールが挙げられる。
「溶媒和物」とは、式Iの化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的結合を意味する。
「被検者」はヒトを含む。用語「ヒト」、「患者」、及び「被検者」は、本明細書において互換的に使用される。
任意の疾患又は障害の「治療する」又は「治療」は、一実施形態では、疾患又は障害を改善すること(すなわち、疾患又はその臨床症状のうちの少なくとも1つを制止する又は低減すること)を意味する。別の実施形態では、「治療する」又は「治療」とは、少なくとも1つの物理的パラメータを改善することを意味し、これは被検者によって認識可能でなくてもよい。更に別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、物理的に、(例えば、識別可能な症状の安定化)、生理学的に、(例えば、物理的パラメータの安定化)、又は両方のいずれかで、疾患又は障害を調節することを意味する。更に別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、疾患又は障害の発症を遅延させることを意味する。いくつかの実施形態では、「治療する」又は「治療」は、予防的治療、すなわち、疾患又は障害の発症を予防することを意味する。
「本開示の化合物」及び相当する表現は、本明細書に記載される式Iの化合物の薬学的に許容される塩、並びにそれらの亜属を包含することを意味し、その表現は、文脈が許容する場合、立体異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオ異性体)及び構成異性体(例えば、互変異性体)を含む。
本明細書で使用する場合、用語「同位体変異体」とは、天然の存在量よりも大きいこのような化合物を構成する原子のうちの1個以上に同位体の割合を含有する化合物を意味する。例えば、化合物の「同位体変異体」は、放射性標識することができ、すなわち、1つ以上の放射性同位体を含有することができる、又は、例えば、重水素(2H又はD)、炭素-13(13C)、窒素-15(15N)等の非放射性同位体で標識化することができる。このような同位体置換が行われる化合物では、存在する場合、以下の原子が異なってもよく、例えば、任意の水素が2H/Dであってもよく、任意の炭素が13Cであってもよく、又は任意の窒素が15Nであってもよく、このような原子の存在及び配置が当業者に決定されてもよいことが理解されよう。
また、同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質若しくは配列が異なる化合物、又はそれらの原始の空間を介した配置が異なる化合物は、「異性体」と称されることも理解されたい。空間内のそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」、例えば、ジアステレオ異性体、鏡像異性体、及びアトロプ異性体と称される。本開示の化合物は、1つ以上の非対称中心を有してもよく、したがって、このような化合物は、各非対称中心において個々の(R)-若しくは(S)-立体異性体として、又はこれらの混合物として生成され得る。別途記載のない限り、本明細書及び特許請求の範囲における特定の化合物の説明又は名称は、その全ての立体異性体及び混合物、ラセミ体、又はその他のものを含むことが意図される。1つのキラル中心が構造中に存在するが、その中心に特異的な立体化学は示されておらず、鏡像異性体の両方が個々に、又は鏡像異性体の混合物として、この構造に包含される。2つ以上のキラル中心が構造中に存在するが、中心に特異的な立体化学は示されておらず、全ての鏡像異性体及びジアステレオ異性体が、個々に又は混合物として、その構造に包含される。立体化学の決定及び立体異性体の分離に関する方法は、当該技術分野において周知である。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、リン酸、硫酸、塩酸、アスコルビン酸、L-酒石酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、又は1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、及びシュウ酸である。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、リン酸塩、すなわち式IBである。
他の実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、酒石酸塩、すなわち式ICである。
いくつかの実施形態では、酒石酸塩は、L-酒石酸塩である。他の実施形態では、酒石酸塩は、D-酒石酸塩である。
他の実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、硫酸塩、すなわち式IDである。
他の実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、アスコルビン酸塩、すなわち式IEである。
他の実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、エタン-1,2-ジスルホン酸塩、すなわち式IFである。
他の実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸塩、すなわち式IGである。
他の実施形態では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、シュウ酸塩、すなわち式IHである。
いくつかの態様では、本開示は、式Iの薬学的に許容される塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IA、式IB、又は式ICの塩の結晶形態に関する。
本開示による式IA、式IB、又は式ICの塩の結晶形態は、化学的若しくは多形的純度、流動性、溶解度、溶解速度、バイオアベイラビリティ、形態、又は晶癖、安定性-例えば、多形変換に関する化学的安定性、熱的安定性、及び機械的安定性、保存安定性、吸湿性、低残留溶媒含量のうちの1つ以上を含む有利な特性、並びに圧縮性、又はバルク密度などの有利な加工及び取扱特性を有し得る。
結晶形態は、本明細書では、図「に示すような」グラフィックデータを特徴とするものと見なされ得る。このようなデータとしては、例えば、粉末X線回折グラム(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、又は熱重量分析(TGA)プロファイルが挙げられる。当該技術分野において周知であるように、グラフィックデータは、数値又はピーク位置を参照するだけでは必ずしも説明し得ないそれぞれの固体形態を更に定義するために、追加の技術情報を潜在的に提供する。したがって、本明細書の図のグラフィックデータを指す場合、「実質的に~に示すような」という用語は、本明細書に示すものと必ずしも同一ではないが、当業者が考慮した場合に実験誤差又は偏差の限度内に入るパターンを意味する。当業者は、本明細書の図のグラフィックデータを未知の結晶形態で生成したグラフィックデータと容易に比較し、2つのグラフィックデータ一式が同じ結晶形態又は2つの異なる結晶形態を特徴付けるかどうかを確認することができる。
固体の結晶形態は、本明細書では「多形的に純粋」又は「任意の他の形態を実質的に含まない」と見なされ得る。これに関連して本明細書で使用する場合、「任意の他の形態を実質的に含まない」という表現は、例えばXRPDによって測定するとき、固体形態が、約20%以下、約10%以下、約5%以下、約2%以下、約1%以下、又は0%の対象化合物の任意の他の形態を含有することを意味すると理解されるであろう。例えば、任意の他の固体形態を実質的に含まないとき、本明細書に記載の式IAの固体形態は、約80%(w/w)超、約90%(w/w)超、約95%(w/w)超、約98%(w/w)超、約99%(w/w)超、又は約100%の式IAの対象固形形態を含有すると理解されるであろう。したがって、本開示のいくつかの実施形態では、記載した式IAの固体形態は、約1%~約20%(w/w)、約5%~約20%(w/w)、又は約5%~約10%(w/w)の式IAの1つ以上の他の固体形態を含有し得る。
本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、本明細書で報告するXRPDピークは、CuKα放射線、λ=1.54Åを使用して測定されている。
「約」という修飾語は、2つの端点の絶対値によって定義される範囲を開示するとみなされるべきである。例えば、「約2~約4」という表現は、「2~4」の範囲も開示する。単一の数字を修飾するために使用する場合、「約」という用語は、示した数字のプラス又はマイナス10%を表し、示した数字を含む。例えば、「約10%」は9%~11%の範囲を示し、「約1」は0.9~1.1を意味する。
いくつかの態様では、本開示は、式Iの塩酸塩、すなわち式IAの結晶形態に関する。いくつかの実施形態では、式IAの結晶形態は、形態I(式IA-形態I)である。いくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、式IAの任意の他の固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、実質的に図1に示すようなXRPDを示す。図1に示す式IA-形態IのXRPDは、表1に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、表1に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、23.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態Iは、21.2及び23.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態Iは、21.2、23.8、及び27.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態Iは、21.2、23.8、27.0、及び32.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、21.2、23.8、27.0、及び32.5度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、実質的に図2に示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図2が示すように、式IA-形態Iは、10℃/分の割合で加熱するとき、244.19℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が234.71℃、融解エンタルピが252.8J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、約244℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式IA-形態Iは、約253J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図3に示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図3が示すように、式IA-形態Iは、約300℃に加熱すると、その重量の約18.4%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態Iは、21.2、23.8、27.0、及び32.5度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約244℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IAの結晶形態は、形態II(式IA-形態II)である。いくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、式IAの任意の他の固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、実質的に図4に示すようなXRPDを示す。図4に示す式IA-形態IIのXRPDは、表2に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、表2に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、25.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIは、14.8、17.5、及び25.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIは、14.8、17.5、18.4、24.0、及び25.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIは、14.8、17.5、18.4、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIは、17.5、18.4、19.8、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、17.5、18.4、19.8、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、17.5、18.4、19.8、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、17.5、18.4、19.8、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θのうちの5つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、17.5、18.4、19.8、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θのうちの6つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図5に示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図5が示すように、式IA-形態IIは、約225℃に加熱すると、その重量の約3%を失った。
いくつかの実施形態では、式IAの結晶形態は、形態IIa(式IA-形態IIa)である。いくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、式IAの任意の他の固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、実質的に図6に示すようなXRPDを示す。図6に示す式IA-形態IIaのXRPDは、表3に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、表3に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIaは、上記の表3に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、26.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIaは、14.0、14.9、及び26.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、及び26.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、及び26.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、26.1、及び28.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、26.1、及び28.3度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、26.1、及び28.3度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、26.1、及び28.3度±0.2度2θのうちの5つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、26.1、及び28.3度±0.2度2θのうちの6つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、実質的に図7に示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図7が示すように、式IA-形態IIaは、10℃/分の割合で加熱するとき、199.44℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が194.14℃、融解エンタルピが55.02J/gであり、続いて発熱ピークを生じ、続いて244.53℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が236.29℃、融解エンタルピが327.1J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、約199℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式IA-形態IIaは、約55J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIaは、12.5、14.0、14.9、18.4、24.9、26.1、及び28.3度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約199℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IAの結晶形態は、形態III(式IA-形態III)である。いくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、式IAの任意の他の固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、実質的に図8に示すようなXRPDを示す。図8に示す式IA-形態IIIのXRPDは、表4に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、表4に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IIIは、上記の表4に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1及び23.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、16.2、及び23.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、16.2、18.8、23.3、及び24.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、16.2、18.8、23.3、及び24.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。更に他の実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θのうちの5つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θのうちの6つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、8.1、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θのうちの7つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、実質的に図9に示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図9が示すように、式IA-形態IIIは、10℃/分の割合で加熱するとき、120.83℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が113.61℃、融解エンタルピが187.5J/gであり、続いて163.21℃に発熱ピークを生じ、ピーク開始温度が158.31℃、融解エンタルピが67.85J/gであり、続いて192.59℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が190.01℃、融解エンタルピが66.36J/gであり、続いて233.74℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が227.54℃、融解エンタルピが88.63J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、約121℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式IA-形態IIIは、約187.5J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図10に示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図10が示すように、式IA-形態IIIは、約125℃に加熱すると、その重量の約4.1%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IIIは、12.5、13.7、14.5、15.3,16.2、18.8、21.2、23.3、及び24.5度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約121℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IAの結晶形態は、形態IV(式IA-形態IV)である。いくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、式IAの任意の他の固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、実質的に図11に示すようなXRPDを示す。図11に示す式IA-形態IVのXRPDは、表5に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、表5に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IA-形態IVは、上記の表5に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、4.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IVは、4.0及び22.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IVは、4.0、22.7、27.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IVは、22.7、27.8、30.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IA-形態IVは、14.8、22.7、27.8、及び30.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。更に他の実施形態では、式IA-形態IVは、4.0、14.8、22.7、27.8、及び30.