JP2023526235A - 骨髄性細胞白血病-1(mcl-1)タンパク質の阻害剤としてのスピロ-スルホンアミド誘導体 - Google Patents

骨髄性細胞白血病-1(mcl-1)タンパク質の阻害剤としてのスピロ-スルホンアミド誘導体 Download PDF

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Abstract

本開示は、式Iの化合物の結晶形態:【化1】JPEG2023526235000071.jpg42128及びその薬学的に許容される塩に関する。式Iの化合物を含む医薬組成物、並びにそれらの使用及び調製方法も記載する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月13日出願の米国仮特許出願第63/024,110号の優先権の利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本開示は、MCL-1阻害剤及びその使用方法に関する。
アポトーシス(プログラムされた細胞死)は、胚発生及び正常組織ホメオスタシスに必要とされる高度に保存された細胞プロセスである(Ashkenazi A.Nat.Rev.Drug Discov.2017,16,273-284)。アポトーシス型細胞死は、核の凝縮、DNA断片化などの形態学的変化、並びに細胞の重要な構造成分に損傷を引き起こし、その分解及び死をもたらすカスパーゼの活性化などの生化学的現象を伴う。アポトーシスのプロセスの調節は複雑であり、いくつかの細胞内シグナル伝達経路の活性化又は抑制を含む(Cory S.et al.,Nature Review Cancer 2002,2,647-656、Thomas L.W.et al.,FEBS Lett.2010,584,2981-2989、Adams J.M.et al.,Oncogene 2007,26,1324-1337)。
アポトーシス促進性及び抗アポトーシスの両メンバーを含むBcl-2タンパク質ファミリーは、アポトーシスプロセスの調節において中心的な役割を果たす(Youle R.J.et al.,Nat.Rev.Mol.Cell Biol.2008,9,47-59、Kelly G.L.et al.Adv.Cancer Res.2011,111,39-96)。Bcl-2、Bcl-XL、Bcl-W、Mcl-1及びA1は、抗アポトーシスタンパク質であり、それらは共通のBH領域を共有する。対照的に、アポトーシス促進性ファミリーメンバーは、2つの群に分けられる。Bax、Bak及びBokなどの多領域アポトーシス促進性タンパク質は、従来、BH1-3領域を有すると考えられているが、BH3-onlyタンパク質は、BH3領域のみにおいて相同性を共有することが提唱されている。BH3-onlyタンパク質のメンバーには、Bad、Bim、Bid、Noxa、Puma、Bik/Blk、Bmf、Hrk/DP5、Beclin-1及びMuleが含まれる(Xu G.et al.,Bioorg.Med.Chem.2017,25,5548-5556、Hardwick J.M.et al.,Cell.2009,138,404、Reed J.C.,Cell Death Differ.2018,25,3-6、Kang M.H.et al.,Clin Cancer Res 2009,15,1126-1132)。アポトーシス促進性メンバー(例えば、BAX及びBAK)は、活性化されると、ミトコンドリア外膜においてホモオリゴマーを形成し、これは、アポトーシスを誘発する段階である、孔形成及びミトコンドリア内容物の脱出をもたらす。Bcl-2ファミリー(例えば、Bcl-2、Bel-XL、及びMcl-1)の抗アポトーシスメンバーは、BAX及びBAKの活性をブロックする。正常細胞では、このプロセスは、厳密に調節されている。異常細胞は、このプロセスを調節不全にして、細胞死を回避することができる。がん細胞がこれを達成することができる方法のうちの1つは、タンパク質のBcl-2ファミリーの抗アポトーシスメンバーを上方制御することによる。抗アポトーシスBcl-2ファミリータンパク質の過剰発現又は上方制御は、がん細胞の生存を増強し、様々な抗がん療法に対する耐性を引き起こす。
アポトーシスシグナル伝達に関与するタンパク質の異常な発現又は機能は、自己免疫疾患、神経変性(パーキンソン病、アルツハイマー病及び虚血など)、炎症性疾患、ウイルス感染及びがん(結腸がん、乳がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、膀胱がん、卵巣がん、前立腺がん、慢性リンパ性白血病、リンパ腫、骨髄腫、急性骨髄性白血病、膵臓がんなど)を含む多数のヒト病状の一因となる(Hanahan D.et al.,Cell 2000,100.57-70)。本明細書では、がん治療のための重要なアポトーシス調節因子を標的とすることが見込まれる(Kale J.et al.,Cell Death Differ.2018,25,65-80、Vogler M.et al.Cell Death Differ.2009,16,360-367)。
これらの生存促進性タンパク質のうちの1つ以上を過剰発現させることによって、がん細胞は、正常な生理学的プロセスによる排除を回避し得、したがって、生存優位性を獲得し得る。骨髄性細胞白血病-1(Myeloid Cell Leukemia-1、Mcl-1)は、タンパク質の生存促進性Bcl-2ファミリーのメンバーである。Mcl-1は、胚発生並びに全ての造血系統及び前駆細胞集団の生存に必須であるという明確な形質を有する。Mcl-1は、ヒトがんにおける最も一般的な遺伝子異常のうちの1つであり、多くの腫瘍型において高度に発現される。ヒトがんにおけるMcl-1過剰発現は、高い腫瘍悪性度及び低い生存率に関連する(Beroukhim R.et al.,Nature 2010,463,899-905)。Mcl-1過剰発現は、がん細胞がプログラムされた細胞死(アポトーシス)を受けるのを防ぎ、広範な遺伝子損傷にもかかわらず細胞が生存することを可能にする。更に、その増幅は、微小管結合剤、パクリタキセル及びゲムシタビンなどの化学療法剤、並びにTRAIL、Bcl-2阻害剤、ベネトクラクス、及びBcl-2/Bcl-XL二重阻害剤ナビトクラクス(navitoclax)などのアポトーシス誘導剤を含む多種多様な抗腫瘍形成剤に対する内因性及び獲得耐性の両方に関連している。Mcl-1を特異的に標的とする遺伝子サイレンシングアプローチは、この耐性表現型を回避するだけでなく、特定のがん細胞型は、Mcl-1サイレンシングに応答して頻繁に細胞死を受け、これは、生存についてのMcl-1への依存性を示す。その結果、Mcl-1機能を阻害するアプローチは、がん治療にとってかなり興味深いものである(Wertz I.Eet al.,Nature 2011,471,110-114、Zhang B.et al.,Blood 2002,99,1885-1893)。
本開示はまた、[(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-12,12-ジメチル-13,15,15-トリオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]-ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-7-イル]N,N-ジメチルカルバメートの結晶形態、すなわち、式Iの化合物に関する
Figure 2023526235000002
本開示はまた、そのような形態を含有する医薬組成物に関し、そのような形態の使用方法も記載される。
本開示はまた、式Iの化合物の薬学的に許容される塩に関する。
本開示はまた、式Iのコリン、ベンザチン、イミダゾール、ピペラジン、ピペリジン、(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン、エチレンジアミン、カリウム、及び4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩に関する。
このような塩の結晶形態、並びにこのような塩を含有する医薬組成物及びこのような塩の使用方法も記載する。
式I-形態IのXRPDを示す。 式I-形態IのDSCサーモグラムを示す。 式I-形態IのTGAプロファイルを示す。 式I-形態IのDVSプロファイルを示す。 式I-形態IのDVSプロファイルを示す。 DVS前(上)及び後(下)の式I-形態IのXRPDを示す。 式I-形態IIのXRPDを示す。 式I-形態IIのDSCサーモグラムを示す。 式Iのコリン塩のXRPDを示す。 式Iのコリン塩のDSCサーモグラムを示す。 式Iのコリン塩のTGAプロファイルを示す。 式Iのコリン塩のNMRスペクトル(CDCl中600MHz)を示す。 式Iのベンザチン塩のXRPDを示す。 式Iのベンザチン塩のDSCサーモグラムを示す。 式Iのベンザチン塩のTGAプロファイルを示す。 式Iのベンザチン塩のNMRスペクトル(CDCl中600MHz)を示す。 式Iのイミダゾール塩のXRPDを示す。 式Iのイミダゾール塩のDSCサーモグラムを示す。 式Iのイミダゾール塩のTGAプロファイルを示す。 式Iのイミダゾール塩のNMRスペクトル(CDCl中600MHz)を示す。 式I(形態1)のピペラジン塩のXRPDを示す。 式I(形態2)のピペラジン塩のXRPDを示す。 式I(形態3)のピペラジン塩のXRPDを示す。 式I(形態1)のピペラジン塩のDSCサーモグラムを示す。 式I(形態2)のピペラジン塩のDSCサーモグラムを示す。 式I(形態1)のピペラジン塩のTGAプロファイルを示す。 式I(形態1)のピペラジン塩のNMRスペクトル(CDCl中600MHz)を示す。 式I(形態1)のピペリジン塩のXRPDを示す。 式I(形態2)のピペリジン塩のXRPDを示す。 式I(形態1)のピペリジン塩のDSCサーモグラムを示す。 式I(形態1)ピペリジン塩のTGAプロファイルを示す。 式I(形態1)のピペリジン塩のNMRスペクトル(CDCl中600MHz)を示す。 式Iのカリウム塩のXRPDを示す。 式Iのカリウム塩のDSCサーモグラムを示す。 式Iの(S-(-)-α-メチルベンジルアミン塩のXRPDを示す。 式Iの(S-(-)-α-メチルベンジルアミン塩のDSCサーモグラムを示す。 式Iのエチレンジアミン塩(形態1)のXRPDを示す。 式Iのエチレンジアミン塩(形態2)のXRPDを示す。 式Iのエチレンジアミン塩(形態1)のNMRスペクトルを示す。 式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩のXRPDを示す。 式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩のDSCサーモグラムを示す。 式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩のTGAプロファイルを示す。 式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩のNMRスペクトル(CDCl中600MHz)を示す。
本開示は、以下の定義及び実施例を含む、以下の説明を参照することによって、より完全に理解されてもよい。別個の態様の文脈において本明細書に記載される開示された組成物及び方法の特定の特徴はまた、単一の態様で組み合わせて提供されてもよい。あるいは、簡略のために、単一の態様の文脈で説明される開示された組成物及び方法の種々の特徴は、別々に又は任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。
「薬学的に許容される」は、連邦政府若しくは州政府の規制機関、又は米国以外の国における対応する機関によって承認若しくは承認可能である、あるいは、動物で使用するための米国薬局方又は他の一般に認識されている薬局方に列挙されていることを意味する。
「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有する、本開示の化合物の塩を意味する。特に、このような塩は非毒性であり、無機酸又は有機酸の付加塩及び塩基付加塩であってもよい。具体的には、このような塩は、(1)塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸の無機酸で形成される酸付加塩、又は酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸で形成される酸付加塩、あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、若しくはアルミニウムイオンで置換された場合に形成される塩、又は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミンなどの有機塩基と配位結合する場合に形成される塩である。塩としては、単なる例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどが更に挙げられ、化合物が塩基性官能基を含有する場合、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの非毒性有機酸又は無機酸の塩が更に挙げられる。
「薬学的に許容される賦形剤」とは、医薬組成物に添加される、あるいは別の方法で、溶剤、キャリア、若しくは希釈剤として使用されて薬剤の投与を促進し、それらと相溶性のある不活性物質などの、対象に対する投与に関して非毒性であり、生物学的許容範囲内であり、また別の方法では生物学的に好適な物質を意味する。賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖及びデンプン型、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、並びにポリエチレングリコールが挙げられる。
「溶媒和物」とは、式Iの化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的結合を意味する。
「対象」はヒトを含む。用語「ヒト」、「患者」、及び「対象」は、本明細書において互換的に使用される。
任意の疾患又は障害の「治療する」又は「治療」は、一実施形態では、疾患又は障害を改善すること(すなわち、疾患又はその臨床症状のうちの少なくとも1つを制止する又は低減すること)を意味する。別の実施形態では、「治療する」又は「治療」とは、少なくとも1つの物理的パラメータを改善することを意味し、これは対象によって認識可能でなくてもよい。更に別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、物理的に、(例えば、識別可能な症状の安定化)、生理学的に、(例えば、物理的パラメータの安定化)、又は両方のいずれかで、疾患又は障害を調節することを意味する。更に別の実施形態では、「治療する」又は「治療」は、疾患又は障害の発症を遅延させることを意味する。
「本開示の化合物」及び同等の表現は、文脈が許す場合、式Iの化合物並びに薬学的に許容される塩を包含することを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「同位体変異体」とは、天然の存在量よりも大きいこのような化合物を構成する原子のうちの1個以上に同位体の割合を含有する化合物を意味する。例えば、化合物の「同位体変異体」は、放射性標識することができ、すなわち、1つ以上の放射性同位体を含有することができる、又は、例えば、重水素(H又はD)、炭素-13(13C)、窒素-15(15N)などの非放射性同位体で標識化することができる。このような同位体置換が行われる化合物では、存在する場合、以下の原子が異なってもよく、例えば、任意の水素がH/Dであってもよく、任意の炭素が13Cであってもよく、又は任意の窒素が15Nであってもよく、このような原子の存在及び配置が当業者に決定されてもよいことが理解されよう。
また、同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質若しくは配列が異なる化合物、又はそれらの原始の空間を介した配置が異なる化合物は、「異性体」と称されることも理解されたい。空間内のそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」、例えば、ジアステレオ異性体、鏡像異性体、及びアトロプ異性体と称される。本開示の化合物は、1つ以上の非対称中心を有してもよく、したがって、このような化合物は、各非対称中心において個々の(R)-若しくは(S)-立体異性体として、又はこれらの混合物として生成され得る。別途記載のない限り、本明細書及び特許請求の範囲における特定の化合物の説明又は名称は、その全ての立体異性体及び混合物、ラセミ体、又はその他のものを含むことが意図される。1つのキラル中心が構造中に存在するが、その中心に特異的な立体化学は示されておらず、鏡像異性体の両方が個々に、又は鏡像異性体の混合物として、この構造に包含される。2つ以上のキラル中心が構造中に存在するが、中心に特異的な立体化学は示されておらず、全ての鏡像異性体及びジアステレオ異性体が、個々に又は混合物として、その構造に包含される。立体化学の決定及び立体異性体の分離に関する方法は、当該技術分野において周知である。
例えば、米国特許出願第16/679,105号を参照されたい。
いくつかの態様では、本開示は、式Iの化合物の結晶形態に関する
Figure 2023526235000003
いくつかの実施形態では、本開示は、式I(式I-形態1)の化合物の結晶形態Iに関する。いくつかの実施形態では、式I-形態Iは、実質的に式Iの任意の他の固体形態である。
いくつかの実施形態では、式I-形態Iは、実質的に図1に示すようなXRPDを示す。図1に示す式I-形態IのXRPDは、表1に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000004
本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態Iは、表1に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態Iは、上記の表1に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I-形態Iは、11.2、13.9、17.1、17.7、及び20.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態Iは、9.4、11.2、13.9、17.1、及び17.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態Iは、17.1、17.7、20.8、及び21.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態Iは、13.9、17.1、17.7、20.8、及び21.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態Iは、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、及び25.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態Iは、9.4、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、25.0、及び27.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態Iは、9.4、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、25.0、及び27.8度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I-形態Iは、実質的に図2に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図2が示すように、式I-形態Iは、10℃/分の速度で加熱するとき、81.29℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が66.26℃、融解エンタルピが36.11J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態Iは、約81℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式I-形態Iは、約36J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I-形態Iは、20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図3に示すようなTGAプロファイルを特徴とし得る。図3が示すように、式I-形態Iは、約430℃に加熱すると、その重量の約76%を失った。
本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態Iは、9.4、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、25.0、及び27.8度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約81℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの化合物の結晶形態II(式I-形態II)に関する。いくつかの実施形態では、式I-形態IIは、式Iの任意の他の固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式I-形態IIは、実質的に図6に示すようなXRPDを示す。図6に示す式I-形態IIのXRPDは、表2に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000005
本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態IIは、表2に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I-形態IIは、上記の表2に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I-形態IIは、9.2、21.7、及び30.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態IIは、9.2、12.6、17.4、及び30.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態IIは、17.4、18.1、19.3、19.8、及び21.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態IIは、17.4、18.1、19.3、19.8、及び30.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態IIは、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、及び30.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I-形態IIは、9.2、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、30.5、及び34.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態IIは、9.2、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、30.5、及び34.9度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I-形態IIは、実質的に図7に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図7が示すように、式I-形態IIは、10℃/分の速度で加熱するとき、68.06℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が64.20℃、融解エンタルピが22.71J/gであり、続いて91.90℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が85.85℃、融解エンタルピが114.7J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態IIは、約68℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式I-形態IIは、約23J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式I-形態IIは、約92℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式I-形態IIは、約115J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I-形態IIは、9.2、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、30.5、及び34.9度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約68℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IAを有する式Iの化合物のコリン塩に関する:
Figure 2023526235000006
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの化合物のコリン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、実質的に図8に示すようなXRPDを示す。図8に示す式Iのコリン塩のXRPDは、表3に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000007
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、表3に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのコリン塩は、上記の表3に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、19.4及び20.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのコリン塩は、18.5、19.4、20.0、及び22.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのコリン塩は、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのコリン塩は、13.3、18.5、19.4、20.0、及び22.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのコリン塩は、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのコリン塩は、9.9、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、9.9、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、実質的に図9に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図9が示すように、式Iのコリン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、157.97℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が148.62℃、融解エンタルピが22.76J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、約158℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iのコリン塩は、約23J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、9.9、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約158℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのコリン塩は、実質的に図10に示すようなTGAプロファイルを特徴とする。図10に示すように、式Iのコリン塩は、1分当たり20℃で250℃まで加熱すると、約4.7重量%を失う。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IBを有する式Iの化合物のベンザチン塩に関する:
Figure 2023526235000008
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの化合物のベンザチン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、実質的に図12に示すようなXRPDを示す。図12に示す式Iのベンザチン塩のXRPDは、表4に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000009