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、4.0、14.8、22.7、27.8、及び30.6度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、4.0、14.8、22.7、27.8、及び30.6度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、実質的に図12に示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図12が示すように、式IA-形態IVは、10℃/分の割合で加熱するとき、169.03℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が161.67℃、融解エンタルピが25.82J/gであり、続いて192.83℃に発熱ピークを生じ、続いて243.32℃に吸熱ピークを生じ、開始温度が238.22℃、エンタルピが366.9J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、約169℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式IA-形態IVは、約26J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図13に示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図13が示すように、式IA-形態IVは、約300℃に加熱すると、その重量の約12.4(1.135%+11.23%)%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式IA-形態IVは、4.0、14.8、22.7、27.8、及び30.6度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約169℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの態様では、本開示は、式Iのリン酸塩、すなわち式IBの結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式IBの結晶塩は、式IB-形態Iであり、実質的に図14Aに示すようなXRPDを示す。図14Aに示す式IB-形態IのXRPDは、表6に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、表6に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態Iは、上記の表6に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、24.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、19.6、及び24.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θのうちの5つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θのうちの6つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θのうちの7つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、実質的に図15Aに示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図15Aが示すように、式IB-形態Iは、10℃/分の割合で加熱するとき、200.6℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が198.96℃、融解エンタルピが53.99J/gであり、続いて224.96℃及び235.97℃に吸熱ピークを生じた。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、約201℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式IB-形態Iは、約54J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Aに示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図16Aが示すように、式IB-形態Iは、約250℃に加熱すると、その重量の約6%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態Iは、18.2、18.8、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約201℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IBの結晶塩は、式IB-形態IIであり、これは、実質的に図14Bに示すようなXRPDを示す。図14Bに示す式IB-形態IIのXRPDは、表6Bに示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、表6Bに列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式IB-形態IIは、上記の表6Bに列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、24.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、25.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、25.6、及び27.4度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、25.6、及び27.4度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、25.6、及び27.4度±0.2度2θのうちの5つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、25.6、及び27.4度±0.2度2θのうちの6つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、実質的に図15Bに示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図15Bが示すように、式IB-形態IIは、10℃/分の割合で加熱するとき、228.56℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が225.70℃、融解エンタルピが140.4J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、約229℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式IB-形態IIは、約140J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Bに示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図16Bが示すように、式IB-形態IIは、約275℃に加熱すると、その重量の約7.3%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式IB-形態IIは、19.3、22.3、23.6、24.6、25.6、及び27.4度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約229℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの態様では、本開示は、式Iの酒石酸塩、すなわち式ICの結晶形態に関する。
本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、表7に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式ICは、上記の表7に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式ICは、18.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式ICは、18.4、19.9、及び21.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式ICは、18.4、19.4、19.9、21.5、及び26.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、及び30.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θのうちの4つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θのうちの5つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θのうちの6つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θのうちの7つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式ICは、実質的に図18に示すようなDSCサーモグラムを特徴とすることができる。図18が示すように、式ICは、10℃/分の割合で加熱するとき、190.04℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が180.70℃、融解エンタルピが19.00J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、約190℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式ICは、約19J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式ICは、20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図19に示すようなTGAプロファイルを特徴とすることができる。図19が示すように、式ICは、約275℃に加熱すると、その重量の約9.3%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式ICは、11.4、18.4、19.4、19.9、21.5、26.3、30.2、及び33.1度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の割合で加熱するとき、約190℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
医薬組成物及び投与方法
医薬組成物及び投与方法
対象となる医薬組成物は、典型的には、治療有効量の本開示の化合物を活性成分として提供するように、又は薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物若しくはその誘導体を提供するように処方される。所望の場合、医薬組成物は、薬学的に許容される塩及び/又はその配位化合物、並びに1種以上の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤及び充填剤を含むキャリア、滅菌水溶液及び種々の有機溶媒を含む希釈剤、浸透促進剤、可溶化剤、並びに補助剤を含有する。
対象のなる医薬組成物は、単独で、又は1種以上のその他の薬剤と組み合わせて投与することができるが、これはまた、典型的には、医薬組成物の形態で投与される。所望の場合、本発明の1種以上の化合物及びその他の薬剤を製剤へと混合してもよく、又は両方の成分を別々の製剤へと配合して、組み合わせて、別々に又は同時に使用してもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物に提供される1種以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、又は0.0001%(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)未満である。
いくつかの実施形態では、本発明の1種以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、1.25%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、又は0.0001%(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)超である。
いくつかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、約0.0001%~約50%、約0.001%~約40%、約0.01%~約30%、約0.02%、約29%、約0.03%~約28%、約0.04%~約27%、約0.05%~約26%、約0.06%~約25%、約0.07%~約24%、約0.08%~約23%、約0.09%~約22%、約0.1%~約21%、約0.2%~約20%、約0.3%~約19%、約0.4%~約18%、約0.5%~約17%、約0.6%~約16%、約0.7%~約15%、約0.8%~約14%、約0.9%~約12%、約1%~約10%の範囲である。
いくつかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、約0.001%~約10%、約0.01%~約5%、約0.02%~約4.5%、約0.03%~約4%、約0.04%~約3.5%、約0.05%~約3%、約0.06%~約2.5%、約0.07%~約2%、約0.08%~約1.5%、約0.09%~約1%、約0.1%~約0.9%の範囲である。
いくつかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の量は、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g、又は0.0001g(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)以下である。
いくつかの実施形態では、本発明の1種以上の化合物の量は、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g、又は10g(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)超である。
いくつかの実施形態では、本発明の1種以上の化合物の量は、0.0001~10g、0.0005~9g、0.001~8g、0.005~7g、0.01~6g、0.05~5g、0.1~4g、0.5~4g、又は1~3gの範囲である。
本発明による化合物は、幅広い用量範囲にわたって効果的である。例えば、成人ヒトの治療において、0.01~1000mg、0.5~100mg、1~50mg/日、及び5~40mg/日の用量が、使用されてもよい用量の例である。例示的な用量は、10~30mg/日である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、治療される被検者、治療される被検者の体重、及び主治医の選好及び経験に依存するであろう。
本発明の医薬組成物は、典型的には、本発明の活性成分(すなわち、本開示の化合物)、又は薬学的に許容されるその塩及び/若しくは配位化合物、並びに1種以上の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤及び充填剤を含むがこれらに限定されないキャリア、希釈剤、滅菌水溶液及び種々の有機溶媒、浸透促進剤、可溶化剤、並びに補助剤を含有する。
以下に、非限定的で例示的な医薬組成物及びその調製方法が記載される。
経口投与用医薬組成物。
経口投与用医薬組成物。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の化合物、及び経口投与に好適な医薬賦形剤を含有する経口投与用の医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、(i)有効量の本発明の化合物と、場合により(ii)有効量の第2の薬剤と、(iii)経口投与に好適な医薬賦形剤と、を含有する、経口投与用の固体医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、(iv)有効量の第3の薬剤、を更に含有する。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、経口摂取に好適な液体医薬組成物であってもよい。経口投与に好適な本発明の医薬組成物は、カプセル、カシェ、又は錠剤などの別個の投与形態として存在し得る、あるいは、所定量の活性成分を、粉末として又は顆粒で、溶液で、又は水性若しくは非水性の液体、水中油型エマルション、若しくは油中水型液体エマルション中の懸濁液としてそれぞれ含有する、液体又はエアゾールスプレーとして存在し得る。このような投与形態は、薬剤師の方法のいずれかによって調製し得るが、全ての方法は、活性成分をキャリアと結合させる工程を含み、これは、1種以上の必要な成分を構成する。一般に、組成物は、活性成分を液体キャリア又は超微粒状固体キャリア又はその両方と均一かつ密接に混合し、次に、必要に応じて、生成物を所望の状態に形成することによって調製される。例えば、錠剤は、場合により1種以上の補助的成分を用いて圧縮又は成形することによって調製され得る。圧縮された錠剤は、好適な機械で、場合により、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、及び/又は表面活性剤若しくは分散剤などであるがこれらに限定されない賦形剤と混合される粉末又は顆粒などの自由流動形態の活性成分を圧縮することによって、調製され得る。成形された錠剤は、好適な機械で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を成形することによって作製され得る。
本発明は、水がいくつかの化合物の分解を促進し得るため、活性成分を含む無水医薬組成物及び投与形態を更に包含する。例えば、貯蔵寿命又は経時的な配合物の安定性などの特性を決定するために、長期保存をシミュレーションする手段として、医薬分野においては水を添加(例えば、5%)してもよい。本発明の無水医薬組成物及び投与形態は、無水又は低水分含有成分及び低水分若しくは低湿度条件を使用して調製され得る。ラクトースを含有する本発明の医薬組成物及び投与形態は、製造、包装、及び/又は保存中に水分及び/又は湿度と実質的に接触することが予想される場合、無水にされ得る。無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように調製及び保存されてもよい。したがって、無水組成物は、好適な配合キットに含まれ得るように、水への曝露を防止することが知られている材料を使用して包装されてもよい。好適な包装の例としては、気密封止された箔、プラスチック等、単位用量容器、ブリスターパック、及びストリップパックが挙げられるが、これらに限定されない。
活性成分は、従来の医薬配合技術に従って、医薬キャリアと均質混和物中で組み合わされ得る。キャリアは、投与に所望される製剤の形態に応じて、多種多様な形態をとり得る。経口投与形態用の組成物を調製する際、経口液体製剤(懸濁液、溶液、エリキシル剤など)又はエアゾールの場合では、例えば、水、グリコール、油、アルコール、香料添加剤、防腐剤、着色剤等の、通常の医薬培養液のいずれがキャリアとして使用され得る、又は経口固体製剤の場合の場合では、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、及び崩壊剤などのキャリアが、いくつかの実施形態ではラクトースの使用を用いることなく使用され得る。例えば、好適なキャリアとしては、粉末、カプセル、及び錠剤が、固体経口製剤で挙げられる。所望であれば、錠剤は、標準的な水性又は非水性技術によってコーティングされ得る。
医薬組成物及び投与形態での使用に好適な結合剤としては、トウモロコシデンプンと、ジャガイモデンプンと、又はその他のデンプンと、ゼラチンと、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、その他のアルギン酸塩、粉末トラガカント、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶セルロース、及びこれらの混合物などの天然及び合成ガムと、が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される医薬組成物及び投与形態で使用するのに好適な充填剤の例としては、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒又は粉末)、微結晶セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
崩壊剤は、水性環境に曝露された場合に崩壊する錠剤を提供するために、本発明の組成物に使用されてもよい。崩壊剤が多過ぎると、提供された錠剤が容器内で崩壊する場合がある。崩壊剤が少な過ぎると、崩壊が発生するには不十分な場合があり、したがって、投与形態からの活性成分(複数可)の放出速度及び放出範囲が変動する場合がある。したがって、本明細書に開示される化合物の投与形態を形成するためには、活性成分(複数可)の放出を有害に変化させないよう、多過ぎも少な過ぎもしない十分な量の崩壊剤が使用されてもよい。使用される崩壊剤の量は、配合物の種類及び投与様式iに基づいて変更されてもよく、当業者に容易に認識可能であってもよい。約0.5~約15重量%の崩壊剤、又は約1~約5重量%の崩壊剤を医薬組成物中で使用してもよい。本発明の医薬組成物及び投与形態を形成するために使用し得る崩壊剤としては、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、その他のデンプン、アルファ化デンプン、その他のデンプン、粘土、その他のアルギン、その他のセルロース、ガム、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物及び投与形態を形成するために使用し得る潤滑剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、その他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素添加植物油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウレス酸エチル、寒天、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。追加の潤滑剤としては、例えば、シロイド(syloid)シリカゲル、合成シリカの凝固エアロゾール、又はこれらの混合物が挙げられる。潤滑剤は、場合により、医薬組成物の約1重量%未満の量で添加され得る。
水性懸濁液及び/又はエリキシル剤が経口投与に所望される場合、その中の活性成分は、種々の甘味剤又は香料添加剤、着色物質又は染料と組み合わされてもよく、所望であれば、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、及びこれらの種々の組み合わせとして、このような希釈剤と共に薬剤を乳化及び/又は沈殿させてもよい。
錠剤は、非コーティングされ得る、又は消化管における崩壊及び吸収を遅延させ、それによって、長期間にわたって持続的な作用を提供するために、周知の技術によってコーティングされ得る。例えば、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延材料を用い得る。経口使用のための製剤はまた、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合される硬質ゼラチンカプセルとして、又は活性成分が、水若しくは油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合される軟質ゼラチンカプセルとして、提示され得る。
本発明の医薬組成物及び投与形態を形成するために使用し得る界面活性剤としては、親水性界面活性剤、親油性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。すなわち、親水性界面活性剤の混合物を用いてもよく、親油性界面活性剤の混合物を用いてもよく、又は少なくとも1種の親水性界面活性剤と少なくとも1種の親油性界面活性剤との混合物を用いてもよい。
好適な親水性界面活性剤は、一般に、少なくとも10のHLB値を有してもよいが、好適な親油性界面活性剤は、一般に、約10以下のHLB値を有してもよい。非イオン性両親媒性化合物の相対親水性及び疎水性を特徴付けるために使用される実験的パラメータは、親水性-親油性バランス(「HLB」値)である。より低いHLB値を有する界面活性剤は、親油性又は疎水性がより高く、油中でより高い溶解度を有する一方で、より高いHLB値を有する界面活性剤は、より親水性であり、水溶液中でより高い溶解度を有する。
親水性界面活性剤は、一般に、約10超のHLB値を有する化合物であるもの、並びにHLBスケールが一般に適用可能ではないアニオン性、カチオン性、又は双性イオン性化合物であるものと考えられる。同様に、親油性(すなわち疎水性)界面活性剤は、約10以下のHLB値を有する化合物である。しかしながら、界面活性剤のHLB値は、工業用、医薬品用、及び化粧品用エマルションの配合を可能にするために一般的に使用されるおおざっぱな指針である。