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、表4に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのベンザチン塩は、上記の表4に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8及び18.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、16.6、及び18.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、16.6、18.2、及び20.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、12.6、16.6、18.2、及び22.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、12.6、16.6、18.2、及び20.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、12.6、16.6、18.2、20.7、及び22.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、12.6、16.6、18.2、20.7、及び22.2度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、実質的に図13に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図13が示すように、式Iのベンザチン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、111.71℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が108.04℃、融解エンタルピが42.55J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、約112℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iのベンザチン塩は、約43J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、5.8、12.6、16.6、18.2、20.7、及び22.2度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約112℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのベンザチン塩は、実質的に図14に示すようなTGAプロファイルを特徴とする。図14に示すように、式Iのベンザチン塩は、1分当たり20℃で300℃まで加熱すると約35.2重量%を失う。
いくつかの実施形態では、本開示は、式ICを有する式Iの化合物のイミダゾール塩に関する。
Figure 2023526235000010
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの化合物のイミダゾール塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、実質的に図16に示すようなXRPDを示す。図16に示す式Iのイミダゾール塩のXRPDは、表5に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000011
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、表5に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのイミダゾール塩は、上記の表5に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、14.1及び17.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、14.1、17.0、17.9、18.8、及び20.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、及び23.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、6.5、7.0、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、及び23.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、23.8、24.4、及び26.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、6.5、7.0、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、23.8、24.4、及び26.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、6.5、7.0、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、23.8、24.4、及び26.5度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、実質的に図17に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図17が示すように、式Iのイミダゾール塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、134.56℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が130.50℃、融解エンタルピが9.069J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、約135℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、約9.1J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、6.5、7.0、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、23.8、24.4度、及び26.5度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約135℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのイミダゾール塩は、実質的に図18に示すようなTGAプロファイルを特徴とする。図18に示すように、式Iのイミダゾール塩は、1分当たり20℃で200℃まで加熱すると約4.7重量%を失う。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IDを有する式Iの化合物のピペラジン塩に関する。
Figure 2023526235000012
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iのピペラジン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iのピペラジン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペラジン塩は、実質的に図20に示すようなXRPDを示す。図20に示す式Iのピペラジン塩のXRPDは、表6に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000013
本開示のいくつかの実施形態では、式1(形態1)(形態1)のピペラジン塩は、表6に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式1(形態1)のピペラジン塩は、上記の表6に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、及び14.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、及び16.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、16.0、及び17.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、及び19.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、及び20.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、20.5、及び22.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、20.5、及び22.8度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、実質的に図21に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図21が示すように、式1(形態1)のピペラジン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、160.50℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が150.65℃、融解エンタルピが39.04J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、約160℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、約39J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、20.5、及び22.8度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約160℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式1(形態1)のピペラジン塩は、実質的に図22に示すようなTGAプロファイルを特徴とする。図22に示すように、式1(形態1)のピペラジン塩は、1分当たり20℃で300℃まで加熱すると約14.3重量%を失う。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、実質的に図20Aに示すようなXRPDを示す。図20Aに示す式I(形態2)のピペラジン塩のXRPDは、表6Aに示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000014
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、表6Aに列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペラジン塩は、上記の表6Aに列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、16.5及び17.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、及び17.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、及び20.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、実質的に図21Aに示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図21Aが示すように、式I(形態2)のピペラジン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、142.60℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が139.29℃、融解エンタルピが6.904J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、約143℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、約6.9J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペラジン塩は、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約143℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、実質的に図20Bに示すようなXRPDを示す。図20Bに示す式I(形態3)のピペラジン塩のXRPDは、表6Bに示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000015
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、表6Bに列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態3)のピペラジン塩は、上記の表6Bに列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、18.5、19.4、及び19.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、11.6、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、及び19.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、11.6、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、6.3、6.7、11.0、11.6、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態3)のピペラジン塩は、6.3、6.7、11.0、11.6、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IEを有する式Iの化合物のピペリジン塩に関する:
Figure 2023526235000016
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iのピペリジン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iのピペリジン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、実質的に図24に示すようなXRPDを示す。図24に示す式I(形態1)のピペリジン塩のXRPDは、表7に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000017
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、表7に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のピペリジン塩は、上記の表7に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3及び17.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、16.1、及び17.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、及び17.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、及び19.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、19.8、及び20.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、19.8、20.6、及び22.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、19.8、20.6、及び22.9度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、実質的に図25に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図25が示すように、式I(形態1)のピペリジン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、174.17℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が161.09℃、融解エンタルピが59.20J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、約174℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、約59J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、19.8、20.6、及び22.9度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約174℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のピペリジン塩は、実質的に図26に示すようなTGAプロファイルを特徴とする。図26に示すように、式I(形態1)のピペリジン塩は、1分当たり20℃で300℃まで加熱すると約17.6重量%を失う。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、実質的に図24Aに示すようなXRPDを示す。図24Aに示す式I(形態2)のピペリジン塩のXRPDは、表7Aに示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000018
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、表7Aに列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のピペリジン塩は、上記の表7Aに列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、18.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、16.8及び18.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、10.9、16.8、及び18.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、16.8、18.3、及び20.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のピペリジン塩は、10.9、16.8、18.3、及び20.7度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IFを有する式Iの化合物のカリウム塩に関する:
Figure 2023526235000019
いくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、実質的に図28に示すようなXRPDを示す。図28に示す式Iのカリウム塩のXRPDは、表8に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000020
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、表8に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iのカリウム塩は、上記の表8に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、18.0、及び19.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのカリウム塩は、10.4、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、19.3、及び22.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、18.0、19.3、及び24.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、15.1、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、12.5、15.1、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、実質的に図29に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図29が示すように、式Iのカリウム塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、149.53℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が135.10℃、融解エンタルピが45.20J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、約150℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iのカリウム塩は、約45J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iのカリウム塩は、9.1、10.4、12.5、15.1、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約150℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IGを有する、式Iの化合物の(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩に関する:
Figure 2023526235000021
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、実質的に図30に示すようなXRPDを示す。図30に示す式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩のXRPDは、表9に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000022
本開示のいくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、表9に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、上記の表9に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、18.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、19.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、18.2及び19.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、実質的に図31に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図31が示すように、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、75.30℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が47.77℃、融解エンタルピが106.3J/gであり、続いて113.73℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が108.86℃、融解エンタルピが16.39J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、約75℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、約106.3J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、約114℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、約16.4J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iの(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、18.2、及び19.9度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約75℃又は約114℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IHを有する式Iの化合物のエチレンジアミン塩に関する:
Figure 2023526235000023
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの化合物のエチレンジアミン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iのエチレンジアミン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、実質的に図32に示すようなXRPDを示す。図32に示す式I(形態1)のエチレンジアミン塩のXRPDは、表10に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000024
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、表10に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)は、上記の表10に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、上記の表10に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、17.7、及び18.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、15.4、17.7、及び18.3度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、及び19.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、及び22.0度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、22.0、及び23.1度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、22.0、23.1、及び24.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態1)のエチレンジアミン塩は、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、22.0、23.1、及び24.8度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、実質的に図32Aに示すようなXRPDを示す。図32Aに示す式I(形態2)のエチレンジアミン塩のXRPDは、表10に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000025
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、表11に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、上記の表11に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8及び21.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8、21.8、及び22.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8、21.8、22.7、及び25.9度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8、21.8、22.7、25.9、及び29.5度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8、21.8、22.7、25.9、29.5、及び35.7度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式I(形態2)のエチレンジアミン塩は、17.8、21.8、22.7、25.9、29.5、及び35.7度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IKを有する式Iの化合物の4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩に関する:
Figure 2023526235000026
いくつかの実施形態では、本開示は、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩の結晶形態に関する。
いくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、式Iの任意の他の塩又は固体形態を実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、実質的に図34に示すようなXRPDを示す。図34に示す式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩のXRPDは、表12に示すような反射角(度2θ±0.2度2θ)、線間隔(d値)、及び相対強度を含む。
Figure 2023526235000027