親水性界面活性剤は、イオン性又は非イオン性のいずれかであってよい。好適なイオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム塩、フシジン酸塩、アミノ酸の脂肪酸誘導体、オリゴペプチド、及びポリペプチド;アミノ酸のグリセリド誘導体、オリゴペプチド、及びポリペプチド;レシチン及び水素添加レシチン;リゾレシチン及び水素添加リゾレシチン;リン脂質及びこれらの誘導体;リゾリン脂質及びその誘導体;カルニチン脂肪酸エステル塩;アルキル硫酸塩;脂肪酸塩;ドクサートナトリウム;アシル乳酸;モノ-及びジ-グリセリドのモノ-及びジ-アセチル化酒石酸エステル;サクシニル化モノ-及びジ-グリセリド;モノ-及びジ-グリセリドのクエン酸エステル;並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
上記の群内で、イオン性界面活性剤としては、例として、レシチン、リゾレシチン、リン脂質、リゾリン脂質及びこれらの誘導体;カルニチン脂肪酸エステル塩;アルキル硫酸塩の塩;脂肪酸塩;ドクサートナトリウム;アシル乳酸;モノ-及びジ-グリセリドのモノ-及びジ-アセチル化酒石酸エステル;サクシニル化モノ-及びジ-グリセリド;モノ-及びジ-グリセリドのクエン酸エステル;並びにこれらの混合物が挙げられる。
イオン性界面活性剤は、イオン化形態のレシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルセリン、PEG-ホスファチジルエタノールアミン、PVP-ホスファチジルエタノールアミン、脂肪酸の乳酸エステル、ステアロイル-2-乳酸、ステアロイル乳酸、スクシニル化モノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コリルサルコシン、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リシノール酸塩、リノール酸塩、リノレン酸、ステアリン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、テラセシル硫酸、ドクサート、ラウロイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、並びにこれらの塩及び混合物であり得る。
親水性非イオン性界面活性剤としては、アルキルグルコシド;アルキルマルトシド;アルキルチオグルコシド;ラウリルマクロゴールグリセリド;ポリエチレングリコールアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリエチレングリコールアルキルフェノールなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール;ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステル及びポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリグリセロール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセリド、植物油、硬化植物油、脂肪酸、及びステロールからなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの親水性エステル交換生成物;ポリオキシエチレンステロール、誘導体、及びこれらの類似体;ポリオキシエチル化ビタミン及びその誘導体;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;及びこれらの混合物;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル及びトリグリセリド、植物油、及び水素添加植物油からなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの親水性エステル交換生成物を挙げても良いが、これらに限定されない。ポリオールは、グリセロール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、又は糖類であってもよい。
その他の親水性非イオン性界面活性剤としては、限定するものではないが、PEG-10ラウリン酸、PEG-12ラウリン酸、PEG-20ラウリン酸、PEG-32ラウリン酸、PEG-32ジラウリン酸、PEG-12オレイン酸、PEG-15オレイン酸、PEG-20オレイン酸、PEG-20ジオレイン酸、PEG-32オレイン酸、PEG-200オレイン酸、PEG-400オレイン酸、PEG-15ステアリン酸、PEG-32ジステアリン酸、PEG-40ステアリン酸、PEG-100ステアリン酸、PEG-20ジラウリン酸、PEG-25グリセリルトリオレイン酸、PEG-32ジオレイン酸、PEG-20グリセリルラウリン酸、PEG-30グリセリルラウリン酸、PEG-20グリセリルステアリン酸、PEG-20グリセリルオレイン酸、PEG-30グリセリルオレイン酸、PEG-30グリセリルラウリン酸、PEG-40グリセリルラウリン酸、PEG-40パーム核油、PEG-50硬化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-35ヒマシ油、PEG-60ヒマシ油、PEG-40硬化ヒマシ油、PEG-60硬化ヒマシ油、PEG-60トウモロコシ油、PEG-6カプリン酸/カプリル酸グリセリド、PEG-8カプリル/カプリル酸グリセリド、ポリグリセリル-10ラウリン酸、PEG-30コレステロール、PEG-25フィトステロール、PEG-30大豆ステロール、PEG-20トリオレイン酸、PEG-40ソルビタンオレイン酸、PEG-80ソルビタンラウリン酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE-9ラウリルエーテル、POE-23ラウリルエーテル、POE-10オレイルエーテル、POE-20オレイルエーテル、POE-20ステアリルエーテル、トコフェリルPEG-100コハク酸、PEG-24コレステロール、オレイン酸ポリグリセリル-10、Tween 40、Tween 60、スクロースモノステアリン酸、スクロースモノラウリン酸、スクロースモノパルミチン酸、PEG10-100ノニルフェノール系、PEG15-100オクチルフェノール系、及びポロキサマーが挙げられる。
好適な親油性界面活性剤としては、単なる例として、脂肪族アルコール;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;プロピレングリコール脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル;ステロール及びステロール誘導体;ポリオキシエチル化ステロール及びステロール誘導体;ポリエチレングリコールアルキルエーテル;糖エステル;糖エーテル;モノ-及びジ-グリセリドの乳酸誘導体;グリセリド、植物油、硬化植物油、脂肪酸及びステロールからなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの疎水性エステル交換生成物;油溶性ビタミン/ビタミン誘導体;並びにこれらの混合物が挙げられる。この群内で、好ましい親油性界面活性剤としては、グリセロール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びこれらの混合物が挙げられる、又は植物油、硬化植物油、及びトリグリセリドからなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの疎水性エステル交換生成物が挙げられる。
一実施形態では、組成物は、本発明の化合物の良好な可溶化及び/又は溶解を確実にし、かつ本発明の化合物の沈殿を最小限に抑えるための可溶化剤を含んでもよい。これは、非経口使用用組成物、例えば、注入用組成物にとって特に重要であり得る。可溶化剤はまた、親水性薬物及び/又は界面活性剤などのその他の成分の溶解度を増加させるために、又は組成物を安定若しくは均質な溶液若しくは分散液として維持するために、追加されてもよい。
好適な可溶化剤の例としては、以下の、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール及びこれらの異性体、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、トランスクトール、ジメチルイソソルビド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びその他のセルロース誘導体、シクロデキストリン及びシクロデキストリン誘導体などの、アルコール並びにポリオール;テトラヒドロフルフリルアルコールPEGエーテル(グリコフロール)又はメトキシPEGなどの、約200~約6000の平均分子量を有するポリエチレングリコールのエーテル;2-ピロリドン、2-ピペリドン、ε-カプロラクタム、N-アルキルピロリドン、N-ヒドロキシアルキルピロリドン、N-アルキルピペリドン、N-アルキルカプロラクタム、ジメチルアセトアミド及びポリビニルピロリドンなどの、アミド及びその他の窒素含有化合物;プロピオン酸エチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、酪酸エチル、トリアセチン、プロピレングリコールモノアセタート、プロピレングリコールジアセタート、εカプロラクトン及びこれらの異性体、δ-バレロラクトン及びこれらの異性体、β-ブチロラクトン及びこれらの異性体などのエステル;並びにジメチルアセトアミド、ジメチルイソソルビド、N-メチルピロリドン、モノオクタノイン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及び水などのその他の可溶化剤が挙げられるが、これらに限定されない。
可溶化剤の混合物もまた使用してもよい。例としては、トリアセチン、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-ヒドロキシエチルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、エタノール、ポリエチレングリコール200-100、グリコフルロール、トランスクトール、プロピレングリコール、及びジメチルイソソルビドが挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましい可溶化剤としては、ソルビトール、グリセロール、トリアセチン、エチルアルコール、PEG-400、グリコフロール、及びプロピレングリコールが挙げられる。
含まれ得る可溶化剤の量は、特に限定されない。所与の可溶化剤の量は、当業者によって容易に決定されてもよい、生物学的に許容可能な量に限定され得る。状況次第では、例えば、蒸留又は蒸発などの従来の技術を用いて被検者に組成物を提供する前に過剰な可溶化剤を除去して、薬物の濃度を最大化させるために、生物学的に許容可能な量を上回る可溶化剤の量を含むことが有利な場合がある。したがって、存在する場合、可溶化剤は、薬物とその他の賦形剤との組み合わせ重量に基づいて、10重量%、25重量%、50重量%、100重量%、又は最大約200重量%>の重量比であり得る。所望であれば、5%>、2%>、1%あるいはそれ未満などの、非常に少量の可溶化剤を使用することもできる。典型的には、可溶化剤は、約1重量%>~約100重量%、より典型的には約5重量%>~約25重量%>の量で存在してもよい。
組成物は、1種以上の薬学的に許容される添加剤及び賦形剤を更に含み得る。このような添加剤及び賦形剤としては、限定するものではないが、粘着性低下剤、消泡剤、緩衝剤、ポリマー、酸化防止剤、防腐剤、キレート化剤、粘度調節剤、等張化剤、風味剤、着色剤、着臭剤、乳白剤、懸濁化剤、結合剤、充填剤、可塑剤、潤滑剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
加えて、酸又は塩基は、処理を促進するため、安定性を向上させるため、又はその他の理由のために、組成物中に配合されてもよい。薬学的に許容される塩基の例としては、アミノ酸、アミノ酸エステル、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロカルサイト、水酸化アルミニウムマグネシウム、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリメチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)等が挙げられる。また、薬学的に許容される酸の塩である塩基も好適であり、これらの酸は、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸(hydroquinosulfonic acid)、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸、尿酸などである。リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、及びリン酸二水素ナトリウムなどの多水素酸の塩も使用し得る。塩基が塩である場合、カチオンは、アンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の任意の便利かつ薬学的に許容されるカチオンであり得る。例としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、及びアンモニウムが挙げられてもよいが、これらに限定されない。
好適な酸は、薬学的に許容される有機酸又は無機酸である。好適な無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸等が挙げられる。好適な有機酸の例としては、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸、尿酸などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IAの化合物、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IAの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IA-形態Iの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IA-形態IIの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IA-形態IIaの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IA-形態IIIの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IA-形態IVの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、式IBの化合物、マンニトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
注入用医薬組成。
注入用医薬組成。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の化合物と、注入に好適な医薬賦形剤と、を含有する、注入用医薬組成物を提供する。組成物中の薬剤の成分及び量は、本明細書に記載される通りである。
本発明の新規組成物が注入によって投与するために組み込まれてもよい形態としては、ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、若しくはピーナッツ油を含む、水性若しくは油性懸濁液、又はエマルション、並びにエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、又は滅菌水溶液、及び類似の医薬溶剤が挙げられる。
生理食塩水中の水溶液もまた、通常、注入に使用されている。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等(及びこれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体、及び植物油も使用されてもよい。適切な流動性は、分散の場合に必要な粒径を維持するため、例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって、及び界面活性剤の使用によって、維持し得る。微生物の作用の予防は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等によってもたらされ得る。
滅菌注入可能溶液は、必要な量の本発明の化合物を、必要に応じて上記に列挙したような種々のその他の成分と共に適切な溶媒中に配合することによって調製され、続いて滅菌濾過される。一般に、分散液は、種々の滅菌された有効成分を、基本の分散培地及び上記で列挙したものからの必要とされるその他の成分を含有する繁殖不能容器内へと配合することによって、調整される。滅菌注入可能溶液の調製のための滅菌粉末の場合、特定の望ましい調製方法は、真空乾燥及び凍結乾燥技術であり、これは、活性成分の粉末と、その以前に滅菌濾過された溶液からの任意の追加の所望の成分と、をもたらす。
局部(例えば、経皮)送達用医薬組成物。
局部(例えば、経皮)送達用医薬組成物。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の化合物と、経皮送達に好適な医薬賦形剤と、を含有する、経皮送達用医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、ゲル、水溶性ゼリー、クリーム、ローション、懸濁液、発泡体、粉末、スラリー、軟膏、溶液、油、ペースト、坐剤、スプレー、エマルション、食塩水溶液、ジメチルスルホキシド(DMSO)系溶液などの、局所投与又は局部投与に好適な固体、半固体、又は液体形態の製剤へと配合し得る。一般に、高密度のキャリアは、活性成分への長時間の曝露を伴う領域を提供することができる。対照的に、溶液配合物は、選択された領域への活性成分のより即時の曝露をもたらす場合がある。
医薬組成物はまた、皮膚の角質層透過性バリアにわたって治療分子の浸透を増加させるか、又は送達を補助することを可能にする化合物である、好適な固体又はゲル相キャリア又は賦形剤を含んでもよい。局部用配合物の当該技術分野において訓練されている者に周知のこれらの浸透促進分子の多くが存在する。
このようなキャリア及び賦形剤の例としては、保湿剤(例えば、尿素)、グリコール(例えば、プロピレングリコール)、アルコール(例えば、エタノール)、脂肪酸(例えば、オレイン酸)、界面活性剤(例えば、ミリスチン酸イソプロピル及びラウリル硫酸ナトリウム)、ピロリドン、モノラウリン酸グリセロール、スルホキシド、テルペン(例えば、メントール)、アミン、アミド、アルカン、アルカノール、水、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、及びポリエチレングリコールなどのポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の方法で使用するための別の例示的な配合物は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を用いる。このような経皮パッチを使用して、本発明の化合物の連続的又は不連続的注入を、別の薬剤を用いて又は用いずに、制御された量で提供してもよい。
医薬品を送達するための経皮パッチの構築及び使用は、当該技術分野において周知である。米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号、及び同第5,001,139を参照のこと。このようなパッチは、連続的、パルス的、又は必要に応じて医薬品の送達のために構築されてもよい。
吸入用医薬組成物。
吸入用医薬組成物。
吸入又は吹送用組成物としては、薬学的に許容される水性溶媒若しくは有機溶媒又はそれらの混合物における溶液及び懸濁液、並びに粉末が挙げられる。液体又は固体組成物は、上記のような好適な薬学的に許容される賦形剤を含有してもよい。好ましくは、組成物は、局所的又は全身的効果のために、経口又は鼻呼吸経路によって投与される。好ましくは、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧されてもよい。霧化された溶液は、噴霧デバイスから直接吸入されてもよく、又は噴霧デバイスは、フェイスマスクテント若しくは断続的な正圧呼吸機に取り付けられてもよい。溶液、懸濁液、又は粉末組成物は、配合物を適切な方法で送達するデバイスから、好ましくは経口的又は鼻的に投与されてもよい。
他の医薬組成物。
他の医薬組成物。
医薬組成物はまた、本明細書に記載される組成物、及び舌下、頬側、直腸、骨内、眼内、鼻孔内、硬膜外、又は鼻腔内投与に好適な1種以上の薬学的に許容される賦形剤から調製されてもよい。このような医薬組成物の調製は、当該技術分野において周知である。例えば、Anderson、Philip O.;Knoben、James E.;Troutman、William G、eds.、Handbook of Clinical Drug Data、Tenth Edition、McGraw-Hill、2002年;Pratt And Taylor、eds.、Principles of Drug Action、Third Edition、Churchill Livingston、New York、1990年;Katzung、ed.、Basic and Clinical Pharmacology、Ninth Edition、McGraw Hill、20037ybg;Goodman and Gilman、eds. The Pharmacological Basis Of Therapeutics、Tenth Edition、McGraw Hill、2001年;Remington Pharmaceutical Sciences、20th Ed.、Lippincott Williams & Wilkins、2000年;Martindale、The Extra Pharmacopoeia、Thirty-Second Edition(The Pharmaceutical Press、London、1999年)を参照のこと。
本発明の化合物又は医薬組成物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする任意の方法によって行い得る。これらの方法としては、直腸投与、カテーテル若しくはステントによる局所送達を介した、又は吸入を介した、経口経路、十二指腸内経路、非経口注入(静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、血管内、腹腔内又は注入を含む)、局部(例えば、経皮適用)が挙げられる。化合物はまた、脂肪内又は髄腔内に投与し得る。
投与される化合物の量は、治療される被検者、障害又は状態の重症度、投与速度、化合物の配置、及び処方医師の裁量に依存する。しかしながら、有効用量は、摂取量を一回で又は分割して、1日当たり体重kgあたり約0.001~約100mg、好ましくは1~約35mg/kg/日の範囲である。70kgのヒトでは、これは、約0.05~7g/日、好ましくは約0.05~約2.5g/日である。場合によっては、上記範囲の下限未満の投与量レベルは適切以上であり得るが、その他の場合では、例えば、このようなより多い用量を、1日全体にわたって投与するために数回の少量の用量へと分割することによって、いずれかの有害な副作用を引き起こすことなく、依然としてより多い用量が使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、単回投与で投与される。
典型的には、このような投与は、薬剤を迅速に導入するために注入、例えば静脈注入によって行われ得る。しかしながら、その他の経路が適切に使用されてもよい。本発明の化合物の単回用量もまた、急性状態の治療に使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、複数回投与される。投与は、1日当たり約1回、2回、3回、4回、5回、6回、又は6回を超えてもよい。投与は、約1ヶ月に1回、2週間毎に1回、1週間に1回、又は1日であってもよい。別の実施形態では、本発明の化合物及び別の薬剤は、1日当たり約1回~約6回、一緒に投与される。別の実施形態では、本発明の化合物及び薬剤の投与は、約7日未満継続する。更に別の実施形態では、投与は、約6、10、14、28日、2ヶ月、6ヶ月、又は1年を超えて継続する。場合によっては、必要に応じて連続投与が達成され、維持される。