本開示のいくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、表12に列挙された角度のうちの1つにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度のうちの1つに2つ以上のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される2つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される3つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される4つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される5つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される6つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される7つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される8つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される9つのピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される10のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の態様では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、上記の表12に列挙された角度から選択される10超のピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、16.3、17.2、及び18.0度±0.2度2θにおけるピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。他の実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、及び20.8度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、16.3、17.2、18.0、20.8、23.2、24.3、及び26.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、7.3、12.2、12.8、16.3、及び17.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、及び23.2度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。他の実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、23.2、24.3、及び26.6度±0.2度2θにピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、23.2、24.3、及び26.6度±0.2度2θのうちの2つ以上にピークを含むXRPDパターンを特徴とする。
いくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、実質的に図35に示すようなDSCサーモグラムを特徴とし得る。図35が示すように、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、10℃/分の速度で加熱するとき、170.34℃に吸熱ピークを生じ、ピーク開始温度が161.07℃、融解エンタルピが41.18J/gであった。本開示のいくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、約170℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。本開示の他の実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、約41J/gのDSC融解エンタルピを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、23.2、24.3、及び26.6度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含むXRPDパターン、並びに10℃/分の速度で加熱するとき、約170℃に吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを特徴とする。
本開示のいくつかの実施形態では、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、実質的に図36に示すようなTGAプロファイルを特徴とする。図36に示すように、式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩は、1分当たり20℃で250℃まで加熱すると約13.5重量%を失う。
医薬組成物及び投与方法
対象となる医薬組成物は、典型的には、治療有効量の本開示の化合物を活性成分として提供するように、又は薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物若しくはその誘導体を提供するように処方される。所望の場合、医薬組成物は、薬学的に許容される塩及び/又はその配位化合物、並びに1種以上の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤及び充填剤を含むキャリア、滅菌水溶液及び種々の有機溶媒を含む希釈剤、浸透促進剤、可溶化剤、並びに補助剤を含有する。
対象のなる医薬組成物は、単独で、又は1つ以上の他の薬剤と組み合わせて投与することができるが、これはまた、典型的には、医薬組成物の形態で投与される。所望の場合、本発明の1種以上の化合物及び他の薬剤を製剤へと混合してもよく、又は両方の成分を別々の製剤へと配合して、組み合わせて、別々に又は同時に使用してもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物に提供される1種以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、又は0.0001%(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)未満である。
いくつかの実施形態では、本発明の1種以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、1.25%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、又は0.0001%(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)超である。
いくつかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、約0.0001%~約50%、約0.001%~約40%、約0.01%~約30%、約0.02%、約29%、約0.03%~約28%、約0.04%~約27%、約0.05%~約26%、約0.06%~約25%、約0.07%~約24%、約0.08%~約23%、約0.09%~約22%、約0.1%~約21%、約0.2%~約20%、約0.3%~約19%、約0.4%~約18%、約0.5%~約17%、約0.6%~約16%、約0.7%~約15%、約0.8%~約14%、約0.9%~約12%、約1%~約10%の範囲にある。
いくつかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の濃度は、重量比(w/w)、重量/容量比(w/v)、又は容量比(v/v)で、約0.001%~約10%、約0.01%~約5%、約0.02%~約4.5%、約0.03%~約4%、約0.04%~約3.5%、約0.05%~約3%、約0.06%~約2.5%、約0.07%~約2%、約0.08%~約1.5%、約0.09%~約1%、約0.1%~約0.9%の範囲にある。
いくつかの実施形態では、本発明の1つ以上の化合物の量は、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g、又は0.0001g(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)以下である。
いくつかの実施形態では、本発明の1種以上の化合物の量は、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g、又は10g(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)超である。
いくつかの実施形態では、本発明の1種以上の化合物の量は、0.0001~10g、0.0005~9g、0.001~8g、0.005~7g、0.01~6g、0.05~5g、0.1~4g、0.5~4g、又は1~3gの範囲にある。
本発明による化合物は、幅広い投与量範囲にわたって効果的である。例えば、成人ヒトの治療において、0.01~1000mg、0.5~100mg、1~50mg/日、及び5~40mg/日の投与量が、使用されてもよい投与量の例である。例示的な投与量は、10~30mg/日である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、治療される対象、治療される対象の体重、及び主治医の選好及び経験に依存するであろう。
本発明の医薬組成物は、典型的には、本発明の活性成分(すなわち、本開示の化合物)、又は薬学的に許容されるその塩及び/若しくは配位化合物、並びに1種以上の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤及び充填剤を含むがこれらに限定されないキャリア、希釈剤、滅菌水溶液及び種々の有機溶媒、浸透促進剤、可溶化剤、並びに補助剤を含有する。
以下に、非限定的で例示的な医薬組成物及びその調製方法が記載される。
経口投与用医薬組成物。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の化合物、及び経口投与に好適な医薬賦形剤を含有する経口投与用の医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、(i)有効量の本発明の化合物と、場合により(ii)有効量の第2の薬剤と、(iii)経口投与に好適な医薬賦形剤と、を含有する、経口投与用の固体医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、(iv)有効量の第3の薬剤、を更に含有する。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、経口摂取に好適な液体医薬組成物であってもよい。経口投与に好適な本発明の医薬組成物は、カプセル、カシェ、又は錠剤などの別個の投与形態として存在し得る、あるいは、所定量の活性成分を、粉末として又は顆粒で、溶液で、又は水性若しくは非水性の液体、水中油型エマルション、若しくは油中水型液体エマルション中の懸濁液としてそれぞれ含有する、液体又はエアゾールスプレーとして存在し得る。このような投与形態は、薬剤師の方法のいずれかによって調製し得るが、全ての方法は、活性成分をキャリアと結合させる工程を含み、これは、1種以上の必要な成分を構成する。一般に、組成物は、活性成分を液体キャリア又は超微粒状固体キャリア又はその両方と均一かつ密接に混合し、次に、必要に応じて、生成物を所望の状態に形成することによって調製される。例えば、錠剤は、場合により1種以上の補助的成分を用いて圧縮又は成形することによって調製され得る。圧縮された錠剤は、好適な機械で、場合により、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、及び/又は表面活性剤若しくは分散剤などであるがこれらに限定されない賦形剤と混合される粉末又は顆粒などの自由流動形態の活性成分を圧縮することによって、調製され得る。成形された錠剤は、好適な機械で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を成形することによって作製され得る。
本発明は、水がいくつかの化合物の分解を促進し得るため、活性成分を含む無水医薬組成物及び投与形態を更に包含する。例えば、貯蔵寿命又は経時的な配合物の安定性などの特性を決定するために、長期保存をシミュレーションする手段として、医薬分野においては水を添加(例えば、5%)してもよい。本発明の無水医薬組成物及び投与形態は、無水又は低水分含有成分及び低水分若しくは低湿度条件を使用して調製され得る。ラクトースを含有する本発明の医薬組成物及び投与形態は、製造、包装、及び/又は保存中に水分及び/又は湿度と実質的に接触することが予想される場合、無水にされ得る。無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように調製及び保存されてもよい。したがって、無水組成物は、好適な配合キットに含まれ得るように、水への曝露を防止することが知られている材料を使用して包装されてもよい。好適な包装の例としては、気密封止された箔、プラスチックなど、単位用量容器、ブリスターパック、及びストリップパックが挙げられるが、これらに限定されない。
活性成分は、従来の医薬配合技術に従って、医薬キャリアと均質混和物中で組み合わされ得る。キャリアは、投与に所望される製剤の形態に応じて、多種多様な形態をとり得る。経口投与形態用の組成物を調製する際、経口液体製剤(懸濁液、溶液、エリキシル剤など)又はエアゾールの場合では、例えば、水、グリコール、油、アルコール、香料添加剤、防腐剤、着色剤などの、通常の医薬培養液のいずれがキャリアとして使用され得る、又は経口固体製剤の場合では、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、及び崩壊剤などのキャリアが、いくつかの実施形態ではラクトースの使用を用いることなく使用され得る。例えば、好適なキャリアとしては、粉末、カプセル、及び錠剤が、固体経口製剤で挙げられる。所望であれば、錠剤は、標準的な水性又は非水性技術によってコーティングされ得る。
医薬組成物及び投与形態で使用するのに好適な結合剤としては、トウモロコシデンプンと、ジャガイモデンプンと、又は他のデンプンと、ゼラチンと、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、その他のアルギン酸塩、粉末トラガカント、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶セルロース、及びこれらの混合物などの天然及び合成ガムと、が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される医薬組成物及び投与形態で使用するのに好適な充填剤の例としては、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒又は粉末)、微結晶セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
崩壊剤は、水性環境に曝露された場合に崩壊する錠剤を提供するために、本発明の組成物に使用されてもよい。崩壊剤が多過ぎると、提供された錠剤が容器内で崩壊する場合がある。崩壊剤が少な過ぎると、崩壊が発生するには不十分な場合があり、したがって、投与形態からの活性成分の放出速度及び放出範囲が変動する場合がある。したがって、本明細書に開示される化合物の投与形態を形成するためには、活性成分の放出を有害に変化させないよう、多過ぎも少な過ぎもしない十分な量の崩壊剤が使用されてもよい。使用される崩壊剤の量は、配合物の種類及び投与様式に基づいて変更されてもよく、当業者に容易に認識可能であってもよい。約0.5~約15重量%の崩壊剤、又は約1~約5重量%の崩壊剤を医薬組成物中で使用してもよい。本発明の医薬組成物及び投与形態を形成するために使用し得る崩壊剤としては、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、他のデンプン、アルファ化デンプン、その他のデンプン、粘土、その他のアルギン、その他のセルロース、ガム、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物及び投与形態を形成するために使用し得る潤滑剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素添加植物油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウレス酸エチル、寒天、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。追加の潤滑剤としては、例えば、シロイド(syloid)シリカゲル、合成シリカの凝固エアロゾール、又はこれらの混合物が挙げられる。潤滑剤は、場合により、医薬組成物の約1重量%未満の量で添加され得る。
水性懸濁液及び/又はエリキシル剤が経口投与に所望される場合、その中の活性成分は、種々の甘味剤又は香料添加剤、着色物質又は染料と組み合わされてもよく、所望であれば、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、及びこれらの種々の組み合わせとして、このような希釈剤と共に薬剤を乳化及び/又は沈殿させてもよい。
錠剤は、非コーティングされ得る、又は消化管における崩壊及び吸収を遅延させ、それによって、長期間にわたって持続的な作用を提供するために、周知の技術によってコーティングされ得る。例えば、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延材料を用い得る。経口使用のための配合物はまた、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合される硬質ゼラチンカプセルとして、又は活性成分が、水若しくは油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合される軟質ゼラチンカプセルとして、提示され得る。
本発明の医薬組成物及び投与形態を形成するために使用し得る界面活性剤としては、親水性界面活性剤、親油性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。すなわち、親水性界面活性剤の混合物を用いてもよく、親油性界面活性剤の混合物を用いてもよく、又は少なくとも1種の親水性界面活性剤と少なくとも1種の親油性界面活性剤との混合物を用いてもよい。
好適な親水性界面活性剤は、一般に、少なくとも10のHLB値を有してもよいが、好適な親油性界面活性剤は、一般に、約10以下のHLB値を有してもよい。非イオン性両親媒性化合物の相対親水性及び疎水性を特徴付けるために使用される実験的パラメータは、親水性-親油性バランス(「HLB」値)である。より低いHLB値を有する界面活性剤は、親油性又は疎水性がより高く、油中でより高い溶解度を有する一方で、より高いHLB値を有する界面活性剤は、より親水性であり、水溶液中でより高い溶解度を有する。
親水性界面活性剤は、一般に、約10超のHLB値を有する化合物であるもの、並びにHLBスケールが一般に適用可能ではないアニオン性、カチオン性、又は双性イオン性化合物であるものと考えられる。同様に、親油性(すなわち疎水性)界面活性剤は、約10以下のHLB値を有する化合物である。しかしながら、界面活性剤のHLB値は、工業用、医薬品用、及び化粧品用エマルションの配合を可能にするために一般的に使用されるおおざっぱな指針である。
親水性界面活性剤は、イオン性又は非イオン性のいずれかであってよい。好適なイオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム塩、フシジン酸塩、アミノ酸の脂肪酸誘導体、オリゴペプチド、及びポリペプチド;アミノ酸のグリセリド誘導体、オリゴペプチド、及びポリペプチド;レシチン及び水素添加レシチン;リゾレシチン及び水素添加リゾレシチン;リン脂質及びこれらの誘導体;リゾリン脂質及びその誘導体;カルニチン脂肪酸エステル塩;アルキルスルファートの塩;脂肪酸塩;ドクサートナトリウム;アシル乳酸;モノ-及びジ-グリセリドのモノ-及びジ-アセチル化酒石酸エステル;サクシニル化モノ-及びジ-グリセリド;モノ-及びジ-グリセリドのクエン酸エステル;並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
上記の群内で、イオン性界面活性剤としては、例として、レシチン、リゾレシチン、リン脂質、リゾリン脂質及びこれらの誘導体;カルニチン脂肪酸エステル塩;アルキルスルファートの塩;脂肪酸塩;ドクサートナトリウム;アシル乳酸;モノ-及びジ-グリセリドのモノ-及びジ-アセチル化酒石酸エステル;サクシニル化モノ-及びジ-グリセリド;モノ-及びジ-グリセリドのクエン酸エステル;並びにこれらの混合物が挙げられる。
イオン性界面活性剤は、イオン化形態のレシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルセリン、PEG-ホスファチジルエタノールアミン、PVP-ホスファチジルエタノールアミン、脂肪酸の乳酸エステル、ステアロイル-2-乳酸、ステアロイル乳酸、スクシニル化モノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コリルサルコシン、カプロアート、カプリラート、カプラート、ラウラート、ミリスタート、パルミタート、オレアート、リシノレアート、リノレナート、ステアラート、ラウリルスルファート、テラセシル(teracecyl)スルファート、ドクサート、ラウロイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、並びにこれらの塩及び混合物であり得る。
親水性非イオン性界面活性剤としては、アルキルグルコシド;アルキルマルトシド;アルキルチオグルコシド;ラウリルマクロゴールグリセリド;ポリエチレングリコールアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリエチレングリコールアルキルフェノールなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール;ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステル及びポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリグリセロール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;グリセリド、植物油、硬化植物油、脂肪酸、及びステロールからなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの親水性エステル交換生成物;ポリオキシエチレンステロール、誘導体、及びこれらの類似体;ポリオキシエチル化ビタミン及びその誘導体;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;及びこれらの混合物;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル及びトリグリセリド、植物油、及び水素添加植物油からなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの親水性エステル交換生成物を挙げてもよいが、これらに限定されない。ポリオールは、グリセロール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、又は糖類であってもよい。
他の親水性非イオン性界面活性剤としては、限定するものではないが、PEG-10ラウリン酸、PEG-12ラウリン酸、PEG-20ラウリン酸、PEG-32ラウリン酸、PEG-32ジラウリン酸、PEG-12オレイン酸、PEG-15オレイン酸、PEG-20オレイン酸、PEG-20ジオレイン酸、PEG-32オレイン酸、PEG-200オレイン酸、PEG-400オレイン酸、PEG-15ステアリン酸、PEG-32ジステアリン酸、PEG-40ステアリン酸、PEG-100ステアリン酸、PEG-20ジラウリン酸、PEG-25グリセリルトリオレイン酸、PEG-32ジオレイン酸、PEG-20グリセリルラウリン酸、PEG-30グリセリルラウリン酸、PEG-20グリセリルステアリン酸、PEG-20グリセリルオレイン酸、PEG-30グリセリルオレイン酸、PEG-30グリセリルラウリン酸、PEG-40グリセリルラウリン酸、PEG-40パーム核油、PEG-50硬化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-35ヒマシ油、PEG-60ヒマシ油、PEG-40硬化ヒマシ油、PEG-60硬化ヒマシ油、PEG-60トウモロコシ油、PEG-6カプリン酸/カプリル酸グリセリド、PEG-8カプリル/カプリル酸グリセリド、ポリグリセリル-10ラウリン酸、PEG-30コレステロール、PEG-25フィトステロール、PEG-30大豆ステロール、PEG-20トリオレイン酸、PEG-40ソルビタンオレイン酸、PEG-80ソルビタンラウリン酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE-9ラウリルエーテル、POE-23ラウリルエーテル、POE-10オレイルエーテル、POE-20オレイルエーテル、POE-20ステアリルエーテル、トコフェリルPEG-100コハク酸、PEG-24コレステロール、オレイン酸ポリグリセリル-10、Tween 40、Tween 60、スクロースモノステアリン酸、スクロースモノラウリン酸、スクロースモノパルミチン酸、PEG10-100ノニルフェノール系、PEG15-100オクチルフェノール系、及びポロキサマーが挙げられる。
好適な親油性界面活性剤としては、単なる例として、脂肪族アルコール;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;プロピレングリコール脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル;ステロール及びステロール誘導体;ポリオキシエチル化ステロール及びステロール誘導体;ポリエチレングリコールアルキルエーテル;糖エステル;糖エーテル;モノ-及びジ-グリセリドの乳酸誘導体;グリセリド、植物油、硬化植物油、脂肪酸及びステロールからなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの疎水性エステル交換生成物;油溶性ビタミン/ビタミン誘導体;並びにこれらの混合物が挙げられる。この群内で、好ましい親油性界面活性剤としては、グリセロール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びこれらの混合物が挙げられる、又は植物油、硬化植物油、及びトリグリセリドからなる群の少なくとも1つの員を有するポリオールの疎水性エステル交換生成物が挙げられる。
一実施形態では、組成物は、本発明の化合物の良好な可溶化及び/又は溶解を確実にし、かつ本発明の化合物の沈殿を最小限に抑えるための可溶化剤を含んでもよい。これは、非経口使用用組成物、例えば、注入用組成物にとって特に重要であり得る。可溶化剤はまた、親水性薬物及び/又は界面活性剤などのその他の成分の溶解度を増加させるために、又は組成物を安定若しくは均質な溶液若しくは分散液として維持するために、追加されてもよい。
好適な可溶化剤の例としては、以下の、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール及びこれらの異性体、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、トランスクトール、ジメチルイソソルビド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びその他のセルロース誘導体、シクロデキストリン及びシクロデキストリン誘導体などの、アルコール並びにポリオール;テトラヒドロフルフリルアルコールPEGエーテル(グリコフロール)又はメトキシPEGなどの、約200~約6000の平均分子量を有するポリエチレングリコールのエーテル;2-ピロリドン、2-ピペリドン、ε-カプロラクタム、N-アルキルピロリドン、N-ヒドロキシアルキルピロリドン、N-アルキルピペリドン、N-アルキルカプロラクタム、ジメチルアセトアミド及びポリビニルピロリドンなどの、アミド及びその他の窒素含有化合物;プロピオン酸エチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、酪酸エチル、トリアセチン、プロピレングリコールモノアセタート、プロピレングリコールジアセタート、εカプロラクトン及びこれらの異性体、δ-バレロラクトン及びこれらの異性体、β-ブチロラクトン及びこれらの異性体などのエステル;並びにジメチルアセトアミド、ジメチルイソソルビド、N-メチルピロリドン、モノオクタノイン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及び水などの他の可溶化剤が挙げられるが、これらに限定されない。
可溶化剤の混合物もまた使用してもよい。例としては、トリアセチン、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-ヒドロキシエチルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、エタノール、ポリエチレングリコール200-100、グリコフロール、トランスクトール、プロピレングリコール、及びジメチルイソソルビドが挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましい可溶化剤としては、ソルビトール、グリセロール、トリアセチン、エチルアルコール、PEG-400、グリコフロール、及びプロピレングリコールが挙げられる。
含まれ得る可溶化剤の量は、特に限定されない。所与の可溶化剤の量は、当業者によって容易に決定されてもよい、生物学的に許容可能な量に限定され得る。状況次第では、例えば、蒸留又は蒸発などの従来の技術を用いて対象に組成物を提供する前に過剰な可溶化剤を除去して、薬物の濃度を最大化させるために、生物学的に許容可能な量を上回る可溶化剤の量を含むことが有利な場合がある。したがって、存在する場合、可溶化剤は、薬物と他の賦形剤との組み合わせ重量に基づいて、10重量%、25重量%、50重量%、100重量%、又は最大約200重量%>の重量比であり得る。所望であれば、5%>、2%>、1%あるいはそれ未満などの、非常に少量の可溶化剤を使用することもできる。典型的には、可溶化剤は、約1重量%>~約100重量%、より典型的には約5重量%>~約25重量%>の量で存在してもよい。
組成物は、1種以上の薬学的に許容される添加剤及び賦形剤を更に含み得る。このような添加剤及び賦形剤としては、限定するものではないが、粘着性低下剤、消泡剤、緩衝剤、ポリマー、酸化防止剤、防腐剤、キレート化剤、粘度調節剤、等張化剤、風味剤、着色剤、着臭剤、乳白剤、懸濁化剤、結合剤、充填剤、可塑剤、潤滑剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
加えて、酸又は塩基は、処理を促進するため、安定性を向上させるため、又は他の理由のために、組成物中に配合されてもよい。薬学的に許容される塩基の例としては、アミノ酸、アミノ酸エステル、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロカルサイト、水酸化アルミニウムマグネシウム、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリメチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)などが挙げられる。酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸、尿酸などの薬学的に許容される酸の塩である、塩基もまた好適である。リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、及びリン酸二水素ナトリウムなどの多水素酸の塩も使用し得る。塩基が塩である場合、カチオンは、アンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属などの任意の便利かつ薬学的に許容されるカチオンであり得る。例としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、及びアンモニウムが挙げられてもよいが、これらに限定されない。
好適な酸は、薬学的に許容される有機酸又は無機酸である。好適な無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸などが挙げられる。好適な有機酸の例としては、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸、尿酸などが挙げられる。
注入用医薬組成物。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の化合物と、注入に好適な医薬賦形剤と、を含有する、注入用医薬組成物を提供する。組成物中の薬剤の成分及び量は、本明細書に記載される通りである。
本発明の新規組成物が注入によって投与するために組み込まれてもよい形態としては、ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、若しくはピーナッツ油を含む、水性若しくは油性懸濁液、又はエマルション、並びにエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、又は滅菌水溶液、及び類似の医薬溶剤が挙げられる。
生理食塩水中の水溶液もまた、通常、注入に使用されている。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(及びこれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体、及び植物油も使用されてもよい。適切な流動性は、分散の場合に必要な粒径を維持するため、例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって、及び界面活性剤の使用によって、維持し得る。微生物の作用の予防は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらされ得る。
滅菌注入可能溶液は、必要な量の本発明の化合物を、必要に応じて上記に列挙したような種々の他の成分と共に適切な溶媒中に配合することによって調製され、続いて滅菌濾過される。一般に、分散液は、種々の滅菌された有効成分を、基本の分散培地及び上記で列挙したものからの必要とされる他の成分を含有する繁殖不能容器内へと配合することによって、調整される。滅菌注入可能溶液の調製のための滅菌粉末の場合、特定の望ましい調製方法は、真空乾燥及び凍結乾燥技術であり、これは、活性成分の粉末と、その以前に滅菌濾過された溶液からの任意の追加の所望の成分と、をもたらす。
局部(例えば、経皮)送達用医薬組成物。
いくつかの実施形態では、本発明は、本発明の化合物と、経皮送達に好適な医薬賦形剤と、を含有する、経皮送達用医薬組成物を提供する。
本発明の組成物は、ゲル、水溶性ゼリー、クリーム、ローション、懸濁液、発泡体、粉末、スラリー、軟膏、溶液、油、ペースト、坐剤、スプレー、エマルション、生理食塩水溶液、ジメチルスルホキシド(DMSO)系溶液などの、局所投与又は局部投与に好適な固体、半固体、又は液体形態の製剤へと配合し得る。一般に、高密度のキャリアは、活性成分への長時間の曝露を伴う領域を提供することができる。対照的に、溶液配合物は、選択された領域への活性成分のより即時の曝露をもたらす場合がある。
医薬組成物はまた、皮膚の角質層透過性バリアにわたって治療分子の浸透を増加させるか、又は送達を補助することを可能にする化合物である、好適な固体又はゲル相キャリア又は賦形剤を含んでもよい。局部用配合物の当該技術分野において訓練されている者に周知のこれらの浸透促進分子の多くが存在する。
このようなキャリア及び賦形剤の例としては、保湿剤(例えば、尿素)、グリコール(例えば、プロピレングリコール)、アルコール(例えば、エタノール)、脂肪酸(例えば、オレイン酸)、界面活性剤(例えば、ミリスチン酸イソプロピル及びラウリル硫酸ナトリウム)、ピロリドン、モノラウリン酸グリセロール、スルホキシド、テルペン(例えば、メントール)、アミン、アミド、アルカン、アルカノール、水、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、及びポリエチレングリコールなどのポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の方法で使用するための別の例示的な配合物は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を用いる。このような経皮パッチを使用して、本発明の化合物の連続的又は不連続的注入を、別の薬剤を用いて又は用いずに、制御された量で提供してもよい。
医薬品を送達するための経皮パッチの構築及び使用は、当該技術分野において周知である。米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号、及び同第5,001,139号を参照のこと。このようなパッチは、連続的、パルス的、又は必要に応じて医薬品の送達のために構築されてもよい。
吸入用医薬組成物。
吸入又は送気用の組成物には、薬学的に許容される水性若しくは有機溶媒又はそれらの混合物中の溶液及び懸濁液、並びに粉末が含まれる。液体又は固体組成物は、上記のような好適な薬学的に許容される賦形剤を含有してもよい。好ましくは、組成物は、局所的又は全身的効果のために、経口又は鼻呼吸経路によって投与される。好ましくは、薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧されてもよい。霧化された溶液は、噴霧デバイスから直接吸入されてもよく、又は噴霧デバイスは、フェイスマスクテント若しくは断続的な正圧呼吸機に取り付けられてもよい。溶液、懸濁液、又は粉末組成物は、配合物を適切な方法で送達するデバイスから、好ましくは経口的又は鼻的に投与されてもよい。
他の医薬組成物。
医薬組成物はまた、本明細書に記載される組成物、及び舌下、頬側、直腸、骨内、眼内、鼻孔内、硬膜外、又は鼻腔内投与に好適な1種以上の薬学的に許容される賦形剤から調製されてもよい。このような医薬組成物の調製は、当該技術分野において周知である。例えば、Anderson,Philip O.;Knoben,James E.;Troutman,William G,eds.,Handbook of Clinical Drug Data,Tenth Edition,McGraw-Hill,2002、Pratt and Taylor,eds.,Principles of Drug Action,Third Edition,Churchill Livingston,New York,1990、Katzung,ed.,Basic and Clinical Pharmacology,Ninth Edition,McGraw Hill,20037ybg、Goodman and Gilman,eds.,The Pharmacological Basis of Therapeutics,Tenth Edition,McGraw Hill,2001、Remington Pharmaceutical Sciences,20th Ed.,Lippincott Williams & Wilkins.,2000年、Martindale,The Extra Pharmacopoeia,Thirty-Second Edition(The Pharmaceutical Press,London,1999)を参照のこと。
本発明の化合物又は医薬組成物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする任意の方法によって行い得る。これらの方法としては、直腸投与、カテーテル若しくはステントによる局所送達を介した、又は吸入を介した、経口経路、十二指腸内経路、非経口注入(静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、血管内、腹腔内又は注入を含む)、局部(例えば、経皮適用)が挙げられる。化合物はまた、脂肪内又は髄腔内に投与し得る。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物又は医薬組成物は、静脈内注射によって投与される。
投与される化合物の量は、治療される対象、障害又は状態の重症度、投与速度、化合物の配置、及び処方医師の裁量に依存するであろう。しかしながら、有効投与量は、摂取量を一回で又は分割して、1日当たり体重kg当たり約0.001~約100mg、好ましくは1~約35mg/kg/日の範囲にある。70kgのヒトでは、これは、約0.05~7g/日、好ましくは約0.05~約2.5g/日である。場合によっては、上記範囲の下限未満の投与量レベルは適切以上であり得るが、他の場合では、例えば、このようなより多い用量を、1日全体にわたって投与するために数回の少量の用量へと分割することによって、いずれかの有害な副作用を引き起こすことなく、依然としてより多い用量が使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、単回投与で投与される。
典型的には、このような投与は、薬剤を迅速に導入するために注入、例えば静脈注入によるものとなる。しかしながら、他の経路が適切に使用されてもよい。本発明の化合物の単回用量もまた、急性状態の治療に使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、複数回投与される。投与は、1日当たり約1回、2回、3回、4回、5回、6回、又は6回を超えてもよい。投与は、約1ヶ月に1回、2週間毎に1回、1週間に1回、又は1日であってもよい。別の実施形態では、本発明の化合物及び別の薬剤は、1日当たり約1回~約6回、一緒に投与される。別の実施形態では、本発明の化合物及び薬剤の投与は、約7日未満継続する。更に別の実施形態では、投与は、約6、10、14、28日、2ヶ月、6ヶ月、又は1年を超えて継続する。場合によっては、必要に応じて連続投与が達成され、維持される。
本発明の化合物の投与は、必要な限り継続してもよい。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、14、又は28日を超えて投与される。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、28、14、7、6、5、4、3、2、又は1日未満で投与される。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、例えば、慢性効果の治療のために、進行中に長期にわたって投与される。
本発明の化合物の有効量は、直腸内、頬側、鼻孔内、及び経皮経路を含む類似した効用を有する薬剤の許容される投与様式のうちのいずれかによって、動脈内注入、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局部的、又は吸入により、単回用量又は複数回用量のいずれかで投与されてもよい。
本発明の組成物はまた、例えば、ステントなどの含浸若しくはコーティングされたデバイス、又は動脈挿入された円筒状ポリマーを介して送達されてもよい。このような投与方法は、例えば、バルーン血管形成術などの処置後の再狭窄の予防又は改善を助けることができる。理論に束縛されるものではないが、本発明の化合物は、再狭窄に寄与する動脈壁内の平滑筋細胞の遊走及び増殖を遅らせる又は阻害することができる。本発明の化合物は、例えば、ステントの壁体から、ステントのグラフトから、移植片から、又はステントのカバー若しくはシースからの局所送達によって投与されてもよい。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、マトリックスと混合される。このようなマトリックスは、ポリマーマトリックスであってもよく、化合物をステントに結合する役割を果たし得る。このような使用に好適なポリマーマトリックスとしては、例えば、ポリラクチド、ポリカプロラクトングリコリド、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリアミノ酸、多糖類、ポリホスファゼン、ポリ(エーテル-エステル)コポリマー(例えば、PEO-PLLA)などのラクトン系ポリエステル又はコポリエステル;ポリジメチルシロキサン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)、アクリレート系ポリマー又はコポリマー(例えば、ポリヒドロキシエチルメタクリル酸メチル、ポリビニルピロリドン)、ポリテトラフルオロエチレン及びセルロースエステルなどのフッ素化ポリマーが挙げられる。好適なマトリックスは、非分解性であってもよく、又は時間と共に分解して、化合物又は化合物を放出してもよい。本発明の化合物は、ディップコーティング/スピンコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、及び/又はブラシコーティングなどの種々の方法によってステントの表面に適用してもよい。化合物を溶媒中に適用してもよく、溶媒を蒸発させて、ステント上に化合物の層を形成してもよい。あるいは、化合物は、ステント又はグラフトの本体、例えば、マイクロチャネル又は微細孔内に配置されてもよい。埋め込まれた場合、化合物はステントの本体から外に拡散して動脈壁と接触する。このようなステントは、このような微細孔又はマイクロチャネルを含有するように製造されたステントを好適な溶媒中で本発明の化合物の溶液へと浸漬させ、続いて溶媒を蒸発させることによって調製してもよい。ステントの表面上の過剰な薬物は、追加の簡潔な溶媒洗浄を介して除去されてもよい。更なる他の実施形態では、本発明の化合物は、ステント又はグラフトに共有結合されてもよい。生体内で分解する共有結合性リンカーを使用して、本発明の化合物の放出をもたらしてもよい。エステル、アミド、又は無水物結合などの任意の生体不安定性結合を使用してもよい。本発明の化合物は、血管形成術中に使用されるバルーンから血管内に投与されてもよい。本発明の配合物の心膜及び外膜を介した化合物の血管外投与はまた、再狭窄を減少させるために行われてもよい。
説明されるように使用されてもよい種々のステントデバイスが、例えば、以下の参照文献に開示されており、これらの全ては参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5451233号、同第5040548号、同第5061273号、同第5496346号、同第5292331号、同第5674278号、同第3657744号、同第4739762号、同第5195984号、同第5292331号、同第5674278号、同第5879382号、同第6344053号。
本発明の化合物は、投与量で投与されてもよい。化合物の薬物動態学における対象間変動に起因して、投与レジメンの個別化が最適な治療に必要であることが、当該技術分野において周知である。本発明の化合物の投与は、本開示に照らして日常的な実験によって見出すことができる。
本発明の化合物が1種以上の薬剤を含む組成物中に投与され、薬剤は、本発明の化合物の単位用量形態よりも短い半減期を有し、本発明の化合物を適宜調整してもよい。
対象となる医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、ピル、粉末、持続放出配合物、溶液、懸濁液として、経口投与に好適な形態であってもよい、又は滅菌溶液、懸濁液若しくはエマルションとして非経口注入用に好適な形態であってもよい、又は軟膏若しくはクリームとして局部用投与に好適な形態であってもよく、又は座薬として直腸投与に好適な形態であってもよい。医薬組成物は、正確な投与量の単回投与に好適な単位投与形態であってもよい。医薬組成物は、従来の医薬キャリア又は賦形剤、及び本発明による化合物を活性成分として含むだろう。加えて、それは、他の薬又は医薬品、キャリア、補助剤等を含んでもよい。
例示的な非経口投与形態としては、滅菌水溶液中の活性化合物の溶液又は懸濁液、例えば、水性プロピレングリコール又はデキストロース溶液が挙げられる。所望であれば、このような投与形態を好適に緩衝し得る。
使用方法
本方法は、典型的には、治療有効量の本発明の化合物を対象に投与することを含む。化合物の対象となる組み合わせの治療的に有効な量は、意図される用途(生体外又は生体内)、又は治療される対象及び疾患状態、例えば、対象の体重及び年齢、疾患状態の重症度、投与様式などによって異なってもよいが、これは、当業者によって容易に決定され得る。本用語はまた、標的細胞における特定の応答、例えば、標的タンパク質の増殖の低減又は活性の下方制御を誘導する用量にも適用される。特定の用量は、選択される特定の化合物、続く投与レジメン、それが、他の化合物、投与のタイミング、投与される組織、及びそれが担持される物理的送達システムと組み合わせて投与されるかどうかに応じて変動するであろう。
本明細書で使用する場合、用語「IC50」とは、生物学的又は生化学的機能を阻害する阻害剤の最大半減阻害濃度を意味する。本定量的測定は、所与の生物学的プロセス(又はプロセスの構成要素、すなわち、酵素、細胞、細胞受容体、又は微生物)を半分まで阻害するために、特定の阻害剤がどれだけ必要とされるかを示す。換言すれば、物質の最大半減(50%)阻害濃度(IC)(50%IC又はIC50)である。EC50は、生体内で最大効果の50%>を得るために必要な血漿濃度を意味する。
いくつかの実施形態では、対象方法は、生体外アッセイで確認されるように、IC50値がほぼ所定値又は所定値未満であるMCL-1阻害剤を利用する。いくつかの実施形態では、MCL-1阻害剤は、約1nM以下、2nM以下、5nM以下、7nM以下、10nM以下、20nM以下、30nM以下、40nM以下、50nM以下、60nM以下、70nM以下、80nM以下、90nM以下、100nM以下、120nM以下、140nM以下、150nM以下、160nM以下、170nM以下、180nM以下、190nM以下、200nM以下、225nM以下、250nM以下、275nM以下、300nM以下、325nM以下、350nM以下、375nM以下、400nM以下、425nM以下、450nM以下、475nM以下、500nM以下、550nM以下、600nM以下、650nM以下、700nM以下、750nM以下、800nM以下、850nM以下、900nM以下、950nM以下、1μΜ以下、1.1μΜ以下、1.2μΜ以下、1.3μΜ以下、1.4μΜ以下、1.5μΜ以下、1.6μΜ以下、1.7μΜ以下、1.8μΜ以下、1.9μΜ以下、2μΜ以下、5μΜ以下、10μΜ以下、15μΜ以下、20μΜ以下、25μΜ以下、30μΜ以下、40μΜ以下、50μΜ、60μΜ、70μΜ、80μΜ、90μΜ、100μΜ、200μΜ、300μΜ、400μΜ、又は500μΜ以下(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)のIC50値で、MCK-1aを阻害する。
いくつかの実施形態では、MCL-1阻害剤は、1つ、2つ、又は3つの他のMCL-1に対するそのIC50値よりも、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、又は1000倍(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)低いIC50値で、MCL-1aを選択的に阻害する。
いくつかの実施形態では、MCL-1阻害剤は、約1nM、2nM、5nM、7nM、10nM、20nM、30nM、40nM、50nM、60nM、70nM、80nM、90nM、100nM、120nM、140nM、150nM、160nM、170nM、180nM、190nM、200nM、225nM、250nM、275nM、300nM、325nM、350nM、375nM、400nM、425nM、450nM、475nM、500nM、550nM、600nM、650nM、700nM、750nM、800nM、850nM、900nM、950nM、1μΜ、1.1μΜ、1.2μΜ、1.3μΜ、1.4μΜ、1.5μΜ、1.6μΜ、1.7μΜ、1.8μΜ、1.9μΜ、2μΜ、5μΜ、10μΜ、15μΜ、20μΜ、25μΜ、30μΜ、40μΜ、50μΜ、60μΜ、70μΜ、80μΜ、90μΜ、100μΜ、200μΜ、300μΜ、400μΜ、又は500μΜ(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)未満のIC50値で、MCL-1aを選択的に阻害し、当該IC50値は、1つ、2つ、又は3つの他のMCL-1に対するそのIC50値よりも、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、又は1000倍(又は上記の任意の2つの数によって定義される範囲の数、及びそれらの数を含む範囲の数)低い。
対象方法は、MCL-1に関連する疾患状態を治療するのに有用である。MCL-1の異常な活性又は発現レベルから直接又は間接的に生じるいずれかの疾患状態は、意図された疾患状態であり得る。
MCL-1に関連する異なる疾患状態が報告されている。MCL-1は、例えば、自己免疫疾患、神経変性(パーキンソン病、アルツハイマー病及び虚血など)、炎症性疾患、ウイルス感染、及びがん、例えば、結腸がん、乳がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、膀胱がん、卵巣がん、前立腺がん、慢性リンパ性白血病、リンパ腫、骨髄腫、急性骨髄性白血病、又は膵臓がんなどに関与している。
そのような状態の非限定的な例として、棘細胞腫、腺房細胞がん、聴神経腫、末端黒子型黒色腫、先端汗腺腫、急性好酸球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、成熟を伴う急性骨髄芽球性白血病、急性骨髄性樹状細胞白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、アダマンチノーマ、腺がん、腺様嚢胞がん、腺腫、腺様歯原性腫瘍、副腎皮質がん、成人T細胞白血病、侵攻性NK細胞性白血病、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、胞状軟部肉腫、エナメル上皮線維腫、肛門がん、未分化大細胞リンパ腫、甲状腺未分化がん、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、虫垂がん、星状細胞腫、非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍、基底細胞がん、Basal-like型がん、B細胞白血病、B細胞リンパ腫、ベリーニ管がん、胆道がん、膀胱がん、芽細胞腫、骨がん、骨腫瘍、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳がん、ブレンナー腫瘍、気管支腫瘍、細気管支肺胞がん、褐色腫、バーキットリンパ腫、原発部位不明のがん、カルチノイド腫瘍、がん腫、上皮内がん、陰茎がん、原発部位不明のがん腫、がん肉腫、キャッスルマン病、中枢神経系胚芽腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、子宮頸がん、胆管がん、軟骨腫、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛がん、脈絡叢乳頭腫、慢性リンパ性白血病、慢性単球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、慢性好中球性白血病、透明細胞腫瘍、結腸がん、大腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、デゴス病、隆起性皮膚線維肉腫、類皮嚢腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、胚性がん腫、内胚葉洞腫瘍、子宮体がん、子宮内膜がん、子宮内膜性腫瘍、腸症関連T細胞リンパ腫、上衣芽腫、上衣腫、類表皮がん、類上皮肉腫、赤白血病、食道がん、感覚神経芽腫、ユーイング腫瘍、ユーイング肉腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、乳房外パジェット病、卵管がん、胎児封入奇形、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺がん、胆嚢がん、胆嚢がん、神経節膠腫、神経節神経腫、胃がん、胃リンパ腫、胃腸がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、消化管間質腫瘍、胚細胞腫瘍、胚細胞腫、妊娠性絨毛がん、妊娠性絨毛腫瘍、骨巨細胞腫、多形性膠芽腫、神経膠腫症、グロムス腫瘍、グルカゴノーマ、性腺芽腫、顆粒膜細胞腫、有毛細胞白血病、頭頸部がん、頭頸部がん、心臓がん、b-サラセミア及び鎌状赤血球症(SCD)などの異常ヘモグロビン症、血管芽細胞腫、血管外皮細胞腫、血管肉腫、血液悪性腫瘍、肝細胞がん、肝脾T細胞リンパ腫、遺伝性乳がん卵巣がん症候群、ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、視床下部膠腫、炎症性乳がん、眼内黒色腫、膵島細胞がん、膵島細胞腫瘍、若年性骨髄単球性白血病、カポジ肉腫、カポジ肉腫、腎臓がん、クラッキン腫瘍、クルケンベルグ腫瘍、喉頭がん、喉頭がん、悪性黒子型黒色腫、白血病、口唇及び口腔がん、脂肪肉腫、肺がん、黄体腫、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ性白血病、リンパ腫、マクログロブリン血症、悪性線維性組織球腫、悪性線維性組織球腫、骨の悪性線維性組織球腫、悪性神経膠腫、悪性中皮腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性ラブドイド腫瘍、悪性トリトン腫瘍、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、マスト細胞白血病、肥満細胞症、縦隔胚細胞腫瘍、縦壁腫瘍、甲状腺髄様がん、髄芽細胞腫、髄芽細胞腫、髄上皮腫、黒色腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞がん、中皮腫、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮がん、転移性尿路上皮がん、ミュラー管混合腫瘍、単球性白血病、口腔がん、粘液性腫瘍、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、骨髄性肉腫、骨髄増殖性疾患、粘液腫、鼻腔がん、鼻咽頭がん、鼻咽頭がん、新生物、神経鞘腫、神経芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫、神経腫、結節型黒色腫、非ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、非黒色腫皮膚がん、非小細胞肺がん、眼腫瘍学、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、好酸性腺腫、視神経鞘髄膜腫、口腔がん、口腔がん、口腔咽頭がん、骨肉腫、骨肉腫、卵巣がん、卵巣がん、上皮性卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、乳房パジェット病、パンコースト腫瘍、膵臓がん、膵臓がん、甲状腺乳頭がん、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、血管周囲類上皮細胞腫瘍、咽頭がん、褐色細胞腫、中分化の松果体実質腫瘍、松果体芽細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、形質細胞新生物、胸膜肺芽腫、多胚腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、原発性肝細胞がん、原発性肝がん、原発性腹膜がん、原始神経外胚葉性腫瘍、前立腺がん、腹膜偽粘液腫、直腸がん、腎細胞がん、第15染色体上のNUT遺伝子に関連する呼吸器がん腫、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒタートランスフォーメーション、仙尾部奇形腫、唾液腺がん、肉腫、神経鞘腫症、脂腺がん、続発性新生物、セミノーマ、漿液性腫瘍、セルトリ・レイディッヒ細胞腫、性索間質性腫瘍、セザリー症候群、印環細胞がん、皮膚がん、小青色円形細胞腫瘍、小細胞がん、小細胞肺がん、小細胞性リンパ腫、小腸がん、軟部組織肉腫、ソマトスタチノーマ、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脊椎腫瘍、脾臓辺縁帯リンパ腫、扁平上皮がん、胃がん、表在拡大型黒色腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、表面上皮間質腫瘍、滑膜肉腫、T細胞急性リンパ芽球性白血病、T細胞大顆粒リンパ球性白血病、T細胞白血病、T細胞リンパ腫、T細胞前リンパ球性白血病、奇形腫、末期リンパ腺がん、精巣がん、卵胞膜細胞腫、喉頭がん、胸腺がん、胸腺腫、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行上皮がん、移行上皮がん、尿膜管がん、尿道がん、泌尿生殖器腫瘍、子宮肉腫、ブドウ膜黒色腫、膣がん、ヴェルナー・モリソン症候群、疣状がん、視経路グリオーマ、外陰がん、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、ワルティン腫瘍、ウィルムス腫瘍、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、当該方法は、腫瘍血管新生、関節リウマチなどの慢性炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、及び強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性、血管腫、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、並びに卵巣がん、乳がん、肺がん、膵臓がん、前立腺がん、結腸がん、及び類表皮がんからなる群から選択される疾患を治療するためのものである。
他の実施形態では、当該方法は、乳がん、肺がん、膵臓がん、前立腺がん、結腸がん、卵巣がん、子宮がん、又は子宮頸がんから選択される疾患を治療するためのものである。