本発明の化合物の投与は、必要な限り継続してもよい。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、14、又は28日を超えて投与される。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、28、14、7、6、5、4、3、2、又は1日未満で投与される。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、例えば、慢性効果の治療のために、進行中に長期にわたって投与される。
本発明の化合物の有効量は、直腸内、頬側、鼻孔内、及び経皮経路を含む類似した効用を有する薬剤の許容される投与様式のうちのいずれかによって、動脈内注入、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局部的、又は吸入により、単回用量又は複数回用量のいずれかで投与されてもよい。
本発明の組成物はまた、例えば、ステントなどの含浸若しくはコーティングされたデバイス、又は動脈挿入された円筒状ポリマーを介して送達されてもよい。このような投与方法は、例えば、バルーン血管形成術などの処置後の再狭窄の予防又は改善を助けることができる。理論に束縛されるものではないが、本発明の化合物は、再狭窄に寄与する動脈壁内の平滑筋細胞の遊走及び増殖を遅らせる又は阻害することができる。本発明の化合物は、例えば、ステントの壁体から、ステントのグラフトから、移植片から、又はステントのカバー若しくはシースからの局所送達によって投与されてもよい。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、マトリックスと混合される。このようなマトリックスは、ポリマーマトリックスであってもよく、化合物をステントに結合する役割を果たし得る。このような使用に好適なポリマーマトリックスとしては、例えば、ポリラクチド、ポリカプロラクトングリコリド、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリアミノ酸、多糖類、ポリホスファゼン、ポリ(エーテル-エステル)コポリマー(例えば、PEO-PLLA)などのラクトン系ポリエステル又はコポリエステル;ポリジメチルシロキサン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)、アクリレート系ポリマー又はコポリマー(例えば、ポリヒドロキシエチルメタクリル酸メチル、ポリビニルピロリドン)、ポリテトラフルオロエチレン及びセルロースエステルなどのフッ素化ポリマーが挙げられる。好適なマトリックスは、非分解性であってもよく、又は時間と共に分解して、化合物又は化合物を放出してもよい。本発明の化合物は、ディップコーティング/スピンコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、及び/又はブラシコーティングなどの種々の方法によってステントの表面に適用してもよい。化合物を溶媒中に適用してもよく、溶媒を蒸発させて、ステント上に化合物の層を形成してもよい。あるいは、化合物は、ステント又はグラフトの本体、例えば、マイクロチャネル又は微細孔内に配置されてもよい。埋め込まれた場合、化合物はステントの本体から外に拡散して動脈壁と接触する。このようなステントは、このような微細孔又はマイクロチャネルを含有するように製造されたステントを好適な溶媒中で本発明の化合物の溶液へと浸漬させ、続いて溶媒を蒸発させることによって調製してもよい。ステントの表面上の過剰な薬物は、追加の簡潔な溶媒洗浄を介して除去されてもよい。更にその他の実施形態では、本発明の化合物は、ステント又はグラフトに共有結合されてもよい。生体内で分解する共有結合性リンカーを使用して、本発明の化合物の放出をもたらしてもよい。エステル、アミド、又は無水物結合などの任意の生体不安定性結合を使用してもよい。本発明の化合物は、血管形成術中に使用されるバルーンから血管内に投与されてもよい。本発明の配合物の心膜及び外膜を介した化合物の血管外投与はまた、再狭窄を減少させるために行われても良い。
説明されるように使用されてもよい種々のステントデバイスが、例えば、以下の参照文献に開示されており、これらの全ては参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5451233号、同第5040548号、同第5061273号、同第5496346号、同第5292331号、同第5674278号、同第3657744号、同第4739762号、同第5195984号、同第5292331号、同第5674278号、同第5879382号、同第6344053号。
本発明の化合物は、用量で投与されてもよい。化合物の薬物動態学における被検者間変動に起因して、投与レジメンの個別化が最適な治療に必要であることが、当該技術分野において周知である。本発明の化合物の投与は、本開示に照らして日常的な実験によって見出すことができる。
本発明の化合物が1種以上の薬剤を含む組成物中に投与され、薬剤は、本発明の化合物の単位用量形態よりも短い半減期を有し、本発明の化合物を適宜調整してもよい。
対象となる医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、ピル、粉末、持続放出製剤、溶液、懸濁液として、経口投与に好適な形態であってもよい、又は無菌溶液、懸濁液若しくはエマルションとして非経口注入用に好適な形態であってもよい、又は軟膏若しくはクリームとして局部用投与に好適な形態であってもよく、又は座薬として直腸投与に好適な形態であってもよい。医薬組成物は、正確な用量の単回投与に好適な単位投与形態であってもよい。医薬組成物は、従来の医薬キャリア又は賦形剤、及び本発明による化合物を活性成分として含むだろう。加えて、それは、その他の薬又は医薬品、キャリア、補助剤等を含んでもよい。
例示的な非経口投与形態としては、滅菌水溶液中の活性化合物の溶液又は懸濁液、例えば、水性プロピレングリコール又はデキストロース溶液が挙げられる。所望であれば、このような投与形態を好適に緩衝し得る。
使用方法
使用方法
本方法は、典型的には、治療有効量の本発明の化合物を被検者に投与することを含む。化合物の対象となる組み合わせの治療的に有効な量は、意図される用途(生体外又は生体内)、又は治療される被検者及び疾患状態、例えば、被検者の体重及び年齢、疾患状態の重症度、投与様式等によって異なってもよいが、これは、当業者によって容易に決定され得る。本用語はまた、標的細胞における特定の応答、例えば、標的タンパク質の増殖の低減又は活性の下方制御を誘導する用量にも適用される。特定の用量は、選択される特定の化合物、続く投与レジメン、それが、その他の化合物、投与のタイミング、投与される組織、及びそれが担持される物理的送達システムと組み合わせて投与されるかどうかにに応じて変動し得る。
本明細書で使用する場合、用語「IC50」とは、生物学的又は生化学的機能を阻害する阻害剤の最大半減阻害濃度を意味する。本定量的測定は、所与の生物学的プロセス(又はプロセスの構成要素、すなわち、酵素、細胞、細胞受容体、又は微生物)を半分まで阻害するために、特定の阻害剤がどれだけ必要とされるかを示す。換言すれば、物質の最大半減(50%)阻害濃度(IC)(50%IC又はIC50)である。EC50は、生体内で最大効果の50%>を得るために必要な血漿濃度を意味する。
いくつかの実施形態では、対象方法は、生体外アッセイで確認されるように、IC50値がほぼ所定値又は所定値未満であるPRMT5阻害剤を利用する。いくつかの実施形態では、PRMT5阻害剤は、約1nM以下、2nM以下、5nM以下、7nM以下、10nM以下、20nM以下、30nM以下、40nM以下、50nM以下、60nM以下、70nM以下、80nM以下、90nM以下、100nM以下、120nM以下、140nM以下、150nM以下、160nM以下、170nM以下、180nM以下、190nM以下、200nM以下、225nM以下、250nM以下、275nM以下、300nM以下、325nM以下、350nM以下、375nM以下、400nM以下、425nM以下、450nM以下、475nM以下、500nM以下、550nM以下、600nM以下、650nM以下、700nM以下、750nM以下、800nM以下、850nM以下、900nM以下、950nM以下、1μΜ以下、1.1μΜ以下、1.2μΜ以下、1.3μΜ以下、1.4μΜ以下、1.5μΜ以下、1.6μΜ以下、1.7μΜ以下、1.8μΜ以下、1.9μΜ以下、2μΜ以下、5μΜ以下、10μΜ以下、15μΜ以下、20μΜ以下、25μΜ以下、30μΜ以下、40μΜ以下、50μΜ、60μΜ、70μΜ、80μΜ、90μΜ、100μΜ、200μΜ、300μΜ、400μΜ、又は500μΜ以下(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)のIC50値で、PRMT5aを阻害する。
いくつかの実施形態では、PRMT5阻害剤は、1つ、2つ、又は3つのその他のPRMTに対するそのIC50値よりも、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、又は1000倍(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)低いIC50値で、PRMT5aを選択的に阻害する。
いくつかの実施形態では、PRMT5阻害剤は、約1nM、2nM、5nM、7nM、10nM、20nM、30nM、40nM、50nM、60nM、70nM、80nM、90nM、100nM、120nM、140nM、150nM、160nM、170nM、180nM、190nM、200nM、225nM、250nM、275nM、300nM、325nM、350nM、375nM、400nM、425nM、450nM、475nM、500nM、550nM、600nM、650nM、700nM、750nM、800nM、850nM、900nM、950nM、1μΜ、1.1μΜ、1.2μΜ、1.3μΜ、1.4μΜ、1.5μΜ、1.6μΜ、1.7μΜ、1.8μΜ、1.9μΜ、2μΜ、5μΜ、10μΜ、15μΜ、20μΜ、25μΜ、30μΜ、40μΜ、50μΜ、60μΜ、70μΜ、80μΜ、90μΜ、100μΜ、200μΜ、300μΜ、400μΜ、又は500μΜ(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)未満のIC50値で、PRMT5aを選択的に阻害し、当該IC50値は、1つ、2つ、又は3つのその他のPRMTに対するそのIC50値よりも、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、又は1000倍(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)低い。
対象方法は、PRMT5に関連する疾患状態を治療するのに有用である。PRMT5の異常な活性又は発現レベルから直接又は間接的に生じるいずれかの疾患状態は、意図された疾患状態であり得る。
PRMT5に関連する異なる疾患状態が報告されている。PRMT5は、例えば、様々なヒト癌、並びに多くの異常ヘモグロビン症に関与している。
このような状態の非限定的な例としては、棘細胞腫、腺房細胞癌、聴神経腫、末端黒子型黒色腫、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、成熟を伴う急性骨髄芽球性白血病、急性骨髄性樹状細胞白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、アダマンチノーマ、腺癌、腺様嚢胞癌、腺腫、腺様歯原性腫瘍、副腎皮質癌、成人T細胞白血病、侵攻性NK細胞性白血病、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、胞状軟部肉腫、エナメル上皮繊維腫、肛門癌、未分化大細胞リンパ腫、甲状腺未分化癌、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、Basal-like型癌、B細胞白血病、B細胞リンパ腫、ベリーニ管癌、胆道癌、膀胱癌、芽細胞腫、骨癌、骨腫瘍、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、ブレンナー腫瘍、気管支腫瘍、細気管支肺胞癌、褐色腫、バーキットリンパ腫、原発部位不明の癌、カルチノイド腫瘍、癌腫、上皮内癌、陰茎癌、原発部位不明の癌腫、癌肉腫、キャッスルマン病、中枢神経系胚芽腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、子宮頸癌、胆管癌、軟骨腫、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、脈絡叢乳頭腫、慢性リンパ性白血病、慢性単球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、慢性好中球性白血病、透明細胞腫瘍、結腸癌、大腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、デゴス病、隆起性皮膚繊維肉腫、類皮嚢腫、繊維形成性小円形細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、胚性癌腫、内胚葉洞腫瘍、子宮体癌、子宮内膜癌、子宮内膜性腫瘍、腸症関連T細胞リンパ腫、上衣芽腫、上衣腫、類表皮癌、類上皮肉腫、赤白血病、食道癌、感覚神経芽腫、ユーイング腫瘍、ユーイング肉腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、乳房外パジェット病、卵管癌、胎児封入奇形、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、胆嚢癌、胆嚢癌、神経節膠腫、神経節神経腫、胃癌、胃リンパ腫、胃腸癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、消化管間質腫瘍、胚細胞腫瘍、胚細胞腫、妊娠性絨毛癌、妊娠性絨毛腫瘍、骨巨細胞腫、多形性膠芽腫、神経膠腫症、グロムス腫瘍、グルカゴノーマ、性腺芽腫、顆粒膜細胞腫、有毛細胞白血病、頭頸部癌、頭頸部癌、心臓癌、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)などの異常ヘモグロビン症、血管芽細胞腫、血管外皮細胞腫、血管肉腫、血液悪性腫瘍、肝細胞癌、肝脾T細胞リンパ腫、遺伝性乳癌卵巣癌症候群、ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部膠腫、炎症性乳癌、眼内黒色腫、膵島細胞癌、膵島細胞腫瘍、若年性骨髄単球性白血病、カポジ肉腫、カポジ肉腫、腎臓癌、クラッキン腫瘍、クルケンベルグ腫瘍、喉頭癌、喉頭癌、悪性黒子型黒色腫、白血病、口唇及び口腔癌、脂肪肉腫、肺癌、黄体腫、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ性白血病、リンパ腫、マクログロブリン血症、悪性線維性組織球腫、悪性線維性組織球腫、骨の悪性線維性組織球腫、悪性神経膠腫、悪性中皮腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性ラブドイド腫瘍、悪性トリトン腫瘍、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、マスト細胞白血病、肥満細胞症、縦隔胚細胞腫瘍、縦壁腫瘍、甲状腺髄様癌、髄芽細胞腫、髄芽細胞腫、髄上皮腫、黒色腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮癌、転移性尿路上皮癌、ミュラー管混合腫瘍、単球性白血病、口腔癌、粘液性腫瘍、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、骨髄性肉腫、骨髄増殖性疾患、粘液腫、鼻腔癌、鼻咽頭癌、鼻咽頭癌、新生物、神経鞘腫、神経芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経繊維腫、神経腫、結節型黒色腫、非ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌、眼腫瘍学、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、好酸性腺腫、視神経鞘髄膜腫、口腔癌、口腔癌、口腔咽頭癌、骨肉腫、骨肉腫、卵巣癌、卵巣癌、上皮性卵巣癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、乳房パジェット病、パンコースト腫瘍、膵臓癌、膵臓癌、甲状腺乳頭癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、血管周囲類上皮細胞腫瘍、咽頭癌、褐色細胞腫、中分化の松果体実質腫瘍、松果体芽細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、形質細胞新生物、胸膜肺芽腫、多胚腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、原発性肝細胞癌、原発性肝癌、原発性腹膜癌、原始神経外胚葉性腫瘍、前立腺癌、腹膜偽粘液腫、直腸癌、腎細胞癌、第15染色体上のNUT遺伝子に関連する呼吸器癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒタートランスフォーメーション、仙尾部奇形腫、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫症、脂腺癌、続発性新生物、セミノーマ、漿液性腫瘍、セルトリ・レイディッヒ細胞腫、性索間質性腫瘍、セザリー症候群、印環細胞癌、皮膚癌、小青色円形細胞腫瘍、小細胞癌、小細胞肺癌、小細胞性リンパ腫、小腸癌、軟部組織肉腫、ソマトスタチノーマ、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脊椎腫瘍、脾臓辺縁帯リンパ腫、扁平上皮癌、胃癌、表在拡大型黒色腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、表面上皮間質腫瘍、滑膜肉腫、T細胞急性リンパ芽球性白血病、T細胞大顆粒リンパ球性白血病、T細胞白血病、T細胞リンパ腫、T細胞前リンパ球性白血病、奇形腫、末期リンパ腺癌、精巣癌、卵胞膜細胞腫、喉頭癌、胸腺癌、胸腺腫、甲状腺癌、腎盂及び尿管の移行上皮癌、移行上皮癌、尿膜管癌、尿道癌、泌尿生殖器腫瘍、子宮肉腫、ブドウ膜黒色腫、膣癌、ヴェルナー・モリソン症候群、疣状癌、視経路グリオーマ、外陰癌、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、ワルティン腫瘍、ウィルムス腫瘍、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、当該方法は、腫瘍血管新生、関節リウマチなどの慢性炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、及び強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性、血管腫、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、並びに卵巣癌、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、及び類表皮癌からなる群から選択される疾患を治療するためのものである。
他の実施形態では、当該方法は、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、子宮癌、又は子宮頸癌から選択される疾患を治療するためのものである。
他の実施形態では、当該方法は、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、骨髄異形成症、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、類表皮癌、又は異常ヘモグロビン症、例えば、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)から選択される疾患を治療するためのものである。
更に他の実施形態では、当該方法は、CDKN2A欠失癌、9P欠失癌、MTAP欠失癌、スプライソソーム変異癌、膠芽腫、NSCLC、頭頸部癌、膀胱癌、又は肝細胞癌から選択される疾患を治療するためのものである。
他の実施形態では、当該方法は、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、子宮癌、子宮頸癌、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、骨髄異形成症、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、類表皮癌、異常ヘモグロビン症、例えば、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)、CDKN2A欠失癌、9P欠失癌、MTAP欠失癌、スプライソソーム変異癌、膠芽腫、NSCLC、頭頸部癌、膀胱癌、肝細胞癌、腺様嚢胞癌(ACC)、原発性中枢神経系リンパ腫、卵管癌、又は非ホジキンリンパ腫から選択される疾患を治療するためのものである。
他の実施形態では、当該方法は、腺様嚢胞癌(ACC)、原発性中枢神経系リンパ腫、卵管癌、又は非ホジキンリンパ腫から選択される疾患を治療するためのものである。
本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、単独で、又は医学療法と組み合わせて、記載された疾患のいずれかを治療するために投与することができる。医学療法としては、例えば、手術及び放射線療法(例えば、ガンマ線照射、中性子線放射線療法、電子線放射線療法、陽子線療法、近接照射療法、全身放射性同位体)が挙げられる。
他の態様では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、単独で、又は1つ以上の他の薬剤と組み合わせて、記載された疾患のいずれかを治療するために投与することができる。
他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、核内受容体作用物質のアゴニストと組み合わせて投与することができる。
他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、核内受容体作用物質のアンタゴニストと組み合わせて投与することができる。
他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、抗増殖剤と組み合わせて投与することができる。
他の態様では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、単独で、又は1つ以上の他の化学療法薬と組み合わせて、記載された疾患のいずれかを治療するために投与することができる。他の化学療法薬の例としては、例えば、アバレリクス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、全トランス型レチノイン酸、アルトレタミン、アナストロゾール、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ブレオマイシン、ボルテゾムビ(bortezombi)、ボルテゾミブ、ブスルファン静注、ブスルファン経口、カルステロン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルテバリンナトリウム、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デニロイキン、デニロイキンジフチトクス、デクスラゾキサン、ドセタキセル、ドキソルビシン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エピルビシン、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エトポシド、エキセメスタン、クエン酸フェンタニル、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ-2a、イリノテカン、トシル酸ラパチニブ、レナリドマイド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸リューブロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パノビノスタット、パニツムマブ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ボリンスタット(vorinstat)、及びゾレドロネート、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