他の実施形態では、当該方法は、白血病、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、有毛細胞白血病、骨髄異形成症、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄異形成症候群(MDS)、又は類表皮がんから選択される疾患を治療するためのものである。
本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、単独で、又は医学療法と組み合わせて、記載された疾患のいずれかを治療するために投与することができる。医学療法としては、例えば、手術及び放射線療法(例えば、ガンマ線照射、中性子線放射線療法、電子線放射線療法、陽子線療法、近接照射療法、全身放射性同位体)が挙げられる。
他の態様では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、単独で、又は1つ以上の他の薬剤と組み合わせて、記載された疾患のいずれかを治療するために投与することができる。
他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、核内受容体作用物質のアゴニストと組み合わせて投与することができる。
他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、核内受容体作用物質のアンタゴニストと組み合わせて投与することができる。
他の方法では、本開示の化合物、並びにそれらを含む医薬組成物は、抗増殖剤と組み合わせて投与することができる。
併用療法
がん及び他の増殖性疾患を治療するために、本発明の化合物は、化学療法剤、核受容体のアゴニスト若しくはアンタゴニスト、又は他の抗増殖剤と組み合わせて使用することができる。本発明の化合物はまた、手術又は、ガンマ線照射、中性子線放射線療法、電子線放射線療法、陽子線療法、近接照射療法、全身放射性同位体などの放射線療法と組み合わせて使用され得る。好適な化学療法剤の例としては、アバレリクス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、全トランス型レチノイン酸、アルトレタミン、アナストロゾール、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ブレオマイシン、ボルテゾムビ(bortezombi)、ボルテゾミブ、ブスルファン静注、ブスルファン経口、カルステロン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルテバリンナトリウム、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デニロイキン、デニロイキンジフチトクス、デクスラゾキサン、ドセタキセル、ドキソルビシン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エピルビシン、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エトポシド、エキセメスタン、クエン酸フェンタニル、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ-2a、イリノテカン、トシル酸ラパチニブ、レナリドマイド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸リューブロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パノビノスタット、パニツムマブ、ペグアスパラガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ボリンスタット(vorinstat)、及びゾレドロネートのうちのいずれかが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、エピジェネティック調節因子を標的とする治療薬と組み合わせて使用することができる。エピジェネティック調節因子の例としては、ブロモドメイン阻害剤、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ阻害剤、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ阻害剤、ヒストンデメチラーゼ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ヒストンアセチラーゼ阻害剤、及びDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤が挙げられる。ヒストンデアセチラーゼ阻害剤として、例えば、ボリノスタットが挙げられる。ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ阻害剤として、PRMT5、PRMT1、及びPRMT4などのタンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼ(PRMT)の阻害剤が挙げられる。DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤として、DNMT1及びDNMT3の阻害剤が挙げられる。
がん及び他の増殖性疾患を治療するために、本発明の化合物は、JAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブ)、PI3K-デルタ選択性及び広域スペクトルPI3K阻害剤を含むPI3キナーゼ阻害剤、MEK阻害剤、CDK4/6阻害剤及びCDK9阻害剤を含むサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、BRAF阻害剤、mTOR阻害剤、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ)、HDAC阻害剤(例えば、パノビノスタット、ボリノスタット)、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、デキサメタゾン、ブロモ及びエクストラターミナルファミリーメンバー(BET)阻害剤、BTK阻害剤(例えば、イブルチニブ、アカルブルチニブ)、BCL2阻害剤(例えば、ベネトクラクス)、BCL2ファミリー二重阻害剤(例えば、BCL2/BCLxL)、PARP阻害剤、FLT3阻害剤、又はLSD1阻害剤などの標的療法と組み合わせて使用することができる。
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1の阻害剤、例えば、抗PD-1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブ、ペンブロリズマブ(MK-3475としても知られる)、又はPDR001である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブ又はペンブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体はペンブロリズマブである。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1の阻害剤、例えば、抗PD-L1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、又はBMS-935559である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CTLA-4の阻害剤、例えば、抗CTLA-4抗体である。いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体はイピリムマブである。
いくつかの実施形態では、薬剤は、アルキル化剤、プロテアソーム阻害剤、コルチコステロイド、又は免疫調節剤である。アルキル化剤の例としては、シクロホスファミド(cyclophosphamide、CY)、メルファラン(melphalan、MEL)、及びベンダムスチンが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブである。いくつかの実施形態では、コルチコステロイドはデキサメタゾン(dexamethasone、DEX)である。いくつかの実施形態では、免疫調節剤は、レナリドミド(lenalidomide、LEN)又はポマリドミド(pomalidomide、POM)である。
自己免疫又は炎症状態を治療するために、本発明の化合物は、トリアムシノロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、コルチゾン、プレドニゾロン、又はフルメトロンなどのコルチコステロイドと組み合わせて投与され得る。
自己免疫又は炎症状態を治療するために、本発明の化合物は、フルオノロンアセトニド(Retisert(登録商標))、リメキソロン(AL-2178、Vexol、Alcon)、又はシクロスポリン(Restasis(登録商標))などの免疫抑制剤と組み合わせて投与され得る。
合成
本発明の化合物は、文献で知られている多数の予備経路を使用して調製することができる。以下のスキームは、本発明の化合物の調製に関連する一般的なガイダンスを提供する。当業者は、本発明の様々な化合物を調製するために有機化学の一般的な知識を使用して、スキームに示される調製物を修正又は最適化できることを理解するであろう。本発明の化合物を調製するための例示的な合成方法は、以下のスキームに提供される。
中間体1
6’-クロロスピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000028

工程1:6’-クロロスピロ[オキシラン-2,1’-テトラリン]
Figure 2023526235000029
6-クロロテトラリン-1-オン(10.0g、55.3mmol)の(DMSO(100mL)溶液に、ヨウ化トリメチルスルホニウム(12.4g、60.9mmol)及びヒドロキシカリウム(6.21g、110mmol)を添加し、混合物を25℃で24時間撹拌した。混合物を氷水(500mL)に添加し、MTBE(400mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、ブライン(500mL×2)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、6’-クロロスピロ[オキシラン-2,1’-テトラリン](10.0g、51.3mmol、収率92%)を得た。
工程2:6-クロロテトラリン-1-カルバルデヒド
Figure 2023526235000030
6’-クロロスピロ[オキシラン-2,1’-テトラリン](10.0g、51.3mmol)のTHF(160mL)溶液に、三フッ化ホウ素エーテラート(364mg、2.57mmol)を-8℃で添加し、溶液を-8℃で10分間撹拌した。反応を-8℃で飽和NaHCO(200mL)でクエンチし、水層をMTBE(400mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、ブライン(400mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、6-クロロテトラリン-1-カルバルデヒド(11.40g、純度70%、40.995mmol、収率79%)を得た。
工程3:[6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール
Figure 2023526235000031
6-クロロテトラリン-1-カルバルデヒド(11.4g、純度70%、41mmol)の2-(2-ヒドロキシエトキシ)エタノール(80mL、41mmol)の溶液に、パラホルムアルデヒド(56mL、41mmol)を添加し、次いで水酸化カリウム(56mL、41mmol)を混合物に5℃で添加した。反応混合物を45℃で1時間撹拌した。反応混合物にブライン(250mL)を添加し、DCM(300mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1.5:1)で精製して、[6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(11.2g、純度75%、収率90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.31-7.34(m,2H),7.11-7.14(m,2H),3.87-3.91(m,2H),3.72-3.76(m,2H),2.73-2.76(m,2H),2.11-2.15(m,2H),1.89-1.92(m,2H),1.79-1.83(m,2H)。
工程4:6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート
Figure 2023526235000032
[6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(11.2g、37mmol)のDCM(150mL)溶液に、0℃で塩化ベンゾイル(6.26g、44mmol)を添加し、続いてDIPEA(7.4mL、44mmol)を滴下で添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。DCM(150mL)を混合物に添加し、飽和NHCl(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EA=9:1)で精製して、ラセミ生成物11.65gを得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.00-8.02(m,2H),7.57-7.61(m,1H),7.44-7.48(m,3H),7.14-7.16(m,2H),4.48(s,2H),3.74-3.82(m,2H),2.78-2.81(m,2H),1.83-1.95(m,4H)。
工程5:(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メチルベンゾアート
Figure 2023526235000033
[6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート(1.48g、4.47mmol)のDCM(25mL)溶液に、Dess-Martinペルヨージナン(2.84g、6.7mmol)を0℃で添加し、次いで混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物に、10% Na/飽和NaHCOの1:1混合溶液(100mL)を添加した。混合物をDCM(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相を、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムでのFCにより精製して、(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メチルベンソアート(1.24g、収率84%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ9.61(s,1H),7.94-7.96(m,2H),7.54-7.58(m,1H),7.41-7.45(m,2H),7.15-7.21(m,3H),4.75(d,J=11.6Hz,1H),4.55(d,J=11.6Hz,1H),2.81-2.85(m,2H),2.19-2.23(m,1H),2.00-2.06(m,1H),1.89-1.95(m,2H)。
工程6:[6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール
Figure 2023526235000034
(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メチルベンソアート(1.24g、3.77mmol)のメタノール(25mL)溶液に、p-TsOH HO(35mg、0.19mmol)及びオルトギ酸トリメチル(1.2g、11.3mmol)を添加した。混合物を70℃で4時間撹拌し、次いで50%体積に濃縮した。残留物をTHF(25mL)で希釈し、1N NaOH(25mL)を添加した。得られた反応混合物を40℃で4時間で撹拌した。溶媒を除去した。残留物をEA(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、1N NaOH(50mL)次いでブライン(100mL)で洗浄しNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラム(PE:EA=9:1)上でFCにより精製して、[6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(0.98g、収率96%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.35(d,J=8.4Hz,1H),7.10-7.13(m,2H),4.49(s,1H),3.90(dd,J=3.8,11.2Hz,1H),3.53(dd,J=8.4,11.2Hz,1H),3.46(s,3H),3.33(s,3H),2.68-2.76(m,2H),1.99-2.06(m,1H),1.89-1.96(m,1H),1.70-1.86(m,2H)。
工程7:4-[[6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メトキシ]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
Figure 2023526235000035
下で[6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(818mg、3.02mmol)及びカリウムt-ブトキシド(779mg、6.94mmol)の混合物を含有するセプタム付き100mLフラスコに、THF(22mL)を充填して、黄褐色の溶液を得た。溶液を0℃で5分間撹拌し、続いて4-フルオロ-3-ニトロベンゼンスルホンアミド(731mg、3.32mmol)のTHF(4mL)溶液を0℃で8分間にわたって添加した。反応を0℃で20分間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl(10mL)でクエンチした。反応混合物を水(80mL)及び飽和NHCl(10mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を水(70mL)と飽和NHCl(10mL)、及びブライン(50mL)で洗浄した。水層を合わせ、EtOAc(60mL)で逆抽出し、水(60mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4-[[6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メトキシ]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミドを黄色泡状物(1.52g)として得、これを更に精製することなく次の反応に直接使用した。R=0.36(1:1ヘキサン:EtOAc);H NMR(500MHz,DMSO-d)δ8.28(d,J=2.3Hz,1H),8.01(dd,J=2.4,8.9Hz,1H),7.60(dd,J=8.7,16.3Hz,2H),7.50(s,2H),7.19-7.11(m,2H),4.63(s,1H),4.38-4.26(m,2H),3.38(s,3H),3.29(s,3H),2.70(d,J=6.2Hz,2H),2.04-1.94(m,1H),1.90-1.79(m,2H),1.77-1.67(m,1H)。
工程8:4-[(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メトキシ]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
Figure 2023526235000036
Amberlyst 16湿潤触媒をアセトンですすぎ、使用前に高真空下で乾燥させた。N下で粗4-[[6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メトキシ]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド(1.42g、3.02mmol)及び前処理したAmberlyst 16湿潤(1g、約7.44mmol)を含有するセプタム付き500mL RBFに、アセトン(30mL)を充填した。反応混合物を50℃で2時間加熱し、綿を通して濾過し、DCMですすいだ。濾液を減圧下で濃縮して、4-[(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メトキシ]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミドを橙赤色/褐色の油状物(1.7g)として得て、それを更に精製せずに次の反応に直接用いた。R=0.31(1:1ヘキサン:EtOAc);H NMR(500MHz,DMSO-d)δ9.65(s,1H),8.27(d,J=2.4Hz,1H),8.03(dd,J=2.4,8.9Hz,1H),7.63(d,J=9.0Hz,1H),7.50(s,2H),7.35-7.29(m,2H),7.26(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),4.77(d,J=9.6Hz,1H),4.47(d,J=9.6Hz,1H),2.78(t,J=6.3Hz,2H),2.19(ddd,J=3.0,8.9,13.2Hz,1H),1.99(ddd,J=2.8,8.1,13.5Hz,1H),1.89-1.80(m,1H),1.80-1.70(m,1H)。
工程9:6’-クロロスピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000037
粗4-[(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メトキシ]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド(推定3.02mmol)の酢酸(50mL)溶液に、鉄粉(1.69g、30.2mmol)を充填した。混合物を70℃で3時間加熱した。混合物にセライトを充填し、DCM(50mL)で希釈し、セライトプラグを通して濾過し、DCMですすいで、粗6’-クロロスピロ[2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミドを得た。R=0.24(1:1 EtOAc/ヘキサン);LCMS C1818ClNS(M+H)の計算値:m/z=377.07/379.07、実測値:377.0/379.0。
濾液を減圧下で濃縮し、DCM(30mL)に溶解し、0℃に冷却し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.99g、9.44mmol)を1分間かけて充填した。反応混合物を0℃で1分間撹拌し、次いで室温で80分間撹拌した。反応混合物を10%クエン酸(30mL)でクエンチし、水(30mL)で希釈し、EtOAc(125mL)で抽出した。有機層を10%クエン酸(10mL)と水(40mL)で洗浄し、ブライン(2×40mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮して、6’-クロロスピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(1.24g、2.61mmol、収率86%)を淡黄褐色泡状物として得た。R=0.45(1:1 EtOAc/ヘキサン)。LCMS C1820ClNS(M+H)の計算値:m/z=379.09/379.08、実測値:379.0/381.0;H NMR(500MHz,DMSO-d)δ7.81(d,J=8.5Hz,1H),7.26(dd,J=2.4,8.5Hz,1H),7.18(dd,J=2.3,15.2Hz,2H),7.13(s,2H),7.02(dd,J=2.3,8.4Hz,1H),6.92(d,J=8.4Hz,1H),6.20(t,J=4.1Hz,1H),4.08(q,J=12.2Hz,2H),3.23(dd,J=4.7,13.7Hz,1H),2.77-2.65(m,2H),1.87-1.66(m,3H),1.55(ddd,J=2.9,9.7,12.7Hz,1H)。
中間体2
(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000038
工程1:4-フルオロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド
Figure 2023526235000039
4-フルオロ-3-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(4.89g、20.42mmol)のTHF(50mL)の冷却(-35℃)溶液に、トリエチルアミン(3.13mL、22.46mmol)を添加し、続いてビス-(4-メトキシベンジル)アミン(4.97mL、20.7mmol)のTHF(50mL)溶液を30分かけて添加した。この間、温度を-35℃に維持した。添加完了後、温度を1時間かけてゆっくりと0℃に温め、混合物を0℃で更に1時間撹拌した。混合物を1N HClでpH約4~5に中和し、EtOAc(100mL)で希釈した。有機層を分離し、1N HCl(10mL)、7.5% NaHCO3水溶液(20mL)及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をDCM(30mL)で処理し、懸濁液が濁るまでヘキサンを懸濁液に加えた。得られた懸濁液を2分間超音波処理し、室温で1時間放置した。混合物を濾過し、ヘキサンで洗浄して、更に精製することなく所望の表題生成物(6.85g)を得た。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をDCM(5mL)で処理し、ヘキサンを上記の手順のように添加して、更に0.51gの表題生成物を得た。得られた全生成物4-フルオロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミドは、7.36g(78%)である。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.18-8.23(m,2H),7.75-7.79(q,1H),7.08(d,4H),6.81(d,4H),4.31(s,4H),3.71(s,6H)。19F NMR(376MHz,DMSO-d6):δ-112.54(s,1F)。LCMS C2222FNS(M+H)の計算値:m/z=461.11、実測値:461.1。
工程2:[(1S)-6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート及び[(1R)-6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート
Figure 2023526235000040
ラセミ生成物6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート(中間体1、工程4)を、Waters-SFC80装置により分離条件下で分離した。カラム:AD-H(2.525cm、10um);移動相A:超臨界CO、移動相B:EtOH、60mL/分でA:B=80/20、循環時間:15分、試料調製:エタノール、注入体積:0.8mL、検出器波長:214nm、カラム温度:25℃、背圧:100バール。分離した生成物をキラルHPLCにより測定した。キラルHPLC条件:キラルカラム:AD-H、5um、4.6mm×250mm(Daicel)、移動相:超臨界CO/EtOH/DEA 70/30/0.06、流量:2.0mL/分及び実行時間:12分、[(1S)-6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート(P1、保持時間=4.952分)及び[(1R)-6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート(P2、保持時間=6.410分)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.00-8.02(m,2H),7.57-7.61(m,1H),7.44-7.48(m,3H),7.14-7.16(m,2H),4.48(s,2H),3.74-3.82(m,2H),2.78-2.81(m,2H),1.83-1.95(m,4H)。
工程3:[(1R)-6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート
Figure 2023526235000041
工程5においてラセミ[6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアートの代わりに[(1S)-6-クロロ-1-(ヒドロキシメチル)テトラリン-1-イル]メチルベンゾアート(工程2、P1)を使用して、中間体1について記載した手順と類似の手順を使用して、本化合物を調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δ9.61(s,1H),7.94-7.96(m,2H),7.55-7.58(m,1H),7.41-7.45(m,2H),7.15-7.20(m,3H),4.73-4.76(d,1H),4.53-4.56(d,1H),2.82-2.85(m,2H),2.20-2.26(m,1H),2.01-2.07(m,1H),1.90-1.96(m,2H)。
工程4:[(1R)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール
Figure 2023526235000042
方法A:工程6においてラセミ(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メチルベンゾアートの代わりに[(1R)-6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル]メチルベンゾアートを用いて、中間体1について記載した手順と類似の手順を用いて、本化合物を調製した。H NMR(400MHz,CDCl+DO):δ7.34-7.36(m,1H),7.10-7.12(m,2H),4.49-(s,1H),3.89-3.91(d,1H),3.50-3.53(m,1H),3.46(s,3H),3.33(s,3H),2.68-2.76(m,2H),1.99-2.06(m,1H),1.89-1.96(m,1H),1.70-1.86(m,2H)。
方法B:ラセミ(6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル)メチルベンゾアート(中間体1工程6)を、下記の分離条件下で、Berger MG2分取SFC装置のキラルカラムによって分離した。カラム:ChiralPak IC(2×25cm)、移動相A:i-PrOH、移動相B:超臨界CO、60mL/分でA:B=1/3、循環時間(実行時間):5分間の注入間隔、試料調製:20mg/mLiPrOH/DCM、注入体積:0.5mL、検出器波長:220nm、カラム温度:30℃、背圧:100バール。分離した生成物をBerger Analytical SFC上でキラルHPLCにより測定した。キラルHPLC条件:キラルカラム:ChiralPak IC、5um、4.6mm×250mm(Daicel)、移動相:i-PrOH/超臨界CO/EtOH 1/3、流量:3.0mL/分及び実行時間:7分、検出器波長(UV長):220nm、254nm、280nm、カラム温度:30℃、背圧:120バール、
[(1S)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(P1、保持時間=1.96分)及び
[(1R)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(P2、保持時間=2.69分)を得る。
工程5:N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-4-[[(1R)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)-テトラリン-1-イル]メトキシ]ベンゼンスルホンアミド
Figure 2023526235000043
[(1R)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メタノール(2.96g、10.93mmol、P2)のTHF(50mL)溶液に、N下で-40℃でLiHMDS(11.5mL、11.4mmol)を滴下添加し、-40℃で5分間撹拌した溶液に、4-フルオロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-ベンゼンスルホンアミド(7.55g、16.4mmol)(工程1)のTHF(30mL)溶液を滴下した。溶液を-40℃下で5分間撹拌し、次いで混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を氷水浴で冷却し、飽和NHCl水溶液(100mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NHCl溶液及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させて、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、酢酸エチル(EA)及び石油エーテル(PE)で溶離するシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-4-[[(1R)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メトキシ]ベンゼンスルホンアミド(6.41g、収率82%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.06-8.07(m,1H),7.97-8.00(m,1H),7.60-7.62(m,1H),7.49-7.51(m,1H),7.14-7.17(m,2H),6.99-7.07(m,4H),6.77-6.79(m,4H),4.62(s,1H),4.27-4.36(m,2H),4.24(s,4H),3.70(s,6H),3.39(s,3H),3.30(s,3H),2.68-2.71(m,2H),1.98-2.00(m,1H),1.81-1.85(m,2H),1.71-1.73(m,1H)。
工程6:N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-4-[[(1R)-6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル]メトキシ]ベンゼンスルホンアミド
Figure 2023526235000044
N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-4-[[(1R)-6-クロロ-1-(ジメトキシメチル)テトラリン-1-イル]メトキシ]ベンゼンスルホンアミド(6.11g、8.59mmol)のTHF(80mL)及び水(20mL)溶液に、p-TsOH・HO(3.27g、17.18mmol)を添加し、混合物を70℃で16時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、飽和NaHCO水溶液(100mL)を添加した。混合物をEA(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、EAで溶離するシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-4-[[(1R)-6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル]メトキシ]ベンゼンスルホンアミド(6.11g、純度85%、収率91%)を得た。
工程7:(S)-6’-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-3’,4’-ジヒドロ-2H,2’H-スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3,1’-ナフタレン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000045
N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-ニトロ-4-[[(1R)-6-クロロ-1-ホルミル-テトラリン-1-イル]メトキシ]ベンゼンスルホンアミド(6.11g、7.81mmol)のエタノール(40mL)及び水(20mL)溶液に、鉄粉(2.18g、39mmol)及びNHCl(827mg、15.6mmol)を添加し、混合物を100℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過した。濾液にHO(20mL)を添加し、EA(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、(S)-6’-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-3’,4’-ジヒドロ-2H,2’H-スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3,1’-ナフタレン]-7-スルホンアミド(6.11g、70%純粋、86%収率)を得て、これを更に精製することなく次の工程の反応に直接使用した。LCMS C3434ClNS(M+H)の計算値:m/z=617.18、実測値:617.3。
工程8:(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000046
(S)-6’-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-3’,4’-ジヒドロ-2H,2’H-スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン-3,1’-ナフタレン]-7-スルホンアミド(6.11g、6.73mmol)(工程7からの粗生成物、70%純粋)のDCM(80mL)溶液に、NaBH(OAc)(7.14g、33.67mmol)を少しずつ滴加した。混合溶液を25℃で16時間で撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。残留物を飽和NaHCO水溶液(80mL)でクエンチし、DCM(100mL×3)で抽出し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、EA及びPEで溶出するシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(2.30g、収率53%)を得た。LCMS C3436ClNS(M+H)の計算値:m/z=619.2、実測値:619.3。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ7.81-7.83(m,1H),7.24-7.28(m,2H),7.17-7.18(m,1H),6.95-7.06(m,6H),6.78-6.80(m,4H),6.20(s,1H),4.15(m,4H),4.08-4.14(m,2H),3.68(s,6H),3.30-3.36(m,1H),3.23-3.27(m,1H),2.71-2.75(m,2H),1.76-1.86(m,3H),1.56-1.61(m,1H)。
中間体3
(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000047
工程1:(1R,2R)-2-[[(3S)-7-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スルファモイル]-6’-クロロ-スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-5-イル]メチル]シクロブチル]メチルアセテート
Figure 2023526235000048
2,2,2-トリフルオロ酢酸(7.0mL、92mmol)を、水素化ホウ素ナトリウム(3.48g、92.0mmol)のDCM(200mL)撹拌溶液に0℃で滴下添加した。得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。次に、(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スピロ[4,5-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(28.5g、46.03mmol)及び[(1R,2R)-2-ホルミルシクロブチル]メチルアセテート(8.63g、55.24mmol)の200mLのDCM溶液を0℃で滴下した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応をLC-MSでモニターした。更に2当量の水素化ホウ素ナトリウム(3.48g、92.06mmol)及び2,2,2-トリフルオロ酢酸(7.04mL、92.06mmol)を混合物に添加し、続いて3時間撹拌した。反応物をメタノール(30mL)を添加してクエンチし、続いて飽和NaHCO溶液(300mL)をゆっくりと添加した。得られた混合物をDCM(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、EtOAc/ヘプタン(5~40%)を用いるシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物[(1R,2R)-2-[[(3S)-7-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スルファモイル]-6’-クロロ-スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-5-イル]メチル]シクロブチル]メチルアセテート(34.5g、45.4mmol、収率98%)を白色固体として得た。LC-MS C4043ClNS(M+H)の計算値:m/z759.28/760.28、実測値759.67/760.64。
工程2:(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000049
[(1R,2R)-2-[[(3S)-7-[ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]スルファモイル]-6’-クロロ-スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-5-イル]メチル]シクロブチル]メチルアセテート(54.0g、71.1mmol)のTHF(500mL)、メタノール(500mL)及び水(500mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(14.9g、355mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、水層をDCM(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(52g、収率101%)を白色固体として得て、これを更に精製することなく次の工程に直接使用した。LC-MS C4045ClNS(M+H)の計算値:m/z=717.27/718.27、実測値717.6/718.6。
工程3:(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-ホルミルシクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000050
DMSO(20.5mL、289mmol)を、DCM(1000mL)中の塩化オキサリル(12.4mL、144.9mmol)の冷却した(-78℃)溶液にゆっくり添加した。この添加中にガスが発生した。混合物を-78℃で30分間撹拌した。次いで、(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(52.0g、72.4mmol)のDCM(50mL)溶液を5分間かけて添加し、得られた混合物を-78℃で40分間撹拌した。次いでトリエチルアミン(101mL、724mmol)を添加した。溶液を-78℃で更に10分間撹拌し、0℃までゆっくりと温めた。出発物質が消費された後、水(150mL)を加えた。有機層を分離した。水層をDCM(300mL×3)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物を、EtOAc/ヘプタン(5~50%)を用いるシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-ホルミルシクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(43g、収率83%)を白色固体として得た。LC-MS C4043ClNS(M+H)の計算値:m/z=715.25/716.26、実測値715.7/716.7。
工程4:(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド及び(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-[(1R)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド
Figure 2023526235000051
ビニルマグネシウム臭化物(THF中1.0M溶液、300mL、300mmol)を、窒素下、三つ口丸底フラスコ中でTHF(200mL)で希釈した。(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-ホルミルシクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(43.0g、60.1mmol)をTHF(400mL)に溶解したものを、滴下ロートを用いて室温で2時間かけて滴下で導入した。反応をLC-MSでモニターした。出発物質が消費された後、0℃で飽和水溶液NHCl(300mL)を添加することによって反応をクエンチさせた。次いで、有機層を分離し、水層を酢酸エチル(300mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、EtOAc/ヘプタン(5~40%)を用いるシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、2つの生成物を得た。P1(先に溶出された生成物:24.3g、40%)及びP2(後に溶出された生成物:20g、33%)。
P1を(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミドとして割り当てた(LC-MSからRt=4.43分)。LC-MS C4248ClNS(M+H):m/zの計算値:m/z=743.28/744.29、実測値743.76/744.78。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.76(t,J=7.2Hz,1H),7.53(d,J=1.9Hz,1H),7.24-7.14(m,2H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),7.03-6.97(m,5H),6.79(t,J=5.7Hz,4H),5.84-5.69(m,1H),5.16(d,J=17.2Hz,1H),5.05(d,J=10.4Hz,1H),4.26(t,J=5.6Hz,4H),4.13(s,2H),3.97(d,J=4.4Hz,1H),3.80(d,J=1.8Hz,6H),3.74(d,J=6.2Hz,1H),3.26(d,J=14.2Hz,1H),3.09(dd,J=15.0,9.3Hz,1H)、2.93(d,J=4.2Hz,1H),2.83-2.75(m,2H),2.48-2.35(m,1H),2.10-1.92(m,4H),1.82(m,3H),1.50(m,2H)。
次いで、P2を(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-[(1R)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミドとして割り当てた(LC-MSからRt=4.13分)。LC-MS C4248ClNS(M+H):m/zの計算値:m/z=743.28/745.29、実測値743.8/745.8。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.75-7.68(m,1H),7.24-7.14(m,3H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),7.01(t,J=8.3Hz,5H),6.79(d,J=8.7Hz,4H),5.85(ddd,J=17.0,10.4,6.4Hz,1H),5.29(dd,J=17.2,1.2Hz,1H),5.17-5.08(m,1H),4.26(d,J=8.4Hz,4H),4.14(d,J=8.0Hz,3H),3.81(s,6H),3.69(d,J=14.3Hz,1H),3.59(d,J=12.9Hz,1H),3.31(d,J=14.3Hz,1H),3.15(dd,J=14.9,9.0Hz,1H),2.84-2.76(m,2H),2.67-2.56(m,1H),2.23-2.09(m,2H),2.03(m,2H),1.86-1.73(m,3H),1.59-1.46(m,2H)。
工程5:(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(中間体3)。
Figure 2023526235000052
(3S)-6’-クロロ-N,N-ビス[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(24.3g、32.6mmol)、P1、工程4)及びアニソール(23.7mL、218mmol)のDCM(240mL)溶液に、2,2,2-トリフルオロ酢酸(243mL)を添加した。混合物を一晩撹拌した。反応をLC-MSでモニターした。溶媒を減圧下で除去した。混合物をDCM(200mL)で希釈した。混合物を飽和NaHCO水溶液(200mL×3)及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、EA/ヘプタン(5%ー70%)を用いるシリカゲルカラム上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(15.7g、31.2mmol、収率95%)を淡白色固体として得た。LC-MS C2632ClNS[M+H]:m/zの計算値:m/z=503.17/505.17、実測値503.5/505.5、H NMR(300MHz,CDCl δ 7.74(d,J=8.5Hz,1H),7.55(d,J=1.8Hz,1H),7.21(dd,J=11.4,4.2Hz,2H),7.12-7.08(m,2H),6.97-6.94(m,1H),6.85(d,J=8.6Hz,1H),5.90-5.76(m,1H),5.25(d,J=17.2Hz,1H),5.16-5.08(m,1H),4.11(s,2H),3.88(d,J=5.1Hz,1H),3.81(s,2H),3.27(d,J=14.3Hz,1H),3.14(m,1H),2.84-2.75(m,2H),2.51(dd,J=16.9,8.5Hz,1H),2.08(m,3H),1.90(dd,J=15.8,5.6Hz,2H),1.63(m,3H),1.45(t,J=12.1Hz,1H)。
2-アリルオキシ-2-メチル-プロパン酸
Figure 2023526235000053
この化合物は、エチル2-ヒドロキシ-2-メチル-プロパノエートをTHF中のNaHで処理し、続いて臭化アリルと反応させることによって調製することができる。次いで、得られた生成物を水酸化ナトリウムと反応させて、2-アリルオキシ-2-メチル-プロパン酸を得る。
実施例32
(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-7-ヒドロキシ-12,12-ジメチル-15,15-ジオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-13-オン
Figure 2023526235000054
工程1:(1S)-1-[(1R,2R)-2-[[(3S)-7-[(2-アリルオキシ-2-メチル-プロパノイル)スルファモイル]-6’-クロロ-スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-5-イル]メチル]シクロブチル]アリル]2-アリルオキシ-2-メチル-プロパノエート
Figure 2023526235000055
DCM(4mL)中の(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-スルホンアミド(200.0mg、0.40mmol、中間体3)、2-アリルオキシ-2-メチル-プロパン酸(171.96mg、1.19mmol)、EDCI(0.47mL、2.39mmol)及びDMAP(291.43mg、2.39mmol)の溶液を室温で16時間撹拌した。LC-MSは、反応の完了を示した。反応物をDCMで希釈し、0.5N HClで洗浄した。有機相を、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、EtOAc/ヘプタン(10%~20%)を用いるシリカゲルカラム(12g)上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、[(1S)-1-[(1R,2R)-2-[[(3S)-7-[(2-アリルオキシ-2-メチル-プロパノイル)スルファモイル]-6’-クロロ-スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-5-イル]メチル]シクロブチル]アリル]2-アリルオキシ-2-メチル-プロパノエート(300mg、収率99.9%)を得た。LC-MS:C4052ClNS[M+H]:m/zの計算値:m/z=755.31/757.31,実測値:755.1/757.4。
工程2:2-アリルオキシ-2-メチル-N-[(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-イル]スルホニル-プロパンアミド
Figure 2023526235000056
THF/MeOH/HO(各0.3mL)中の[(1S)-1-[(1R,2R)-2-[[(3S)-7-[(2-アリルオキシ-2-メチル-プロパノイル)スルファモイル]-6’-クロロ-スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-5-イル]メチル]シクロブチル]アリル]2-アリルオキシ-2-メチル-プロパノエート(300mg、0.40mmol)及び水酸化リチウム一水和物(83.3mg、1.99mmol)の溶液を45℃で4時間加熱した。LC-MSは、反応の完了を示した。反応物を1N HClでpH3~4に調整し、DCMで抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO水溶液及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2-アリルオキシ-2-メチル-N-[(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-イル]スルホニル-プロパンアミド(175mg、収率70%)を得、これを更に精製することなく使用した。LCMS:C3342ClNS[M+H]:m/zの計算値:m/z=629.24/631.24、実測値:628.9/631.2。
工程3:(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-7-ヒドロキシ-12,12-ジメチル-15,15-ジオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-13-オン
2-アリルオキシ-N-[(3S)-6’-クロロ-5-[[(1R,2R)-2-[(1S)-1-ヒドロキシアリル]シクロブチル]メチル]スピロ[2,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾオキサゼピン-3,1’-テトラリン]-7-イル]スルホニル-2-メチル-プロパンアミド(1.40g、2.23mmol)のDCE(1230mL)溶液を、Nで10分間泡立たせた。1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,5-ジヒドロイミダゾール-2-イリデン[2-(i-プロポキシ)-5-(N,N-ジメチルアミノスルホニル)フェニル]メチレンルテニウム(II)ジクロリド(Zhan触媒1B)(326mg、0.45mmol)を添加し、得られた緑色がかった溶液を更にNで5分間泡立て、40℃でN下で2時間加熱した。反応物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc/Hept(10%~70%)を用いるシリカゲルカラムでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、2つの生成物を得た。P1(先に溶出した生成物、160mg、収率11%)及びP2(後に溶出した生成物、647mg、収率47%)。
P2は、(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-7-ヒドロキシ-12,12-ジメチル-15,15-ジオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-13-オン(実施例32)に割り当てられた。HPLC:主生成物、C18カラム(4.6×150mm、100Å);流速=1mL/分、移動相:90%MeCN/HO(0.1% HCOHを含む)10分λ=220nm。tR=3.2分。LC-MS C3138ClNS[M+H]:m/z計算値:m/z=601.21/603.21、実測値601.6/603.6、H NMR(300MHz,CDCl)δ9.15(s,1H),7.69(d,J=8.5Hz,1H),7.53(dd,J=8.3,2.1Hz,1H),7.20(dd,J=8.6,2.2Hz,1H),7.12(s,1H),7.06(d,J=1.8Hz,1H),7.02(d,J=8.3Hz,1H),5.84-5.72(m,2H),4.24(d,J=3.3Hz,1H),4.13(t,J=7.2Hz,2H),4.00(dd,J=13.2,4.5Hz,1H),3.88(d,J=12.5Hz,1H),3.72(d,J=14.6Hz,1H),3.40-3.24(m,3H),2.84-2.71(m,3H),2.43-2.33(m,1H),2.01(d,J=15.5Hz,2H),1.94-1.81(m,4H),1.75-1.58(m,2H),1.54(d,J=14.5Hz,1H),1.45(s,3H),1.41(s,3H)。
次いでP1を(3R,6R,7S,8Z,22S)-6’-クロロ-7-ヒドロキシ-12,12-ジメチル-15,15-ジオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-13-オン(実施例33)。P1:少量生成物、C18カラム(4.6×150mm、100Å)、流量=1mL/分、移動相:90% MeCN/HO(0.1% HCOHを含む)10分λ=220nm。tR=4.3分。LC-MS C3138ClNS[M+H]:m/zの計算値:m/z=601.21/603.21、実測値601.6/603.6、H NMR(300MHz,CDCl)δ 9.22(s,1H),7.68(t,J=8.3Hz,1H),7.55(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.20(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.13(dd,J=9.6,2.0Hz,2H),7.03(d,J=8.4Hz,1H),5.92-5.75(m,2H),4.22-4.14(m,1H),4.00(dd,J=13.4,4.9Hz,1H),3.89(dd,J=13.3,2.9Hz,1H),3.81-3.61(m,4H),3.33(d,J=14.5Hz,1H),3.15(dd,J=15.1,9.2Hz,1H),2.79(d,J=9.2Hz,2H),2.53(d,J=5.2Hz,1H),2.33-2.22(m,1H),2.08-1.92(m,4H),1.81(dd,J=35.4,6.4Hz,2H),1.71-1.57(m,2H),1.45(s,3H),1.42(s,3H)。
式(I)
(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-12,12-ジメチル-13,15,15-トリオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-7-イル]N,N-ジメチルカルバメート
Figure 2023526235000057