他の態様では、他の薬剤は、エピジェネティック調節因子を標的とする治療薬である。エピジェネティック調節因子薬の例としては、例えば、ブロモドメイン阻害剤、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンデメチラーゼ、ヒストンデアセチラーゼ、ヒストンアセチラーゼ、及びDNAメチルトランスフェラーゼ、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、いくつかの態様において好ましく、例えば、ボリノスタットを含む。
治療される疾患が癌又は別の増殖性疾患である他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、標的療法薬と組み合わせて投与することができる。標的療法としては、例えば、JAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブ)、PI3キナーゼ阻害剤(PI3K-デルタ選択的及び広域スペクトルPI3K阻害剤を含む)、MEK阻害剤、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤(例えば、CDK4/6阻害剤)、BRAF阻害剤、mTOR阻害剤、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ)、HDAC阻害剤(例えば、パノビノスタット、ボリノスタット)、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、デキサメタゾン、ブロモ及びエクストラターミナルファミリーメンバー、BTK阻害剤(例えば、イブルチニブ、アカラブルチニブ)、BCL2阻害剤(例えば、ベネトクラクス)、MCL1阻害剤、PARP阻害剤、FLT3阻害剤、及びLSD1阻害剤、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
治療される疾患が癌又は別の増殖性疾患である他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与することができる。免疫チェックポイント阻害剤としては、例えば、PD-1の阻害剤、例えば、抗PD-1モノクローナル抗体が挙げられる。抗PD-1モノクローナル抗体の例としては、例えば、ニボルマブ、ペンブロリズマブ(MK-3475としても知られる)、ピディリズマブ、SHR-1210、PDR001、及びAMP-224、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの態様では、抗PD1抗体は、ニボルマブである。いくつかの態様では、抗PD1抗体は、ペンブロリズマブである。いくつかの態様では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1の阻害剤、例えば、抗PD-L1モノクローナル抗体である。いくつかの態様では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、BMS-935559、MEDI4736、MPDL3280A(RG7446としても知られる)、若しくはMSB0010718C、又はこれらの任意の組み合わせである。いくつかの態様では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、MPDL3280A又はMEDI4736である。他の態様では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4の阻害剤、例えば、抗CTLA-4抗体である。いくつかの態様では、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブである。
治療される疾患が癌又は別の増殖性疾患である他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド(CY)、メルファラン(MEL)、及びベンダムスチン)、プロテアソーム阻害剤(例えば、カルフィルゾミブ)、コルチコステロイド剤(例えば、デキサメタゾン(DEX)、又は免疫調節剤(例えば、レナリドマイド(LEN)若しくはポマリドマイド(POM))、又はこれらの任意の組み合わせと組み合わせて投与することができる。
いくつかの実施形態では、治療される疾患は、自己免疫状態又は炎症状態である。これらの態様では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、コルチコステロイド剤、例えば、トリアムシノロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、コルチゾン、プレドニゾロン、若しくはフルメトロンなど、又はこれらの任意の組み合わせと組み合わせて投与することができる。
治療される疾患が自己免疫状態又は炎症状態である他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、免疫抑制剤、例えば、フルオシノロンアセトニド(RETISERT(商標))、リメキソロン(AL-2178、VEXOL(商標)、ALCO(商標))、若しくはシクロスポリン(RESTASIS(商標))など、又はこれらの任意の組み合わせと組み合わせて投与することができる。
いくつかの実施形態では、治療される疾患は、ベータ-サラセミア又は鎌状赤血球症である。これらの態様では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、例えば、HYDREA(商標)(ヒドロキシ尿素)などの1つ以上の薬剤と組み合わせて投与することができる。
いくつかの態様では、本発明は、本明細書に記載の薬学的に許容される塩の調製方法に関する。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩の調製方法は、以下の実施例に記載されるものである。
以下に提供される実施例及び製剤は、本発明の化合物及びこのような化合物の調製方法を更に示す及び例示する。本発明の範囲は、以下の実施例及び製剤の範囲によって決して限定されないことを理解されたい。
実験手順
実施例1.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式I)の合成
工程1.2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)エタノール(22a)の合成
実験手順
実施例1.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式I)の合成
THF(200mL)中に2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)酢酸(20.0g、80.16mmol)を溶解した溶液に、THF(240.49mL、240.49mmol)中のボランを添加して、混合物を40℃で8時間撹拌した。混合物を0℃でMeOHでクエンチし、濃縮し、EA(400mL×2)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、CH3CN/H2O(中性)の5/95~95/5で溶出させるCombi flashにより精製して、22b(18.1g、76.854mmol、収率95.9%)を無色油状物として得た。LCMS[M-18]:217.0/219.0。
工程2.2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)エトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(22b)の合成
工程2.2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)エトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(22b)の合成
DMF(200mL)中に22a(18.1g、76.85mmol)を溶解した溶液に、イミダゾール(7.85g、115.28mmol)及びTBDMSCl(13.9g、92.23mmol)を添加して、混合物を25℃で8時間撹拌した。EA(800mL)を添加して、混合物をブライン(400mL×2)で洗浄した。有機層を濃縮し、フラッシュカラム(PE)により精製して、22b(26.7g、76.34mmol、収率99.3%)を無色油状物として得た。
工程3.[2-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-4-クロロ-フェニル]-[(3aR,4R,6S,6aS)-4-(4-クロロピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-6-イル]メタノン(22c)の合成
工程3.[2-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-4-クロロ-フェニル]-[(3aR,4R,6S,6aS)-4-(4-クロロピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-6-イル]メタノン(22c)の合成
乾燥THF(50mL)中に22b(8.91g、25.6mmol)を溶解した溶液に、n-BuLi(12.8mL、20.48mmol)を-78℃で添加して、混合物を窒素下で10分間撹拌した。乾燥THF(20mL)中に1Ad(4.0g、10.24mmol)を溶解した溶液を添加して、混合物を-78℃で5分間撹拌した。TLC(PE:EA=8:1)は、反応が完了したことを示した。反応物を希HCl(pH6;クエンチのプロセス中、pH<8を維持)に注いだ。混合物をEA(200mL×2)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、CH3CN/H2O(中性)の5/95~95/5で溶出させるCombi-flashにより精製して、22c(5.1g、8.60mmol、収率84%)を黄色固体として得た。
工程4.(R)-[(3aR,4R,6R,6aR)-4-(4-クロロピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-6-イル]-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-クロロ-フェニル]メタノール(22d)の合成
工程4.(R)-[(3aR,4R,6R,6aR)-4-(4-クロロピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-6-イル]-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-クロロ-フェニル]メタノール(22d)の合成
THF(30mL)中に22c(5.0g、8.44mmol)を溶解した溶液に、-78℃で、DIBAL-H(16.88mL、25.31mmol)を添加して、混合物を-78℃で30分間撹拌した。TLC(PE/EA=8/1)は、Rf=0.5のSMがRf=0.4の主生成物で完全に消費されたことを示した。反応物を希HCl(pH6、400mL、クエンチのプロセス中、pH<8を維持)に注いだ。混合物をEA(300mL×2)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、粗製の22d(5.0g)を黄色固体として得た。
工程5.2-[5-クロロ-2-[(R)-ヒドロキシ-[(3aR,4R,6R,6aR)-4-(4-クロロピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-6-イル]メチル]フェニル]エタノール(22e)の合成
工程5.2-[5-クロロ-2-[(R)-ヒドロキシ-[(3aR,4R,6R,6aR)-4-(4-クロロピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-2,2-ジメチル-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-6-イル]メチル]フェニル]エタノール(22e)の合成
THF(50mL)中に22d(3.0g、5.17mmol)を溶解した溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(5.17mL、5.17mmol)を添加した。混合溶液を25℃で40分間撹拌した。反応混合物をNH4Cl水溶液に注ぎ、EA(100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラム(PE:EA=15:1~3:1)により精製して、22e(2g、4.08mmol、収率79%)を白色固体として得た。LCMS[M+H]:480.1。
工程6.4-クロロ-7-[(3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(1R)-6-クロロイソクロマン-1-イル]-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン(22f)の合成
工程6.4-クロロ-7-[(3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(1R)-6-クロロイソクロマン-1-イル]-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン(22f)の合成
THF(100mL)中に22e(2.0g、4.16mmol)を溶解した溶液に、トリブチルホスフィン(2.1mL、8.33mmol)、イソプロピル(NE)-N-イソプロポキシカルボニルイミノカルバメート(1.72mL、8.74mmol)及びピリジン(0.34mL、4.16mmol)を添加して、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。
TLC(PE/EA=3/1、Rf=0.4)は、出発物質が消費されたことを示した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を、溶離剤として石油エーテル/EtOAc(10:1~5:1)を用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより精製して、22f(1.7g、3.68mmol、収率88%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+H]:462.1。
工程7.4-メチル-7-[(3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(1R)-6-クロロイソクロマン-1-イル]-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン(22g)の合成
工程7.4-メチル-7-[(3aR,4R,6R,6aR)-2,2-ジメチル-6-[(1R)-6-クロロイソクロマン-1-イル]-3a,4,6,6a-テトラヒドロフロ[3,4-d][1,3]ジオキソール-4-イル]ピロロ[2,3-d]ピリミジン(22g)の合成
臭化メチルマグネシウム(3.68mL、11.04mmol)を、THF(100mL)中に第二鉄アセチルアセトネート(0.13g、0.37mmol)及び22f(1.7g、3.68mmol)を溶解した溶液に、窒素下5℃で滴加した。反応混合物を室温に加温して1時間撹拌した。TLC(EA:PE=1:1、Rf=0.3)は、反応が完了したことを示した。飽和NH4Clを滴下して反応物をクエンチし、これをEA(200mL×2)で抽出し、次に、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュカラム(PE:EA=10:1~1:1)により精製して、22g(900mg、1.93mmol、収率52.6%)を白色固体として得た。
工程8.(2R,3R,4S,5S)-2-(4-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-[(1R)-6-クロロイソクロマン-1-イル]テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式I)の合成
工程8.(2R,3R,4S,5S)-2-(4-メチルピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)-5-[(1R)-6-クロロイソクロマン-1-イル]テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式I)の合成
メタノール(10mL)中にHCl(6.0mL、12mmol)を溶解した溶液に、22g(900mg、2.04mmol)を添加して、反応混合物を40℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をEA(50mL)と共に撹拌して濾過した。固体を、CH3CN/H2O(0.1%NH4OH)の5/95~95/5で溶出させる分取HPLCにより精製した。生成物画分をEA(100mL×2)で抽出し、抽出物を濃縮して、式I(550mg、1.34mmol、収率66%)を白色固体として得た。LCMS[M+H]:402.3。1H NMR(400MHz、DMSO-d6):δ8.67(s、1H)、7.76(d、J=4.0Hz、1H)、7.22~7.31(m、3H)、6.81(d、J=3.6Hz、1H)、6.31(d、J=7.6Hz、1H)、5.26(d、J=7.2Hz、1H)、5.13(d、J=4.0Hz、1H)、4.90(d、J=3.6Hz、1H)、4.48~4.54(m、1H)、4.42~4.43(m、1H)、4.23~4.27(m、1H)、3.84~3.86(m、1H)、3.66~3.72(m、1H)、2.91~2.99(m、1H)、2.70~2.74(m、1H)、2.67(s、3H)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6+D2O):δ8.86(s、1H)、7.77(d、J=4Hz、1H)、7.22~7.31(m、3H)、6.82(d、J=3.6Hz、1H)、6.31(d、J=7.6Hz、1H)、4.90(d、J=3.6Hz、1H)、4.49~4.53(m、1H)、4.42~4.43(m、1H)、4.24~4.28(m、1H)、3.83~3.85(m、1H)、3.66~3.72(m、1H)、2.91~2.99(m、1H)、2.70~2.75(m、1H)、2.69(s、3H)。
実施例2.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式I)の合成
実施例2.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(式I)の合成
5.84gの式IAを250mLの丸底フラスコに添加した。60mLの脱イオン水を添加し、5分間撹拌して、懸濁液(pH1.6)を得た。2.5mLの濃縮NH4OH(37%)を徐々に添加し、撹拌して、スラリー(pH10)を得た。pH10で3時間撹拌した。バッチを濾過し、最初に200mLの水で洗浄し、次いで200mLのヘプタンで洗浄した。フィルタ上の生成物を真空下のオーブン(温度40℃)で乾燥させて、5.20g(98.0%)の式Iを得た。HPLC純度は99.7%であった。式Iは、XRPDによって結晶性であった。
式Iの遊離塩基を、リン酸、硫酸、塩酸、アスコルビン酸、L-酒石酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、及び1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、並びにシュウ酸で処理することによって、固体を得ることができた。
実施例4.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの塩酸塩(式IA)の合成
実施例4.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの塩酸塩(式IA)の合成
60mgの式Iの遊離塩基(0.150mmol)に、1.5mLのジクロロメタン(DCM)及び2.0mLのアセトニトリルを添加し、混合物を撹拌して、透明な溶液を得た。塩酸(イソプロパノール中1M溶液、0.165mL、0.165mmol、1.10当量)を添加し、得られた混合物を室温で40分間撹拌した。DCMを40~45℃で除去して、スラリーを得た。スラリーを65℃で60分間撹拌し、次いで室温まで冷却し、2時間撹拌した。混合物を濾過し、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)で洗浄した。濾過ケーキを真空下45~48℃で一晩乾燥させて、48.0mgの塩酸塩(式IA)を得た。
塩酸塩のXRPDを図1に示す。
塩酸塩のDSCを図2に示す。
塩酸塩のTGAを図3に示す。
この手順によって形成される結晶性HCl塩は、式IA-形態Iである。
実施例5.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの塩酸塩(式IA)の合成
実施例5.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの塩酸塩(式IA)の合成
100.3mgの式I(0.25mmol、1.0当量)に、4.0mLのアセトンを添加し、5分間撹拌した。265μLのIPA中1.0M HCl(0.263mmol、1.06当量)を添加した。得られた混合物を撹拌し、薄いスラリーを得て、次いで一晩連続撹拌した。混合物を濾過し、固体を得て、これを真空下40℃で一晩乾燥させて、98.8mg(収率90.0%)の塩(式IA)を得た。塩の純度は、HPLCによって99.2%であった。塩の結晶性は、XPRDによって確認された。塩と遊離塩基とのHPLCピーク面積の比較により、遊離塩基と塩酸との比が約1:1であることが示された。
実施例6.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの塩酸塩(式IA)の合成
実施例6.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの塩酸塩(式IA)の合成
清潔で乾燥したRBFに、粗製のPRT1063、3476.2g(前工程からの理論収率に基づいて1829.0gのPRT1063を含む)及びMeOH(18.3L)を投入した。反応器に濃HCl(1720mL、5.0当量)を投入した後、得られた溶液を35~45℃で約8時間撹拌した。MTBE(55.0L)を反応物に添加し、得られたスラリーを室温で約2時間撹拌した。スラリーを0~5℃に冷却し、約1時間撹拌した。スラリーを濾過し、濾過ケーキをRBFに戻した。MTBE(9.1L)を投入し、スラリーを室温で0.5~1時間撹拌した。スラリーを濾過し、濾過ケーキをMTBE(3.7L)で洗浄した。次に、濾過ケーキを漏斗上で真空によって2時間以上乾燥させた。
式IAの再結晶化:清潔で乾燥したRBFに、式IA(1500g)及びMeOH(15L)を投入した。混合物を50~60℃に加熱し、撹拌して透明な溶液を形成した。溶液を20~30℃に冷却し、フリットガラス漏斗を通して濾過した。濾液を清潔で乾燥した反応器に移し、反応器内の濾液の体積を記録した。漏斗をMeOH(3.0L)で洗浄した。この洗浄MeOHを使用して、濾液受容フラスコをすすいだ後、反応器に添加した。蒸留装置を反応器に組み立てた。反応器内の濾過した溶液を加熱還流し、留出液を収集した。反応器内で蒸留を維持しながら、最初に記録した溶液の体積を維持する速度で、IPA(15L)を反応器に徐々に添加した。IPAの添加後、蒸留を維持しながら、内部体積が記録した体積に達するまで、ヘプタン(22.5L)を反応器に徐々に添加した。加熱を停止し、スラリーを15~25℃に冷却した。スラリーを15~25℃で約2時間撹拌した。バッチを濾過し、濾過ケーキをヘプタン(4.5L)で洗浄した。濾過ケーキを通して空気を引っ張ることにより、生成物をフィルタ上で2時間以上乾燥させた。濾過ケーキをトレイに移し、真空下50℃のオーブンで一定重量に乾燥させた。
実施例7。
実施例7。
式IAの多形形態は、以下に記載するように特定されている。これらの多形体-式IA-形態I、式IA-形態II、式IA-形態IIa、式IA-形態III、式IA-形態IV-は、以下に記載する方法を使用して調製することができる。
21±1℃及び50±1℃でのHCl塩の溶解度
21±1℃及び50±1℃でのHCl塩の溶解度