(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-7-ヒドロキシ-12,12-ジメチル-15,15-ジオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-13-オン(13.0mg、0.02mmol、実施例32)のTHF(0.5mL)溶液に、室温で水素化ナトリウム(4.3mg、0.11mmol)を添加した。10分後、N,N-ジメチルカルバモイルクロリド(4.6mg、0.04mmol)、続いてDMAP(5.3mg、0.04mmol)を添加した。混合物を室温で6時間撹拌し、DCMで希釈し、0.5N HClでpH5~6に酸性化した。有機相を分離し、水及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、20~100% ACN/HOを用いるC18カラム(30×250mm、10μm)での分取HPLCによって精製した。[(3R,6R,7S,8E,22S)-6’-クロロ-12,12-ジメチル-13,15,15-トリオキソ-スピロ[11,20-ジオキサ-15-チア-1,14-ジアザテトラシクロ[14.7.2.03,6.019,24]ペンタコサ-8,16,18,24-テトラエン-22,1’-テトラリン]-7-イル]N,N-ジメチルカルバメート(6mg、収率38%)を白色固体として得た。LCMS:C3443ClNS[M+H]の計算値:m/z=672.25/674.25、実測値:672.45/674.37。H NMR(600MHz,CDCl)δ 9.08(br s,1H),7.67(d,J=8.5Hz,1H),7.49(dd,J=8.3,2.2Hz,1H),7.17(dd,J=8.5,2.4Hz,1H),7.08(d,J=2.2Hz,1H),7.04-6.95(m,2H),5.86-5.78(m,1H),5.74-5.67(m,1H),5.30(t,J=4.5Hz,1H),4.15(d,J=12.2Hz,1H),4.12-4.05(m,2H),3.76-3.72(m,1H),3.70(d,J=14.8Hz,1H),3.43(dd,J=15.1,4.7Hz,1H),3.37(d,J=14.7Hz,1H),3.21(dd,J=15.1,9.3Hz,1H),2.95(d,J=14.6Hz,6H),2.83-2.73(m,3H),2.37(dtd,J=15.2,10.2,9.7,5.5Hz,1H),2.06-1.90(m,3H),1.88-1.77(m,3H),1.67-1.60(m,2H),1.56(s,2H),1.43(s,6H)。
結晶形態の調製
式I-形態I-方法1
式I(24.37mg(0.036mmol)、非晶質)を4mLバイアルに添加した。メタノール(1.0mL)を添加して、ほぼ透明な溶液を得た。混合物を50℃で一晩撹拌してスラリーを得た。スラリーを室温に冷却し、4時間撹拌した。混合物を濾過し、ケーキを真空下、40~45℃で一晩乾燥させて、式I-形態Iの化合物18.1mg(74.27%)を得た。
XRPD:図1。
DSC:図2。
TGA:図3。
DVS:図4A及び図4B。
DVS前後のXRPD:図5。
式I-形態I-方法2
式I(23.7mg(0.036mmol)非晶質)を4mLバイアルに添加した。メタノール(0.4mL)及び水(0.1mL)を添加して、薄いスラリーを得た。混合物を50℃で3時間撹拌してスラリーを形成した。混合物を室温に冷却し、20分間撹拌した。混合物を濾過して、式I-形態Iを得た。
式I-形態II-方法1
式I(400mg、非晶質)を20mLバイアルに添加した。エタノール(7.0mL)を添加してスラリーを得た。混合物を70℃で20分間撹拌して、溶液を得た。溶液をゆっくり冷却してスラリーを得た。スラリーを週末にわたって保持し、次いで濾過して、式I-形態IIを得た。
XRPD:図6。
DSC:図7。
固体を真空下、45~46℃で一晩乾燥させて、非晶質の式Iを得た。
式Iのコリン塩(式IA)
式I(168.0mg(0.25mmol、1.0当量)非晶質)を25mLバイアルに添加した。酢酸エチル(4.0mL)を添加して、透明な溶液を得た。275μLのIPA中1.0M水酸化コリン(0.275mmol、1.1当量)を添加した。混合物を5分間撹拌して、透明な溶液を得た。混合物を一晩連続的に撹拌してスラリーを得た。混合物を濾過し、ケーキを真空下室温で一晩乾燥させて、150.2mg(77.4%)の式Iのコリン塩を得た。
XRPD:図8。
DSC:図9。
TGA:図10。
NMRスペクトル(CDCl中600MHz):図11。
式Iのベンザチン塩(式IB)
式I(168.0mg(0.25mmol、1.0当量)非晶質)を25mLバイアルに添加した。酢酸エチル(4.0mL)を添加して、透明な溶液を得た。275μLのIPA中1.0Mベンザチン(0.275mmol、1.1当量)を添加した。混合物を5分間撹拌して、透明な溶液を得た。混合物を一晩連続的に撹拌してスラリーを得た。混合物を濾過し、ケーキを真空下室温で一晩乾燥させて、100.2mg(44.0%)の式Iのベンザチン塩を得た。
XRPD:図12。
DSC:図13。
TGA:図14。
NMRスペクトル(CDCl中600MHz):図15。
式Iのイミダゾール塩(式IC)
式I(168.0mg(0.25mmol、1.0当量)非晶質)を25mLバイアルに添加した。酢酸エチル(4.0mL)を添加して、透明な溶液を得た。18.9mgのイミダゾール(0.275mmol、1.1当量)を添加した。混合物を5分間撹拌して、透明な溶液を得た。混合物を一晩連続的に撹拌してスラリーを得た。混合物を濾過し、ケーキを真空下室温で一晩乾燥させて、118.0mg(63.8%)の式Iのイミダゾール塩を得た。
XRPD:図16。
DSC:図17。
TGA:図18。
NMRスペクトル(CDCl中600MHz):図19。
式Iのピペラジン塩-(形態1)
式I(168.0mg(0.25mmol、1.0当量)非晶質)を25mLバイアルに添加した。酢酸エチル(4.0mL)を添加して、透明な溶液を得た。23.2mgのピペラジン(0.275mmol、1.1当量)を添加した。混合物を5分間撹拌して、透明な溶液を得た。混合物を一晩連続的に撹拌してスラリーを得た。混合物を濾過し、ケーキを真空下室温で一晩乾燥させて、式Iのピペラジン塩100.5mg(52.6%)を得た。
XRPD:図20。
DSC:図21。
TGA:図22。
NMRスペクトル(CDCl中600MHz):図23。
式Iのピペラジン塩-(形態2)
式I(25.0mg、0.037mmol)を4mLバイアルに添加した。0.5mLのアセトニトリルを添加し、混合物を30分間撹拌した。ピペラジン(0.056mmol、1.50当量)を添加し、混合物を2時間撹拌し、次いで50℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、次いで室温で一晩撹拌し、次いで濾過して式Iのピペラジン塩を得た。
XRPD:図20A。
DSC:図21A。
式Iのピペラジン塩-(形態3)
式I(25.0mg、0.037mmol)を4mLバイアルに添加した。0.5mLのメタノールを添加し、混合物を30分間撹拌した。ピペラジン(0.056mmol、1.50当量)を添加し、混合物を2時間撹拌し、次いで50℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、次いで室温で一晩撹拌し、次いで濾過して式Iのピペラジン塩を得た。
XRPD:図20B。
式Iのピペラジン塩
式I(25.0mg、0.037mmol)を4mLバイアルに添加した。0.5mLのTHF/メタノールを加え、混合物を30分間撹拌した。ピペラジン(0.056mmol、1.50当量)を添加し、混合物を2時間撹拌し、次いで50℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、次いで室温で一晩撹拌し、次いで濾過して式Iのピペラジン塩を得た。
式Iのピペリジン塩(形態1)
式I(168.0mg(0.25mmol、1.0当量)非晶質)を25mLバイアルに添加した。酢酸エチル(4.0mL)を添加して、透明な溶液を得た。23.4mg 4.5mgのピペリジン(0.275mmol、1.1当量)を添加した。混合物を5分間撹拌して、透明な溶液を得た。混合物を一晩連続的に撹拌してスラリーを得た。混合物を濾過し、ケークを真空下室温で一晩乾燥させて、式Iのピペリジン塩110.8mg(64.2%)を得た。
XRPD:図24。
DSC:図25。
TGA:図26。
NMRスペクトル(CDCl中600MHz):図27。
式I-ピペリジン塩-方法2
式Iのピペリジン塩も、IPA/MeOH中で式Iの遊離酸を2.0当量のピペリジンと反応させることによって調製した。
式I-ピペリジン塩-(形態2)
式Iのピペリジン塩も、THF/MeOH中で式Iの遊離酸をピペリジンと反応させることによって調製した。
XRPD:図24A。
式I-エチレンジアミン塩-(形態1)
式Iの遊離酸(1.0当量)及びエチレンジアミン(2.0当量)の混合物をイソプロパノール/MeOH中で撹拌して、結晶性固体エチレンジアミン塩を得た。
XRPD:図32。
NMRスペクトル:図33。
式I-エチレンジアミン塩-(形態2)
式Iの遊離酸(1.0当量)及びエチレンジアミン(1.25当量)の混合物をTHF/MeOH(1:5mL)中で撹拌して、結晶性固体エチレンジアミン塩を得た。
XRPD:図32A。
式I 4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩
式I(168.0mg(0.25mmol、1.0当量)非晶質)を25mLバイアルに添加した。酢酸エチル(4.0mL)を添加して、透明な溶液を得た。275μlのアセトン中1.0Mエチレンジアミン(0.275mmol、1.1当量)を添加した。混合物を5分間撹拌して、透明な溶液を得た。混合物を一晩連続的に撹拌してスラリーを得た。混合物を濾過し、ケーキを真空下室温で一晩乾燥させて、102.2mg(63.8%)の式Iの4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩を得た。
4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オンは、エチレンジアミンとアセトンとの反応によってその場で形成されると考えられる。
XRPD:図34。
DSC:図35。
TGA:図36。
NMRスペクトル(CDCl中600MHz):図37。
式I-カリウム塩
式Iのカリウム塩は、エタノール中で式Iの遊離酸を水酸化カリウム(水中2M、2.0当量)と反応させることによって調製した。
XRPD:図28。
DSC:図29。
式Iのカリウム塩も、イソプロパノール中で式Iの遊離酸を水酸化カリウム(水中2M、2.0当量)と反応させることによって調製した。
式I-(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩
式I-(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩は、THF/メタノール中で、式I遊離酸と、(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン(1.5当量)とを反応させることにより、調製した。
XRPD:図30。
DSC:図31。
機器方法
粉末X線回折(XRPD)
XRPDパターンは、Optixロングファインフォーカス源を使用して生成されたCu放射線の入射ビームを使用して、PANalytical X’Pert PRO MPD回折計で収集することができる。試料を通して検出器上にCu KαX線を集束させるために、楕円傾斜多層ミラーが使用される。分析の前に、シリコン試験片NIST SRM 640e)を分析して、Si 111ピークの観察された位置がNIST認定位置と一致することを検証する。試料の試験片を3μm厚のフィルムの間に挟み、透過幾何配置で分析する。ビームストップ、短い散乱防止エクステンション、及び散乱防止ナイフエッジを使用して、空気によって生成されるバックグラウンドを最小化する。入射ビーム及び回折ビームのためのソーラスリットは、軸方向発散からの広がりを最小限にするために使用される。回折パターンを、試験片から240mmに位置する走査位置感受性検出器(X’Celerator)及びData Collectorソフトウェアv.2.2bを使用して収集する。
XRPDパターンはまた、Rigaku MiniFlex X-ray Powder Diffractometer(XRPD)機器を使用して収集することができる。X線放射は、Kフィルタを用いて1.54056Åで銅(Cu)から得られる。X線電力:30KV、15mA。
熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)
熱分析は、Mettler Toledo TGA/DSC3+分析器を用いて行うことができる。サリチル酸フェニル、インジウム、スズ、及び亜鉛を用いて温度較正を行う。試料をアルミニウム鍋に入れる。試料を密封し、蓋に穴を開け、次いでTG炉に挿入する。炉を窒素下で加熱する。
DSCはまた、オートサンプラを備えたTA Instrument Differential Scanning Calorimetry、Model Q20を使用して、10℃/分の走査速度及び50mL/分の窒素ガス流を用いて得ることができる。
TGAは、TA InstrumentsによるTGA Q500を使用して、1分当たり20℃の走査速度を用いて収集することができる。
動的蒸気収着(DVS)
動的蒸気収着実験は、VTI SGA-Cx100 Symmetric Vapor Sorption Analyzerを用いて行うことができる。水分吸収プロファイルは、5%から95%相対湿度までの吸着で10%相対湿度ずつの増加、続いて95%から5%までの脱着で10%ずつの増加の3サイクルで完了する。平衡基準は5分で0.0050重量%であり、最大平衡時間は180分である。全ての吸着及び脱着は室温(23~25℃)で行われる。試料には予備乾燥工程を適用しない。
生物学的アッセイ
無細胞Mcl-1:Bim親和性アッセイ(Mcl-1 Bim)
各化合物の結合親和性を、蛍光偏光競合アッセイを介して測定し、測定では化合物は、同じ結合部位についてリガンドと競合し、したがって、用量依存的な異方性の減少をもたらす。使用したトレーサリガンドは、Bim(GenScript)由来のフルオレセインイソチオシアネート標識ペプチド(FITC-ARIAQELRRIGDEFNETYTR)であった。
アッセイは、15nMのMCL-1(BPS Bioscience)、5nMのFITC-Bim及び3倍連続希釈試験化合物を含有する黒色ハーフエリア96ウェルNBSプレート(Corning)中で、総体積50μLのアッセイ緩衝液(20mM HEPES、50mM NaCl、0.002% Tween 20、1mM TCEP、及び1%DMSO)で行った。反応プレートを室温で1時間インキュベートした。異方性の変化を、発光波長535nmでEnvisionマルチモードプレートリーダー(PerkinElmer)を用いて測定する。蛍光偏光をmP単位で計算し、阻害率を%阻害=100×(mPDMSO-mP)/(mPDMSO-mPPC)によって計算した。mPDMSOはDMSO対照であり、mPPCは陽性対照である。IC50値は、GraphPad Prismソフトウェアを使用して化合物濃度に対するパーセント阻害をフィッティングすることによって、10点用量反応曲線から決定した。続いて、阻害定数Kを、Nikolovska-Coleskaの式(Anal.Biochem.,2004,332,261)に従って計算した。
Figure 2023526235000058

式中、[I]50は50%阻害での遊離阻害剤の濃度であり、[L]50は50%阻害での遊離標識リガンドの濃度であり、[P]は0%阻害での遊離タンパク質の濃度であり、Kはタンパク質-リガンド複合体の解離定数である。表Aを参照されたい。
カスパーゼ3/7活性アッセイ
調製したH929細胞(細胞:トリパンブルー(#1450013、Bio-Rad)を1:1の比率)の10μLのアリコートを、細胞カウント用スライド(#145-0011、Bio-Rad)上に分注し、細胞カウンター(TC20、Bio-Rad)を使用して細胞密度及び細胞生存率を得る。適切な体積の再懸濁した細胞を培養フラスコから除去して、5μL/ウェルで、ウェル当たり細胞2000個を収容する。アッセイされるFBS濃度(10%、0.1%)の各々について、H929細胞を50mLコニカル(#430290、Corning)に移す。卓上遠心分離機(SPINCHRON 15、Beckman)を使用して、1000rpmで5分間遠沈する。上清を廃棄し、細胞ペレットを、適切なFBS(F2422-500ML、Sigma)濃度とともに、ピルビン酸ナトリウム(100mM)(#25-000-CL、Corning)、HEPES緩衝液(1M)(#25-060-CL、Corning)、及びグルコース(200g/L)(A24940-01、Gibco)を含む改変RPMI1640(#10-040-CV、Corning)細胞培養培地に再懸濁し、400,000個/mLの細胞密度にする。ウェル当たり5μLの再懸濁したH929細胞を、クリーンベンチ内のMultidrop Combi(#5840310、Thermo Scientific)上の標準カセット(#50950372、Thermo Scientific)を使用して、384ウェルの低体積TC処理プレート(#784080、Greiner Bio-One)内に分注する。デジタル液体ディスペンサー(D300E、Tecan)を使用して、化合物をプレート上に分注する。プレートを加湿組織培養インキュベーター内で37℃にて4時間インキュベートする。調製したCaspase-Glo(登録商標)3/7検出緩衝液(G8093、Promega)5μLを、Combiマルチドロップ(multi-drop)上の小型チューブカセット(#24073295、Thermo Scientific)を使用して384ウェルプレートの各ウェルに加え、室温で30~60分間インキュベートし、384ウェル発光モードを使用してマイクロプレートリーダー(PheraStar、BMG Labtech)でプレートを読み取る。
細胞生存率アッセイ(H929 10 FBS)
調製したH929細胞(細胞:トリパンブルー(#1450013、Bio-Rad)を1:1の比率)の10μLのアリコートを、細胞カウント用スライド(#145-0011、Bio-Rad)上に分注し、細胞カウンター(TC20、Bio-Rad)を使用して細胞密度及び細胞生存率を得る。適切な体積の再懸濁した細胞を培養フラスコから除去して、10μL/ウェルでウェル当たり細胞4000個を収容する。H929細胞を50mLのコニカル管(#430290、Corning)に移す。卓上遠心分離機(SPINCHRON 15、Beckman)を使用して、1000rpmで5分間遠心沈殿する。上清を廃棄し、細胞ペレットを、10% FBS(F2422-500ML、Sigma)、ピルビン酸ナトリウム(100mM)(#25-000-CL、Corning)、HEPES緩衝液(1M)(#25-060-CL、Corning)、及びグルコース(200g/L)(A24940-01、Gibco)を含む改変RPMI1640(#10-040-CV、Corning)細胞培養培地に再懸濁し、400,000個/mLの細胞密度にする。ウェル当たり10μLの再懸濁したH929細胞を、クリーンベンチ内のMulti-drop Combi(#5840310、Thermo Scientific)上の標準カセット(#50950372、Thermo Scientific)を使用して、384ウェルの低体積TC処理プレート(#784080、Greiner Bio-One)内に分注する。デジタル液体ディスペンサー(D300E、Tecan)を使用して、化合物をプレート上に分注する。プレートを加湿組織培養インキュベーター内で37℃にて24時間インキュベートする。調製したCellTiter-Glo(登録商標)検出緩衝液(G7570、Promega)10L又はATPlite 1 Step検出試薬(#6016731、Perkin Elmer)をμCombiマルチドロップ上の小型チューブカセット(#24073295、Thermo Scientific)を使用して384ウェルプレートの各ウェルに加え、室温で30~60分間インキュベートする。384ウェル発光モードを使用してマイクロプレートリーダー(PheraStar、BMG Labtech)でプレートを読み取る。
NCI-H929細胞における細胞毒性試験
細胞毒性試験を、NCI-H929多発性骨髄腫細胞株で行った。細胞をRPMI1640(Corning Cellgro、カタログ番号:10-040-Cv)で維持し、以下を補充した:10% v/vのFBS(GE Healthcare、カタログ番号:SH30910.03)、10mM HEPES(Corning、カタログ番号:25-060-CI)、1mMピルビン酸ナトリウム(Corning Cellgro、カタログ番号:25-000-CI及び2500mg/Lグルコース(Gibco、カタログ番号:A24940-01)。細胞を96ウェルプレートに75000細胞/ウェルの密度で播種した。DMSOに溶解した化合物を、デジタルディスペンサー(Tecan D300E)を使用して二連でプレーティングし、9点3倍連続希釈で試験した。細胞を37℃インキュベーター中、5% COで24時間インキュベートした。Cell Counting Kit-8(CCK-8、Jojindo、CK04-13)を製造業者の指示に従って使用して、生存率を測定した。試薬を添加した後、細胞を37℃、5% COで4時間インキュベートし、マイクロプレートリーダー(iMarkマイクロプレートリーダー、Bio-Rad)でOD450値を測定した。培地のみのウェルからのバックグラウンドを平均し、全ての読み取り値から差し引いた。次いで、OD450値をDMSO対照に対して正規化して、DMSOビヒクル対照に対する生存細胞の百分率を得て、Graphpad Prismでプロットした([阻害剤]対正規化応答-変数勾配;式:IC50値(最大活性の半分を阻害する化合物の濃度)を決定するために、Y=100/(1+(X^HillSlope)/(IC50^HillSlope)))。
Figure 2023526235000059
+++ K<1nM、++ K=1nM~100nM、### IC50<500nM、## IC50<1000nM、# IC50>1000nM、NT=試験せず。

Claims (150)

  1. 式Iの化合物の、結晶形態:
    Figure 2023526235000060
  2. 前記結晶形態が、式I-形態1である、請求項1に記載の結晶形態。
  3. 実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1又は2に記載の結晶形態。
  4. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、11.2、13.9、17.1、17.7、及び20.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の結晶形態。
  5. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、13.9、17.1、17.7、20.8、及び21.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶形態。
  6. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、及び25.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の結晶形態。
  7. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、9.4、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、25.0、及び27.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の結晶形態。
  8. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、9.4、11.2、13.9、17.1、17.7、20.8、21.9、25.0、及び27.8度±0.2度2θのうちの3つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の結晶形態。
  9. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図2に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の結晶形態。
  10. 10℃/分の速度で加熱するとき、約81℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の結晶形態。
  11. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図3に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の結晶形態。
  12. 前記結晶形態が、式I-形態IIである、請求項1に記載の結晶形態。
  13. 実質的に図6に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1又は12に記載の結晶形態。
  14. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.2、21.7、及び30.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1、又は12~13のいずれか一項に記載の結晶形態。
  15. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、17.4、18.1、19.3、19.8、及び30.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1又は12~14のいずれか一項に記載の結晶形態。
  16. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、及び30.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1、又は12~15のいずれか一項に記載の結晶形態。
  17. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、9.2、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、30.5、及び34.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1、又は12~16のいずれか一項に記載の結晶形態。
  18. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる前記2θスケールにおいて、9.2、12.6、17.4、18.1、19.3、19.8、21.7、28.6、30.5、及び34.9度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項1、又は12~17のいずれか一項に記載の結晶形態。
  19. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図7に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項1、又は12~18のいずれか一項に記載の結晶形態。
  20. 10℃/分の速度で加熱するとき、約68℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項1、又は12~19のいずれか一項に記載の結晶形態。
  21. 10℃/分の速度で加熱するとき、約92℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項1、又は12~20のいずれか一項に記載の結晶形態。
  22. 式Iの化合物の、薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000061
  23. 前記塩が、式IAを有するコリン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000062
  24. 請求項23に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  25. 実質的に図8に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項24に記載の結晶形態。
  26. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.4及び20.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項24又は25に記載の結晶形態。
  27. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.5、19.4、20.0、及び22.6度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項24又は25に記載の結晶形態。
  28. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項24又は25に記載の結晶形態。
  29. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.9、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項24又は25に記載の結晶形態。
  30. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.9、13.3、18.5、19.4、20.0、22.6、及び24.7度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項24又は25に記載の結晶形態。
  31. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図9に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項24~30のいずれか一項に記載の結晶形態。
  32. 10℃/分の速度で加熱するとき、約158℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項24~31のいずれか一項に記載の結晶形態。
  33. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図10に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項24~32のいずれか一項に記載の結晶形態。
  34. 前記塩が、式IBを有するベンザチン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000063
  35. 請求項34に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  36. 実質的に図12に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項35に記載の結晶形態。
  37. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.8及び18.2度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項35又は36に記載の結晶形態。
  38. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.8、16.6、18.2、及び20.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項35又は36に記載の結晶形態。
  39. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.8、12.6、16.6、18.2、及び20.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項35又は36に記載の結晶形態。
  40. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.8、12.6、16.6、18.2、20.7、及び22.2度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項35又は36に記載の結晶形態。
  41. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.8、12.6、16.6、18.2、20.7、及び22.2度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項35又は36に記載の結晶形態。
  42. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図13に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項35~41のいずれか一項に記載の結晶形態。
  43. 10℃/分の速度で加熱するとき、約112℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項35~42のいずれか一項に記載の結晶形態。
  44. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図14に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項35~43のいずれか一項に記載の結晶形態。
  45. 前記塩が、式ICを有するイミダゾール塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩:
    Figure 2023526235000064
  46. 請求項45に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  47. 実質的に図16に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項46に記載の結晶形態。
  48. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.1及び17.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項46又は47に記載の結晶形態。
  49. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.1、17.0、17.9、18.8、及び20.6度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項46又は47に記載の結晶形態。
  50. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、及び23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項46又は47に記載の結晶形態。
  51. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、6.5、7.0、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、及び23.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項46又は47に記載の結晶形態。
  52. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、6.5、7.0、14.1、17.0、17.9、18.8、20.6、22.0、22.9、23.8、24.4、及び26.5度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項46又は47に記載の結晶形態。
  53. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図17に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項46~52のいずれか一項に記載の結晶形態。
  54. 10℃/分の速度で加熱するとき、約135℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項46~53のいずれか一項に記載の結晶形態。
  55. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図18に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項46~54のいずれか一項に記載の結晶形態。
  56. 前記塩が、式IDを有するピペラジン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000065
  57. 請求項56に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  58. 前記形態が、結晶形態1である、請求項57に記載の結晶形態。
  59. 実質的に図20に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項58に記載の結晶形態。
  60. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.1、12.2、及び14.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項58又は59に記載の結晶形態。
  61. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、及び19.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項58又は59に記載の結晶形態。
  62. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、及び20.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項58又は59に記載の結晶形態。
  63. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、20.5、及び22.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項58又は59に記載の結晶形態。
  64. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.1、12.2、14.8、16.0、17.9、19.7、20.5、及び22.8度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項58又は59に記載の結晶形態。
  65. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図21に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項58~64のいずれか一項に記載の結晶形態。
  66. 10℃/分の速度で加熱するとき、約160℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項58~65のいずれか一項に記載の結晶形態。
  67. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図22に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項58~66のいずれか一項に記載の結晶形態。
  68. 前記形態が、結晶形態2である、請求項57に記載の結晶形態。
  69. 実質的に図20Aに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項68に記載の結晶形態。
  70. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、16.5及び17.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項68又は69に記載の結晶形態。
  71. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、及び17.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項68又は69に記載の結晶形態。
  72. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項68又は69に記載の結晶形態。
  73. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項68又は69に記載の結晶形態。
  74. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、5.5、6.2、8.6、14.0、16.5、17.8、19.1、20.5、22.1、及び23.0度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項68又は69に記載の結晶形態。
  75. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図21Aに示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項68~74のいずれか一項に記載の結晶形態。
  76. 10℃/分の速度で加熱するとき、約143℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項68~75のいずれか一項に記載の結晶形態。
  77. 前記形態が、結晶形態3である、請求項57に記載の結晶形態。
  78. 実質的に図20Bに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項77に記載の結晶形態。
  79. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.5、19.4、及び19.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項77又は78に記載の結晶形態。
  80. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項77又は78に記載の結晶形態。
  81. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項77又は78に記載の結晶形態。
  82. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、6.3、6.7、11.0、11.6、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項77又は78に記載の結晶形態。
  83. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、6.3、6.7、11.0、11.6、13.8、16.5、16.9、18.5、19.4、19.9、及び22.7度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項77又は78に記載の結晶形態。
  84. 前記塩が、式IEを有するピペリジン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000066
  85. 請求項84に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  86. 前記形態が、結晶形態1である、請求項85に記載の結晶形態。
  87. 実質的に図24に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項86に記載の結晶形態。
  88. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3及び17.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項86又は87に記載の結晶形態。
  89. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3、12.2、16.1、及び17.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項86又は87に記載の結晶形態。
  90. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3、12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、及び19.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項86又は87に記載の結晶形態。
  91. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3.12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、19.8、20.6、及び22.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項86又は87に記載の結晶形態。
  92. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3.12.2、14.3、14.8、16.1、17.9、19.8、20.6、及び22.9度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項86又は87に記載の結晶形態。
  93. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図25に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項86~92のいずれか一項に記載の結晶形態。
  94. 10℃/分の速度で加熱するとき、約174℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項86~93のいずれか一項に記載の結晶形態。
  95. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図26に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項86~94のいずれか一項に記載の結晶形態。
  96. 前記形態が、結晶形態2である、請求項85に記載の結晶形態。
  97. 実質的に図24Aに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項96に記載の結晶形態。
  98. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項96又は97に記載の結晶形態。
  99. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、10.9、16.8、及び18.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項96又は97に記載の結晶形態。
  100. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、16.8、18.3、及び20.7度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項96又は97に記載の結晶形態。
  101. 前記塩が、式IFを有するカリウム塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000067
  102. 請求項101に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  103. 実質的に図28に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項102に記載の結晶形態。
  104. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.1、10.4、18.0、及び19.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項102又は103に記載の結晶形態。
  105. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.1、10.4、19.3、及び22.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項102又は103に記載の結晶形態。
  106. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.1、10.4、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項102又は103に記載の結晶形態。
  107. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.1、10.4、12.5、15.1、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項102又は103に記載の結晶形態。
  108. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.1、10.4、12.5、15.1、18.0、19.3、22.8、及び24.4度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項102又は103に記載の結晶形態。
  109. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図29に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項102~108のいずれか一項に記載の結晶形態。
  110. 10℃/分の速度で加熱するとき、約150℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項102~109のいずれか一項に記載の結晶形態。
  111. 前記塩が、式IGを有する(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000068
  112. 請求項111に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  113. 実質的に図30に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項112に記載の結晶形態。
  114. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、19.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項112又は113に記載の結晶形態。
  115. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項112又は113に記載の結晶形態。
  116. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、18.2及び19.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項112又は113に記載の結晶形態。
  117. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図31に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項112~116のいずれか一項に記載の結晶形態。
  118. 10℃/分の速度で加熱するとき、約75℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項112~117のいずれか一項に記載の結晶形態。
  119. 10℃/分の速度で加熱するとき、約114℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項112~118いずれか一項に記載の結晶形態。
  120. 前記塩が、式IHを有するエチレンジアミン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000069
  121. 請求項120に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  122. 前記結晶形態が、結晶形態1である、請求項121に記載の結晶形態。
  123. 実質的に図32に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項122に記載の結晶形態。
  124. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.4、10.6、17.7、及び18.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項122又は123に記載の結晶形態。
  125. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.4、10.6、15.4、17.7、及び18.3度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項122又は123に記載の結晶形態。
  126. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、及び22.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項122又は123に記載の結晶形態。
  127. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、22.0、23.1、及び24.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項122又は123に記載の結晶形態。
  128. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、9.4、10.6、15.4、17.7、18.3、19.6、22.0、23.1、及び24.8度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項122又は123に記載の結晶形態。
  129. 前記結晶形態が、結晶形態2である、請求項121に記載の結晶形態。
  130. 実質的に図32Aに示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項129に記載の結晶形態。
  131. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、17.8度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項129又は130に記載の結晶形態。
  132. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、17.8、21.8、22.7、及び25.9度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項129又は130に記載の結晶形態。
  133. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、17.8、21.8、22.7、25.9、及び29.5度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項129又は130に記載の結晶形態。
  134. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、17.8、21.8、22.7、25.9、29.5、及び35.7度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項129又は130に記載の結晶形態。
  135. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、17.8、21.8、22.7、25.9、29.5、及び35.7度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項129又は130に記載の結晶形態。
  136. 前記塩が、式IKを有する4-((2-アミノエチル)アミノ)-4-メチルペンタン-2-オン塩である、請求項22に記載の薬学的に許容される塩
    Figure 2023526235000070
  137. 請求項136に記載の薬学的に許容される塩の、結晶形態。
  138. 実質的に図34に示すような粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項137に記載の結晶形態。
  139. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、16.3、17.2、及び18.0度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項137又は138に記載の結晶形態。
  140. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3、12.2、12.8、16.3、及び17.2度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項137又は138に記載の結晶形態。
  141. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、及び23.2度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項137又は138に記載の結晶形態。
  142. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、23.2、24.3、及び26.6度±0.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項137又は138に記載の結晶形態。
  143. ラムダ=1.54オングストローム(Cu Kα)を用いる2θスケールにおいて、7.3、12.2、12.8、16.3、17.2、18.0、20.8、23.2、24.3、及び26.6度±0.2度2θのうちの1つ以上にピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項137又は138に記載の結晶形態。
  144. 10℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図35に示すような示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項137~143のいずれか一項に記載の結晶形態。
  145. 10℃/分の速度で加熱するとき、約170℃に吸熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項137~144のいずれか一項に記載の結晶形態。
  146. 20℃/分の速度で加熱するとき、実質的に図36に示すような熱重量分析プロファイルを特徴とする、請求項137~145のいずれか一項に記載の結晶形態。
  147. 請求項1~146のいずれか一項に記載の化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  148. MCL-1酵素を阻害する方法であって、前記MCL-1酵素を有効量の請求項1~146のいずれか一項に記載の化合物と接触させることを含む、方法。
  149. 対象における異常なMCL-1活性に関連する疾患又は障害を治療する方法であって、前記対象に、請求項1~146のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  150. 前記異常なMCL-1活性に関連する疾患又は障害が、結腸がん、乳がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、膀胱がん、卵巣がん、前立腺がん、慢性リンパ性白血病、リンパ腫、骨髄腫、急性骨髄性白血病、又は膵臓がんである、請求項149に記載の方法。
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