3mLの試験溶媒を4mLのバイアルに添加した。式IAを、21±1℃で混濁溶液が得られるまで添加した。約30mgの追加の式IAを混濁溶液に添加した。混合物を21±1℃で週末中撹拌し、その間、温度は、IKA(登録商標)ETS-D5温度コントローラ及びIKA(登録商標)RCT基本安全管理によって制御された。混合物を、シリンジフィルタ(PTFE、0.22μL、13mm、Agela Technologies Inc.)を使用して濾過した。飽和溶液をHPLCバイアルに移し、メタノールで希釈して、HPLCによって分析した。
2mLの試験溶媒を4mLのバイアルに添加した。式IAを、50±1℃で混濁溶液が得られるまで添加した。約30mgの追加の式IAを混濁溶液に添加した。混合物を50±1℃で24時間撹拌し、その間、温度は、IKA(登録商標)ETS-D5温度コントローラ及びIKA(登録商標)RCT基本安全管理によって制御された。混合物を、シリンジフィルタ(PTFE、0.22μL、13mm、Agela Technologies Inc.)を使用して濾過した。飽和溶液をHPLCバイアルに移し、メタノールで希釈して、HPLCによって分析した。結果を表8に示す。
25±1℃及び50±1℃での相平衡
優勢な結晶形態の情報を提供するために、相平衡試験を設計した。式IAを25±1℃及び50±1℃において溶媒中で平衡化した。温度は、IKA(登録商標)ETSD5温度コントローラ及びIKA(登録商標)RCT基本安全管理によって制御された。
約3mLの溶媒に、混濁溶液が得られるまで式IA-形態Iを添加し、次に、約20mgの追加の式IA-形態Iを混濁溶液に添加した。混合物を25±1℃及び50±1℃で2.0日間撹拌した。固体を濾過し、XRPDによって分析した。
これらの試験において、25℃でのエタノール中の相平衡から多形形態II(式IA-形態II)が得られ、21℃での水から多形形態III(式IA-形態III)が得られた(表2)。50±1℃での相平衡(表3)は、水から多形形態IIIが生じ、他の溶媒から形態Iが得られた。結果を表9に示す。
蒸発試験
制御されていない蒸発中に優勢な結晶形態を特定するために、蒸発試験を実施した。粒子状固体(すなわち、透明な薄膜及び油状物)を生じなかった試験は、更に調査しなかった。XRPDを使用して、20℃及び50℃での蒸発試料の結晶形態の固体形態を調査した。これらの試験では、式IA-形態Iから調製した飽和溶液を蒸発させた。結果を表10に示す。
逆溶媒添加試験
式IAの飽和溶液又は飽和に近い溶液を、式IA-形態Iを溶媒に添加することによって調製した。逆溶媒を添加して、沈殿を誘導した。逆溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロパノール(IPA)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、及び酢酸イソプロピル(IPAc)を使用した。逆溶媒添加で粒子状固体を生成しなかった試験は、更に調査しなかった。結果を以下の表11に示す。
逆添加試験
式IAの飽和溶液又は飽和に近い溶液を、溶媒中の式IA-形態Iから調製した。次に、この溶液をより大量の混和性逆溶媒に添加した。逆溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、MTBE、トルエン、酢酸エチル、アセトン、MEK、IPA、THF、アセトニトリル、及びIPAcを使用した。逆溶媒への添加で粒子状固体を生成しなかった試験は、更に調査しなかった。結果を以下の表12に示す。
飽和溶液の冷却
メタノール又はエタノール中の式IA-形態Iの飽和溶液又は飽和に近い溶液を室温で調製し、約-40℃にクエンチした。水中の飽和溶液を35℃で調製し、これを約5℃にクエンチした。よりエネルギーの高い形態の沈殿を誘導するために、両試験を設計した。これらの試験の結果を以下の表13に示す。
競合スラリー試験
式IAの固体形態の変換を評価するために、競合スラリー試験を以下のように実施した。式IAを、飽和溶液が形成されるまで溶媒混合物に添加した。次に、追加の式IA-形態Iの8mgを添加し、更に式IA-形態IIa、式IA-形態III、及び式IA-形態IVの各8mgを添加した。スラリーを撹拌し、一晩及び24時間を含む様々な時点でXRPDによって分析した。結果を表14に示す。
代表的な合成手順
式IA-形態II
代表的な合成手順
式IA-形態II
エタノールで調製した薬物原料の飽和溶液の約3mLに、約50mgの薬物原料を添加し、続いて25±1℃で2日間撹拌し、これを濾過し、フード内で24時間風乾し、XRPDによって式IA-形態IIとして分析した。図4、図5を参照のこと。
エタノール中の飽和溶液の3.0mLを-20℃までクエンチして冷却し、この温度で30分間保持してスラリーを得て、これを濾過して風乾した。固体をXRPDによって分析し、式IA-形態IIとして特定した。
式IA-形態IIa
式IA-形態IIa
式IA-形態IIを真空下48~50℃で24時間乾燥させることによって、式IA-形態IIaを形成した。
式IA-形態III
式IA-形態III
水で調製した薬物原料の飽和溶液の約3mLに、約50mgの薬物原料を添加し、続いて25±1℃で2日間撹拌し、これを濾過し、フード内で24時間風乾し、XRPDによって式IA-形態IIIとして分析した。図8、図10を参照のこと。
水中の飽和溶液の3.0mLを2~3℃までクエンチして冷却し、この温度で1.0時間保持してスラリーを得て、これを濾過して風乾した。固体をXRPDによって分析し、式IA-形態IIIとして特定した。図9を参照のこと。
式IA-形態IV
式IA-形態IV
2.5mLの酢酸エチルに、MeOHで調製した薬物原料の溶液(50mg/mL)の0.6mLを添加し、続いて約5分間撹拌し、その固体を濾過し、XRPDによって式IA-形態IVとして分析した。図12及び図13を参照のこと。
MeOHで調製した薬物原料の溶液(50mg/mL)の0.6mLに、1.5mLの酢酸エチルを添加し、続いて約5分間撹拌し、その固体を濾過し、XRPDによって式IA-形態IVとして分析した。
実施例8.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールのリン酸塩(式IB)の合成
実施例8.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールのリン酸塩(式IB)の合成
50mgの式Iの遊離塩基(0.125mmol)に、1.5mLのイソプロパノール(IPA)及び1.0mLのジクロロメタン(DCM)を添加し、混合物を撹拌して、透明な溶液を得た。リン酸(IPA中1M溶液、0.15mL、0.15mmol、1.20当量)を添加し、得られた混合物を室温で40分間撹拌した。DCMを40℃で除去して、スラリーを得た。スラリーを65℃で60分間撹拌し、次いで室温まで冷却し、2時間撹拌した。混合物を濾過し、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)で洗浄した。濾過ケーキを真空下45~48℃で一晩乾燥させて、リン酸塩(式IB)を得た。
このリン酸塩のXRPDを図14Bに示す。
このリン酸塩のDSCを図15Bに示す。
このリン酸塩のTGAを図16Bに示す。
実施例9.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールのリン酸塩(式IB)の合成
実施例9.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールのリン酸塩(式IB)の合成
100.6mgの式Iの遊離塩基(0.25mmol、1.0当量)に、4.0mLのEtOHを添加した。得られた混合物を5分間撹拌した。263μLのIPA中1.0M H3PO4(0.263mmol、1.06当量)を添加した。得られた混合物を一晩連続撹拌し、次いで濾過して固体を得た。濾過ケーキを真空下40℃で一晩乾燥させて、86.7mg(69.3%)の塩を得た。塩の純度は、HPLCによって98.5%であった。塩と遊離塩基とのHPLCピーク面積の比較により、遊離塩基とリン酸との比が約2:1であることが示された。
このリン酸塩のXRPDを図14Aに示す。
このリン酸塩のDSCを図15Aに示す。
このリン酸塩のTGAを図16Aに示す。
実施例10.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの酒石酸塩(式IC)の合成
実施例10.(2S,3S,4R,5R)-2-((R)-6-クロロイソクロマン-1-イル)-5-(4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-7-イル)テトラヒドロフラン-3,4-ジオールの酒石酸塩(式IC)の合成
40.5mgのL-酒石酸(0.263mmol、1.05当量)に、100.2mg(0.25mmol、1.0当量)の式Iを添加した。4.0mLの2-ブタノンを添加し、得られた混合物を一晩連続撹拌した。混合物を濾過して固体を得て、これを2.5mLのMTBEで洗浄した。濾過ケーキを真空下40℃で一晩乾燥させて、68.8mg(収率50.0%)の酒石酸塩を得た。
式Iと酒石酸との間の塩の化学量論比は、その1H NMRスペクトル(図20)によって2:1と決定された(400MHz、DMSO-d6)。
この酒石酸塩のXRPDを図17に示す。
この酒石酸塩のDSCを図18に示す。
この酒石酸塩のTGAを図19に示す。
酒石酸塩の1H NMRスペクトルを図20に示す。
機器方法
粉末X線回折(XRPD)
機器方法
粉末X線回折(XRPD)
XRPDパターンはまた、Rigaku MiniFlex X-ray Powder Diffractometer(XRPD)機器を使用して収集することができる。X線放射は、Kβフィルタを用いて1.54056Åで銅(Cu)から得られる。X線電力:30KV、15mA。
熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)
熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)
TGAは、TA InstrumentsによるTGA Q500を使用して、20℃/分の走査速度を用いて収集することができる。
DSCはまた、オートサンプラを備えたTA Instrument Differential Scanning Calorimetry、Model Q20を使用して、10℃/分の走査速度及び50mL/分の窒素ガス流を用いて得ることができる。
生化学的アッセイプロトコル
生化学的アッセイプロトコル
化合物を可溶化して、100%のDMSOで3倍希釈した。これらの希釈化合物を、アッセイ緩衝液(20mMのトリス-HCl、pH8.0、50mMのNaCl、0.002%のTween20、1mMのTCEP、1%のDMSO)中で、所望のアッセイ濃度より10倍高い濃度で、10回用量のIC50様式で更に希釈した。標準反応を、アッセイ緩衝液中30μLの総体積で、300nMのヒストンH4系のAcH4-23(Anaspec:AS-65002)を基質として用いて実施した。これに、希釈されたPRMT5/MEP50複合体を添加して、最終アッセイ濃度2.5nMを提供し、化合物を37℃で20分間前培養した。反応を、S-[3H-メチル]-アデノシル-L-メチオニン(PerkinElmer:NET155001MC)を添加することにより開始して、最終濃度を1μMにした。37℃で30分間温置した後、25μLの8MのグアニジンHClを添加することによって、反応を停止させた。アッセイ緩衝液中で、ストレプトアビジンYSI SPAビーズ(Perkinelmer:RPNQ0012)を0.3mg/mLで調製する。各反応物に、150μLのSPAビーズ懸濁液を添加して、室温で30分間振盪しながら培養した。シンチレーションカウンターで読み取る前に、プレートを100xgで30秒間遠心分離した。IC50値を、GraphPad Prismソフトウェアを使用して、ヒル勾配を用いて標準的な4つのパラメータにデータを当てはめることによって決定した。以下の表15(PRMT5 IC50)を参照のこと。
細胞アッセイプロトコル
対称ジ-メチルアルギニン(sDMA)マークを検出するための細胞処理及びウエスタンブロット法
細胞アッセイプロトコル
対称ジ-メチルアルギニン(sDMA)マークを検出するための細胞処理及びウエスタンブロット法
化合物の用量設定及び細胞培養:化合物をDMSOに溶解させて10mMの作用原液を作製して、3倍系列の希釈物を更に実施して、作動原液トップを1mMで作製するように更に実施した。Granta-519細胞を、10%(v/v)のFBS(GE Healthcare、カタログ番号:SH30910.03)で補われたPRMI 1640(Corning Cellgro、カタログ番号:10-040-Cv)で維持し、U-87MG細胞を、DMEM(Corning Cellgro、カタログ番号:10-013-CV)で、10%のFBS及び2mMのGlutamin(Corning Cellgro、カタログ番号25005CV)を用いて維持した。
ウエスタンブロット分析を使用して、Granta-519及びU-87MG細胞における酵素阻害IC50値を決定する。実験1日前に、Granta-519細胞を、0.5×106細胞/mLの密度に継代した。U-87MG細胞をトリプシン処理して、4×105個の細胞を6ウェルプレートに播種し、一晩増殖させた。翌日、Granta-519細胞を1,500rpmで4分間スピンダウンし、0.5×106細胞/mLで新鮮培地に再懸濁し、3mLの培養液(1.5×106細胞)を6ウェルプレートに播種した。化合物の作用原液の8段階3倍連続希釈物を細胞に添加し(3mL、1:1,000希釈、DMSO濃度は0.1%;1μMでの最終最大濃度であった)、3日間培養した。DMSOにより培養した細胞を対照として使用した。
細胞を3日後に回収し、15mLのPBS中に再懸濁し、4%のSDSで溶解し、ホモジナイザーカラム(Omega Biotek、カタログ番号:HCR003)を通過させることによって均質化した。総タンパク質濃度は、BCAアッセイ(ThermoFisher Scientific、カタログ番号:23225)によって決定した。溶解物を5x Laemmli緩衝液と混合して5分間沸騰させた。総タンパク質の40mgをSDS-PAGEゲル(Bio-Rad、カタログ番号:4568083、4568043)上で分離して、PVDF膜に移し、0.1%(v/v)のTween20(TBST)で、TBS中で5%の乾燥乳剤(Bio-Rad、カタログ番号:1706404)で室温(RT)で1時間ブロックして、TBST中で5%の乾燥乳剤で4℃で一晩、一次抗体(sDMA:細胞シグナル伝達、カタログ番号:13222、1:3,000;β-アクチン:シグマ、カタログ番号:1:5,000)で培養した。翌日、膜をTBSTで、5×5分洗浄して、HRP共役二次抗体(GE Healthcare;カタログ番号:NA934-1ML、NA931-1ML、1:5,000)により室温で2時間培養し、続いてTBSTで5×5分洗浄して、ECL基質(Bio-Rad、カタログ番号:1705061、1705062)で培養した。化学発光シグナルを、Fluochem HD2イメージャ(Proteinsimple)で捕捉した。SmD3me2sバンドをImageJで定量した。シグナルをβ-アクチン及びDMSO対照に正規化した。IC50値を、Graphpad Prism([阻害剤]vs.正規化応答-可変勾配)を使用して計算した。以下の表15(sDMA IC50)を参照のこと。
Granta-519及びU-87MG細胞におけるIC50を決定するための細胞増殖アッセイ
Granta-519及びU-87MG細胞におけるIC50を決定するための細胞増殖アッセイ
実験1日前に、Granta-519細胞を、0.5×106細胞/mLの密度に継代した。U-87MG細胞をトリプシン処理して、2,000個の細胞を96ウェルプレートに播種し、一晩増殖させた。実験日(0日目)に、Granta-519細胞を1,500rpmで4分間スピンダウンし、新鮮培地で0.5×106細胞/mLに再懸濁し、190mLの細胞を96ウェルプレートに添加した。U-87MG細胞では、古い培地を除去し、190μLの新鮮培地と交換した。化合物の作用原液を、最初に96ウェルプレートで新鮮培地を用いて1:50に希釈し、10μLの希釈した薬物を、細胞を含有する96ウェルプレートに添加し、3日間培養した。DMSOを溶媒対照に使用した。
3日目(One day 3)に、50μLのGranta-519細胞を新しい96ウェルプレートに移し、140μLの新鮮培地を添加した。U-87MG細胞では、古い培地を除去し、190μLの新鮮培地と交換した。化合物の作用原液を、新たに培地を用いて1:50に希釈し、10μLの希釈した薬物を細胞に添加し、更に3日間増殖させた。6日目に同じプロセスを繰り返した。細胞を更に4日間増殖させた。
10日目に、100mLのGranta-519細胞を新しい96ウェルプレートに移し、10μLの Cell Counting Kit-8(CCK-8,Jojindo,CK04-13)溶液を添加した。U-87MG細胞では、古い培地を除去し、100mLの新鮮培地と交換して、10mLのCCK-8溶液を添加した。プレートをCO2培養器で2時間(Granta-519細胞)又は30分間(U-87MG細胞)培養し、マイクロプレートリーダ(iMarkマイクロプレートリーダ、Bio-Rad)を使用してOD450値を測定した。DMSO溶媒対照に対する生存細胞の割合を計算し、Graphpad Prism([阻害剤]vs.正規化応答-可変勾配)でプロットして、10日目の増殖IC50値を決定した。以下の表15(増殖IC50)を参照のこと。
いくつかの実施形態では、本開示は以下の態様に関する。
態様1.式Iの化合物の薬学的に許容される塩:
態様2.塩が塩酸塩の式IAである、態様1に記載の薬学的に許容される塩。
態様3.態様2に記載の塩酸塩の結晶形態。
態様4.当該結晶が式IA-形態Iである、態様3に記載の結晶形態。
態様5.実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様4に記載の結晶形態。
態様6.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、4、又は5のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様7.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、21.2及び23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3~6のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様8.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、21.2、23.8、27.0、及び32.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3~7のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様9.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図2に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3~8のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様10.10℃/分の割合で加熱するとき、約244℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3~9のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様11.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図3に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3~10のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様12.当該結晶が式IA-形態IIである、態様3に記載の結晶形態。
態様13.実質的に図4に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様12に記載の結晶形態。
態様14.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、25.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、12、又は13のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様15.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.8、17.5、及び25.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は12~14のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様16.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.8、17.5、18.4、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は12~15のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様17.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図5に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3、又は12~16のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様18.当該結晶が式IA-形態IIaである、態様3に記載の結晶形態。
態様19.実質的に図6に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様18に記載の結晶形態。
態様20.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、18、又は19のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様21.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.0、14.9、及び26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は18~20のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様22.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、12.5、14.0、14.9、18.4、及び26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は18~21のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様23.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図7に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は18~22のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様24.10℃/分の割合で加熱するとき、約199℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は18~23のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様25.当該結晶が式IA-形態IIIである、態様3に記載の結晶形態。
態様26.実質的に図8に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様25に記載の結晶形態。
態様27.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、25、又は26のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様28.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1及び23.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は25~27のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様29.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1、12.5、13.7、14.5、16.2、18.8、23.3、及び24.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は25~28のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様30.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図9に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は25~29のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様31.10℃/分の割合で加熱するとき、約121℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は25~30のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様32.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図10に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3、25~31のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様33.当該結晶が式IA-形態IVである、態様3に記載の結晶形態。
態様34.実質的に図11に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様33に記載の結晶形態。
態様35.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、33、又は34のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様36.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0及び22.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は33~35のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様37.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0、22.7、及び27.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は33~36のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様38.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図12に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は33~37のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様39.10℃/分の割合で加熱するとき、約169℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は33~38のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様40.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図13に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3、33~39のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様41.塩がリン酸塩の式IBである、態様1に記載の薬学的に許容される塩。
態様42.態様41に記載のリン酸塩の結晶形態。
態様43.当該結晶が式IB-形態Iである、態様42に記載の結晶形態。
態様44.実質的に図14Aに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42又は態様43に記載の結晶形態。
態様45.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、24.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42~44のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様46.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2、19.6、24.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42~45のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様47.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42~46のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様48.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図15Aに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42~47のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様49.10℃/分の割合で加熱するとき、約201℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42~48のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様50.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Aに示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様42~49のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様51.当該結晶が式IB-形態IIである、態様42に記載の結晶形態。
態様52.実質的に図14Bに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42又は態様51に記載の結晶形態。
態様53.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、24.6度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42、又は51~52のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様54.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.3、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42、又は51~53のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様55.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.3、22.3、23.6、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42、又は51~54のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様56.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図15Bに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42、又は51~55のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様57.10℃/分の割合で加熱するとき、約229℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42、又は51~56のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様58.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Bに示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様42、又は51~57のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様59.塩が酒石酸塩の式ICである、態様1に記載の薬学的に許容される塩。
態様60.当該酒石酸塩が結晶性である、態様59に記載の結晶形態。
態様61.実質的に図17に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59又は態様60に記載の結晶形態。
態様62.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59~61のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様63.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4、19.9、及び21.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59~62のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様64.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4、19.4、19.9、21.5、及び26.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59~63のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様65.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図18に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様59~64のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様66.10℃/分の割合で加熱するとき、約190℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様59~65のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様67.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図19に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様59~66のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様68.態様1~67のいずれか1つに記載の薬学的に許容される塩及び/又は結晶形態と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
態様69.被験者における異常なPRMT5活性に関連する疾患又は障害を治療する方法であって、被験者に、態様1~67のいずれか1つに記載の薬学的に許容される塩及び/又は結晶形態を投与することを含む、方法。
態様70.異常なPRMT5活性に関連する疾患又は障害が、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、子宮癌、子宮頸癌、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、骨髄異形成症、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、類表皮癌、異常ヘモグロビン症、例えば、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)、CDKN2A欠失癌、9P欠失癌、MTAP欠失癌、スプライソソーム変異癌、膠芽腫、NSCLC、頭頸部癌、膀胱癌、又は肝細胞癌である、態様69に記載の方法。
態様1.式Iの化合物の薬学的に許容される塩:
態様2.塩が塩酸塩の式IAである、態様1に記載の薬学的に許容される塩。
態様4.当該結晶が式IA-形態Iである、態様3に記載の結晶形態。
態様5.実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様4に記載の結晶形態。
態様6.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、4、又は5のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様7.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、21.2及び23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3~6のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様8.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、21.2、23.8、27.0、及び32.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3~7のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様9.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図2に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3~8のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様10.10℃/分の割合で加熱するとき、約244℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3~9のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様11.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図3に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3~10のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様12.当該結晶が式IA-形態IIである、態様3に記載の結晶形態。
態様13.実質的に図4に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様12に記載の結晶形態。
態様14.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、25.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、12、又は13のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様15.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.8、17.5、及び25.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は12~14のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様16.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.8、17.5、18.4、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は12~15のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様17.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図5に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3、又は12~16のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様18.当該結晶が式IA-形態IIaである、態様3に記載の結晶形態。
態様19.実質的に図6に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様18に記載の結晶形態。
態様20.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、18、又は19のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様21.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.0、14.9、及び26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は18~20のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様22.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、12.5、14.0、14.9、18.4、及び26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は18~21のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様23.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図7に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は18~22のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様24.10℃/分の割合で加熱するとき、約199℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は18~23のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様25.当該結晶が式IA-形態IIIである、態様3に記載の結晶形態。
態様26.実質的に図8に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様25に記載の結晶形態。
態様27.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、25、又は26のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様28.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1及び23.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は25~27のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様29.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1、12.5、13.7、14.5、16.2、18.8、23.3、及び24.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は25~28のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様30.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図9に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は25~29のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様31.10℃/分の割合で加熱するとき、約121℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は25~30のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様32.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図10に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3、25~31のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様33.当該結晶が式IA-形態IVである、態様3に記載の結晶形態。
態様34.実質的に図11に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3又は態様33に記載の結晶形態。
態様35.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、33、又は34のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様36.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0及び22.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は33~35のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様37.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0、22.7、及び27.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様3、又は33~36のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様38.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図12に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は33~37のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様39.10℃/分の割合で加熱するとき、約169℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様3、又は33~38のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様40.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図13に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様3、33~39のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様41.塩がリン酸塩の式IBである、態様1に記載の薬学的に許容される塩。
態様42.態様41に記載のリン酸塩の結晶形態。
態様43.当該結晶が式IB-形態Iである、態様42に記載の結晶形態。
態様44.実質的に図14Aに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42又は態様43に記載の結晶形態。
態様45.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、24.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42~44のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様46.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2、19.6、24.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42~45のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様47.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42~46のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様48.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図15Aに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42~47のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様49.10℃/分の割合で加熱するとき、約201℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42~48のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様50.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Aに示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様42~49のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様51.当該結晶が式IB-形態IIである、態様42に記載の結晶形態。
態様52.実質的に図14Bに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42又は態様51に記載の結晶形態。
態様53.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、24.6度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42、又は51~52のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様54.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.3、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42、又は51~53のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様55.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.3、22.3、23.6、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様42、又は51~54のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様56.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図15Bに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42、又は51~55のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様57.10℃/分の割合で加熱するとき、約229℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様42、又は51~56のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様58.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Bに示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様42、又は51~57のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様59.塩が酒石酸塩の式ICである、態様1に記載の薬学的に許容される塩。
態様60.当該酒石酸塩が結晶性である、態様59に記載の結晶形態。
態様61.実質的に図17に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59又は態様60に記載の結晶形態。
態様62.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59~61のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様63.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4、19.9、及び21.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59~62のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様64.ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4、19.4、19.9、21.5、及び26.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、態様59~63のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様65.10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図18に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様59~64のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様66.10℃/分の割合で加熱するとき、約190℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、態様59~65のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様67.20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図19に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、態様59~66のいずれか1つに記載の結晶形態。
態様68.態様1~67のいずれか1つに記載の薬学的に許容される塩及び/又は結晶形態と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
態様69.被験者における異常なPRMT5活性に関連する疾患又は障害を治療する方法であって、被験者に、態様1~67のいずれか1つに記載の薬学的に許容される塩及び/又は結晶形態を投与することを含む、方法。
態様70.異常なPRMT5活性に関連する疾患又は障害が、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、子宮癌、子宮頸癌、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、骨髄異形成症、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、類表皮癌、異常ヘモグロビン症、例えば、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)、CDKN2A欠失癌、9P欠失癌、MTAP欠失癌、スプライソソーム変異癌、膠芽腫、NSCLC、頭頸部癌、膀胱癌、又は肝細胞癌である、態様69に記載の方法。
Claims (70)
- 請求項2に記載の前記塩酸塩の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IA-形態Iである、請求項3に記載の結晶形態。
- 実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3又は4に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、4、又は5のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、21.2及び23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3~6のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、21.2、23.8、27.0、及び32.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3~7のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図2に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3~8のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約244℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3~9のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図3に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項3~10のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IA-形態IIである、請求項3に記載の結晶形態。
- 実質的に図4に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3又は12に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、25.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、12、又は13のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.8、17.5、及び25.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は12~14のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.8、17.5、18.4、24.0、25.5、28.0、及び28.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は12~15のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図5に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項3、又は12~16のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IA-形態IIaである、請求項3に記載の結晶形態。
- 実質的に図6に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3又は18に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、18、又は19のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.0、14.9、及び26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は18~20のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、12.5、14.0、14.9、18.4、及び26.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は18~21のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図7に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3、又は18~22のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約199℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3、又は18~23のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IA-形態IIIである、請求項3に記載の結晶形態。
- 実質的に図8に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3又は25に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、25、又は26のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1及び23.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は25~27のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、8.1、12.5、13.7、14.5、16.2、18.8、23.3、及び24.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は25~28のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図9に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3、又は25~29のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約121℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3、又は25~30のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図10に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項3、25~31のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IA-形態IVである、請求項3に記載の結晶形態。
- 実質的に図11に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3又は33に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、33、又は34のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0及び22.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は33~35のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、4.0、22.7、及び27.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項3、又は33~36のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図12に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3、又は33~37のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約169℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項3、又は33~38のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図13に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項3、33~39のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記塩がリン酸塩の式IBである、請求項1に記載の薬学的に許容される塩。
- 請求項41に記載の前記リン酸塩の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IB-形態Iである、請求項42に記載の結晶形態。
- 実質的に図14Aに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42又は43に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、24.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42~44のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2、19.6、24.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42~45のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2、19.6、24.9、25.7、及び27.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42~46のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図15Aに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項42~47のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約201℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項42~48のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Aに示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項42~49のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記結晶形態が式IB-形態IIである、請求項42に記載の結晶形態。
- 実質的に図14Bに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42又は51に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、24.6度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42、又は51~52のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.3、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42、又は51~53のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.3、22.3、23.6、24.6、及び27.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項42、又は51~54のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図15Bに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項42、又は51~55のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約229℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項42、又は51~56のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図16Bに示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項42、又は51~57のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 前記塩が酒石酸塩の式ICである、請求項1に記載の薬学的に許容される塩。
- 請求項59に記載の前記酒石酸塩の結晶形態。
- 実質的に図17に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項60に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項60~61のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4、19.9、及び21.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項60~62のいずれか一項に記載の結晶形態。
- ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.4、19.4、19.9、21.5、及び26.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項60~63のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図18に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項60~64のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 10℃/分の割合で加熱するとき、約190℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項60~65のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 20℃/分の割合で加熱するとき、実質的に図19に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項60~66のいずれか一項に記載の結晶形態。
- 請求項1~67のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩及び/又は結晶形態と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
- 被験者における異常なPRMT5活性に関連する疾患又は障害を治療する方法であって、前記被験者に、請求項1~67のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩及び/又は結晶形態を投与することを含む、方法。
- 前記異常なPRMT5活性に関連する疾患又は障害が、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、子宮癌、子宮頸癌、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、骨髄異形成症、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、類表皮癌、異常ヘモグロビン症、例えば、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)、CDKN2A欠失癌、9P欠失癌、MTAP欠失癌、スプライソソーム変異癌、膠芽腫、NSCLC、頭頸部癌、膀胱癌、肝細胞癌、腺様嚢胞癌(ACC)、原発性中枢神経系リンパ腫、卵管癌、又は非ホジキンリンパ腫である、請求項69に記載の方法。
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